説明

除湿装置

【課題】より省エネな除湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】再生手段10が誘導加熱コイル19と、前記誘導加熱コイル19に高周波電力を供給する駆動回路20を備え、前記誘導加熱コイル19から高周波数の電磁波を発し、誘導加熱を行うことによって除湿ロータ2が発熱して前記除湿ロータ2の再生がなされるように構成したので、コイルボックス12から空気が漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータ2を再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を最小化でき、より省エネな除湿装置が実現されるという効果を奏する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿ロータで吸湿した水分を熱交換器で凝縮させて回収することにより除湿を行う除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
除湿ロータを用いた除湿装置は環境温度によらず除湿能力があまり変化しないという利点があるが、より省エネなものが求められている。一般に除湿ロータを用いた除湿装置は、連続して吸湿させるため除湿ロータを再生し吸湿性能を回復させる必要がある。この種の一般的な除湿装置の構成について、図10〜図12を参照しながら説明する。
【0003】
図10に示すように一般的な除湿装置は、除湿ロータ101と、除湿ロータ101を回転させるロータ駆動手段102と、除湿ロータ101に吸湿させる処理空気を送風する処理ファン103と、除湿ロータ101を再生する再生空気を送風する循環ファン104と、除湿ロータ101の一部を循環させるように区画形成された循環風路105と、再生空気を加熱するニクロム線ヒータなどの加熱手段106と、除湿ロータ101を通過し高湿となった再生空気を冷却して凝縮させる凝縮器107と、加熱手段106を内部に収納するヒータボックス108を備え、ヒータボックス108は循環風路を形成し除湿ロータ101に面した開口を有する構成としている。
【0004】
このような除湿装置は、除湿ロータ101に面するヒータボックス108の端部と除湿ロータ101との間に、除湿ロータ101を円滑に回転させるため、矢符109に示すようにわずかな隙間が設けられている。ヒータボックス108には循環ファン104から高圧の空気が送風され、内部に収納された加熱手段106によりこの空気が加熱されて除湿ロータ101に吹きつけられるのだが、この隙間があるので、ここを通って循環風路から外部へと加熱空気が流出してしまい、除湿ロータ101の加熱に利用されない熱損失が生じてしまうという課題があった。
【0005】
この課題を解決するため、ヒータボックスの除湿ロータ101に面した開口の縁部に設けられ、循環風路105からの空気漏れを抑制するシール部110を設けたものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
以下、その構成について図11を参照しながら説明する。
【0007】
図11に示すように、このシール部110は、除湿ロータ101に面した部分が開口したコの字形状となっている。前述に一般的な除湿装置と同様に、除湿ロータ101に面する端部と除湿ロータ101とは矢符109に示すようにわずかな隙間が設けられている。ここで、特許文献1の除湿装置はシール部110をコの字形状として空間を設けたので、ヒータボックス108を流れる空気がこの隙間を通過しようとすると、漏れ風路がコの字形状のシール部110において急拡大しているため、漏れ空気は矢符111に示すように渦を巻いて失速し除湿ロータ101の方向に流れる。このようにして、循環風路105から外部への空気漏れを抑制し、熱損失の抑制を図る構成としている。
【0008】
また、除湿装置の除湿能力を向上させるために、この加熱手段102を、除湿ロータ101に吸湿させる空気が通過する方向の上流側と下流側の両面に設け、除湿ロータ101を両面から加熱することによって再生を行う方法が提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
以下、その構成について図12を参照しながら説明する。
【0010】
図12に示すように特許文献2の除湿装置は、除湿ロータ101と、除湿ロータ101を回転させるロータ駆動手段102と、除湿ロータ101に吸湿させる処理空気を送風する処理ファン103と、除湿ロータ101を再生する再生空気を送風する循環ファン104と、再生空気を加熱するニクロム線ヒータなどの加熱手段112、113と、除湿ロータ101を通過し高湿となった再生空気を冷却して凝縮させる凝縮器107と、加熱手段112、113を処理空気の上流側と下流側の両面に設けて除湿ロータの再生を行う除湿装置が提案されている。
【0011】
この除湿装置は、循環ファン104によって送られた空気が下流側に設けられた加熱手段112で加熱され、除湿ロータ101を通過して再生を行ったのち、上流側に設けられた加熱手段113にて再加熱され、除湿ロータ101を再び通過して再生を行うことで、除湿ロータ101の厚み方向の加熱ムラを抑制し、効率的な除湿を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2005−95807号公報
