説明

鞍乗型車両

【課題】充電時において充電用電線を容易に取り出すことができ、駐輪時において充電用電線が取り出されることを防止できる鞍乗型車両を提供すること。
【解決手段】ヘッドパイプ11とメインフレーム12とを有する車体フレーム10と、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されるフォーク部材20と、フォーク部材20に連結されるハンドル24と、電動モータ31と、電動モータ31に電力を供給するバッテリ32と、を備え、電動モータ31の力を利用して走行する鞍乗型車両1において、ヘッドパイプ11の後方で且つ車両の側面視においてメインフレーム12と重なる位置に配置され充電用電線61が収容される電線収容部材70と、電線収容部材70に設けられ充電用電線61のプラグ62を取り出すための取り出し口71と、フォーク部材20に設けられハンドル24のロック時において取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐインヒビター部28と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータの力を利用して走行する鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動モータの力を利用して走行するスクータ型車両において、開閉するシートの下のコード収納部(電線収容部材)に充電用コード(充電用電線)を収納し、充電時には、シートを開いて充電用コードをコード収納部から車体の外部に取り出して充電を行う構造を有するスクータ型車両が開示されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のスクータ型車両においては、シートを開けることによって充電用コードを容易に取り出すことができ、一方、駐輪時には、いたずら防止等の観点から、シートを閉じることによって充電用コードを取り出すことができない構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−117492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、電動モータの力を利用して走行する鞍乗型車両においては、一般的に、シートが開閉しない構造のものが多い。そのため、スクータ型車両におけるシートの下に充電用コードを収納する構造をスクータ型車両以外の鞍乗型車両に適用することは難しい場合がある。
【0006】
本発明は、充電時において充電用電線を容易に取り出すことができ、駐輪時において充電用電線が取り出されることを防止できる鞍乗型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、ヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後方に向けて延出されるメインフレームとを有する車体フレームと、下部において前輪を回転可能に支持すると共に、前記ヘッドパイプに回転可能に支持されるフォーク部材と、前記フォーク部材に連結されるハンドルと、電動モータと、前記電動モータに電力を供給するバッテリと、を備え、前記電動モータの力を利用して走行する鞍乗型車両において、前記ヘッドパイプの後方で且つ車両の側面視において前記メインフレームと重なる位置に配置され、前記バッテリを充電するための充電用電線が収容される電線収容部材と、前記電線収容部材に設けられ、前記充電用電線のプラグを取り出すための取り出し口と、前記フォーク部材に設けられ、前記ハンドルを転舵してロックさせたロック時において前記取り出し口の少なくとも一部を塞ぐインヒビター部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の構成に加えて、前記フォーク部材は、前記フォーク部材の上部と前記ヘッドパイプとを接続するブリッジ部材を有し、前記取り出し口は、前記電線収容部材の上部に設けられており、前記インヒビター部は、前記ブリッジ部材の後方に設けられることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明においては、請求項2に記載の構成に加えて、前記インヒビター部は、車両の左右それぞれに設けられ、前記取り出し口は、車幅方向の中央に設けられることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明においては、請求項2に記載の構成に加えて、前記インヒビター部は、前記ハンドルの未転舵時に前記取り出し口の少なくとも一部を塞ぐ第1の部分と、前記ハンドルのロック時に前記取り出し口の少なくとも一部を塞ぐ第2の部分と、前記第1の部分と前記第2の部分との間の部分であって前記取り出し口を露出させるための開放部分と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加えて、前記インヒビター部に設けられ、前記ハンドルのロックにおいて前記充電用電線を保持するホールド部を更に備えることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明においては、請求項1に記載の構成に加えて、前記取り出し口は、前記電線収容部材の側部に設けられており、前記インヒビター部は、前記取り出し口を側方から塞ぐことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、ハンドルのロック時において取り出し口の少なくとも一部を塞ぐインヒビター部を設けた。