説明

電源供給装置、電源供給方法、表示装置、携帯端末装置、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】画像データを記憶するメモリの電源装置における低消費電力化を実現する。
【解決手段】RAM電源供給部1は、LCD16に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに電源を供給する。レベルシフト部2およびスイッチング部3によって入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する。アンプ部7は、スイッチング部3からの電圧における負荷変動とリップルノイズとのうち、少なくともいずれかを抑制する。そして、出力制御部9は、電流検知部21によってLCD16が省電力モードで動作していることが検知された場合、アンプ部7を介さずに、スイッチング部3からの電圧をRAM15に出力し、電流検知部21によってLCD16が通常の電力モードで動作していることが検知された場合、アンプ部7を介して、スイッチング部3からの電圧をRAM15に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを保持するメモリに電源を供給する電源供給装置、電源供給方法、表示装置、携帯端末装置、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末装置やパーソナルコンピュータ(PC)など、各種の情報処理装置において、省電力規格やユーザの要求に応えるべく、現在、より一層の消費電力低減を実現させることが必要とされている。
【0003】
一般的に、低消費電力を実現するための技術としては、例えば、ユーザによる操作が一定期間行われなかった場合に、より消費電力の少ないスタンバイモードに移行させるような技術がある。
【0004】
例えば、特許文献1には、PCにおけるスクリーンセーバに関する画像保持の方式が開示されている。より詳細には、スタンバイモードへの移行が確実に行われるようにするために、負荷の高いスクリーンセーバから負荷の低いスクリーンセーバへ移行させた後、スタンバイモードへの移行を実行させる構成が開示されている。そして、スタンバイモードにおいては、設定情報がメモリ等に退避され、設定情報を保存するのに必要な箇所にのみ電源が供給されている。また、特許文献1には、従来技術として、表示装置において同期信号が検出されなくなった後、自動復帰を検出可能な手段への電源供給を間断的に実行することで、一層消費電力を削減する構成が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、液晶ディスプレイを駆動する場合、表示データの取り込みや画像表示のための表示コントローラ、表示メモリ、液晶ドライバの動作周波数に比例して消費電力が大きくなるため、液晶ドライバの動作周波数を低減することによって、低消費電力化するための構成が開示されている。
【特許文献1】特開2005−301851(2005年10月27日)
【特許文献2】特開平7−175445(1995年7月14日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したとおり、上記従来の構成では、低消費電力を実現するため、スタンバイモードへ移行することにより、設定情報を退避させたメモリのみに電源を供給する。なお、引用文献1では、PCにおけるスタンバイモードの構成について記載されているが、携帯電話などの携帯端末においても、同様に、メモリ内蔵のLCDドライバを採用した場合に、画像保持、すなわち、RAMに記憶された画像データの内容を保持するために、RAMブロックに専用の電源を設けて、その電源からRAMブロックに通常の消費電力モードで電源を供給することで、画像保持を行っている。例えば、クラムシェル型の携帯電話(フリップ型携帯電話)では、フリップ開閉前後の画像が同じ、すなわち、画像が保存されることが前提であるため、内蔵のメモリに画像データを保持するように、RAMに電源が供給される必要がある。
【0007】
しかしながら、上記従来の構成では、スタンバイモードに移行することでRAM以外のブロックへの電源供給が停止することにより一定の消費電力低減の効果はあるものの、RAMへの電源の供給は、通常の消費電力モードで行われるため、必ずしも十分に消費電力を低減できていないという問題が生じる。このため、スタンバイモードへの切り替えがなされたとしても、依然として消費電流は大きなままであり、携帯端末のメーカーにおいては、ユーザからのさらなる低消費電力化の要望に応えるべく、スタンバイモードにおけるRAMへの電源供給の仕組みを改善する必要がある。