【特許文献2】特開2004−003486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、特許文献1に示す除湿装置では原理的に熱を一度空気に与え、空気を介して除湿ロータの加熱を行うものであるので、ヒータボックスからの空気漏れによる熱損失を完全に無くすことはできないため、漏れによる熱損失分の電力を余分に加熱手段に入力しなければならないという課題があった。
【0014】
また、特許文献2に示す除湿装置では加熱手段を二個使用して二度空気を加熱するものであり、さらに、循環風路が除湿ロータを二回通過する構成であるため、風路が複雑になり装置が大型化してしまう課題があった。
【0015】
本発明はこの課題を解決し、大型化せず熱損失を無くす除湿装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そして、この目的を達成するために、本発明は、吸込口と吹出口が開口した本体ケースと、前記本体ケースの内部に、前記吸込口から吸気して前記吹出口から排気する処理ファンと、回転可能に立設されて前記処理ファンにより供給される空気から吸湿する円盤状の除湿ロータと、前記除湿ロータを回転させる除湿ロータ駆動手段と、前記除湿ロータの一部に空気を循環させるように区画形成した循環風路と、前記循環風路に空気を循環させる循環ファンと、前記除湿ロータを再生する再生手段と、前記循環風路の一部を形成し前記再生手段を内部に収納するコイルボックスと、前記コイルボックスに形成され処理空気と再生空気との混合を防ぐシール部と、前記再生手段により前記除湿ロータが放出した水分を含み高湿となった再生空気を前記処理ファンにより供給される空気で冷却して凝縮させる凝縮器と、を備えたものであって、前記再生手段は誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電力を供給する駆動回路を備え、前記誘導加熱コイルから高周波数の電磁波を発し、誘導加熱を行うことによって前記除湿ロータが発熱して前記除湿ロータの再生がなされる構成としたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、除湿ロータの再生手段を高周波数の電磁波を発するように構成し、電磁波による誘導加熱により除湿ロータが発熱することによって除湿ロータの再生がなされるようにしたことにより、コイルボックスから空気が漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータを再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を無くすことができ、より省エネな除湿装置が実現されるものである。
【0018】
さらに、除湿ロータ自体が発熱するので除湿ロータの厚み方向の加熱ムラが抑制されるため、循環風路は除湿ロータを一度通過させるだけでよく、風路をより簡単な構成で実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態の除湿装置の内部構成を示す概略断面図
【図2】同実施の形態における除湿装置の内部構成を示す概略斜視図
【図3】同実施の形態における除湿装置の除湿ロータの概略構成図
【図4】同実施の形態における除湿装置の除湿ロータの基材部分における概略拡大図((a)基材が導電性材料の場合における概略拡大図、(b)基材に導電性粒子と吸湿剤を担持した場合における概略拡大図)
【図5】同実施の形態における除湿装置の駆動回路部分の概略構成図
【図6】同実施の形態における除湿装置の処理ファン空気湿度センサの取付位置を示す概略構成図
【図7】同実施の形態における除湿装置の循環ファン空気温度センサの取付位置を示す概略構成図
【図8】同実施の形態における除湿装置のシール部温度センサの取付位置を示す概略構成図
【図9】同実施の形態における除湿装置の素子温度センサの取付位置を示す概略構成図
【図10】従来の除湿装置を示す概略構成図
【図11】従来の除湿装置のヒータボックスおよびシール部を示す概略構成図
【図12】従来の他の除湿装置を示す概略構成図
【発明を実施するための形態】
【0020】
吸込口と吹出口が開口した本体ケースと、前記本体ケースの内部に、前記吸込口から吸気して前記吹出口から排気する処理ファンと、回転可能に立設されて前記処理ファンにより供給される空気から吸湿する円盤状の除湿ロータと、前記除湿ロータを回転させる除湿ロータ駆動手段と、前記除湿ロータの一部に空気を循環させるように区画形成した循環風路と、前記循環風路に空気を循環させる循環ファンと、前記除湿ロータを再生する再生手段と、前記循環風路の一部を形成し前記再生手段を内部に収納するコイルボックスと、前記コイルボックスに形成され処理空気と再生空気との混合を防ぐシール部と、前記除湿ロータを再生する再生手段と、前記再生手段により前記除湿ロータが放出した水分を含み高湿となった再生空気を前記処理ファンにより供給される空気で冷却して凝縮させる凝縮器と、を備えたものであって、前記再生手段は誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電力を供給する駆動回路を備え、前記誘導加熱コイルから高周波数の電磁波を発し、誘導加熱を行うことによって前記除湿ロータが発熱して前記除湿ロータの再生がなされるものであることを特徴とするものであり、除湿ロータの再生手段を高周波数の電磁波を発するように構成し、電磁波による誘導加熱により除湿ロータが発熱することによって除湿ロータの再生がなされるようにしたことにより、コイルボックスから空気が漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータを再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を最小化でき、より省エネな除湿装置が実現されるという効果を奏する。
【0021】
さらに、除湿ロータ自体が発熱するので除湿ロータの厚み方向の加熱ムラが抑制されるため、循環風路は除湿ロータを一度通過させる構成とすればよく、風路構成をより簡単な構成で実現できるものである。
【0022】
また、除湿ロータは基材の少なくとも一部が導電性材料によって形成してもよい。これにより、導電性材料を用いた部分しか発熱しないのでより安全である。
【0023】
また、導電性材料を金属材料としてもよい。これにより、高周波数の電磁波を当てて発熱させることができ、また、熱伝導性がよいので加熱ムラを低減でき、さらに入手しやすく加工しやすい材料で導電性を持たせることができる。
【0024】
また、導電性材料を炭素材料としてもよい。これにより、高周波数の電磁波を当てて発熱させることができ、また、無機材料であるので吸着剤を接着させやすく、さらに、安価で加工しやすい材料で導電性を持たせることができる。
【0025】
また、除湿ロータは基材の少なくとも一部に導電性粒子と吸湿剤が担持されたものであってもよい。これにより、基材が絶縁性のものであってもこの導電性粒子を担持すれば導電性を持たせることができる。
【0026】
また、導電性粒子を金属材料としてもよい。これにより、入手しやすく加工しやすい材料で導電性を持たせることができる。
【0027】
また、導電性粒子を炭素材料としてもよい。これにより安価で加工しやすい材料で導電性をもたせることができる。
【0028】
また、駆動回路を冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段は、前記駆動回路で発生した熱の少なくとも一部を循環風路内の除湿ロータを通過する直前の空気に伝えるものであってもよい。これにより、スイッチング素子を冷却できるとともに、その熱の一部を循環風路内の除湿ロータ通過前の空気に伝え、その空気の温度上昇と相対湿度の低下をもたらし、除湿ロータからの水分の放湿を促すことができる。
【0029】
また、冷却手段に、金属製のヒートシンクを用いてもよい。これにより、形状自由度があるので本体ケース内の所望の位置やその周辺の形状にあわせた設計が可能になる。
【0030】
また、処理ファンによって供給される空気の湿度を検知する処理ファン空気湿度センサと、前記処理ファン空気湿度センサによって検知される湿度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えた構成としてもよい。これにより、例えば、この処理ファン空気湿度センサが検知する湿度が所定の値より高い場合には誘導加熱コイルへの高周波電力を増加させて除湿能力を上げることができ、また、所定の湿度より低い場合には誘導加熱コイルへの高周波電力を減少させて除湿能力を下げることができる。
【0031】
また、処理ファン空気湿度センサは、ロータ通過直前位置と通過直後位置のうち少なくともどちらか一方の位置における空気の湿度を検知するものであってもよい。これにより、処理ファンによって吸引される空気の気流方向に対して除湿ロータの上流側にこの処理ファン空気湿度センサを設置した場合は、本体ケースに吸引された空気の湿度を検知することができるため、この除湿装置を設置した空間の湿度に近い値を検知することができる。したがって、例えば、この処理ファン空気湿度センサが検知する湿度が所定の値より高い場合には誘導加熱コイルへの高周波電力を増加させて除湿能力を上げることができ、また、所定の湿度より低い場合には誘導加熱コイルへの高周波電力を減少させて除湿能力を下げることができる。
【0032】
また、循環風路内の空気温度を検知する循環ファン空気温度センサと、前記循環ファン空気温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備える構成としてもよい。これにより、除湿装置の設置場所が低温低湿であった場合、除湿ロータへの吸湿量が減少し、循環風路において放湿すべき水分量が減少するため、除湿ロータの発熱が吸湿剤の再生に使われるよりも空気の温度上昇に使われるようになる場合があるが、循環ファン空気温度センサを前述の位置に設置してあるので、空気温度が所定の値よりも上昇した場合に誘導加熱コイルへ供給される高周波電力を減少させて除湿ロータの発熱量を減らし、除湿ロータの異常な温度上昇を抑制できる効果がある。
