説明

1−スルホニルインドール誘導体、それらの調製及び5−HT6リガンドとしてのそれらの使用

本発明は、一般式(1a、1b、1c)、(I)、(Ia、Ib、Ic)の新規なスルホンアミド誘導体であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又は対応する溶媒和物に関するとともに、それらを調製する方法、ヒト及び/又は獣医学治療用の薬剤としてのそれらの使用、並びにそれらを含む医薬組成物に関する。本発明の新規化合物は、中間体として及び薬剤を調製するために製薬産業において使用することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(Ia、Ib、Ic)
【化1】

の新規なスルホンアミド化合物であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態である化合物、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又は対応する溶媒和物に関するとともに、それらの調製のための方法、ヒト及び/又は獣医学的治療用の薬剤としてのそれらの使用、及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【0002】
本発明の新規化合物は、中間体として及び薬剤を調製するために製薬産業において使用することができる。
【背景技術】
【0003】
セロトニン受容体(5−HT)のスーパーファミリーは、14のヒトサブクラスをカバーする、7つのクラス(5−HT1−5−HT7)を含む[D.Hoyer,et al.,Neuropharmacology,1997,36,419]。5−HT6受容体は、ラット[F.J.Monsma,et al.,Mol.Pharmacol.,1993,43,320;M.Ruat,et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.,1993,193,268]並びにヒト[R.Kohen,et al.,J.Neurochem.,1996,66,47]における分子クローニングによって特定された最後のセロトニン受容体である。5−HT6受容体に親和性を有する化合物は、中枢神経系及び消化器系の種々の障害、並びに過敏性腸症候群を治療する上で有用である。5−HT6受容体に親和性を有する化合物は、不安症、うつ病及び認知記憶障害を治療するために有用である[M.Yoshioka,et al.,Ann.NY Acad.Sci.,1998,861,244;A.Bourson,et al.,Br.J.Pharmacol.,1998,125,1562;D.C.Rogers,et al.,Br.J.Pharmacol.Suppl.,1999,127,22P;A.Bourson,et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1995,274,173;A.J.Sleight,et al.,Behav.Brain Res.,1996,73,245;T.A.Branchek,et al.,Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.,2000,40,319;C.Routledge,et al.,Br.J.Pharmacol.,2000,130,1606]。統合失調症を治療するための典型的及び非典型的抗精神病薬が5−HT6受容体に高親和性を有することが示された[B.L.Roth,et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1994,268,1403;C.E.Glatt,et al.,Mol.Med.,1995,1,398;F.J.Mosma,et al.,Mol.Pharmacol.,1993,43,320;T.Shinkai,et al,Am.J.Med.Genet.,1999,88,120]。5−HT6受容体に親和性を有する化合物は、小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)を治療するために有用である[W.D.Hirst,et al.,Br.J.Pharmacol.,2000,130,1597;C.Gerard,et al.,Brain Research,1997,746,207;M.R.Pranzatelli,Drugs of Today,1997,33,379]。
【0004】
国際公開第01/32646号パンフレットは、5−HT6受容体拮抗物質活性を有する、環の各々が6員環、芳香環又はヘテロ芳香環である二環式化合物から誘導されるスルホンアミドを開示する。
【0005】
欧州特許出願公開第0733628号明細書は、片頭痛の治療のために有用な、5−HT1F受容体拮抗物質活性を有するインドールから誘導されるスルホンアミドを開示する。
【0006】
さらに、5−HT6受容体は食物の摂取において役割を果たすことが示された[Neuropharmacology,41,2001,210−219]。
【0007】
摂食障害、特に肥満は、これらの疾患が、他の深刻且つ致死的でさえある疾患、好ましくは糖尿病及び冠状動脈疾患を発現する危険度を上昇させるので、全ての年代の人々の健康にとって深刻な、そしてますます頻度が上昇しつつある脅威である。
【発明の開示】
【0008】
従って、本発明の目的は、好ましくは、薬剤中の、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤中での活性物質として特に適する、新規化合物を提供することである。
【0009】
以下で述べる一般式(Ia、Ib、Ic)の1−スルホニルインドール誘導体は、5−HT6受容体に対して親和性を示すことが認められた。
【0010】
従って、これらの化合物は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するのに適する。これらの化合物はまた、認知能力の向上のための薬剤の製造にも適する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
そこで、本発明の1つの態様は、一般式(Ia)
【化2】

[式中、
1は、−NR78基、又は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよい、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む脂環式基を表し、
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和の脂環式基、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基を表し、
但し、R8及びR9が同時に水素ではないこと、及びそれらのうちの一方、すなわちR8又はR9が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4脂肪族基である場合は、他方が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族基であることを条件とするか、
又は
7及びR8は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、
及び
nは0、1、2、3又は4である]の化合物であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物である。
【0012】
本発明のもう1つの態様は、一般式(Ib)
【化3】

