電子機器および無線通信可能環境維持方法
【課題】 アンテナに対する特別な制御を行うことなく無線通信可能とする電子機器および無線通信可能環境維持方法を提供する。
【解決手段】 無線通信機器のユーザがこの機器を保持した状態でユーザが回転運動するようユーザに通知し、ユーザが回転運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、無線通信可能な状態を維持するためにユーザがとるべき姿勢についてユーザに通知する。
【解決手段】 無線通信機器のユーザがこの機器を保持した状態でユーザが回転運動するようユーザに通知し、ユーザが回転運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、無線通信可能な状態を維持するためにユーザがとるべき姿勢についてユーザに通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信可能な電子機器および無線通信可能環境維持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及に伴い、無線通信可能なカバーエリアの拡大が進められている。
【0003】
カバーエリアの拡大に伴い、携帯電話が無線通信不可能な状態に陥りにくくなっているものの、場合によっては、携帯電話がカバーエリア内にあっても携帯電話の有するアンテナの指向性における放射強度の高い感度方向が基地局に向いていないために、無線通信不可能な状態になる場合がある。
【0004】
例えば、ビルの谷間や山間部で携帯電話が無線通信不可能な状態、すなわち「圏外」状態になると、携帯電話を前方に掲げるなどして周辺を回る人を見かける。これは携帯電話と通信可能な基地局をユーザ自身が動くことで探索し、携帯電話のアンテナの受信感度方向と基地局の存在する方位とを一致させる行為である。
【0005】
従来、表示部にアンテナの指向性を形成する方向を表示することでユーザに視覚的に案内し、ユーザがその表示内容を参考にして、アンテナの指向性を制御するための入力を行うことで、アクティブアレイアンテナ素子の位相を制御する技術があった。
【特許文献1】特開2007−110422号公報(第5頁、第36図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された技術を用いた場合、最適な受信品質を確保するために、アクティブアレイアンテナ素子の位相制御といったアンテナに対する特別な制御を行うことが必要となる。
【0007】
そこで、本発明は、アンテナに対する特別な制御を行うことなく無線通信可能とする無線通信機器および無線通信可能環境維持方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項7に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、この無線通信機器のユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時における前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第3の通知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0010】
また、請求項12に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、この無線通信機器のユーザの位置に対するこの無線通信機器の位置を特定した状態で、前記ユーザが回転運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、前記第1の通知手段によって前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、前記記録手段による電波強度の値の記録の終了後に、前記回転運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出される電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に前記ユーザの回転運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段と、前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を停止した後に無線通信を実行する場合に、無線通信内容に応じて、前記ユーザの前記回転運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第4の通知手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項15における無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器にて実行される無線通信可能環境維持方法において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出し、前記検出された電波の強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アンテナに対する特別な制御を行うことなく無線通信可能とする無線通信機器および無線通信可能環境維持方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明に関わる無線通信機器の具体例の一つである携帯電話のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
携帯電話1は、コントローラ10、LCD11、通信コントローラ12、アンテナ12a、操作部13、スピーカ14およびマイク15から構成される。
【0015】
コントローラ10は、携帯電話1の主な動作を制御する。コントローラ10は、ROM(Read Only Memory)10a、RAM(Random Access Memory)10bおよび不揮発性メモリ10cを内蔵する。
【0016】
ROM10aは、データの書き換えが不可であり、電源オフ時でもデータが消えないタイプのメモリである。ROM10aには、アプリケーションデータ等が記憶される。
【0017】
不揮発性メモリ10cは、データの書き換えが可能であり、電源オフ時でもデータが消えないタイプのものである。この不揮発性メモリ10cには、ユーザが設定したデータ等が記憶される。
【0018】
ROM10aに記憶されているアプリケーションとして、例えば、本発明に関わる通信サポートプログラム等がある。この"通信サポートプログラム"とは、後述にて詳細に説明するが、(1)携帯電話1が通信可能な基地局を探索するためにユーザが特定の運動を行うようにユーザに案内し、(2)携帯電話1が最適な電波受信環境になるためにユーザが動くようにユーザに案内し、(3)電話、または、メール送受信といった通信時に、携帯電話1にとって最適な受信環境を維持するためにユーザがとるべき姿勢をユーザに案内する、3つの手順で構成されるプログラムである。コントローラ10は、ROM10aに記憶されているアプリケーションデータ、不揮発性メモリ10cに記憶されている設定データ等を、適宜、RAM10bにロードし、アプリケーションの実行、データの処理を行う。
【0019】
通信コントローラ12に接続されているアンテナ12aは、基地局から送信される電波を受信する。この電波には、基地局を識別するための情報(以下、"基地局識別子"と称す。)が含まれている。
【0020】
通信コントローラ12は、アンテナ12aによって受信された電波の強度の検出、電波に含まれる基地局識別子の検出等を実行する。
【0021】
通信コントローラ12によって検出された電波の強度の値および基地局識別子は、コントローラ10に入力される。コントローラ10は、通信コントローラ12から入力された電波の強度の値および基地局識別子に基づいて、通信可能な基地局があるか否かを判断する。
【0022】
LCD11には、コントローラ10にて実行されるアプリケーションのユーザインタフェース等が表示される。例えば、コントローラ10によって判断された基地局との通信可否について表示する。コントローラ10によって基地局へ通信可能であると判断された場合、LCD11には、基地局との通信可能な圏内に携帯電話1が存在することをユーザに通知する"電波の強度の値"が表示され、一方、コントローラ10によって基地局との通信が不可であると判断された場合、LCD11には、基地局との通信不可能であることをユーザに通知する"圏外"の表示がなされる。
【0023】
操作部13はユーザによって操作される。ユーザによる操作部13の操作に応じて、コントローラ10にてアプリケーションの有する機能が実行される。
【0024】
スピーカ14は、コントローラ10から入力された音信号を物理振動に変換し、音として放射する。ユーザは、通話する場合、スピーカ14を介して通話相手から送信されてくる音声を聴く。
【0025】
マイク15は、音を電気信号に変換するデバイスである。ユーザは、通話相手と通話する場合、マイク15に自分の音声を入力する。次に、通話サポートプログラムの機能について説明する。
【0026】
図2は、通話サポートプログラムの起動に至る手順の一例について説明する流れ図である。
【0027】
コントローラ10は、通信コントローラ12から入力された電波の強度の値および基地局識別子に基づいて、通信可能な基地局があるか否かを判断する(ステップ S100)。
【0028】
コントローラ10が通信可能な基地局がない、と判断した場合(ステップ S100 No)、コントローラ10は、通信サポートプログラムの起動を実行する(ステップ S101)。一方、コントローラ10が通信可能な基地局がある、と判断した場合(ステップ S100 Yes)、通信サポートプログラムを起動しない。
【0029】
次に、通信サポートプログラムの起動後に実行される、通信サポートプログラムの第一手順である、携帯電話1が通信可能な基地局を探索するためにユーザが特定の運動を行うようにユーザに案内する手順の一例について説明する。
【0030】
図3は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第一手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0031】
