駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置
【課題】 駆動側部材の駆動源からの回転駆動力を着脱可能な被駆動側部材に伝達する際の振動を低減すると共に、簡単な操作で着脱可能な駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 駆動源と連結された駆動側部材21と、駆動側部材21からの駆動力を伝達される被駆動側部材20と、駆動側部材21及び被駆動側部材20に相対回転可能な回転中心軸22と、駆動側部材21と被駆動側部材20の間に配置された弾性部材23と、を備え、弾性部材23は、筒状からなり、被駆動側部材20が駆動側部材21に向かって移動することにより径方向に変形し、駆動側部材21と被駆動側部材20との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とする。
【解決手段】 駆動源と連結された駆動側部材21と、駆動側部材21からの駆動力を伝達される被駆動側部材20と、駆動側部材21及び被駆動側部材20に相対回転可能な回転中心軸22と、駆動側部材21と被駆動側部材20の間に配置された弾性部材23と、を備え、弾性部材23は、筒状からなり、被駆動側部材20が駆動側部材21に向かって移動することにより径方向に変形し、駆動側部材21と被駆動側部材20との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動側部材の駆動源からの回転駆動力を着脱可能な被駆動側部材に伝達する駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被回転体(画像形成装置における感光ドラム)と駆動伝達側(モータ側)の連結カップリング形状を回転軸方向にずらして配置することにより、カップリング部の緩衝作用を大きくして被駆動側の振動を抑制する機構が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、感光体ドラムの長手方向の端部に設けられた連結突起と、装置本体に設けられた装着部に装着されて、連結穴と連結突起を連結する際に、連結穴底部に設けられた凸部に接触して調芯する当接部とを有する機構が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−200858号公報
【特許文献2】特開2001−324909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の駆動連結にみられるカップリング方式(ギヤー形状又は三角リブ形状)の駆動構成は、ジョイント内で回転方向のガタ振動は抑制出来ても、微細な振動を抑制することができない。それらの振動周波数は回転高精度が必要な装置では、最終的に画像バンディングという致命的画像不良を引き起こしてしまう。
【0005】
本発明は上記課題を解決し、駆動側部材の駆動源からの回転駆動力を着脱可能な被駆動側部材に伝達する際の振動を低減すると共に、簡単な操作で着脱可能な駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置であって、駆動源と連結された駆動側部材と、前記駆動側部材からの駆動力を伝達される被駆動側部材と、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材に相対回転可能な回転中心軸と、前記駆動側部材と前記被駆動側部材の間に配置された弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、環状からなり、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより径方向に変形し、前記駆動側部材と前記被駆動側部材との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とするので、被駆動側部材の移動に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動周波数が発生せず、回転時の振動が低減される。
【0007】
また、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材は、それぞれ筒状部を有し、前記筒状部は、一方が外周側、他方が内周側に配置され、前記筒状部間に前記弾性部材を備えたことを特徴とするので、軸方向のスペースが小さく、簡単な構造で作成することができる。
【0008】
また、前記弾性部材を備えた前記筒状部は、先端に前記弾性部材を抜け止めする突部を有する
ことを特徴とするので、弾性部材が抜け落ちることがない。
【0009】
また、前記一方の筒状部は、内周にリブを有することを特徴とするので、強度を高くすることができる。
【0010】
また、前記一方の筒状部の内周は、前記他方の筒状部の外周より大きい内周からなる環状部材または環状部を有し、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより、前記環状部材または環状部は、前記弾性部材と当接することを特徴とするので、環状部と弾性部材とが面で接触することになり、弾性部材が均一に変形することができる。
【0011】
また、前記被駆動側部材は、スラストベアリングを備えたことを特徴とするので、弾性部材の反力により発生するスラスト力をスラストベアリングで吸収することができる。
【0012】
また、前記弾性部材と前記駆動側部材又は前記被駆動側部材の当接部は、ブラスト加工状からなることを特徴とするので、当接部分の摩擦力を増大することができる。
【0013】
さらに、本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置を用いた画像形成装置であって、本体と、本体に対して着脱可能な画像を担持する像担持体と、を備え、前記像担持体は、前記被駆動側部材からなることを特徴とするので、像担持体の着脱に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動数が発生せず、回転時の振動が低減され、カップリングの振動による画像の乱れを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、画像形成装置に適用した駆動伝達装置について説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図、図2は画像形成装置の制御ユニットの構成を示したブロック図、図3は画像形成装置のイエローの像形成部を示す断面図、図4は画像形成装置のタンデム構造の像形成ユニット部分である。図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色に対し、同じ構成要素については、各色を表すY、M、C、Kをそれぞれに付して同一番号を用いている。そのうち、イエロー(Y)の構成を示したのが図3である。
【0016】
まず、画像形成装置について図1乃至図4を参照して説明する。
【0017】
本実施形態は画像形成装置としてプリンタ10を例としている。プリンタ10は、像形成部15Y,15M,15C,15K、中間転写体の一例としての中間転写ベルト70、一次転写ユニット60、バックアップローラ65Y,65M,65C,65K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザーへの報知手段をなし液晶パネルからなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御し、プリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
【0018】
像形成部15Y,15M,15C,15Kは、像担持体の一例としての感光体20Y,20M,20C,20K上に潜像やトナー像を形成し、画像を担持する機能を有している。これら4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kは、所定の方向に列状に配置されている。ここで、像形成部15Yの潜像担持体の一例としての感光体20Yが、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kのうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1から最も離れており、像形成部15Kの感光体20Kが、4つの感光体のうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1に最も近い。
