顔面組織の強化およびタイトニングの装置および方法
トンネルが無く、壁が無い均一な顔組織面を提供するために外科医によって迅速かつ正確に使用され得、フェイスリフト、タイトニング、および移植組織の送達を最適化し得る装置が説明される。装置は、相対的な突出部およびエネルギーが与えられ相対的に窪んだ溶解セグメントからなる実質的に平面的な先端部を備えたシャフトからなる。装置の前方への動きにより、様々な組織面を正確に分割し、エネルギーを与え、特に線維組織を介し、収縮を引き起こす。他の形体のエネルギーおよび物質はシャフトを下って送達され、所望の組織の修正および収縮をさらに促進する。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2004年7月30日に出願され参照により本明細書に組み込まれる“Facial Tissue Strengthening and Tightening Device and Methods”という名称の米国特許出願第10/903,325の優先権を主張する。
本願は、2000年1月22日に出願された“Face−Lifting Device”という名称の米国特許出願第09/749,497号、1999年12月30日に出願された“Surgical Device For Performing Face−Lifting Surgery Using Radio Frequency Energy”という名称の米国特許出願第09/475,635号、現米国特許第6,440,121号、2000年1月5日に出願された“Surgical Device For Performing Face−Lifting Surgery Using Electromagnetic Radiation”という名称の米国特許出願第09/478,172号、現米国特許第6,432,101号、および2000年6月6日に出願された“Thermal Radiation Facelift Device”という名称の米国特許出願第09/588,436号、現米国特許第6,391,023号の一部継続出願であり、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明はフェイスリフティング装置に関する。しかしながらより詳細には、本願およびこれらの同時係属出願は、新たに分割された組織面のエネルギー変化による組織のタイトニングを伴う、正確かつ均一で平面的な組織の分離を介してのフェイスリフティングを実施する。この装置は、最小限の切開によって、皮膚の表面の下で作動する。本発明は、壁がなくアンダーマインされた1000cm2を超える顔面の皮膚を、1cmの長さのわずか三箇所の切開を利用して20分間未満で生成することができる、先端部構成だけである。本発明は、表面下の広い面積および体積の組織に劇的かつ均一に影響を与えることができるが、臨床的に現れる切開痕が比較的小さく、回復期間が比較的短いために、この装置を使用することは、侵襲が最低限の美容外科手術とみなされるだろう。本発明はさらに、有機性および無機性の化学物質および材料を同時に適用することを介した、分割された組織面のエネルギーの効果を高めるための付随する方法に関する。本願および関連する出願の目標は、最低限の侵襲と表皮の完全な回避を伴った、線維組織のトンネルを残すことがない、効果的かつ均一なヒトの組織面の分離および分割であり、付随して離れた目に見えない血管を凝固させることであり、そして分割された組織面の両側の組織をエネルギー的に変化させて、コラーゲン形成を介して組織の収縮および強化を導くことである。さらに、(線維組織のトンネルを残さずに)ヒトの顔面の組織面を完全かつ効果的に分離することの独自のかつ重要な副次的な利点は、深部にある線維性の付着をアンダーカットすることを介して、標的である顔の表面組織におけるしわ、起伏、ひだまたは不具合の再形成を妨害することである。
【背景技術】
【0003】
動物およびヒトの皮膚は通常、少なくとも3層から成る。これらの層は(i)色素細胞および毛穴を含む最も外側の表面の表皮、(ii)真皮すなわちleather層、および(iii)通常、脂肪、線維組織または筋肉である真皮下の層を含む。多くの若返らせる方法のエネルギーの標的は真皮であり、これは大部分が線維芽細胞から構成される。線維芽細胞は、真皮のためのコラーゲンのベッドやヒアルロン酸などの細胞質基質を生産する。外傷などの真皮の障害が生じると、線維芽細胞が活性化され、新たな修繕のために強化だけではなく収縮されたコラーゲンも生産され、従って回復中の組織をタイトニングし、閉じる。コラーゲンは、人体のほぼ全てに見られる基礎的な構造タンパク質である。個体の人種、場所、年齢およびこれまでの外傷に応じて、コラーゲンは表皮の5%未満、真皮の半分および皮下の約20%に存在する。迅速に生じるコラーゲンの収縮は多くの場合、個々のコラーゲン線維の軸に平行するものであり、これは、染色し顕微鏡で観察した時に見られるようなコラーゲン鎖の方向におおよそ相当している。コラーゲンへの熱的ダメージは、架橋されたコラーゲン分子の加水分解および水素結合の再形成によって引き起こされ、おそらく特徴のあるコラーゲンの3本螺旋の一部または全てが失われるという結果をもたらすだろう。外傷およびいくつかの病気の結果として新たなコラーゲンが形成される、新たなコラーゲンは技術的には瘢痕組織である。それにも関わらず、既に日光による障害を受けた女性の顔に深いケミカルピーリングが行われた後の場合で見られるように、制御された均一な瘢痕組織の形成は医学的に有益であり、外観的に望ましい。したがって、望ましく、均一で制御されたやり方での新たなコラーゲンの形成によって、組織の強化およびタイトニングが導かれるだろう。均一性(uniformity)が伴わないヒトの顔においては、単にdeformityが存在するだけであることが言われてきた。
【0004】
現在のところ、次の利点を有する外科用装置についての必要性が存在する:1)侵襲が最低限の挿入−わずか三箇所の、1インチの3/8の切開を介して顔面および頸部の全体を処置すること、2a)線維(コラーゲン性)組織のトンネルを残すことなく、組織層を正確に水平方向/接線方向に分離すること、さらに、[目に見えるしわ、ひだ、裂け目のように表面で見られる]真皮からより深い構造を保持するありとあらゆる線維性の結合を破壊するために真っ直ぐで水平方向のトラッキングを維持すると同時に、神経および血管が重なったネットワークを保持すること、2b)先端部のエネルギー付与をカットすること−内視鏡の使用は厄介で時間を浪費するので、最小限の切開部から遠すぎるために肉眼で見ることができない箇所に位置する血管を凝固させること、3)スキンタイトニングおよび強化を導く線維芽細胞/コラーゲンを変化させる、誘導するまたは刺激する能力を有するエネルギーを、表面下の組織に直接付与し、それによって極めて敏感で傷つきやすい表皮を完全に迂回し、それによって、目に見える表面の傷跡の形成および色素の欠失/超過を避けること。
【0005】
出願人は、次の必要性に応える:1)傷口に到達するための普及している外科用装置をほとんど使うことのない、侵襲が最低限の外科手術、2)患者の迅速な回復と治癒、3)膨潤麻酔法を使用できる能力、4)表皮の完全な回避または迂回、5)血管を凝固させると同時に、顔および頸部におけるヒトの組織面の効果的な分離および分割のための20分間の手術時間、6)分割された組織面に隣接する組織を同時に変化させる能力と、それによるコラーゲン再形成、収縮および強化の誘導、7)再形成と再付着が生じないような、真皮とより深い皮膚構造との間にある線維性の結合要素の全ての完全な破壊と分離、従って、収縮をもたらすヒーリング段階の後で顔の表面組織における標的のしわ、起伏、ひだまたは不具合が再度現れるであろう機会の減少。現在のところ、医学文献においては、これらの関心事の全てに同時に対応した装置または方法は存在しない。単純な膨潤麻酔を挿入した後、熟練者によるヒトの顔面の処置には、縫合を含めてわずかに15分間しか要しないと推定される。
【0006】
出願人の従来技術において、(外科的な)切断、(外科的な)溶解、鋭的なアンダーマイニングおよび鈍的なアンダーマイニングを規定した。鋭利な器具によるアンダーマイニングは、形成手術における主力であるが、フェイスリフトを実施する熟練した形成外科医でさえ、鋭的なアンダーマイニングを実施する間に、その時々において正確な組織面を「見失う」ことがある。極めて腕が良い熟練者であっても、以前の外科的な傷または異常な生体構造が、鋭いハサミまたはメスで組織を切開/アンダーマイニングしている間の完全な外科手術を妨害することがある。鈍的なアンダーマイニングでは、組織の中の最も抵抗が少ない経路を探すために、丸みを帯びた鋭利でない先端を備えた器具、またはヒトの指さえ採用する。一旦、所望の平面を外科医が見つけると、鈍的な切開によって、(顔面の筋肉への)顔面の血管または神経などの重要な構造物に外傷または損傷を与える可能性を減少させるという利益が提供される。それによって、出血または永久的な顔面の麻痺の可能性が減少する。残念ながら、ヒトの顔面に存在するきわめて線維性の組織の間で鈍的なアンダーマイニングのみを行うことは、厚い線維性の壁を伴う不均整のトンネルを生じさせる。
【0007】
レーザーを利用する顔面を若返らせる従来の技術の不利な点は、前述の参照された特許および出願人の特許に記載されている。手動のエネルギー以外のもので切断する従来のフェイスリフティング器具は、エネルギーを付与されたフェイスリフティング切開の間に、均一な、壁が無い組織面を提供することができない。電気エネルギー補助フェイスリフティング法を用いる際、従来のレーザーは、顔面内の組織にエネルギーを与えるために患者の外側の位置からそのまま照射し、極めて不正確なやり方で切断しなければならない(“Manual of Tumescent Liposculpture and Laser Cosmetic Surgery”,by Cook,R.C.and Cook,K.K.,Lippincott,Williams,and Wilkins,Philadelphia ISBN:0−7817−1987−9,1999を参照のこと)。現在のところ深い真皮組織は、正確さをほとんど伴うこと無く処置され、変化させられまたは障害を与えられる。前述の技術に由来する合併症が、JacobsらによるDermatologic Surgery 26:625−632,2000に要約されている。
【0008】
電気外科用装置を用いる従来のフェイスリフティング技術の不利な点は、参照された特許および出願人の特許に規定されている。
【0009】
全てのヒトにそれらの色素の色とテクスチャーを与える、紙のように薄い皮膚の層は、表皮である。残念ながら、現在まで存在する(注射可能な皮膚の充填化合物を除く)事実上あらゆる皮膚の再生システムおよびさらには従来のフェイスリフティング手術(耳の周りの皮膚を切り開く場合が考えられる)は、真皮に到達し処置しようとする場合、表皮を通り抜ける必要がある。表皮およびその成分の構造に与える損傷は、多くの場合、傷跡に見られるように、望ましくない着色または色の欠失を皮膚に生じさせる。この十年間に亘る、科学者および技術者にとっての皮膚の再生処置に関する主要な検討事項は、薄いが重要な表皮及び隣接する上側真皮層への損傷をどのように許容するかである。
【0010】
本願は、真皮に隣接した組織面、例えば皮下(脂肪)層、に対するかなりの外傷が、おそらくは炎症性メディエータまたは組織面間を横切る炎症性細胞によって、真皮を覆っている対向する層の収縮を誘導することができるという最初に提出された報告としての役割を有するだろう。本発明および関連する特許による、真皮における順序正しくかつ正確な新たなコラーゲンの形成(ネオコラーゲネシス)によって、所望の組織の強化およびタイトニングが導かれるであろう。ヒトの顔面の皮膚が老化するにつれて、形成外科医が顔面の縫合−締付に用いる、組織の層の中でいくつかの最も強いもののうちのいくつか、すなわち筋膜またはSMAS=表在性筋腱膜機構として知られる線維層が薄くかつ弱くなる。病気および食習慣および化学物質への曝露などの環境因子も、それらに影響を与える。本発明の種々の実施形態をこれらの層に沿って通過させることができ、正確に供給された外傷を与えるかまたは組織を変化させるエネルギーを、装置が生じさせた均一の組織面にこの装置が与える結果として線維芽細胞を活性化し、コラーゲンの量を増加させ、従って、老化した層の肥厚化と強化がなされる。わずかに三箇所の、侵襲が最低限の1cmの切開を利用するこの装置が規定する巨大で緻密であって血が無い表面下の平面において、さらなる強化が必要な場合、三箇所の最低限の切開によって、補強メッシュ、つなぎ網、有機材料および/または無機材料から形成されたスリング、およびフェイシャルインプラントを顔面に導入することが可能となる。本発明者らが知る限り、フェイシャルタイトニングまたは強化についてプロロセラピー用薬物が既述されたことは無く、なぜなら、おそらくは、プロロセラピー用となり得る薬物の化学勾配が作用し得る組織面であって、均一な顔面の組織面を正確に作り出すことが可能な器具が、現在まで存在しないからであろう。出願人の発明によって誘導された均一な顔面組織の面の形成に続いて、プロロセラピー用流体を最小限の切開内に注入して、本装置の機能を高めたり、またはそれら自身の主要な効果を引き起こしたりすることが出来る。
【0011】
外部から適用されるフラクショナル・フォトサーモリシスは、本発明および関連技術と区別される。フラクショナル・フォトサーモリシス(FP)は、Rox Anderson:“Fractional Photothermolysis:A New Concept for Cutaneous Remodeling Using Microscopic Patterns of Thermal Injury”published in Lasers in Surgery and Medicine,volume 34,pages 424−438,2004 by Manstein D,Herron S,Tanner H and Anderson R、によって詳述されたものがごく最近に出版された。Andersonは、「光で老化した皮膚を修復する効果的で安全なレーザー処置法に対する需要が増加している。二種類の処置の様相、外科的な皮膚の若返り法(ASR)および非外科的な真皮のリモデリング法(NDR)、がこの需要に対応するために開発されてきた。しかしながら、現在利用可能な全てのレーザー処置法には大きな課題が示されており、これらのレーザーシステムは通常、限られた患者に依存する処置の範囲にのみ安全で効果的に作動する」と述べている。この狭い範囲についての主な理由は、表皮が極めて繊細なことにある。Andersonは、「研究結果は、リチデス(しわ)および日光弾性症の治療の効果は、熱的ダメージの深度の増加と共に向上することを示唆している[Andersonの参考文献9]と提唱している。リチデスの治療にとって最も効果が高いエルビウム:YAG(イットリウム−アルミニウム−ガーネット)レーザーのパルスの持続期間をより長くして用いて、未解決の熱的ダメージの深度を増加させる[参考文献10]。効果を犠牲にすること無く傷の治癒を促進するために、ASRについて全てを含めたアプローチが一般的になった[参考文献11]。ASRの手法に関連する課題を解決するために、真皮組織に選択的にダメージを与えて傷害反応を誘導するが、表皮へのダメージは避けるいわゆるNDRの技術が浮上した[参考文献12−25]。この技術において、レーザー処理を、表層の皮膚を適切な時間冷却することと組み合わせることによって、表皮の損傷を伴わない制御された真皮の加熱が実現される。熱的ダメージを受けた真皮組織に対する傷害反応の結果、真皮のコラーゲンが新たに形成され、フォトエイジングに関連した組織の不具合が修復される。NDR技術において、表皮の損傷が無ければ、治療に関連する副作用の重大さおよび持続期間が顕著に低下する。NDRの手法で用いるレーザーは、表面に溶融エルビウムを吸収したより深い光の侵入深さを有する:YAGレーザーおよびCO2レーザーである。これらの技術によって表皮の損傷を避けることができることは実証されていたが、これらの技術の主な欠点は有効性が限定されていることである[参考文献26]。Andersonは測定を行い、わずかに2%の皮膚の収縮の結果であることを報告している:「...微小な入れ墨の配置によって測定されるような小さいが再生可能な皮膚の収縮が見られた。皮膚の収縮は、治療から3ヶ月経過してもなお明白であった...」。永続的な表皮の損傷を最小限に抑えるというAndersonの関心事は、特に浅黒い肌の患者にいては明白である。「我々の研究において、何人かの浅黒い肌の被験者が居たが、一回の治療あたり低密度または中密度のMTZ(顕微鏡的処置領域)でFPを行った後、彼らには 異常な色素沈着はほとんどまたは全く見られなかった。MEND(壊死を起こした微小な表皮細胞片)を「ビヒクル」として用いることによって、局在化され、十分に制御されたメラニン放出および輸送メカニズムが存在することが歴史から明らかになった。
【0012】
Andersonによって記載されたような、外部から適用されるFPは、出願人のものとは異なる。AndersonのFP装置は、皮膚表面の外側に設置する必要があり、内部の経路から皮膚の外方層に届かせるために体内で使用することについては記載されていない。AndersonのFP装置は外部のものであり、皮膚表面の真下の線維組織を破壊する目的で設計されておらず、破壊することもできない。路を「砕氷する」ための出願人の先端部(チップ)のような別の部品または装置が無ければ、皮膚の下を通過することができない。皮膚表面を、常にしわと結合している顔面のより深い構造物に付着させている、皮膚表面の下部にある線維性の結合を破壊することも無い。残念ながら、表面の治療は単に一時的なものであり、軽微なタイトニングを生じさせるだけである。傷つきやすい表皮へのダメージを避けるためには、外部から適用するというAndersonの技術ではエネルギー供給を制限する必要があり、このことによって、わずかに2%のタイトニングにしかならない。Andersonは、外傷を有する表皮が再生するのに十分な時間と空間を与えることが可能なMEND(壊死を起こした微小な表皮細胞片)を利用して、永続的な表皮のダメージを避けている。出願人の一実施形態は、MENDまたはさらには巨視的病巣壊死(FMN)を生じさせ、均一なエネルギー勾配を可能とする均一な組織面の内部からエネルギーを供給する。従って、より深い組織の収縮が引き起こされている時でもなお、繊細で敏感な表皮を迂回する。出願人の米国特許第6,203,540号は、FMN様の外傷を引き起こすための、パルス化と皮膚の下への供給が可能なレーザー用光ファイバーを含む。記載されたファイバーのサイズから、MENDのものよりも大きなサイズのエネルギー破壊のパターンが与えるだろう。しかしながら、MENDのサイズよりも若干大きいかそれに近い規模のダメージを引き起こすために、米国特許第6,203,540号における光ファイバーのサイズは小さくてもよく、表皮への影響を最小限化しつつより大規模に真皮を変化させるために、Andersonより多くのエネルギーが表皮に向かって「上方」に放出される。より大きな内部のエネルギーを直接移す能力が原因で、出願人によって、より広い表面領域をより迅速に処置することが可能となる。出願人は、顔面全体および頸部から鎖骨を、熟練者による20分間以内の手術時間で処置する。子ブタの腹部上の10×10平方cmのグリッドの入れ墨における出願人の20%〜30%の収縮、これはサイズが2倍であって3ヶ月を超える研究期間である(未発表であるが求めに応じて写真は提供可能)と比較して、Andersonの装置は、張りが増大しない条件下でわずかに2%の組織の収縮量を実現する。結果における相違は主に組織へのエネルギー供給における二種類の方法の間の差異によるものである(強調のために下線を付した)。
【0013】
レーザーで処置された組織および電気外科的に処置された組織は、いくつかの点において類似する。しかしながら、最も重要なことは、体内で電気的に修正されたヒトの組織に関して言えば、即座に蒸発した局部の組織の部位は相対的に高い電気インピーダンスを帯びて電圧差が増加するということであり、これによって組織の局所的な電気的侵入性/処置がさらに変化する。出願人のもの以外の装置を利用したことに起因する不規則な厚みで不規則に形成された線維性のトンネル残部による不規則なエネルギー吸収は、治癒に影響を与える、目に見えて不規則な皮膚表面を生じさせるであろう。組織を変化させるエネルギーを、線維性のトンネル壁残部が無い、精密に形成された顔面の組織面に与えることが重要であるその他の理由は、次の通りである:「組織の電気インピーダンスが周波数の増大に伴って低下することは知られており、このことは導電性の細胞液を取り囲む細胞膜の電気的性質に起因する。組織インピーダンスがより高くなる結果、電束線が深くまで侵入することがほとんどできない傾向となり、組織の加熱の深度がより小さくなる結果となる。より大きな、組織の加熱の深度を達成する必要がある場合、より高い出力電圧と出力周波数を用いなければならない。インピーダンスがより小さい経路は、自動的により低い抵抗加熱をもたらすだろう。というのは、加熱は動作電流の二乗にインピーダンスを乗じたものに比例するからである」。
【0014】
単極の電気外科用器具は、電気外科用プローブの先端に単一の活性電極を有する。標的組織と接触している活性電極に低い電圧を印加すると、組織および患者を通り抜けて分散させた接地板または不関電極に電流が流れる。活性電極と標的組織との間の電圧差によって電気アークが生じ、電極と組織との間の物理的な隙間を横切るように形成される。アークが組織と接触した地点で、電極と組織との間の高い電流密度によって、組織が急激に加熱される。電流密度によって、細胞液が蒸発して、切断効果をもたらすスチームとなる。単極での電気外科的方法は一般的に、器具の活性電極から患者の体を経て対極板または接地電極に至るという規定された経路に電流を導く。直径の小さな電極は、局所的な電界の強さを高める。双極配置は、処置装置の活性部位近傍の電流の流れを、さらに容易に制御し、患者を通過する電流の伝導を低下させると同時に、やけどを軽減しそれによって組織の壊死および付随する組織の損傷を最小化する。出願人は、防護先端部と共に用いられる電気エネルギーの最適な組み合わせが、溶解セグメントにおける単極の切断電流と、装置の平坦な側面に沿った補助的な単極または双極の凝固電流であると考える。顔面の切開部の非常に抵抗性が高い下方の脂肪層面に、電気的あるいはエネルギー的に外傷を与え、最終的に、メディエータが、覆い、過剰に垂れ下がった真皮に移転してその収縮を引き起こし(炎症性化学メディエータまたは細胞転移によるような)その収縮を引き起こす結果となるという出願人の発見により、転移効果(皮下から真皮への外傷性炎症収縮移転効果=SDTISTE)を生じさせるために脂肪層を壊死させるべく、論理的に双極より強いエネルギーのフォーマットが必要となるだろう。
【0015】
米国特許第5,871,469号および関連する特許であるEggersは、出願人とは異なる。Eggersは、微小な配列された電極間に導電性を生じさせるイオン性の流体を必要とし、そして最適に機能させるための器具内からのイオン性の流体の供給源に依存する電気外科用装置を教示する。Eggersは、双極のエネルギーは、選択された実施形態に応じて、主に種々のアレイ状に配列された微小な電極対または電極群の間を流れることを教示する。残念ながら、Eggersの図2cの平面図の観察は、出願人の先端部との形状に関する誤った類似性の印象を与えるだろう。しかしながら、Eggersにおける突出部は、もし平面の形成が試みられるかまたは可能でさえあれば、通過部にある皮下の血管叢などのヒトの顔面の重要な組織構造を不規則に乱し、そして破壊するであろう電極/導体である。出願人の突出部は非導電性かまたは絶縁された保護装置であり、重要な皮下血管叢組織の保護を提供すると同時に、装置の精確な移動を容易にし、壁の無い均一な組織面を形成させる。Eggersの先端部における電極アレイの実施形態を、石油採掘用ドリルビットの部分にたとえることができ、ビットのアレイ突出部が噛み込み、噛み砕いて標的組織内での管の形成がなされるものであって、望まれる効果は、出願人の意図および力学に全体的に反する。Eggersの米国特許第5,871,469号の第4欄第49行目を引用する:「電界は導電性の液体を蒸発させて、少なくとも活性電極表面の一部の内部に薄層を形成させ、次いで蒸発層をイオン化させる...」。Eggersは、最適の導電性の液体の薄層を蒸発させることを教示する;導電性の液体のさらなる適用は、出願人にとって必要ではない。Eggersはさらに、第11欄において次のことを示す:「壊死(組織の死、致死的な変化)の深さは一般的には0〜400ミクロンの間となり、多くの場合10〜200ミクロン(=0.2mm)の間となる」。出願人によって作り出されるエネルギーのレベルは、Eggersの安全な範囲よりも二十倍以上となる4mm(4,000ミクロン)の深さの組織の損傷を可能とする。出願人だけが、組織を修正するエネルギーまたは組織を修正する化学薬品を組織面に与え、そして均一な勾配ポテンシャルを組織面に与えた時に、トンネルが無く、壁が無い均一な組織面を作り出すことができる。Eggersの米国特許第5,871,469号の外部の皮膚の若返り法(Visage(登録商標))は、外部からのイオン性流体の滴下が必要であり、既に臨床で用いられ、そして表皮の色素の変化または瘢痕化を伴うこと無く、極めて微細なしわよりはるかに大きなしわを除去できないことが知られている。Visage(登録商標)によって、最も微弱なしわを軽減することしかできない。Eggersは、いかなる突出−窪み・組織を保護するための、エネルギーを与えることができ、エネルギーを均一に組織面に伝達した時に顔面の均一な組織面を形成する能力があり、トンネルの形成またはトンネル壁の残存を伴うこと無く確実にトレースできる先端部を、開示していない。均一にエネルギーを与えるための均一な組織面が無ければ、組織の収縮の均一性はなし得ない。
【0016】
Eggersの米国特許番号第6,740,079号、第6,719,754号、第6,659,106号、第6,632,220号、第6,632,193号、第6,623,454号、第6,595,990号、第6,557,559号、第6,557,261号、第6,514,248号、第6,482,201号、第6,461,354号および第6,461,350号は、事実上全てが双極であり、プローブまたは別個の器具の部分に一部位置される、流体を供給するエレメントを必要とする。あるいは、導電性のゲルまたはスプレーを標的組織に適用してもよい。全てのものが、その上にエネルギー的に作用した時に、トンネル−壁が無く、完全に均一な顔面平面を達成する能力を持たない。’559B1は、単一のカモノハシのクチバシ形状であって、非対称的に位置する「非外傷性」のシールドを教示し、最終的に、エネルギー的に作用した時に、トンネル−壁が無く、完全に均一な顔面平面を達成する能力を持たない。というのは、単一のシールドは非均一なトンネルを生じさせ、それらによって、抵抗が最も少ないゾーンの方に曲げられるからである。’354B1は、「溶融プロセスの間、標的組織から0.02〜2mmの間隔が維持され...この空間を維持し...組織から相対的に横方向にプローブを平行移動させるか回転させる(ブラッシング)」双極電極を必要とする。組織のより深い部位の凝固またはコラーゲンの収縮が必要な場合(埋没した血管を密閉する場合)...電極ターミナルを押し...ジュール加熱とする」。本来、’354B1は、内部にて、侵襲が最低限であって、完全に顔面組織を修正する装置として使用するために完全に非現実的ではない装置であったとしても、実際的でないであろう。というのは、手探りで押し込んで、制限された切開口から10cmまでに離れた見えない血管を閉じるという要件を満足させることは、内視鏡無しでは不可能だからであり、従って、手術を完了するためには数時間を要する(従来のフェイスリフト全体の切開から閉鎖までよりは少ない)。’350B1の第8欄のような血管の取り扱いは、内視鏡無しでは外科的に不適当であり、限られた切開部から手探りで実施する場合、’354B1の第8欄についてちょうど記述したのと同じ理由のために、それは外科的に不可能である。’350B1は双極設計で見られる電気エネルギーの相対的な弱さに依存し、移動の正確な位置を維持するためのジオメトリ及び障害を避けるために既知の神経の位置から離れた操作を行うための触知できる感触に依存する出願人のものとは対照的に、回路検出およびアラームによる中断は、神経の保持に失敗するかもしれない。出願人およびその他の顔面外科医は、’261B2における、プローブの残余の熱によって生じる150℃の温度が血管を密閉することができるというEggersの記述には同意できない、同意しない者は、侵襲が最小限の切開部位からの距離が分からない出血の場合の顔面動脈の中間サイズの分枝の例を挙げる。Eggersの全て、特に’193B1の図3において、二次元の図の初期の調査では出願人のものと似ているかもしれないが、突出部は円筒型を基にした導電性で、絶縁されておらず、直線状に配列されていないものであり、それらの間に溶解セグメントを有さない。’248B1では、鉛筆形状のシュラウド状プローブの側面から伸びる、側面に沿って配置可能で伸縮自在のアンテナを用いて、組織を切断するための電気外科用アークを正確に修正する。’248B1は、横方向に基礎付けられた電極を用い、顔面の繊細な表面下を均一に溶解するための切断器具の前記部分を配置することができない点で出願人のものとは異なる。’248B1の横のワイヤは、非均一に溶解されたトンネルに隣接した、線維が最も蓄えられた領域と反対の方向に強制され、それによって、非均一な結果がもたらされる。’079B1は、先端において均一なアーク放電を供給する能力を有する電気外科用ジェネレータであり、それによって切断波がさらに正確になる。’079B1では、形状が変化する動的に活性な表面領域を有する活性電極を用いるが、出願人のジオメトリとは、’079B1がトンネル−壁が無い、完全に均一な顔面平面を達成することができない点で顕著に異なり、このことは組織面のエネルギー吸収における均一性に悪影響を与えるだろう。さらに、’079B1の単極の切断電流は、出願人の組織を修正するエネルギーの窓/ゾーンのコラーゲン/線維組織の修正機能にとって望ましくなく、顔面の真皮の繊細な裏面および真皮の血管叢に大きなダメージを与えるかもしれない。というのは、’079B1に記載されたおよび予測されるジオメトリは、このような重要な構造を保護するための出願人の保護用の絶縁された突出部を欠いているからである。事実上全てのEggersは、双極での電気外科を教示し、Eggersの記述のように、双極での電気外科は、望ましくは次のことを生じさせる:「プラズマ層は、下部に横たわる組織に対するダメージおよび壊死を最小化するために、表面層の分子解離プロセスを制限する」。壊死などの不規則な欠陥を伴うこと無く、極めて均一かつ安全に、覆っている真皮および表皮の組織を修正することは、出願人のジオメトリおよび隣接するエネルギー機能無しでは不可能である。永続的な表皮の変化または傷跡を伴わない、タイトニングの明確な有効性をこのように欠いているため、Visage(登録商標)は、美容外科手術およびサロンでの使用は極くわずかしか見られない、より高レベルのエネルギーを用いることは、望ましくない皮膚表面の瘢痕化をもたらす。
【0017】
Gobleの米国特許第6,210,405号は、Eggersのものと同様に機能する、電気外科用ラスピング装置を教示する。Gobleは、標的組織の周囲での吸引を必要とする蒸気泡を生成する「ラスピング」装置を教示するものであり、標的の表面を擦り減らすための、ラスピングを伴わない滑らかに前進する器具を教示する出願人とは対照的である。Gobleは、「...空洞を満たし膨張させるための...」塩水様溶液を必要とする、整形外科および泌尿器外科における使用を教示するものであり、そのようなことを行わない出願人および出願人の関連する従来技術とは対照的である。Gobleは、「ブラッシング...デバルキング...スカルプチャリングおよびスムージング」に有用な器具を教示するものであり、標的組織を切断し、スムーズに通過し、当該標的組織は取り除かれるのではなくエネルギー的に変化を受けて改造されてその場所に残されるような、出願人とは対照的である。Gobelは、イオン性の流体ポンプと吸引装置とを必要とし、出願人とは対照的に内視鏡の支援の必要性を言及している。出願人は、感覚のみの、手探りで操作できる装置であって、ポンプまたは吸引装置はオプションである装置を教示する。Gobleは、やすりのように作用して「擦り減らす」ための「rasping」を教示するものであり、出願人が従来より使用している用語であって、適切な線維脂肪性の顔面の組織面内に装置を適切に通過させた時に、操作する外科医が獲得する単なる感覚である「rasp」とは対照的である。
【0018】
近年、カリフォルニア州ヘイワードのThermage Inc.は、外側に接触している間に活性化される、外部から適用される電気外科用テンプレートというその組織の収縮製品を市場に紹介した。エネルギーは表皮を通過するため、電気的にコラーゲンを変化させてリモデリングを達成するという意図をもって、上側の皮膚をエネルギーが通過する、電気刺激を行う時点で、標的ゾーンの表皮上に約−40℃の凍結剤(冷却ガス)を外側から噴霧することによって、表皮へのダメージがいくらか軽減される。残念ながら、医学文献において検証することが可能なThermage Inc.による組織の収縮量は、(数人の著名な整形外科医によれば)統計的に無意味な範疇に入り、5%をはるかに下回っている。現在のところ、化粧系皮膚科系団体では、Thermageの組織の収縮の全ての点に関して統計的に有意な改善点が存在するかどうかに関して大きく論争されている。Sternの米国特許第6,413,255B1号はThermageの装置に関するものであり、「組織境界面の表面...に外部から印加し、抵抗値が変えられる部分を有する」。’255B1は、外部から印加される双極電極の直線状のアレイを教示する。対極板を用いる、外部から印加される単極の実施形態も図示されている。’255B1の電気外科用供給装置に関する基本的な請求項は、皮膚の外側の外部の表面との接触を示す。Knowltonの米国特許:第6,470,216号、第6,461,378号、第6,453,202号、第6,438,424号、第6,430,446号、第6,425,912号、第6,405,090号、第6,387,380号、第6,381,498号、第6,381,497号、第6,337,855号、第6,377,854号、第6,350,276号、第6,311,090号、第6,241,753号、第5,948,011号、第5,919,219号、第5,871,524号および第5,755,753号は、Thermage Inc.がライセンスを受けている。Knowltonは、’498B1において、「本発明の方法は細胞の壊死の総量を規定しない。その代わりに、...それが固くなることを許容するコラーゲンが部分的に変性すること」と記載している。Knowltonは、「メラノサイトまたはその他の上皮細胞のダメージを伴わない、または外科的介入を伴わない組織のタイトニングにとって」必要なものとしてのメラノサイト(表皮の色素細胞)を保護する米国特許第5,143,063号の失敗を列挙する。Knowltonの上記技術はこのように非侵襲的なものに分類されており、それゆえに組織の損傷の結果としての表皮においてさえ、切開または意図された開口部を含まない。出願人の技術は、皮膚を通して挿入することは記載されていないKnowltonの従来技術とは対照的に、切開を必要とする。Knowltonの装置はあまりにも大きく、最小限に侵襲的なあらゆる手術部位に適合させることはできない。’854B1の皮下脂肪内の線維隔膜においてコラーゲンを制御して収縮させるための方法は、医学界においては、おおむね望ましくないと考えられている。中隔ストリングを引っ張ることによって、表面の皮膚のインポケッティングが生じる。というのは、セルライト(望ましくない問題)が現在のところ、線維中隔の収縮によって、インポケッティング状態の上部の皮膚層が脂肪層に向けて下がることの結果であると広く考えられているからである。’753B1において、Knowltonは、内部に傷跡を与える組織表面上の第2段階の火傷よりも深くない火傷が生じることを望んでおり、そしてこのようにして、骨膜上のボニーカルスのような領域上での組織の収縮を生じさせ、さらに「この方法は、コラーゲンを欠くかまたは不十分な組織の部位において、特に有用である」と述べている。’753B1において、Knowltonは、経皮的にまたは内視鏡を介して装置を作動させることができると述べており、Knowltonはさらに、その表面下での加熱により表皮が保護されるという逆向きの熱勾配を述べている。皮膚の下にある医療器具に電気を供給する原理は新規なものではなく、まさにKnowltonの具体的な実施形態での使用がそうである。しかしながら、同様のエネルギーの経皮供給は、長期間に亘って外科医の業務であり、電気外科に関しては少なくとも1980年代中頃から、そしてレーザー手術に関しては、Cookがレーザーを経皮的に導いて頸部の下部に横たわる真皮を収縮させた時の1990年代から開始された。十年〜二十年前から始まった内視鏡技術のほとんどは、経皮供給による電気外科および/またはレーザーが可能である。最も顕著なことは、電子エネルギーを均一なやり方でそこに供給する時に、均一で平面的な組織表面を生じさせるための手段を、’753B1は提供することができなかったことである。不規則な標的表面では、不規則な電子エネルギー勾配が生じる。出願人は、分離されたばかりの均一な帯状の顔面組織を提供して、線維性のトンネル壁が無いものを処置することができる。したがって、下部に横たわるエネルギーの供給源および勾配によって、表皮を含む、覆っている皮膚が縞状または帯状に残ること無く、覆っているコラーゲンを均一に処置することができる。’753B1では、トンネルの形成または強固な線維の破壊をすること無く、’753B1の装置が自由に通過することが可能な経路であって、侵襲が最低限の経路を形成することができる手段または実施可能性は提供されていない。’276B1において、Knowltonは、二次元的には出願人のものと大まかに似ている「導入装置」を示す図2Aを表示している、しかしながら、これは、三次元の検討からは大きな相違点が明らかになるのに対して、単に、ケーブル、カテーテル、ガイドワイヤ、プルワイヤ、絶縁されたワイヤ、光ファイバーおよび表示装置/スコープのための突き出ているアタッチメント・チャンネルを備えた円筒型の2A装置が、二次元でのみ提供されているからである。’276B1の第4欄におけるKnowltonの記述では、本体構造を受け取るテンプレートに連結した装置が記載されている。’276B1では、テンプレートと接触する外側の組織(または粘膜のようなその他の皮膚の外層)のみが明記され、それに合わせて設計されている。特許グループの残りは’090に関するものであり、イオン透過性の多孔膜を有する外側の皮膚のための外部から与えられる装置を含み、この装置では、ゴムと類似の方法で外側の皮膚表面を少なくとも部分的に適合させる電解液を用いる(’202B1は、本体を配置するために膜を膨張させることを教示する)、単極および双極の実施形態が提示されている。このような装置は、放射エネルギー(細胞を加熱するかまたは物理的に破壊することができるあらゆる種類のものと定義され、RF、マイクロ波、超音波などが含まれる)を均一なやり方で表皮内を通過させること、および表皮の損傷を最小化することを意図するものであり、冷却用の内腔および表面冷却用の流体を用いる。一方、出願人および出願人の関連する従来技術は、トラッキングの感覚を維持すると同時に、ヒトの顔面を通って精確に溶解されたトンネルが無い平面を提供する特別の先端部(チップ)を備えた内部プローブを教示する。それにも関わらず、多数の公表された研究の後で、米国特許第’255B1号の同時に冷却された表皮を介して与えられたエネルギーは、鮮明なしわまたは組織のタイトニングの軽度を超えた改善に関するコンセンサスを提供するには不十分である。逆に言えば、出願人および出願人の関連する従来技術は、効果がさらに強く、極めて敏感な表皮を完全に迂回するエネルギーのレベルを教示する。出願人および出願人の関連する従来技術では、標的の真皮を通過させる電気エネルギーのレベルを顕著に高めるために、凍結剤を噴霧して表皮の熱を下げることは必須ではない。
【0019】
Bruckerの米国特許第5,500,0012号、およびレーザー、光ファイバー、高周波、超音波またはマイクロ波を用いたその他のスポット処置を組み合わせたエネルギー装置は、それらの本来の形状が通常、カテーテル様に曲げることができ、断面が円形であるという点で、出願人および出願人の関連する従来技術とは異なる。柔軟なカテーテルは、顔面の線維組織をそのままで貫通することができない。このような装置は通常、臓器の間を移動するように作られており、それらの一つ以上において「スポット」処置を実施する。電極18および20が、電気による不整脈の検出を支援するように作られた検出電極であり、ちょうどEggersのもののように、二次元の図面を三次元で考慮した時、出願人および出願人の関連する従来技術の絶縁された突き出たセグメントに対するいかなる類似性が、明確に異なるというBruckerの図4に留意すべきである。曲げることができるカテーテルとしてのBruckerは、線維性の顔面平面に沿って正確に移動するための堅さを持たず、単に穴すなわちトンネルを開けようとするか、または最小の抵抗性を示す経路に導こうとする。Bruckerと出願人の本願および出願人の関連する従来技術との間の唯一の類似点は、Bruckerが心臓細胞に対して毒性を示す流体を保持していてもよいことである;しかしながら、装置を伴うプロロセラピーを出願人が使用することは、均一に作られた組織面を均一に修正することである。Bruckerにおける電極のアレイは、Bruckerの先端の周囲に位置する検出電極であり、その中に、電気的に不適切な発火を行っている心臓細胞を殺す必要性がある時に、カテーテルのチャネルから避けるかまたは一時的に突き出るだけの、単一の印加される処理電極が位置する。Bruckerの突き出たアレイは通常、移動中では配置されておらず、おそらく、移動中に組織を引っ掛けることによって動きを妨げるようである。それゆえに、Bruckerの突出部は装置の移動には役立たない。
【0020】
Kellerの米国特許第5,445,634号および米国特許第5,370,642号のような単一の内腔を持ち、円形または非平面的な断面のレーザーを供給する装置は通常、補助的な内視鏡の使用を必要とする。内視鏡は通常、同時に二本の手を用いる必要がある扱いにくい光学器具であり、外科医はKellerの器具を操作してそれを標的組織の方に向けており、このことは実際のところ、困難であろう。Kellerおよび類似の装置は、エネルギーが与えられる相対的な窪み部を備えた保護用の相対的に突き出た非導電性要素からなる出願人の平面状の先端部の構成を有していない点で異なる。内視鏡の支援が無くとも、外科医は出願人の技術を手探りで操作することができる。というのは、外科医が容易に習得できる、簡単で容易に知覚できる「感覚」を介して、この装置は瞬間的かつ継続的なフィードバックを提供するからであり、この装置を組織内で適切に移動させる確実性を信頼できるからである。組織面の全体に沿って、いくつかのタイプの組織を解離するエネルギーに焦点を合わせた内視鏡を、外科医がさらに用いない限り、Kellerのような装置では、スポットトネリングを実行することしかできない;残念ながら、Kellerのもので協調した平面の動きを維持することは、時間を浪費し、しかも困難であろう。Kellerは、’634および’632を用いた結果はチャネルに限定されることについて検討している。
【0021】
Loebの米国特許第5,984,915号は、一本の裸光ファイバーだけをヒトの顔面の皮下の皮膚組織に通すことを教示する。しかしながら、Loebは、裸光ファイバーが、切断されておらず強固で線維質のヒト線維脂肪性の顔面組織を通過するのを可能とするいかなるハウジングまたは剛体構造または半剛体構造を教示していない。第6欄の第55行目において、Loebは、次のことを記述し、主張している:「光ファイバーは裸光ファイバーである...先端部はレーザーエネルギーを放射しながら皮膚を貫通し、皮下組織にまで進入する...」。Loebはさらに第9欄の第14行目において、次のことを教示する:「光ファイバーの先端部の直径は約25〜100ミクロン(0.1ミリメーター未満)の範囲であり...好ましくは約50ミクロンである...」。当業者は、このような細いファイバーが相対的に貫通しにくいヒトの顔面の組織の中を進んでいくらかの均一な臨床的効果を示すことが不可能であることが容易に分かる。顔面上に均一性(uniformity)が無い場合は、deformityが存在する。ヒトの顔面の解剖学的構造の観点から見れば、真皮は、サッカーボールの革の密度に近い、ほとんど貫通できないコラーゲン線維から成り、皮下脂肪層は、相対的に高密度ではあるが、腹部の脂肪層と同程度の密度の高さ程ではないコラーゲン性の隔壁線維を含む。Loebは均一な効果を実現させることができず、’915で可能なように実現することはできない。出願人は、Loebとは異なる。というのは、出願人は、顔面の皮下層の広範囲の隔壁線維の網目構造を貫通することができ、エネルギー要素を収納する相対的に剛い構造を提供するからであり、均一な組織表面を提供して顔面のこの層のコラーゲンをこのように効果的に変化させることを拡張するからである。Loebは、「皮膚のしわの除去」についての表1において、パルス状のエネルギーのレベルを教示し、たとえ一本の髪の毛の細さの光ファイバーを相対的に高密度の顔面の脂肪層に通すという不可能な作業が、可能であったとしても、Loebのファイバーの直径に基づけば、顔面全体を効果的に放射し、また処置するには多くの日数を要する。たいていの顔面のしわの下では、Loebとはさらに相反するように、コラーゲンの蓄積が特に高密度であることを注目すべきである。
