説明

電子機器のシール構造

【課題】互いに組み合わされて電子機器の筐体を形成するケースおよびフタ間をシールするシール構造であって、ゴム単体ガスケットの保形性を高めるべくガスケットに樹脂フィルムを一体化するシール構造において、樹脂フィルムを一体化してもガスケットの反力が高くなることがなく、もってガスケットの高反力により電子機器の筐体が破損することがなく、筐体の組み立ても容易なシール構造を提供する。
【解決手段】ケースおよびフタ間に非接着で装着され、ケースおよびフタを組み立てたときに圧縮された状態で介装されるガスケットと、ガスケットの保形性を高めるべくガスケットに一体化された樹脂フィルムとを有する。ガスケットは、ケースおよびフタを組み立てたときにケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、後者の圧縮されない部位に対して樹脂フィルムが一体化されている。樹脂フィルムはこれに代えて樹脂成形品であっても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のシール構造に係り、更に詳しくは、携帯電話端末等の電子機器の内部へ水滴が浸入しないようにシールする構造に関するものである。したがって本発明のシール構造は、防水電子機器のシール構造として好適に利用される。
【背景技術】
【0002】
例えば携帯電話端末においては、互いに嵌合するケースおよびフタの組み合わせによって筐体が形成されており、筐体の内部へ水滴が浸入しないよう図11にそれぞれ一部を示すようにケース11およびフタ21の間に、ゴム単体のOリング等よりなるガスケット31が介装されている(特許文献1参照)。そして、筐体の小型化・薄肉化が要求されている現在、ガスケット31についても筐体に対してできるだけ負荷をかけないよう、小断面化および低硬度材化が要求されている。
【0003】
しかしながら、このようにガスケット31を小断面化・低硬度材化すると、ガスケット31自体の剛性が低下してそのハンドリング性(取り扱い作業性)が低下することから、ガスケット31の組付作業ひいては端末組立工程の作業効率が悪化することになる。
【0004】
この問題を解決するには、図12に示すように、ゴム単体ガスケット31の保形性を高めるべくガスケット31に樹脂フィルム41を全周に亙って一体化することが考えられる。樹脂フィルム41はガスケット31よりも剛性が高いことから、樹脂フィルム41を一体化することによりガスケット31が変形しにくくなり、ガスケット31の保形性が高められる。
【0005】
しかしながら、このようにガスケット31に樹脂フィルム41を一体化するに際して、図示したようにガスケット31の肉厚内に樹脂フィルム41を埋設すると、ガスケット31の高さ寸法における樹脂フィルム41の厚みの占める割合が比較的大きいことから、ガスケット31の反力が高くなり、よってこれを原因として、筐体に負担がかかり、筐体が破損することが懸念される。
【0006】
【特許文献1】特開平11−54950号公報(図12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上の点に鑑みて、ゴム単体ガスケットの保形性を高めるべくガスケットに樹脂フィルムを一体化するシール構造において、樹脂フィルムを一体化してもガスケットの反力が高くなることがなく、もってガスケットの高反力により電子機器の筐体が破損することがなく、筐体の組み立ても容易な電子機器用シール構造を提供することを目的とする。またこれに加えて、樹脂フィルムに代えて樹脂成形品を用いて同様の効果を発揮する電子機器用シール構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるシール構造は、互いに組み合わされて電子機器の筐体を形成するケースおよびフタ間をシールするシール構造であって、前記ケースおよびフタ間に非接着で装着され、前記ケースおよびフタを組み立てたときに圧縮された状態で介装されるガスケットと、前記ガスケットの保形性を高めるべく前記ガスケットに一体化された樹脂フィルムとを有し、前記ガスケットは、前記ケースおよびフタを組み立てたときに前記ケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、前記圧縮されない部位に対して前記樹脂フィルムが一体化されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2によるシール構造は、上記した請求項1記載のシール構造において、ガスケットおよび樹脂フィルムは、化学的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルムに予め塗布した接着剤により接着する、またはガスケットの材質を自己接着性ゴムとしてその自己接着性により接着することで一体化されていることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項3によるシール構造は、上記した請求項1記載のシール構造において、ガスケットおよび樹脂フィルムは、機械的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルムに所定のピッチでスルーホールを設けて一体成形する、または樹脂フィルムの端部に抜け止めのアンカー形状を設けて一体成形することで一体化されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項4によるシール構造は、上記した請求項1、2または3記載のシール構造において、ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状とされ、これに伴ってガスケットおよび樹脂フィルムも同様な3D形状に製作されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項5によるシール構造は、上記した請求項1、2、3または4記載のシール構造において、ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部を有する溝形状とされ、一方の側壁部は他方の側壁部よりも高さが低く設定され、樹脂フィルムはガスケットの底面部から所定の高さ位置で前記ガスケットに一体化され、前記溝に前記ガスケットを装着したときに前記樹脂フィルムはその平面上一部が前記一方の側壁部の上に載せられる構造を有することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項6によるシール構造は、互いに組み合わされて電子機器の筐体を形成するケースおよびフタ間をシールするシール構造であって、前記ケースおよびフタ間に非接着で装着され、前記ケースおよびフタを組み立てたときに圧縮された状態で介装されるガスケットと、前記ガスケットの保形性を高めるべく前記ガスケットに一体化された樹脂成形品とを有し、前記ガスケットは、前記ケースおよびフタを組み立てたときに前記ケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、前記圧縮されない部位に対して前記樹脂成形品が一体化されていることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項7によるシール構造は、上記した請求項6記載のシール構造において、ガスケットおよび樹脂成形品は、予め製品形状に製作した樹脂成形品をガスケット成形用金型のキャビティ空間に挿入した状態でガスケットを金型成形するインサート成形により一体化されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明の請求項8によるシール構造は、上記した請求項6または7記載のシール構造において、ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状とされ、これに伴ってガスケットおよび樹脂成形品も同様な3D形状に製作されていることを特徴とするものである。
【0016】
更にまた、本発明の請求項9によるシール構造は、上記した請求項6、7または8記載のシール構造において、ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部を有する溝形状から片側の側壁部を省略した段差形状とされ、当該装着箇所にガスケットおよび樹脂成形品の一体品を装着したときに前記樹脂成形品が前記省略した片側の側壁部に相当する位置に配置されることを特徴とするものである。
【0017】
上記構成を有する本発明のシール構造のように、ガスケットが、ケースおよびフタを組み立てたときにケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、後者の圧縮されない部位に対して樹脂フィルムが一体化されると、樹脂フィルムの存在がガスケット反力の大小に全く関係しないシール構造が構成される。したがって、樹脂フィルムの一体化によりガスケットの保形性が高められるにもかかわらず、ガスケット反力が高められることがないシール構造を提供することが可能となる(請求項1)。
【0018】
尚、ガスケットおよび樹脂フィルムの一体化については、化学的手段による一体化と、機械的手段による一体化とが考えられる。前者の化学的手段による一体化構造は具体的には、樹脂フィルムに予め塗布した接着剤によりガスケットおよび樹脂フィルムを接着する、あるいはガスケットの材質を自己接着性ゴムとしてその自己接着性によりガスケットおよび樹脂フィルムを接着するもので、何れの場合もガスケットおよび樹脂フィルムを強固に結合することが可能である(請求項2)。また、後者の機械的手段による一体化構造は具体的には、樹脂フィルムに所定のピッチでスルーホールを設けてガスケットおよび樹脂フィルムを一体成形する、あるいは樹脂フィルムの端部に抜け止めのためのアンカー形状を設けてガスケットおよび樹脂フィルムを一体成形するもので、やはり何れの場合もガスケットおよび樹脂フィルムを強固に結合することが可能である(請求項3)。
【0019】