【0019】
そして、像形成部15Y,15M,15C,15Kの構成は同様であるので、以下においては、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kのうちの像形成部15Yを例に挙げて説明する。像形成部15Yは、図3に示すように、感光体20Yの回転方向に沿って、帯電ユニット30Y、露光ユニット40Y、現像ユニット50Y、感光体クリーニングユニット75Y等を有している。
【0020】
感光体20Yは、円筒状の基材(具体的には、アルミ材)とその外周面に形成された感光層を有し、該感光層の表面に潜像を担持する。この感光体20Yは、その軸方向の両端部がプリンタ本体11に回転可能に支持されており、本実施の形態においては、図1中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【0021】
帯電ユニット30Yは、感光体20Yを帯電するための装置である。帯電ユニット30Yは、図3に示すように、感光体20Yに対向し該感光体20Yを帯電するための帯電ローラ31Yと、帯電ローラ31Yに当接して該帯電ローラ31Yの表面をクリーニングするためのクリーニングローラ35Yと、を有している。そして、帯電バイアス供給部121(図2)から帯電バイアスが帯電ローラ31Yに供給されると、感光体20Yが帯電する。
【0022】
露光ユニット40Yは、レーザーを照射することによって帯電された感光体20Y上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40Yは、例えば、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザーを帯電された感光体20Y上に照射する。
【0023】
イエロー現像ユニット50Yは、感光体20Y上に形成された潜像を、現像部A1にて現像剤の一例であるイエロー(Y)トナーを用いてイエロートナー像として可視化するための装置である。このイエロー現像ユニット50Yは、図3に示すように、イエロートナーを収容するためのトナー収容部51Yと、該イエロートナーを担持して感光体20Y上の潜像を現像するための現像剤担持体の一例としての現像ローラ52Yと、トナー収容部51Yのトナーを現像ローラ52Yに供給するための供給ローラ53Yと、現像ローラ52Yに担持されたイエロートナーを帯電させる(本実施形態においては、トナーを負帯電させる)ための規制ブレード(不図示)と、を有している。
【0024】
そして、現像ローラ52Yは感光体20Yと空隙を介して対向しており、現像バイアス供給部122(図2)より直流電圧と交流電圧が重畳された現像バイアスが現像ローラ52Yに供給されると、現像ローラ52Yと感光体20Yとの間に電界が形成され、感光体20Y上の潜像が現像される。
【0025】
中間転写ベルト70は、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kに担持された互いに色が異なるトナー像(トナー)を媒体(紙、フィルム、布等)に転写して該媒体に画像を形成する際の中間媒体であり、トナー像を担持した状態で図1の矢印の示す方向に回転して該トナー像を移動させる。また、中間転写ベルト70は、該中間転写ベルト70の回転方向に沿って設けられた感光体20Y,20M,20C,20Kに当接しており、中間転写ベルト70と該感光体20Y,20M,20C,20Kとの当接部には、該感光体上のトナー像が中間転写ベルト70に転写される一次転写部B1,B2,B3,B4が形成されている。
【0026】
一次転写ユニット60は、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kと協働して、感光体20Y,20M,20C,20Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト70に転写(以下、一次転写ともいう)するための装置である。この一次転写ユニット60は中間転写ベルト70に当接しており、電圧供給部123から転写電圧である一次転写バイアスを一次転写ユニット60を介して中間転写ベルト70に供給する。
【0027】
ここで、一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーを一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70へ向かわせるための電圧である。また、この一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーの帯電極性(マイナスの極性)とは逆極性の電圧である。そして、中間転写ベルト70に一次転写バイアスが供給されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成される。
【0028】
バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kは、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kの各々の感光体20Y,20M,20C,20Kに中間転写ベルト70を介して当接する。そして、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kが中間転写ベルト70を介して感光体20Y,20M,20C,20Kに当接し、かつ、上述したように、一次転写部B1,B2,B3,B4において、該感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20K上にトナー像が順次中間転写ベルト70に一次転写される。これにより、中間転写ベルト70にフルカラートナー像が形成される。
【0029】
感光体クリーニングユニット75Yは、一次転写ユニット60によって中間転写ベルト70上にトナー像が転写された後に、感光体20Y上に残されたトナーを除去して回収するための装置である。この感光体クリーニングユニット75Yは、感光体クリーニングブレード76Yを有している。この感光体クリーニングブレード76Yは、その先端が感光体20Yの表面に当接して、中間転写ベルト70に転写されずに感光体20Y上に残されたトナー像(トナー)を除去する。
【0030】
二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を媒体に転写(以下、二次転写ともいう)するための装置である。二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70に離当接可能な二次転写部材の一例としての二次転写ローラ82は、中間転写ベルト70の回転に伴い、二次転写部C1に移動したトナー像(トナー)を媒体に転写するためのものである。具体的には、二次転写ローラ82に二次転写バイアス供給部124(図2)から二次転写バイアスが供給されると、二次転写部C1において、中間転写ベルト70と二次転写ローラ82との間に電界が形成され、中間転写ベルト70上のトナー像が媒体に二次転写される。
【0031】
定着ユニット90は、媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を、加熱加圧して媒体に融着させて永久像とするための装置である。定着ユニット90は、定着ローラ90aと、加圧ローラ90bを有している。定着ローラ90aは、媒体上のトナー像を加熱して、該トナー像を媒体に融着させるためのものである。加圧ローラ90bは、定着ローラ90aと協働して、媒体上のトナー像を加圧するためのものである。
【0032】
また、プリンタ10の下部から上部にわたって、給紙トレイ92の媒体を排紙トレイ98まで搬送するための媒体搬送経路13が形成されている。この媒体搬送経路13は、多数のガイド部材によって構成されている。また、媒体搬送経路13上には、それぞれ媒体を搬送する機能を有する、給紙ローラ94a、レジローラ94b及び排紙ローラ94c等の複数のローラが配置されている。
【0033】
制御ユニット100は、図2に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【0034】
