説明

電源回生装置

【課題】電源回生コンバータが回生エネルギーを電源に回生している状態で、電源に瞬時停電が発生した場合においても、前記電源回生コンバータ装置とインバータ装置を停止させることなく運転が継続できるシステムを提供する。
【解決手段】電源回生コンバータ装置とインバータ装置を接続するシステムで、モータからの回生エネルギーを電源に回生する電源回生コンバータにおいて、電源回生コンバータに接続された電源の瞬時停電を検出する瞬時停電検出回路を備え、前記電源回生コンバータが回生エネルギーを電源に回生している状態で、前記瞬時停電検出回路が電源の瞬時停電を検出した際、前記アームの上下スイッチング素子の少なくとも一組以上のアームをオンにすることで運転を継続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータ装置の負荷である交流電動機の回生制動に用いる、電源回生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電源回生コンバータ装置と、インバータ装置との接続構成と動作について、図1により説明する。図1では、インバータ装置200の逆変換部53の交流出力とモータ54を接続し、インバータ装置200の直流側と電源回生コンバータ装置100の逆変換部1の直流側を接続している。
【0003】
電源回生コンバータ装置100の逆変換部1の交流側には、電流の抑制と電圧協調用の交流リアクトル300が接続されている。インバータ装置200の直流母線の間に電解コンデンサ52が接続され、電源回生コンバータ装置100の直流母線P、Nには電解コンデンサ10が接続されている。インバータ装置200の順変換部51の交流側は、商用電源に接続されている。
【0004】
回生動作時には、スイッチング制御部4に、電源電圧検出回路3で検出した商用電源の検出信号と、電圧検出回路7が検出した直流電圧検出信号が入力され、スイッチング制御部4によりドライブ回路5を通して逆変換部1のスイッチング素子のゲート動作を制御して、回生電力を商用電源に供給する。
【0005】
前記インバータ装置200の順変換部51と、電源回生コンバータ装置100の逆変換部1は、商用電源に接続されているが、落雷等の自然現象が主な原因で、商用電源に瞬時停電が発生することは避けられない現象である。一般的には、5サイクル以下(100mS以下)の短時間である。
【0006】
瞬時停電が発生した場合、瞬時停電検出回路2で検出した信号をスイッチング制御部4に送り、回生コンバータ装置100の逆変換部1を遮断するように構成されている。
【0007】
したがって、電源回生中に瞬時停電が発生した場合、上記逆変換部1の遮断により回生電力を商用電源に供給できなくなり、モータからの減速時の運動エネルギー(回生電力)が前記電解コンデンサ52と前記電解コンデンサ10を充電して直流電圧が高くなり、インバータ装置200は過電圧でトリップして出力を遮断することになる。
【0008】
このように、電源回生コンバータが回生エネルギーを商用電源に回生している状態で、商用電源に瞬時停電が発生した場合、電源回生コンバータ装置とインバータ装置に接続されている設備システムが停止するという問題が発生し、生産性に大きな障害をもたらす恐れがある。
【0009】
この問題点の対策として、特許文献1に示される技術がある。すなわち、図1の電源回生コンバータ100の直流側に抵抗器Rとブレーキトランジスタを直列接続した抵抗放電回路9が接続され、ブレーキトランジスタ制御部8が瞬時停電検出回路2からの検出信号を受けると、ブレーキトランジスタをオンオフさせ、抵抗器Rに回生電流を流すことで、回生エネルギーを熱として消費するように構成されている。この構成によれば、回生電流を流すことでコンデンサを充電する直流電圧が高くならず、インバータ装置200の過電圧でのトリップを抑制することができ、信頼性の高いシステムが達成できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平4−355681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、特許文献1に示される技術では、電源回生コンバータ装置内部に瞬時停電時に動作する抵抗放電回路9およびドライブ回路(ブレーキトランジスタ制御部)8が必要となり、電源回生コンバータの装置寸法が大きくならざるを得ないという問題がある。特に、回生エネルギーを消費するために大きな回生電流が流れる抵抗器Rは、大きな容量(ワット数)を必要とする。したがって、装置の寸法が大型化してコストがアップし、発熱量も大きくなる。