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通常の消費電力モードからスタンバイモードに移行した後も画像データを保持するためのメモリに電源を供給する電源装置において、さらなる低消費電力化、特に、低消費電力のスタンバイモードにおける低消費電力化を実現することが可能な電源供給装置、電源供給方法、表示装置、携帯端末装置、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電源供給装置は、表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電源を供給する電源供給装置であって、入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化手段と、上記電源安定化手段からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制手段と、上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制手段を介さずに、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに出力し、上記検知手段によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制手段を介して、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに出力する出力制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、電源供給装置は、表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに電源を供給する。表示装置は、メモリに記憶された画像データに基づいて画像を表示するものであって、特に限定はされない。
【0011】
また、上記の構成によれば、電源安定化手段は、入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する。電源安定化手段は、例えば、一定電圧を安定的に供給するレギュレーターとして構成されてもよく、各種のレギュレーターが適用可能であり、特に限定はされない。
【0012】
また、抑制手段は、電源の供給を受けて、電源安定化手段からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する。例えば、電源の供給を必要とするアンプを含んで構成されるが、要求される仕様に応じて他の回路素子と組み合わされたり、あるいは、他の専用のIC等を用いる構成であってもよく、特に限定はされない。
【0013】
また、検知手段は、表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する。検知手段は、第1の状態および第2の状態として、例えば、表示装置の電力モードが、省電力モード(低消費電力モード)で非表示の状態であるか、あるいは、通常の電力モード(高速モード)で通常の表示状態であるかを検知する構成であってもよい。あるいは、表示装置が備えられた機器の特徴に応じて、負荷変動とリップルノイズの影響を考慮する必要のない状態(例えば、ユーザが表示装置を見ていない状態など)が判定できる場合には、その判定結果に応じて、第1の状態および第2の状態を識別してもよい。例えば、クラムシェル型の携帯端末装置において、フリップの開閉に応じて第1の状態および第2の状態を区別する構成であってもよい。
【0014】
また、出力制御手段は、検知手段によって表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、抑制手段を介さずに、電源安定化手段からの電圧をメモリに出力する。例えば、第1の状態として、表示装置が省電力モードで動作していることが検知された場合に、抑制手段を介することなく、電源安定化手段からの電圧をメモリに供給する。一方、検知手段によって表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制手段を介して、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに出力する。例えば、第2の状態として、表示装置が通常の電力モードで動作していることが検知された場合に、抑制手段を介することなく、電源安定化手段からの電圧をメモリに供給する。
【0015】
ここで、抑制手段を介して電源を供給する場合には、負荷変動やリップルノイズの影響を抑制できるものの、抑制手段を駆動するための電源が必要となるため、消費電力が増加する。これに対し、抑制手段を介さずに電源を供給する場合には、負荷変動やリップルノイズの影響を抑制できないが、抑制手段を駆動するための電源が不要となり、消費電力を低減できる。
【0016】
また、ユーザが負荷変動やリップルノイズの影響を受けない場合(例えば、ユーザが機器を利用していない場合)などにおいては、負荷変動やリップルノイズの影響を抑制する必要はない。
【0017】
したがって、表示装置の動作状態が第1の状態であるか、第2の状態であるかを検知した結果に基づいて、すなわち、負荷変動とリップルノイズの影響を考慮する必要がある場合、あるいは、考慮する必要がない場合に応じて、抑制手段を介して電源を供給するか、抑制手段を介さずに電源を供給するかを選択することが可能となる。
【0018】
これにより、負荷変動やリップルノイズの影響を考慮する必要がない場合に、抑制手段を介さずに電源を供給する構成とすることが可能となるため、メモリに画像データを保持し続けることが可能であると共に、ユーザの利便性を損なうことなく、電源供給装置における消費電力を低減することができる。
【0019】