次に、このように構成されたプリンタ10のカラー画像形成動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
【0035】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20Y,20M,20C,20K、現像ユニット50Y,50M,50C,50Kに備えられた現像ローラ52Y,52M,52C,52K及び中間転写ベルト70等が回転する。
【0036】
感光体20Y,20M,20C,20Kは、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30Y,30M,30C,30K(詳しくは、帯電バイアスが供給された帯電ローラ31Y,31M,31C,31K)により順次帯電される。感光体20Y,20M,20C,20Kの帯電された領域は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kによって、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。
【0037】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された潜像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って現像部A1,A2,A3,A4に至り、現像ユニット50Y,50M,50C,50K(詳しくは、現像ローラ52Y,52M,52C,52K)によってトナー像として現像される。これにより、感光体20Y,20M,20C,20K上に単色トナー像が形成される。なお、現像の際、現像ローラ52Y,52M,52C,52Kには、現像バイアスが供給される。
【0038】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された単色トナー像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って、一次転写部B1,B2,B3,B4に至り、一次転写ユニット60とバックアップローラ65Y,65M,65C,65Kとによって、中間転写ベルト70に一次転写される。この際、中間転写ベルト70には、一次転写バイアスが供給される。この結果、各々の感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された4色のトナー像は、中間転写ベルト70に順次重なり合うように一次転写され、中間転写ベルト70上にはフルカラートナー像が形成される。
【0039】
中間転写ベルト70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写ベルト70の回転に伴って、二次転写部C1に至り、二次転写ユニット80の二次転写ローラ82によって媒体に二次転写される。なお、媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94a、レジストローラ94bを介して二次転写部C1へ搬送された媒体を挟持するとともに、該二次転写ローラ82に二次転写バイアスが供給される。
【0040】
フルカラートナー像が二次転写された媒体は、定着ユニット90内へ搬送されると、定着ローラ90aと加圧ローラ90bの間を、該定着ローラ90aと加圧ローラ90bに挟持された状態で通過する。この際、定着ローラ90a及び加圧ローラ90bが媒体上のフルカラートナー像を加熱加圧することにより、該フルカラートナー像は、媒体に融着される。そして、フルカラートナー像が融着された媒体は、排紙ローラ94cを介して、排紙トレイ98へ搬送される。
【0041】
一方、一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70に一次転写されずに感光体20Y,20M,20C,20K上に残留するトナーは、感光体クリーニングブレード76Y,76M,76C,76Kによって除去される。
【0042】
次に、制御ユニット100の構成について、図2を参照に説明する。制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。
【0043】
ユニットコントローラ102は、プリンタ本体10aの各ユニット(感光体20Y,20M,20C,20K、帯電ユニット30Y,30M,30C,30K、露光ユニット40Y,40M,40C,40K、現像ユニット50Y,50M,50C,50K、一次転写ユニット60、中間転写ベルト70、感光体クリーニングユニット75Y,75M,75C,75K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【0044】
図5は本発明の実施形態に係る駆動伝達装置を示す図、図6は駆動側部材を示す図、図7は被駆動側部材としての感光体20を示す図である。
【0045】
駆動側部材の一例としての駆動ギヤ21は、被駆動側部材の一例としての感光体20と相対回転可能な回転中心軸22で連結され、駆動ギヤ21からの駆動力は駆動力伝達部材の一例としての弾性部材23を介して感光体20に伝達される。
【0046】
駆動ギヤ21は、ギヤ部21aと、相対回転可能な回転中心軸22を挿通可能な挿通孔21bと、ギヤ部21aから感光体20側に挿通孔21bの周囲に延出した筒状部21cと、を有する。また、筒状部21cの内周には補強用のリブ21dが形成されている。さらに、図示しない駆動源からの駆動力を伝達される歯車部21eを外周に備えている。
【0047】
感光体20は、感光部20aと、感光部20aの駆動ギヤ側端部に形成されたフランジ部20bとを有する。フランジ部20bは、挿通孔20cと、筒状部20d、壁部20e及び突部20fを有する。挿通孔20cは、フランジ部20bに形成され、相対回転可能な回転中心軸22を挿通可能な孔である。筒状部20dは、本実施形態では、駆動ギヤ21の筒状部21cより小さい内径で形成される。筒状部20dの感光部20a側には壁部20e、先端側には突部20fがそれぞれ外周方向に突出して形成され、弾性部材23を当接させる。
【0048】
弾性部材23は、ゴム等の弾性変形可能な部材で、筒状の形状からなり、外側又は内側に撓むことのできるものである。弾性部材23は、感光体20の筒状部20dへ組み付けられる。弾性部材23は、外径が駆動ギヤ21の筒状部21cの内径より小さく、内径が感光体20の筒状部20dよりやや大きく、突部20fから抜けない程度の環状の部材で、感光体20の筒状部20dに外装され、軸方向の力により軸径方向に撓み、駆動ギヤ21の筒状部21cの内周に当接するもので、壁部20eと抜け止め用の突部20fとの間に配置される。
【0049】
また、駆動ギヤ21と弾性部材23との間には環状部の一例としての環状部材24が配置される。環状部材24は、外径が駆動ギヤ21の筒状部21cの内径よりやや小さく、内径が感光体20の突部20fよりやや大きい環状の部材で、駆動ギヤ21の筒状部21cの内側に組み付けられ、弾性部材23とリブ21dとの間に配置される。
【0050】
このような構成の駆動伝達装置の作動について説明する。図8乃至図10は、駆動伝達装置の作動を示す図である。
【0051】
図8は、感光体20挿入完了前の駆動伝達装置の状態を示す図である。本実施形態では、感光体20は、相対回転可能な回転中心軸22と共にユニットとして形成される。まず、駆動源に連結された駆動ギヤ21の挿通孔21bに対して、回転中心軸22が挿通される。その後、感光体20の筒状部20dの突部20fが環状部材24の内周に挿入される。
【0052】
この状態では、弾性部材23は環状部材24にまだ当接せず、弾性部材23に環状部材24からの押圧力は作用していないので、弾性部材23はまだ変形しておらず、駆動ギヤ21と感光体20とは駆動伝達可能な状態となっていない。
【0053】
図9及び図10は、感光体20挿入完了時の駆動伝達装置の状態を示す図であり、図9は断面図、図10は斜視図を示す。図8の状態から感光体20の挿入を続けると、弾性部材23は、環状部材24に当接し、環状部材24と壁部20eとに回転中心軸方向の両側から押される状態となり、撓み始める。感光体20の筒状部20dの先端がリブ21dに接触した時点では、弾性部材23は、外周側に凸状に撓み、駆動ギヤ21の筒状部21cの内周に連続した円周上で当接する。