そのため、充電時において充電用電線を容易に取り出すことができ、一方、駐輪時において充電用電線が取り出し口から取り出されることを防止できる。特に、鞍乗型車両は、ハンドルを転舵してロックさせたロック状態で、駐輪されることが多い。ハンドルのロック状態でインヒビター部が取り出し口の少なくとも一部を塞ぐように構成することにより、駐輪時にハンドルをロック状態にするだけで、充電用電線が取り出し口から取り出されることを防止できる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、取り出し口を電線収容部材の上部に設けた。また、インヒビター部をブリッジ部材の後方に設けた。そのため、電線収容部材の上部から充電用電線を容易に取り出すことができる。そして、インヒビター部が電線収容部材の上部に設けられた取り出し口を塞ぐ構成を簡易に実現できる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、インヒビター部は、車両の左右それぞれに設けられる。また、取り出し口は、車幅方向の中央に設けられる。そのため、ハンドルを左右いずれの方向に転舵してロック状態にした場合においても、左右のインヒビター部のいずれかにより取り出し口を塞ぐことができる。また、ハンドルの未転舵時においては、左右のインヒビター部の間の部分から、充電用電線を容易に取り出すことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、インヒビター部は、ハンドルの未転舵時に取り出し口の少なくとも一部を塞ぐ第1の部分と、ハンドルのロック時に取り出し口の少なくとも一部を塞ぐ第2の部分と、第1の部分と第2の部分との間の部分であって取り出し口を露出させるための開放部分と、を有する。そのため、インヒビター部は、ハンドルの未転舵時とハンドルのロック時との間のときには、開放部分から充電用電線を容易に取り出すことができると共に、ハンドルの未転舵時とハンドルのロック時とにおいては、取り出し口を塞ぐことができる。そして、ハンドルの未転舵時及びハンドルのロック時において、取り出し口を隠すことができるため、鞍乗型車両の外観を向上できる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、ハンドルのロック時において充電用電線を保持するホールド部が設けられる。これにより、充電用電線をホールド部が保持することで、駐輪時において、いたずら等により充電用電線が引き出されることを防止できる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、取り出し口は、電線収容部材の側部に設けられている。また、インヒビター部は、取り出し口を側方から塞ぐ。そのため、充電用電線のプラグを電線収容部の側部から側方へ引き出すことができる。これにより、簡易な構成であるにもかかわらず、側方から充電用電線を容易に取り出すことができ、駐輪時において充電用電線が取り出し口から取り出されることを防止できる。また、平面視において、鞍乗型車両の外観を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電動二輪車を示す左側面図である。
【図2】図1に示す電動二輪車の要部を拡大した左側面図である。
【図3】図2に示す電動二輪車におけるハンドルの未転舵時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞がない状態を示す平面図である。
【図4】図2に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口の一部を塞ぐ状態を示す平面図である。
【図5】図2に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、充電用コードが引き出された状態で、充電用コードがホールド部に保持された状態を示す平面図である。
【図6】第1実施形態の電動二輪車の動力発生機構を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電動二輪車について、ハンドルの未転舵時であって、インヒビター部の第1の部分がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す平面図である。
【図8】図7に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部の第2の部分がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す平面図である。
【図9】図7に示す電動二輪車におけるハンドルの転舵時であって、インヒビター部の開口部分がコード収納部の取り出し口を露出した状態を示す平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る電動二輪車について、ハンドルの未転舵時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞がない状態を示す左側面図である。
【図11】図10に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す左側面図である。
