説明

電子機器の電源回路

【課題】無駄な電力消費を少なくして発熱を防ぎ、且つ、部品点数を少なくすることができる電子機器の電源回路を提供する。
【解決手段】第1の出力回路41は、トランスTの出力を整流して第1の出力電圧(33V、8V)を生成しトランジスタQ1を介して出力する。第2の出力回路42は、トランスTの出力を整流して第2の出力電圧(7V、1.7V)を生成して出力する。シリーズレギュレータIC31は、第1の出力電圧と第2の出力電圧のうち高い方の出力電圧が入力され、この入力電圧を3.3Vの電源電圧にレギュレートして出力する。第2の選択回路35は、定電圧フィードバック回路36とトランジスタQ1のベース間に順方向に接続したダイオードD3を含むため、電源スタンバイ時にトランジスタQ3がオフすると、定電圧フィードバック回路36のツェナーダイオードD1がトランジスタQ1のベースに接続されるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用交流電源の入力電圧から複数の異なる出力電圧を生成し、出力する電子機器の電源回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、商用交流電源に接続して使用される光ディスク装置等の電子機器は、一般的に商用交流電源の入力電圧から複数の異なる出力電圧を生成し、出力する電源回路を備えている。
【0003】
図2は、従来の電子機器の電源回路の回路図である。従来の電子機器200の電源回路は、一次側回路1と二次側回路9とに分かれ、スイッチ素子を含むスイッチング制御部14と、トランスTと、第1の出力回路41と、第2の出力回路42と、選択回路30と、シリーズレギュレータIC31と、複数の分圧抵抗34と複数の分圧抵抗32を含む第1の抵抗分圧回路と、複数の分圧抵抗33と複数の分圧抵抗32を含む第2の抵抗分圧回路と、定電圧フィードバック回路36と、マイコン21と、操作部22と、を備える。
【0004】
スイッチング制御部14は、商用交流電源12をスイッチング制御する。トランスTは、スイッチング制御部14の出力が一次側に入力される。
第1の出力回路41は、トランスTの出力を整流して第1の出力電圧(電源オン時33V又は電源スタンバイ時8V)を生成しトランジスタQ1を介して出力する。トランジスタQ1のベース−エミッタ間にはツェナーダイオードD6のツェナー電圧がかかるため、電源オン時および電源スタンバイ時とも、トランジスタQ1はオン状態となる。
第2の出力回路42は、トランスTの出力を整流して第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧(電源オン時7V又は電源スタンバイ時1.7V)を生成して出力する。
選択回路30は、第1の出力電圧と第2の出力電圧をダイオードD4、D5を介して論理和することによりいずれか高い方の出力電圧を選択する。
シリーズレギュレータIC31は、選択回路30の出力電圧が入力され、この入力電圧を3.3Vの電源電圧にレギュレートして出力する。シリーズレギュレータIC31から出力した3.3Vの電源電圧は、マイコン21と操作部22を含む電子機器100の各部に供給される。
【0005】
マイコン21には、常時、3.3Vの電源電圧が供給される。マイコン21は、電源オン時、P_ON信号をトランジスタQ3に出力してトランジスタQ3をオン状態にし、電源スタンバイ時、P_ON信号をオフしてトランジスタQ3をオフ状態にする。即ち、マイコン21は、電源オン時には、抵抗分圧比の大きい第2の抵抗分圧回路を選択し、電源スタンバイ時には抵抗分圧比の小さい第1の抵抗分圧回路を選択する。
定電圧フィードバック回路36は、マイコン21により選択された抵抗分圧回路により抵抗分圧された電圧が入力され、該入力された電圧が所定の定電圧になるように、スイッチング制御部14に対して制御信号を出力する。
【0006】
以上の回路構成により、従来の電子機器200の電源回路では、電源電圧をマイコン21と操作部22を含む電子機器200の各部に安定供給していた。
なお、特許文献1では、電源装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−201844公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の電子機器200の電源回路では、シリーズレギュレータIC31の入力電圧を安定化させるために、トランジスタQ1のベースにツェナーダイオードD6を接続し、且つ、トランジスタQ1のベース電流を供給するためのベース抵抗として抵抗素子R1〜R3を接続する必要がある。
