説明

順に重ねて配置された二以上の木材層を含む複合材料

【課題】木材のような材料を基礎とし、実質的に1kg/l未満の小さい密度との組み合わせで優れた機械的及び動的特性、特に、高い静的及び動的負荷能力と高い復元力を有し、且つその高い性能水準を高温下でさえも維持する複合材料を提供すること
【解決手段】上記課題は、順に重ねて配置された二以上の木材層を含む複合材料であって、前記二以上の木材層は遊離のNCO基を有するプレポリマーを含む一液型ポリウレタン接着剤で相互に結合されており、使用される木材が、50〜70%の範囲の容量割合の真正木繊維を有することを特徴とする複合材料によって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、順に重ねて配置された二以上の木材層を含む複合材料に関する。
【背景技術】
【0002】
複合材料は非常に広範な分野の用途を有する。
【0003】
資源の持続的利用のために、再生可能な原料からの複合材料は特に魅力的である。現在、熱帯の堅木(特に、アピトン等)の約800000mはただコンテナの床のために毎年使用されている。それは熱帯雨林の約560km(=ワシントンDCの約3倍の領域)の領域に相当し、熱帯雨林のその領域がこの目的のために毎年消失する。対応する制限及び割り当て量の固定はすでにこれらの木材の熱帯雨林からの可用度を大きく制限している。よって、代替となるべき材料が強力に捜し求められている。
【0004】
US2007/0088103は、ウレタン変性イソシアネートを基礎とする未発泡のポリウレタン結合剤で結合された、特に二つの層を有する複合材料を開示している。その複合材料の層はリグノセルロース層、特に、コルク、木材又は藁であることが多い。
【0005】
しかしながら、その文献は低い密度、高い機械的負荷能力及び復元力を有する再生可能な原料からの複合材料が記載されていない。
【0006】
それぞれの層がフェノール−ホルムアルデヒド接着剤でお互いに結合された、木材から製造することができる薄板状の材料が知られている。しかしながら、薄板状の材料がフェノール−ホルムアルデヒド接着剤で製造され、且つ含有する木材が時として0.8〜1.0kg/l又は1kg/lさえも超える比較的高い密度を有するという事実は不利益である。しかしながら、特に不都合なのは、不十分な静態的効率性及び特に、それらの不十分な動態的効率性である。これは静荷重下(Institute of International Container Lessors(IILC),Technical Bulletin(TB)001,September 1,2002,Short Span Test)で破断することによる早期の不具合、及び特にそこから製造され、層がフェノール−ホルムアルデヒド及び/又はポリビニルアセテートで接着結合された積層材料の個々の層の層間剥離の両方をもたらす。また、フェノール−ホルムアルデヒドで接着結合されたそのような積層材料は、特に、80℃等の高温下においてそれらの不十分な性能を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US2007/0088103
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、木材のような材料を基礎とし、実質的に1kg/l未満の小さい密度との組み合わせで優れた機械的及び動的特性、特に、高い静的及び動的負荷能力と高い復元力を有し、且つその高い性能水準を高温下でさえも維持する複合材料を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、順に重ねて配置される二以上の木材層を含む複合材料であって、前記二以上の木材層は遊離のNCO基を有するプレポリマーを含む一液型ポリウレタン接着剤で相互に結合されており、使用される木材が、50〜70%の範囲の容量割合で真正木繊維(libriform fibers)を有することを特徴とする複合材料によって達成される。
【発明の効果】
【0010】
閉室を有する木材を基礎とし、且つ優れた機械的及び動的特性と低い密度を同時に有する複合材料を、遊離のNCO基を有するプレポリマーを含む一液型のポリウレタン接着剤で閉室を有する木材から形成された複数の層を結合することにより得ることができることがわかった。
【0011】
真正木繊維は、引き伸ばされ、多かれ少なかれ厚い膜、狭いルーメン、先が尖り且つ閉じた管状であって、空気又は水を運搬する細胞である。
【0012】
Treiber(in H.−G.Voelkel and J.Weigl:“Mikroskopie von Fasern,Fuellstoffen und Papieren”,Papiertechnische Stiftung, Munich,PTS Manuscript PTS−MS 11/94−6(1994年))によると、カバノキ及びアスペンは(同じような導管又は仮導管の容積を有する)ブナの真正木繊維のほぼ二倍の高い容積比率を有している(表1参照)。
【0013】
【表1】

【0014】
本発明によると、高い容量割合の真正木繊維、特に、50〜70%の容量割合の真正木繊維を有する木材が用いられる。その木材の真正木繊維(閉室の管状の細胞)は少なくとも大部分が閉室であり、及びまた、この真正木繊維はこれらが最終複合材料中で結合された空気ポンプ又は結合された空気クッションとして作用するように、一液型のポリウレタン接着剤での接着結合後にその接着剤で浸透又は充填されることなく維持されている。上記の関係は、実質的に改良された静的及び動的特性を有する複合材料が得られるという事実の原因であることが想定される。