また、電子機器の種類や形状によっては、ガスケットを非接着で装着する装着箇所が、所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状(3次元形状)とされることがあり、このような3D形状の装着箇所に平坦な2D形状(2次元形状)のガスケットを装着すると、装着後にガスケットがむりやり歪められることから、装着不良によるシール破壊またはガスケット破損などが懸念される。そこで、これに対策するには、装着箇所が3D形状である場合にこれに伴ってガスケットおよび樹脂フィルムも同様な3D形状に製作するのが好適であり、これによれば装着後にガスケットがむりやり歪められることがないことから、装着不良が発生しにくくなる(装着箇所に対するガスケットの座りが良くなる)(請求項4)。
【0020】
また、ガスケットを非接着で装着する装着箇所が、その幅方向両側に側壁部を有する溝形状とされ、一方の側壁部が他方の側壁部より高さが低く設定され、フィルムがガスケット底面部から所定の高さ位置でガスケットに一体化され、前記溝にガスケットが装着されたときにフィルムの平面上一部が一方の側壁部の上に載せられる構造とすると、やはり装着箇所に対するガスケット(フィルムを含む)の座りが良くなり、装着不良が発生しにくいものとなる(請求項5)。
【0021】
上記ガスケットの保形性を高めるべくガスケットに一体化される樹脂フィルムは、これに代えて樹脂成形品を用い、ガスケットに樹脂成形品を一体化することが考えられる(請求項6)。樹脂成形品はフィルム状の平面形状部品ではなく所定の高さ寸法を備える立体形状部品であって、その形状ないしボリュームからしてガスケットに対する保形力が樹脂フィルムよりも一層大きいものである。ガスケットに樹脂成形品を一体化するにはインサート成形を実施するのが好適であり、すなわち予め製品形状に製作した樹脂成形品をガスケット成形用金型のキャビティ空間に挿入した状態でガスケットを金型成形するインサート成形により一体化する(請求項7)。
【0022】
ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所が所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状である場合には、ガスケットおよび樹脂成形品も同様な3D形状に製作するのが好適であり、これによれば装着後にガスケットがむりやり歪められることがないことから、装着不良が発生しにくくなる(装着箇所に対するガスケットの座りが良くなる)(請求項8)。
【0023】
また、樹脂成形品は樹脂フィルムよりも厚く十分な剛性を有しているので、これを筐体に嵌め込むかたちで容易に装着作業を行なうことが可能である。すなわち上記ガスケットおよび樹脂フィルムの一体品の場合は、筐体の装着箇所に溝を設けてこの溝内に一体品を挿入するのが一般であるところ、ガスケットおよび樹脂成形品の一体品の場合は、筐体の装着箇所に溝を設けるに及ばず、段差を設けてこの段差の内側に一体品を嵌め込めば良い。請求項9はこれを規定したものであって、すなわちガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部を有する溝形状から片側の側壁部を省略した段差形状とされ、当該装着箇所にガスケットおよび樹脂成形品の一体品を装着したときに樹脂成形品が前記省略した片側の側壁部に相当する位置に配置される。この構造によれば、装着作業が容易化され、また樹脂成形品が溝壁の役割を果たすことから省スペース化が可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0025】
すなわち上記構成を有する本発明のシール構造においては、ガスケットが、ケースおよびフタを組み立てたときにケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、後者の圧縮されない部位に対して樹脂フィルムが一体化されているために、樹脂フィルムの存在がガスケット反力の大小に全く関係しないシール構造が構成されている。したがって、樹脂フィルムの一体化によりガスケットの保形性を高めることができ、しかもそれにもかかわらずガスケットの反力が高められることがないシール構造を提供することができる。したがって、ガスケットの高反力化による筐体破損を防止することができ、筐体組み立てを容易化することができる(高反力に抗してケースおよびフタを組み付ける必要がなくなるため)。
【0026】
また、ガスケットおよび樹脂フィルムの一体化について、化学的手段または機械的手段による一体化構造とすることにより、ガスケットおよび樹脂フィルムを強固に結合することができる。また、装着箇所が3D形状である場合にガスケットおよび樹脂フィルムも同様な3D形状に製作することにより、装着箇所に対するガスケットの座りが良くなり、ガスケットの装着不良が発生しにくくなる。また、ガスケットを非接着で装着する装着箇所が、その幅方向両側に側壁部を有する溝形状とされ、一方の側壁部が他方の側壁部より高さが低く設定され、フィルムがガスケット底面部から所定の高さ位置でガスケットに一体化され、前記溝にガスケットが装着されたときにフィルムの平面上一部が一方の側壁部の上に載せられる構造の場合もやはり、装着溝に対するガスケットの座りが良くなり、ガスケットの装着不良が発生しにくくなる。
【0027】
