説明

飲料用クリーマー

本明細書は、リン脂質の混合物を含むクリーマー組成物について記載している。そのようなクリーマー組成物の飲料組成物中での使用は、摂取の間に口当たり上の利点をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料用のクリーマー組成物、そのようなクリーマー組成物の調製方法、及び口当たり上の利点をもたらすための、飲料組成物中でのそのようなクリーマー組成物の使用に関する。
【背景及び先行技術】
【0002】
クリーマー用の組成物は、当技術分野でよく知られている。多くのクリーマーが、消費者の知覚又は好みに応じて、白色化、淡色化又はクリーミングを必要とする飲料に添加するために、粉末の形態で提供されている。クリーマー配合物は、液体又は冷凍の形態でも使用可能である。液体クリーマーは、カプセル又はサシェ等の1回分包装、並びに多回分包装の形でしばしば見られる。
【0003】
多くのインスタント飲料を調製するために使用される現在の乾燥混合物、特にインスタントフレーバーコーヒー飲料は、一般に、脂肪又は油、炭水化物、タンパク質、乳化剤、安定剤、及び緩衝剤を含有する脂肪乳剤である。これらの構成成分の量は、クリーマーが粉末、液体又は冷凍のいずれであるかによって変動する。一般に、粉末クリーマーは、脂肪を約25%〜50%、炭水化物を35%〜65%、タンパク質を3%〜12%、乳化剤を1%〜5%、緩衝剤を1%〜3%、及び安定剤を0.5%〜3%含有する。概して、粉末クリーマーは、各構成成分を含有する溶液に噴霧乾燥を施すことによって生成される。消費者は、通常、平均で7.5%の固形物、より一般的には、個人的な味の好みに従って5%〜10%の範囲内の固形物を使用して、フレーバーインスタント飲料を調製する。残念なことに、固形物の供与量が5〜10%であると、現在の乾燥混合物から調製されたインスタント飲料が、薄くて水っぽく、泡だらけの/泡立った泡を全く生じないことに気がつく。それらには、そのような製品の消費者が望んでいる、クリーミーな口当たり、濃厚さ、フレーバー効果及び甘味にも欠けている。
【0004】
EP1199948(Procter&Gamble)は、インスタント飲料製品の製造に使用される溶解剤に関する。溶解剤は、レシチン、プロピレングリコール、エトキシ化モノ及びジグリセリド、並びに、低級ポリオール脂肪酸エステルを含む乳化剤の特別なブレンドである。
【0005】
概して、クリーミーな飲料、具体的には、クリーミーなコーヒー飲料は、一般に、微細分散脂肪(均質化脂肪)に基づいて口当たりをもたらす。この乳化脂肪は、液体の若しくは噴霧乾燥した非乳性クリーマー、全乳、又は低脂肪乳によって得ることができる。しかし、現在のフレーバーコーヒー飲料中に普通の量で見出される脂肪では、十分な口当たり上の利点が得られない。こうした口当たり上の利点は、脂肪の量を増加させることによって改善され得る。しかし、脂肪の量を増加させると、酸化反応に対する脂肪の不安定性、異臭の発生、非乳性クリーマーの乳剤の潜在的な不安定性、及び増加させた脂肪の栄養学的効果等の、他の問題が生まれる。
【0006】
したがって、脂肪含有量を増加させずに、飲料に改善された口当たりをもたらす、任意の種類の飲料用の多用途クリーマーを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本発明によると、リン脂質の混合物を含むクリーマー組成物を提供する。
【0008】
本発明はまた、クリーマー組成物を調製する方法を提供する。この方法は、リン脂質の混合物、タンパク質、糖及び緩衝塩を水中に供給するステップと、40〜70℃の範囲の温度で攪拌しながら十分な時間混合物を加熱するステップと、緩衝剤タンク中に混合物を維持するステップと、均質化(任意選択で2段階で)するステップと、低温殺菌するステップと、任意選択で低温殺菌した乳剤を乾燥するステップとを基本的に含む。
【0009】
本発明はまた、リン脂質の混合物、タンパク質、糖及び緩衝塩を水中に供給するステップと、40〜70℃の範囲の温度で攪拌しながら十分な時間混合物を加熱するステップと、40〜60℃の範囲内の温度で混合物を緩衝剤タンク中に維持するステップと、70〜80℃の範囲内の温度まで短時間(1〜3分)混合物を予熱するステップと、混合物を2段階均質化するステップと、50〜60℃の範囲内の温度での均質化した混合物を低温殺菌するステップと;任意選択で低温殺菌した混合物を外界温度に冷却するステップと;低温殺菌した乳剤を乾燥するステップとを含む、クリーマー組成物を調製する好ましい方法を提供する。
【0010】
本発明は、インスタント飲料製品及びそのまま飲める飲料をさらに提供する。