【0015】
これらの顕著な静的及び動的特性は、建物建設、土木工学、造船、車両構築、航空機構築、発電所の建設、鉱山建設又は家具構築において構造部材としてのそのような複合材料の使用を提案することによる本発明によりに利用される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による複合材料中で使用されるその木材は、特に好ましくはカバノキ材である。
【0017】
さらに好ましい木材は、アスペン、ユーカリ、ゴムノキ、ネムノキ、綿の木、アカシア又はポプラである。
【0018】
本発明による複合材料は、好ましくは順に重ねて配置された5〜31の層を有する。
一以上の木材の層に加えてガラス繊維織物、天然繊維織物、ガラス繊維敷物又は天然繊維敷物から形成された一以上の層が供されることを特徴とする複合材料を有利に供給することができる。
【0019】
一以上の木材の層に加えて、一以上のプラスチック層、特に、有利に一以上のポリウレタン/ポリ尿素層を、特に、外側の層として供することができる。
【0020】
また、複合材料の全ての側面をプラスチック層で囲むことも可能である。
【0021】
これらの付加的なプラスチック層は、特に、有機ゴム及び他のゴムエラストマー、粘土、けい砂、コランダム、ガラス若しくは他の無機鉱物、又は全ての種類の繊維等のさらなる有機及び/又は無機の充填剤を含んでも良い。
【0022】
加えて、ガラス繊維織物、天然繊維織物、ガラス繊維敷物又は天然繊維敷物から形成された一以上の層を、これらの外側の層に、又はその複合材料自体若しくは複合材料の木材の代わりに備えることができる。
【0023】
本発明によると、木材、特にカバノキの二以上の層が遊離のNCO基を有するプレポリマーを含む一液型接着剤で結合される。
【0024】
好ましくは、一液型ポリウレタン接着剤は、
最大99質量%までの割合で遊離のNCO基を有するプレポリマーであって、イソシアネート反応性化合物を有する少なくとも一種の成分A及びイソシアネートを有する少なくとも一種の成分Bから得られるプレポリマー、
−少なくとも一種の繊維と、当該繊維に加えて少なくとも一種の非繊維質の充填剤物質とを含む、0.1〜40質量%、好ましくは0.1〜30質量%の充填剤、
−0〜20質量%の慣用の添加剤及び助剤、
−0〜20質量%の活性剤を含み、
前記少なくとも一種の繊維が5〜100μmの範囲の直径及び0.02〜6mmの範囲の長さを有する。
【0025】
さらなる好ましい実施の形態では、一液型ポリウレタン接着剤は繊維を含む充填剤を添加することなく用いられる。特に、一液型ポリウレタン接着剤は、最大99.999質量%までの割合のプレポリマーであって、イソシアネート反応性化合物を有する少なくとも一種の成分A及びイソシアネートを有する少なくとも一種の成分Bから得られるプレポリマーを含み、前記一液型ポリウレタン接着剤が、
−0〜20質量%の慣用の添加材及び助剤、及び
−以下の物質:
4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、4−シクロヘキシルモルホリン、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル又はジモルホリノポリエチレングリコール
の一種以上から選択される0.001〜20質量%の少なくとも一種の活性剤
を含み、
a)前記プレポリマーが以下の特徴:
i)そのプレポリマーに対して5〜30質量%のNCO含量
ii)300〜15000mPa.sの範囲の25℃における粘度
を有し、且つ
b)前記成分Aが以下の特徴:
i)前記成分Aが少なくとも一種のジオールを含み、
ii)前記成分AのOH価が10〜500KOH/gの範囲である
を有し、
前記一液型ポリウレタン接着剤が充填剤を含み、且つ300〜15000mPa.sの範囲の25℃における粘度を有する。
【0026】
上述の好ましい一液型のポリウレタン接着剤はEP1072620及びEP1072621に記載されている。
【0027】
その一液型ポリウレタン接着剤のプレポリマーの好ましい製造では、上述のプレポリマーの特徴、特に、NCO含量及び粘度が達成されるような割合で成分A及びBが好ましくは用いられる。加えて、助剤及び添加剤を、又は触媒をそのプレポリマーの製造のために用いることができる。
【0028】
プレポリマー組成及び接着剤組成の製造のためのさらなる出発材料又は成分を、一例として、以下に挙げる:
便宜上用いられるイソシアネート反応性化合物、すなわち、成分Aは、2〜8、好ましくは2〜6の官能価及び60〜10000の分子量を有し、イソシアネート反応性の基として水酸基、チオール基、第一級アミノ基及び/又は第二級アミノ基を有するイソシアネート反応性化合物で良い。例えば、ポリエテロール、ポリエステロール(Polyesterols)、ポリチオエーテルポリオール(polythioetherpolyol)、水酸基を含むポリアセタール、水酸基を含む脂肪族ポリカーボネート、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール及び前述のポリオールの少なくとも2種の混合物からなる群から選択されるポリオールが有用であることが証明されている。ポリエステロール及び/又はポリエテロールが好ましく用いられる。ポリヒドロキシ化合物の水酸基価は、一般に20〜850mg KOH/gであり、好ましくは25〜500mg KOH/gである。
