説明

食品用容器および調理方法

【課題】透明性、剛性を保ちつつ食品から発生する水分等の液体で風味を損なわない性能を兼ね備えた安価な食品用容器を提供する。
【解決手段】延伸した熱可塑性樹脂組のシートを熱成形してなる容器で、底1と底2を一体成形し、各々の外周に設けられた凹凸を重ねる事により嵌合できるようにしてあり、嵌合した場合の底1と底2の隙間が1mm以上20mm以下であり、かつ底1に水切り穴を有する2重底の容器並びにその容器を用いた調理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品用容器および該食品容器を使用した調理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂組のシートを熱成形してなる容器は様々な用途に用いられており、軽量、透明感があり、かつ比較的安価な為に特に食品用の軽量容器等として幅広く使用されている。食品用容器は、安価という条件の中で、中身の食品が見える透明性、容器がつぶれないという意味での剛性が特性として特に必要である。最近、店頭でのディスプレイ方法として、柄物のシートを敷いた上に透明容器に入った食品を並べることにより、食品をより新鮮に見せる方法が一般的となり、容器の蓋側だけでなく、底側にも透明性が要求されている場合が多い。
また、食品から発生する水分等の液体で食品自体の風味や外観を損なわないことも一方で要求される。従来は食品の下に吸水性のシート状のものを敷く事により食品から発生する水分等の液体を吸収し、食品の風味や外観を損なわないようにされてきたが、この方法では例え容器が透明であっても吸水シートが不透明な為に、柄物のシートを敷いた上に透明容器に入った食品を並べても意味が無くなってしまう。吸水シート自体に柄を印刷する方法もあるが、コスト的に高くなってしまう他、店頭でのディスプレイ効果を簡単に変更できない問題があった。
【0003】
一方、一人暮らしや共働き家庭の増加および高齢化によって、食品の調理になるべく手間をかけない傾向になってきており、食品容器をそのまま調理器具として電子レンジで使用するニーズも多い。従来より食品を加熱、解凍加温する場合、食品の入った容器のまま電子レンジで加熱するか、ガラスや陶器など電子レンジ対応の容器に移し、ラップなどで蓋をして加熱するか、その食品をラップに包み加熱するなどの方法があるが、特にシュウマイや中華饅頭などは皮の部分が硬くなり美味しく温めることができない。またこれらの食品に水をかけた後、ラップに包み電子レンジで加熱する方法もあるが、かえって食品表面がべたついてしまう問題がある。これらの食品を美味しく温める方法として、蒸し器を使用して蒸して温める方法があるが、手間がかかり前述のニーズに合致しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、透明性、剛性を保ちつつ食品から発生する水分等の液体で風味を損なわない性能を兼ね備えた安価な食品用容器を提供することを目的とするものである。
また本発明は電子レンジを使用して食品容器自体を調理器具として簡易的に美味しく温めることのできる調理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち本発明は、延伸した熱可塑性樹脂組のシートを熱成形してなる容器で、底1と底2を一体成形し、各々の外周に設けられた凹凸を重ねる事により嵌合できるようにしてあり、嵌合した場合の底1と底2の隙間が1mm以上20mm以下であり、かつ底1に水切り穴を有することを特徴とする2重底の容器である。また上記記載の容器において、熱可塑性樹脂組が延伸したスチレン系樹脂である事を特徴とする2重底の容器である。
【0006】
また、上記記載の水切り穴を有することを特徴とする2重底容器において、底1と底2を嵌合させた間の部分に水またはお湯を貯めた食品容器である。また上記記載の嵌合させた間の部分に水またはお湯を貯めた食品容器において電子レンジ加熱調理する事を特徴とする調理方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、透明性、剛性を保ちつつ食品から発生する水分等の液体で風味を損なわない性能を兼ね備えた安価な食品用容器を提供するものであり、また本発明は電子レンジを使用して食品容器自体を調理器具として簡易的に美味しく温めることのできる調理方法を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明を詳細に説明する。
