電気自動車のための同心コネクター
3軸ソケット及び3軸フラグを含む電気接続システムであり、内方、中間、そして、外方接触部の3つの同心円接触部各々が備えるもの。接続のプロセスにおいて、外方接触部が最初に接続し、内方接触部が2番目に接続し、中間接触部が3番目に接続する。プラグ内方接続部を除く全ての接続部は、そのプラグ内方接続部の放射側を覆う絶縁体に接続され、そのプラグ内方接続部の端を超えて延びる。2つの絶縁体は、成されたそれらの接続の何れかの前に、中間接続部から内方接続部を孤立させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年4月28日に出願の、全ての目的のため参照により本願に組み込まれる、米国特許仮出願第61/125,569号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
本発明は、一般に、電気接続システムに関し、より詳細には、電気自動車を充電するための3軸同心円接続システムに関する。
【0003】
電気自動車市場が発達するにつれて、それらの自動車に「燃料補給する」ための、安全で便利な充電システムを持つことが必要とされている。従来のガソリン自動車燃料補給からの移行を容易にするために、電気自動車燃料補給の経験は、ガソリン動力自動車のそれと同様であることが好ましい。したがって、ガソリン補給ポンプと同様、現今の充電システムは、燃料補給(すなわち、電気)を管理するための基礎ユニット、燃料輸送ホース(すなわち、電気をクルマに安全に運ぶ伝達ケーブル)、及び、ユーザーによる作業、又はユーザーに対するリスクを最小にしながら、電気を自動車に送ることが可能なコネクターを有する充電ステーションとして設計される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気自動車充電の必要事項は様々であるが、充電ステーション設計を標準化し、単一の充電ステーションが、どのような自動車の要求にも応えることが可能となるようにすると有利である。したがって、ホース及びコネクターは、ユーザーを、ショックを受けるという重大な危険に曝すことなく大量のエネルギーを送ることを可能とされるべきである。
【0005】
したがって、これまでもずっと、安全で効率的な、簡単に使用可能な燃料補給ステーションが求められていた。本発明の好ましい実施例は、これら、及びその他の要求を満たし、さらに関連利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[発明の要約]
種々の実施例において、本発明は、上述の要求のいくつか、又は全てを解決し、電気自動車充電ステーション用の接続システム、関連充電ステーション、及び、該充電ステーションの使用に備えて装備した自動車を提供する。
【0007】
本発明によれば、電気接続システムは、プラグ及びソケットを含む。ソケットは、近位ソケット末端から遠位ソケット末端まで長軸方向に延びる。ソケットは、長軸方向に延びる内方ソケット口を定める内方ソケット突起、内方ソケット突起の周囲に同心円状に延びてその間に中間ソケット口を形成する、中間ソケット突起、及び、中間ソケット突起の周囲に同心円状に延びてその間に外方ソケット口を形成する、外方ソケット突起を含む。各ソケット口は、開放遠位端、及び、ソケットの近位端から各導体距離へ延びる、内向き電気導体を有する。同様に、プラグも、近位プラグ末端から遠位プラグ末端まで長軸方向に延びる。プラグは、内方プラグ突起、内方プラグ突起の周囲に同心円状に延びる中間プラグ突起、及び、中間突起の周囲に同心円状に延びる外方プラグ突起を含む。各プラグ突起は、プラグの近位端から各導体距離へ延びる、外向き電気導体を持つように構成され、かつ、各ソケット口において、各ソケット突起の内向き導体によって一致的に受容されるように構成される。
【0008】
外方プラグ突起と外方ソケット突起の導体距離の合計は、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計、又は、中間プラグ突起と中間ソケット突起の合計のいずれよりも大きい。さらに、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計は、中間プラグ突起と中間ソケット突起の合計よりも大きい。さらに、これらの特色によって、外方突起は、物理的障壁としても、アースとしても使用することが可能となるので、充電された内方及び中間導体が、それぞれ連続的に接続された時に、ユーザーがそれらに誤って暴露されることがないように保護する。
【0009】
各ソケット突起は、ソケットの近位端から、該ソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有する。これによって、電源に接続されてもよいソケットは、その導体の外部暴露を最小とすることが可能となり、それによって、ユーザーが、通電導体に偶発的に接触する危険性は抑えられる。
【0010】
中間プラグ突起は、プラグの近位端から絶縁距離まで延びる、内向き電気導体を有する。内方ソケット突起と中間プラグ突起の絶縁体距離の合計は、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きい。これによって、これら二つの絶縁体は、中間導体ペアから内方導体ペアを、これら導体ペアのいずれかが電気的に接続される前に、絶縁することを可能とする。
【0011】
本発明のその他の特色及び利点は、具体例により本発明の原理を説明する添付の図面を共にする好ましい実施例に関する下記の詳細な説明から明白となろう。本発明の実施例を構築・使用することを可能とするように以下に記載される、特定の好ましい実施例に関する、詳細な説明は、列挙される特許請求の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろ、ここに特許が請求される本発明の特定の実施例として機能することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明を具現化したソケットの縦断した正面図である。
【0013】
【図2】図2は、本発明を具現化したプラグの縦断した正面図である。
【0014】
【図3】図3は、図1のソケットを含み、本発明を具現化した充電ステーションの斜視図である。
【0015】
【図4】図4は、図3の4−4線に沿って、図3に描かれる充電ステーションに使用されるような伝達ケーブルの断面図である。
【0016】
【図5】図5は、図1及び2のプラグとソケットの縦断した斜視図である。
【0017】
【図6】図6は、図5のプラグとソケットの斜視図である。
【0018】
【図7】図7は、第1の、完全に分離した相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0019】
【図8】図8は、第2の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0020】
【図9】図9は、第3の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0021】
【図10】図10は、第4の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0022】
【図11】図11は、第5の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0023】
【図12】図12は、第6の、完全に係合した相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[好ましい実施例の詳細な説明]
上術のように要約され、列挙される特許請求項によって定義される本発明は、添付の図面と共に読まれるであろう下記の詳細な説明を参照することによってより良く理解されよう。本発明の特定の実施例を構築・使用することを可能とするように下記に記載される、本発明の特定の好ましい実施例に関する、この詳細な説明は、数列挙される特許請求項を限定することを意図するものではなく、むしろそれら特許請求項の特定の実施例を提供することが意図される。
【0025】
[ソケット]
【0026】
図1を参照すると、本発明の第1実施例は、挿入軸107に沿って近位端103から遠位端105へ長軸方向に延びるソケット101を含む電気接続システムにある。このソケットは、それぞれが、円筒形外面、及び、双曲線状内面を持つ環形を有する、三つのソケット突起を含む。これらのソケット突起は、ほぼ円筒形の、第1の、内方ソケット口121を定める、第1内方ソケット突起111を含む。ソケット突起はさらに、内方ソケット突起111の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第2の、中間ソケット口122を定める、第2の、中間ソケット突起112を含む。ソケット突起はさらに、中間ソケット突起112の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、外方、外方ソケット口123を定める、第3の、外方ソケット突起113を含む。
【0027】
各ソケット口121、122、123は、挿入軸107に沿って(すなわち、同心円状にそれを取り囲んで)、ソケット近位端103の、又はその近傍の閉鎖近位端から、ソケット遠位端105の、又はそれに対面する開放遠位端まで長軸方向に延びる。本実施例では、各ソケット口の近位端は、挿入軸に沿って単一長軸部位161にあるが、別の実施例では、それらは様々な部位にあってもよい。
【0028】
各ソケット突起には、電気的に絶縁された、同心円状、内向きの電気導体、さらに、同心円状、外向きの電気絶縁体が設けられる。より詳細には、内方ソケット突起111には、第1の、内方ソケット導体131、及び、第1の、内方ソケット絶縁体141が設けられる。同様に、中間ソケット突起112には、第2の、中間ソケット導体132、及び、第2の、中間ソケット絶縁体142が設けられ、外方ソケット突起113には、第3の、外方ソケット導体133、及び、第3の、外方ソケット絶縁体143が設けられる。
【0029】
ソケット導体は、典型的には、直列双曲線状放射型ソケット形態を持ち、この形態は、当該技術分野においてメス型直列電気コネクターにおいて知られるように、導体の内径の周囲に双曲線状に配列され、長軸方向に対して傾く、接触要素アレイによって特徴づけられる。このソケット導体は、RADSOK(登録商標)高電流電気ターミナルであってもよい。各ソケット導体(131、132、及び133)には、その近位端又はその近傍において接触部(contact)(それぞれ、134、135、及び136)が設けられる。接触部は、電気自動車を充電するように構成されるシステムなどの、充電システムの電気システムにコネクターを電気的に接続するためのものである。三つの絶縁体は、構造的に分離していてもよいし、あるいは、単一体の部分であってもよい。
【0030】
各ソケット導体は、ソケットの近位端103から遠位方向に個々のソケット導体距離へ延びる。同様に、各ソケット絶縁体も、ソケットの近位端103から遠位方向に個々の絶縁体距離へ延びる。ソケット導体距離及びソケット絶縁体距離は、全て互いに異なって特異であるという点で個別的であるが、必ずしもそうでなくともよい、ということが理解される。さらに、ソケット導体及びソケット絶縁体は、必ずしもソケットの近位端まで延びなくともよいことが理解される。むしろ、ソケットの近位端は、本明細書では、共通の参照部位として、すなわち、ソケット導体が延長し、かつ、プラグ導体による電気的接触のために暴露される遠位幅を測定するための参照部位として使用されることが理解される。さらにまた、ソケットの近位端は、ソケット絶縁体が延長し、電気的絶縁を実現する遠位幅を測定するための、共通参照部位として使用されることが理解される。
【0031】
内方ソケット導体131、中間ソケット導体132、及び外方ソケット導体133は、それぞれ、ソケットの近位端103から、各ソケット導体距離S31、S32、及びS33へ延びる。この実施例では、S31はS32に等しく、したがって、内方及び中間ソケット導体は、遠位方向へ、単一の長軸末端部位171に延びるが、一方、S33は、S31及びS32よりも大きく、したがって、外方ソケット導体は、内方及び中間ソケット導体の長軸末端部位171の遠位にある、異なる長軸末端部位173に延びる。
【0032】
内方ソケット絶縁体141、中間ソケット絶縁体142、及び外方ソケット絶縁体143は、それぞれ、ソケット101の近位端103から各絶縁体距離S41、S42、及びS43へ延びる。この実施例では、S41はS42に等しく、したがって、内方及び中間ソケット絶縁体は、遠位方向へ、単一の末端部位181に延びるが、一方、S43は、S41及びS42よりも大きく、したがって、外方ソケット絶縁体は、遠位方向、内方及び中間ソケット絶縁体の長軸末端部位171の遠位にある、異なる長軸末端部位183に延びる。
【0033】
各ソケット突起について、それぞれのソケット絶縁体−距離は、ソケット導体−距離よりも大きい(すなわち、S41>S31、S42>S32、及びS43>S33)。したがって、各ソケット絶縁体は、それぞれのソケット導体を過ぎてさらに遠位に延びる。さらに、各ソケット突起(111、112、及び113)について、それぞれのソケット絶縁体(141、142、及び143)の遠位部分は、放射方向内側挿入軸の方に延び、それぞれのソケット導体(131、132、及び133)の遠位端を覆う末端キャップ(それぞれ、144、145、及び146)を形成する。これらの末端キャップは、プラグ−及びソケット−導体の、接近・結合ペア間における物理的接触の前、又は、プラグ−及びソケット−導体の、離別・結合ペア間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる可能性がある。
【0034】
[プラグ]
【0035】
図1及び2を参照すると、本接続システムはさらに、挿入軸207に沿って近位端203から遠位端205へ長軸方向に延びるプラグ201を含む。このプラグは、それぞれが、円筒形外面、及び、双曲線状内面を持つ環形を有する、三つのプラグ突起を含み、これらは、それぞれ、円筒形の、第1の、内方プラグ口221を定める、第1内方プラグ突起211、内方プラグ突起211の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第2の、中間プラグ口222を定める、第2の、中間プラグ突起212、及び、中間プラグ突起212の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第3の、外方プラグ口223を定める、第3の、外方プラグ突起213を含む。
【0036】