【0033】
また、循環ファン空気温度センサは、除湿ロータ通過直後の位置の空気の温度を検知するものであってもよい。これにより、除湿ロータが異常発熱した場合、循環ファン空気温度センサが除湿ロータを通過する空気の気流に対して下流側に設置してあるため、空気の温度上昇をすばやく検知することができる。
【0034】
また、シール部の温度を検知するシール部温度センサと、前記シール部温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段を備える構成としてもよい。これにより、前述したように除湿ロータが異常発熱した場合、このシール部の温度を検知して誘導加熱コイルへの高周波電力の供給を減少させて除湿ロータの発熱量を減らし、除湿ロータの異常な温度上昇を抑制できる効果がある。
【0035】
また、シール部温度センサは、循環風路の除湿ロータ後段側のシール部に配設した構成としてもよい。これにより、加熱された空気が送風されて当たりやすい除湿ロータ後段側のシール部の温度が上昇しやすいので、この部分の温度を検知することでより早く異常を検知することができる。
【0036】
また、駆動回路の温度を検知する素子温度センサを備え、前記素子温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段を備える構成としてもよい。これにより、ヒートシンクに放熱表面積を増加させるために形成されたリブ状の放熱フィン表面の汚染やホコリ等の付着によってヒートシンクの冷却能力が低下し、スイッチング素子の温度が所定の値よりも上がった場合、スイッチング素子の動作を停止させて冷却し、温度が所定の値よりも下がった場合に動作を再開させることができる。
【0037】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0038】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態にかかる除湿装置の概略構成図、図2は概略斜視図である。図1に示すように本体ケース1の内部には、外部から本体ケース1内に取り込まれた空気より水分を吸湿する除湿ロータ2が除湿ロータ駆動手段3によって回転可能に立設されている。この除湿ロータ駆動手段3は、例えば、タイミングモータ等の電動モータの回転動力を複数段の歯車を介して除湿ロータ2に伝え、除湿ロータ2を任意の回転速度で回転させることができるものである。
【0039】
この本体ケース1の側面に開口された吸込口4から空気を吸引してこの除湿ロータ2を通ったのち図2に示すように本体ケース1の上面に開口された吹出口5より空気を排出する処理風路6が形成されている。また、処理風路6とは別に、前述の吸込口4から空気を吸引し、この吸引された空気を利用して熱交換を行う凝縮器7を通ったのち前述の吹出口5より空気を排出する冷却風路8が形成されている。そして、処理風路6および冷却風路8に同時に空気を送風する処理ファン9が、除湿ロータ2および凝縮器7と吹出口5との間に設けられている。
【0040】
これら処理風路6、冷却風路8とは別に、後述する構成となっている除湿ロータ2を再生するための再生手段10、除湿ロータ2、凝縮器7をこの順に空気が循環するよう形成された循環風路11が形成されており、再生手段10を収納するコイルボックス12が循環風路11の一部を形成している。この循環風路11に空気を送風するための循環ファン13が、凝縮器7と除湿ロータ2の間に設けられている。凝縮器7は循環風路11の一部および冷却風路8の一部を形成しており、循環風路11を通過する空気と冷却風路8を通過する空気との熱交換を行う作用がある。この凝縮器7の構成として、例えば、略長方形形状の樹脂シートの長辺側に風路壁となるリブ等の突起を設けたものと、短辺側に同様の突起を設けたものとを複数枚交互に重ね合わせて風路を形成したものが例として考えられる。
【0041】
そして、処理風路6および循環風路11とは、コイルボックス12の除湿ロータ2に面する端面に形成されたシール部14を介して隣接しており、除湿ロータ2は、このシール部14によって処理風路6の空気が通過する吸湿領域と循環風路11の空気が通過する再生領域とに区分されている。除湿ロータ2とシール部14の間には除湿ロータ2が安定して回転するようにわずかな隙間が設けられており、除湿ロータ駆動手段3によってこの吸湿領域と再生領域とを交互に通過しながら回転する。
【0042】
上記構成において、除湿ロータ駆動手段3、処理ファン9、循環ファン13および再生手段10を作動させると、吸込口4より外部空気が処理風路6および冷却風路8内に吸引される。処理風路6内に吸引された空気は除湿ロータ2の吸湿領域を通過し、除湿ロータ2はこの空気から水分を吸湿し、処理風路6を通過する空気に除湿作用をもたらす。処理風路6の空気から水分を吸湿した除湿ロータ2は、除湿ロータ駆動手段によって回転し、循環風路11内へ移動する。循環風路11内に移動した除湿ロータ2は再生手段10によって再生され、循環風路11を通過する空気に対して放湿する。放湿された水分を含んだ空気は循環風路11内を循環ファン13によって凝縮器7に送風される。凝縮器7では、循環風路11を通過する除湿ロータ2から送風された水分を含んだ空気と、冷却風路8を通過する吸込口4から吸引された空気との間で熱交換が行われ、循環風路11内の空気は冷却されて結露を生じる。この結露した水は重力により落下する。そして、循環風路11内の凝縮器7から循環ファン13にいたる風路下部に開口した図示しない排水口から落下し、本体ケース1下部に備えられた水タンク15に受けられ貯留される。この水タンク15は本体ケース1から着脱自在に設置されている。このようにして、本体ケース1に吸引された空気を除湿することができる。