[式中、
1は、−NR78基であり、
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和の脂環式基、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、直鎖状もしくは分枝状のC1−C4脂肪族基を表し、
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、
及び
nは0、1、2、3又は4である]の化合物であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物である。
【0013】
本発明のさらにもう1つの態様は、一般式(Ic)
【化4】

[式中、
1は、−NR78基、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、脂環式基を表し、この脂環式基は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和の脂環式基、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基を表すか、
又は
7及びR8は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、
及び
nは0、1、2、3又は4である]の化合物であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物である。
【0014】
部分R2−R10、A及びBの1又は複数が、1又は複数の置換基によって置換されている、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはヒドロキシ、ハロゲン、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ、又は場合により少なくとも一置換された、フェニル基からなる群より選択され得る。
【0015】
前記フェニル基も1又は複数の置換基によって置換されている場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはフッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルチオ、トリフルオロメチル基、シアノ基及びNR1112基[式中、R11及びR12は、同じか又は異なり、R7及びR8として定義した通りである]からなる群より選択され得る。
【0016】
1が、1又は複数の置換基によって置換されている、飽和もしくは不飽和の、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む脂環式基である場合、及び/又はR1が、1又は複数の置換基によって置換されている、飽和もしくは不飽和の、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系を含む場合、これらの置換基の各々1個は、異なる規定がない限り、好ましくはヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ及びベンジルからなる群、より好ましくは直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル及びベンジルからなる群より選択され得る。
【0017】
脂環式基及び/又は単環式又は二環式の環状脂肪族環のヘテロ原子は、互いから独立して、好ましくは窒素、硫黄及び酸素からなる群より選択され得るが、より好ましくは窒素がヘテロ原子として選択される。
【0018】
前記脂環式基は、上記の群から選択される0、1、2又は3個のヘテロ原子を含み得るが、好ましくは上記の群から選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含む。
【0019】
7及びR8が、架橋窒素原子と共に、1又は複数の置換基によって置換されているか、及び/又は1又は複数の置換基によって置換されている、飽和もしくは不飽和の、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合している、飽和もしくは不飽和の、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成する場合、これらの置換基の各々1個は、異なる規定がない限り、好ましくはヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ及びベンジルからなる群、より好ましくは直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル及びベンジルからなる群より選択され得る。
【0020】
ヘテロ環が1又は複数の付加的なヘテロ原子を含む場合、及び/又は1つ又は両方の単環又は二環系が1又は複数のヘテロ原子を含む場合、これらのヘテロ原子は、互いから独立して、好ましくは窒素、硫黄及び酸素からなる群より選択され得るが、より好ましくは窒素がヘテロ原子として選択される。
【0021】
前記ヘテロ環は、上記の群から選択される0、1、2又は3個の付加的なヘテロ原子を含み得るが、好ましくは上記の群から選択される0又は1個のヘテロ原子を含む。
【0022】
Aが、1又は複数の置換基によって置換された脂肪族基、すなわちアルキル、アルケニル又はアルキニル基である場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはヒドロキシ、ハロゲン、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ、又は場合により少なくとも一置換されたフェニル基からなる群より選択され得る。
【0023】
前記フェニル基も1又は複数の置換基によって置換されている場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはフッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルチオ、トリフルオロメチル基、シアノ基及びNR1314基[式中、R13及びR14は、同じか又は異なり、R7及びR8として定義した通りである]からなる群より選択され得る。
【0024】
Bが、1又は複数の置換基によって置換された脂肪族基、すなわちアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはヒドロキシ、ハロゲン、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ、又は場合により少なくとも一置換されたフェニル基からなる群より選択され得る。
【0025】
前記フェニル基も1又は複数の置換基によって置換されている場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはフッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルチオ、トリフルオロメチル基、シアノ基及びNR1516基[式中、R15及びR16は、同じか又は異なり、R7及びR8として定義した通りである]からなる群より選択され得る。
【0026】
A及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、1又は複数の置換基によって置換された飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、シクロアルキル環を形成する場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはヒドロキシ、ハロゲン、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6ペルフルオロアルコキシ、又は場合により少なくとも一置換されたフェニル基からなる群より選択され得る。
【0027】
前記フェニル基も1又は複数の置換基によって置換されている場合、これらの置換基の各々1個は、好ましくはフッ素、塩素、臭素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルチオ、トリフルオロメチル基、シアノ基及びNR1718基[式中、R17及びR18は、同じか又は異なり、R7及びR8として定義した通りである]からなる群より選択され得る。
【0028】
置換基R2、R3、R4、R5及びR6の1つが直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基あるいは直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基を表す場合、炭素鎖は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個の炭素原子を有し得る。
【0029】
当業者は、「縮合した(condensed)」という用語が、2個以上の原子を共有する縮合環を指示することを了解する。「縮環した(annulated)」又は「縮合した(fused)」という用語も、この種の結合のために使用し得る。
【0030】
式中、R1が、−NR78基、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む5員又は6員の脂環式基を表し、この脂環式基は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員又は6員であり、
より好ましくはR1が、NR78基、又は
【化5】

