【課題】好適なシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】トランザクションおよび送信を承認するためのトークンレス識別システムおよび方法が開示される。本発明によるトークンレスシステムおよび方法は、主として、未知のユーザ本人から直接、収集された、指紋や声紋記録のようなユニークなバイオメトリックサンプルを、以前に得られ格納された同一タイプの認証済みバイオメトリックサンプルと相関的に比較することに基づいている。本発明は、その他の独立したコンピュータシステム間の完全な、または部分的な仲立ちとして作用するようにネットワーク化されうるし、あるいは、必要なすべての実行事項をおこなう単独のコンピュータシステムであってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
承認要求ステップの間に収集された少なくとも１つの承認バイオメトリックサンプルおよび承認個人識別コードの検査と、登録ステップの間に収集され以前に記録された登録バイオメトリックサンプルおよび登録個人識別コードとの比較とから、個人の同一性を判定する自発的なトークンレス識別コンピュータシステムであって、
ａ．第１のコンピュータと第２のコンピュータとを含むコンピュータシステムと、
ｂ．該登録ステップの間に、個人から、少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルおよび登録個人識別コードを自発的に入力するための第１の収集手段と、
ｃ．該承認要求ステップの間に、個人から、少なくとも１つの承認バイオメトリックサンプルおよび該承認個人識別コードを自発的に入力するための第２の収集手段と、
ｄ．該第１の収集手段および該第２の収集手段を該コンピュータに相互接続することによって、該収集されたバイオメトリックサンプルおよび該個人識別コードを該第１の収集手段および該第２の収集手段から該コンピュータに送信する第１の相互接続手段と、
ｅ．該第１のコンピュータが該少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルの第１のサブセットに対してメインコンピュータとして機能し、かつ、該第２のコンピュータが該少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルの第２のサブセットに対してメインコンピュータとして機能することを示す情報を維持する手段であって、該維持される情報は、該第１のコンピュータが該登録バイオメトリックサンプルの該第２のサブセットに対してバックアップコンピュータとして機能し、かつ、該第２のコンピュータが該登録バイオメトリックサンプルの該第１のサブセットに対してバックアップコンピュータとして機能することも示す、手段と、
ｆ．該第１のコンピュータおよび該第２のコンピュータの両方に該複数の登録バイオメトリックサンプルの該第１のサブセットおよび該第２のサブセットを格納する手段と、
ｇ．該複数の登録バイオメトリックサンプルの該格納されたサブセットを登録個人識別コードに関連付ける手段と、
ｈ．該承認バイオメトリックサンプルのうちの１つと、該承認個人識別コードに対応する該登録個人識別コードに関連付けられた該格納された複数の登録バイオメトリックサンプルの各々とを比較することにより、評価を生成する手段と、
ｉ．該コンピュータ内の実行手段であって、データを格納し、コマンドを処理および実行することにより、判定を生成する実行手段と、
ｊ．該コンピュータから該評価または該判定を出力する手段と
を備えた自発的なトークンレス識別コンピュータシステム。
【請求項２】
前記第１および第２の収集手段は、
ａ．ハードウェア部品およびソフトウェア部品をさらに有する少なくとも１つのバイオメトリック入力手段であって、バイオメトリックサンプルを収集する少なくとも１つのバイオメトリック入力手段と、
ｂ．該バイオメトリック入力手段と一部または全部が一体化された少なくとも１つの端末手段であって、追加データを入力し、付加する少なくとも１つの端末手段と、
ｃ．個人識別コードを入力する少なくとも１つのデータ入力手段であって、該バイオメトリック入力手段または該端末手段のいずれか１つと一体化されている少なくとも１つのデータ入力手段と、
ｄ．該バイオメトリック入力手段と該データ入力手段と該端末とを相互接続する第２の相互接続手段と
をさらに備えている、請求項１に記載のシステム。
【請求項３】
前記コンピュータシステムは、該コンピュータに対して以前に登録されたハードウェア識別コードを用いて、前記バイオメトリック入力手段を識別する、請求項２に記載のシステム。
【請求項４】
前記ハードウェア部品は、
ａ．データを処理する少なくとも１つのコンピューティングモジュールと、
ｂ．データおよびソフトウェアを格納する消去可能メモリモジュールおよび非消去可能メモリモジュールと、
