説明

高められた機械的抵抗を有するキャップによって区切られた空洞を備えた超小型構成体

本発明は、基板(11)によって支持された動作部分(10)を囲むキャップ(12)によって仕切られたキャビティ(13)を備えた超小型構成体から成る。キャップ(13)は、少なくとも1つの突出した補剛部材(12b)を有する帆号手段を備えている。突出した補剛部材(12b)は、頂部壁(12a)の2つの凹状領域(12c)の間に配置されており、基板(11)に接触することなく、凹状領域(12c)から離隔した端部(14)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高められた機械抵抗を有するキャップによって区切られた空洞を備えた超小型構成体に関する。
【0002】
微小電子機械システムのパッケージングは、MEMSとして知られており、現在、該システムの生命線となっている。他の電子式超小型構成体、光学式超小型構成体、又は光電式超小型構成体にも、このパッケージングによって関心が集まっている。本明細書の以下においては、超小型構成体(microcomponent)という用語は、マイクロシステム(microsystem)、電子部品、光学部品、及び光電部品を包含するものとして利用される。
【0003】
キャビティは、一般に超小型構成体の劣化を抑制するように気体及び水分に対して密閉状態を保っている。特に携帯式部品の場合には、塵が超小型構成体の動作を乱すことも防止する。例えば中性ガスをキャビティ内に導入し、これにより超小型構成体との任意の化学反応を防止することによって、又は真空状態にすることによって、キャビティ内部の環気(atomosphere)を制御する必要がある。実際に、環境空気中の酸素は、環境空気との接触を低下させる。キャップは、例えばカッティング、モールディングのようなキャップが完成する前に超小型構成体に適用されるその後のステップの間、又はキャップを利用する間、超小型構成体を機械的に保護することができる。
【0004】
キャップは、簿層技術を利用することによって取り付け、密閉し、又は製造することができる。
【背景技術】
【0005】
このような超小型構成体のキャップについての簿層製造技術が、超小型構成体の動作部分の頂部に制御雰囲気キャビティ(controlled atmosphere cavity)の境界を形成することはよく知られている。当該課題に関する説明は、特に特許文献1及び特許文献2に開示されている。
【0006】
基板4上に配置された超小型構成体の動作部分1を保護するようになっている既知のキャップの簿層製造方法について簡単に説明する。図1A〜図1Dを参照する。犠牲材料2から成る層が動作部分1上に蒸着され、キャビティ6の形状に順応する形状を前記層に付与するために形状及び境界を形成するので、超小型構造体の動作部分1を囲むことができる。キャビティ6は、付加すべきキャップ7によって境界が形成されている。この形状は、キャップ7の内側の形状に対応している。説明の例示では、超小型構成体は、MEMS超小型構成体であり、その動作部分は、動作中に屈曲するように構成されているビーム1である。この段階では、ビーム1は、完成されていないので、開放されておらず、基板4上に配置されている犠牲層1a上に載置されている。図1Aは、犠牲層2を蒸着する前の動作部分1を表わし、図1Bは、犠牲層2を蒸着した後の動作部分1を表わす。
【0007】
キャップ7の内部形状を決定するように構成された犠牲層2は、ビーム1の運動を制御するワイヤ3上に配置されている。当該犠牲層は、基板4上のビーム1からオフセットされた位置に薄肉部分5を備えている。この薄肉部分5は、解放チャンネル8の内側に対応している。この解放チャンネルは、ビーム1の周囲に位置決めされ且つキャップ7によって仕切られた、キャビティ6の容積を占有する犠牲材料を排出するために利用される。
【0008】
その後に、キャップ層9が犠牲層2上に蒸着され、これによりキャップ7の壁が形成される。このステップは図1Bに表わされる。キャップ層9は、薄肉部分5上に解放チャンネル8を形成する。少なくとも1つの排出オリフィス10をキャップ層9内にエッチングすることは言うまでもないことである。犠牲材料は、排出オリフィス10を介して排出することによって除去される。このことは図1Cに表わされる。シール層9.1は、図1Cに表わす組立体に蒸着されており、これによりキャップ7が覆われ、排出口10が密閉される。図1Dを参照する。
【0009】
機械的観点から、このようなキャップ7は、可能な限り変形しないように、自身の内側と外側との圧力差に耐え得る必要がある。キャップ7の撓みが過度である場合には、当該キャップが動作部分1に接触し、影響が増大し、当該キャップには損傷さえ生じる恐れがある。キャップ7の内側と外側との圧力差は、当該キャップを囲む媒体と関連する場合がある。この圧力差には、真空状態や周囲空気に対する圧力差が含まれている。この周囲空気は、予想される用途に依存する大気圧に対する差である。超小型構成体を完成させるために、キャップ7を製造した後に、キャップ7をプラスチックコーティング又はモールドする必要がある場合があることに留意すべきである。これらのステップは、最大107パスカルの高圧で実行される。
【0010】
