説明

電気機器、ネットワークシステム

【課題】電気機器の安全判定を行う具体的な手段を提供し、その判定結果を出力してユーザに提示して対処を促す。
【解決手段】電力の供給を受けて動作する電気機器であって、当該電気機器の通電時間、主機能の運転時間、または製造時点からの経過時間の少なくとも1つについて積算時間を計測する積算時間計測手段110と、積算時間の目標値を設定する目標時間設定手段120と、積算時間計測手段110が計測した積算時間と目標時間設定手段120が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段130と、判定手段130の判定結果を出力する出力手段140と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力の供給を受けて動作する電気機器の安全制御に関し、さらにはその電気機器を接続したネットワークシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、製品の安全運転に関する技術として、『異常検知機能と自動復旧機能と寿命判定機能と警報機能と製品ワーク動作緊急停止機能と発信時計機能と外部発信機能と顧客支援機能と製品ワークの各種データを収集する手段とデータを蓄積する手段とデータを出力する手段とデータを更新する手段の一部または全部を備える。』というものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−44771号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、ユーザが製品の異常を認識していない場合でも、製品の振動やにおい等のセンシングデータに基づき、重大事故を最小限度に抑えることができる旨が記載されているが、異常検出の手段に関するその他の記載はない。
そこで、本発明では、電気機器の安全判定を行う具体的な手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電気機器は、電力の供給を受けて動作する電気機器であって、当該電気機器の通電時間、主機能の運転時間、または製造時点からの経過時間の少なくとも1つについて積算時間を計測する積算時間計測手段と、前記積算時間の目標値を設定する目標時間設定手段と、前記積算時間計測手段が計測した積算時間と前記目標時間設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る電気機器によれば、電気機器の安全判定を行う具体的な手段を提供し、その判定結果を出力してユーザに提示して対処を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電気機器100の機能ブロック図である。電気機器100は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、積算時間計測手段110、目標時間設定手段120、判定手段130、出力手段140を備える。
【0008】
積算時間計測手段110は、以下の(1)〜(3)のいずれか少なくとも1つについて積算時間を計測するものである。なお、計測した積算値は、図示しないメモリ等の記憶手段に格納しておくものとする。
【0009】
(1)積算時間計測手段110は、電気機器100の通電時間を計測する。ここでいう通電時間とは、電気機器100の主電源がON状態になっている時間のことであり、待機状態も含むものとする。
例えば、電気機器100がエアコンであれば、送風動作はしていないものの、リモコン操作を受付可能となっている状態が、待機状態に相当する。
【0010】
(2)積算時間計測手段110は、電気機器100の主機能の運転時間を計測する。ここでいう主機能とは、例えば電気機器100がエアコンであれば、冷暖房動作や除湿動作など、当該電気機器100の主目的たる機能を指す。
一方、主機能でない機能とは、例えば電気機器100がエアコンであれば、時刻表示機能やアラーム機能等、当該電気機器100の主目的ではない付属的な機能を指す。
【0011】
(3)積算時間計測手段110は、電気機器100が製造されてからの経過時間を計測する。経過時間は、例えば製造完了年月日日時を積算時間計測時間110の内部ROM(Read Only Memory)等に記録しておき、その時点から現在時刻までの経過時間をカウントすることにより、計測することができる。
【0012】
なお、積算時間をカウントする手法は、例えば以下の(1)〜(4)のいずれかを用いることができる。
【0013】
(1)マイコンの内部クロック等を用いてカウントする。
(2)供給される商用交流電源のサイクルをカウントする。
(3)内部時計の時刻を用いてカウントする。
(4)電波時計を内蔵しておき、現在時刻を逐次取得することによりカウントする。
【0014】
目標時間設定手段120は、後述の判定手段130の判定基準となる目標値を設定するものである。目標時間設定手段120は入力装置等を備えており、入力された目標値を判定手段130に出力する。
入力のタイミングは、電気機器100の動作時でもよいし、出荷時等のユーザに届けられる前の段階でもよい。以後の実施の形態における各設定手段についても同様である。
入力された目標値の取り扱いについては、判定手段130の説明にて改めて述べる。
【0015】
判定手段130は、積算時間計測手段110が計測した積算時間と、目標時間設定手段120が設定した目標値とを比較し、所定の判定基準により安全判定を行うものである。判定基準は、例えば以下の(1)〜(3)のようにすることができる。
【0016】
(1)積算時間計測手段110が計測した積算時間と、目標時間設定手段120が設定した目標値とを比較し、積算時間が所定の閾値を上回っていれば、電気機器100に経年劣化が生じているものと判定する。
(2)積算時間計測手段110が計測した積算時間と、目標時間設定手段120が設定した目標値とを比較し、例えば前者が後者の50%を超えてから一定時間が経過しているか否か、といった所定の演算式を用いて電気機器100の安全性を判定し、経年劣化による故障等の危険があるか否かを判定する。
(3)積算時間計測手段110は、電気機器100の通電時間、主機能の運転時間、製造時点からの経過時間のいずれか複数を計測する。判定手段130は、これらの計測値を所定の演算式に代入し、電気機器100の安全性を判定し、経年劣化による故障等の危険があるか否かを判定する。
【0017】
出力手段140は、判定手段130の判定結果を受け取り、電気機器100の外部に出力する。出力手段は、例えば以下の(1)〜(4)のようにすることができる。
【0018】
(1)LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を用いて画面表示する。
(2)判定手段130の判定結果を含むデータを出力する。出力手段はネットワークを介するものでもよいし、コネクタを介してデータケーブルにより出力するものでもよい。
(3)音声出力、発光出力など、物理的な出力を行う。
(4)上記(1)〜(3)を適宜組み合わせる。
【0019】
出力手段140の出力を取得することにより、電気機器100の故障発生等の可能性を事前に知ることができる。
【0020】
積算時間計測手段110、判定手段130は、これらの機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段130は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0021】
以上のように、本実施の形態1によれば、積算時間計測手段110が計測した積算時間に基づき、電気機器100の安全判定を行い、経年劣化による障害が事故等が生じる前に修理・交換等の対策を実施することができる。
【0022】
実施の形態2.