【0029】
イソシアネート反応性の化合物として、また本発明における方法では、60以上400未満の分子量を有するジオール及び/又はトリオールを鎖延長剤及び/又は架橋剤として使用することができる。硬さ等の機械的特性の変更のため及びプレポリマーの安定性の増大のために、しかしながら、また、鎖延長剤、架橋剤又は任意にそれらの混合物の添加が有利であることが証明されるかもしれない。鎖延長剤及び/又は架橋剤は、好ましくは60〜300g/molの分子量を有する。例えば、2〜14個、好ましくは、4〜10個の炭素原子を有するエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,10−デカンジオール、o−,m−及びp−ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の脂肪族、脂環式及び/又は芳香脂肪族ジオール及び、好ましくは、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビス(2−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン;1,2,4−及び1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、グリセロール及びトリメチロールプロパン等のトリオール;及び水酸基を含み、且つエチレンオキシド及び/又は1,2−プロピレンオキシドを基礎とする低分子量のポリアルキレンオキシド、及び、上述のジオール及び/又はトリオールが出発分子として好適である。
【0030】
ポリオール成分としては、また、高官能性ポリオール、特に、高官能性アルコール、糖アルコール及び/又はサッカリドを基礎とするポリエテロールを出発分子として一般的に用いることができる。しかしながら、好ましくは、グリセロール、トリメチロールプロパン及び/又はグリコールを基礎とする、二官能性及び/又は三官能性のポリエテロール若しくはポリエステロールが、出発分子又はエステル化されるためのアルコールとして用いられる。ポリエテロールの製造は公知技術により実施される。ポリオールの製造のための好適なアルキレンオキシドは、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンオキシド、1,3−プロピレンオキシド、1,2−若しくは2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシドであり、好ましくはエチレンオキシド及び1,2−プロピレンオキシドである。アルキレンオキシドは、個々に、交互に連続して、又は混合物として用いることができる。本発明による接着剤組成においてプレポリマー中で特に好ましく用いることができるポリエテロールは、アルコキシル化の最後にエチレンオキシドでアルコキシル化されたポリエテロールであり、それゆえ、一級水酸基を有する。
【0031】
好適な出発分子は、例えば、水;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール等のグリコール;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及び4,4’−ジアミノジフェニルメタン等のアミン;及びエタノールアミン若しくはトリエタノールアミン等のアミノアルコールである。
【0032】
そのポリエテロールは、好ましくは2〜6の、特に2〜3の官能価を有し、400〜10000の、好ましくは1000〜7000の分子量を有する。そのポリエテロールは単独で、又は混合物として用いることができる。
【0033】
同様に、ポリカーボネートジオールが好適である。好適なポリカーボネートジオールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン等を基礎とする芳香族ジヒドロキシ化合物、又は1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジヒドロキシ化合物を基礎とする芳香族ジヒドロキシ化合物である。分子量は500〜4000の範囲であり、好ましくは1000〜2000の範囲である。
【0034】
ポリオール成分として好適なポリエステルオールは、例えば、2〜12個の炭素原子を有する有機ジカルボン酸、好ましくは4〜6個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸から、及び多価アルコール、好ましくはジオールであって、2〜12個、好ましくは2〜6個の炭素原子を有するものから製造することができ、又は3〜20個の炭素原子を有するラクトンの重合により製造することができる。使用してもよいジカルボン酸は、例えば、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸及びドデカン酸であり、好ましくは、アジピン酸、コハク酸及びフタル酸である。ジカルボン酸は個々に又は混合物として使用することができる。