説明

高圧処理装置

【課題】超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を耐圧容器内に供給して基板に対して成膜を行うにあたり、耐圧容器の熱伝導率が小さいことに基づく、ステージヒータの温度安定性の課題を解決し、面内均一性の高い成膜処理を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】装置本体2の上蓋21と耐圧枠材20とウエハWを載置する載置台3とにより、内部に成膜処理空間Fが形成された耐圧容器を構成する。この耐圧容器には、ウエハWがその上に載置され、発熱体が設けられたステージヒータ4と、このステージヒータ4の下方側に設けられた、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層51と、この断熱層51と耐圧容器の底面部をなす載置台本体31との間に介在するように、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われる温度調整部が設けられた温度調整層53とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板例えば半導体ウエハを超臨界流体及び成膜原料を含む処理流体を用いて処理する高圧処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの高集積化に伴い、配線の形成についてもアスペクト比が高い微細なパターンに配線材料を埋め込む技術の開発が進められている。その手法の一つとして、超臨界流体を成膜原料の媒体として用いた微細パターンの成膜方法が提案されている。例えば銅(Cu)配線を形成するためには、超臨界状態の二酸化炭素(CO)にCuを含む例えば有機錯体化合物からなるプリカーサ(前駆体化合物)を溶解させ、これに還元剤である例えば水素(H)を添加した処理流体を、半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)の表面に供給してCuの成膜が行われる。
【0003】
超臨界状態とは、物質の温度・圧力が当該物質固有の値(臨界点)以上となったときに、当該物質が気体と液体との特徴を併せ持つ状態になることをいう。そのため、超臨界状態にある物質を媒体に用いると、液体に近い密度・溶解度を持つことから、気体の媒体に比べてプリカーサの溶解度を高く維持できる一方、気体に近い拡散係数を利用することで、プリカーサを液体の媒体よりも効率よくウエハに輸送することが可能である。そのため、超臨界状態の媒体にプリカーサを溶解した処理流体を用いた成膜では、成膜速度が高く、且つ微細パターンへのカバレッジが良好な成膜を行うことが可能となっている(例えば、特許文献1)。
【0004】
図17は、このような成膜方法を実施するシステムの一例であり、ウエハに処理流体を供給する高圧処理装置1については簡略化して示している。前記高圧処理装置1は、ウエハWを載置して加熱するためのステージヒータ11と、このステージヒータ11を囲む処理容器12とを備え、処理容器12内に超臨界状態の二酸化炭素とプリカーサと添加剤(還元剤)である水素とを含む処理流体を導入することで、ウエハWの表面にCu膜が成膜される。
【0005】
このように前記高圧処理装置1では、処理容器12内に高圧例えば約12MPaの処理流体を導入することから、処理容器12は高圧に耐え得る高張力材(高張力が加わっても破断しない材料)、例えばステンレススチール(以下「SUS」という)で形成されている。また成膜処理空間に導入される超臨界状態の二酸化炭素の温度は約40℃、ウエハWを加熱するステージヒータ11の設定温度は250〜300℃程度である。
【0006】
ここで超臨界状態の二酸化炭素を用いたCu金属膜の成膜においては、ウエハ温度に、ウエハに堆積するCu膜厚が依存している。図18にウエハ温度とCu膜の膜厚との関係について示すが、この結果によりウエハ温度が高くなるとCu膜の膜厚も大きくなり、両者には比例関係が存在することが認められる。なお図中横軸はウエハ温度、縦軸はCu膜の膜厚、◆のデータは成膜温度が300℃、□のデータは成膜温度が250℃の場合を夫々示している。
【0007】
このようにウエハ温度が成膜に与える影響は非常に大きいので、ウエハWを加熱するためのステージヒータ11には極めて良好な温度均一性が要求される。ところで現状のステージヒータ11は、超臨界状態のような高圧力下においては、温度均一性が悪いという問題がある。実際に、二酸化炭素圧力が12MPaの超臨界状態における、ステージヒータ11上に載置したウエハWの温度分布を図19に示す。
【0008】
図中横軸はウエハ上の位置であって、0のときがウエハ中央を示し、左縦軸はウエハ温度、右縦軸はCu膜の膜厚を夫々示している。また図中◆はヒータ温度を300℃に設定したときの測定温度、□はヒータ温度を250℃に設定したときの測定温度であるが、両者共ステージヒータ11の中央部において温度が低く、周辺部において温度が高い傾向になっていることが明らかである。また同図にヒータ温度を300℃に設定したときのCu膜の膜厚のデータを●により、ヒータ温度を250℃に設定したときのCu膜の膜厚を△により併せて示すが、この特性図からも、膜厚がウエハWの温度に依存することが理解される。
【0009】
この理由については次のように考えられる。先ず超臨界流体を用いる処理容器12は、超臨界流体を維持する圧力に耐え得るためにSUSからなり、肉厚の大きいものが用いられており、これにより狭い成膜処理空間が形成されている。このように成膜処理空間を熱伝導率が小さいSUS層により囲んでおり、このSUS層の厚さが大きいので、成膜処理空間から処理容器12を介して逃げる熱の逃げ方が部位で異なり、処理容器12の底部では、何ら温度制御を行わない場合には、熱い部分と冷たい部分とができてしまう。そうすると処理容器12の面内温度差がステージヒータ11に反映され、さらにステージヒータ11の放熱むらが発生してしまう。これによってステージヒータ11の面内温度均一性が悪化し、それがウエハWの面内温度均一性を悪くする要因となっていると推察される。
【0010】
またステージヒータ11は図17に示すように、平面状のヒータ部13と、このヒータ部13の中央部にて下方側へ伸び、ヒータ部13のヒータの給電線等を収納する支持部14とにより構成された、キノコ型(縦断面がT字形状)をなしていることも要因の一つと考えられる。つまりこのようなステージヒータ11は支持部14を引っ張ってシール材15により処理容器12との間で圧力シールさせる構造となっているため、中央のシール部分から処理容器12へ熱が逃げやすくなって、結果としてステージヒータ11の中央部の温度が周縁部よりも低くなってしまう。また上述のシール構造では、支持部14が常時下方へ引っ張られているので、ステージヒータ11の中央部が構造上窪み易く、ウエハWとの接触ムラが発生しやすくなって、ウエハWの中央部の温度が周縁部に比べて低くなってしまうことも要因の一つと考えられる。このようなことから、超臨界状態で温度の面内均一性が高いステージヒータ11の開発が望まれている。
【0011】