ｃ．バイオメトリックデータを入力するバイオメトリックスキャナ装置と、
ｄ．データを入力するデータ入力手段と、
ｅ．ディジタル通信ポートと、
ｆ．電子盗聴を防止する手段と
をさらに備えている、請求項２に記載のシステム。
【請求項５】
前記ハードウェア部品は、無線通信手段をさらに備えている、請求項２に記載のシステム。
【請求項６】
前記ソフトウェア部品は、コンピューティングモジュール内に常駐しており、
該ソフトウェア部品は、
ａ．少なくとも１つのコマンドインタフェースモジュールと、前記バイオメトリック入力装置の意図的な使用のために特に構成された第１セットのソフトウェアおよび関連づけられたデータと、データとが格納されている電子的に消去可能なメモリモジュールと、
ｂ．第２セットのソフトウェアおよび関連づけられたデータが格納されている非消去可能なメモリモジュールと
をさらに備えている、請求項２に記載のシステム。
【請求項７】
前記第２の相互接続手段は、無線通信用の手段である、請求項２に記載のシステム。
【請求項８】
前記比較手段は、前記バイオメトリック入力装置を識別する手段をさらに備えている、請求項１に記載のシステム。
【請求項９】
前記コンピュータシステムは、
ａ．少なくとも１つの相手側コンピュータシステムと、
ｂ．該コンピュータシステムを該相手側コンピュータシステムに相互接続する第３の相互接続手段と をさらに備えている、請求項１に記載のシステム。
【請求項１０】
自発的なトークンレス識別コンピュータシステムを用いて、個人を自発的にトークンなしに識別し、該識別を認証する方法であって、該自発的なトークンレス識別コンピュータシステムは、第１の収集手段と、第２の収集手段と、第１の相互接続手段と、第２の相互接続手段と、コンピュータシステムと、関連付け手段と、比較手段と、実行手段と、出力手段とを含み、該コンピュータシステムは、格納手段と、第１のコンピュータと、第２のコンピュータとを含み、
該方法は、
ａ．該第１の収集手段が、個人から、少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルおよび登録個人識別コードを収集する登録ステップと、
ｂ．該第１の相互接続手段が、該第１の収集手段を該コンピュータシステムに相互接続し、該第１の収集手段から該コンピュータシステムに該収集された登録バイオメトリックサンプルおよび登録個人識別コードを送信する第１の送信ステップと、
ｃ．該維持手段が、該第１のコンピュータが該少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルの第１のサブセットに対してメインコンピュータとして機能し、かつ、該第２のコンピュータが該少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルの第２のサブセットに対してメインコンピュータとして機能することを示す情報を維持する維持ステップであって、該維持される情報は、該第１のコンピュータが該登録バイオメトリックサンプルの該第２のサブセットに対してバックアップコンピュータとして機能し、かつ、該第２のコンピュータが該登録バイオメトリックサンプルの該第１のサブセットに対してバックアップコンピュータとして機能することも示す、維持ステップと、
ｄ．該格納手段が、該第１のコンピュータおよび該第２のコンピュータの両方に該複数の登録バイオメトリックサンプルの該第１のサブセットおよび該第２のサブセットを格納する格納ステップと、
ｅ．該関連付け手段が、該複数の登録バイオメトリックサンプルの該格納されたサブセットを登録個人識別コードに関連付ける関連付けステップと、
ｆ．該第２の収集手段が、個人から、少なくとも１つの承認バイオメトリックサンプルおよび承認個人識別コードを収集する承認要求ステップと、
ｇ．該第２の相互接続手段が、該第２の収集手段を該コンピュータシステムに相互接続し、該第２の収集手段から該コンピュータシステムに該収集された承認バイオメトリックサンプルおよび承認個人識別コードを送信する第２の送信ステップと、
ｈ．該比較手段が、該承認バイオメトリックサンプルのうちの１つと、該承認個人識別コードに対応する該登録個人識別コードに関連付けられた該格納された複数の登録バイオメトリックサンプルの各々とを比較し、評価を生成する比較ステップと、
ｉ．該実行手段が、コマンドを処理および実行することにより、判定を生成する実行ステップと、
ｊ．該出力手段が、該評価または該判定を出力する出力ステップと
を包含する、方法。
【請求項１１】
アカウントインデックスが緊急アカウントに割り当てられ、該緊急アカウントに割り当てられた該アカウントインデックスが受信された場合には、緊急情報が機関に送信される緊急アカウントインデックス割り当てステップをさらに包含する、請求項１０に記載の方法。
【請求項１２】
