説明

電力供給装置

【課題】電源機器から負荷機器へ効率的に給電すること。
【解決手段】第1コンバータ回路43は、電源機器2としての太陽光発電器21の電圧を、定置型の二次電池31の電圧に変換し、第1直流母線41に供給する。二次電池31は、第1直流母線41から充電される。第2コンバータ回路47は、第1直流母線41の電圧を、負荷機器3としての車両用の二次電池32の電圧に変換し、二次電池32に供給する。さらに、第1コンバータ回路43は、太陽光発電器21の電圧を、二次電池32の電圧に変換し、第2直流母線42に供給することができる。このとき、リレー51が閉じられ、ダイオードD2によって二次電池31からの給電が遮断される。第1コンバータ回路43の出力は、第2コンバータ回路47を経由することなく、直接給電回路50を経由して、二次電池32に直接に供給される。よって、二次電池32が効率的に充電される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源機器から供給される電力をコンバータ回路を介して負荷に供給する電力供給装置に関するものである。より具体的には、電源機器からの電力を、複数の負荷の中でも比較的容量の大きい車両用の二次電池に高い効率をもって供給することができる電力供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電源機器として太陽電池または燃料電池を備える電力供給装置を開示している。この装置では、電源機器から供給された電力は、電源用のDC/DCコンバータ回路によって変圧され、直流の電源路(直流母線)に供給される。直流の電源路には、二次電池が接続されており、二次電池が充電される。その一方で、負荷が接続された直流給電路と、直流の電源路との間には、他のDC/DCコンバータ回路が接続されている。このため、電源機器から負荷へ電力を供給するときには、電源用のDC/DCコンバータ回路と、他のDC/DCコンバータ回路との両方を経由して電力が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−42999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の構成では、2つのコンバータ回路を経由して負荷へ電力が供給されるから、電力効率が悪いという問題点があった。
【0005】
また、負荷群の中に電力供給装置との接続が断続可能な二次電池が含まれる場合、そのような二次電池に短時間で充電することは電力供給装置の有用性を高める上で重要な機能となる。ところが、従来技術のような2つのコンバータ回路を経由して充電電流を流す構成では、そのような重要な機能における電力効率が悪いという問題点があった。
【0006】
さらに、負荷群に容量が大きい二次電池が含まれる場合、充電電流が多くなるため、従来技術の構成では電力効率の悪さがより顕著になるという問題点があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い効率を実現することができる電力供給装置を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、電力供給装置を構成する主たる二次電池を電源機器から効率的に充電することができるとともに、さらに、負荷群に含まれる二次電池をも効率的に充電することができる電力供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
【0010】
請求項1に記載の発明は、所定の電源電圧の電力を供給する電源(21−24)と、電源電圧を第1電圧、または第2電圧に変換し出力する第1コンバータ回路(43−46、343−346、)と、第1コンバータ回路が第1電圧を出力するとき、第1電圧により充電される二次電池(31、231)と、第1コンバータ回路から出力される第1電圧、または二次電池から出力される第1電圧を、第2電圧に変換する第2コンバータ回路(47、247)と、第2コンバータ回路から出力される第2電圧を供給される負荷機器(32−34、232−234)と、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するとき、第2コンバータ回路を介することなく、第1コンバータ回路の出力を負荷機器に直接に供給する直接給電回路(50、350)とを備えることを特徴とする。
【0011】
この発明によると、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するときには、直接給電回路を経由して負荷機器へ給電される。このため、第2コンバータ回路を経由することなく、損失を抑制しながら、負荷機器へ給電することができる。よって、高い効率を実現することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、直接給電回路(50、350)に設けられ、第1コンバータ回路が第1電圧を出力するときに直接給電回路を開き、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するときに直接給電回路を閉じるリレー(51、351)をさらに備えることを特徴とする。この発明によると、リレーを用いた比較的簡単な回路構成によって直接給電回路の断続を実現することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するとき、二次電池(31、231)と直接給電回路(50、350)との間の通電を遮断する遮断手段(52−54、351)をさらに備えることを特徴とする。この発明によると、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するときに、二次電池と直接給電回路との間の通電が遮断されるから、直接給電回路に二次電池の第1電圧が印加されることが阻止される。
