説明

非侵襲複屈折補償感知旋光計

本発明は、与えられたサンプルでの複屈折の影響を補償するシステムおよび方法に関し、リアルタイムの複屈折の寄与を感知する光複屈折解析器を利用し、その後、与えられたサンプルにおいて見出された複屈折の寄与を無効にする複合電気光学システムにフィードバック信号を供給する。複屈折の寄与は消滅し、その結果、旋光測定の主要誤差成分を著しく低下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年1月13日出願の米国仮特許出願第60/536288号の恩典を主張する。
本発明は、複屈折補償感知旋光計システムに関する。一態様では、この旋光計システムは、患者の眼のグルコースレベルを測定するときに、角膜複屈折を測定および補償するために使用される。
【背景技術】
【0002】
真性糖尿病は、一般的かつ深刻な慢性病で、全世界で約1億7700万人、米国内で1700万人の人々を苦しめており、死亡原因の第4位になっている。真性糖尿病は、冠動脈疾患、高血圧、網膜疾患、神経疾患、腎障害などの長期合併症を引き起こす。研究が示すところによれば、血糖値の自己監視が、これらの長期合併症の発症を抑えまたは遅らせる。光学旋光グルコースセンサは、非侵襲グルコース濃度測定の手段を提供し、それによって、現在の侵襲法に伴う苦痛および面倒を軽減する。
【0003】
分析物濃度の検出における旋光計の使用が、ここ数年来見られるようになった。Pohjolaは、眼房水のグルコース濃度が血液のグルコース濃度と相関していることを示した。1982年、March他は、眼房水を介して血糖値を間接的に推定するための旋光計の使用を初めて提案した。彼らは、生理学的レベルでのグルコースに起因するミリ度旋光を感知可能な測定を行うには、非常に高感度かつ安定した旋光計が必要とされることを見出した。過去10年間、そのような旋光計の開発において、多くの研究が行われた。Cote他は、真位相(true phase)技法を利用することによるミリ度感度の可能性について報告した。この研究は後に、Cameron他によって引き継がれ、彼らは、サブミリ度の感度を備えるデジタル閉ループフィードバック技法を使用するファラデーベースの旋光計(Faraday based polarimeter)について報告した。そのとき以来、グルコース濃度を測定するための様々な異なる旋光計が、複数のグループによって例示された。Chou他は、10mg/dl以下のグルコースレベルを検出する能力を備える光ヘテロダイン手法を利用する旋光計について報告したが、その開ループシステムは、レーザ強度およびノイズの揺らぎが原因で安定性を欠いていた。つい最近、Ansari他は、グルコース濃度を測定するための眼の水晶体(eye lens)のブルースタ反射を使用する理論モデルを提案した。
【0004】
眼房水は、グルコースを含むが、全体的な旋光に寄与し得るその他の光学活性成分も有する。その他の光学活性成分の存在下でグルコース濃度を推定するため、King他は、マルチスペクトルのポッケルスセル(Pockels cell)ベースのシステムの使用を示した。この研究は、Cameron他によって引き継がれ、彼らは、その他の光学活性成分の存在に起因する旋光を克服する可能性をやはり示したマルチスペクトルのファラデーベースのシステムを使用した。眼房水のグルコース濃度は、血液のグルコース濃度に相関しているが、血液から眼房水へのグルコース拡散に費やされる移送時間遅延が存在する。そのような測定が、血糖濃度の信頼できる予測値として糖尿病患者に有益であり得るとするならば、時間遅延は、10分以内とするべきである。2001年、Cameron他は、うさぎをモデルに移送時間遅延を測定し、この遅延が閾値の10分を下回ることを示した。つい最近、Baba他は、通常の生理学的な範囲では温度およびpHの影響は無視し得ることを示した。
【0005】
眼房水の血糖値を間接的に測定する実行可能な旋光計システムの開発を現在妨げている主要な問題は、モーションアーチファクト(motion artifact)に関連する角膜の複屈折である。角膜の複屈折は、角膜が感知光ビームに対して動くにつれて空間的に変化するので、この動き誘起の時間変化複屈折は、検出されたグルコース信号をマスクしがちである。
【0006】
今までのところ、モーションアーチファクトに起因する時間変化角膜複屈折が、現在のグルコース感知旋光計によっては対処されない眼における生体内旋光グルコース測定を制限する主要な要因である。米国特許第5303709号は、網膜眼疾患の診断を容易にするシステムを開示した。角膜複屈折の影響を最小限に抑えるため、このシステムは、可変リターダに結合された網膜からの後方散乱ビームを利用して、神経線維網膜層測定に対する角膜複屈折の寄与を低減した。米国特許第5303709号における補償の実施は、走査レーザ網膜旋光計に組み込まれた偏光感知共焦点システムを含んでいた。米国特許第6704106号は、網膜神経線維層測定に関するリターダンス誤差を打ち消す方法およびシステムを開示した。これを達成するため、機械的に回転される半波遅延器の完全な1回転にわたって収集された4つのリターダンス測定が平均されて、システム複屈折の影響を最小限に抑え、残存偏光バイアスのない平均リターダンス測定を残す。米国特許第6356036号では、患者の眼の前方部分(すなわち、角膜および水晶体)での複屈折を決定するシステムおよび方法が開示された。この方法は、米国特許第5303709号で開示されたのと同様の後方散乱(すなわち、反射)光ビームを使用することを含むが、共焦点結像による患者の水晶体反射強度がもはや基準として使用されない点、および網膜前方の眼のすべての部分の複屈折が直接偏光ビームを使用して決定される点が異なる。言い換えると、米国特許第6356036号は、共焦点結像システムを必要とせず、走査レーザ旋光計は、眼の前方部分の複屈折を測定するために、その同じ経路を使用することができるようになった。本明細書で開示される本発明に関して、後方散乱ではない伝播偏光レーザビームは、前眼房を直接通過し、水晶体または網膜と相互作用を行わない。加えて、角膜複屈折の影響をリアルタイムに補償するため、補償器が自律コントローラシステムに結合される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、角膜複屈折の影響を克服し、それによって、生体内旋光グルコース測定を可能にする新しい方法を含む、改良された非侵襲グルコース感知旋光計を提供することである。加えて、本明細書で説明されるそのような実施は、複屈折が問題となる媒体またはサンプル内のどのような光学活性分子の検出も可能にする。さらに、複屈折補償のための手法は、本明細書で説明されるファラデー手法以外のほとんどのタイプの光学旋光計で実施されることができる。
【0008】
