説明

電力増幅器のバイアス回路

【課題】 アイドリング電流を精度良く一定に保つ。
【解決手段】 各々ダーリントン接続したパワートランジスタQ1、Q2とQ3、Q4をコンプリメンタリ接続したSEPP回路構成の出力段1と、前記パワートランジスタQ1、Q3のベース間にバイアス電圧を印加するバイアス回路11と、前記パワートランジスタQ2、Q4のエミッタと中点間に接続された一対の電流検出抵抗R1、R2と、一対の電流検出抵抗R1、R2の両端間電圧の大きさを検出する電圧検出回路12と、電圧検出手段12の検出電圧の極小ピークに基づき極小ピークが一定となるようにバイアス回路11を制御するバイアス電圧制御回路14と、を備え、バイアス電圧から電源回路20により電圧検出回路12の動作電源を作成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力増幅器のバイアス回路に係り、とくに出力段のトランジスタを流れるアイドリング電流を一定にする自動調整機能を有する電力増幅器のバイアス回路に関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオ用のパワーアンプでは、出力段のSEPP回路を構成する一対のコンプリメンタリ接続されたパワートランジスタのベース間にバイアス回路からバイアス電圧を印加してABクラス動作をさせ、アイドリング電流を流して出力歪の低減を図っている。出力段の一対のパワートランジスタは発熱量が大きく放熱のためヒートシンクに取り付けられるが、温度が上昇するとコレクタ電流が増大する性質を有しており、アイドリング電流が増大して熱暴走し、破壊に至る。このため、従来は、VBEマルチプライヤ方式のバイアス回路を構成するトラジスタとパワートランジスタを同一のヒートシンクに取り付けて熱結合し、パワートランジスタのVBE温度特性によるアイドリング電流の変化を、バイアス回路のトランジスタのVBE温度特性により変化するバイアス電圧により相殺し、アイドリング電流を一定とするようにしていた。
【0003】
けれども、上記した従来方式では、バイアストランジスタをヒートシンク上のパワートランジスタの直近にビス止めしなければならず、取り付け作業負担が大きく、また、ビス止め可能なトランジスタが高価であるという欠点があった。また、パワートランジスタの温度変化に対するバイアストランジスタの温度変化の応答に時間が掛かり不安定であり、熱結合が不十分なときには熱暴走する恐れがあった。この問題を解決するため、実公平4−18249号公報ではパワートランジスタを流れるアイドリング電流を直接検出し、該アイドリング電流が一定となるようにバイアス回路を制御するようにした自動調整方法が提案されている。
【0004】
図1を参照してこの従来法を簡単に説明する。出力段1には同相で変化する一対の入力信号e1、e2が入力端子2、3を介して入力されており、入力端子2、3の間には外部制御で可変のバイアス電圧を発生するバイアス回路4が設けられている。出力段1は各々ダーリントン接続されたnpn型パワートランジスタQ1、Q2と、pnp型パワートランジスタQ3、Q4が+VB と−VB の間にシリーズに接続されており、Q2のエミッタと中点の出力端子Oの間とQ4のエミッタと中点の出力端子Oの間に各々電流検出抵抗(エミッタ抵抗)R1、R2が接続されている。R1、R2の両端電圧(R1とR2を合わせた電圧降下)は電圧検出回路5で検出され、そのボトムピークが極小値ホールド回路6で検出される。このボトムピークは、出力電流の瞬時値が小さいAクラス動作期間にQ2からQ4へ貫流するアイドリング電流の大きさを示す。ボトムピークは比較回路7により基準電圧(アイドリング電流の規定値を決める)と比較され、ボトムピークが基準電圧より大きいときはアイドリング電流が規定値より大きくなっているのでバイアス電圧を減少させる制御信号をバイアス回路4へ出力し、ボトムピークが基準電圧より小さいときはアイドリング電流が規定値より小さくなっているのでバイアス電圧を増大させる制御信号をバイアス回路4へ出力する。これにより、Q1、Q2、Q3、Q4の温度変化でバイアス電流が変化しようとしても、フィードバック制御により一定化されることになる。規定値は基準電圧の大きさを可変することで所望値に設定できる。
【0005】