【0012】
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み、コンパクトで安価な装置により、電源回生中に瞬時停電が起きても、電源回生コンバータ装置とインバータ装置が継続して動作が行える信頼性の高い電源回生装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明は、スイッチング素子を接続したアームをブリッジ構成した電源回生コンバータ装置にインバータ装置を接続し、前記インバータ装置に接続されたモータからの回生エネルギーを前記電源回生コンバータ装置により回生する電源回生装置において、
前記電源回生コンバータ装置に接続された電源の瞬時停電を検出する瞬時停電検出回路と、前記電源回生コンバータ装置が回生エネルギーを電源に回生している状態で、前記瞬時停電検出回路が電源の瞬時停電を検出した際、前記電源回生コンバータ装置のアームの上下スイッチング素子の少なくとも一組以上のアームをオンにする瞬停時のスイッチング制御部を設けたことを特徴とする。
【0014】
また、上記に記載の電源回生装置において、前記電源回生コンバータ装置のオンにされたスイッチング素子により、少なくとも一組以上のアームを短絡モードに設定することを特徴とする。
【0015】
また、上記に記載の電源回生装置において、さらに、前記電源回生コンバータ装置のオンにされたアームのスイッチング素子のゲート電圧を制御するゲート駆動電圧制御部を設けたことを特徴とする。
【0016】
また、上記に記載の電源回生装置において、前記ゲート駆動電圧制御部は、前記オンにされたアームのスイッチング素子のゲート電圧を通常より低いレベルに切替えることを特徴とする。
【0017】
また、上記に記載の電源回生装置において、さらに、モータからの回生電圧を検出してこの検出電圧が所定レベル以上のとき前記瞬停時のスイッチング制御部を動作させる直流母線間電圧検出部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、回生エネルギーを既存の回路で消費することで、装置をコンパクトで安価に構成することができ、電源回生中に瞬時停電が起きても、電源回生コンバータ装置とインバータ装置の運転を継続できる信頼性の高いシステムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】インバータ装置に接続された従来コンバータ装置構成の説明図。
【図2】本発明実施例の電源回生装置の説明図。
【図3】IGBT出力特性の説明図とIGBTのRBSOAの説明図。
【図4】ゲート駆動用制御信号の動作タイミングチャート。
【図5】スイッチング素子ゲート駆動電圧制御部実施例の説明図。
【図6】スイッチング素子ゲート電圧VGEの動作タイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。図2〜図6を参照して実施例を詳細に説明する。
【0021】
図2に本発明の実施例の構成を示す。図1に示す構成要素と同等部分には同一符号を付して示す。
【0022】
11は、商用電源13での瞬時停電時に、瞬時停電検出回路2から瞬時停電の検出信号を受け、逆変換部1のゲート制御信号を出力する瞬時停電(瞬停)時のスイッチング制御部である。4は、通常運転時(瞬時停電検出回路2から瞬時停電の信号がない場合)に、逆変換部1のゲート制御信号を出力する通常時のスイッチング制御部である。12は、瞬時停電の検出信号に基いて、上記の両スイッチング制御部4と11とから出力されるゲート制御信号を択一的に切替えるスイッチである。スイッチ12は、一方のゲート制御信号をドライブ回路5に供給し、ドライブ回路5は、ゲート制御信号を逆変換部1の各スイッチング素子のゲートに供給する。
【0023】
逆変換部1は、スイッチング素子としてIGBTを直列接続し、これにダイオードを逆並列に接続した各相のアームをブリッジ構成している。各相のIGBTのうち、三相のR相の上下のアームをそれぞれQRU、QRDとし、S相の上下のアームをそれぞれQSU、QSDとし、T相の上下のアームをそれぞれQTU、QTDとしている。