【0054】
この状態で、図示しない駆動源を作動させると、駆動ギヤ21が歯車部21eから駆動力を伝達され回転する。すると、駆動ギヤ21の筒状部21cと当接し密着した弾性部材23が回転され、その駆動力は感光体20の筒状部20dに伝達され、感光体20が回転する。
【0055】
図11は、感光体20周辺の部品を覆うユニットケース25により回転中心軸22を支持し、回転中心軸22上の感光体20とユニットケース25の間にスラストベアリング26を配置した例である。
【0056】
このような構成とすることにより、弾性部材23の反力により発生するスラスト力をスラストベアリング26で吸収することができる。
【0057】
なお、弾性部材23と筒状部21cの当接部分の摩擦力を増大させるために、当接部分をブラスト加工状に形成してもよい。また、弾性部材23の撓む方向は径方向であれば外側に凸でも内側に凸でもよい。
【0058】
また、環状部材24は、駆動ギヤ21のリブ21dと弾性部材23を直に当接させることによる接触面積の低下を補う等のために設置するもので、特に、リブ21dを形成しない場合には、必ずしも配置する必要はない。また、図12に示すように、環状部の一例として筒状部21cの内周側に段部21fを設け、筒状部21cを2段構造としてもよい。
【0059】
さらに、本実施形態では、駆動ギヤ21の筒状部21cを外周側に、感光体20の筒状部20dを内周側に配置して組み付けたが、図13に示すように、駆動ギヤ21の筒状部21cを内周側に、感光体20の筒状部20dを外周側に配置し、駆動ギヤ21の筒状部21cに壁部21g及び突部21hを設け、感光体20の筒状部20dにリブ20gを設ける構成としてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、当初、弾性部材23を感光体20に組み付けた状態で駆動ギヤ21に挿入したが、逆の構造としてもよい。
【0061】
さらに、本実施形態では、被駆動側部材を感光体20としたが、被駆動側部材は、回転高精度が必要な装置、例えば、現像装置、転写装置及び媒体搬送装置としてもよい。
【0062】
このように、駆動源と連結された駆動ギヤ21と、駆動ギヤ21からの駆動力を伝達される感光体20と、駆動ギヤ21及び感光体20に相対回転可能な回転中心軸22と、駆動ギヤ21と感光体20の間に配置された弾性部材23と、を備え、弾性部材23は、環状からなり、感光体20が駆動ギヤ21に向かって移動することにより径方向に変形し、駆動ギヤ21と感光体20との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とするので、感光体20の移動に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材23により連結し、噛み合い振動周波数が発生せず、回転時の振動が低減される。
【0063】
駆動ギヤ21及び感光体20は、それぞれ筒状部20d,21cを有し、筒状部20d,21cは、一方が外周側、他方が内周側に配置され、筒状部20d,21c間に弾性部材23を備えたことを特徴とするので、軸方向のスペースが小さく、簡単な構造で作成することができる。
【0064】
弾性部材23を備えた筒状部20dは、先端に弾性部材23を抜け止めする突部20fを有することを特徴とするので、弾性部材23が抜け落ちることがない。
【0065】
一方の筒状部21cは、内周にリブ21dを有することを特徴とするので、強度を高くすることができる。
【0066】
一方の筒状部21cの内周は、他方の筒状部20dの外周より大きい内周からなる環状部材24を有し、感光体20が駆動ギヤ21に向かって移動することにより、環状部材24は、弾性部材23と当接することを特徴とするので、環状部材24と弾性部材23とが面で接触することになり、弾性部材23が均一に変形することができる。
【0067】
また、本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置を用いた画像形成装置であって、プリンタ本体10aと、プリンタ本体10aに対して着脱可能な画像を担持する感光体20と、を備え、感光体20は、被駆動側部材からなることを特徴とするので、感光体20の着脱に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動数が発生せず、回転時の振動が低減され、カップリングの振動による画像の乱れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態の駆動伝達装置を備えた画像形成装置を示す図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置の制御ユニットの構成を示した図である。
【図3】本実施形態の画像形成装置の像形成部を示す図である。
【図4】本実施形態の画像形成装置のタンデム構造の像形成ユニット部分を示す図である。
【図5】駆動伝達装置の斜視図である。
【図6】駆動ギヤの斜視図である。
【図7】感光体側の斜視図である。
【図8】駆動伝達装置の組み付け前の断面図である。
【図9】駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【図10】駆動伝達装置の組み付け後の断面斜視図である。
【図11】駆動伝達装置の組み付け後の断面斜視図である。
【図12】本実施形態に係わる変形例の駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【図13】本実施形態に係わる変形例の駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10…プリンタ、10a…プリンタ本体、13…開口、20(Y,M,C,K)…感光体(像担持体)、20a…感光部、20b…フランジ、20c…挿通孔、20d…筒状部、20e…壁部、20f…突部、20g…リブ、21…駆動ギヤ、21a…ギヤ部、21b…挿通孔、21c…筒状部、21d…リブ、21e…歯部、21f…段部、21g…壁部、21h…突部、22…回転中心軸、23…弾性部材、24…環状部材、25…ユニットケース、26…スラストベアリング、30Y,30M,30C,30K…帯電ユニット、40Y,40M,40C,40K…露光ユニット、50Y,50M,50C,50K…現像ユニット、52Y,52M,52C,52K…現像ローラ(現像剤担持体)、60…一次転写ユニット、70…中間転写ベルト(中間転写体)、80…二次転写ユニット、90…定着ユニット、100…制御ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動側部材の駆動源からの回転駆動力を着脱可能な被駆動側部材に伝達する駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被回転体(画像形成装置における感光ドラム)と駆動伝達側(モータ側)の連結カップリング形状を回転軸方向にずらして配置することにより、カップリング部の緩衝作用を大きくして被駆動側の振動を抑制する機構が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、感光体ドラムの長手方向の端部に設けられた連結突起と、装置本体に設けられた装着部に装着されて、連結穴と連結突起を連結する際に、連結穴底部に設けられた凸部に接触して調芯する当接部とを有する機構が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−200858号公報
【特許文献2】特開2001−324909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の駆動連結にみられるカップリング方式(ギヤー形状又は三角リブ形状)の駆動構成は、ジョイント内で回転方向のガタ振動は抑制出来ても、微細な振動を抑制することができない。それらの振動周波数は回転高精度が必要な装置では、最終的に画像バンディングという致命的画像不良を引き起こしてしまう。
【0005】