【0009】
しかしながら、電源オン時に33Vの高電圧の第1の出力電圧が第1の出力回路41で生成されるため、ベース抵抗で消費される電力は無視できない程度に大きくなり、発熱も大きくなり、場合によっては抵抗素子が熱損耗による性能劣化や素子破壊に至る問題があった。そこで、ベース抵抗としてベース抵抗をシリーズに接続するようにしているが(図2では3個の抵抗素子R1〜R3をシリーズに接続している)、消費電力の大きさを下げることはできず、また、発熱による性能劣化や周囲に与える熱ストレスは依然として問題となっていた。さらに、トランジスタQ1のベースに接続するツェナーダイオードD6が必要であり、且つ熱対策のためにベース抵抗をシリーズ接続した複数の抵抗で構成することが必要であるために、部品点数が多くなる問題があった。
【0010】
本発明はこのような従来の課題を解決しようとするものであり、無駄な電力消費を少なくして発熱を防ぎ、且つ、部品点数を少なくすることができる電子機器の電源回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電子機器の電源回路は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0012】
商用交流電源をスイッチング制御するスイッチング制御部と、
前記スイッチング制御部の出力が一次側に入力されるトランスと、
前記トランスの出力を整流して第1の出力電圧を生成し第1のトランジスタ素子を介して出力する第1の出力回路と、
前記トランスの出力を整流して前記第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧を生成して出力する第2の出力回路と、
を備える電子機器の電源回路において、
前記第1の出力電圧と前記第2の出力電圧をダイオードを介して論理和することによりいずれか高い方の出力電圧を選択する第1の選択回路と、
前記第1の選択回路の出力電圧が入力され、この入力電圧を所定の電圧にレギュレートする電圧レギュレータ回路と、
前記第1の出力電圧が印加され、抵抗分圧比が各々異なる第1の抵抗分圧回路及び第2の抵抗分圧回路と、
電源スタンバイ時には抵抗分圧比の小さい第1の抵抗分圧回路を選択し、電源オン時には、抵抗分圧比の大きい第2の抵抗分圧回路を選択する第2の選択回路と、
前記第2の選択回路により選択された抵抗分圧回路により抵抗分圧された電圧が入力され、該入力された電圧が所定の定電圧になるように、前記スイッチング制御部に対して制御信号を出力する定電圧フィードバック回路と、
を備え、
前記第2の選択回路は、電源スタンバイ時に前記定電圧フィードバック回路の定電圧素子が前記第1のトランジスタのベースに接続されるよう、前記定電圧フィードバック回路と前記第1のトランジスタのベース間に接続したダイオードを含むことを特徴とする。
【0013】
この構成では、電源オン時、第1のトランジスタ素子はオフ状態となる。そのため、第2の出力電圧が第1の選択回路によって選択され、電圧レギュレータ回路に入力する。また、電源がオンすると、第1の抵抗分圧回路が第2の選択回路によって選択される。このとき、第1の抵抗分圧回路は抵抗分圧比が大きいため、第1の出力電圧は上昇していき、電源スタンバイ時の電圧よりも高い電圧で安定化する。電源オン時では、第1のトランジスタ素子のベースに、定電圧フィードバック回路の定電圧素子がダイオードを介して接続される。そのとき、第2の選択回路で選択された第1の抵抗分圧回路からの分圧点から第1のトランジスタ素子のベースに対してベース電流が供給される。また、そのときのベース電圧は、定電圧フィードバック回路の定電圧素子により定電圧化される。
【0014】
したがって、電源オン時には、第1のトランジスタ素子のベースにベース抵抗を接続しなくても、必要なベース電流が供給され、また、第1のトランジスタ素子の出力電圧(電圧レギュレータ回路の入力電圧)が安定化される。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、無駄な電力消費を少なくして発熱を防ぎ、且つ、部品点数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態である電子機器の電源回路の回路図