【0014】
請求項4に記載の発明は、遮断手段は、ダイオード(52−54)を備えることを特徴とする。この発明によると、第1電圧と第2電圧との電圧差によってダイオードをスイッチ素子として機能させ、遮断手段を提供することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、リレーは、第1コンバータ回路が第1電圧を出力するときに直接給電回路を開くとともに第1コンバータ回路から二次電池への充電回路を閉じ、第1コンバータ回路が第2電圧を出力するときに直接給電回路を閉じるとともに充電回路を開く2接点リレー(351)であることを特徴とする。この発明によると、2接点リレーを用いて、直接給電回路の開閉と、二次電池と直接給電回路との間の通電の断続とを実現することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、二次電池を第1二次電池(31、231)として、負荷機器は、第2二次電池(32、232)を備え、直接給電回路(50、350)により第2二次電池の充電電流が供給されることを特徴とする。この発明によると、第2二次電池を効率的に充電することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、第1二次電池(31、231)は定置型の二次電池であり、第2二次電池(32、232)は車両に搭載された車両用の二次電池であることを特徴とする。この発明によると、車両用の二次電池を効率的に充電することができる。
【0018】
なお、特許請求の範囲および上記手段の項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用した第1実施形態に係る電力供給装置を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した第2実施形態に係る電力供給装置を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用した第3実施形態に係る電力供給装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る電力供給装置1を示すブロック図である。電力供給装置1は、ひとつまたは複数の電源機器2と、ひとつまたは複数の負荷機器3と、配電装置4とを備えている。電源機器2によって供給される電力は、配電装置4によって、変圧され、集約され、分配されて、負荷機器3へ供給される。電力供給装置1は、一戸の住宅、または集合住宅において構成することができる。
【0022】
複数の電源機器2のぞれぞれは、所定の電源電圧の電力を供給する電源を提供する。複数の電源機器2は、直流電力を供給する電源機器として、太陽光発電器21と、燃料電池23とを備える。太陽光発電器21は、住宅の屋根などに配置された半導体太陽光電池パネルを備える。燃料電池23は、水素またはメタノールなどを燃料とする複数の燃料電池セルを備える。太陽光発電器21の発電電圧は、太陽の日射量に依存して変動する。例えば、太陽光発電器21の発電電圧は、直流70Vから380Vの範囲で変動する。燃料電池23の発電電圧は、燃料電池23の機種などに依存して異なる。例えば、燃料電池23の発電電圧は、直流20Vから120Vのいずれかである。さらに、電源機器2は、交流電力を供給する電源機器として、商用電源22と、風力発電機24とを有している。商用電源22は、配電網から各住宅に供給される交流電源である。商用電源22は、電力供給会社などの供給者から供給される交流電源である。商用電源22は、系統電源とも呼ばれる。風力発電機24は、風力によって回転する風車と、風車の回転によって駆動される交流発電機とを備える。商用電源22の出力は、地域によって異なる。例えば、商用電源22の電圧は、交流100V、または交流200Vなどである。風力発電機24の発電電圧は、風速に依存して変動する。例えば、風力発電機24の発電電圧は、0Vから380Vの範囲で変動する。商用電源22と燃料電池23とは、比較的安定して所定の電圧を供給する。太陽光発電器21と風力発電機24とは、自然エネルギー発電手段とも呼ぶことができる。太陽光発電器21と風力発電機24とは、商用電源22と燃料電池23とに比べて高い電圧を供給することができる。しかし、太陽光発電器21と風力発電機24との電圧は、商用電源22と燃料電池23との電圧に比べて安定していない。
【0023】
複数の負荷機器3には、定置型の二次電池31と、車両用の二次電池32とを含むことができる。さらに、複数の負荷機器3には、可搬型の二次電池33と、直流負荷34と、給湯器35とが含まれている。二次電池31、32は充電する必要があるので、負荷機器3のひとつとして把握される。
【0024】