2重底容器は一体成形されるものである。すなわち底1と底2は接続辺でつながっており、この接続辺を折り曲げる事により重ね合わさせ2重底を形成する。
2重底にすることにより容器としての剛性が増し、またこれを一体成形する事により、別々に成形したものを組合せるよりコスト的に有利になる。
重ね合わさせる方法としては、底1と底2各々の外周に設けられた凹凸を重ねることにより嵌合させるものであり、この嵌合方法は公知のフードパックで用いられているような嵌合方法でよく、例えば特許文献1、特許文献2に示されるようなものである。フードパックは嵌合する側、される側の関係が蓋と器の関係となるが、本発明においては両方とも器であり、すなわち2重底が構成されることとなる。2重底の隙間は大きすぎると容器が高くなりスタック性が悪くなり、小さすぎると十分に水等を保持できない。隙間は1〜20mmが好ましく、さらに好ましくは2〜10mmである。また嵌合方法は隙間に溜まった水等がこぼれにくいという意味で内嵌合が好ましい。
【0009】
【特許文献1】特開平 9−295656号公報
【特許文献2】特開平10−264952号公報
【0010】
容器は、店頭でのディスプレイ効果や、容器としての剛性、水分等の液体による食品の風味を損なわない事に重きを置く場合は、透明性と剛性を兼ね備えるという意味でスチレン系樹脂シートを熱成形して成るものであることが好ましい。さらに好ましくはスチレン系樹脂を延伸した樹脂シートを熱成形して成るものである。延伸方法は特に限定されなく、例えば一軸延伸、二軸延伸、多軸延伸、インフレーション延伸等の延伸方法があるが、好ましくは2軸延伸するとシートの剛性、ひいては容器の剛性を上げることができる。尚、スチレン系樹脂とは、スチレン、アルキルスチレン類、ハロゲン化スチレン類等から選ばれるスチレン系単量体のホモポリマー及びこれらのコポリマー、及び共役ジエン(ブタジエン、イソプレン等)、スチレン−共役ジエン共重合体等のゴム成分と上記スチレン系単量体とのブロック、ランダム、グラフトコポリマー、更に上記スチレン系単量体50wt%以上とその他の単量体とのブロック、ランダム、グラフトコポリマー、さらには上記のスチレン系単量体と、エチレン、プロピレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、マレイミド単量体、不飽和ニトリルから選ばれる少なくとも一種の単量体とのコポリマーである。
また電子レンジ加熱調理を前提とした場合はこの限りでなく、使用樹脂はスチレン系樹脂の他に、プロピレン系樹脂、あるいはこれらのアロイ樹脂があげられる。これは加熱を前提とした場合は容器としての耐熱性を向上させなければならない為であり、また延伸シートを熱成形して成る容器は加熱すると変形しやすいからである。
また本発明に使用する樹脂シートは、シート化の為の溶融混練時あるいは原料製造時に、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、酸化防止剤、滑材、離型材、可塑剤、顔料、染料、発泡剤、発泡核材、炭酸カルシウム等の無機フィラー、帯電防止剤、等公知の添加剤を含有することができる。
【0011】
また容器の水切り穴は、底1、すなわち2重底の上の方の底に有する。水切り穴は、店頭ディスプレイ時等に底1の上に乗っている食品から発生する水分等の液体を2重底の隙間に逃がす事により、食品自体の風味や外観を損なわない為に設けられる。この場合、水切り穴の直径は小さすぎると水はけが悪く、大きすぎると食品自体がたわんで見栄えが悪くなったり容器としての剛性が低下したりする。水分等の液体を2重底の隙間に逃がす目的の場合、水切り穴の直径は、好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。これらの穴は、同等面積の楕円形や多角形であっても良く、また大きさの異なるものを組合せても良い。