各プラグ口221、222、223は、挿入軸207に沿って(すなわち、同心円状にそれを取り囲んで)、プラグ近位端203の、又はその近傍の閉鎖近位端から、プラグ遠位端205の、又はそれに対面する開放遠位端まで長軸方向に延びる。本実施例では、各プラグ口の近位端は、挿入軸に沿って単一長軸部位261にあるが、別の実施例では、それらは様々な部位にあってもよい。
【0037】
各プラグ突起には、電気的に絶縁された、同心円状、外向きの、円筒形電気導体が設けられる。第2及び第3プラグ突起には、それぞれ、同心円状、内向きの電気絶縁体が設けられる。より詳細には、内方プラグ突起211は、第1の、内方プラグ導体231を備えるが、プラグ絶縁体を欠く。中間プラグ突起212には、第2の、中間プラグ導体232、及び、第2の、中間プラグ絶縁体242が設けられる。同様に、外方プラグ突起213にも、第3の、外方プラグ導体233、及び、第3の、外方プラグ絶縁体243が設けられる。
【0038】
プラグ導体は、典型的には、円筒形形態を持ち、この形態は、当該技術分野において上述の直列双曲線状電気コネクターとの結合に関して知られるように、反復可能な高品質電気的接続を実現する。各プラグ導体(234、235、及び236)には、その近位端又はその近傍において接触部(それぞれ、234、235、及び236)が設けられる。接触部は、電気自動車などの再充電可能なデバイスの電気システムに対し該プラグ導体を電気的に接続するためのものである。二つの絶縁体は、構造的に分離していてもよいし、あるいは、単一体の部分であってもよい。
【0039】
ソケット101の中にプラグ201を差し込むと、第1、第2、及び第3プラグ突起211、212、及び213は、それぞれ、第1、第2、及び第3ソケット口121、122、及び123の中に一致的に受容される。同時に、第1及び第2ソケット突起111及び112は、それぞれ、第2及び第3プラグ口222及び223の中に一致的に受容され、第3ソケット突起113は、第3プラグ突起213の上に、それを取り囲んで受容される。
【0040】
さらに詳細には、各ソケット導体は、それぞれのプラグ導体を協調的に受容するように構成される、すなわち、内方ソケット導体131は、内方プラグ導体231を協調的に受容するように構成され、中間ソケット導体132は、中間プラグ導体232を協調的に受容するように構成され、外方ソケット導体133は、外方プラグ導体233を協調的に受容するように構成される。三つのプラグ導体が全てそれぞれのソケット導体によって受容されると、プラグ−及びソケット−導体の各ペアは、互いに電気的に導通し、プラグ−及びソケット−導体の他の二つの各ペアからは電気的に絶縁される。
【0041】
各プラグ導体は、プラグの近位端203から遠位方向に個々のプラグ導体距離へ延びる。同様に、各プラグ絶縁体も、プラグの近位端203から遠位方向に個々のプラグ絶縁距離へ延びる。プラグ導体距離及びプラグ絶縁体距離は、全て互いに異なって特異であるという点で個別的であるが、必ずしもそうでなくともよい、ということが理解される。さらに、プラグ導体及びプラグ絶縁体は、必ずしもソケットの近位端まで延びなくともよいことが理解される。むしろ、プラグの近位端は、本明細書では、プラグ導体が延長し、かつ、ソケット−導体の一つによる電気的接触のために暴露される遠位幅を測定するための共通参照部位として使用されることが理解される。さらにまた、プラグの近位端は、プラグ絶縁体が延長し、電気的絶縁を実現する遠位幅を測定するための、共通参照部位として使用されることが理解される。
【0042】
内方プラグ導体231、中間プラグ導体232、及び外方プラグ導体233は、それぞれ、プラグ201の近位端203から、各プラグ導体距離P31、P32、及びP33へ延びる。この実施例では、P31はP32よりも大きく、したがって、内方プラグ導体は、遠位方向へ、中間プラグ導体の長軸末端部位272に対して遠位の長軸末端部位271に延びる。同様に、P33はP31よりも大きく、したがって、外方プラグ導体は、遠位方向へ、内方及び中間プラグ導体の長軸末端部位271及び272に対して遠位の長軸末端部位273に延びる。
【0043】
中間プラグ絶縁体242及び外方プラグ絶縁体243は、それぞれ、プラグの近位端203から各プラグ絶縁体距離P42及びP43へ延びる。この実施例では、P43はP42よりも大きく、したがって、外方プラグ絶縁体は、遠位方向へ、中間プラグ絶縁体の長軸末端部位282の遠位にある長軸末端部位283に延びる。
【0044】
中間及び外方プラグ突起それぞれについて、絶縁体距離は、それぞれの導体距離よりも大きい(すなわち、P42>P32、及びP43>P33)。したがって、各プラグ絶縁体は、それぞれのプラグ導体を過ぎてさらに遠位に延びる。さらに、各中間及び外方プラグ突起(212及び213)について、それぞれのプラグ絶縁体(242及び243)の遠位部分は、挿入軸から離れて放射方向外側に延び、それぞれのプラグ導体(232及び233)の遠位端を覆う末端キャップ(それぞれ、245及び246)を形成する。これらの末端キャップは、プラグ−及びソケット−導体の、接近・結合ペア間における物理的接触の前、又は、プラグ−及びソケット−導体の、離別・結合ペア間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる可能性がある。それらはさらに、ユーザーが誤って熱い導体に触れる危険度を下げる可能性がある。
【0045】
[充電ステーション]
【0046】
図3及び4を参照すると、本実施例はさらに、電気自動車を充電するための充電ステーションにある。上述の電気接続システムのソケット101の外に、充電ステーションはさらに伝達ケーブル301及び基礎ステーション401を含む。伝達ケーブルは、それぞれ、ケーブル絶縁体によって囲まれる、内方ケーブル導体331、中間ケーブル導体332、及び外方ケーブル導体333を含む3軸ケーブルであり、該ケーブル絶縁体は、内方ケーブル導体を囲み、中間ケーブル導体によって囲まれる内方ケーブル絶縁体341、中間ケーブル導体を囲み、外方ケーブル導体によって囲まれる中間ケーブル絶縁体342、及び、外方ケーブル導体を囲む外方絶縁体343を含む。充電ステーションは、電気的に分離される基礎ステーションアース433と共に、第1基礎ステーションリード431及び第2基礎ステーションリード432を有する電源411を含むか、又は、該電源に接続される。
【0047】
伝達ケーブル301は、基礎ステーション401をソケット101に物理的に接続する。さらに、内方ケーブル導体331は、内方ソケット導体131に第1基礎ステーションリード431を電気的に接続し、中間ケーブル導体332は、中間ソケット導体132に第2基礎ステーションリード432を電気的に接続し、外方ケーブル導体333は、外方ソケット導体133に基礎ステーションアース433を電気的に接続する。各ケーブル導体(331、332、及び333)は、上述のように、そのソケット導体の接触部(それぞれ、134、135、136)を介して、それぞれのソケット導体(131、132、及び133)に接続する。
【0048】
ソケットには、ハンドル191及び引き金193が設けられ、これらは、ガソリン動力自動車を充填するのに使用されるものに近似する。
【0049】
[電気自動車]
【0050】
図5及び6を参照すると、内方プラグ導体231は、電気自動車501の第1の電気EV導体531に、内方プラグ導体の接触部234及び第1のEV接触部534を介して電気的に接続する。同様に、中間プラグ導体232は、電気自動車の第2電気導体532に、中間プラグ導体の接触部235及び第2のEV接触部535を介して電気的に接続する。さらに、外方プラグ導体233は、電気自動車の第3電気EV導体533に、中間プラグ導体の接触部236及び第3のEV接触部536を介して電気的に接続する。
【0051】
第1及び第2のEV導体は、EVの電気システム及びバッテリーに電気的に接続し、一方、第3のEV導体は、EVのフレーム539に接地される。プラグ201がソケット101の中に受容され、内方及び中間プラグ−及びソケット−導体が接続すると、EV充電システムは、それぞれ、基礎ステーションの第1及び第2導体431及び432に電気的に接続され、これは、基礎ステーションによって充電されるよう、クルマのバッテリーシステムを電気的に接続する。第3のEV導体は、クルマのアースを充電ステーションのアースに接続する。
【0052】
外方プラグ導体233には、該外方プラグ導体と一体のフランジ239が設けられる。このフランジは、それを通じて該フランジが、電気自動車の金属ボディーに対し恒久的又は半恒久的付着部を介して付着される、接続ホールを有する。半恒久的付着とは、プラグのある局面の現存する又は差し迫った不具合により、著しい努力をもってしてのみ取り消されることを意図するものと理解される。プラグがソケットに受容され、外方プラグ−及びソケット−導体が接続すると、フレーム539は、フランジを介して(第3のEV導体の外にさらに)基礎ステーションのアース433に電気的に接続される。
【0053】
[プラグとソケットの関係]
【0054】
内方及び中間導体は、EVを充電するための電力を運んでいるので、これらは、システムが損傷したり、適正に動作しない場合、危険性を孕む可能性のあるものとなる。保護策として、外方プラグ導体−距離P33・プラス・外方ソケット導体−距離S33の合計は、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計よりも大きい。したがって、プラグをソケットに接続するとき、外方プラグ−及びソケット−導体は、内方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に接続する。同様に、ソケットからプラグを抜去するとき、内方プラグ−及びソケット−導体は、外方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に非接続化(disconnect)される。
【0055】
有利なことに、このように外方導体の組み合わせ長さが比較的大きいために、接続及び抜去プロセスばかりでなく充電の際にも、接地シールドによる内方及び中間導体の完全な包囲が実現される。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0056】
P33 + S33 > P31 + S31
【0057】
さらに、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計は、中間プラグ導体−距離P32・プラス・中間ソケット導体−距離S32の合計よりも大きい。したがって、プラグをソケットに接続するとき、内方プラグ−及びソケット−導体は、中間プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に接続する。同様に、ソケットからプラグを抜去するとき、中間プラグ−及びソケット−導体は、内方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に非接続化する。
【0058】
有利なことに、内方導体の組み合わせ長さが、中間導体の組み合わせ長さよりも大きいために、内方導体の接続はアーク放電無しに行われる。なぜなら、中間導体が接続されて回路を完成すること無しにはアーク放電は起こらないからである。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0059】
P31 + S31 > P32 + S32
【0060】
中間プラグ絶縁体距離P42は、中間プラグ導体距離P32よりも大きく、中間ソケット絶縁体距離S42は、中間ソケット−導体距離S32よりも大きい。さらに、中間プラグ絶縁体及び中間ソケット絶縁体は共に、ソケット挿入時、それぞれの導体の遠位端を覆い、互いに一致的に当接するような大きさの末端キャップを有する(すなわち、それらは、適正な許容度において、プラグ外径とソケット内径を適合させる大きさを持つ)。
【0061】
有利なことに、プラグ及びソケットの接続及び抜去の際、第1導体は既に電気的に接続されているにも拘わらず、一致的末端キャップは直接的暴露を阻止し、したがって、接近する中間プラグ−及びソケット−導体間における物理的接触の前、及び、離別する中間プラグ−及びソケット−導体間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0062】
P42 > P32 及び S42 > S32
【0063】
さらに、中間プラグ絶縁体−距離P42・プラス・内方ソケット絶縁体−距離S41の合計は、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計よりも大きい。さらに、中間プラグ絶縁体−距離P42・プラス・内方ソケット絶縁体−−距離S41の合計は、中間プラグ導体−距離P32・プラス・中間ソケット導体−距離S32の合計よりも大きい。
【0064】
したがって、プラグとソケットを接続するとき、中間プラグ導体と内方ソケット絶縁体は、同一幅を持ち、内方プラグ−及びソケット−導体の接触、又は、中間プラグ−及びソケット−導体の接触前に、内方プラグ−及びソケット−導体を中間プラグ−及びソケット−導体から電気的に絶縁する。同様に、プラグとソケットの接続を断つとき、中間プラグ導体と内方ソケット絶縁体は、同一幅を持ち、内方プラグ−及びソケット−導体が接触を断ち、かつ、中間プラグ−及びソケット−導体が接触を断つまで、内方プラグ−及びソケット−導体を中間プラグ−及びソケット−導体から電気的に絶縁する。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0065】
P42 + S41 > P31 + S31 及び
P42 + S41 > P32 + S32
【0066】
[コントロールシステム]
【0067】
図1−3及び5−6を参照すると、充電ステーションは、該充電ステーションの動作を制御するように構成されるコントロールシステムを含む。より詳細には、コントロールシステムは、基礎ステーション401におけるコントロールシステムコントローラー461、ソケット101の中に成分を持つセンサー機構、及び/又はプラグ201、及び又は、電気自動車内部のバッテリーコントロールシステム561を含む。
【0068】