ところで、R1、R2の両端の電位は、Bクラス動作期間に出力電流の瞬時値変化に伴い大きく同相変化し、最大で±VB 近くまで変化する。通常、数十Wの定格出力を有するパワーアンプでは±VB は数十Vある。一方、アイドリング電流は数十mA、R1、R2は0.1Ω程度であり、検出電圧は高々数mVしかない。また、検出電圧は全波整流波形と類似した波形であり、周波数成分はオーディオ帯域の2倍有る。電圧検出回路5には差動増幅器(オペアンプ)が用いられるが、CMRR(同相成分除去比)は直流付近では大きいものの、周波数が高くなるにつれて悪化していき、数十kHz以上ではかなり小さくなってしまう。このため、数十Vのコモンモード信号中の数mVの電圧を正確に検出するのが難しく、アイドリング電流を精度良く一定に保つのが難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公平4−018249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、アイドリング電流を精度良く一定に保つことのできる電力増幅器のバイアス回路を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一対のパワートランジスタをコンプリメンタリ接続したSEPP回路構成の出力段と、前記一対のパワートランジスタのベース間にバイアス電圧を印加するバイアス電圧生成手段と、前記一対のパワートランジスタのエミッタと中点間に接続された一対の電流検出抵抗と、一対の電流検出抵抗の両端間電圧の大きさを検出する電圧検出手段と、電圧検出手段の検出電圧の極小ピークが一定となるようにバイアス電圧生成手段を制御するバイアス制御手段と、を備えた電力増幅器のバイアス回路において、バイアス電圧生成手段のバイアス電圧から電圧検出手段と極小ピーク検出手段の内、少なくとも前者の動作電源を作成する動作電源作成手段を備えたこと、を特徴としている。
また、前記電圧検出手段は、一対の電流検出抵抗の両端間電圧の検出を行う差動増幅器を含むこと、を特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、バイアス電圧生成手段のバイアス電圧から電圧検出手段の動作電源を作成したので、電圧検出手段の電源から見た入力間の同相成分が抑圧される。このため、電流検出抵抗に生じた電圧降下の極小ピークを正確に検出して、精度良くバイアス調整を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来のABクラス動作のパワーアンプの自動バイアス調整回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るABクラス動作の自動バイアス調整回路の構成を示す回路図である(実施例1)。
【図3】図2中の自動バイアス調整回路の動作を示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例1】
【0012】
図2を参照して本発明の第1実施例を説明する。図2は本発明に係るABクラス動作のパワーアンプの自動バイアス調整回路の構成を示す回路図であり、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
1は出力段(電流増幅段)であり、各々ダーリントン接続されたnpn型パワートランジスタQ1、Q2と、pnp型パワートランジスタQ3、Q4が+VB と−VB の間にシリーズに接続されており、Q2のエミッタと中点の出力端子Oの間とQ4のエミッタと中点の出力端子Oの間に各々電流検出抵抗(エミッタ抵抗)R1、R2が接続されている。10は電圧増幅段の最終段であり、一対のnpn型の差動トランジスタQ5、Q6を有し、一対の差動入力信号e11、e12が入力端子11、12を介してベースに入力されている。Q5、Q6のエミッタは共通のエミッタ抵抗R3を介して−VB と接続されている。Q5のコレクタと+VB の間には抵抗R4、ダイオ−ドD1、抵抗R5がシリーズに接続されており、Q6のコレクタと+VB の間には抵抗R6とpnp型のトランジスタQ7がシリーズに接続されている。R4、D1、R5、R6、Q7はQ5、Q6のアクティブ負荷を成す。Q7のコレクタ出力とQ6のコレクタ出力が出力段1への入力信号e21、e22となり、ベース抵抗R7、R8を介してQ1、Q3のベースに入力されている。
【0013】
11はQ7のコレクタとQ6のコレクタ間に設けられたVBEマルチプライヤ式のバイアス回路であり、e21、e22の間に直流の可変のバイアス電圧VA を設定する。バイアス回路11はQ7のコレクタとQ6のコレクタ間に接続されたnpn型のトランジスタQ8、Q8のコレクタ−ベース間に接続された抵抗R9、Q8のベース−エミッタ間に接続された抵抗R10を有している。後述するバイアス電圧制御回路の制御でR9を流れる電流が可変されることにより、バイアス電圧VA が減増する。
【0014】
