説明

電子署名装置、電子署名方法及びコンピュータプログラム

【課題】データベース上のレコード群に対して電子署名を行う電子署名装置、電子署名方法及びコンピュータプログラムの提供。
【解決手段】データベースに記憶されているレコードのうち、電子署名の対象とするレコード群の指定を受付け(S11)、該当するレコード群をデータベースから検索し(S12)、検索結果をダンプ形式で出力する(S13)。出力したダンプ形式の検索結果からハッシュ値を算出し(S14)、算出したハッシュ値を電子署名管理テーブルに記憶する(S15)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データベース上のレコード群に対して電子署名を行う電子署名装置、電子署名方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、治験業務などの各種業務において、電子ファイルシステムが採用されている。治験業務には、原資料である治験データを収集するプロセス、収集した治験データをクリーニングして分析資料を作成するプロセス、分析資料を基に公的機関に提出する最終資料を作成するプロセスが含まれる。
各プロセスで得られるデータはデータベースに登録され、随時更新される。そして、データベースに登録された内容が確定し、公的機関に電子ファイルを提出する必要がある場合、データベースから必要なデータが抽出され、抽出されたデータをファイルとして記録する作業が行われる。
【0003】
電子ファイルに対して電子署名を行い、改竄やなりすましの防止を行う仕組みは広く普及しており、治験業務についても、公的機関に電子ファイルを提出する段階で電子署名が施され、改竄、なりすまし等を防止する措置がとられている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−34933号公報
【特許文献2】特開2006−127365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、データベースに記憶されているデータに対して直接的に電子署名を施すことは行われておらず、最終的なファイルにデータを記録するまでの間に改竄が行われたか否かを判定する手法は存在しない。
業務等で使用されるデータベースは、内容の更新頻度が高く、データベースに記憶されている内容を固定化することができないためである。また、業務等で使用されるシステムは一定の認証機能を有しており、なりすましを防止することが可能である。そのため、データベースそのものを持ち出すことは困難であり、外部の者による改竄のリスクが低い。
【0006】
このように、従来では、認証機能により、なりすましを防止することによって、外部者による改竄を防止することが可能であったが、内部の者(業務担当者)自身が行う改竄については防止できていないという問題点を有していた。
【0007】
本願は、上記の課題を解決するため、データベース上のデータに対して電子署名を施すことが可能な電子署名装置、電子署名方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に開示する電子署名装置は、複数の情報を関連付けて記憶するデータベースにアクセスするアクセス部と、該データベースに記憶されている情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付ける受付部と、該受付部にて選択を受付けた場合、前記データベースにアクセスして、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出する情報抽出部と、該情報抽出部が抽出した1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出する算出部と、前記受付手段にて選択された情報と前記算出部にて算出した固有値とを関連付けた署名データを生成する署名データ生成部と、生成した署名データを記憶する記憶部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本願によれば、電子署名装置が生成する電子署名データには、ある時点でデータベースから抽出したレコード群(1又は複数の情報)を基に算出したハッシュ値が含まれる。そして、このハッシュ値を利用してデータベースの改竄判定を行うことが可能となる。したがって、本願の電子署名装置は、随時更新されるデータベースにおいて、特定の時点での内容の正当性(データの改竄が行われていないこと)を証明することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施の形態に係る電子署名装置の内部構成を示す模式図である。
【図2】各データベースの構成を示す模式図である。
【図3】電子署名の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】電子署名の対象とすべきレコード群を指定する際に受付ける情報の一例を示す模式図である。
【図5】検索結果の一例を示す模式図である。
【図6】電子署名管理テーブルの一例を示す模式図である。