また、本発明に係る電源供給方法では、表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電源を供給する電源供給方法であって、入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化工程と、上記電源安定化工程からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制工程と、上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知工程と、上記検知工程によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制工程を介さずに、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力し、上記検知工程によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制工程を介して、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力する出力制御工程とを含んでいることを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、本発明に係る電源供給装置と同様の作用効果を奏する。
【0021】
また、本発明に係る電源供給装置では、上記電源安定化手段は、レギュレーターであることが好ましい。
【0022】
また、本発明に係る電源供給装置では、上記抑制手段は、オぺアンプを含んで構成されることが好ましい。
【0023】
また、本発明に係る電源供給装置では、上記検知手段は、上記表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を、上記第1の状態として検知し、非省電力モードにおいて動作している状態を、上記第2の状態として検知することが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、電源供給装置では、検知手段は、表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を、第1の状態として検知する。そして、検知手段は、表示装置が省電力モードとは異なる通常の電力モードにおいて動作している状態を第2の状態として検知する。
【0025】
これにより、本発明に係る電源供給装置では、表示装置が省電力モードにおいて動作している場合、抑制手段を介さずに電源を供給するため、電源供給装置における消費電力を低減することができる。
【0026】
また、本発明に係る電源供給装置では、上記表示装置に電源を供給する表示装置電源供給手段をさらに備え、上記検知手段は、上記表示装置電源供給手段からの電流量が、予め定められた閾値より小さい場合、上記表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を検知することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、電源供給装置は、表示装置に電源を供給する表示装置電源供給手段をさらに備えている。表示装置では、表示状態、すなわち、通常表示の状態か、あるいは、非表示の状態かに応じて、消費電力が変化する。そのため、電源供給装置では、表示装置に対して一定電圧が供給されているため、表示装置のおける消費電力に応じて電流量が変化することになる。
【0028】
そして、検知手段は、表示装置電源供給手段における電流量が、予め定められた閾値より小さい場合、表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を検知する。つまり、省電力モードの場合、表示装置における消費電力が抑えられるため、電源供給装置の電流量も小さくなる。
【0029】
これにより、電源供給装置では、表示装置の表示状態を正確に検出することが可能となるため、電源供給装置における電力モードの切替を適切に行うことができる。
【0030】
また、上記電源供給装置を備えた表示装置も、本発明の範疇に入る。
【0031】
また、上記電源供給装置を備えた携帯端末装置も、本発明の範疇に入る。
【0032】
また、本発明に係る携帯端末装置は、クラムシェル型であることが好ましい。
【0033】
また、本発明に係る携帯端末装置は、スライド式であることが好ましい。
【0034】
本発明に係る携帯端末装置では、上記検知手段は、上記携帯端末装置のフリップの開閉を検知し、フリップが閉じている状態を、上記第1の状態として検知し、フリップが開いている状態を、上記第2の状態として検知することが好ましい。
【0035】
上記の構成によれば、検知手段は、携帯端末装置のフリップの開閉を検知し、フリップが閉じている状態を、第1の状態として検知する。したがって、検知手段は、携帯端末装置のフリップが開いている状態を、第2の状態として検知する。フリップの開閉は、例えば、フリップに設けられているメカニカルスイッチやマグネットスイッチなどの切替に応じて出力される信号を検出することによって、検知可能である。
【0036】
これにより、本発明に係る電源供給装置では、クラムシェル型やスライド式の携帯端末装置のように、フリップの開閉を伴う携帯端末装置において、フリップが閉じている場合には、抑制手段を介さずに電源を供給するため、電源供給装置における消費電力を低減することができる。
【0037】