電気機器の内部温度が上昇すると、発火事故等が発生する可能性がある。そこで、本発明の実施の形態2では、内部温度の上昇を事故発生の前に事前に検知し、対応を促す構成例について説明する。
【0023】
図2は、本実施の形態2に係る電気機器200の機能ブロック図である。電気機器200は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、温度計測手段210、目標温度設定手段220、判定手段230、出力手段140を備える。
出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0024】
温度計測手段210は、温度センサによって構成され、電気機器200の内部温度を計測するものである。計測結果は判定手段230に出力される。
目標温度設定手段220は、後述の判定手段230の判定基準となる目標値を設定するものである。目標温度設定手段220は入力装置等を備えており、入力された目標値を判定手段230に出力する。
【0025】
判定手段230は、温度計測手段210が計測した内部温度と、目標温度設定手段220が設定した目標値とを比較し、所定の判定基準により安全判定を行うものである。判定基準は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0026】
(1)温度計測手段210が計測した内部温度と、目標温度設定手段220が設定した目標値とを比較し、内部温度が所定の閾値を上回っていれば、電気機器200に、異常発生による発熱や冷却ファンの故障等の障害が生じているものと判定する。
(2)温度計測手段210が計測した内部温度と、目標温度設定手段220が設定した目標値とを比較し、例えば前者が後者の50%を超えてから一定時間が経過しているか否か、といった所定の演算式を用いて、異常発生による発熱や冷却ファンの故障等の障害が生じているか否かを判定する。
【0027】
出力手段140は、判定手段230の判定結果を受け取り、電気機器200の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器200の発火事故等の発生可能性を事前に知ることができる。
【0028】
判定手段230は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段230は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0029】
以上のように、本実施の形態2によれば、温度計測手段210が計測した内部温度に基づき、電気機器200の発火事故等の発生可能性を事前に知ることができるので、適切な対応を取ることができ、電気機器200の使用に際する安全性が増す。
【0030】
実施の形態3.
電気機器の絶縁抵抗が低下すると、絶縁不良が生じ、感電事故等が発生する可能性がある。そこで、本発明の実施の形態3では、絶縁抵抗の低下を事故発生の前に事前に検知し、電気機器の修理・交換等を促す構成例について説明する。
【0031】
図3は、本実施の形態3に係る電気機器300の機能ブロック図である。電気機器300は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、絶縁抵抗値計測手段310、目標絶縁抵抗値設定手段320、判定手段330、出力手段140を備える。
出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0032】
絶縁抵抗値計測手段310は、電気機器300の絶縁抵抗値を計測するものである。計測値は判定手段330に出力される。計測手法は、公知の技術を用いるものとする。
目標絶縁抵抗値設定手段320は、後述の判定手段330の判定基準となる目標値を設定するものである。目標絶縁抵抗値設定手段320は入力装置等を備えており、入力された目標値を判定手段330に出力する。
【0033】
判定手段330は、絶縁抵抗値計測手段310が計測した絶縁抵抗値と、目標絶縁抵抗値設定手段320が設定した目標値とを比較し、所定の判定基準により、電気機器300の絶縁不良の判定を行うものである。
判定基準は、例えば電気設備基準に準拠して定めることができる。なお、判定に際して絶縁抵抗に関する以下の(1)〜(3)を考慮し、定期的な絶縁抵抗の計測に基づく総合的な判定を行うように判定基準を構成してもよい。
【0034】
(1)温度特性:被計測物の温度によって絶縁抵抗は変化する。
(2)電圧特性:被計測物の測定電圧によって絶縁抵抗は変化する。
(3)吸湿による変動:絶縁抵抗は被計測物の吸湿によって変化する。
【0035】
出力手段140は、判定手段330の判定結果を受け取り、電気機器300の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器300の絶縁不良による感電事故等の発生可能性を事前に知ることができる。
【0036】
判定手段330は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段330は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0037】
以上のように、本実施の形態3によれば、絶縁抵抗値計測手段310が計測した絶縁抵抗値に基づき、電気機器300の絶縁不良による感電事故等の発生可能性を事前に知ることができるので、適切な対応を取ることができ、電気機器300の使用に際する安全性が増す。
【0038】
実施の形態4.