【図2】従来の電子機器の電源回路の回路図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態である電子機器の電源回路について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態である電子機器の電源回路の回路図である。電子機器100は、例えば光ディスク装置であり、その電源回路は、一次側回路1と二次側回路2とに分かれる。
【0019】
一次側回路1は、ブリッジ整流回路12と、電解コンデンサ13と、スイッチ素子を含むスイッチング制御部14と、を有する。ブリッジ整流回路12の入力端子には、AC100Vの商用交流電源11が接続されている。ブリッジ整流回路12の出力端子には、スイッチング制御部14と、平滑用の電解コンデンサ13と、が接続されている。スイッチング制御部14の出力はトランスTの一次巻線TAに入力される。
【0020】
スイッチング制御部14は、後述のフォトカプラPCから流れる帰還信号に基づいてスイッチ素子のスイッチングを行う。
【0021】
二次側回路2は、第1の出力回路41と、第2の出力回路42と、第1の選択回路30と、シリーズレギュレータIC31(電圧レギュレータ回路)と、複数の分圧抵抗34と複数の分圧抵抗32を含む第1の抵抗分圧回路と、複数の分圧抵抗33と複数の分圧抵抗32を含む第2の抵抗分圧回路と、第2の選択回路35と、定電圧フィードバック回路36と、マイコン21と、操作部22と、を有する。
【0022】
第1の出力回路41は、トランスTの出力を整流して第1の出力電圧(電源オン時33V又は電源スタンバイ時8V)を生成しトランジスタQ1を介して出力する。
第2の出力回路42は、トランスTの出力を整流して第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧(電源オン時7V又は電源スタンバイ時1.7V)を生成して出力する。
【0023】
第1の選択回路30は、第1の出力電圧と第2の出力電圧をダイオードD4、D5を介して論理和することによりいずれか高い方の出力電圧を選択する。
【0024】
シリーズレギュレータIC31は、第1の選択回路30の出力電圧が入力され、この入力電圧を所定の電圧(この実施形態では3.3V)にレギュレートして出力する。シリーズレギュレータIC31から出力した3.3Vの電源電圧は、マイコン21と操作部22を含む電子機器100の各部に供給される。
【0025】
第1の出力回路41には、第1の抵抗分圧回路と第2の抵抗分圧回路が並列に接続されている。第1の抵抗分圧回路の抵抗分圧点Aと、第2の抵抗分圧回路の抵抗分圧点Bとは、ダイオードD2により接続され、抵抗分圧点Bは定電圧フィードバック回路36のトランジスタQ2のベースに接続されている。
【0026】
定電圧フィードバック回路36は、トランジスタQ2のエミッタに接続された定電圧素子D1と、一次側がトランジスタQ2のコレクタと第1の出力回路41間に接続され、二次側がスイッチング制御部14に接続されたフォトカプラPCとを備えている。フォトカプラPCの出力はスイッチング制御部14に対してフィードバック信号を出力する。
【0027】
定電圧フィードバック回路36は、トランジスタQ2のベース電圧が定電圧素子D1により決まる定電圧となるように、スイッチング制御部14に対してフィードバック信号を出力する。
【0028】
マイコン21からのP_ON信号は、第2の選択回路35に入力する。第2の選択回路35は、トランジスタQ3とダイオードD2、D3を含んでいる。P_ON信号はトランジスタQ3のベースに入力し、トランジスタQ3のコレクタは第1の抵抗分圧回路の抵抗分圧点Aに接続されている。抵抗分圧点Aと第1の出力回路41内のトランジスタQ1のベース間にはトランジスタQ1のベースに順方向にダイオードD3が接続されている。
【0029】
操作部22は、電源のオンとオフを切り替える電源キーを含む複数のキーと、不図示のリモコンから送信された赤外光のリモコンコードを受光する受光部22Aと、を有する。操作部22には、常時、3.3Vの電源電圧が供給される。このリモコンには、操作部22と同じキーが設けられている。ユーザは、リモコンの電源キーを操作することで、電子機器100の電源をオンしたりオフしたりする。リモコンは、操作されたキーに応じたリモコンコードを赤外光で送信し、操作部22は、受光部22Aで受光したリモコンコードをマイコン21に伝送する。