【0011】
本発明はまた、1種又は複数の口当たり上の利点(本明細書で定義するような)をもたらすための飲料中でのクリーマー組成物の使用であって、クリーマー組成物が上で定義したとおりのものである使用を提供する。
【0012】
従属請求項が、特許請求した主題の好ましい実施形態を定義する。
【発明の詳細な説明】
【0013】
本発明のクリーマー組成物は、任意の種類の飲料に改善された口当たりをもたらすことが判明した。
【0014】
本発明に関しては、「口当たり」という用語は、「ぬるぬる」又は「ねばねば」のない、「クリーム状」、「濃厚さ」、「こく」、「複雑さ」、「こくのある濃厚さ」及び「とろみ」を指す。
【0015】
本明細書で使用する場合、「インスタント飲料」及び「可溶性飲料」という用語は、水、特に湯に相対的に溶解性であり、水性液体又は希釈剤等の液体ベース、すなわち水、牛乳又は他の水性媒体と通常混合して、すぐ飲める又はそのまま飲める飲料が得られる、インスタント又は可溶性のコーヒー製品等の飲料製品を指すために互換的に使用される。
【0016】
これらの製品は、乾燥混合物、粉末、濃縮物、又は乳剤の形態で、メーカーによって消費者へ販売され、指示又は個人の嗜好に従って、給仕及び/又は摂取の時点或いはその近くで、消費者によって調製される。
【0017】
本発明によると、クリーマー組成物はリン脂質の混合物を含む。リン脂質の混合物の主構成成分は、ホスファチジルコリン(レシチン)である。
【0018】
「レシチン」という用語は、従来のレシチン、アセチル化レシチン及び他の好適なレシチン又はレシチン様化合物を含む。
【0019】
本発明の好ましい実施形態では、リン脂質の混合物は、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸及びリゾホスファチジルコリンから選択した少なくとも1種のリン脂質をさらに含有する。
【0020】
リン脂質の混合物は、通常、少量のジガラクトシルジグリセリド(DD)、ステリルグルコシド(SG)、及びステリルグルコシドエステル(SGE)等の糖脂質をさらに含有する。原則として、リン脂質の混合物中の糖脂質の量は、20%を超えない。
【0021】
リン脂質の混合物は、高純度リン脂質の調製品、並びに、食品産業及び製菓産業で概して使用する混合物から誘導することができる。それらの例は、液状(脂肪中)又は粉末若しくはペースト状(脱脂)の形態の脱脂レシチン、及び脂肪中のレシチン、すなわち、脂肪に溶解したリン脂質である。
【0022】
本発明の特に好ましい実施形態では、クリーマー組成物は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸及びリゾホスファチジルコリンを含有するリン脂質の混合物を含む。混合物中のホスファチジルコリンの量が総混合物を基準として20〜60%の範囲内である場合、優れた口当たりを達成し得ることが示された。
【0023】
本発明によると、リン脂質源に関して制限はない。動物又は植物源からそれらを選択することができる。本発明の好ましい実施形態では、リン脂質は大豆に由来する。
【0024】
本発明のクリーマー組成物はまた、脂肪、タンパク質、糖及び緩衝塩等の他の成分も含有する。
【0025】
脂肪の役割は白色化及び芳香に関係するが、通常、舌触り(texture)に対するその影響は、油っぽい又は滑らかな感覚に寄与することに限定されている。白色化及び芳香は、脂肪球のサイズに関係する。
【0026】
原則的に、クリーマー組成物に任意の脂肪、すなわち、動物性又は植物性脂肪を使用することができる。好ましくは、植物性脂肪であることが好ましく、その例は、硬化パーム核油である。代替として、大豆油又はひまわり油を使用することができる。
【0027】
添加する脂肪は、リン脂質の量に関係する。脂肪のリン脂質に対する比は、好ましくは、0〜30の間、例えば10〜20の間等である。
【0028】
通常、油水面を安定化することによってクリーマー組成物を安定化するために、少量のタンパク質が必要である。通常、タンパク質の量は、脂肪含有量の5%〜10%の間である。好ましくは、カゼインナトリウム又はカルシウムを、好適な安定化タンパク質として使用する。
【0029】
本発明のクリーマー組成物はまた、糖構成成分を含有する。原則的に、あまり甘くない糖が好ましい。実用的な甘味料は、天然及び人工甘味料を含む。好ましい天然甘味料は、比較的低いデキストロース当量を有するマルトデキストリンである。マルトデキストリンDE21が好ましいことが示された。糖の量は変えてもよい。一般に、糖は、クリーマー組成物を基準として、10〜70%、好ましくは30〜60%の量で存在する。