また、上記構成を有する本発明のシール構造においては、ガスケットが、ケースおよびフタを組み立てたときにケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、後者の圧縮されない部位に対して樹脂成形品が一体化されているために、樹脂成形品の存在がガスケット反力の大小に全く関係しないシール構造が構成されている。したがって、樹脂成形品の一体化によりガスケットの保形性を高めることができ、しかもそれにもかかわらずガスケットの反力が高められることがないシール構造を提供することができる。したがって、ガスケットの高反力化による筐体破損を防止することができ、筐体組み立てを容易化することができる(高反力に抗してケースおよびフタを組み付ける必要がなくなるため)。
【0028】
また、ガスケットおよび樹脂成形品の一体化について、インサート成形を実施することにより、ガスケットおよび樹脂成形品を容易にしかも強固に結合することができる。また、装着箇所が3D形状である場合にガスケットおよび樹脂成形品も同様な3D形状に製作することにより、装着箇所に対するガスケットの座りが良くなり、ガスケットの装着不良が発生しにくくなる。また、ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所が、その幅方向両側に側壁部を有する溝形状から片側の側壁部を省略した段差形状とされ、当該装着箇所にガスケットおよび樹脂成形品の一体品を装着したときに樹脂成形品が前記省略した片側の側壁部に相当する位置に配置される場合には、装着作業が容易化され、樹脂成形品が溝壁の役割を果たすため、省スペース化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第一実施例に係るシール構造の分解斜視図
【図2】同シール構造の要部断面図
【図3】本発明の第二実施例に係るシール構造の分解斜視図
【図4】本発明の第三実施例に係るシール構造の要部断面図
【図5】(A)は本発明の第四実施例に係るシール構造の要部断面図、(B)は図5(A)におけるC−C線断面図
【図6】(A)は本発明の第五実施例に係るシール構造の要部断面図、(B)は図6(A)におけるD−D線断面図
【図7】本発明の第七実施例に係るシール構造に用いるガスケットおよび樹脂成形品一体品の斜視図
【図8】(A)は同一体品の要部断面図、(B)は同樹脂成形品の要部断面図、(C)は同樹脂成形品が備える係合部の形状を示す要部断面図
【図9】同一体品をケースに嵌め込んだ状態を示す斜視図
【図10】同シール構造の要部断面図
【図11】従来例に係るシール構造の説明図
【図12】比較例に係るシール構造の要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
【0031】
(1)本発明は、防水電子機器用ガスケット構造に関する。防水電子機器の筐体本体と蓋の間に設置されるガスケットとしては、従来よりゴム単体のOリング等が使用されていたが、特に機器の小型化、薄型化に伴うガスケット自体の細線化により、組み付け時の作業性に問題があった。この問題を解決するため、ゴム単体ガスケットに樹脂フィルムを一体化することが考えられる。しかし、前述のガスケットの細線化に伴い、ガスケット断面における剛性体であるフィルムの厚み分/ゴム単体部との高さ比率が増加することで、ガスケット反力が増大してケースの破損が懸念されることとなる。そこで、以下のシール構造とする。
【0032】
(2)ガスケット端部の否圧縮部にフィルムを設置することで反力の増大を抑えることが可能となる。
(3)ガスケット端部とフィルムとの接着は、予めフィルムに接着剤を塗布しておく、あるいは自己接着性ゴムを用いる。
(4)接着材レスによる構成として、フィルムに所定のピッチでスルーホールを設置、あるいはフィルム端部を切欠き形状とすることでアンカー効果によりフィルムとガスケットが強固に結合される。
(5)筐体のガスケット設置部が3D形状の場合に、ガスケット成形時の金型構造を筐体に合わせた3D形状とすることで、フィルムがその形状に癖付けされ、組み付け性の向上が図れる。
【0033】
(6)組付け性の向上のため、シール構成はフィルムとガスケットを一体化する。ガスケットの高反力化を解決するため、シール部はガスケット単体構造とし、シール部以外の箇所で一体化する。また、ゴム材質とフィルム材質の制約を解決するため、フィルムとガスケットを化学的に接着させるのではなく、機械的に接着させる。具体的にはフィルムにスルーホールを設置したり、フィルムの端面を細工したりすることで接着強度を得る。以上の構成によれば、フィルム一体ガスケットにすることで製品自体の剛性がアップしハンドリングが非常に良くなり、外形位置はフィルムで決定されるのでX−Y方向(ガスケット平面方向)の位置精度が出やすい。シール部はガスケット単体構造とし、シール部以外の箇所で一体化させることで高反力化を解決し、また接着不良による剥がれが発生してもシール部以外の箇所での剥がれのため、シール性には影響を及ぼさない。
【0034】
(7)またガスケットの形状は、2D形状に限らず、一体成形をする前に一度金型内でフィルムを癖付けすることで3D形状にも対応可能となる。
【0035】
(8)フィルムの材質は例えば、PI、PEN、PETとし、ゴム材質は例えばシリコーンゴム(自己接着性を有するシリコーンゴム)とする。フィルムの厚みは例えば、70〜170μmとする(シール断面のサイズがφ1mm程度の場合)。