例えば、電気機器の備えるインバータやモータなどに性能劣化が生じると、当該電気機器の発生する高調波電流に、変化が生じる。高調波電流が通常時と変化していることを検知することにより、当該電気機器に内部部品の劣化による動作不良等の障害が生じている可能性がある。
そこで、本発明の実施の形態4では、通常とは異なる高調波電流が生じた際に電気機器の使用を中止し、修理・交換等を促す構成例について説明する。
【0039】
図4は、本実施の形態4に係る電気機器400の機能ブロック図である。電気機器400は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、高調波電流計測手段410、目標高調波電流設定手段420、判定手段430、出力手段140を備える。
出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0040】
高調波電流計測手段410は、電気機器400の高調波電流を計測するものである。計測値は判定手段430に出力される。計測手法は、公知の技術を用いるものとする。なお計測対象の高調波の次数等は、後述の判定手段430の判定基準に応じて適宜定める。
目標高調波電流設定手段420は、後述の判定手段430の判定基準となる目標値を設定するものである。目標高調波電流設定手段420は入力装置等を備えており、入力された目標値を判定手段430に出力する。
【0041】
判定手段430は、高調波電流計測手段410が計測した高調波電流と、目標高調波電流設定手段420が設定した目標値とを比較し、所定の判定基準により、電気機器400の安全性の判定を行うものである。
判定基準は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0042】
(1)高調波電流計測手段410が計測した高調波電流と、目標高調波電流設定手段420が設定した高調波電流とを比較し、高調波電流が所定の閾値を上回っていれば、電気機器400に、動作不良等の障害が生じている可能性があると判定する。
(2)高調波電流計測手段410が計測した高調波電流と、目標高調波電流設定手段420が設定した目標値とを比較し、例えば前者が後者の50%を超えてから一定時間が経過しているか否か、といった所定の演算式を用いて、動作不良等の障害が生じている可能性があるか否かを判定する。
【0043】
出力手段140は、判定手段430の判定結果を受け取り、電気機器400の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器400の内部部品の劣化等による動作不良等の発生可能性を事前に知ることができる。
【0044】
判定手段430は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段430は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0045】
以上のように、本実施の形態4によれば、高調波電流計測手段410が計測した高調波電流に基づき、電気機器400の内部部品の劣化等により動作不良等の発生可能性を事前に知ることができるので、ユーザに適切な対応を促すことができ、電気機器400の使用に際する安全性が増す。
【0046】
実施の形態5.
電気機器の経年劣化を判断する基準として、当該電気機器の起動回数を用いることができる。本発明の実施の形態5では、その構成例を説明する。
【0047】
図5は、本実施の形態5に係る電気機器500の機能ブロック図である。電気機器500は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、起動回数計測手段510、目標起動回数設定手段520、判定手段530、出力手段140を備える。
出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0048】
起動回数計測手段510は、電気機器500の起動回数を計測するものである。計測値は判定手段530に出力される。計測手法は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0049】
(1)電流センサまたは電圧センサ等を設け、電気機器500に流れる電流または印加される電圧を測定する。これらの値が所定の閾値を上回った際に電気機器500が起動されたものとカウントし、あるいは所定の閾値を下回った際に電気機器500がシャットダウンされたものとカウントする。
(2)マイコンやCPU等の演算装置により電気機器500の動作を制御している場合には、所定の初期化・起動処理を当該演算装置が実行した際に、電気機器500が起動されたものとカウントする。
【0050】
目標起動回数設定手段520は、後述の判定手段530の判定基準となる目標値を設定するものである。目標起動回数設定手段520は入力装置等を備えており、入力された目標値を判定手段530に出力する。
判定手段530は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0051】
(1)起動回数計測手段510が計測した起動回数と、目標起動回数設定手段520が設定した起動回数とを比較し、起動回数が所定の閾値を上回っていれば、電気機器500が経年劣化している可能性があると判定する。
(2)起動回数計測手段510が計測した起動回数と、目標起動回数設定手段520が設定した起動回数とを比較し、例えば前者が後者の50%を超えてから一定時間が経過しているか否か、といった所定の演算式を用いて、経年劣化による動作不良等の障害が生じる可能性があるか否かを判定する。
【0052】
出力手段140は、判定手段530の判定結果を受け取り、電気機器500の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器500の経年劣化の可能性を事前に知ることができる。
【0053】
判定手段530は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段530は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0054】
以上のように、本実施の形態5によれば、起動回数計測手段510が計測した起動回数に基づき、電気機器500の経年劣化による障害発生の可能性を事前に知ることができるので、ユーザに適切な対応を促すことができ、電気機器500の使用に際する安全性が増す。
【0055】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、以上の実施の形態1〜5で説明した安全性判定基準を複数組み合わせて安全判定を行う構成例について説明する。複数の判定基準を組み合わせて用いることで、より正確かつ使用実態に即した安全判定が可能である。