【0022】
リティセクターという用語は、(リティ=しわ)+(セクター=切断または除去すること)から派生する合成語である。このツールは多くの場合、「除去」されるべき標的のしわから離れた距離にある、天然のしわ、ひだまたはヘアラインにおける皮膚の下に挿入される。リティセクターは金属製の「Y」字型の装置であり、通常の長さが8cm〜16cmの間のY字のシャフト/ベースを備え、Y字のVの腕の部分は約3〜4mmであり、リティセクターのベース(鋭角)は実際には通常薄く切断されている。医学文献で検討されたリティセクターは、側面から水平に見た場合、完全に平坦であるが、決して電気エネルギーを与えることはできない。リティセクターの使用は、最近の十年間では劇的に減少した。残念ながら、ツールであるリティセクターは、打撲傷、血腫(血のかたまり)および不必要な血管の損傷(こじ開けられた状態)を導くような激しい出血についての評判が築かれた。このことは、大部分が、鋭い角度と凝固能力が無いことに起因するものであった。出願人は、1999年以前から、多数の主要な電気外科および形成外科用の医療器具メーカー:Bernsco、Ellman、Colorado Biomedical、Conmed、Delasco、Snowden−Pencer、TiemannおよびWells−Johnsonのカタログを調査したが、「Y」字の末端の先端部が給電可能かまたは実質的に電気抵抗を有するリティセクターの記述は見出せなかった。たとえリティセクターが出願人のものと類似した絶縁されたものであったとしても、リティセクターは十分に薄く、等しく平坦な器具なので、その形状は異なるだろう。
【0023】
Farinによる米国特許第5,776,092号は、組織にレーザー、超音波または高周波を供給することができる、組織を処置するための単一チューブの装置を記載する。しかしながら、Farinの装置は組織の面を切り離すことを対象としたものではなく、操作時に組織を引っ掛けるか、裂くかまたは穴を開けることが多い。Farinの装置と、それと類似したものとの間の相違点は、本願および同時係属出願に記載されている。
【0024】
本願と、フェイスリフティングまたはフェイシャルタイトニングのために超音波脂肪吸引用のカニューレを用いることとの相違点は、本願および同時係属出願に記載されている。
【0025】
本発明から独特の利益を受けることになり得る一般住民のうちの特別のサブセットが存在する。白人の男女の顔面の皮膚および下部構造は、45歳から55歳の間で垂れ始め、しわが深くなる。アジア系、ヒスパニック系およびアフリカ系の患者はこの条件の同じ段階を経験することになるが、年齢が少し遅れる。現在のところ、傷跡を隠す目的で、二つの耳のそれぞれの周りを10〜20cmの長さに切開する、皮膚を切断して切り取り、残りの皮膚を引き伸ばす。残念ながら、引き伸ばしと切り取りに応じて、皮膚は厚くならず、薄くなるだけである。1990年代の初期においては、40代の女性の「stay ahead of nature」と称することに関して、一部の形成外科医は「予防的」または「先制的」フェイスリフティングを推奨した。この「予防的フェイスリフティング」という考え方は、現在では、評判の良い外科医の大部分によって、多くが疑われている。
【0026】
最新のフェイスリフティング技術およびスキンタイトニング技術の不都合な点および欠陥を考えれば、迅速で安全な代替案を提供する装置についての必要性が存在する。本発明は、種々の類似のおよび異なる形態のエネルギーに隣接した、エネルギーが与えられる独自の溶解設計を利用し、組織の収縮を導く。本発明は、ヒトまたは動物の組織を強化し、フェイスリフティング、フェイシャルタイトニングまたは顔面以外の組織のタイトニングを実現するための方法を提供する。この装置および方法は、病院内およびオフィスベースド手術において迅速に使用することができ、痛みと損傷のリスクを最小限に抑えることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
本発明の一つの目的は、外科医が使用することができる方法および装置を提供することであり、痛みと副作用を減らすことと同時に比較的早期の患者の回復を伴った、迅速かつ正確なフェイスリフティング、組織の強化またはタイトニングの操作が、侵襲が最低限であり、迅速に実施できることが提供される。
【0028】
本発明の他の目的は、正確な切開面を容易に維持できる外科的フェイスリフティング装置であって、さらに皮膚組織のタイトニングと強化を誘導するための均一な溶解と、エネルギーを均一な組織面に供給する能力の提供ができる装置を提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、トンネルが無くかつ線維性の壁も無いようなフェイスリフトの間に、制御され、安全で均一な線維脂肪性の組織の分離のために適切なレベルに配置して表面を溶解することができる、アンダーマイニング装置を提供することである。
【0030】
先端部(チップ)の形状および寸法の定義付けは次の通りである:球根状−上方または正面から見た場合、隣接するより薄い溶解領域と比較した時にバルブ(球状の膨らんだ部分)のおおよその幾何学図形がすなわち円形状の形状である先端部の突起;溶解セグメント−正面から見た時のバルブ形状の隣接する領域と比較した時に、薄い先端部領域;相対的な突出部−少なくとも一つの角度から見た場合、相対的に窪んだ隣接するより薄い「溶解領域」と比較した時に、おおよその幾何学図形がすなわち円形状の形状である先端部の突起;相対的な窪み部−少なくとも一つの角度から見た場合、相対的な突起とは対照的に窪んで見える先端部の領域。
【0031】
本装置は、簡単に位置を設定することができ、組織の切断面の中で維持することができ、次いで組織面を均一に分離するように操作して線維組織を完全に溶解することができる、相対的に平面の先端部を備えた中空または中実のシャフトから成る。医学文献およびその他の科学文献において、フェイスリフト面で顔面のコラーゲン組織(真皮、表層の広頸筋など)にエネルギーを与えた結果、収縮およびタイトニングを生じさせることが可能であることが、極めて限定された仕方で、Cookによって示された。従って、本発明もエネルギーの供給源および供給手段を提供するものであり、エネルギーをシャフトの遠位端に供給する。多数の種類のエネルギーを用いて装置の種々の部分にエネルギーを与えてもよく、例えば、多色光、単色光、レーザー光線、高周波(radiofrequency)電気エネルギー、振動エネルギー、超音波エネルギー、マイクロ波エネルギー、低温または高温の熱エネルギー、化学エネルギーまたはこれらの任意に組み合わせたものが挙げられる。出願人は、有効なエネルギーを皮下組織に送り、それによって、生じた炎症およびメディエータが、覆っている真皮に分離された平面を横切って、炎症および収縮を生じさせることができる。
【0032】
本発明の好ましい実施形態は、本明細書における同意語として先端部(チップ)と称される、シャフトの遠位端上の複数の突出部を有するものであり、この突出部は少なくとも一つの隙間にある溶解セグメントで隔てられ、溶解セグメントは突出部から相対的に窪んでいる。平面状、円形状、あるいは幾何学形状のシャフトは、幾つかの先端部のジオメトリで終端しており、ジオメトリは、それでもなお実質的に矩形内の平面であり、若干曲線形状または幾何学形状であるが少し平面から離れた形状である。上方または下方から見た時の先端部の形状は様々であってよく、円形状、正方形、長方形、のこぎりの歯状、波型、溝付型または幾何学形状でよい。湾曲した波型の形状を用いてもよい。正面から見た先端部の形状は様々であってよく、長円形、長方形、のこぎりの歯状、波型、溝付型または幾何学形状が挙げられる。一つの好まれる実施形態は、平坦または平面状の断面形状を有するシャフトを提供するが、許容できるシャフトの代替バージョンは、断面が長円形、円形、台形または幾何学形のものであってもよい。一実施形態では、代替できる突出部および窪み部を有する形状の先端部を提供するが、先端部の形状の許容できる代替バージョンは、半円形、波型または幾何学形状であってもよい。
【0033】
中間および下方のフェイスリフティング/タイトニングに関しては、外科医は、耳の全部と顎の下の皮膚に限定して、相対的に小さな三箇所以上の切開を行う。次いで、前方および持ち上げる力を、外科医の手によって装置のシャフトに加えて、装置の形状が重要な構造物(神経、血管)を避けるのと同時に組織面を均一に分離して維持する。それによって、これらの重要な構造物の絡まりあいまたは外傷または無差別的な切断を回避する。切断する窪んだセグメントに対するそれらの関係により、重要な構造物を避ける複数の同じ突出部(最も好ましい実施形態においては)は、下方の真皮に関しての本発明の深さの位置決めに役立つ。相対的な突出部(バルブ)と相対的な窪み部部(溶解セグメント)との間隔によって、器具のトラッキングが維持される。「トラッキング」という有用な感覚は、装置の動作に関して外科医によって即座に理解でき、どのようにして装置が動作するのかを知るためのモニタを必要としない。一実施形態における突出部の数と間隔の両方が、シャフトを前方に押し進める間の揺れ、すなわち横の(水平方向の)滑りの軽減に役立つことになる。一実施形態において、同様に、縦方向の滑りを予防する;突出部/バルブの幅によって、溶解/窪んだセグメントと、血管の真皮血管叢からの重要な血液の供給を含んだ表層の皮膚または真皮の繊細な下面の部分との正確な間隔を維持する。極めて有益なことに、装置の先端部および装置の動きを直接的な視覚化(内視鏡)を伴わずに感じ取る/敏感に察することができる。外科医は、装置が正確な位置でトラッキングしているかどうかについて簡単に感じ取ることができる。容易に知覚でき、容易に勾配をつけることができる顔面組織を通しての抵抗感とともに動くような装置の感覚によって、その位置で生じたアンダーマイニングの位置および量を使用者に即座に分からせることができる。独特なこの装置によって、均一な組織面が作り出され、この組織面に均一にエネルギーを与えることができる。装置の通過に続いて、不規則なエネルギー勾配の犠牲となり得る線維質の壁からなるトンネルまたは非均一で不規則な線維質のうねりは、残っていない。
【0034】
突出部/窪み部のバージョン、レーザーでエネルギーが与えられるバージョン、単色光/多色光のバージョン、熱によるバージョン、低−中周波数の「通常の」超音波でエネルギーが与えられるバージョン、高周波の超音波でエネルギーが与えられるバージョン、往復運動によるエネルギーのバージョンおよび電気外科/高周波でエネルギーが与えられるバージョン、熱/加熱した鉄でエネルギーが与えられるバージョンおよびマイクロ波でエネルギーが与えられるバージョンを用いる実施形態が本願に記載されており、同時係属され、発行されている。
【0035】
(非従来の)プロロセラピーを、本外科用装置と連係して用いてもよい。本外科用装置を用いることによって、プロロセラピーにとって独特のものが提供され、精確に分離された顔面の組織面に影響を与える。我々が知る限り、(伝統的または非従来の)プロロセラピーを利用することを、皮膚の若返りに向けた体内からのアプローチと関連して記述されていない。プロロセラピーを、コラーゲンの激しい応答を刺激するための刺激性化合物を体内に注入することとみなした場合、上記の結論は正しい。表面の皮膚の線維芽細胞/コラーゲンの再生を刺激するための体外からのアプローチ、例えば(クロロ酢酸またはフェノールを用いる)ディープケミカルピーリング、については議論もあるかもしれないが、それらの効果は、表面の皮膚、繊細な表皮、の著しくかつ永続的なdeformityを伴うこと無く、皮膚の最も深い面に到達することはできない。
【0036】
次のことは、入手可能な医学文献から取得した、プロロセラピーの一般的でない話題に関する簡単な背景である。プロロセラピーは、非外科的な靱帯の再構築、硬化療法、スクレロサント療法および再生のための注入療法としても知られている。1950年代、George Hackett博士、一般の外科医、は、筋骨格の慢性的な痛みの多くは靱帯および腱の弛緩に起因するという学説を立てた(Hackett GS.Ligament and Tendon Relaxation−Treatment by Prolotherapy.3rd ed.Springfield,III:Charles C.Thomas Publishers,1958:1−151)。Hackettはグルコース溶液を組織に注射して、瘢痕組織の形成および靱帯および腱の強化という結果を招く線維芽細胞の反応を誘導した。Hackettはこの治療法を、増殖を意味するラテン語に由来するプロロセラピーと名づけた。そのオリジナルの記述以来、プロロセラピーは例えば変形性関節症、背痛、首痛、線維筋肉痛およびむち打ちによる頭痛を含む種々の筋骨格状態の治療のために用いられてきた。種々の硬化用溶液または増殖用溶液がプロロセラピーの注射に用いられており、高張グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウムおよびフェノールが挙げられる。理想的には、靱帯への直接の注射を避けると同時に、注射は悪くなった腱または靱帯から骨の関節の近辺に行う。というのは、このことが靱帯の破壊および切断を引き起こす可能性があるからである。最も知られている副作用は、注射部位での痛みである(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389)。症例の報告と一連の症例から、プロロセラピーでの処置によって慢性の頭痛および首痛を有する患者が改善することが記録されてきたが、比較に適したコントロールグループを欠いていた(Abraham I.Prolotherapy for chronic headache.Headadie 1997,37:256)。慢性の背痛の処置におけるプロロセラピーの効果について、標準的な治療法が不成功な多数の症例の患者内での無作為化比較試験および擬似無作為化比較試験が実施された(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389.Yelland M,Glasziou P et al.Prolotherapy injections,saline injections,and exercised for chronic low−back pain:a randomized trial.Spine 2003,29:9−16.Yelland M,Mar C et al.Prolotherapy injections for chronic low−back pain.Cochrane Database SystRev 2004,2:CD004059)。研究からは、背痛についてのプロロセラピーの恩恵がいくつか示されたが、これらの研究間での臨床上の異質性のせいで、メタ分析のためにデータを保存することはできていない。適切なコントロールおよび共通の介入の存在を欠くため、研究結果は混乱したものになっている(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389.Yelland M,Mar C et al.Prolotherapy injections for chronic low−back pain.Cochrane Database Syst Rev 2004,2:CD004059)。プロロセラピーは、10%のブドウ糖注射によって親指および指の変形性関節症を管理する点でいくつかの期待を示したが、研究のサイズが小規模だった(Reeves KD,Hassanein K:Randomized,prospective,placebo−controlled double−blind study of destrose prolotherapy for osteoarthritic thumb and finger(DIP,PIP,and trapeziometacarpal)joints:Evidence of clinical efficacy.J Altern Complement Med 2000,6:311−20)。
【0037】
プロロセラピーの硬化用溶液または増殖用溶液の広く用いられているリストには、グルコース、モルイン酸ナトリウムおよびフェノールが含まれる。このような化学薬品がヒトの組織に与える影響は、線維芽細胞/コラーゲンの反応を導く制御可能な外傷であると考えられている。しかしながら、より低濃度では、動物の組織に対して相対的に非毒性であるが、投与量にある程度依存して、またはより高濃度では腐食性、刺激性または毒性を示すようなその他の溶液もプロロセラピーに十分役立ち得ることは当然であり、これらのものとしては、その他の糖溶液、ポリドカノール、塩(すなわちNaCl)、ソジウムドセシルスルファートが挙げられるが、これらに限定されるべきではない。最小限の侵襲の手術装置で形成された手術の結果得られた平面間にあるポケットに、このような溶液を注入することができる。化学的に誘導された組織の炎症または外傷はその領域で進行することになり、その結果、コラーゲンおよび組織の細胞間質の生産、線維芽細胞の増殖および結果的な組織のタイトニングおよび若返りを伴う局所的な線維芽細胞の反応が開始される。前述の薬剤は溶液であるが、ミセル、泡および懸濁液または不溶性材料の混合物などの非溶液を使用しても、同様の線維芽細胞/コラーゲン組織の反応を引き起こせるだろう。ヒトの組織を刺激するかまたは制御できる程度の外傷を与えて、線維芽細胞/コラーゲンの反応を導く非溶液としては、シリコーン/塩水懸濁液、コラーゲン懸濁液、油滴/油水の懸濁液、砂、ガラス、プラスチックの粒子、その他の不溶性粒子、石鹸、ground微生物、植物または動物の物質が挙げられるが、これらに限定されるべきではない。これらのタイプの材料によって、コラーゲン/線維芽細胞の増殖を伴う微小な肉芽腫性の反応が引き起こされるだろう。当然ながら上記の全ての材料は、ポケット内に無菌で注入されることになり、適切な処置期間内に、あらゆる過剰分は排出されるか抜き出されるだろう。
【0038】
数十年の間、形成外科医は生物由来および非生物由来の有機メッシュおよび無機メッシュを顔面に挿入して欠陥を改善し、支持を与え、また、腹部および鼠径部などのその他の領域に支持を与え、ヘルニア状態の組織を制止してきた。しかしながら、メッシュの設置は、出願人および同時係属で必要とされるものよりも、はるかに大きな手術開口を必要としていた。出願人および同時係属のものは、最小限の侵襲の切開部のみを介してこのような大きなメッシュを取り付ける一方、その上にメッシュが移植される可能性のある大きな表面領域をユニークに与えることができる。
【0039】
本発明を用いて、フェイスリフティングおよびフェイスタイトニングの効率および安全性を改善することができる。そしてそれにより、本発明は種々の整形的手法にとって有用である。本発明の前述のおよびその他の目的、特徴および優位性は、次の詳細な説明および添付の図面によって明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1A】図1Aは、表皮、真皮、毛嚢、血管の皮下網状組織、皮下(脂肪層)および線維状アタッチメントを含む、皮膚の付属層および境界構造を示している。また、これらの層に関連した本発明の動作の位置も示している。
【図1B】図1Bは、結果として、不規則な突起様のトンネルおよび壁となりうる、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物質の通路のパターンを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。
【図1C】図1Cは、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物質の通路からの結果である、トンネルおよび壁に関連した、不規則な突起様、密集した線維状アタッチメントを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。
【図1D】図1Dは、皮膚の同様の層を4分の1に分けた側面図を示している。各4分の1の部分が、エネルギーが付与されたプローブおよび先端部の構成の異なる分類の通過の結果と位置を示している。出願人は、対比のために、反対の4分の1の部分状で示されている。
【図2】図2は、フェニシャルタイトニングおよび強化装置の典型的な切開および挿入地点、当該装置の操作、および表面神経経路位置を示す側面図である。
【図3】図3は、組織通過の挿入地点の側面およびベクトルを示している。
【図4】図4は、フェニシャルタイトニングおよび強化装置の典型的な切開および挿入地点を正面から見上げた図、及び、表面神経経路位置を示している。
【図5A】図5Aは、シャフトおよび先端部の遠端領域に着目した、装置の上面図である。
【図5B】図5Bは、相対的な突起および相対的な窪みの領域に着目した、装置の先端領域の上面図である。
【図5C】図5Cは、相対的な突出部、相対的な窪み部、および関連したエネルギーが付与される部分に着目した、装置の先端領域の正面図である。
【図5D】図5Dは、種々の相対的な突出部が、積層型矩形またはテーパー薄矩形のような、広い範囲の幾何学的形態を含むことを示している、先端部の正面図である。
【図5E】図5Eは、相対的な窪みに着目した、装置の先端領域の上面図である。電気外科的溶解要素のために、それに関する、種々の可能性ある位置を示しており(左から右へ)、相対的な窪み内に後退しているか、相対的な窪みと面一か、相対的な窪みから突出している。
【図5F】図5Fは、相対的な突起と相対的な窪みの本質的に平面のアライメントを示している先端部の正面図である。可能性ある実施形態の範囲が矩形領域内で取られ、(左から右)、完全に平面、「Barber-shop」先端部、湾曲型、幾何学形状、を示す。また、(左から右に)ボトム結合、下方結合、角度が付いた結合を含む、相対的な突起と相対的な窪み間の種々の物理的接触関係も示している。
【図6A】図6Aは、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置からなる電気外科的実施形態の上面図である。
【図6B】図6Bは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに対する構成要素および主要なリードに着目した、電気外科的実施形態の拡大平面または上面図である。また、電気伝導性の組織変性末端に対する種々のジオメトリ(左から右へ)、円錐、ピラミッド、球、幾何学、剛毛、バネ上の剛毛、「縮れ」を備えた剛毛が示されている。
【図6C】図6Cは、電気外科的ジェネレータとハンドピースコンポーネントの関係を記述している。
【図7】図7は、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置からなるLASER実施形態の上面図である。
【図8】図8は、他の形態のエネルギーおよび物質を、標的組織に伝達するための、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置の上面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明は、組織外傷および除去を最小にする、迅速で、正確なフェイスリフティング手段を提供するために、外科医によって使用されうる装置である。本装置は、簡単に、組織内の切開平面間に位置させることが可能であり、トンネルまたは線維状壁の形成なしに、全ての連結線維組織を溶解させることによって、組織面を分離するために前方に移動させることができるアンダーマイニングシャフトからなる。本発明の実施形態が、新規に作成された組織表面に対する、組織を変化させるエネルギーおよび/または化学物質の、本質的に平面状の適用のために、提供される。他の実施形態によって、近位端を操作することによって、利用者が、遠位端を制御可能とするのに十分なような剛性を備えたシャフトが提供される。近位端における力が、遠位端における相対的な力を生成する。シャフトは、血管系を横切るのに必要な柔軟性を欠くので、静脈カテーテルのためには好適ではない。温度、インダクタンスのようなセンサモニタ組織値が、フィードバックや制御エレクトロニクスを伴って、組織を変化させるエネルギーまたは最適な組織収縮のためのフローを制御する。
【0042】
図1Aは、表皮10、真皮20、毛嚢30、血管の皮下網状組織40、皮下(脂肪層)50、および真皮から、皮下を通ってより深いフェイシャル構造70まで伸びる線維状アタッチメント60を含む、皮膚の種々の層の側面図を示している。顔の皮下層は、その頑丈な線維性質を示している、線維−脂肪層であると考えるのが最もよいであろう。血管の皮下網状組織の保護によって、外科医が、全てが唇、鼻および首に戻る表面皮膚の血管供給を切断してでさえ、耳の周りのフェイスリフト切開を隠すことによって、ここ一世紀のほとんどの間、フェイスリフトが可能になった。これは、(血管が表面に対して垂直方向から表面皮膚に供給される)体の他のほとんどの領域とは異なり、首より上部の顔への血液供給の大部分が、皮下網状組織の血管によって接線方向に流れるから、可能である。唇、鼻および首部から皮下網状組織血液を均一に残しておくことで、外科医は、従来の広範囲の処置の不規則な外傷の後であっても、上方フェイシャルフラップにおける、完全な組織生存のための、血液供給を維持可能である。コラーゲンが、体全体、とりわけ顔の構造および支持において重要な働きを果たしており、この基本的な構造タンパク質が、患者の人種、居所、年齢および過去の外傷歴に依存して、表皮の50%まで、真皮の50%、そして皮下層の20%存在する。顔において、皮下コラーゲンの割合は、脂肪含量が多くの因子によって減少する場合に、かなり高い。ほとんどの皮下コラーゲンは、脂肪が密な線維−隔壁に存在する。また、特別な先端90の相対的な突出部80が、右から左に進むように示されている。組織溶解セグメント(この図では見られないが)を含む相対的な窪み部は、主として線維−脂肪下位組織平面98から分離された、上位にある主として表皮の均一な組織平面95を生成するために辿るので、図からは隠れている。本発明者の装置ジオメトリが、通過の間に、溶解セグメントを位置付けることによって、繊細な皮下網状組織を使用しないことに注意すべきである。ヒトまたは動物の肉を通した、器具の適切な動きに際して、先端部の固有のジオメトリが、特徴的なrasping音と、簡単な学習を促進し、ただ一人の感触を用いて、器具の実質的にブラインド操作をよく可能にする感覚をもって、外科医に、まっすぐなトラッキング感覚を提供する。溶解先端部80が、毛球30の下方のレベルを通って通過し、したがって、毛球を破壊し、高い割合の毛除去を引き起こす。毛の除去または減少は、とりわけ、あごひげ領域の毛嚢炎を患っている男性のあごひげ領域において可能性ある利点である。
【0043】
図1Bは、顔の皮下線維脂肪層50における、(出願人とは異なる)円筒形物体90の通過パターンを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Face(Baker,Thomas and Gordon,Howard;C.V.Mosby Co.,St.Louis,Missouri,1986)の標準的なテキストブックからの出典である。外科的レーキによって引っ張られた開放フラップ95は、幾分の表皮網状組織が付着した主として表皮からなることに留意すること。これと同様の円筒形物体の通過パターンが、図1Cで見られるような、不規則な、突起様の、線維トンネルおよび壁を生成する。
【0044】
図1Cは、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物体の通路からの結果である、トンネル120および壁110に関連した、不規則な突起様で、密の線維状アタッチメントを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。ここでは、表皮の下面、すなわち、鉗子によって保持されている、皮膚フラップ95の上部皮層が、その下面に付着した不規則な肥厚の隆起様パターンを持ちうることに注意すべきである。三次元での溶解した平面の両側の不規則な突起は、洞窟の鍾乳石(stalactites and stalagmites)と同様にみえる。表皮の下面上の不規則な突起様パターンは、下面に適用されたエネルギーを、不規則に吸収しうる。不均一なエネルギーの吸収は、不均一な結果をもたらし、顔における不均一な結果は、deformityである。従来のフェイスリフトのための最も一般的な方法において使用される、切開長の長さが示されており、長さにして30cm以上であり、線維トンネル及び壁の良く示す図が示されている。ついで外科医は、壁をはさみで切るか、外科用メスで切り、トンネルを、裸眼を用いて連結可能であるが、はさみおよび外科用メスは、本発明者らが使用する最小の侵襲的切開部位に適合不可能であり、また安全に実施不可能である。再び、出願人らのジオメトリのみが、切開を広げることなしに、最小1cmの切開を介して適合可能であり、現在経験豊かな形成外科医が適切な可視化を可能にするより露出されたフラップおよびより大きな器具切断を必要としている20分以内での分離を実施可能である。
【0045】
図1Dは、表皮10、真皮20、毛嚢30、血管の皮下網状組織40、皮下(脂肪層)50、および真皮から、皮下を通ってより深いフェイシャル構造まで伸びる線維状アタッチメント60を含む、皮膚の同一の層の側面図を示している。本図の一番左の半分の4分の1は、正面から見た、典型的な円筒形先端部100を示しており、出願人以外の先端部のジオメトリを表している。しかしながら、スパチュラ、単独突起、単独または不均一先端部からの窪み、斜角、半円形、スプーン様、のみ、平面、を含む、殆んど全ての先端部形状は、不規則な望まないトンネル形成、残余濃厚線維壁という、円筒形先端部と同様の問題を受ける。本図の真ん中左の4分の1は、正面から見た、代表的な円筒形先端部(出願人ジオメトリではない)の通過の瞬間的結果を示している。通過の結果として、穴を分離している、濃厚線維中隔壁110および130を備えた「スイスチーズ」様穴−効果120に留意すること。前進する前に、堅い岩の全てを、ゆっくりとドリルし、すりつぶし、除去し、後方に吐出する、山道トンネル形成装置とは異なり、現在まで、当分野で、その経路中の全ての柔らかい脂肪を完全に除去し、線維中隔壁を単独で除去させるのに十分強力なものは、(多数の通過の後)脂肪吸引バージョンでさえも、ない。そのような装置が、侵略的であったとしても、過度のフェイシャル脂肪の除去は、患者に対して、外科医が全体に避け、そして修正することを試みる、骨が目立つ窪んだ外観を残す。若さの外観に非常に関与する、顔におけるふっくらとしたしわ充填脂肪である。正常な位置からのフェイシャル脂肪の欠損または減少が、顔を老けさせてみせることに関与する。不利益に、現在の技術の経路で、わずかな線維組織が完全に除去されるか、または蒸発され、とりわけ、ヒトフェイシャル脂肪下層のよい部分を作り出すと知られている、濃厚コラーゲン線維中隔壁が減少または蒸発される。本発明以外の先端部ジオメトリ器具の通過の後には、すでに濃厚な中隔コラーゲンが、より濃厚な、潜在的にエネルギーを吸収する、コラーゲン線維中隔壁110に固められる。本発明以外の先端部ジオメトリの軸方向の通過の後におけるコラーゲン中隔の圧縮および変位が結果として、特に、表皮下面に付着する隆起120を形成する、非常に不規則な、より濃厚な線維脂肪壁となる。さらに、本発明以外の先端部ジオメトリの通過のすぐ後には、トンネルが、本図の左半分で示したような、多くの不規則な方向で指向しうる、組織スロット130内に崩れる。図1bの真ん中右の部分で、右から左に進む、本発明の表皮網状組織保護溶解先端部140と、不規則な線維壁または突起を残すことなしに、組織平面を均一に分離した後に最右からくる、先端部に接着されたシャフト150の相対位置を示している。本明細書および同時係願技術にて記述されているような、種々の形態のエネルギーデバイス、または組織を変化させる化学物質分散口を収容しうる、平面状の組織を変更させる窓/ゾーン160が、シャフトの遠位端の上部に設けてある。図の右側にて形成される組織平面の均一性、および不規則な濃密な線維中隔圧縮がないことに注意すべきである。不規則な濃密な線維中隔圧縮は、適用された組織改変エネルギーを不規則に吸収し、標的組織を、化学勾配に不規則に曝露する。
【0046】
図2は、最小限の侵襲性フェイシャル切開の場所および方向付けを示しており、これらは、フェイシャルタイトニングおよび強化装置のための、表皮および真皮を通しての、器具挿入210の地点である。表面神経経路周辺で、二重点線円215も示されており、これは全てが、今日の整形外科医が、現在、フェイスリフティングの間は避けられ、本発明のものを含むいかなるエネルギーが付与された器具でアンダーマインされないことが推奨されることを示している。これらの領域での、なめらかなエネルギーが付与されない脂肪吸引カニューレの利用でさえも、これらの領域の繊細な運動神経に対して、一時的、または永続的な傷害を与え、結果として麻痺を引き起こすことが、医学文献にてよく報告されてきている。本発明のフェイスリフト装置の部分上面図が、装置のハンドル220がどのようにして、装置の利用者の手225にて握られるかを示している。フェイスリフト装置の中隔溶解チップ235を持つシャフト230が、皮膚210の標準の開口部を介して挿入されるか、または患者の顔の他の好適な場所で挿入される。一本点線は、皮膚下で見えない隠れた装置の部分を示している。曲線に伸びた線260は、顔の覆っている皮膚をわずかにテントをはらせる、装置およびシャフト230に適用される上向きの力を示している。装置は、操作者によって強制的に持ち上げられる一方で、前方にしっかりと押されて、その機能を発揮し、アンダーマイニングされている平面を保持する。そこより種々の形態のエネルギーまたは組織を変更させる化学物質が出ることを許容する、平面状の組織を変更させる窓/ゾーン240(図示した明確な図からは隠れており、点線となっている)がシャフトの遠端の上部にある。組織を変化させるエネルギーまたは化学物質が、導管350および外部ラインに収容されたエネルギー伝達および物質伝達手段を介して、本装置の長さ部分から平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに供給される。より大きな空間がシャフト内で得られるよりも必要である場合に、付属導管が、流線形を維持するために、テンティング皮膚側と反対で、器具の下側に沿って導管されうる。ハンドルが、任意の超音波トランスデューサ圧電物質を含んでよく、したがって、超音波エネルギーをシャフトおよび先端部に伝え、線維−脂肪組織を通る本器具の通過を促進する。
【0047】
図3は、最小の侵襲性フェイシャル切開210の位置および方向付けの側面図を示し、同時にフェイシャルタイトニングおよび強化装置310のための平面状の経路のベクトル300を示す矢印を示している。ベクトル線の方向にそった収縮が、従来のフェイスリフト時に、若さを再生成するためにそれに平行して整形外科医が縫う通例の伸張線であるので、利点がある。はさみおよび外科用メスを慎重に使用することによって、外科医は、唇、鼻および首からの血液を、従来のフェイスリフトフラップの残っている網状組織血管によって供給される組織へ流すために、組織面の分離の間に、皮下網状組織血管供給を傷つけることを避けるために、努力する。出願人の装置は、耳全体およびこめかみ周りの切断とは違い、いくつかの切開部位のみから通過する方法であり、より大きな血液供給さえ、本発明の方法の後、回復中の皮膚に栄養を与えるために、皮下網状組織から入手可能である。残っている利用可能な血液供給アタッチメントから、フェイシャル面溶解のより大きく離れた(二重線によって区切られた領域320)ところで、エネルギー伝達が減少する。これらの減少は、離れた網状組織および周辺の組織外傷を最小化させ、したがって、回復中の皮膚栄養負荷を少なくさせる。
【0048】
図4は、典型的な切開および挿入点210を上方に見上げた正面図、ならびにフェイシャルタイトニングおよび強化装置400のための平面状の経路のベクトル300を示す矢印を示している。再び、この図から見られるように、避けるべき、同様の表面神経経路周辺の同様の二重点線円410に注意すべきである。
【0049】
図5Aは、フェイスリフト装置の上面図である。先端部(チップ)80は、シャフト90よりもわずかに大きくてよい。ハンドル220、凝固および切断用フィンガー制御ボタン510が先端部につながり、ボタン520が、組織を変化させる窓/ゾーンにつながる。しかしながら、先端部は、好ましくは、標準のフェイシャル作業のために、幅1cm、厚さ1〜2mmであり、シャフトより、いくらか大きくても、または小さくてもよい。大きさ五分の一〜五倍のこれらの大きさがまた、必要であったり、または利用される。まぶたのような特別の作業のために、比例して小さな装置、シャフトおよび先端部が、幅にして2〜4mmで使用されてよい。先端部は、別部材からなり、スナップ機構、嵌め合い溝、プラスチック音波溶接などのような種々の方法によって、シャフトに対して固定され得る。あるいは、本モデルにおいて、先端部は、同様の金属または物質からなるシャフトと一体である、あるいは延長部である。先端部は、また、電気的に非導電性であり、低熱伝導性である物質から構成されてもよく、そのような物質は、磁器、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、Teflon(登録商標)の異種形態、炭素、グラファイトおよびグラファイト−ファイバーガラス組成物でありうる。さらに、先端部は、好適な絶縁物質(例えば、アルミナ、ジルコニアのようなセラミックまたはガラス物質、Kyocera Industrial Ceramics Corporation,Elkgrove,Illinois)の支持母材からなってよい。セラミック実施形態のための封止物質は、適合する熱膨張係数、および白金またはチタンおよびアルミナまたはジルコニアのものとは異なる融解点を持つべきであり、典型的にはガラスまたはセラミックである。先端部構造のために好まれるセラミックは、2.9g/cm3密度、1500/kg/sqcmの曲げ強度、温度膨張係数(83+/−5)10E−7のForsteriteであり、組成は、Al2O3 0.8%、SiO2 41.7%、MgO 51.5%、BaO 6%である。先端部構造のために好まれる他のセラミックは、BK 94−1(ロシア指数であり、3200/kg/sqcmの曲げ強度であり、組成は、Al2O3 94.4%、SiO2 2.8%、MnO2 2.3%、Cr2O3 0.5%である。外部出力制御バンドル−535−が電気的導電要素に連結する、すなわち、ワイヤ−530−が、窪み部内に設けられた電気伝導溶解要素へ、電気外科的ジェネレータからRF電気外科的エネルギーをシャフトを下って運ぶ。先端部は、あるいは、部分的または完全に、同心円状にラミネートされたか、アニールされた、プラスチック、ケイ素、ガラス、ガラス/セラミックスまたはセラミックスを含みうる物質のウェハー層からなってよい。あるいは、先端部は、また、金属または電気伝導性物質を被覆した絶縁物からなってよい。シャフトは、一般に、フラット、直方体、断面形状が幾何学的であり、また、幾分平べったくてもよい。シャフトのエッジの滑らかさが、繰り返しスポークホイール通過路の頂点であるので、入り口の傷を取り囲む傷における摩擦を減少させる。シャフトは、完全に充填されるか、または、絶縁されたワイヤ、電気伝導体、流体/ガスポンピングまたは吸引経路、ファイバオプティックス、または絶縁物を含んでよい中空部を備えた、金属、プラスチック、あるいは、他の物質からなってよい。Teflon(登録商標)のようなシャフトプラスチックは、ワイヤまたは電気的導電要素の周囲で絶縁体として働きうる。いかなる金属または合金のシャフトは、望まない放電、または内部要素とシャフトまたは先端部間の導電を防止するために、その内部に、十分に絶縁の物質を含まなければならない。シャフトはあるいは、部分的または完全に、プラスチック、ケイ素、ガラス、ガラス/セラミックス、セラミックス炭素、グラファイト、グラファイト−繊維ガラス組成を含みうる物質の同心円状にラミネートされたか、アニールされたウェハー層からなってよい。実施形態に依存して、シャフトに対して内部にある任意の電気的導電要素が、電気的インパルスまたはRFシグナルを、(Valleylab電気外科的ジェネレータ、Valleylab,United States Surgical of Norwalkの一部門、Connecticut,Tuco Healthcareのさらなる一部門のような)外部電力/制御ユニットから、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン540に導く。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンが、相対的に平面であるという意味であり、シャフトの形状の一部を表す形状であってよく、したがって、いくらか弧を描くか、階段状か、または窓/ゾーンの他の幾何学的改変が可能である。導管はまた、装置操作に必要な、必要な電気的制御ワイヤを含む。図中のこの直接的な図では隠されているが、電気的に伝導性の組織溶解要素が、相対的な窪みの溝の最も近い部位に位置し、電気外科的ジェネレータによって電力が供給され、装置の前方への移動において組織面の溶解に影響を与え、伝導要素の末端に位置する。通過後に局所の電気的インピーダンスおよび温度状態をモニタするために使用する、多数のインピーダンスセンサまたは多数の温度センサ550の任意の位置が、シャフトの遠位先端の近くに存在する。温度およびインピーダンス値は、ディスプレイスクリーン上でトラックしてよく、またはプリセットされた値に達するか、超えた場合に、先端部に伝達されるエネルギーを変更するために、制御エレクトロニクスに合図を送ることができるマイクロプロセッサに直接連結する。典型的な計測経路は、温度センシングサーミスタがアナログ増幅器に供給し、アナログ増幅器はマイクロプロセッサに通じているアナログデジタル変換器に供給するというように、広く知られている。内部または外部超音波測定もまた、フィードバック回路内に組み込みうる情報を提供しうる。任意の中または低周波超音波トランスデューサもまた、エネルギーを先端部に伝達するために作動可能であり、さらなる加熱を供給し、溶解を改善する。例えばLEDのような、フラッシュ可視光源を先端部に設けて、上側皮膚フラップを介して示し、装置の位置を同定してもよい。
【0050】