なお、電源供給装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記電源供給装置をコンピュータにおいて実現する制御プログラム、およびその制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る電源供給装置は、表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電源を供給する電源供給装置であって、入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化手段と、上記電源安定化手段からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制手段と、上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制手段を介さずに、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに出力し、上記検知手段によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制手段を介して、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに出力する出力制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0039】
また、本発明に係る電源供給方法では、表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電源を供給する電源供給方法であって、入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化工程と、上記電源安定化工程からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制工程と、上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知工程と、上記検知工程によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制工程を介さずに、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力し、上記検知工程によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制工程を介して、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力する出力制御工程とを含んでいることを特徴としている。
【0040】
したがって、表示装置の動作状態が第1の状態であるか、第2の状態であるかを検知した結果に基づいて、すなわち、負荷変動とリップルノイズの影響を考慮する必要がある場合、あるいは、考慮する必要がない場合に応じて、抑制手段を介して電源を供給するか、抑制手段を介さずに電源を供給するかを選択することが可能となる。
【0041】
これにより、負荷変動やリップルノイズの影響を考慮する必要がない場合に、抑制手段を介さずに電源を供給する構成とすることが可能となるため、メモリに画像データを保持し続けることが可能であると共に、ユーザの利便性を損なうことなく、電源供給装置における消費電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
〔実施の形態1〕
本発明に係る第1の実施形態について、図1〜図5に基づいて以下に説明する。
【0043】
(携帯端末装置10)
図2は、本発明に係る携帯端末装置10の構成を示す図である。携帯端末装置10は、LCD(Liquid Crystal Display)16とLCDドライバ17とパネルとFPCとの接続部(FOG部)18とを含んで構成される。LCDドライバ17は、電源部13とロジック部14とRAM15とを備えている。電源部13は、ロジックレギュレーター11とLCDアナログレギュレーター12とRAM電源供給部1とを備えている。
【0044】
携帯端末装置10は、通常の表示を行う動作モード(以下では、通常モード、あるいは、高速モードと呼ぶ)と省電力の動作モードであるスタンバイモードとの2つのモードを有する。ロジック部14は、インターフェース等のロジックを制御する。RAM15(メモリ)は、LCD16(表示装置)に表示する画像を保持するRAMである。
【0045】
通常、携帯端末装置においては、通常モードからスタンバイモードに移行した場合、LCD16には画像が表示されなくなるものの、スタンバイモードから通常モードに復帰した場合、LCD16に再度スタンバイモードへの移行前に表示されていた画像を表示することが要求される。つまり、スタンバイモードから通常モードに復帰したときに、画像データをRAM15から読み出して、スタンバイモードへの移行直前の画像をLCD16に表示することになる。このため、RAM15は、スタンバイモードにおいても、画像データを記憶しておく必要がある。したがって、RAM15には、通常モードおよびスタンバイモードのいずれの場合においても電源が供給される続ける必要がある。
【0046】
また、携帯端末装置10では、ロジック部14、RAM15、および、LCD16の各部に対して、それぞれ、動作を行うための電源が容易されている。ロジックレギュレーター11はロジック部14に電源を供給し、LCDアナログレギュレーター12はLCD16に電源を供給し、RAM供給電源1はRAM15に電源を供給する。LCDドライバ17には、接続部18を介して電源が供給される。そして、LCDドライバ17に供給された電源は、ロジックレギュレーター11、LCDアナログレギュレーター12、および、RAM供給電源1に分配される。
【0047】
(RAM電源供給部1)
そして、本発明に係る携帯端末装置10は、RAM電源供給部1(電源供給装置)の構成に特徴を有している。図1を参照して、以下に、RAM供給電源1について説明する。図1は、本発明に係るRAM電源供給部1の構成を示すブロック図である。