【0043】
次に本発明の特徴である、誘導加熱によって除湿ロータ2が発熱して除湿ロータ2の再生がなされるための構成について図3〜5を参照しながら説明する。
【0044】
図3は本発明における除湿ロータ2の構成を示す概略図、図4は除湿ロータの基材部分における概略拡大図であり、図4(a)は基材を導電性材料と場合における概略拡大図、図4(b)は基材に導電性粒子と吸湿剤を担持した場合における概略拡大図である。
【0045】
図3、4に示すように、本発明における除湿ロータ2はアルミニウム、ステンレス、銅、鉄、鋼などの金属材料または黒鉛等の炭素材料によって形成された平板材と、平板材と同じ材料にコルゲート加工を施した波板材とを巻装したコルゲート構造の円盤状の基材16に、吸湿剤17、例えばシリカゲル、ゼオライトなどの無機質の吸着型吸湿剤、有機高分子電解質、すなわちイオン交換樹脂などの吸湿剤、塩化リチウムなどの吸収型吸湿剤を1種類もしくは2種類以上を複合して担持したものであり、円盤状の基材の中心軸に対して軸方向に通風可能に構成されたものである。
【0046】
上記構成において、高周波の電磁波を受けると除湿ロータ2が導電性をもつために基材16にうず電流が流れ、うず電流によってジュール熱が発生して基材16が発熱し、この熱が基材16および基材16に担持された吸湿剤17および循環風路11内の基材16および吸湿剤17直近傍の空気に伝熱される。この発熱および伝熱作用が起こると、温度上昇による吸湿剤17の吸湿容量の低下と、加熱された近傍空気の相対湿度の低下に起因する吸湿剤17からの水分の脱着との双方の作用によって吸湿剤から水分が放湿され、除湿ロータ2の再生が行われる。
【0047】
また図4(b)に示すように、基材に導電性粒子18と吸湿剤17を担持した場合、具体的にはセラミック繊維、ガラス繊維等の無機繊維、もしくはそれら無機繊維とパルプとを混合して抄造した平板材とコルゲート加工を施した波板材とを巻装したコルゲート構造の円盤状の基材16に、吸湿剤17、例えば、シリカゲル、ゼオライトなどの無機質の吸着型吸湿剤、有機高分子電解質、すなわちイオン交換樹脂などの吸湿剤、塩化リチウムなどの吸収型吸湿剤を1種類もしくは2種類以上を複合したものと、アルミニウム、ステンレス、銅、鉄、鋼などの金属材料または黒鉛等の炭素材料を球状に形成した導電性粒子18を同時に担持したものであり、円盤状の基材の中心軸に対して軸方向に通風可能に構成されているものである。
【0048】
上記構成において、高周波の電磁波を受けると基材16に担持された導電性粒子18にうず電流が流れてジュール熱が発生し、同様の作用により除湿ロータ2の再生が行われる。
【0049】
このように導電性粒子を担持させる構成にすると、除湿ロータ2に導電部分を備えつつ基材との吸着剤の接着性がよい無機繊維を使用することができ、より多くの吸着剤を担持することができる。なお、円盤状の基材16の外周端および巻き始めの内周端から2〜3mmの部分には導電性粒子18を担持しないようにしたものであると、その部分は発熱しないのでより安全である。
【0050】
次に、この除湿ロータ2に高周波数の電磁波を放射するための再生手段10について説明する。
【0051】
図5は再生手段10の詳細構成を示す概略斜視図である。図5に示すように、再生手段10は銅線などの線材を環状に複数回巻いて形成された誘導加熱コイル19と、誘導加熱コイル19に高周波電力を供給する駆動回路20によって構成されている。この誘導加熱コイル19は循環風路11内の除湿ロータ2近傍に設けられ、除湿ロータ2の空気通過方向に対して風上側に配設されている。
【0052】
一方、この駆動回路20はオンオフの繰り返し動作によって高周波の共振電流を発生させるスイッチング素子21と、共振電流の電力を制御する制御手段22とによって構成されている。この制御手段22は、例えば、スイッチング素子21のオンオフ動作周期の周波数を変化させることによって共振電流の電力を制御するものである。
【0053】
また、駆動回路20を冷却する冷却手段としてアルミニウムなどによって形成された金属製のヒートシンク23がスイッチング素子21に接触して設けられ、ヒートシンク23の放熱フィン24の一部が循環風路11内の循環ファン13から除湿ロータ2に至る経路に突出しており、放熱フィン24の別の部分は処理風路6内の除湿ロータ2から処理ファン9に至る経路内に突出している。
【0054】
