説明

高純度を有する2−[4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミドの製造方法

治療上活性な2−[4−(3−および2−(フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ)プロパンアミド、およびこれらの医薬的に許容される酸との塩を高純度で、特に、ジベンジル誘導体不純物含量0.03%未満、好ましくは0.01重量%未満で製造する方法。この方法は、C−C低級アルカノールから選択される有機溶媒を、還元反応過程の実質的な部分の間、Schiff塩基が同有機溶媒に溶解して飽和しさらに懸濁液となることを可能にする適切な量で用いて、Schiff塩基中間体2−[4−(3−および2−フルオロベンジルオキシ)ベンジリデンアミノ]プロパンアミドを、有機溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムから選択される還元剤で還元することにより行なわれる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(Ia)の(S)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(サルフィナミド)、式(Ib)の(S)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(ラルフィナミド)
【化1】

それぞれのR−エナンチオマー(I’a)および(I’b)、それぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)および(Ib、I’b)、この医薬的に許容される酸との塩から選択され、サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)もしくは(I’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)および(Ib、I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩は、0.03%未満、好ましくは0.01%(重量)未満である、それぞれの不純物、(S)−2−[3−(3−フルオロベンジル)−4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]プロパンアミド(IIa)、(S)−2−[3−(2−フルオロベンジル)−4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]プロパンアミド(IIb)、
【化2】

それぞれのR−エナンチオマー(II’a)もしくは(II’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはこの医薬的に許容される酸との塩の含量を有する、高純度2−[4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド化合物を製造する方法であって、4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒドとL−アラミンアミドまたはD−アラニンアミドまたはこのラセミ混合物とのイミノアルキル化反応により得られる式(IIIa)、(IIIb)のSchiff塩基中間体
【化3】

それぞれのR−エナンチオマー(III’a)もしくは(III’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(IIIa、III’a)もしくは(IIIb、III’b)を、イミノアルキル化反応完了後に、(C−C)低級アルカノールまたはこれらの混合物から選択される必要に応じて少量の水を含む所定量の有機溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムから選択される還元剤で還元し、還元中の有機溶媒対Schiff塩基の比は、還元反応過程の実質的な部分の間、Schiff塩基懸濁液からSchiff塩基の同有機溶媒の飽和溶液になって存在することを可能とするものであり、ならびにSchiff塩基1モルあたり0.5Lから3.0L、好ましくは0.7Lから2.5L、より好ましくは0.8Lから2.0Lの範囲であり、これによりサルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)もしくは(I’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)もしくは(Ib、I’b)を遊離塩基の形で調製し、および必要に応じて医薬的に許容される酸で該遊離塩基形を塩に変換することを特徴とする、方法。
【請求項2】
Schiff塩基中間体(IIIa)、(IIIb)、(III’a)、(III’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(IIIa、III’a)もしくは(IIIb、III’b)の調製に用いられる4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド出発物質が0.03重量%未満、好ましくは0.01重量%未満の3−(3−または2−フルオロベンジル)−4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド不純物含量を有することをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
還元剤は水素化ホウ素ナトリウムであり、ならびに有機溶媒はメタノール、エタノール、および2−プロパノールから選択され、および好ましくはメタノールであり、必要に応じて少量の水が存在する、請求項1および2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウムのいずれの添加も行う前に、反応混合物のpHを7から9の間に調整する、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
Schiff塩基中間体に対する還元剤の分子の量は0.5から1.4の範囲である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
還元反応温度は−10℃から30℃、好ましくは5℃から15℃の範囲である、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
医薬的に許容される酸はメタンスルホン酸である、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
式(IIIa)、(IIIb)、(III’a)、(III’b)のSchiff塩基中間体またはそれぞれのラセミ混合物が、(C−C)低級アルカノールから選択される有機溶媒が、4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVa)または4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVb)
【化4】