従来技術は、人体組織のグルコースレベルの正確な測定を一貫して提供し得る実用的で使用可能などのような旋光計システムも提供することができない。従来技術の問題を克服して、人体のグルコースレベルの測定用に非侵襲システムを提供する、実用的で信頼性の高いシステムに対する、強いが満たされていない必要が存在する。
【0009】
いくつかの従来技術システムは非侵襲ではなく、分析物感知用に使用されるある旋光計ベースのシステムは、複屈折補償を行わない。それらのシステムは、複屈折補償器を利用せず、リアルタイムの角膜複屈折を感知しない。複屈折の影響を感知し、補償する能力は、光経路(すなわち、位置)に関わらず、分析物の測定を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、複屈折の影響を補償するシステムおよび方法に関し、光複屈折解析器を利用して、リアルタイムの角膜複屈折の寄与を感知し、その後、与えられたサンプル内で見出された寄与を無効にする複合電気光学システムにフィードバック信号を供給する。複屈折の寄与は消滅し、その結果、旋光測定の主要誤差成分を著しく低下させる。
【0011】
一態様では、本発明は、サンプル内の物質の旋光を測定する手段と、サンプルに起因する偏光ベクトルのどのような回転も除去するために複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段とを備える、複屈折感知旋光計システムに関する。
【0012】
ある実施形態では、旋光測定手段は、少なくとも1つのファラデー変調器と、少なくとも1つのファラデー補償器と、少なくとも1つの解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つの増幅器と、少なくとも1つのコントローラとを備える。また、ある実施形態では、複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段は、少なくとも1つの円偏光解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つのコントローラとを備える。リターダンスが計算され、入力としてコントローラの補償部に送られるが、補償アルゴリズムは、差分方程式y(n)=x(n)+y(n−1)によって表現されることができ、ここで、「y」は複屈折補償器に適用されるリターダンス、「x」は計算されたリターダンスであり、完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、どのような複屈折も補償される。
【0013】
別の態様では、本発明は、角膜複屈折を克服する方法に関し、複屈折補償を測定するために円偏光ストークスパラメータ「V」を使用するステップと、ファラデーベースのグルコース感知旋光計を使用してグルコース濃度を測定するステップとを含む。
【0014】
さらに別の態様では、本発明は、動物の眼房水内の光学活性物質の濃度を感知する非侵襲生体内方法に関する。この方法は、前方角膜複屈折の影響を最小限に抑えるために偏光器を初期リターダの速軸に合わせるステップであって、偏光レーザビームが、グルコースサンプル、およびリターダンス(δ)を有する後部角膜表面を通過するステップと、レーザビームを分割するステップであって、グルコース旋光を決定する前に後方複屈折を補償するために、サンプルおよびリターダからの出力光が、ビーム分割器によって2つの経路に分割されて、一方のビームが4つのストークスパラメータ(I、Q、U、V)の少なくとも1つを特徴付けることが可能な解析器を通過させられるステップと、変調器で第2の分割ビームを受け取り、レーザの直線偏光ベクトルを変調するステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の一態様では、光学旋光計が、非侵襲グルコースセンサの開発に利用される。光学旋光計は、濃度に比例する、直線偏光を旋光させるグルコースの光学活性に依存する。前眼房内に含まれる眼房水のグルコース濃度は、血糖濃度の間接測定を可能にする。眼房水のグルコース濃度は、血液のグルコース濃度と相関している。生理学的レベルでのグルコースに起因するミリ度旋光を感知可能な測定を行うため、非常に高感度かつ安定した旋光計が必要とされる。
【0016】
感知部位として眼房水を使用することに伴う1つの問題は、眼房水が、全体的な旋光に寄与し得るその他の光学活性成分を有することである。眼房水に含まれ得るその他の光学活性成分は、乳酸、アルブミンなどを含む。与えられた物質について、これらのサンプルの波長、ORD特性、および分子組成が計算される必要がある。これらの関係が、本明細書の以下のページで説明される。感知媒体として眼房水を使用することに伴う1つの問題は、血液から眼房水へのグルコース拡散に費やされる移送時間遅延である。そのような測定が、血糖濃度の信頼できる予測値として糖尿病患者に有益であり得るとするならば、時間遅延は、10分以内とするべきである。感知部位として眼を用いる生体内旋光グルコース検出を現在妨げているさらに別の問題は、モーションアーチファクトに関連する角膜の複屈折である。角膜は複屈折材質であり、複屈折は角膜位置の関数として変化する。モーションアーチファクトに関連するこの角膜複屈折は、入力ビームの偏光状態を変化させ、その結果、グルコースサイン(glucose signature)をマスクする。
【0017】
本発明は、角膜の複屈折の変動を克服するシステムおよび方法に関する。加えて、本明細書で説明される本発明のシステムは、角膜複屈折、ならびに角膜光学軸の速軸および遅軸の方位角を補償する。
【0018】
比旋光度
光のビームは、光の伝播方向に直交して振動する電磁波から構成される。通常、光は無偏光状態にある。無偏光は、無数の平面内で生じる電磁振動を有する。直線偏光器として知られる装置は、光を単一の平面内でのみ伝送し、その他の平面内に存在する光を除去または遮断する。偏光器を出た光は、平面偏光として知られる。
【0019】
キラル有機分子は、構造的対称面を含まない分子である。キラル有機分子は、光がサンプルの中を伝播するとき、光の偏光面を回転させる。これらの分子は、一括して光学活性として知られている。分子の確定(molecules’ confirmation)に応じて、偏光面は、時計回りまたは反時計回りに回転されることができる。光を左または反時計回りに回転させる能力を有する分子は、左旋性(L−)と呼ばれ、光を右または時計回りに回転させる分子は、右旋性(D+)と呼ばれる。グルコースは、右旋性の光学活性分子である。水に溶解させたグルコースの比旋光度は、+52.6°/(dm g/ml)である。
【0020】
旋光を分子の比旋光度に関係付ける式は、式(1)によって与えられる。
【0021】
【数1】