ここでは、実施の形態1の構成と実施の形態5の構成を組み合わせた例を説明する。
【0056】
図6は、本実施の形態6に係る電気機器600の機能ブロック図である。電気機器600は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、積算時間計測手段110、目標時間回数設定手段120、起動回数計測手段510、目標起動回数設定手段520、判定手段630、出力手段140を備える。
積算時間計測手段110、目標時間回数設定手段120、出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。また、起動回数計測手段510、目標起動回数設定手段520の構成は、実施の形態5で説明したものと同様である。
【0057】
判定手段630は、(1)積算時間計測手段110が計測した積算時間と、目標時間設定手段120が設定した目標値との比較、(2)起動回数計測手段510が計測した起動回数と、目標起動回数設定手段520が設定した目標値との比較、に基づいて、所定の判断基準に従って、電気機器600の劣化の判定を行う。
判定基準は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0058】
(1)積算時間計測手段110が計測した積算時間が、目標時間設定手段120が設定した目標値を上回っている一方で、起動回数計測手段510が計測した起動回数が、目標起動回数設定手段520が設定した目標値よりも大幅に下回っている場合がある。
このような場合には、電気機器600の使用頻度が少ないものとみなし、積算時間に係る判定基準を緩和することもできる。
また、これとは逆に積算時間が短い場合であっても、起動回数が目標値を大幅に上回っている場合には、電気機器600の使用頻度が多いものとみなし、積算時間に係る判定基準を引き上げることもできる。
【0059】
(2)積算時間計測手段110が計測した積算時間と、起動回数計測手段510が計測した起動回数とを乗算する。また、目標時間設定手段120が設定した目標値と、目標起動回数設定手段520が設定した目標値とを乗算する。
判定手段630は、両者の比較により安全判定を行う。
【0060】
出力手段140は、判定手段630の判定結果を受け取り、電気機器600の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器600の経年劣化の可能性を事前に知ることができる。
【0061】
判定手段630は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段630は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0062】
以上のように、本実施の形態6によれば、積算時間計測手段110が計測した積算時間と、起動回数計測手段510が計測した起動回数とに基づき、電気機器600の経年劣化による障害発生の可能性を事前に知ることができるので、ユーザに適切な対応を促すことができ、電気機器600の使用に際する安全性が増す。
また、積算時間計測手段110と起動回数計測手段510の組み合わせにより、電気機器600の使用実態に即した正確な判定を行うことができる。
【0063】
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、実施の形態1〜5で説明した安全性判定基準を複数組み合わせて安全判定を行う別の構成例について説明する。ここでは、実施の形態1の構成と実施の形態2の構成を組み合わせた例を説明する。
【0064】
図7は、本実施の形態7に係る電気機器700の機能ブロック図である。電気機器700は、電力を動力源として供給を受けて動作する機器であり、積算時間計測手段110、目標時間回数設定手段120、温度計測手段210、目標温度設定手段220、判定手段730、出力手段140を備える。
積算時間計測手段110、目標時間回数設定手段120、出力手段140の構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。また、温度計測手段210、目標温度設定手段220の構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。
【0065】
判定手段730は、(1)積算時間計測手段110が計測した積算時間と、目標時間設定手段120が設定した目標値との比較、(2)温度計測手段210が計測した温度と、目標温度設定手段220が設定した目標値との比較、に基づいて、所定の判断基準に従って、電気機器700の劣化の判定を行う。
判定基準は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0066】
(1)積算時間計測手段110が計測した積算時間のうち、温度計測手段210が計測した温度が目標値を上回っていた時間を求め、その合計時間が所定の閾値を上回った場合に発火事故の可能性があるものと判定する。
(2)積算時間計測手段110が計測した積算時間に基づき、部品の経年劣化を推定し、その推定結果に基づき、温度計測手段210が計測した内部温度の値毎に重み付けを行って、発火事故の可能性を判定する。
【0067】
出力手段140は、判定手段730の判定結果を受け取り、電気機器700の外部に出力する。出力手段140の出力を得ることにより、電気機器700の発火事故の可能性を事前に知ることができる。
【0068】
判定手段730は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
また、判定手段730は、受け取った目標値を格納するフラッシュメモリ等の記憶手段を適宜備える。
【0069】
以上のように、本実施の形態7によれば、積算時間計測手段110が計測した積算時間と、温度計測手段210が計測した内部温度とに基づき、電気機器700の発火事故発生の可能性を事前に知ることができるので、ユーザに適切な対応を促すことができ、電気機器700の使用に際する安全性が増す。
また、積算時間計測手段110と温度計測手段210の組み合わせにより、電気機器700の使用実態に即した正確な判定を行うことができる。
【0070】
なお、実施の形態6〜7では、実施の形態1〜5で説明した構成のうち一部のみの組み合わせを説明したが、その他任意の組み合わせを用いて安全性判定を行うこともできる。また、組み合わせに用いる各手段の数も任意である。
【0071】
実施の形態8.