通信サポートプログラムの起動後、LCD11に"通信サポートプログラムを実行するか否か"と表示する(ステップ S200)。ステップS200にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(1)に示される画面が考えられる。
【0032】
ユーザが図4の(1)の"Yes"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通信サポートプログラムを実行する"との入力がなされた場合(ステップ S201 Yes)、LCD11に"携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動してください"と表示する(ステップ S202)。ステップS202にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(2)に示される画面が考えられる。
【0033】
一方、ユーザが図4の(1)の"No"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通信プログラムを実行しない"との入力がなされた場合(ステップ S201 No)、通信プログラムを終了する。
【0034】
ユーザが図4の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた場合(ステップ S203 Yes)、基地局識別子、基地局毎の最大電波強度の記録を開始する(ステップ S204)。
【0035】
一方、ユーザが図4の(2)の"終了"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動の開始を行わない"との入力がなされた場合(ステップ S203 No)、通信サポートプログラムを終了する。
【0036】
ここで、ステップS204にて実行される基地局識別子および基地局毎の最大電波強度の記録動作の一例について、図5および図6を用いて説明する。
【0037】
図5は、ユーザが携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動する場合における、携帯電話1および携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図である。
【0038】
図5の(1),(2),(3),(4),(5)および(6)において、携帯電話1のLCD11はユーザ2の鼻2aに略対向、すなわち、携帯電話1のLCD11はユーザの顔の正面と略対向するように位置する。
【0039】
図5の(1)の状態は、ユーザ2が携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動を開始する最初の状態を示している。
【0040】
ユーザ2が図5の(1)の状態から反時計周りに回転運動を開始し、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局A(3a)を検出した状態が、図5の(2)の状態である。
【0041】
図5の(2)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局A(3a)に向いた状態を示している。図5の(2)の状態において、携帯電話1は、基地局A(3a)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局A(3a)から送信される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"A"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"1"といった具合に記録する。
【0042】
図5の(2)の状態からユーザはさらに反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局B(3b)を検出した状態が、図5の(3)の状態である。
【0043】
図5の(3)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局B(3b)に向いた状態を示している。図5の(3)の状態において、携帯電話1は、基地局B(3b)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局B(3b)から送信される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"B"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"2"といった具合に記録する。
【0044】
図5の(3)の状態からユーザはさらに反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局C(3c)を検出した状態が、図5の(4)の状態である。
【0045】
図5の(4)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局C(3c)に向いた状態を示している。図5の(4)の状態において、携帯電話1は、基地局C(3c)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局C(3c)から放射される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"C"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"1"といった具合に記録する。
【0046】
図5の(4)の状態からさらにユーザは反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局D(3d)を検出した状態が、図5の(5)の状態である。
【0047】
図5の(5)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局D(3d)に向いた状態を示している。図5の(5)の状態において、携帯電話1は、基地局D(3d)から放射される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局D(3d)から放射される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"D"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"5"といった具合に記録する。
【0048】
図5の(5)の状態からさらにユーザが反時計周りに回転運動を行った状態が、図5の(6)の状態である。
【0049】
図5の(6)の状態は、図5の(1)の状態と同様の状態である。すなわち、図5の(6)の状態とは、図3の流れ図のステップS203にて、ユーザが図4の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた後に行われたユーザの360°回転運動が終了した状態である。
【0050】
尚、図5および図6を用いて、携帯電話1による基地局識別子、基地局毎の最大電波強度の記録について説明したが、ユーザが360°回転運動を終えた結果、携帯電話1が通信可能な基地局を検出することができなかった場合、図6のテーブルに、基地局識別子の値および最大電波強度の値は記録されない。
【0051】
再び、図3の流れ図に戻り、通信サポートプログラムの中の第一手順の一例について、引き続き、説明する。
【0052】
ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた(ステップ S203 Yes)後、LCD11に"360°回転運動を終えましたか?"と表示する(ステップ S205)。ステップS205にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(3)に示される画面が考えられる。
【0053】
ユーザが図4の(3)の"Yes"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を終えた"との入力がなされた場合(ステップ S206 Yes)、図6にて示したテーブルを参照して、通信可能な基地局が存在するのか否かを判断する(ステップ S207)。
【0054】
図6にて示したテーブルを参照した結果、テーブルに基地局識別子および最大電波強度の値が記録されている場合、通信可能な基地局が存在すると判断し(ステップ S207 Yes)、LCD11に"通信可能な基地局が存在します"と表示する(ステップ S208)。ステップS208にてLCD11に表示される画面の一例として、図7の(1)に示される画面が考えられる。
【0055】
一方、図6に示したテーブルを参照した結果、テーブルに値が記録されていない場合、通信可能な基地局が存在しないと判断し(ステップ S207 No)、LCD11に"通信可能な基地局が存在しません"と表示する(ステップ S209)。ステップS209にてLCD11に表示される画面の一例として、図7の(2)に示される画面が考えられる。
【0056】
ステップS209にてLCD11に"通信可能な基地局が存在しません"と表示された場合、通信サポートプログラムの実行を終了する。
【0057】
次に、図3を用いて説明した通信サポートプログラムの構成の一つである第一手順の実行後に実行される、携帯電話1が最適な電波受信環境になるようにためにユーザが動くようにユーザに案内する案内手順の一例について説明する。
【0058】
図8は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第二手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0059】
図3の流れ図におけるステップS208にて、LCD11に"通信可能な基地局が存在します"と表示した後、LCD11に"再度、携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動してください"と表示する(ステップ S210)。ステップS210にてLCD11に表示される画面の一例として、図9の(2)に示される画面が考えられる。
【0060】