本発明は上記課題を解決し、駆動側部材の駆動源からの回転駆動力を着脱可能な被駆動側部材に伝達する際の振動を低減すると共に、簡単な操作で着脱可能な駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置であって、駆動源と連結された駆動側部材と、前記駆動側部材からの駆動力を伝達される被駆動側部材と、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材に相対回転可能な回転中心軸と、前記駆動側部材と前記被駆動側部材の間に配置された弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、環状からなり、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより径方向に変形し、前記駆動側部材と前記被駆動側部材との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とするので、被駆動側部材の移動に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動周波数が発生せず、回転時の振動が低減される。
【0007】
また、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材は、それぞれ筒状部を有し、前記筒状部は、一方が外周側、他方が内周側に配置され、前記筒状部間に前記弾性部材を備えたことを特徴とするので、軸方向のスペースが小さく、簡単な構造で作成することができる。
【0008】
また、前記弾性部材を備えた前記筒状部は、先端に前記弾性部材を抜け止めする突部を有する
ことを特徴とするので、弾性部材が抜け落ちることがない。
【0009】
また、前記一方の筒状部は、内周にリブを有することを特徴とするので、強度を高くすることができる。
【0010】
また、前記一方の筒状部の内周は、前記他方の筒状部の外周より大きい内周からなる環状部材または環状部を有し、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより、前記環状部材または環状部は、前記弾性部材と当接することを特徴とするので、環状部と弾性部材とが面で接触することになり、弾性部材が均一に変形することができる。
【0011】
また、前記被駆動側部材は、スラストベアリングを備えたことを特徴とするので、弾性部材の反力により発生するスラスト力をスラストベアリングで吸収することができる。
【0012】
また、前記弾性部材と前記駆動側部材又は前記被駆動側部材の当接部は、ブラスト加工状からなることを特徴とするので、当接部分の摩擦力を増大することができる。
【0013】
さらに、本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置を用いた画像形成装置であって、本体と、本体に対して着脱可能な画像を担持する像担持体と、を備え、前記像担持体は、前記被駆動側部材からなることを特徴とするので、像担持体の着脱に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動数が発生せず、回転時の振動が低減され、カップリングの振動による画像の乱れを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、画像形成装置に適用した駆動伝達装置について説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図、図2は画像形成装置の制御ユニットの構成を示したブロック図、図3は画像形成装置のイエローの像形成部を示す断面図、図4は画像形成装置のタンデム構造の像形成ユニット部分である。図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色に対し、同じ構成要素については、各色を表すY、M、C、Kをそれぞれに付して同一番号を用いている。そのうち、イエロー(Y)の構成を示したのが図3である。
【0016】
まず、画像形成装置について図1乃至図4を参照して説明する。
【0017】
本実施形態は画像形成装置としてプリンタ10を例としている。プリンタ10は、像形成部15Y,15M,15C,15K、中間転写体の一例としての中間転写ベルト70、一次転写ユニット60、バックアップローラ65Y,65M,65C,65K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザーへの報知手段をなし液晶パネルからなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御し、プリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
【0018】
像形成部15Y,15M,15C,15Kは、像担持体の一例としての感光体20Y,20M,20C,20K上に潜像やトナー像を形成し、画像を担持する機能を有している。これら4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kは、所定の方向に列状に配置されている。ここで、像形成部15Yの潜像担持体の一例としての感光体20Yが、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kのうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1から最も離れており、像形成部15Kの感光体20Kが、4つの感光体のうちの中間転写ベルト70の回転方向上流側において、二次転写部C1に最も近い。
【0019】
そして、像形成部15Y,15M,15C,15Kの構成は同様であるので、以下においては、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kのうちの像形成部15Yを例に挙げて説明する。像形成部15Yは、図3に示すように、感光体20Yの回転方向に沿って、帯電ユニット30Y、露光ユニット40Y、現像ユニット50Y、感光体クリーニングユニット75Y等を有している。
【0020】
感光体20Yは、円筒状の基材(具体的には、アルミ材)とその外周面に形成された感光層を有し、該感光層の表面に潜像を担持する。この感光体20Yは、その軸方向の両端部がプリンタ本体11に回転可能に支持されており、本実施の形態においては、図1中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【0021】
帯電ユニット30Yは、感光体20Yを帯電するための装置である。帯電ユニット30Yは、図3に示すように、感光体20Yに対向し該感光体20Yを帯電するための帯電ローラ31Yと、帯電ローラ31Yに当接して該帯電ローラ31Yの表面をクリーニングするためのクリーニングローラ35Yと、を有している。そして、帯電バイアス供給部121(図2)から帯電バイアスが帯電ローラ31Yに供給されると、感光体20Yが帯電する。
【0022】
露光ユニット40Yは、レーザーを照射することによって帯電された感光体20Y上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40Yは、例えば、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザーを帯電された感光体20Y上に照射する。
【0023】
イエロー現像ユニット50Yは、感光体20Y上に形成された潜像を、現像部A1にて現像剤の一例であるイエロー(Y)トナーを用いてイエロートナー像として可視化するための装置である。このイエロー現像ユニット50Yは、図3に示すように、イエロートナーを収容するためのトナー収容部51Yと、該イエロートナーを担持して感光体20Y上の潜像を現像するための現像剤担持体の一例としての現像ローラ52Yと、トナー収容部51Yのトナーを現像ローラ52Yに供給するための供給ローラ53Yと、現像ローラ52Yに担持されたイエロートナーを帯電させる(本実施形態においては、トナーを負帯電させる)ための規制ブレード(不図示)と、を有している。
【0024】
そして、現像ローラ52Yは感光体20Yと空隙を介して対向しており、現像バイアス供給部122(図2)より直流電圧と交流電圧が重畳された現像バイアスが現像ローラ52Yに供給されると、現像ローラ52Yと感光体20Yとの間に電界が形成され、感光体20Y上の潜像が現像される。
【0025】