定置型の二次電池31は、電力供給装置1の主たる二次電池として設けられている。二次電池31は、住宅に固定された電池である。二次電池31は、配電装置4に固定的に接続されている。二次電池31は、第1二次電池とも呼ばれる。二次電池31の電圧は、直流350Vから400Vのいずれかである。二次電池31の電圧は、配電装置4における直流母線を細くするために高電圧とされている。二次電池31の電圧は、複数の電源機器21、22、23、24の最大電圧とほぼ等しいか、またはそれらの最大電圧より高い。
【0025】
車両用の二次電池32は、車両に搭載され、車両の走行用の動力源として用いられる二次電池である。二次電池32は、電力供給装置1が構成された住宅に所属する車両に設けられている。二次電池32は、車両が所定位置に駐車され、車両の接続端子と、住宅の接続端子とがケーブルによって接続されたときに、電力供給装置1の一部となる。二次電池32と電力供給措置1との間は断続可能である。配電装置4から二次電池32を充電するために、または二次電池32から配電装置4を経由して他の負荷機器3または商用電源22へ電力を供給するために、二次電池32は配電装置4と接続される。二次電池32は、第2二次電池とも呼ばれる。
【0026】
二次電池32は、車両の走行用の動力源として使用できるように、比較的大きい容量をもっている。二次電池32の容量は、定置型の二次電池31の容量より大きい。また、二次電池32は、車両が住宅の近くに駐車されているときだけ、配電装置4と接続される。二次電池32が配電装置4と接続されている期間は、比較的短期間である。よって、二次電池32は短期間の間に、急速に充電される必要がある。二次電池32の電圧は、直流100Vから320Vのいずれかである。二次電池32の電圧は、二次電池31の電圧より低い。
【0027】
可搬型の二次電池33は、停電などの緊急時の電源装置として住宅に備え付けられている。二次電池33の容量は、二次電池31、32と比べて明らかに小さい。二次電池33の電圧は、二次電池31の電圧より低く、かつ二次電池32の電圧より低い。二次電池33の電圧は、例えば、直流48Vである。
【0028】
直流負荷34は、ヒータなどの負荷である。直流負荷34の定格電圧は、例えば、直流48Vである。直流負荷34の定格電圧は、二次電池32の電圧より低い。直流負荷34の定格電圧は、二次電池33の電圧とほぼ等しいか、または二次電池33の電圧より高く設定することができる。
【0029】
給湯器35は、配電装置4から供給される電力によってヒータ、および/またはヒートポンプ装置を作動させ、湯を供給する。給湯器35の定格電圧は、直流40Vから320Vのいずれかである。
【0030】
配電装置4は、電源機器2から供給される電力を負荷機器3に供給する電力変換装置を構成している。配電装置4は、複数の電源機器2と、複数の負荷機器3とに接続される多入力多出力型の配電網を構成している。配電装置4は、接地線40と、直流母線41、42とを備える。直流母線は、第1直流母線41と、第2直流母線42とを備える。第1直流母線41は、主幹線として、電力供給装置1の主たる二次電池31に直結されている。第1直流母線41の電圧は、主たる二次電池31と同じ電圧である。第2直流母線42は、電力供給装置1に常設されない二次電池32に給電するための専用線として設けられている。第2直流母線42の電圧は、第1直流母線41の電圧より低い。
【0031】
図中において、記号ELBは、漏電遮断器を示す。漏電遮断器ELBは、電源機器2と配電装置4との間、または負荷機器3と配電装置4との間に設けられている。記号FLTは、電源ラインに重畳している高周波ノイズを除去するフィルタ回路を示す。記号Fは、ヒューズを示す。記号RSは、過電流防止用、または通電試験用の抵抗素子を示す。記号RLは、電源機器2または負荷機器3を接続後に閉じられるシステムリレーを示す。記号RL1、RL2、RL3は、選択的に接続されるか、または選択的に作動状態におかれる負荷機器32、33、34のいずれかひとつ、または複数をコンバータ回路47に接続するための選択手段としての選択リレーを示す。記号CSは、電源機器2から供給される電流、または負荷機器3に供給される電流を検出する電流センサを示す。
【0032】
配電装置4は、複数の電源機器2から供給される電力のそれぞれを変換し、第1直流母線41と第2直流母線42とに供給する複数のコンバータ回路43、44、45、46を備える。
【0033】
コンバータ回路43は、フルブリッジ型の昇降圧コンバータ回路である。コンバータ回路43は、リアクトルLと、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等のスイッチ素子Q1、Q2と、ダイオードD1、D2、D3と、平滑コンデンサCとを備える。コンバータ回路43は、太陽光発電器21から供給される電圧を昇圧、または降圧して、第1直流母線41と第2直流母線42とに供給する。
【0034】
ダイオードD2、D3は、出力ダイオードであって、コンバータ回路43の出力を分岐させる。ダイオードD2のアノードはリアクトルLとスイッチ素子Q2との間に接続され、カソードは、第1直流母線41に接続されている。ダイオードD3のアノードはリアクトルLとスイッチ素子Q2との間に接続され、カソードは、第2直流母線42に接続されている。ダイオードD2は、第1直流母線41からコンバータ回路43への逆流を遮断するスイッチ素子52でもある。
【0035】