【0048】
本発明に係るRAM電源供給部1は、レベルシフト部2とスイッチング部3と切替部45,6とアンプ部7(抑制手段)とを備えている。本実施の形態では、アンプ部7は、オペアンプ8aおよび8bの2つを含んで構成されているが、2つ以上のアンプを備えた構成であってもよく、特に限定はされない。また、切替部4,5,6とアンプ部7とが、出力制御部9(出力制御手段)を形成している。
【0049】
RAM電源供給部1は、ロードロップアウトのレギュレーター機能を有しており、安定したRAMへの電源の供給を制御する。RAM供給電源1では、電源電圧が入力されると、レベルシフト部2が電源電圧をシフトする。レベルシフト部2には、基準電圧Refが入力されており、レベルシフト部2は、入力された電圧を基準電圧Refにレベルシフトして出力する。
【0050】
また、RAM供給電源1には、出力に応じたON/OFF信号が入力される。そして、スイッチング部3は、入力されるON/OFF信号に応じたスイッチング動作を行う。これにより、RAMへの出力電圧が一定に保たれ、RAM供給電源1は、レギュレーターとして機能することになる。
【0051】
スイッチング部3は、高速(例えば数十KHz以上)でスイッチング動作を行うため、スイッチング部3からの出力電圧にはリップルノイズが含まれる。リップルノイズとは、コンデンサなどでは完全に平滑化することができない定格出力電圧に対する電圧変動の成分であるリップルと、高速スイッチングに起因して発生する電圧変動の成分であるノイズとを合成した電圧変動である。
【0052】
なお、特許請求の範囲における電源安定化手段は、レベルシフト部2、スイッチング部3、および、出力に応じたON/OFF信号を生成する制御手段(図示せず)を含んで構成される。
【0053】
また、RAM電源供給部1には、LCDアナログレギュレーター12(表示装置電源供給手段)から、切替制御信号が入力される。切替部4は、切替制御信号に応じて、端子5または端子6に接続される。携帯端末装置10が通常モード(高速モード)の場合には、切替部4は端子5に接続される。また、携帯端末装置10がスタンバイモードの場合には、切替部4は端子6に接続される。LCDアナログレギュレーター12からの切替制御信号の詳細については、後述する。
【0054】
アンプ部7は、オペアンプ8a,8bを含んで構成され、スイッチング部3からの電圧を安定的にRAMに供給する。例えば、アンプ部7は、出力側での負荷の大きい場合における負荷変動を防止し、リップルノイズを除去する。しかしながら、アンプ部7は、オペアンプを含んでおり、オペアンプの動作のために電源の供給が必要となる。したがって、アンプ部7を介してRAMに電源を供給する場合、オペアンプ8a,8bによる電力消費が発生する。一方、アンプ部7を介さずにスイッチング部3からの電圧をRAMに供給する場合、負荷変動の影響を受け易く、リップルノイズも含まれたままであるが、オペアンプ8a,8bによる電力消費は発生しない。
【0055】
(出力制御部9)
通常の携帯端末装置においては、通常モードであるか、スタンバイモードであるかに関わらず、画像データを保持するRAMへの電源の供給は、オペアンプを含んで構成されるアンプ部を介して行われる。そのため、アンプ部における電力消費は、通常モードとスタンバイモードとのいずれの場合にも発生する。
【0056】
ユーザが携帯端末装置のディスプレイに表示される画像を見ている場合には、上述の負荷変動やリップルノイズによって、表示状態に影響を与える可能性があるため、アンプ部を介して、画像データを保持するRAMへ電源を供給する必要がある。
【0057】
一方、スタンバイモードに移行した場合、携帯端末装置のディスプレイには、画像が表示されなくなる。そのため、ユーザは携帯端末装置のディスプレイに表示される画像を見ていないため、リップルノイズや負荷変動がディスプレイの画像表示に与える影響を考慮する必要がない。
【0058】
そこで、本発明に係る携帯端末装置10では、上述のとおり、通常モードの場合、切替部4を端子5に接続し、アンプ部7を介してRAM15に電源を供給する。一方、スタンバイモードの場合には、切替部4を端子6に接続して、アンプ部7を介さずにRAM15に電源を供給する。したがって、通常モードの場合には、アンプ部7における電力消費が発生するが、スタンバイモードの場合には、アンプ部7における電力消費が発生しない。
【0059】
これにより、通常モードの場合には、LCD16に表示される画像に対するリップルノイズや負荷変動の影響を抑制することができるものの、電力消費が増大する。これに対して、スタンバイモードの場合には、RAM15に画像データを保持させ続けるとともに、電力消費を低減することができる。しかも、LCD16には画像は表示されていないため、リップルノイズや負荷変動の影響を考慮する必要はなく、ユーザの利便性を損なうこともない。
【0060】
次に、図3を参照して、切替部4の端子接続の切替動作について、より詳細に説明する。図3は、携帯端末装置10の状態、RAM電源供給部1の状態、および、LCD18の表示状態の関係の一例を示す図である。
【0061】
なお、図2には、開閉自在なクラムシェル型の携帯端末装置が示されているが、携帯端末装置10はスライド式の携帯端末装置であってもよく、以下の説明において、フリップの開閉は、クラムシェル型の携帯端末装置における開閉と、スライド式の携帯端末装置における開閉との両方を意味する。
