説明

電子機器

【課題】配線の長さを短縮することができるとともに、機器本体のメンテナンスの作業性を向上させることができる電子機器を提供する。
【解決手段】画像形成装置10は、画像形成ユニット20、電気回路基板120、回動支持部材130、外装カバー140およびハーネス150を備える。画像形成ユニット20は、画像形成装置10の内部に配置される。電気回路基板120は、画像形成ユニット20を制御する。回動支持部材130は、画像形成ユニット20よりも外側に配置され、電気回路基板120を支持し、鉛直方向の長さ131が水平方向の長さ132よりも短い矩形状に形成され、回動軸135を中心に、閉位置と開位置との間を回動可能である。外装カバー140は、回動支持部材130よりも外側に配置される。ハーネス150は、回動支持部材130の回動軸135側を通過するように画像形成ユニット20と電気回路基板120とを接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路基板を支持する回動支持部材を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電子機器のうち、例えば、複写機の場合においては、カラー化や高速化などに伴い、機器本体を電気的に制御する電装基板等の電装部品が急増し続ける一方で、機器本体の小型化を図って設置スペースを小さくすることが要求されている。このため、電装部品を機器本体の背面側にまとめて電装基板等を重ね合わせて配置することにより、そのような電装部品の急増に対応するとともに、省スペース化の要請に応えることが行われている。
【0003】
例えば、タンデム方式を用いたカラー画像形成装置では、各画像形成ユニットの感光体ドラムやその他の機器を駆動する駆動手段と、各感光体ドラムと中間転写ベルトとの当離接を行う駆動手段と、用紙を搬送する搬送機構を駆動する駆動手段とが、画像形成装置の背面に並列に配置されている。
【0004】
そして、画像形成装置に電力を供給する低圧電源基板、各感光体ドラムへのトナーの現像および各感光体ドラムから中間転写ベルトへのトナー像の転写や、中間転写ベルトから用紙へのトナー像の転写などを行うために印加される数百〜数千ボルトの電圧を供給する高圧電源基板、各種信号の入出力を管理するI/O基板、画像情報の処理を行うコントロール基板等の電気回路基板が画像形成装置の外形寸法をコンパクトにするために積層状に配置されている。
【0005】
画像形成装置のメンテナンス等を行う際には、背面側最外部に配置されたコントロール基板から順次各基板を取り外す必要がある。このため、メンテナンス作業が煩雑となってしまう。
【0006】
このような不具合を解消するため、画像形成装置本体の外郭面に駆動ユニット等の機能ユニットを備え、当該機能ユニットを覆うように、開閉動作可能な基板支持部材を画像形成装置本体に取り付けて、基板支持部材に電気回路基板を収納し、基板支持部材を開いて、機能ユニットを露出させてメンテナンスを容易にするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−215199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、電気回路基板と装置本体の機能ユニットとを接続するワイヤやハーネス等の配線の配索は、無造作に行われていた。
【0009】
このため、基板支持部材に収納されている電気回路基板において、基板支持部材の回動軸から離れた場所にコネクタ端子等が配置されている場合、装置本体から引き出した配線を電気回路基板上のしかるべきコネクタ端子へ接続するために、所定の機能ユニットから当該コネクタ端子までの距離に加えて余分の長さを引き回して配索する必要がある。それは、基板支持部材を開位置まで回動する際に必要な長さである。したがって、配線の総延長を必要以上に長く取らざるを得ず、合理的ではない。
【0010】
また、特許文献1の基板支持部材は、装置本体に対して開閉可能に支持するために回動軸芯またはヒンジによって鉛直方向を回動軸として回動可能に取り付けられており、水平方向の長さが鉛直方向の長さよりも長い矩形状に形成されている。
【0011】
このため、基板支持部材を開位置まで回動させる場合に、かなりのスペースが必要となる。装置本体の背面は、通常、スペースがほとんど設けられていない。したがって、回動軸に近い側では開閉支持部材が開放される量が比較的少なく、メンテナンスの際に機能ユニットについて着脱作業を行う場合、電気回路基板を収容した開閉支持部材を装置本体から取り外す必要があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、配線の長さを短縮することができるとともに、機器本体のメンテナンスの作業性を向上させることができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の電子機器は、機能ユニット、電気回路基板、回動支持部材、外装カバーおよび配線を備える。