[式中、存在する場合は、点線は任意の化学結合を表し、及びR19は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表し、及びR2−R6、R9、R10、A、B及びnは、上記で定義した通りである]からなる群より選択される基を表す、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0031】
式中、R2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、水素、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルケニル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルキニル基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和のC3-8脂環式基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
より好ましくはR2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、H、F、Cl、NO2、NH2又はC1-2アルキル基を表し、及びR1、R7−R10、A、B及びnが、上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0032】
さらに、式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1-10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルケニル基、あるいは直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルキニル基を表し、但し、R8及びR9が同時に水素ではないこと、及びR8及びR9のうちの一方が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4脂肪族基である場合は、他方が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族基であることを条件とするか、
又は、R7及びR8が、架橋窒素と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環が、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であり、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが、上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0033】
式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1-10アルキル基を表し、但し、R8及びR9が同時に水素ではないこと、及びそれらのうちの一方、すなわちR8又はR9が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4脂肪族基である場合は、他方が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族基であることを条件とするか、又は
7及びR8が、架橋窒素原子と共に、
【化6】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を形成し、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが、上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0034】
さらに、R9及びR10が、同じか又は異なり、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルキニル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員である、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む5員又は6員のヘテロ環を形成し、及びR1−R8、A、B及びnは上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0035】
式中、R9及びR10が、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1−C10アルキル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素原子と共に、
【化7】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を形成し、及びR1−R8、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0036】
さらに、式中、A及びBが、同じか又は異なり、各々が、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルキニル基を表し、より好ましくはA及びBが、同じか又は異なり、各々が直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基を表すか、又は
A及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、より好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、C3−C8シクロアルキル環を形成し、さらに一層好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、シクロヘキシル環を形成し、及びR1−R10及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0037】
さらに、式中、nが0、1、2、3又は4であり、好ましくはnが0又は1であり、より好ましくはnが0であり、及びR1〜R10及びA及びBが上記で定義した通りである、一般式(Ia)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0038】
一般式(Ia)の最も好ましい化合物は、
[1]1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール、
[2]5−クロロ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール、
[3]5−アミノ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール及び
[4]1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドールヒドロクロリド並びに
それらの対応する塩及び溶媒和物
からなる群より選択される。
【0039】
式中、R2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、水素、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルケニル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルキニル基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和のC3-8脂環式基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
好ましくはR2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、H、F、Cl、NO2、NH2又はC1-2アルキル基を表し、及びR1、R7−R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0040】
さらに、式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4アルキル基を表し、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0041】
式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、R7とR8が同時に水素ではないことを条件として、各々が水素又はC1−C2アルキル基を表し、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0042】
さらに、式中、R9及びR10が、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルキニル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環が、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であり、及びR1−R8、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0043】
式中、R9及びR10が、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1−C10アルキル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素と共に、
【化8】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を形成し、及びR1−R8、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0044】
さらに、式中、A及びBが、同じか又は異なり、各々が、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキニル基、好ましくは直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基を表すか、又は
A及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、より好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共にC3−C8シクロアルキル環を形成し、さらに一層好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共にシクロヘキシル環を形成し、及びR1−R10及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0045】
さらに、式中、nが0、1、2、3又は4であり、好ましくはnが0又は1であり、より好ましくはnが0であり、及びR1〜R10及びA及びBが上記で定義した通りである、一般式(Ib)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0046】
式中、R1が、−NR78基、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む5員又は6員の脂環式基を表し、この脂環式基は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員又は6員であり、
より好ましくはR1が、NR78基、又は
【化9】

