説明

電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構

【課題】電気自動車用充電装置において、感電や漏電を防止し、簡素な構造で低コストに製造可能なセーフティ機構を提供する。
【解決手段】主電源スイッチ1をオンにして通電したときは、メイン電線Mを通じて出力端子6に電力が供給される一方、断線検出装置3の電圧入力端子31によってメイン電線M内において少なくとも電圧が検出されて、かつ、電流入力端子32によってメイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときには、出力端子6から車載バッテリーVに対して通電していないとして、断線信号Sが出力され、この断線信号Sを前記タイマーリレー装置4が受信して、所定時間後に通電経路を切り替えることによって前記電磁開閉式スイッチ2をオフ側に駆動して、メイン電線Mへの通電が遮断されるとともに、警報装置5により警報状態が表示されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用の充電装置の改良、更に詳しくは、感電や漏電を防止して、利用者の電気的な安全を確保することができ、かつ、接続プラグなどの機器の損傷を防止することができ、しかも、簡素な構造で低コストに製造可能な電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、近年の中国や開発途上国におけるモータリゼーションの急速な進行や経済の発展に伴い、エネルギーの消費は急増し、炭酸ガスの増加など地球環境の悪化が大きな社会課題になっているほか、化石燃料の枯渇が現実味を帯び、内燃機関を動力とする従来型の自動車の将来が危惧される時代になってきていることから、最近では、2次電池の技術開発が進み、化石燃料の使用を減らすため、電気自動車やプラグインハイブリッド車など(EV:electric-vehicle)が時代的主流になりつつある。
【0003】
ところで、電気自動車は、電池容量に限界があることから、1充電あたりの航続距離が限られるため、街のいたるところに充電できる装置および施設(充電スタンド)が必要となる。
【0004】
従来のガソリン等を燃料とした内燃機関を動力とする自動車は、各所に設置されたガソリンスタンドなどで、短時間に燃料の補給が可能であるが、電気自動車は、充電に時間がかかるので、従来のように、ガソリンスタンドで簡単に燃料を補給するような感覚で充電することはできない。
【0005】
このような事情から、電気自動車の電池自体を交換する方法も提案されてはいるが、電池の再充電に要する時間が長いことや、電池は自動車の規模に合わせて専用として用いなければならないため単価も高く、しかも、単位エネルギーあたりの容積がガソリンなどの燃料に比べてはるかに大きいために、多数の充電された電池をガソリンスタンドのように各所に配置しておくことはきわめて困難である。
【0006】
そこで、新たな手段として、比較的長時間車を止めておくことから、駐車場を電気自動車の充電場所として駐車時間を充電に活用できることを鑑みれば、従来のガソリンスタンドに変わるインフラとして整備されていく構想が考えられる。
【0007】
特に、駐車場に複数の車室を設け、入出室を検知してロック機構を作動させ、駐車時間に応じて駐車料金を課金するコインパーキング場は、電気自動車の充電場所としても最適である。
【0008】
もちろん充電場所は、コインパーキング場に限らず、一般的な駐車場など、車を止めておく場所であれば問題ないが、それらの場所に設置する充電装置としては、利用者にとって安全で使いやすいシンプルなものが良く、設置する業者の側にとってもシンプルで故障しにくく導入しやすい経済性を持ったものであることが望まれる。
【0009】
従来、200Vや100V級の電圧で充電する充電スタンドについては、すでに多くのものが開示されており、これらの中には、単に100Vや200Vのコンセントだけを備えた最も簡単なコンセントタイプや、EVと充電スタンド間にケーブルを接続した後に充電開始ボタンやスイッチを押して充電を始めるタイプ、夜間の安価な電力で充電を始められるようにタイマースイッチを備えたタイプ(例えば、特許文献1参照)、利用者を限定できるキー操作タイプ、利用者に課金するためにカード認識できるタイプなどがある。
【0010】
ところが、充電した際の電気料金はガソリン自動車のガソリン代の数分の一と安価であるため、商業用に充電スタンドを設置する事業者においては、高価な充電スタンドでは投資資金の回収が困難であるという問題がある。
【0011】