ポリエステロールの製造のために、ジカルボン酸の代わりにカルボン酸無水物又は塩化アシル等の対応する酸誘導体を用いることが有利である場合が多い。好適な芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、又はこれらとジフェン酸、セバシン酸、コハク酸及びアジピン酸等の他のジカルボン酸との混合物である。好適なグリコールの例は、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,10−デカンジオール及び2,2,4−トリメンチルペンタン−1,5−ジオール(trimenthylpentane-1,5-diol)である。1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール;1,4−ジメチロールシクロヘキサン;1,4−ジエタンオールシクロヘキサン(1,4-diethanolcyclohexane)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−フェニレン)プロパン(ビスフェノールA)のエトキシル化/プロポキシル化生成物が好ましく用いられる。そのポリウレタンの所望の特性に依存して、そのポリオールを単独で又は異なる割合で混合物として用いることができる。ポリエステロールの製造のための好適なラクトンは、α,α−ジメチル−β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン及び好ましくはε−カプロラクトンである。そのポリエステロールは、好ましくは2〜4の官能価、特に2〜3の官能価、及び1200〜3000、好ましくは1500〜3000、特に1500〜2500の分子量を有する。
【0035】
特に、ポリオール混合物はプレポリマーにとって有用であることが証明されている。そのようなポリオール混合物は、好ましくは少なくとも一種のジオール、好ましくはポリプロピレングリコール、及び少なくとも一種のトリオール、好ましくはポリエーテルトリオールを有する。特に好適なジオールは、500〜3000、好ましくは700〜1500、特に好ましくは800〜1500の範囲の平均分子量、且つこれに加えて800〜1200の範囲の平均分子量を有する。1000〜8000、好ましくは2000〜6000、特に好ましくは3000〜5000の平均分子量を有するトリオールがそのトリオールとして有用であることが証明されている。そのポリオール混合物が30〜140、好ましくは50〜90、特に好ましくは60〜80mg KOH/gの範囲のOH価を有する場合が特に好ましい。上述のジオール及びトリオールを、プレポリマーの製造のためにポリオール混合物としてだけで無くそれぞれの場合においてそれら自体によるプレポリマーの製造のために使用することができる。
【0036】
そのプレポリマーの他の実施の形態では、10〜60、好ましくは20〜40、特に好ましくは25〜35mg KOH/gの範囲でOH価を有し、好ましくは第一級水酸基を有するポリエーテルポリオールの使用が好適であることが証明されている。
【0037】
もし、鎖延長剤、架橋剤又はそれらの混合物がそのプレポリマーの製造のために用いられる場合、これらは便宜上、使用されるイソシアネート反応性の化合物全体に対して0〜20質量%、好ましくは0.5〜5質量%の量で用いられる。
【0038】
成分Bの好適なイソシアネート又はポリイソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族及び/又は芳香族のそれ自体知られているイソシアネート、好ましくはジイソシアネートであり、必要ならば、それらは公知の方法によりビウレット化及び/又はイソシアヌレート化されていても良い。以下は、特に例として挙げることができる:ドデカン−1,12−ジイソシアネート、2−エチルテトラメチレン1,4−ジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、リジンエステルジイソシアネート(LDI)、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、シクロヘキサン1,3−及び/又は1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエン2,4−及び2,6−ジイソシアネート及び対応するそれらの異性体混合物、ジシクロヘキシルメタン4,4’−、2,2’−及び2,4’−ジイソシアネート及びそれらの対応する異性体混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、トルエン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−、2,4’及び/又は2,2’−ジイソシアネート(モノメリックMDI)、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(ポリマーMDI)、及びNDI、TODI、PPDI等のアルキレン基中に4〜12個の炭素原子を有するアルキレンジイソシアネート、及び/又は前述のイソシアネートの少なくとも2種を含む混合物である。エステル、尿素、アロファネート、カルボジイミド、ウレトジオン及び/又はウレタン基を含むジ−及び/又はポリイソシアネートを本発明によるその方法中で使用して良い。
【0039】