【0062】
また、図3では、切替部4と端子5とが接続してアンプ部7を介してRAM15に電源を供給している状態については、「電源1」(高速モード)と表し、切替部4と端子6とが接続してアンプ部7を介さずにRAM15に電源を供給している状態については、「電源2」(低消費モード)と表す。
【0063】
時刻T1において、携帯端末装置10のフリップは開いた状態であり、動作モードは、通常モードである。また、LCD16は、通常の表示を行う高速モードの状態にある。このとき、RAM電源供給部1は、「電源1」の状態、すなわち、アンプ部7を介して電源を供給している。
【0064】
時刻T2において、携帯端末装置10のフリップは、開いた状態から閉じた状態へ移り変わる途中である。また、動作モードも、通常モードからスタンバイモードへ移行中である。このとき、LCD16は、通常の表示の状態から非表示の状態へ移行する。そして、RAM電源供給部1は、切替制御信号に基づいて、切替部4を端子5との接続から端子6との接続に切り替えて、「電源1」の状態から「電源2」の状態へ移行する。切替制御信号についての詳細は後述するが、本実施の形態では、LCD16の表示状態が、通常の表示の状態から非表示の状態へ移行したときに、RAM電源供給部1の出力制御部9に対して、切替部4の端子接続の切替を指示する信号が供給される。
【0065】
時刻T3において、携帯端末装置10のフリップは閉じた状態であり、動作モードは、スタンバイモードとなる。また、LCD16は、表示を行わない低消費モードの状態にある。このとき、RAM電源供給部1は、「電源2」の状態、すなわち、アンプ部7を介さずにRAM15に電源を供給する。これにより、RAM15に画像を保持させ続けることができるとともに、アンプにおける電力消費が発生しないため、消費電力を低減することができる。
【0066】
時刻T4において、携帯端末装置10のフリップは、閉じた状態から開いた状態へ移り変わる途中である。また、動作モードも、スタンバイモードから通常モードへ移行中である。このとき、LCD16は、非表示の状態から通常の表示の状態に移行する。そして、RAM電源供給部1は、切替部4を端子6との接続から端子5との接続に切り替えて、「電源2」の状態から「電源1」の状態へ移行する。時刻T2と同様、本実施の形態では、LCD16の表示状態が、非表示の状態から通常の状態へ移行したときに、RAM電源供給部1の出力制御部9に対して、切替部4の端子接続の切替を指示する信号が供給される。
【0067】
時刻T5において、携帯端末装置10のフリップは開いた状態であり、動作モードは、通常モードである。また、LCD16は、通常の表示を行う高速モードの状態にある。このとき、RAM電源供給部1は、「電源1」の状態、すなわち、アンプ部7を介して電源を供給している。そして、LCD16は、RAM15に保持し続けている時刻T1における表示画像のデータを、再度表示する。
【0068】
(LCDアナログレギュレーター12)
上述したとおり、切替制御信号は、切替部4の端子接続の切替を指示する信号であり、LCD16の表示状態が移行したときに、RAM電源供給部1の出力制御部9に対して供給される。ここで、切替制御信号について、図4を参照して、より詳細に説明する。
【0069】
図4は、LCDアナログレギュレーター12の構成を示すブロック図である。LCDアナログレギュレーター12は、LCDアナログレギュレーター用電源20と、電流量検知部21(検知手段)と、コンパレーター24とを含んで構成される。電流量検知部21は、抵抗22とA/Dコンバーター23とを備えている。電流検知部21は、LCDアナログレギュレーター12内の電流量を検知する。
【0070】
より詳細には、LCDアナログレギュレーター12では、LCD16の表示状態に応じてLCD16において消費される電力が変動し、それに伴い抵抗22に流れる電流量は変化する。そして、A/Dコンバーター23は、電流量を表す信号をコンパレーター24に供給する。コンパレーター24は、電流量検知部21において検出された電流量を、予め定められた基準電圧(閾値)と比較し、比較結果に応じた切替制御信号を出力する。
【0071】
より具体的には、コンパレーター24は、電流量検知部21において検出された電流量が上記基準電圧よりも小さい場合、切替部4を端子6と接続することを指示する切替制御信号を出力する。このとき、LCD16は非表示状態であり、消費電力が小さいため、電流量も小さくなる。
【0072】
また、コンパレーター24は、電流量検知部21において検出された電流量が上記基準電圧よりも大きい場合、切替部4を端子5と接続することを指示する切替制御信号を出力する。このとき、LCD16は通常の表示状態であり、消費電力が大きいため、電流量も大きくなる。
【0073】
これにより、携帯端末装置10では、LCD16の表示状態に応じて、出力制御部9における切替部4と端子5,6との接続を切り替え、RAM電源供給部1の電源供給モードを切り替えることが可能となる。したがって、必ずしも負荷変動やリップルノイズの影響を考慮する必要のない場合に、RAM電源供給部1では、アンプ部7を介さずにRAM15に対して電源を供給するため、アンプ部7における電力消費を発生させることがなく、消費電力を低減できる。
【0074】
この構成によれば、携帯端末装置10が折りたたみ可能であるか否かに関わらず、LCD16が非表示状態のスタンバイモードに移行したときには、RAM電源供給部1における電源供給モードを低消費モードに切り替えることが可能となる。なお、この構成では、表示装置は、携帯端末装置に限定されることはなく、通常のPCをはじめ、通常モードやスタンバイモードなどモード切替可能な機器であって、画像を表示する機器全般に適用することも可能である。