[式中、存在する場合は、点線は任意の化学結合を表し、及びR19は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表し、及びR2−R6、R9、R10、A、B及びnは、上記で定義した通りである]からなる群より選択される基を表す、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0047】
式中、R2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、水素、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルケニル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルキニル基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和のC3-8脂環式基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表す、
より好ましくはR2、R3、R4、R5及びR6が、同じか又は異なり、各々が、H、F、Cl、NO2、NH2又はC1-2アルキル基を表し、及びR1、R7−R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0048】
さらに、式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1-10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルケニル基、あるいは直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルキニル基を表すか、
又は、R7及びR8が、架橋窒素と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環が、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であり、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0049】
式中、R7及びR8が、同じか又は異なり、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1-10アルキル基を表すか、又は
7及びR8が、架橋窒素原子と共に、
【化10】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基である]からなる群より選択される基を形成し、及びR1−R6、R9、R10、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0050】
さらに、R9及びR10が、同じか又は異なり、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルキニル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環が、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であり、及びR1−R8、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体も好ましい。
【0051】
式中、R9及びR10が、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1−C10アルキル基を表すか、又は
9及びR10が、架橋窒素原子と共に、
【化11】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を形成し、及びR1−R8、A、B及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体が特に好ましい。
【0052】
さらに、式中、A及びBが、同じか又は異なり、各々が、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルキニル基を表す、より好ましくはA及びBが、同じか又は異なり、各々が直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基を表すか、又は
A及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、より好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、C3−C8シクロアルキル環を形成し、さらに一層好ましくはA及びBが、それらが結合している炭素原子と共に、シクロヘキシル環を形成し、及びR1−R10及びnが上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0053】
さらに、式中、nが0、1、2、3又は4であり、好ましくはnが0又は1であり、より好ましくはnが0であり、及びR1〜R10及びA及びBは上記で定義した通りである、一般式(Ic)のスルホンアミド誘導体が好ましい。
【0054】
本発明のもう1つの態様は、一般式(Ic)
【化12】

[式中、
1は、不飽和の、場合により環員として少なくとも1個の窒素原子を含む、5員又は6員の脂環式基を表し、この脂環式基は、メチル基によって置換されていてもよく、及び/又はこの脂環式基は、5員の環状脂肪族環と縮合していてもよく、より好ましくは、R1は、−NR78基、又は
【化13】

からなる群より選択される部分を表し、
2、R3、R4及びR6は、各々水素を表し、
5は、H、フッ素、塩素、ニトロ又は−NR910基を表し、
9及びR10は、各々水素を表し、
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、C3−C8シクロアルキル環を形成し、より好ましくはシクロヘキシル環を形成し、
及び
nは0である]の化合物であって、場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物である。
【0055】
一般式(Ic)の最も好ましい化合物は、
[1]1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール、
[2]5−クロロ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール、
[3]5−アミノ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール及び
[4]1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドールヒドロクロリド並びに
それらの対応する塩及び溶媒和物
からなる群より選択される。
【0056】
本発明は、同様に、塩、好ましくは一般式(Ia)及び/又は(Ib)及び/又は一般式(Ic)の化合物の生理的に許容される塩、好ましくは鉱酸の付加塩、より好ましくは塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸の付加塩、及び有機酸の塩、より好ましくはクエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸又はそれらの誘導体、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ショウノウスルホン酸等の塩を指す。
【0057】
以下では、一般式(I)のスルホンアミド誘導体という表現は、一般式(Ia)の1又は複数の化合物及び/又は一般式(Ib)の1又は複数の化合物及び/又は一般式(Ic)の1又は複数の化合物のそれぞれ、及び場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物を指す。
【0058】
本発明のもう1つの態様は、式中、R1−R10、A、B及びnが先で述べた意味を有する、一般式(I)の新規誘導体を製造する方法からなり、その方法によれば、一般式(II)
【化14】

[式中、A及びBは、先に述べた意味を有し、及びXは、許容される脱離基、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素である]の少なくとも1つの化合物を、一般式(III)
【化15】

[式中、R1−R6及びnは、先に述べた意味を有する]の少なくとも1つの置換インドール、又はそれらの適切に保護された誘導体の1つと反応させ、及び必要な場合は、式(I)の対応するスルホンアミド誘導体を得るために前記保護基を除去し、それを、先行技術において公知の従来の方法によって精製及び/又は単離することができる。
【0059】
前記反応は、好ましくは不活性溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン、ヘキサン又はジメチルホルムアミド中、適切な強塩基、例えばリチウムジイソプロピルアミド、ブチルリチウム、水素化ナトリウム又はナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの存在下で実施する。最も適切な反応温度は、−100℃から室温までの範囲であり、反応時間は、好ましくは5分間から24時間までを含む。最も好ましい条件は、約0℃のジメチルホルムアミド中の水素化ナトリウムである。
【0060】
生じた一般式(I)のスルホンアミド誘導体は、先行技術において公知の従来の方法に従って精製及び/又は単離することができる。
【0061】
好ましくは、一般式(I)のスルホンアミド誘導体は、反応媒質を蒸発させ、水を加えて、必要な場合は、ろ過によって単離できる固体が得られるようにpHを調整することによって単離することができし、又は前記スルホンアミド誘導体は、水不混和性溶媒、好ましくはクロロホルムで抽出し、クロマトグラフィー又は適切な溶媒の再結晶化によって精製することができる。
【0062】
一般式(II)の化合物は、市販のものを入手するか又は先行技術において公知の標準方法に従って、例えば文献[KHANNA,V.;TAMILSELVAN,P.;KALRA,S.J.S.;IQBAL,J.;Tetrahedron 1994,35(32),5935−5938;L.N.Aristarkhova et al.,J.Org.Chem.USSR,1970,6,2454−2458;E.E.Gilbert,Synthesis,1969,1,3]に述べられているのと同様の方法によって製造することができる。一般式(III)の化合物も、先行技術において公知の標準方法、例えば文献に述べられているのと同様の方法に従って製造することができる。置換芳香族5−HT1fアゴニスト、国際公開第98/46570号パンフレット。5−HY6親和性を有するピペリジン−インドール化合物、米国特許第6133287号明細書。
【0063】
各文献中の記載は、ここに引用することで本明細書の記載の一部をなすものとする。
【0064】
本発明のもう1つの態様は、先行技術において公知の方法により、例えばBRATTON,L.D.;ROTH,B.D.;TRIVEDI,B.K.;UNANGST,P.C.;J.Heterocycl Chem,2000,37(5),1103−1108.FANGHAENEL,E.;CHTCHEGLOV,D.;J Prakt Chem/Chem−Ztg,1996,338(8),731−737.KUYPER,L.F.;BACCANARI,D.P.;JONES,M.L.;HUNTER,R.N.;TANSIK,R.L.;JOYNER,S.S.;BOYTOS,C.M.;RUDOLPH,S.K.;KNICK,V.;WILSON,H.R.;CADDELL,J.M.;FRIEDMAN,H.S.;ET AL.;J Med Chem,1996,39(4),892−903により、一般式(IV)
【化16】