図8は、本発明の実施の形態8に係る電気機器800の機能ブロック図である。
電気機器800は、実施の形態1の図1で説明した構成に加え、新たに表示手段810を備える。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
表示手段810は、例えば液晶ディスプレイデバイス等により構成され、判定手段130の判定結果に基づき、所定の規則に従って生成した画像を画面表示する。画面表示の内容は、例えば以下の(1)〜(3)のようにすることができる。
【0072】
(1)判定手段130は、判定内容に対応した対処方法を記載したWebページのアドレスを含む2次元バーコード画像を生成し、表示手段810に画面表示させる。
電気機器800のユーザは、その2次元バーコード画像を携帯電話などで撮影し、携帯電話の指示により、その内容に含まれるWebページのアドレスへと誘導される。Webページには、メンテナンスの方法や、部品の交換方法、製品寿命に達していることをお知らせする等の対処方法が記載されており、ユーザはその内容に従って適切な対処を行う。
【0073】
(2)判定手段130は、判定内容に対応した電子メール宛先を含む2次元バーコード画像を生成し、表示手段810に画面表示させる。
電気機器800のユーザは、その2次元バーコード画像を携帯電話などで撮影し、携帯電話の指示により、その内容に含まれる宛先に電子メールを送信するように促される。
電子メールを受け取ったサーバは、その内容に応じて電子メールの振り分けを行い、適切なアドバイスを含む返信メールを自動返信する。
【0074】
(3)判定手段130の判定結果に対応した対処方法を簡単に表した画像を表示手段810に表示し、ユーザに対応を促す。
【0075】
なお、本実施の形態8では、実施の形態1の構成に表示手段810を追加した構成を説明したが、これに限られるものではなく、実施の形態2〜7の構成に、図8の表示手段810を設け、上述と同様の機能を発揮させることもできる。
また、画像生成の規則は上述の(1)〜(3)に限られるものではなく、その他の規則に基づき画像生成を行ってもよい。
また、表示手段810と出力手段140を一体的に構成してもよい。
【0076】
以上のように、本実施の形態8によれば、判定手段130の判定結果に応じて所定の画像を表示する表示手段810を設けたので、ユーザを所定のWebサイトに誘導する等により、適切な対処方法に関する情報をユーザに提供することができる。
【0077】
実施の形態9.
図9は、本発明の実施の形態9に係る電気機器900の機能ブロック図である。
電気機器900は、実施の形態1の図1で説明した構成に加え、新たに指示手段910を備える。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0078】
指示手段910は、例えばLED等の表示装置を用いて構成される。
判定手段130は、その判定内容に基づき、指示手段910に表示指示を出力する。指示手段は、判定手段130の指示に基づき、点灯動作等の動作を行う。点灯動作の意味するところについて、次の図10で説明する。
【0079】
図10は、電気機器900の1構成例としてのエアコン900aの外観図である。
図10において、エアコン900aの筐体外面には、LEDで構成された指示手段910a〜910dが配設されている。
判定手段130は、エアコン900aの通電時間の積算値を3つに段階分けして扱う。例えば、以下の(1)〜(3)のような3段階の判定処理を実行する。
【0080】
(1)判定手段130は、エアコン900aの積算通電時間が第1の段階に達すると、エアコン900aが備える換気フィルタを清掃すべき時期に達したものと判断し、指示手段910a、910bを点灯させる。
(2)判定手段130は、上述の第1の段階からさらに一定の時間が経過して第2の段階に達すると、エアコン900aの内部を清掃すべき時期に達したものと判断し、指示手段910cを点灯させる。
(3)判定手段130は、上述の第2の段階からさらに一定の時間が経過して第3の段階に達すると、エアコン900aが寿命に達したものと判断し、指示手段910dを点灯させる。
【0081】
ユーザは、各段階において、指示手段910とその点灯動作が表す判定内容との対応関係を、マニュアル閲覧等により確認し、適切な対応を行うことができる。
【0082】
なお、逐一マニュアルを確認することがユーザにとって煩雑である場合には、各指示手段910の近辺に、「この部分を中心にして画像を撮影し、サポートセンターへ送付してください。」などといったメッセージを書いたシール等を貼っておくとよい。