ユーザが図9の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた場合(ステップ S211 Yes)、図3の流れ図のステップS204にて図6のテーブルに示すように記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値に対応づけられた基地局識別子を含む電波を受信したか否かを判断する(ステップ S212)。ステップS212の動作について図6を用いて説明すると、基地局A,B,CおよびD夫々の最大電波強度の中で一番大きい値である"5"に対応する基地局識別子"D"を含む電波を受信したか否かを判断する。
【0061】
一方、ユーザが図4の(2)の"終了"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動の開始を行わない"との入力がなされた場合(ステップ S211 No)、通信サポートプログラムの実行を終了する。
【0062】
記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値に対応づけられた基地局識別子を含む電波を受信したと判断した場合(ステップ S212 Yes)、図3の流れ図のステップS204にて図6のテーブルに示すように記録した基地局毎の最大電波強度の中において一番大きな値が計測された電波を受信したか否かを判断する(ステップ S213)。
【0063】
ステップS213の動作について図6を用いて説明すると、基地局識別子"D"を含む電波の中で、電波強度の値として"5"が計測された電波を受信したか否かを判断する。
【0064】
記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値が計測された電波を受信したと判断した場合(ステップ S213 Yes)、LCD11に"回転運動を停止してください"と表示する(ステップ S214)。ステップS214にてLCD11に表示される画面の一例として、図9の(2)に示される画面が考えられる。
【0065】
上述にて説明した手順で、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第一手順および第二手順の実行にてユーザに対してなされる案内に従ってユーザが回転運動をすることで、携帯電話1が最適な電波受信環境になる状態を見つけることが可能となる。
【0066】
次に、図3を用いて説明した通信サポートプログラムの構成の一つである第二手順の実行後に実行される、通信サポートプログラムの第三手順である、携帯電話1の通信動作時に携帯電話1にとって最適な受信環境を維持するためにユーザがとるべき姿勢をユーザに案内する手順の一例について説明する。
【0067】
図10は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第三手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0068】
図8の流れ図におけるステップS214にて、LCD11に"回転運動を停止してください"と表示した後、LCD11に"メールを送信しますか?または、通話しますか?"と表示する(ステップ S310)。ステップS310にてLCD11に表示される画面の一例として、図11の(1)に示される画面が考えられる。
【0069】
ユーザが図11の(1)の"メール送信"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"メールを送信する"との入力がなされた場合(ステップ S311 Yes)、一例として図11の(2)に示されるようにLCD11に"携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、メールを送信して下さい"と表示する(ステップ S312)。すなわち、メールを送信する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向が強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS312の内容をLCD11に表示する。
【0070】
ステップS312にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(1)に示す状態である。図12は、図5と同様、携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図であり、基地局A,B,CおよびDの夫々の最大電波強度の中の一番大きな値"5"が計測され、基地局Dから送信される電波を受信する状態を示す。
【0071】
図12の(1)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが、基地局Dから送信され最大電波強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の鼻2a、すなわち、ユーザの顔の正面を携帯電話1に略対向するように位置させる。
【0072】
一方、ステップS311にて、ユーザが図11の(1)の"メール送信"を選択せずに"通話"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通話実行"との入力がなされた場合(ステップ S311 No)、LCD11に"電話を右手で電話を持ちますか?それとも、左手で電話を持ちますか?"と表示する(ステップ S313)。ステップS313にてLCD11に表示される画面の一例として、図11の(3)に示される画面が考えられる。
【0073】
ユーザが図11の(3)の"右手"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"右手で電話を持つ"との入力がなされた場合(ステップ S314 Yes)、一例として図11の(4)に示されるようにLCD11に"携帯電話の位置を今の状態に保ったまま、右耳を携帯電話に当てて、通話を開始下さい"と表示する(ステップ S315)。すなわち、右手で携帯電話1を持って電話する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS315の内容をLCD11に表示する。
【0074】
ステップS315にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(2)に示す状態である。図12の(2)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが基地局Dから送信され、最大電波強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の右耳2bを携帯電話1に略対向するように位置させる。
【0075】
一方、ユーザが図11の(3)の"左手"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"左手で電話を持つ"との入力がなされた場合(ステップ S314 No)、一例として図11の(5)に示されるようにLCD11に"携帯電話の位置を今の状態に保ったまま、左耳を携帯電話に当てて、通話を開始下さい"と表示する(ステップ S316)。すなわち、左耳で携帯電話1を持って電話する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS316の内容をLCD11に表示する。
【0076】
ステップS316にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(3)に示す状態である。図12の(3)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが、基地局Dから送信され最大強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の左耳2cを携帯電話1に略対向するように位置させる。 携帯電話1の通信動作時において携帯電話1にとって最適となる受信環境を維持するために、通話、メール送受信といった無線通信の内容に応じてユーザのとるべき姿勢をLCD11を通じてユーザに案内することで、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つことを可能とする。
【0077】
すなわち、携帯電話1が無線通信可能な状態を見つけたものの、通話を行うために携帯電話1を耳に当てる行為を行ったが故に、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向が基地局に向かなくなり再び携帯電話1が無線通信不可能な状態になることを防ぐことが可能となる。
【0078】
このように、携帯電話1のハードウェアに対して特別な改良等を施すことなく、携帯電話1に通信サポートプログラムをインストールするだけで、この通信サポートプログラムを実行して携帯電話1にとっての最適な無線通信環境を携帯電話1のユーザに探させることが可能となる
【0079】
なお、上述の通信サポートプログラムでは、図3のステップS204で説明したように、受信した電波に含まれている基地局識別子、基地局毎の最大電波強度値を記録し、さらに、図8のステップS212、ステップS213で説明したように、ステップS204にて記録した基地局識別子、基地局毎の最大電波強度値を用いて、最大電波強度値が計測される電波を送信する基地局を探す構成であるが、この構成に限ることは無く、図3のステップS204に相当するステップにて、ユーザの360°回転運動に伴い記録した電波強度値の中で最大の値のみを記録しておき、図8のステップS212、ステップS213に相当するステップにて、先に記録されていた最大電波強度値が計測される電波を送信する基地局を探す構成であってもよい。
【0080】
また、上述の通信サポートプログラムでは、携帯電話1を保持するユーザが回転運動することで携帯電話1が受信する電波の強度の値を検出し、さらに、再度、このユーザが同じ運動を行うことで、一番大きな強度の値を有する電波を受信する環境を探す構成であるが、この構成に限ることは無く、例えば、携帯電話1を保持するユーザが最初に運動する間に携帯電話1が受信する電波の強度の値に基づいて携帯電話1が無線通信可能か否かを判断し、無線通信可能な状態であると判断した場合に、携帯電話1を保持するユーザに運動を停止するよう通知し、さらに、携帯電話1が無線通信可能な状態を維持するようユーザに通知する構成であってもよい。
【0081】
また、上述の通信サポートプログラムでは、LCD11を用いてユーザに案内する構成を説明したが、この構成に限ることは無く、LCD11に表示される内容をスピーカ14から音としてユーザに案内する構成であってもよい。