の誘導体のニトロ基の還元によってR2、R3、R4、R5又はR6の1つ又はそれ以上がアミノ基に還元されており、及びその他のR1−R6、A、B及びnは先に述べた意味を有する、一般式(I)の新規スルホンアミド誘導体、又はそれらの適切に保護された誘導体の1つを製造する方法からなり、必要な場合は、一般式(I)の対応するアミンを得るために前記保護基を除去し、それを、先行技術において公知の従来の方法によって精製及び/又は単離することができる。
【0065】
各文献の記載は、ここに引用することで本明細書の記載の一部をなすものとする。
【0066】
塩、好ましくは一般式(I)の化合物の生理的に許容される塩は、適切な溶媒中、好ましくはメタノール、エタノール、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトニトリル又はアセトン中、先行技術において公知の従来の方法によって、好ましくは鉱酸との反応によって、より好ましくは塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸又は硝酸との反応によって、又は有機酸との反応によって、より好ましくはクエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸又はそれらの誘導体、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ショウノウスルホン酸等との反応によって製造することができ、生じた塩を、対応する塩の沈殿又は結晶化のための通常の手法を用いることによって入手する。
【0067】
一般式(I)のスルホンアミド誘導体の好ましい生理的に許容される塩は、鉱酸の付加塩、より好ましくは塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸又は硝酸の付加塩、及び有機酸の付加塩、より好ましくはクエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸又はそれらの誘導体、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ショウノウスルホン酸等の付加塩である。
【0068】
一般式(I)のスルホンアミド誘導体又はその対応する生理的に許容される塩の溶媒和物、好ましくは生理的に許容される溶媒和物、より好ましくは水和物は、先行技術において公知の方法によって製造し得る。
【0069】
前述した一連の合成の一部の間又は使用する適切な試薬の製造において、使用する分子の一部における感受性又は反応性基を保護することが必要である及び/又は望ましい場合がある。これは、従来の保護基、好ましくは文献[Protective groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973;T.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Chemistry,John Wiley & Sons,1991]に述べられているもの使用によって実施できる。保護基は、適切なその後の段階で、先行技術において公知の方法によって除去することができる。各文献の記載はここに引用することで本明細書の記載の一部をなすものとする。
【0070】
一般式(I)のスルホンアミド誘導体が立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物の形態で得られる場合、前記混合物は、先行技術において公知の標準工程によって、例えばクロマトグラフィー法又はキラル試薬による結晶化によって、分離することができる。
【0071】
本発明のもう1つの態様は、場合によりその立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はその対応する生理的に許容される塩又はその対応する溶媒和物の形態の、一般式(I)の少なくとも1つの1−スルホニルインドール誘導体、及び場合により1又は複数の製薬上許容される佐剤を含む薬剤である。
【0072】
この薬剤は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のために適する。
【0073】
本発明のもう1つの態様は、少なくとも1つの一般式(Ia)の1−スルホニルインドール誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のその立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物を含む薬剤であり、場合により1又は複数の製薬上許容される佐剤を含む薬剤である。
【0074】
この薬剤は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のために適しており、
ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のためにより適する。
【0075】
本発明のもう1つの態様は、一般式(Ib)の少なくとも1つの1−スルホニルインドール誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物を含む薬剤であり、場合により1又は複数の製薬上許容される佐剤を含む薬剤である。
【0076】
この薬剤は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のために適しており、
ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療のためにより一層適する。
【0077】
本発明のもう1つの態様は、一般式(Ic)の少なくとも1つの1−スルホニルインドール誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物を含む薬剤であり、場合により1又は複数の製薬上許容される佐剤を含む薬剤である。
【0078】
この薬剤は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のために適する。
【0079】
本発明に従って得られる薬剤は、ヒトを含む哺乳動物への投与に特に適する。前記薬剤は、好ましくは全ての年代群、すなわち小児、青年及び成人に投与することができる。
【0080】
本発明のもう1つの態様は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、場合によりその立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はその対応する生理的に許容される塩又はその対応する溶媒和物の形態の、一般式(I)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体の使用である。
【0081】
本発明のもう1つの態様は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、
好ましくはヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、