【0014】
機能ユニットは、電子機器本体の内部に配置され、駆動部を有する。電気回路基板は、機能ユニットを制御する。回動支持部材は、機能ユニットよりも外側に配置され、電気回路基板を支持する。また、回動支持部材は、鉛直方向の長さが水平方向の長さよりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸を中心に、機能ユニットを覆う閉位置と機能ユニットを露出する開位置との間を回動可能である。外装カバーは、回動支持部材よりも外側に配置される。配線は、回動支持部材の回動軸側を通過するように機能ユニットと電気回路基板とを接続する。
【0015】
この構成では、配線は、回動支持部材の回動軸側を通過するように機能ユニットと電気回路基板とを接続しているため、回動支持部材が閉位置から開位置に回動しても、配線が張ることがない。したがって、配線を余分に引き回して配索する必要がないため、配線の総延長を短縮することができる。
【0016】
また、この構成では、回動支持部材は、鉛直方向の長さが水平方向の長さよりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸を中心に回動するため、閉位置から開位置に回動する際にスペースをあまり必要としない。したがって、電子機器本体のメンテナンス時に回動支持部材を開位置まで十分に回動できるため、電子機器本体のメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明における電子機器は、配線の長さを短縮することができるとともに、機器本体のメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す右側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す背面図である。
【図4】回動支持部材の回動方向を示すための画像形成装置の右側面図である。
【図5】回動支持部材が開位置に位置している状態を示すための画像形成装置の斜視図である。
【図6】開位置に位置している回動支持部材を保持するステーを示すための画像形成装置の右側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す右側面図である。
【図8】回動支持部材の回動方向を示すための画像形成装置の右側面図である。
【図9】回動支持部材が開位置に位置している状態を示すための画像形成装置の右側面図である。
【図10】開位置に位置している回動支持部材を保持するステーを示すための画像形成装置の右側面図である。
【図11】図10の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る電子機器を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
最初に、本発明の第1実施形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す正面図である。
【0022】
ここでは、電子機器として、画像形成装置10を例に挙げて説明する。図1に示すように、画像形成装置10は、モノクロ画像形成モードまたはフルカラー画像形成モードのいずれかの画像形成モードで動作し、画像データに基づいて用紙に単色または多色の画像を形成する。用紙として、普通紙、厚紙、印画紙、OHPフィルム等のシート状の記録媒体が挙げられる。
【0023】
画像形成装置10は、複数の画像形成ユニット20A,20B,20C,20D、一次転写ユニット30、二次転写ユニット40、定着装置51、用紙搬送路52、給紙カセット53、手差しトレイ54、排紙トレイ55、および制御部60を備えている。制御部60は、画像形成装置10の各部を統括的に制御している。なお、画像形成ユニット20A〜20Dを、適宜、画像形成ユニット20と称する。
【0024】
画像形成装置10は、ブラック、ならびに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン、マゼンタ、およびイエローの4色の各色相に対応した画像データを用いて、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成ユニット20A〜20Dでは、各色相のトナー像(現像剤像)が形成される。画像形成ユニット20A〜20Dは、一次転写ユニット30に沿って水平方向に一列に配置されている。
【0025】
以下では、主として画像形成ユニット20Aについて説明する。画像形成ユニット20B〜20Dは、画像形成ユニット20Aと実質的に同様に構成されている。ブラックの画像形成ユニット20Aは、感光体ドラム21A、帯電装置22A、露光装置23A、現像装置24A、およびクリーニングユニット25Aを備え、電子写真方式の画像形成プロセスを経て、ブラックのトナー像を形成する。