製造される簿層のキャップの厚さは、一般に数マイクロメートル〜数十マイクロメートルである。圧力が作用することによって生じるキャップの変形は著しい。キャップの機械抵抗を高めるために、良好な合成を示すキャップ用材料を選定し、且つ、キャップの厚さを慎重に調整することが提案されている。特許文献3では、アルミナを含む複層のキャップを製造することが推奨されている。しかしながら、適切な機械特性を有する高剛性材料は、マイクロエレクトロニクスやマイクロシステムにおいて必ずしも一般的に利用されるものではなく、当該高剛性材料を導入することは困難である。高剛性材料は、汚染問題を引き起こし、又は特別な開発を必要とする場合がある。
【0011】
非特許文献1を参照すると、キャップの壁を支持するために、キャップによって仕切られたキャビティ内にピラーを配置することが提案されている。この構成では、キャップは、キャップの撓みを制限する多数の小さなピラーの上に配置されている。ピラーによって占有される付加的な空間は無視できない欠点である。さらに、ピラーの配置を考慮する必要があるので、マイクロシステムの設計が制限される。さらには、幾つかの場合には、キャビティの基部を形成する基板上にピラーを係止することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0525764号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1101730号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2004/0173886号明細書
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】"Polisilicon vibrating gyroscope vacuum-encapsulated in an on-chip micro-chamber" Toshiyuki Tsuchiya et al., Sensors and Actuators A90, 2001年, 第49〜55頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、機械抵抗が高められたキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体であって、上述の欠点を有さず、特にキャビティの内側に設けられたピラーによって生じる負荷を有さず、従来の簿層蒸着技術を利用することによって容易に製造可能な超小型構成体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、これら目的を達成するために、基板によって支持された動作部分を囲んでいるキャップによって仕切られているキャビティを備えている超小型構成体に関する。キャップは、少なくとも1つの突出した補剛部材を有する補剛手段が設けられた頂部壁(12a)を備えており、突出した補剛部材は、頂部壁の2つの凹状領域の間に配置され、基板と接触することなく、凹状領域から所定距離離隔した端部を有している。
【0016】
突出した補剛部材は、モールディング又はブロックである。
【0017】
モールディング又はブロックは、矩形状の断面、台形状の断面、又は丸められた断面である。
【0018】
頂部壁は、頂部壁の縁部に沿って略平行な、幾つかのモールディングを備えている。
【0019】
代替的な実施例では、頂部壁は、十字状に配置された2つのモールディングを備えている。
【0020】
他の実施例では、頂部壁は、幾つかのハニカム状のモールディングを備えている。
【0021】
他の実施例では、頂部壁は、マトリックス状に配置された複数のブロックを備えている。
【0022】
補剛部材の突出部は、頂部壁の薄肉部である。
【0023】
他の実施例では、補剛部材の突出部は、頂部壁の湾曲部によって形成されている。
【0024】
突出した補剛部材は、キャビティの内側又は外側に面している。
【0025】
突出した補剛部材の端部は自由である。
【0026】
特に機械的な優位性を有する実施例では、キャップは、頂部壁を裏打ちする裏打ち壁を備えており、突出した補剛部材の端部が、裏打ち壁に接触している。
【0027】
頂部壁と、設けられている場合には裏打ち壁とが、少なくとも1つのオリフィスを備えており、頂部壁のオリフィスと裏打ち壁のオリフィスとが互いに連通している。
【0028】
キャップの最外壁のオリフィスは、頂部壁と裏打ち壁との間でプラグの側面に配置されている。
【0029】
本発明は、上述のように規定されたキャップによって仕切られた、超小型構成体のキャビティを製造するための方法に関する。本発明は、超小型構成体の基板及び動作部分の上に犠牲材料を蒸着するステップと、犠牲材料を仕切り、補剛手段の突出した補剛部材の表面に形成された少なくとも1つの反転された凹状のパターンの表面に製造するステップと、キャップ及び頂部壁を形成する少なくとも1つのキャップ層を犠牲材料上に蒸着するステップと、キャップ層内に少なくとも1つのオリフィスを形成するステップと、オリフィスを介して犠牲材料を排出するステップと、オリフィスを密閉するステップとを備えている。
【0030】
凹状のパターンは、犠牲材料にエンボス加工することによって製造される。
【0031】
犠牲材料は、幾つかの層に蒸着されており、第1の層、いわゆるチャンネル層は、キャビティの周囲に配置された犠牲材料排出チャンネルを形成するために利用される。
【0032】
犠牲材料は、キャップの場合にモールドとして部分的に利用される主犠牲層を含む幾つかの層に蒸着されており、主犠牲層は、凹状のパターンが形成される構造化犠牲層によって覆われている。