【0022】
ここで、
【0023】
【数2】

【0024】
は光学活性化合物の比旋光度、αは度を単位とする観測された旋光、Lはdmを単位とする経路長、Cは溶液1ml当たりの質量のグラム数を単位とするサンプル濃度である。
与えられたキラル物質について、比旋光度の波長依存性が、構成分子の旋光分散(ORD)特性を与える。あらゆる光学活性分子が、その分子組成に基づいて、知られた独自のORD曲線を有する。
【0025】
【数3】

【0026】
波長と比旋光度の間の関係は、ドルーデの式によって与えられる。式(2)は、ドルーデの式の近似であり、対象分子の吸収域外でのみ有効である。キラル分子の比旋光度が2つの異なる波長で知られているならば、式(2)は、kおよびλについて解くことができ、比旋光度は、領域内の任意の波長について計算されることができる。体のその他の組織も、感知部位として使用されることができる。耳、鼻、ならびに指および足指の間の薄い皮膚の組織が、感知されることができる。これらは骨のない組織である。使用される場合、これらの感知部位について、波長および分子組成が計算されなければならない。
【0027】
旋光分析
光学活性サンプルによる旋光を測定するのに使用される光学計器が旋光計である。旋光計の主要構成要素は、図1に示されるように、光源10と、偏光器12と、サンプルセル容器14と、解析器として知られる第2の偏光器16と、検出器18とである。
【0028】
ビームがサンプルを通過するとき、サンプルの濃度および容器の経路長に従って、偏光面が回転する。サンプルに起因する旋光の量は、解析器を使用して決定されることができる。解析器が初期偏光器に直交して配置される場合、理論的には、サンプルが存在するならば、光は伝送されない。次に、光学活性サンプルがシステムに導入された場合、伝送される光の強度は、サンプルに起因する偏光の回転量に比例する。したがって、検出された光強度は、経路長が一定であると仮定した場合、サンプルの濃度に関係する。
【0029】
旋光分析および感知部位としての眼
生体内旋光グルコース検出の場合、適切な感知部位が必要とされる。皮膚など体のいくつかの組織は、本質的にきわめて良く散乱を起こす。この散乱の影響は、光の偏光を著しく妨げる傾向にあり、生理的グルコースレベルによる僅かな旋光を測定することを困難にする。眼は、角膜が体への低散乱の窓を提供する点で他に類を見ない。眼房水へのグルコースの拡散または分泌は、時間遅延を伴いながらも血糖レベルと相関している。これらの理由が、眼を好ましい感知部位にしている。
【0030】
眼は実質的には散乱を起こさず、血液と相関したグルコース濃度を有するが、感知部位としての独自の難点を有する。主要な難点は、モーションアーチファクトに関連する空間的に変化する角膜の複屈折である。
【0031】
角膜複屈折
物質の光学的性質がその向きに関わらずすべての方向で同じであるならば、その物質は、等方性であると言われる。多くの結晶構造およびいくつかの有機物質では、光学的性質はすべての方向で同じでなく、それらは2以上の屈折率を有し、これらの材質は、異方性として知られている。
【0032】
複屈折は、(遅軸に沿った)通常屈折率ηと(速軸に沿った)異常屈折率ηの、直交する向きの2つの異なる光の屈折率が存在する異方性物質の性質である。x軸に沿って偏光された光は、異なる屈折率を経験し、したがって、y軸に沿って偏光された光が進行するのとは異なる速度で進行する。xおよびy偏光成分の間の伝播速度の差は、位相差を引き起こす。成分の大きさおよび相対位相リターダンス(δ)に応じて、直線から楕円まで変化する異なる状態が、図2に示されている。
【0033】
角膜は、複屈折異方性物質である。角膜複屈折は、薄膜の層から構成される間質に起因し、さらに薄膜は、互いに平行に並んだコラーゲン線維から構成される。次に続く薄膜の各層は、前の層に対して異なる向きに配置される。これらの層は各々、独自の固有の複屈折を含み、薄膜の配列の角度が、全体的な複屈折を決定する。多くの研究において、リターダンスの大きさは、半径に沿って角膜外縁に向うほど増加することが示された。モーションアーチファクトに関連する角膜の複屈折は、生体内旋光グルコース測定を現在妨げている主要な問題である。
【0034】
デジタル閉ループ制御グルコース感知旋光計
生体内グルコース検出に使用されるシステムのブロック図が、図3aに示されている(従来技術)。670nmの波長(赤色)で1mWのパワーを放射するダイオードレーザ20が、光源として使用される。レーザビームは、光学システム内に存在する初期偏光器22によって偏光される。偏光ベクトルの変調が、804Hzの周波数および±1°の変調深さで、正弦関数生成器26によって駆動されるファラデー変調器24によって施される。いくつかの実施形態では、電力増幅器28が、関数生成器26とファラデー変調器24の間で使用されることができる。この変調信号は、1cmの経路長をもつ光学級ガラスから構成されるサンプルセル容器30の中を伝播する。次にファラデー補償器32が、システム内でフィードバック補償を提供するために使用される。この補償器32の目的は、グルコースに起因するどのような旋光も無効化または除去することである。ファラデー補償器32の後に、解析器として機能する別の偏光器34が存在する。解析器34は、変調された偏光ベクトルをマリュスの法則に従って強度変調に変換する。この強度は、シリコン光ダイオード検出器36によって検出され、検出された光強度に比例する電圧を出力する広帯域増幅器(図示せず)によって増幅される。増幅出力および変調信号は、データ収集(DAQ)ボードを介して、ロックイン増幅器およびコントローラプログラムに入力として送られる。いくつかの実施形態では、コントローラプログラムは、PC41に接続され、PCは、電源42に動作可能に接続される。ロックイン増幅器は、変調周波数に存在する信号成分を測定し、この信号に基づいて、コントローラは、光学活性サンプルに起因するどのような旋光も補償するために取られる一連の動作を決定する。コントローラの出力は、GPIB制御のDC電源42を介してファラデー補償器32に与えられる。この出力は、ファラデー補償器32を駆動して、システムを無効化するために使用される。
【0035】
システムによって検出される光の強度は、式(3)によって与えられる。
【0036】
【数4】

【0037】
ここで、ωは変調周波数、θはファラデー変調器の変調深さである。φはグルコースとファラデー補償器に起因する旋光の差である。検出信号は、dc項と、周波数倍加項と、制御システムへの入力として使用される変調周波数ωでの対象信号とから成る。
【0038】
設計される角膜複屈折補償システム用のストークス/ミュラーモデル
グルコース感知旋光計システムの角膜複屈折補償モジュールの一般化されたブロック図が、図3bに示されている。
複屈折補償光学システム内に存在する主要構成要素は、レーザと、偏光器と、リターダ(前方複屈折)と、サンプルと、リターダ(後方複屈折)と、複屈折補償器である。ストークスベクトルおよびミュラー行列理論の使用が、複屈折を計算するシステムをモデル化する方法を提供する。この光学システム用のストークス/ミュラーモデルは、以下の行列システム(式3.1)によって与えられる。
【0039】
【数5】

【0040】
ここで、この行列システムは、光の伝播方向とは逆の順序で提示されている。「γ」は方位角、「δ」はリターダンスで、共に後方角膜リターダに起因し、「γ」は方位角、「δ」はリターダンスで、共に複屈折補償器に起因し、φはグルコースに起因する旋光である。このモデルは、初期リターダの光学軸は初期偏向状態に合わされているので、初期リターダを考慮しない。最初、複屈折補償器は、リターダンスを補償せず、したがって、γおよびδは0であり、補償器のミュラー行列は単位行列となる。楕円偏光はストークスパラメータ「V」だけによって表されるので、式を簡略化することで、
【0041】
【数6】