中間転写ベルト70は、4つの感光体20Y,20M,20C,20Kに担持された互いに色が異なるトナー像(トナー)を媒体(紙、フィルム、布等)に転写して該媒体に画像を形成する際の中間媒体であり、トナー像を担持した状態で図1の矢印の示す方向に回転して該トナー像を移動させる。また、中間転写ベルト70は、該中間転写ベルト70の回転方向に沿って設けられた感光体20Y,20M,20C,20Kに当接しており、中間転写ベルト70と該感光体20Y,20M,20C,20Kとの当接部には、該感光体上のトナー像が中間転写ベルト70に転写される一次転写部B1,B2,B3,B4が形成されている。
【0026】
一次転写ユニット60は、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kと協働して、感光体20Y,20M,20C,20Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト70に転写(以下、一次転写ともいう)するための装置である。この一次転写ユニット60は中間転写ベルト70に当接しており、電圧供給部123から転写電圧である一次転写バイアスを一次転写ユニット60を介して中間転写ベルト70に供給する。
【0027】
ここで、一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーを一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70へ向かわせるための電圧である。また、この一次転写バイアスは、感光体20Y,20M,20C,20K上のトナーの帯電極性(マイナスの極性)とは逆極性の電圧である。そして、中間転写ベルト70に一次転写バイアスが供給されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成される。
【0028】
バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kは、4つの像形成部15Y,15M,15C,15Kの各々の感光体20Y,20M,20C,20Kに中間転写ベルト70を介して当接する。そして、バックアップローラ65Y,65M,65C,65Kが中間転写ベルト70を介して感光体20Y,20M,20C,20Kに当接し、かつ、上述したように、一次転写部B1,B2,B3,B4において、該感光体20Y,20M,20C,20Kと中間転写ベルト70との間に電界が形成されると、一次転写部B1,B2,B3,B4において、感光体20Y,20M,20C,20K上にトナー像が順次中間転写ベルト70に一次転写される。これにより、中間転写ベルト70にフルカラートナー像が形成される。
【0029】
感光体クリーニングユニット75Yは、一次転写ユニット60によって中間転写ベルト70上にトナー像が転写された後に、感光体20Y上に残されたトナーを除去して回収するための装置である。この感光体クリーニングユニット75Yは、感光体クリーニングブレード76Yを有している。この感光体クリーニングブレード76Yは、その先端が感光体20Yの表面に当接して、中間転写ベルト70に転写されずに感光体20Y上に残されたトナー像(トナー)を除去する。
【0030】
二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を媒体に転写(以下、二次転写ともいう)するための装置である。二次転写ユニット80は、中間転写ベルト70に離当接可能な二次転写部材の一例としての二次転写ローラ82は、中間転写ベルト70の回転に伴い、二次転写部C1に移動したトナー像(トナー)を媒体に転写するためのものである。具体的には、二次転写ローラ82に二次転写バイアス供給部124(図2)から二次転写バイアスが供給されると、二次転写部C1において、中間転写ベルト70と二次転写ローラ82との間に電界が形成され、中間転写ベルト70上のトナー像が媒体に二次転写される。
【0031】
定着ユニット90は、媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を、加熱加圧して媒体に融着させて永久像とするための装置である。定着ユニット90は、定着ローラ90aと、加圧ローラ90bを有している。定着ローラ90aは、媒体上のトナー像を加熱して、該トナー像を媒体に融着させるためのものである。加圧ローラ90bは、定着ローラ90aと協働して、媒体上のトナー像を加圧するためのものである。
【0032】
また、プリンタ10の下部から上部にわたって、給紙トレイ92の媒体を排紙トレイ98まで搬送するための媒体搬送経路13が形成されている。この媒体搬送経路13は、多数のガイド部材によって構成されている。また、媒体搬送経路13上には、それぞれ媒体を搬送する機能を有する、給紙ローラ94a、レジローラ94b及び排紙ローラ94c等の複数のローラが配置されている。
【0033】
制御ユニット100は、図2に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【0034】
次に、このように構成されたプリンタ10のカラー画像形成動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
【0035】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20Y,20M,20C,20K、現像ユニット50Y,50M,50C,50Kに備えられた現像ローラ52Y,52M,52C,52K及び中間転写ベルト70等が回転する。
【0036】
感光体20Y,20M,20C,20Kは、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30Y,30M,30C,30K(詳しくは、帯電バイアスが供給された帯電ローラ31Y,31M,31C,31K)により順次帯電される。感光体20Y,20M,20C,20Kの帯電された領域は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40Y,40M,40C,40Kによって、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。
【0037】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された潜像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って現像部A1,A2,A3,A4に至り、現像ユニット50Y,50M,50C,50K(詳しくは、現像ローラ52Y,52M,52C,52K)によってトナー像として現像される。これにより、感光体20Y,20M,20C,20K上に単色トナー像が形成される。なお、現像の際、現像ローラ52Y,52M,52C,52Kには、現像バイアスが供給される。
【0038】
感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された単色トナー像は、感光体20Y,20M,20C,20Kの回転に伴って、一次転写部B1,B2,B3,B4に至り、一次転写ユニット60とバックアップローラ65Y,65M,65C,65Kとによって、中間転写ベルト70に一次転写される。この際、中間転写ベルト70には、一次転写バイアスが供給される。この結果、各々の感光体20Y,20M,20C,20K上に形成された4色のトナー像は、中間転写ベルト70に順次重なり合うように一次転写され、中間転写ベルト70上にはフルカラートナー像が形成される。
【0039】
中間転写ベルト70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写ベルト70の回転に伴って、二次転写部C1に至り、二次転写ユニット80の二次転写ローラ82によって媒体に二次転写される。なお、媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94a、レジストローラ94bを介して二次転写部C1へ搬送された媒体を挟持するとともに、該二次転写ローラ82に二次転写バイアスが供給される。
【0040】
フルカラートナー像が二次転写された媒体は、定着ユニット90内へ搬送されると、定着ローラ90aと加圧ローラ90bの間を、該定着ローラ90aと加圧ローラ90bに挟持された状態で通過する。この際、定着ローラ90a及び加圧ローラ90bが媒体上のフルカラートナー像を加熱加圧することにより、該フルカラートナー像は、媒体に融着される。そして、フルカラートナー像が融着された媒体は、排紙ローラ94cを介して、排紙トレイ98へ搬送される。