コンバータ回路44は、昇圧コンバータ回路である。コンバータ回路44は、リアクトルLと、スイッチ素子Q1と、ダイオードD1、D2と平滑コンデンサCとを備える。コンバータ回路44は、燃料電池23から供給される電圧を昇圧して、第1直流母線41と第2直流母線42とに供給する。
【0036】
ダイオードD1、D2は、出力ダイオードであって、コンバータ回路44の出力を分岐させる。ダイオードD1のアノードはリアクトルLとスイッチ素子Q1との間に接続され、カソードは、第1直流母線41に接続されている。ダイオードD2のアノードはリアクトルLとスイッチ素子Q2との間に接続され、カソードは、第2直流母線42に接続されている。ダイオードD1は、第1直流母線41からコンバータ回路44への逆流を遮断するスイッチ素子53でもある。
【0037】
コンバータ回路45は、AC/DCコンバータ回路である。コンバータ回路45は、2つのリアクトルLと、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチ素子Q1、Q2、Q3、Q4と、ダイオードD1、D2とを備える。コンバータ回路45は、商用電源22から供給される交流電圧を昇圧、または降圧し、さらに整流して、第1直流母線41と第2直流母線42とに供給する。コンバータ回路45は、配電装置4から商用電源22へ電力を流すことができる。ハイサイド側のスイッチ素子Q1、Q3は、第1直流母線41からコンバータ回路45への逆流を遮断するスイッチ素子54でもある。
【0038】
コンバータ回路46は、AC/DCコンバータ回路である。コンバータ回路46は、コンバータ回路45と同じ回路構成をもつ。コンバータ回路46は、風力発電機24から供給される交流電圧を昇圧、または降圧し、さらに整流して、第1直流母線41と第2直流母線42とに供給する。コンバータ回路46は、配電装置4から風力発電機24へ電力を流すことができる。
【0039】
コンバータ回路47は、配電装置4から負荷機器3の方向へ向けて降圧コンバータとして機能することができ、逆に、負荷機器3から配電装置4の方向へ向けて昇圧コンバータとして機能することができるコンバータ回路である。コンバータ回路47は、リアクトルLと、ハーフブリッジ接続された2つのスイッチ素子Q1、Q2と、平滑コンデンサCとを備える。コンバータ回路47は、第1直流母線41の電圧を降圧して負荷機器32、33、34のいずれかひとつ、または複数へ給電することができる。
【0040】
コンバータ回路47は、二次電池32と第1直流母線41とを双方向に通電可能に接続することができる。コンバータ回路47は、第1直流母線41の電力により二次電池32を充電する。また、コンバータ回路47は、二次電池32の電圧を昇圧して第1直流母線41に給電することができる。コンバータ回路47は、二次電池33と第1直流母線41とを双方向に通電可能に接続することができる。コンバータ回路47は、第1直流母線41の電力によりを二次電池33を充電する。また、コンバータ回路47は、二次電池33の電力を第1直流母線41に給電することができる。コンバータ回路47は、直流負荷34と第1直流母線41とを一方向に通電可能に接続することができる。コンバータ回路47は、第1直流母線41の電力を直流負荷34に供給する。選択リレーRL1、RL2は、二次電池32の電力が直接に二次電池33に供給されることがないように制御される。選択リレーRL1、RL3は、二次電池32の電力が直接に直流負荷34に供給されることがないようにも制御される。選択リレーRL1、RL2、RL3は、負荷機器32、33、34のいずれかひとつだけがコンバータ回路47に接続されるように制御される。
【0041】
コンバータ回路48は、配電装置4から負荷機器3の方向へ向けて降圧コンバータとして機能する降圧コンバータ回路である。コンバータ回路48は、リアクトルLと、スイッチ素子Q1と、ダイオードD1と、平滑コンデンサCとを備える。コンバータ回路48は、第1直流母線41の電圧を降圧して負荷機器3のひとつに給電することができる。コンバータ回路48は、給湯器35と第1直流母線41とを一方向に通電可能に接続することができる。コンバータ回路48は、第1直流母線41の電力を、給湯器45に供給する。
【0042】
二次電池31は、コンバータ回路等の電圧変換手段を介することなく、第1直流母線41と常時接続されている。
【0043】
コンバータ回路43、44、45、46は、電源側のコンバータ回路、または第1コンバータ回路とも呼ぶことができる。第1コンバータ回路43、44、45、46は、電源電圧を第1電圧、または第2電圧に変換し出力する。第1コンバータ回路43、44、45、46が第1電圧を出力するとき、二次電池31は、第1電圧により充電される。
【0044】
一方、コンバータ回路47、48は、負荷側のコンバータ回路、または第2コンバータ回路とも呼ぶことができる。第2コンバータ回路47、48は、第1コンバータ回路43、44、45、46から出力される第1電圧、または二次電池31から出力される第1電圧を、第2電圧に変換する。負荷機器32、33、34、35は、第2コンバータ回路47、48から出力される第2電圧を供給される。
【0045】