【0042】
となる。式[3.2]の項を並び替え、生理学的グルコースレベルではφは無視し得ると仮定すると、リターダンスδは、
【0043】
【数7】

【0044】
によって与えられる。
上記の式において、ストークスパラメータ「V」は、本明細書で説明されるように、円偏光解析器を使用して検出される。
【0045】
グルコース感知旋光計システム用のストークス/ミュラーモデル
グルコース感知旋光計システムの一般化されたブロック図が、図4aに示されている。設計される旋光計の光学システムに存在する主要構成要素は、レーザと、偏光器と、サンプルと、複屈折補償器と、ファラデー変調器と、ファラデー補償器と、解析器と、検出器である。ストークスベクトルおよびミュラー行列理論の使用が、光学システム全体にわたって偏光ビームをモデル化する方法を提供する。グルコース感知の場合、複屈折補償器が、サンプルに起因するどのようなリターダンスも打ち消す。したがって、複屈折補償器とサンプルの寄与が打ち消しあうという最終的結果が得られ、したがって、これら2つのミュラー行列を結合した結果は、単位ミュラー行列となる。簡略化のため、複屈折補償器およびサンプルリターダンスを光学システムから除去すると、システムの行列表現は、
【0046】
【数8】

【0047】
によって与えられる。ここで、φは補償ファラデーローテータに起因する偏光の旋光、φは光学活性サンプルに起因する旋光、θは変調深さ、ωは変調周波数、tは時間である。この行列システムは、掛け合わせると、以下の式に簡略化されることができる。
【0048】
【数9】

【0049】
置換φ=φ−φを適用し、さらに式(4)を強度について簡略化した結果が、式5によって与えられる。
【0050】
【数10】

【0051】
強度の式(5)がさらに簡略化され、x≪1の場合、sin(x)≒xであると仮定するならば、上記の式(5)は、
【0052】
【数11】

【0053】
と変形されることができる。
上記の式(6)に恒等式
【0054】
【数12】

【0055】
を適用することで、
【0056】
【数13】

【0057】
となる。
上記の式(7)は、任意の時間(any instance of time)にシステムによって検出される光の強度を表現している。理解され得るように、検出信号は、DC項と、周波数倍加項と、制御システムへの入力として使用される変調周波数ωでの対象信号とから成る。
【0058】
角膜複屈折補償グルコース感知旋光計
図4bは、単一の複屈折補償器を使用する角膜複屈折補償旋光計の概略図である。角膜複屈折補償グルコース感知旋光計50のブロック図が、図4bに示されている。赤色ダイオードレーザモジュール52などの光源が、光源として使用される。レーザ52は最初、偏光器54によって偏光され、最大透過が得られるような向きを取らされる。偏光器54は、初期リターダの速軸に合わされ、それによって、角膜の前方側に起因する複屈折の影響を最小限に抑える。その後、偏光されたレーザビームは、サンプル56の中を通過する。角膜複屈折は、偏光されたレーザビームに位相リターダンス(δ)を引き起こし、その結果、偏光状態を直線偏光から楕円偏光に変化させ、グルコースのサインをマスクする。複屈折を補償するため、別の電気光学リターダである複屈折補償器60が、サンプル複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを与える。
【0059】
複屈折補償器で与えられる必要があるリターダンスの値は、円偏光ストークスパラメータ「V」を決定することによって計算される。このストークスパラメータを計算するため、楕円偏光が、無偏光レーザラインビーム分割器62によって2つのルートに分割される。一方のルートは、円偏光ストークスパラメータ「V」を特徴付けることが可能な、45°直線偏光器が後に続いた4分の1波長板である円偏光解析器64を通過する。その後、このビームは、検出器66へと導かれる。検出器出力は、データ収集ボード(DAQ)70を使用してデジタル化される。いくつかの実施形態では、これが、PC71を使用して実施されるフィードバックコントローラプログラムへの入力となる。このコントローラは、複屈折補償リターダンスに比例する電圧を出力する。補償アルゴリズムは、差分方程式によって表されることができる。
【0060】
y(n)=x(n)+y(n−1) (8)
ここで、「y」は複屈折補償器に適用されるリターダンス、「x」は計算されたリターダンスである。完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、したがって、角膜の後方側に起因する複屈折は補償される。
【0061】
他方のルートでは、グルコース旋光を測定するために、直線偏光レーザビームが使用される。その後、ファラデー変調器80が、レーザの直線偏光ベクトルを変調するために使用される。ファラデー変調器80は、1058Hzの正弦波源によって駆動される。ファラデー補償器82は、システム内でフィードバック補償を提供する。補償器82の目的は、グルコースサンプルに起因する偏光ベクトルのどのような回転も無効化または除去することである。ファラデー補償器82の後には、解析器として知られる別の偏光器84が存在し、その透過軸は、初期偏光器54の透過軸と直交する向きに向けられる。解析器84は、変調された偏光ベクトルをマリュスの法則に従って強度変調に変換する。その後、ビームは、検出された光強度に比例する電圧が出力である光検出器86へと導かれる。その後、検出器86の出力は、広帯域増幅器(図示せず)によって増幅される。
【0062】
増幅出力および変調信号は、データ収集ボード70を介して、ロックイン増幅器およびコントローラプログラムに入力として送られる。いくつかの実施形態では、コントローラプログラムは、PC71に動作可能に接続される。ロックイン増幅器は、低周波数および高周波数の電磁ノイズを排除しながら、変調周波数に存在する信号成分を測定する。検出器に作用する強度は、式(8)によって与えられ、以下で詳しく説明されるストークスベクトルおよびミュラー行列理論を使用してモデル化される。
【0063】
【数14】