【0030】
マイコン21は、操作部22から入力したリモコンコードに基づいて、電子機器100の各部の動作を制御する。マイコン21には、常時、3.3Vの電源電圧が供給される。マイコン21は、電源オン時、P_ON信号をトランジスタQ3に出力してトランジスタQ3をオン状態にし、電源スタンバイ時、P_ON信号をオフしてトランジスタQ3をオフ状態にする。トランジスタQ3がオンすると、抵抗分圧点Aはグラウンドに落ちるため、抵抗分圧比の大きい第2の抵抗分圧回路が選択される。トランジスタQ3がオフすると、抵抗分圧点Aはハイレベルになるため、抵抗分圧比の小さい第1の抵抗分圧回路が選択される(実際は、第1の抵抗分圧回路と第2の抵抗分圧回路の並列回路で抵抗分圧回路が構成されることになるが、第2の抵抗分圧回路の抵抗分圧比が大きいため、すなわち、回路33の抵抗値が回路34の抵抗値よりも大きいため、回路33は略無視することが可能である)。即ち、第2の選択回路35は、電源オン時には、抵抗分圧比の大きい第2の抵抗分圧回路を選択し、電源スタンバイ時には抵抗分圧比の小さい第1の抵抗分圧回路を選択する。
【0031】
定電圧フィードバック回路36は、第2の選択回路35により選択された抵抗分圧回路により抵抗分圧された電圧が入力され、該入力された電圧が所定の定電圧になるように、スイッチング制御部14に対して制御信号(フィードバック信号)を出力する。
【0032】
第2の選択回路35は、定電圧フィードバック回路36とトランジスタQ1のベース間に順方向に接続した小信号ダイオードD3を含むため、電源スタンバイ時にトランジスタQ3がオフすると、定電圧フィードバック回路36のツェナーダイオードD1がトランジスタQ1のベースに接続されるようになる。
【0033】
ここで、電源オン時と電源スタンバイ時の動作について以下詳述する。まず、電源オン時の動作について詳述する。
【0034】
電源オン時には、トランジスタQ3がオンするため、第2の抵抗分圧回路が選択される。これにより、第1の出力回路41の出力電圧(第1の出力電圧)を上げようとする。すなわち、この例では第1の出力電圧が33Vになるようにフィードバック制御が行われる。したがって、一次巻線TCに33Vの電圧が出力する。一方、2次巻線TBに7Vの電圧が出力する。2次巻線TBの出力は整流ダイオードで整流され、コンデンサC2にて7Vの出力電圧が生成される。そして、2次巻線TCの出力は整流ダイオードで整流される。しかし、電源オン時には、トランジスタQ3がオン状態にあるため、A点の電位がグランドレベルになっており、トランジスタQ1がオフ状態となる。従って、電源オン時には、ダイオードD5からの出力電圧がシリーズレギュレータIC31に入力する。
【0035】
シリーズレギュレータIC31は、ダイオードD5から出力電圧が入力されると、この入力電圧を3.3Vの電源電圧に安定化して出力する。シリーズレギュレータIC31から出力した3.3Vの電源電圧は、マイコン21と操作部22を含む電子機器100の各部に供給される。
【0036】
次に、電源スタンバイ時の動作について詳述する。
【0037】
電源スタンバイ時には、トランジスタQ3がオフするため、第1の抵抗分圧回路が選択される。これにより、第1の出力回路41の出力電圧(第1の出力電圧)を下げようとする。すなわち、この例では第1の出力電圧が8Vになるようにフィードバック制御が行われる。一方、2次巻線TBに1.7Vの電圧が出力する。ここで、電源スタンバイ時には、トランジスタQ3がオフ状態にあるため、A点の電位は、上昇する(具体的には、ツェナーダイオードD1のツェナー電圧とトランジスタQ2のベース−エミッタ間の電圧とダイオードD2の電圧とを加算し、ダイオードD3の電圧を減算したレベルになる)。そのため、トランジスタQ1がオン状態となる。ここで、ツェナーダイオードD1のツェナー電圧は比較的高い所定のレベルに設定されているため、ダイオードD4の出力電圧とダイオードD5の出力電圧とを比較するとダイオードD4の出力電圧の方が高い。このため、電源スタンバイ時には、ダイオードD4からの出力電圧がシリーズレギュレータIC31に入力する。