【特許文献1】特開2005−187879号公報(図1、段落0018、段落0019)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、このような事情の下になされたものであり、その目的は、超臨界流体を利用して基板に成膜処理を行うにあたって、ステージヒータの温度安定性の課題を解決し、当該ステージヒータの面内方向の温度の均一化を図って、面内均一性の高い成膜処理を行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このため本発明は、超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を耐圧容器内に供給して基板に対して成膜を行う高圧処理装置において、
前記基板がその上に載置され、発熱体が設けられたステージヒータと、
このステージヒータの下方側に設けられ、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層と、
この断熱層と前記耐圧容器の底面部との間に介在して設けられ、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われる温度調整部が設けられた温度調整層と、を備えたことを特徴とする。ここで前記温度調整部としては、温調媒体が通流する流路や、耐圧容器の外部から送られる温調媒体の流路内にその一端部が位置するヒートパイプを用いることができる。また前記温度調整層は、断熱層と前記耐圧容器の底面部との間に介在して設けられる代わりに、前記耐圧容器の底面部の一部をなすものであってもよい。
【0014】
さらに本発明は、超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を耐圧容器内に供給して基板に対して成膜を行う高圧処理装置において、
前記基板がその上に載置され、発熱体が設けられたステージヒータと、
このステージヒータと前記耐圧容器の底面部との間に設けられた、断熱用の超臨界流体を通流するための流路と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
ここでこの装置では、前記超臨界流体の流路と前記耐圧容器の底面部との間に介在するように、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われる温度調整部が設けられた温度調整層を備えるようにしてもよい。また前記温度調整部としては、温調媒体が通流する流路や、耐圧容器の外部から送られる温調媒体の流路内にその一端部が位置するヒートパイプを用いるようにしてもよい。
【0016】
また前記ステージヒータは、加熱手段が埋設される平面状のヒータ部と、このヒータ部のほぼ中心部から下方側に伸びる支持部とを備え、前記支持部のヒータ部と接する部位には、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層が設けられている構成であってもよいし、前記耐圧容器の底面部の一部の、前記超臨界流体の流路と接する部位に、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層が設けられている構成であってもよい。さらに前記超臨界流体の流路に供給する超臨界流体の温度を調整するための温度調整手段を設けるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ステージヒータと耐圧容器の底面部との間に、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層を設けているので、ステージヒータからの熱が耐圧容器の底面部側に伝熱しにくくなり、ステージヒータの特定の部位から耐圧容器側に熱が逃げる状態が発生しにくくなる。またこの断熱層と耐圧容器の底面部との間に温度調整層を設け、この温度調整層の温度を温度調整部により設定温度に維持するように温度調整しているので、温度調整層の面内温度が揃えられ、これが断熱層を介してステージヒータに反映される。このためステージヒータからの放熱むらが発生しにくくなって、ステージヒータの面内温度の均一性が向上する。これにより基板の面内温度が安定となり、基板に対して面内均一性の高い成膜処理を行うことができる。
【0018】
また本発明の他の発明によれば、ステージヒータと耐圧容器の底面部との間に断熱用の超臨界流体を通流させることにより、ステージヒータと耐圧容器の底面部との間に気体の断熱層を形成しているので、ステージヒータからの放熱が起こりにくくなる。このためステージヒータの放熱むらが発生しにくくなるので、基板の面内温度が安定となり、基板に対して面内均一性の高い成膜処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る高圧処理装置について図1に基づいて説明する。図1中2は装置本体であり、この装置本体2は、側面及び底面を構成する耐圧枠材20と、前記耐圧枠材20の上側開口部を塞ぐ上蓋21と、基板であるウエハWを載置するための載置台3とを備えている。前記耐圧枠材20と上蓋21は、後述する超臨界状態の処理流体を維持する圧力に耐え得るステンレススチール(以下「SUS」という)からなる。このSUSの熱伝導率は100℃で16.5W/m・Kである。またSUSの他に例えば炭素鋼、チタン、ハステロイ(米国ヘインズインターナショナル社の登録商標)及びインコネル(米国スペシャルメタル社の登録商標)等を用いてもよい。前記耐圧枠材20の上面と前記上蓋21の下面とが接触する部分には、耐圧枠材20側にリング溝22が形成されており、このリング溝22内にはOリング23が収容され、耐圧枠材20と上蓋21との密着性を高めている。また前記載置台3の下方側には後述するピストンを大気から分離するためのシールプレート24が設けられている。
【0020】
前記載置台3は前記シールプレート24を貫通したピストンネック25を介してピストン本体26に連結されている。前記ピストン本体26の下方側には液圧キャビティ27が形成されており、この液圧キャビティ27には図示しない液流体システムが接続されている。液流体システムにより液圧キャビティ27内に供給する液体の量の調整するようになっている。また前記シールプレート24とピストン本体26との間には、気圧キャビティ28が形成されており、この気圧キャビティ28には図示しない気流体システムが接続されている。気流体システムにより気圧キャビティ28内に供給する気体の量を調整するようになっている。このようにこの例では、液体キャビティ27内に供給する液体の量と気圧キャビティ28内に供給する気体の量とを調整することによって前記ピストン本体26を昇降させるようになっている。そしてピストン本体26が昇降するのに伴って前記載置台3が昇降することになる。ここでシールプレート24と耐圧枠材20との間や、シールプレート24とピストンネック25との間には、夫々シールプレート24側にリング溝24a,24bが形成されており、このリング溝24a,24b内には夫々Oリング24c,24dが収容され、これらの間の密着性を高めている。またピストン本体26と耐圧枠材20との間には、ピストン本体26側にリング溝26aが形成されており、このリング溝26a内にはOリング26bが収容され、これらの間の密着性を高めている。
【0021】
ここで載置台3は、載置台本体31の上方側に、ステージヒータ4と、断熱層51と、温度調整層53とを上からこの順序で積層して構成されている。また載置台3と前記耐圧枠材20と上蓋21とにより囲まれた空間が成膜処理空間Fとなり、載置台3と前記耐圧枠材20と上蓋21とにより、超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体によりウエハWに対して成膜処理を行う耐圧容器が構成される。従って載置台本体31により特許請求の範囲でいう耐圧容器の底面部の一部が構成されることになり、このため載置台本体31は後述する超臨界状態の処理流体を維持する圧力に耐え得るようにSUSにより形成され、厚さは例えば10cm程度に設定される。