さらに、配電装置4は、第2直流母線42とコンバータ回路47の出力側との間を直接に接続する直接給電回路50を備える。直接給電回路50は、電源機器21、22、23、24から供給される電力を、コンバータ回路47を経由することなく、負荷機器32、33、34へ直接に供給する経路を提供する。直接給電回路50は、コンバータ回路43、44、45、46が第2電圧を出力するとき、コンバータ回路47を介することなく、コンバータ回路43、44、45、46の出力を負荷機器32、33、34に直接に供給する。例えば、選択リレーRL1、RL2、RL3によって二次電池32が選択されるとき、直接給電回路50により二次電池32の充電電流が供給される。
【0046】
直接給電回路50には、直接給電回路50を断続するためのスイッチ手段としての単投1接点型のリレー51が設けられている。リレー51は、直接給電回路50に直列に設けられ、コンバータ回路43、44、45、46が第1電圧を出力するときに直接給電回路50を開き、コンバータ回路43、44、45、46が第2電圧を出力するときに直接給電回路50を閉じる。リレー51が閉じられると、直接給電回路50が形成され、リレー51が開かれると、直接給電回路50が遮断される。
【0047】
コンバータ回路43のダイオードD2は、コンバータ回路43、44、45、46の少なくともひとつが第2直流母線42を経由して直接給電回路50へ給電するときに、第1直流母線41とコンバータ回路43との間を遮断するスイッチ素子52を提供する。スイッチ素子52は、第1直流母線41の高電圧が、コンバータ回路43を経由して第2直流母線42に印加されることを阻止する。第1直流母線41には、二次電池31の電圧が印加されているから、スイッチ素子52は、高電圧の二次電池31と直接給電回路50との間の通電を遮断する遮断手段でもある。
【0048】
同様に、コンバータ回路44のダイオードD1は、コンバータ回路43、44、45、46の少なくともひとつが第2直流母線42を経由して直接給電回路50へ給電するときに、第1直流母線41とコンバータ回路44との間を遮断するスイッチ素子53を提供する。スイッチ素子53は、第1直流母線41の高電圧が、コンバータ回路44を経由して第2直流母線42に印加されることを阻止する。スイッチ素子53は、高電圧の二次電池31と直接給電回路50との間の通電を遮断する遮断手段でもある。
【0049】
さらに、コンバータ回路45のハイサイド側のスイッチ素子Q1、Q3は、コンバータ回路43、44、45、46の少なくともひとつが第2直流母線42を経由して直接給電回路50へ給電するときに、第1直流母線41とコンバータ回路45との間を遮断するスイッチ素子54を提供する。スイッチ素子54は、第1直流母線41の高電圧が、コンバータ回路45を経由して第2直流母線42に印加されることを阻止する。スイッチ素子54は、高電圧の二次電池31と直接給電回路50との間の通電を遮断する遮断手段でもある。
【0050】
コンバータ回路46にも、コンバータ回路45と同様に、コンバータ回路43、44、45、46の少なくともひとつが第2直流母線42を経由して直接給電回路50へ給電するときに、第1直流母線41とコンバータ回路45との間を遮断するスイッチ素子を備える。
【0051】
以上に説明したリレー51と、スイッチ素子52、53、54は、電源機器21、22、23、24からの電力を変換するコンバータ回路43、44、45、46の少なくともひとつが第2直流母線42を経由して負荷機器32、33、34へ給電する直接給電回路50を形成するとともに、二次電池31と直接給電回路50との間の通電を遮断する遮断手段を提供している。
【0052】
配電装置4は、制御装置49を備える。制御装置49は、配電装置4に設けられた複数のスイッチ素子、およびリレーなどを制御することにより、配電装置4において所定の回路を構成し、そこに含まれる回路要素が所望の機能を発揮するように制御する。制御装置49は、コンバータ回路43、44、45、46、47、48のスイッチ素子を制御する。さらに、制御装置49は、システムリレーRL、選択リレーRL1、RL2、RL3、リレー51を制御する。制御装置49には、複数の電源機器2のそれぞれの電圧、複数の負荷機器3のそれぞれの電圧、電流センサCSが検出した電流値などが入力され、配電装置4の制御に用いられる。制御装置49は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを格納している。記憶媒体は、メモリによって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置49をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される制御方法を実行するように制御装置49を機能させる。配電装置4が制御装置49の制御の下で提供する手段は、所定の機能を達成する機能的ブロック、またはモジュールとも呼ぶことができる。
【0053】
この実施形態では、制御装置49は、第1給電手段と、第2給電手段とを備える。第1給電手段と第2給電手段とは、択一的に実行され、同時に実行されることはない。
【0054】