先の一般式(Ia)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物の使用である。
【0082】
本発明のもう1つの態様は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、
好ましくは、動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、
先の一般式(Ib)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物の使用である。
【0083】
本発明のもう1つの態様は、ヒトにおける及び/又は動物における、好ましくは哺乳動物における、より好ましくはヒトにおける、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)、及び5−HT6セロトニン受容体によって仲介される他の障害の予防及び/又は治療のための薬剤を製造するための、先の一般式(Ic)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体であって、場合により、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である誘導体、又はその対応する生理的に許容される塩、又はその対応する溶媒和物の使用である。
【0084】
対応する医薬組成物並びに製剤された薬剤の調製は、先行技術において公知の従来の方法によって、例えば「Pharmaceutics:The Science of Dosage Forms」,Second Edition,Aulton,M.E.(ED.Churchill Livingstone,Edinburgh(2002));「Encyclopedia of Pharmaceutical Technology」,Second Edition,Swarbrick,J.and Boylan,J.C.(Eds.),Marcel Dekker,Inc.New York(2002);「Modern Pharmaceutics」,Fourth Edition,Banker G.S.and Rhodes C.T.(Eds.)Marcel Dekker,Inc.New York(2002),及び「The Theory and Practice of Industrial Pharmacy」,Lachman L., Lieberman H.and Kanig J.(Eds.),Lea & Febiger,Philadelphia(1986)の指針に基づいて、実施することができる。
【0085】
本発明に従って製造される医薬組成物並びに製剤された薬剤は、場合によりその立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、そのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比の、その立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態である化合物、又はその対応する生理的に許容される塩又はその対応する溶媒和物の形態の、一般式(I)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体に加えて、先行技術において公知の他の従来の補助物質、好ましくは賦形剤、充填剤、溶媒、希釈剤、染料、被覆剤、マトリックス形成剤及び/又は結合剤を含み得る。当業者が認識するように、補助物質の選択及びそれらの量は、直腸、静脈内、腹腔内、筋肉内、鼻内、経口、口腔粘膜又は局所等の意図する投与経路によって決まる。
【0086】
経口投与に適する薬剤は、例えば、錠剤、被覆錠剤、カプセル又はマルチ粒子、好ましくは顆粒又はペレットであり、場合により錠剤への圧縮に供され、カプセルに充填されあるいは溶液、懸濁液又は適切な液体に懸濁される。
【0087】
非経口、局所又は吸入投与に適する薬剤は、好ましくは溶液、懸濁液、迅速再溶解性乾燥製剤及びまたスプレーからなる群より選択され得る。
【0088】
経口又は経皮使用に適する薬剤は、一般式(I)のスルホンアミド化合物を持続的に放出することができ、これらの持続放出性薬剤の調製は一般に先行技術において公知である。
【0089】
最も適切な持続放出性形態、並びにその調製のための材料及び方法は、先行技術において、例えば「Modified−Release Drug Delivery Technology」,Rathbone,M.J,Hadgraft,J.and Roberts,M.S.(Eds.),Marcel Dekker,Inc.,New York (2002);「Handbook of Pharmaceutical Controlled Release Technology」,Wise,D.L.(Ed.),Marcel Dekker,Inc.New York(2000);「Controlled Drug Delivery」,Vol.I,Basic Concepts,Bruck,S.D.(Ed.),CRD Press,Inc.,Boca Raton(1983),及びTakada,K.and Yoshikawa,H.,「Oral Drug Delivery」,Encyclopedia of Controlled Drug Delivery,Mathiowitz,E.(Ed.),John Wiley & Sons,Inc.,New York(1999),Vol.2,728−742;Fix,J.,「Oral drug delivery,small intestine and colon」,Encyclopedia of Controlled Drug Delivery,Mathiowitz,E.(Ed.),John Wiley & Sons,Inc.,New York(1999),Vol.2,698−728の指針から公知である。各参考文献はここに引用することで本明細書の記載の一部をなすものとする。
【0090】
本発明の薬剤はまた、pHに応じて溶解する少なくとも1つの腸溶剤皮を有し得る。この剤皮の結果として、薬剤は溶解することなく胃を通過することができ、一般式(I)の化合物は腸管においてのみ放出される。腸溶剤皮は、好ましくは5〜7.5のpHで溶解する。腸溶剤皮を調製するのに適した材料及び方法も先行技術において公知である。
【0091】
典型的には、医薬組成物及び薬剤は、1〜60重量%の一般式(I)の1又は複数のスルホンアミド誘導体、及び40〜99重量%の1又は複数の賦形剤を含む。
【0092】
患者に投与すべき薬剤物質の量は、患者の体重、投与経路、適応症及び疾患の重症度に応じて異なる。通常は患者1人当り1日につき一般式(I)の少なくとも1つのスルホンアミド誘導体1mg〜2gを投与する。総1日用量を1又は複数の投与量に分けて患者に投与することができる。
【0093】
(製薬方法)
(5HT6セロトニン受容体への結合)