ユーザは、指示手段910が点灯した際に、メッセージに従って点灯した指示手段910(およびその周辺)を撮影し、その画像データを電子メール等によりサポートセンターへ送付する。サポートセンターの要員は、受け取った電子メールに添付された画像データに基づき、ユーザに対して対処方法等のアドバイスを行う。
このような手順によれば、ユーザは指示手段910の点灯の度に逐一マニュアル等を確認する必要がなく、ユーザの便宜に資する。
【0083】
また、エアコン900aの筐体の全部又は一部を、温度により変色する材質を用いて構成してもよい。この場合、エアコン900aの内部温度上昇により、筐体外面に変色が生じるため、ユーザがエアコン900aの内部温度異常に気づくことができ、発火事故発生を未然に防止することができる。
この場合、異常の検出対象が温度異常に限られるものの、指示手段910がなくとも、ユーザがエアコン900aの異常発生部位を容易に知ることができる。
【0084】
なお、本実施の形態9における「指示部」は、指示手段910がこれに相当する。
また、「ガイド表示」は、上述のメッセージがこれに相当する。
【0085】
本実施の形態9では、実施の形態1の構成に指示手段910を新たに追加した構成を説明したが、これに限られるものではなく、実施の形態2〜8の構成に、図9の指示手段910を設け、上述と同様の機能を発揮させることもできる。
また、指示手段910を出力手段140と一体的に構成してもよい。
【0086】
以上のように、本実施の形態9によれば、指示手段910によりユーザが異常発生部位を容易に知ることができるので、事故等が発生する前に適切な対応を促すことができ、電気機器900の使用に際しての安全性が向上する。
【0087】
実施の形態10.
図11は、本発明の実施の形態10に係る電気機器1100の機能ブロック図である。
電気機器1100は、実施の形態1の図1で説明した構成に加え、新たに抑制手段1110を備える。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
抑制手段1110は、電気機器1100の動作を制御する制御手段(図示せず)と協調して、もしくはこれと一体化して動作するものであり、判定手段130の判定結果に基づき、電気機器1100の動作を抑制制御するものである。
判定手段130が、電気機器1100に経年劣化が生じていると判定すると、抑制手段1110は、以下の(1)〜(2)に例示するような抑制制御を実行する。
【0089】
(1)抑制手段1110は、電気機器1100の連続運転を抑制する。例えば、(a)起動後の一定時間のみ動作可能とする、(b)停止後に一定の休止時間を経過しないと再度起動できないようにする、といった抑制制御を行う。
さらには、ユーザが何ら対処を実施しないときは、(c)運転可能時間をさらに短くする、(d)休止時間をさらに長くする、といった動作により、ユーザに早急の対処を促すこともできる。
【0090】
(2)抑制手段1110は、電気機器1100の機能や性能を抑制する。例えば、以下のような抑制制御が考えられる。
(2.1)電気機器1100が誘導加熱調理器である場合、火力を一定以上上げられないように抑制する。
(2.2)電気機器1100が誘導加熱調理器である場合、使用可能なコンロ数を制限する。
(2.3)電気機器1100が電気掃除機である場合、モータ負荷を抑制し、吸引力を弱める。
(2.4)電気機器1100がテレビ受像機である場合、一定時間の視聴で自動的に画面が映らなくなるように抑制する。
(2.5)電気機器1100がテレビ受像機である場合、音量が一定以上上がらないように抑制する。
【0091】
なお、抑制手段1110は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
【0092】
本実施の形態10では、実施の形態1の構成に抑制手段1110を新たに追加した構成を説明したが、これに限られるものではなく、実施の形態2〜9の構成に、図11の抑制手段1110を設け、上述と同様の機能を発揮させることもできる。
【0093】
以上のように、本実施の形態10によれば、電気機器1100の運転に制限を加えて縮退運転することにより、故障がある状態のまま最大負荷をかけ続けて重大事故に至るような事態を未然に防止することができる。
また、縮退運転により、ユーザに早急の対処を促す効果もある。
【0094】
実施の形態11.