【0024】
また、6はスイッチング素子ゲート電圧制御部で、瞬時停電検出回路2からの検出信号を受け、瞬時停電時に各スイッチング素子へ供給されるゲート駆動電圧レベルを制御して、通常レベルから低いレベルに切替る。
【0025】
7は、直流母線P、N間の電圧を検出するPN間電圧検出部(直流母線間電圧検出部)であり、PN間に現れるモータ54からの回生電力を検出して、回生する電力を制御するように、スイッチング制御部4、11に出力する。
【0026】
上記構成において、通常の回生運転時(瞬時停電がない場合)は、スイッチ12が実線で接続されている。通常時のスイッチング制御部4から出力されるゲート制御信号が、ドライブ回路5に供給され、逆変換部1の各相スイッチング素子を順次所定タイミングで開閉する。したがって、直流母線P、Nに表れるモータ54からの回生電力は、逆変換部1からR、S、Tの各相で商用電源に回生される。
【0027】
回生動作時に瞬時停電が起きた場合、瞬時停電検出回路2の瞬時停電の検出信号によって、スイッチ12が破線の接続に切り換わる。瞬時停電時のスイッチング制御部11から出力されるゲート制御信号が、ドライブ回路5に供給され、逆変換部1のスイッチング素子の各相が順次開閉される。
【0028】
この場合、スイッチング制御部11から出力されるゲート制御信号により、例えば、1組のR相の上アームと下アームのスイッチング素子QRU、QRDを同時にオンさせる短絡モードとなり、この短絡のタイミングでは他のS相とT相の上アームと下アームのスイッチング素子が同時にオンにならないように制御がなされる。これは、複数相が同時に短絡すると回生電流が流れ過ぎるのを防止するためである。
【0029】
上記のR相の短絡モードの後に、他のS相の上アームと下アームのスイッチング素子QSU、QSDを同時にオンさせる短絡モードとなり、その後、他のT相の上アームと下アームのスイッチング素子QTU、QTDを同時にオンさせる短絡モードとなる。このように、時分割的に各相の上アームと下アームのスイッチング素子が順次、短絡モードになって、時分割的に回生電力を消費する。
【0030】
直流母線PN間の電圧はPN間電圧検出部7で常時検出されており、この検出電圧が一定レベルより低くなると、スイッチング制御部11のスイッチング動作を停止させて回生電力の消費を停止し、検出電圧が一定レベルより高くなると、スイッチング動作を開始させて回生電力を消費する。これは、充分な回生電力がある場合、すなわち、直流母線PN間の電圧が一定レベル以上のときに回生電力を消費するためである。
【0031】
このように、回生動作時に瞬時停電が起きた場合、モータ54からの回生電力を、逆変換部1から商用電源へ回生するのを停止し、逆変換部1内部のスイッチング素子で消費するものである。
【0032】
逆変換部1の上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子が同時にオンになる短絡モードの場合、電流が電解コンデンサ10の“+”側から、順変換部1のオンしたスイッチング素子を通して、電解コンデンサの“−”側に戻る。
【0033】
本実施例でのスイッチング素子はMOSFET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)とIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電圧駆動型のスイッチング素子であり、IGBTの出力特性を図3(a)に示す。
【0034】
この出力特性から分かるように、ゲート電圧VGEが大きいほど、IGBTのショート飽和電流(コレクタ電流)が大きくなる。コンバータ装置100の通常運転時には、ゲート電圧が15V前後設定される場合が多い。ゲート電圧を低く設定すると、コレクタとエミッタ間の電圧が高くなり、IGBTの定常損失が大きくなるからである。
【0035】
また図3(b)は、IGBTのRBSOA(Reverse Bias Safe Operating Area)を示し、IGBTがオンオフする際のVCE―ICの安全動作範囲を示している。IはIGBTの繰り返す最大電流で、通常IGBT定格電流の約2倍である。IGBTのジャンクション温度上昇は、許容範囲内且つIGBTオンオフ時のVCE―IC軌跡がRBSOA領域内であることが、IGBTが連続動作できる必要条件である。