12は電圧検出回路であり、出力段1のシリーズ接続されたR1、R2の両端間の電圧を検出する。電圧検出回路12の内、13は差動増幅器(オペアンプ)であり、+端子が抵抗R11を介してR1の一端側(Q2とR1の接続点P1)と接続されるとともに抵抗R12を介して後述する電源回路の中点VC と接続されており、−端子が抵抗R13を介してR2の一端側(Q4とR2の接続点P2)と接続されるとともに抵抗R14を介して差動増幅器13の出力端子と接続されている。差動増幅器13の±電源端子は電源回路の±VOPと接続されている。R11とR13、R12とR14は各々同じ抵抗値に設定されており、差動増幅器13の出力端子からR1とR2の電圧降下を合わせた検出対象電圧Eを所定の増幅率で増幅した検出電圧VE が出力される。+端子とVC 間に接続されたダイオードD2と、−端子と出力端子間に接続されたダイオードD3は検出電圧VE の振幅制限用である。
【0015】
14はバイアス電圧制御回路であり、電圧検出回路12で検出された検出電圧VE の極小ピークが一定となるようにバイアス回路11の制御を行なう。電圧検出回路12の検出電圧VE は負荷電流が出力端子Oから負荷側へ流れる期間も負荷側から出力端子Oの側へ流れる期間もVC に対し+側に振れる全波整流波形の形をしているが、負荷電流がゼロクロスするタイミングでアイドリング電流分の極小値となる(図3参照)。バイアス電圧制御回路14は検出電圧VE の極小ピークの変化を検出し、変化を打ち消す方向にバイアス回路11を制御する。バイアス電圧制御回路14は、電源回路の+VS とQ6のコレクタの間にシリーズ接続されたpnp型のトランジスタQ9、コンデンサC1と、電源回路の±VS 間にシリーズに接続されて分圧電圧をバイアスとしてQ9のベースに印加する分圧抵抗R15、R16と、電圧検出回路12の出力側とQ9のベース間に接続された入力抵抗R17と、C1の両端間にシリーズに接続された分圧抵抗R18、R19と、R19の両端間にベースとエミッタが接続されたnpn型のトランジスタQ10と、Q10のコレクタとバイアス回路11のQ8のベースの間に接続された抵抗R20とを有している。
【0016】
電圧検出回路12の検出電圧VE が減少するとき、Q9のエミッタ−コレクタ間の抵抗分が小さくなって+VS からC1に短い時定数で充電され、検出電圧VE が増大するとき、Q9のエミッタ−コレクタ間の抵抗分が大きくなってC1→R18→R19→C1の経路で長い時定数で放電されることにより、R18とR19の接続点P3に極小ピークを表す電圧VE ’が現れる(図3参照)。アイドリング電流が減少し、極小ピークが減少するとき、VE ’は高くなり、Q10のコレクタ−エミッタ間抵抗分が減少し、バイアス回路11のR9を流れる電流を増大させてバイアス電圧VA を増大させ、アイドリング電流を増大させる。反対に、アイドリング電流が増大し、極小ピークが増大するとき、VE ’は低くなり、Q10のコレクタ−エミッタ間抵抗分が増大し、バイアス回路11のR9を流れる電流を減少させてバイアス電圧VA を減少させ、アイドリング電流を減少させる。
【0017】
20は電源回路であり、バイアス電圧VA から電圧検出回路12に供給する±VOPおよびVC と、バイアス電圧制御回路14に供給する±VS を作成する。この電源回路20は、電圧増幅段の最終段10のQ7のコレクタと一端が接続された抵抗R21、Q6のコレクタと一端が接続された抵抗R22、R21、R22の他端間にシリーズに接続されたコンデンサC2、C3を有しており、C2とC3の中点PC から中点電位VC 、R21とC2の接続点から+VOP、R22とC3の接続点から−VOPが電圧検出回路12に供給されている。また、C2の両端にシリーズに抵抗R23、ダイオードD4が接続されており、C3の両端にシリーズに抵抗R24、ダイオードD5が接続されており、R23とD4の接続点から+VS 、R24とD5の接続点から−VS がバイアス電圧制御回路14に供給されている。±VOPの大きさはC2、C3により安定化されており、±VS の大きさはD4、D5により、順方向降下電圧VAKに安定化されている。D6は±VOPの差をツェナー電圧以下に抑えるツェナーダイオードである。D4、D5とバイアス電圧制御回路14のQ9は直近に配置されており、D4、D5の温度上昇(温度低下)でVAKが下がり(上がり)、±VS の大きさが小さくなったとき(大きくなったとき)、Q9のコレクタ電流の温度上昇(温度低下)による増大(減少)でC1の充電電流が変わらないようにしている。
【0018】
次に上記した実施例の動作を図3を参照して説明する。図3は電圧検出回路12とバイアス電圧制御回路14の動作を示す線図である。