【0033】
少なくとも1つの裏打ち層が、構造化犠牲層を蒸着する前に主犠牲層上に蒸着され、裏打ち層は、裏打ち壁を形成するように機能する。
【0034】
少なくとも1つのオリフィスが、犠牲材料を排出するために裏打ち層内に形成され、オリフィスが、キャップ層のオリフィスと連通している。
【0035】
キャップ層のオリフィスは、少なくとも1つのシール層をキャップ層に蒸着することによって密閉されている。
【0036】
シール層は、オリフィス上方の所定領域を除いて、オリフィスの頂部にプラグを形成するためにエッチングされている。
【0037】
本発明は、添付図面を参照すると共に、例示のみを目的とし限定することを意図しない例示的な実施例の説明を読むことによって明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1A】従来技術におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップを表わす。
【図1B】従来技術におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップを表わす。
【図1C】従来技術におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップを表わす。
【図1D】従来技術におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップを表わす。
【図2A】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図2B】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図2C】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図2D】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図2E】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図2F】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の例示的な断面図を表わす。
【図3A】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3B】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3C】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3D】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3E】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3F】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図3G】本発明におけるキャップによって仕切られたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの例を表わす。
【図4A】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図4B】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図4C】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図4D】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図4E】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図4F】本発明におけるキャップによってしきられたキャビティを備えた超小型構成体の製造ステップの他の例を表わす。
【図5A】本発明における超小型構成体のカバーの帆号手段を製造するために利用される凹状のパターンの例を表わす。
【図5B】本発明における超小型構成体のカバーの帆号手段を製造するために利用される凹状のパターンの例を表わす。
【図5C】本発明における超小型構成体のカバーの帆号手段を製造するために利用される凹状のパターンの例を表わす。
【図5D】本発明における超小型構成体のカバーの帆号手段を製造するために利用される凹状のパターンの例を表わす。
【0039】
本明細書の以下に説明する、様々な図面に表わす同一、類似、又は同等の部品には、理解を容易にするために同一の参照符号が付されている。
【0040】
図面に表わす異なる部品は、図面の理解を容易にするために、必ずしも統一された縮尺に従って表わされている訳ではない。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図2A〜図2Fを参照する。図2A〜図2Fは、本発明における超小型構成体の例を表わす。
【0042】