【0022】
前記載置台3の上部の中央部分には、平面状のステージヒータ4が設けられており、このステージヒータ4の上面には、例えば図2に示すように、ウエハWを落とし込むための凹部41が形成されている。この凹部41はウエハWとほぼ同じか僅かに大きい大きさを持ち、凹部41の深さは、0.5mm程度に形成されている。この凹部41のウエハWの載置面には、図示しない真空チャック層が形成されており、ウエハWが真空吸着されるようになっている。また、真空吸着に代えて、静電的に吸着させる静電チャックを用いることもできる。
【0023】
このステージヒータ4は、例えば耐圧容器と同じ材質であるSUSにより構成され、内部には、例えば図2及び図3に示すように、渦巻き状に形成された発熱体をなすシースヒータ42と、先端部がステージヒータ4の例えば中央部に位置するようにステージヒータ4内を水平に伸びるように設けられた熱電対43と、が埋設されている。前記シースヒータ42は、ステージヒータ4の中心領域が周縁領域に比べて疎にならないように、単位面積当たりの発熱量(発熱ワット数)がステージヒータ4全面においてほぼ揃うように配置されている。
【0024】
このようなステージヒータ4は、例えば図3に示すように、SUSにより夫々構成された上側部材4Aと下側部材4Bとによりシースヒータ42と熱電対43とを上下方向から挟み込むように形成され、凹部41部分の厚さL1は10mm程度に設定されている。なおシースヒータ42の代わりにペルチェ素子を用いるようにしてもよいし、熱電対43の代わりに測温抵抗体を用いるようにしてもよい。
【0025】
また載置台3には、ステージヒータ4の下方側に、当該ステージヒータ4の下面と側面とを囲むように断熱層51が設けられている。この断熱層51は、耐圧容器2とステージヒータ4とを熱的に遮断するために用いられるので、耐圧容器2よりも熱伝導率の小さい材質、例えば石英(石英ガラス:熱伝導率が100℃で1.9W/m・K)が用いられる。また石英の他に例えばアルミナセラミックス等を用いてもよい。また断熱層51の上面には例えば図2及び図3に示すように、内部にステージヒータ4を納めるための円形の凹部52が構成され、断熱層51の凹部52部分の厚さL2は、例えば1mm〜5cm程度に構成される。
【0026】
さらに載置台3には、断熱層51の下方側に、当該断熱層51の下面と側面とを囲むように、温度調整層53が設けられている。この温度調整層53の上面には例えば図2及び図3に示すように、内部に断熱層51を納めるための円形の凹部54が構成され、さらに温度調整層53の内部には、図2及び図3に示すように、渦巻き状に形成された温度調整部をなす温調流路55が埋設されている。この温調流路55は、例えば1/4〜1/2インチサイズのステンレス製配管より構成される。この温度調整部は、耐圧容器の外部との間で熱の授受を行なうためのものであって、耐圧容器の外部から熱が供給されるものであってもよいし、耐圧容器の外部に熱を放出するものであってもよい。
【0027】
このような温度調整層53は、耐圧容器の材質と熱伝導率が同じか大きい材質、例えばSUSやAlなどにより形成されている。ここでAlは熱伝導率が100℃で240W/m・Kとかなり大きく、好ましい材質であるが、これに限らずCu(熱伝導率が350〜420W/m・K)、窒化アルミニウム(AlN:熱伝導率が150〜280W/m・K)、又は炭化ケイ素(SiC:熱伝導率が200〜300W/m・K)、あるいはこれらの複合物等を用いてもよい。
【0028】
そして温度調整層53は、例えば図3に示すように、上側部材53Aと下側部材53Bとにより温調流路55を上下方向から挟み込むように形成され、温度調整層53の凹部54部分の厚みL3は例えば10mm〜5cm程度であることが好ましく、例えば20mm程度に設定される。また温度調整層53の周縁領域の厚さL4は例えば10mm程度に設定される。
【0029】
この載置台3の下面部(密閉容器の底面部)には、図1に示すように、高圧雰囲気と大気雰囲気とを区画する2つのシール装置32,33が形成されている。前記ステージヒータ4の、シースヒータ42の導線と熱電対43の他端側は、共通の筐体44に収納されて、例えばステージヒータ4の周縁部近傍位置にて下方側に伸びるように設けられ、断熱層51と、温度調整層53、載置台本体31を介して前記シール装置32に接続されている。そしてこのシール装置32を介して夫々電源部45及び温度コントローラ46に接続されており、温度コントローラ46は熱電対43の温度検出値に基づいて、シースヒータ42の温度調整を行い、ステージヒータ4を加熱制御するように構成されている。図2中51a、53aは、夫々断熱層51と温度調整層53に設けられた、前記筐体44を通すための孔部である。
【0030】
また温度調整層53の温調流路55は、温度調整層53の周縁部近傍位置にて下方側に伸びるように設けられ、載置台本体31を介して前記シール装置33に接続されている。そしてこのシール装置33を介して耐圧容器の外部に設けられたチラーユニット56に接続されている。温調媒体としてはガルデン(伊国ソルベイソレクシス社の登録商標)やフロリナート(米国スリーエム社の登録商標)等が用いられ、チラーユニット56にて、例えば超臨界流体の温度(例えば40℃)と同じか、あるいはそれよりも高い温度例えば40℃〜90℃程度に設定され、予め設定された温度に調整された温調媒体が温調流路55に供給されるようになっている。こうして温度調整層53に設けられた温度調整部である温調流路55に、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われることになる。さらに載置台3には、当該載置台3にウエハWを受け渡すための、例えば三点支持方式の昇降機構34により昇降自在に構成されたリフタピン35が設けられている。
【0031】
また前記上蓋21の下面部と前記耐圧部材20の上面部との間にはスペーサ36が介在されている。前記耐圧枠材20の上面と前記スペーサ36の下面とが接触する部分には、耐圧枠材20側にリング溝26が形成されており、このリング溝26内にはOリング27が収容され、耐圧枠材20とスペーサ36との間の密着性を高めている。また前記スペーサ36の下面と前記載置台3(載置台本体31)の上面とが接触する部分には、載置台3側にリング溝28が形成されており、このリング溝28内にはOリング29が収容され、載置台3とスペーサ36との密着性を高めている。
【0032】
さらに前記上蓋21の内部には、図1に示すように媒体である超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を、前記成膜処理空間F内に供給するための供給路60と、成膜処理空間F内から前記処理流体を排出するための排出路61とが形成されており、この例では供給路60を通流してきた処理流体はウエハWの一端側から他端側(図1中においては左側から右側)に向かって流れ、排出路61を通って排出されるようになっている。
【0033】
また前記供給路60及び排出路61には、供給管62及び排出管63が夫々接続され、この供給管62と排出管63とにより循環路64が形成される。そしてこの循環路64には、排出管63側から順に排出バルブV1、V2、循環・加熱・冷却部65、バルブV3が接続されている。前記排出バルブV1とV2との間には、分岐管66が形成されており、前記分岐管66には、背圧弁V4及び排出部67が接続されている。前記排出部67は、分離回収器、回収バルブ、液体回収部、気体排出部(図示せず)から構成され、さらに必要に応じて真空ポンプ(図示せず)が設けられる。