このように構成することによってスイッチング素子21を冷却できるとともに、その熱の一部を循環風路11内の除湿ロータ2通過前の空気に伝え、その空気の温度上昇と相対湿度の低下をもたらし、除湿ロータ2からの水分の放湿を促すことができる効果がある。また、処理風路6内に突出した放熱フィン24の部分の表面積を循環風路11内に突出した部分よりも広くすれば、より熱を処理風路6内の空気に伝えやすくなり、温度の上昇した空気を吹出口5から吹出すことができる。濡れた衣類にこの温風を当てて衣類乾燥を行う場合、これによってより衣類が早く乾くようになるので、乾燥時間を短縮できるととともに熱を有効利用できるので消費電力を低減する効果がある。
【0055】
以上述べた構成とした再生手段10が作動することにより、誘導加熱によって除湿ロータ2が発熱して除湿ロータ2の再生がなされるのである。除湿ロータ2の再生を行うためには、前述したように吸湿剤自体の温度上昇または吸湿剤近傍空気の相対湿度低下を行わなければならないが、このようにすると、除湿ロータ2自体が発熱体となるため、従来のように温風を除湿ロータ2に当てるよりも熱損失が少なく再生することができる。
【0056】
すなわち、従来の方法では循環風路11内に設けられたニクロム線ヒータ等の加熱手段により生成した温風を介して除湿ロータ2を加熱していたため、除湿ロータ2が安定して回転するために設けられたシール部14と除湿ロータ2との隙間から温風が流出して熱損失が生じてしまうので、必要十分な熱量を除湿ロータ2に与えるためにはその損失分の電力を乗じて加熱手段に入力しなければならなかったが、本発明では除湿ロータ2自体が発熱するため、コイルボックス12から空気が漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータ2を再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を最小化でき、より省エネな除湿装置が実現されるのである。
【0057】
さらに、除湿ロータ2自体が発熱するので除湿ロータ2の厚み方向の温度ムラが抑制、特に再生手段10と反対側の除湿ロータ2の温度も高くできるため、循環風路11は除湿ロータ2を一度通過させる構成とすればよくなる。すなわち、従来の方法は温風を介して除湿ロータを加熱して再生する方法であったため、除湿ロータの厚み方向の温度ムラを抑制するために、加熱手段を通した加熱空気を除湿ロータに通し、風路を曲げて気流方向を180°転回させ、他の加熱手段を通過させて空気を再加熱し、その再加熱空気を除湿ロータにさきほどと反対側の面から通過させる構成とする必要があったが、本発明では除湿ロータ自体が発熱するため、除湿ロータを加熱するために風路を曲げる必要がなく、空気を除湿ロータに一度通過させるだけでよいので、風路構成をより簡単な構成で実現できるのである。
【0058】
次に、作動時において処理風路6および循環風路11内の温度または湿度に応じて除湿装置の除湿能力を調整し、除湿不足または除湿しすぎによる不快感の抑制を行うための構成について図6を参照しながら説明する。
【0059】
図6は処理風路6内の湿度を検知して除湿能力の制御を行う場合における、湿度センサの取付位置を示す概略図である。図6に示すように、処理風路6内の気流方向に対して除湿ロータ2の下流側に、空気の湿度を検知する処理ファン空気湿度センサ25が設置されている。この処理ファン空気湿度センサ25は、前述した再生手段10の制御手段22に電気的に接続されており、処理ファン空気湿度センサ25が検知する湿度に応じて誘導加熱コイル19に供給される高周波電力を調整することができる。
【0060】
このよう構成にすると、除湿装置の運転時に除湿ロータ2通過後の空気の湿度を常に検知でき、例えば空気の湿度が所定の値を上回ったときには誘導加熱コイル19へ高周波電力を増加して除湿ロータ2からの放湿を増加させ、処理風路6を流れる空気からの吸湿量を増加させることにより除湿能力を上げることができ、また、空気の湿度が所定の値を下回ったときには誘導加熱コイル19への高周波電力を減少させて除湿能力を下げることができる。
【0061】
なお、処理風路6を流れる空気と冷却風路8を流れる空気とは処理ファン9に互いに混合しながら吸引されるため、より正確に除湿ロータ2通過後の空気の湿度を検知するために、除湿ロータ2に近接して設置することが望ましい。
【0062】
一方、処理風路6内の気流方向に対して除湿ロータ2の上流側にこの処理ファン空気湿度センサ25を設置した場合は、本体ケース1に吸引された空気の湿度を検知することができるため、この除湿装置を設置した空間の湿度に近い値を検知することができる。したがって、例えば、この処理ファン空気湿度センサ25が検知する湿度が所定の値より高い場合には誘導加熱コイル19への高周波電力を増加させて除湿能力を上げることができ、また、所定の湿度より低い場合には誘導加熱コイル19への高周波電力を減少させて除湿能力を下げることができる。
【0063】
次に、除湿装置の設置場所が低温低湿であった場合に除湿ロータ2の異常発熱を予防するための構成について図7および図8を参照しながら説明する。
【0064】
図7は循環ファン空気温度センサの取付位置を示す概略構成図である。
【0065】
循環風路11内の温度を検知する循環ファン空気温度センサ26を、循環風路11内の気流方向に対して除湿ロータ2の下流側でかつ気流が除湿ロータ2を通過した直後の位置に設置する。この循環ファン空気温度センサ26は再生手段の制御手段22に電気的に接続されており、循環ファン空気温度センサ26が検知する温度に応じて誘導加熱コイル19に供給される高周波電力を調整することができる。