ポリマーMDI、又は好ましくはモノマーMDI、特に4,4’−MDI若しくは2,4’−MDIと4,4’−MDIの混合物等のMDIは、接着剤組成のプレポリマーの製造のために特に好ましい。
【0040】
一実施の形態では、1〜5、好ましくは1.5〜4、及び特に好ましくは2〜3.5の範囲の平均官能価を有し、且つ100〜400、好ましくは150〜300、特に好ましくは160〜260mPa.sの範囲で粘度を有するポリマーMDIを用いることがそのプレポリマーにとって特に好適であることが証明されている。
【0041】
使用しても良い触媒は、一般的に知られているイソシアネート反応性化合物とイソシアネートの反応を大きく加速させる化合物であり、使用されるイソシアネート反応性の化合物全体での質量に対して0.01〜8質量%、特に0.1〜5質量%の合計触媒含量が好ましく用いられる。例えば、以下の化合物を使用して良い:トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノジエチルエーテル、ビス−(ジメチルアミノプロピル)尿素、N−メチル−又はN−エチルモルホリン、N,N’−ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)、N−シクロヘキシルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルピペラジン、N−ジメチルアミノエチルピペリジン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−ヒドロキシプロピルイミダゾール、1−アザビシクロ[2.2.0]オクタン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(Dabco)、及びトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチル−及びN−エチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール等のアルカノールアミン、N,N’,N−トリス(ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジン等のN,N’,N−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロトリアジン、塩化鉄(II)、塩化亜鉛、オクタン酸鉛及び好ましくは、スズジオクタノエート、スズジエチルヘキサノエート(tin diethylhexanoate)、ジブチルスズジラウレート及び/又はジブチルジラウリルスズメルカプチド(dibutyldilauryltin mercaptide)等のスズ塩、2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水酸化テトラアルキルアンモニウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラートやポタシウムイソプロピラート(potassium isopropylate)等のアルカリ金属アルコラート、及び/又は、10〜20個の炭素原子と任意にOH側鎖基を有する長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酢酸塩、好ましくは、酢酸カリウム等の三量化触媒をさらに挙げることができる。また、活性剤として用いることができるモルホリン誘導体に加えて、上述の触媒は活性剤として使用することができる。そうして、触媒はそのプレポリマーに、しかるがゆえに、製造物自体の中に組み込まれ、本発明による接着剤組成の付加的な成分としてそのプレポリマーを有する活性剤は、上述の組成の中に組み込まれる。更に、Ti化合物、特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、好ましくは、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、及び特に好ましくは、Ti(IV)ブチレート等のアルキル基を有するTi(IV)−O−アルキル化合物が、さらに触媒又は活性剤として有利であることが証明された。
【0042】
適宜に、また、さらなる助剤及び/又は添加剤をそのプレポリマーの製造のためにその反応混合物中に添加してもよい。例として、表面活性物質、安定剤、気泡調整剤(cell regulator)、染料、顔料、防炎剤、加水分解安定剤(hydrolysis stabilizers)、殺虫剤、静真菌剤又は静菌性物質を挙げることができる。表面活性物質及び安定剤は、大気と面する接着剤組成の表面の“表皮形成”を妨害する。更に、その表面活性物質及び安定剤は、接着剤組成の流展性、接着剤組成の匍行、及び接着剤組成の揮発分除去を改良する。好適な表面活性物質は、例えば、出発物質の均質化の促進に役に立つ化合物である。例えば、ヒマシ油硫酸若しくは脂肪酸のナトリウム塩、又はオレイン酸とジエチルアミンの、ステアリン酸とジエタノールアミンの、及びリシノール酸とジエタノールアミンの塩等のアミンと脂肪酸の塩、ドデシルベンゼン−若しくはジナフチルメタンジスルホン酸のアルカリ金属又はアンモニウム塩等のスルホン酸の塩、及びリシノール酸等の乳化剤;シロキサン−オキシアルキレンコポリマー及び他のオルガノポリシロキサン、オキシエチル化アルキルフェノール、オキシエチル化脂肪酸アルコール、流動パラフィン、ヒマシ油のエステル若しくはリシノール酸のエステル、ロート油、及びピーナッツ油等の安定剤、及び、パラフィン、脂肪酸アルコール及びジメチルポリシロキサン等の気泡調整剤を挙げることができる。