【0034】
前記供給管62には、分岐管68及び分岐管69が接続されている。前記分岐管68には、導入バルブV7を介して原料混合・加熱器100が接続されている。前記分岐管69には、導入バルブV12を介して還元剤混合・加熱器110が接続されている。前記原料混合・加熱器100には、バルブV8を介してプリカーサ供給部101が接続される。前記プリカーサ供給部101は、成膜原料であるCuを含む例えば有機錯体化合物からなるプリカーサ(前駆体化合物)、例えばCu(hfac)が貯留されている金属原料貯槽102及び金属原料加圧器103から構成される。前記還元剤混合・加熱器110には、バルブV11を介して還元剤供給部111が接続される。前記還元剤供給部111は、還元剤である例えば水素(H)が貯留されている還元剤貯槽112からなる。
【0035】
更に前記原料混合・加熱器100及び前記還元剤混合・加熱器110には、上流側から例えば二酸化炭素が貯留されている媒体貯槽120、供給元バルブV5、冷却器121、加圧器122が接続されている。前記媒体貯槽120としては二酸化炭素ボンベ等を用いることができる。また配管内を流れる媒体例えば二酸化炭素や原料を溶解した二酸化炭素といった処理流体が、超臨界状態を維持するための30℃を超えた温度例えば40℃に維持されるように、また前記処理流体の温度が大きく変動したりすることのないように、加圧器122の下流側から排出部67に至る配管やバルブには、ヒータや保温材などが巻かれ、適宜温度制御が可能なように構成されている。また前記耐圧枠材20の側面には、耐圧容器2に対してウエハWを搬入出するための搬送口2Aが形成されている。
【0036】
次に上述の高圧処理装置において、耐圧枠材20と上蓋21と載置台3とにより構成された耐圧容器内の載置台3の上にウエハWを載置する動作までを述べる。図4(a)に示す状態では、載置台3は閉鎖位置にあり、つまり載置台3とスペーサ36とがOリング29を介して密着しており、上蓋21と載置台3とで囲まれる成膜処理空間Fは空の状態にある。先ず図4(b)に示すように、ピストン本体26(図示せず)によって載置台3が積載(ロード)位置に下げられる。しかる後、図示しない搬送アームによって真空雰囲気のロードロック室(図示せず)から基板であるウエハWを搬送口2Aを介して前記耐圧容器内に搬入する。
【0037】
続いて図4(c)に示すように、リフタピン35が昇降機構34によってウエハWの受け渡しを行う位置まで上昇し、これによりウエハWが上昇させられて図示しない搬送アームから離され、当該搬送アームが前記耐圧容器内から退出される。こうしてウエハWがリフタピン35に受け渡された後、図5(a)に示すように、リフタピン35を下降させてステージヒータ4の凹部41により形成されたウエハWの載置位置へウエハWを受け渡し、次いで図示しない真空チャック層によりウエハWをステージヒータ4上に真空吸着させる。しかる後、図5(b)に示すように、載置台3がピストン本体26(図示せず)によって上昇させられ、載置台3とスペーサ36とがOリング29を介して密着される。
【0038】
続いて本発明の高圧処理装置を用いた一連の成膜処理について図6を参照しながら述べる。先ず、耐圧容器内に既述の手順でウエハWを搬入し、成膜処理空間F内を排出部67を用いて真空排気する(ステップS1)。一方、載置台3内のステージヒータ4は予めオン状態になっており、載置台3の表面は例えば200℃〜350℃、好ましくは250℃〜300℃の温度に設定されている。また温度調整層53には、チラーユニット56により40℃〜90℃、好ましくは40℃〜70℃に設定された温調媒体が通流されている。
【0039】
次に供給元バルブV5、導入バルブV7を開放し、原料混合・加熱器100を通して所定の温度例えば40℃まで加熱した媒体(二酸化炭素)を前記成膜処理空間F内に導入することにより、成膜処理空間F内の圧力を媒体貯槽120内部の圧力程度まで上昇させる。その後、媒体貯槽120内部の圧力を超える圧力の二酸化炭素を導入するため、冷却器121を経て、加圧器122により加圧した二酸化炭素を前記成膜処理空間Fに導入する。この場合も原料混合・加圧器100を通すことで、導入する二酸化炭素は所定の温度を維持しながら、成膜処理空間F内を所定の処理圧力、例えば12MPaまで加圧して、超臨界状態の二酸化炭素(超臨界流体)を得る。この時点で排出バルブV1は開放し、背圧弁V4の圧力制御によって所定の圧力を維持する(ステップS2)。
【0040】
なお、このプロセスは媒体貯槽120内部の圧力よりも高い圧力の二酸化炭素を耐圧容器へ導入する例であり、媒体貯槽120に加圧部が設けられ、処理圧力よりも高い圧力にて二酸化炭素を供給できる場合には、冷却器121、加圧器122の代わりに、減圧弁を経て、原料混合・加圧器100のみを通る経路とすればよい。
【0041】
金属原料加圧器103を稼動後、速やかにバルブV8を開放し、冷却器121、加圧器122を経た所定の圧力の超臨界二酸化炭素に、液体の金属原料を原料混合・加熱器100で混合する。これにより、所定の温度例えば40℃の超臨界流体に金属原料を混合した処理流体を生成する。この処理流体は加圧器122及び金属原料加圧器103を連続に運転することにより、導入バルブV7を通して耐圧容器に連続的に供給することもできる。ここで、液体の金属原料には、プリカーサであるCu(hfac)等をアルコールなどの有機溶媒に溶解したものを用いることができる。
【0042】
気体の還元剤この例では水素を混合する場合には、所定の圧力例えば0.9MPaに調整された還元剤を、還元剤混合・加熱器110を通じ、超臨界二酸化炭素に混合させ、処理流体を生成する。この処理流体を、導入バルブV12を通して成膜処理空間Fに供給する(ステップS3)。なお、液体の還元剤例えばアルコール類を用いた場合には、液体の金属原料と同様に加圧して混合させて処理流体を生成することも可能である。
【0043】
そして供給路60を通流してきた処理流体は、成膜処理空間F内に入り、ウエハWの一端側から他端側(図1中において左側から右側)に向かって流れ、排出路61を通って排出される。この際循環路64のバルブV2とバルブV3とを開放し、処理流体を循環・加熱・冷却部65により循環させることにより、成膜処理を所定の時間行なう。こうして載置台3に載置されているウエハWの表面では、下記(1)式に示す反応が生じてプリカーサが熱分解することにより、ウエハWの表面にCu膜が成膜される。
【0044】
Cu(hfac)+H → Cu+2H(hfac)・・・(1)
ウエハW上にCu膜が形成された後、バルブV2、V3、導入バルブV7及び導入バルブV12を閉じて処理流体の供給を停止する。金属原料については、バルブV8を閉じると共に、金属原料加圧器103を停止することにより、処理流体への混合を停止させる。同様に還元剤についても、バルブV9、V11を閉じて処理媒体への供給を停止させる(ステップS4)。
【0045】
そして排出バルブV1を開放すると共に、設定圧力を下げることで背圧弁V4を開放状態とし、成膜処理空間F内の処理流体を排出部67により排出する(ステップS5)。この際排出部67において、二酸化炭素が気体排出部から排出される。また気体排出部の先に二酸化炭素の分離精製・凝縮器を設けるようにすれば、二酸化炭素を再利用することが可能である。そして上述したように耐圧容器内の載置台3の上にウエハWを載置する一連の動作とは逆の動作を行うことによって、耐圧容器からウエハWが図示しない真空雰囲気のロードロック室に排出される(ステップS6)。そして後続のウエハWに対しても同様にして成膜処理が行われる。