【0066】
このような構成にすると、除湿装置の設置場所が低温低湿であった場合、除湿ロータ2への吸湿量が減少し、循環風路11において放湿すべき水分量が減少するため、除湿ロータ2の発熱が吸湿剤の再生に使われるよりも空気の温度上昇に使われるようになる場合があるが、循環ファン空気温度センサ26を前述の位置に設置してあるので、空気温度が所定の値よりも上昇した場合に誘導加熱コイル19へ供給される高周波電力を減少させて除湿ロータ2の発熱量を減らし、除湿ロータ2の異常な温度上昇を抑制できる効果がある。
【0067】
また、除湿ロータ2の異常発熱を予防する他の構成として、シール部14の温度を検知して誘導加熱コイル19に供給される高周波電力を調整する方法について図8を参照しながら説明する。
【0068】
図8はシール部温度センサの取付位置を示す概略構成図である。
【0069】
図8に示すように、循環風路11を通過する気流方向に対して除湿ロータ2の下流側でかつ、除湿ロータ2の回転方向に対して後段側のシール部14に、シール部14の温度を検知するためのシール部温度センサ27が設置されている。このシール部温度センサ27は再生手段10の制御手段22と電気的に接続されており、シール部温度センサ27が検知した温度に応じて誘導加熱コイル19に供給される高周波電力を調整することができる。
【0070】
このような構成にすると、前述したように除湿ロータ2が異常発熱した場合、加熱された空気が送風されて当たりやすい除湿ロータ2後段側のシール部の温度が上昇しやすいので、このシール部14の温度を検知して誘導加熱コイル19への高周波電力の供給を減少させて除湿ロータ2の発熱量を減らし、除湿ロータ2の異常な温度上昇を抑制できる効果がある。
【0071】
次に、スイッチング素子21の温度を検知し、異常発熱による素子の破損を予防するための構成を図9を参照しながら説明する。
【0072】
図9は素子温度センサの取付位置を示す概略構成図である。図9に示すように、スイッチング素子21の温度を検知するための素子温度センサ28の温度検知部分を、スイッチング素子21に接触して設置されたヒートシンク23に接触させるように設置してある。そして、この素子温度センサ28は再生手段10の制御手段22と電気的に接続されており、素子温度センサ28によって検知される温度に応じて誘導加熱コイル19に供給される高周波電力を調整することができる。
【0073】
このような構成にすると、放熱フィン24表面の汚染やホコリ等の付着によってヒートシンク23の冷却能力が低下し、スイッチング素子21の温度が所定の値よりも上がった場合、スイッチング素子21の動作を停止させて冷却し、温度が所定の値よりも下がった場合に動作を再開させることができる。
【0074】
以上のように、本発明の除湿装置は除湿ロータの再生手段を、誘導加熱コイルと誘導加熱コイルに高周波電力を供給する駆動回路によって構成し、従来の方法のように温風によって除湿ロータを加熱して再生を行うのではなく、電磁波による誘導加熱により除湿ロータが発熱することによって再生を行うものであるので、循環風路の一部を形成し除湿ロータに面するコイルボックスのシール部から循環風路内の空気が外部に漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータを再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を最小化でき、より省エネな除湿装置が実現されるものである。さらに、除湿ロータ自体が発熱するので除湿ロータの厚み方向の加熱ムラが抑制されるため、循環風路は除湿ロータを一度通過させる構成とすればよく、風路構成をより簡単な構成で実現できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明にかかる除湿装置は、誘導加熱により除湿ロータ2が発熱することによって除湿ロータ2の再生がなされるようにしたことにより、電磁波による誘導加熱により除湿ロータ2が発熱することによって除湿ロータ2の再生がなされるようにしたことにより、コイルボックス12から空気が漏れても、その漏れ空気にはもともと除湿ロータ2を再生するための熱が与えられていないため、漏れ空気による熱損失を最小化でき、より省エネな除湿装置が実現されるという効果を奏する。
【0076】
さらに、除湿ロータ2自体が発熱するので除湿ロータ2の厚み方向の加熱ムラが抑制されるため、循環風路11は除湿ロータ2を一度通過させる構成とすればよく、風路構成をより簡単な構成で実現できるものである。したがって、除湿機、乾燥機、衣類乾燥機、衣類乾燥洗濯機、浴室乾燥機、空調機または溶剤回収装置等の高機能な除湿運転が所望される用途として有用である。
【符号の説明】
【0077】
1 本体ケース
2 除湿ロータ
3 除湿ロータ駆動手段
4 吸込口
5 吹出口
6 処理風路
7 凝縮器
9 処理ファン
10 再生手段
11 循環風路
12 コイルボックス
13 循環ファン
14 シール部
16 基材
17 吸湿剤
18 導電性粒子
19 誘導加熱コイル
20 駆動回路
22 制御手段
25 処理ファン空気湿度センサ