第1給電手段は、電源機器21、22、23、24から供給される電圧を二次電池31の第1電圧に変換し、出力するように電源側の第1コンバータ回路43、44、45、46を制御する。第1給電手段は、高電圧の二次電池31を充電する充電手段でもある。第1給電手段は、第1コンバータ回路43、44、45、46、および/または二次電池31から供給される第1電圧を、負荷機器32、33、34の第2電圧に変換するように、負荷側の第2コンバータ回路47を制御する。第1給電手段によると、電源機器21、22、23、24から供給された電圧は、第1コンバータ回路43、44、45、46と第2コンバータ回路47との両方を経由して、負荷機器32、34、35に供給される。負荷機器32、33、34には、二次電池31より電圧が低い低電圧の二次電池32を含むことができる。低電圧の二次電池32に電力が供給される場合、第1給電手段は、第1充電手段とも呼ぶことができる。
【0055】
一方、第2給電手段は、電源機器21、22、23、24から供給される電圧を負荷機器32、33、34の第2電圧に変換し、出力するように第1コンバータ回路43、44、45を制御する。第2給電手段は、第1コンバータ回路43、44、45、46の出力を、第2コンバータ回路47を経由することなく、直接に負荷機器32、33、34へ給電するように、配電装置4を制御する。具体的には、制御装置49は、直接給電回路50を閉じるようにリレー51を制御する。さらに、第2給電手段は、二次電池31の電力が第1コンバータ回路43、44、45、46を経由して直接給電回路50に供給されることを阻止するように、配電装置4を制御する。具体的には、制御装置49は、二次電池31と第1コンバータ回路43、44、45、46の出力との間の給電回路を遮断するスイッチ手段52、53、54を制御する。負荷機器32、33、34には、二次電池31より電圧が低い低電圧の二次電池32を含むことができる。低電圧の二次電池32に電力が供給される場合、第2給電手段は、第2充電手段とも呼ぶことができる。
【0056】
この電力供給装置1の作動においては、第1給電モードと、第2給電モードとが提供される。第1給電モードにおいては、電源機器21、22、23、24およびコンバータ回路43、44、45、46から二次電池31の電圧(第1電圧)が供給される。第2給電モードでは、電源機器21、22、23、24から負荷機器32、33、34の電圧(第2電圧)が供給される。
【0057】
第1給電モードにおいては、電源機器21、22、23、24から供給される電力が第1コンバータ回路43、44、45、46によって第1電圧に変換され、第1直流母線41に第1電圧の電力が供給される。二次電池31は、第1直流母線41から供給される電力によって充電される。よって、電源機器21、22、23、24および第1コンバータ回路43、44、45、46から二次電池31が充電される。
【0058】
さらに、第1給電モードにおいては、第2コンバータ回路47、48により第1直流母線41上の第1電圧の電力が、負荷機器32、33、34、35に応じた負荷電圧(第2電圧)に変換され、第2コンバータ回路47、48の出力により負荷機器32、33、34、35への給電が実行される。このとき、第2コンバータ回路47、48は、第1コンバータ回路43、44、45、46から第1直流母線41に供給される電力、および/または二次電池31から第1直流母線41に供給される電力を電圧変換し負荷機器32、33、34、35に供給する。
【0059】
例えば、太陽光発電器21の出力電圧は、第1コンバータ回路43によって二次電池31の充電電圧(第1電圧)に変換され、ダイオードD2を経由して第1直流母線41に供給される。この電力は、二次電池31に供給され、二次電池31が充電される。一方、第1直流母線41の電圧は、第2コンバータ回路47によって、負荷機器32、33、34のいずれかの負荷電圧(第2電圧)に変換され、その負荷機器に供給される。例えば、制御装置49は、二次電池32がコンバータ回路47に接続されるように選択リレーRL1、RL2、RL3を制御する。このとき、制御装置49は、第2コンバータ回路47のスイッチ素子Q1、Q2を、降圧コンバータ回路として機能するように制御する。第2コンバータ回路47の出力は、二次電池32に供給され、二次電池32が充電される。
【0060】
第2給電モードにおいては、電源機器21、22、23、24から供給される電力が第1コンバータ回路43、44、45、46によって第2電圧に変換され、ダイオードD3を経由して第2直流母線42に第2電圧の電力が供給される。第2電圧は、負荷選択手段としての選択リレーRL1、RL2、RL3によって選択された負荷機器32、33、34のいずれかの負荷電圧である。よって、第2電圧は、第1電圧より低い。このとき、第1直流母線41には二次電池31から第1電圧が印加されているから、ダイオードD2は第1直流母線41から第2直流母線42への通電を阻止する。さらに、第2給電モードにおいては、制御装置49は、リレー51をオン状態に制御することによって、直接給電回路50を閉じる。これにより、第1コンバータ回路42、43、44、45から供給される電力は、第2直流母線42と直接給電回路50とを経由して負荷機器32、33、34のいずれかに直接に供給される。
【0061】
この第2給電モードにおいては、第2コンバータ回路47を経由することなく、より具体的には、第2コンバータ回路47のスイッチ素子Q1、Q2を経由することなく、第1コンバータ回路43、44、45、46から供給される電力が負荷機器32、33、34に供給される。このため、第2コンバータ回路47において電力損失を生じることなく負荷機器32、33、34へ給電することができる。特に、選択された負荷機器32、33、34が大電力を必要とする場合には、第2コンバータ回路47を経由することなく給電することによって電力損失を大幅に抑制することができる。