【0041】
一方、一次転写部B1,B2,B3,B4にて中間転写ベルト70に一次転写されずに感光体20Y,20M,20C,20K上に残留するトナーは、感光体クリーニングブレード76Y,76M,76C,76Kによって除去される。
【0042】
次に、制御ユニット100の構成について、図2を参照に説明する。制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。
【0043】
ユニットコントローラ102は、プリンタ本体10aの各ユニット(感光体20Y,20M,20C,20K、帯電ユニット30Y,30M,30C,30K、露光ユニット40Y,40M,40C,40K、現像ユニット50Y,50M,50C,50K、一次転写ユニット60、中間転写ベルト70、感光体クリーニングユニット75Y,75M,75C,75K、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【0044】
図5は本発明の実施形態に係る駆動伝達装置を示す図、図6は駆動側部材を示す図、図7は被駆動側部材としての感光体20を示す図である。
【0045】
駆動側部材の一例としての駆動ギヤ21は、被駆動側部材の一例としての感光体20と相対回転可能な回転中心軸22で連結され、駆動ギヤ21からの駆動力は駆動力伝達部材の一例としての弾性部材23を介して感光体20に伝達される。
【0046】
駆動ギヤ21は、ギヤ部21aと、相対回転可能な回転中心軸22を挿通可能な挿通孔21bと、ギヤ部21aから感光体20側に挿通孔21bの周囲に延出した筒状部21cと、を有する。また、筒状部21cの内周には補強用のリブ21dが形成されている。さらに、図示しない駆動源からの駆動力を伝達される歯車部21eを外周に備えている。
【0047】
感光体20は、感光部20aと、感光部20aの駆動ギヤ側端部に形成されたフランジ部20bとを有する。フランジ部20bは、挿通孔20cと、筒状部20d、壁部20e及び突部20fを有する。挿通孔20cは、フランジ部20bに形成され、相対回転可能な回転中心軸22を挿通可能な孔である。筒状部20dは、本実施形態では、駆動ギヤ21の筒状部21cより小さい内径で形成される。筒状部20dの感光部20a側には壁部20e、先端側には突部20fがそれぞれ外周方向に突出して形成され、弾性部材23を当接させる。
【0048】
弾性部材23は、ゴム等の弾性変形可能な部材で、筒状の形状からなり、外側又は内側に撓むことのできるものである。弾性部材23は、感光体20の筒状部20dへ組み付けられる。弾性部材23は、外径が駆動ギヤ21の筒状部21cの内径より小さく、内径が感光体20の筒状部20dよりやや大きく、突部20fから抜けない程度の環状の部材で、感光体20の筒状部20dに外装され、軸方向の力により軸径方向に撓み、駆動ギヤ21の筒状部21cの内周に当接するもので、壁部20eと抜け止め用の突部20fとの間に配置される。
【0049】
また、駆動ギヤ21と弾性部材23との間には環状部の一例としての環状部材24が配置される。環状部材24は、外径が駆動ギヤ21の筒状部21cの内径よりやや小さく、内径が感光体20の突部20fよりやや大きい環状の部材で、駆動ギヤ21の筒状部21cの内側に組み付けられ、弾性部材23とリブ21dとの間に配置される。
【0050】
このような構成の駆動伝達装置の作動について説明する。図8乃至図10は、駆動伝達装置の作動を示す図である。
【0051】
図8は、感光体20挿入完了前の駆動伝達装置の状態を示す図である。本実施形態では、感光体20は、相対回転可能な回転中心軸22と共にユニットとして形成される。まず、駆動源に連結された駆動ギヤ21の挿通孔21bに対して、回転中心軸22が挿通される。その後、感光体20の筒状部20dの突部20fが環状部材24の内周に挿入される。
【0052】
この状態では、弾性部材23は環状部材24にまだ当接せず、弾性部材23に環状部材24からの押圧力は作用していないので、弾性部材23はまだ変形しておらず、駆動ギヤ21と感光体20とは駆動伝達可能な状態となっていない。
【0053】
図9及び図10は、感光体20挿入完了時の駆動伝達装置の状態を示す図であり、図9は断面図、図10は斜視図を示す。図8の状態から感光体20の挿入を続けると、弾性部材23は、環状部材24に当接し、環状部材24と壁部20eとに回転中心軸方向の両側から押される状態となり、撓み始める。感光体20の筒状部20dの先端がリブ21dに接触した時点では、弾性部材23は、外周側に凸状に撓み、駆動ギヤ21の筒状部21cの内周に連続した円周上で当接する。
【0054】
この状態で、図示しない駆動源を作動させると、駆動ギヤ21が歯車部21eから駆動力を伝達され回転する。すると、駆動ギヤ21の筒状部21cと当接し密着した弾性部材23が回転され、その駆動力は感光体20の筒状部20dに伝達され、感光体20が回転する。
【0055】
図11は、感光体20周辺の部品を覆うユニットケース25により回転中心軸22を支持し、回転中心軸22上の感光体20とユニットケース25の間にスラストベアリング26を配置した例である。
【0056】
このような構成とすることにより、弾性部材23の反力により発生するスラスト力をスラストベアリング26で吸収することができる。
【0057】
なお、弾性部材23と筒状部21cの当接部分の摩擦力を増大させるために、当接部分をブラスト加工状に形成してもよい。また、弾性部材23の撓む方向は径方向であれば外側に凸でも内側に凸でもよい。
【0058】
また、環状部材24は、駆動ギヤ21のリブ21dと弾性部材23を直に当接させることによる接触面積の低下を補う等のために設置するもので、特に、リブ21dを形成しない場合には、必ずしも配置する必要はない。また、図12に示すように、環状部の一例として筒状部21cの内周側に段部21fを設け、筒状部21cを2段構造としてもよい。
【0059】
さらに、本実施形態では、駆動ギヤ21の筒状部21cを外周側に、感光体20の筒状部20dを内周側に配置して組み付けたが、図13に示すように、駆動ギヤ21の筒状部21cを内周側に、感光体20の筒状部20dを外周側に配置し、駆動ギヤ21の筒状部21cに壁部21g及び突部21hを設け、感光体20の筒状部20dにリブ20gを設ける構成としてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、当初、弾性部材23を感光体20に組み付けた状態で駆動ギヤ21に挿入したが、逆の構造としてもよい。
【0061】
さらに、本実施形態では、被駆動側部材を感光体20としたが、被駆動側部材は、回転高精度が必要な装置、例えば、現像装置、転写装置及び媒体搬送装置としてもよい。
【0062】
このように、駆動源と連結された駆動ギヤ21と、駆動ギヤ21からの駆動力を伝達される感光体20と、駆動ギヤ21及び感光体20に相対回転可能な回転中心軸22と、駆動ギヤ21と感光体20の間に配置された弾性部材23と、を備え、弾性部材23は、環状からなり、感光体20が駆動ギヤ21に向かって移動することにより径方向に変形し、駆動ギヤ21と感光体20との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とするので、感光体20の移動に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材23により連結し、噛み合い振動周波数が発生せず、回転時の振動が低減される。
【0063】
駆動ギヤ21及び感光体20は、それぞれ筒状部20d,21cを有し、筒状部20d,21cは、一方が外周側、他方が内周側に配置され、筒状部20d,21c間に弾性部材23を備えたことを特徴とするので、軸方向のスペースが小さく、簡単な構造で作成することができる。
【0064】
弾性部材23を備えた筒状部20dは、先端に弾性部材23を抜け止めする突部20fを有することを特徴とするので、弾性部材23が抜け落ちることがない。
【0065】
一方の筒状部21cは、内周にリブ21dを有することを特徴とするので、強度を高くすることができる。
【0066】
一方の筒状部21cの内周は、他方の筒状部20dの外周より大きい内周からなる環状部材24を有し、感光体20が駆動ギヤ21に向かって移動することにより、環状部材24は、弾性部材23と当接することを特徴とするので、環状部材24と弾性部材23とが面で接触することになり、弾性部材23が均一に変形することができる。