図5Bは、フェイスリフト装置の先端部領域の上面図である。先端部80は、磁器、エポキシ、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、またはTeflon(登録商標)の異種形態のような、電気的に非伝導で、かつ低熱伝導性である物質からなる。あるいは、先端部は、完全に、または部分的に絶縁された、金属または電気伝導性物質からなってよい。この視角から、対的突起560および相対的な窪み部570が見られることに留意すること。本出願及び関連出願のために、本発明者は、少なくとも1つの角度から、三次元で見た場合、少なくとも2つの相対的な突起かつ少なくとも1つの窪みが見られる場合に、先端部において、突起および窪みを持つとして、装置を規定し資格を与える。血管の皮下網状組織を保護するために、突起は通常、電気的に非伝導性であり、最小の熱伝導性である。種々の物質を、相対的な窪みのキャビティに挿入し、沿って通過させ、関連させ、そこから突出させ、またはさらに窪めてもよく、これらの物質は通常、電気的に伝導性であり、電気的に伝導溶解要素と呼ぶ。本実施形態で示した先端部は、4つの相対的な突起と3つの相対的な窪みを持つ。電気的に伝導溶解要素565が、相対的な窪み部内に位置する。図5Bのこの特定の実施形態は、単極の先端部伝導要素を提供する。相対的な長円突出部が、組織通過を促進するために、障害を減少させ、抵抗を小さくするために、市販されているジェット旅客機のノーズコーンと同様の形状であることに注意すること。しかしながら、先端部の突出部の形状は、限定はしないが、積層型長方形またはテーパー薄肉長方形を含む、広い範囲の種々の幾何学的形状をとってよい(図5D、560)。他の相対的突出形状には、限定をするべきではないが、長球、球、円筒上の球、ピラミッド上の球、円錐上の球、円錐、円筒、ピラミッドおよびポリへドロンが含まれうる。どのような種々の先端部形状が選択されても、通例の全体の合成先端部の幅は、2mm〜20mmの間、最も好ましくは8mm〜12mmの範囲を取り得り、一方厚さは、0.5mm〜4mm、最も好ましくは1〜2mmの範囲を取り得る。先端部に隣接して、しかし先端部におそらく組み込まれて、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン540が存在する。先端部の相対的な窪み内に、薄円筒形ワイヤを含む任意の幾何学的形状を取り得る電気的に伝導性の組織溶解要素545(通常ほとんどの角度で図から隠れている)が設けられる。電気的に伝導性の溶解要素は、プレートまたは平面またはワイヤの形状であってよく、操作条件下で溶解せずまた毒性残余物を発しない任意の金属または合金でなり、最適な物質には、限定はしないが、鉄、ニッケル、合金、パラジウム、金、タングステン、銅および白金が含まれうる。これらの金属は、酸化され、したがって電気の流れおよび機能を妨げる。電気的に伝導性の溶解要素の計算された酸化を使用して、装置の一実施形態が低コストで、使い捨て、一回使用装置であり得るように、陳腐化を計画しうる。しかしながら、多数回使用のために意図した他の実施形態が、先端部の電気的に伝導性の組織溶解要素を、制限はしないが、SilverglideTM非スティック外科コーティング白金、パラジウム、金およびロジウムを含む物質で保護ないし被覆する必要がある。保護コーティングの量を変更することによって、器具の寿命を延ばす、または短くするいずれかが可能な陳腐化の種々の可能性の実施形態が可能となる。先端部の電気的に伝導性の溶解要素部分が、限定はしないが、切断、スタンピング、注入、鋳造、充填およびサンディングを含む、製造技術分野で公知の方法によって、上述した物質から得られる、種々の形態のプレートまたは平面から生じる。この電気的に伝導性の溶解要素プレート565は、シャフト中の伝導性要素に接着した挿入物であるか、またはシャフトの全てまたは部分を辿るように形成された伝導性要素と連続的でありうる。電気的に伝導性の要素またはワイヤ580が、RF電気外科的エネルギーを、シャフトを下って、窪みと一部で関連している電気的に伝導性の溶解要素へ伝える。電気的に伝導性の要素またはワイヤは、任意のフィンガースイッチがハンドル上に位置する場合に、ハンドスイッチングを利用するために、二股であってよく、シャフトからハンドル内に続く電気的に伝導性の要素またはワイヤは、他のリードまたはエネルギー伝達ケーブル、ワイヤなどと束ねてよく、(電気外科的を含む)種々の発電機、中央処理装置、レーザーおよび本発明書で記述されている他の供給源への、絶縁された一般的なワイヤとして、近位のハンドルから出る。プレートは、鋭くする、または波形にする、または、その中にプレートがフィットする先端部の窪みからわずかに外側に延出するように作製してよい。あるいは、切断または電気的電流が、接触なしにある距離で効果を引き起こしうるので、電気的に伝導性の溶解要素を、相対的な窪み部の奥まったところにおくか、または面一としてよい。適合可能な、相対的な窪み部に関して、電気的に伝導性の溶解要素の位置を、小型ねじやラチェットによって達成してよい。最も好ましくは、0.01mm〜1mm厚であるプレートを、その前方に向く表面の角度を可変とするように鋭利化してもよい。プレートの鋭さは、電力が、標的組織を切断しているエッジから通過する効率を増加させうる。しかしながら、変化が鈍いか、または非先鋭である場合でさえ、電気外科的切断電流が、通常0〜1mmの距離において、電気伝導性エッジを越えて切断するので、適切な機能は制約され得ない。プレートの鋭さは、外科用メスのような切断が、器具の通過を許容しうるが、電気切断電流が存在しないときに、出血の増加を引き起こすかも知れないので、先端溶解伝導体部分が酸化されて十分に機能しないかどうかを決定することにおいて、不利益でありうる。本発明の先端部の標準の操作での前方への動きが、それを、比較的冷たい組織流体温度に曝し、電気外科的組織溶解伝導体の先端部における操作熱は、有意な操作時間の間に脱落するような温度まで達するべきでなく、しかし、相対的に「乾燥した」条件、または長期化使用期間下で、適切な先端部及び電気外科的組織溶解伝導体間の接合部での、絶縁の第2および第3の方法を、先端部での溶解および脱落を防ぐために必要としうる。例えば、1/100インチ厚以下の薄いセラミックコーティングが、全てにおいて、電気外科的溶解伝導体プレートの表面上に結合したエポキシであり得るが、しかし組織に露出する地点において、セラミックコーティングが、さらに、オレフィン、Halar(登録商標)(550℃近くで柔らかくなりうるモノクロロトリフルオロエチレン)、Teflon(登録商標)(750℃近くで柔らかくなりうるテトラフルオロエチレン)、FEP(フルオロ化エチレンポリプロピレン、HMWPE(高分子量ポリエチレン)または方法ビテック社(Vitek Corp.)、Derby,Connecticutによるエポキシドで(完全に包括的ではないが)被覆しうる。このような様式で一重または二重で絶縁されたプレートは、長い操作放電に続いて溶解するリスクをほとんどなしに、適切に適合したレシピエント先端部構造内に固定されてよい。電気的に伝導性の溶解要素はまた、0.01mm〜3mm、好ましくは、0.1mm〜1mmの間の単純なワイヤの形状で存在してもよく、被覆しないか、または、酸化を予防し、陳腐化を改変するために、上記の同様の物質で被覆してもよい。ワイヤは、プレートに関して記述したように、一重または二重で絶縁してよく、平面(プレート)バージョンに関して議論したように、同一の電気的連続性を持ちうる。電気的に伝導性の溶解要素に関して好ましい電気外科的電流は、単極「切断」変化およびセッティングであり、好ましくは連続様式で、しかし任意に同様にパルス様式で、先端部溶解伝導体に伝達されうる。外科医は、電気外科的ジェネレータのフットペダル制御によって、またはシャフト上のボタン制御(前向きボタン)によって、電流の存在を制御可能である。切断電流の量は、標準のインターフェースまたは電気外科的ジェネレータ上のダイアルによって改変可能である。先端部電流はさらに、種々の速度で、当分野で公知の標準の機構によって、電気外科的ジェネレータに対して外部で、いくつかの点で、ゲート回路を挿入することによって、好ましくは、1/秒〜60/秒の速度で変化して、パルス化される。ほとんどの組み合わせ実施形態に関して、電気的に伝導性の溶解要素は、シャフト内の伝導性要素と接触する単極先端部であり、当該シャフトは、電気外科的ジェネレータにつながる外部手術用ケーブルに繋がっており、そこから、他の位置に置かれて患者の皮膚、特に、大腿部に接触させるグラウディングプレートあるいは分散プレートが生じている。そのような回路は制御され、電気外科的ジェネレータの切断電流伝達システムからゲート/ワイヤされる。許容可能なValleylab電気外科的ジェネレータには、300オームの定格負荷および200ワットの最大出力で、「切断」上で2400の最大P−P電圧を持ち、300オームの定格負荷および75ワットの最大出力で、「凝固」上で5000の最大P−P電圧を持つValleyLab Force 1Bが含まれ、ValleyLab Force 4は、300オームの定格負荷および300ワットの最大出力で、「切断」上で2500の最大P−P電圧、750kHz正弦波出力を持ち、31kHzの繰り返し周波数の750kHzの減衰した正弦波形出力で、300オームの定格負荷および120ワットの最大出力で、「凝固」上で9000の最大P−P電圧を持つ。先端部はまた、結合された伝導ストリップおよびセラミックスからなる多層ウェハー基材であってもよく、伝導性物質には、先端部製造に関してすでに記述されたものが含まれる。上部からのみ見た場合に、いくつかの先端部の実施形態は、突起と同一平面の窪みを示すが、しかし、いくつかの他の視角では、差が明らかになる。他の実施形態において、電気的に伝導性の溶解要素は、二股であるか、相対的な窪みで偶数に分割してよく、双極様式で偶数のリードにワイヤリングすることによって絶縁およびエネルギーが付与され、上記電気外科的ジェネレータの双極アウトレットに連結されてよい。部分的または完全にハンドユニットのシャフトを包囲したリングを、先端部あるいは組織を変化させる窓/ゾーン上で、パートナー双極電極に連結可能である。そのような双極バージョンが、利用可能な電力を減少させ、特定の組織、とりわけ最も厚いものを電気的に改変する。
【0051】
図5Cは、フェイスリフト装置の先端部の正面図である。先端部は、本図で長円として見られる、4つの突起560、および細い線として見られる3つの窪み570を持ち、電気的に伝導性の要素565が含まれる。相対的な長円形状−突起がこの角度から見られることに留意すること。本明細書および同時係属出願の明細書において、バルブおよび溶解、相対的な突出部および相対的な窪み部、保護および露出を記述するために使用した用語に関して、相対的な突起は通常露出され、プローブ様であり、球根状であり、相対的な窪みは保護された領域であり、組織を溶解可能である。本発明者らは、少なくとも1つの視角からの相対的な突出部と相対的な窪み部を示し、突起および窪みを表し、本装置の記述に適合するように、分類し、設計する。先端部の突起形状には、広範囲の幾何学的形状、とりわけ、スムーズな器具通過を促進し、安定した皮膚層からの適切な間隔を維持するものが含まれる。他の実施形態において、先端部すなわち遠位シャフトが、相対的な窪みを除き、そしてエネルギー源からのリードに対して接触点を除き、全ての点で電気的に絶縁された金属からなり、これによって、充電された溶解セグメントの領域にいて、電気外科的エネルギー通過が可能である。
【0052】
図5Dは、限定はしないが、広い範囲の種々の円形、または長円形、積層型長方形またはテーパー厚長方形のような幾何学的形態を含む、相対的な突起560の種々の形態を示している先端部の正面図である。
【0053】
あるいは、ここで図5Eを参照すると、切断電流が、接触なしにある距離で効果を引き起こすので、電気伝導組織溶解要素(点線が見ることが難しいことを示している)は、相対的な窪み部570に窪んで571いてもよいし、同一平面572であってもよい。相対的な窪み部間の差は、上部から見た場合に、相対的な突出部に関して、深さにして、0.001mm〜10mmを取り得る。また、比較のために、相対的な窪み部からわずかに突出する573である電気伝導性溶解要素が示してある。
【0054】
図5Fは、本質的に平面状である相対的な突出部と相対的な窪み部のアライメントを示し、したがって、完全に平面である実施形態580、またはわずかに弧を持つもの、または湾曲581、または点線長方形584によって示された本質的に平面の範囲で幾何学的583であるものが含まれうる。また、長方形が、突出部の端部の軸を通る線に対して垂直方向で、非常に薄くなる、先端部の「barber-shop」実施形態582が示されている。さらなる実施形態には、限定する意図はないが、相対的な突出部の水平中心を通って通過する平面内で、相対的な窪みの平面が存在しないものが含まれる。代わりに、相対的な窪み平面は、下582に設けるか、または、相対的な突出部を通る水平平面に対するいくつかの他の末端点に設けられる。位置の変更は、溶解の深度、および手術中および手術後の出血、ならびに皮膚網状組織障害に影響を与えうる。いくつかの実施形態において、複数の突出部材が、溶解機構の一つの側面において、第1平面として定義可能であり、さらに、この第1平面のものと反対の溶解機構の側面上に第2平面を定義し、溶解機構は、第1平面と第2平面から伸びた範囲で、本質的に平行な位置に固定され、装置は、装置が組織を通して押される時に、第1平面と第2平面と平行である、2つの対向する、そして本質的に平面の組織平面を切断するように配置される。
【0055】
図6Aは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン160の電気外科的実施形態の先端部80、シャフト90、ハンドル220の内部略図の上面図である。少なくとも電気的に伝導性の溶解要素からなる溶解チップ挿入物につながる、「切断」(切断電流)制御ボタン510に連結したスイッチにつながる、ワイヤバンドルを含む伝導性要素610。ワイヤバンドルは、また、ハンドルおよびシャフトならびに、任意の先端部の温度およびインピーダンスセンサの単独、グループ化された、またはアレイを通る他のリードを含む。センサに連結したリードに沿って介装された出力装置が、ハンドルの外側のいずれかに位置させてあり、摂氏にて温度を表示するか、またはCPUを介したフィードバック制御を引き出す。インピーダンスセンサのような他のセンサは、同様の経路、およびフィードバック制御をともなうリードアウト(オーム)に従う。マイクロ波高周波または単極高周波電気外科的窓/ゾーン実施形態に関して、最終的に平面状の組織を変更させる窓/ゾーンにてエネルギー要素につながる、(「coag」(凝固電流)に連結した制御スイッチに任意につながる場合、二股である)伝導性要素もまた、シャフト外のワイヤバンドル620を通っている。手術する外科医の手は、装置の移動と、電気外科的組織溶解伝導体の活性化で占有されるので、平面の組織を変化させる窓/ゾーンに対する、フットスイッチ制御または音声活性化制御が便利である。
【0056】
図6Bは、先端部80と隣接した平面状の組織を変化させる窓/ゾーン160の電気外科的実施形態の拡大平面または上面図である。1つまたは多くのそれ以上の電気伝導性組織変性末端630が上記ゾーンに散乱させてある。好ましくは、6〜12末端が存在する。上記電気伝導性組織変性末端は、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンにランダムに散乱させられてもよいし、パターン状に配置されてもよい。上記電気伝導性組織変性末端は、種々の形態で形成され、種々のそれらのジオメトリの観点において、種々の程度の絶縁を持ち、1〜1000存在しうる。1つの好ましい実施形態において、上記電気伝導性組織変性末端は、それらの基部が、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン中に埋め込まれた、すなわち、相補的に埋めてなる、先端が尖ったコーン630の形状である。他の幾何学的実施形態には、キューブ型、ピラミッド型、半球型、円筒アタッチメント領域を持つ球型、および円筒型が、限定はしないが含まれる。絶縁体は、末端の接触表面の0〜100%を被覆して配置されうる。「てんとうむし(ladybug)」は、多数の<0.1mmの穴を含む絶縁物で被覆された、ドーム型末端の実施形態である。他の三次型は、限定はしないが、直線剛毛型、ベント剛毛型、円錐上の剛毛型、バネ状基部上の剛毛型−640−、およびさらに分岐した二股または「縮れ」を備えた剛毛型が含まれる。電気伝導性組織変性末端は、任意の電気伝導体、または任意の金属、または任意の動作温度にて融解せず、毒性残余物を発しない合金からなってよく、任意の物質には、限定はしないが、鉄、ニッケル、金、タングステン、銅、合金および白金が含まれうる。種々の金属は、酸化され、電気の流れおよび機能を妨げる。上記末端の計算された酸化を使用して、器具の一実施形態が、低コスト、使い捨て、一回使用器具でありうるように、陳腐化を計画しうる。しかしながら、多数回利用のために意図された他の実施形態には、限定はしないが、SilverglideTM非スティック外科コーティング、白金、パラジウム、金およびロジウムを含む物質で保護または被覆する必要がある。末端における保護コーティングの量を変化させることで、器具の寿命を延ばす、または短くするいずれかが可能な陳腐化の種々の可能性の実施形態が可能となる。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンおよび電気的伝導性組織変性末端は、結合した伝導性ストリップ、セラミックス、プラスチック、シリコーン、ガラス、ガラス/セラミックス、当分野で公知のアニーリング技術を用いる物質からなる、多層ウェハー基材として形成しうる。炭素、グラファイトおよびグラファイト−ファイバーガラス組成物も、本質的に利用可能である。(電気的伝導性組織変性末端を配置させる)上記平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、少なくとも部分的に、電気的に非伝導性であり、低音伝導性である物質で構成しえ、そのような物質には、限定はしないが、磁器、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、Teflon(登録商標)の異種形態および他の本明細書で言及したような物質が含まれうる。多層セラミック電極はまた、Beaverton,ORのVisPro Corp.から市販されている。さらに、上記平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、好適な絶縁物質(例えば、アルミナ、ジルコニア、Kyocera Industrial Ceramics Corporation,Elkgrove, Illinois)のようなセラミックまたはガラス物質)の支持母材から構成しうる。セラミック実施形態に対するシーリング物質は、適合した熱膨張係数、および白金またはチタンおよびアルミナまたはジルコニアのものとは異なる融解点を持ち、典型的にはガラスまたはセラミックである。構造物に対する好まれるセラミックは、2.9g/cm3密度、1500/kg/sqcmの曲げ強度、温度膨張係数(83+/−5)10E−7のForsteriteであり、組成は、Al2O3 0.8%、SiO2 41.7%、MgO 51.5%、BaO 6%である。先端部構造のために好まれる他のセラミックは、BK 94−1(ロシア指数であり、3200/kg/sqcmの屈曲強度であり、組成は、Al2O3 94.4%、SiO2 2.8%、MnO2 2.3%、Cr2O3 0.5%である。望ましい寿命およびそのような包装テトラフルオロエチレンの軟化点近くでありうる温度を作り出すための、末端からのエネルギー通過に対する可能性に依存して、末端と軟化しうる物質間の分岐点の絶縁の二次および三次方法が、脱落を防止するために必要であり得る。例えば、1/100インチ厚以下の薄いセラミックコーティングは、全ての、しかし電気的に伝導性要素またはワイヤ接触の点での、末端の表面下に結合したエポキシでありえ、セラミックコーティングはさらに、オレフィン、Halar(登録商標)、Teflon(登録商標)、FEPまたはエポキシ類のような物質で被覆されうる。本様式で一重または二重絶縁された末端を、上記物質からなる窓/ゾーン内に入れてよい。電気的に伝導性の要素またはワイヤ650が、シャフトおよび電気外科的ジェネレータから、RF電気外科的エネルギーを、平面の組織を変化さえる窓/ゾーン中に搭載された、電気的伝導性組織変性末端に運ぶ。電極と接地プレート間に存在する高周波の電圧差から生じた熱が、結果として、周辺の組織、とりわけ線維を含むものの一時的および永続的収縮となる。所望の結果は、総細胞壊死を必要とはせず、部分的は変性が、タイトニングを引き起こしうる。電気外科的ジェネレータからの電流の本実施形態の供給源は、通常単極「Coag」または凝固モードであり、したがって、接地プレートを、患者の皮膚上の遠位位置に適用する必要があり、しかしながら、他の実施形態に関する所望の電気外科的ジェネレータ電流は、「blend」設定のスペクトル、またはより純粋な切断「cut」設定でありうる。外科医は、電気外科的ジェネレータのフットペダル制御によって、またはシャフト上のボタン制御によって、電流が存在するか、またはしないかを制御可能であり、切断電流のレベルは、電気外科的ジェネレータ上の標準のインターフェースまたはダイアルによって制御可能である。窓/ゾーン電流をさらに、種々の速度で、当分野で公知の標準の機構によって、電気外科的ジェネレータに対して外部で、いくつかの点で、ゲート回路を挿入することによって、好ましくは、1/秒〜200/秒の速度で変化して、パルス化できる。本実施形態をパルスすることで、近隣の組織を、心地よい様式で接触させることを誘導する、臨床的に認識不可能なわずかな障害の表面領域(フラクタイル)である、最適な選択、標的組織に対する傷の組織された、またはランダムなパターン(斑点)を残す。他の単極実施形態において、平面の組織を変化さえる窓/ゾーン中に搭載された電気的伝導性組織変性末端を、グループ化または分割し、電気工学における標準の技術を用いてワイヤで結んで、ランダムなパターンに、または器具としての上記末端の焼成が、不均一または斑点パターンの電気外科的組織変更、または斑点組織破壊を提供するように動く方法で、焼成させてよい。他の実施形態において、平面の組織を変化させる窓/ゾーン中に搭載された、電気的伝導性組織変性末端を、グループ化および分割するか、または偶数個に分割し、反対の電気対から絶縁し、ワイヤリングによって、二極様式で偶数のリードにエネルギーを与えて、上述電気外科的ジェネレータの二極出口に連結してよい。他の二極実施形態は、リターンとしてシャフト周りに1つまたはそれ以上の金属環を配置するか、または第1電極として働く1つまたはそれより多い電気的伝導性組織変性末端を備えた対において第2電極を配置することが含まれる。そのような二極バージョンは、単極バージョンと比較して、より弱く、最も厚い組織を電気的に改変するために十分な出力を欠く。エネルギーの利用可能性が、皮膚収縮を覆うために、正確に「脂肪の加熱」を行おうとする一方で、初期の平面形成通過に続いて器具の向きを変える際に皮下脂肪層にエネルギーを与えるか、または変性させる場合に、より問題になりうる。皮下組織に外傷をおわせる、または「脂肪を加熱する」ことは、過剰に垂れ下がっている皮膚フラップへ伝達する皮下層中に炎症を引き起こし、これが皮膚炎症、したがって収縮を引き起こす(発行されていない。医学雑誌に投稿される原稿を準備中)。同様に、炭化または他の崩壊を引き起こすために筋肉に外傷を与えること(この場合、ほとんどの首の正面を包む広頸筋)が、広頸筋および過剰に垂れ下がっている真皮フラップにおいて、同様の収縮性応答を引き起こしうる。炭素および炭素化有機化学物質(物質)は、物質を包み込み、消化すべきマクロファージを連れてくること、炎症細胞集合、それらの結果である組織カスケードおよび組織改変の細胞メディエータの漏出を誘導すること、を含む、種々の経路を介して、炎症をおそらく誘導する。あるいは、多数の本質的に平面の組織を変化させる窓/ゾーンは、シャフト上の多数の位置で存在可能であるが、しかしながら、ハンドルが、切開内に適合しないので、より近い位置は、遠位のものと同じように、エネルギーを与えられるべき標的組織表面を「見ること」ができない。さらに、本質的に平面の組織を変化させる窓/ゾーンのシャフト上のこれらの多数の可能性のある位置には、通例の使用の反対側の下面に、窓/ゾーンを配置することが含まれる。ゾーンは、エネルギーまたは物質の同時の伝達のために、シャフトの両側に存在可能である。
【0057】
図6Aは、単極高周波電気外科的平面の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態に関する、シャフトおよびハンドル220に連結した、典型的な手術室器具セットアップを記述している。「coag」(凝固電流)に連結したスイッチ520につながる伝導性ワイヤ621が、ワイヤバンドルを通っており、さらに、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのエネルギー要素に繋がっている。上記回路は、Valleylab SurgistatまたはForce1のような、高周波電気外科的ジェネレータの「凝固」制御および伝達ポートから開始される。別体のまたは同様の電気外科的ジェネレータから、ワイヤバンドルが、さらに電気的に伝導性の溶解要素につながる、「cut」(切断電流)制御ボタン510に連結したスイッチにつながる、伝導性要素610を含む。患者を、分散電極625としての使い捨て接地ゲルプレートを用いて、両方の機械に接地させる。患者の皮膚の型に依存して、網状組織保護先端部およびそれに連結した電気外科的組織溶解伝導体に適用した電流のみを使用して、外科医は、美容上許容可能なタイトニングおよび強化が起こる時点まで、真皮組織を電気改変可能であろう。したがって、いくつかの場合(薄い皮膚、年齢、遺伝など)、切断先端部からの単純なエネルギーが、有意に十分な組織収縮、損傷および変化を引き起こしうる場合に、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンからのいかなる型のエネルギーを使用する必要がないかもしれない。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、通常、シャフトの上方に面する側に位置するが、別の平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、本明細書または関連明細書で記述された、いかなる形態の窓/ゾーン放射エネルギーを用いて、シャフトの反対側に配置してよい。
【0058】
図7は、先に記述した先端部80、シャフト90およびハンドル220と同様の器具中に存在する、マクロおよびミクロフラクタイルコヒーレント電磁気光(LASER)/非コヒーレント電磁気(光)、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態の拡大平面または上面図である。平面状の組織を変化させる窓/ゾーン730につながる多数または単一の光ファイバー要素720が、シャフト内を通過するか、外部バンドルに隣接し、あるいはそれに組み込まれている。光ファイバーを通して通過したエネルギーは、フットスイッチによって、電磁気エネルギー供給源にて制御される。一実施形態において、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、レーザー光をシャフトから出射し、その近くの標的組織を照射することを可能にする光学窓730である。中空導波管、または(Phoenix,AzのPolymicro Technologies,Incによって製造された金属コートプラスチックのような)単一または多数の光ファイバーでありうる、光伝達手段が、外部導管710内に含まれる。外部導管はまた、外科レーザーシステムにて一般的に使用されている様に、関節アームでありうる。さらなる制御ワイヤおよび電力が、外部導管を介して、ハンドピースに伝達されうる。しかしながら、電磁気エネルギー照射源からのフットペダル制御または制御インターフェース、ダイアルまたはパネルが、外科医の面倒を少なくし、ハンドピースフィンガー制御製造の費用を減少させる。おそらくゲルマニウムによって作られる、任意の窓730は、レーザー光の出射および熱センサ550によるデータ収集を可能にし、大きさが変更され得る。他の実施形態において、多数の光ファイバーが、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン内の特定の、またはランダムな位置で終結しうる。そのような裸の、または被覆された光ファイバー末端が、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを含む物質から突出し、あるいは面一で、あるいは後退しうる。滅菌可能な酸化エチレンである裸光ファイバーを、好ましくは均一に90度の角度で、熱非伝導性バックグラウンド中で配置してもよいが、0〜180度の種々の角度もまた有効である。好ましい光伝達手段は、使用するレーザーの波長に依存する。加熱された組織から放射される赤外線光もまた、窓を通して回収可能であり、組織の温度を測るために、赤外検出器によって感知可能である。CO2レーザー放射照度に関して、信頼できる供給源には、Santa Clare,CaliforniaのLumenis CorpからのEncore Ultrapulse(登録商標)のような標準の手術室ユニットが含まれ、これは、1〜60ワットにて、2〜22mジュールの連続CO2レーザーエネルギー出力を提供可能であり、Coherent Ultrapulseの古いモデルが好適である(Coherentは現在Lumenisによって所有されている)。シャフトの中空部分が、導波管波として働き、あるいは、レーザー光が、先端部の近くの窓を介して通過し、そこより出射することを可能にする、金属被覆プラスチック光ファイバーまたは導波管を含んでよい。窓は、装置に伝達されるレーザー光に対する出口を許容する。本発明で使用可能なレーザーには、CO2、エルビウムYAG、Nd:YAGおよびYf:YAGのようなパルスおよび連続波レーザーが含まれる。ビーム直径は、当業者によって、標準の様式で変更可能である。しかしながら、本リストは、自己限定の意図はなく、他の波長レーザーを使用可能である。コヒーレント、あるいは、非コヒーレント放射を、(波長の場合おそらく)関節アームまたは光ファイバーによって、それらの供給源より伝達可能であり、ハンドピースに入射し、さらに導波管波および鏡、鏡にて終結している光ファイバー、あるいは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを含む物質の内部に、あるいは当該物質と面一に、あるいは当該物質の外部で終結する光ファイバーを介して、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに仕向けられる。標的組織変性のより大きなマクロ−フラクタイル様領域を作り出す一実施形態は、そのようなLASERエネルギーを、CO2として、直径で0.1mm〜1mmの範囲で、多数のより小さな光ファイバーにスプリットすることであり、光ファイバーを持つCO2レーザーは、Phoenix Az.のPolymicro Technologies,Inc.より製造されている。上記光ファイバーは、LASERエネルギーが、窓から標的組織に放射されるように、軸方向で、または、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに対して放射光を仕向ける鏡に隣接した角度にて、終結しうる。上記光ファイバーは、平面の組織を変化させる窓/ゾーンを含む基材から突出し、あるいは当該基材と面一で、または当該基材に対して奥まって終結しうる。上記窓/ゾーンは、シャフトの残り部分と同種であるか、物質的に同類であり、または平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの電気外科的実施形態に関して記述したものと同様の方法を用いて、それにアニールしてよい。より低い融解温度プラスチックもまた、上記光ファイバーを平面状の組織を変化させる窓/ゾーン内に配置するために好適である。Polymicro Technologiesによって製造されたもののような、1mmのオーダーでの、より少ないが、より大きな光ファイバーを使用して、中間および下方の真皮中の、より広い領域の標的組織の制御された巨視的壊死を作り出してよい。血管供給を残しておく挿入領域における1mm以下の組織破壊の所望の大きさは、変化した組織の合流を回避し、接近した検査または社会的距離において見られる臨床可視傷を減少させるのに役立つ。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの1cm/秒の、標的組織内での前方への移動を仮定すると、3またはそれ以上の光ファイバー末端(好ましくは、アレイには、10のより大きな直径の光ファイバー末端が含まれる)での、1〜1000パルス/秒の範囲の、LASERパルス周波数が、おおよそ臨床的に許容可能であるが、標的組織の制御された巨視的壊死の十分に小さな局所領域をもたらす。過度に強い非パルス連続電磁気放射が、より大きな領域の組織を、新鮮な酸素添加血液へのアクセスから隔離した非遮断様式で、組織に縞を付ける。低強度非パルス電磁気放射は、血液に障害を与えることなく、細胞収縮性応答をもたらす。エネルギーのミクロフラクタイルを内部的に伝達するために、適合レーザー光供給源(Reliant MTZTMSR Laser,Reliant Technologies,Palo Alto,CA)が、その焦点距離を変更し、本実施例のハンドルの近位端に適合させたときに、ランダムまたはパターン化されたLASERを、鏡上へ、ハンドピースおよびシャフトを下って伝達され、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン中の窓から、標的組織上に再指向しうるように、ハンドピースを、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに隣接した鏡に適合させてよい。内部利用のための設定の範囲が存在してよいが、好ましい設定は、外部的に適用されたものよりも32J/sqcmの1.5ミクロンユニット上回るものである。下方の真皮と、接着した皮下の厚さのために、上皮への障害を避ける一方で、上方の真皮に対してつながっている真皮内に、内部から外部に向かってレーザー照射して微視的な壊死跡(Micorscopic Necrotic Debris)を生成する場合、より大きなエネルギーが必要であり得る。電気外科的窓で記述されたものと同様の組織インピーダンスおよび温度モニタリング装置を、LASERエネルギー窓/ゾーン装置との組み合わせで使用してよい。
【0059】
図8は、種々の形態のエネルギーを標的組織に伝達可能な、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン730に導かれる、ハンドル220、シャフト90および先端部80の内部略図の上面図である。光ファイバー、ワイヤリング、伝導性要素、排出チュービング、絶縁ガスまたは流体伝播チュービング、モニタリングリードおよびいかなるの他の制御およびモニタリング連結が、ハンドルおよびシャフトを通っている。任意の温度およびインピーダンスセンサが、シャフトまたは先端部の内部またはその上に存在してよい。強いパルス光放射のための、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態を、同時係属出願の明細書のように、以下のように、構成してよい。強いパルスにおいて、非コヒーレント、非LASER、フィルタードフラッシュランプが、広帯域の可視光を放射する。ESC/Sharplan,Norwood,Massachusettsによって使用されるもののより小さなバージョン(500〜1200nm放射範囲、50J/sqcmフルエンス、4msパルス、550nmフィルター)のようなフラッシュランプが、本実施形態のハンドルまたは窓/ゾーンを占拠しうる。IPLフラッシュランプ調整が、かなりシャフトの厚さを増加させるのであれば、1cmの入り口切開が、解剖学的線にそって、1.5cmの切開に簡単に変形され、1〜1.5cmの垂直切開と組み合わされて、より大きな直径シャフトを挿入できて、縫合も簡単である、小さなA−Tフラップを形成可能である。フラッシュランプが、直接、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンから出射するか、または反射体に反射し、窓を通って出射することが可能な、光および熱照射を放射する。反射体は、光、近赤外および赤外光を伝達する広く種々のガラスからなりうる(例えばクオーツ、融解シリカおよびゲルマニウム)。放射スペクトルが、フィルターにかけられて、所望の効果を獲得する。熱放射または可視照射吸収が、真皮を局所的に熱し、コラーゲンを変化させ、温度センサ制御がオーバーヒートを減少させる。シャフトおよび周辺の顔組織の過剰な加熱をなくすために、フラッシュランプおよび反射体が、低熱伝導性物質によって熱的に隔離されるか、または冷窒素ガスを、シャフトまたはハンドル中の中空部を介して供給可能である。ハンドルは、放射された放射線が窓/ゾーンを通して鏡によって反射されるように、他の場所に存在可能である。高周波マイクロ波放射のための、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態を、また、同時係属出願の明細書のように構成してよく、そのような実施形態において、シャフトが、金属、または、プラスチック、またはセラミックからなり、シャフトは、プラスチック、ポリマー、あるいはセラミックからなる先端部に連結されており、当該先端部は、平面状、相対的に平面状、あるいはわずかに湾曲状の側に露出されるか、あるいは、接着される、全体として偶数個のフェーズドアレイアンテナを備えている。アンテナのフェーズドアレイは、金属(好ましくはステンレス鉄、アルミニウム、金、鉄、または白金)からなる。フェーズドアレイは、1〜10ギガヘルツの範囲で機能可能であり、1〜3mmの侵入深度にて、20ワットまでの出力を生じる。平面状の組織を変化させる窓/ゾーン−730−の凍結療法実施形態は、凍結治療剤を、不活性または絶縁チューブ810を介して伝達するために、0.01cm〜1cmのオーダーで、プラスチックまたは熱耐性のチューブまたは細管740を利用する。凍結治療実施形態において、窒素(196℃)のような冷不活性ガスまたは液体が、一実施形態に対して好適であり、シャフトの外側に位置する極低温容器または保存庫内に維持され、その近くで閉ざされている。冷凍治療剤は、冷凍中(保存期)だけでなく、周辺の内部および外部ヒト環境からの熱エネルギーが、現在解凍している標的組織を加熱し、限定はしないが、細胞器官の細胞内崩壊、細胞膜壊死、結晶化および物質沈殿を含む、損傷を引き起こす解凍期でも、標的組織を変化、変更、損傷または改変する。窒素の副作用は、安定性と、近くで操作している電気外科的または電磁気的装置からの燃焼の阻害である。密度は、液体窒素の冷却能力と比較し、窒素ガスのそれに対して、約1000倍である。その液体形態での窒素は、貯蔵庫から窓まで、大きな厚さの絶縁物なしに、伝達することがより難しい。したがって、ガス、およびほとんどガスである、ガスと流体の混合が、便利なハンドピースの大きさを維持しながら、簡単に制御できうる。1cc/0.1秒〜10秒の間の放射速度にて通過する、摂氏−196〜−30℃を取りうる「窓」温度にて1ccの冷窒素ガスが、冷凍治療の時点での標的組織温度および密度に依存して、標的組織をより正確に変えるために、温度センサフィードバックループ放出によって調節してよい。放出されたガス、または溶解組織平面間の閉じられた空洞に十分な量のガスまで蒸発する流体が、ガスビルドアップおよび圧力750を放出するために、排出チューブまたは導管の利用を必要としている顔を膨らませる。(任意の温度センサ/CPUフィードバックループに加えて)流体放出のフットスイッチ制御または音声作動化制御が、手術する外科医の手が、装置の動きまたは溶解機能の活性化で占有されているので、便利である。
【0060】
組織を変化させる窓/ゾーンの直接圧電物質バージョンが、圧電物質に隣接して通過する標的組織に含まれる水分子に対して、振動エネルギーを与える。温度の上昇が、コラーゲン変化と細胞壁損傷を引き起こすが、しかしながら、超音波エネルギー適用が、細胞内レベルにおいて破壊的効果を持ちうる。圧縮され、曲げられ、またはひずむ場合に、電荷を獲得する結晶が圧電物質である。特定のセラミックウェハーに適用した電気的振動が、超音波の機械的な振動を引き起こす。圧電性の窓/ゾーンに対するエネルギー出力は、1〜30Jの範囲であり、約1cm/秒で動く外科的装置において、1〜6Jの好ましい範囲である。他の全ての実施形態のように、手術中のリアルタイムデータを提供する温度およびインピーダンスセンサが、制御ユニットおよび電力供給とさらに連結して、シャフト中の伝導性要素によってエネルギー付与される圧電物質へのエネルギー入力を改変可能である。また他の実施形態において、熱ガスまたは液体、またはその組み合わせを、標的組織上に窓/ゾーンから噴霧してよい。例えば、コラーゲンは、70℃で変性し、細胞損傷がおき、蒸気または熱水が、種々の機構によって伝達されて、標的組織上に、窓/ゾーンから出ることが可能である。圧力がかかった蒸気を、絶縁、高圧温度耐性ラインを介して、シャフトまたはハンドルの外にある補助水加熱器具から伝達可能である。ラインは、標的組織への伝達の前に、1つまたはそれ以上のチューブに分かれてよく、吸引内腔が相対的に閉じられた空間内のガス放出の結果として発生する過剰な圧力を除去しうる。あるいは、蒸気が、窓/ゾーン内に位置する微小の個々の圧電物質によって生成されうる。この実施形態において、小さな細管が、小さな圧電物質が機能する温度範囲内で、蒸発可能な液体を伝達し、そのような圧電物質は現在、印刷およびインク適用のために使用されている(MicroFab Tech Inc,Royal Cox,Plano,Texas)。水が、圧電物質に伝達されるが、逆行の動きは、一方向マイクロ流体フロー弁システムによって防止される。1〜1,000の圧電物質を、ウォータデボジティングフローシステム中で、水の逆行の動きを防止しているマイクロ流体フロー弁つきで、窓/ゾーン中のアレイに設ける。無作為的、または作為的に、種々の圧電物質が、蒸気の局在領域を作るために、水分子に、振動エネルギーを与えるように、制御可能に作成される。蒸気が、斑点中、または均一の様式で、Teflon(登録商標)または同様のチューブから、出射されて、顔の切開面のいずれかの側で、組織を改変するか、または損傷を負わせる。
【0061】
平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのプロロセラピー実施形態によって、本発明の溶解活性によって形成される組織平面の空洞中で、(限定はしないが、濃塩溶液、酸、塩基、界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ドセシル硫酸ナトリウムおよび高浸透圧食塩水を含む)液体、発泡体、懸濁液、粉末、または組織に制御可能に損傷を負わせるか、線維芽細胞を刺激するか、コラーゲン形成を増加させる能力を持つと知られているいかなる他の形態で、高浸透圧グルコース(D−グルコース)、モルフエートナトリウム、およびフェノールおよび他の線維症誘導化学物質または混合物の滴注入が提供される。酸または塩基を、線維症を誘導するために、意図的に組織に損傷を負わせるために使用する場合、それらの反対のもので中和してよく、例えば、酸溶液が、損傷を誘導し、希釈重炭酸ナトリウム洗浄によって中和する。ヒト組織を、線維芽細胞/コラーゲン応答に、炎症をおこさせるか、または制御して損傷を起こさせることができる非溶液には、限定をすべきではないが、シリコーン/食塩水懸濁液、コラーゲン懸濁液、脂肪小球/油水懸濁液、砂、ガラス、炭素および炭素化有機物質、プラスチック顆粒、他の不溶性顆粒、石けん、土微生物、植物または動物が含まれうる。そのような物質は、コラーゲン/線維が細胞増殖を伴って微小肉芽腫性応答を引き起こす。0.01cm〜1cmのオーダーでの、プラスチックまたは圧力耐性チューブまたは細管が、不活性または絶縁チューブを介して、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのプロロセラピー放射実施形態に、プロロセラピー薬剤を伝達しうる。上記細管は、標的表面上にプロロセラピー薬剤の噴霧分散を許容するために、他の実施形態で小スプレーノズル中で終結してよい。プロロセラピー実施形態において、プロロセラピー薬剤または他の組織を変化させる医薬品は、シャフトの外に位置するIVバッグまたは他のタンク内で作製されており、その近くで閉じられている。IVバッグからの流体の重力による進行が、「窓/ゾーン」上へのシャフトを介した数メーターのIVチューブを介して、プロロセラピー薬剤を分散するのに十分である。滴下または噴霧分散のために、プロロセラピー薬剤を、限定はしないが、蠕動ポンプ、加圧ガス滴下、電動注入システムおよび加圧可能貯蔵容器を含む、当分野で公知の多数の方法によって、貯蔵容器より通路に供給され得る。流速および圧力速度は、濃度、容量、所望の組織収縮時間および適用した薬剤の型に依存して変化してよく、0.01cc〜10cc/分で変化してよい。(任意の温度センサ/CPUフィードバックループに加えて)流体放出のフットスイッチ制御または音声作動化制御が、手術する外科医の手が、装置の動きまたは装置の溶解機能の作動化で占有されているので、便利である。
【0062】
均一加熱要素の平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、溶解セグメント中の高周波要素から独立した様式で、ハンドルにて制御されて給電されるシャフトを通って通過する、絶縁伝導性要素に連結した近位チップの一方の側に均一組織加熱要素を組み込むことによって構成してよい。その近くの温度センサが、標的組織に制御してエネルギーを分配するために、外科医またはコンピュータに、フィードバックを生成するか、音声出力を伝えるために、組織温度をモニタする。このループはしたがって、温度組織障害を制御し、収縮結果を最適化しうる。温度センサは、赤外線型、光ファイバー型、電子型、光蛍光型であってよく、それぞれは先行技術で公知であり、したがってこれらの詳細な記述は、必要無いと考える。
【0063】
温度によりエネルギーが付与される実施形態のための平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、先端部がシャフトと同様の金属または物質から一体的に形成され、あるいは延出であるようなシャフトから、熱エネルギーが逃げることを許容する。先端部は、また、電気的に非伝導性であり、低熱伝導性である物質から構成されてよく、そのような物質は、磁器、セラミックス、およびプラスチックでありうる。先端部およびシャフトの部分は、皮膚下での装置のなめらかな移動を促進するために、Teflon(登録商標)で覆ってよい。装置内の熱フィラメントを、連結ワイヤを通して電流を流すことによって加熱し、ワイヤの強さによって放物面の穴内で、適所にしっかりと維持する。あるいは、フィラメントをシャフトに固着させる。熱フィラメントは、直接、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンから出射するか、または反射体で反射して、窓を通して出射することが可能な、光および熱放射を発する。反射体は、窓から放射された全ての光および温度照射を効果的に収集するために、放物線形態を持ちうる。熱フィラメントは、高出力光バブルで使用したのと同様の、タングステン炭化物フィラメントでありうる。波長は、フィラメント温度/電流を調整することで調整可能および制御可能である。窓は、光学、近赤外および赤外光を放射する、広く種々のガラスから選択可能である(例えばクオーツ、溶解シリカおよびゲルマニウム)。組織侵入深度は、光の波長に依存する(例えば1μmは10mm侵入し、10μmは0.02mm侵入する)。熱フィラメントからの広い放射スペクトルは、フィルタリングされて、所望の組織効果を達成可能である。特定のフィルタリングにおいて、およそ70度の温度まで真皮を熱する放射スペクトルによって、所望のコラーゲンの収縮およびタイトニングが引き起こされうる。最適スペクトルフィルタリングは、皮膚の厚さおよび構造に依存する。電気ワイヤによって制御ユニットに連結した温度センサが、シャフトと接触した組織の温度をモニタする。シャフトおよび周辺の顔組織の過剰な加熱をなくすために、加熱要素および反射体が、低熱伝導性物質によって、熱的に隔離される。加熱要素は、シャフトにふれないことで隔離し、一方で反射体は、シャフトに接着する場所で隔離層を持ちうる。さらに、冷窒素ガスがチューブを通って注入され、中空部を通って供給されて先端部及びシャフトを冷却する。中空シャフトを介した、窒素ガス(または他の不活性ガス)のフローがまた、フィラメントに対する酸素障害を減少させる。同時係属出願の明細書での他の実施形態は、放射された光学および温度照射が、窓を介して鏡で反射する一方で、ハンドル中に熱フィラメントを配置する。同時係属出願の明細書中の他の実施形態によって、組織加熱が、ワイヤを通した電流の流れが、利用者が選択した温度まで、単一または多数の要素からなる抵抗負荷を加熱する加熱表面と直接接触することによって達成される。抵抗負荷は、薄膜抵抗であってよく、膜温度は、測定された抵抗値から推測されうる。あるいは、加熱要素の近くに配置された、離れた温度センサが温度を測定し、これが、抵抗負荷を通る電流を制御するために、制御ユニットに送られる。冷ガスまたは液体を、チューブを通して注入し、シャフトを通して供給することができる。また、加熱要素は、ペルチェ熱電冷却素子の熱い側であり、40℃までの差異を伴う室温以下に反対の表面を有利に冷却する。熱が、磁気または摩擦手法を介して誘導される熱的実施形態は、ほぼ同様の組織変化を引き起こしうる。