【0046】
以上において、上述の装置では、成膜処理空間Fの周囲に、耐圧枠材20と上蓋21と載置台3とにより耐圧容器が形成されており、前記成膜処理では、ステージヒータ4からの熱は、断熱層51、温度調整層53を介して耐圧容器の底面部をなす載置台本体31へ放熱していく。この際、上述の実施の形態によれば、ステージヒータ4の周囲を、前記耐圧容器の熱伝導率よりも熱伝導率の小さい材質により構成された断熱層51にて覆っているので、ステージヒータ4と耐圧容器の底面部(載置台本体31)とは熱的に遮断され、ステージヒータ4の熱が耐圧容器側に伝熱しにくい状態となっている。これによりステージヒータ4の特定の場所から熱が逃げるといった現象が発生しにくくなるので、ステージヒータ4から耐熱容器側への放熱むらを防ぐことができ、結果としてステージヒータ4の面内温度の均一性を高めることができる。
【0047】
さらにこの例では、ステージヒータ4と載置台本体31との間に温度調整層53を設け、この温度調整層53に温調媒体を通流させることによって、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われて、当該温度調整層53の温度が設定された温度に維持できるように温度調整されている。これにより温度調整層53の面内方向の温度が揃えられるので、この温度調整層53と接触する断熱層51も面内方向の温度に勾配がつきにくい。従って断熱層51の面内温度が均一になるので、これがステージヒータ4に反映され、ステージヒータ4からの熱は面内方向に均一に断熱層51に向けて流れるようになる。このようにステージヒータ4の放熱むらをより一層防ぐことができるので、ステージヒータ4の面内温度均一性をより高めることができる。これによりウエハ温度の面内均一性も高くなり、結果としてウエハWに対して面内均一性の高い成膜処理を行うことができて、Cu膜の膜厚について高い面内均一性を得ることができる。
【0048】
さらに上述の例では、ステージヒータ4は平面状であるので、従来のキノコ型のステージヒータに比べて、ステージヒータ4からの熱の逃げが小さくなり、また形状上放熱の仕方も面内において均一になりやすい。さらにまたステージヒータ4内に埋設されるシースヒータ42が、単位面積当たりの発熱ワット数が面内においてほぼ均一になるように設けられているので、発熱量が面内において揃えられ、ステージヒータ4の温度の面内均一性がより高くなる。
【0049】
さらにシースヒータ42の導線及び熱電対43を、ステージヒータ4の周縁部において下方側に引き出しているので、仮にこれらを収納する筐体44を設けることによって、この近傍での熱の逃げ方が変わることを想定した場合であっても、筐体44が設けられる位置はステージヒータ4の周縁部の一部であるので、ステージヒータ4の中央部からシースヒータ42の導線及び熱電対43を下方側に引き出す場合に比べて、面内温度均一性に与える影響は小さい。またこの例では、シースヒータ42の導線及び熱電対43のみをシール装置32でシールしているので、従来のキノコ型のステージヒータの支持部自体を引っ張って圧力シールする場合のように、ステージヒータ4の中央部が窪むという構造上の問題が発生せず、ステージヒータ4とウエハWとの接触ムラが発生しにくいため、この点からもウエハWの温度の面内均一性の悪化を防ぐことができる。
【0050】
続いて本発明の他の例について図7に基づいて説明する。この例が図1に示す装置と異なる点は、温度調整層53の温調流路55の代わりに、温度調整部をなすヒートパイプ71を渦巻き状に埋設すると共に、温度検知手段である熱電対72を先端部が温度調整層53のほぼ中央部に位置するように、当該温度調整層53内を水平に伸びるように設けたことである。
前記ヒートパイプ71は両端が封止され、金属や金属フェルトなどによる多孔質体が内壁に貼設された、内部が真空の金属製例えば銅製の管体の中に揮発性の液体(作動流体)が少量封入された構成になっている。そしてヒートパイプ71の一端が加熱されると作動流体が蒸発して他端側へ移動し、その後多孔質体を通って還流されて熱の輸送が行われる。
【0051】
前記ヒートパイプ71の一端側と熱電対72とは、例えば温度調整層53の周縁部において下方側に伸び、シール装置73を介して載置台本体31の下方側に接続されている。そしてヒートパイプ71の一端側は、シール装置73を介して、装置本体2の外部に設けられた温調媒体貯槽74内部の温調媒体と接続され、これによりヒートパイプ71の一端側が耐圧容器の外部から送られる温調媒体の流路内に位置するようになっている。また前記熱電対72はシール装置73を介して温度コントローラ75に接続されている。前記温調媒体貯槽74にはチラーユニット76が接続されており、前記温調媒体貯槽74に例えば前記ガルデンやフロリナート等の温調媒体を所定温度例えば40℃〜90℃に調整して供給するようになっている。前記温度コントローラ75は熱電対72の温度検出値に基づいて、チラーユニット76に温調媒体の温度調整を行うための指令を出力し、こうして温調媒体貯槽74には所定温度の温調媒体が供給されるように構成されている。
【0052】
この例では、温度調整層53の温度が設定温度以下になると、温調媒体貯槽74の温調媒体の熱がヒートパイプ71を介して温度調整層53に流れ、温度調整層53の温度が設定温度以上になると、温調媒体貯槽74の温調媒体に向けてヒートパイプ71から熱が流れるようになっている。そして温度調整層53の温度が設定温度範囲に維持されるように、熱電対72により温度調整層53の温度を検出し、温度コントローラ75を介してチラーユニット76にて温調媒体の温度を調整するようになっている。
【0053】
このような構成では、温度調整層53にヒートパイプ71と熱電対72とを設け、温度調整層53の温度が設定温度範囲になるように制御されているので、断熱層51からの熱の逃げ方が面内においてより均一になりやすく、図1に示す例と同様に、ステージヒータ4から耐圧容器に向かう放熱の面内均一性を高めることができ、ステージヒータ4の温度の面内均一性が向上する。このためウエハWの面内温度の均一性が高まるので、ウエハWに対して高い面内均一性で成膜処理を行うことでき、Cu膜の膜厚について高い面内均一性を確保することができる。
【0054】
続いて本発明の他の例について図8に基づいて説明する。この例が図1に示す装置と異なる点は、温度調整層53を断熱層51と載置台本体31との間に介在して設ける代わりに、断熱層51の外側に、断熱層51の下面と側面の周囲を覆うように載置台本体31を設け、温度調整層を耐圧容器の底面部の一部をなす載置台本体31により構成し、載置台本体31に、温度調整部をなすヒートパイプ77を複数本埋設して設けたことである。これら複数本のヒートパイプ77は、図8(b)に示すように、載置台本体31の内部に放射状に設けられている。なおこのヒートパイプ77は、格子状に設けるようにしてもよい。はまた載置台本体31の内部には、周縁領域に環状の温調流路78が形成され、この温調流路78内に各ヒートパイプ77の一端側が位置するようになっている。
【0055】