【0062】
例えば、負荷機器3のひとつである車両用の二次電池32に給電される場合、電源側の第1コンバータ回路43は、二次電池32の充電電圧(第2電圧)を第2直流母線42に供給する。この電力は、二次電池31に充電されることなく、また、第2コンバータ回路47を経由することもなく、直接給電回路50を経由して、二次電池32に第1コンバータ回路43から直接に供給される。この結果、二次電池32が充電される。ところで、二次電池32は、比較的容量が大きい。しかも、車両が住宅と接続されたときにだけ充電できる電池である。よって、二次電池32は、短期間の間に充電する必要があり、しかも充電のためには大電力を要する。この実施形態によると、第1コンバータ回路43が二次電池32の充電電圧(第2電圧)を供給し、この電力が、第2コンバータ回路47を経由することなく、直接給電回路50を経由して二次電池32に供給される。このため、第2コンバータ回路47における損失を生じることなく、二次電池32を充電することができる。このため、二次電池32を充電するための大電力を、損失を抑制しながら供給することができる。
【0063】
(第2実施形態)
図2は、本発明を適用した第2実施形態に係る電力供給装置を示すブロック図である。以下の説明では、先行する実施形態との相違点を説明する。
【0064】
電力供給装置201は、先行する実施形態の二次電池31より電圧が低い二次電池231を備える。また、電力供給装置201は、先行する実施形態の二次電池32より電圧が高い二次電池232を備える。二次電池231の電圧は、直流200Vである。二次電池232の電圧は、直流250Vから320Vのいずれかである。二次電池232の電圧は、二次電池231の電圧より高い。二次電池233の電圧と、直流負荷234の定格電圧も、二次電池231の電圧より高い。この実施形態では、二次電池231の電圧と二次電池232の電圧との関係が、先行する実施形態逆である。よって、第1電圧は、第2電圧より低い。
【0065】
さらに、配電装置4は、先行する実施形態の第2コンバータ回路47に代えて、コンバータ回路247を備える。コンバータ回路247は、負荷機器232、233、234、235と第1直流母線41とを双方向に通電可能に接続することができる。コンバータ回路247は、第1直流母線41の電力を昇圧して、負荷機器232、233、234、235に供給する。また、コンバータ回路247は、二次電池232、または二次電池233の電圧を降圧して第1直流母線41に給電することができる。
【0066】
この実施形態では、第1直流母線41の電圧より第2直流母線42の電圧のほうが高い。よって、コンバータ回路43のダイオードD3が二次電池31と直接給電回路50との間の通電を遮断する遮断手段252として機能する。ダイオードD3は、リレー51が閉じられているとき、二次電池232の第2電圧が第1直流母線41を経由して二次電池231に印加されることを防止する。コンバータ回路44では、ダイオードD2が遮断手段253を提供する。コンバータ回路45、46では、ダイオードD1、D2が遮断手段254を提供する。
【0067】
この実施形態においても、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0068】
(第3実施形態)
図3は、本発明を適用した第3実施形態に係る電力供給装置を示すブロック図である。以下の説明では、先行する実施形態との相違点を説明する。
【0069】
電力変換装置304は、第2直流母線42を備えていない。第1コンバータ回路43、44、45、46に代えて設けられた第1コンバータ回路343、344、345、346は、第1直流母線41にだけ電力を供給するように構成されている。コンバータ回路345、346は、2つのリアクトルLと、フルブリッジ接続された4つのスイッチ素子Q1、Q2、Q3、Q4とを備える。
【0070】
電力変換装置304は、直接給電回路50に代えて、直接給電回路350を備える。直接給電回路350は、第1直流母線41から分岐して第2コンバータ回路47と負荷機器32、33、34との間に接続されている。分岐部には、リレー51に代えて、単投2接点型のリレー351が設けられている。リレー351は、第1直流母線41を二次電池31だけに接続した状態と、直流二次母線41を直接給電回路350だけに接続した状態とを切替え可能に構成されている。リレー351は、第1コンバータ回路343、344、345、346が第1電圧を出力するときに直接給電回路350を開くとともに第1コンバータ回路343、344、345、346から二次電池31への充電回路を閉じ、第1コンバータ回路343、344、345、346が第2電圧を出力するときに直接給電回路350を閉じるとともに充電回路を開く。リレー351は、先行する実施形態のリレー51の機能と、スイッチ素子52、53、54の機能とを提供する。
【0071】
この実施形態では、第1給電モードにおいてリレー351が二次電池31側に接続される。また、第2給電モードにおいてリレー351が直接給電回路350側に接続される。この実施形態においても、先行する実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0072】