【0064】
装置の全ての実施形態において、シャフトを、手術の間に、装置に対する、組織粘着から摩擦を減少させるために、Teflon(登録商標)のような生物適合性非粘性物質でコート可能である。
【0065】
本発明はまた、有機または無機移植片の移植のための、ヒト組織平面または局所中で、よく定義された、制限された、または隔離されたポケットを作製可能でもある。例えば、横たわる頬骨の形状、およびさらなる所望の外見を模倣している領域に対して、「弱い」頬骨にわたる、出願人および出願人の先行関連技術の操作によって、有機または無機移植可能液体または半固体が注入されるポケットが生み出される。現在の移植可能な物質には、限定はしないが、吸収可能構造物質、ポリグラクト酸(Vicryl(登録商標)、Polysorb(登録商標))、ポリグリコール酸(Dexon(登録商標))、ポリジオキサノン(PDS II(登録商標))、グリコール酸(Maxon(登録商標))、ポリグレカプロン25(Monocryl(登録商標))、Glycoer 631(Biosyn(登録商標))、外科腸(プレーン)、外科腸(クロミック)、外科腸(高速吸収)が含まれる。非吸収構造物質:ナイロン(Ethilon(登録商標)、Dermalon(登録商標)、Nurulon(登録商標)、Surgilon(登録商標))−網状または非網状。
【0066】
ポリプロピレン(Prolene(登録商標)、Surgilene(登録商標)、Surgipro(登録商標))、シルク、ポリエステル(Dacron(登録商標)、Mersilene(登録商標)、Ethibond(登録商標))、ポリブチエステル(Novafil(登録商標))、手術ステンレス鉄(登録商標)。拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)(Gore−Tex(登録商標)、SoftForm(登録商標))、ポリエチレン(Dacron(登録商標))、ポリプロピレン(Prolene(登録商標)、Marlex(登録商標))、ポリグラチン(Vicryl(登録商標)、Dexon(登録商標))、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、ポリプロピレン/ポリグラクチン(Vypro(登録商標))、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(一側面が、ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースによってコートされたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシルメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科メッシュ(Surgical Mesh)、ULTRAPRO(登録商標)、部分的に吸収可能な低分子メッシュ外科チタンメッシュ(Partially Absorbable Lightweight Mesh Surgical Titanium Mesh)(登録商標)を限定はしないが含む移植片/メッシュ。ウシコラーゲン(Zyderm(登録商標)コラーゲンI、Zyderm(登録商標)コラーゲンII、Zyplast(登録商標))、ヒト由来コラーゲン(Deramologen(登録商標)、Cymetra(登録商標))、死体大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ブタコラーゲン、ヒアルロン酸誘導体(Restylane(登録商標)、Hylaform(登録商標)、Hylan B(登録商標)ゲル、Perlane(登録商標))、Alloderm(登録商標)(無細胞同種移植皮膚マトリックス)、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン金属合金、ビタリウム金属合金、シリコーン、ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、および非セラミックヒドロキシアパタイトを限定はしないが含む混合型物質。
【0067】
数十年間、形成外科医は、生物学的および非生物学的、有機および無機メッシュを、欠陥を改善し、支持を貸すために顔内に挿入してきており、また支持を提供し、そしてヘルニア組織を食い止めるために、腹部および足の付け根のような他の領域へ挿入してきている。しかしながら、メッシュの配置が、独自に、埋め込まれるべきメッシュのために、大きな可能性のあるフリーな表面積を許容可能であり、一方で、そのような大きなメッシュを、最小の侵襲性切開を介してフィットさせる、本発明および同時係属出願で必要でありうるよりも、より大きな外科開口を必要とした。メッシュは、コットンおよびシルクを含む、体反応性有機基質、プラスチック、ポリプロピレンまたはGore−Tex(登録商標)(低密度ポルエチレン)のような、体不活性有機基質、中間の物質、例えばナイロンが最低限反応性である、ステンレス鉄または他の金属およびシリコーンのような無機基質からなってよい。メッシュは、最低限の侵襲性入り口傷を介して挿入された後、分離された、任意のまたは全ての組織平面を占有するために、広げられるか、展開されてよい。メッシュは、ほとんど耳たぶから耳たぶまで広がり、縫い目を固定した場合にスリングとして機能するように、上首にて伸張するように構成可能である。一方、メッシュ固定を、特定方向に仕向けられた縫い目タイトニングのための支持メッシュを含む組織平面の小さな部分を再開口する前に、数ヶ月にわたり、遅延させるか、または所定の場所で治癒を許容可能である(または線維=コラーゲン形態)。沈着メッシュを、張力および/または支持を作るために、すぐに縫うことが可能である。メッシュの位置および適切なほどきを、内視鏡によって、またはポータブルX線によって、金属または要素または化合物での、放射不透明着色または縫い取りを介して、決定することができる。メッシュは、滅菌の前に、物質を、サンドブラスティングにかける、すれる、または化学的に変えることによって、入ってくるコラーゲンおよび線維組織に対して「粘着性」を作りだすことができる。外科用装置はまた、低侵襲性様式で、「頬骨」型のようなよく定義されたインプラント、または流体、半固体またはあまり定義されていない他のインプラントを沈着するために使用可能である。ラックスまたは脱出組織の懸濁に対する必要性に依存して、以下のような生物学的に適合性のある有機または無機物質の、ネット、メッシュまたはスリングを、迅速な構造固定化またはタイトニングのために移植してよい。あるいは、生物適合性物質が、後または遅延手術手順のために、基礎をなす組織を強化するように、「適所で治癒」を許容されてよい。以下の可能性ある埋め込み可能な生物吸収可能、および不可能物質のリストは、包括的ではなく、限定する意図はない。ポリグラクト酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、グリコール酸、ポリグレカプロン25、グリコエル631、ナイロン、ポリプロピレン、シルク、コットン、ポリエステル、ポリブテステル、外科ステンレス鉄、拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリエチレン、ポリグラクチン、ポリエチレン、テレフタル酸、Dacron(登録商標)、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(一側面が、ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースによってコートされたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシルメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科メッシュ、ULTRAPRO(登録商標)、部分的に吸収可能な低分子メッシュ(Partially Absorbable Lightweight Mesh)、外科チタンメッシュ(Surgical Titanium Mesh)(登録商標)、ウシまたはヒトまたはブタ由来コラーゲン、死体大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ヒアルロン酸誘導体、Alloderm(登録商標)(無細胞同種移植皮膚マトリックス)、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン金属合金、ビタリウム金属合金、ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、および非セラミックヒドロキシアパタイト。例えば、Goretex(登録商標)スリングは、線維組織間で、切開が耳の下領域である場合に、首の下、右から左の乳様突起領域での、鉗子、フック、クランプおよび、可鍛ガイド−ワイヤのような典型的な外科器具を用いて、大きな横たわる溶解顔平面内に、最小の切開を通して糸で通してよい。メッシュは、いったん最小切開部位を通して溶解顔平面に供給され、任意の切開部位に位置するプローブまたは器具を介して、所定位置に操作したらば、展開してよく、メッシュの適切な配置は、内視鏡で、光ファイバーで、また、超音波診断で検出してよい。金属糸のような金属タグを、メッシュのエッジに断続的に縫い、とりわけメッシュがそれ自身いかなる放射線不透過(radio-opaque)生物適合性物質からなるか、またはそのような物質に接着している場合に、放射性物質評価が可能である。「ローラ」の中心を通して通過する、ルーズな<6cmのワイヤまたは単線維状プラスチックループと適合した<2cm幅であるが、<1cmの厚さのローラ上の小さなメッシュを、切開部位内に供給し、プローブ、器具または可鍛フックで受け取り、他の切開部位を用いて種々の方向で、メッシュを展開する。あるいは、正確な、分離された、均一の組織ポケットを、外科医によって選択された組織平面レベルにて、胸骨隆起(頬骨)のような領域にわって形成するために、器具を、より限定された様式で使用してよく、標準のインプラントが、スカルペルによる傷入り口の拡大をともない、または他の場所、例えば口内より、器具入り口切開を通して埋め込んでよい。正確なポケットは、器具が作り出すポケットの形態に制限され、設定時に圧力を適用することによって、指で形を作るか、テンプレートで形を作ることが可能な、生物適合性熱硬化性または時間設定または反応物質設定軟発泡体、を受け取るように形成される。上記のいかなる手法に続いて、2つの吸収可能な埋設5−0 Monocryl(登録商標)(Ethicon division of Johnson & Johnson)、Piscataway,New Jersey)縫合が各切開に行われる。包帯は通常必要なく、患者は仕事に戻るか、家でリラックスしてよい。あるいは、明白なプロロセラピーまたはインプラント可能な物質を配置する場合、フロス−フィラメント包帯を24〜48時間、顔の周りに適用してよい。患者が腫れるまたは出血する傾向にある場合、小さなジャクソン−プラット(Jackson−Pratt)ドレーンを、任意の切開部位を通して配置し、包帯の下の位置に縫合してよい。
【0068】
計画陳腐化は、長期にわたり、器具の適切な性能と品質を維持することに不可欠である。ハードウェアあるいは例えばカードまたはチップ上のソフトウエアが、上記実施形態の回路および/または光ファイバーのいずれかの部分内、部分に沿って、または部分間で、挿入される。カードまたはチップ、または、他の利用モニタリングサブデバイスを、ハンドルまたは隣接する電気外科的ジェネレータのような場所位置における受信領域内に挿入してよく、限定はしないが、切断電流、凝固電流またはブレンド弁の時間利用を含むデータを記録可能である。回路、光ファイバー、または、他のエネルギー伝達機構内に埋め込まれたサブデバイスは、再活性化に関していくつかの基準の型を満たさない場合に、器具の機能を終了させることができる。基準は、支払いに続く、パスワード、新規カードまたはチップを得ることでもよい。この、そして他の、現在当分野で公知の測定、モニタまたは制限利用に関する計画を、本明細書で示した実施形態と一緒に利用してよい。
【0069】
手術手順:インフォームドコンセントの後、12時間飲食をせず、患者を仰向け位置に配置する。顔および首を、ヨウ素またはクロルヘキシジンのような、標準の手術前クレンザーで清掃する。1cmの最小切開部位を、外科医の指示により、耳状面または耳下線に沿った任意の位置でマークする。さらに1cmの最小切開部位を、首に達するように、顎下(あごの下)領域を含んでよい領域で、そして切開を隠すために、額の生え際で、手術マーカーにてマークする。危険性のある運動神経(下顎縁神経、顔面神経の正面枝、脊髄副神経)の領域と重なっている皮膚の小さなゾーンを、手術マーカーの点線で境界をさだめる。この点まで、患者が、静脈内にうっすら鎮静するか、または気管内チューブまたはLMA(喉頭部マスク気道)による一般的な麻酔を受けるかの選択を選び、ただしほとんどの患者は、手順の残りを耐えるために、これらの処置を必要としない。手術的にマークした切開部位をさらに洗浄し、ついで、それぞれ1:100,000エピネフリンとの、1ccのみの、1%リドカインを注射し、3分間安定させる。各領域を、表皮および真皮を介して、皮下層まで、#15スカルペル刃で切開し、フォアハンド部位は、この領域のはげを防止するために、毛嚢に平行して切開されるべきである。1リットルのKlein腫れ上がり溶液を、以下のレシピで調製した。1リットルの通常の生理食塩水内で、40ccの2%リドカインと10ccの10mEq/LのNaHCO3、および1:1,000エピネフリンを混合する。50cc〜200ccのKlein腫れ上がり溶液のみを、各切開部位によって、最終的にフェイシャルタイトニング器具のための後の通過の方向でありうるベクトルと同様のファニング運動(fanning motion)にて、脊髄麻酔ニードルまたは2mmくさび−チップまたはスパチュラ−チップ流体滴下カテーテルを用いて、皮下層内に到達可能な領域中に、迅速に蠕動ポンプを使用する。Klein腫れ上がり滴下のために必要な数分の後、Klein溶液を15分間、最大効果のために定着させる。本明細書で記述した、選択した装置実施形態の1つを無菌で維持し、1つまたはそれ以上の電気外科的ジェネレータ、またはレーザーまたは他のエネルギー形態生成装置に接続する。電気外科的窓/ゾーン実施形態を使用する前に、電気外科的ジェネレータを、好ましい切断および凝固設定に設定する。選択した装置を、1つの切開部位内に挿入し、ハンドルで、しっかりと固定し、リフティングを生じさせながら、軸方向に強制的に押す。装置をフットスイッチまたはハンドルロッカーまたは活性化ボタンによって活性化する一方で、通常まぶた領域または唇、または表面運動神経の区画された領域に入ることなく、可能な限り、スポーク−ホイール様式で、切開部位から放射状の直線に沿って運動を開始する。溶解されている組織の品質、患者に年齢、以前のフェイシャル手術歴、病歴、身体測定、患者のデモグラフィックスに依存して、組織平面組織を変化させる窓/ゾーンを、真皮にエネルギーを与えるために、「フェイスアップ」を活性化するか、または脂肪酸を漏らし、引き続き、反対の皮膚層線維芽細胞を刺激して、コラーゲンを製造させる、炎症細胞およびメディエータを引き寄せる皮下にエネルギーを与えるために「フェイスダウン」を活性化してよく、「フェイスアップ」と「フェイスダウン」の組み合わせも使用可能である。基礎をなす皮下組織に損傷を負わせる、または「脂肪を加熱する」ことによって、過剰に垂れ下がっている皮膚フラップへ伝達する皮下層中に炎症を引き起こし、これが皮膚炎症、したがって収縮を引き起こす(発行されていない。医学雑誌に投稿される原稿を準備中)。同様に、炭化または他の崩壊を引き起こすために筋肉に損傷を与えること(この場合、ほとんどの首の正面を包む広頸筋)が、広頸筋および過剰に垂れ下がっている真皮フラップにおいて、同様の収縮性応答を引き起こしうる。炭素および炭素化有機化学物質(物質)は、物質を包み込み、消化すべきマクロファージを連れてくること、炎症細胞集合、それらの結果である組織カスケードおよび組織改変の細胞メディエータの漏出を誘導すること、を含む、種々の経路を介して、炎症をおそらく誘導する。さらに、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンからのエネルギー適用が、推進部分とは反対に、ストロークの引き部分にて発生しうる。推進部分は、ほとんどの冷環境を、電気外科的組織溶解要素に関連したエネルギーレベルで変化しうる、窓/ゾーンに提供してよいか、またはしなくてよい。例えば氷冷水に浸したタオルまたは外部コンフォーミングバッグを通して循環させたような氷冷水外部冷却装置を、逆温度勾配を促進するために、処置の前、間または後に顔皮膚に適用してよい。使用したエネルギーの型および量を含む多数の因子に依存して、さらなる溶解組織平面改変が、シャフト中またはそれにそって含まれるカナルを介して注入されうるプロロセラピー溶液を使用して、または別のカテーテル機構によって必要著されうる。250ccの25% NaCl(高浸透圧食塩水)のような溶液を、活性化した器具通過に続く新鮮に裂かれた顔平面間空間内にしみこませ、マッサージをし、10分間座ったままにし、ついで切開部分を介してしぼり、ついで腫れ上がった溶液をしみこんだ、別のカテーテルシステム中にしみこませた通常の生理食塩水2フラッシュで中和し、ついで同様の切開部位を介して絞り出す。組織線維症およびヒト関節の膠原化を増強することが当分野で公知のプロロセラピー試薬には、高浸透圧グルコース(D−グルコース)、モルフエートナトリウム、およびフェノールのような硬化性または増殖性溶液が含まれる。液体、発泡体、懸濁液、粉末、または線維芽細胞を刺激し、(限定はしないが、デオキシクロレートナトリウム、ポリドカノール、ドセシル硫酸ナトリウムを含む)硬化性を増加させる能力を持つことが公知である他の任意の形態での線維症誘導化学物質または混合物を、同時に、先に記述した25%NaClにしみこませてよい。酸または塩基を、線維症を誘導するために、組織に故意に損傷を負わせる他面位使用する場合、それらの反対のもので中和してよく、例えば、酸溶液が、損傷を誘導し、希釈重炭酸ナトリウム洗浄によって中和する。
【0070】
励起された相対的な窪みまたは組織を変化させる窓/ゾーンのいずれかの通路の利用の、あごひげおよび区部領域の可能のある利点は、この設計が固有に、毛球の破壊を引き起こす、下方レベルの毛球にて、切断区画を配置するので、男性で標準の設定で脱毛が起きることである。再増殖は通常上記損傷にともなって阻止される。
【0071】
好ましい実施形態および本発明の利用の方法の以上の記述は、例示および記述の目的のために示され、包括的、または開示された正確な形態に対する制限の意図はない。多くの変形例および変更が、以上の教示に関して可能である。実施形態は、本発明の原理、およびその実際の適用を最もよく説明するために選択され、記述されており、それによって当業者が、種々の実施形態で、そして意図される特定の利用に適した種々の変形例をともなって、本発明を最もよく利用することが可能になる。
【関連出願】
【0001】
本願は、2004年7月30日に出願され参照により本明細書に組み込まれる“Facial Tissue Strengthening and Tightening Device and Methods”という名称の米国特許出願第10/903,325の優先権を主張する。
本願は、2000年1月22日に出願された“Face−Lifting Device”という名称の米国特許出願第09/749,497号、1999年12月30日に出願された“Surgical Device For Performing Face−Lifting Surgery Using Radio Frequency Energy”という名称の米国特許出願第09/475,635号、現米国特許第6,440,121号、2000年1月5日に出願された“Surgical Device For Performing Face−Lifting Surgery Using Electromagnetic Radiation”という名称の米国特許出願第09/478,172号、現米国特許第6,432,101号、および2000年6月6日に出願された“Thermal Radiation Facelift Device”という名称の米国特許出願第09/588,436号、現米国特許第6,391,023号の一部継続出願であり、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明はフェイスリフティング装置に関する。しかしながらより詳細には、本願およびこれらの同時係属出願は、新たに分割された組織面のエネルギー変化による組織のタイトニングを伴う、正確かつ均一で平面的な組織の分離を介してのフェイスリフティングを実施する。この装置は、最小限の切開によって、皮膚の表面の下で作動する。本発明は、壁がなくアンダーマインされた1000cm2を超える顔面の皮膚を、1cmの長さのわずか三箇所の切開を利用して20分間未満で生成することができる、先端部構成だけである。本発明は、表面下の広い面積および体積の組織に劇的かつ均一に影響を与えることができるが、臨床的に現れる切開痕が比較的小さく、回復期間が比較的短いために、この装置を使用することは、侵襲が最低限の美容外科手術とみなされるだろう。本発明はさらに、有機性および無機性の化学物質および材料を同時に適用することを介した、分割された組織面のエネルギーの効果を高めるための付随する方法に関する。本願および関連する出願の目標は、最低限の侵襲と表皮の完全な回避を伴った、線維組織のトンネルを残すことがない、効果的かつ均一なヒトの組織面の分離および分割であり、付随して離れた目に見えない血管を凝固させることであり、そして分割された組織面の両側の組織をエネルギー的に変化させて、コラーゲン形成を介して組織の収縮および強化を導くことである。さらに、(線維組織のトンネルを残さずに)ヒトの顔面の組織面を完全かつ効果的に分離することの独自のかつ重要な副次的な利点は、深部にある線維性の付着をアンダーカットすることを介して、標的である顔の表面組織におけるしわ、起伏、ひだまたは不具合の再形成を妨害することである。
【背景技術】
【0003】
動物およびヒトの皮膚は通常、少なくとも3層から成る。これらの層は(i)色素細胞および毛穴を含む最も外側の表面の表皮、(ii)真皮すなわちleather層、および(iii)通常、脂肪、線維組織または筋肉である真皮下の層を含む。多くの若返らせる方法のエネルギーの標的は真皮であり、これは大部分が線維芽細胞から構成される。線維芽細胞は、真皮のためのコラーゲンのベッドやヒアルロン酸などの細胞質基質を生産する。外傷などの真皮の障害が生じると、線維芽細胞が活性化され、新たな修繕のために強化だけではなく収縮されたコラーゲンも生産され、従って回復中の組織をタイトニングし、閉じる。コラーゲンは、人体のほぼ全てに見られる基礎的な構造タンパク質である。個体の人種、場所、年齢およびこれまでの外傷に応じて、コラーゲンは表皮の5%未満、真皮の半分および皮下の約20%に存在する。迅速に生じるコラーゲンの収縮は多くの場合、個々のコラーゲン線維の軸に平行するものであり、これは、染色し顕微鏡で観察した時に見られるようなコラーゲン鎖の方向におおよそ相当している。コラーゲンへの熱的ダメージは、架橋されたコラーゲン分子の加水分解および水素結合の再形成によって引き起こされ、おそらく特徴のあるコラーゲンの3本螺旋の一部または全てが失われるという結果をもたらすだろう。外傷およびいくつかの病気の結果として新たなコラーゲンが形成される、新たなコラーゲンは技術的には瘢痕組織である。それにも関わらず、既に日光による障害を受けた女性の顔に深いケミカルピーリングが行われた後の場合で見られるように、制御された均一な瘢痕組織の形成は医学的に有益であり、外観的に望ましい。したがって、望ましく、均一で制御されたやり方での新たなコラーゲンの形成によって、組織の強化およびタイトニングが導かれるだろう。均一性(uniformity)が伴わないヒトの顔においては、単にdeformityが存在するだけであることが言われてきた。
【0004】
現在のところ、次の利点を有する外科用装置についての必要性が存在する:1)侵襲が最低限の挿入−わずか三箇所の、1インチの3/8の切開を介して顔面および頸部の全体を処置すること、2a)線維(コラーゲン性)組織のトンネルを残すことなく、組織層を正確に水平方向/接線方向に分離すること、さらに、[目に見えるしわ、ひだ、裂け目のように表面で見られる]真皮からより深い構造を保持するありとあらゆる線維性の結合を破壊するために真っ直ぐで水平方向のトラッキングを維持すると同時に、神経および血管が重なったネットワークを保持すること、2b)先端部のエネルギー付与をカットすること−内視鏡の使用は厄介で時間を浪費するので、最小限の切開部から遠すぎるために肉眼で見ることができない箇所に位置する血管を凝固させること、3)スキンタイトニングおよび強化を導く線維芽細胞/コラーゲンを変化させる、誘導するまたは刺激する能力を有するエネルギーを、表面下の組織に直接付与し、それによって極めて敏感で傷つきやすい表皮を完全に迂回し、それによって、目に見える表面の傷跡の形成および色素の欠失/超過を避けること。
【0005】
出願人は、次の必要性に応える:1)傷口に到達するための普及している外科用装置をほとんど使うことのない、侵襲が最低限の外科手術、2)患者の迅速な回復と治癒、3)膨潤麻酔法を使用できる能力、4)表皮の完全な回避または迂回、5)血管を凝固させると同時に、顔および頸部におけるヒトの組織面の効果的な分離および分割のための20分間の手術時間、6)分割された組織面に隣接する組織を同時に変化させる能力と、それによるコラーゲン再形成、収縮および強化の誘導、7)再形成と再付着が生じないような、真皮とより深い皮膚構造との間にある線維性の結合要素の全ての完全な破壊と分離、従って、収縮をもたらすヒーリング段階の後で顔の表面組織における標的のしわ、起伏、ひだまたは不具合が再度現れるであろう機会の減少。現在のところ、医学文献においては、これらの関心事の全てに同時に対応した装置または方法は存在しない。単純な膨潤麻酔を挿入した後、熟練者によるヒトの顔面の処置には、縫合を含めてわずかに15分間しか要しないと推定される。
【0006】
出願人の従来技術において、(外科的な)切断、(外科的な)溶解、鋭的なアンダーマイニングおよび鈍的なアンダーマイニングを規定した。鋭利な器具によるアンダーマイニングは、形成手術における主力であるが、フェイスリフトを実施する熟練した形成外科医でさえ、鋭的なアンダーマイニングを実施する間に、その時々において正確な組織面を「見失う」ことがある。極めて腕が良い熟練者であっても、以前の外科的な傷または異常な生体構造が、鋭いハサミまたはメスで組織を切開/アンダーマイニングしている間の完全な外科手術を妨害することがある。鈍的なアンダーマイニングでは、組織の中の最も抵抗が少ない経路を探すために、丸みを帯びた鋭利でない先端を備えた器具、またはヒトの指さえ採用する。一旦、所望の平面を外科医が見つけると、鈍的な切開によって、(顔面の筋肉への)顔面の血管または神経などの重要な構造物に外傷または損傷を与える可能性を減少させるという利益が提供される。それによって、出血または永久的な顔面の麻痺の可能性が減少する。残念ながら、ヒトの顔面に存在するきわめて線維性の組織の間で鈍的なアンダーマイニングのみを行うことは、厚い線維性の壁を伴う不均整のトンネルを生じさせる。
【0007】
レーザーを利用する顔面を若返らせる従来の技術の不利な点は、前述の参照された特許および出願人の特許に記載されている。手動のエネルギー以外のもので切断する従来のフェイスリフティング器具は、エネルギーを付与されたフェイスリフティング切開の間に、均一な、壁が無い組織面を提供することができない。電気エネルギー補助フェイスリフティング法を用いる際、従来のレーザーは、顔面内の組織にエネルギーを与えるために患者の外側の位置からそのまま照射し、極めて不正確なやり方で切断しなければならない(“Manual of Tumescent Liposculpture and Laser Cosmetic Surgery”,by Cook,R.C.and Cook,K.K.,Lippincott,Williams,and Wilkins,Philadelphia ISBN:0−7817−1987−9,1999を参照のこと)。現在のところ深い真皮組織は、正確さをほとんど伴うこと無く処置され、変化させられまたは障害を与えられる。前述の技術に由来する合併症が、JacobsらによるDermatologic Surgery 26:625−632,2000に要約されている。
【0008】
電気外科用装置を用いる従来のフェイスリフティング技術の不利な点は、参照された特許および出願人の特許に規定されている。
【0009】
全てのヒトにそれらの色素の色とテクスチャーを与える、紙のように薄い皮膚の層は、表皮である。残念ながら、現在まで存在する(注射可能な皮膚の充填化合物を除く)事実上あらゆる皮膚の再生システムおよびさらには従来のフェイスリフティング手術(耳の周りの皮膚を切り開く場合が考えられる)は、真皮に到達し処置しようとする場合、表皮を通り抜ける必要がある。表皮およびその成分の構造に与える損傷は、多くの場合、傷跡に見られるように、望ましくない着色または色の欠失を皮膚に生じさせる。この十年間に亘る、科学者および技術者にとっての皮膚の再生処置に関する主要な検討事項は、薄いが重要な表皮及び隣接する上側真皮層への損傷をどのように許容するかである。
【0010】
本願は、真皮に隣接した組織面、例えば皮下(脂肪)層、に対するかなりの外傷が、おそらくは炎症性メディエータまたは組織面間を横切る炎症性細胞によって、真皮を覆っている対向する層の収縮を誘導することができるという最初に提出された報告としての役割を有するだろう。本発明および関連する特許による、真皮における順序正しくかつ正確な新たなコラーゲンの形成(ネオコラーゲネシス)によって、所望の組織の強化およびタイトニングが導かれるであろう。ヒトの顔面の皮膚が老化するにつれて、形成外科医が顔面の縫合−締付に用いる、組織の層の中でいくつかの最も強いもののうちのいくつか、すなわち筋膜またはSMAS=表在性筋腱膜機構として知られる線維層が薄くかつ弱くなる。病気および食習慣および化学物質への曝露などの環境因子も、それらに影響を与える。本発明の種々の実施形態をこれらの層に沿って通過させることができ、正確に供給された外傷を与えるかまたは組織を変化させるエネルギーを、装置が生じさせた均一の組織面にこの装置が与える結果として線維芽細胞を活性化し、コラーゲンの量を増加させ、従って、老化した層の肥厚化と強化がなされる。わずかに三箇所の、侵襲が最低限の1cmの切開を利用するこの装置が規定する巨大で緻密であって血が無い表面下の平面において、さらなる強化が必要な場合、三箇所の最低限の切開によって、補強メッシュ、つなぎ網、有機材料および/または無機材料から形成されたスリング、およびフェイシャルインプラントを顔面に導入することが可能となる。本発明者らが知る限り、フェイシャルタイトニングまたは強化についてプロロセラピー用薬物が既述されたことは無く、なぜなら、おそらくは、プロロセラピー用となり得る薬物の化学勾配が作用し得る組織面であって、均一な顔面の組織面を正確に作り出すことが可能な器具が、現在まで存在しないからであろう。出願人の発明によって誘導された均一な顔面組織の面の形成に続いて、プロロセラピー用流体を最小限の切開内に注入して、本装置の機能を高めたり、またはそれら自身の主要な効果を引き起こしたりすることが出来る。
【0011】
外部から適用されるフラクショナル・フォトサーモリシスは、本発明および関連技術と区別される。フラクショナル・フォトサーモリシス(FP)は、Rox Anderson:“Fractional Photothermolysis:A New Concept for Cutaneous Remodeling Using Microscopic Patterns of Thermal Injury”published in Lasers in Surgery and Medicine,volume 34,pages 424−438,2004 by Manstein D,Herron S,Tanner H and Anderson R、によって詳述されたものがごく最近に出版された。Andersonは、「光で老化した皮膚を修復する効果的で安全なレーザー処置法に対する需要が増加している。二種類の処置の様相、外科的な皮膚の若返り法(ASR)および非外科的な真皮のリモデリング法(NDR)、がこの需要に対応するために開発されてきた。しかしながら、現在利用可能な全てのレーザー処置法には大きな課題が示されており、これらのレーザーシステムは通常、限られた患者に依存する処置の範囲にのみ安全で効果的に作動する」と述べている。この狭い範囲についての主な理由は、表皮が極めて繊細なことにある。Andersonは、「研究結果は、リチデス(しわ)および日光弾性症の治療の効果は、熱的ダメージの深度の増加と共に向上することを示唆している[Andersonの参考文献9]と提唱している。リチデスの治療にとって最も効果が高いエルビウム:YAG(イットリウム−アルミニウム−ガーネット)レーザーのパルスの持続期間をより長くして用いて、未解決の熱的ダメージの深度を増加させる[参考文献10]。効果を犠牲にすること無く傷の治癒を促進するために、ASRについて全てを含めたアプローチが一般的になった[参考文献11]。ASRの手法に関連する課題を解決するために、真皮組織に選択的にダメージを与えて傷害反応を誘導するが、表皮へのダメージは避けるいわゆるNDRの技術が浮上した[参考文献12−25]。この技術において、レーザー処理を、表層の皮膚を適切な時間冷却することと組み合わせることによって、表皮の損傷を伴わない制御された真皮の加熱が実現される。熱的ダメージを受けた真皮組織に対する傷害反応の結果、真皮のコラーゲンが新たに形成され、フォトエイジングに関連した組織の不具合が修復される。NDR技術において、表皮の損傷が無ければ、治療に関連する副作用の重大さおよび持続期間が顕著に低下する。NDRの手法で用いるレーザーは、表面に溶融エルビウムを吸収したより深い光の侵入深さを有する:YAGレーザーおよびCO2レーザーである。これらの技術によって表皮の損傷を避けることができることは実証されていたが、これらの技術の主な欠点は有効性が限定されていることである[参考文献26]。Andersonは測定を行い、わずかに2%の皮膚の収縮の結果であることを報告している:「...微小な入れ墨の配置によって測定されるような小さいが再生可能な皮膚の収縮が見られた。皮膚の収縮は、治療から3ヶ月経過してもなお明白であった...」。永続的な表皮の損傷を最小限に抑えるというAndersonの関心事は、特に浅黒い肌の患者にいては明白である。「我々の研究において、何人かの浅黒い肌の被験者が居たが、一回の治療あたり低密度または中密度のMTZ(顕微鏡的処置領域)でFPを行った後、彼らには 異常な色素沈着はほとんどまたは全く見られなかった。MEND(壊死を起こした微小な表皮細胞片)を「ビヒクル」として用いることによって、局在化され、十分に制御されたメラニン放出および輸送メカニズムが存在することが歴史から明らかになった。
【0012】
Andersonによって記載されたような、外部から適用されるFPは、出願人のものとは異なる。AndersonのFP装置は、皮膚表面の外側に設置する必要があり、内部の経路から皮膚の外方層に届かせるために体内で使用することについては記載されていない。AndersonのFP装置は外部のものであり、皮膚表面の真下の線維組織を破壊する目的で設計されておらず、破壊することもできない。路を「砕氷する」ための出願人の先端部(チップ)のような別の部品または装置が無ければ、皮膚の下を通過することができない。皮膚表面を、常にしわと結合している顔面のより深い構造物に付着させている、皮膚表面の下部にある線維性の結合を破壊することも無い。残念ながら、表面の治療は単に一時的なものであり、軽微なタイトニングを生じさせるだけである。傷つきやすい表皮へのダメージを避けるためには、外部から適用するというAndersonの技術ではエネルギー供給を制限する必要があり、このことによって、わずかに2%のタイトニングにしかならない。Andersonは、外傷を有する表皮が再生するのに十分な時間と空間を与えることが可能なMEND(壊死を起こした微小な表皮細胞片)を利用して、永続的な表皮のダメージを避けている。出願人の一実施形態は、MENDまたはさらには巨視的病巣壊死(FMN)を生じさせ、均一なエネルギー勾配を可能とする均一な組織面の内部からエネルギーを供給する。従って、より深い組織の収縮が引き起こされている時でもなお、繊細で敏感な表皮を迂回する。出願人の米国特許第6,203,540号は、FMN様の外傷を引き起こすための、パルス化と皮膚の下への供給が可能なレーザー用光ファイバーを含む。記載されたファイバーのサイズから、MENDのものよりも大きなサイズのエネルギー破壊のパターンが与えるだろう。しかしながら、MENDのサイズよりも若干大きいかそれに近い規模のダメージを引き起こすために、米国特許第6,203,540号における光ファイバーのサイズは小さくてもよく、表皮への影響を最小限化しつつより大規模に真皮を変化させるために、Andersonより多くのエネルギーが表皮に向かって「上方」に放出される。より大きな内部のエネルギーを直接移す能力が原因で、出願人によって、より広い表面領域をより迅速に処置することが可能となる。出願人は、顔面全体および頸部から鎖骨を、熟練者による20分間以内の手術時間で処置する。子ブタの腹部上の10×10平方cmのグリッドの入れ墨における出願人の20%〜30%の収縮、これはサイズが2倍であって3ヶ月を超える研究期間である(未発表であるが求めに応じて写真は提供可能)と比較して、Andersonの装置は、張りが増大しない条件下でわずかに2%の組織の収縮量を実現する。結果における相違は主に組織へのエネルギー供給における二種類の方法の間の差異によるものである(強調のために下線を付した)。
【0013】
レーザーで処置された組織および電気外科的に処置された組織は、いくつかの点において類似する。しかしながら、最も重要なことは、体内で電気的に修正されたヒトの組織に関して言えば、即座に蒸発した局部の組織の部位は相対的に高い電気インピーダンスを帯びて電圧差が増加するということであり、これによって組織の局所的な電気的侵入性/処置がさらに変化する。出願人のもの以外の装置を利用したことに起因する不規則な厚みで不規則に形成された線維性のトンネル残部による不規則なエネルギー吸収は、治癒に影響を与える、目に見えて不規則な皮膚表面を生じさせるであろう。組織を変化させるエネルギーを、線維性のトンネル壁残部が無い、精密に形成された顔面の組織面に与えることが重要であるその他の理由は、次の通りである:「組織の電気インピーダンスが周波数の増大に伴って低下することは知られており、このことは導電性の細胞液を取り囲む細胞膜の電気的性質に起因する。組織インピーダンスがより高くなる結果、電束線が深くまで侵入することがほとんどできない傾向となり、組織の加熱の深度がより小さくなる結果となる。より大きな、組織の加熱の深度を達成する必要がある場合、より高い出力電圧と出力周波数を用いなければならない。インピーダンスがより小さい経路は、自動的により低い抵抗加熱をもたらすだろう。というのは、加熱は動作電流の二乗にインピーダンスを乗じたものに比例するからである」。
【0014】
単極の電気外科用器具は、電気外科用プローブの先端に単一の活性電極を有する。標的組織と接触している活性電極に低い電圧を印加すると、組織および患者を通り抜けて分散させた接地板または不関電極に電流が流れる。活性電極と標的組織との間の電圧差によって電気アークが生じ、電極と組織との間の物理的な隙間を横切るように形成される。アークが組織と接触した地点で、電極と組織との間の高い電流密度によって、組織が急激に加熱される。電流密度によって、細胞液が蒸発して、切断効果をもたらすスチームとなる。単極での電気外科的方法は一般的に、器具の活性電極から患者の体を経て対極板または接地電極に至るという規定された経路に電流を導く。直径の小さな電極は、局所的な電界の強さを高める。双極配置は、処置装置の活性部位近傍の電流の流れを、さらに容易に制御し、患者を通過する電流の伝導を低下させると同時に、やけどを軽減しそれによって組織の壊死および付随する組織の損傷を最小化する。出願人は、防護先端部と共に用いられる電気エネルギーの最適な組み合わせが、溶解セグメントにおける単極の切断電流と、装置の平坦な側面に沿った補助的な単極または双極の凝固電流であると考える。顔面の切開部の非常に抵抗性が高い下方の脂肪層面に、電気的あるいはエネルギー的に外傷を与え、最終的に、メディエータが、覆い、過剰に垂れ下がった真皮に移転してその収縮を引き起こし(炎症性化学メディエータまたは細胞転移によるような)その収縮を引き起こす結果となるという出願人の発見により、転移効果(皮下から真皮への外傷性炎症収縮移転効果=SDTISTE)を生じさせるために脂肪層を壊死させるべく、論理的に双極より強いエネルギーのフォーマットが必要となるだろう。
【0015】
米国特許第5,871,469号および関連する特許であるEggersは、出願人とは異なる。Eggersは、微小な配列された電極間に導電性を生じさせるイオン性の流体を必要とし、そして最適に機能させるための器具内からのイオン性の流体の供給源に依存する電気外科用装置を教示する。Eggersは、双極のエネルギーは、選択された実施形態に応じて、主に種々のアレイ状に配列された微小な電極対または電極群の間を流れることを教示する。残念ながら、Eggersの図2cの平面図の観察は、出願人の先端部との形状に関する誤った類似性の印象を与えるだろう。しかしながら、Eggersにおける突出部は、もし平面の形成が試みられるかまたは可能でさえあれば、通過部にある皮下の血管叢などのヒトの顔面の重要な組織構造を不規則に乱し、そして破壊するであろう電極/導体である。出願人の突出部は非導電性かまたは絶縁された保護装置であり、重要な皮下血管叢組織の保護を提供すると同時に、装置の精確な移動を容易にし、壁の無い均一な組織面を形成させる。Eggersの先端部における電極アレイの実施形態を、石油採掘用ドリルビットの部分にたとえることができ、ビットのアレイ突出部が噛み込み、噛み砕いて標的組織内での管の形成がなされるものであって、望まれる効果は、出願人の意図および力学に全体的に反する。Eggersの米国特許第5,871,469号の第4欄第49行目を引用する:「電界は導電性の液体を蒸発させて、少なくとも活性電極表面の一部の内部に薄層を形成させ、次いで蒸発層をイオン化させる...」。Eggersは、最適の導電性の液体の薄層を蒸発させることを教示する;導電性の液体のさらなる適用は、出願人にとって必要ではない。Eggersはさらに、第11欄において次のことを示す:「壊死(組織の死、致死的な変化)の深さは一般的には0〜400ミクロンの間となり、多くの場合10〜200ミクロン(=0.2mm)の間となる」。出願人によって作り出されるエネルギーのレベルは、Eggersの安全な範囲よりも二十倍以上となる4mm(4,000ミクロン)の深さの組織の損傷を可能とする。出願人だけが、組織を修正するエネルギーまたは組織を修正する化学薬品を組織面に与え、そして均一な勾配ポテンシャルを組織面に与えた時に、トンネルが無く、壁が無い均一な組織面を作り出すことができる。Eggersの米国特許第5,871,469号の外部の皮膚の若返り法(Visage(登録商標))は、外部からのイオン性流体の滴下が必要であり、既に臨床で用いられ、そして表皮の色素の変化または瘢痕化を伴うこと無く、極めて微細なしわよりはるかに大きなしわを除去できないことが知られている。Visage(登録商標)によって、最も微弱なしわを軽減することしかできない。Eggersは、いかなる突出−窪み・組織を保護するための、エネルギーを与えることができ、エネルギーを均一に組織面に伝達した時に顔面の均一な組織面を形成する能力があり、トンネルの形成またはトンネル壁の残存を伴うこと無く確実にトレースできる先端部を、開示していない。均一にエネルギーを与えるための均一な組織面が無ければ、組織の収縮の均一性はなし得ない。
【0016】