【図12】図10に示すA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の鞍乗型車両の好ましい実施形態としての電動二輪車について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動二輪車を示す左側面図である。図2は、図1に示す電動二輪車の要部を拡大した左側面図である。図3は、図2に示す電動二輪車におけるハンドルの未転舵時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞がない状態を示す平面図である。図4は、図2に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口の一部を塞ぐ状態を示す平面図である。図5は、図2に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、充電用コードが引き出された状態で、充電用コードがホールド部に保持された状態を示す平面図である。図6は、第1実施形態の電動二輪車の動力発生機構を示す機能ブロック図である。
なお、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、電動二輪車に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中、矢印FRは車両の前方(進行方向)、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の進行方向から見て左方をそれぞれ示す。
【0021】
第1実施形態の電動二輪車1は、電動モータ31の回転動力を利用して後輪25を回転駆動させて走行する。
まず、本発明の第1実施形態に係る鞍乗型車両としての電動二輪車1の全体構成について説明する。図1に示すように、第1実施形態の電動二輪車1は、車体フレーム10と、前輪21と、前輪21を軸支するフォーク部材20と、前輪21の上方に配置されるフロントフェンダ211と、前輪21を操舵するハンドル24と、後輪25と、後輪25を後端側で軸支するスイングアーム26と、スイングアーム26を車体フレーム10に対して上下に揺動自在に支持するピボットプレート27と、スイングアーム26とサブフレーム15との間に介在するリアクッション(不図示)と、運転者が着座するシート43と、車両の各部を覆うカバー部材50と、ヘッドライト41と、収納ボックス42と、電線収容部材としてのコード収納部70と、電動モータ31及びバッテリ32を含んで構成される動力発生機構30と、を主体として構成される。
【0022】
車体2は、車体フレーム10、フォーク部材20、ハンドル24、リヤクッション(不図示)、スイングアーム26、カバー部材50等を主体として、構成される。
【0023】
車体フレーム10は、複数種の鋼材が溶接等により一体的に結合されて構成される。車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、メインフレーム12と、シートレール13と、ダウンフレーム14と、サブフレーム15と、複数のクロスメンバ(図示せず)と、を含んで構成される。
【0024】
ヘッドパイプ11は、車体フレーム10の前端部に配置される。
メインフレーム12は、左右に一対設けられている。一対のメインフレーム12は、側面視で、ヘッドパイプ11から後方に向けて延出している。一対のメインフレーム12の他端側は、斜め下後方に延びている。
シートレール13は、左右に一対設けられている。一対のシートレール13は、側面視で、一端側において車両の前後方向の中央部近傍におけるメインフレーム12に連結されている。一対のシートレール13の他端側は、後方に向かって延びている。
【0025】
ダウンフレーム14は、左右に一対設けられている。ダウンフレーム14は、メインフレーム12よりも下方側に設けられている。一対のダウンフレーム14は、側面視で、前端部においてヘッドパイプ11に連結されている。一対のダウンフレーム14の後端部側は、ヘッドパイプ11から斜め下後方に延びている。
サブフレーム15は、左右に一対設けられている。一対のサブフレーム15は、一端側において一対のメインフレーム12の後部に連結されている。一対のサブフレーム15の他端側は、斜め上後方に延びて一対のシートレール13の後部に連結されている。
クロスメンバ(図示せず)は、例えば、左右方向に延びるパイプ部材からなり、左右一対のメインフレーム12、シートレール13、ダウンフレーム14又はサブフレーム15を左右方向に連結する。
【0026】
フォーク部材20は、フロントフォーク22と、ステアリングステム23と、を備える。
フロントフォーク22は、左右に一対設けられている。一対のフロントフォーク22は、ヘッドパイプ11の前方に、このヘッドパイプ11に略平行に配置される。一対のフロントフォーク22は、下部において前輪21を回転可能に支持する。一対のフロントフォーク22は、ステアリングステム23を介してヘッドパイプ11に回転可能に支持されている。
【0027】
ステアリングステム23は、ヘッドパイプ11に回動自在に挿通されるステアリングシャフト23aと、ステアリングシャフト23aをヘッドパイプ11に対して長手方向に保持するボトムブリッジ23b及びブリッジ部材としてのトップブリッジ23cと、を備える。ボトムブリッジ23b及びトップブリッジ23cは、ステアリングシャフト23aと一対のフロントフォーク22とを連結する。
【0028】
また、トップブリッジ23cは、一対のフロントフォーク22の上部とヘッドパイプ11の上部とを接続する。ボトムブリッジ23bは、一対のフロントフォーク22の中間部とヘッドパイプ11の下部とを接続する。
トップブリッジ23cの上面には、ハンドル24が連結されている。
【0029】