【0036】
(9)フィルムとガスケットを以下の機械的手段で一体化する。
(9−1)フィルムにスルーホールを空け一体成形。
(9−2)フィルム端面を細工し一体成形。
(9−3)フィルムの端面に切り込みを入れ折り曲げ一体成形。
(9−4)フィルムの表面粗さを粗くし一体成形。
【0037】
(10)装着溝は、その幅方向両側に側壁部を有するが、片側のみに側壁部を有する段差形状のものであっても良い。
(11)ガスケット(ゴム部)の断面形状は問わない。
【0038】
(12)携帯電話の形状に合わせケースの一部として溝の内壁の機能も果たす樹脂の成形品(成型品)を製作し、その成形品にガスケットを一体成形することで、携帯電話の複雑な形状に対応させ、なおかつ組み付け性を向上させたガスケットを作製する。
(13)樹脂の成形品に一体成形することで、複雑化した携帯電話の内部構造に合わせ簡単に取り付けられるガスケットが製作される。また、ガスケット成形の際および筐体設置の際、精度良く設置できるよう位置決め用突起や穴などを付けておく。
(14)樹脂部品を金型に入れてインサート成形する。一体成形されたガスケットは、樹脂の剛性により、ゴムのみのガスケットのような撓みが発生せず、組み付け性が向上する。また、樹脂の部品が溝壁の役割を果たすため、省スペース化が可能となる。
(15)薄肉の成形も可能で、なおかつ耐熱性の良い液晶ポリマーなどの樹脂を使用し成形品を製作する。
(16)金型の位置決めピンに樹脂の成形品を設置し、ガスケットを成形する。ゴム材は樹脂部品に接着し、ガスケットと樹脂部品とが一体化して成形される。樹脂に一体成形されたガスケットは、簡単に筐体に設置され、使用される。
(17)フィルムより十分な厚みを持った樹脂成形品にガスケットを一体成形する構造であり、樹脂成形品はケースの3D形状に合わせて成形されるとともに、樹脂成形品がケース内側の溝壁の役割を果たす。

【実施例】
【0039】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0040】
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係るシール構造の分解斜視図を示しており、図2はその要部断面図を示している。
【0041】
両図において、符号11,21は、互いに嵌合して電子機器の一種である携帯電話端末の筐体(外装ケース)を形成するケース(筐体本体)およびフタ(蓋)であって、このケース11およびフタ21の間をシールすべく両者11,21の間にガスケット31が非接着で装着され、ガスケット31の保形性を高めるべくガスケット31に樹脂フィルム(保形フィルム)41が一体化されている。ケース11およびフタ21の何れか一方(当該実施例ではケース11)の周縁部(側壁部)には、ガスケット31を装着するための装着溝12が形成されているので、ガスケット31はこの装着溝12に装着されて筐体の全周に亙って設置されており、図示した状態からケース11およびフタ21が互いの対向面11a,21aで接触するように組み立てられると、ガスケット31はケース11およびフタ21間で圧縮された状態で介装される。
【0042】
ガスケット31は、所定のゴム状弾性体(例えばシリコーンゴム)によって断面円形状に成形されているが、この断面円形の部位は、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されるシール部32とされ、このシール部32のほかに当該ガスケット31には、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されない連結部33が突起状のものとしてシール部32側面(内周面)に全周に亙って一体成形され、この連結部33に対して樹脂フィルム41が一体化されている。したがって樹脂フィルム41は連結部33のみに連結され、シール部32の肉厚内には埋設されていない。
【0043】
樹脂フィルム41は、所定の樹脂材料(例えばPI、PEN、PET)によってその名のとおり薄膜のフィルム状に成形されており、ガスケット31の側面(内周面)に全周に亙って設けられている。またこの樹脂フィルム41は、その平面上一部(外周部)の連結部42においてガスケット31の連結部33に連結され、連結部42以外の部分(内周部)は一体化後もガスケット31と横並びで配置される露出部43とされている。図1に示したように露出部43には、ガスケット位置決め用または固定用のガイド穴44などを設けても良い。
【0044】
上記ガスケット31および樹脂フィルム41は、化学的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルム41に予め塗布した接着剤(図示せず)により接着することで一体化されている。
【0045】
また図2に示したように、当該実施例に係るシール構造は、ガスケット31を非接着で装着するケース11およびフタ21間の装着箇所が、幅方向両側に側壁部13,14を有する溝形状の装着溝12とされ、筐体の内側に位置する一方の側壁部13の高さ寸法hは筐体の外側に位置する他方の側壁部14の高さ寸法hよりも低く設定され(h<h)、樹脂フィルム41はガスケット31の底面部34から所定の高さ位置でガスケット31に一体化され、これにより装着溝12にガスケット31を装着したときに樹脂フィルム41はその平面上一部の露出部43が一方の側壁部13の上に載せられる構造とされている。