【図7】改竄判定の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本願の適用例の1つとして、治験業務に用いられるデータベース上のデータに対し電子署名を施す形態について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は本実施の形態に係る電子署名装置の内部構成を示す模式図である。本実施の形態に係る電子署名装置10は、制御部11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、通信部14、記憶部15、表示部16、操作部17を備え、それらがバスを介して互いに接続されている。
【0012】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)等を備える。MPUを備える場合には、ROM12及びRAM13が制御部11に組み込まれる場合もある。
制御部11は、適宜のタイミングにて、ROM12又は記憶部15に格納されているコンピュータプログラムやデータをRAM13上に読み出して実行するとともに、上述したハードウェア各部の動作を制御する。
【0013】
ROM12には、本願の電子署名方法を実現するために必要なコンピュータプログラム、上述したハードウェア各部を動作させるために必要なコンピュータプログラムが予め格納されている。
【0014】
本実施の形態では、本願の電子署名方法を実現するために必要なコンピュータプログラム、ハードウェア各部を動作させるために必要なコンピュータプログラムをROM12に格納する構成としたが、これらのコンピュータプログラムを記憶部15に格納する構成としてもよい。
【0015】
RAM13は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなどであり、制御部11によるコンピュータプログラムの実行時に発生する、種々のデータ(例えば、演算結果、各種パラメータ、後述するダンプデータ)が一時的に記憶される。
【0016】
通信部14は、有線又は無線により外部の通信ネットワークと通信するための通信インタフェースを備える。
【0017】
操作部17は、例えばキーボードであり、情報の入力を受付けるための入力インタフェースを備えている。表示部16は、例えば液晶ディスプレイであり、制御部11からの指示に従って、操作部17を介して入力された情報、ユーザに対して通知すべき情報などを表示する。
【0018】
表示部16及び操作部17は、ユーザとのインタフェースを提供するものである。電子署名装置10が、ネットワークを介して他の機器からの操作入力、他の機器への出力を行う構成としてもよく、必ずしも表示部16及び操作部17を備えている必要はない。
【0019】
記憶部15は、ハードディスク又はフラッシュメモリのような不揮発性の記憶装置である。記憶部15の一部の記憶領域は、症例集計データベース151、症例基本データベース152、症例詳細データベース153、電子署名管理テーブル155として利用される。
【0020】
図2は各データベースの構成を示す模式図である。図2(a)は、症例集計データベース151の一例であり、「キー1」及び「値a」が関連付けられて記憶されていることを示している。症例集計データベース151の「キー1」は、投薬回数、投薬した医薬品名などの情報を表し、「値a」は、投薬後の症状、投薬後の改善度などの情報を表す。これらの情報は、製薬会社、病院等で収集され、通信部14又は操作部17を通じて電子署名装置10に適宜入力され、症例集計データベース151に記憶される情報である。すなわち、症例集計データベース151が記憶している情報は随時更新されるものである。
本実施の形態では、「キー1」及び「値a」の2つの情報を互いに関連付けて症例集計データベース151に記憶する構成としたが、3つ以上の情報を関連付けて記憶する構成としてもよい。
【0021】
図2(b)は、症例基本データベース152の一例であり、「キー1」、「キー2」及び「値b」が関連付けられて記憶されている。「キー2」は、投薬患者名、投薬を行った会社名、投薬を行った病院名などの情報を表し、「値b」は、投薬患者の身長、体重、性別などの情報を表す。これらの情報は、例えば、投薬開始時に基本情報として、通信部14又は操作部17を通じて電子署名装置10に入力され、症例基本データベース152に記憶される情報である。すなわち、症例基本データベース152が記憶している情報は更新頻度は高くないものの、適宜更新されるものである。
症例基本データベース152に記憶されている情報と、症例集計データベース151に記憶されている情報とは、「キー1」を介して互いに関連付けられている。
本実施の形態では、「キー2」、「値b」の2つの情報を「キー1」に関連付けて症例基本データベース152に記憶する構成としたが、3つ以上の情報を「キー1」に関連付けて記憶する構成としてもよい。
【0022】