【0026】
感光体ドラム21A、および画像形成ユニット20B〜20Dにそれぞれ備えられる感光体ドラム21B,21C,21Dは、図示しない駆動モータから駆動力を伝達されることで一方向に回転する。感光体ドラム21Aはモノクロ用像担持体であり、感光体ドラム21B〜21Dはカラー用像担持体である。
【0027】
帯電装置22Aは、感光体ドラム21Aの周面に対向するように配置され、感光体ドラム21Aの周面を所定の電位に帯電させる。
【0028】
露光装置23Aは、ブラック用の画像データによって変調されたレーザビームを感光体ドラム21Aの周面に照射する。これによって、感光体ドラム21Aの周面に、ブラック用の画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0029】
現像装置24Aは、ブラックのトナー(現像剤)を収容している。現像装置24Aは、感光体ドラム21Aの周面にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。
【0030】
なお、画像形成ユニット20B〜20Dのそれぞれの現像装置24B〜24Dには、シアン、マゼンタ、およびイエローの各色のトナーが収容されており、画像形成ユニット20B〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21B〜21Dには、シアン、マゼンタ、およびイエローの各色相のトナー像が形成される。
【0031】
一次転写ユニット30は、一次転写ベルト31、一次転写駆動ローラ32、一次転写従動ローラ33、一次転写ローラ34A〜34D、および一次転写ベルト用クリーニングユニット35を有している。
【0032】
一次転写ベルト31は、無端ベルト状であり、一次転写駆動ローラ32と一次転写従動ローラ33とに張架され、所定方向へ周回移動する。一次転写ベルト31の外周面は、画像形成ユニット20A〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21A〜21Dに対向している。
【0033】
一次転写ローラ34A〜34Dは、一次転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21A〜21Dにそれぞれ対向するように配置されている。一次転写ベルト31の外周面と感光体ドラム21A〜21Dとが対向する領域が、一次転写領域である。
【0034】
一次転写ローラ34A〜34Dには、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム21A〜21Dの周面に形成された各色相のトナー像は一次転写ベルト31の外周面に順次重ねて一次転写され、一次転写ベルト31の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。
【0035】
但し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4個の感光体ドラム21A〜21Dのうち、入力された画像データの色相に対応する一部のみにおいて静電潜像およびトナー像が形成される。例えば、モノクロ画像形成モードでは、ブラックの色相に対応した感光体ドラム21Aのみにおいて静電潜像およびトナー像が形成され、一次転写ベルト31の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。
【0036】
クリーニングユニット25Aは、現像および一次転写後における感光体ドラム21Aの周面に残留したトナーを、回収する。
【0037】
二次転写ユニット40は、一次転写ベルト31を挟んで一次転写駆動ローラ32に接離自在に構成されている。一次転写ベルト31と二次転写ユニット40とが圧接する領域が二次転写領域である。
【0038】
感光体ドラム21A〜21Dは、二次転写領域に近い方から、ブラック用の感光体ドラム21A、シアン用の感光体ドラム21B、マゼンタ用の感光体ドラム21C、イエロー用の感光体ドラム21Dの順に配置されている。一次転写ベルト31の外周面に担持されたトナー像は、一次転写ベルト31の移動によって、二次転写領域へ搬送される。
【0039】
給紙カセット53は、用紙を収容している。手差しトレイ54には、不定形の用紙または厚紙が載置される。用紙搬送路52は、給紙カセット53または手差しトレイ54から給紙された用紙を、二次転写領域および定着装置51を経由して排紙トレイ55へ導くように構成されている。
【0040】
用紙搬送方向において二次転写領域の上流側近傍には、レジストローラ56が配置されている。給紙カセット53または手差しトレイ54から用紙搬送路52に給紙された用紙は、停止した状態のレジストローラ56に突き当てられることで方向を補正され、所定のタイミングで回転を開始するレジストローラ56によって二次転写領域へ供給される。用紙が二次転写領域へ供給されることで、用紙と一次転写ベルト31とが密着する。