【0075】
(フリップの開閉による切替制御)
上述したとおり、携帯端末装置10では、LCDアナログレギュレーター12において検出された電流量に応じて、RAM電源供給部1における電源供給モードの切替制御を行うことが可能となる。
【0076】
しかしながら、携帯端末装置10が、例えば、図2に示すようなクラムシェル型の携帯端末装置の場合には、さらに、別の構成によって、RAM電源供給部1における電源供給モードの切替制御を行うことが可能となる。以下に、図5を参照して、RAM電源供給部1における電源供給モードの切替制御を行うための他の構成について説明する。
【0077】
なお、図2には、開閉自在なクラムシェル型の携帯端末装置が示されているが、携帯端末装置10はスライド式の携帯端末装置であってもよく、以下の説明において、フリップの開閉は、クラムシェル型の携帯端末装置における開閉と、スライド式の携帯端末装置における開閉との両方を意味する。
【0078】
図5は、携帯端末装置10の状態、RAM電源供給部1の状態、および、LCD18の表示状態の関係の他の例を示す図である。
【0079】
時刻T1において、携帯端末装置10のフリップは開いた状態であり、動作モードは、通常モードである。また、LCD16は、通常の表示を行う高速モードの状態にある。このとき、RAM電源供給部1は、「電源1」の状態、すなわち、アンプ部7を介して電源を供給している。
【0080】
時刻T2において、携帯端末装置10のフリップは、閉じた状態となり、動作モードはスタンバイモードとなる。また、LCD16は、表示を行わない低消費モードの状態となる。そして、RAM電源供給部1は、「電源2」の状態、すなわち、アンプ部7を介さずにRAM15に電源を供給する状態へと移行している。このとき、携帯端末装置10では、LCDアナログレギュレーター12における電流量を検出することなく、携帯端末装置10のフリップが閉じたことを検出して、RAM電源供給部1の状態を、「電源1」の高速モードから「電源2」の低消費モードに切り替えることができる。
【0081】
すなわち、携帯端末装置10のフリップには、メカニカルスイッチ、あるいは、マグネットスイッチが設けられており、フリップの開閉によって発生するメカニカルスイッチ、あるいは、マグネットスイッチの切替に応じてHigh/Lowの電圧が出力され、その電圧によって、RAM電源供給部1の状態を、「電源1」の高速モードから「電源2」の低消費モードに切り替えることができる。これにより、アンプにおける電力消費が発生しないため、消費電力を低減することができる。
【0082】
時刻T3において、携帯端末装置10のフリップは、開いた状態となり、動作モードは、再び、通常モードとなる。またLCD16は、通常の表示を行う高速モードの状態となる。そして、上述した携帯端末装置10のフリップに設けられたメカニカルスイッチ、あるいは、マグネットスイッチの切替に応じて出力される電圧に基づいて、RAM電源供給部1の状態は、「電源2」の低消費モードから「電源1」の高速モードへと移行する。
【0083】
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0084】
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、携帯端末装置10の各ブロックは、特に電源部13は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0085】
すなわち、携帯端末装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯端末装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、携帯端末装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0086】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0087】
また、携帯端末装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明に係る電源供給装置は、通常モードとスタンバイモードとの切替可能な機器であって、ディスプレイ表示する画像データを記憶するメモリを備えた各種の機器に適用可能であり、特に、携帯端末装置などに低消費電力化が要求される機器において好適である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明に係るRAM電源供給部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る携帯端末装置の構成を示す図である。
【図3】本発明に係る携帯端末装置の状態、RAM電源供給部の状態、および、LCDの表示状態の関係の一例を示す図である。
【図4】本発明に係る携帯端末装置のLCDアナログレギュレーターの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る携帯端末装置の状態、RAM電源供給部の状態、および、LCDの表示状態の関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0090】