Eggersの米国特許番号第6,740,079号、第6,719,754号、第6,659,106号、第6,632,220号、第6,632,193号、第6,623,454号、第6,595,990号、第6,557,559号、第6,557,261号、第6,514,248号、第6,482,201号、第6,461,354号および第6,461,350号は、事実上全てが双極であり、プローブまたは別個の器具の部分に一部位置される、流体を供給するエレメントを必要とする。あるいは、導電性のゲルまたはスプレーを標的組織に適用してもよい。全てのものが、その上にエネルギー的に作用した時に、トンネル−壁が無く、完全に均一な顔面平面を達成する能力を持たない。’559B1は、単一のカモノハシのクチバシ形状であって、非対称的に位置する「非外傷性」のシールドを教示し、最終的に、エネルギー的に作用した時に、トンネル−壁が無く、完全に均一な顔面平面を達成する能力を持たない。というのは、単一のシールドは非均一なトンネルを生じさせ、それらによって、抵抗が最も少ないゾーンの方に曲げられるからである。’354B1は、「溶融プロセスの間、標的組織から0.02〜2mmの間隔が維持され...この空間を維持し...組織から相対的に横方向にプローブを平行移動させるか回転させる(ブラッシング)」双極電極を必要とする。組織のより深い部位の凝固またはコラーゲンの収縮が必要な場合(埋没した血管を密閉する場合)...電極ターミナルを押し...ジュール加熱とする」。本来、’354B1は、内部にて、侵襲が最低限であって、完全に顔面組織を修正する装置として使用するために完全に非現実的ではない装置であったとしても、実際的でないであろう。というのは、手探りで押し込んで、制限された切開口から10cmまでに離れた見えない血管を閉じるという要件を満足させることは、内視鏡無しでは不可能だからであり、従って、手術を完了するためには数時間を要する(従来のフェイスリフト全体の切開から閉鎖までよりは少ない)。’350B1の第8欄のような血管の取り扱いは、内視鏡無しでは外科的に不適当であり、限られた切開部から手探りで実施する場合、’354B1の第8欄についてちょうど記述したのと同じ理由のために、それは外科的に不可能である。’350B1は双極設計で見られる電気エネルギーの相対的な弱さに依存し、移動の正確な位置を維持するためのジオメトリ及び障害を避けるために既知の神経の位置から離れた操作を行うための触知できる感触に依存する出願人のものとは対照的に、回路検出およびアラームによる中断は、神経の保持に失敗するかもしれない。出願人およびその他の顔面外科医は、’261B2における、プローブの残余の熱によって生じる150℃の温度が血管を密閉することができるというEggersの記述には同意できない、同意しない者は、侵襲が最小限の切開部位からの距離が分からない出血の場合の顔面動脈の中間サイズの分枝の例を挙げる。Eggersの全て、特に’193B1の図3において、二次元の図の初期の調査では出願人のものと似ているかもしれないが、突出部は円筒型を基にした導電性で、絶縁されておらず、直線状に配列されていないものであり、それらの間に溶解セグメントを有さない。’248B1では、鉛筆形状のシュラウド状プローブの側面から伸びる、側面に沿って配置可能で伸縮自在のアンテナを用いて、組織を切断するための電気外科用アークを正確に修正する。’248B1は、横方向に基礎付けられた電極を用い、顔面の繊細な表面下を均一に溶解するための切断器具の前記部分を配置することができない点で出願人のものとは異なる。’248B1の横のワイヤは、非均一に溶解されたトンネルに隣接した、線維が最も蓄えられた領域と反対の方向に強制され、それによって、非均一な結果がもたらされる。’079B1は、先端において均一なアーク放電を供給する能力を有する電気外科用ジェネレータであり、それによって切断波がさらに正確になる。’079B1では、形状が変化する動的に活性な表面領域を有する活性電極を用いるが、出願人のジオメトリとは、’079B1がトンネル−壁が無い、完全に均一な顔面平面を達成することができない点で顕著に異なり、このことは組織面のエネルギー吸収における均一性に悪影響を与えるだろう。さらに、’079B1の単極の切断電流は、出願人の組織を修正するエネルギーの窓/ゾーンのコラーゲン/線維組織の修正機能にとって望ましくなく、顔面の真皮の繊細な裏面および真皮の血管叢に大きなダメージを与えるかもしれない。というのは、’079B1に記載されたおよび予測されるジオメトリは、このような重要な構造を保護するための出願人の保護用の絶縁された突出部を欠いているからである。事実上全てのEggersは、双極での電気外科を教示し、Eggersの記述のように、双極での電気外科は、望ましくは次のことを生じさせる:「プラズマ層は、下部に横たわる組織に対するダメージおよび壊死を最小化するために、表面層の分子解離プロセスを制限する」。壊死などの不規則な欠陥を伴うこと無く、極めて均一かつ安全に、覆っている真皮および表皮の組織を修正することは、出願人のジオメトリおよび隣接するエネルギー機能無しでは不可能である。永続的な表皮の変化または傷跡を伴わない、タイトニングの明確な有効性をこのように欠いているため、Visage(登録商標)は、美容外科手術およびサロンでの使用は極くわずかしか見られない、より高レベルのエネルギーを用いることは、望ましくない皮膚表面の瘢痕化をもたらす。
【0017】
Gobleの米国特許第6,210,405号は、Eggersのものと同様に機能する、電気外科用ラスピング装置を教示する。Gobleは、標的組織の周囲での吸引を必要とする蒸気泡を生成する「ラスピング」装置を教示するものであり、標的の表面を擦り減らすための、ラスピングを伴わない滑らかに前進する器具を教示する出願人とは対照的である。Gobleは、「...空洞を満たし膨張させるための...」塩水様溶液を必要とする、整形外科および泌尿器外科における使用を教示するものであり、そのようなことを行わない出願人および出願人の関連する従来技術とは対照的である。Gobleは、「ブラッシング...デバルキング...スカルプチャリングおよびスムージング」に有用な器具を教示するものであり、標的組織を切断し、スムーズに通過し、当該標的組織は取り除かれるのではなくエネルギー的に変化を受けて改造されてその場所に残されるような、出願人とは対照的である。Gobelは、イオン性の流体ポンプと吸引装置とを必要とし、出願人とは対照的に内視鏡の支援の必要性を言及している。出願人は、感覚のみの、手探りで操作できる装置であって、ポンプまたは吸引装置はオプションである装置を教示する。Gobleは、やすりのように作用して「擦り減らす」ための「rasping」を教示するものであり、出願人が従来より使用している用語であって、適切な線維脂肪性の顔面の組織面内に装置を適切に通過させた時に、操作する外科医が獲得する単なる感覚である「rasp」とは対照的である。
【0018】
近年、カリフォルニア州ヘイワードのThermage Inc.は、外側に接触している間に活性化される、外部から適用される電気外科用テンプレートというその組織の収縮製品を市場に紹介した。エネルギーは表皮を通過するため、電気的にコラーゲンを変化させてリモデリングを達成するという意図をもって、上側の皮膚をエネルギーが通過する、電気刺激を行う時点で、標的ゾーンの表皮上に約−40℃の凍結剤(冷却ガス)を外側から噴霧することによって、表皮へのダメージがいくらか軽減される。残念ながら、医学文献において検証することが可能なThermage Inc.による組織の収縮量は、(数人の著名な整形外科医によれば)統計的に無意味な範疇に入り、5%をはるかに下回っている。現在のところ、化粧系皮膚科系団体では、Thermageの組織の収縮の全ての点に関して統計的に有意な改善点が存在するかどうかに関して大きく論争されている。Sternの米国特許第6,413,255B1号はThermageの装置に関するものであり、「組織境界面の表面...に外部から印加し、抵抗値が変えられる部分を有する」。’255B1は、外部から印加される双極電極の直線状のアレイを教示する。対極板を用いる、外部から印加される単極の実施形態も図示されている。’255B1の電気外科用供給装置に関する基本的な請求項は、皮膚の外側の外部の表面との接触を示す。Knowltonの米国特許:第6,470,216号、第6,461,378号、第6,453,202号、第6,438,424号、第6,430,446号、第6,425,912号、第6,405,090号、第6,387,380号、第6,381,498号、第6,381,497号、第6,337,855号、第6,377,854号、第6,350,276号、第6,311,090号、第6,241,753号、第5,948,011号、第5,919,219号、第5,871,524号および第5,755,753号は、Thermage Inc.がライセンスを受けている。Knowltonは、’498B1において、「本発明の方法は細胞の壊死の総量を規定しない。その代わりに、...それが固くなることを許容するコラーゲンが部分的に変性すること」と記載している。Knowltonは、「メラノサイトまたはその他の上皮細胞のダメージを伴わない、または外科的介入を伴わない組織のタイトニングにとって」必要なものとしてのメラノサイト(表皮の色素細胞)を保護する米国特許第5,143,063号の失敗を列挙する。Knowltonの上記技術はこのように非侵襲的なものに分類されており、それゆえに組織の損傷の結果としての表皮においてさえ、切開または意図された開口部を含まない。出願人の技術は、皮膚を通して挿入することは記載されていないKnowltonの従来技術とは対照的に、切開を必要とする。Knowltonの装置はあまりにも大きく、最小限に侵襲的なあらゆる手術部位に適合させることはできない。’854B1の皮下脂肪内の線維隔膜においてコラーゲンを制御して収縮させるための方法は、医学界においては、おおむね望ましくないと考えられている。中隔ストリングを引っ張ることによって、表面の皮膚のインポケッティングが生じる。というのは、セルライト(望ましくない問題)が現在のところ、線維中隔の収縮によって、インポケッティング状態の上部の皮膚層が脂肪層に向けて下がることの結果であると広く考えられているからである。’753B1において、Knowltonは、内部に傷跡を与える組織表面上の第2段階の火傷よりも深くない火傷が生じることを望んでおり、そしてこのようにして、骨膜上のボニーカルスのような領域上での組織の収縮を生じさせ、さらに「この方法は、コラーゲンを欠くかまたは不十分な組織の部位において、特に有用である」と述べている。’753B1において、Knowltonは、経皮的にまたは内視鏡を介して装置を作動させることができると述べており、Knowltonはさらに、その表面下での加熱により表皮が保護されるという逆向きの熱勾配を述べている。皮膚の下にある医療器具に電気を供給する原理は新規なものではなく、まさにKnowltonの具体的な実施形態での使用がそうである。しかしながら、同様のエネルギーの経皮供給は、長期間に亘って外科医の業務であり、電気外科に関しては少なくとも1980年代中頃から、そしてレーザー手術に関しては、Cookがレーザーを経皮的に導いて頸部の下部に横たわる真皮を収縮させた時の1990年代から開始された。十年〜二十年前から始まった内視鏡技術のほとんどは、経皮供給による電気外科および/またはレーザーが可能である。最も顕著なことは、電子エネルギーを均一なやり方でそこに供給する時に、均一で平面的な組織表面を生じさせるための手段を、’753B1は提供することができなかったことである。不規則な標的表面では、不規則な電子エネルギー勾配が生じる。出願人は、分離されたばかりの均一な帯状の顔面組織を提供して、線維性のトンネル壁が無いものを処置することができる。したがって、下部に横たわるエネルギーの供給源および勾配によって、表皮を含む、覆っている皮膚が縞状または帯状に残ること無く、覆っているコラーゲンを均一に処置することができる。’753B1では、トンネルの形成または強固な線維の破壊をすること無く、’753B1の装置が自由に通過することが可能な経路であって、侵襲が最低限の経路を形成することができる手段または実施可能性は提供されていない。’276B1において、Knowltonは、二次元的には出願人のものと大まかに似ている「導入装置」を示す図2Aを表示している、しかしながら、これは、三次元の検討からは大きな相違点が明らかになるのに対して、単に、ケーブル、カテーテル、ガイドワイヤ、プルワイヤ、絶縁されたワイヤ、光ファイバーおよび表示装置/スコープのための突き出ているアタッチメント・チャンネルを備えた円筒型の2A装置が、二次元でのみ提供されているからである。’276B1の第4欄におけるKnowltonの記述では、本体構造を受け取るテンプレートに連結した装置が記載されている。’276B1では、テンプレートと接触する外側の組織(または粘膜のようなその他の皮膚の外層)のみが明記され、それに合わせて設計されている。特許グループの残りは’090に関するものであり、イオン透過性の多孔膜を有する外側の皮膚のための外部から与えられる装置を含み、この装置では、ゴムと類似の方法で外側の皮膚表面を少なくとも部分的に適合させる電解液を用いる(’202B1は、本体を配置するために膜を膨張させることを教示する)、単極および双極の実施形態が提示されている。このような装置は、放射エネルギー(細胞を加熱するかまたは物理的に破壊することができるあらゆる種類のものと定義され、RF、マイクロ波、超音波などが含まれる)を均一なやり方で表皮内を通過させること、および表皮の損傷を最小化することを意図するものであり、冷却用の内腔および表面冷却用の流体を用いる。一方、出願人および出願人の関連する従来技術は、トラッキングの感覚を維持すると同時に、ヒトの顔面を通って精確に溶解されたトンネルが無い平面を提供する特別の先端部(チップ)を備えた内部プローブを教示する。それにも関わらず、多数の公表された研究の後で、米国特許第’255B1号の同時に冷却された表皮を介して与えられたエネルギーは、鮮明なしわまたは組織のタイトニングの軽度を超えた改善に関するコンセンサスを提供するには不十分である。逆に言えば、出願人および出願人の関連する従来技術は、効果がさらに強く、極めて敏感な表皮を完全に迂回するエネルギーのレベルを教示する。出願人および出願人の関連する従来技術では、標的の真皮を通過させる電気エネルギーのレベルを顕著に高めるために、凍結剤を噴霧して表皮の熱を下げることは必須ではない。
【0019】
Bruckerの米国特許第5,500,0012号、およびレーザー、光ファイバー、高周波、超音波またはマイクロ波を用いたその他のスポット処置を組み合わせたエネルギー装置は、それらの本来の形状が通常、カテーテル様に曲げることができ、断面が円形であるという点で、出願人および出願人の関連する従来技術とは異なる。柔軟なカテーテルは、顔面の線維組織をそのままで貫通することができない。このような装置は通常、臓器の間を移動するように作られており、それらの一つ以上において「スポット」処置を実施する。電極18および20が、電気による不整脈の検出を支援するように作られた検出電極であり、ちょうどEggersのもののように、二次元の図面を三次元で考慮した時、出願人および出願人の関連する従来技術の絶縁された突き出たセグメントに対するいかなる類似性が、明確に異なるというBruckerの図4に留意すべきである。曲げることができるカテーテルとしてのBruckerは、線維性の顔面平面に沿って正確に移動するための堅さを持たず、単に穴すなわちトンネルを開けようとするか、または最小の抵抗性を示す経路に導こうとする。Bruckerと出願人の本願および出願人の関連する従来技術との間の唯一の類似点は、Bruckerが心臓細胞に対して毒性を示す流体を保持していてもよいことである;しかしながら、装置を伴うプロロセラピーを出願人が使用することは、均一に作られた組織面を均一に修正することである。Bruckerにおける電極のアレイは、Bruckerの先端の周囲に位置する検出電極であり、その中に、電気的に不適切な発火を行っている心臓細胞を殺す必要性がある時に、カテーテルのチャネルから避けるかまたは一時的に突き出るだけの、単一の印加される処理電極が位置する。Bruckerの突き出たアレイは通常、移動中では配置されておらず、おそらく、移動中に組織を引っ掛けることによって動きを妨げるようである。それゆえに、Bruckerの突出部は装置の移動には役立たない。
【0020】
Kellerの米国特許第5,445,634号および米国特許第5,370,642号のような単一の内腔を持ち、円形または非平面的な断面のレーザーを供給する装置は通常、補助的な内視鏡の使用を必要とする。内視鏡は通常、同時に二本の手を用いる必要がある扱いにくい光学器具であり、外科医はKellerの器具を操作してそれを標的組織の方に向けており、このことは実際のところ、困難であろう。Kellerおよび類似の装置は、エネルギーが与えられる相対的な窪み部を備えた保護用の相対的に突き出た非導電性要素からなる出願人の平面状の先端部の構成を有していない点で異なる。内視鏡の支援が無くとも、外科医は出願人の技術を手探りで操作することができる。というのは、外科医が容易に習得できる、簡単で容易に知覚できる「感覚」を介して、この装置は瞬間的かつ継続的なフィードバックを提供するからであり、この装置を組織内で適切に移動させる確実性を信頼できるからである。組織面の全体に沿って、いくつかのタイプの組織を解離するエネルギーに焦点を合わせた内視鏡を、外科医がさらに用いない限り、Kellerのような装置では、スポットトネリングを実行することしかできない;残念ながら、Kellerのもので協調した平面の動きを維持することは、時間を浪費し、しかも困難であろう。Kellerは、’634および’632を用いた結果はチャネルに限定されることについて検討している。
【0021】
Loebの米国特許第5,984,915号は、一本の裸光ファイバーだけをヒトの顔面の皮下の皮膚組織に通すことを教示する。しかしながら、Loebは、裸光ファイバーが、切断されておらず強固で線維質のヒト線維脂肪性の顔面組織を通過するのを可能とするいかなるハウジングまたは剛体構造または半剛体構造を教示していない。第6欄の第55行目において、Loebは、次のことを記述し、主張している:「光ファイバーは裸光ファイバーである...先端部はレーザーエネルギーを放射しながら皮膚を貫通し、皮下組織にまで進入する...」。Loebはさらに第9欄の第14行目において、次のことを教示する:「光ファイバーの先端部の直径は約25〜100ミクロン(0.1ミリメーター未満)の範囲であり...好ましくは約50ミクロンである...」。当業者は、このような細いファイバーが相対的に貫通しにくいヒトの顔面の組織の中を進んでいくらかの均一な臨床的効果を示すことが不可能であることが容易に分かる。顔面上に均一性(uniformity)が無い場合は、deformityが存在する。ヒトの顔面の解剖学的構造の観点から見れば、真皮は、サッカーボールの革の密度に近い、ほとんど貫通できないコラーゲン線維から成り、皮下脂肪層は、相対的に高密度ではあるが、腹部の脂肪層と同程度の密度の高さ程ではないコラーゲン性の隔壁線維を含む。Loebは均一な効果を実現させることができず、’915で可能なように実現することはできない。出願人は、Loebとは異なる。というのは、出願人は、顔面の皮下層の広範囲の隔壁線維の網目構造を貫通することができ、エネルギー要素を収納する相対的に剛い構造を提供するからであり、均一な組織表面を提供して顔面のこの層のコラーゲンをこのように効果的に変化させることを拡張するからである。Loebは、「皮膚のしわの除去」についての表1において、パルス状のエネルギーのレベルを教示し、たとえ一本の髪の毛の細さの光ファイバーを相対的に高密度の顔面の脂肪層に通すという不可能な作業が、可能であったとしても、Loebのファイバーの直径に基づけば、顔面全体を効果的に放射し、また処置するには多くの日数を要する。たいていの顔面のしわの下では、Loebとはさらに相反するように、コラーゲンの蓄積が特に高密度であることを注目すべきである。
【0022】
リティセクターという用語は、(リティ=しわ)+(セクター=切断または除去すること)から派生する合成語である。このツールは多くの場合、「除去」されるべき標的のしわから離れた距離にある、天然のしわ、ひだまたはヘアラインにおける皮膚の下に挿入される。リティセクターは金属製の「Y」字型の装置であり、通常の長さが8cm〜16cmの間のY字のシャフト/ベースを備え、Y字のVの腕の部分は約3〜4mmであり、リティセクターのベース(鋭角)は実際には通常薄く切断されている。医学文献で検討されたリティセクターは、側面から水平に見た場合、完全に平坦であるが、決して電気エネルギーを与えることはできない。リティセクターの使用は、最近の十年間では劇的に減少した。残念ながら、ツールであるリティセクターは、打撲傷、血腫(血のかたまり)および不必要な血管の損傷(こじ開けられた状態)を導くような激しい出血についての評判が築かれた。このことは、大部分が、鋭い角度と凝固能力が無いことに起因するものであった。出願人は、1999年以前から、多数の主要な電気外科および形成外科用の医療器具メーカー:Bernsco、Ellman、Colorado Biomedical、Conmed、Delasco、Snowden−Pencer、TiemannおよびWells−Johnsonのカタログを調査したが、「Y」字の末端の先端部が給電可能かまたは実質的に電気抵抗を有するリティセクターの記述は見出せなかった。たとえリティセクターが出願人のものと類似した絶縁されたものであったとしても、リティセクターは十分に薄く、等しく平坦な器具なので、その形状は異なるだろう。
【0023】
Farinによる米国特許第5,776,092号は、組織にレーザー、超音波または高周波を供給することができる、組織を処置するための単一チューブの装置を記載する。しかしながら、Farinの装置は組織の面を切り離すことを対象としたものではなく、操作時に組織を引っ掛けるか、裂くかまたは穴を開けることが多い。Farinの装置と、それと類似したものとの間の相違点は、本願および同時係属出願に記載されている。
【0024】
本願と、フェイスリフティングまたはフェイシャルタイトニングのために超音波脂肪吸引用のカニューレを用いることとの相違点は、本願および同時係属出願に記載されている。
【0025】
本発明から独特の利益を受けることになり得る一般住民のうちの特別のサブセットが存在する。白人の男女の顔面の皮膚および下部構造は、45歳から55歳の間で垂れ始め、しわが深くなる。アジア系、ヒスパニック系およびアフリカ系の患者はこの条件の同じ段階を経験することになるが、年齢が少し遅れる。現在のところ、傷跡を隠す目的で、二つの耳のそれぞれの周りを10〜20cmの長さに切開する、皮膚を切断して切り取り、残りの皮膚を引き伸ばす。残念ながら、引き伸ばしと切り取りに応じて、皮膚は厚くならず、薄くなるだけである。1990年代の初期においては、40代の女性の「stay ahead of nature」と称することに関して、一部の形成外科医は「予防的」または「先制的」フェイスリフティングを推奨した。この「予防的フェイスリフティング」という考え方は、現在では、評判の良い外科医の大部分によって、多くが疑われている。
【0026】
最新のフェイスリフティング技術およびスキンタイトニング技術の不都合な点および欠陥を考えれば、迅速で安全な代替案を提供する装置についての必要性が存在する。本発明は、種々の類似のおよび異なる形態のエネルギーに隣接した、エネルギーが与えられる独自の溶解設計を利用し、組織の収縮を導く。本発明は、ヒトまたは動物の組織を強化し、フェイスリフティング、フェイシャルタイトニングまたは顔面以外の組織のタイトニングを実現するための方法を提供する。この装置および方法は、病院内およびオフィスベースド手術において迅速に使用することができ、痛みと損傷のリスクを最小限に抑えることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
本発明の一つの目的は、外科医が使用することができる方法および装置を提供することであり、痛みと副作用を減らすことと同時に比較的早期の患者の回復を伴った、迅速かつ正確なフェイスリフティング、組織の強化またはタイトニングの操作が、侵襲が最低限であり、迅速に実施できることが提供される。
【0028】
本発明の他の目的は、正確な切開面を容易に維持できる外科的フェイスリフティング装置であって、さらに皮膚組織のタイトニングと強化を誘導するための均一な溶解と、エネルギーを均一な組織面に供給する能力の提供ができる装置を提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、トンネルが無くかつ線維性の壁も無いようなフェイスリフトの間に、制御され、安全で均一な線維脂肪性の組織の分離のために適切なレベルに配置して表面を溶解することができる、アンダーマイニング装置を提供することである。
【0030】
先端部(チップ)の形状および寸法の定義付けは次の通りである:球根状−上方または正面から見た場合、隣接するより薄い溶解領域と比較した時にバルブ(球状の膨らんだ部分)のおおよその幾何学図形がすなわち円形状の形状である先端部の突起;溶解セグメント−正面から見た時のバルブ形状の隣接する領域と比較した時に、薄い先端部領域;相対的な突出部−少なくとも一つの角度から見た場合、相対的に窪んだ隣接するより薄い「溶解領域」と比較した時に、おおよその幾何学図形がすなわち円形状の形状である先端部の突起;相対的な窪み部−少なくとも一つの角度から見た場合、相対的な突起とは対照的に窪んで見える先端部の領域。
【0031】
本装置は、簡単に位置を設定することができ、組織の切断面の中で維持することができ、次いで組織面を均一に分離するように操作して線維組織を完全に溶解することができる、相対的に平面の先端部を備えた中空または中実のシャフトから成る。医学文献およびその他の科学文献において、フェイスリフト面で顔面のコラーゲン組織(真皮、表層の広頸筋など)にエネルギーを与えた結果、収縮およびタイトニングを生じさせることが可能であることが、極めて限定された仕方で、Cookによって示された。従って、本発明もエネルギーの供給源および供給手段を提供するものであり、エネルギーをシャフトの遠位端に供給する。多数の種類のエネルギーを用いて装置の種々の部分にエネルギーを与えてもよく、例えば、多色光、単色光、レーザー光線、高周波(radiofrequency)電気エネルギー、振動エネルギー、超音波エネルギー、マイクロ波エネルギー、低温または高温の熱エネルギー、化学エネルギーまたはこれらの任意に組み合わせたものが挙げられる。出願人は、有効なエネルギーを皮下組織に送り、それによって、生じた炎症およびメディエータが、覆っている真皮に分離された平面を横切って、炎症および収縮を生じさせることができる。
【0032】
本発明の好ましい実施形態は、本明細書における同意語として先端部(チップ)と称される、シャフトの遠位端上の複数の突出部を有するものであり、この突出部は少なくとも一つの隙間にある溶解セグメントで隔てられ、溶解セグメントは突出部から相対的に窪んでいる。平面状、円形状、あるいは幾何学形状のシャフトは、幾つかの先端部のジオメトリで終端しており、ジオメトリは、それでもなお実質的に矩形内の平面であり、若干曲線形状または幾何学形状であるが少し平面から離れた形状である。上方または下方から見た時の先端部の形状は様々であってよく、円形状、正方形、長方形、のこぎりの歯状、波型、溝付型または幾何学形状でよい。湾曲した波型の形状を用いてもよい。正面から見た先端部の形状は様々であってよく、長円形、長方形、のこぎりの歯状、波型、溝付型または幾何学形状が挙げられる。一つの好まれる実施形態は、平坦または平面状の断面形状を有するシャフトを提供するが、許容できるシャフトの代替バージョンは、断面が長円形、円形、台形または幾何学形のものであってもよい。一実施形態では、代替できる突出部および窪み部を有する形状の先端部を提供するが、先端部の形状の許容できる代替バージョンは、半円形、波型または幾何学形状であってもよい。
【0033】
中間および下方のフェイスリフティング/タイトニングに関しては、外科医は、耳の全部と顎の下の皮膚に限定して、相対的に小さな三箇所以上の切開を行う。次いで、前方および持ち上げる力を、外科医の手によって装置のシャフトに加えて、装置の形状が重要な構造物(神経、血管)を避けるのと同時に組織面を均一に分離して維持する。それによって、これらの重要な構造物の絡まりあいまたは外傷または無差別的な切断を回避する。切断する窪んだセグメントに対するそれらの関係により、重要な構造物を避ける複数の同じ突出部(最も好ましい実施形態においては)は、下方の真皮に関しての本発明の深さの位置決めに役立つ。相対的な突出部(バルブ)と相対的な窪み部部(溶解セグメント)との間隔によって、器具のトラッキングが維持される。「トラッキング」という有用な感覚は、装置の動作に関して外科医によって即座に理解でき、どのようにして装置が動作するのかを知るためのモニタを必要としない。一実施形態における突出部の数と間隔の両方が、シャフトを前方に押し進める間の揺れ、すなわち横の(水平方向の)滑りの軽減に役立つことになる。一実施形態において、同様に、縦方向の滑りを予防する;突出部/バルブの幅によって、溶解/窪んだセグメントと、血管の真皮血管叢からの重要な血液の供給を含んだ表層の皮膚または真皮の繊細な下面の部分との正確な間隔を維持する。極めて有益なことに、装置の先端部および装置の動きを直接的な視覚化(内視鏡)を伴わずに感じ取る/敏感に察することができる。外科医は、装置が正確な位置でトラッキングしているかどうかについて簡単に感じ取ることができる。容易に知覚でき、容易に勾配をつけることができる顔面組織を通しての抵抗感とともに動くような装置の感覚によって、その位置で生じたアンダーマイニングの位置および量を使用者に即座に分からせることができる。独特なこの装置によって、均一な組織面が作り出され、この組織面に均一にエネルギーを与えることができる。装置の通過に続いて、不規則なエネルギー勾配の犠牲となり得る線維質の壁からなるトンネルまたは非均一で不規則な線維質のうねりは、残っていない。
【0034】
突出部/窪み部のバージョン、レーザーでエネルギーが与えられるバージョン、単色光/多色光のバージョン、熱によるバージョン、低−中周波数の「通常の」超音波でエネルギーが与えられるバージョン、高周波の超音波でエネルギーが与えられるバージョン、往復運動によるエネルギーのバージョンおよび電気外科/高周波でエネルギーが与えられるバージョン、熱/加熱した鉄でエネルギーが与えられるバージョンおよびマイクロ波でエネルギーが与えられるバージョンを用いる実施形態が本願に記載されており、同時係属され、発行されている。
【0035】
(非従来の)プロロセラピーを、本外科用装置と連係して用いてもよい。本外科用装置を用いることによって、プロロセラピーにとって独特のものが提供され、精確に分離された顔面の組織面に影響を与える。我々が知る限り、(伝統的または非従来の)プロロセラピーを利用することを、皮膚の若返りに向けた体内からのアプローチと関連して記述されていない。プロロセラピーを、コラーゲンの激しい応答を刺激するための刺激性化合物を体内に注入することとみなした場合、上記の結論は正しい。表面の皮膚の線維芽細胞/コラーゲンの再生を刺激するための体外からのアプローチ、例えば(クロロ酢酸またはフェノールを用いる)ディープケミカルピーリング、については議論もあるかもしれないが、それらの効果は、表面の皮膚、繊細な表皮、の著しくかつ永続的なdeformityを伴うこと無く、皮膚の最も深い面に到達することはできない。
【0036】
次のことは、入手可能な医学文献から取得した、プロロセラピーの一般的でない話題に関する簡単な背景である。プロロセラピーは、非外科的な靱帯の再構築、硬化療法、スクレロサント療法および再生のための注入療法としても知られている。1950年代、George Hackett博士、一般の外科医、は、筋骨格の慢性的な痛みの多くは靱帯および腱の弛緩に起因するという学説を立てた(Hackett GS.Ligament and Tendon Relaxation−Treatment by Prolotherapy.3rd ed.Springfield,III:Charles C.Thomas Publishers,1958:1−151)。Hackettはグルコース溶液を組織に注射して、瘢痕組織の形成および靱帯および腱の強化という結果を招く線維芽細胞の反応を誘導した。Hackettはこの治療法を、増殖を意味するラテン語に由来するプロロセラピーと名づけた。そのオリジナルの記述以来、プロロセラピーは例えば変形性関節症、背痛、首痛、線維筋肉痛およびむち打ちによる頭痛を含む種々の筋骨格状態の治療のために用いられてきた。種々の硬化用溶液または増殖用溶液がプロロセラピーの注射に用いられており、高張グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウムおよびフェノールが挙げられる。理想的には、靱帯への直接の注射を避けると同時に、注射は悪くなった腱または靱帯から骨の関節の近辺に行う。というのは、このことが靱帯の破壊および切断を引き起こす可能性があるからである。最も知られている副作用は、注射部位での痛みである(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389)。症例の報告と一連の症例から、プロロセラピーでの処置によって慢性の頭痛および首痛を有する患者が改善することが記録されてきたが、比較に適したコントロールグループを欠いていた(Abraham I.Prolotherapy for chronic headache.Headadie 1997,37:256)。慢性の背痛の処置におけるプロロセラピーの効果について、標準的な治療法が不成功な多数の症例の患者内での無作為化比較試験および擬似無作為化比較試験が実施された(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389.Yelland M,Glasziou P et al.Prolotherapy injections,saline injections,and exercised for chronic low−back pain:a randomized trial.Spine 2003,29:9−16.Yelland M,Mar C et al.Prolotherapy injections for chronic low−back pain.Cochrane Database SystRev 2004,2:CD004059)。研究からは、背痛についてのプロロセラピーの恩恵がいくつか示されたが、これらの研究間での臨床上の異質性のせいで、メタ分析のためにデータを保存することはできていない。適切なコントロールおよび共通の介入の存在を欠くため、研究結果は混乱したものになっている(Kim SR,Stitik TP et al.Critical review of prolotherapy for osteoarthritis,low back pain,and other musculoskeletal conditions:A psychiatric perspective.Am J Phys Med Rehabil 2004,83:379−389.Yelland M,Mar C et al.Prolotherapy injections for chronic low−back pain.Cochrane Database Syst Rev 2004,2:CD004059)。プロロセラピーは、10%のブドウ糖注射によって親指および指の変形性関節症を管理する点でいくつかの期待を示したが、研究のサイズが小規模だった(Reeves KD,Hassanein K:Randomized,prospective,placebo−controlled double−blind study of destrose prolotherapy for osteoarthritic thumb and finger(DIP,PIP,and trapeziometacarpal)joints:Evidence of clinical efficacy.J Altern Complement Med 2000,6:311−20)。
【0037】
プロロセラピーの硬化用溶液または増殖用溶液の広く用いられているリストには、グルコース、モルイン酸ナトリウムおよびフェノールが含まれる。このような化学薬品がヒトの組織に与える影響は、線維芽細胞/コラーゲンの反応を導く制御可能な外傷であると考えられている。しかしながら、より低濃度では、動物の組織に対して相対的に非毒性であるが、投与量にある程度依存して、またはより高濃度では腐食性、刺激性または毒性を示すようなその他の溶液もプロロセラピーに十分役立ち得ることは当然であり、これらのものとしては、その他の糖溶液、ポリドカノール、塩(すなわちNaCl)、ソジウムドセシルスルファートが挙げられるが、これらに限定されるべきではない。最小限の侵襲の手術装置で形成された手術の結果得られた平面間にあるポケットに、このような溶液を注入することができる。化学的に誘導された組織の炎症または外傷はその領域で進行することになり、その結果、コラーゲンおよび組織の細胞間質の生産、線維芽細胞の増殖および結果的な組織のタイトニングおよび若返りを伴う局所的な線維芽細胞の反応が開始される。前述の薬剤は溶液であるが、ミセル、泡および懸濁液または不溶性材料の混合物などの非溶液を使用しても、同様の線維芽細胞/コラーゲン組織の反応を引き起こせるだろう。ヒトの組織を刺激するかまたは制御できる程度の外傷を与えて、線維芽細胞/コラーゲンの反応を導く非溶液としては、シリコーン/塩水懸濁液、コラーゲン懸濁液、油滴/油水の懸濁液、砂、ガラス、プラスチックの粒子、その他の不溶性粒子、石鹸、ground微生物、植物または動物の物質が挙げられるが、これらに限定されるべきではない。これらのタイプの材料によって、コラーゲン/線維芽細胞の増殖を伴う微小な肉芽腫性の反応が引き起こされるだろう。当然ながら上記の全ての材料は、ポケット内に無菌で注入されることになり、適切な処置期間内に、あらゆる過剰分は排出されるか抜き出されるだろう。
【0038】
数十年の間、形成外科医は生物由来および非生物由来の有機メッシュおよび無機メッシュを顔面に挿入して欠陥を改善し、支持を与え、また、腹部および鼠径部などのその他の領域に支持を与え、ヘルニア状態の組織を制止してきた。しかしながら、メッシュの設置は、出願人および同時係属で必要とされるものよりも、はるかに大きな手術開口を必要としていた。出願人および同時係属のものは、最小限の侵襲の切開部のみを介してこのような大きなメッシュを取り付ける一方、その上にメッシュが移植される可能性のある大きな表面領域をユニークに与えることができる。
【0039】
本発明を用いて、フェイスリフティングおよびフェイスタイトニングの効率および安全性を改善することができる。そしてそれにより、本発明は種々の整形的手法にとって有用である。本発明の前述のおよびその他の目的、特徴および優位性は、次の詳細な説明および添付の図面によって明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1A】図1Aは、表皮、真皮、毛嚢、血管の皮下網状組織、皮下(脂肪層)および線維状アタッチメントを含む、皮膚の付属層および境界構造を示している。また、これらの層に関連した本発明の動作の位置も示している。
【図1B】図1Bは、結果として、不規則な突起様のトンネルおよび壁となりうる、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物質の通路のパターンを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。
【図1C】図1Cは、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物質の通路からの結果である、トンネルおよび壁に関連した、不規則な突起様、密集した線維状アタッチメントを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。
【図1D】図1Dは、皮膚の同様の層を4分の1に分けた側面図を示している。各4分の1の部分が、エネルギーが付与されたプローブおよび先端部の構成の異なる分類の通過の結果と位置を示している。出願人は、対比のために、反対の4分の1の部分状で示されている。
【図2】図2は、フェニシャルタイトニングおよび強化装置の典型的な切開および挿入地点、当該装置の操作、および表面神経経路位置を示す側面図である。
【図3】図3は、組織通過の挿入地点の側面およびベクトルを示している。
【図4】図4は、フェニシャルタイトニングおよび強化装置の典型的な切開および挿入地点を正面から見上げた図、及び、表面神経経路位置を示している。
【図5A】図5Aは、シャフトおよび先端部の遠端領域に着目した、装置の上面図である。
【図5B】図5Bは、相対的な突起および相対的な窪みの領域に着目した、装置の先端領域の上面図である。
【図5C】図5Cは、相対的な突出部、相対的な窪み部、および関連したエネルギーが付与される部分に着目した、装置の先端領域の正面図である。
【図5D】図5Dは、種々の相対的な突出部が、積層型矩形またはテーパー薄矩形のような、広い範囲の幾何学的形態を含むことを示している、先端部の正面図である。
【図5E】図5Eは、相対的な窪みに着目した、装置の先端領域の上面図である。電気外科的溶解要素のために、それに関する、種々の可能性ある位置を示しており(左から右へ)、相対的な窪み内に後退しているか、相対的な窪みと面一か、相対的な窪みから突出している。
【図5F】図5Fは、相対的な突起と相対的な窪みの本質的に平面のアライメントを示している先端部の正面図である。可能性ある実施形態の範囲が矩形領域内で取られ、(左から右)、完全に平面、「Barber-shop」先端部、湾曲型、幾何学形状、を示す。また、(左から右に)ボトム結合、下方結合、角度が付いた結合を含む、相対的な突起と相対的な窪み間の種々の物理的接触関係も示している。
【図6A】図6Aは、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置からなる電気外科的実施形態の上面図である。
【図6B】図6Bは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに対する構成要素および主要なリードに着目した、電気外科的実施形態の拡大平面または上面図である。また、電気伝導性の組織変性末端に対する種々のジオメトリ(左から右へ)、円錐、ピラミッド、球、幾何学、剛毛、バネ上の剛毛、「縮れ」を備えた剛毛が示されている。
【図6C】図6Cは、電気外科的ジェネレータとハンドピースコンポーネントの関係を記述している。
【図7】図7は、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置からなるLASER実施形態の上面図である。
【図8】図8は、他の形態のエネルギーおよび物質を、標的組織に伝達するための、先端部、シャフト、ハンドルおよび平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの相対位置の上面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明は、組織外傷および除去を最小にする、迅速で、正確なフェイスリフティング手段を提供するために、外科医によって使用されうる装置である。本装置は、簡単に、組織内の切開平面間に位置させることが可能であり、トンネルまたは線維状壁の形成なしに、全ての連結線維組織を溶解させることによって、組織面を分離するために前方に移動させることができるアンダーマイニングシャフトからなる。本発明の実施形態が、新規に作成された組織表面に対する、組織を変化させるエネルギーおよび/または化学物質の、本質的に平面状の適用のために、提供される。他の実施形態によって、近位端を操作することによって、利用者が、遠位端を制御可能とするのに十分なような剛性を備えたシャフトが提供される。近位端における力が、遠位端における相対的な力を生成する。シャフトは、血管系を横切るのに必要な柔軟性を欠くので、静脈カテーテルのためには好適ではない。温度、インダクタンスのようなセンサモニタ組織値が、フィードバックや制御エレクトロニクスを伴って、組織を変化させるエネルギーまたは最適な組織収縮のためのフローを制御する。
【0042】
図1Aは、表皮10、真皮20、毛嚢30、血管の皮下網状組織40、皮下(脂肪層)50、および真皮から、皮下を通ってより深いフェイシャル構造70まで伸びる線維状アタッチメント60を含む、皮膚の種々の層の側面図を示している。顔の皮下層は、その頑丈な線維性質を示している、線維−脂肪層であると考えるのが最もよいであろう。血管の皮下網状組織の保護によって、外科医が、全てが唇、鼻および首に戻る表面皮膚の血管供給を切断してでさえ、耳の周りのフェイスリフト切開を隠すことによって、ここ一世紀のほとんどの間、フェイスリフトが可能になった。これは、(血管が表面に対して垂直方向から表面皮膚に供給される)体の他のほとんどの領域とは異なり、首より上部の顔への血液供給の大部分が、皮下網状組織の血管によって接線方向に流れるから、可能である。唇、鼻および首部から皮下網状組織血液を均一に残しておくことで、外科医は、従来の広範囲の処置の不規則な外傷の後であっても、上方フェイシャルフラップにおける、完全な組織生存のための、血液供給を維持可能である。コラーゲンが、体全体、とりわけ顔の構造および支持において重要な働きを果たしており、この基本的な構造タンパク質が、患者の人種、居所、年齢および過去の外傷歴に依存して、表皮の50%まで、真皮の50%、そして皮下層の20%存在する。顔において、皮下コラーゲンの割合は、脂肪含量が多くの因子によって減少する場合に、かなり高い。ほとんどの皮下コラーゲンは、脂肪が密な線維−隔壁に存在する。また、特別な先端90の相対的な突出部80が、右から左に進むように示されている。組織溶解セグメント(この図では見られないが)を含む相対的な窪み部は、主として線維−脂肪下位組織平面98から分離された、上位にある主として表皮の均一な組織平面95を生成するために辿るので、図からは隠れている。本発明者の装置ジオメトリが、通過の間に、溶解セグメントを位置付けることによって、繊細な皮下網状組織を使用しないことに注意すべきである。ヒトまたは動物の肉を通した、器具の適切な動きに際して、先端部の固有のジオメトリが、特徴的なrasping音と、簡単な学習を促進し、ただ一人の感触を用いて、器具の実質的にブラインド操作をよく可能にする感覚をもって、外科医に、まっすぐなトラッキング感覚を提供する。溶解先端部80が、毛球30の下方のレベルを通って通過し、したがって、毛球を破壊し、高い割合の毛除去を引き起こす。毛の除去または減少は、とりわけ、あごひげ領域の毛嚢炎を患っている男性のあごひげ領域において可能性ある利点である。