【0038】
シリーズレギュレータIC31は、ダイオードD4から出力電圧が入力されると、この入力電圧を3.3Vの電源電圧に安定化して出力する。シリーズレギュレータIC31から出力した3.3Vの電源電圧は、電源スタンバイ時においても、マイコン21と操作部22を含む電子機器100の各部に供給される。
【0039】
以上の回路構成により、トランジスタQ1のベース抵抗が不要である。したがって、電源オン時において、高電圧の第1の出力電圧(33V)によりベース抵抗で消費される電力消費がゼロとなり、この部分での発熱対策も不要となる。
また、電源スタンバイ時には、定電圧フィードバック回路36のツェナーダイオードD1のツェナー電圧を利用できるため、トランジスタQ1の出力を安定化するための専用のツェナーダイオードD6を設ける必要がなくなる。
【0040】
よって、抵抗素子R1、R2、R3とツェナーダイオードD6を削減でき、製造費のコストダウンを図ることができる。
なお、この実施形態ではダイオードD3を追加しているが、ツェナーダイオードD6の方が高価である。
【符号の説明】
【0041】
1…一次側回路
2…二次側回路
9…二次側回路
11…商用交流電源
12…ブリッジ整流回路
13…電解コンデンサ
14…スイッチング制御部
21…マイコン
22…操作部
22A…受光部
30…第1の選択回路
31…シリーズレギュレータIC
32…分圧抵抗
33…分圧抵抗
34…分圧抵抗
35…第2の選択回路
36…定電圧フィードバック回路
41…第1の出力回路
42…第2の出力回路
100…電子機器
200…電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用交流電源をスイッチング制御するスイッチング制御部と、
前記スイッチング制御部の出力が一次側に入力されるトランスと、
前記トランスの出力を整流して第1の出力電圧を生成し第1のトランジスタ素子を介して出力する第1の出力回路と、
前記トランスの出力を整流して前記第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧を生成して出力する第2の出力回路と、
を備える電子機器の電源回路において、
前記第1の出力電圧と前記第2の出力電圧をダイオードを介して論理和することによりいずれか高い方の出力電圧を選択する第1の選択回路と、
前記第1の選択回路の出力電圧が入力され、この入力電圧を所定の電圧にレギュレートする電圧レギュレータ回路と、
前記第1の出力電圧が印加され、抵抗分圧比が各々異なる第1の抵抗分圧回路及び第2の抵抗分圧回路と、
電源スタンバイ時には抵抗分圧比の小さい第1の抵抗分圧回路を選択し、電源オン時には、抵抗分圧比の大きい第2の抵抗分圧回路を選択する第2の選択回路と、
前記第2の選択回路により選択された抵抗分圧回路により抵抗分圧された電圧が入力され、該入力された電圧が所定の定電圧になるように、前記スイッチング制御部に対して制御信号を出力する定電圧フィードバック回路と、
を備え、
前記第2の選択回路は、電源スタンバイ時に前記定電圧フィードバック回路の定電圧素子が前記第1のトランジスタ素子のベースに接続されるよう、前記定電圧フィードバック回路と前記第1のトランジスタ素子のベース間に接続したダイオードを含むことを特徴とする、電子機器の電源回路。
【請求項2】
前記定電圧フィードバック回路は、
ベース端子に前記抵抗分圧回路により抵抗分圧された電圧が入力され、エミッタ端子に前記定電圧素子が接続され、コレクタ端子に前記第1の出力電圧が印加される第2のトランジスタ素子と、
この第2のトランジスタ素子のコレクタに流れる電流の大きさの変化に基づいて前記スイッチング制御部に対して出力する制御信号を生成するフォトカプラと、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電子機器の電源回路。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−213440(P2010−213440A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56218(P2009−56218)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】