側鎖基としてポリオキシアルキレン及びフルオロアルカン基を有する上述のオリゴマーアクリレートが乳化効果、気泡構造、及び/又はプレポリマーの安定性を改良するためにさらに好適である。もし気泡形成が減少又は回避される場合、トリアルキルリン酸が消泡剤として好ましい。これらは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、好ましくは、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基を好ましくは有する。表面活性物質は、通常、使用されるイソシアネート反応性の化合物全体の100質量%に対して0.01〜5質量%の量で用いられる。
【0043】
好適な防炎剤は、例えば、リン酸トリクレジル、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(1,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、テトラキス(2−クロロエチル)エチレンジホスフェート、ジメチルメタンホスホネート、ジエチルジエタノールアミノメチルホスホネート、及び市販のハロゲン含有防炎ポリオールである。上述のハロゲン置換ホスフェートに加えて、また、赤リン、酸化アルミニウム三水和物、三酸化アンチモン、酸化ヒ素、ポリリン酸アンモニウム及び硫酸カルシウム、膨張黒鉛、又はメラミン等のシアヌル酸誘導体等の無機又は有機の防炎剤、又はポリリン酸アンモニウムとメラミン酸、及び適宜にコーンスターチ、又は、ポリリン酸アンモニウム、メラミン及び膨張黒鉛及び/又は適宜に、芳香族ポリエステル等の少なくとも二種の防炎剤の混合物を、そのプレポリマー又は接着剤組成の難燃性を増大させるために使用することができる。一般的に、前述の防炎剤を、使用されるイソシアネート反応性化合物全体の質量に対して5〜50質量%、好ましくは5〜25質量%の量で使用することが有利であることが証明されている。
【0044】
更なる好ましい実施の形態では、少なくとも一種の繊維を含む充填剤を有する一液型ポリウレタン接着剤が使用される。
【0045】
その一液型ポリウレタン接着剤は、好ましくは、以下の主な特徴(i)〜(iii):
(i)そのプレポリマーは以下の副特徴(a)及び(b):
(a)そのプレポリマーに対して5〜30質量%のNCO含量、
(b)300〜150000mPa.sの範囲の25℃における粘度
の少なくとも一つを有し、
(ii)その成分Aは以下の副特徴(c)及び(d):
(c)その成分Aは少なくとも一種のジオール又はポリオール、好ましくは一種のジオール又はトリオール、及び特に好ましくはジオールとトリオールを含み、
(d)成分AのOH価は10〜500mg KOH/gの範囲である
の少なくとも一つを有し、
(iii)その充填剤は副特徴(e)及び(f):
(e)その繊維は少なくとも一種の繊維ポリマーで構成されており、
(f)その繊維に加えて、その充填剤は少なくとも一種の非繊維質の充填剤物質で構成されている
の少なくとも一つを有する
の少なくとも一つを有する。
【0046】
もしその接着剤組成がポンプ輸送可能であれば、そのプレポリマーの25℃における粘度は、300〜15000、好ましくは500〜10000mPa.sの範囲である。一方で、ペースト状の、こて塗り可能な(trowelable)材料として接着剤組成を使用することが意図されている場合、そのプレポリマーの25℃における粘度は15000を超える量から150000までの範囲であり、特に好ましくは20000〜100000mPa.sの範囲である。
【0047】
更に、その接着剤組成が低い溶媒含有量を有する場合が好ましい。これは、その接着剤組成中に存在する溶媒の量が10質量%未満、好ましくは5質量%未満、特に好ましくは2質量%未満であるときである。本発明によると、溶媒は、その接着剤組成の他の成分のための溶媒として好適であり、且つその他の成分の少なくとも一部と共に固化しない有機及び無機の液体である。
【0048】
好ましくは、その接着剤組成は溶媒不使用である。
【0049】
その接着剤組成の有利な実施の形態では、上述のそのプレポリマーの主な特徴(i)とその成分Aの主な特徴(ii)の両方が実現される。
【0050】
その接着剤組成の他の実施の形態では、その成分Aの主な特徴(ii)とその充填剤の主な特徴(iii)が満たされている。
【0051】
その接着剤組成の他の実施の形態では、全ての三つの主な特徴(i)〜(iii)が満たされている。
【0052】
その接着剤組成の好ましい実施の形態は、それぞれの場合において、そのプレポリマーの場合における成分A及び充填剤の副特徴(a)と(b)、(c)と(d)、又は(e)と(f)の両方が満たされている。
【0053】
その接着剤組成の他の実施の形態では、全ての主な特徴(i)〜(iii)及び全ての副特徴(a)〜(f)の両方が満たされている。
【0054】
その接着剤組成のさらなる実施の形態では、その特徴(i)〜(iii)に加えて、特徴(iv)及び(v):
(iv)繊維ポリマーは少なくとも一種のポリアミドであり、
(v)充填剤物質は少なくとも一種の無機材料からなる
の少なくとも一つが満たされている。