前記温調流路78は載置台本体31の周縁において下方側に伸び、装置本体2から外部に伸び出して、チラーユニット79に接続されている。チラーユニット79では、前記温調流路78に例えば前記ガルデンやフロリナート等の温調媒体を所定温度例えば40℃〜90℃に調整して供給するようになっている。なお図8(b)中80は、チラーユニット79から温調流路78への温調媒体の供給路、81は温調流路78からチラーユニット79への温調媒体の排出路であり、温調流路78のこれらの接続部位の間には仕切り82が設けられていて、チラーユニット79から供給路80を介して供給された温調媒体が温調流路78を通流して排出路81からスムーズに排出され、こうして排出路81から排出仕切れなかった温調媒体と、供給された温調媒体とが混ざることがないようになっている。図8(b)中31aは、載置台本体31に形成された、前記ステージヒータ4からの筐体44を通すための孔部である。
【0056】
この例では、断熱層51の外側に載置台本体31が設けられているので、ステージヒータ4からの熱は、断熱層51を介して載置台本体31側(耐圧容器の底面部側)へ放熱していくが、この際載置台本体31は温度調整層として作用し、当該載置台本体31の温度が温調媒体の温度と同じになるようにヒートパイプ77により熱の輸送が行われる。これにより耐圧容器の底面部では、冷たい領域と暖かい領域とが発生することなく、面内温度均一性が高まるので、ステージヒータ4から耐圧容器への熱の逃げ方が面内において均一になり、図1に示す例と同様に、ステージヒータ4の温度の面内均一性が向上する。このためウエハWの面内温度の均一性が高まるので、高い面内均一性で成膜処理を行うことができ、Cu膜の膜厚について高い面内均一性を確保することができる。
【0057】
なおこの例においても、図7に示す例と同様に、載置台本体31に熱電対を設け、載置台本体31の温度が設定温度以下になると、温調媒体貯槽の温調媒体からヒートパイプ77を介して熱が載置台本体31に流れ、載置台本体31の温度が設定温度以上になると、温調媒体貯槽の温調媒体に向けてヒートパイプ77から熱が流れるようにし、載置台本体31の温度が設定温度範囲に維持されるように、熱電対からの温度情報に基づいて、チラーユニットにて温調媒体の温度を調整するように構成してもよい。
【0058】
続いて本発明のさらに他の例について図9に基づいて説明する。この例が図1に示す装置と異なる点は、固体からなる断熱層51と温度調整層53とを設ける代わりに、ステージヒータ4と載置台本体31との間に、断熱用の超臨界流体を通流させるための流路を形成し、この超臨界流体により断熱層を形成したことである。具体的には、ステージヒータ4の下面と側面とを夫々1〜20mm、1〜20mm程度の隙間を介して載置台本体31により覆うように、ステージヒータ4は載置台本体31の上に、複数個の支持突部83を介して設けられており、こうしてステージヒータ4と載置台本体31との間には所定の大きさの隙間が形成され、この隙間は断熱用の超臨界流体が通流する流路84となる。
【0059】
そして前記上蓋21と載置台本体31には、当該流路84に断熱用の超臨界流体を供給するための供給路85が形成されている。前記供給路85は、例えば上蓋21と載置台本体31の内部を下方側に伸びると共に、ステージヒータ4の下方側でステージヒータ4の中央に向かうように屈曲し、ステージヒータ4の下方側にて前記流路84と接続されている。この際前記供給路85はステージヒータ4の下面側に形成された流路84の複数箇所に超臨界流体が供給されるように、ステージヒータ4の中央部の下方側にて分岐され、分岐された各供給路85の先端が前記流路84に接続されるようになっている。
【0060】
断熱用の超臨界流体としては、例えば40℃〜90℃に温度調整された超臨界状態の二酸化炭素が用いられ、例えば前記供給路85に、バルブV13、加熱器86を介して、前記加圧器122、冷却器121、バルブV5、媒体貯槽120を接続することにより、温度調整された超臨界状態の二酸化炭素が供給されるようになっている。そして前記供給路85に、温度調整された超臨界状態の二酸化炭素が供給されると、この超臨界流体は前記流路84を介してステージヒータ4の下面側から側面側に通流していき、成膜処理空間Fに流れ込み、排出路61を介してされるようになっている。
【0061】
このような構成では、ステージヒータ4を載置台本体31から浮上させているので、ステージヒータ4から載置台本体31への熱の移動が抑えられる。さらに超臨界状態の二酸化炭素は、温度40℃、圧力が12MPaの状態では、熱伝導率が0.08W/m・Kと非常に低いため、ステージヒータ4と載置台本体31との間に超臨界状態の二酸化炭素を通流させると、これが断熱層として作用し、さらにステージヒータ4から載置台本体31への熱の移動が抑えられる。
【0062】
このように、ステージヒータ4と載置台本体31との間に、熱伝導率が非常に低い超臨界状態の二酸化炭素を通流させることによって、ステージヒータ4と耐圧容器の底面部の一部をなす載置台本体31とが熱的に遮断されるので、ステージヒータ4の特定の部位からの熱が耐圧容器の底面部側ヘ向けて逃げるという状態が起こりにくく、ステージヒータ4の温度の面内均一性を図ることができる。このためウエハWの面内温度の均一性が高まるので、高い面内均一性にて成膜処理を行うことができ、Cu膜の膜厚について高い面内均一性を確保することができる。さらにステージヒータ4と載置台本体31との間に超臨界状態の二酸化炭素を通流させることにより、当該流路84への処理流体である超臨界流体と原料ガスとの回り込みを抑えることができる。ひいてはステージヒータ4の側面や裏面側へのCuの付着を防止することができる。
【0063】
さらにこの例では、例えば図10に示すように、前記処理流体の通流領域と、断熱用の超臨界流体の通流領域とを分けて設けるようにしてもよい。図10に示す例では、成膜処理空間Fの外側に、断熱用の超臨界流体の排出路87,87を形成することにより、両者の通流領域を分割するようになっている。例えば排出路87,87は、前記上蓋21の内部に、前記ステージヒータ4の側周面と載置台本体31との間に形成された流路84と接続するように形成されている。このようにすると、成膜処理空間Fにおいて成膜原料となる処理流体と断熱用の超臨界流体との混合が起こらないので、より精度の高い成膜処理を行うことができる。
【0064】
続いて本発明のさらに他の例について図11に基づいて説明する。この例が図9に示す装置と異なる点は、ステージヒータ88が断面形状がT字状のキノコ型形状をなしていることである。先ずこのステージヒータ88について説明すると、SUSにより構成された円形平板状のヒータ部88aと、このヒータ部88aの下面側中央部から下方側に伸びる支持部88bとを備えており、ヒータ部88aには、シースヒータ89と熱電対90とが支持部材88bの内部を介して埋設されている。そしてこの例では、図9に示す例と同様に、ステージヒータ88の下面と側面とを隙間を介して載置台本体31により覆うように構成され、前記隙間により形成された流路91に供給路85を介して断熱用の超臨界流体が供給されるようになっている。この例では供給路85の一部は載置台本体31の外部に飛び出し、支持部88bの下端部近傍において流路91に接続されているが、載置台本体31の厚みを大きくして供給路85を載置台本体31の内部に形成するようにしてもよい。なお載置台本体31とステージヒータ88の支持部88bの下端側は載置台本体31側に設けられたOリング92a,92bを介して接続されている。
【0065】
この例においても、ステージヒータ88と載置台本体31との間に、熱伝導率が非常に低い超臨界状態の二酸化炭素を通流させることによって、ステージヒータ88と載置台本体31とが熱的に遮断されるので、ステージヒータ88の温度の面内均一性を図ることができ、ウエハW上に対して面内均一性の高い成膜処理を行なうことができて、Cu膜の膜厚について高い面内均一性を確保することができる。またステージヒータ88の支持部88bの長さを例えば10cm程度と大きくすることにより、ヒータ部88aから耐圧容器の底面部側(載置台本体31の下方側)への熱の移動を抑えることができる。