【0067】
また、本発明は上記課題を解決する駆動伝達装置を用いた画像形成装置であって、プリンタ本体10aと、プリンタ本体10aに対して着脱可能な画像を担持する感光体20と、を備え、感光体20は、被駆動側部材からなることを特徴とするので、感光体20の着脱に連動して高精度のカップリングが完了し、煩わしい固定操作等が不要となると共に、弾性部材により連結し、噛み合い振動数が発生せず、回転時の振動が低減され、カップリングの振動による画像の乱れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施形態の駆動伝達装置を備えた画像形成装置を示す図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置の制御ユニットの構成を示した図である。
【図3】本実施形態の画像形成装置の像形成部を示す図である。
【図4】本実施形態の画像形成装置のタンデム構造の像形成ユニット部分を示す図である。
【図5】駆動伝達装置の斜視図である。
【図6】駆動ギヤの斜視図である。
【図7】感光体側の斜視図である。
【図8】駆動伝達装置の組み付け前の断面図である。
【図9】駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【図10】駆動伝達装置の組み付け後の断面斜視図である。
【図11】駆動伝達装置の組み付け後の断面斜視図である。
【図12】本実施形態に係わる変形例の駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【図13】本実施形態に係わる変形例の駆動伝達装置の組み付け後の断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10…プリンタ、10a…プリンタ本体、13…開口、20(Y,M,C,K)…感光体(像担持体)、20a…感光部、20b…フランジ、20c…挿通孔、20d…筒状部、20e…壁部、20f…突部、20g…リブ、21…駆動ギヤ、21a…ギヤ部、21b…挿通孔、21c…筒状部、21d…リブ、21e…歯部、21f…段部、21g…壁部、21h…突部、22…回転中心軸、23…弾性部材、24…環状部材、25…ユニットケース、26…スラストベアリング、30Y,30M,30C,30K…帯電ユニット、40Y,40M,40C,40K…露光ユニット、50Y,50M,50C,50K…現像ユニット、52Y,52M,52C,52K…現像ローラ(現像剤担持体)、60…一次転写ユニット、70…中間転写ベルト(中間転写体)、80…二次転写ユニット、90…定着ユニット、100…制御ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源と連結された駆動側部材と、前記駆動側部材からの駆動力を伝達される被駆動側部材と、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材に相対回転可能な回転中心軸と、前記駆動側部材と前記被駆動側部材の間に配置された弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、環状からなり、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより径方向に変形し、前記駆動側部材と前記被駆動側部材との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
前記駆動側部材及び前記被駆動側部材は、それぞれ筒状部を有し、前記筒状部は、一方が外周側、他方が内周側に配置され、前記筒状部間に前記弾性部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
【請求項3】
前記弾性部材を備えた前記筒状部は、先端に前記弾性部材を抜け止めする突部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の駆動伝達装置。
【請求項4】
前記一方の筒状部は、内周にリブを有することを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項5】
前記一方の筒状部の内周は、前記他方の筒状部の外周より大きい内周からなる環状部材または環状部を有し、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより、前記環状部材または環状部は、前記弾性部材と当接することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項6】
前記被駆動側部材は、スラストベアリングを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項7】
前記弾性部材と前記駆動側部材又は前記被駆動側部材の当接部は、ブラスト加工状からなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項8】
本体と、本体に対して着脱可能な画像を担持する像担持体と、を備え、前記像担持体は、前記被駆動側部材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の駆動伝達装置を用いた画像形成装置。
【請求項1】
駆動源と連結された駆動側部材と、前記駆動側部材からの駆動力を伝達される被駆動側部材と、前記駆動側部材及び前記被駆動側部材に相対回転可能な回転中心軸と、前記駆動側部材と前記被駆動側部材の間に配置された弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、環状からなり、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより径方向に変形し、前記駆動側部材と前記被駆動側部材との間で駆動力を伝達可能とすることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
前記駆動側部材及び前記被駆動側部材は、それぞれ筒状部を有し、前記筒状部は、一方が外周側、他方が内周側に配置され、前記筒状部間に前記弾性部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
【請求項3】
前記弾性部材を備えた前記筒状部は、先端に前記弾性部材を抜け止めする突部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の駆動伝達装置。
【請求項4】
前記一方の筒状部は、内周にリブを有することを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項5】
前記一方の筒状部の内周は、前記他方の筒状部の外周より大きい内周からなる環状部材または環状部を有し、前記被駆動側部材が前記駆動側部材に向かって移動することにより、前記環状部材または環状部は、前記弾性部材と当接することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項6】
前記被駆動側部材は、スラストベアリングを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項7】
前記弾性部材と前記駆動側部材又は前記被駆動側部材の当接部は、ブラスト加工状からなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項8】
本体と、本体に対して着脱可能な画像を担持する像担持体と、を備え、前記像担持体は、前記被駆動側部材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の駆動伝達装置を用いた画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−309185(P2008−309185A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−155248(P2007−155248)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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