【0041】
二次転写領域に所定の二次転写電界が形成されることによって、一次転写ベルト31に担持されたトナー像が用紙に二次転写される。
【0042】
一次転写ベルト31に担持されたトナーのうち、用紙へ転写されずに一次転写ベルト31上に残留したトナーは、一次転写ベルト用クリーニングユニット35によって回収される。これによって、次工程での混色が防止される。
【0043】
定着装置51は、加熱ローラ511および加圧ローラ512を有している。加熱ローラ511と加圧ローラ512とは、互いに圧接している。定着装置51は、加熱ローラ511と加圧ローラ512とのニップ部で用紙を挟み付けつつ搬送することで用紙を加熱および加圧し、これによって、トナー像を用紙に堅牢に定着させる。トナー像が定着した用紙は、排紙ローラ対57によって排紙トレイ55上へ排出される。
【0044】
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の主要な構成を示す右側面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の主要な構成を示す背面図である。
【0045】
画像形成装置10は、画像形成ユニット20、電気回路基板120、回動支持部材130、外装カバー140およびハーネス150を備える。画像形成ユニット20は、本発明の機能ユニットに相当する。ハーネス150は、本発明の配線に相当する。なお、本発明の機能ユニットとして、画像形成ユニット20のほかには、電源ユニット、ドライバユニット、給紙搬送ユニット、トナー搬送ユニットおよび駆動ユニット等が該当する。
【0046】
画像形成ユニット20は、画像形成装置10の内部に配置され、図示しない駆動部を有する。電気回路基板120は、画像形成ユニット20を制御する。回動支持部材130は、画像形成ユニット20よりも外側に配置され、電気回路基板120を支持する。また、回動支持部材130は、鉛直方向の長さ131が水平方向の長さ132よりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸135を中心に、画像形成ユニット20を覆う閉位置と画像形成ユニット20を露出する開位置との間を回動可能である。
【0047】
本実施形態では、回動支持部材130の上端部の一辺にヒンジ133,134を備え付けることによって、回動支持部材130の上端部の一辺に回動軸135が形成される。ここで、長さ131を鉛直方向の長さと称しているが、回動支持部材130が閉位置に位置している状態において長さ131は鉛直方向の長さになるためである。
【0048】
外装カバー140は、回動支持部材130よりも外側に配置される。ハーネス150は、回動支持部材130の回動軸135側を通過するように画像形成ユニット20と電気回路基板120とを接続する。
【0049】
ハーネス150は、画像形成ユニット20のコネクタ26(図5参照)と電気回路基板120のコネクタ121,122,123とのそれぞれに接続している。また、ハーネス150は、回動軸135に沿って配索され、そこからコネクタ121〜123に向けて分岐している。
【0050】
回動支持部材130は、メンテナンス時には、図4に示すように、回動軸135を中心に矢印136方向に回動させることによって、図5に示す位置(開位置)まで回動可能である。
【0051】
この構成では、ハーネス150は、回動支持部材130の回動軸135側を通過するように画像形成ユニット20と電気回路基板120とを接続しているため、回動支持部材130が閉位置から開位置に回動しても、ハーネス150が張ることがない。したがって、ハーネス150を余分に引き回して配索する必要がないため、ハーネス150の総延長を短縮することができる。
【0052】
また、この構成では、回動支持部材130は、鉛直方向の長さ131が水平方向の長さ132よりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸135を中心に回動するため、閉位置から開位置に回動する際にスペースをあまり必要としない。したがって、画像形成装置10のメンテナンス時に回動支持部材130を開位置まで十分に回動できるため、画像形成装置10のメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【0053】
画像形成装置10は、図6に示すように、ステー160をさらに備えると好ましい。ステー160は、本発明の第1保持部材に相当する。ステー160は、回動支持部材130が開位置に位置している状態において、回動支持部材130を保持する。
【0054】
この構成では、回動支持部材130が開位置まで回動された際に、回動支持部材130がステー160によって確実に開位置に保持されるため、回動支持部材130よりも内側に配置された画像形成ユニット20へのアクセス性が向上し、安全にメンテナンスを行うことができる。