本発明における超小型構成体は、基板11によって支持されている動作部分10を備えている。動作部分としては、例えばアクチュエータ、共振器、又は任意の他の電子部品、光学部品、光電子部品、若しくは機構部品(electromechanical component)が挙げられる。キャップ12は、動作部分10を覆い、キャビティ13の境界を定めている。キャップ12は基板11上に配置されている。前記キャップは、キャビティ13の頂部に沿って延在し、且つ動作部分10に概略面している頂部壁12aを備えている。頂部壁12aは、少なくとも1つの突出した補剛部材12bによって形成された補剛手段を備えている。突出した補剛部材12bは、2つの頂部壁12aの凹状領域12cの間に配置されている。突出した補剛部材12bは、凹状領域12cから突出している一方の端部14を有している。この端部14は、基板11に対して動作部分10を越えた位置に配置されている。この端部14は、凹状領域12cから所定距離で離間している。動作部分10が容易に移動する場合には、その移動の際に突出した補剛部材12bも凹状領域12cも動作部分10の動作を阻害しない。さらに、補剛部材の端部14も、基板11に接触していない。突出した補剛部材12bは、ピラーにたとえることはできない。突出した補剛部材12bは、図2A〜図2Eの場合には自由である。突出した補剛部材12bは、図2B及び図2Fの場合にはキャビティ13の内側に向かって突出しており、図2A及び図2Cの場合にはキャビティ13の外側に向かって突出している。頂部壁12aは、図2A、図2B、及び図2Fの場合には平坦であって、図2C、図2D、及び図2Eの場合には凸状とされる。
【0043】
突出した補剛部材12bは、モールディング(moulding)又はブロックの形態をしている。幾つかのブロックを有する場合には、これらブロックは、行と列とから成る配列に配置されている。幾つかのモールディングを有する場合には、これらモールディングは、略平行又は交差して配置されている。
【0044】
これら突出した補剛部材12bは、図2B、図2C、及び図2Fの場合には頂部壁12aの厚さ、さもなければ頂部壁12aの湾曲によって表わされる。この場合には、頂部壁12aの厚さは、突出した補剛部材12b上において略一定である。後者の構成は、図2A、図2D、及び図2Eに表わされる。この湾曲部によって、スロット又は倒置されたスロットの形態をした、突出した補剛部材が形成される。
【0045】
幾つかの構成では、図2A、図2B、図2C、及び図2Fに表わすように、キャップ12は、頂部壁12aと、動作部分10を囲み且つ基板11上に配置されている側壁12dとから構成されている。一方、頂部壁12aは、頂部壁の縁部が基板11上に載置されるに至るまで延在している。
【0046】
突出した補剛部材12bの断面は、頂部壁12aが肉厚化するか又は単に湾曲するかに従って中実又は中空とされる。突出した補剛部材12bの断面は、モールディング又はブロックのいずれかであるかに関わらず、矩形、台形、丸みを有する形状、U字状の形状、又は他の形状とされる。
【0047】
図2Fに表わすように、1つ以上のオリフィス15がキャップ12に形成されている場合がある。このオリフィスの機能を以下に説明する。
【0048】
図2Fに表わすように、裏打ち壁16(lining wall)が補剛手段を備えた頂部壁12aを裏打ちすることは想到することができる。この構成では、突出した補剛部材12bは、裏打ち壁16に向かって突出している。この裏打ち壁は、キャビティ13の内側に配置されているが、キャビティ13の外側に配置されていることも容易に想到することができる。突出した補剛部材12bの端部14は、裏打ち壁16と接触している。
【0049】
図2の実施例は突出した補剛部材の幾つかの形状を表わすが、他の形状であっても良い。これらの実施例は、本発明を限定する訳ではない。さらに、他の実施可能な形状については以下に説明する。
【0050】
上述の頂部壁12a及び裏打ち壁16は、単層又は複層のいずれであっても良い。
【0051】
頂部壁12a及び/又は裏打ち壁16は、例えば二酸化珪素SiO、窒化珪素SiN、又はニッケル、銅、金や多結晶シリコン若しくはこれら材料を組み合わせた物質から成る。
【0052】
これらの製造の際に、キャップ12、より具体的にはキャップの頂部壁12aは、少なくとも1つのオリフィス15を備えている。当該オリフィスは、キャビティ13の形状を決定するために利用される犠牲材料(sacrificial material)を排出するために利用される。このオリフィス15は、特にオリフィス15が頂部壁12aを貫通している場合に密閉されている必要がある。このような密閉は、頂部壁12aに沿って延在しているシール層17によって実施される場合がある。この構成を表わす図2Fは、図2のうち唯一のオリフィスを表示する図面である。
【0053】
図2Fの当該構成では、裏打ち壁16も、頂部壁12aのオリフィス15と連通している少なくとも1つのオリフィス15.1を備えている。図2の他の図面では、説明を明確にし且つ頂部壁を強調するためにオリフィスを表わしていない。これらオリフィスが形成されており、密閉されている必要があることは言うまでもない。
【0054】
キャップの形状、キャップを構成する材料の選択、及びキャップの厚さを調節することによって、適切な機械抵抗を得ることができる。キャップの形状、特に突出した補剛部材の形状を適合させることによって、同一厚さを有する従来のキャップと比較して、キャップの外圧に対する機械抵抗を高めることができる。より薄い厚さで、同一の機械抵抗を有するキャップを得ることができる。
【0055】