【0046】
上記構成のシール構造は、筐体の内部へ水滴が浸入しないようケース11およびフタ21間をシールするものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
【0047】
すなわち上記構成のシール構造においては、ガスケット31が、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されるシール部32のほかに圧縮されない突起状の連結部33を有し、後者の圧縮されない連結部33に対して樹脂フィルム41が一体化されているために、樹脂フィルム41の存在がガスケット反力の大小に全く関係しないシール構造とされている。したがって、樹脂フィルム41の一体化によりガスケット31の保形性を高めることができ、しかもそれにもかかわらずガスケット31の反力が高められることがないシール構造を提供することができる。したがって、ガスケット31の高反力化による筐体破損を防止することができ、筐体組み立てを容易化することができる。
【0048】
また、ガスケット31および樹脂フィルム41の一体化について、ガスケット31および樹脂フィルム41が化学的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルム41に予め塗布した接着剤(図示せず)により接着することで一体化されているために、ガスケット31および樹脂フィルム41が強固に連結されている。尚、ガスケット31の材質が自己接着性ゴムである場合には、接着剤を塗布しなくても、その自己接着性により接着することができる。
【0049】
また、ガスケット31を非接着で装着するケース11およびフタ21間の装着箇所が、幅方向両側に側壁部13,14を有する溝形状の装着溝12とされ、一方の側壁部13の高さ寸法hが他方の側壁部14の高さ寸法hよりも低く設定され、樹脂フィルム41がガスケット31の底面部34から所定の高さ位置でガスケット31に一体化され、これにより装着溝12にガスケット31を装着したときに樹脂フィルム41がその平面上一部の露出部43で一方の側壁部13の上に載せられる構造とされているために、装着溝12に対するガスケット31の座りが良いものとなり、ガスケット31に装着不良が発生しにくいものとされている。
【0050】
上記第一実施例に係るシール構造については、その構成を以下のように付加または変更することが考えられる。
【0051】
第二実施例・・・
上記第一実施例では、装着溝12ならびにガスケット31および樹脂フィルム41とも平面的な2D形状とされているが、これに代えて、図3に例示するように装着溝12が所定の平面形状を有するとともにケース11およびフタ21の重ね方向に高さ位置が変位する3D形状である場合に、ガスケット成形用金型のキャビティ形状を変更する等して、ガスケット31および樹脂フィルム41を同様な3D形状に製作する。このようにすれば、装着後にガスケット31がむりやり歪められることがないために、ガスケット31に装着不良が発生しにくくなり、シール性および部品耐久性を高めることができる。図では、3D形状は、A部からB部へかけて平面的で、B部からC部へかけて高さ位置が徐々に高くなるものとされているが、これに限定されるものではない。
【0052】
第三実施例・・・
ガスケット31および樹脂フィルム41の一体化について、上記第一実施例では、化学的手段で両者31,41を一体化したが、これに代えて、機械的手段で両者31,41を一体化する。
【0053】
具体的には、図4に示すように、樹脂フィルム41にスルーホール(貫通穴)45を所定のピッチで多数設け、金型で両者31,41を一体成形し、スルーホール45内に一部の弾性体を充填し、抜け方向に係合させる。
【0054】
第四実施例・・・
または、図5に示すように、樹脂フィルム41の端部に抜け止めのアンカー形状を設け、金型で両者31,41を一体成形し、アンカー形状と弾性体を抜け方向に係合させる。アンカー形状としては、基端部の幅wよりも先端部の幅wのほうが広い先太状の突片46を所定のピッチで多数設け、これを弾性体内に埋設する。
【0055】
第五実施例・・・
または、図6に示すように、樹脂フィルム41の端部に抜け止めのアンカー形状を設け、金型で両者31,41を一体成形し、アンカー形状と弾性体を抜け方向に係合させる。アンカー形状としては、切り込み47を所定のピッチで多数設け、切り込み47間の片を交互に山折り、谷折りし(山折り片48および谷折り片49を交互に設ける)、これを弾性体内に埋設する。
【0056】
第六実施例・・・
アンカー形状としては、このほか、フィルム41の表面を粗くすることによる表面粗さ等であっても良い。
【0057】
第七実施例・・・
図7は、本発明の第七実施例に係るシール構造に用いるガスケットおよび樹脂成形品の一体品の斜視図を示しており、図8はその要部断面を示している。また図9は同一体品をケースに嵌め込んだ状態の斜視図を示し、図10は同シール構造全体の要部断面を示している。