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
【0073】
例えば、複数の電源機器2は、二次電池を含むことができる。二次電池からコンバータ回路と直接給電回路とを経由して負荷へ給電する構成を採用することができる。
【0074】
車両用の二次電池32は、車両に搭載された冷凍機用の動力源として用いられる二次電池であってもよい。
【0075】
コンバータ回路345、346に代えて、ダイオードブリッジよりなる整流回路を用いてもよい。また、コンバータ回路43、44、45、46、345、346の回路構成は、種々の回路によって置換可能である。例えば、図示した非絶縁型のチョッパ回路に代えて、絶縁型変圧回路を用いてもよい。また、一部の一方向変換回路に代えて、双方向変換回路を用いてもよく、一部の一方向変換回路に代えて双方向変換回路を用いてもよい。
【0076】
上記実施形態では、ダイオードD2等の半導体スイッチ素子により遮断手段を構成した。これに代えて、MOSFET、またはIGBTのような半導体スイッチ素子を用いて遮断手段を構成してもよい。MOSFETはON時に抵抗となり、双方向に電流を流すことができるので、例えばドレインを直流母線41、42に接続し、ソースをリアクトルLに接続する。IGBTではコレクタをリアクトルLに接続し、エミッタを直流母線41、42に接続する。
【0077】
例えば、制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 電力供給装置、2 電源機器、21 太陽光発電器、22 商用電源、23 燃料電池、24 風力発電機、3 負荷機器、31 定置型の二次電池、32 車両用の二次電池、33 可搬型の二次電池、34 直流負荷、35 給湯器、4 配電装置、40 接地線、41 第1直流母線、42 第2直流母線、43 コンバータ回路、44 コンバータ回路、45 コンバータ回路、46 コンバータ回路、47 コンバータ回路、48 コンバータ回路、49 制御装置、50 直接給電回路、51 リレー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電源電圧の電力を供給する電源(21−24)と、
前記電源電圧を第1電圧、または第2電圧に変換し出力する第1コンバータ回路(43−46、343−346、)と、
前記第1コンバータ回路が前記第1電圧を出力するとき、前記第1電圧により充電される二次電池(31、231)と、
前記第1コンバータ回路から出力される前記第1電圧、または前記二次電池から出力される前記第1電圧を、前記第2電圧に変換する第2コンバータ回路(47、247)と、
前記第2コンバータ回路から出力される前記第2電圧を供給される負荷機器(32−34、232−234)と、
前記第1コンバータ回路が前記第2電圧を出力するとき、前記第2コンバータ回路を介することなく、前記第1コンバータ回路の出力を前記負荷機器に直接に供給する直接給電回路(50、350)とを備えることを特徴とする電力供給装置。
【請求項2】
前記直接給電回路(50、350)に設けられ、前記第1コンバータ回路が前記第1電圧を出力するときに前記直接給電回路を開き、前記第1コンバータ回路が前記第2電圧を出力するときに前記直接給電回路を閉じるリレー(51、351)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第1コンバータ回路が前記第2電圧を出力するとき、前記二次電池(31、231)と前記直接給電回路(50、350)との間の通電を遮断する遮断手段(52−54、252−254、351)をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記遮断手段は、ダイオード(52−54、252−254)、MOSFET、またはIGBTの半導体スイッチ素子を備えることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記リレーは、前記第1コンバータ回路が前記第1電圧を出力するときに前記直接給電回路を開くとともに前記第1コンバータ回路から前記二次電池への充電回路を閉じ、前記第1コンバータ回路が前記第2電圧を出力するときに前記直接給電回路を閉じるとともに前記充電回路を開く2接点型のリレー(351)であることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記二次電池を第1二次電池(31、231)として、前記負荷機器は、第2二次電池(32、232)を備え、前記直接給電回路(50、350)により前記第2二次電池の充電電流が供給されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記第1二次電池(31、231)は定置型の二次電池であり、第2二次電池(32、232)は車両に搭載された車両用の二次電池であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−80683(P2012−80683A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224169(P2010−224169)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】