【0043】
図1Bは、顔の皮下線維脂肪層50における、(出願人とは異なる)円筒形物体90の通過パターンを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Face(Baker,Thomas and Gordon,Howard;C.V.Mosby Co.,St.Louis,Missouri,1986)の標準的なテキストブックからの出典である。外科的レーキによって引っ張られた開放フラップ95は、幾分の表皮網状組織が付着した主として表皮からなることに留意すること。これと同様の円筒形物体の通過パターンが、図1Cで見られるような、不規則な、突起様の、線維トンネルおよび壁を生成する。
【0044】
図1Cは、顔の皮下線維脂肪層における、(出願人とは異なる)円筒形物体の通路からの結果である、トンネル120および壁110に関連した、不規則な突起様で、密の線維状アタッチメントを示している、形成外科医Baker and Gordon,Surgical Rejuvenation Of the Faceの標準的なテキストブックからの出典である。ここでは、表皮の下面、すなわち、鉗子によって保持されている、皮膚フラップ95の上部皮層が、その下面に付着した不規則な肥厚の隆起様パターンを持ちうることに注意すべきである。三次元での溶解した平面の両側の不規則な突起は、洞窟の鍾乳石(stalactites and stalagmites)と同様にみえる。表皮の下面上の不規則な突起様パターンは、下面に適用されたエネルギーを、不規則に吸収しうる。不均一なエネルギーの吸収は、不均一な結果をもたらし、顔における不均一な結果は、deformityである。従来のフェイスリフトのための最も一般的な方法において使用される、切開長の長さが示されており、長さにして30cm以上であり、線維トンネル及び壁の良く示す図が示されている。ついで外科医は、壁をはさみで切るか、外科用メスで切り、トンネルを、裸眼を用いて連結可能であるが、はさみおよび外科用メスは、本発明者らが使用する最小の侵襲的切開部位に適合不可能であり、また安全に実施不可能である。再び、出願人らのジオメトリのみが、切開を広げることなしに、最小1cmの切開を介して適合可能であり、現在経験豊かな形成外科医が適切な可視化を可能にするより露出されたフラップおよびより大きな器具切断を必要としている20分以内での分離を実施可能である。
【0045】
図1Dは、表皮10、真皮20、毛嚢30、血管の皮下網状組織40、皮下(脂肪層)50、および真皮から、皮下を通ってより深いフェイシャル構造まで伸びる線維状アタッチメント60を含む、皮膚の同一の層の側面図を示している。本図の一番左の半分の4分の1は、正面から見た、典型的な円筒形先端部100を示しており、出願人以外の先端部のジオメトリを表している。しかしながら、スパチュラ、単独突起、単独または不均一先端部からの窪み、斜角、半円形、スプーン様、のみ、平面、を含む、殆んど全ての先端部形状は、不規則な望まないトンネル形成、残余濃厚線維壁という、円筒形先端部と同様の問題を受ける。本図の真ん中左の4分の1は、正面から見た、代表的な円筒形先端部(出願人ジオメトリではない)の通過の瞬間的結果を示している。通過の結果として、穴を分離している、濃厚線維中隔壁110および130を備えた「スイスチーズ」様穴−効果120に留意すること。前進する前に、堅い岩の全てを、ゆっくりとドリルし、すりつぶし、除去し、後方に吐出する、山道トンネル形成装置とは異なり、現在まで、当分野で、その経路中の全ての柔らかい脂肪を完全に除去し、線維中隔壁を単独で除去させるのに十分強力なものは、(多数の通過の後)脂肪吸引バージョンでさえも、ない。そのような装置が、侵略的であったとしても、過度のフェイシャル脂肪の除去は、患者に対して、外科医が全体に避け、そして修正することを試みる、骨が目立つ窪んだ外観を残す。若さの外観に非常に関与する、顔におけるふっくらとしたしわ充填脂肪である。正常な位置からのフェイシャル脂肪の欠損または減少が、顔を老けさせてみせることに関与する。不利益に、現在の技術の経路で、わずかな線維組織が完全に除去されるか、または蒸発され、とりわけ、ヒトフェイシャル脂肪下層のよい部分を作り出すと知られている、濃厚コラーゲン線維中隔壁が減少または蒸発される。本発明以外の先端部ジオメトリ器具の通過の後には、すでに濃厚な中隔コラーゲンが、より濃厚な、潜在的にエネルギーを吸収する、コラーゲン線維中隔壁110に固められる。本発明以外の先端部ジオメトリの軸方向の通過の後におけるコラーゲン中隔の圧縮および変位が結果として、特に、表皮下面に付着する隆起120を形成する、非常に不規則な、より濃厚な線維脂肪壁となる。さらに、本発明以外の先端部ジオメトリの通過のすぐ後には、トンネルが、本図の左半分で示したような、多くの不規則な方向で指向しうる、組織スロット130内に崩れる。図1bの真ん中右の部分で、右から左に進む、本発明の表皮網状組織保護溶解先端部140と、不規則な線維壁または突起を残すことなしに、組織平面を均一に分離した後に最右からくる、先端部に接着されたシャフト150の相対位置を示している。本明細書および同時係願技術にて記述されているような、種々の形態のエネルギーデバイス、または組織を変化させる化学物質分散口を収容しうる、平面状の組織を変更させる窓/ゾーン160が、シャフトの遠位端の上部に設けてある。図の右側にて形成される組織平面の均一性、および不規則な濃密な線維中隔圧縮がないことに注意すべきである。不規則な濃密な線維中隔圧縮は、適用された組織改変エネルギーを不規則に吸収し、標的組織を、化学勾配に不規則に曝露する。
【0046】
図2は、最小限の侵襲性フェイシャル切開の場所および方向付けを示しており、これらは、フェイシャルタイトニングおよび強化装置のための、表皮および真皮を通しての、器具挿入210の地点である。表面神経経路周辺で、二重点線円215も示されており、これは全てが、今日の整形外科医が、現在、フェイスリフティングの間は避けられ、本発明のものを含むいかなるエネルギーが付与された器具でアンダーマインされないことが推奨されることを示している。これらの領域での、なめらかなエネルギーが付与されない脂肪吸引カニューレの利用でさえも、これらの領域の繊細な運動神経に対して、一時的、または永続的な傷害を与え、結果として麻痺を引き起こすことが、医学文献にてよく報告されてきている。本発明のフェイスリフト装置の部分上面図が、装置のハンドル220がどのようにして、装置の利用者の手225にて握られるかを示している。フェイスリフト装置の中隔溶解チップ235を持つシャフト230が、皮膚210の標準の開口部を介して挿入されるか、または患者の顔の他の好適な場所で挿入される。一本点線は、皮膚下で見えない隠れた装置の部分を示している。曲線に伸びた線260は、顔の覆っている皮膚をわずかにテントをはらせる、装置およびシャフト230に適用される上向きの力を示している。装置は、操作者によって強制的に持ち上げられる一方で、前方にしっかりと押されて、その機能を発揮し、アンダーマイニングされている平面を保持する。そこより種々の形態のエネルギーまたは組織を変更させる化学物質が出ることを許容する、平面状の組織を変更させる窓/ゾーン240(図示した明確な図からは隠れており、点線となっている)がシャフトの遠端の上部にある。組織を変化させるエネルギーまたは化学物質が、導管350および外部ラインに収容されたエネルギー伝達および物質伝達手段を介して、本装置の長さ部分から平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに供給される。より大きな空間がシャフト内で得られるよりも必要である場合に、付属導管が、流線形を維持するために、テンティング皮膚側と反対で、器具の下側に沿って導管されうる。ハンドルが、任意の超音波トランスデューサ圧電物質を含んでよく、したがって、超音波エネルギーをシャフトおよび先端部に伝え、線維−脂肪組織を通る本器具の通過を促進する。
【0047】
図3は、最小の侵襲性フェイシャル切開210の位置および方向付けの側面図を示し、同時にフェイシャルタイトニングおよび強化装置310のための平面状の経路のベクトル300を示す矢印を示している。ベクトル線の方向にそった収縮が、従来のフェイスリフト時に、若さを再生成するためにそれに平行して整形外科医が縫う通例の伸張線であるので、利点がある。はさみおよび外科用メスを慎重に使用することによって、外科医は、唇、鼻および首からの血液を、従来のフェイスリフトフラップの残っている網状組織血管によって供給される組織へ流すために、組織面の分離の間に、皮下網状組織血管供給を傷つけることを避けるために、努力する。出願人の装置は、耳全体およびこめかみ周りの切断とは違い、いくつかの切開部位のみから通過する方法であり、より大きな血液供給さえ、本発明の方法の後、回復中の皮膚に栄養を与えるために、皮下網状組織から入手可能である。残っている利用可能な血液供給アタッチメントから、フェイシャル面溶解のより大きく離れた(二重線によって区切られた領域320)ところで、エネルギー伝達が減少する。これらの減少は、離れた網状組織および周辺の組織外傷を最小化させ、したがって、回復中の皮膚栄養負荷を少なくさせる。
【0048】
図4は、典型的な切開および挿入点210を上方に見上げた正面図、ならびにフェイシャルタイトニングおよび強化装置400のための平面状の経路のベクトル300を示す矢印を示している。再び、この図から見られるように、避けるべき、同様の表面神経経路周辺の同様の二重点線円410に注意すべきである。
【0049】
図5Aは、フェイスリフト装置の上面図である。先端部(チップ)80は、シャフト90よりもわずかに大きくてよい。ハンドル220、凝固および切断用フィンガー制御ボタン510が先端部につながり、ボタン520が、組織を変化させる窓/ゾーンにつながる。しかしながら、先端部は、好ましくは、標準のフェイシャル作業のために、幅1cm、厚さ1〜2mmであり、シャフトより、いくらか大きくても、または小さくてもよい。大きさ五分の一〜五倍のこれらの大きさがまた、必要であったり、または利用される。まぶたのような特別の作業のために、比例して小さな装置、シャフトおよび先端部が、幅にして2〜4mmで使用されてよい。先端部は、別部材からなり、スナップ機構、嵌め合い溝、プラスチック音波溶接などのような種々の方法によって、シャフトに対して固定され得る。あるいは、本モデルにおいて、先端部は、同様の金属または物質からなるシャフトと一体である、あるいは延長部である。先端部は、また、電気的に非導電性であり、低熱伝導性である物質から構成されてもよく、そのような物質は、磁器、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、Teflon(登録商標)の異種形態、炭素、グラファイトおよびグラファイト−ファイバーガラス組成物でありうる。さらに、先端部は、好適な絶縁物質(例えば、アルミナ、ジルコニアのようなセラミックまたはガラス物質、Kyocera Industrial Ceramics Corporation,Elkgrove,Illinois)の支持母材からなってよい。セラミック実施形態のための封止物質は、適合する熱膨張係数、および白金またはチタンおよびアルミナまたはジルコニアのものとは異なる融解点を持つべきであり、典型的にはガラスまたはセラミックである。先端部構造のために好まれるセラミックは、2.9g/cm3密度、1500/kg/sqcmの曲げ強度、温度膨張係数(83+/−5)10E−7のForsteriteであり、組成は、Al2O3 0.8%、SiO2 41.7%、MgO 51.5%、BaO 6%である。先端部構造のために好まれる他のセラミックは、BK 94−1(ロシア指数であり、3200/kg/sqcmの曲げ強度であり、組成は、Al2O3 94.4%、SiO2 2.8%、MnO2 2.3%、Cr2O3 0.5%である。外部出力制御バンドル−535−が電気的導電要素に連結する、すなわち、ワイヤ−530−が、窪み部内に設けられた電気伝導溶解要素へ、電気外科的ジェネレータからRF電気外科的エネルギーをシャフトを下って運ぶ。先端部は、あるいは、部分的または完全に、同心円状にラミネートされたか、アニールされた、プラスチック、ケイ素、ガラス、ガラス/セラミックスまたはセラミックスを含みうる物質のウェハー層からなってよい。あるいは、先端部は、また、金属または電気伝導性物質を被覆した絶縁物からなってよい。シャフトは、一般に、フラット、直方体、断面形状が幾何学的であり、また、幾分平べったくてもよい。シャフトのエッジの滑らかさが、繰り返しスポークホイール通過路の頂点であるので、入り口の傷を取り囲む傷における摩擦を減少させる。シャフトは、完全に充填されるか、または、絶縁されたワイヤ、電気伝導体、流体/ガスポンピングまたは吸引経路、ファイバオプティックス、または絶縁物を含んでよい中空部を備えた、金属、プラスチック、あるいは、他の物質からなってよい。Teflon(登録商標)のようなシャフトプラスチックは、ワイヤまたは電気的導電要素の周囲で絶縁体として働きうる。いかなる金属または合金のシャフトは、望まない放電、または内部要素とシャフトまたは先端部間の導電を防止するために、その内部に、十分に絶縁の物質を含まなければならない。シャフトはあるいは、部分的または完全に、プラスチック、ケイ素、ガラス、ガラス/セラミックス、セラミックス炭素、グラファイト、グラファイト−繊維ガラス組成を含みうる物質の同心円状にラミネートされたか、アニールされたウェハー層からなってよい。実施形態に依存して、シャフトに対して内部にある任意の電気的導電要素が、電気的インパルスまたはRFシグナルを、(Valleylab電気外科的ジェネレータ、Valleylab,United States Surgical of Norwalkの一部門、Connecticut,Tuco Healthcareのさらなる一部門のような)外部電力/制御ユニットから、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン540に導く。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンが、相対的に平面であるという意味であり、シャフトの形状の一部を表す形状であってよく、したがって、いくらか弧を描くか、階段状か、または窓/ゾーンの他の幾何学的改変が可能である。導管はまた、装置操作に必要な、必要な電気的制御ワイヤを含む。図中のこの直接的な図では隠されているが、電気的に伝導性の組織溶解要素が、相対的な窪みの溝の最も近い部位に位置し、電気外科的ジェネレータによって電力が供給され、装置の前方への移動において組織面の溶解に影響を与え、伝導要素の末端に位置する。通過後に局所の電気的インピーダンスおよび温度状態をモニタするために使用する、多数のインピーダンスセンサまたは多数の温度センサ550の任意の位置が、シャフトの遠位先端の近くに存在する。温度およびインピーダンス値は、ディスプレイスクリーン上でトラックしてよく、またはプリセットされた値に達するか、超えた場合に、先端部に伝達されるエネルギーを変更するために、制御エレクトロニクスに合図を送ることができるマイクロプロセッサに直接連結する。典型的な計測経路は、温度センシングサーミスタがアナログ増幅器に供給し、アナログ増幅器はマイクロプロセッサに通じているアナログデジタル変換器に供給するというように、広く知られている。内部または外部超音波測定もまた、フィードバック回路内に組み込みうる情報を提供しうる。任意の中または低周波超音波トランスデューサもまた、エネルギーを先端部に伝達するために作動可能であり、さらなる加熱を供給し、溶解を改善する。例えばLEDのような、フラッシュ可視光源を先端部に設けて、上側皮膚フラップを介して示し、装置の位置を同定してもよい。
【0050】
図5Bは、フェイスリフト装置の先端部領域の上面図である。先端部80は、磁器、エポキシ、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、またはTeflon(登録商標)の異種形態のような、電気的に非伝導で、かつ低熱伝導性である物質からなる。あるいは、先端部は、完全に、または部分的に絶縁された、金属または電気伝導性物質からなってよい。この視角から、対的突起560および相対的な窪み部570が見られることに留意すること。本出願及び関連出願のために、本発明者は、少なくとも1つの角度から、三次元で見た場合、少なくとも2つの相対的な突起かつ少なくとも1つの窪みが見られる場合に、先端部において、突起および窪みを持つとして、装置を規定し資格を与える。血管の皮下網状組織を保護するために、突起は通常、電気的に非伝導性であり、最小の熱伝導性である。種々の物質を、相対的な窪みのキャビティに挿入し、沿って通過させ、関連させ、そこから突出させ、またはさらに窪めてもよく、これらの物質は通常、電気的に伝導性であり、電気的に伝導溶解要素と呼ぶ。本実施形態で示した先端部は、4つの相対的な突起と3つの相対的な窪みを持つ。電気的に伝導溶解要素565が、相対的な窪み部内に位置する。図5Bのこの特定の実施形態は、単極の先端部伝導要素を提供する。相対的な長円突出部が、組織通過を促進するために、障害を減少させ、抵抗を小さくするために、市販されているジェット旅客機のノーズコーンと同様の形状であることに注意すること。しかしながら、先端部の突出部の形状は、限定はしないが、積層型長方形またはテーパー薄肉長方形を含む、広い範囲の種々の幾何学的形状をとってよい(図5D、560)。他の相対的突出形状には、限定をするべきではないが、長球、球、円筒上の球、ピラミッド上の球、円錐上の球、円錐、円筒、ピラミッドおよびポリへドロンが含まれうる。どのような種々の先端部形状が選択されても、通例の全体の合成先端部の幅は、2mm〜20mmの間、最も好ましくは8mm〜12mmの範囲を取り得り、一方厚さは、0.5mm〜4mm、最も好ましくは1〜2mmの範囲を取り得る。先端部に隣接して、しかし先端部におそらく組み込まれて、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン540が存在する。先端部の相対的な窪み内に、薄円筒形ワイヤを含む任意の幾何学的形状を取り得る電気的に伝導性の組織溶解要素545(通常ほとんどの角度で図から隠れている)が設けられる。電気的に伝導性の溶解要素は、プレートまたは平面またはワイヤの形状であってよく、操作条件下で溶解せずまた毒性残余物を発しない任意の金属または合金でなり、最適な物質には、限定はしないが、鉄、ニッケル、合金、パラジウム、金、タングステン、銅および白金が含まれうる。これらの金属は、酸化され、したがって電気の流れおよび機能を妨げる。電気的に伝導性の溶解要素の計算された酸化を使用して、装置の一実施形態が低コストで、使い捨て、一回使用装置であり得るように、陳腐化を計画しうる。しかしながら、多数回使用のために意図した他の実施形態が、先端部の電気的に伝導性の組織溶解要素を、制限はしないが、SilverglideTM非スティック外科コーティング白金、パラジウム、金およびロジウムを含む物質で保護ないし被覆する必要がある。保護コーティングの量を変更することによって、器具の寿命を延ばす、または短くするいずれかが可能な陳腐化の種々の可能性の実施形態が可能となる。先端部の電気的に伝導性の溶解要素部分が、限定はしないが、切断、スタンピング、注入、鋳造、充填およびサンディングを含む、製造技術分野で公知の方法によって、上述した物質から得られる、種々の形態のプレートまたは平面から生じる。この電気的に伝導性の溶解要素プレート565は、シャフト中の伝導性要素に接着した挿入物であるか、またはシャフトの全てまたは部分を辿るように形成された伝導性要素と連続的でありうる。電気的に伝導性の要素またはワイヤ580が、RF電気外科的エネルギーを、シャフトを下って、窪みと一部で関連している電気的に伝導性の溶解要素へ伝える。電気的に伝導性の要素またはワイヤは、任意のフィンガースイッチがハンドル上に位置する場合に、ハンドスイッチングを利用するために、二股であってよく、シャフトからハンドル内に続く電気的に伝導性の要素またはワイヤは、他のリードまたはエネルギー伝達ケーブル、ワイヤなどと束ねてよく、(電気外科的を含む)種々の発電機、中央処理装置、レーザーおよび本発明書で記述されている他の供給源への、絶縁された一般的なワイヤとして、近位のハンドルから出る。プレートは、鋭くする、または波形にする、または、その中にプレートがフィットする先端部の窪みからわずかに外側に延出するように作製してよい。あるいは、切断または電気的電流が、接触なしにある距離で効果を引き起こしうるので、電気的に伝導性の溶解要素を、相対的な窪み部の奥まったところにおくか、または面一としてよい。適合可能な、相対的な窪み部に関して、電気的に伝導性の溶解要素の位置を、小型ねじやラチェットによって達成してよい。最も好ましくは、0.01mm〜1mm厚であるプレートを、その前方に向く表面の角度を可変とするように鋭利化してもよい。プレートの鋭さは、電力が、標的組織を切断しているエッジから通過する効率を増加させうる。しかしながら、変化が鈍いか、または非先鋭である場合でさえ、電気外科的切断電流が、通常0〜1mmの距離において、電気伝導性エッジを越えて切断するので、適切な機能は制約され得ない。プレートの鋭さは、外科用メスのような切断が、器具の通過を許容しうるが、電気切断電流が存在しないときに、出血の増加を引き起こすかも知れないので、先端溶解伝導体部分が酸化されて十分に機能しないかどうかを決定することにおいて、不利益でありうる。本発明の先端部の標準の操作での前方への動きが、それを、比較的冷たい組織流体温度に曝し、電気外科的組織溶解伝導体の先端部における操作熱は、有意な操作時間の間に脱落するような温度まで達するべきでなく、しかし、相対的に「乾燥した」条件、または長期化使用期間下で、適切な先端部及び電気外科的組織溶解伝導体間の接合部での、絶縁の第2および第3の方法を、先端部での溶解および脱落を防ぐために必要としうる。例えば、1/100インチ厚以下の薄いセラミックコーティングが、全てにおいて、電気外科的溶解伝導体プレートの表面上に結合したエポキシであり得るが、しかし組織に露出する地点において、セラミックコーティングが、さらに、オレフィン、Halar(登録商標)(550℃近くで柔らかくなりうるモノクロロトリフルオロエチレン)、Teflon(登録商標)(750℃近くで柔らかくなりうるテトラフルオロエチレン)、FEP(フルオロ化エチレンポリプロピレン、HMWPE(高分子量ポリエチレン)または方法ビテック社(Vitek Corp.)、Derby,Connecticutによるエポキシドで(完全に包括的ではないが)被覆しうる。このような様式で一重または二重で絶縁されたプレートは、長い操作放電に続いて溶解するリスクをほとんどなしに、適切に適合したレシピエント先端部構造内に固定されてよい。電気的に伝導性の溶解要素はまた、0.01mm〜3mm、好ましくは、0.1mm〜1mmの間の単純なワイヤの形状で存在してもよく、被覆しないか、または、酸化を予防し、陳腐化を改変するために、上記の同様の物質で被覆してもよい。ワイヤは、プレートに関して記述したように、一重または二重で絶縁してよく、平面(プレート)バージョンに関して議論したように、同一の電気的連続性を持ちうる。電気的に伝導性の溶解要素に関して好ましい電気外科的電流は、単極「切断」変化およびセッティングであり、好ましくは連続様式で、しかし任意に同様にパルス様式で、先端部溶解伝導体に伝達されうる。外科医は、電気外科的ジェネレータのフットペダル制御によって、またはシャフト上のボタン制御(前向きボタン)によって、電流の存在を制御可能である。切断電流の量は、標準のインターフェースまたは電気外科的ジェネレータ上のダイアルによって改変可能である。先端部電流はさらに、種々の速度で、当分野で公知の標準の機構によって、電気外科的ジェネレータに対して外部で、いくつかの点で、ゲート回路を挿入することによって、好ましくは、1/秒〜60/秒の速度で変化して、パルス化される。ほとんどの組み合わせ実施形態に関して、電気的に伝導性の溶解要素は、シャフト内の伝導性要素と接触する単極先端部であり、当該シャフトは、電気外科的ジェネレータにつながる外部手術用ケーブルに繋がっており、そこから、他の位置に置かれて患者の皮膚、特に、大腿部に接触させるグラウディングプレートあるいは分散プレートが生じている。そのような回路は制御され、電気外科的ジェネレータの切断電流伝達システムからゲート/ワイヤされる。許容可能なValleylab電気外科的ジェネレータには、300オームの定格負荷および200ワットの最大出力で、「切断」上で2400の最大P−P電圧を持ち、300オームの定格負荷および75ワットの最大出力で、「凝固」上で5000の最大P−P電圧を持つValleyLab Force 1Bが含まれ、ValleyLab Force 4は、300オームの定格負荷および300ワットの最大出力で、「切断」上で2500の最大P−P電圧、750kHz正弦波出力を持ち、31kHzの繰り返し周波数の750kHzの減衰した正弦波形出力で、300オームの定格負荷および120ワットの最大出力で、「凝固」上で9000の最大P−P電圧を持つ。先端部はまた、結合された伝導ストリップおよびセラミックスからなる多層ウェハー基材であってもよく、伝導性物質には、先端部製造に関してすでに記述されたものが含まれる。上部からのみ見た場合に、いくつかの先端部の実施形態は、突起と同一平面の窪みを示すが、しかし、いくつかの他の視角では、差が明らかになる。他の実施形態において、電気的に伝導性の溶解要素は、二股であるか、相対的な窪みで偶数に分割してよく、双極様式で偶数のリードにワイヤリングすることによって絶縁およびエネルギーが付与され、上記電気外科的ジェネレータの双極アウトレットに連結されてよい。部分的または完全にハンドユニットのシャフトを包囲したリングを、先端部あるいは組織を変化させる窓/ゾーン上で、パートナー双極電極に連結可能である。そのような双極バージョンが、利用可能な電力を減少させ、特定の組織、とりわけ最も厚いものを電気的に改変する。
【0051】
図5Cは、フェイスリフト装置の先端部の正面図である。先端部は、本図で長円として見られる、4つの突起560、および細い線として見られる3つの窪み570を持ち、電気的に伝導性の要素565が含まれる。相対的な長円形状−突起がこの角度から見られることに留意すること。本明細書および同時係属出願の明細書において、バルブおよび溶解、相対的な突出部および相対的な窪み部、保護および露出を記述するために使用した用語に関して、相対的な突起は通常露出され、プローブ様であり、球根状であり、相対的な窪みは保護された領域であり、組織を溶解可能である。本発明者らは、少なくとも1つの視角からの相対的な突出部と相対的な窪み部を示し、突起および窪みを表し、本装置の記述に適合するように、分類し、設計する。先端部の突起形状には、広範囲の幾何学的形状、とりわけ、スムーズな器具通過を促進し、安定した皮膚層からの適切な間隔を維持するものが含まれる。他の実施形態において、先端部すなわち遠位シャフトが、相対的な窪みを除き、そしてエネルギー源からのリードに対して接触点を除き、全ての点で電気的に絶縁された金属からなり、これによって、充電された溶解セグメントの領域にいて、電気外科的エネルギー通過が可能である。
【0052】
図5Dは、限定はしないが、広い範囲の種々の円形、または長円形、積層型長方形またはテーパー厚長方形のような幾何学的形態を含む、相対的な突起560の種々の形態を示している先端部の正面図である。
【0053】
あるいは、ここで図5Eを参照すると、切断電流が、接触なしにある距離で効果を引き起こすので、電気伝導組織溶解要素(点線が見ることが難しいことを示している)は、相対的な窪み部570に窪んで571いてもよいし、同一平面572であってもよい。相対的な窪み部間の差は、上部から見た場合に、相対的な突出部に関して、深さにして、0.001mm〜10mmを取り得る。また、比較のために、相対的な窪み部からわずかに突出する573である電気伝導性溶解要素が示してある。
【0054】
図5Fは、本質的に平面状である相対的な突出部と相対的な窪み部のアライメントを示し、したがって、完全に平面である実施形態580、またはわずかに弧を持つもの、または湾曲581、または点線長方形584によって示された本質的に平面の範囲で幾何学的583であるものが含まれうる。また、長方形が、突出部の端部の軸を通る線に対して垂直方向で、非常に薄くなる、先端部の「barber-shop」実施形態582が示されている。さらなる実施形態には、限定する意図はないが、相対的な突出部の水平中心を通って通過する平面内で、相対的な窪みの平面が存在しないものが含まれる。代わりに、相対的な窪み平面は、下582に設けるか、または、相対的な突出部を通る水平平面に対するいくつかの他の末端点に設けられる。位置の変更は、溶解の深度、および手術中および手術後の出血、ならびに皮膚網状組織障害に影響を与えうる。いくつかの実施形態において、複数の突出部材が、溶解機構の一つの側面において、第1平面として定義可能であり、さらに、この第1平面のものと反対の溶解機構の側面上に第2平面を定義し、溶解機構は、第1平面と第2平面から伸びた範囲で、本質的に平行な位置に固定され、装置は、装置が組織を通して押される時に、第1平面と第2平面と平行である、2つの対向する、そして本質的に平面の組織平面を切断するように配置される。
【0055】
図6Aは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン160の電気外科的実施形態の先端部80、シャフト90、ハンドル220の内部略図の上面図である。少なくとも電気的に伝導性の溶解要素からなる溶解チップ挿入物につながる、「切断」(切断電流)制御ボタン510に連結したスイッチにつながる、ワイヤバンドルを含む伝導性要素610。ワイヤバンドルは、また、ハンドルおよびシャフトならびに、任意の先端部の温度およびインピーダンスセンサの単独、グループ化された、またはアレイを通る他のリードを含む。センサに連結したリードに沿って介装された出力装置が、ハンドルの外側のいずれかに位置させてあり、摂氏にて温度を表示するか、またはCPUを介したフィードバック制御を引き出す。インピーダンスセンサのような他のセンサは、同様の経路、およびフィードバック制御をともなうリードアウト(オーム)に従う。マイクロ波高周波または単極高周波電気外科的窓/ゾーン実施形態に関して、最終的に平面状の組織を変更させる窓/ゾーンにてエネルギー要素につながる、(「coag」(凝固電流)に連結した制御スイッチに任意につながる場合、二股である)伝導性要素もまた、シャフト外のワイヤバンドル620を通っている。手術する外科医の手は、装置の移動と、電気外科的組織溶解伝導体の活性化で占有されるので、平面の組織を変化させる窓/ゾーンに対する、フットスイッチ制御または音声活性化制御が便利である。
【0056】
図6Bは、先端部80と隣接した平面状の組織を変化させる窓/ゾーン160の電気外科的実施形態の拡大平面または上面図である。1つまたは多くのそれ以上の電気伝導性組織変性末端630が上記ゾーンに散乱させてある。好ましくは、6〜12末端が存在する。上記電気伝導性組織変性末端は、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンにランダムに散乱させられてもよいし、パターン状に配置されてもよい。上記電気伝導性組織変性末端は、種々の形態で形成され、種々のそれらのジオメトリの観点において、種々の程度の絶縁を持ち、1〜1000存在しうる。1つの好ましい実施形態において、上記電気伝導性組織変性末端は、それらの基部が、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン中に埋め込まれた、すなわち、相補的に埋めてなる、先端が尖ったコーン630の形状である。他の幾何学的実施形態には、キューブ型、ピラミッド型、半球型、円筒アタッチメント領域を持つ球型、および円筒型が、限定はしないが含まれる。絶縁体は、末端の接触表面の0〜100%を被覆して配置されうる。「てんとうむし(ladybug)」は、多数の<0.1mmの穴を含む絶縁物で被覆された、ドーム型末端の実施形態である。他の三次型は、限定はしないが、直線剛毛型、ベント剛毛型、円錐上の剛毛型、バネ状基部上の剛毛型−640−、およびさらに分岐した二股または「縮れ」を備えた剛毛型が含まれる。電気伝導性組織変性末端は、任意の電気伝導体、または任意の金属、または任意の動作温度にて融解せず、毒性残余物を発しない合金からなってよく、任意の物質には、限定はしないが、鉄、ニッケル、金、タングステン、銅、合金および白金が含まれうる。種々の金属は、酸化され、電気の流れおよび機能を妨げる。上記末端の計算された酸化を使用して、器具の一実施形態が、低コスト、使い捨て、一回使用器具でありうるように、陳腐化を計画しうる。しかしながら、多数回利用のために意図された他の実施形態には、限定はしないが、SilverglideTM非スティック外科コーティング、白金、パラジウム、金およびロジウムを含む物質で保護または被覆する必要がある。末端における保護コーティングの量を変化させることで、器具の寿命を延ばす、または短くするいずれかが可能な陳腐化の種々の可能性の実施形態が可能となる。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンおよび電気的伝導性組織変性末端は、結合した伝導性ストリップ、セラミックス、プラスチック、シリコーン、ガラス、ガラス/セラミックス、当分野で公知のアニーリング技術を用いる物質からなる、多層ウェハー基材として形成しうる。炭素、グラファイトおよびグラファイト−ファイバーガラス組成物も、本質的に利用可能である。(電気的伝導性組織変性末端を配置させる)上記平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、少なくとも部分的に、電気的に非伝導性であり、低音伝導性である物質で構成しえ、そのような物質には、限定はしないが、磁器、セラミックス、ガラス−セラミックス、プラスチック、Teflon(登録商標)の異種形態および他の本明細書で言及したような物質が含まれうる。多層セラミック電極はまた、Beaverton,ORのVisPro Corp.から市販されている。さらに、上記平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、好適な絶縁物質(例えば、アルミナ、ジルコニア、Kyocera Industrial Ceramics Corporation,Elkgrove, Illinois)のようなセラミックまたはガラス物質)の支持母材から構成しうる。セラミック実施形態に対するシーリング物質は、適合した熱膨張係数、および白金またはチタンおよびアルミナまたはジルコニアのものとは異なる融解点を持ち、典型的にはガラスまたはセラミックである。構造物に対する好まれるセラミックは、2.9g/cm3密度、1500/kg/sqcmの曲げ強度、温度膨張係数(83+/−5)10E−7のForsteriteであり、組成は、Al2O3 0.8%、SiO2 41.7%、MgO 51.5%、BaO 6%である。先端部構造のために好まれる他のセラミックは、BK 94−1(ロシア指数であり、3200/kg/sqcmの屈曲強度であり、組成は、Al2O3 94.4%、SiO2 2.8%、MnO2 2.3%、Cr2O3 0.5%である。望ましい寿命およびそのような包装テトラフルオロエチレンの軟化点近くでありうる温度を作り出すための、末端からのエネルギー通過に対する可能性に依存して、末端と軟化しうる物質間の分岐点の絶縁の二次および三次方法が、脱落を防止するために必要であり得る。例えば、1/100インチ厚以下の薄いセラミックコーティングは、全ての、しかし電気的に伝導性要素またはワイヤ接触の点での、末端の表面下に結合したエポキシでありえ、セラミックコーティングはさらに、オレフィン、Halar(登録商標)、Teflon(登録商標)、FEPまたはエポキシ類のような物質で被覆されうる。本様式で一重または二重絶縁された末端を、上記物質からなる窓/ゾーン内に入れてよい。電気的に伝導性の要素またはワイヤ650が、シャフトおよび電気外科的ジェネレータから、RF電気外科的エネルギーを、平面の組織を変化さえる窓/ゾーン中に搭載された、電気的伝導性組織変性末端に運ぶ。電極と接地プレート間に存在する高周波の電圧差から生じた熱が、結果として、周辺の組織、とりわけ線維を含むものの一時的および永続的収縮となる。所望の結果は、総細胞壊死を必要とはせず、部分的は変性が、タイトニングを引き起こしうる。電気外科的ジェネレータからの電流の本実施形態の供給源は、通常単極「Coag」または凝固モードであり、したがって、接地プレートを、患者の皮膚上の遠位位置に適用する必要があり、しかしながら、他の実施形態に関する所望の電気外科的ジェネレータ電流は、「blend」設定のスペクトル、またはより純粋な切断「cut」設定でありうる。外科医は、電気外科的ジェネレータのフットペダル制御によって、またはシャフト上のボタン制御によって、電流が存在するか、またはしないかを制御可能であり、切断電流のレベルは、電気外科的ジェネレータ上の標準のインターフェースまたはダイアルによって制御可能である。窓/ゾーン電流をさらに、種々の速度で、当分野で公知の標準の機構によって、電気外科的ジェネレータに対して外部で、いくつかの点で、ゲート回路を挿入することによって、好ましくは、1/秒〜200/秒の速度で変化して、パルス化できる。本実施形態をパルスすることで、近隣の組織を、心地よい様式で接触させることを誘導する、臨床的に認識不可能なわずかな障害の表面領域(フラクタイル)である、最適な選択、標的組織に対する傷の組織された、またはランダムなパターン(斑点)を残す。他の単極実施形態において、平面の組織を変化さえる窓/ゾーン中に搭載された電気的伝導性組織変性末端を、グループ化または分割し、電気工学における標準の技術を用いてワイヤで結んで、ランダムなパターンに、または器具としての上記末端の焼成が、不均一または斑点パターンの電気外科的組織変更、または斑点組織破壊を提供するように動く方法で、焼成させてよい。他の実施形態において、平面の組織を変化させる窓/ゾーン中に搭載された、電気的伝導性組織変性末端を、グループ化および分割するか、または偶数個に分割し、反対の電気対から絶縁し、ワイヤリングによって、二極様式で偶数のリードにエネルギーを与えて、上述電気外科的ジェネレータの二極出口に連結してよい。他の二極実施形態は、リターンとしてシャフト周りに1つまたはそれ以上の金属環を配置するか、または第1電極として働く1つまたはそれより多い電気的伝導性組織変性末端を備えた対において第2電極を配置することが含まれる。そのような二極バージョンは、単極バージョンと比較して、より弱く、最も厚い組織を電気的に改変するために十分な出力を欠く。エネルギーの利用可能性が、皮膚収縮を覆うために、正確に「脂肪の加熱」を行おうとする一方で、初期の平面形成通過に続いて器具の向きを変える際に皮下脂肪層にエネルギーを与えるか、または変性させる場合に、より問題になりうる。皮下組織に外傷をおわせる、または「脂肪を加熱する」ことは、過剰に垂れ下がっている皮膚フラップへ伝達する皮下層中に炎症を引き起こし、これが皮膚炎症、したがって収縮を引き起こす(発行されていない。医学雑誌に投稿される原稿を準備中)。同様に、炭化または他の崩壊を引き起こすために筋肉に外傷を与えること(この場合、ほとんどの首の正面を包む広頸筋)が、広頸筋および過剰に垂れ下がっている真皮フラップにおいて、同様の収縮性応答を引き起こしうる。炭素および炭素化有機化学物質(物質)は、物質を包み込み、消化すべきマクロファージを連れてくること、炎症細胞集合、それらの結果である組織カスケードおよび組織改変の細胞メディエータの漏出を誘導すること、を含む、種々の経路を介して、炎症をおそらく誘導する。あるいは、多数の本質的に平面の組織を変化させる窓/ゾーンは、シャフト上の多数の位置で存在可能であるが、しかしながら、ハンドルが、切開内に適合しないので、より近い位置は、遠位のものと同じように、エネルギーを与えられるべき標的組織表面を「見ること」ができない。さらに、本質的に平面の組織を変化させる窓/ゾーンのシャフト上のこれらの多数の可能性のある位置には、通例の使用の反対側の下面に、窓/ゾーンを配置することが含まれる。ゾーンは、エネルギーまたは物質の同時の伝達のために、シャフトの両側に存在可能である。
【0057】
図6Aは、単極高周波電気外科的平面の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態に関する、シャフトおよびハンドル220に連結した、典型的な手術室器具セットアップを記述している。「coag」(凝固電流)に連結したスイッチ520につながる伝導性ワイヤ621が、ワイヤバンドルを通っており、さらに、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのエネルギー要素に繋がっている。上記回路は、Valleylab SurgistatまたはForce1のような、高周波電気外科的ジェネレータの「凝固」制御および伝達ポートから開始される。別体のまたは同様の電気外科的ジェネレータから、ワイヤバンドルが、さらに電気的に伝導性の溶解要素につながる、「cut」(切断電流)制御ボタン510に連結したスイッチにつながる、伝導性要素610を含む。患者を、分散電極625としての使い捨て接地ゲルプレートを用いて、両方の機械に接地させる。患者の皮膚の型に依存して、網状組織保護先端部およびそれに連結した電気外科的組織溶解伝導体に適用した電流のみを使用して、外科医は、美容上許容可能なタイトニングおよび強化が起こる時点まで、真皮組織を電気改変可能であろう。したがって、いくつかの場合(薄い皮膚、年齢、遺伝など)、切断先端部からの単純なエネルギーが、有意に十分な組織収縮、損傷および変化を引き起こしうる場合に、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンからのいかなる型のエネルギーを使用する必要がないかもしれない。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、通常、シャフトの上方に面する側に位置するが、別の平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、本明細書または関連明細書で記述された、いかなる形態の窓/ゾーン放射エネルギーを用いて、シャフトの反対側に配置してよい。
【0058】