【0064】
式9において、θは変調深さ、ωは変調周波数、tは時間、φ=φ−φであり、φおよびφはそれぞれ、グルコースサンプルおよびファラデー補償器に起因する偏光の旋光である。式(9)から理解され得るように、変調周波数での正弦項の相対振幅は、補償がなされない(φ=0)と仮定するならば、グルコースサンプルに起因する旋光に比例する。これはコントローラへの入力として使用され、コントローラは、偏光の正味の旋光を0にする。コントローラの出力は、GPIB制御DC電源92を介して、ファラデー補償器に与えられる。完了時、コントローラの出力電圧は、サンプルのグルコース濃度に比例する。
【0065】
図4cは、角膜複屈折補償器のより堅牢な実施の概略図である。図4cでは、図4bに示されるように単一の複屈折補償器を使用する代わりに、サンプルの前方および後方複屈折効果を補償するために、2つの補償器が実装される。補償手法に関わらず、好ましい補償リターダは、液晶リターダであるが、機械的リターダまたは光弾性変調器(PEM)などその他のものも、利用されることができる。偏光レーザビームの経路は変化することができる。眼の部分(segment)に平行であることが好ましいが、網膜または水晶体に対して直交するまたはある角度をなす経路も、利用されることができる。
【0066】
リアルタイムグルコースコントローラプログラム
グルコースコントローラプログラムのフローチャートが、図8に示されている。非常に小さなAC信号を検出するために、ロックイン増幅器が使用され、何倍も大きなノイズによって信号が不明瞭にされた場合でさえも、正確な測定が行われることができる。ロックイン増幅器は、位相敏感検波として知られる技法を使用して、特定の基準周波数および位相での信号の成分を選び出す。基準周波数以外の周波数でのノイズ信号は排除され、測定に影響しない。
【0067】
コントローラプログラムへの入力信号は、検出された偏光の回転に比例する信号である。フィードバックコントローラは、グルコース旋光に比例する電圧(すなわち、ロックイン電圧)をファラデー補償器に与え、グルコースに起因する偏光の旋光を無効化するよう試みる。コントローラプログラムは、ロックイン出力が0に十分近くなるまで継続し、これは所望の信号成分が変調周波数で存在しないことを意味する。完了時、グルコースに起因するすべての正味の光偏光の旋光は除去され、したがって、ファラデー補償器に与えられるコントローラの出力電圧は、サンプルのグルコース濃度に比例する。
【0068】
実施例−実験的旋光グルコース検出
ファラデーベースのグルコース感知システムが、高血糖濃度範囲の0〜600mg/dlおよび低血糖濃度範囲の0〜100mg/dlの2つの組に対するゼロ複屈折寄与に関して評価された。グルコース予測用の較正モデルを計算するため、最小2乗線形回帰が使用された。較正モデルの検証は、独立のデータセットを使用して実行された。較正および検証についての実際対予測グルコース濃度が、図5a〜図5dおよび図6a〜図6dにそれぞれプロットされている。各データセットは、すべての相関係数がr=0.9880を超える高い線形性を有している。平均較正標準誤差(SEC)および平均予測標準誤差(SEP)は、それぞれ5.4047mg/dlおよび5.4388mg/dlである。
【0069】
複屈折補償システムが、0〜500mg/dlまで50刻みで変化する異なるグルコース濃度に関して、光学システム内に複屈折サンプルをもたずにシミュレートされた。予測されるように、グルコース濃度対振幅グラフは、図7(a)の線形プロットになる。ここでは、(例えば、角膜複屈折をシミュレートする)サンプルとして可変リターダが存在するシステムが評価されたが、複屈折の補償は行われていない。この場合、与えられたグルコース濃度は、500mg/dlに固定され、リターダンスは、0〜2πまで0.01刻みで変化させられた。図7(b)から理解され得るように、検出された信号は、グルコースサインをマスクする複屈折によって変化する。角膜複屈折のない理想的な場合では、グルコース濃度が一定ならば、曲線は一定であるべきである。
【0070】
角膜に起因するリターダンスが式(3.3)から計算され、複屈折補償器を使用して補償される場合、振幅はリターダンスによってもはや変化せず、グルコース濃度が一定ならば、図7(c)に示されるように一定となる。したがって、サンプル複屈折は、光偏光の旋光の測定にもはや影響しない。
【0071】
実施例−シミュレートされた非侵襲角膜複屈折補償グルコース感知旋光計
角膜複屈折補償およびグルコース感知のために利用される技法をより良く理解するため、図4bに示されたような設計されたシステムが、すべての側面でシミュレートされた。加えて、検出された信号に関する周波数解析が、高速フーリエ変換(FFT)を使用して実行された。シミュレーションプログラムは、ユーザがグルコース濃度および角膜複屈折の量を恣意的に変更することを可能にした。さらに、シミュレーションは、グルコースコントローラおよび複屈折コントローラを別々に動作可能/動作不能にする選択肢を有する。シミュレーションは最初、異なるグルコース濃度およびリターダンスについて実行された。複屈折補償を行わなかったものと、複屈折補償を行った後のものとの2組の実験が、0〜600mg/dlのグルコース濃度範囲で50mg/dlずつ濃度を高めて実行された。リターダンス値は、異なるグルコース濃度についてランダムに選択された。補償を行わなかった場合および補償を行った場合のデータについての較正グラフが、図9aおよび図9bに示されている。予想されるように、補償を行わなかった場合のデータは、相関係数がr=−0.1536という低い線形性を有している。補償を行わなかった場合および補償を行った場合のデータのSECは、それぞれ1252mg/dlおよび0mg/dlである。補償後のSECにおける1000分の1の低下(1000 fold decrease)は、提示された角膜複屈折補償方法の効力を示している。
【0072】
実施例−角膜複屈折によるグルコース偏光旋光のマスキング
図10a〜図10cのFTTプロットは、角膜複屈折がいかにグルコースサインをマスクするかを示している。図10aおよび図10bから、グルコース濃度の変化が、検出信号(すなわち、1058Hzにおける信号成分)の大きさを変化させることが理解される。図10aは、0mg/dlのグルコース濃度に対応し、図10bは、200mg/dlのグルコース濃度に対応する。しかし、変調周波数の2倍(すなわち、2116Hz)における大きさは、一定に維持され、式9と矛盾しないことに留意されたい。グルコース濃度は200mg/dlに維持されるが、5度の角膜リターダンスを引き起こす図10cに示されるように、複屈折が引き起こされた場合、変調周波数(すなわち、1058Hz)における大きさは、図10bと比べて変化し、したがって、本質的にグルコースサインをマスクすることが理解される。
【0073】
実施例−設計された角膜複屈折補償システムの実験結果
本明細書で説明される設計された角膜複屈折補償グルコース感知システムおよび方法を使用して、複屈折補償を行わなかったものと複屈折補償を行った後のもの毎に3組の実験が、0〜5000mg/dlまで500mg/dl刻みのグルコース濃度で実行された。3λ/4とλの間のサンプルの複屈折値は、僅かずつ増加するように選択された。
【0074】
得られた補償を行わなかった場合および補償を行った場合のデータが、以下の表1に示されている。
【0075】
【表1】