コントロールシステムの第1局面は、陽性挿入検出システムである。特に、プラグ201及び/又はソケット101は、センサー機構の一部であり、各プラグ導体及びそれぞれのソケット導体間のポジティブな接続を提供するためにプラグに対するソケットの十分な挿入を少なくとも検出するものであり、そしてより一般的には、各プラグ導体及びそれぞれのソケット導体間の効果的な信頼性のある安全な接続を提供するようにソケットへのプラグの完全挿入を検出するものである一つ以上のセンサー463を持つように構成される。これらのセンサーは、プラグ及びソケットの相対的位置、及び/又は、各導体の接触効率を感受するように構成されてもよい。これらのセンサーを用い、コントロールシステムコントローラー461は、プラグ及びソケットが完全に係合した時点に充電操作を限定することが可能であり、それによって、ユーザーは、電気的にチャージされた通電導体に曝される危険から保護される。
【0069】
コントロールシステムの第2局面は、バッテリー充電コントローラーであり、センサー機構はこれからバッテリー充電パラメータを受容することが可能である。この局面では、バッテリーコントロールシステム561は、コントローラー461と交信し、その充電要件及びパラメータを伝え、最適又は好適な充電特性を実現するよう、充電ステーションに準備を整えさせる。
【0070】
これら二つの局面のいずれかにおいて、センサー機構は、その感受情報を、例えば、一つ以上のケーブル導体による非接地のRF通信信号を介して、コントロールシステムコントローラー461に通信するように構成される。
【0071】
コントロールシステムの第3局面は、充電コントローラーであるように構成されるコントローラーである。特に、コントロールシステムコントローラー461は、プラグ及びソケットが完全に係合したことを示すセンサー読み取り、充電要件を示すセンサー読み取り又は顧客の入力、及び、その他の取引情報(例えば、小売り施設において電力が配給される場合の支払い情報)に基づいて、伝達ケーブル及びソケットへの電力の適用を制御する。
【0072】
[冷却システム]
【0073】
図1−4を参照すると、充電ステーションはさらに、基礎ステーション401を冷却するために冷却剤を補給するように構成される、冷却剤補給601及び冷却剤補給路621を含む冷却システム、及び/又は、伝達ケーブル301、及び/又は、ソケット101、及び/又はプラグ201を備える。より詳細には、冷却システムは、伝達ケーブル301を通ってソケット101へ、ケーブル冷却剤通路321に沿って冷却剤(例えば、空気)を押し流すように構成される。伝達ケーブル内では、ケーブル冷却剤通路は、内方ケーブル絶縁体341内の内方ケーブル導体331に接する。必要に応じて、ケーブル冷却剤通路は、内方ケーブル導体の中心を同心円的に通過するようにしてもよい。
【0074】
ケーブル冷却剤通路321及びソケット101は、該ケーブル冷却剤通路が、ソケット開口151を通じてソケットと、より詳細には、内方ソケット口121と、液的に流通するように構成される。したがって、冷却システムの動作時、冷却剤は、ケーブル冷却剤通路から吐出されて内方ソケット口に入る。プラグ201がソケットの中に差し込まれると、内方プラグ口221は、内方ソケット口121と(著明な重複を持ちながら)液的に流通する。したがって、冷却システムの動作時、冷却剤は内方プラグ口221の中を通過する。内方プラグ口221の近位端では、開口251が、冷却剤に対し該プラグからの出口を提供する。したがって、冷却剤は、基礎ステーション401から、伝達ケーブル301、ソケット101、及びプラグ201を通り、恐らくは四つ全てを冷却しながら通過し、プラグから出る。
【0075】
[本実施例の異態様例]
【0076】
本実施例の一変異実施例では、ソケットがEVに付着され、一方、プラグは、伝達ケーブルに付着されることも、やろうと思えば可能である。このような実施例では、各基礎ステーション及びEV、開口などに対する上述の接続は、冷却システムの接続も含めて全て、システムの動作が等価的になるように、典型的には、プラグとソケットの間で逆転させることが考えられる。
【0077】
本実施例の別の変異実施例では、冷却剤は、別のガスであってもよいし、液体であってもよいし、又は、伝達ケーブル301、ソケット101、及び/又はプラグ201を通過する間、熱を吸収するにつれて状態変化を経過する冷却剤であってもよい。さらに、ケーブル及び/又はソケット及び/又はプラグの中に第2通路を、冷却剤が該第2通路からケーブル301を介して基礎ユニット401に帰還されるように(例えば、冷却剤が液体である場合)設けることもしようと思えば可能である。その他の変異態様も、本発明の範囲内にある。
【0078】
[方法]
【0079】
本実施例の方法は、図7−12に示されるように、ソケットハンドルを保持するユーザーが、ソケットを動かしながら順次経験する、一連の位置を経過する挿入ステップを含む。次いで、充電システムによるEVの充電が行われる。充電の完全終了、又は、充電の不完全終了時、本実施例の方法はさらに、図7−12に示すように(逆順序に見る)、ユーザーが、ソケットを動かしながら順次経験する、一連の位置を経過する抜去ステップを含む。
【0080】
図7を参照すると、本実施例の方法によれば、プラグ201及びソケット101は、それぞれの挿入軸107及び207を軸揃えさせ、かつ、その開放、遠位末端105、205を互いに直面させ、対面的関係に置かれる。この時点では(すなわち、この図示の部位では)、コントロールシステムコントローラー461は、伝達ケーブル及びソケットの内方及び中間導体に対する電力の印加を阻止するが(すなわち、ソケットは熱くない)、基礎ステーションアースの方は、外方ケーブル及びソケット導体に接続する。基礎ステーションアースは、このプロセスの間ずっと、外方ケーブル及びソケット導体に接続されたままである。
【0081】
図8を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、遠位方向に動かされる。外方ソケット絶縁体末端キャップ146は、外方プラグ絶縁体キャップ246の周囲を一致的に移動し、次いでそれを通過する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、外方ソケット導体133を、外方プラグ導体233から電気的に絶縁し、それらの間の電気的アーク放電を、外方導体が物理的に接続する前にそのような電気的アーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。本発明の目的のために、電気的絶縁という用語は、関連導体において、それらを完全に物理的に分離するために、該関連導体の間に固体の電気的絶縁体を介在させることを表す。一旦末端キャップが相互を通過すると、外方ソケット導体及び外方プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、プラグ及びソケットの内方及び中間導体の全長を取り囲む接地シールド(両方の外方導体を含む)が形成される。
【0082】
図9を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。内方ソケット絶縁体末端キャップ144は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245内で一致的に重複を開始する。これら末端キャップのそれぞれの絶縁体間の一致的関係は、内方導体を中間導体から電気的に絶縁するために該絶縁体を効果的に使用する。この電気的絶縁は、内方導体の内の一つと中間導体の内の一つとの間の電気的アーク放電を、内方又は中間導体が物理的に接続する前にそのようなアーク放電の可能性が仮にあるとしても、阻止する。一旦、末端キャップが、内方導体を中間導体から絶縁する相対的位置を確立すると、内方ソケット導体131及び内方プラグ導体231は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、基礎ステーションとEVの間に第1電気接続が形成され、電力が印加されるとEVには陽性電荷が与えられる。
【0083】
図10を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。中間ソケット絶縁体末端キャップ145は、中間プラグ絶縁体キャップ245の周囲を一致的に移動し、次いでそれを通過する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、内方導体を中間導体から電気的に絶縁するために、これらの絶縁体を効果的に使用する。この電気的絶縁は、中間ソケット導体132及び中間プラグ導体232間の電気的アーク放電を、それらの中間導体が物理的に接続する前にそのようなアーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。一旦末端キャップが相互を通過すると、中間ソケット導体及び中間プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、基礎ステーションとEVの間に第2電気接続が形成され、電力が印加されるとEVには陰性電荷が与えられる。
【0084】
図11を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。この図示部位では、各ソケット導体は、それぞれのプラグ導体に電気的、物理的に接続するが、電力は印加されない(すなわち、ソケットはまだ熱くはない)。
【0085】
図3及び12を参照すると、ソケット101はさらにその挿入軸107に沿ってプラグ201に向かって遠位方向に、プラグフランジ239がソケットがさらに進むことを物理的に阻止するまで、移動する。この位置に到達すると、ソケットは、センサー463を活性化し、これは、プラグに被さるソケットの十分な挿入を検出し、これらのセンサーは次に、コントロールシステムコントローラー461に対し、ソケットが完全にプラグに係合し、充電の準備を整えたことを送信する。これが前回行われなかった場合、ユーザーは、任意の必要情報(例えば、充電パラメータ、及び/又は、支払い情報)を入力し、スタートスイッチ(例えば、ソケット101に付属するハンドル191上のトリガー193)を活性化する。それに反応して、コントローラー461は、伝達ケーブル301を通ってソケットへ、ケーブル冷却剤通路321に沿って冷却剤(例えば、空気)を押し流し、さらに、伝達ケーブル及びソケットの内方導体に陽性電荷を、中間導体には陰性電荷を印加し(すなわち、これはソケットを熱くする)、充電が始まる。
【0086】
システムは、この物理的/電気的形態に、充電が完了するまで置かれる。充電が完了する前に、ソケットがプラグから部分的に引き抜かれることが仮にあったとしても、センサー463は、コントロールシステムコントローラー461に対し、ソケットがプラグから外れたことを送信する。次に、コントロールシステムコントローラー461は、伝達ケーブル及びソケットに対する電力の印加を遮断する(すなわち、ソケットはもはや熱くない)。これが起こったならば、改めてソケットをプラグに係合させ、再びスタートスイッチを押すことによって充電を再開してもよい。それとは別に、充電を十分行わない段階で終え、プロセスを、プラグからソケットを抜去するためのステップに続けて進めてもよい。
【0087】
図11を参照すると、一旦充電が完了すると(又は、充電が十分行われない段階で終了されると)、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向に動かされる。この時点(すなわち、この図示の部位)では、各ソケット導体は、電気的、物理的に、それぞれのプラグ導体に接続されているが、再び電力は印加されない(すなわち、ソケットは再び熱くない)。
【0088】
図10を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。中間ソケット導体及び中間プラグ導体は共に、物理的にも、電気的にも、互いに非接続化し、それによって、基礎ステーションとEVの間の、第2電気接続が破れる。中間ソケット絶縁体末端キャップ145は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245の周囲を一致的に移動する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、中間ソケット導体132及び中間プラグ導体232間の電気的アーク放電を、それらの中間導体が物理的に非接続化した後にそのようなアーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。
【0089】
図9を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。内方ソケット導体131及び内方プラグ導体231は共に、物理的にも、電気的にも、互いに非接続化し、それによって、基礎ステーションとEVの間の、第1電気接続が破れる。内方ソケット絶縁体末端キャップ144は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245と一致的に重複することを続け、ソケット導体のどれかと、プラグ導体のどれかとの間の電気的アーク放電を、それらの内方導体が物理的に非接続化した後にもそのようなアーク放電の可能性が依然として存在しているにしても、阻止する。
【0090】
図8を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。一旦内方及び中間プラグ−及びソケット−導体が十分に分離されると、外方ソケット導体及び外方プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに非接続化され、それによって、内方及び中間プラグ−及びソケット−導体の全長を取り囲む接地シールドが破られる。外方ソケット絶縁体末端キャップ146は、外方プラグ絶縁体末端キャップ246の周囲を一致的に移動し、離れる。これらの末端キャップ間の一致的関係は、外方ソケット導体133と外方プラグ導体233とを電気的に絶縁し、それらの間の電気的アーク放電を、それらの外方導体が物理的に非接続化した後にもそのようなアーク放電の可能性が依然として存在しているにしても、阻止する。
【0091】
本発明は、充電システム及び接続システムを設計、生産するための装置及び方法の外に、それら充電システム及び接続システムそれ自体を使用するための装置及び方法を含むことが理解される。さらに、本発明の各種実施例は、上述の特色の様々な組み合わせを組み入れることが可能である。要するに、上に開示される特色は、本発明の想定範囲内で、多様な形態において組み合わせることが可能である。
【0092】