【0036】
通常ゲートとエミッタ間のゲート電圧VGEを通常運転時の15V前後に設定して同相の上アームIGBTと下アームのIGBTを同時にオンさせると、IGBTに流れる電流が非常に大きくなり、VCE−ICの軌跡は前述した図3(b)のRBSOA領域外になり、連続運転が出来なくなる。
【0037】
本実施例では、瞬時停電検出回路2の検出信号がスイッチング素子ゲート駆動電圧制御部6に入力されると、この電圧制御部6内でIGBTのゲート駆動用電圧を前述した通常動作時の15V前後から、一定電圧レベルに下げるように制御する。この制御されたゲート電圧レベルによるショート飽和電流は、前述した図3(b)のRBSOAの中に入るようにしている。また、この制御されたゲートの電圧レベルは、図3(a)に示されるIGBTのゲートしきい値電圧VGE(TH)より大きいことが必要である。
【0038】
前述したIGBTの連続動作できるもうひとつの必要条件は、IGBTのジャンクション温度が許容範囲内であることである。この温度の上昇は、IGBTジャンクションから周囲環境までの熱抵抗θjaとIGBTの損失に依存する。
【0039】
図4は、各IGBTのゲート駆動用制御信号の動作タイミングチャートである。各IGBT(QRU〜QTD)のゲート制御信号は、図2のドライブ回路5の入力信号(スイッチ12の出力信号)Aを示している。図4には、瞬時検出回路2からの出力信号と、PN間電圧検出部7の検出信号も示されている。
【0040】
図4は、時刻t1で瞬時停電が発生し、時刻t4で瞬時停電が復帰した場合を示している。時刻t1で、瞬時停電検出回路2の出力信号が有効“H”になり、瞬時停電時のスイッチング制御部11が動作し、通常のスイッチング制御部4の出力が停止し、スイッチ12が破線で示す制御部11側に切替える。時刻t4で、瞬時停電検出回路2からの信号が無効“L”になると、瞬時停電時のスイッチング制御部11が停止し、通常スイッチング制御部4が動作し、スイッチ12が実線で示す通常スイッチング制御部4側に切替える。
【0041】
時刻t1からt4の間は、瞬時停電時のスイッチング制御部11から、R、S、T各相の各アームのゲート制御信号が、同じ周期Tで順番に出力される。上下のアームのゲート制御信号が同時に“H”(時間Ton)のとき、短絡モードとなるので、短絡モードのデューティーDは、(時間Ton)/(周期T)となる。
【0042】
時刻t2で、直流母線PN間の電圧が停止レベルより低くなると、瞬時停電時のスイッチング制御部11が停止する。従って、QTU、QTDのゲート制御信号が発生せず、QTU、QTDのIGBTが短絡モードとならない。時刻t3で、直流母線PN間の電圧は復帰レベルより高くなると、瞬時停電時のスイッチング制御部11が動作する。従って、QTU、QTDのゲート制御信号が発生し、QTU、QTDのIGBTが短絡モードとなる。IGBTのオンオフ動作安定のため、復帰レベルは停止レベルより高く離して設定されている。
【0043】
スイッチング素子ゲート駆動電圧制御部6の内部構成と関連部分を図5に示す。前述したゲート制御用信号(Q**のゲート制御信号)をドライブ回路5の入力側に接続し、ドライブ回路5の出力側と、スイッチング素子のIGBT(Q**)のゲートとの間に、抵抗21と抵抗22を直列接続し、抵抗21、22の接続点とスイッチング素子のコモン(コレクタ)の間に、ツェナーダイオード23とトランジスタ24の直列回路を接続し、このトランジスタ24のゲートを瞬時停電検出回路2の出力に接続する。
【0044】
スイッチング素子ゲート電圧VGEの動作タイミングチャートを図6に示す。図6には、瞬時停電検出回路2の出力信号と、スイッチング素子ゲート制御信号も示され、時刻t1で瞬時停電が発生し、時刻t2で瞬時停電が復帰した場合を示している。
【0045】
時刻t1前で瞬時停電検出回路2からの信号が無効“L”(通常動作)の場合、トランジスタ24をオフさせ、IGBT(Q**)のゲート電圧VGEの“H”レベル電圧が15Vになる。
【0046】