図2(c)は、症例詳細データベース153の一例であり、「キー1」、「キー2」、「キー3」及び「値c」が関連付けられて記憶されている。「キー3」は、投薬日時、投薬量などの情報を表し、「値c」は投薬後の血圧、体温、血液組成などの情報を表す。これらの情報は、製薬会社、病院等で収集され、通信部14又は操作部17を通じて電子署名装置10に適宜入力され、症例集計データベース151に記憶される情報である。すなわち、症例詳細データベース153が記憶している情報は随時更新されるものである。
症例詳細データベース153に記憶されている情報と、症例集計データベース151、症例基本データベース152に記憶されている情報とは、それぞれ「キー1」、「キー2」を介して互いに関連付けられている。
本実施の形態では、「キー3」、「値c」の2つの情報を「キー1」及び「キー2」に関連付けて症例詳細データベース153に記憶する構成としたが、3つ以上の情報を「キー1」及び「キー2」に関連付けて記憶する構成としてもよい。
【0023】
本実施の形態では、電子署名装置10の記憶部15内に3つのデータベースを備える構成としたが、データベースの構成は上記のものに限定されない。
また、本実施の形態では、3つのデータベースを互いに関連付けて使用する構成としたが、1つのデータベースを使用することとし、このデータベース内で複数の情報を関連付けて記憶する構成としてもよい。
【0024】
また、データベースは必ずしも電子署名装置10の内部にある必要はなく、LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワークを介して接続されたものであってもよい。この場合、電子署名装置10は、通信部14を通じてデータベースにアクセスし、そのデータベース内で関連付けて記憶されている情報を取得する構成となる。
【0025】
また、本実施の形態では、図2に示すように、リレーショナル・データモデルを採用したデータベースを用いることとしたが、どのようなデータモデルのデータベースを採用してもよい。例えば、階層型データモデル、ネットワーク型データモデル、カード型データモデルを採用することができる。
【0026】
以下、本実施の形態に係る電子署名装置10が実行する処理について説明する。図3は電子署名の処理手順を示すフローチャートである。電子署名装置10は、電子署名の対象とすべきレコード群を指定するため情報を操作部17において受付ける(ステップS11)。ここで、電子署名の対象とすべきレコード群とは、その時点で各データベース151〜153に関連付けられて記憶されている情報のうち、改竄されていないことを証明する必要がある一連の情報をいう。本電子署名装置10を治験業務に用いる場合、例えば、ビジット毎に治験データの正当性を確保するために、ステップS11において、電子署名を施す情報の選択を受付ける。なお、署名者は正当な権限を有しており、なりすましはないものとする。
【0027】
図4は電子署名の対象とすべきレコード群を指定する際に受付ける情報の一例を示す模式図である。本実施の形態では、対象のデータベースを指定する情報、及び対象の情報を指定するキーを受付けるようにしている。図4に示した例は、対象のデータベースとして、症例集計データベース151、症例基本データベース152、症例詳細データベース153が指定され、対象の検索キーとして、KeyA(=キー1)が指定されたことを示している。
【0028】
本実施の形態では、3つのデータベースを全て指定する構成としたが、例えば、「値b」の情報の正当性を証明する必要がない場合には、症例基本データベース152を電子署名の対象から外してもよい。また、本実施の形態では、電子署名の対象とするデータベースも指定する構成としたが、検索キーのみの指定を受付け、その検索キーにより指定される情報を含むデータベースを自動的に指定する構成としてもよい。
【0029】
電子署名装置10は、電子署名の対象とすべきレコード群を指定するため情報を操作部17において受付けた場合、各データベース151〜153から該当するレコードの検索を行い(ステップS12)、検索結果をダンプ形式で出力する(ステップS13)。電子署名装置10は、ダンプ形式の検索結果をRAM13に記憶させる。図5は検索結果の一例を示す模式図である。例えば、ステップS11において、検索キーとして「KeyA」が指定された場合、症例集計データベース151からは「AAAAA」という1件の情報が検索される。同様に、症例基本データベース152からは「KeyA1」に関連付けられた「AAAA11」、「KeyA2」に関連付けられた「AAAA22」という2件の情報が検索される。症例詳細データベース153についても同様であり、図5に示すように、4件の情報が検索される。
【0030】
なお、図5では、理解しやすいように、検索結果をテーブル形式のデータとして表現したが、装置内部(RAM13上)では、バイナリダンプ形式の文字列により検索結果を表現するものであってもよい。
【0031】
次いで、電子署名装置10は、ダンプ形式の検索結果からハッシュ値を算出し(ステップS14)、ダンプ形式の検索結果を削除する。ハッシュ値の算出手法としては、公知の手法を用いることができる。例えば、検索結果のバイナリ表現をキーとして、SHA−1(Secure Hash Algorithm 1),MD5(Message Digest Algorithm 5)などのハッシュ関数を用いることにより、ハッシュ値を算出することができる。