また、かかるEV充電用のスタンドは、コンセントだけの充電スタンドを、コインパーキング場などに設置した場合、荷電状態にある電源とEVのコード等を直接つなぐことになるため、EVと充電スタンドを電気的に接続した後に、充電用のスイッチを操作し充電を開始する順序となるが、仮に、この順序を間違えて、充電用のスイッチを入れて充電スタンドの出力端子に電圧が印加された状態でEVとの接続を行うと、電気火花が発生して接続プラグを損傷するおそれがあった。
【0012】
また、充電後に充電スタンドとEVとの接続を外す場合にも、充電用の電磁開閉器のスイッチが入っていてまだ通電状態であるときに、EVとの接続を切り離そうとすると、そのときにも電気火花が発生する危険性があった。
【0013】
更にまた、充電スタンドは、屋外に設置されている場合が多いため、降雨時に、コンセントに充電用のケーブルをつないだまま放置すると、ケーブル先端に誤って触れたり、ケーブル先端のプラグが水に濡れて、漏電による感電事故が発生するおそれもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平7−115732号公報(第2−3頁、図1−3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、従来の電気自動車用の充電装置に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、感電や漏電を防止して、利用者の電気的な安全を確保することができ、かつ、接続プラグなどの機器の損傷を防止することができ、しかも、簡素な構造で低コストに製造可能な電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0017】
即ち、本発明は、電気自動車の車載バッテリーVを充電する充電装置において、
外部電源Pから供給される電力に対して、オン/オフを切り替えることによってメイン電線Mに通電可能な主電源スイッチ1と;
この主電源スイッチ1より下流のメイン電線M内に設置され、電磁的に駆動して、更に下流への通電のオン/オフを切り替え可能な電磁開閉式スイッチ2と;
前記メイン電線M内の電圧を検出可能な電圧入力端子31と、同メイン電線M内の電流を検出可能な電流入力端子32を備えており、メイン電線M内に少なくとも電圧がかかっている時に、メイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときに、断線信号Sを出力可能な断線検出装置3と;
この断線検出装置3からの断線信号Sを受信して、所定時間後に通電経路を切り替え可能なタイマーリレー装置4と;
少なくともブザー音の発生またはランプの点灯によって警報状態を表示可能な警報装置5と;
前記メイン電線Mの末端に配設され、前記車載バッテリーVへの導電線を接続可能な出力端子6と;
を少なくとも具備して構成されており、
前記主電源スイッチ1をオンにして通電したときは、前記メイン電線Mを通じて出力端子6に電力が供給される一方、
前記断線検出装置3の電圧入力端子31によってメイン電線M内において少なくとも電圧が検出されて、かつ、電流入力端子32によってメイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときには、前記出力端子6から車載バッテリーVに対して通電していないとして、断線信号Sが出力され、
この断線信号Sを前記タイマーリレー装置4が受信して、所定時間後に通電経路を切り替えることによって前記電磁開閉式スイッチ2をオフ側に駆動して、メイン電線Mへの通電が遮断されるとともに、
当該タイマーリレー装置4の作動を介して前記断線信号Sを受信した警報装置5により警報状態が表示されるようにするという技術的手段を採用したことによって、電気自動車用の充電装置におけるセーフティ機構を完成させた。
【0018】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、断線検出装置3の電圧入力端子31および電流入力端子32の出力端子を、接点出力にするという技術的手段を採用することができる。
【0019】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、電磁開閉式スイッチ2を、励磁回路に電圧が印加されることによって駆動するようにするという技術的手段を採用することができる。
【0020】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、断線検出装置3の電流入力端子32を、先端部に配設された電流変成器32aからの信号が入力されるようにするという技術的手段を採用することができる。