【0066】
また図12に示す例は、図11に示す例において、キノコ型のステージヒータ93の支持部93bを例えば5cm程度と短くし、支持部93bのヒータ部93aとの接触する部位に、例えば石英ガラス等の熱伝導率の低い材料により形成された断熱層94を設けたものである。この例では支持部93bが短いので、前記供給路85は載置台本体31の内部に形成されている。その他の構成は図11に示す例と同様である。
【0067】
このようにすると、支持部93bの長さが短い場合であっても、ヒータ部93aから耐圧容器の底面部側(載置台本体31の下方側)への熱の移動を抑えることができるので、ステージヒータ93の温度の面内均一性を高めることができる。前記断熱層94は例えばPEEK(ビクトレックス社の登録商標)やTORLON(ソルベイアドバンストポリマーズ社の登録商標)等のプラスチックにより形成してもよい。また支持部93bの下端側は載置台本体31と接触し、応力がかかるのでSUSより構成することが好ましい。
【0068】
さらに図13に示す例は、図11に示す例において、載置台本体31の断熱用の超臨界流体の流路91と接する部位、つまりヒータ部88aの下面に対向する載置台本体31の表面と、支持部材88bの側面に対向する載置台本体31の表面に、例えば石英ガラス等の熱伝導率の低い材料により形成された断熱層95を設けたものであり、その他の構成は図11に示す例と同様である。このようにすると、ステージヒータ88と載置台本体31との間に断熱層95が設けられているので、ステージヒータ88から耐圧容器の底面部側(載置台本体31の下方側)への熱の移動を抑えることができ、ステージヒータ88の温度の面内均一性をさらに高めることができる。
【0069】
以上において載置台本体31は、その内部に温度調整部を埋設して温度調整層として機能させるように構成してもよい。このような例について、図14を用いて説明する。この例の載置台本体31には、ステージヒータ88のヒータ部88aと対向するように、複数の第1のヒートパイプ96aが埋設されると共に、ステージヒータ88の支持部88bと対向するように、複数の第2のヒートパイプ96bが埋設されている。これら第1のヒートパイプ96a及び第2のヒートパイプ96bは温度調整部をなすものであり、例えば図8に示すヒートパイプのように載置台本体31の内部に例えば放射状に設けられる。また載置台本体31の周縁部には環状の第1の温調流路97aが形成され、前記第1のヒートパイプ96aの一端側は、第1の温調流路97a内に位置するように設けられると共に、載置台本体31の下端側周縁部には環状の第2の温調流路97bが形成され、前記第2のヒートパイプ96bの一端側は、第2の温調流路97b内に位置するように設けられる。
【0070】
これら第1の温調流路97aと第2の温調流路97bとは、例えば載置台本体31の内部において、図中点線で示すように互いに接続されている。また前記第1の温調流路97aは載置台本体31の周縁において下方側に伸び、装置本体2から外部に伸び出して、チラーユニット98に接続されている。チラーユニット98では、前記第1の温調流路97aに例えば前記ガルデンやフロリナート等の温調媒体を所定温度例えば40℃〜90℃に調整して供給するようになっている。そして第1の温調流路97aに供給された温調媒体は、第1の温調流路97aから第2の温調流路97bに通流し、第2の温調流路97bからチラーユニット98に戻されるようになっている。
【0071】
こうして載置台本体31には、温度調整部である第1及び第2のヒートパイプ96a,96bが設けられると共に、これらヒートパイプ96a,96bの一端側が、耐圧容器の外部から送られる温調媒体と接触し、これにより載置台本体31に、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われて、載置台本体31が温度調整層として作用することになる。
【0072】
このような構成では、載置台本体31では、第1のヒートパイプ96a及び第2のヒートパイプ96bにより、当該載置台本体31の温度が温調媒体の温度と同じになるように熱の輸送が行われる。これにより耐圧容器の底面部をなす載置台本体31の温度の面内均一性が高まるので、ステージヒータ88から耐圧容器の底面部に向かう放熱の面内均一性をより高めることができ、ステージヒータ88の温度の面内均一性をより向上させることができる。
【0073】
また本発明では、図15に示すように、ステージヒータ88の支持部88bが長い場合であって、耐圧容器の底面部(載置台本体31の支持部88bが設けられている部位)を下方側に伸ばすように構成した場合には、この載置台本体31の下方側に伸びる部位の根元に、AlやCuにより構成された温度調整手段をなす第1の温調流路99aを設け、この温調流路99aに所定の温度に温度調整されたガルデンやフロリナート等の温調媒体を通流させるようにしてもよい。このようにすると、ステージヒータ88では支持部88bの根元部分が最も放熱しやすい部位であるが、ここに近い載置台本体31の下方側に伸びる部位の根元領域を温調流路99aにより温調することによって、当該領域の温度上昇を抑え、ステージヒータ88から耐圧容器の底面部への放熱の面内均一化を図ることができる。
【0074】
また図15に示すように、載置台本体31の外側に供給路85が設けられている場合には、この供給路85の外側にAlやCuにより構成された温度調整手段をなす第2の温調流路99bを設け、この温調流路99bに所定の温度に温度調整されたガルデンやフロリナート等の温調媒体を通流させると共に、この温調媒体に供給路85を接触させることによって、供給路85を通流する断熱用の超臨界流体の温度調整を行なうようにしてもよい。このようにすると、前記流路91内に、より精度高く温度調整された断熱用の超臨界流体が通流されるので、ステージヒータ88と耐圧容器の底面部との間の断熱効率をさらに向上させることができる。なおこの例では、第1及び第2の温調流路99a,99bは耐圧容器の外部に設けられており、これらには圧力が加わらないのでAlやCu等により構成することができる。
【0075】
ここで図9〜図13、図15に示す例においても、図14に示す例のように、載置台本体31にヒートパイプを埋設して、載置台本体31を温度調整層として機能させたり、図1や図7に示す例のように、載置台本体31の上面に別に温度調整層を設け、この温度調整層に、温度調整部をなす温調流路やヒートパイプを埋設し、温度調整層に対して耐圧容器の外部から熱の授受を行うようにしてもよい。また図12に示す例と図13に示す例とを組み合わせてもよい。また図11〜図15に示す例においても、例えば図10に示すように、処理流体(超臨界流体と原料ガス)の通流領域と、断熱用の超臨界流体の通流領域とを分けて設けるようにしてもよい。
【0076】
さらに以上において本発明のステージヒータ4は、図16に示すように、SUS製の平面状のヒータ部47の上に断面コ字状の均熱板48を備えるものであってもよい。この均熱板48は、SUSよりも熱伝導率が大きい材質、例えばAl、Cu、AlN、SiCやこれらの複合材より構成される。この例では、均熱板48によりウエハWを落とし込むための凹部49が形成されており、ヒータ部47の厚さL5は例えば10mm程度に、均熱板48の凹部49部分の厚さL6は例えば5mm程度に夫々形成されている。