に対して、同溶媒中のSchiff塩基飽和溶液にSchiff塩基の懸濁物が形成され得るような量で存在する下、アルデヒド(IVa)またはアルデヒド(IVb)をL−アラニンアミド、D−アラニンアミド、またはこのラセミ混合物でイミノアルキル化することにより調製される、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
L−アラニンアミド、D−アラニンアミド、またはこのラセミ混合物は、この酸付加塩からL−アラニンアミド、D−アラニンアミド、またはこのラセミ混合物を遊離させるのに十分な量の塩基の存在下で、酸付加塩として用いられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
Schiff塩基中間体の析出を引き起こして該中間体の同反応溶媒による懸濁液を与えるような条件下でイミノアルキル化反応を完了した結果得られる同反応混合物で、還元剤を用いたSchiff塩基中間体の還元反応を行う、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
イミノアルキル化反応を完了した結果得られるSchiff塩基中間体を単離してから還元剤で還元する、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウム還元剤は、固形でまたは水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムを加えて安定化したメタノール溶液の形でのいずれかで、反応過程の間、少しずつ、好ましくは小分けして、Schiff塩基と反応溶媒の混合物に加えられる、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
Schiff塩基中間体(IIIa)、(IIIb)、(III’a)、(III’b)、またはそれぞれのラセミ混合物を調製するための4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVa)または4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVb)出発物質は、塩基の存在下、4−ヒドロキシベンズアルデヒドを、それぞれ、3−フルオロベンジルまたは2−フルオロベンジルアルキル化剤(Va)または(Vb)
【化5】

(Yは、Cl、Br、I、OSOCH、およびOSO−C−pCHを含む脱離基である。)
でアルキル化し、必要に応じて結晶化させてから、続く反応工程に用いて4−(3−または2−フルオロベキシルオキシ)ベンズアルデヒド出発物質(IVa)または(IVb)とすることで調製し、3−(3−または2−フルオロベンジル)−4−(3−または2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド不純物含量は0.03重量%未満、好ましくは0.01重量%未満である、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
YがClである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
結晶化が4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVa)又は4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVb)の不活性有機溶媒溶液に不活性有機非溶媒を加えることにより実施される請求項13及び14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
不活性有機非溶媒が低級脂肪族炭化水素から選択され、ならびに不活性有機溶媒が芳香族炭化水素から選択される請求項15に記載の方法。
【請求項17】
低級脂肪族炭化水素がn−ヘキサンであり、ならびに芳香族炭化水素がトルエンである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
結晶化が4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVa)又は4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(IVb)を高温溶媒、好ましくは還流下のシクロヘキサン又はジ(C3−C4)アルキルエーテル、最も好ましくはジイソプロピルエーテルに溶解し、次いで溶液を室温、好ましくは10−15℃に冷却することにより実施される請求項13に記載の方法。
【請求項19】
アルキル化反応が相間移動条件下で実施される請求項13から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
相間移動条件下のアルキル化が、試薬と相間移動触媒が有機液相に溶解され、固相が無機塩基又は前記無機塩基と4−ヒドロキシベンズアルデヒドの塩から構成される固/液系で実施される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
相間移動条件下のアルキル化が、式(Va)又は(Vb)のアルキル化試薬3−フルオロベンジル又は2−フルオロベンジル誘導体が有機液相に溶解され、4−ヒドロキシベンズアルデヒドが無機塩基との塩として水相に溶解された液/液系で実施される請求項19に記載の方法。
【請求項22】
相間移動触媒が第4級アンモニウム、ホスホニウム塩及び低分子量ポリエチレングリコールから選択される請求項19から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
相間移動触媒の使用量が4−ヒドロキシベンズアルデヒド1モル当たり0.02から1モルである請求項22に記載の方法。
【請求項24】
相間移動触媒の使用量が4−ヒドロキシベンズアルデヒド1モル当たり0.1から1モルである請求項23に記載の方法。
【請求項25】
有機液相の有機溶媒がジアルキルエーテル及び芳香族炭化水素から選択される請求項20から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
式(Va)又は(Vb)のアルキル化試薬と4−ヒドロキシベンズアルデヒドのモル比が0.6から1.5である請求項20から25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
温度が60℃から160℃である請求項20から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
無機塩基がNaCO、KCO、NaOH及びKOHから選択され、温度が80℃から120℃であり、ならびに式(Va)又は(Vb)のアルキル化試薬と4−ヒドロキシベンズアルデヒドのモル比が0.9から1.1である請求項20から27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)もしくは(I’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)および(Ib、I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩は、それぞれの不純物、(S)−2−[3−(3−フルオロベンジル)−4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]プロパンアミド(IIa)、(S)−2−[3−(2−フルオロベンジル)−4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]プロパンアミド(IIb)、
【化6】