またこの水切り穴は、電子レンジ加熱調理を前提とした場合は調理時の加熱蒸気を通す用途に使用される。すなわち底1と底2の間の隙間部分に水またはお湯を溜めておき、底1の上にある食品を電子レンジで加熱調理する場合である。この場合、電子レンジ加熱により、隙間部分に溜めてある水分が温められて湯気となり、底1の水切り穴を通して食品を蒸す効果があり、表面の皮が乾燥せず簡易的に美味しく温めることができる。また水切り穴は蒸気のみを食品側に通し、水分の大部分はまた隙間に落ちていく為、食品が水分によりべたつきすぎることも無い。このような電子レンジ加熱調理を前提とした場合、水切り穴の直径は好ましくは0.1〜5mm、さらに好ましくは0.1〜3mm、より好ましくは0.2〜2.5mm、特に好ましくは0.45〜1mmである。これらの穴も、同等面積の楕円形や多角形であっても良く、また大きさの異なるものを組合せても良い。
【0012】
また容器に蓋を備えることができ、その蓋の材質や形状は特に限定されるものではないが、例えば2軸延伸したポリスチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリエステルシート等を熱成形して得られる成形品を蓋として使用できる。店頭でのディスプレイ効果に重きを置く場合は、好ましくは2軸延伸したポリスチレンシートを熱成形して得られる蓋である。また蓋には空気抜きの穴または切り欠きを設けることができる。
【0013】
さらに容器の底2、すなわち2重底の下の方の底には水等の液体が溜めやすいように複数個の窪みを設ける事ができる。特に電子レンジ加熱調理を前提とした場合は設けることが好ましい。窪みの形状は特に限定されないが、例えば5〜20mm角程度の窪みや、直径5〜20mm程度の円形の窪み、長辺10〜50mm短辺2〜20mm程度の楕円形の窪み等を挙げることができる。これらの窪みの深さは例えば2〜10mm程度である。またこれらの窪みはそれぞれ独立していても連結していても良く、また異なる形状を組合せて使用することができる。
【0014】
容器において水等を貯える場所は、底1と底2の間の隙間であるが、電子レンジ加熱調理を前提とした場合は始めから水を貯えておいても良く、電子レンジ加熱を行うときにお湯または水を入れても良い。好ましくは電子レンジ加熱時に水またはお湯を入れる方法であり、さらに好ましくはお湯を入れる方法である。
【0015】
またあらかじめ水を貯えておく場合は、貯える水に例えば公知の消泡剤、防腐剤、塩類、アルコール類などの1種類以上を溶解させた溶液またはこれにゲル化剤を加えゲル化させたものを予め容器内に入れる方法、シリカゲルや石膏、珪素土、吸水シート等に水を吸い込ませたものを入れる方法、水の代わりに酒類を用いる方法等がある。
【0016】
容器に包装される食品は特に限定されるものではないが、例えばシュウマイ、中華饅頭、餃子、点心類、蒸しパン、ちまき、柏餅、酒蒸し類等やこれらの冷凍食品に好適である。また、ご飯、赤飯、ピザ、焼き芋、トウモロコシ等も挙げることができる。
【実施例】
【0017】
以下に実施例と比較例を用いて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら制限されるものではない。なお、用いた評価および試験機器を以下に示す。
【0018】
1.ペレットブレンド、シート作成、延伸に使用した装置は下記の通りである。
タンブラー:プラテック社製 SKD−200
押出機:ナカタニ機械社製 PLASTIC EXTRUDER NVC65
縦延伸機:田辺プラスチックス機械社製 400型縦延伸ロールユニット
横延伸機:小林機械製作所社製 SK−WE A88−027
【0019】
2.得られたシートを用い、下記の条件で熱板圧空成形を行い、容器成形品を得た。得られた容器成形品の底1部分に均等に5列×5行=25個の穴を空けた(穴の直径は条件により変更)。
(1)金型:
底1部分
天面:90×170[mm]
高さ:50[mm]
底面:120×200[mm]
底2部分
天面:90×170[mm]
高さ:45、49.2[mm](条件により変更)