組換えヒト5HT6受容体を発現するHEK−293細胞膜をReceptor Biologyより入手した。前記膜中の受容体濃度は2.18pmol/mgタンパク質であり、タンパク質濃度は9.17mg/mlである。実験プロトコールは、わずかな修正を加えて、B.L.Roth et al.の方法[B.L.Roth,S.C.Craigo,M.S.Choudhary,A.Uluer,F.J.Monsma,Y.Shen,H.Y.Meltzer,D.R.Sibley:Binding of Typical and Atypical Antipsychotic Agents to 5−Hydroxytryptamine−6 and Hydroxytryptamine−7 Receptors.The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,1994,268,1403]に従う。市販の膜を結合緩衝液:50mMトリス−HCl、10mM MgCl2、 0.5mM EDTA(pH7.4)で希釈する(1:40希釈)。使用する放射性リガンドは、2.7nM濃度の[3H]−LSDで、最終容量は200μlである。膜懸濁液100μl(〜膜タンパク質22.9μg)を加えてインキュベーションを開始し、37℃の温度で60分間継続する。Scheleicher & Schuell GF3362(商標)のガラス繊維フィルターを通す、Harvester Brandel Cellでの迅速ろ過によってインキュベーションを終了し、0.5%ポリエチレンイミン溶液で前処理する。フィルターを、50mMトリスHCl緩衝液、pH7.4 3mlで3回洗浄する。フィルターをバイアルに移し、Ecoscint H.液体シンチレーションカクテル5mlを各々のバイアルに加える。バイアルを数時間放置して平衡させた後、1414 Wallac Winspectralシンチレーションカウンターで計数する。セロトニン100μMの存在下で非特異的結合を測定する。アッセイを3回実施する。EBDA/LIGANDプログラム[Munson and Rodbard,Analytical Biochemistry,1980,107,220]を用いて非線形回帰分析によって阻害定数(Ki、nM)を算定する。
【0094】
(食物摂取の測定(行動モデル))
Harlan,S.A.からの雄性Wラット(200〜270g)を使用する。ラットを、任意の実験に供する前に少なくとも5日間、収容施設に順化させる。この期間中、動物を透明ケージに収容し(5つの群として)、水と食物を自由に摂取させる。動物を、試験前に少なくとも24時間、個々の収容施設に適応させる。
【0095】
実験的に使用した一般式(I)のスルホンアミド誘導体の、絶食条件下のラットにおける食物摂取への急性作用を以下のように測定する。
【0096】
ラットを最初の個別ケージ内で23時間絶食状態に保持する。この期間後、ラットを、一般式(I)のスルホンアミド誘導体を含む組成物又は前記スルホンアミド誘導体を含まない対応する組成物(溶剤)で経口的又は腹腔内処置する。この直後に、ラットをあらかじめ計量しておいた食物と共に放置する。累積食物摂取を1、2、4及び6時間後に測定する。
【0097】
前記食物摂取測定法は、文献(Kask et al.,European Journal of Pharmacology 414(2001),215−224,and Turnbull et al.,Diabetes,Vol.51,August,2002)でも開示されている。記述の各部分はここに引用することで本明細書の記載の一部をなすものとする。
【0098】
本発明に従った新規化合物の調製を以下の実施例において示す。5HT6セロトニン受容体に対する親和性、並びに本発明の化合物に適用できる生薬処方を述べる。説明例として提供する、以下に示す実施例は、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0099】
(1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドールの調製)
油中の50%水素化ナトリウム468mg(9.8mMol)を、0℃で無水ジメチルホルムアミド50ml中の3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール1.0g(3.9mMol)に加え、その混合物を30分間攪拌した。次に塩化シクロヘキサンスルホニル2.14gを加えて、室温で3時間攪拌を続けた。水を加えて、蒸発乾固させた。生じた粗生成物を炭酸水素ナトリウムで処理し、クロロホルムで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させた;生じた固体をクロマトグラフィーによって精製し、1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール900mg(57%)を黄色固体として得た。
【実施例2】
【0100】
(5−クロロ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール)
上記化合物900mg(74%)を、5−クロロ−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール770mg(3.12mMol)及び塩化シクロヘキサンスルホニル1.7g(9.36mMol)から実施例1で述べた工程によって黄色固体として得た。
【実施例3】
【0101】
(5−アミノ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール)
5%の湿度を有する50%Pd/C 200mgを、エタノール200ml中の1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール403mg(1mMol)の溶液に加えた。生じた懸濁液を25psiの超過気圧で20時間水素添加した。次に触媒をろ過し、蒸発乾固させた。生じた粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し、上記化合物150mg(40%)を固形クリームとして得た。
【実施例4】
【0102】
(1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドールの調製)
1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドール1.95g(78%)を、5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドール1.6g(6.25mMol)及び塩化シクロヘキサンスルホニル3.42g(18.76mMol)から、実施例1で述べた工程によって油として得た。次に6Nエタノール/HCl溶液2mlを、エタノール20ml中の1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドール1.95g(4.85mMol)の溶液に加え、エタノールから再結晶化した固体を沈殿させて、上記化合物1.5g(71%)を白色固体として得た。
【0103】
収率は表示した通りであり、収率を改善するための付加的な努力は行わなかった。
【0104】
本発明の化合物の一部を特定するための融点及び分光学的データを以下の表に示す。
【0105】
【表1】