これまで本発明の特定形態を図示し、説明してきたわけであるが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく各種改変の実行が可能であることは明白であろう。したがって、本発明は、好ましい実施例のみを参照しながらこれまで詳述してきたわけであるが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく種々の改変を実行することが可能であることを了解するであろう。したがって、本発明は、上記説明によって限定されることを意図するものではなく、下記の特許請求項に対する参照によって定義されるものである。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年4月28日に出願の、全ての目的のため参照により本願に組み込まれる、米国特許仮出願第61/125,569号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
本発明は、一般に、電気接続システムに関し、より詳細には、電気自動車を充電するための3軸同心円接続システムに関する。
【0003】
電気自動車市場が発達するにつれて、それらの自動車に「燃料補給する」ための、安全で便利な充電システムを持つことが必要とされている。従来のガソリン自動車燃料補給からの移行を容易にするために、電気自動車燃料補給の経験は、ガソリン動力自動車のそれと同様であることが好ましい。したがって、ガソリン補給ポンプと同様、現今の充電システムは、燃料補給(すなわち、電気)を管理するための基礎ユニット、燃料輸送ホース(すなわち、電気をクルマに安全に運ぶ伝達ケーブル)、及び、ユーザーによる作業、又はユーザーに対するリスクを最小にしながら、電気を自動車に送ることが可能なコネクターを有する充電ステーションとして設計される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気自動車充電の必要事項は様々であるが、充電ステーション設計を標準化し、単一の充電ステーションが、どのような自動車の要求にも応えることが可能となるようにすると有利である。したがって、ホース及びコネクターは、ユーザーを、ショックを受けるという重大な危険に曝すことなく大量のエネルギーを送ることを可能とされるべきである。
【0005】
したがって、これまでもずっと、安全で効率的な、簡単に使用可能な燃料補給ステーションが求められていた。本発明の好ましい実施例は、これら、及びその他の要求を満たし、さらに関連利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[発明の要約]
種々の実施例において、本発明は、上述の要求のいくつか、又は全てを解決し、電気自動車充電ステーション用の接続システム、関連充電ステーション、及び、該充電ステーションの使用に備えて装備した自動車を提供する。
【0007】
本発明によれば、電気接続システムは、プラグ及びソケットを含む。ソケットは、近位ソケット末端から遠位ソケット末端まで長軸方向に延びる。ソケットは、長軸方向に延びる内方ソケット口を定める内方ソケット突起、内方ソケット突起の周囲に同心円状に延びてその間に中間ソケット口を形成する、中間ソケット突起、及び、中間ソケット突起の周囲に同心円状に延びてその間に外方ソケット口を形成する、外方ソケット突起を含む。各ソケット口は、開放遠位端、及び、ソケットの近位端から各導体距離へ延びる、内向き電気導体を有する。同様に、プラグも、近位プラグ末端から遠位プラグ末端まで長軸方向に延びる。プラグは、内方プラグ突起、内方プラグ突起の周囲に同心円状に延びる中間プラグ突起、及び、中間突起の周囲に同心円状に延びる外方プラグ突起を含む。各プラグ突起は、プラグの近位端から各導体距離へ延びる、外向き電気導体を持つように構成され、かつ、各ソケット口において、各ソケット突起の内向き導体によって一致的に受容されるように構成される。
【0008】
外方プラグ突起と外方ソケット突起の導体距離の合計は、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計、又は、中間プラグ突起と中間ソケット突起の合計のいずれよりも大きい。さらに、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計は、中間プラグ突起と中間ソケット突起の合計よりも大きい。さらに、これらの特色によって、外方突起は、物理的障壁としても、アースとしても使用することが可能となるので、充電された内方及び中間導体が、それぞれ連続的に接続された時に、ユーザーがそれらに誤って暴露されることがないように保護する。
【0009】
各ソケット突起は、ソケットの近位端から、該ソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有する。これによって、電源に接続されてもよいソケットは、その導体の外部暴露を最小とすることが可能となり、それによって、ユーザーが、通電導体に偶発的に接触する危険性は抑えられる。
【0010】
中間プラグ突起は、プラグの近位端から絶縁距離まで延びる、内向き電気導体を有する。内方ソケット突起と中間プラグ突起の絶縁体距離の合計は、内方プラグ突起と内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きい。これによって、これら二つの絶縁体は、中間導体ペアから内方導体ペアを、これら導体ペアのいずれかが電気的に接続される前に、絶縁することを可能とする。
【0011】
本発明のその他の特色及び利点は、具体例により本発明の原理を説明する添付の図面を共にする好ましい実施例に関する下記の詳細な説明から明白となろう。本発明の実施例を構築・使用することを可能とするように以下に記載される、特定の好ましい実施例に関する、詳細な説明は、列挙される特許請求の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろ、ここに特許が請求される本発明の特定の実施例として機能することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明を具現化したソケットの縦断した正面図である。
【0013】
【図2】図2は、本発明を具現化したプラグの縦断した正面図である。
【0014】
【図3】図3は、図1のソケットを含み、本発明を具現化した充電ステーションの斜視図である。
【0015】
【図4】図4は、図3の4−4線に沿って、図3に描かれる充電ステーションに使用されるような伝達ケーブルの断面図である。
【0016】
【図5】図5は、図1及び2のプラグとソケットの縦断した斜視図である。
【0017】
【図6】図6は、図5のプラグとソケットの斜視図である。
【0018】
【図7】図7は、第1の、完全に分離した相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0019】
【図8】図8は、第2の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0020】
【図9】図9は、第3の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0021】
【図10】図10は、第4の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0022】
【図11】図11は、第5の相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【0023】
【図12】図12は、第6の、完全に係合した相対位置における、図5のプラグとソケットの縦断した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[好ましい実施例の詳細な説明]
上術のように要約され、列挙される特許請求項によって定義される本発明は、添付の図面と共に読まれるであろう下記の詳細な説明を参照することによってより良く理解されよう。本発明の特定の実施例を構築・使用することを可能とするように下記に記載される、本発明の特定の好ましい実施例に関する、この詳細な説明は、数列挙される特許請求項を限定することを意図するものではなく、むしろそれら特許請求項の特定の実施例を提供することが意図される。
【0025】
[ソケット]
【0026】
図1を参照すると、本発明の第1実施例は、挿入軸107に沿って近位端103から遠位端105へ長軸方向に延びるソケット101を含む電気接続システムにある。このソケットは、それぞれが、円筒形外面、及び、双曲線状内面を持つ環形を有する、三つのソケット突起を含む。これらのソケット突起は、ほぼ円筒形の、第1の、内方ソケット口121を定める、第1内方ソケット突起111を含む。ソケット突起はさらに、内方ソケット突起111の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第2の、中間ソケット口122を定める、第2の、中間ソケット突起112を含む。ソケット突起はさらに、中間ソケット突起112の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、外方、外方ソケット口123を定める、第3の、外方ソケット突起113を含む。
【0027】
各ソケット口121、122、123は、挿入軸107に沿って(すなわち、同心円状にそれを取り囲んで)、ソケット近位端103の、又はその近傍の閉鎖近位端から、ソケット遠位端105の、又はそれに対面する開放遠位端まで長軸方向に延びる。本実施例では、各ソケット口の近位端は、挿入軸に沿って単一長軸部位161にあるが、別の実施例では、それらは様々な部位にあってもよい。
【0028】
各ソケット突起には、電気的に絶縁された、同心円状、内向きの電気導体、さらに、同心円状、外向きの電気絶縁体が設けられる。より詳細には、内方ソケット突起111には、第1の、内方ソケット導体131、及び、第1の、内方ソケット絶縁体141が設けられる。同様に、中間ソケット突起112には、第2の、中間ソケット導体132、及び、第2の、中間ソケット絶縁体142が設けられ、外方ソケット突起113には、第3の、外方ソケット導体133、及び、第3の、外方ソケット絶縁体143が設けられる。
【0029】
ソケット導体は、典型的には、直列双曲線状放射型ソケット形態を持ち、この形態は、当該技術分野においてメス型直列電気コネクターにおいて知られるように、導体の内径の周囲に双曲線状に配列され、長軸方向に対して傾く、接触要素アレイによって特徴づけられる。このソケット導体は、RADSOK(登録商標)高電流電気ターミナルであってもよい。各ソケット導体(131、132、及び133)には、その近位端又はその近傍において接触部(contact)(それぞれ、134、135、及び136)が設けられる。接触部は、電気自動車を充電するように構成されるシステムなどの、充電システムの電気システムにコネクターを電気的に接続するためのものである。三つの絶縁体は、構造的に分離していてもよいし、あるいは、単一体の部分であってもよい。
【0030】
各ソケット導体は、ソケットの近位端103から遠位方向に個々のソケット導体距離へ延びる。同様に、各ソケット絶縁体も、ソケットの近位端103から遠位方向に個々の絶縁体距離へ延びる。ソケット導体距離及びソケット絶縁体距離は、全て互いに異なって特異であるという点で個別的であるが、必ずしもそうでなくともよい、ということが理解される。さらに、ソケット導体及びソケット絶縁体は、必ずしもソケットの近位端まで延びなくともよいことが理解される。むしろ、ソケットの近位端は、本明細書では、共通の参照部位として、すなわち、ソケット導体が延長し、かつ、プラグ導体による電気的接触のために暴露される遠位幅を測定するための参照部位として使用されることが理解される。さらにまた、ソケットの近位端は、ソケット絶縁体が延長し、電気的絶縁を実現する遠位幅を測定するための、共通参照部位として使用されることが理解される。
【0031】
内方ソケット導体131、中間ソケット導体132、及び外方ソケット導体133は、それぞれ、ソケットの近位端103から、各ソケット導体距離S31、S32、及びS33へ延びる。この実施例では、S31はS32に等しく、したがって、内方及び中間ソケット導体は、遠位方向へ、単一の長軸末端部位171に延びるが、一方、S33は、S31及びS32よりも大きく、したがって、外方ソケット導体は、内方及び中間ソケット導体の長軸末端部位171の遠位にある、異なる長軸末端部位173に延びる。
【0032】
内方ソケット絶縁体141、中間ソケット絶縁体142、及び外方ソケット絶縁体143は、それぞれ、ソケット101の近位端103から各絶縁体距離S41、S42、及びS43へ延びる。この実施例では、S41はS42に等しく、したがって、内方及び中間ソケット絶縁体は、遠位方向へ、単一の末端部位181に延びるが、一方、S43は、S41及びS42よりも大きく、したがって、外方ソケット絶縁体は、遠位方向、内方及び中間ソケット絶縁体の長軸末端部位171の遠位にある、異なる長軸末端部位183に延びる。
【0033】
各ソケット突起について、それぞれのソケット絶縁体−距離は、ソケット導体−距離よりも大きい(すなわち、S41>S31、S42>S32、及びS43>S33)。したがって、各ソケット絶縁体は、それぞれのソケット導体を過ぎてさらに遠位に延びる。さらに、各ソケット突起(111、112、及び113)について、それぞれのソケット絶縁体(141、142、及び143)の遠位部分は、放射方向内側挿入軸の方に延び、それぞれのソケット導体(131、132、及び133)の遠位端を覆う末端キャップ(それぞれ、144、145、及び146)を形成する。これらの末端キャップは、プラグ−及びソケット−導体の、接近・結合ペア間における物理的接触の前、又は、プラグ−及びソケット−導体の、離別・結合ペア間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる可能性がある。
【0034】
[プラグ]
【0035】
図1及び2を参照すると、本接続システムはさらに、挿入軸207に沿って近位端203から遠位端205へ長軸方向に延びるプラグ201を含む。このプラグは、それぞれが、円筒形外面、及び、双曲線状内面を持つ環形を有する、三つのプラグ突起を含み、これらは、それぞれ、円筒形の、第1の、内方プラグ口221を定める、第1内方プラグ突起211、内方プラグ突起211の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第2の、中間プラグ口222を定める、第2の、中間プラグ突起212、及び、中間プラグ突起212の周囲に同心円状に延び、その間に、環状の、第3の、外方プラグ口223を定める、第3の、外方プラグ突起213を含む。
【0036】
各プラグ口221、222、223は、挿入軸207に沿って(すなわち、同心円状にそれを取り囲んで)、プラグ近位端203の、又はその近傍の閉鎖近位端から、プラグ遠位端205の、又はそれに対面する開放遠位端まで長軸方向に延びる。本実施例では、各プラグ口の近位端は、挿入軸に沿って単一長軸部位261にあるが、別の実施例では、それらは様々な部位にあってもよい。