コード収納部70は、図2に示すように、バッテリ32を充電するための充電用コード61が収容される収納部である。コード収納部70は、上部において取り出し口71を有する。取り出し口71は、開口部リッド75により塞がれる。
【0030】
インヒビター部28は、図2から図5に示すように、トップブリッジ23cの後方に設けられる。インヒビター部28は、板状に形成され、トップブリッジ23cから後方に向けて延出する。インヒビター部28は、車両の左右それぞれに一対設けられている。一対のインヒビター部28それぞれは、図3から図5に示すように、平面視で、略三角形形状を有している。
【0031】
一対のインヒビター部28は、図3に示すように、ハンドル24の未転舵時において、後述するコード収納部70の取り出し口71を塞がない形状を有している。具体的には、一対のインヒビター部28は、ハンドル24の未転舵時において、平面視で、コード収納部70の取り出し口71に重ならず、開口部リッド75を開くことが可能な位置に配置される。
【0032】
また、インヒビター部28は、ハンドル24を転舵してロックさせたロック時において、図4に示すように、コード収納部70の取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐ。第1実施形態においては、インヒビター部28は、ハンドル24のロック時において、図4に示すように、コード収納部70の取り出し口71の一部を塞ぐ形状を有している。具体的には、一対のインヒビター部28のうちの一方(本実施形態においては、左側のインヒビター部28)は、ハンドル24のロック時において、平面視で、コード収納部70の取り出し口71の一部に重なる位置に配置される。
【0033】
これにより、ハンドル24のロック時において、開口部リッド75は、インヒビター部28に邪魔されて、開くことができないように規制される。また、コード収納部70に収容された充電用コード61(後述)は、インヒビター部28に邪魔されて、コード収納部70の取り出し口71から引き出されないように規制される。
【0034】
なお、本実施形態においては、「インヒビター部28が取り出し口71を塞ぐ」状態とは、取り出し口71とインヒビター部28との間に開口部リッド75(後述)が介在する又は介在しないにかかわらず、取り出し口71とインヒビター部28とが重なる位置に配置された状態をいう。また、「インヒビター部28が取り出し口71を塞がない」状態とは、取り出し口71とインヒビター部28との間に開口部リッド75が介在する又は介在しないにかかわらず、取り出し口71とインヒビター部28とが重ならない位置に配置された状態をいう。
【0035】
具体的には、本実施形態においては、「インヒビター部28が取り出し口71を塞ぐ」状態には、開口部リッド75が取り出し口71を塞いだ状態で、インヒビター部28が取り出し口71に重なる位置に配置される状態も含まれる。また、「インヒビター部28が取り出し口71を塞がない」状態には、開口部リッド75が取り出し口71を塞いだ状態で、インヒビター部28が取り出し口71に重ならない位置に配置される状態も含まれる。
【0036】
また、インヒビター部28には、図2及び図3に示すように、ホールド部281が設けられている。ホールド部281は、図5に示すように、ハンドル24のロック時において、所定の長さ引き出された充電用コード61を保持することが可能になっている。ホールド部281は、図2及び図5に示すように、左側に配置されるインヒビター部28から下方に突出すると共に、左側に配置されるインヒビター部28の内側から右側に配置されるインヒビター部28へ向けて突出するように形成されている。
【0037】
スイングアーム26は、図1に示すように、前端側においてピボットプレート27に上下方向に揺動自在に支持され、後端側において後輪25を回転自在に支持する。
ピボットプレート27は、左右に一対設けられている。一対のピボットプレート27は、一対のメインフレーム12の後部に連結されており、一対のスイングアーム26を軸支している。
【0038】
収納ボックス42は、荷物等を収納するための箱である。収納ボックス42は、ハンドル24の後方において、一対のメインフレーム12の上部に支持されている。
シート43は、走行時に運転者が着座するための座であり、収納ボックス42の後方において、一対のシートレール13の上部に支持されている。
ヘッドライト41は、フロントフォーク22の上部側の前方において、フロントフォーク22に連結されている。
【0039】
カバー部材50は、ハンドル24の前方及び前輪21の上方を覆うフロントカバー51と、車体フレーム10の前部の両側面を覆うセンターカバー52と、車両の後部及び後輪25の上方を覆うリヤカバー54と、車体フレーム10の下部の両側面を覆うアンダーカバー53と、を主体として構成される。
【0040】
動力発生機構30は、後輪25を回転駆動させるための動力を発生させる。動力発生機構30は、図1に示すように、後輪25を駆動する電動モータ31と、電動モータ31に電力を供給するバッテリ32と、PDU(power control unit)35と、ECU36(electric control unit)と、を備える。
【0041】
電動モータ31は、側面視で、車体フレーム10の前後方向の中央部近傍の下方において、車体フレーム10に取り付けられる。
バッテリ32は、シート43の前方の下方であって電動モータ31の上方に配置される。このバッテリ32は、車体フレーム10(メインフレーム12及びダウンフレーム14)に連結されて支持される。バッテリ32には、BMU(battery managing unit)34が内蔵されている。