それぞれのR−エナンチオマー(II’a)もしくは(II’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)またはこれらの医薬的に許容される酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%(重量)未満であり、医薬的に許容される酸との塩はメタンスルホン酸との塩である、請求項1から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
医薬的に許容される酸はメタンスルホン酸であり、メタンスルホン酸との塩としてのそれぞれ式(IIa)、(IIb)、(II’a)、(II’b)の不純物またはそれぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)の含量は0.01%(重量)未満である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
単離したSchiff塩基(R)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンジリデンアミノ]プロパンアミド(III’a)または(R)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジリデンアミノ]プロパンアミド(III’b)。
【請求項32】
請求項1から30のいずれかに記載の方法に従って得られる、それぞれの不純物である式(IIa)、(IIb)、(II’a)、もしくは(II’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%(重量)未満である、医薬として用いる高純度サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)、(I’b)、またはそれぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)もしくは(Ib、I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩。
【請求項33】
医薬的に許容される酸との塩はメタンスルホン酸との塩であり、それぞれの不純物である式(IIa)、(IIb)、(II’a)(II’b)、それぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはメタンスルホン酸との塩の含量は0.01重量%未満である、医薬として用いる請求項32の高純度サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)、(I’b)、およびそれぞれのラセミ混合物、または医薬的に許容される酸との塩。
【請求項34】
CYP450系のチトクローム、特にCYP3A4、CYP2D6、CYP2C19、CYP2C9に干渉せず、ならびにHERGチャネル遮断性を示さない条件下でそれぞれ(i)癲癇、パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病、不穏下肢症候群、疼痛、および偏頭痛、(ii)慢性疼痛および神経因性疼痛を含む疼痛症状、偏頭痛、双極性障害、うつ病、心臓血管障害、炎症性障害、尿生殖器障害、代謝障害、および胃腸障害を治療する医薬を製造するための、請求項1から30のいずれかの方法に従って得られる、それぞれの不純物である式(IIa)、(IIb)、(II’a)、(II’b)、それぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である、高純度(i)サルフィナミド、このR−エナンチオマー、これらのラセミ混合物、もしくはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩、または高純度(ii)ラルフィナミド、このR−エナンチオマー、これらのラセミ混合物、もしくはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の使用。
【請求項35】
請求項34に記載の高純度サルフィナミド、サルフィナミドR−エナンチオマー、ラルフィナミド、ラルフィナミドR−エナンチオマー、それぞれのラセミ混合物、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の使用であって、低代謝能群(PM)に分類される患者で前記請求項34に記載の障害を治療する、またはCYP450系のチトクロームに干渉することが既知であるおよび/またはHERGチャネル遮断性を有することが既知である他の薬物の付随が想定されている患者を治療する医薬を製造するための、使用。
【請求項36】
ナトリウムおよび/またはカルシウムチャネル機構が病理学的役割を果たす病状(疼痛、偏頭痛、身体系全体に影響を及ぼす炎症過程、皮膚および関連組織に影響を及ぼす障害、呼吸器系の障害、免疫系および内分泌系の障害、胃腸障害、および尿生殖器障害など)のいずれかを患っている患者で、CYP450系のチトクローム、特にCYP3A4、CYP2D6、CYP2C19、CYP2C9に干渉せず、ならびにHERGチャネル遮断性を示さない条件下で、該病状の選択的治療用医薬を製造するための、式(II’b)の不純物またはこの医薬的に許容される酸との塩が0.03%未満、好ましくは0.01%(重量)未満である高純度ラルフィナミドR−エナンチオマー単体またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の使用。
【請求項37】
高純度ラルフィナミドR−エナンチオマー単体またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の請求項36に記載の使用であって、低代謝能群(PM)に分類される患者で前記請求項36に記載の障害を治療する、またはCYP450系のチトクロームに干渉することが既知であるおよび/またはHERGチャネル遮断性を有することが既知である他の薬物の付随が想定されている患者を治療する医薬を製造するための、使用。
【請求項38】
請求項1から30のいずれかの方法に従って得られる、それぞれの不純物である式(IIa)、(IIb)、(II’a)、(II’b)、それぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である、高純度サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)もしくは(I’b)、それぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)もしくは(Ib、I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩を含有する薬学的配合物。
【請求項39】
それぞれの不純物である式(IIa)、(IIb)、(II’a)、(II’b)、それぞれのラセミ混合物(IIa、II’a)もしくは(IIb、II’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である、高純度サルフィナミド、ラルフィナミド、それぞれのR−エナンチオマー(I’a)もしくは(I’b)、それぞれのラセミ混合物(Ia、I’a)もしくは(Ib、I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩に加えて、1種類以上のさらなる活性剤を含有する、請求項38の薬学的配合物。
【請求項40】