本発明では、キャップの厚さを従来技術よりも小さくすることができるので、製造コストが低減され、キャップの壁部を蒸着しエッチングするのに要する時間が小さくなる。さらに、厚い層を位置決めする際に、壁部を形成する厚い層の負荷作用部分を接触させることは困難であり、壁部が基板から離脱するか、又は変形する場合がある。薄い層を利用することによって、これら欠点が解消される。
【0056】
当業者であれば、例えば理想的な圧力抵抗のような補剛手段に作用する負荷、キャップの最大許容たわみ、キャップの大きさやキャップを構成する材料の機械的特性及び厚さの関数として補剛手段の構造を計算することができる。例えばシミュレーションソフトウェアANSYS(登録商標)のような有限要素法を用いた計算ソフトウェアを利用することができる。ソフトウェアは、所定のキャップの外形(寸法及び形状)と利用する材料の物理的特性とに基づいて、所定の圧力負荷を付与した場合におけるキャップのたわみを計算する。このようにして、キャップの構造、すなわち突出した補剛部材の数量、位置、及び寸法(高さ、長さ、幅)を選定することができる。
【0057】
超小型構成体の動作部分10を囲んでいるキャビティ13を製造するための方法、及び当該キャビティの外形を形成するキャップを製造するための方法について説明する。最初は、図3Aに表わすように動作部分10が基板11に載置されている。非常に様々な動作部分が適切とされるので、動作部分10がどのように得られるかは詳細には説明しない。
【0058】
犠牲材料20が、当該犠牲材料が動作部分10及び基板11を覆うように、少なくとも一層の状態で基板11上に蒸着されている。犠牲材料20は、キャップのために所定の形状を利用することによって形成されたキャビティの容積の境界を成すように機能する。
【0059】
キャビティの周辺領域にオリフィスを配置することを決定し、且つ、排出チャンネルを形成する必要がある場合には、この犠牲材料20は、チャンネルと呼称される第1の層20.1として蒸着されている。この第1の層は、基板11上でキャビティの領域を僅かに越えて延在している。このチャンネル犠牲層20.1は薄く、約十分の数マイクロメートルから約1マイクロメートルである。第1の層は、一般には0.2マイクロメートルから1マイクロメートルである。チャンネルを形成する層の犠牲材料は、例えば感光性樹脂のような高分子材料とされる。感光性樹脂としては、JSR社のJSR PFR420が挙げられる。このチャンネル層20.1は、フォトリソグラフィによってキャビティ及び除去チャンネルの領域周囲に形成されている。図3Bを参照する。このステップは、除去オリフィスがキャビティの基部に設けられていない場合には不要である。この場合には、主犠牲層が基板11の表面に直接形成される。基板11の表面上のキャビティの領域は、中心から離隔した地点において数十マイクロメートルから数百マイクロメートルである。犠牲材料として、酸化珪素SiOを利用することができる。この場合には、成形は、例えばCHFを利用したドライエッチングによって行なわれるか、又は例えば埋め込み酸化物を含むエッチング液(a buried oxide etch solution via a mask)を利用し、マスクを介してウェットエッチングによって行なわれる。
【0060】
その後に、主犠牲層20.2は、蒸着され、少なくともキャビティを側方に形成する、すなわちキャビティを少なくとも部分的に形成するために利用される。この主犠牲層20.2は、例えばキャビティ内側の側方の外形(lateral contour)にフォトリソグラフィによって形成される。図3Cを参照する。動作部分10は、主犠牲層20.2内に埋設されている。主犠牲層20.2の厚さは、超小型構成体の動作部分10を保護するために数マイクロメートル〜約10マイクロメートルとされる。この厚さは、一般に4マイクロメートル〜10マイクロメートルである。主犠牲層20.2は、チャンネル犠牲層20.1と同一の材料から作られている。しかしながら、以下に説明するように、同一の材料に限定される訳ではない。
【0061】
図3Daに表わすステップでは、凹状部分を有するパターン24が犠牲材料20内に形成されており、補剛手段の突出した補剛部材のパターンの凸状部分に対応している。図3Daに表わす実施例では、このパターン24は、補剛手段のパターンに対応する隆起部分を有するパターンを備えているツール22を用いて、エンボス加工することによって作られる。ツール22が主犠牲層20.2の表面に押圧され、犠牲材料20はクリープして変形する。これにより補剛手段のパターン24が、凹状部分を有した状態で主犠牲層20.2の頂部に形成される。当該実施例においては、ツール22が縁部によってキャビティが側方に形成されるモールドの形態とされる場合に、主犠牲層20.2の犠牲材料が感光性であることを要せず、主犠牲層はポリイミドから成る。
【0062】
補剛手段を形成するためだけに利用される付加的な、いわゆる構造化犠牲層20.3を利用することができる。構造化犠牲層20.3は、主犠牲層20.2上に蒸着されている。構造化犠牲層は、例えばフォトリソグラフィによって形成及びエッチングされており、補剛手段のパターンを倒置した凹状部分を有するパターン24を備えている。図3Dbは、代替的な実施例を表わす。構造化犠牲層20.3は、主犠牲層20.2と同一又は相違する材料であるかに関わらず、高分子材料から成る。動作部分10の質を低下させることなく、当該構造化犠牲層20.3を形成及びエッチングすることができるが、付加すべきキャップの材料と適合していることを要する。この注意点は、すべての犠牲層に当て嵌まることである。構造化犠牲層20.3の厚さは、例えば約1マイクロメートル〜約10マイクロメートルとされる。突出した補剛部材、ひいては凹状部分を有するパターンの幅も、例えば約1マイクロメートル〜約10マイクロメートルである。