PDU35及びECU36は、シート43の下方であって電動モータ31の後方に配置され、車体フレーム10(メインフレーム12及びサブフレーム15)に固定される。
【0042】
動力発生機構30の機能的な構成について、図6を参照しながら説明する。
動力発生機構30は、図6に示すように、バッテリ32と、チャージャ(充電器)110と、電動モータ31と、PDU35と、コンタクタ120と、BMU34と、スロットルセンサ130と、ECU36と、を備える。
【0043】
バッテリ32は、複数のバッテリセルが結合されて構成され、外部電源から供給される電力を蓄電する。
チャージャ110は、バッテリ32の一次側に接続される。このチャージャ110は、充電用電線としての充電用コード61を介して外部電源(不図示)に接続される。チャージャ110は、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換して、バッテリ32に供給する。また、チャージャ110は、バッテリ32の充電状態を制御する。
電動モータ31は、バッテリ32から供給される電力により、駆動力を発生させる。
PDU35は、バッテリ32と電動モータ31との間に配置される。このPDU35は、バッテリ32から電動モータ31に供給される電流や電圧を調整する。
【0044】
コンタクタ120は、ECU36の制御に応じて、バッテリ32とPDU35とを電気的に接続又は遮断する。
BMU34は、バッテリ32に接続されて、バッテリ32の充放電状況やバッテリ32の温度等を監視する。
スロットルセンサ130は、ハンドル24に設けられた操作子(スロットルグリップ)の操作状態を検出するセンサである。
ECU36は、スロットルセンサ130から入力される信号に基づいて、動力発生機構30の動作を制御する。具体的には、ECU36は、コンタクタ120を制御して、バッテリ32からPDU35(電動モータ31)に対しての電力の供給を実行又は停止させる。また、ECU36は、PDU35を制御して、電動モータ31の駆動状態を制御する。
バッテリ32に対する充電及びバッテリ32からの放電は、BMU34及びECU36の制御に基づいて実行される。
【0045】
また、この動力発生機構30には、ライトやインジケータ140等の低電圧の電力を使用する機器に電力を供給する構成として、DC−DCコンバータ150及びサブバッテリ160が接続されている。
DC−DCコンバータ150は、コンタクタ120に接続される。このDC−DCコンバータ150は、バッテリ32から供給される高圧(例えば72V)の直流電力の電圧を、低圧の電圧(例えば、12V)に変換する。
サブバッテリ160は、DC−DCコンバータ150に接続され、DC−DCコンバータ150で変換された低電圧の電力を蓄電する。
【0046】
以上の動力発生機構30により発生した電動モータ31の駆動力は、スイングアーム26と共に後輪25を回転自在に支持する動力伝達装置(図示せず)を介して、後輪25に伝達される。
【0047】
次に、充電用コード61及びこれを収納するコード収納部70について詳述する。
図2に示すように、充電用コード61は、電動二輪車1の外部からバッテリ32に充電を行うための充電用電線である。充電用コード61の先端部は、外部電源のコンセントと接続するプラグ62からなる。なお、充電用コード61に代えて、コード以外の各種電線を用いてもよい。
【0048】
充電用コード61は、コード収納部70の内部において車体2に接続されている。ここで、「車体2に接続」には、充電用コード61が車体2に着脱不能に固定されている場合のみならず、充電用コード61が車体2に着脱自在に接続されている場合も含む。
【0049】
図2に示すように、コード収納部70は、ヘッドパイプ11の後方で、且つ、車両の側面視においてメインフレーム12と重なる位置に配置される。
コード収納部70は、取り出し口71を有する。取り出し口71は、コード収納部70から充電用コード61のプラグ62を取り出すために開口された開口部である。取り出し口71は、コード収納部70の上部に設けられている。取り出し口71は、車両の車幅方向の中央に設けられている。取り出し口71は、開口部壁部72に囲まれることにより形成されている。充電用コード61がコード収納部70の内部に落下することを防止するため、開口部壁部72の内面の下部は、プラグ62が係止されるように、内部側に向けて突出している。
【0050】
図2に示すように、開口部リッド75は、取り出し口71を塞ぐ蓋部材であり、車両の後方に回動しながら開く。
具体的には、開口部リッド75は、環状の溝75bを有している。開口部リッド75の環状の溝75bは、取り出し口71の開口部壁部72の先端に係合することで、取り出し口71を塞ぐ。
また、開口部リッド75の後部側の縁部75aは、後部側に配置される開口部壁部72に回動自在に連結されている。これにより、開口部リッド75は、車両の後方側に向かって回動自在になっている。
【0051】
取り出し口71及び開口部リッド75は、ヘッドパイプ11の上部側において、ヘッドパイプ11の後方に配置されている。また、取り出し口71及び開口部リッド75は、インヒビター部28がハンドル24の転舵によって回動した場合に、インヒビター部28の下方に位置することが可能となっている。
【0052】
このように構成されることにより、ハンドル24が未転舵状態とロック状態とに操舵されて、インヒビター部28は、開口部リッド75及び取り出し口71を塞がない状態(図3参照)と、開口部リッド75の一部を塞ぐ状態(図4参照)と、に移動可能に構成されている。
【0053】