さらなる活性剤は、ドーパミンアゴニストおよび/またはレボドパおよび/またはカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、好ましくはレボドパである、請求項39に記載の高純度サルフィナミドまたはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を含有する薬学的配合物。
【請求項41】
さらなる活性剤は、ガバペンチンまたはプレガバリンまたはこの医薬的に許容される酸付加塩である、請求項39に記載の高純度ラルフィナミドまたはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を含有する薬学的配合物。
【請求項42】
不純物(R)−2−[3−(2−フルオロベンジル)−4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(II’b)またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である高純度ラルフィナミドエナンチオマー単体、(R)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(I’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を、任意にさらなる活性剤と合わせて含有する、ナトリウムおよび/またはカルシウムチャネル機構が病理学的役割(疼痛、偏頭痛、身体系全体に影響を及ぼす炎症過程、皮膚および関連組織に影響を及ぼす障害、呼吸器系の障害、免疫系および内分泌系の障害、胃腸障害、および尿生殖器障害など)を果たす病状の選択的治療用薬学的配合物。
【請求項43】
ガバペンチンおよびガバペンチン関連物質から選択されるさらなる活性剤を任意に含有することができる、慢性疼痛および神経因性疼痛を含む疼痛症状の治療に有用な請求項42に記載の組成物またはこのメタンスルホン酸塩との塩。
【請求項44】
不純物(R)−2−[3−(3−フルオロベンジルオキシ)−4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミドまたはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が、0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である、高純度サルフィナミドR−エナンチオマー、(R)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(I’a)、またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩。
【請求項45】
不純物(R)−2−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)−4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミドまたはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が、0.03%未満、好ましくは0.01%未満(重量で)である、高純度ラルフィナミドR−エナンチオマー(R)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(I’b)またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩。
【請求項46】
CNS障害、特に癲癇、パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病、不穏下肢症候群、疼痛、および偏頭痛のいずれかを患っていて治療を必要としている患者に、請求項1から30のいずれかに従って製造される、それぞれのジベンジル誘導体(IIa)、(II’a)、これらのラセミ混合物(IIa、II’a)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩の含量が0.03%未満、好ましくは0.01重量%未満である高純度サルフィナミド、このR−エナンチオマー、これらのラセミ混合物、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を有効量で投与することを含む、患者のCNS障害を治療する方法。
【請求項47】
慢性疼痛および神経因性疼痛を含む疼痛症状、偏頭痛、双極性障害、うつ病、心臓血管障害、炎症性障害、尿生殖器障害、代謝障害、および胃腸障害のいずれかを患っていて治療を必要としている患者に、請求項1から30のいずれかに従って製造される、ジベンジル誘導体(IIb)、(II’b)、これらのラセミ混合物(IIb、II’b)、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩含量が0.03%未満、好ましくは0.01重量%未満である高純度ラルフィナミド、このR−エナンチオマー、これらのラセミ混合物、またはこれらの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を有効量で投与することを含む、患者の慢性疼痛および神経因性疼痛を含む疼痛症状、偏頭痛、双極性障害、うつ病、心臓血管障害、炎症性障害、尿生殖器障害、代謝障害、および胃腸障害のいずれかを治療する方法。
【請求項48】
ナトリウムおよび/またはカルシウムチャネル機構が病理学的役割(疼痛、偏頭痛、身体系全体に影響を及ぼす炎症過程、皮膚および関連組織に影響を及ぼす障害、呼吸器系の障害、免疫系および内分泌系の障害、胃腸障害、および尿生殖器障害など)を果たす病状のいずれかを患っていて治療を必要としている患者に、請求項1から30のいずれかに従って製造される、不純物(R)−2−[3−(2−フルオロベンジル)−4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド(II’b)、またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩含量が、0.03%未満、好ましくは0.01%(重量)未満であるラルフィナミドR−エナンチオマー単体(R)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)ベンジルアミノ]プロパンアミド、またはこの医薬的に許容される酸との塩、好ましくはメタンスルホン酸との塩を治療上有効量で投与することを含む、治療活性がどのようなMAO阻害的副作用も実質的にないか顕著に減少したMAO阻害的副作用しか示さない条件下での、患者の病状の選択的治療法。
【請求項49】
患者は低代謝能群(PM)に分類されるか、CYP450系のチトクロームと干渉することが既知である他の薬物の付随が想定されている、請求項46から48のいずれかに記載の方法。

【公表番号】特表2011−506375(P2011−506375A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537377(P2010−537377)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066559
【国際公開番号】WO2009/074478
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(504082069)ニユーロン・フアーマシユーテイカルズ・エツセ・ピー・アー (8)
【Fターム(参考)】