【0058】
当該第七実施例では、上記第一ないし第六実施例における樹脂フィルム41に代えて樹脂成形品51が用いられ、すなわちガスケット31の保形性を高めるべくガスケット31に樹脂成形品51が一体化されている。
【0059】
ガスケット31は、上記各実施例と同様、所定のゴム状弾性体(例えばシリコーンゴム)によって断面円形状に成形されているが、この断面円形の部位は、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されるシール部32とされ、このシール部32のほかに当該ガスケット31には、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されない連結部33が突起状のものとしてシール部32側面(内周面)に全周に亙って一体成形され、この連結部33に対して樹脂成形品51が一体化されている。したがって樹脂成形品51は連結部33のみに連結され、シール部32の肉厚内には埋設されていない。
【0060】
樹脂成形品51は、所定の樹脂材料(例えば薄肉の成形が可能で耐熱性の良い液晶ポリマー)によって所定の高さ寸法を備える立体形状の部品(図では断面四角形の部品)として成形され、その上面をもって上記連結部33の下面に加硫接着されている。樹脂成形品51はガスケット31の側面(内周面)に全周に亙って設けられている。また樹脂成形品51はガスケット位置決め用または固定用の突起状の係合部52を周上ところどころ(例えば周上6箇所)に一体に有している。
【0061】
ガスケット31および樹脂成形品51は、インサート成形により一体化され、すなわち予め製品形状に製作した樹脂成形品51をガスケット成形用金型のキャビティ空間に挿入した状態でガスケット31を金型成形するインサート成形により一体化されている。
【0062】
図9に示すように、ガスケット31を非接着で装着するケース11およびフタ(図示せず)間の装着箇所は、所定の平面形状を有するとともにケース11およびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状とされ、これに合わせてガスケット31および樹脂成形品51の一体品も同様な3D形状に製作されている。図示する3D形状は、符号Eにて示す周上一部の部分が他の部分よりも低まった形状とされている。
【0063】
また図10に示すように、ガスケット31を非接着で装着するケース11およびフタ21間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部13,14を有する溝形状(図2参照)から片側の側壁部13を省略した形状(残る片側の側壁部14のみを有する段差形状)とされ、当該装着箇所にガスケット31および樹脂成形品51の一体品が装着されたときに樹脂成形品51は前記省略された片側の側壁部13に相当する位置に配置される構成とされている。
【0064】
上記構成のシール構造は、筐体の内部へ水滴が浸入しないようケース11およびフタ21間をシールするものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
【0065】
すなわち上記構成のシール構造においては、ガスケット31が、ケース11およびフタ21を組み立てたときにケース11およびフタ21間で圧縮されるシール部32のほかに圧縮されない突起状の連結部33を有し、後者の圧縮されない連結部33に対して樹脂成形品51が一体化されているために、樹脂成形品51の存在がガスケット反力の大小に全く関係しないシール構造とされている。したがって、樹脂成形品51の一体化によりガスケット31の保形性を高めることができ、しかもそれにもかかわらずガスケット31の反力が高められることがないシール構造を提供することができる。したがって、ガスケット31の高反力化による筐体破損を防止することができ、筐体組み立てを容易化することができる。
【0066】
また、ガスケット31および樹脂成形品51の一体化について、ガスケット31および樹脂成形品51がインサート成形により一体化されているために、ガスケッ31および樹脂成形品51を容易にしかも強固に結合することができる。
【0067】
また、装着箇所が3D形状である場合にガスケット31および樹脂成形品51も同様な3D形状に製作されているために、装着箇所に対するガスケット31の座りが良くなり、ガスケット31の装着不良が発生しにくくなる。
【0068】
また、ガスケット31を非接着で装着するケース11およびフタ21間の装着箇所が、その幅方向両側に側壁部13,14を有する溝形状(図2参照)から片側の側壁部13を省略した形状(残る片側の側壁部14のみを有する段差形状)とされ、当該装着箇所にガスケット31および樹脂成形品51の一体品を装着したときに樹脂成形品51が前記省略した片側の側壁部13に相当する位置に配置される構成とされているために、装着作業が容易化され、樹脂成形品51が溝壁の役割を果たすことから、省スペース化が実現されている。
【符号の説明】
【0069】
11 ケース
11a,21a 対向面
12装着溝
13,14 側壁部
21 フタ
31 ガスケット
32 シール部
33,42 連結部
34 底面部
41 樹脂フィルム