【0063】
その後に、少なくとも1つのキャップ層25は、キャップ及び部分的にその頂部が形成されるように蒸着される。キャップ層25は、構造化犠牲層20.3を覆い、主犠牲層20.2上に部分的に延在し、チャンネル犠牲層20.1が存在する場合にはチャンネル犠牲層も覆う。このような蒸着は形状に対して順応性が高い蒸着である。当該キャップ層は、酸化珪素SiO、窒化珪素SiN、多結晶シリコン(polycrystalline silicon)、又はニッケル、銅、金、若しくは存在する場合にはSiN/SiOから成る幾つかの層のスタックのような金属から成る。蒸着の種類は、蒸着すべき材料に依存する。蒸着の種類には、金属のために電着が含まれている。酸化珪素SiO、窒化珪素SiN、多結晶シリコンについては、蒸着の種類には、プラズマ促進化学蒸着法(PECVDの略称で知られている)や定圧化学蒸着法(LPCVDの略称で知られている)が含まれている。
【0064】
キャップ層25の厚さは、例えば約1マイクロメートル〜約3マイクロメートルとされるが、電界蒸着される金属によっては数十マイクロメートルにまで及ぶ。
【0065】
このキャップ層25では、犠牲材料から成る少なくとも1つのオリフィス26がキャビティを空にするようにエッチングされる。図3Eに表わす実施例では、この除去オリフィス26は、キャビティの周囲であってチャンネル層20.1が主犠牲層20.2によって覆われていない地点に配置されている。例えば図4Dに表わす実施例のような他の構成では、この排出オリフィスは頂部壁に配置されている。
【0066】
その後に、犠牲材料20は、キャビティが空になるように開口部26を介して排出されることによって除去される。このような排出は、酸素プラズマに曝露させることによって行なわれる。これにより犠牲材料が高分子化合物である場合には、有機的な残留物を除去することができる。犠牲材料が二酸化珪素から成る場合には、この有機的な残留物は、フッ化水素HF溶液を利用することによって溶解可能である。解放されたキャビティ13を表わす図3Fを参照する。
【0067】
図3Gは、密閉されたオリフィスを表わす。この密閉によって、キャビティ13は密閉されている。このような密閉は、少なくとも1つのシール層27をキャップ層25の頂部に蒸着することによって行なわれる。このシール層は、酸化珪素SiO、窒化珪素、例えばポリイミド若しくはベンゾシクロブテンBCBのような高分子化合物、シリコーン、又は例えばニッケル、銅、若しくは金のような金属から成る。幾つかの層が存在する場合には、これら層は上記材料の中から選定される。シール層27の厚さは、1マイクロメートル〜50マイクロメートルである。例えば、当該シール層がSiN/SiOの多層又はSiNの単層から成る場合には、高分子化合物の場合には、当該厚さは約1マイクロメートル〜約3マイクロメートルであり、シリコーンの場合には、約5マイクロメートル〜約50マイクロメートルである。シール層27は、所定領域の頂部を除いて、1つ以上のオリフィス26の頂部に任意の位置にエッチング可能とされ、これにより各オリフィス26の頂部に局所的なプラグ27.1を形成することができる。図4Fは、当該実施例の代替的な実施例を表わす。
【0068】
図4A〜図4Eは、キャビティの実施例の他の例を表わす。当該実施例は、最終的には図2Fに表わす構造となり、補剛手段を支持する頂部壁が裏打ち壁によって裏打ちされる。
【0069】
当該例では、少なくとも1つの排出オリフィスが頂部壁上に配置されているので、チャンネル犠牲層を設ける必要が無くなる。
【0070】
その後に、主犠牲層20.2は上述のように形成される。当該主犠牲層は、キャップ層の場合に上述された材料を利用することによって形成されている少なくとも1つの裏打ち壁によって覆われている。その後に、構造化犠牲層20.3が裏打ち層25.1上に蒸着され形成される。構造化犠牲層には、補剛手段のパターン24がエッチングされる。このステップは、図4Cに表わされる。
【0071】
その後に、少なくともキャップ層25が構造化犠牲層20.3上に蒸着される。このキャップ層25は補剛手段を備えている。キャップ層はカバーの頂部に導く。主犠牲層20.2の犠牲材料が裏打ち層25.1のオリフィス26.1及びキャップ層25のオリフィス26を介して排出されるように、1つ以上のオリフィス26がキャップ層25にエッチングされ、配置されている。犠牲材料20は、上述の例で説明したように除去される。オリフィスは、図4Eに表わすように、キャップ層25の頂部にシール層27を蒸着することによって密閉されている。その後に、局所的なプラグ27.1が、上述のようにシール層27をエッチングすることによって形成される。このステップは、図4Fに表わされている。
【0072】
図5は、補剛手段の突出した補剛部材の幾つかの形状を表わす。これら図面は、これら補剛手段を得るために構造化犠牲層にエッチングされたパターンの上面図である。これら図面では、灰色の部分は構造化犠牲層を表わす。さらに、白色の部分は、パターンが構造化犠牲層にエッチングされると現れる主犠牲層を表わす。
【0073】
図5Aでは、平行な溝30が構造化犠牲層にエッチングされている。キャップの頂部壁は、溝の内部容積に対応する平行なモールディングを備えている。この構成は、頂部壁が矩形とされるキャップに適している。これらモールディングは、頂部壁の縁部に順応している。