【0032】
なお、本実施の形態では、ハッシュ値を算出する構成としたが、検索結果を入力データとして所定のアルゴリズムを用いて一意に算出することができ、かつ算出された数値からは元の入力データが算出困難な性質を有するものであれば、ハッシュ値に限定する必要はない。たとえば、ハッシュ値の代わりに疑似乱数を算出する構成としてもよい。
【0033】
電子署名装置10は、算出したハッシュ値を電子署名管理テーブル155に記憶させる(ステップS15)。このとき、署名者に対して氏名の入力を促し、操作部17を通じて入力された署名者情報、電子署名装置10が付与する電子署名番号、署名対象情報(対象データベース、対象キー)、署名日時等を、算出したハッシュ値に関連付けて電子署名管理テーブル155に記憶させる。
【0034】
図6は電子署名管理テーブル155の一例を示す模式図である。図6に示した電子署名管理テーブル155では、電子署名番号、対象データベース名、対象キー名、ハッシュ値、署名者名、署名日時を互いに関連付けて記憶している。この電子署名管理テーブル155からは、署名者、署名日時、署名対象のデータを識別することができるため、電子署名管理テーブル155から署名範囲、内容を確認することができる。
【0035】
次に、各データベース151〜153に記憶されている情報の改竄判定手順について説明する。図7は改竄判定の処理手順を示すフローチャートである。電子署名装置10は、まず、電子署名番号の入力を受付ける(ステップS21)。電子署名装置10の操作部17を通じて電子署名番号が入力された場合、電子署名を施した際の手順と同様にして、ハッシュ値を算出する。具体的には、ステップS21で入力された電子署名番号を検索キーとして電子署名管理テーブル155を検索し、その電子署名番号に関連付けて記憶されている対象データベース、対象キーの情報を取得する(ステップS22)。
【0036】
次いで、電子署名装置10は、取得した対象データベース、対象キーの情報を基に対象のデータベースを検索し、検索結果を示すダンプ形式のデータを生成する(ステップS23)。
そして、電子署名装置10は、電子署名を施した際に用いたアルゴリズムを使用し、生成したデータからハッシュ値を算出する(ステップS24)。
【0037】
電子署名装置10は、算出したハッシュ値と、入力された電子署名番号に対応付けられて電子署名管理テーブル155に記憶されているハッシュ値とを比較し(ステップS25)、両者が一致するか否かを判断する(ステップS26)。
【0038】
両者が一致する場合には(S26:YES)、各データベース151〜153上の情報に改竄がないと判定し(ステップS27)、両者が一致しない場合には(S26:NO)、各データベース151〜153に記憶されている情報の何れかに改竄があると判定する(ステップS28)。電子署名装置10は、ステップS27又はステップS28の判定結果を表示部16に表示する(ステップS29)。
【0039】
本実施の形態の電子署名装置10が生成する電子署名データには、ある時点でデータベースから抽出したレコード群(1又は複数の情報)を基に算出したハッシュ値が含まれる。そして、このハッシュ値を利用してデータベースの改竄判定を行うことが可能となる。したがって、本実施の形態の電子署名装置10は、随時更新されるデータベースにおいて、特定の時点での内容の正当性(データの改竄が行われていないこと)を証明することが可能となる。
【0040】
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0041】
(付記1)
複数の情報を関連付けて記憶するデータベースにアクセスするアクセス部と、
該データベースに記憶されている情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付ける受付部と、
該受付部にて選択を受付けた場合、前記データベースにアクセスして、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出する情報抽出部と、
該情報抽出部が抽出した1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出する算出部と、
前記受付手段にて選択された情報と前記算出部にて算出した固有値とを関連付けた署名データを生成する署名データ生成部と、
生成した署名データを記憶する記憶部と
を備えることを特徴とする電子署名装置。
【0042】
(付記2)
前記固有値は、ハッシュ値であることを特徴とする付記1に記載の電子署名装置。
【0043】
(付記3)
前記データベースから抽出する情報をダンプ形式のデータとして記憶するようにしてあり、
前記算出部が固有値を算出した場合、前記ダンプ形式のデータを消去する消去部を備えることを特徴とする付記1又は付記2に記載の電子署名装置。
【0044】
(付記4)
前記データベースに記憶されている情報のうち、改竄判定の対象とすべき情報の選択を前記受付部にて受付け、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出するようにしてあり、