26 循環ファン空気温度センサ
27 シール部温度センサ
28 素子温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と吹出口が開口した本体ケースと、前記本体ケースの内部に、前記吸込口から吸気して前記吹出口から排気する処理ファンと、回転可能に立設されて前記処理ファンにより供給される空気から吸湿する円盤状の除湿ロータと、前記除湿ロータを回転させるロータ駆動手段と、前記除湿ロータの一部に空気を循環させるように区画形成した循環風路と、前記循環風路に空気を循環させる循環ファンと、前記除湿ロータを再生する再生手段と、前記循環風路の一部を形成し前記再生手段を内部に収納するコイルボックスと、前記コイルボックスに形成され処理空気と再生空気との混合を防ぐシール部と、前記再生手段により前記除湿ロータが放出した水分を含み高湿となった再生空気を前記処理ファンにより供給される空気で冷却して凝縮させる凝縮器と、を備えたものであって、前記再生手段は誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電力を供給する駆動回路を備え、前記誘導加熱コイルから高周波数の電磁波を発し、誘導加熱を行うことによって前記除湿ロータが発熱して前記除湿ロータの再生がなされるものであることを特徴とする除湿装置。
【請求項2】
除湿ロータは基材の少なくとも一部が導電性材料によって形成されたものであることを特徴とする、請求項1記載の除湿装置。
【請求項3】
導電性材料は金属材料であることを特徴とする、請求項2記載の除湿装置。
【請求項4】
導電性材料は炭素材料であることを特徴とする、請求項2記載の除湿装置。
【請求項5】
除湿ロータは基材の少なくとも一部に導電性粒子と吸湿剤が担持されたものであることを特徴とする、請求項1記載の除湿装置。
【請求項6】
導電性粒子は金属材料により形成されていることを特徴とする、請求項5記載の除湿装置。
【請求項7】
導電性粒子は炭素材料により形成されていることを特徴とする、請求項5記載の除湿装置。
【請求項8】
駆動回路を冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段は、前記駆動回路で発生した熱の少なくとも一部を循環風路内の除湿ロータを通過する直前の空気に伝えるものであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項9】
駆動回路を冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段は、前記駆動回路で発生した熱の少なくとも一部を処理ファンによって供給される空気に伝えるものであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項10】
冷却手段は、金属製のヒートシンクを用いたものであることを特徴とする、請求項8または9に記載の除湿装置。
【請求項11】
処理ファンによって供給される空気の湿度を検知する処理ファン空気湿度センサと、前記処理ファン空気湿度センサによって検知される湿度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項12】
処理ファン空気湿度センサは、ロータ通過直前位置と通過直後位置のうち少なくともどちらか一方の位置における空気の湿度を検知するものであることを特徴とする、請求項11に記載の除湿装置。
【請求項13】
循環風路内の空気温度を検知する循環ファン空気温度センサと、前記循環ファン空気温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項14】
循環ファン空気温度センサは、除湿ロータ通過直後の位置の空気の温度を検知するものであることを特徴とする、請求項13に記載の除湿装置。
【請求項15】
本体ケース内の空気温度を検知する空気温度センサと、前記本体ケース内の空気湿度を検知する空気湿度センサとを備え、前記空気温度センサおよび空気湿度センサによって検知される温度と湿度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項16】
シール部の温度を検知するシール部温度センサと、前記シール部温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除湿装置。
【請求項17】
シール部温度センサは、循環風路の除湿ロータ後段側のシール部に配設されていることを特徴とする、請求項16に記載の除湿装置。
【請求項18】
駆動回路の温度を検知する素子温度センサと、前記素子温度センサによって検知される温度に応じて駆動回路から誘導加熱コイルに供給される高周波電力を調整する制御手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−161356(P2011−161356A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26188(P2010−26188)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】