ハンドル24の未転舵時においては、図3に示すように、インヒビター部28は、開口部リッド75及び取り出し口71を塞がない状態である。そのため、充電時において、ハンドル24を未転舵状態にすることにより、インヒビター部28に邪魔されずに、開口部リッド75を開くことができる。そして、開口部リッド75を開いた状態で、充電用コード61のプラグ62をコード収納部70から引き出すことができる。
【0054】
一方、ハンドル24のロック時においては、図4に示すように、インヒビター部28は、開口部リッド75及び取り出し口71を塞ぐ状態である。そのため、ハンドル24を転舵してロック状態にした場合には、開口部リッド75を開こうとしても、インヒビター部28が邪魔をして、開口部リッド75を開くことができない。また、開口部リッド75が開いている場合であっても、インヒビター部28が邪魔をして、充電用コード61のプラグ62をコード収納部70から引き出すことができない。
なお、本実施形態においては、図4に示すように、ハンドル24を左側に転舵してロック状態にしているが、これに制限されない。ハンドル24を右側に転舵してロック状態にした場合も同様に、開口部リッド75及び取り出し口71の一部は、インヒビター部28により塞がれる。
【0055】
また、図5に示すように、取り出し口71から充電用コード61が所定の長さ引き出された状態で、ハンドル24を転舵してロック状態にすることにより、ホールド部281は、充電用コード61を取り出し口71の開口部壁部72に押し付ける。これにより、ホールド部281は、コード収納部70の取り出し口71から充電用コード61が引き出されている状態で、充電用コード61を保持する。
【0056】
以上説明した第1実施形態の電動二輪車1によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
第1実施形態によれば、ハンドル24のロック時において取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐインヒビター部28を設けた。そのため、充電時において充電用コード61を容易に取り出すことができ、一方、駐輪時において充電用コード61が取り出し口71から取り出されることを防止できる。
特に、電動二輪車1は、ハンドル24を転舵してロックさせたロック状態で、駐輪されることが多い。ハンドル24のロック状態でインヒビター部28が取り出し口71の一部を塞ぐように構成することにより、駐輪時にハンドル24をロック状態にするだけで、充電用コード61が取り出し口71から取り出されることを防止できる。
【0057】
また、第1実施形態においては、取り出し口71をコード収納部70の上部に設けた。また、インヒビター部28をトップブリッジ23cの後方に設けた。そのため、コード収納部70の上部から充電用コード61を容易に取り出すことができる。そして、インヒビター部28がコード収納部70の上部に設けられた取り出し口71を塞ぐ構成を簡易に実現できる。
【0058】
また、第1実施形態においては、インヒビター部28は、車両の左右それぞれに設けられる。また、取り出し口71は、車幅方向の中央に設けられる。そのため、ハンドル24を左右いずれの方向に転舵してロック状態にした場合においても、左右のインヒビター部28のいずれかにより取り出し口71を塞ぐことができる。また、ハンドル24の未転舵時においては、左右のインヒビター部28の間の部分から、充電用コード61を容易に取り出すことができる。
【0059】
また、第1実施形態においては、ハンドル24のロック時において充電用コード61を保持するホールド部281が設けられる。これにより、充電用コード61をホールド部281が保持することで、駐輪時において、いたずら等により充電用コード61が引き出されることを防止できる。
【0060】
次に、本発明の電動二輪車の他の実施形態(第2及び第3実施形態)について、図面を参照しながら説明する。なお、他の実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一の構成要件については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0061】
図7は、本発明の第2実施形態に係る電動二輪車について、ハンドルの未転舵時であって、インヒビター部の第1の部分がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す平面図である。図8は、図7に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部の第2の部分がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す平面図である。図9は、図7に示す電動二輪車におけるハンドルの転舵時であって、インヒビター部の開口部分がコード収納部の取り出し口を露出した状態を示す平面図である。
【0062】
図7から図9に示すように、第2実施形態の電動二輪車1Aは、第1実施形態と比べて、主として、インヒビター部28Aの形状が異なる。
第2実施形態のインヒビター部28Aは、第1実施形態と同様に、板状に形成され、トップブリッジ23cから後方に向けて延出する。インヒビター部28Aは、平面視で、全体が略扇形状に形成されており、中抜け状の開放部分としての開口部分288を左右に一対有している。
【0063】
インヒビター部28Aは、ハンドル24の未転舵時において、車両の車幅方向の中央部に形成される第1の部分286と、第1の部分286を挟んで左右それぞれに形成される一対の開口部分288と、一対の開口部分288それぞれの外側に形成される一対の第2の部分287と、を有する。