【0076】
実験の最初の3つの組は、補償を行わずに実行され、角膜複屈折の影響を示している。補償を行わなかった場合のデータセットの較正および検証グラフが、図11a〜図11cおよび図12a〜図12cにそれぞれ示されている。補償を行わなかった場合のデータについての較正モデルの検証は、独立データセットとして他のデータセットを使用して実行された。最小2乗較正モデルを使用することによって、計算された勾配は−4148であり、切片は5617である。以下の表2から理解され得るように、補償を行わなかった場合のデータは、平均相関係数がr=0.7074の非常に低い線形性を有する。平均SECおよび平均SEPは、それぞれ1656mg/dlおよび1647mg/dlである。
【0077】
本明細書で説明される方法を使用して、実験の第2の3つの組は、複屈折補償を行って実行された。補償を行わなかった場合のデータについての較正モデルの検証は、独立データセットとして他のデータセットを使用して実行された。補償を行った場合のデータセットの較正および検証グラフが、図13a〜図13cおよび図14a〜図14cにそれぞれ示されている。設計されたシステムについて最小2乗較正モデルを使用した場合、計算された勾配は−3731であり、切片は12796である。表2から理解され得るように、各データセットは、すべての相関係数が0.9894を超える非常に高い線形性を有する。補償を行った場合のデータの平均SECおよび平均SEPは、それぞれ228mg/dlおよび230mg/dlである。
【0078】
【表2】

【0079】
補償を行わなかった場合のデータと異なり補償を行った場合のデータは、較正および検証の両方について、相関係数がr=0.9890を超える非常に高い線形性を有する。また、補償後のSECおよびSEPには、7分の1の低下が見られる。これらのデータおよび結果は、説明された複屈折補償技法と、旋光グルコース測定における方法などを使用する利点とを示している。
【0080】
その他の実施形態−添付文書で説明される装置は、角膜複屈折補償に適用される理論的手法が実現され得る一形態を示しているに過ぎない。本発明のその他の実施形態は、以下のその他の手法を含むが、それらに限定されず、そのような手法は、本発明の企図される範囲内にあることを理解されたい。
【0081】
1)偏光を制御および処理するためのその他の光学的機構および手法(例えば、液晶可変リターダを使用する代わりに、偏光を制御するその他の同様の方法は、固定リターダや光弾性変調器などの光学素子の機械的動作、ポッケルス効果などによることができる)。
2)角膜複屈折補償器の制御アルゴリズムは、比例積分微分(PID)コントローラの使用またはその他の同様の方法によるなど、様々な形態で実施されることができる。
【0082】
3)複屈折補償器は、(1)で説明されたその他の方法によって拡張されて、複屈折補償を達成するために、増強されたより堅牢な制御を提供することができる(例えば、説明された単一軸から3軸複屈折補償への拡張)。
4)複屈折解析器は、偏光の状態をより十分に特徴付けるために拡張されて、複屈折補償器のその他の実施(例えば、3軸可変複屈折補償器)にフィードバックを提供することができる。
【0083】
本発明の好ましいおよび代替の実施形態の上記の説明は、説明的であることを意図しており、添付の特許請求の範囲の範囲および内容を限定することは意図していない。
本明細書で開示され、特許請求されるすべての構成および方法は、本開示に鑑みて、過度の実験なしに作成され、実行されることができる。本発明の構成および方法は、上記の説明的な実施形態に関して説明されたが、本発明の真の概念、主旨、および範囲から逸脱することなく、本明細書で説明された構成および/または方法に、変形、変更、修正、および改変が施され得ることは、当業者には明らかであろう。より具体的には、化学的および生理学的に関係するある作用物が、同じまたは類似の結果を達成しながら、本明細書で説明された作用物の代わりをすることができる。当業者に明らかなそのような代用および修正はすべて、添付の特許請求の範囲によって確定される本発明の主旨、範囲、および概念内にあると見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】簡単な旋光計の従来技術による概略図である。
【図2】リターダンス変化に伴う直線偏光から楕円偏光状態までを示した図である。
【図3】図3aは、デジタル閉ループ制御グルコース感知旋光計の概略図である。 図3bは、角膜複屈折補償器モジュールのブロック図である。
【図4】図4aは、グルコース感知旋光計システムのブロック図である。 図4bは、単一の複屈折補償器を使用する角膜複屈折補償旋光計の概略図である。 図4cは、前方および後方複屈折補償を共に可能にする拡張複屈折補償器の概略図である。
【図5】図5aは、高血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図5bは、高血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図5cは、高血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図5dは、高血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。
【図6】図6aは、低血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図6bは、低血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図6cは、低血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。 図6dは、低血糖グルコース添加水での実験についての実際対予測グルコース濃度を示したグラフである。
【図7】図7aは、角膜複屈折のない場合のグルコース濃度に対する検出された振幅を示したグラフである。 図7bは、グルコース濃度を一定とし補償を行わなかった場合の角膜複屈折に対する検出された振幅を示したグラフである。 図7cは、グルコース濃度を一定とし補償を行った場合の角膜複屈折に対する検出された振幅を示したグラフである。
【図8】グルコース測定コントローラのフローチャートである。
【図9】図9aは、補償を行わなかった場合の高血糖グルコースデータのシミュレーション結果を示したグラフである。 図9bは、補償を行った場合の高血糖グルコースデータのシミュレーション結果を示したグラフである。
【図10】図10aは、グルコース溶液がない場合のグルコース旋光および複屈折の影響を示すFFTグラフである。 図10bは、グルコース濃度が200mg/dlの場合のグルコース旋光および複屈折の影響を示すFFTグラフである。 図10cは、グルコース濃度が200mg/dl、リターダンスが5度の場合のグルコース旋光および複屈折の影響を示すFFTグラフである。
【図11】図11aは、補償を行わないグルコース添加水での実験(a)についての較正グラフである。 図11bは、補償を行わないグルコース添加水での実験(b)についての較正グラフである。 図11cは、補償を行わないグルコース添加水での実験(c)についての較正グラフである。
【図12】図12aは、補償を行わないグルコース添加水での実験(a)についての検証グラフである。 図12bは、補償を行わないグルコース添加水での実験(b)についての検証グラフである。 図12cは、補償を行わないグルコース添加水での実験(c)についての検証グラフである。
【図13】図13aは、補償を行うグルコース添加水での実験(a)についての較正グラフである。 図13bは、補償を行うグルコース添加水での実験(b)についての較正グラフである。 図13cは、補償を行うグルコース添加水での実験(c)についての較正グラフである。
【図14】図14aは、補償を行うグルコース添加水での実験(a)についての検証グラフである。 図14bは、補償を行うグルコース添加水での実験(b)についての検証グラフである。 図14cは、補償を行うグルコース添加水での実験(c)についての検証グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル内のグルコースレベルを測定するときに複屈折を測定し、補償するために使用される非侵襲複屈折補償感知旋光計であって、
サンプルにおけるリアルタイムの複屈折の寄与を感知するように構成され、フィードバック信号を複合電気光学システムに供給するように構成される光複屈折解析器と、
前記信号を前記複屈折解析器から受け取るように構成され、前記サンプルにおいて見出された前記寄与を無効にするように構成される複合電気光学システムとを備える非侵襲複屈折補償感知旋光計。
【請求項2】
前記サンプルが、患者の眼またはその他の関連する組織である、請求項1に記載の旋光計。
【請求項3】
前記サンプルが、患者の眼の眼房水である、請求項1に記載の旋光計。
【請求項4】
前記サンプルが、患者の薄い皮膚領域の組織である、請求項1に記載の旋光計。
【請求項5】
前記サンプルが、患者の耳、鼻、または指もしくは足指の間の薄い皮膚である、請求項1に記載の旋光計。
【請求項6】
前記複屈折解析器が、サンプルに存在する複屈折を測定する手段を含み、前記複合電気光学システムが、光学活性サンプルに起因する旋光偏光ベクトル(optical rotation polarization vector)を決定するために、複屈折補償として適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段を含む、請求項1に記載の複屈折感知旋光計。
【請求項7】
回転偏光ベクトル(rotation polarization vector)が、旋光偏光ベクトルであり、前記サンプルが、光学活性成分を含む、請求項6に記載の旋光計。
【請求項8】
前記複屈折の寄与を消滅させるように構成され、その結果、光学活性の旋光測定の主要誤差成分を著しく低下させる、請求項1に記載の旋光計。
【請求項9】
前記グルコース解析器が、回転測定手段と、少なくとも1つのファラデー変調器と、少なくとも1つのファラデー補償器と、少なくとも1つの解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つの増幅器と、少なくとも1つのコントローラとを備える、請求項1に記載の旋光計。
【請求項10】
前記複合電気光学システムが、前記複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段と、少なくとも1つの円形解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つのコントローラとを備える、請求項1に記載の旋光計。
【請求項11】
サンプル内の物質の光偏光の旋光を測定する手段と、サンプルに起因するどのような複屈折の寄与も除去するために複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段とを備える非侵襲複屈折感知旋光計。
【請求項12】
少なくとも1つの光源と、
少なくとも1つの偏光器と、
測定される物質を含む少なくとも1つのサンプルと、
複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを与える少なくとも1つの複屈折補償器と、
少なくとも1つのビーム分割器と、
前記サンプルの光偏光の旋光を測定する少なくとも1つの手段と、
前記複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段とを備える非侵襲複屈折感知旋光計システム。
【請求項13】
前記旋光測定手段が、少なくとも1つのファラデー変調器と、少なくとも1つのファラデー補償器と、少なくとも1つの解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つの増幅器と、少なくとも1つのコントローラとを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段が、少なくとも1つの円形解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つのコントローラとを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
リターダンス(δ)の値が、式
【数1】