図12は、本発明の実施の形態11に係る電気機器1200の機能ブロック図である。
電気機器1200は、実施の形態1の図1で説明した構成に加え、新たに送信手段1210を備える。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0095】
送信手段1210は、ネットワークインターフェースを用いて構成され、電気機器1200をネットワークに接続し、通信パケットをネットワークに送信する機能を備える。インターフェースや通信の方式は、接続先のネットワークに応じて適宜設定する。
【0096】
図13は、本実施の形態11に係る電気機器1200を家屋内に配設し、ホームネットワークを形成した例を示すものである。
図13において、ホームゲートウェイ1310は、ホームネットワークとインターネット1320を接続する機能を備える。電気機器1200は、ホームネットワークを介してホームゲートウェイ1310に接続されている。
サービスセンター1330は、故障連絡等を受け付けるサポートセンターであり、インターネット1320を介してホームネットワークと接続されている。
サービスセンター1330は、携帯電話網1340を介して、携帯電話1350宛に電子メールの送信が可能となっている。
【0097】
電気機器1200が備える送信手段1210は、判定手段130の判定結果を受け取ると、その内容を含む通信パケットを生成し、ホームネットワークを介してホームゲートウェイ1310宛てに送信する。
ホームゲートウェイ1310は、そのパケットを受け取ると、あらかじめ定められた判定基準にしたがって異常判定を行う。判定基準は、例えば電気機器1200が備える判定手段130と同様にすればよい。
【0098】
ホームゲートウェイ1310は、電気機器1200に経年劣化が発生したと判定した場合、その旨の警告を発して家屋内のユーザに対処を促す。警告を発する手段は、例えばLEDやLCDによる画面表示、音声出力、などとすればよい。
【0099】
また、ホームゲートウェイ1310は、電気機器1200に経年劣化が発生したと判定した場合、インターネット1320を介してサービスセンター1330にその旨の通信パケットを送信する。
サービスセンター1330には、そのパケットを待ち受けているサーバ等が設置してあり、ホームゲートウェイ1310が送信したパケットを受け取ると、サービスセンター1330のオペレータ等に対処を促す警告等を発する。
さらには、携帯電話網1340を介して、外出中の住人が所持する携帯電話1350に警告電子メールを送信する、といった処置も可能である。
【0100】
本実施の形態11では、実施の形態1の構成に送信手段1210を新たに追加した構成を説明したが、これに限られるものではなく、実施の形態2〜10の構成に、図12の送信手段1210を設け、上述と同様の機能を発揮させることもできる。
【0101】
また、本実施の形態11では、ホームネットワークにおける適用例を説明したが、対象はホームネットワークに限られるものではなく、任意のネットワークに適用することができる。通信方式は、適用対象のネットワークに合わせて設定すればよい。
【0102】
また、サービスセンター1330を介することなく、ホームゲートウェイ1310から携帯電話1350に宛てて警告電子メールを送信するようにしてもよい。
【0103】
以上のように、本実施の形態11によれば、送信手段1210は、判定手段130の判定結果を、ホームゲートウェイ1310もしくはサービスセンター1330に送信するので、以下のような効果を奏する。
【0104】
(1)経年劣化の監視情報を、ホームゲートウェイ1310またはサービスセンター1330に集約することができるので、監視性が増し、安全対策を講じやすい。
(2)宅外のサービスセンター1330から、安全措置を実施するようユーザに促すことができる。
(3)住人が外出中、あるいは高齢者であっても、例えば遠方に住む家族や、本人の携帯電話に通知するなどにより、迅速な対応を促すことができる。
【0105】
実施の形態12.
実施の形態11で説明したホームゲートウェイ1310は、当該ホームゲートウェイ1310の設置場所を取得する設置場所取得手段を備えることができる。
設置場所を取得する手法は、例えば以下の(1)〜(2)のようにすることができる。
【0106】
(1)ホームゲートウェイ1310にGPS(Global Positioning System)を内蔵しておき、地理的な設置位置を取得可能にする。
(2)ホームゲートウェイ1310の固体識別番号を内蔵ROM等に記録しておくとともに、その番号と購入者住所との関係をサービスセンター1330にて登録しておく。個体識別番号が得られれば、その購入者住所から、ホームゲートウェイ1310の設置場所が間接的に判明する。
【0107】
ホームゲートウェイ1310は、サービスセンター1330に通信パケットを送信する際に、設置場所取得手段が取得した自己の設置場所を表す情報(GPSから取得した情報、または個体識別番号)を、そのパケットに含めておく。
サービスセンター1330の要員がそのパケットに含まれる設置場所情報を取得することにより、電気機器1200の設置場所を把握することができるので、即座に設置場所に修理要員を派遣するなど、迅速な対処が可能となる。
【0108】
なお、以上の実施の形態で説明した判定手段の判定基準は、例を示したものであり、これら以外の判定基準を用いることができることを付言しておく。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】実施の形態1に係る電気機器100の機能ブロック図である。
【図2】実施の形態2に係る電気機器200の機能ブロック図である。
【図3】実施の形態3に係る電気機器300の機能ブロック図である。
【図4】実施の形態4に係る電気機器400の機能ブロック図である。
【図5】実施の形態5に係る電気機器500の機能ブロック図である。
【図6】実施の形態6に係る電気機器600の機能ブロック図である。
【図7】実施の形態7に係る電気機器700の機能ブロック図である。
【図8】実施の形態8に係る電気機器800の機能ブロック図である。
【図9】実施の形態9に係る電気機器900の機能ブロック図である。
【図10】電気機器900の1構成例としてのエアコン900aの外観図である。
【図11】実施の形態10に係る電気機器1100の機能ブロック図である。
【図12】実施の形態11に係る電気機器1200の機能ブロック図である。