時刻t1で瞬時停電検出回路2からの信号が有効“H”(瞬時停電が発生)の場合、トランジスタ24をオンさせ、IGBTのゲート電圧VGEは、“H”レベル電圧(15V)からツェナーダイオードの降伏電圧VZDの低下した電圧となる。本実施例では、降伏電圧VZDをゲート電圧VGEとした場合のIGBTのショート飽和電流をIsとすると、この飽和電流Isは、図3のRBSOAの領域内で電流Iより小さく設定されているものとする。
【0047】
瞬時停電が起きた場合で、且つ回生コンバータ100装置の逆変換部1が連続運転する場合、スイッチング素子のIGBTで消費する回生エネルギーPは、大よそ
3*Is*V*Dとなる。
Is:ショート飽和電流
V:直流母線PN間の電圧の平均値
D:短絡モードのデューティー
以上説明したように本実施例では、電源回生コンバータ装置とインバータ装置を接続するシステムにおいて、前記電源回生コンバータが回生エネルギーを電源に回生している状態で、前記電源に瞬時停電が発生した場合においても、前記電源回生コンバータ装置とインバータ装置を停止させることなく運転が継続できるシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1…コンバータ装置の逆変換部、2…瞬時停電検出回路、3…電源電圧検出回路、4…通常時のスイッチング制御部、5…ドライブ回路、6…スイッチング素子ゲート電圧制御部、7…直流母線PN間電圧検出部(直流母線間電圧検出部)、10…コンバータ装置直流側の電解コンデンサ、11…瞬時停電時のスイッチング制御部、12…スイッチ、13…商用電源、21…抵抗、22…抵抗、23…ツェナーダイオード、24…トランジスタ、51…インバータ装置の順変換部、52…インバータ装置直流側の電解コンデンサ、53…インバータ装置の逆変換部、54…インダクションモータ、100…回生コンバータ装置、200…インバータ装置、300…交流リアクトル、*…乗算因子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング素子を接続したアームをブリッジ構成した電源回生コンバータ装置にインバータ装置を接続し、前記インバータ装置に接続されたモータからの回生エネルギーを前記電源回生コンバータ装置により回生する電源回生装置において、
前記電源回生コンバータ装置に接続された電源の瞬時停電を検出する瞬時停電検出回路と、前記電源回生コンバータ装置が回生エネルギーを電源に回生している状態で、前記瞬時停電検出回路が電源の瞬時停電を検出した際、前記電源回生コンバータ装置のアームの上下スイッチング素子の少なくとも一組以上のアームをオンにする瞬停時のスイッチング制御部を設けたことを特徴とする電源回生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源回生装置において、
前記電源回生コンバータ装置のオンにされたスイッチング素子により、少なくとも一組以上のアームを短絡モードに設定することを特徴とする電源回生装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電源回生装置において、
さらに、前記電源回生コンバータ装置のオンにされたアームのスイッチング素子のゲート電圧を制御するゲート駆動電圧制御部を設けたことを特徴とする電源回生装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源回生装置において、
前記ゲート駆動電圧制御部は、前記オンにされたアームのスイッチング素子のゲート電圧を通常より低いレベルに切替えることを特徴とする電源回生装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の電源回生装置において、
さらに、モータからの回生電圧を検出してこの検出電圧が所定レベル以上のとき前記瞬停時のスイッチング制御部を動作させる直流母線間電圧検出部を設けたことを特徴とする電源回生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−249494(P2012−249494A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121725(P2011−121725)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(502129933)株式会社日立産機システム (1,140)
【Fターム(参考)】