バイアス回路11が生成するバイアス電圧VA から、電源回路20が安定化電源電圧である±VOPと±VS を作成して電圧検出回路12とバイアス電圧制御回路14に供給している。バイアス電圧VA により、出力段1のQ2とQ4には数十mA程度のアイドリング電流が流れてABクラス動作を行う。R1、R2にはアイドリング電流と負荷電流による電圧降下が生じ、電圧検出回路12によりR1、R2の両端間の電圧(Q2のエミッタ電位とQ4のエミッタ電位の差電圧)Eが検出されて検出電圧VE として出力される。信号e11、e12の変化により、e21、e22がグランドに対し同相で最大+VB 近くから−VB 近くまで変化し、出力段1のQ2のエミッタ電位とQ4のエミッタ電位も同相で最大+VB 近くから−VB 近くまで変化するが、この際、グランドに対して±VOPと±VS も追従して変化するため、電圧検出回路12の差動増幅器13では、電源±VOPから見て+端子入力と−端子入力の同相成分が抑圧され、精度良く電圧検出を行なうことができる。
【0019】
電圧検出回路12の検出電圧VE を入力したバイアス電圧制御回路14では、P3に極小ピークを表す電圧VE ’が現れ、アイドリング電流が減少し、極小ピークが減少するとき、VE ’が高くなり、Q10のコレクタ−エミッタ間抵抗分が減少し、バイアス回路11のR9を流れる電流を増大させてバイアス電圧VA を増大させ、アイドリング電流を増大させる。反対に、アイドリング電流が増大し、極小ピークが増大するとき、VE ’が低くなり、Q10のコレクタ−エミッタ間抵抗分が増大し、バイアス回路11のR9を流れる電流を減少させてバイアス電圧VA を減少させ、アイドリング電流を減少させる。このように、極小ピークが一定となるようにフィードバック制御が掛かることで、Q1乃至Q4の発熱による温度変化に関らず、アイドリング電流が一定化される。図2に示した回路定数の数値例の場合、VBE=VAK=0.6Vとして、アイドリング電流は約33mAで一定化される。
【0020】
この実施例によれば、バイアス電圧から電圧検出回路12の安定化動作電源を作成したので、電圧検出回路12の電源から見た入力間の同相成分を抑圧することができ、電流検出抵抗R1、R2が小さく、R1、R2での電圧降下の極小ピークが小さくても正確に検出して、精度良くバイアス調整を行なうことができる。
また、電源回路20のダイオードD4、D5とバイアス電圧制御回路14のコンデンサC1の充電用のトランジスタQ9を直近に配置して熱結合したことにより、温度変化による±VS の変動をQ9のVBEの温度特性で打ち消し、制御誤差を小さくすることができる。
【0021】
なお、上記した実施例のバイアス電圧制御回路では、R19の両端間にアイドリング電流が増減し、検出電圧VE の極小ピークが増減するとき、反比例して減増する電圧を生じさせて制御に用いたが、バイアス電圧制御手段を検出電圧VE の極小ピークをホールドするホールド回路と、ホールド回路の出力に基づきバイアス回路を極小ピークが一定となるように制御する制御回路とにより構成するようにしても良い。
また、図2に示した回路定数の数値も一例であり、本発明は何らこれに何ら限定されるものでない。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、車載用、家庭用、業務用のオーディオパワーアンプ、オーディオ用途以外の各種アンプに適用できる。
【符号の説明】
【0023】
1 出力段
11 バイアス回路
12 電圧検出回路
13 差動増幅器
14 バイアス電圧制御回路
20 電源回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のパワートランジスタをコンプリメンタリ接続したSEPP回路構成の出力段と、前記一対のパワートランジスタのベース間にバイアス電圧を印加するバイアス電圧生成手段と、前記一対のパワートランジスタのエミッタと中点間に接続された一対の電流検出抵抗と、一対の電流検出抵抗の両端間電圧の大きさを検出する電圧検出手段と、電圧検出手段の検出電圧の極小ピークに基づき極小ピークが一定となるようにバイアス電圧生成手段を制御するバイアス制御手段と、を備えた電力増幅器のバイアス回路において、
バイアス電圧生成手段のバイアス電圧から電圧検出手段の動作電源を作成する動作電源作成手段を備えたこと、
を特徴とする電力増幅器のバイアス回路。
【請求項2】
電圧検出手段は、
一対の電流検出抵抗の両端間電圧の検出を行う差動増幅器により構成したこと、
を特徴とする請求項1記載の電力増幅器のバイアス回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−239373(P2010−239373A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84865(P2009−84865)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【出願人】(595120530)株式会社ケンウッド・エンジニアリング (22)
【Fターム(参考)】