【0082】
また、上述の通信サポートプログラムでは、LCD11に文字を用いてメッセージを表示する例を説明したが、この例に限ることは無く、例えば図13に示すように、LCD11に絵を用いてメッセージを表示する構成であってもよい。
【0083】
また、上述の通信サポートプログラムでは、携帯電話1のユーザに、その場での360°回転運動を要求する構成であるが、この構成に限ることは無く、例えば、任意の方向に直線運動する、といった構成であってもよい。
【0084】
本発明は上記実施形態をそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示されている全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明に関わる電子機器の具体例の一つである携帯電話のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図2】圏内探索プログラムの起動に至る手順の一例について説明する流れ図。
【図3】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図4】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図5】ユーザが携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転する場合における携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図。
【図6】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図7】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図8】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図9】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図10】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図11】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図12】最大電波強度を有する電波を受信している状態における携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図。
【図13】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0086】
1…携帯電話、10…コントローラ、11…LCD、
12…通信コントローラ、13…操作部、14…スピーカ、15…マイク、
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信可能な電子機器および無線通信可能環境維持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及に伴い、無線通信可能なカバーエリアの拡大が進められている。
【0003】
カバーエリアの拡大に伴い、携帯電話が無線通信不可能な状態に陥りにくくなっているものの、場合によっては、携帯電話がカバーエリア内にあっても携帯電話の有するアンテナの指向性における放射強度の高い感度方向が基地局に向いていないために、無線通信不可能な状態になる場合がある。
【0004】
例えば、ビルの谷間や山間部で携帯電話が無線通信不可能な状態、すなわち「圏外」状態になると、携帯電話を前方に掲げるなどして周辺を回る人を見かける。これは携帯電話と通信可能な基地局をユーザ自身が動くことで探索し、携帯電話のアンテナの受信感度方向と基地局の存在する方位とを一致させる行為である。
【0005】
従来、表示部にアンテナの指向性を形成する方向を表示することでユーザに視覚的に案内し、ユーザがその表示内容を参考にして、アンテナの指向性を制御するための入力を行うことで、アクティブアレイアンテナ素子の位相を制御する技術があった。
【特許文献1】特開2007−110422号公報(第5頁、第36図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された技術を用いた場合、最適な受信品質を確保するために、アクティブアレイアンテナ素子の位相制御といったアンテナに対する特別な制御を行うことが必要となる。
【0007】
そこで、本発明は、アンテナに対する特別な制御を行うことなく無線通信可能とする無線通信機器および無線通信可能環境維持方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項7に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、この無線通信機器のユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時における前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第3の通知手段をさらに具備することを特徴とする。
【0010】
また、請求項12に関わる無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、この無線通信機器のユーザの位置に対するこの無線通信機器の位置を特定した状態で、前記ユーザが回転運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、前記第1の通知手段によって前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、前記記録手段による電波強度の値の記録の終了後に、前記回転運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出される電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に前記ユーザの回転運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段と、前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を停止した後に無線通信を実行する場合に、無線通信内容に応じて、前記ユーザの前記回転運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第4の通知手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項15における無線通信機器は、電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器にて実行される無線通信可能環境維持方法において、前記アンテナによって受信された電波の強度を検出し、前記検出された電波の強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アンテナに対する特別な制御を行うことなく無線通信可能とする無線通信機器および無線通信可能環境維持方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明に関わる無線通信機器の具体例の一つである携帯電話のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
携帯電話1は、コントローラ10、LCD11、通信コントローラ12、アンテナ12a、操作部13、スピーカ14およびマイク15から構成される。
【0015】
コントローラ10は、携帯電話1の主な動作を制御する。コントローラ10は、ROM(Read Only Memory)10a、RAM(Random Access Memory)10bおよび不揮発性メモリ10cを内蔵する。
【0016】
ROM10aは、データの書き換えが不可であり、電源オフ時でもデータが消えないタイプのメモリである。ROM10aには、アプリケーションデータ等が記憶される。
【0017】
不揮発性メモリ10cは、データの書き換えが可能であり、電源オフ時でもデータが消えないタイプのものである。この不揮発性メモリ10cには、ユーザが設定したデータ等が記憶される。
【0018】
ROM10aに記憶されているアプリケーションとして、例えば、本発明に関わる通信サポートプログラム等がある。この"通信サポートプログラム"とは、後述にて詳細に説明するが、(1)携帯電話1が通信可能な基地局を探索するためにユーザが特定の運動を行うようにユーザに案内し、(2)携帯電話1が最適な電波受信環境になるためにユーザが動くようにユーザに案内し、(3)電話、または、メール送受信といった通信時に、携帯電話1にとって最適な受信環境を維持するためにユーザがとるべき姿勢をユーザに案内する、3つの手順で構成されるプログラムである。コントローラ10は、ROM10aに記憶されているアプリケーションデータ、不揮発性メモリ10cに記憶されている設定データ等を、適宜、RAM10bにロードし、アプリケーションの実行、データの処理を行う。
【0019】
通信コントローラ12に接続されているアンテナ12aは、基地局から送信される電波を受信する。この電波には、基地局を識別するための情報(以下、"基地局識別子"と称す。)が含まれている。
【0020】
通信コントローラ12は、アンテナ12aによって受信された電波の強度の検出、電波に含まれる基地局識別子の検出等を実行する。
【0021】
通信コントローラ12によって検出された電波の強度の値および基地局識別子は、コントローラ10に入力される。コントローラ10は、通信コントローラ12から入力された電波の強度の値および基地局識別子に基づいて、通信可能な基地局があるか否かを判断する。
【0022】
LCD11には、コントローラ10にて実行されるアプリケーションのユーザインタフェース等が表示される。例えば、コントローラ10によって判断された基地局との通信可否について表示する。コントローラ10によって基地局へ通信可能であると判断された場合、LCD11には、基地局との通信可能な圏内に携帯電話1が存在することをユーザに通知する"電波の強度の値"が表示され、一方、コントローラ10によって基地局との通信が不可であると判断された場合、LCD11には、基地局との通信不可能であることをユーザに通知する"圏外"の表示がなされる。