底面:120×200[mm]
接続辺
幅:25[mm]
長さ:200[mm]
(2)成形条件:
成型機:関西自動成型機社製PK400
成形温度:125[℃]
圧接圧空遅れ:0.8[sec]
圧接真空遅れ:1[sec]
圧接時間:4[sec]
成型圧空時間3.5[sec]
【0020】
3.透明性の評価として、A4サイズの紙に20mm間隔で黒マジックを用いて格子を描いたものの上に、得られた容器成形品を置き、容器を通して格子が見えるかどうか目視で観察した。
A:見える
B:見えない
4.剛性の評価として、得られた容器成形品を伏せた状態で常盤の上に乗せ、底2中央に直径80mmの円形面荷重で500gがかかるように金属製の重りを乗せ1分間保持させた後に、重りを乗せたまま底2中央のたわみ量をハイトゲージにて測定した。たわみ量は重りを乗せる前に予め測定しておいた高さと重りを乗せた後の高さの差により得た。測定に使用したハイトゲージはミツトヨ社製ABSデジマチックハイトゲージHDS−HCである。
A:3[mm]未満
B:3[mm]以上5[mm]未満
C:5[mm]以上
5.液体切れ性の評価として、ティッシュペーパー5枚に水を含ませ重さ45gとしたものを得られた容器成形品の底1上に均一に敷き、その上から上記4と同じ金属製の重りを
乗せた状態で5分間保持した。その後、底1の穴を通して底2に落ちて溜まった水の重さを測定し、液体切れ性の評価とした。使用したティッシュペーパーはクレシア社製クリネックス(たて187mm×よこ235mm、360枚180組)である。
A:8[g]以上
B:5[g]以上8[g]未満
C:5[g]未満
6.2重底の隙間での水保持性として、上記5の液体切れ性試験後に底2に落ちて溜まった水をそのままの状態で、底1の濡れたティッシュペーパーを取り去り底1の水分をきれいに拭き取った後、容器を45度に左右各5回づつ傾け、底2に落ちて溜まった水が穴を通じて底1にあふれてくるかを目視で観察した。
A:あふれてこない
B:あふれてくる
【0021】
7.耐熱性の評価として、得られた容器成形品を110℃に設定した熱風乾燥機に10分間入れた後の容器の変形を目視で観察した。
A:変形がわからないか微小である
B:変形があるが外寸はあまり変わらない
C:大きく変形し、寸法も変わっている
8.電子レンジ加熱時の食品の柔らかさやべたつき感の評価として、得られた容器成形品の2重底の隙間に10gの水を入れ、底1の上に1つ15gのシュウマイ6個を均等に置き、家庭用電子レンジ(出力500W)で3分間加熱を行い、温かいシュウマイを10人のパネラーで試食評価を行い、10人中最も多い意見を採用した。
柔らかさ
A:皮が柔らかい
B:皮がやや硬い
C:皮が硬い
べたつき感
A:水分のべたつきが気にならない
B:水分のべたつきがやや気になる
C:水分のべたつきが気になる
【0022】
本実施例と比較例に用いた樹脂を以下に示す。
樹脂A:東洋スチレン(株)製GPPSのHRM61C。
樹脂B:東洋スチレン(株)製HIPSのE640。
樹脂C:チッソ(株)製PPのA5014。
樹脂D:内容積210Lのオートクレーブに純水90Kgにポリビニルアルコール100gを添加し撹拌した。次にスチレン48.5kg、メタクリル酸1.5kg、重合開始材としてt−ブチルパーオキシ−2―エチルヘキサノエート55g、エチルー3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート10g、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー45gを仕込み、温度112℃に昇温して6時間、その後温度132℃で4.5時間保持し重合を行った。得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出してペレット形状の樹脂を得た。
樹脂E:樹脂Bと樹脂Cを1:9で上記記載のタンブラーを用いてドライブレンドしたもの。
【0023】
[実施例1]