【0037】
各プラグ突起には、電気的に絶縁された、同心円状、外向きの、円筒形電気導体が設けられる。第2及び第3プラグ突起には、それぞれ、同心円状、内向きの電気絶縁体が設けられる。より詳細には、内方プラグ突起211は、第1の、内方プラグ導体231を備えるが、プラグ絶縁体を欠く。中間プラグ突起212には、第2の、中間プラグ導体232、及び、第2の、中間プラグ絶縁体242が設けられる。同様に、外方プラグ突起213にも、第3の、外方プラグ導体233、及び、第3の、外方プラグ絶縁体243が設けられる。
【0038】
プラグ導体は、典型的には、円筒形形態を持ち、この形態は、当該技術分野において上述の直列双曲線状電気コネクターとの結合に関して知られるように、反復可能な高品質電気的接続を実現する。各プラグ導体(234、235、及び236)には、その近位端又はその近傍において接触部(それぞれ、234、235、及び236)が設けられる。接触部は、電気自動車などの再充電可能なデバイスの電気システムに対し該プラグ導体を電気的に接続するためのものである。二つの絶縁体は、構造的に分離していてもよいし、あるいは、単一体の部分であってもよい。
【0039】
ソケット101の中にプラグ201を差し込むと、第1、第2、及び第3プラグ突起211、212、及び213は、それぞれ、第1、第2、及び第3ソケット口121、122、及び123の中に一致的に受容される。同時に、第1及び第2ソケット突起111及び112は、それぞれ、第2及び第3プラグ口222及び223の中に一致的に受容され、第3ソケット突起113は、第3プラグ突起213の上に、それを取り囲んで受容される。
【0040】
さらに詳細には、各ソケット導体は、それぞれのプラグ導体を協調的に受容するように構成される、すなわち、内方ソケット導体131は、内方プラグ導体231を協調的に受容するように構成され、中間ソケット導体132は、中間プラグ導体232を協調的に受容するように構成され、外方ソケット導体133は、外方プラグ導体233を協調的に受容するように構成される。三つのプラグ導体が全てそれぞれのソケット導体によって受容されると、プラグ−及びソケット−導体の各ペアは、互いに電気的に導通し、プラグ−及びソケット−導体の他の二つの各ペアからは電気的に絶縁される。
【0041】
各プラグ導体は、プラグの近位端203から遠位方向に個々のプラグ導体距離へ延びる。同様に、各プラグ絶縁体も、プラグの近位端203から遠位方向に個々のプラグ絶縁距離へ延びる。プラグ導体距離及びプラグ絶縁体距離は、全て互いに異なって特異であるという点で個別的であるが、必ずしもそうでなくともよい、ということが理解される。さらに、プラグ導体及びプラグ絶縁体は、必ずしもソケットの近位端まで延びなくともよいことが理解される。むしろ、プラグの近位端は、本明細書では、プラグ導体が延長し、かつ、ソケット−導体の一つによる電気的接触のために暴露される遠位幅を測定するための共通参照部位として使用されることが理解される。さらにまた、プラグの近位端は、プラグ絶縁体が延長し、電気的絶縁を実現する遠位幅を測定するための、共通参照部位として使用されることが理解される。
【0042】
内方プラグ導体231、中間プラグ導体232、及び外方プラグ導体233は、それぞれ、プラグ201の近位端203から、各プラグ導体距離P31、P32、及びP33へ延びる。この実施例では、P31はP32よりも大きく、したがって、内方プラグ導体は、遠位方向へ、中間プラグ導体の長軸末端部位272に対して遠位の長軸末端部位271に延びる。同様に、P33はP31よりも大きく、したがって、外方プラグ導体は、遠位方向へ、内方及び中間プラグ導体の長軸末端部位271及び272に対して遠位の長軸末端部位273に延びる。
【0043】
中間プラグ絶縁体242及び外方プラグ絶縁体243は、それぞれ、プラグの近位端203から各プラグ絶縁体距離P42及びP43へ延びる。この実施例では、P43はP42よりも大きく、したがって、外方プラグ絶縁体は、遠位方向へ、中間プラグ絶縁体の長軸末端部位282の遠位にある長軸末端部位283に延びる。
【0044】
中間及び外方プラグ突起それぞれについて、絶縁体距離は、それぞれの導体距離よりも大きい(すなわち、P42>P32、及びP43>P33)。したがって、各プラグ絶縁体は、それぞれのプラグ導体を過ぎてさらに遠位に延びる。さらに、各中間及び外方プラグ突起(212及び213)について、それぞれのプラグ絶縁体(242及び243)の遠位部分は、挿入軸から離れて放射方向外側に延び、それぞれのプラグ導体(232及び233)の遠位端を覆う末端キャップ(それぞれ、245及び246)を形成する。これらの末端キャップは、プラグ−及びソケット−導体の、接近・結合ペア間における物理的接触の前、又は、プラグ−及びソケット−導体の、離別・結合ペア間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる可能性がある。それらはさらに、ユーザーが誤って熱い導体に触れる危険度を下げる可能性がある。
【0045】
[充電ステーション]
【0046】
図3及び4を参照すると、本実施例はさらに、電気自動車を充電するための充電ステーションにある。上述の電気接続システムのソケット101の外に、充電ステーションはさらに伝達ケーブル301及び基礎ステーション401を含む。伝達ケーブルは、それぞれ、ケーブル絶縁体によって囲まれる、内方ケーブル導体331、中間ケーブル導体332、及び外方ケーブル導体333を含む3軸ケーブルであり、該ケーブル絶縁体は、内方ケーブル導体を囲み、中間ケーブル導体によって囲まれる内方ケーブル絶縁体341、中間ケーブル導体を囲み、外方ケーブル導体によって囲まれる中間ケーブル絶縁体342、及び、外方ケーブル導体を囲む外方絶縁体343を含む。充電ステーションは、電気的に分離される基礎ステーションアース433と共に、第1基礎ステーションリード431及び第2基礎ステーションリード432を有する電源411を含むか、又は、該電源に接続される。
【0047】
伝達ケーブル301は、基礎ステーション401をソケット101に物理的に接続する。さらに、内方ケーブル導体331は、内方ソケット導体131に第1基礎ステーションリード431を電気的に接続し、中間ケーブル導体332は、中間ソケット導体132に第2基礎ステーションリード432を電気的に接続し、外方ケーブル導体333は、外方ソケット導体133に基礎ステーションアース433を電気的に接続する。各ケーブル導体(331、332、及び333)は、上述のように、そのソケット導体の接触部(それぞれ、134、135、136)を介して、それぞれのソケット導体(131、132、及び133)に接続する。
【0048】
ソケットには、ハンドル191及び引き金193が設けられ、これらは、ガソリン動力自動車を充填するのに使用されるものに近似する。
【0049】
[電気自動車]
【0050】
図5及び6を参照すると、内方プラグ導体231は、電気自動車501の第1の電気EV導体531に、内方プラグ導体の接触部234及び第1のEV接触部534を介して電気的に接続する。同様に、中間プラグ導体232は、電気自動車の第2電気導体532に、中間プラグ導体の接触部235及び第2のEV接触部535を介して電気的に接続する。さらに、外方プラグ導体233は、電気自動車の第3電気EV導体533に、中間プラグ導体の接触部236及び第3のEV接触部536を介して電気的に接続する。
【0051】
第1及び第2のEV導体は、EVの電気システム及びバッテリーに電気的に接続し、一方、第3のEV導体は、EVのフレーム539に接地される。プラグ201がソケット101の中に受容され、内方及び中間プラグ−及びソケット−導体が接続すると、EV充電システムは、それぞれ、基礎ステーションの第1及び第2導体431及び432に電気的に接続され、これは、基礎ステーションによって充電されるよう、クルマのバッテリーシステムを電気的に接続する。第3のEV導体は、クルマのアースを充電ステーションのアースに接続する。
【0052】
外方プラグ導体233には、該外方プラグ導体と一体のフランジ239が設けられる。このフランジは、それを通じて該フランジが、電気自動車の金属ボディーに対し恒久的又は半恒久的付着部を介して付着される、接続ホールを有する。半恒久的付着とは、プラグのある局面の現存する又は差し迫った不具合により、著しい努力をもってしてのみ取り消されることを意図するものと理解される。プラグがソケットに受容され、外方プラグ−及びソケット−導体が接続すると、フレーム539は、フランジを介して(第3のEV導体の外にさらに)基礎ステーションのアース433に電気的に接続される。
【0053】
[プラグとソケットの関係]
【0054】
内方及び中間導体は、EVを充電するための電力を運んでいるので、これらは、システムが損傷したり、適正に動作しない場合、危険性を孕む可能性のあるものとなる。保護策として、外方プラグ導体−距離P33・プラス・外方ソケット導体−距離S33の合計は、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計よりも大きい。したがって、プラグをソケットに接続するとき、外方プラグ−及びソケット−導体は、内方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に接続する。同様に、ソケットからプラグを抜去するとき、内方プラグ−及びソケット−導体は、外方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に非接続化(disconnect)される。
【0055】
有利なことに、このように外方導体の組み合わせ長さが比較的大きいために、接続及び抜去プロセスばかりでなく充電の際にも、接地シールドによる内方及び中間導体の完全な包囲が実現される。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0056】
P33 + S33 > P31 + S31
【0057】
さらに、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計は、中間プラグ導体−距離P32・プラス・中間ソケット導体−距離S32の合計よりも大きい。したがって、プラグをソケットに接続するとき、内方プラグ−及びソケット−導体は、中間プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に接続する。同様に、ソケットからプラグを抜去するとき、中間プラグ−及びソケット−導体は、内方プラグ−及びソケット−導体の前に電気的に非接続化する。
【0058】
有利なことに、内方導体の組み合わせ長さが、中間導体の組み合わせ長さよりも大きいために、内方導体の接続はアーク放電無しに行われる。なぜなら、中間導体が接続されて回路を完成すること無しにはアーク放電は起こらないからである。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0059】
P31 + S31 > P32 + S32
【0060】
中間プラグ絶縁体距離P42は、中間プラグ導体距離P32よりも大きく、中間ソケット絶縁体距離S42は、中間ソケット−導体距離S32よりも大きい。さらに、中間プラグ絶縁体及び中間ソケット絶縁体は共に、ソケット挿入時、それぞれの導体の遠位端を覆い、互いに一致的に当接するような大きさの末端キャップを有する(すなわち、それらは、適正な許容度において、プラグ外径とソケット内径を適合させる大きさを持つ)。
【0061】
有利なことに、プラグ及びソケットの接続及び抜去の際、第1導体は既に電気的に接続されているにも拘わらず、一致的末端キャップは直接的暴露を阻止し、したがって、接近する中間プラグ−及びソケット−導体間における物理的接触の前、及び、離別する中間プラグ−及びソケット−導体間において物理的接触が破られた後、電気的アーク放電が起こる蓋然性を下げる。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0062】
P42 > P32 及び S42 > S32
【0063】
さらに、中間プラグ絶縁体−距離P42・プラス・内方ソケット絶縁体−距離S41の合計は、内方プラグ導体−距離P31・プラス・内方ソケット導体−距離S31の合計よりも大きい。さらに、中間プラグ絶縁体−距離P42・プラス・内方ソケット絶縁体−−距離S41の合計は、中間プラグ導体−距離P32・プラス・中間ソケット導体−距離S32の合計よりも大きい。
【0064】
したがって、プラグとソケットを接続するとき、中間プラグ導体と内方ソケット絶縁体は、同一幅を持ち、内方プラグ−及びソケット−導体の接触、又は、中間プラグ−及びソケット−導体の接触前に、内方プラグ−及びソケット−導体を中間プラグ−及びソケット−導体から電気的に絶縁する。同様に、プラグとソケットの接続を断つとき、中間プラグ導体と内方ソケット絶縁体は、同一幅を持ち、内方プラグ−及びソケット−導体が接触を断ち、かつ、中間プラグ−及びソケット−導体が接触を断つまで、内方プラグ−及びソケット−導体を中間プラグ−及びソケット−導体から電気的に絶縁する。数学的には、この関係は以下のように表すことができる。
【0065】
P42 + S41 > P31 + S31 及び
P42 + S41 > P32 + S32
【0066】
[コントロールシステム]
【0067】
図1−3及び5−6を参照すると、充電ステーションは、該充電ステーションの動作を制御するように構成されるコントロールシステムを含む。より詳細には、コントロールシステムは、基礎ステーション401におけるコントロールシステムコントローラー461、ソケット101の中に成分を持つセンサー機構、及び/又はプラグ201、及び又は、電気自動車内部のバッテリーコントロールシステム561を含む。
【0068】
コントロールシステムの第1局面は、陽性挿入検出システムである。特に、プラグ201及び/又はソケット101は、センサー機構の一部であり、各プラグ導体及びそれぞれのソケット導体間のポジティブな接続を提供するためにプラグに対するソケットの十分な挿入を少なくとも検出するものであり、そしてより一般的には、各プラグ導体及びそれぞれのソケット導体間の効果的な信頼性のある安全な接続を提供するようにソケットへのプラグの完全挿入を検出するものである一つ以上のセンサー463を持つように構成される。これらのセンサーは、プラグ及びソケットの相対的位置、及び/又は、各導体の接触効率を感受するように構成されてもよい。これらのセンサーを用い、コントロールシステムコントローラー461は、プラグ及びソケットが完全に係合した時点に充電操作を限定することが可能であり、それによって、ユーザーは、電気的にチャージされた通電導体に曝される危険から保護される。