【0021】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、外部電源Pを、交流の100〜200ボルト級にするという技術的手段を採用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明にあっては、電気自動車の車載バッテリーを充電する充電装置において、主電源スイッチと;電磁開閉式スイッチと;断線検出装置と;タイマーリレー装置と;警報装置と;出力端子と;を少なくとも具備して構成して、
前記主電源スイッチをオンにして通電したときは、前記メイン電線を通じて出力端子に電力が供給される一方、前記断線検出装置の電圧入力端子によってメイン電線内において少なくとも電圧が検出されて、かつ、電流入力端子によってメイン電線内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときには、前記出力端子から車載バッテリーに対して通電していないとして、断線信号を出力して、この断線信号を前記タイマーリレー装置が受信して、所定時間後に通電経路を切り替えることによって前記電磁開閉式スイッチをオフ側に駆動して、メイン電線への通電を遮断するとともに、当該タイマーリレー装置の作動を介して前記断線信号を受信した警報装置により警報状態を表示することができる。
【0023】
したがって、本発明のセーフティ機構によれば、感電や漏電を防止して、利用者の電気的な安全を確保することができ、かつ、接続プラグなどの機器の損傷を防止することができ、しかも、簡素な構造で低コストに製造可能であることから、産業上の利用価値は頗る大きいと云える。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態のセーフティ機構を表わす概略図である。
【図2】本発明の実施形態のセーフティ機構の動作を表わすフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて、更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0026】
本発明の実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものは主電源スイッチであり、この主電源スイッチ1は、外部電源Pから供給される電力に対して、オン/オフを切り替えることによってメイン電線Mに通電可能なスイッチである。この主電源スイッチ1は、受電盤の中に収容することができ、この受電盤には、適宜、漏電スイッチを収容することもできる。
【0027】
また、符号2で指示するものは電磁開閉式スイッチであり、この電磁開閉式スイッチ2は、前記主電源スイッチ1より下流のメイン電線M内に設置され、電磁的に駆動して、更に下流への通電のオン/オフを切り替え可能なスイッチである。本実施形態では、この電磁開閉式スイッチ2は、励磁回路に電圧を印加することによって駆動して開閉できるものを採用する。
【0028】
更にまた、符号3で指示するものは断線検出装置であり、この断線検出装置3は、前記メイン電線M内の電圧を検出可能な電圧入力端子31と、メイン電線M内の電流を検出可能な電流入力端子32を備えており、メイン電線M内に少なくとも電圧がかかっている時に、メイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときに、断線信号Sを出力可能である。
【0029】
本実施形態では、この断線検出装置3の電圧入力端子31および電流入力端子32の出力端子を、接点出力にすることができ、メイン電線Mの一部に接続することができる。また、本実施形態では、電流入力端子32を先端部に配設した電流変成器32a(CT:current-trance)からの信号が入力されるものを採用することができる。
【0030】
更にまた、符号4で指示するものはタイマーリレー装置であり、このタイマーリレー装置4は、前記断線検出装置3からの断線信号Sを受信して、所定時間後に通電経路を切り替え可能である。
【0031】
更にまた、符号5で指示するものは警報装置であり、この警報装置5は、少なくともブザー音の発生またはランプの点灯によって警報状態を表示可能である。
【0032】
更にまた、符号6で指示するものは出力端子であり、この出力端子6は、前記メイン電線Mの末端に配設され、前記車載バッテリーVへの導電線などを接続可能である。
【0033】
しかして、本発明は、電気自動車の車載バッテリーVを充電する充電装置におけるセーフティ機構であって、具体的な使用手順について以下に説明する。
【0034】