【0023】
操作部13はユーザによって操作される。ユーザによる操作部13の操作に応じて、コントローラ10にてアプリケーションの有する機能が実行される。
【0024】
スピーカ14は、コントローラ10から入力された音信号を物理振動に変換し、音として放射する。ユーザは、通話する場合、スピーカ14を介して通話相手から送信されてくる音声を聴く。
【0025】
マイク15は、音を電気信号に変換するデバイスである。ユーザは、通話相手と通話する場合、マイク15に自分の音声を入力する。次に、通話サポートプログラムの機能について説明する。
【0026】
図2は、通話サポートプログラムの起動に至る手順の一例について説明する流れ図である。
【0027】
コントローラ10は、通信コントローラ12から入力された電波の強度の値および基地局識別子に基づいて、通信可能な基地局があるか否かを判断する(ステップ S100)。
【0028】
コントローラ10が通信可能な基地局がない、と判断した場合(ステップ S100 No)、コントローラ10は、通信サポートプログラムの起動を実行する(ステップ S101)。一方、コントローラ10が通信可能な基地局がある、と判断した場合(ステップ S100 Yes)、通信サポートプログラムを起動しない。
【0029】
次に、通信サポートプログラムの起動後に実行される、通信サポートプログラムの第一手順である、携帯電話1が通信可能な基地局を探索するためにユーザが特定の運動を行うようにユーザに案内する手順の一例について説明する。
【0030】
図3は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第一手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0031】
通信サポートプログラムの起動後、LCD11に"通信サポートプログラムを実行するか否か"と表示する(ステップ S200)。ステップS200にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(1)に示される画面が考えられる。
【0032】
ユーザが図4の(1)の"Yes"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通信サポートプログラムを実行する"との入力がなされた場合(ステップ S201 Yes)、LCD11に"携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動してください"と表示する(ステップ S202)。ステップS202にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(2)に示される画面が考えられる。
【0033】
一方、ユーザが図4の(1)の"No"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通信プログラムを実行しない"との入力がなされた場合(ステップ S201 No)、通信プログラムを終了する。
【0034】
ユーザが図4の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた場合(ステップ S203 Yes)、基地局識別子、基地局毎の最大電波強度の記録を開始する(ステップ S204)。
【0035】
一方、ユーザが図4の(2)の"終了"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動の開始を行わない"との入力がなされた場合(ステップ S203 No)、通信サポートプログラムを終了する。
【0036】
ここで、ステップS204にて実行される基地局識別子および基地局毎の最大電波強度の記録動作の一例について、図5および図6を用いて説明する。
【0037】
図5は、ユーザが携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動する場合における、携帯電話1および携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図である。
【0038】
図5の(1),(2),(3),(4),(5)および(6)において、携帯電話1のLCD11はユーザ2の鼻2aに略対向、すなわち、携帯電話1のLCD11はユーザの顔の正面と略対向するように位置する。
【0039】
図5の(1)の状態は、ユーザ2が携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動を開始する最初の状態を示している。
【0040】
ユーザ2が図5の(1)の状態から反時計周りに回転運動を開始し、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局A(3a)を検出した状態が、図5の(2)の状態である。
【0041】
図5の(2)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局A(3a)に向いた状態を示している。図5の(2)の状態において、携帯電話1は、基地局A(3a)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局A(3a)から送信される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"A"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"1"といった具合に記録する。
【0042】
図5の(2)の状態からユーザはさらに反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局B(3b)を検出した状態が、図5の(3)の状態である。
【0043】
図5の(3)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局B(3b)に向いた状態を示している。図5の(3)の状態において、携帯電話1は、基地局B(3b)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局B(3b)から送信される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"B"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"2"といった具合に記録する。
【0044】
図5の(3)の状態からユーザはさらに反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局C(3c)を検出した状態が、図5の(4)の状態である。
【0045】
図5の(4)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局C(3c)に向いた状態を示している。図5の(4)の状態において、携帯電話1は、基地局C(3c)から送信される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局C(3c)から放射される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"C"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"1"といった具合に記録する。
【0046】
図5の(4)の状態からさらにユーザは反時計周りに回転運動を行い、携帯電話1が通信可能な基地局として基地局D(3d)を検出した状態が、図5の(5)の状態である。
【0047】
図5の(5)の状態は、携帯電話1のアンテナ12aの指向性における放射強度の高い感度方向1aが基地局D(3d)に向いた状態を示している。図5の(5)の状態において、携帯電話1は、基地局D(3d)から放射される電波に含まれる基地局識別子の値、および基地局D(3d)から放射される電波の強度を計測し、図6に示すように、一例として、基地局識別子の値として"D"、計測された電波の強度の値の中の最大電波強度の値として"5"といった具合に記録する。
【0048】
図5の(5)の状態からさらにユーザが反時計周りに回転運動を行った状態が、図5の(6)の状態である。
【0049】
図5の(6)の状態は、図5の(1)の状態と同様の状態である。すなわち、図5の(6)の状態とは、図3の流れ図のステップS203にて、ユーザが図4の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた後に行われたユーザの360°回転運動が終了した状態である。
【0050】
尚、図5および図6を用いて、携帯電話1による基地局識別子、基地局毎の最大電波強度の記録について説明したが、ユーザが360°回転運動を終えた結果、携帯電話1が通信可能な基地局を検出することができなかった場合、図6のテーブルに、基地局識別子の値および最大電波強度の値は記録されない。
【0051】
再び、図3の流れ図に戻り、通信サポートプログラムの中の第一手順の一例について、引き続き、説明する。
【0052】
ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた(ステップ S203 Yes)後、LCD11に"360°回転運動を終えましたか?"と表示する(ステップ S205)。ステップS205にてLCD11に表示される画面の一例として、図4の(3)に示される画面が考えられる。
【0053】
ユーザが図4の(3)の"Yes"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を終えた"との入力がなされた場合(ステップ S206 Yes)、図6にて示したテーブルを参照して、通信可能な基地局が存在するのか否かを判断する(ステップ S207)。
【0054】
図6にて示したテーブルを参照した結果、テーブルに基地局識別子および最大電波強度の値が記録されている場合、通信可能な基地局が存在すると判断し(ステップ S207 Yes)、LCD11に"通信可能な基地局が存在します"と表示する(ステップ S208)。ステップS208にてLCD11に表示される画面の一例として、図7の(1)に示される画面が考えられる。
【0055】
