説明

電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法

【課題】被覆が速く又環境対応もできる電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法を提供する。
【解決手段】一種の電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法に関し、それは高真空電場またはプラズマの下で、陽極と陰極との間の高電位差を利用してまたはマイクロ波発生器から発生したマイクロ波によって電場を制御してイオンビームを生成させてから、該イオンとポリテトラフルオルエチレンとの衝突によってフッ素原子を脱離させて気体原子(例えば酸素)がそれを取替えると、アルミカバーの表面に10μ〜15μ厚の皮膜層になり、強力にアルミカバーに接着し、該皮膜層がそのままアルミカバーの表面を覆って絶縁と保護との作用になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法に関し、それは高度真空の電場またはプラズマの下で、イオンをポリテトラフルオルエチレンと衝突させると、フッ素原子を突き放す同時に陽極において強力な粘着性が発生するように酸化し、またアルミカバーの表面に沈積・接着し、皮膜になるように形成すると、その皮膜がアルミカバーの外表面を覆い、絶縁と保護として使えるため、被覆が速く、環境対応もできる技術分野を実現させるものである。
【背景技術】
【0002】
図1、図2を参考してください。電解コンデンサー1とは、その製造プロセスについて図3を合せて参考してください。それはアルミカバー11をプラスチックシート12と結合させてからその中にまた電解液13を充填して、アルミカバー11の外周にPVC(塩化ビニル)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)類フェルトプラスチックフィルム14を貼り付けて、其々電解液13とアルミカバー11から導電脚15を引き出すと一つの電解コンデンサー1を完成したものである。
【0003】
1,従来知られた電解コンデンサーに使用されたアルミカバーでは、その表面層としてPVC(塩化ビニル)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)類フェルトプラスチックフィルムを貼り付けることによって形成するため、その被覆が煩わしく、且その被覆の質も向上できないため、外観における美観性も大いに損なわれることになる。
2.従来知られたアルミカバーの表面層に貼り付けたプラスチックフィルムは環境対応もできず、その二次汚染が避けられなくなる。
3.従来知られた電解コンデンサーのアルミカバーでは、それは前記のPVCまたはPETプラスチックフィルムで覆われるため、一つ一つ個別に覆う必要があるから製造のマンアワーが増えてコストが高くなることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の問題点を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、一種の電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法に関し、それは高真空電場またはプラズマの下で、陽極と陰極との間の高電位差を利用してまたはマイクロ波発生器から発生したマイクロ波によって電場を制御してイオンビームを生成させてから、該イオンとポリテトラフルオルエチレンとの衝突によってフッ素原子を脱離させて気体原子(例えば酸素)がそれを取替えると、アルミカバーの表面に10μ〜15μ厚の皮膜層になり、強力にアルミカバーに接着し、該皮膜層がそのままアルミカバーの表面を覆って絶縁と保護との作用になるため、アルミカバーが電解コンデンサーの外カバーとして使われるようになり、別途PVC(塩化ビニル)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)類フェルトプラスチックフィルムをカバーとして接着したりする必要がなく、被覆が速く、また環境対応もできる効果のあるものである。
【発明の効果】
【0006】
1.本発明では、高度な真空になる電場またはプラズマを利用して、イオンとポリテトラフルオルエチレンとを衝突させてフッ素原子を突き放すと同時に陽極において酸化して強力な粘着性が発生し、アルミカバーの表面に沈積しながら粘着して行き、10μ〜15μの厚さの皮膜層になり、アルミカバーの表面へ絶縁と保護として使われるため、アルミカバーの表面を快速に覆う被覆方法ができる一方、環境対応との要求も満足できる効果を持つものである。
2.本発明によっては、前記の被覆方法では、PVC(塩化ビニル)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)類フェルトプラスチックフィルムを一つ一つのアルミカバーに貼り付けてゆく方法を利用せずに不特定数量のアルミカバーを一回で皮膜層が被覆でき、製造が速くなることだけでなく、更にコストダウン及び美観性と品質との向上も図れる。
3、前記のイオン生成については、陽極と陰極との間にある高電位差によって気体イオンを発生させ、ポリテトラフルオルエチレンと衝突させるとフッ素原子を突き放すことができる。
4,前記のイオン生成については、マイクロ波発生器によってマイクロ波を発生させ、マイクロ波の大きさの制御によって電場のサイズがコントロールでき、電子スピン共鳴放電をさせてハイエネルギーイオンビームが生成してポリテトラフルオルエチレンとの衝突によってフッ素原子を突き放す方法も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図4、図5を参考してください。それは高度真空の電場またはプラズマの箱の中で、まずポリテトラフルオルエチレン(50)を陰極に置いて、同時に不特定の数量の電解コンデンサーのアルミカバー(4)を陽極に置き、電極間の高電位差によって、その中の気体イオン(51)を陰極にあるポリテトラフルオルエチレン(50)
と衝突させると、その中にあるフッ素原子(52)が突き放され、同時にそのフッ素原子(52)が陽極において酸化することによって強力な粘着性は発生し、そして陽極の電解
コンデンサーのアルミカバー(4)の表面に沈積して10μ〜15μの厚さの皮膜層(5)が形成して該アルミカバー(4)の外表面へ絶縁と保護を提供するため、直接、そして快速に不特定数量のアルミカバー(4)において一回で絶縁被覆が完了させ(図6の如く)、PVCかPETによって被せることが要らずに被覆が完了した時点でそのままプラスチックシート(12)(図2の従来のもののように)と結合になり、また電解液(13)の充填もでき、製品の組立(6)が完了できるため、電解コンデンサー
の組立手順とマンアワーが省けるし、本発明によるアルミカバーの被覆方法は既に環境保全への要求に符合するため、二次公害にならないものである。
【0008】
前記の方法では本実施例においても適用できる。即ち、ポリテトラフルオルエチレンを超高度の真空になる箱に置いて、マイクロ波発生器によってイオン源を引き出して、そのマイクロ波の大きさを利用して電場のサイズを制御することによって電子のスピン共鳴放電を起こし、ハイエネルギーのイオンビーム(51)が形成し、ポリテトラフルオルエチレン(50)に対して衝撃を当たると、フッ素原子(52)が陽極において強力な粘着性を生じ、不特定数量の電解コンデンサーのアルミカバー(4)の表面に粘着するようになると、適当な厚さのある皮膜層(5)に形成した、それは10μ〜15μとの厚さの皮膜層(5)が好適である。電解コンデンサーのアルミカバー(4)の外表面に対して絶縁と保護との効果を提供して、また快速に被覆して絶縁になる環境対応との効果も達成できる。
【0009】
以上纏めてみると、本発明はポリテトラフルオルエチレンを材料にして、イオンによってフッ素原子を突き放してから電解コンデンサーのアルミカバーの外表面を覆い被ってそのまま快速に絶縁と保護との目的に達する製造方法は明らかに特許の進歩性及び産業における利用性に符合でき、また本発明の特許請求の提出前、未だ公開資料が見えない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来知られた電解コンデンサーのアルミカバーの製造プロセスのフローチャート
【図2】電解コンデンサーの外観図
【図3】従来知られた電解コンデンサーを組合せる断面イメージ図
【図4】本発明におけるアルミカバーの製造プロセスのフローチャート
【図5】本発明におけるアルミカバーを被覆する動作のイメージ図
【図6】本発明において被覆が完了したアルミカバーの断面イメージ図
【符号の説明】
【0011】
1 電解コンデンサー
11 アルミカバー
12 プラスチックシート
13 電解液
14 PVCまたはPETプラスチックフィルム
15 導電脚
50 ポリテトラフルオルエチレン
4 電解コンデンサーのアルミカバー
51 気体イオン
52 フッ素原子
5 皮膜層
6 組立完了