【0030】
通常、クリーマー組成物はまた、組成物全体を安定化するために緩衝塩の組合せを含む。好適な緩衝塩の例は、リン酸カリウム/ナトリウム及びヘキサメタリン酸ナトリウム/カリウム等のアルカリ金属リン酸塩である。さらに、クエン酸塩を錯化剤として使用してもよい。さらに、ケイ素アルミン酸塩を使用してもよい。緩衝塩の量は、クリーマー組成物を基準として10%以下とすべきである。
【0031】
本発明のクリーマー組成物は、非乳性クリーマー又は乳性クリーマーとして提供することができる。非乳性クリーマーは、乳構成成分を含んでいない。乳性クリーマー組成物には、通常、例えば、脱脂粉乳(SMP)及び/又は無塩バター粉乳等の粉乳を含有する。一般に、クリーマー組成物中の粉乳の含有量は、50%を超えない。
【0032】
適切な場合、本発明のクリーマー組成物は、発泡剤を含有することができる。好適な発泡剤は、例えば、組成物中に含有されている酸性の構成成分と反応する場合に二酸化炭素を発生する、食用の水溶性炭酸塩又は重炭酸塩である。
【0033】
さらに、通常、クリーマー組成物に水を少量添加する。一般に、クリーマー組成物全体を基準として1〜10%の量で存在する。
【0034】
驚くべきことに、本発明のクリーマー組成物に含有されるリン脂質は、渋みを低減しながら、口当たり、特にこく、滑らかさ及びマウスコーティングを改善することが示された。特に、使用するリン脂質は、今日の要求を満たす非乳性用途に好適である。特に、乳糖に対して耐性がない人々が、コーヒー又は紅茶にクリーム状にする/白くするために、本発明の非乳性クリーマー組成物を好適に摂取し得る。
【0035】
本発明のクリーマー組成物は、少量の添加で素晴らしいクリーミング効果を示す。通常、飲料の0.1〜0.3g/100mlあれば優れた口当たりをもたらすのに十分である。その量は、個人の嗜好並びに使用したリン脂質の種類及び組成物に左右されよう。リン脂質の効果は、それらを0.01〜10g/100mlの間の最終量まで添加するときに見出すことができる。
【0036】
本発明のクリーマー組成物は、所望の成分の混合、加熱、均質化、低温殺菌及び任意選択の乾燥によって調製される。様々な該ステップをどの程度実行しなければならないかは、特定の成分及び使用するリン脂質の混合物に左右されよう。
【0037】
主題の発明の好ましい実施形態では、以下の方法を使用した。本発明のクリーマー組成物を、例えば、以下のステップを含む方法によって調製し得る。
リン脂質の混合物、タンパク質、糖及び緩衝塩を水中に供給するステップと、
40〜70℃の範囲の温度で攪拌しながら十分な時間混合物を加熱するステップと、
40〜60℃の範囲内の温度で緩衝剤タンク中に混合物を維持するステップと、
70〜80℃の範囲内の温度まで混合物を予熱するステップと、
混合物を2段階均質化するステップと、
均質化した混合物を50〜60℃の範囲内の温度で低温殺菌するステップと、
低温殺菌した混合物を外界温度に冷却するステップと、
分散液を乾燥するステップ。
【0038】
なお、2段階均質化及び乾燥は概して任意選択であることに留意されたい。
【0039】
好ましくは、方法をliquiverterで実施する。
【0040】
リン脂質混合物、タンパク質、糖及び緩衝塩は、本明細書で上に定義したとおりである。
【0041】
リン脂質混合物を液体の形態で使用する場合、硬化パーム核油等の融解した脂肪と共に添加する。
【0042】
混合物の加熱は、好ましくは30分から2時間の間実行する。
【0043】
2回の均質化を実行した場合に、舌触りの改善を有利に達成し得ることが示されてきた。1回目の均質化では、リン脂質を脂肪なしで分散するが、2回目の均質化では、微細油滴を作り出す。
【0044】
通常、口当たり及び白色化の問題に関しては、高均質化圧力が好適である。一般に、3×10Pa(300バール)より高い圧力を、少なくとも1回の均質化段階でかける。
【0045】
本発明のクリーマー組成物を調製するための方法の好ましい実施形態では、2段階均質化を、2×10〜4×10Pa(200〜400バール)、好ましくは3×10〜3.5×10Pa(300〜350バール)の範囲内の圧力を第1段階でかけること、4×10〜1×10Pa(40〜100バール)、好ましくは5×10〜7×10Pa(50〜70バール)の範囲内の圧力を第2段階でかけることによって実行する。
【0046】
低温殺菌した乳剤は、噴霧乾燥又は凍結乾燥によって乾燥することができる。得られる製品は、さらに処理し得る粉末様物質である。
【0047】
乳性クリーマー組成物の製造を所望する場合、脱脂粉乳等の粉乳を混合物に添加する。この場合、混合物を加熱した後に均質化を実行すべきである。好ましくは、この均質化は2段階均質化である。好ましい実施形態では、2段階均質化を、2×10〜4×10Pa(200〜400バール)、好ましくは2.5×10〜3.5×10Pa(250〜350バール)の範囲内の圧力を第1段階でかけること、4×10〜1×10Pa(40〜100バール)、好ましくは5×10〜7×10Pa(50〜70バール)の範囲内の圧力を第2段階でかけることによって実行する。所望であれば、次いで、使用したリン脂質混合物に応じて脂肪を添加することができる。
【0048】
本発明によると、上で定義したとおりのクリーマー組成物を含有する飲料が提供される。好ましくは、飲料は、コーヒー、紅茶、カカオ、清涼飲料及びアルコール飲料から選択する。本発明の特定の好ましい実施形態では、飲料は、インスタント飲料製品又はそのまま飲める飲料である。
【0049】
インスタント飲料並びにそのまま飲める飲料は、次いで消費者によって調製される、水性の液体等の液体ベースで希釈可能である。
【0050】
好ましいインスタント飲料は、コーヒー(又は紅茶)、糖及び本発明のクリーマー組成物を含有する粉末飲料である。
【0051】
本発明はまた、飲料中でのクリーマー組成物の使用を対象とする。飲料は、コーヒー、紅茶、カカオ、清涼飲料及びアルコール飲料から選択する。飲料は、インスタント飲料製品又はそのまま飲める飲料であることができる。好ましくは、飲料は、水性の液体等の液体ベースで希釈可能である。
【0052】
飲料固形物(例えば、インスタントコーヒー粒子)を、任意の簡便な方法によって調製し得る。インスタントコーヒー構成成分は、市場で販売されている市販の各インスタントコーヒー、又はそれらの組合せの1つのいずれでもよい。これらは、噴霧乾燥インスタントコーヒー粉末、凝集物及び凍結乾燥塊を含む。コーヒーは、任意の単一の種類のコーヒー又は様々な種類のブレンドでもよい。コーヒーは、カフェイン除去してもしなくてもよい。好ましくは、飲料は、飲料の総重量を基準として、約3重量%〜約25重量%、より好ましくは、約5%〜約20%、さらにより好ましくは、約6重量%〜約15重量%のインスタントコーヒーを含む。
【0053】
可溶性コーヒーも使用し得る。任意の簡便な方法によって可溶性コーヒーを調製し得る。様々なそのような方法が当業者に知られている。一般に、可溶性コーヒーを、コーヒー豆のブレンドを焙煎及び挽くこと、焙煎及び挽いたコーヒーを水で抽出して水様のコーヒー抽出物を形成すること、並びに抽出物を乾燥(例えば、噴霧乾燥又は凍結乾燥による)してインスタントコーヒーを形成することによって調製する。
【0054】
クリーマー組成物の水含有量は、組成物の性質、及びそれが乾いた形であるか湿った形であるか、例えば、粉末、ペースト状又は液体であるかによって異なる。
【0055】
乾燥組成物に関しては、水は、組成物を基準として1〜10%、最も好ましくは約2〜10%の量で存在する。
【0056】
液体組成物に関しては、水の含有量は、組成物を基準として50〜99%、最も好ましくは約80〜95%である。
【実施例】
【0057】
本発明を、以下の限定されない実施例によって例示する。
【0058】
すべての値は、特に別段の指定のない限り、重量による。本発明による実施例及び比較例を、それぞれ数字及び文字によって示す。
【0059】
実施例1
以下の非乳性クリーマー組成物を調製する。
【0060】
【表1】

【0061】
実施例2
以下の乳性クリーマー組成物を調製する。
【0062】
【表2】

【0063】
両方のクリーマー組成物は、試験員団によって試験された。これらの組成物は、コーヒーと混合したときに優れた口当たりをもたらすと評価された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン脂質の混合物を含むクリーマー組成物。
【請求項2】
前記リン脂質の混合物が、ホスファチジルコリンを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記リン脂質の混合物が、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸及びリゾホスファチジルコリンから選択される少なくとも1種のリン脂質をさらに含有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記リン脂質の混合物が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸及びリゾホスファチジルコリンを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