【0064】
第1の部分286は、図7に示すように、ハンドル24の未転舵時に、開口部リッド75及び取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐ。第2実施形態においては、第1の部分286は、ハンドル24の未転舵時に、開口部リッド75及び取り出し口71の全部を塞ぐ形状を有している。
一対の第2の部分287は、図8に示すように、ハンドル24を転舵してロックさせたロック時に、開口部リッド75及び取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐ。第2実施形態においては、一対の第2の部分287は、ハンドル24を転舵してロックさせたロック時に、開口部リッド75及び取り出し口71の全部を塞ぐ形状を有している。
一対の開口部分288は、図9に示すように、第1の部分286と第2の部分287との間の部分であって、ハンドル24の未転舵時とハンドル24のロック時との間の状態において、取り出し口71を露出させるための部分である。
【0065】
このように構成されることにより、ハンドル24が未転舵状態と転舵状態とに操舵されて、インヒビター部28Aは、ハンドル24の未転舵時に第1の部分286が開口部リッド75及び取り出し口71を塞ぐ第1の位置(図7参照)と、ハンドル24のロック時に第2の部分287が開口部リッド75及び取り出し口71を塞ぐ第2の位置(図8参照)と、第1の位置と第2の位置との間の位置であって開口部分288が開口部リッド75及び取り出し口71を露出させるための開放位置(図9参照)と、に移動可能に構成されている。
【0066】
第2実施形態の電動二輪車1Aによれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏する他、例えば、以下のような効果を奏する。
第2実施形態によれば、インヒビター部28Aは、ハンドル24の未転舵時に取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐ第1の部分286と、ハンドル24のロック時に取り出し口71の少なくとも一部を塞ぐ第2の部分287と、第1の部分286と第2の部分287との間の部分であって取り出し口71を露出させるための開口部分288と、を有する。そのため、インヒビター部28Aは、ハンドル24の未転舵時とハンドル24のロック時との間のときには、開口部分288から充電用コード61を容易に取り出すことができると共に、ハンドル24の未転舵時とハンドル24のロック時とにおいては、取り出し口71を塞ぐことができる。そして、ハンドル24の未転舵時及びハンドル24のロック時において、取り出し口71を隠すことができるため、鞍乗型車両の外観を向上できる。
【0067】
次に、第3実施形態の電動二輪車1Bについて、図10から図12を参照しながら説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係る電動二輪車について、ハンドルの未転舵時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞がない状態を示す左側面図である。図11は、図10に示す電動二輪車におけるハンドルのロック時であって、インヒビター部がコード収納部の取り出し口を塞ぐ状態を示す左側面図である。図12は、図10に示すA−A断面図である。
【0068】
図10から図12に示すように、第3実施形態の電動二輪車1Bは、第1実施形態と比べて、主として、インヒビター部28Bの形状及び配置される位置、及び、取り出し口71Aの向きが異なる。
第3実施形態の取り出し口71Aは、図10から図12に示すように、コード収納部70Aにおける左側の側部に設けられている。そして、取り出し口71Aは、側方に向けて開口している。そのため、充電用コード61のプラグ62は、取り出し口71Aから側方に(左方に)引き出し可能になっている。
【0069】
また、第3実施形態のインヒビター部28Bは、フロントフォーク22のトップブリッジ23cとボトムブリッジ23bとの間において、フロントフォーク22に連結されている。インヒビター部28Bは、板状に形成されており、フロントフォーク22に略平行であると共に、フロントフォーク22から車両の後方に向けて延出している。
【0070】
インヒビター部28Bは、図10に示すように、ハンドル24の未転舵時に、取り出し口71Aを塞がずに側方(左方)へ向けて開放する。
また、インヒビター部28Bは、図11に示すように、ハンドル24のロック時に、取り出し口71Aを側方から塞ぐ。
【0071】
このように構成されることにより、ハンドル24が未転舵状態とロック状態とに操舵されて、インヒビター部28Bは、ハンドル24の未転舵時に開口部リッド75及び取り出し口71を塞がずに側方へ向けて開放する開放位置(図10参照)と、ハンドル24のロック時に開口部リッド75及び取り出し口71を塞ぐ位置(図11参照)と、に移動可能に構成されている。
【0072】
第3実施形態の電動二輪車1Bによれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏する他、例えば、以下のような効果を奏する。
第3実施形態によれば、取り出し口71Aは、コード収納部70Aの側部に設けられている。また、インヒビター部28Bは、取り出し口71Aを側方から塞ぐ。そのため、充電用コード61のプラグ62をコード収納部70Aの側部から側方へ引き出すことができる。これにより、簡易な構成であるにもかかわらず、側方から充電用コード61を容易に取り出すことができ、駐輪時において充電用コード61が取り出し口71Aから取り出されることを防止できる。また、平面視において、鞍乗型車両の外観を向上できる。