【0074】
図5Bでは、その断面が略正方形であるトラフ31がエッチングされている。これらトラフ31は、行と列とから成る配列で規則正しく配置されている。2つの一連のモールディングは、構造化犠牲層の材料内に保持されている。1つの一連のモールディングのうちのモールディングは略平行である。一方の一連のモールディングのうちのモールディングと他方の一連のモールディングのうちのモールディングとは、略直角に交差している。補剛部材は、行と列とから成る配列で配置されたブロックである。この構成は、頂部壁が略正方形であるキャップに特に順応している。
【0075】
図5Cでは、構造化犠牲層内で交差し且つ十字を形成する2つの溝30がエッチングされている。これら溝30は、構造化犠牲層の断面の対角線の上面図である。補剛部材は、十字を形成する2つのモールディングである。この構成は、頂部壁が弓状の形態をした突起である場合に特に優位である。基板上のキャップの領域は略四角状とされる。
【0076】
図5Dは図4の構成を表わしているが、これに限定される訳ではない。この場合には、白色の部分は、構造化犠牲層をエッチングすることによってストリップされた裏打ち層を表わす。ハニカム状の溝30は、構造化犠牲層内にエッチングされている。補剛部材は、ハニカム状のモールディングである。当該図面には、裏打ち壁に配置された第1のオリフィス26.1が表わされている。
【0077】
上述の様々な代替的な実施例は相互に限定するものではないことに留意すべきである。
【0078】
本明細書では本発明の幾つかの実施例が提示され、詳述されているが、本発明の技術的範囲から逸脱することなく様々な変更及び改良を実施可能であることに留意すべきである。
【符号の説明】
【0079】
10 動作部分
11 基板
12 キャップ
12a 頂部壁
12b 補剛部材
12c 凹状領域
13 キャビティ
14 端部
16 裏打ち壁
16.2 オリフィス
20 犠牲材料
20.1 犠牲材料(チャンネル層)
20.2 犠牲材料(主犠牲層)
20.3 犠牲材料(構造化犠牲層)
24 凹状のパターン
25 キャップ層
25.1 裏打ち層
26 オリフィス
26.1 オリフィス
26.2 オリフィス
27 シール層
27.1 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(11)によって支持された動作部分(10)を囲んでいるキャップ(12)によって仕切られているキャビティ(13)を備えている超小型構成体において、
前記キャップ(13)は、少なくとも1つの突出した補剛部材(12b)を有する補剛手段が設けられた頂部壁(12a)を備えており、
前記突出した補剛部材(12b)は、前記頂部壁(12a)の2つの凹状領域(12c)の間に配置され、前記基板(11)と接触することなく、前記凹状領域(12c)から所定距離離隔した端部(14)を有していることを特徴とする超小型構成体。
【請求項2】
前記突出した補剛部材(12b)は、モールディング又はブロックであることを特徴とする請求項1に記載の超小型構成体。
【請求項3】
前記モールディング又は前記ブロックは、矩形状の断面、台形状の断面、又は丸められた断面であることを特徴とする請求項2に記載の超小型構成体。
【請求項4】
前記頂部壁(12a)は、前記頂部壁(12a)の縁部に沿って略平行な、幾つかのモールディングを備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の超小型構成体。
【請求項5】
前記頂部壁(12a)は、十字状に配置された2つのモールディングを備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の超小型構成体。
【請求項6】
前記頂部壁(12a)は、幾つかのハニカム状のモールディングを備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の超小型構成体。
【請求項7】
前記頂部壁(12a)は、マトリックス状に配置された複数のブロックを備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の超小型構成体。
【請求項8】
前記突出した補剛部材(12b)の突出部は、前記頂部壁(12a)の薄肉部によって形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項9】
前記突出した補剛部材(12b)の突出部は、前記頂部壁(12a)の湾曲部によって形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項10】
前記突出した補剛部材(12b)は、前記キャビティ(13)の内側又は外側に面していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項11】
前記突出した補剛部材(12b)の前記端部(14)が自由であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項12】
前記キャップ(12)は、前記頂部壁(12a)を裏打ちする裏打ち壁(16)を備えており、
前記突出した補剛部材(12b)の前記端部(14)が、前記裏打ち壁(16)に接触していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項13】