図7は、先に記述した先端部80、シャフト90およびハンドル220と同様の器具中に存在する、マクロおよびミクロフラクタイルコヒーレント電磁気光(LASER)/非コヒーレント電磁気(光)、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態の拡大平面または上面図である。平面状の組織を変化させる窓/ゾーン730につながる多数または単一の光ファイバー要素720が、シャフト内を通過するか、外部バンドルに隣接し、あるいはそれに組み込まれている。光ファイバーを通して通過したエネルギーは、フットスイッチによって、電磁気エネルギー供給源にて制御される。一実施形態において、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、レーザー光をシャフトから出射し、その近くの標的組織を照射することを可能にする光学窓730である。中空導波管、または(Phoenix,AzのPolymicro Technologies,Incによって製造された金属コートプラスチックのような)単一または多数の光ファイバーでありうる、光伝達手段が、外部導管710内に含まれる。外部導管はまた、外科レーザーシステムにて一般的に使用されている様に、関節アームでありうる。さらなる制御ワイヤおよび電力が、外部導管を介して、ハンドピースに伝達されうる。しかしながら、電磁気エネルギー照射源からのフットペダル制御または制御インターフェース、ダイアルまたはパネルが、外科医の面倒を少なくし、ハンドピースフィンガー制御製造の費用を減少させる。おそらくゲルマニウムによって作られる、任意の窓730は、レーザー光の出射および熱センサ550によるデータ収集を可能にし、大きさが変更され得る。他の実施形態において、多数の光ファイバーが、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン内の特定の、またはランダムな位置で終結しうる。そのような裸の、または被覆された光ファイバー末端が、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを含む物質から突出し、あるいは面一で、あるいは後退しうる。滅菌可能な酸化エチレンである裸光ファイバーを、好ましくは均一に90度の角度で、熱非伝導性バックグラウンド中で配置してもよいが、0〜180度の種々の角度もまた有効である。好ましい光伝達手段は、使用するレーザーの波長に依存する。加熱された組織から放射される赤外線光もまた、窓を通して回収可能であり、組織の温度を測るために、赤外検出器によって感知可能である。CO2レーザー放射照度に関して、信頼できる供給源には、Santa Clare,CaliforniaのLumenis CorpからのEncore Ultrapulse(登録商標)のような標準の手術室ユニットが含まれ、これは、1〜60ワットにて、2〜22mジュールの連続CO2レーザーエネルギー出力を提供可能であり、Coherent Ultrapulseの古いモデルが好適である(Coherentは現在Lumenisによって所有されている)。シャフトの中空部分が、導波管波として働き、あるいは、レーザー光が、先端部の近くの窓を介して通過し、そこより出射することを可能にする、金属被覆プラスチック光ファイバーまたは導波管を含んでよい。窓は、装置に伝達されるレーザー光に対する出口を許容する。本発明で使用可能なレーザーには、CO2、エルビウムYAG、Nd:YAGおよびYf:YAGのようなパルスおよび連続波レーザーが含まれる。ビーム直径は、当業者によって、標準の様式で変更可能である。しかしながら、本リストは、自己限定の意図はなく、他の波長レーザーを使用可能である。コヒーレント、あるいは、非コヒーレント放射を、(波長の場合おそらく)関節アームまたは光ファイバーによって、それらの供給源より伝達可能であり、ハンドピースに入射し、さらに導波管波および鏡、鏡にて終結している光ファイバー、あるいは、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを含む物質の内部に、あるいは当該物質と面一に、あるいは当該物質の外部で終結する光ファイバーを介して、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに仕向けられる。標的組織変性のより大きなマクロ−フラクタイル様領域を作り出す一実施形態は、そのようなLASERエネルギーを、CO2として、直径で0.1mm〜1mmの範囲で、多数のより小さな光ファイバーにスプリットすることであり、光ファイバーを持つCO2レーザーは、Phoenix Az.のPolymicro Technologies,Inc.より製造されている。上記光ファイバーは、LASERエネルギーが、窓から標的組織に放射されるように、軸方向で、または、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに対して放射光を仕向ける鏡に隣接した角度にて、終結しうる。上記光ファイバーは、平面の組織を変化させる窓/ゾーンを含む基材から突出し、あるいは当該基材と面一で、または当該基材に対して奥まって終結しうる。上記窓/ゾーンは、シャフトの残り部分と同種であるか、物質的に同類であり、または平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの電気外科的実施形態に関して記述したものと同様の方法を用いて、それにアニールしてよい。より低い融解温度プラスチックもまた、上記光ファイバーを平面状の組織を変化させる窓/ゾーン内に配置するために好適である。Polymicro Technologiesによって製造されたもののような、1mmのオーダーでの、より少ないが、より大きな光ファイバーを使用して、中間および下方の真皮中の、より広い領域の標的組織の制御された巨視的壊死を作り出してよい。血管供給を残しておく挿入領域における1mm以下の組織破壊の所望の大きさは、変化した組織の合流を回避し、接近した検査または社会的距離において見られる臨床可視傷を減少させるのに役立つ。平面状の組織を変化させる窓/ゾーンの1cm/秒の、標的組織内での前方への移動を仮定すると、3またはそれ以上の光ファイバー末端(好ましくは、アレイには、10のより大きな直径の光ファイバー末端が含まれる)での、1〜1000パルス/秒の範囲の、LASERパルス周波数が、おおよそ臨床的に許容可能であるが、標的組織の制御された巨視的壊死の十分に小さな局所領域をもたらす。過度に強い非パルス連続電磁気放射が、より大きな領域の組織を、新鮮な酸素添加血液へのアクセスから隔離した非遮断様式で、組織に縞を付ける。低強度非パルス電磁気放射は、血液に障害を与えることなく、細胞収縮性応答をもたらす。エネルギーのミクロフラクタイルを内部的に伝達するために、適合レーザー光供給源(Reliant MTZTMSR Laser,Reliant Technologies,Palo Alto,CA)が、その焦点距離を変更し、本実施例のハンドルの近位端に適合させたときに、ランダムまたはパターン化されたLASERを、鏡上へ、ハンドピースおよびシャフトを下って伝達され、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン中の窓から、標的組織上に再指向しうるように、ハンドピースを、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンに隣接した鏡に適合させてよい。内部利用のための設定の範囲が存在してよいが、好ましい設定は、外部的に適用されたものよりも32J/sqcmの1.5ミクロンユニット上回るものである。下方の真皮と、接着した皮下の厚さのために、上皮への障害を避ける一方で、上方の真皮に対してつながっている真皮内に、内部から外部に向かってレーザー照射して微視的な壊死跡(Micorscopic Necrotic Debris)を生成する場合、より大きなエネルギーが必要であり得る。電気外科的窓で記述されたものと同様の組織インピーダンスおよび温度モニタリング装置を、LASERエネルギー窓/ゾーン装置との組み合わせで使用してよい。
【0059】
図8は、種々の形態のエネルギーを標的組織に伝達可能な、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン730に導かれる、ハンドル220、シャフト90および先端部80の内部略図の上面図である。光ファイバー、ワイヤリング、伝導性要素、排出チュービング、絶縁ガスまたは流体伝播チュービング、モニタリングリードおよびいかなるの他の制御およびモニタリング連結が、ハンドルおよびシャフトを通っている。任意の温度およびインピーダンスセンサが、シャフトまたは先端部の内部またはその上に存在してよい。強いパルス光放射のための、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態を、同時係属出願の明細書のように、以下のように、構成してよい。強いパルスにおいて、非コヒーレント、非LASER、フィルタードフラッシュランプが、広帯域の可視光を放射する。ESC/Sharplan,Norwood,Massachusettsによって使用されるもののより小さなバージョン(500〜1200nm放射範囲、50J/sqcmフルエンス、4msパルス、550nmフィルター)のようなフラッシュランプが、本実施形態のハンドルまたは窓/ゾーンを占拠しうる。IPLフラッシュランプ調整が、かなりシャフトの厚さを増加させるのであれば、1cmの入り口切開が、解剖学的線にそって、1.5cmの切開に簡単に変形され、1〜1.5cmの垂直切開と組み合わされて、より大きな直径シャフトを挿入できて、縫合も簡単である、小さなA−Tフラップを形成可能である。フラッシュランプが、直接、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンから出射するか、または反射体に反射し、窓を通って出射することが可能な、光および熱照射を放射する。反射体は、光、近赤外および赤外光を伝達する広く種々のガラスからなりうる(例えばクオーツ、融解シリカおよびゲルマニウム)。放射スペクトルが、フィルターにかけられて、所望の効果を獲得する。熱放射または可視照射吸収が、真皮を局所的に熱し、コラーゲンを変化させ、温度センサ制御がオーバーヒートを減少させる。シャフトおよび周辺の顔組織の過剰な加熱をなくすために、フラッシュランプおよび反射体が、低熱伝導性物質によって熱的に隔離されるか、または冷窒素ガスを、シャフトまたはハンドル中の中空部を介して供給可能である。ハンドルは、放射された放射線が窓/ゾーンを通して鏡によって反射されるように、他の場所に存在可能である。高周波マイクロ波放射のための、平面状の組織を変化させる窓/ゾーン実施形態を、また、同時係属出願の明細書のように構成してよく、そのような実施形態において、シャフトが、金属、または、プラスチック、またはセラミックからなり、シャフトは、プラスチック、ポリマー、あるいはセラミックからなる先端部に連結されており、当該先端部は、平面状、相対的に平面状、あるいはわずかに湾曲状の側に露出されるか、あるいは、接着される、全体として偶数個のフェーズドアレイアンテナを備えている。アンテナのフェーズドアレイは、金属(好ましくはステンレス鉄、アルミニウム、金、鉄、または白金)からなる。フェーズドアレイは、1〜10ギガヘルツの範囲で機能可能であり、1〜3mmの侵入深度にて、20ワットまでの出力を生じる。平面状の組織を変化させる窓/ゾーン−730−の凍結療法実施形態は、凍結治療剤を、不活性または絶縁チューブ810を介して伝達するために、0.01cm〜1cmのオーダーで、プラスチックまたは熱耐性のチューブまたは細管740を利用する。凍結治療実施形態において、窒素(196℃)のような冷不活性ガスまたは液体が、一実施形態に対して好適であり、シャフトの外側に位置する極低温容器または保存庫内に維持され、その近くで閉ざされている。冷凍治療剤は、冷凍中(保存期)だけでなく、周辺の内部および外部ヒト環境からの熱エネルギーが、現在解凍している標的組織を加熱し、限定はしないが、細胞器官の細胞内崩壊、細胞膜壊死、結晶化および物質沈殿を含む、損傷を引き起こす解凍期でも、標的組織を変化、変更、損傷または改変する。窒素の副作用は、安定性と、近くで操作している電気外科的または電磁気的装置からの燃焼の阻害である。密度は、液体窒素の冷却能力と比較し、窒素ガスのそれに対して、約1000倍である。その液体形態での窒素は、貯蔵庫から窓まで、大きな厚さの絶縁物なしに、伝達することがより難しい。したがって、ガス、およびほとんどガスである、ガスと流体の混合が、便利なハンドピースの大きさを維持しながら、簡単に制御できうる。1cc/0.1秒〜10秒の間の放射速度にて通過する、摂氏−196〜−30℃を取りうる「窓」温度にて1ccの冷窒素ガスが、冷凍治療の時点での標的組織温度および密度に依存して、標的組織をより正確に変えるために、温度センサフィードバックループ放出によって調節してよい。放出されたガス、または溶解組織平面間の閉じられた空洞に十分な量のガスまで蒸発する流体が、ガスビルドアップおよび圧力750を放出するために、排出チューブまたは導管の利用を必要としている顔を膨らませる。(任意の温度センサ/CPUフィードバックループに加えて)流体放出のフットスイッチ制御または音声作動化制御が、手術する外科医の手が、装置の動きまたは溶解機能の活性化で占有されているので、便利である。
【0060】
組織を変化させる窓/ゾーンの直接圧電物質バージョンが、圧電物質に隣接して通過する標的組織に含まれる水分子に対して、振動エネルギーを与える。温度の上昇が、コラーゲン変化と細胞壁損傷を引き起こすが、しかしながら、超音波エネルギー適用が、細胞内レベルにおいて破壊的効果を持ちうる。圧縮され、曲げられ、またはひずむ場合に、電荷を獲得する結晶が圧電物質である。特定のセラミックウェハーに適用した電気的振動が、超音波の機械的な振動を引き起こす。圧電性の窓/ゾーンに対するエネルギー出力は、1〜30Jの範囲であり、約1cm/秒で動く外科的装置において、1〜6Jの好ましい範囲である。他の全ての実施形態のように、手術中のリアルタイムデータを提供する温度およびインピーダンスセンサが、制御ユニットおよび電力供給とさらに連結して、シャフト中の伝導性要素によってエネルギー付与される圧電物質へのエネルギー入力を改変可能である。また他の実施形態において、熱ガスまたは液体、またはその組み合わせを、標的組織上に窓/ゾーンから噴霧してよい。例えば、コラーゲンは、70℃で変性し、細胞損傷がおき、蒸気または熱水が、種々の機構によって伝達されて、標的組織上に、窓/ゾーンから出ることが可能である。圧力がかかった蒸気を、絶縁、高圧温度耐性ラインを介して、シャフトまたはハンドルの外にある補助水加熱器具から伝達可能である。ラインは、標的組織への伝達の前に、1つまたはそれ以上のチューブに分かれてよく、吸引内腔が相対的に閉じられた空間内のガス放出の結果として発生する過剰な圧力を除去しうる。あるいは、蒸気が、窓/ゾーン内に位置する微小の個々の圧電物質によって生成されうる。この実施形態において、小さな細管が、小さな圧電物質が機能する温度範囲内で、蒸発可能な液体を伝達し、そのような圧電物質は現在、印刷およびインク適用のために使用されている(MicroFab Tech Inc,Royal Cox,Plano,Texas)。水が、圧電物質に伝達されるが、逆行の動きは、一方向マイクロ流体フロー弁システムによって防止される。1〜1,000の圧電物質を、ウォータデボジティングフローシステム中で、水の逆行の動きを防止しているマイクロ流体フロー弁つきで、窓/ゾーン中のアレイに設ける。無作為的、または作為的に、種々の圧電物質が、蒸気の局在領域を作るために、水分子に、振動エネルギーを与えるように、制御可能に作成される。蒸気が、斑点中、または均一の様式で、Teflon(登録商標)または同様のチューブから、出射されて、顔の切開面のいずれかの側で、組織を改変するか、または損傷を負わせる。
【0061】
平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのプロロセラピー実施形態によって、本発明の溶解活性によって形成される組織平面の空洞中で、(限定はしないが、濃塩溶液、酸、塩基、界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ドセシル硫酸ナトリウムおよび高浸透圧食塩水を含む)液体、発泡体、懸濁液、粉末、または組織に制御可能に損傷を負わせるか、線維芽細胞を刺激するか、コラーゲン形成を増加させる能力を持つと知られているいかなる他の形態で、高浸透圧グルコース(D−グルコース)、モルフエートナトリウム、およびフェノールおよび他の線維症誘導化学物質または混合物の滴注入が提供される。酸または塩基を、線維症を誘導するために、意図的に組織に損傷を負わせるために使用する場合、それらの反対のもので中和してよく、例えば、酸溶液が、損傷を誘導し、希釈重炭酸ナトリウム洗浄によって中和する。ヒト組織を、線維芽細胞/コラーゲン応答に、炎症をおこさせるか、または制御して損傷を起こさせることができる非溶液には、限定をすべきではないが、シリコーン/食塩水懸濁液、コラーゲン懸濁液、脂肪小球/油水懸濁液、砂、ガラス、炭素および炭素化有機物質、プラスチック顆粒、他の不溶性顆粒、石けん、土微生物、植物または動物が含まれうる。そのような物質は、コラーゲン/線維が細胞増殖を伴って微小肉芽腫性応答を引き起こす。0.01cm〜1cmのオーダーでの、プラスチックまたは圧力耐性チューブまたは細管が、不活性または絶縁チューブを介して、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンのプロロセラピー放射実施形態に、プロロセラピー薬剤を伝達しうる。上記細管は、標的表面上にプロロセラピー薬剤の噴霧分散を許容するために、他の実施形態で小スプレーノズル中で終結してよい。プロロセラピー実施形態において、プロロセラピー薬剤または他の組織を変化させる医薬品は、シャフトの外に位置するIVバッグまたは他のタンク内で作製されており、その近くで閉じられている。IVバッグからの流体の重力による進行が、「窓/ゾーン」上へのシャフトを介した数メーターのIVチューブを介して、プロロセラピー薬剤を分散するのに十分である。滴下または噴霧分散のために、プロロセラピー薬剤を、限定はしないが、蠕動ポンプ、加圧ガス滴下、電動注入システムおよび加圧可能貯蔵容器を含む、当分野で公知の多数の方法によって、貯蔵容器より通路に供給され得る。流速および圧力速度は、濃度、容量、所望の組織収縮時間および適用した薬剤の型に依存して変化してよく、0.01cc〜10cc/分で変化してよい。(任意の温度センサ/CPUフィードバックループに加えて)流体放出のフットスイッチ制御または音声作動化制御が、手術する外科医の手が、装置の動きまたは装置の溶解機能の作動化で占有されているので、便利である。
【0062】
均一加熱要素の平面状の組織を変化させる窓/ゾーンを、溶解セグメント中の高周波要素から独立した様式で、ハンドルにて制御されて給電されるシャフトを通って通過する、絶縁伝導性要素に連結した近位チップの一方の側に均一組織加熱要素を組み込むことによって構成してよい。その近くの温度センサが、標的組織に制御してエネルギーを分配するために、外科医またはコンピュータに、フィードバックを生成するか、音声出力を伝えるために、組織温度をモニタする。このループはしたがって、温度組織障害を制御し、収縮結果を最適化しうる。温度センサは、赤外線型、光ファイバー型、電子型、光蛍光型であってよく、それぞれは先行技術で公知であり、したがってこれらの詳細な記述は、必要無いと考える。
【0063】
温度によりエネルギーが付与される実施形態のための平面状の組織を変化させる窓/ゾーンは、先端部がシャフトと同様の金属または物質から一体的に形成され、あるいは延出であるようなシャフトから、熱エネルギーが逃げることを許容する。先端部は、また、電気的に非伝導性であり、低熱伝導性である物質から構成されてよく、そのような物質は、磁器、セラミックス、およびプラスチックでありうる。先端部およびシャフトの部分は、皮膚下での装置のなめらかな移動を促進するために、Teflon(登録商標)で覆ってよい。装置内の熱フィラメントを、連結ワイヤを通して電流を流すことによって加熱し、ワイヤの強さによって放物面の穴内で、適所にしっかりと維持する。あるいは、フィラメントをシャフトに固着させる。熱フィラメントは、直接、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンから出射するか、または反射体で反射して、窓を通して出射することが可能な、光および熱放射を発する。反射体は、窓から放射された全ての光および温度照射を効果的に収集するために、放物線形態を持ちうる。熱フィラメントは、高出力光バブルで使用したのと同様の、タングステン炭化物フィラメントでありうる。波長は、フィラメント温度/電流を調整することで調整可能および制御可能である。窓は、光学、近赤外および赤外光を放射する、広く種々のガラスから選択可能である(例えばクオーツ、溶解シリカおよびゲルマニウム)。組織侵入深度は、光の波長に依存する(例えば1μmは10mm侵入し、10μmは0.02mm侵入する)。熱フィラメントからの広い放射スペクトルは、フィルタリングされて、所望の組織効果を達成可能である。特定のフィルタリングにおいて、およそ70度の温度まで真皮を熱する放射スペクトルによって、所望のコラーゲンの収縮およびタイトニングが引き起こされうる。最適スペクトルフィルタリングは、皮膚の厚さおよび構造に依存する。電気ワイヤによって制御ユニットに連結した温度センサが、シャフトと接触した組織の温度をモニタする。シャフトおよび周辺の顔組織の過剰な加熱をなくすために、加熱要素および反射体が、低熱伝導性物質によって、熱的に隔離される。加熱要素は、シャフトにふれないことで隔離し、一方で反射体は、シャフトに接着する場所で隔離層を持ちうる。さらに、冷窒素ガスがチューブを通って注入され、中空部を通って供給されて先端部及びシャフトを冷却する。中空シャフトを介した、窒素ガス(または他の不活性ガス)のフローがまた、フィラメントに対する酸素障害を減少させる。同時係属出願の明細書での他の実施形態は、放射された光学および温度照射が、窓を介して鏡で反射する一方で、ハンドル中に熱フィラメントを配置する。同時係属出願の明細書中の他の実施形態によって、組織加熱が、ワイヤを通した電流の流れが、利用者が選択した温度まで、単一または多数の要素からなる抵抗負荷を加熱する加熱表面と直接接触することによって達成される。抵抗負荷は、薄膜抵抗であってよく、膜温度は、測定された抵抗値から推測されうる。あるいは、加熱要素の近くに配置された、離れた温度センサが温度を測定し、これが、抵抗負荷を通る電流を制御するために、制御ユニットに送られる。冷ガスまたは液体を、チューブを通して注入し、シャフトを通して供給することができる。また、加熱要素は、ペルチェ熱電冷却素子の熱い側であり、40℃までの差異を伴う室温以下に反対の表面を有利に冷却する。熱が、磁気または摩擦手法を介して誘導される熱的実施形態は、ほぼ同様の組織変化を引き起こしうる。
【0064】
装置の全ての実施形態において、シャフトを、手術の間に、装置に対する、組織粘着から摩擦を減少させるために、Teflon(登録商標)のような生物適合性非粘性物質でコート可能である。
【0065】
本発明はまた、有機または無機移植片の移植のための、ヒト組織平面または局所中で、よく定義された、制限された、または隔離されたポケットを作製可能でもある。例えば、横たわる頬骨の形状、およびさらなる所望の外見を模倣している領域に対して、「弱い」頬骨にわたる、出願人および出願人の先行関連技術の操作によって、有機または無機移植可能液体または半固体が注入されるポケットが生み出される。現在の移植可能な物質には、限定はしないが、吸収可能構造物質、ポリグラクト酸(Vicryl(登録商標)、Polysorb(登録商標))、ポリグリコール酸(Dexon(登録商標))、ポリジオキサノン(PDS II(登録商標))、グリコール酸(Maxon(登録商標))、ポリグレカプロン25(Monocryl(登録商標))、Glycoer 631(Biosyn(登録商標))、外科腸(プレーン)、外科腸(クロミック)、外科腸(高速吸収)が含まれる。非吸収構造物質:ナイロン(Ethilon(登録商標)、Dermalon(登録商標)、Nurulon(登録商標)、Surgilon(登録商標))−網状または非網状。
【0066】
ポリプロピレン(Prolene(登録商標)、Surgilene(登録商標)、Surgipro(登録商標))、シルク、ポリエステル(Dacron(登録商標)、Mersilene(登録商標)、Ethibond(登録商標))、ポリブチエステル(Novafil(登録商標))、手術ステンレス鉄(登録商標)。拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)(Gore−Tex(登録商標)、SoftForm(登録商標))、ポリエチレン(Dacron(登録商標))、ポリプロピレン(Prolene(登録商標)、Marlex(登録商標))、ポリグラチン(Vicryl(登録商標)、Dexon(登録商標))、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、ポリプロピレン/ポリグラクチン(Vypro(登録商標))、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(一側面が、ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースによってコートされたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシルメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科メッシュ(Surgical Mesh)、ULTRAPRO(登録商標)、部分的に吸収可能な低分子メッシュ外科チタンメッシュ(Partially Absorbable Lightweight Mesh Surgical Titanium Mesh)(登録商標)を限定はしないが含む移植片/メッシュ。ウシコラーゲン(Zyderm(登録商標)コラーゲンI、Zyderm(登録商標)コラーゲンII、Zyplast(登録商標))、ヒト由来コラーゲン(Deramologen(登録商標)、Cymetra(登録商標))、死体大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ブタコラーゲン、ヒアルロン酸誘導体(Restylane(登録商標)、Hylaform(登録商標)、Hylan B(登録商標)ゲル、Perlane(登録商標))、Alloderm(登録商標)(無細胞同種移植皮膚マトリックス)、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン金属合金、ビタリウム金属合金、シリコーン、ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、および非セラミックヒドロキシアパタイトを限定はしないが含む混合型物質。
【0067】
数十年間、形成外科医は、生物学的および非生物学的、有機および無機メッシュを、欠陥を改善し、支持を貸すために顔内に挿入してきており、また支持を提供し、そしてヘルニア組織を食い止めるために、腹部および足の付け根のような他の領域へ挿入してきている。しかしながら、メッシュの配置が、独自に、埋め込まれるべきメッシュのために、大きな可能性のあるフリーな表面積を許容可能であり、一方で、そのような大きなメッシュを、最小の侵襲性切開を介してフィットさせる、本発明および同時係属出願で必要でありうるよりも、より大きな外科開口を必要とした。メッシュは、コットンおよびシルクを含む、体反応性有機基質、プラスチック、ポリプロピレンまたはGore−Tex(登録商標)(低密度ポルエチレン)のような、体不活性有機基質、中間の物質、例えばナイロンが最低限反応性である、ステンレス鉄または他の金属およびシリコーンのような無機基質からなってよい。メッシュは、最低限の侵襲性入り口傷を介して挿入された後、分離された、任意のまたは全ての組織平面を占有するために、広げられるか、展開されてよい。メッシュは、ほとんど耳たぶから耳たぶまで広がり、縫い目を固定した場合にスリングとして機能するように、上首にて伸張するように構成可能である。一方、メッシュ固定を、特定方向に仕向けられた縫い目タイトニングのための支持メッシュを含む組織平面の小さな部分を再開口する前に、数ヶ月にわたり、遅延させるか、または所定の場所で治癒を許容可能である(または線維=コラーゲン形態)。沈着メッシュを、張力および/または支持を作るために、すぐに縫うことが可能である。メッシュの位置および適切なほどきを、内視鏡によって、またはポータブルX線によって、金属または要素または化合物での、放射不透明着色または縫い取りを介して、決定することができる。メッシュは、滅菌の前に、物質を、サンドブラスティングにかける、すれる、または化学的に変えることによって、入ってくるコラーゲンおよび線維組織に対して「粘着性」を作りだすことができる。外科用装置はまた、低侵襲性様式で、「頬骨」型のようなよく定義されたインプラント、または流体、半固体またはあまり定義されていない他のインプラントを沈着するために使用可能である。ラックスまたは脱出組織の懸濁に対する必要性に依存して、以下のような生物学的に適合性のある有機または無機物質の、ネット、メッシュまたはスリングを、迅速な構造固定化またはタイトニングのために移植してよい。あるいは、生物適合性物質が、後または遅延手術手順のために、基礎をなす組織を強化するように、「適所で治癒」を許容されてよい。以下の可能性ある埋め込み可能な生物吸収可能、および不可能物質のリストは、包括的ではなく、限定する意図はない。ポリグラクト酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、グリコール酸、ポリグレカプロン25、グリコエル631、ナイロン、ポリプロピレン、シルク、コットン、ポリエステル、ポリブテステル、外科ステンレス鉄、拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリエチレン、ポリグラクチン、ポリエチレン、テレフタル酸、Dacron(登録商標)、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(一側面が、ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースによってコートされたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシルメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科メッシュ、ULTRAPRO(登録商標)、部分的に吸収可能な低分子メッシュ(Partially Absorbable Lightweight Mesh)、外科チタンメッシュ(Surgical Titanium Mesh)(登録商標)、ウシまたはヒトまたはブタ由来コラーゲン、死体大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ヒアルロン酸誘導体、Alloderm(登録商標)(無細胞同種移植皮膚マトリックス)、ポリエチレン テレフタレート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン金属合金、ビタリウム金属合金、ヒドロキシアパタイト、バイオガラス、および非セラミックヒドロキシアパタイト。例えば、Goretex(登録商標)スリングは、線維組織間で、切開が耳の下領域である場合に、首の下、右から左の乳様突起領域での、鉗子、フック、クランプおよび、可鍛ガイド−ワイヤのような典型的な外科器具を用いて、大きな横たわる溶解顔平面内に、最小の切開を通して糸で通してよい。メッシュは、いったん最小切開部位を通して溶解顔平面に供給され、任意の切開部位に位置するプローブまたは器具を介して、所定位置に操作したらば、展開してよく、メッシュの適切な配置は、内視鏡で、光ファイバーで、また、超音波診断で検出してよい。金属糸のような金属タグを、メッシュのエッジに断続的に縫い、とりわけメッシュがそれ自身いかなる放射線不透過(radio-opaque)生物適合性物質からなるか、またはそのような物質に接着している場合に、放射性物質評価が可能である。「ローラ」の中心を通して通過する、ルーズな<6cmのワイヤまたは単線維状プラスチックループと適合した<2cm幅であるが、<1cmの厚さのローラ上の小さなメッシュを、切開部位内に供給し、プローブ、器具または可鍛フックで受け取り、他の切開部位を用いて種々の方向で、メッシュを展開する。あるいは、正確な、分離された、均一の組織ポケットを、外科医によって選択された組織平面レベルにて、胸骨隆起(頬骨)のような領域にわって形成するために、器具を、より限定された様式で使用してよく、標準のインプラントが、スカルペルによる傷入り口の拡大をともない、または他の場所、例えば口内より、器具入り口切開を通して埋め込んでよい。正確なポケットは、器具が作り出すポケットの形態に制限され、設定時に圧力を適用することによって、指で形を作るか、テンプレートで形を作ることが可能な、生物適合性熱硬化性または時間設定または反応物質設定軟発泡体、を受け取るように形成される。上記のいかなる手法に続いて、2つの吸収可能な埋設5−0 Monocryl(登録商標)(Ethicon division of Johnson & Johnson)、Piscataway,New Jersey)縫合が各切開に行われる。包帯は通常必要なく、患者は仕事に戻るか、家でリラックスしてよい。あるいは、明白なプロロセラピーまたはインプラント可能な物質を配置する場合、フロス−フィラメント包帯を24〜48時間、顔の周りに適用してよい。患者が腫れるまたは出血する傾向にある場合、小さなジャクソン−プラット(Jackson−Pratt)ドレーンを、任意の切開部位を通して配置し、包帯の下の位置に縫合してよい。
【0068】
計画陳腐化は、長期にわたり、器具の適切な性能と品質を維持することに不可欠である。ハードウェアあるいは例えばカードまたはチップ上のソフトウエアが、上記実施形態の回路および/または光ファイバーのいずれかの部分内、部分に沿って、または部分間で、挿入される。カードまたはチップ、または、他の利用モニタリングサブデバイスを、ハンドルまたは隣接する電気外科的ジェネレータのような場所位置における受信領域内に挿入してよく、限定はしないが、切断電流、凝固電流またはブレンド弁の時間利用を含むデータを記録可能である。回路、光ファイバー、または、他のエネルギー伝達機構内に埋め込まれたサブデバイスは、再活性化に関していくつかの基準の型を満たさない場合に、器具の機能を終了させることができる。基準は、支払いに続く、パスワード、新規カードまたはチップを得ることでもよい。この、そして他の、現在当分野で公知の測定、モニタまたは制限利用に関する計画を、本明細書で示した実施形態と一緒に利用してよい。
【0069】
手術手順:インフォームドコンセントの後、12時間飲食をせず、患者を仰向け位置に配置する。顔および首を、ヨウ素またはクロルヘキシジンのような、標準の手術前クレンザーで清掃する。1cmの最小切開部位を、外科医の指示により、耳状面または耳下線に沿った任意の位置でマークする。さらに1cmの最小切開部位を、首に達するように、顎下(あごの下)領域を含んでよい領域で、そして切開を隠すために、額の生え際で、手術マーカーにてマークする。危険性のある運動神経(下顎縁神経、顔面神経の正面枝、脊髄副神経)の領域と重なっている皮膚の小さなゾーンを、手術マーカーの点線で境界をさだめる。この点まで、患者が、静脈内にうっすら鎮静するか、または気管内チューブまたはLMA(喉頭部マスク気道)による一般的な麻酔を受けるかの選択を選び、ただしほとんどの患者は、手順の残りを耐えるために、これらの処置を必要としない。手術的にマークした切開部位をさらに洗浄し、ついで、それぞれ1:100,000エピネフリンとの、1ccのみの、1%リドカインを注射し、3分間安定させる。各領域を、表皮および真皮を介して、皮下層まで、#15スカルペル刃で切開し、フォアハンド部位は、この領域のはげを防止するために、毛嚢に平行して切開されるべきである。1リットルのKlein腫れ上がり溶液を、以下のレシピで調製した。1リットルの通常の生理食塩水内で、40ccの2%リドカインと10ccの10mEq/LのNaHCO3、および1:1,000エピネフリンを混合する。50cc〜200ccのKlein腫れ上がり溶液のみを、各切開部位によって、最終的にフェイシャルタイトニング器具のための後の通過の方向でありうるベクトルと同様のファニング運動(fanning motion)にて、脊髄麻酔ニードルまたは2mmくさび−チップまたはスパチュラ−チップ流体滴下カテーテルを用いて、皮下層内に到達可能な領域中に、迅速に蠕動ポンプを使用する。Klein腫れ上がり滴下のために必要な数分の後、Klein溶液を15分間、最大効果のために定着させる。本明細書で記述した、選択した装置実施形態の1つを無菌で維持し、1つまたはそれ以上の電気外科的ジェネレータ、またはレーザーまたは他のエネルギー形態生成装置に接続する。電気外科的窓/ゾーン実施形態を使用する前に、電気外科的ジェネレータを、好ましい切断および凝固設定に設定する。選択した装置を、1つの切開部位内に挿入し、ハンドルで、しっかりと固定し、リフティングを生じさせながら、軸方向に強制的に押す。装置をフットスイッチまたはハンドルロッカーまたは活性化ボタンによって活性化する一方で、通常まぶた領域または唇、または表面運動神経の区画された領域に入ることなく、可能な限り、スポーク−ホイール様式で、切開部位から放射状の直線に沿って運動を開始する。溶解されている組織の品質、患者に年齢、以前のフェイシャル手術歴、病歴、身体測定、患者のデモグラフィックスに依存して、組織平面組織を変化させる窓/ゾーンを、真皮にエネルギーを与えるために、「フェイスアップ」を活性化するか、または脂肪酸を漏らし、引き続き、反対の皮膚層線維芽細胞を刺激して、コラーゲンを製造させる、炎症細胞およびメディエータを引き寄せる皮下にエネルギーを与えるために「フェイスダウン」を活性化してよく、「フェイスアップ」と「フェイスダウン」の組み合わせも使用可能である。基礎をなす皮下組織に損傷を負わせる、または「脂肪を加熱する」ことによって、過剰に垂れ下がっている皮膚フラップへ伝達する皮下層中に炎症を引き起こし、これが皮膚炎症、したがって収縮を引き起こす(発行されていない。医学雑誌に投稿される原稿を準備中)。同様に、炭化または他の崩壊を引き起こすために筋肉に損傷を与えること(この場合、ほとんどの首の正面を包む広頸筋)が、広頸筋および過剰に垂れ下がっている真皮フラップにおいて、同様の収縮性応答を引き起こしうる。炭素および炭素化有機化学物質(物質)は、物質を包み込み、消化すべきマクロファージを連れてくること、炎症細胞集合、それらの結果である組織カスケードおよび組織改変の細胞メディエータの漏出を誘導すること、を含む、種々の経路を介して、炎症をおそらく誘導する。さらに、平面状の組織を変化させる窓/ゾーンからのエネルギー適用が、推進部分とは反対に、ストロークの引き部分にて発生しうる。推進部分は、ほとんどの冷環境を、電気外科的組織溶解要素に関連したエネルギーレベルで変化しうる、窓/ゾーンに提供してよいか、またはしなくてよい。例えば氷冷水に浸したタオルまたは外部コンフォーミングバッグを通して循環させたような氷冷水外部冷却装置を、逆温度勾配を促進するために、処置の前、間または後に顔皮膚に適用してよい。使用したエネルギーの型および量を含む多数の因子に依存して、さらなる溶解組織平面改変が、シャフト中またはそれにそって含まれるカナルを介して注入されうるプロロセラピー溶液を使用して、または別のカテーテル機構によって必要著されうる。250ccの25% NaCl(高浸透圧食塩水)のような溶液を、活性化した器具通過に続く新鮮に裂かれた顔平面間空間内にしみこませ、マッサージをし、10分間座ったままにし、ついで切開部分を介してしぼり、ついで腫れ上がった溶液をしみこんだ、別のカテーテルシステム中にしみこませた通常の生理食塩水2フラッシュで中和し、ついで同様の切開部位を介して絞り出す。組織線維症およびヒト関節の膠原化を増強することが当分野で公知のプロロセラピー試薬には、高浸透圧グルコース(D−グルコース)、モルフエートナトリウム、およびフェノールのような硬化性または増殖性溶液が含まれる。液体、発泡体、懸濁液、粉末、または線維芽細胞を刺激し、(限定はしないが、デオキシクロレートナトリウム、ポリドカノール、ドセシル硫酸ナトリウムを含む)硬化性を増加させる能力を持つことが公知である他の任意の形態での線維症誘導化学物質または混合物を、同時に、先に記述した25%NaClにしみこませてよい。酸または塩基を、線維症を誘導するために、組織に故意に損傷を負わせる他面位使用する場合、それらの反対のもので中和してよく、例えば、酸溶液が、損傷を誘導し、希釈重炭酸ナトリウム洗浄によって中和する。
【0070】
励起された相対的な窪みまたは組織を変化させる窓/ゾーンのいずれかの通路の利用の、あごひげおよび区部領域の可能のある利点は、この設計が固有に、毛球の破壊を引き起こす、下方レベルの毛球にて、切断区画を配置するので、男性で標準の設定で脱毛が起きることである。再増殖は通常上記損傷にともなって阻止される。
【0071】
好ましい実施形態および本発明の利用の方法の以上の記述は、例示および記述の目的のために示され、包括的、または開示された正確な形態に対する制限の意図はない。多くの変形例および変更が、以上の教示に関して可能である。実施形態は、本発明の原理、およびその実際の適用を最もよく説明するために選択され、記述されており、それによって当業者が、種々の実施形態で、そして意図される特定の利用に適した種々の変形例をともなって、本発明を最もよく利用することが可能になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部、シャフトおよびハンドル、および
前記先端部の遠位端にあり、エネルギーが付与される相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントによって隔てられた複数の相対的に突出する部分、を含み、
複数の相対的に突出する部分は、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みは少なくとも一つの視角から見ることで規定される、フェイスタイトニング装置。
【請求項2】
物質または追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するための、前記シャフトまたは先端部位置に連結された手段をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項3】
前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントの溶解セグメントが電極を含み、エネルギー供給手段が、高周波エネルギーを前記電極を通して伝播することができるように、前記シャフトの近位端から前記相対的に窪んだ溶解セグメント内の前記電極に高周波放射を供給する手段を含む、請求項1の装置。
【請求項4】
先端部が非導電性であって熱伝導率が低い材料から成る、請求項1の装置。
【請求項5】
先端部が、プラスチック、Teflon(登録商標)を含むプラスチック、ケイ素、炭素、グラファイト、グラファイト−ガラス線維複合材、磁器、エポキシ、セラミック、ガラス−セラミックからなる群より選択される材料から成る、請求項4の装置。
【請求項6】
前記相対的に窪んだ溶解セグメントに高周波エネルギーが与えられる、請求項1の装置。
【請求項7】
前記高周波エネルギーが、電極において相対的に窪んだ溶解セグメントに与えられる、請求項6の装置。
【請求項8】
前記高周波エネルギーが、鉄、鋼、合金、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、金、銀および銅からなる群より選択される材料から成る電極において相対的に窪んだ溶解セグメントに与えられる、請求項6の装置。
【請求項9】
前記電極が、a)相対的な窪み部から突出した位置、b)相対的な窪み部と同一平面上の位置、および、c)相対的な窪み部内のさらに窪んだ位置からなる群より選択される位置において、相対的に窪んだ溶解セグメントの部位に設けられる、請求項6の装置。
【請求項10】
電極を酸化還元物質で覆うことによって、前記高周波エネルギー供給セグメントに対して計画された陳腐化を促進するかまたは抑制する、請求項6の装置。
【請求項11】
前記酸化還元物質が、Silverglide(登録商標)、Silverglide(登録商標)様被膜、合金、金、プラチナ、ロジウムおよびパラジウムからなる群より選択される、請求項10の装置。
【請求項12】
前記先端部またはシャフトの加熱を制御するための手段をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項13】
前記シャフトまたは先端部の加熱を制御するための前記手段が、前記エネルギー供給手段から前記シャフトを熱的に絶縁するための手段を含む、請求項12の装置。
【請求項14】
前記シャフトまたは先端部の加熱を制御するための前記手段が、前記シャフトまたは先端部を通して不活性ガスを流すための手段を含む、請求項12の装置。
【請求項15】
内腔はシャフトの外側に連結している、および、内腔はシャフト内に位置する、からなる群から選択される形でシャフトと結合した少なくとも一つの内腔をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項16】
ハンドル内に位置する任意の超音波トランスデューサ圧電物質をさらに含み、そしてそれによって超音波エネルギーをシャフトおよび先端部に与える、請求項1の装置。
【請求項17】
先端部が導電性材料から成り、先端部が少なくとも一つの相対的に窪んだ溶解セグメントにおいて絶縁されず、先端部が少なくとも一つの高周波供給手段との隣接した接触点において絶縁されず、そして先端部の他の部分が完全に絶縁されている、請求項1の装置。
【請求項18】
前記先端部が、絶縁されていない、組織に露出した、相対的に窪んだ溶解セグメントにエネルギーを供給するための導電手段の一部である、請求項17の装置。
【請求項19】
前記相対的に窪んだ溶解セグメントおよび標的組織への追加のエネルギーの前記位置(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するエネルギーを制御するための制御手段をさらに含む、請求項2の装置。
【請求項20】
前記シャフトまたは先端部の遠位端における熱条件を感知する少なくとも一つの熱センサをさらに含み、前記センサは信号を制御手段に送り、そして前記制御手段は前記エネルギーの前記遠位端への供給を制御して熱条件を調節する、請求項2の装置。
【請求項21】
前記シャフトまたは先端部の遠位端の周囲の組織のインダクタンスを感知する少なくとも一つのインダクタンスセンサをさらに含み、前記センサは信号を制御手段に送り、そして前記制御手段は前記エネルギーの前記遠位端への供給を制御して前記インダクタンスを調節する、請求項2の装置。
【請求項22】
高周波エネルギーを与えられた前記溶解セグメントが、鋭いプレート、鈍いプレート、鋭い先端、鈍い先端、鋭いワイヤのエッジ、鈍く丸いワイヤ、ブラシ様のワイヤ、波型、幾何学型、丸い、ギザギザ、平面からなる群より選択される物理的特性を有する、請求項6の装置。
【請求項23】
前方から見た前記相対的に突出した部位の形状が、長円形、円形、正方形、長方形、三角形、台形、直線、幾何学形からなる群から選択されてもよい、請求項1の装置。
【請求項24】