樹脂Aを上記1記載の装置を用いて、押出機において230℃でTダイにより押出された樹脂を、縦延伸機にて設定温度105℃で流れ方向に2.2倍、ついで横延伸機にて設定温度105℃で幅方向に2.2倍に延伸して2軸延伸シートを得た。この時のラインスピードは8m/minである。得られた2軸延伸シートを上記2の方法で容器に熱板成形した。この時の底2部分の高さは45mmである。このようにして得られた2重底の隙間5mm、穴径0.4mmの容器成形品において、上記3、4、5、6の方法で、透明性、
、剛性、液体切れ性、水保持性を評価した。以上の結果を表1に示す。透明性、剛性、液体切れ性、水保持性において良好でバランスが取れていることがわかる。
【0024】
[実施例2〜3]及び[比較例1〜6]
使用樹脂、2重底の隙間、穴径を適宜表1に示すように変更した他は、実施例1と同様に実施した。なお比較例3、4、6は延伸をしていない。また、比較例1においては底1に穴は開けておらず、また比較例2においては成形品の接続辺から底2部分を切り取り1重底の容器として評価した。以上の結果を表1にまとめて示した。実施例はいずれも透明性、剛性、液体切れ性、水保持性において良好でバランスが取れていることがわかる。
【0025】
[実施例4]
樹脂Cを用いて実施例1と同様にして得られた2重底の隙間5mm、穴径0.5mmの容器成形品において、上記7、8の方法で、耐熱性、電子レンジ加熱した食品のやわらかさ及びべたつき感を評価した。以上の結果を表2に示す。容器の耐熱性、加熱した食品のやわらかさ及びべたつき感共に良好でバランスが取れていることがわかる。
[実施例5〜7]及び[比較例7〜10]
使用樹脂、2重底の隙間、穴径を適宜表2に示すように変更した他は、実施例1と同様に実施した。なおシート作成時に延伸はしていない。また、比較例7においては底1に穴は開けておらず、また比較例9においては成形品の接続辺から底2部分を切り取り1重底の容器として評価した。また比較例10は容器を使用せず、シュウマイに2gの水をかけた後、直接ラップでくるんで同様に電子レンジ加熱した。以上の結果を表2にまとめて示した。実施例はいずれも容器の耐熱性、加熱した食品のやわらかさ及びべたつき感共に良好でバランスが取れていることがわかる。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による容器の平面模式図である(接続辺で折り曲げて嵌合させる前)
【図2】本発明による容器の断面模式図である(接続辺で折り曲げて嵌合させる前)
【図3】本発明による容器の断面模式図である(接続辺で折り曲げて嵌合させた後)
【符号の説明】
【0029】
1.底1
2.底2
3.接続辺
4.水切り穴
5.食品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
延伸した熱可塑性樹脂組のシートを熱成形してなる容器で、底1と底2を一体成形し、各々の外周に設けられた凹凸を重ねる事により嵌合できるようにしてあり、嵌合した場合の底1と底2の隙間が1mm以上20mm以下、かつ底1に水切り穴を有する2重底の容器。
【請求項2】
水切り穴の直径が0.1〜5mmである請求項1記載の容器。
【請求項3】
熱可塑性樹脂組が延伸したスチレン系樹脂である請求項1または請求項2記載の容器。
【請求項4】
底1と底2を嵌合させた間の部分に水またはお湯を貯めた請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の容器。
【請求項5】
2重底の下の方の底に5〜20mmの窪みを有する請求項4記載の容器。
【請求項6】
請求項5記載の食品容器。
【請求項7】
請求項5又は請求項6記載の容器を用いて電子レンジ加熱調理する調理方法。
【請求項8】
電子レンジ加熱時に水またはお湯を容器に入れ加熱調理する請求項7記載の調理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−282255(P2006−282255A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−107043(P2005−107043)
【出願日】平成17年4月4日(2005.4.4)
【出願人】(000003296)電気化学工業株式会社 (1,539)
【Fターム(参考)】