前記登録ステップおよび前記承認要求ステップの両方は、データの改変を検出する能力を提供するデータ隠蔽ステップをさらに包含し、
ａ．秘密鍵と、
ｂ．該秘密鍵なしには再生されえない該データの非可逆的一方向変換と
をさらに含む、請求項１０に記載の方法。
【請求項１３】
前記比較ステップは、反復送信を検出するように一意的な送信コードを使用することをさらに包含する、請求項１０に記載の方法。
【請求項１４】
前記比較ステップは、前記承認要求ステップの間に収集された前記個人の承認個人識別コードおよび承認バイオメトリックサンプルと、前記登録ステップの間に収集された該登録個人識別コードおよび該登録バイオメトリックサンプルとを照合することにより、該個人を肯定的に識別することを包含する、請求項１０に記載の方法。
【請求項１５】
個人からの以前に格納されたバイオメトリックサンプルをサーチする方法であって、
該方法は、
該個人から承認バイオメトリックサンプルと承認個人識別コードとを受信することと、
該個人を識別するための記録を特定することであって、該記録は、該承認個人識別コードによって識別され、少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルを含む、ことと、
該承認バイオメトリックサンプルを該記録に含まれている該少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルの各々とを比較することと、
該承認バイオメトリックが該記録内の少なくとも１つの登録バイオメトリックサンプルと一致した場合には、識別結果が成功であると判定し、該承認バイオメトリックが該記録内の該少なくとも１つのバイオメトリックサンプルと一致しない場合には、識別結果が失敗であると判定することと
を包含する、方法。
【請求項１６】
前記個人から登録バイオメトリックサンプルと前記個人識別コードとを受信することと、
該個人識別コードによって識別された該記録を特定することと、
該登録バイオメトリックサンプルを前記以前に格納されたバイオメトリックサンプルとして前記記録に格納することと
をさらに包含する、請求項１５に記載の方法。
【請求項１７】
秘密鍵を用いた非可逆的一方向変換を用いて、前記個人識別コードを暗号化することをさらに包含する、請求項１５または１６に記載の方法。
【請求項１８】
前記方法は、システムによって実行され、
該方法は、該システムが、登録の間に、前記個人からプライベートコードを受信することをさらに含み、
該個人に返されるべき該プライベートコードは、該システムが承認されていることを示す情報を該個人に提供するために該システムによって用いられる、請求項１５〜１７のいずれか一項に記載の方法。
【請求項１９】
前記個人の識別が成功すると、前記プライベートコードを該個人に表示することによって、前記システムは、該システムが承認されていることを示す情報を該個人に提供する、請求項１８に記載の方法。
【請求項２０】
前記登録バイオメトリックサンプルが前記記録に含まれている前記少なくとも１つのバイオメトリックサンプルのうちの他のいずれのバイオメトリックサンプルとも区別することが可能であることを検証することをさらに包含する、請求項１５〜１９のいずれか一項に記載の方法。
【請求項２１】
前記登録バイオメトリックサンプルが前記記録に含まれている前記少なくとも１つのバイオメトリックサンプルのうちの他のいずれのバイオメトリックサンプルとも区別することが可能でない場合には、該登録バイオメトリックサンプルを破棄することをさらに包含する、請求項１５〜２０のいずれか一項に記載の方法。
【請求項２２】
コマンドを実行することにより、判定を生成することをさらに包含する、請求項１５に記載の方法。
【請求項２３】
前記コマンドを実行することは、電子金融取引を実行することを包含する、請求項２２に記載の方法。
【請求項２４】
前記判定を表示することをさらに包含する、請求項２２に記載の方法。

【図１】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図８】

【図９】

【図１０】

【図１１】

【図１２】

【図１３】

【図１４】

【図１５】

【図１６】

【図１７】

【図１８】

【図１９】

【図２０】

【図２１】

【図２２】

【公開番号】特開２０１０−８６５５２（Ｐ２０１０−８６５５２Ａ）
【公開日】平成２２年４月１５日（２０１０．４．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２９６３４４（Ｐ２００９−２９６３４４）
【出願日】平成２１年１２月２５日（２００９．１２．２５）
【分割の表示】特願２００９−８２３８（Ｐ２００９−８２３８）の分割
【原出願日】平成８年５月１７日（１９９６．５．１７）
【出願人】（５０２０２１９３６）インディヴォス　コーポレイション (9)
【Ｆターム（参考）】