前記頂部壁(12a)と、設けられている場合には裏打ち壁(16)とが、少なくとも1つのオリフィス(26.1,16.2)を備えており、
前記頂部壁(12a)のオリフィス(26.2)と前記裏打ち壁(16)の前記オリフィス(26.1)とが互いに連通していることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の超小型構成体。
【請求項14】
前記キャップ(13)の最外壁の前記オリフィス(26.2)は、前記頂部壁(12a)と前記裏打ち壁(16)との間でプラグの側面に配置されていることを特徴とする請求項13に記載の超小型構成体。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載のキャップ(12)によって仕切られた、超小型構成体の前記キャビティを製造するための方法において、
前記超小型構成体の前記基板(11)及び前記動作部分(10)の上に犠牲材料(20.1,20.2,20.3)を蒸着するステップと、
前記犠牲材料を仕切り、前記補剛手段の前記突出した補剛部材の表面に形成された少なくとも1つの反転された凹状のパターン(24)の表面に製造するステップと、
前記キャップ及び前記頂部壁を形成する少なくとも1つのキャップ層(25)を前記犠牲材料(20)上に蒸着するステップと、
前記キャップ層(25)内に少なくとも1つのオリフィス(26)を形成するステップと、
前記オリフィス(26)を介して前記犠牲材料(20)を排出するステップと、
前記オリフィス(26)を密閉するステップと、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項16】
前記凹状のパターン(24)は、前記犠牲材料(20)にエンボス加工することによって製造されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記犠牲材料(20)は、幾つかの層(20.1,20.2)に蒸着されており、
第1の層、いわゆるチャンネル層(20.1)は、前記キャビティの周囲に配置された犠牲材料排出チャンネルを形成するために利用されることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記犠牲材料(20)は、前記キャップの場合にモールドとして部分的に利用される主犠牲層(20.2)を含む、幾つかの層(20.2,20.3)に蒸着されており、
前記主犠牲層(20.2)は、凹状のパターン(24)が形成される構造化犠牲層(20.3)によって覆われていることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つの裏打ち層(25.1)が、前記構造化犠牲層(20.3)を蒸着する前に前記主犠牲層(20.2)上に蒸着され、
前記裏打ち層(25.1)は、裏打ち壁を形成するように機能することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つの前記オリフィスが、前記犠牲材料(20)を排出するために前記裏打ち層(25.1)内に形成され、
前記オリフィス(26.1)が、前記キャップ層(25)の前記オリフィス(26.2)と連通していることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記キャップ層の前記オリフィス(26)は、少なくとも1つのシール層(27)を前記キャップ層(25)に蒸着することによって密閉されていることを特徴とする請求項15〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記シール層(27)は、前記オリフィス(26)上方の所定領域を除いてエッチングされており、前記オリフィスの頂部にプラグ(27.1)が形成されていることを特徴とする請求項21に記載の方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図2E】
image rotate

【図2F】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3Da】
image rotate

【図3Db】
image rotate

【図3E】
image rotate

【図3F】
image rotate

【図3G】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図4D】
image rotate

【図4E】
image rotate

【図4F】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図5D】
image rotate


【公表番号】特表2009−537344(P2009−537344A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511499(P2009−511499)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/054885
【国際公開番号】WO2007/135128
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(590000514)コミツサリア タ レネルジー アトミーク (429)
【Fターム(参考)】