【0069】
コントロールシステムの第2局面は、バッテリー充電コントローラーであり、センサー機構はこれからバッテリー充電パラメータを受容することが可能である。この局面では、バッテリーコントロールシステム561は、コントローラー461と交信し、その充電要件及びパラメータを伝え、最適又は好適な充電特性を実現するよう、充電ステーションに準備を整えさせる。
【0070】
これら二つの局面のいずれかにおいて、センサー機構は、その感受情報を、例えば、一つ以上のケーブル導体による非接地のRF通信信号を介して、コントロールシステムコントローラー461に通信するように構成される。
【0071】
コントロールシステムの第3局面は、充電コントローラーであるように構成されるコントローラーである。特に、コントロールシステムコントローラー461は、プラグ及びソケットが完全に係合したことを示すセンサー読み取り、充電要件を示すセンサー読み取り又は顧客の入力、及び、その他の取引情報(例えば、小売り施設において電力が配給される場合の支払い情報)に基づいて、伝達ケーブル及びソケットへの電力の適用を制御する。
【0072】
[冷却システム]
【0073】
図1−4を参照すると、充電ステーションはさらに、基礎ステーション401を冷却するために冷却剤を補給するように構成される、冷却剤補給601及び冷却剤補給路621を含む冷却システム、及び/又は、伝達ケーブル301、及び/又は、ソケット101、及び/又はプラグ201を備える。より詳細には、冷却システムは、伝達ケーブル301を通ってソケット101へ、ケーブル冷却剤通路321に沿って冷却剤(例えば、空気)を押し流すように構成される。伝達ケーブル内では、ケーブル冷却剤通路は、内方ケーブル絶縁体341内の内方ケーブル導体331に接する。必要に応じて、ケーブル冷却剤通路は、内方ケーブル導体の中心を同心円的に通過するようにしてもよい。
【0074】
ケーブル冷却剤通路321及びソケット101は、該ケーブル冷却剤通路が、ソケット開口151を通じてソケットと、より詳細には、内方ソケット口121と、液的に流通するように構成される。したがって、冷却システムの動作時、冷却剤は、ケーブル冷却剤通路から吐出されて内方ソケット口に入る。プラグ201がソケットの中に差し込まれると、内方プラグ口221は、内方ソケット口121と(著明な重複を持ちながら)液的に流通する。したがって、冷却システムの動作時、冷却剤は内方プラグ口221の中を通過する。内方プラグ口221の近位端では、開口251が、冷却剤に対し該プラグからの出口を提供する。したがって、冷却剤は、基礎ステーション401から、伝達ケーブル301、ソケット101、及びプラグ201を通り、恐らくは四つ全てを冷却しながら通過し、プラグから出る。
【0075】
[本実施例の異態様例]
【0076】
本実施例の一変異実施例では、ソケットがEVに付着され、一方、プラグは、伝達ケーブルに付着されることも、やろうと思えば可能である。このような実施例では、各基礎ステーション及びEV、開口などに対する上述の接続は、冷却システムの接続も含めて全て、システムの動作が等価的になるように、典型的には、プラグとソケットの間で逆転させることが考えられる。
【0077】
本実施例の別の変異実施例では、冷却剤は、別のガスであってもよいし、液体であってもよいし、又は、伝達ケーブル301、ソケット101、及び/又はプラグ201を通過する間、熱を吸収するにつれて状態変化を経過する冷却剤であってもよい。さらに、ケーブル及び/又はソケット及び/又はプラグの中に第2通路を、冷却剤が該第2通路からケーブル301を介して基礎ユニット401に帰還されるように(例えば、冷却剤が液体である場合)設けることもしようと思えば可能である。その他の変異態様も、本発明の範囲内にある。
【0078】
[方法]
【0079】
本実施例の方法は、図7−12に示されるように、ソケットハンドルを保持するユーザーが、ソケットを動かしながら順次経験する、一連の位置を経過する挿入ステップを含む。次いで、充電システムによるEVの充電が行われる。充電の完全終了、又は、充電の不完全終了時、本実施例の方法はさらに、図7−12に示すように(逆順序に見る)、ユーザーが、ソケットを動かしながら順次経験する、一連の位置を経過する抜去ステップを含む。
【0080】
図7を参照すると、本実施例の方法によれば、プラグ201及びソケット101は、それぞれの挿入軸107及び207を軸揃えさせ、かつ、その開放、遠位末端105、205を互いに直面させ、対面的関係に置かれる。この時点では(すなわち、この図示の部位では)、コントロールシステムコントローラー461は、伝達ケーブル及びソケットの内方及び中間導体に対する電力の印加を阻止するが(すなわち、ソケットは熱くない)、基礎ステーションアースの方は、外方ケーブル及びソケット導体に接続する。基礎ステーションアースは、このプロセスの間ずっと、外方ケーブル及びソケット導体に接続されたままである。
【0081】
図8を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、遠位方向に動かされる。外方ソケット絶縁体末端キャップ146は、外方プラグ絶縁体キャップ246の周囲を一致的に移動し、次いでそれを通過する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、外方ソケット導体133を、外方プラグ導体233から電気的に絶縁し、それらの間の電気的アーク放電を、外方導体が物理的に接続する前にそのような電気的アーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。本発明の目的のために、電気的絶縁という用語は、関連導体において、それらを完全に物理的に分離するために、該関連導体の間に固体の電気的絶縁体を介在させることを表す。一旦末端キャップが相互を通過すると、外方ソケット導体及び外方プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、プラグ及びソケットの内方及び中間導体の全長を取り囲む接地シールド(両方の外方導体を含む)が形成される。
【0082】
図9を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。内方ソケット絶縁体末端キャップ144は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245内で一致的に重複を開始する。これら末端キャップのそれぞれの絶縁体間の一致的関係は、内方導体を中間導体から電気的に絶縁するために該絶縁体を効果的に使用する。この電気的絶縁は、内方導体の内の一つと中間導体の内の一つとの間の電気的アーク放電を、内方又は中間導体が物理的に接続する前にそのようなアーク放電の可能性が仮にあるとしても、阻止する。一旦、末端キャップが、内方導体を中間導体から絶縁する相対的位置を確立すると、内方ソケット導体131及び内方プラグ導体231は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、基礎ステーションとEVの間に第1電気接続が形成され、電力が印加されるとEVには陽性電荷が与えられる。
【0083】
図10を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。中間ソケット絶縁体末端キャップ145は、中間プラグ絶縁体キャップ245の周囲を一致的に移動し、次いでそれを通過する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、内方導体を中間導体から電気的に絶縁するために、これらの絶縁体を効果的に使用する。この電気的絶縁は、中間ソケット導体132及び中間プラグ導体232間の電気的アーク放電を、それらの中間導体が物理的に接続する前にそのようなアーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。一旦末端キャップが相互を通過すると、中間ソケット導体及び中間プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに接続し、それによって、基礎ステーションとEVの間に第2電気接続が形成され、電力が印加されるとEVには陰性電荷が与えられる。
【0084】
図11を参照すると、ソケット101は、プラグ201に向けて、その挿入軸107に沿って、さらに遠位方向に動かされる。この図示部位では、各ソケット導体は、それぞれのプラグ導体に電気的、物理的に接続するが、電力は印加されない(すなわち、ソケットはまだ熱くはない)。
【0085】
図3及び12を参照すると、ソケット101はさらにその挿入軸107に沿ってプラグ201に向かって遠位方向に、プラグフランジ239がソケットがさらに進むことを物理的に阻止するまで、移動する。この位置に到達すると、ソケットは、センサー463を活性化し、これは、プラグに被さるソケットの十分な挿入を検出し、これらのセンサーは次に、コントロールシステムコントローラー461に対し、ソケットが完全にプラグに係合し、充電の準備を整えたことを送信する。これが前回行われなかった場合、ユーザーは、任意の必要情報(例えば、充電パラメータ、及び/又は、支払い情報)を入力し、スタートスイッチ(例えば、ソケット101に付属するハンドル191上のトリガー193)を活性化する。それに反応して、コントローラー461は、伝達ケーブル301を通ってソケットへ、ケーブル冷却剤通路321に沿って冷却剤(例えば、空気)を押し流し、さらに、伝達ケーブル及びソケットの内方導体に陽性電荷を、中間導体には陰性電荷を印加し(すなわち、これはソケットを熱くする)、充電が始まる。
【0086】
システムは、この物理的/電気的形態に、充電が完了するまで置かれる。充電が完了する前に、ソケットがプラグから部分的に引き抜かれることが仮にあったとしても、センサー463は、コントロールシステムコントローラー461に対し、ソケットがプラグから外れたことを送信する。次に、コントロールシステムコントローラー461は、伝達ケーブル及びソケットに対する電力の印加を遮断する(すなわち、ソケットはもはや熱くない)。これが起こったならば、改めてソケットをプラグに係合させ、再びスタートスイッチを押すことによって充電を再開してもよい。それとは別に、充電を十分行わない段階で終え、プロセスを、プラグからソケットを抜去するためのステップに続けて進めてもよい。
【0087】
図11を参照すると、一旦充電が完了すると(又は、充電が十分行われない段階で終了されると)、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向に動かされる。この時点(すなわち、この図示の部位)では、各ソケット導体は、電気的、物理的に、それぞれのプラグ導体に接続されているが、再び電力は印加されない(すなわち、ソケットは再び熱くない)。
【0088】
図10を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。中間ソケット導体及び中間プラグ導体は共に、物理的にも、電気的にも、互いに非接続化し、それによって、基礎ステーションとEVの間の、第2電気接続が破れる。中間ソケット絶縁体末端キャップ145は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245の周囲を一致的に移動する。これらの末端キャップ間の一致的関係は、中間ソケット導体132及び中間プラグ導体232間の電気的アーク放電を、それらの中間導体が物理的に非接続化した後にそのようなアーク放電の可能性が仮に存在するにしても、阻止する。
【0089】
図9を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。内方ソケット導体131及び内方プラグ導体231は共に、物理的にも、電気的にも、互いに非接続化し、それによって、基礎ステーションとEVの間の、第1電気接続が破れる。内方ソケット絶縁体末端キャップ144は、中間プラグ絶縁体末端キャップ245と一致的に重複することを続け、ソケット導体のどれかと、プラグ導体のどれかとの間の電気的アーク放電を、それらの内方導体が物理的に非接続化した後にもそのようなアーク放電の可能性が依然として存在しているにしても、阻止する。
【0090】
図8を参照すると、ソケット101は、その挿入軸107に沿って、プラグ201から離れて近位方向にさらに動かされる。一旦内方及び中間プラグ−及びソケット−導体が十分に分離されると、外方ソケット導体及び外方プラグ導体は、物理的にも、電気的にも互いに非接続化され、それによって、内方及び中間プラグ−及びソケット−導体の全長を取り囲む接地シールドが破られる。外方ソケット絶縁体末端キャップ146は、外方プラグ絶縁体末端キャップ246の周囲を一致的に移動し、離れる。これらの末端キャップ間の一致的関係は、外方ソケット導体133と外方プラグ導体233とを電気的に絶縁し、それらの間の電気的アーク放電を、それらの外方導体が物理的に非接続化した後にもそのようなアーク放電の可能性が依然として存在しているにしても、阻止する。
【0091】
本発明は、充電システム及び接続システムを設計、生産するための装置及び方法の外に、それら充電システム及び接続システムそれ自体を使用するための装置及び方法を含むことが理解される。さらに、本発明の各種実施例は、上述の特色の様々な組み合わせを組み入れることが可能である。要するに、上に開示される特色は、本発明の想定範囲内で、多様な形態において組み合わせることが可能である。
【0092】
これまで本発明の特定形態を図示し、説明してきたわけであるが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく各種改変の実行が可能であることは明白であろう。したがって、本発明は、好ましい実施例のみを参照しながらこれまで詳述してきたわけであるが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく種々の改変を実行することが可能であることを了解するであろう。したがって、本発明は、上記説明によって限定されることを意図するものではなく、下記の特許請求項に対する参照によって定義されるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位ソケット末端から遠位ソケット末端まで長軸方向に延びるものであって、長軸方向に延びる内方ソケット口を規定する内方ソケット突起、中間ソケット口を内方ソケット突起との間に形成する内方ソケット突起の周囲に同心円状に延びる中間ソケット突起、及び、外方ソケット口を中間ソケット突起との間に形成する中間ソケット突起の周囲に同心円状に延びる外方ソケット突起を含むソケットと、ここで、各ソケット口が、そのソケットの近位端から各導体距離へ延びる内向き電気導体及び開放遠位端を有し、及び、