1 RAM電源供給部(電源供給装置)
2 レベルシフト部(電源安定化手段)
3 スイッチング部(電源安定化手段)
4 切替部
5 端子
6 端子
7 アンプ部(抑制手段)
8a,b オペアンプ
9 出力制御部(出力制御手段)
10 携帯端末装置
12 LCDアナログレギュレーター(表示装置電源供給手段)
13 電源部
14 ロジック部
15 RAM(メモリ)
16 LCD(表示装置)
17 LCDドライバ
18 接続部
20 LCDアナログレギュレーター用電源
21 電流検知部(検知手段)
22 抵抗
23 A/Dコンバーター
24 コンパレーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電力を供給する電源供給装置であって、
入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化手段と、
電源の供給を受けて、上記電源安定化手段からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制手段と、
上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知手段と、
上記検知手段によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制手段を介さずに、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに供給し、上記検知手段によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制手段を介して、上記電源安定化手段からの電圧を上記メモリに供給する出力制御手段とを備えていることを特徴とする電源供給装置。
【請求項2】
上記電源安定化手段は、レギュレーターであることを特徴とする請求項1に記載の電源供給装置。
【請求項3】
上記抑制手段は、オぺアンプを含んで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の電源供給装置。
【請求項4】
上記検知手段は、
上記表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を、上記第1の状態として検知し、非省電力モードにおいて動作している状態を、上記第2の状態として検知することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の電源供給装置。
【請求項5】
上記表示装置に電源を供給する表示装置電源供給手段をさらに備え、
上記検知手段は、
上記表示装置電源供給手段からの電流量が、予め定められた閾値より小さい場合、上記表示装置が省電力モードにおいて動作している状態を検知することを特徴とする請求項4に記載の電源供給装置。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の電源供給装置を備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の電源供給装置を備えていることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の電源供給装置を備えていることを特徴とするクラムシェル型の携帯端末装置。
【請求項9】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の電源供給装置を備えていることを特徴とするスライド式の携帯端末装置。
【請求項10】
上記検知手段は、
上記携帯端末装置のフリップの開閉を検知し、フリップが閉じている状態を、上記第1の状態として検知し、フリップが開いている状態を、上記第2の状態として検知することを特徴とする請求項8または9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
表示装置に表示する画像を表す画像データを記憶するメモリに、電源を供給する電源供給方法であって、
入力電圧を所定の電圧に変換し、安定化させて出力する電源安定化工程と、
電源の供給を受けて、上記電源安定化工程からの電圧における負荷変動とリップルノイズとの少なくともいずれかを抑制する抑制工程と、
上記表示装置が第1の状態において動作しているか、第1の状態とは異なる第2の状態において動作しているかを検知する検知工程と、
上記検知工程によって上記表示装置が第1の状態で動作していることが検知された場合、上記抑制工程を介さずに、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力し、上記検知工程によって上記表示装置が第2の状態で動作していることが検知された場合には、上記抑制工程を介して、上記電源安定化工程からの電圧を上記メモリに出力する出力制御工程とを含んでいることを特徴とする電源供給方法。
【請求項12】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の電源供給装置を動作させる制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−113512(P2010−113512A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285509(P2008−285509)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】