まず、主電源スイッチ1をオンにして、外部電源Pからメイン電線Mに通電する。そして、タイマーリレー装置4の充電開始スイッチ41を操作して、電磁開閉式スイッチ2の励磁回路を励磁してスイッチをオンにして、メイン電線Mを通じて出力端子6に電力が供給される。この際、タイマーリレー装置4は、充電開始スイッチ41がオフの状態では「閉」のb接点が使われるので、充電開始スイッチ41の操作で電磁開閉式スイッチ2がオンとなり、出力端子6に通電し、正常な充電可能状態となる。また、この際、適宜、電源ランプを点灯させることもできる。
【0035】
本実施形態では、100〜200ボルト級の外部電源Pを採用するとともに、出力端子6にはソケット式のコンセントプラグを採用する。そしてこの通電状態において、出力端子6を介して電気自動車の車載バッテリーVを充電することができる。
【0036】
次いで、例えば、車載バッテリーVへの充電が完了した場合や、出力端子6においてプラグ等が外れていた場合、あるいは何らかの理由でメイン電線Mが断線していた場合などのように、前記断線検出装置3の電圧入力端子31によって、メイン電線M内において少なくとも電圧が検出されて、かつ、電流入力端子32によってメイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときには、前記出力端子6から車載バッテリーVに対して通電していないとして、断線信号Sを出力する。
【0037】
この際、断線検出装置3の各入力端子31・32を接点出力にすることにより、電圧および電流端子に入力がない状態と、電圧があってかつ電流がある値以上流れているときには接点出力はオフとなり、電圧が印加されていてかつ電流が一定電流以下のときには、接点出力がオンになる。したがって、充電開始スイッチ41をオンにして充電を開始しようとすると、電磁開閉式スイッチ2はオンし、出力端子6に電圧が印加される。この際、この出力端子6から車載バッテリーVへの接続ができていれば充電が行われる。
【0038】
そして、電磁開閉式スィッチ2がオンしても、出力端子6と車載バッテリーVへの接続がなされていないか、あるいは一定電流以下の時には、断線検出装置3の接点出力がオンになるので、前記断線信号Sを前記タイマーリレー装置4が受信して、所定時間後(例えば30〜60秒後)に通電経路を(a接点に)切り替えることによって前記電磁開閉式スイッチ2をオフ側に駆動して、メイン電線Mへの通電を遮断する。
【0039】
即ち、接続端子6にケーブル等を接続しないで充電開始スイッチ41をオンにすると、一旦は電磁開閉式スイッチ2がオンして電圧が出力端子6に出力されるが、電流が流れないことを断線検出装置3が検知した場合には、断線検出装置3の出力端子の接点をオン状態にする。
【0040】
本実施形態では、この接点オンの状態を利用して、タイマーリレー装置4に制御用信号を送り、その瞬間からタイマーリレー装置4で設定した一定時間経過した後でタイマーリレー装置4の接点をオンにする。このため、電磁開閉式スイッチ2を励磁していたタイマーリレー装置4のb接点が開放されて、電磁開閉式スイッチ2がオフとなり、出力端子6への電圧出力が停止するのである。
【0041】
更に、当該タイマーリレー装置4の作動を介して前記断線信号Sを受信した警報装置5により警報状態を表示する。本実施形態では、警報装置5として、所定時間ブザー音を発生するものを採用する。
【0042】
充電スタンドにおいて、他に想定される危険な状況は、充電中に車載バッテリーVとの接続ケーブルを切り離すことや、更にはそのままの状態で長時間放置することである。また、充電スタンドがコンセント出力ではなく、ケーブルで出力される場合、プラグ部分が地上におかれたままで放置されると、降雨時で地表に水がたまってる場合など、漏電の危険や感電の危険が高くなる。本実施形態では、充電中に強制的に接続端子6における接続が絶たれた場合にも断線検出装置3は無電流を検出するので、その出力接点がオンすることになる。
【0043】
そうすると、警報装置5のブザーなどで接続遮断を利用者に知らせることができるし、タイマーリレー装置4の動作で一定時間後の自動的に電磁開閉式スイッチ2がオフする。このようにして、充電装置の出力端子6に、車載バッテリーVとの接続がないまま長時間電圧が出力することがなくなり、充電スタンドの安全が確保されるのである。
【0044】
そして、正常な充電の停止は、充電開始スイッチ41のオフにより行われる。これにより電気制御回路への電圧の供給が絶たれるので、電磁開閉式スイッチ2、タイマーリレー装置4、断線検出装置3の接点への電気の供給が停止するので、電磁開閉式スイッチ2はオフし、出力端子6への電圧の出力がなくなり、充電開始前の状態に復帰する。