近位プラグ末端から遠位プラグ末端まで長軸方向に延びるものであって、内方プラグ突起、内方プラグ突起の周囲に同心円状に延びる中間プラグ突起、及び、中間突起の周囲に同心円状に延びる外方プラグ突起を含むプラグとを含む電気接続システムであって、ここで各プラグ突起がプラグの近位端から各導体距離を延ばし各ソケット突起の内向き導体によって各ソケット口内において合致するよう受容されるように構成される外向き電気導体で構成され、
前記外方プラグ突起と前記外方ソケット突起の導体距離の合計が、前記内方プラグ突起と前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする電気接続システム。
【請求項2】
前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計が、前記中間プラグ突起及び前記中間ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項3】
各ソケット突起が、前記ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有することを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項4】
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、内向き電気絶縁体を有することを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項5】
各ソケット突起が、ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有し;
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、内向き電気絶縁体を有し;かつ、
各絶縁体が、それぞれのソケット導体の遠位末端を覆う末端キャップを形成するように、放射方向に延びることを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項6】
前記内方ソケット突起が、前記ソケットの近位端から絶縁体距離まで延びる外向き電気絶縁体を有し;
前記中間プラグ突起が、前記プラグの近位端から絶縁体距離まで延びる内向き電気絶縁体を有し;かつ、
前記内方ソケット突起及び前記中間プラグ突起の絶縁体距離の合計が、前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項7】
前記ステーション電気コネクターが、該ステーション電気コネクターの、前記デバイス電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;かつ、
前記基礎ユニットは、前記ステーション電気コネクターの前記デバイス電気コネクターとの完全係合を前記センサーが示すときだけ、前記電源から前記内方及び中間導体への電力を印加するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項8】
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して、前記センサーからの読み取り値を無線的に受容するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項9】
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して、前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項10】
前記ソケット及びプラグが、それぞれ、冷却剤を通過させるために、それぞれの内方口を通る通路を形成する近位オリフィスを備えるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項11】
前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計が、前記中間プラグ突起及び前記中間ソケット突起の導体距離の合計よりも大きく;
各ソケット突起は、前記ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる外向き電気絶縁体を有し;
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる内向き電気絶縁体を有し;
各絶縁体は、それぞれのソケット導体の遠位末端を覆う末端キャップを形成するように放射方向に延び;
前記内方ソケット突起及び前記中間プラグ突起の絶縁体距離の合計が、前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きく;
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;
前記基礎ユニットは、前記センサーが前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成され;かつ、
前記ソケット及びプラグが、それぞれ、冷却剤を通過させるために、それぞれの内方口を通る通路を形成する近位オリフィスを備えるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項12】
デバイス電気コネクターを有する再充電が可能なデバイスを充電するための充電ステーションであって:
電気アース、及び、第1リード及び第2リードを有する電源と共に構成される基礎ユニットと;
前記デバイス電気コネクターに係合するように構成され、そして、内方導体、中間導体、及び、外方導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体、及び、近位端を有するステーション電気コネクターと、ここで、各ソケット導体が前記ソケットの近位端からそれぞれの導体距離を遠位方向に延ばすが;及び、
前記基礎ユニットをステーション電気導体に物理的に接続し、かつ、第1リードを内方導体に、第2リードを中間導体に、及び、電気アースを外方導体に電気的に接続する伝達ケーブルと;を含み、
前記外方導体・導体距離は、前記内方導体・導体距離よりも大きく;かつ、
前記外方導体・導体距離は、該中間導体・導体距離もよりも大きいことを特徴とする充電ステーション。
【請求項13】
前記内方導体・導体距離が、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項14】
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;かつ、
前記基礎ユニットは、前記センサーが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項15】
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項14に記載の充電ステーション。
【請求項16】
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項17】
前記内方導体・導体距離が前記中間導体・導体距離よりも大きく;
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;
前記基礎ユニットは、前記センサーが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成され;かつ、
前記基礎ユニットが、該三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項18】
ステーション電気コネクター、電気アースと構成される基礎ユニット、第1リード及び第2リードを有する電源を有する充電ステーションによって再充電可能なデバイスであって;
前記再充電可能なデバイスのためにアースを形成するボディーと;
第1リード及び第2リードを有するバッテリーと;
前記ステーション電気コネクターと係合するように構成され、かつ、近位端、並びに、内方導体、中間導体、及び外方導体を含む三つの電気的に絶縁される同心円導体を有するデバイス電気コネクターとを含むが、ここで、各導体が、前記ソケットの近位端から、それぞれの導体距離を遠位方向に延ばし;
前記電源第1リードは前記内方導体に電気的に接続され、前記電源第2リードは前記中間導体に電気的に接続され、前記ボディーは前記外方導体に電気的に接続され;
前記外方導体・導体距離は、前記内方導体・導体距離よりも大きく;かつ、
前記外方導体・導体距離は、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする再充電可能デバイス。
【請求項19】
前記内方導体・導体距離が、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする請求項18に記載の再充電可能デバイス。
【請求項20】
前記三つの導体の内の一つ以上を介してバッテリー充電情報を無線的に送信するように構成されるコントローラーをさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載の再充電可能デバイス。
【請求項21】
電源を有し、かつ、内方、中間、及び外方同心円導体を含む第2コネクターを有する再充電ステーションを用いて、内方、中間、及び外方同心円導体を含む第1コネクターを有する再充電可能デバイスを充電する方法であって:
該第2コネクター外方導体をアースに接続する工程と;
前記第1コネクター外方導体と該第2コネクター外方導体を電気的に接続する工程と;
前記第1及び第2コネクターの外方導体が接続された後、前記第1コネクターの内方導体と前記第2コネクターの内方導体を電気的に接続する工程と;
前記第1及び第2コネクターの内方導体が接続された後、前記第1コネクターの中間導体と前記第2コネクターの中間導体を電気的に接続する工程と;及び、
前記第1及び第2コネクターの中間導体が接続された後、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程とを含む方法。
【請求項22】
両内方導体が接続される前に、絶縁体で両中間導体から前記内方導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1コネクターの内方導体が、前記第2コネクターの内方導体に接続されるまで、前記第2コネクターの内方導体から前記第1コネクターの内方導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1コネクターの中間導体が、前記第2コネクターの中間導体に接続されるまで、前記第2コネクターの中間導体から前記第1コネクターの中間導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第1コネクター及び第2コネクターが完全係合状態に達するときに前記再充電ステーションにシグナルを送信する工程をさらに含み、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程は、シグナルを送信する工程の後となるまで為されないことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記内方導体が接続される前に、絶縁体によって、両中間導体から両内方導体を電気的に絶縁する工程と;
前記第1コネクターの内方導体が、前記第2コネクターの内方導体に接続されるまで、前記第2コネクターの内方導体から前記第1コネクターの内方導体を電気的に絶縁する工程と;
前記第1コネクターの中間導体が、前記第2コネクターの中間導体に接続されるまで、前記第2コネクターの中間導体から前記第1コネクターの中間導体を電気的に絶縁する工程と;及び、
前記第1コネクター及び第2コネクターが完全係合状態に達するとき、前記再充電ステーションに信号を送信する工程と、をさらに含むが、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程は、前記信号を送信する工程の後となるまで為されないことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
近位端、並びに、内方ソケット導体、中間ソケット導体、及び外方ソケット導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体を有するソケットと、ここで、各ソケット導体は前記ソケットの近位端からそれぞれの導体距離だけ遠位方向に延びるが;及び、
近位端、並びに、内方プラグ導体、中間プラグ導体、及び外方プラグ導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体を有するプラグとを含む電気接続システムにおいて、ここで、各プラグ導体は、前記プラグの近位端からそれぞれの導体距離だけ遠位方向に延びるが;
前記プラグの外方導体・導体距離足す前記ソケットの外方導体・導体距離の合計が、前記プラグの内方導体・導体距離足す前記ソケットの内方導体・導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする電気接続システム。
【請求項28】
前記プラグの内方導体・導体距離足すソケットの内方導体・導体距離の合計が、前記プラグの中間導体・導体距離足すソケットの中間導体・導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項27に記載の電気接続システム。
【請求項1】
近位ソケット末端から遠位ソケット末端まで長軸方向に延びるものであって、長軸方向に延びる内方ソケット口を規定する内方ソケット突起、中間ソケット口を内方ソケット突起との間に形成する内方ソケット突起の周囲に同心円状に延びる中間ソケット突起、及び、外方ソケット口を中間ソケット突起との間に形成する中間ソケット突起の周囲に同心円状に延びる外方ソケット突起を含むソケットと、ここで、各ソケット口が、そのソケットの近位端から各導体距離へ延びる内向き電気導体及び開放遠位端を有し、及び、
近位プラグ末端から遠位プラグ末端まで長軸方向に延びるものであって、内方プラグ突起、内方プラグ突起の周囲に同心円状に延びる中間プラグ突起、及び、中間突起の周囲に同心円状に延びる外方プラグ突起を含むプラグとを含む電気接続システムであって、ここで各プラグ突起がプラグの近位端から各導体距離を延ばし各ソケット突起の内向き導体によって各ソケット口内において合致するよう受容されるように構成される外向き電気導体で構成され、