前方から全体的に見た前記相対的に突出した部位が、完全な平面状、わずかに円弧状、不均等な鋸歯状、均等な鋸歯状、矩形バンド内の幾何学形状、からなる群から選択される実質的に平面の配列に見える、請求項1の装置。
【請求項25】
追加のエネルギーを標的組織に供給するための前記位置(組織を変化させる窓/ゾーン)が、上面、下面またはその両方からなる群より選択される、請求項2の装置。
【請求項26】
前記エネルギー供給手段が高周波エネルギー供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項27】
前記高周波エネルギー供給手段がさらに、1秒当たり1〜1秒当たり200の間の範囲で、操作者により選択可能にパルス化またはゲート化される、請求項26の装置。
【請求項28】
前記高周波エネルギー供給手段が不均一な高周波エネルギーを供給する、請求項26の装置。
【請求項29】
前記高周波エネルギー供給手段が、内部に置かれた経皮または皮下の機構であって、生きている組織の相対的に邪魔されずに散らばった領域はそのままの状態にしつつ、覆っている皮膚において小さな点状の組織の損傷のゾーンを生成するための機構である、請求項26の装置。
【請求項30】
組織の損傷の前記小ゾーンが、いかなる切断面において0.01mm〜5mmの範囲に達する、請求項29の装置。
【請求項31】
前記高周波エネルギー供給手段が、他の部分が絶縁されたハンドル、シャフトまたは先端部において、電極、ワイヤ、導電性の帯状体、積層体、金属、からなる群の複数のものまたは単一のものより選択される、請求項26の装置。
【請求項32】
前記電極が単極電極である、請求項26の装置。
【請求項33】
前記電極が双極電極である、請求項26の装置。
【請求項34】
ランダムパターン、組織的なパターンまたは組織的なアレイからなる群より選択されるパターンを示す、組織を変化させる前記窓/ゾーンの周囲に、前記電極が位置する、請求項26の装置。
【請求項35】
前記エネルギー供給手段がレーザー放射供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項36】
前記レーザー放射供給手段が光ファイバー光学系、導波管および鏡からなる群より選択される、請求項35の装置。
【請求項37】
前記レーザー放射が、二酸化炭素レーザー、イットリウム−アルミニウム−ガーネットの組み合わせ(YAG)のレーザー、エルビウム−YAGレーザー、ネオジム−YAGレーザー、ホルミウムレーザー、パルス色素レーザー、チューナブル色素レーザー、ダイオードレーザーからなる群より選択される、請求項35の装置。
【請求項38】
前記レーザー放射供給手段が、レーザー放射の出射を許容する窓の使用を含む、請求項35の装置。
【請求項39】
前記レーザー放射の出射を提供する手段が光ファイバーを含む、請求項35の装置。
【請求項40】
レーザー放射の出射を許容する前記窓がゲルマニウムから成る、請求項39の装置。
【請求項41】
前記レーザー放射供給手段が、内部に置かれた経皮または皮下の機構であって、生きている組織の相対的に邪魔されずに散らばった領域はそのままの状態にしつつ、覆っている皮膚の表皮内にエネルギーを通過させることなく内部から外側に向かって組織の損傷の小ゾーンを生じさせるための機構である、請求項39の装置。
【請求項42】
組織の損傷の前記小ゾーンが、いかなる切断面において0.01mm〜5mmの範囲に達する、請求項41の装置。
【請求項43】
装置をフラクショナル・フォトサーモリシス・レーザー発生装置に連結することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを内部に生じさせる、請求項41の装置。
【請求項44】
標準的な連続波レーザーの出力をさらに1〜1000パルス/秒の範囲でパルス化あるいはゲート化することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを生じさせる、請求項41の装置。
【請求項45】
標準的な連続波レーザーの出力のさらなるパルスかあるいはゲート化が1〜1000パルス/秒の範囲である、請求項44の装置。
【請求項46】
標準的な連続波発光レーザーの出力のビーム直径を修正することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを生じさせる、請求項41の装置。
【請求項47】
前記エネルギー供給手段が強力なパルス光放射の供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項48】
強力なパルス光放射を供給するための前記手段が、フラッシュランプ、光ファイバー光学系、導波管、反射体、鏡からなる群より選択される、請求項47の装置。
【請求項49】
前記エネルギー供給手段がマイクロ波放射の供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項50】
前記マイクロ波放射の供給手段がアンテナのフェーズドアレイである、請求項49の装置。
【請求項51】
前記エネルギー供給手段が、給電が制御可能な絶縁された導電体に接続した均一な加熱要素を含む、請求項2の装置。
【請求項52】
給電が制御可能な絶縁された導電体のための前記手段が、熱センサからのフィードバックによるものである、請求項51の装置。
【請求項53】
前記熱センサが、赤外線型、光ファイバー型、電子型または光学的蛍光型からなる群より選択される、請求項52の装置。
【請求項54】
前記エネルギー供給手段が摩擦による加熱装置または圧電物質を含む、請求項2の装置。
【請求項55】
前記エネルギー供給手段が熱フィラメントを含む、請求項2の装置。
【請求項56】
前記エネルギー供給手段が、反射性の空洞内の所定位置に、ワイヤの強さによって強固に保持された熱フィラメントである、請求項55の装置。
【請求項57】
前記エネルギー供給手段が、シャフト/先端部の末端領域に固定されたフィラメントである、請求項55の装置。
【請求項58】
前記エネルギー供給手段がハンドル内に位置する熱フィラメントであって、その放出をシャフトまたは先端部の位置に隣接する鏡で反射して、前記追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給する、請求項55の装置。
【請求項59】
前記エネルギー供給手段が、給電が制御可能な絶縁された導電体に接続する負荷抵抗への接点を含む、請求項2の装置。
【請求項60】
前記負荷抵抗供給手段が、薄膜抵抗、ペルチェ熱電冷却素子の加熱側からなる群より選択されるものを含む、請求項2の装置。
【請求項61】
シャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が標的組織を変化させる、請求項2の装置。
【請求項62】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、シャフト内の内腔を経由して供給される、請求項2の装置。
【請求項63】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、シャフトの外側に結合した内腔を経由して供給される、請求項2の装置。
【請求項64】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、報告されているプロロセラピー用薬物、グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウム、フェノール、濃縮塩溶液および界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ソジウムドセシルスルファート、および液体、ゲル、泡、懸濁液もしくは粉末の高張食塩水、酸、トリクロロ酢酸、グリコール酸、塩基、組織の炎症を誘発する薬物、組織に外傷を与える薬物、線維化誘発剤、シリコーン、コラーゲン懸濁液、油滴/油水の懸濁液、砂、ガラス、プラスチックの粒子、その他の不溶性粒子、石鹸、細かくされた微生物、植物または動物の物質からなる群より選択される、請求項61の装置。
【請求項65】
装置の陳腐化が陳腐化手段によって修正される、請求項2の装置。
【請求項66】
陳腐化手段が、スマートカード、制限値を伴う集積回路、制限値を伴うメモリーカード、CPU制御装置、電極保護被膜の変化、電極周囲の材料の熱的特性、電極周囲の熱的特性からなる群より選択される一つ以上の度合い制御要素によって構成される、請求項65の装置。
【請求項67】
エネルギーが与えられる、相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを通して、標的組織にエネルギーを供給する工程であって、前記少なくとも一つの窪んだ溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みが少なくとも一つの視角から見られることで規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項68】
エネルギー制御手段が、外科医による接触の制御、熱センサ、インピーダンスセンサ、中央演算処理装置を介してのフィードバック、アナログ視覚モニタリング、デジタルモニタリングからなる群より選択される、標的組織を処置するための請求項67の方法。
【請求項69】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
相対的に窪んだ溶解セグメント内に位置しないシャフトまたは先端部の位置に追加のエネルギーを供給する工程であって、それによって標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に追加のエネルギーを供給する工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項70】
高周波、レーザー、強力なパルス光、非コヒーレントな電磁照射、マイクロ波、熱、均一な加熱要素、熱フィラメントからなる群より選択される手段によって、前記追加のエネルギーを供給する、請求項69の方法。
【請求項71】
前記熱エネルギーが、人体環境から得られるものであり、冷不活性ガスに曝された標的組織を溶解する熱が、組織変化を引き起こす、請求項70の方法。
【請求項72】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質を供給する工程、
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、および
放出された物質の供給を制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項73】
前記放出された物質が、低温液体、冷ガス、高温液体、高温ガス、ガス、液体、ゲル、泡、懸濁液または粉末の状態の線維化誘発剤、組織に外傷を与える薬物、組織を刺激する薬物、組織の炎症を誘発する薬物、線維芽細胞の成長を誘発する薬物、コラーゲンの生産を誘発する薬物、線維化誘発剤からなる群より選択される、請求項72の方法。
【請求項74】
コラーゲンの生産を誘発する薬物が、プロロセラピー用薬物、高張グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウム、フェノール、濃縮塩溶液、界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ソジウムドセシルスルファートおよび高張食塩水からなる群より選択される、請求項73の方法。
【請求項75】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、
標的組織を変化させるために少なくとも一つの別個の手段から放出された物質を供給する工程、および
別個の手段の放出された物質の供給を制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項76】
前記別個の手段が、カテーテル、プローブ、チュービング、静脈内チュービング、注射針および内腔を有する内視鏡からなる群より選択される、請求項75の方法。
【請求項77】
前記別個の手段の放出された物質が、冷ガス、高温ガス、低温液体、冷ガス、液体、ゲル、泡、懸濁液または粉末の状態の線維化誘発剤、組織に外傷を与える薬物、組織の炎症を誘発する薬物、線維芽細胞の成長を誘発する薬物、コラーゲンの生産を誘発する薬物、線維化誘発剤からなる群より選択される、請求項76の方法。
【請求項78】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給する工程であって、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、脱毛のための方法。
【請求項79】
追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するための、前記シャフトまたは先端部の位置に接続した手段を介して、標的組織にエネルギーを供給する工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、脱毛のための方法。
【請求項80】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを経由して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、および
相対的な突出部および窪み部を通過させることによって形成される組織の平面に、移植可能な物質を挿入して、人物の外観を修正する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項81】
前記移植可能な物質が、吸収性の物質および非吸収性の物質からなる群より選択される、請求項80の方法。
【請求項82】
移植中および移植後に前記移植可能な物質を機械的にタイトニングして、縫合、ステープリング、締め付け、ネジ込みまたは固定からなる群より選択される方法で人物の外観を変化させる、請求項81の方法。
【請求項83】
通過によって形成された前記平面の間の空間の少なくとも一部を前記移植可能な物質が占めることによって、人物の外観を任意の期間変化させる、請求項81の方法。
【請求項84】
前記移植可能な吸収性の物質および非吸収性の物質が、ポリグラクト酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、グリコール酸、ポリグレカプロン25、グリコエル631、ナイロン、ポリプロピレン、絹、綿、ポリエステル、ポリブトエステル、外科用ステンレス鋼、発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリエチレン、ポリグラクチン、ポリエチレン、テレフタラート、Dacron(登録商標)、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースとで一面が覆われたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科用メッシュ、ULTRAPRO(登録商標)一部が吸収される軽量メッシュ、Surgical Titanium Mesh(登録商標)、ウシもしくはヒトもしくはブタ由来のコラーゲン、死体の大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ヒアルロン酸誘導体、温度設定性発泡体、熱設定性発泡体、化学反応設定性発泡体、Alloderm(登録商標)(無細胞性の移植用皮膚組織)、ポリエチレンテレフタラート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン合金、バイタリウム合金、ヒドロキシアパタイト、バイオガラスおよび非セラミック性ヒドロキシアパタイトからなる群より選択される、請求項81の方法。
【請求項85】
先端部、シャフトおよびハンドル、および
前記先端部の末端にあり、エネルギーが付与される相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントによって隔てられた複数の相対的に突出する部分、を含み、
複数の相対的に突出する部分は、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に組織を実質的にトンネルおよび壁がない平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みは少なくとも一つの視角から見られることで規定される、フェイスタイトニング装置。
【請求項86】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出する複数の部分が、組織のタイトニングまたは組織の収縮を伴って組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項87】
近位端および遠位端を有するシャフト、および
前記シャフトの前記遠位端に固定された複数の突出部であって、前記複数の突出部が前記シャフトに相対した位置に固定され、前記複数の突出部のそれぞれの突出部がその他の任意の突出部に相対した位置に固定され、前記複数の突出部が第1の突出部および第2の突出部から構成された、突出部、および
前記第1の突出部と前記第2の突出部との間に位置する第1の導電性溶解セグメントを含む溶解機構であって、前記溶解セグメントがその遠位側で切断するように構成された、機構、を含む装置であって、
前記複数の突出部が前記溶解機構から隔離され、前記複数の突出部は前記溶解機構の一側面上に第1の平面を規定し、さらに前記第1の平面の側面の反対側である前記溶解機構の側面上に第2の平面を規定し、前記溶解機構は、前記第1の平面および前記第2の平面と実質的に沿った位置であってかつそれらの間に広がる範囲内に固定され、前記装置は、前記装置が組織を押し通った際に、前記第1の平面および前記第2の平面に沿った、実質的に平面的な対向する二つの組織面を切断するように構成された装置。
【請求項88】
第1の器具によって、ヒトまたは動物の組織を実質的に平面に分離して、二つの対向する組織面を生成する工程であって、前記第1の器具が近位端および遠位端を有するシャフトおよび前記シャフトの前記遠位端に固定された複数の突出部を含み、前記複数の突出部が前記シャフトに相対した位置に固定され、前記複数の突出部のそれぞれの突出部がその他の任意の突出部に相対した位置に固定され、前記複数の突出部が第1の突出部および第2の突出部を含む工程、および
前記第1の突出部と前記第2の突出部との間に位置する第1の導電性溶解セグメントを含む溶解機構であって、前記溶解機構はその遠位側で切断するように構成され、
前記複数の突出部が前記溶解機構から隔てられ、前記複数の突出部は前記溶解機構の一側面上に第1の平面を規定し、さらに前記第1の平面の側面の反対側である前記溶解機構の側面上に第2の平面を規定し、前記溶解機構は、前記第1の平面および前記第2の平面と実質的に沿った位置であってかつそれらの間に広がる範囲内に固定され、前記装置は、前記装置が組織を押し通った際に、前記第1の平面および前記第2の平面に沿った、実質的に平面的な対向する二つの組織面を切断するように構成され、
第2の器具によって、前記二つの対向する組織面の少なくとも一つの組織面にエネルギーを与える工程を含む、方法。
【請求項1】
先端部、シャフトおよびハンドル、および
前記先端部の遠位端にあり、エネルギーが付与される相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントによって隔てられた複数の相対的に突出する部分、を含み、
複数の相対的に突出する部分は、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みは少なくとも一つの視角から見ることで規定される、フェイスタイトニング装置。
【請求項2】
物質または追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するための、前記シャフトまたは先端部位置に連結された手段をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項3】
前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントの溶解セグメントが電極を含み、エネルギー供給手段が、高周波エネルギーを前記電極を通して伝播することができるように、前記シャフトの近位端から前記相対的に窪んだ溶解セグメント内の前記電極に高周波放射を供給する手段を含む、請求項1の装置。
【請求項4】
先端部が非導電性であって熱伝導率が低い材料から成る、請求項1の装置。
【請求項5】
先端部が、プラスチック、Teflon(登録商標)を含むプラスチック、ケイ素、炭素、グラファイト、グラファイト−ガラス線維複合材、磁器、エポキシ、セラミック、ガラス−セラミックからなる群より選択される材料から成る、請求項4の装置。
【請求項6】
前記相対的に窪んだ溶解セグメントに高周波エネルギーが与えられる、請求項1の装置。
【請求項7】
前記高周波エネルギーが、電極において相対的に窪んだ溶解セグメントに与えられる、請求項6の装置。
【請求項8】
前記高周波エネルギーが、鉄、鋼、合金、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、金、銀および銅からなる群より選択される材料から成る電極において相対的に窪んだ溶解セグメントに与えられる、請求項6の装置。
【請求項9】
前記電極が、a)相対的な窪み部から突出した位置、b)相対的な窪み部と同一平面上の位置、および、c)相対的な窪み部内のさらに窪んだ位置からなる群より選択される位置において、相対的に窪んだ溶解セグメントの部位に設けられる、請求項6の装置。
【請求項10】
電極を酸化還元物質で覆うことによって、前記高周波エネルギー供給セグメントに対して計画された陳腐化を促進するかまたは抑制する、請求項6の装置。
【請求項11】
前記酸化還元物質が、Silverglide(登録商標)、Silverglide(登録商標)様被膜、合金、金、プラチナ、ロジウムおよびパラジウムからなる群より選択される、請求項10の装置。
【請求項12】
前記先端部またはシャフトの加熱を制御するための手段をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項13】
前記シャフトまたは先端部の加熱を制御するための前記手段が、前記エネルギー供給手段から前記シャフトを熱的に絶縁するための手段を含む、請求項12の装置。
【請求項14】
前記シャフトまたは先端部の加熱を制御するための前記手段が、前記シャフトまたは先端部を通して不活性ガスを流すための手段を含む、請求項12の装置。
【請求項15】
内腔はシャフトの外側に連結している、および、内腔はシャフト内に位置する、からなる群から選択される形でシャフトと結合した少なくとも一つの内腔をさらに含む、請求項1の装置。
【請求項16】
ハンドル内に位置する任意の超音波トランスデューサ圧電物質をさらに含み、そしてそれによって超音波エネルギーをシャフトおよび先端部に与える、請求項1の装置。
【請求項17】
先端部が導電性材料から成り、先端部が少なくとも一つの相対的に窪んだ溶解セグメントにおいて絶縁されず、先端部が少なくとも一つの高周波供給手段との隣接した接触点において絶縁されず、そして先端部の他の部分が完全に絶縁されている、請求項1の装置。
【請求項18】
前記先端部が、絶縁されていない、組織に露出した、相対的に窪んだ溶解セグメントにエネルギーを供給するための導電手段の一部である、請求項17の装置。
【請求項19】
前記相対的に窪んだ溶解セグメントおよび標的組織への追加のエネルギーの前記位置(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するエネルギーを制御するための制御手段をさらに含む、請求項2の装置。
【請求項20】
前記シャフトまたは先端部の遠位端における熱条件を感知する少なくとも一つの熱センサをさらに含み、前記センサは信号を制御手段に送り、そして前記制御手段は前記エネルギーの前記遠位端への供給を制御して熱条件を調節する、請求項2の装置。
【請求項21】
前記シャフトまたは先端部の遠位端の周囲の組織のインダクタンスを感知する少なくとも一つのインダクタンスセンサをさらに含み、前記センサは信号を制御手段に送り、そして前記制御手段は前記エネルギーの前記遠位端への供給を制御して前記インダクタンスを調節する、請求項2の装置。
【請求項22】
高周波エネルギーを与えられた前記溶解セグメントが、鋭いプレート、鈍いプレート、鋭い先端、鈍い先端、鋭いワイヤのエッジ、鈍く丸いワイヤ、ブラシ様のワイヤ、波型、幾何学型、丸い、ギザギザ、平面からなる群より選択される物理的特性を有する、請求項6の装置。
【請求項23】
前方から見た前記相対的に突出した部位の形状が、長円形、円形、正方形、長方形、三角形、台形、直線、幾何学形からなる群から選択されてもよい、請求項1の装置。
【請求項24】
前方から全体的に見た前記相対的に突出した部位が、完全な平面状、わずかに円弧状、不均等な鋸歯状、均等な鋸歯状、矩形バンド内の幾何学形状、からなる群から選択される実質的に平面の配列に見える、請求項1の装置。
【請求項25】
追加のエネルギーを標的組織に供給するための前記位置(組織を変化させる窓/ゾーン)が、上面、下面またはその両方からなる群より選択される、請求項2の装置。
【請求項26】
前記エネルギー供給手段が高周波エネルギー供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項27】
前記高周波エネルギー供給手段がさらに、1秒当たり1〜1秒当たり200の間の範囲で、操作者により選択可能にパルス化またはゲート化される、請求項26の装置。
【請求項28】
前記高周波エネルギー供給手段が不均一な高周波エネルギーを供給する、請求項26の装置。
【請求項29】
前記高周波エネルギー供給手段が、内部に置かれた経皮または皮下の機構であって、生きている組織の相対的に邪魔されずに散らばった領域はそのままの状態にしつつ、覆っている皮膚において小さな点状の組織の損傷のゾーンを生成するための機構である、請求項26の装置。
【請求項30】
組織の損傷の前記小ゾーンが、いかなる切断面において0.01mm〜5mmの範囲に達する、請求項29の装置。
【請求項31】
前記高周波エネルギー供給手段が、他の部分が絶縁されたハンドル、シャフトまたは先端部において、電極、ワイヤ、導電性の帯状体、積層体、金属、からなる群の複数のものまたは単一のものより選択される、請求項26の装置。
【請求項32】
前記電極が単極電極である、請求項26の装置。
【請求項33】
前記電極が双極電極である、請求項26の装置。
【請求項34】
ランダムパターン、組織的なパターンまたは組織的なアレイからなる群より選択されるパターンを示す、組織を変化させる前記窓/ゾーンの周囲に、前記電極が位置する、請求項26の装置。
【請求項35】
前記エネルギー供給手段がレーザー放射供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項36】
前記レーザー放射供給手段が光ファイバー光学系、導波管および鏡からなる群より選択される、請求項35の装置。
【請求項37】
前記レーザー放射が、二酸化炭素レーザー、イットリウム−アルミニウム−ガーネットの組み合わせ(YAG)のレーザー、エルビウム−YAGレーザー、ネオジム−YAGレーザー、ホルミウムレーザー、パルス色素レーザー、チューナブル色素レーザー、ダイオードレーザーからなる群より選択される、請求項35の装置。
【請求項38】
前記レーザー放射供給手段が、レーザー放射の出射を許容する窓の使用を含む、請求項35の装置。
【請求項39】
前記レーザー放射の出射を提供する手段が光ファイバーを含む、請求項35の装置。
【請求項40】
レーザー放射の出射を許容する前記窓がゲルマニウムから成る、請求項39の装置。
【請求項41】
前記レーザー放射供給手段が、内部に置かれた経皮または皮下の機構であって、生きている組織の相対的に邪魔されずに散らばった領域はそのままの状態にしつつ、覆っている皮膚の表皮内にエネルギーを通過させることなく内部から外側に向かって組織の損傷の小ゾーンを生じさせるための機構である、請求項39の装置。
【請求項42】
組織の損傷の前記小ゾーンが、いかなる切断面において0.01mm〜5mmの範囲に達する、請求項41の装置。
【請求項43】
装置をフラクショナル・フォトサーモリシス・レーザー発生装置に連結することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを内部に生じさせる、請求項41の装置。
【請求項44】
標準的な連続波レーザーの出力をさらに1〜1000パルス/秒の範囲でパルス化あるいはゲート化することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを生じさせる、請求項41の装置。
【請求項45】
標準的な連続波レーザーの出力のさらなるパルスかあるいはゲート化が1〜1000パルス/秒の範囲である、請求項44の装置。
【請求項46】
標準的な連続波発光レーザーの出力のビーム直径を修正することによって、組織の損傷の前記小ゾーンを生じさせる、請求項41の装置。
【請求項47】
前記エネルギー供給手段が強力なパルス光放射の供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項48】
強力なパルス光放射を供給するための前記手段が、フラッシュランプ、光ファイバー光学系、導波管、反射体、鏡からなる群より選択される、請求項47の装置。
【請求項49】
前記エネルギー供給手段がマイクロ波放射の供給手段を含む、請求項2の装置。
【請求項50】
前記マイクロ波放射の供給手段がアンテナのフェーズドアレイである、請求項49の装置。
【請求項51】
前記エネルギー供給手段が、給電が制御可能な絶縁された導電体に接続した均一な加熱要素を含む、請求項2の装置。
【請求項52】
給電が制御可能な絶縁された導電体のための前記手段が、熱センサからのフィードバックによるものである、請求項51の装置。
【請求項53】
前記熱センサが、赤外線型、光ファイバー型、電子型または光学的蛍光型からなる群より選択される、請求項52の装置。
【請求項54】
前記エネルギー供給手段が摩擦による加熱装置または圧電物質を含む、請求項2の装置。
【請求項55】
前記エネルギー供給手段が熱フィラメントを含む、請求項2の装置。
【請求項56】
前記エネルギー供給手段が、反射性の空洞内の所定位置に、ワイヤの強さによって強固に保持された熱フィラメントである、請求項55の装置。
【請求項57】
前記エネルギー供給手段が、シャフト/先端部の末端領域に固定されたフィラメントである、請求項55の装置。
【請求項58】
前記エネルギー供給手段がハンドル内に位置する熱フィラメントであって、その放出をシャフトまたは先端部の位置に隣接する鏡で反射して、前記追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給する、請求項55の装置。
【請求項59】
前記エネルギー供給手段が、給電が制御可能な絶縁された導電体に接続する負荷抵抗への接点を含む、請求項2の装置。
【請求項60】
前記負荷抵抗供給手段が、薄膜抵抗、ペルチェ熱電冷却素子の加熱側からなる群より選択されるものを含む、請求項2の装置。
【請求項61】
シャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が標的組織を変化させる、請求項2の装置。
【請求項62】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、シャフト内の内腔を経由して供給される、請求項2の装置。
【請求項63】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、シャフトの外側に結合した内腔を経由して供給される、請求項2の装置。
【請求項64】
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質が、報告されているプロロセラピー用薬物、グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウム、フェノール、濃縮塩溶液および界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ソジウムドセシルスルファート、および液体、ゲル、泡、懸濁液もしくは粉末の高張食塩水、酸、トリクロロ酢酸、グリコール酸、塩基、組織の炎症を誘発する薬物、組織に外傷を与える薬物、線維化誘発剤、シリコーン、コラーゲン懸濁液、油滴/油水の懸濁液、砂、ガラス、プラスチックの粒子、その他の不溶性粒子、石鹸、細かくされた微生物、植物または動物の物質からなる群より選択される、請求項61の装置。
【請求項65】
装置の陳腐化が陳腐化手段によって修正される、請求項2の装置。
【請求項66】
陳腐化手段が、スマートカード、制限値を伴う集積回路、制限値を伴うメモリーカード、CPU制御装置、電極保護被膜の変化、電極周囲の材料の熱的特性、電極周囲の熱的特性からなる群より選択される一つ以上の度合い制御要素によって構成される、請求項65の装置。
【請求項67】
エネルギーが与えられる、相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを通して、標的組織にエネルギーを供給する工程であって、前記少なくとも一つの窪んだ溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みが少なくとも一つの視角から見られることで規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項68】
エネルギー制御手段が、外科医による接触の制御、熱センサ、インピーダンスセンサ、中央演算処理装置を介してのフィードバック、アナログ視覚モニタリング、デジタルモニタリングからなる群より選択される、標的組織を処置するための請求項67の方法。
【請求項69】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
相対的に窪んだ溶解セグメント内に位置しないシャフトまたは先端部の位置に追加のエネルギーを供給する工程であって、それによって標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に追加のエネルギーを供給する工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項70】
高周波、レーザー、強力なパルス光、非コヒーレントな電磁照射、マイクロ波、熱、均一な加熱要素、熱フィラメントからなる群より選択される手段によって、前記追加のエネルギーを供給する、請求項69の方法。
【請求項71】
前記熱エネルギーが、人体環境から得られるものであり、冷不活性ガスに曝された標的組織を溶解する熱が、組織変化を引き起こす、請求項70の方法。
【請求項72】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
標的組織を変化させるためにシャフトまたは先端部の位置(組織を変化させる窓/ゾーン)から放出された物質を供給する工程、
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、および
放出された物質の供給を制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項73】
前記放出された物質が、低温液体、冷ガス、高温液体、高温ガス、ガス、液体、ゲル、泡、懸濁液または粉末の状態の線維化誘発剤、組織に外傷を与える薬物、組織を刺激する薬物、組織の炎症を誘発する薬物、線維芽細胞の成長を誘発する薬物、コラーゲンの生産を誘発する薬物、線維化誘発剤からなる群より選択される、請求項72の方法。
【請求項74】
コラーゲンの生産を誘発する薬物が、プロロセラピー用薬物、高張グルコース(D−グルコース)、モルイン酸ナトリウム、フェノール、濃縮塩溶液、界面活性剤、デオキシコール酸ナトリウム、ポリドカノール、ソジウムドセシルスルファートおよび高張食塩水からなる群より選択される、請求項73の方法。
【請求項75】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程、
標的組織を変化させるために少なくとも一つの別個の手段から放出された物質を供給する工程、および
別個の手段の放出された物質の供給を制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項76】
前記別個の手段が、カテーテル、プローブ、チュービング、静脈内チュービング、注射針および内腔を有する内視鏡からなる群より選択される、請求項75の方法。
【請求項77】
前記別個の手段の放出された物質が、冷ガス、高温ガス、低温液体、冷ガス、液体、ゲル、泡、懸濁液または粉末の状態の線維化誘発剤、組織に外傷を与える薬物、組織の炎症を誘発する薬物、線維芽細胞の成長を誘発する薬物、コラーゲンの生産を誘発する薬物、線維化誘発剤からなる群より選択される、請求項76の方法。
【請求項78】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給する工程であって、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、脱毛のための方法。
【請求項79】
追加のエネルギーを標的組織(組織を変化させる窓/ゾーン)に供給するための、前記シャフトまたは先端部の位置に接続した手段を介して、標的組織にエネルギーを供給する工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、脱毛のための方法。
【請求項80】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを経由して、標的組織にエネルギーを供給し、前記相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出した複数の部分が組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定され、少なくとも一つの標的組織面を形成する工程、および
相対的な突出部および窪み部を通過させることによって形成される組織の平面に、移植可能な物質を挿入して、人物の外観を修正する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項81】
前記移植可能な物質が、吸収性の物質および非吸収性の物質からなる群より選択される、請求項80の方法。
【請求項82】
移植中および移植後に前記移植可能な物質を機械的にタイトニングして、縫合、ステープリング、締め付け、ネジ込みまたは固定からなる群より選択される方法で人物の外観を変化させる、請求項81の方法。
【請求項83】
通過によって形成された前記平面の間の空間の少なくとも一部を前記移植可能な物質が占めることによって、人物の外観を任意の期間変化させる、請求項81の方法。
【請求項84】
前記移植可能な吸収性の物質および非吸収性の物質が、ポリグラクト酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、グリコール酸、ポリグレカプロン25、グリコエル631、ナイロン、ポリプロピレン、絹、綿、ポリエステル、ポリブトエステル、外科用ステンレス鋼、発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリエチレン、ポリグラクチン、ポリエチレン、テレフタラート、Dacron(登録商標)、Alloderm(登録商標)、Sepramesh(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースとで一面が覆われたポリプロピレンメッシュ)、Seprafilm(登録商標)(ヒアルロン酸ナトリウムおよびカルボキシメチルセルロース)、シリコーン、PROCEED(登録商標)外科用メッシュ、ULTRAPRO(登録商標)一部が吸収される軽量メッシュ、Surgical Titanium Mesh(登録商標)、ウシもしくはヒトもしくはブタ由来のコラーゲン、死体の大腿筋膜(Fascian(登録商標))、ヒアルロン酸誘導体、温度設定性発泡体、熱設定性発泡体、化学反応設定性発泡体、Alloderm(登録商標)(無細胞性の移植用皮膚組織)、ポリエチレンテレフタラート(Mersilene(登録商標))、Proplast(登録商標)、Medpor(登録商標)、チタン合金、バイタリウム合金、ヒドロキシアパタイト、バイオガラスおよび非セラミック性ヒドロキシアパタイトからなる群より選択される、請求項81の方法。
【請求項85】
先端部、シャフトおよびハンドル、および
前記先端部の末端にあり、エネルギーが付与される相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントによって隔てられた複数の相対的に突出する部分、を含み、
複数の相対的に突出する部分は、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に組織を実質的にトンネルおよび壁がない平面に溶解させるように構成され、相対的な突出および窪みは少なくとも一つの視角から見られることで規定される、フェイスタイトニング装置。
【請求項86】
エネルギーが与えられ相対的に窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントを介して、標的組織にエネルギーを供給し、前記窪んだ少なくとも一つの溶解セグメントと共に相対的に突出する複数の部分が、組織のタイトニングまたは組織の収縮を伴って組織を実質的に平面に溶解させるように構成され、相対的な突出部および窪み部が少なくとも一つの視角から見られるように規定された工程、および
エネルギー制御手段を用いて、標的組織に与えられるエネルギーを制御する工程を含む、標的組織を処置するための方法。
【請求項87】
近位端および遠位端を有するシャフト、および
前記シャフトの前記遠位端に固定された複数の突出部であって、前記複数の突出部が前記シャフトに相対した位置に固定され、前記複数の突出部のそれぞれの突出部がその他の任意の突出部に相対した位置に固定され、前記複数の突出部が第1の突出部および第2の突出部から構成された、突出部、および
前記第1の突出部と前記第2の突出部との間に位置する第1の導電性溶解セグメントを含む溶解機構であって、前記溶解セグメントがその遠位側で切断するように構成された、機構、を含む装置であって、
前記複数の突出部が前記溶解機構から隔離され、前記複数の突出部は前記溶解機構の一側面上に第1の平面を規定し、さらに前記第1の平面の側面の反対側である前記溶解機構の側面上に第2の平面を規定し、前記溶解機構は、前記第1の平面および前記第2の平面と実質的に沿った位置であってかつそれらの間に広がる範囲内に固定され、前記装置は、前記装置が組織を押し通った際に、前記第1の平面および前記第2の平面に沿った、実質的に平面的な対向する二つの組織面を切断するように構成された装置。
【請求項88】
第1の器具によって、ヒトまたは動物の組織を実質的に平面に分離して、二つの対向する組織面を生成する工程であって、前記第1の器具が近位端および遠位端を有するシャフトおよび前記シャフトの前記遠位端に固定された複数の突出部を含み、前記複数の突出部が前記シャフトに相対した位置に固定され、前記複数の突出部のそれぞれの突出部がその他の任意の突出部に相対した位置に固定され、前記複数の突出部が第1の突出部および第2の突出部を含む工程、および
前記第1の突出部と前記第2の突出部との間に位置する第1の導電性溶解セグメントを含む溶解機構であって、前記溶解機構はその遠位側で切断するように構成され、
前記複数の突出部が前記溶解機構から隔てられ、前記複数の突出部は前記溶解機構の一側面上に第1の平面を規定し、さらに前記第1の平面の側面の反対側である前記溶解機構の側面上に第2の平面を規定し、前記溶解機構は、前記第1の平面および前記第2の平面と実質的に沿った位置であってかつそれらの間に広がる範囲内に固定され、前記装置は、前記装置が組織を押し通った際に、前記第1の平面および前記第2の平面に沿った、実質的に平面的な対向する二つの組織面を切断するように構成され、
第2の器具によって、前記二つの対向する組織面の少なくとも一つの組織面にエネルギーを与える工程を含む、方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2008−508051(P2008−508051A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523814(P2007−523814)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/026809
【国際公開番号】WO2006/015131
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507025087)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/026809
【国際公開番号】WO2006/015131
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507025087)
【Fターム(参考)】
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