一方、図6に示したテーブルを参照した結果、テーブルに値が記録されていない場合、通信可能な基地局が存在しないと判断し(ステップ S207 No)、LCD11に"通信可能な基地局が存在しません"と表示する(ステップ S209)。ステップS209にてLCD11に表示される画面の一例として、図7の(2)に示される画面が考えられる。
【0056】
ステップS209にてLCD11に"通信可能な基地局が存在しません"と表示された場合、通信サポートプログラムの実行を終了する。
【0057】
次に、図3を用いて説明した通信サポートプログラムの構成の一つである第一手順の実行後に実行される、携帯電話1が最適な電波受信環境になるようにためにユーザが動くようにユーザに案内する案内手順の一例について説明する。
【0058】
図8は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第二手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0059】
図3の流れ図におけるステップS208にて、LCD11に"通信可能な基地局が存在します"と表示した後、LCD11に"再度、携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転運動してください"と表示する(ステップ S210)。ステップS210にてLCD11に表示される画面の一例として、図9の(2)に示される画面が考えられる。
【0060】
ユーザが図9の(2)の"開始"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動を開始する"との入力がなされた場合(ステップ S211 Yes)、図3の流れ図のステップS204にて図6のテーブルに示すように記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値に対応づけられた基地局識別子を含む電波を受信したか否かを判断する(ステップ S212)。ステップS212の動作について図6を用いて説明すると、基地局A,B,CおよびD夫々の最大電波強度の中で一番大きい値である"5"に対応する基地局識別子"D"を含む電波を受信したか否かを判断する。
【0061】
一方、ユーザが図4の(2)の"終了"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"360°回転運動の開始を行わない"との入力がなされた場合(ステップ S211 No)、通信サポートプログラムの実行を終了する。
【0062】
記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値に対応づけられた基地局識別子を含む電波を受信したと判断した場合(ステップ S212 Yes)、図3の流れ図のステップS204にて図6のテーブルに示すように記録した基地局毎の最大電波強度の中において一番大きな値が計測された電波を受信したか否かを判断する(ステップ S213)。
【0063】
ステップS213の動作について図6を用いて説明すると、基地局識別子"D"を含む電波の中で、電波強度の値として"5"が計測された電波を受信したか否かを判断する。
【0064】
記録した基地局毎の最大電波強度の中の一番大きな値が計測された電波を受信したと判断した場合(ステップ S213 Yes)、LCD11に"回転運動を停止してください"と表示する(ステップ S214)。ステップS214にてLCD11に表示される画面の一例として、図9の(2)に示される画面が考えられる。
【0065】
上述にて説明した手順で、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第一手順および第二手順の実行にてユーザに対してなされる案内に従ってユーザが回転運動をすることで、携帯電話1が最適な電波受信環境になる状態を見つけることが可能となる。
【0066】
次に、図3を用いて説明した通信サポートプログラムの構成の一つである第二手順の実行後に実行される、通信サポートプログラムの第三手順である、携帯電話1の通信動作時に携帯電話1にとって最適な受信環境を維持するためにユーザがとるべき姿勢をユーザに案内する手順の一例について説明する。
【0067】
図10は、通信サポートプログラムを構成する3つの手順のうちの第三手順の実行の一例について説明する流れ図である。
【0068】
図8の流れ図におけるステップS214にて、LCD11に"回転運動を停止してください"と表示した後、LCD11に"メールを送信しますか?または、通話しますか?"と表示する(ステップ S310)。ステップS310にてLCD11に表示される画面の一例として、図11の(1)に示される画面が考えられる。
【0069】
ユーザが図11の(1)の"メール送信"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"メールを送信する"との入力がなされた場合(ステップ S311 Yes)、一例として図11の(2)に示されるようにLCD11に"携帯電話の画面を顔の正面に向けた状態で、メールを送信して下さい"と表示する(ステップ S312)。すなわち、メールを送信する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向が強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS312の内容をLCD11に表示する。
【0070】
ステップS312にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(1)に示す状態である。図12は、図5と同様、携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図であり、基地局A,B,CおよびDの夫々の最大電波強度の中の一番大きな値"5"が計測され、基地局Dから送信される電波を受信する状態を示す。
【0071】
図12の(1)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが、基地局Dから送信され最大電波強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の鼻2a、すなわち、ユーザの顔の正面を携帯電話1に略対向するように位置させる。
【0072】
一方、ステップS311にて、ユーザが図11の(1)の"メール送信"を選択せずに"通話"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"通話実行"との入力がなされた場合(ステップ S311 No)、LCD11に"電話を右手で電話を持ちますか?それとも、左手で電話を持ちますか?"と表示する(ステップ S313)。ステップS313にてLCD11に表示される画面の一例として、図11の(3)に示される画面が考えられる。
【0073】
ユーザが図11の(3)の"右手"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"右手で電話を持つ"との入力がなされた場合(ステップ S314 Yes)、一例として図11の(4)に示されるようにLCD11に"携帯電話の位置を今の状態に保ったまま、右耳を携帯電話に当てて、通話を開始下さい"と表示する(ステップ S315)。すなわち、右手で携帯電話1を持って電話する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS315の内容をLCD11に表示する。
【0074】
ステップS315にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(2)に示す状態である。図12の(2)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが基地局Dから送信され、最大電波強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の右耳2bを携帯電話1に略対向するように位置させる。
【0075】
一方、ユーザが図11の(3)の"左手"を選択することで、ユーザによって携帯電話1に対して"左手で電話を持つ"との入力がなされた場合(ステップ S314 No)、一例として図11の(5)に示されるようにLCD11に"携帯電話の位置を今の状態に保ったまま、左耳を携帯電話に当てて、通話を開始下さい"と表示する(ステップ S316)。すなわち、左耳で携帯電話1を持って電話する場合の携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つようにするために、ステップS316の内容をLCD11に表示する。
【0076】
ステップS316にて、LCD11を用いてユーザに案内した状態とは、図12の(3)に示す状態である。図12の(3)に示すように、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが、基地局Dから送信され最大強度"5"が計測される電波を受信する状態を保つように、ユーザ2の左耳2cを携帯電話1に略対向するように位置させる。 携帯電話1の通信動作時において携帯電話1にとって最適となる受信環境を維持するために、通話、メール送受信といった無線通信の内容に応じてユーザのとるべき姿勢をLCD11を通じてユーザに案内することで、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向1dが強度の高い電波を送信する基地局を向いている状態を保つことを可能とする。
【0077】
すなわち、携帯電話1が無線通信可能な状態を見つけたものの、通話を行うために携帯電話1を耳に当てる行為を行ったが故に、携帯電話1のアンテナ12eの指向性における放射強度の高い感度方向が基地局に向かなくなり再び携帯電話1が無線通信不可能な状態になることを防ぐことが可能となる。
【0078】
このように、携帯電話1のハードウェアに対して特別な改良等を施すことなく、携帯電話1に通信サポートプログラムをインストールするだけで、この通信サポートプログラムを実行して携帯電話1にとっての最適な無線通信環境を携帯電話1のユーザに探させることが可能となる
【0079】