【0055】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0056】
図7は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10の主要な構成を示す右側面図である。
【0057】
本実施形態においては、回動軸137は、回動支持部材130の下端部の一辺に図示しないヒンジを備え付けることによって、回動支持部材130の下端部の一辺(水平方向の一辺)に形成されている。
【0058】
そして、回動支持部材130は、メンテナンス時には、図7に示す閉位置から図8に示す矢印138方向に回動させることができ、図9に示す開位置まで回動可能である。
【0059】
この構成では、ハーネス150は、回動支持部材130の回動軸137側を通過するように画像形成ユニット20と電気回路基板120とを接続しているため、回動支持部材130が閉位置から開位置に回動しても、ハーネス150が張ることがない。したがって、ハーネス150を余分に引き回して配索する必要がないため、ハーネス150の総延長を短縮することができる。
【0060】
また、この構成では、回動支持部材130は、鉛直方向の長さ131が水平方向の長さ132よりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸137を中心に回動するため、閉位置から開位置に回動する際にスペースをあまり必要としない。したがって、画像形成装置10のメンテナンス時に回動支持部材130を開位置まで十分に回動できるため、画像形成装置10のメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【0061】
画像形成装置10は、図10に示すように、ステー170をさらに備えると好ましい。ステー170は、本発明の第2保持部材に相当する。ステー170は、回動支持部材130が開位置に位置している状態において、回動支持部材130を保持する。
【0062】
この構成では、回動支持部材130が開位置まで回動された際に、回動支持部材130がステー170によって確実に開位置に保持されるため、回動支持部材130よりも内側に配置された画像形成ユニット20へのアクセス性が向上し、安全にメンテナンスを行うことができる。
【0063】
また、回動支持部材130に支持される電気回路基板120が地面等に接触することを防止できる。
【0064】
なお、図11に示すように、ステー170の代わりに、突起部171を設けてもよい。この構成により、ステー170を備えたときと同様の効果を奏することができる。
【0065】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
10−画像形成装置
20−画像形成ユニット
120−電気回路基板
130−回動支持部材
135−回動軸
137−回動軸
140−外装カバー
150−ハーネス
160−ステー
170−ステー
171−突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器本体の内部に配置され、駆動部を有する機能ユニットと、
前記機能ユニットを制御するための電気回路基板と、
前記機能ユニットよりも外側に配置され、前記電気回路基板を支持する回動支持部材であって、鉛直方向の長さが水平方向の長さよりも短い矩形状に形成され、水平方向の一辺に形成された回動軸を中心に、前記機能ユニットを覆う閉位置と前記機能ユニットを露出する開位置との間を回動可能な回動支持部材と、
前記回動支持部材よりも外側に配置される外装カバーと、
前記回動支持部材の回動軸側を通過するように前記機能ユニットと前記電気回路基板とを接続する配線と、
を備える電子機器。
【請求項2】
前記水平方向の一辺は、前記回動支持部材の上端部の一辺であり、
前記回動支持部材が開位置に位置している状態において、前記回動支持部材を保持する第1保持部材
をさらに備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記水平方向の一辺は、前記回動支持部材の下端部の一辺であり、
前記回動支持部材が開位置に位置している状態において、前記回動支持部材を保持する第2保持部材
をさらに備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記機能ユニットは、画像形成ユニットを備え、
前記電子機器本体は、画像形成動作を行う
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−24899(P2013−24899A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156332(P2011−156332)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】