前記外方プラグ突起と前記外方ソケット突起の導体距離の合計が、前記内方プラグ突起と前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする電気接続システム。
【請求項2】
前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計が、前記中間プラグ突起及び前記中間ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項3】
各ソケット突起が、前記ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有することを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項4】
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、内向き電気絶縁体を有することを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項5】
各ソケット突起が、ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、外向き電気絶縁体を有し;
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる、内向き電気絶縁体を有し;かつ、
各絶縁体が、それぞれのソケット導体の遠位末端を覆う末端キャップを形成するように、放射方向に延びることを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項6】
前記内方ソケット突起が、前記ソケットの近位端から絶縁体距離まで延びる外向き電気絶縁体を有し;
前記中間プラグ突起が、前記プラグの近位端から絶縁体距離まで延びる内向き電気絶縁体を有し;かつ、
前記内方ソケット突起及び前記中間プラグ突起の絶縁体距離の合計が、前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の電気接続システム。
【請求項7】
前記ステーション電気コネクターが、該ステーション電気コネクターの、前記デバイス電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;かつ、
前記基礎ユニットは、前記ステーション電気コネクターの前記デバイス電気コネクターとの完全係合を前記センサーが示すときだけ、前記電源から前記内方及び中間導体への電力を印加するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項8】
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して、前記センサーからの読み取り値を無線的に受容するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項9】
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して、前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項10】
前記ソケット及びプラグが、それぞれ、冷却剤を通過させるために、それぞれの内方口を通る通路を形成する近位オリフィスを備えるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項11】
前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計が、前記中間プラグ突起及び前記中間ソケット突起の導体距離の合計よりも大きく;
各ソケット突起は、前記ソケットの近位端から、そのソケット突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる外向き電気絶縁体を有し;
前記中間及び外方プラグ突起が、それぞれ、前記プラグの近位端から、そのプラグ突起の各導体距離よりも大きい絶縁体距離まで延びる内向き電気絶縁体を有し;
各絶縁体は、それぞれのソケット導体の遠位末端を覆う末端キャップを形成するように放射方向に延び;
前記内方ソケット突起及び前記中間プラグ突起の絶縁体距離の合計が、前記内方プラグ突起及び前記内方ソケット突起の導体距離の合計よりも大きく;
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;
前記基礎ユニットは、前記センサーが前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成され;かつ、
前記ソケット及びプラグが、それぞれ、冷却剤を通過させるために、それぞれの内方口を通る通路を形成する近位オリフィスを備えるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気接続システム。
【請求項12】
デバイス電気コネクターを有する再充電が可能なデバイスを充電するための充電ステーションであって:
電気アース、及び、第1リード及び第2リードを有する電源と共に構成される基礎ユニットと;
前記デバイス電気コネクターに係合するように構成され、そして、内方導体、中間導体、及び、外方導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体、及び、近位端を有するステーション電気コネクターと、ここで、各ソケット導体が前記ソケットの近位端からそれぞれの導体距離を遠位方向に延ばすが;及び、
前記基礎ユニットをステーション電気導体に物理的に接続し、かつ、第1リードを内方導体に、第2リードを中間導体に、及び、電気アースを外方導体に電気的に接続する伝達ケーブルと;を含み、
前記外方導体・導体距離は、前記内方導体・導体距離よりも大きく;かつ、
前記外方導体・導体距離は、該中間導体・導体距離もよりも大きいことを特徴とする充電ステーション。
【請求項13】
前記内方導体・導体距離が、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項14】
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;かつ、
前記基礎ユニットは、前記センサーが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項15】
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項14に記載の充電ステーション。
【請求項16】
前記基礎ユニットが、前記三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項17】
前記内方導体・導体距離が前記中間導体・導体距離よりも大きく;
前記ステーション電気コネクターが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を感受するためのセンサーを含み;
前記基礎ユニットは、前記センサーが、前記デバイス電気コネクターと前記ステーション電気コネクターとの完全係合を示す時にのみ、前記内方及び中間導体に前記電源からの電力を印加するように構成され;
前記基礎ユニットが、前記三つの導体の内の一つ以上を介して前記センサーからの読み取り値を無線的に受取るように構成され;かつ、
前記基礎ユニットが、該三つのステーション電気コネクター導体の内の一つ以上を介して前記電気デバイスからのバッテリー充電情報を無線的に受取るように構成されることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション。
【請求項18】
ステーション電気コネクター、電気アースと構成される基礎ユニット、第1リード及び第2リードを有する電源を有する充電ステーションによって再充電可能なデバイスであって;
前記再充電可能なデバイスのためにアースを形成するボディーと;
第1リード及び第2リードを有するバッテリーと;
前記ステーション電気コネクターと係合するように構成され、かつ、近位端、並びに、内方導体、中間導体、及び外方導体を含む三つの電気的に絶縁される同心円導体を有するデバイス電気コネクターとを含むが、ここで、各導体が、前記ソケットの近位端から、それぞれの導体距離を遠位方向に延ばし;
前記電源第1リードは前記内方導体に電気的に接続され、前記電源第2リードは前記中間導体に電気的に接続され、前記ボディーは前記外方導体に電気的に接続され;
前記外方導体・導体距離は、前記内方導体・導体距離よりも大きく;かつ、
前記外方導体・導体距離は、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする再充電可能デバイス。
【請求項19】
前記内方導体・導体距離が、前記中間導体・導体距離よりも大きいことを特徴とする請求項18に記載の再充電可能デバイス。
【請求項20】
前記三つの導体の内の一つ以上を介してバッテリー充電情報を無線的に送信するように構成されるコントローラーをさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載の再充電可能デバイス。
【請求項21】
電源を有し、かつ、内方、中間、及び外方同心円導体を含む第2コネクターを有する再充電ステーションを用いて、内方、中間、及び外方同心円導体を含む第1コネクターを有する再充電可能デバイスを充電する方法であって:
該第2コネクター外方導体をアースに接続する工程と;
前記第1コネクター外方導体と該第2コネクター外方導体を電気的に接続する工程と;
前記第1及び第2コネクターの外方導体が接続された後、前記第1コネクターの内方導体と前記第2コネクターの内方導体を電気的に接続する工程と;
前記第1及び第2コネクターの内方導体が接続された後、前記第1コネクターの中間導体と前記第2コネクターの中間導体を電気的に接続する工程と;及び、
前記第1及び第2コネクターの中間導体が接続された後、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程とを含む方法。
【請求項22】
両内方導体が接続される前に、絶縁体で両中間導体から前記内方導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1コネクターの内方導体が、前記第2コネクターの内方導体に接続されるまで、前記第2コネクターの内方導体から前記第1コネクターの内方導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1コネクターの中間導体が、前記第2コネクターの中間導体に接続されるまで、前記第2コネクターの中間導体から前記第1コネクターの中間導体を電気的に絶縁する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第1コネクター及び第2コネクターが完全係合状態に達するときに前記再充電ステーションにシグナルを送信する工程をさらに含み、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程は、シグナルを送信する工程の後となるまで為されないことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記内方導体が接続される前に、絶縁体によって、両中間導体から両内方導体を電気的に絶縁する工程と;
前記第1コネクターの内方導体が、前記第2コネクターの内方導体に接続されるまで、前記第2コネクターの内方導体から前記第1コネクターの内方導体を電気的に絶縁する工程と;
前記第1コネクターの中間導体が、前記第2コネクターの中間導体に接続されるまで、前記第2コネクターの中間導体から前記第1コネクターの中間導体を電気的に絶縁する工程と;及び、
前記第1コネクター及び第2コネクターが完全係合状態に達するとき、前記再充電ステーションに信号を送信する工程と、をさらに含むが、前記第2コネクターの内方及び中間導体を前記電源に接続する工程は、前記信号を送信する工程の後となるまで為されないことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
近位端、並びに、内方ソケット導体、中間ソケット導体、及び外方ソケット導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体を有するソケットと、ここで、各ソケット導体は前記ソケットの近位端からそれぞれの導体距離だけ遠位方向に延びるが;及び、
近位端、並びに、内方プラグ導体、中間プラグ導体、及び外方プラグ導体を含む三つの電気的に絶縁された同心円導体を有するプラグとを含む電気接続システムにおいて、ここで、各プラグ導体は、前記プラグの近位端からそれぞれの導体距離だけ遠位方向に延びるが;
前記プラグの外方導体・導体距離足す前記ソケットの外方導体・導体距離の合計が、前記プラグの内方導体・導体距離足す前記ソケットの内方導体・導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする電気接続システム。
【請求項28】
前記プラグの内方導体・導体距離足すソケットの内方導体・導体距離の合計が、前記プラグの中間導体・導体距離足すソケットの中間導体・導体距離の合計よりも大きいことを特徴とする請求項27に記載の電気接続システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2011−519145(P2011−519145A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507437(P2011−507437)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/002622
【国際公開番号】WO2009/134379
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(506008881)エアロヴァイロンメント インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/002622
【国際公開番号】WO2009/134379
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(506008881)エアロヴァイロンメント インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
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