【0045】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、出力端子6においては、プラグソケット式コンセントを使用した場合を例示したが、コンセントを用いずに、直接充電用ケーブルを出力用に使うこともできる。
【0046】
また、警報装置5は、ブザー等の警報音で知らせるタイプのほか、ランプ表示、液晶等の表示装置や音声発生装置などで知らせることもできるし、更にまた、外部電源Pは交流電源に限らず、直流電源(24Vなど)に対応するものであっても良く、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0047】
1 主電源スイッチ
2 電磁開閉式スイッチ
3 断線検出装置
31 電圧入力端子
32 電流入力端子
32a 電流変成器
S 断線信号
4 タイマーリレー装置
41 充電開始スイッチ
5 警報装置
6 出力端子
V 車載バッテリー
P 外部電源
M メイン電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車の車載バッテリーVを充電する充電装置において、
外部電源Pから供給される電力に対して、オン/オフを切り替えることによってメイン電線Mに通電可能な主電源スイッチ1と;
この主電源スイッチ1より下流のメイン電線M内に設置され、電磁的に駆動して、更に下流への通電のオン/オフを切り替え可能な電磁開閉式スイッチ2と;
前記メイン電線M内の電圧を検出可能な電圧入力端子31と、同メイン電線M内の電流を検出可能な電流入力端子32を備えており、メイン電線M内に少なくとも電圧がかかっている時に、メイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときに、断線信号Sを出力可能な断線検出装置3と;
この断線検出装置3からの断線信号Sを受信して、所定時間後に通電経路を切り替え可能なタイマーリレー装置4と;
少なくともブザー音の発生またはランプの点灯によって警報状態を表示可能な警報装置5と;
前記メイン電線Mの末端に配設され、前記車載バッテリーVへの導電線を接続可能な出力端子6と;
を少なくとも具備して構成されており、
前記主電源スイッチ1をオンにして通電したときは、前記メイン電線Mを通じて出力端子6に電力が供給される一方、
前記断線検出装置3の電圧入力端子31によってメイン電線M内において少なくとも電圧が検出されて、かつ、電流入力端子32によってメイン電線M内の電流値が予め設定された電流値よりも小さい値を検出したときには、前記出力端子6から車載バッテリーVに対して通電していないとして、断線信号Sが出力され、
この断線信号Sを前記タイマーリレー装置4が受信して、所定時間後に通電経路を切り替えることによって前記電磁開閉式スイッチ2をオフ側に駆動して、メイン電線Mへの通電が遮断されるとともに、
当該タイマーリレー装置4の作動を介して前記断線信号Sを受信した警報装置5により警報状態が表示されることを特徴とする電気自動車用の充電装置におけるセーフティ機構。
【請求項2】
断線検出装置3の電圧入力端子31および電流入力端子32の出力端子が、接点出力であることを特徴とする請求項1記載の電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構。
【請求項3】
電磁開閉式スイッチ2は、励磁回路に電圧が印加されることによって駆動することを特徴とする請求項1または2記載の電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構。
【請求項4】
断線検出装置3の電流入力端子32は、先端部に配設された電流変成器32aからの信号が入力されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構。
【請求項5】
外部電源Pが交流の100〜200ボルト級であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の電気自動車用充電装置におけるセーフティ機構。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−244661(P2011−244661A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116875(P2010−116875)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(599164916)日本システムバンク株式会社 (7)
【Fターム(参考)】