【0055】
接着剤組成の繊維ポリマーが有機又は無機の材料から主に形成される場合が好ましい。繊維ポリマーのための好適な有機材料は、特に、重縮合物及び重付加のポリマーであり、ポリウレタンは好ましく無く、重縮合物であることが好ましい。特に好適な重縮合物は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド及びメラミン−ホルムアルデヒド樹脂である。
【0056】
重付加ポリマーは、特に、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、上述のホモポリマーの少なくとも二種のモノマーのコポリマー、及びこれらの少なくとも二種の混合物である。
【0057】
接着剤組成中に繊維ポリマーとしてポリアミドが用いられる場合が特に好ましい。当業者にとって公知の全ての市販されているポリアミドがこの目的のために好適である。しかしながら、ナイロン、特に、ナイロン−6,6又はナイロン−6等のポリアミド及びポリアラミドが特に有利であることが証明されている。
【0058】
更に、その繊維は、セルロース、綿、ジュート、ビスコース、及びサイザル麻等の天然有機繊維ポリマーからなるか、又は基礎としていても良い。また、加えて、繊維は無機材料から形成されていても良い。好ましい無機繊維ポリマーは、カーボン、ガラス、及び鉱質綿繊維である。更に、紡出(spinning)等により、異なる材料から繊維を得ることができる。
【0059】
好ましくは、使用される繊維は、5〜100、好ましくは10〜60、及び特に好ましくは10〜30μmの範囲の直径、及び0.02〜6、好ましくは0.05〜4、及び特に好ましくは0.1〜2mmの範囲の長さを有する。
【0060】
加えて、その接着剤組成は、少なくとも一種の無機材料からなる非繊維質の充填剤物質を有する。原則、固体として存在する当業者に公知である全ての無機材料、特に、市販されている無機材料が、本発明による接着剤組成のために好適である。その無機材料は、特に、本発明による接着剤組成が化学的に処理され、そして接着結合される物品が続いて使用される温度範囲において固体として存在しなければならない。この温度範囲は、好ましくは−50℃で始まり、最大+160℃まで広がる。
【0061】
シリコンの、アルミニウムの、マグネシウムの、又はこれらの少なくとも二種の酸素化合物であって、任意にさらなる元素を有するその化合物が、特に好適な無機材料であることが証明されている。カオリン等の粘土等及び石英化合物等のケイ酸塩及び酸化アルミニウム、又はケイ酸が特に好適である。
【0062】
非繊維質の充填剤物質は好ましい粒子状物である。80%の粒子状物の充填剤物質は、0.01〜50、好ましくは0.1〜10、及び特に好ましくは0.2〜8μmの範囲の粒子サイズを有する。
【0063】
本発明により使用される充填剤は、繊維又は付加的に充填剤物質を含んでも良い。もし、その充填剤が繊維及び充填剤物質の両方を含む場合、充填剤中に繊維と少なくとも同じくらいの充填剤物質が、好ましくは過剰量の充填剤物質が存在する場合が好ましい。
【0064】
充填剤は、特に、様々な用途のために接着剤自身の機械的特性を改良するために、接着剤組成中に存在する。この目的のために、接着剤組成は硬化後に可能な限り緻密になる気泡を含まない接着剤層を形成しなければならず、且つ物質間の接合部は可能な限り完全に充填されなければならない。粘着力を増大させるために、接着剤組成は物質の表面まで部分的に浸透させるべきである。しかしながら、接着剤組成の硬化後に粘着力を付与するために、この浸透又は収縮は、結果として結合力に悪影響を及ぼすかもしれないいかなる空隙をも生じさせるべきではない。特に、0.1より大きく1mmまで、好ましくは0.2より大きく1mmまでの範囲の分厚い接合部では、これらの要求は上述の組成中の充填剤を接着剤組成中に組み込むことにより、特に容易に満たすことができる。
【0065】
充填剤がその接着剤組成中に存在する場合には、それらは充填剤に対して5未満、好ましくは1未満、及び特に好ましくは0.1質量%未満の水含量を有する場合が特に有利であることが証明されている。これは、本発明による接着剤組成の製造に関して特に有利である。
【0066】
接着剤組成の活性剤は少なくとも一種のモルホリン誘導体からなる。特に好適なモルホリン誘導体は、4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、4−シクロヘキシルモルホリン、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、ジモルホリノポリエチレングリコール、又はこれらの少なくとも二種である。さらに、“polyurethane catalysts in Becker/Braun,Kunststoffhandbuch 7(1993年)”等に記載されるように、活性化効果を有するさらなる化合物をモルホリン誘導体に加えて、モルホリン誘導体の割合が好ましくは優位を占めるような割合で使用することができる。
【0067】
揺変性付与助剤が、特に有効寿命に関して有利であることが証明されている。特に好ましい揺変性付与助剤は、ベントナイト、カオリン、アルギン酸及びケイ酸であり、ケイ酸が特に好ましい。固体からなる上述の揺変性付与助剤に加えて、又はその代わりに、EP300388A1、DD156480、DD211689、DD211930及びDD211931の公報に記載されるように、アミンの存在下でのイソシアネートの反応等を介して得られる溶解性の揺変性付与助剤が好ましい。