ホスファチジルコリンの量が、前記混合物を基準として20〜60%の範囲内である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
脂肪、タンパク質、糖及び緩衝塩をさらに含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
非乳性クリーマーである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
乳性クリーマーである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
粉乳をさらに含有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記リン脂質が、大豆に由来する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
発泡剤をさらに含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
クリーマー組成物を調製する方法であって、
リン脂質の混合物、タンパク質、糖及び緩衝塩を水中に供給するステップと、
40〜70℃の範囲の温度で攪拌しながら混合物を十分な時間加熱するステップと、
40〜60℃の範囲内の温度で緩衝液タンク中に混合物を維持するステップと、
70〜80℃の範囲内の温度まで混合物を予熱するステップと、
混合物を2段階均質化するステップと、
均質化した混合物を50〜60℃の範囲内の温度で低温殺菌するステップと、
低温殺菌した乳剤を乾燥するステップと
を含む方法。
【請求項13】
混合する前記リン脂質が、脂肪中に分散される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記2段階均質化が、2×10〜4×10Paの範囲内の圧力を第1段階で、4×10〜1×10Paの範囲内の圧力を第2段階でかけることによって実行される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記混合物に粉乳が添加される、請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記混合物を加熱した後に均質化が実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記均質化が、2段階均質化である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記2段階均質化が、2×10〜4×10Paの範囲内の圧力を第1段階で、4×10〜1×10Paの範囲内の圧力を第2段階でかけることによって実行される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のクリーマー組成物を含有する飲料。
【請求項20】
コーヒー、紅茶、カカオ、清涼飲料及びアルコール飲料から選択される、請求項19に記載の飲料。
【請求項21】
インスタント飲料製品である、請求項19又は20に記載の飲料。
【請求項22】
そのまま飲める飲料である、請求項21に記載の飲料。
【請求項23】
液体ベースで希釈可能である、請求項22に記載の飲料。
【請求項24】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のクリーマー組成物の飲料中での使用。
【請求項25】
前記飲料が、コーヒー、紅茶、カカオ、清涼飲料及びアルコール飲料から選択される、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
前記飲料が、インスタント飲料製品である、請求項24又は25に記載の使用。
【請求項27】
前記飲料が、そのまま飲める飲料である、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
前記飲料が、液体ベースで希釈可能である、請求項27に記載の使用。

【公表番号】特表2010−503388(P2010−503388A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527758(P2009−527758)
【出願日】平成19年7月16日(2007.7.16)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057312
【国際公開番号】WO2008/031660
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】