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種の電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法に関し、その方法は次のようになる。
イ、高度な真空になる電揚またはプラズマの箱内において、まずポリテトラフルオルエチレンを陰極に置き、同時にコンデンサーのアルミカバーを陽極に置くことにする。
ロ、気体イオンを陰極にあるポリテトラフルオルエチレンに対位して衝突させることによってその中にあるフッ素原子を突き放す。
ハ、そのフッ素原子が陽極において酸化して強力な粘着特性が生じ、陽極にある電解コンデンサーのアルミカバーの表面に接着して沈積すると、該アルミカバーの外表面において絶縁と保護として利用できる、適当な厚さのある皮膜層に形成する。
そこで、該被覆方法により、そのまま速くてアルミカバーの絶縁被覆になり、PVC或いはPETによる個別にアルミカバーを覆う必要がなくなるため、電解コンデンサーにおける組立手順及びマンアワーが省けるし、且環壇対応もでき、二次公害をもたらすことはないものである。
【請求項2】
一種の電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法に関し、その方法は次のようになる。
イ、ポリテトラフルオルエチレンを超高度の真空の箱に置く。
ロ、マイクロ波発生器によってイオン源を生成し、そのマイクロ波の大きさで電場の大きさを制御することにより、電子スピン共鳴放電になるとハイエネルギーイオンビームが引き出されてポリテトラフルオルエチレンに対して衝撃を与える。
ハ、フッ素原子を陽極において酸化させて、強力な粘着性が生じると電解コンデンサーのアルミカバーの表面に接着するようになることで、適当な厚さのある皮膜層に形成する。
そこで、前記のような被覆方法によって電解コンデンサーのアルミカバーの外表面に絶縁と保護との効果が提供できるし、また快速な被覆絶縁及び環境対応の効果にも実現できるのである。
【請求項3】
特許請求項1に記載した電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法のように、その中において、該イオンの発生とは高真空度の電場またはプラズマの中で、陰陽極における高電位差によって生成されたものである。
【請求項4】
特許請求項2に記載した電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法のように、その中において、該イオンの発生とは高真空度の箱の中で、マイクロ波発生器によってイオン源が引き出せるものである。
【請求項5】
特許請求項1或いは2に記載した電解コンデンサーのアルミカバー絶縁膜の被覆方法のように、その中において、該アルミカバーについては、一定でない数量のアルミカバーを提供して一回で絶縁になるように覆うことができるものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−109874(P2007−109874A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−299025(P2005−299025)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(505383268)雅▲はく▼興業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】