【0077】
このように平面型のステージヒータでは圧力が均一にかかるので、ヒータ自体の強度が小さくて済むため、ステージヒータにSUSよりも熱伝導率の大きい材質を用いることができる。この際熱電対(図示せず)は例えば均熱板48の内部に埋設される。このようなステージヒータでは、ウエハWを載置する凹部49は、SUSよりも熱伝導率の大きい材質により構成されているので、この部位では熱が面内に伝わりやすく、面内温度の高い均一性を確保することができる。さらにまたヒータ自体の強度がそれ程必要ではない場合には、平面状のステージヒータ全体をSUSよりも熱伝導率の大きい材質、例えばAl、Cu、AlN、SiCやこれらの複合材より構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係る高圧処理装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る高圧処理装置の構成要素の一部であるステージヒータと、断熱層と、温度調整層を示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係る高圧処理装置の構成要素の一部であるステージヒータと、断熱層と、温度調整層を示す断面図である。
【図4】上記高圧処理装置を用いて行われる一連の処理を示す作用図である。
【図5】上記高圧処理装置を用いて行われる一連の処理を示す作用図である。
【図6】上記高圧処理装置を用いて行われる一連の処理を示すフロー図である。
【図7】本発明に係る高圧処理装置の他の例を示す概略断面図である。
【図8】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図9】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図10】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図13】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図14】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図15】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図16】本発明に係る高圧処理装置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図17】従来の高圧処理装置を示す説明図である。
【図18】ウエハの表面に形成されるCu膜の膜厚とステージヒータの温度との関係を示す特性図である。
【図19】ステージヒータの温度と、ウエハ上の位置と、ウエハの表面に形成されるCu膜の膜厚との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
【0079】
F 成膜処理空間
W 半導体ウエハ
2 装置本体
20 耐圧枠材
21 上蓋
3 載置台
31 載置台本体
4 ステージヒータ
41 凹部
42 シースヒータ
43 熱電対
51 断熱層
53 温度調整層
55 温調流路
71 ヒートパイプ
84 断熱用の超臨界流体の流路
85 断熱用の超臨界流体の供給路
100 原料混合・加熱器
101 プリカーサ供給部
110 還元剤混合・加熱器
111 還元剤供給部
120 媒体貯槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を耐圧容器内に供給して基板に対して成膜を行う高圧処理装置において、
前記基板がその上に載置され、発熱体が設けられたステージヒータと、
このステージヒータの下方側に設けられ、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層と、
この断熱層と前記耐圧容器の底面部との間に介在して設けられ、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われる温度調整部が設けられた温度調整層と、を備えたことを特徴とする高圧処理装置。
【請求項2】
前記温度調整部は、温調媒体が通流する流路であることを特徴とする請求項1記載の高圧処理装置。
【請求項3】
前記温度調整部は、耐圧容器の外部から送られる温調媒体の流路内にその一端部が位置するヒートパイプであることを特徴とする請求項1記載の高圧処理装置。
【請求項4】
前記温度調整層は、断熱層と前記耐圧容器の底面部との間に介在して設けられる代わりに、前記耐圧容器の底面部の一部をなすことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の高圧処理装置。
【請求項5】
超臨界流体と成膜原料とを含む処理流体を耐圧容器内に供給して基板に対して成膜を行う高圧処理装置において、
前記基板がその上に載置され、発熱体が設けられたステージヒータと、
このステージヒータと前記耐圧容器の底面部との間に設けられた、断熱用の超臨界流体を通流するための流路と、を備えたことを特徴とする高圧処理装置。
【請求項6】
前記超臨界流体の流路と前記耐圧容器の底面部との間に介在するように、耐圧容器の外部との間で熱の授受が行われる温度調整部が設けられた温度調整層を備えたことを特徴とする請求項5記載の高圧処理装置。
【請求項7】
前記温度調整部は、温調媒体が通流する流路であることを特徴とする請求項6記載の高圧処理装置。
【請求項8】
前記温度調整部は、耐圧容器の外部から送られる温調媒体の流路内にその一端部が位置するヒートパイプであることを特徴とする請求項6記載の高圧処理装置。
【請求項9】
前記ステージヒータは、加熱手段が埋設される平面状のヒータ部と、このヒータ部のほぼ中心部から下方側に伸びる支持部とを備え、前記支持部の前記ヒータ部と接する部位には、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層が設けられていることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか一に記載の高圧処理装置。
【請求項10】
前記ステージヒータは、加熱手段が埋設される平面状のヒータ部と、このヒータ部のほぼ中心部から下方側に伸びる支持部とを備え、前記耐圧容器の底面部の一部の、前記超臨界流体の流路と接する部位には、前記耐圧容器の材質の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱層が設けられていることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか一に記載の高圧処理装置。
【請求項11】
前記超臨界流体の流路に供給する超臨界流体の温度を調整するための温度調整手段を設けることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか一に記載の高圧処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−250589(P2007−250589A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−68107(P2006−68107)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【出願人】(503037963)
【Fターム(参考)】