【図13】実施の形態11に係る電気機器1200を家屋内に配設し、ホームネットワークを形成した例を示すものである。
【符号の説明】
【0110】
100 電気機器、110 積算時間計測手段、120 目標時間設定手段、130 判定手段、140 出力手段、200 電気機器、210 温度計測手段、220 目標温度設定手段、230 判定手段、300 電気機器、310 絶縁抵抗値計測手段、320 目標絶縁抵抗値設定手段、330 判定手段、400 電気機器、410 高調波電流計測手段、420 目標高調波電流設定手段、430 判定手段、500 電気機器、510 起動回数計測手段、520 目標起動回数設定手段、530 判定手段、600 電気機器、630 判定手段、700 電気機器、730 判定手段、800 電気機器、810 表示手段、900 電気機器、900a エアコン、910 指示手段、1100 電気機器、1110 抑制手段、1200 電気機器、1210 送信手段、1310 ホームゲートウェイ、1320 インターネット、1330 サービスセンター、1340 携帯電話網、1350 携帯電話。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
当該電気機器の通電時間、主機能の運転時間、または製造時点からの経過時間の少なくとも1つについて積算時間を計測する積算時間計測手段と、
前記積算時間の目標値を設定する目標時間設定手段と、
前記積算時間計測手段が計測した積算時間と前記目標時間設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
当該電気機器の内部温度を計測する温度計測手段と、
前記内部温度の目標値を設定する目標温度設定手段と、
前記温度計測手段が計測した温度と前記目標温度設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
当該電気機器の絶縁抵抗値を計測する絶縁抵抗値計測手段と、
前記絶縁抵抗値の目標値を設定する目標絶縁抵抗値設定手段と、
前記絶縁抵抗値計測手段が計測した絶縁抵抗値と前記目標絶縁抵抗値設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項4】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
当該電気機器に流れる高調波電流を計測する高調波電流計測手段と、
前記高調波電流の目標値を設定する目標高調波電流設定手段と、
前記高調波電流計測手段が計測した高調波電流と前記目標高調波電流設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項5】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
当該電気機器の起動回数を計測する起動回数計測手段と、
前記起動回数の目標値を設定する目標起動回数設定手段と、
前記起動回数計測手段が計測した起動回数と前記目標起動回数設定手段が設定した目標値を比較して安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項6】
電力の供給を受けて動作する電気機器であって、
下記(1)〜(5)のいずれか複数を計測する計測手段と、
前記計測手段が計測する各値の目標値を設定する設定手段と、
前記計測手段が計測した各値と前記設定手段が設定した各目標値に基づき所定の判定ルールで安全判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする電気機器。
(1)当該電気機器の通電時間、主機能の運転時間、または製造時点からの経過時間の少なくとも1つ
(2)当該電気機器の内部温度
(3)当該電気機器の絶縁抵抗値
(4)当該電気機器に流れる高調波電流
(5)当該電気機器の起動回数
【請求項7】
前記判定手段の判定結果に基づき所定の規則で生成した画像を画面表示する表示部を備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電気機器。
【請求項8】
前記判定手段の判定結果に基づき当該電気機器の異常発生部位を示す指示部を備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の電気機器。
【請求項9】
前記指示部は、
ユーザが前記異常発生部位を撮像する際に行うべき行為を記載したガイド表示を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の電気機器。
【請求項10】
温度上昇により変色する部材を当該電気機器の筐体外面に配設した
ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電気機器。
【請求項11】
前記判定手段の判定結果に基づいて当該電気機器の運転を抑制する抑制手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の電気機器。
【請求項12】
前記判定手段の判定結果をネットワークに送信する送信手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の電気機器。
【請求項13】
請求項12に記載の電気機器と、
外部ネットワークに接続されたゲートウェイ装置と、
を有するネットワークシステムであって、
前記ゲートウェイ装置は、
前記電気機器が送信したパケットを受信し、
その内容に応じて警告を発し、
または外部ネットワークの所定の宛先にその内容を送信する
ことを特徴とするネットワークシステム。
【請求項14】
前記ゲートウェイ装置は、
当該ゲートウェイ装置の設置場所を取得する設置場所取得手段を備え、
前記電気機器が送信したパケットの内容とともに、前記設置場所取得手段が取得した設置場所を、外部ネットワークの所定の宛先に送信する
ことを特徴とする請求項13に記載のネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−271375(P2008−271375A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114035(P2007−114035)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】