43 露出部
44 ガイド穴
45 スルーホール
46 突片
47 切り込み
48 山折り片
49 谷折り片
51 樹脂成形品
52 係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに組み合わされて電子機器の筐体を形成するケースおよびフタ間をシールするシール構造であって、
前記ケースおよびフタ間に非接着で装着され、前記ケースおよびフタを組み立てたときに圧縮された状態で介装されるガスケットと、前記ガスケットの保形性を高めるべく前記ガスケットに一体化された樹脂フィルムとを有し、
前記ガスケットは、前記ケースおよびフタを組み立てたときに前記ケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、前記圧縮されない部位に対して前記樹脂フィルムが一体化されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項2】
請求項1記載のシール構造において、
ガスケットおよび樹脂フィルムは、化学的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルムに予め塗布した接着剤により接着する、またはガスケットの材質を自己接着性ゴムとしてその自己接着性により接着することで一体化されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項3】
請求項1記載のシール構造において、
ガスケットおよび樹脂フィルムは、機械的手段で一体化され、すなわち樹脂フィルムに所定のピッチでスルーホールを設けて一体成形する、または樹脂フィルムの端部に抜け止めのアンカー形状を設けて一体成形することで一体化されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項4】
請求項1、2または3記載のシール構造において、
ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状とされ、これに伴ってガスケットおよび樹脂フィルムも同様な3D形状に製作されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項5】
請求項1、2、3または4記載のシール構造において、
ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部を有する溝形状とされ、一方の側壁部は他方の側壁部よりも高さが低く設定され、樹脂フィルムはガスケットの底面部から所定の高さ位置で前記ガスケットに一体化され、前記溝に前記ガスケットを装着したときに前記樹脂フィルムはその平面上一部が前記一方の側壁部の上に載せられる構造を有することを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項6】
互いに組み合わされて電子機器の筐体を形成するケースおよびフタ間をシールするシール構造であって、
前記ケースおよびフタ間に非接着で装着され、前記ケースおよびフタを組み立てたときに圧縮された状態で介装されるガスケットと、前記ガスケットの保形性を高めるべく前記ガスケットに一体化された樹脂成形品とを有し、
前記ガスケットは、前記ケースおよびフタを組み立てたときに前記ケースおよびフタ間で圧縮される部位のほかに圧縮されない部位を有し、前記圧縮されない部位に対して前記樹脂成形品が一体化されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項7】
請求項6記載のシール構造において、
ガスケットおよび樹脂成形品は、予め製品形状に製作した樹脂成形品をガスケット成形用金型のキャビティ空間に挿入した状態でガスケットを金型成形するインサート成形により一体化されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項8】
請求項6または7記載のシール構造において、
ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、所定の平面形状を有するとともにケースおよびフタの重ね方向に高さ位置が変位する3D形状とされ、これに伴ってガスケットおよび樹脂成形品も同様な3D形状に製作されていることを特徴とする電子機器のシール構造。
【請求項9】
請求項6、7または8記載のシール構造において、
ガスケットを非接着で装着するケースおよびフタ間の装着箇所は、幅方向両側に側壁部を有する溝形状から片側の側壁部を省略した段差形状とされ、当該装着箇所にガスケットおよび樹脂成形品の一体品を装着したときに前記樹脂成形品が前記省略した片側の側壁部に相当する位置に配置されることを特徴とする電子機器のシール構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−80910(P2010−80910A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71689(P2009−71689)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】