【0068】
揺変性付与助剤は、例えば、その液体に対して10質量%を超えない量までその揺変性付与剤がその液体に少量添加され、且つ放出されたときでさえ液体の粘度を高める小さな粒子状の物質である。これらの小さな粒子は、その粒子の表面に、その粒子が分散される液体と水素橋かけ結合を形成して相互作用するシラノ基(silano groups)を有し、そうして、この液体の粘度増大を導く。典型的な揺変性付与助剤は、同じ量で、粘度を高める効果が、適宜に、激しい混合による注意深い分散条件下で、粒子サイズの減少と共に増大する。更に、揺変性付与助剤は、それらが分散液中で沈降しないという利点を有する。そのうえ、その揺変性付与助剤は、充填剤の沈降を未然に防ぎ、又は遅延させる。揺変性付与助剤のための好ましい材料は、モンモリロナイト、Mg/Alシリケート、Al/Naシリケート、ベントナイト、ヘクトライト、Na/Mgシリケート、焼成シリカ、含水シリカ、角閃石−クリソタイル、クリソタイル−アスベスト、クリソタイル−ケイ酸及び微粉末の形状で沈殿したMgOであり、Degussa−Huels AGからのAerosil(登録商標)等として得られる焼成シリカ及びKronos Titan GmbH LeverkusenからのBentone(登録商標)として得られるケイ酸マグネシウムが好ましく、Aerosilが特に好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に重ねて配置された二以上の木材層を含む複合材料であって、
前記二以上の木材層は、遊離のNCO基を有するプレポリマーを含む一液型ポリウレタン接着剤で相互に結合されており、
使用される木材が、50〜70%の範囲の容量割合で真正木繊維を有することを特徴とする複合材料。
【請求項2】
50〜70%の範囲の容量割合で真正木繊維を有する前記木材がカバノキ材である請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
50〜70%の範囲の容量割合で真正木繊維を有する前記木材が、以下に記載する樹木:
アスペン、ユーカリ、ゴムノキ、ネムノキ、綿の木、アカシア又はポプラ
のうちの一種である請求項1に記載の複合材料。
【請求項4】
前記一液型ポリウレタン接着剤が、
最大99.9質量%までの割合で遊離のNCO基を有し、且つイソシアネート反応性の化合物を有する少なくとも一種の成分A及びイソシアネートを有する少なくとも一種の成分Bから得られる前記プレポリマー、
−少なくとも一種の繊維と、当該繊維に加えて少なくとも一種の非繊維質の充填剤物質とを含む、0.1〜20質量%の充填剤、
−0〜20質量%の慣用の添加剤及び助剤、
−0〜10質量%の活性剤
を含み、
前記少なくとも一種の繊維が5〜100μmの範囲の直径及び0.02〜6mmの範囲の長さを有する請求項1〜3の何れか1項に記載の複合材料。
【請求項5】
前記一液型ポリウレタン接着剤が、
イソシアネート反応性化合物を有する少なくとも一種の成分A及びイソシアネートを有する少なくとも一種の成分Bから得られるプレポリマーを、最大99.999質量%までの割合で含み、
前記一液型ポリウレタン接着剤が、
−0〜20質量%の慣用の添加剤及び助剤、及び
−以下の物質:
4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、4−シクロヘキシルモルホリン、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル又はジモルホリノポリエチレングリコール
の一種以上から選択される0.001〜20質量%の少なくとも一種の活性剤
を含み、
a)前記プレポリマーが以下の特徴:
i)前記プレポリマーに対して5〜30質量%のNCO含量
ii)300〜15000mPa.sの範囲の25℃における粘度
を有し、且つ
b)前記成分Aが以下の特徴:
i)前記成分Aが少なくとも一種のジオールを含み、
ii)前記成分AのOH価が10〜500 KOH/gの範囲である
を有し、
前記一液型ポリウレタン接着剤が充填剤を含み、且つ300〜15000mPa.sの範囲の25℃における粘度を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の複合材料。
【請求項6】
一以上の木材の層に加えて、一以上のプラスチック層、特に、外側のポリウレタン/ポリ尿素層を備える請求項1〜5の何れか1項に記載の複合材料。
【請求項7】
一以上の木材の層に加えて、ガラス繊維織物、天然繊維織物、ガラス繊維敷物又は天然繊維敷物から形成される一以上の層を備える請求項1〜6の何れか1項に記載の複合材料。

【公表番号】特表2012−525281(P2012−525281A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507702(P2012−507702)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/055505
【国際公開番号】WO2010/125013
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】