から計算され、ここで、「V」はストークスパラメータ、「γ」は方位角である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記リターダンスが計算され、前記コントローラの補償部に入力として送られ、補償アルゴリズムは、差分方程式として表現され、前記複屈折補償器に適用される前記リターダンスは、前記計算されたリターダンスであり、完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、どのような複屈折も補償される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記リターダンスが計算され、前記コントローラの補償部に入力として送られ、補償アルゴリズムは、差分方程式
y(n)=x(n)+y(n−1)
によって表現され、ここで、「y」は前記複屈折補償器に適用される前記リターダンス、「x」は前記計算されたリターダンスであり、完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、どのような複屈折も補償される、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記サンプルが、動物の眼に存在するグルコースを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前方角膜複屈折の影響を最小限に抑えるために初期リターダの速軸に合わされた偏光器であって、偏光レーザビームが、グルコースサンプル、およびリターダンス(δ)を有する後方リターダを通過する偏光器と、
ビーム分割器であって、グルコース旋光を決定する前に角膜複屈折を補償するために、前記サンプルおよびリターダからの出力光が、前記ビーム分割器によって2つの経路に分割されて、一方のビームが4つのストークスパラメータ(I、Q、U、V)を特徴付けることが可能な解析器を通過するビーム分割器と、
第2の前記分割ビームを受け取り、前記レーザおよびグルコース寄与の直線偏光ベクトルを変調する変調器とを備える角膜複屈折補償グルコース感知システム。
【請求項20】
1)光源52と、
2)前記光源からの光ビームを偏光し、最大透過が得られるような向きを前記ビームに取らせる偏光器54であって、前記偏光器54は、初期リターダの速軸に合わされ、与えられたサンプルでのどのような複屈折の影響も最小限に抑える偏光器54と、
3)少なくとも1つのサンプル56と、
4)前記偏光されたレーザビームに位相リターダンス(δ)を引き起こし、その結果、偏光状態を直線偏光から楕円偏光に変化させるどのような複屈折も考慮する電気光学リターダと、
5)前記複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを与える複屈折補償器60と、
6)前記楕円偏光を2つのビームに分割する無偏光レーザラインビーム分割器62と、
7)第1の前記分割ビームを受け取る円形解析器64であって、円偏光ストークスパラメータ「V」を特徴付けることが可能な、45°直線偏光器が後に続いた4分の1波長板を備える円形解析器64と、
8)前記第1の誘導ビームを受け取るシリコン光ダイオード検出器66と、
9)前記検出器66からの出力を入力として受け取るフィードバックコントローラ70であって、それによって、前記リターダンスが計算され、前記コントローラの補償部に入力として送られ、補償アルゴリズムは、差分方程式
y(n)=x(n)+y(n−1)
によって表現され、ここで、「y」は前記複屈折補償器に適用される前記リターダンス、「x」は前記計算されたリターダンスであり、完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、どのような複屈折も補償されるフィードバックコントローラ70と、
10)第2の前記分割ビームを受け取り、前記レーザの直線偏光ベクトルを変調するファラデー変調器80と、
11)前記サンプルに起因する偏光ベクトルのどのような回転も無効化または除去することによってフィードバック補償を提供するファラデー補償器82と、
12)初期偏光器54の透過軸と直交する向きに向けられた透過軸を有する解析器84であって、前記変調された偏光ベクトルをマリュスの法則に従って強度変調に変換する解析器84と、
13)前記導かれた第2のビームを受け取り、前記検出された光強度に比例する電圧を含む出力を提供するシリコン光ダイオード検出器86と、
14)前記検出器86の前記出力を増幅する広帯域増幅器と、
15)前記増幅器から増幅出力を受け取るロックイン増幅器およびコントローラ90であって、前記ロックイン増幅器が、低周波数および高周波数の電磁ノイズを排除しながら、変調周波数に存在する信号成分を測定するロックイン増幅器およびコントローラ90と、
16)電源92であって、前記コントローラ90の出力が、前記電源92を介して前記ファラデー補償器82に与えられ、完了時には、前記コントローラ90の出力電圧が、前記サンプルの濃度に比例する電源92とを備える複屈折補償システム50。
【請求項21】
前記サンプルが、光学活性物質である、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記サンプルが、グルコースまたはその他の光学活性分子を含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
リターダンス(δ)の値が、式
【数2】