抽出した情報から前記算出部が算出する固有値と前記情報が含まれる署名データに記憶されている固有値とを比較する比較部と、
該比較部による比較結果に基づいて改竄が行われているか否かを判定する判定部と
を備えることを特徴とする付記1から4の何れか1つに記載の電子署名装置。
【0045】
(付記5)
データベースに関連付けられて記憶されている複数の情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付け、
選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出し、
抽出した1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出し、
前記選択された情報と算出した固有値とを関連付けた署名データを生成することを特徴とする電子署名方法。
【0046】
(付記6)
コンピュータに、データベースに関連付けられて記憶されている複数の情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付けさせるステップと、
コンピュータに、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出させるステップと、
コンピュータに、抽出させた1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出させるステップと、
コンピュータに、前記選択された情報と算出した固有値とを関連付けた署名データを生成させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0047】
10 電子署名装置
11 制御部(情報抽出部、算出部、署名データ生成部)
12 ROM
13 RAM
14 通信部
15 記憶部
16 表示部
17 操作部(受付部)
151 症例集計データベース
152 症例基本データベース
153 症例詳細データベース
155 電子署名管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報を関連付けて記憶するデータベースにアクセスするアクセス部と、
該データベースに記憶されている情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付ける受付部と、
該受付部にて選択を受付けた場合、前記データベースにアクセスして、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出する情報抽出部と、
該情報抽出部が抽出した1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出する算出部と、
前記受付手段にて選択された情報と前記算出部にて算出した固有値とを関連付けた署名データを生成する署名データ生成部と、
生成した署名データを記憶する記憶部と
を備えることを特徴とする電子署名装置。
【請求項2】
前記固有値は、ハッシュ値であることを特徴とする請求項1に記載の電子署名装置。
【請求項3】
前記データベースから抽出する情報をダンプ形式のデータとして記憶するようにしてあり、
前記算出部が固有値を算出した場合、前記ダンプ形式のデータを消去する消去部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子署名装置。
【請求項4】
データベースに関連付けられて記憶されている複数の情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付け、
選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出し、
抽出した1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出し、
前記選択された情報と算出した固有値とを関連付けた署名データを生成することを特徴とする電子署名方法。
【請求項5】
コンピュータに、データベースに関連付けられて記憶されている複数の情報のうち、電子署名の対象とすべき情報の選択を受付けさせるステップと、
コンピュータに、選択された情報と関連付けて記憶されている1又は複数の情報を前記データベースから抽出させるステップと、
コンピュータに、抽出させた1又は複数の情報を基に、該情報から一意に定まる固有値を算出させるステップと、
コンピュータに、前記選択された情報と算出した固有値とを関連付けた署名データを生成させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−188029(P2011−188029A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48180(P2010−48180)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】