なお、上述の通信サポートプログラムでは、図3のステップS204で説明したように、受信した電波に含まれている基地局識別子、基地局毎の最大電波強度値を記録し、さらに、図8のステップS212、ステップS213で説明したように、ステップS204にて記録した基地局識別子、基地局毎の最大電波強度値を用いて、最大電波強度値が計測される電波を送信する基地局を探す構成であるが、この構成に限ることは無く、図3のステップS204に相当するステップにて、ユーザの360°回転運動に伴い記録した電波強度値の中で最大の値のみを記録しておき、図8のステップS212、ステップS213に相当するステップにて、先に記録されていた最大電波強度値が計測される電波を送信する基地局を探す構成であってもよい。
【0080】
また、上述の通信サポートプログラムでは、携帯電話1を保持するユーザが回転運動することで携帯電話1が受信する電波の強度の値を検出し、さらに、再度、このユーザが同じ運動を行うことで、一番大きな強度の値を有する電波を受信する環境を探す構成であるが、この構成に限ることは無く、例えば、携帯電話1を保持するユーザが最初に運動する間に携帯電話1が受信する電波の強度の値に基づいて携帯電話1が無線通信可能か否かを判断し、無線通信可能な状態であると判断した場合に、携帯電話1を保持するユーザに運動を停止するよう通知し、さらに、携帯電話1が無線通信可能な状態を維持するようユーザに通知する構成であってもよい。
【0081】
また、上述の通信サポートプログラムでは、LCD11を用いてユーザに案内する構成を説明したが、この構成に限ることは無く、LCD11に表示される内容をスピーカ14から音としてユーザに案内する構成であってもよい。
【0082】
また、上述の通信サポートプログラムでは、LCD11に文字を用いてメッセージを表示する例を説明したが、この例に限ることは無く、例えば図13に示すように、LCD11に絵を用いてメッセージを表示する構成であってもよい。
【0083】
また、上述の通信サポートプログラムでは、携帯電話1のユーザに、その場での360°回転運動を要求する構成であるが、この構成に限ることは無く、例えば、任意の方向に直線運動する、といった構成であってもよい。
【0084】
本発明は上記実施形態をそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示されている全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明に関わる電子機器の具体例の一つである携帯電話のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図2】圏内探索プログラムの起動に至る手順の一例について説明する流れ図。
【図3】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図4】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図5】ユーザが携帯電話1の画面を顔の正面に向けた状態で、その場で360°回転する場合における携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図。
【図6】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図7】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図8】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図9】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図10】圏内探索手順の一例について説明する流れ図。
【図11】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【図12】最大電波強度を有する電波を受信している状態における携帯電話1のユーザ2を真上から見下ろした状態を示す俯瞰図。
【図13】LCD11に表示される画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0086】
1…携帯電話、10…コントローラ、11…LCD、
12…通信コントローラ、13…操作部、14…スピーカ、15…マイク、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項2】
前記ユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段とをさらに具備し、
前記通知手段は、前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項1記載の無線通信機器。
【請求項3】
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段によって行われる電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第4の通知手段と、をさらに具備し、
前記第3の通知手段は、前記第4の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項2記載の無線通信機器。
【請求項4】
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記通知手段は、無線通信の内容に応じて、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1記載の無線通信機器。
【請求項5】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項2記載の無線通信機器。
【請求項6】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項3記載の無線通信機器。
【請求項7】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
この無線通信機器のユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時における前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第3の通知手段をさらに具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項8】
前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段によって行われる電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第4の通知手段と、をさらに具備し、
前記第2の通知手段は、前記第4の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項9】
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後に無線通信を実行する場合、前記第3の通知手段は、無線通信の内容に応じて、前記所定の運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項10】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第1の通知手段を実行することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項11】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項12】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
この無線通信機器のユーザの位置に対するこの無線通信機器の位置を特定した状態で、前記ユーザが回転運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によって前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段による電波強度の値の記録の終了後に、前記回転運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出される電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に前記ユーザの回転運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段と、
前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を停止した後に無線通信を実行する場合に、無線通信内容に応じて、前記ユーザの前記回転運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第4の通知手段と、
を具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項13】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第1の通知手段を実行することを特徴とする請求項12記載の無線通信機器。
【請求項14】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項12記載の無線通信機器。
【請求項15】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器にて実行される無線通信可能環境維持方法において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出し、
前記検出された電波の強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする無線通信可能環境維持方法。
【請求項16】
前記無線通信機器のユーザがこの機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザが前記所定の運動を停止した後に、前記所定の運動の停止時における前記無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項17】
前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録し、
前記電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するように前記ユーザに通知することを特徴とする請求項16記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項18】