から計算され、ここで、「V」はストークスパラメータ「V」、「γ」は方位角である、請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
サンプル内のグルコースレベルを測定するときに複屈折を測定し、補償するために使用される非侵襲複屈折感知方法であって、
サンプルにおけるリアルタイムの角膜複屈折の寄与を感知するように複屈折解析器を構成するステップと、
フィードバック信号を複合電気光学システムに供給するように前記解析器を構成するステップと、
前記信号を前記複屈折解析器から受け取るように複合電気光学システムを構成するステップと、
前記サンプルにおいて見出された前記寄与を無効にするように前記電気光学システムを構成するステップとを含む方法。
【請求項25】
複屈折解析器が、光複屈折解析器であり、前記サンプルが、患者の眼であり、前記複屈折の寄与が、角膜複屈折の寄与であり、角膜複屈折の寄与を測定するように前記光解析器を構成するステップと、前記サンプルに起因する旋光の偏光ベクトルを決定するように前記電気光学システムを構成するステップとを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記複屈折の寄与を消滅させるように前記補償を構成し、その結果、旋光測定の主要誤差成分を著しく低下させるステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
サンプルに存在する複屈折を測定するステップを含む非侵襲複屈折感知方法であって、前記複合電気光学システムが、光学活性サンプルに起因する旋光偏光ベクトルを決定するために、複屈折補償として適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段を含む方法。
【請求項28】
複屈折補償を測定するために円偏光ストークスパラメータ「V」を使用するステップと、ファラデーベースのグルコース感知旋光計を使用してグルコース濃度を測定するステップとを含む角膜複屈折を克服する方法。
【請求項29】
動物の眼の中の光学活性物質の濃度を感知する非侵襲生体内方法であって、
前方角膜複屈折の影響を最小限に抑えるために偏光器を初期リターダの速軸に合わせるステップであって、偏光レーザビームが、全体的リターダンス(δ)を有する前記眼を通過するステップと、
前記レーザビームを分割するステップであって、グルコース旋光を決定する前に後方複屈折を補償するために、サンプルおよびリターダからの出力光が、ビーム分割器によって2つの経路に分割されて、一方のビームが4つのストークスパラメータ(I、Q、U、V)の少なくとも1つを特徴付けることが可能な解析器を通過させられるステップと、
変調器で第2の前記分割ビームを受け取り、直線偏光ベクトルを変調するステップとを含む方法。
【請求項30】
光学活性物質の濃度を感知する非侵襲生体内方法であって、
少なくとも1つの光のビームを供給するステップと、
前記ビームを少なくとも1つの偏光器に通すステップと、
前記ビームを少なくとも1つのサンプルに通すステップと、
前記ビームを少なくとも1つの複屈折補償器に通すステップと、
前記ビームを少なくとも2つの光のビームに分割するために、前記ビームを少なくとも1つのビーム分割器に通すステップと、
少なくとも一方の分割された光のビームを少なくとも1つのファラデー変調器、少なくとも1つの補償ファラデーローテータ、少なくとも1つの解析器、および少なくとも1つの検出器に通すことによって、グルコース旋光を測定するステップと、
前記分割された光のビームの少なくとも一方を円形解析器、検出器、およびコントローラに通すことによって、前記複屈折補償器で適用される必要があるリターダンスの値を計算し、それによって、完了時には、円偏光成分は存在せず、直線偏光だけが存在し、複屈折が補償されるステップとを順番に含む方法。
【請求項31】
グルコース感知の場合、前記複屈折補償器が、前記サンプルに起因する複屈折の影響が存在しないように、前記サンプルに起因するどのようなリターダンスも打ち消す、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
サンプル内の物質の光偏光の旋光を測定する手段と、サンプルに起因するどのような複屈折の寄与も除去するために複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段とを備え、前記複屈折補償器が、前方複屈折補償器と、後方複屈折補償器とを含む非侵襲複屈折感知旋光計。
【請求項33】
サンプル内のグルコースレベルを測定するときに複屈折を測定し、補償するために使用される非侵襲複屈折補償感知旋光計であって、
サンプルにおけるリアルタイムの複屈折の寄与を感知するように構成され、フィードバック信号を複合電気光学システムに供給するように構成される前方複屈折補償器と、
サンプルにおけるリアルタイムの複屈折の寄与を感知するように構成され、フィードバック信号を複合電気光学システムに供給するように構成される後方複屈折補償器と、
前記信号を前記複屈折補償器から受け取るように構成され、前記サンプルにおいて見出された前記寄与を無効にするように構成される複合電気光学システムとを備える非侵襲複屈折補償感知旋光計。
【請求項34】
前記複屈折補償器が、サンプルに存在する複屈折を測定する手段を含み、前記複合電気光学システムが、光学活性サンプルに起因する旋光偏光ベクトルを決定するために、複屈折補償として適用される必要があるリターダンスの値を計算する手段を含む、請求項33に記載の複屈折感知旋光計。
【請求項35】
少なくとも1つの光源と、
少なくとも1つの偏光器と、
前方複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを適用する少なくとも1つの前方複屈折補償器と、
測定される物質を含む少なくとも1つのサンプルと、
後方複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを与える少なくとも1つの後方複屈折補償器と、
サンプルの光偏光の旋光を測定する少なくとも1つの手段と、
前記複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段とを備える非侵襲複屈折感知旋光計システム。
【請求項36】
前記複屈折補償器に適用される必要があるリターダンスの値を計算する少なくとも1つの手段が、少なくとも1つの円形解析器と、少なくとも1つの検出器と、少なくとも1つのコントローラとを備える、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記システムが、3軸複屈折補償器であり、サンプル複屈折の影響を無効にするために、前記リターダンスが計算され、前記コントローラの補償部に入力として送られる、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
少なくとも1つの光源と、
少なくとも1つの偏光器と、
前方サンプル複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを適用する少なくとも1つの前方複屈折補償器と、
測定される物質を含む少なくとも1つのサンプルと、
後方サンプル複屈折に起因するどのような影響も打ち消すリターダンスを与える少なくとも1つの後方複屈折補償器と、
サンプルの光偏光の旋光を測定する少なくとも1つの手段とを備える非侵襲複屈折感知旋光計システム。
【請求項39】
前記サンプル複屈折を補償する少なくとも1つの手段が、検出された信号の解析を通して行われ、前記前方および後方複屈折補償器が、異なる周波数で変調され、開ループ手法で操作される、請求項38に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−518990(P2007−518990A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549599(P2006−549599)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/001113
【国際公開番号】WO2005/067522
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(502409721)ザ・ユニバーシティ・オブ・トレド (13)
【Fターム(参考)】