【0073】
以上、本発明の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、前述の第1実施形態では、インヒビター部28は、左右に一対設けられているが、これに制限されない。インヒビター部28は、左右一方のみ設けられていてもよい。
【0074】
また、前述の第1実施形態では、インヒビター部28は、取り出し口71の一部を塞ぐように構成されている。また、前述の第2実施形態では、インヒビター部28Aにおける第1の部分286及び第2の部分287は、ハンドル24の未転舵時とハンドル24のロック時とにおいて、取り出し口71の全部を塞ぐように構成されている。しかし、これに制限されない。第1の実施形態におけるインヒビター部28が取り出し口71の全部を塞ぐように構成されていてもよいし、第2実施形態におけるインヒビター部28Aにおける第1の部分286及び第2の部分287が取り出し口71の一部を塞ぐように構成されていてもよい。
【0075】
また、前述の実施形態では、本発明を、電動モータ31による駆動力のみにより後輪25を回転駆動させて走行する電動二輪車1に適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、内燃機関で発生させた動力、及び電動モータの動力の2つの動力を組み合わせて後輪を回転駆動させて走行するハイブリッド型の自動二輪車に適用してもよい。
詳述すると、「電動モータ」とは、電気のみにより動力を得る電動モータ、この電動モータと内燃機関とを組み合わせたハイブリッドのパワーユニット等を含む概念である。つまり、動力の全部又は一部を電動モータにより得るパワーユニットであれば、電動モータは特に制限されない。
【符号の説明】
【0076】
1 電動二輪車(鞍乗型車両)
10 車体フレーム
11 ヘッドパイプ
12 メインフレーム
20 フォーク部材
21 前輪
23c トップブリッジ(ブリッジ部材)
24 ハンドル
28 インヒビター部
31 電動モータ
32 バッテリ
61 充電用コード(充電用電線)
62 プラグ
70 コード収納部(電線収容部材)
71 取り出し口
281 ホールド部
286 第1の部分
287 第2の部分
288 開口部分(開放部分)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後方に向けて延出されるメインフレーム(12)とを有する車体フレーム(10)と、
下部において前輪(21)を回転可能に支持すると共に、前記ヘッドパイプ(11)に回転可能に支持されるフォーク部材(20)と、
前記フォーク部材(20)に連結されるハンドル(24)と、
電動モータ(31)と、
前記電動モータ(31)に電力を供給するバッテリ(32)と、を備え、前記電動モータ(31)の力を利用して走行する鞍乗型車両(1,1A,1B)において、
前記ヘッドパイプ(11)の後方で且つ車両の側面視において前記メインフレーム(12)と重なる位置に配置され、前記バッテリ(32)を充電するための充電用電線(61)が収容される電線収容部材(70,70A)と、
前記電線収容部材(70,70A)に設けられ、前記充電用電線(61)のプラグ(62)を取り出すための取り出し口(71,71A)と、
前記フォーク部材(20)に設けられ、前記ハンドル(24)を転舵してロックさせたロック時において前記取り出し口(71,71A)の少なくとも一部を塞ぐインヒビター部(28,28A,28B)と、を備える鞍乗型車両(1,1A,1B)。
【請求項2】
前記フォーク部材(20)は、前記フォーク部材(20)の上部と前記ヘッドパイプ(11)とを接続するブリッジ部材(23c)を有し、
前記取り出し口(71)は、前記電線収容部材(70)の上部に設けられており、
前記インヒビター部(28,28A)は、前記ブリッジ部材(23c)の後方に設けられる
請求項1に記載の鞍乗型車両(1,1A)。
【請求項3】
前記インヒビター部(28)は、車両の左右それぞれに設けられ、
前記取り出し口(71)は、車幅方向の中央に設けられる
請求項2に記載の鞍乗型車両(1)。
【請求項4】
前記インヒビター部(28A)は、前記ハンドル(24)の未転舵時に前記取り出し口(71)の少なくとも一部を塞ぐ第1の部分(286)と、前記ハンドル(24)のロック時に前記取り出し口(71)の少なくとも一部を塞ぐ第2の部分(287)と、前記第1の部分(286)と前記第2の部分(287)との間の部分であって前記取り出し口(71)を露出させるための開放部分(288)と、を有する
請求項2に記載の鞍乗型車両(1A)。
【請求項5】
前記インヒビター部(28)に設けられ、前記ハンドル(24)のロック時において前記充電用電線(61)を保持するホールド部(281)を更に備える
請求項2に記載の鞍乗型車両(1)。
【請求項6】
前記取り出し口(71A)は、前記電線収容部材(70A)の側部に設けられており、
前記インヒビター部(28B)は、前記取り出し口(71A)を側方から塞ぐ
請求項1に記載の鞍乗型車両(1B)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−171451(P2012−171451A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34324(P2011−34324)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】