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、無線通信内容に応じて、前記無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項19】
前記検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記ユーザが前記無線通信機器を保持した状態で前記所定の運動を開始するように前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項20】
前記記録した電波強度の値に基づいて前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知することを特徴とする請求項17記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項1】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項2】
前記ユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段とをさらに具備し、
前記通知手段は、前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項1記載の無線通信機器。
【請求項3】
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段によって行われる電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第4の通知手段と、をさらに具備し、
前記第3の通知手段は、前記第4の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項2記載の無線通信機器。
【請求項4】
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記通知手段は、無線通信の内容に応じて、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1記載の無線通信機器。
【請求項5】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項2記載の無線通信機器。
【請求項6】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項3記載の無線通信機器。
【請求項7】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
この無線通信機器のユーザがこの無線通信機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいてこの無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後、前記ユーザによる前記所定の運動の停止時における前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第3の通知手段をさらに具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項8】
前記第1の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段によって行われる電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第4の通知手段と、をさらに具備し、
前記第2の通知手段は、前記第4の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するよう前記ユーザに通知する手段であることを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項9】
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を停止した後に無線通信を実行する場合、前記第3の通知手段は、無線通信の内容に応じて、前記所定の運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項10】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第1の通知手段を実行することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項11】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項7記載の無線通信機器。
【請求項12】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出する電波強度検出部と、
この無線通信機器のユーザの位置に対するこの無線通信機器の位置を特定した状態で、前記ユーザが回転運動を開始するよう前記ユーザに通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によって前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出された電波強度の値を記録する記録手段と、
前記記録手段による電波強度の値の記録の終了後に、前記回転運動を再度開始するよう前記ユーザに通知する第2の通知手段と、
前記第2の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を行う間に検出される電波強度の値が、前記記録手段によって記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に前記ユーザの回転運動を停止するよう前記ユーザに通知する第3の通知手段と、
前記第3の通知手段によって通知された内容に従って前記ユーザが前記回転運動を停止した後に無線通信を実行する場合に、無線通信内容に応じて、前記ユーザの前記回転運動の停止時におけるこの無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知する第4の通知手段と、
を具備することを特徴とする無線通信機器。
【請求項13】
前記電波強度検出部によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記第1の通知手段を実行することを特徴とする請求項12記載の無線通信機器。
【請求項14】
前記記録手段によって記録した電波強度の値に基づいて、無線通信可能であるか否かを前記ユーザに通知する第5の通知手段をさらに具備し、前記第5の通知手段によって前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記第2の通知手段を実行することを特徴とする請求項12記載の無線通信機器。
【請求項15】
電波を送受信可能なアンテナを具備する無線通信機器にて実行される無線通信可能環境維持方法において、
前記アンテナによって受信された電波の強度を検出し、
前記検出された電波の強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合、前記無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする無線通信可能環境維持方法。
【請求項16】
前記無線通信機器のユーザがこの機器を保持した状態で前記ユーザが所定の運動を開始するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザに通知された内容に従って前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値に基づいて前記無線通信機器が無線通信可能な状態になったと判断した場合に前記ユーザに前記所定の運動を停止するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザが前記所定の運動を停止した後に、前記所定の運動の停止時における前記無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項17】
前記ユーザが前記所定の運動を行う間に検出された電波強度の値を記録し、
前記電波強度の値の記録の終了後に、前記所定の運動を再度開始するように前記ユーザに通知し、
前記ユーザが前記所定の運動を再度行う間に検出された電波強度の値が、前記記録された電波強度の値の中の最も大きな値と一致した場合に、前記ユーザの前記所定の運動を停止するように前記ユーザに通知することを特徴とする請求項16記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項18】
前記電波強度検出手段によって検出された電波強度の値に基づいて無線通信可能な状態になったと判断した場合、無線通信内容に応じて、前記無線通信機器の無線通信可能な状態を維持するために前記ユーザがとるべき姿勢について前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項19】
前記検出された電波強度の値に基づいて無線通信不可能であると判断された場合に、前記ユーザが前記無線通信機器を保持した状態で前記所定の運動を開始するように前記ユーザに通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信可能環境維持方法。
【請求項20】
前記記録した電波強度の値に基づいて前記ユーザに無線通信可能である旨を通知した後に、前記所定の運動を再度開始するよう前記ユーザに通知することを特徴とする請求項17記載の無線通信可能環境維持方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−200826(P2009−200826A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40417(P2008−40417)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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