【0106】
【表2】

【0107】
(製薬の詳細)
一般式(I)の新規化合物の5−HT6受容体への結合を先に述べたように測定した。
【0108】
本発明の化合物の一部についての結合結果を以下の表に示す。
【0109】
【表3】

【0110】
ヒト医療における1日用量は、1回又は数回用量で投与することができる医薬品1mg〜2gからなる。組成物は、使用する投与経路と適合性である形態、好ましくは錠剤、被覆錠剤、カプセル、坐薬、溶液又は懸濁液の形態で調製される。これらの組成物は、公知の方法によって調製され、1〜60重量%の薬剤物質(一般式Iの化合物)、及び40〜99重量%の、その薬剤物質及び使用する組成物の物理的形態と適合性の適切な製薬溶剤を含む。本発明の生成物を含む錠剤の処方を例として示す。
【0111】
(錠剤当りの処方の例)
実施例1 :5mg、
ラクトース :60mg、
結晶セルロース :25mg、
ポビドンK90 :5mg、
プレゼラチン化デンプン :3mg、
コロイド状二酸化ケイ素 :1mg、
ステアリン酸マグネシウム:1mg、
錠剤当りの総重量 :100mg。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(Ia)
【化1】

[式中、
1は、−NR78基、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、脂環式基を表し、この脂環式基は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、飽和もしくは不飽和の直鎖状又は分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和の脂環式基、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基を表し、
但し、R8及びR9が同時に水素ではないこと、及びそれらのうちの一方、すなわちR8又はR9が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4脂肪族基である場合は、他方が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族基であることを条件とするか、
又は
7及びR8は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、
及び
nは0である]
のスルホンアミド化合物であって、
場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態であるスルホンアミド化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物。
【請求項2】
1は、−NR78基、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、5員又は6員の脂環式基であって、この脂環式基は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員又は6員であり、
好ましくは−NR78基、又は
【化2】

[式中、存在する場合は、点線は任意の化学結合を表し、及びR19は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を表すことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルケニル基、直鎖状もしくは分枝状のC2-6アルキニル基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和のC3-8脂環式基、直鎖状もしくは分枝状のC1-6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基、
好ましくはH、F、Cl、NO2、NH2又はC1-2アルキル基を表すことを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1-10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルケニル基、又は直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2-10アルキニル基を表すか、又は
7及びR8は、架橋窒素と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であることを特徴とする請求項1〜3の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項5】
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1-10アルキル基を表すか、又は
7及びR8は、架橋窒素原子と共に、
【化3】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基である]からなる群より選択される基を形成することを特徴とする請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルケニル基、又は直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルキニル基を表すか、又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であることを特徴とする請求項1〜5の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項7】
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1−C10アルキル基を表すか、又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、
【化4】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基である]からなる群より選択される基を形成することを特徴とする請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルケニル基あるいは直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルキニル基、
好ましくは直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基を表すか、又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環、
好ましくはC3−C8シクロアルキル環、
より好ましくはシクロヘキシル環を形成することを特徴とする請求項1〜7の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が、
[1]1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−5−ニトロ−1H−インドール、
[2]5−クロロ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール、
[3]5−アミノ−1−シクロヘキサンスルホニル−3−(1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−インドール及び
[4]1−シクロヘキサンスルホニル−5−フルオロ−3−(1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロ−インドリジン−7−イル)−1H−インドールヒドロクロリド並びに
それらの対応する塩及び溶媒和物
からなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜8の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項10】
一般式(Ib)
【化5】

[式中、
1は、−NR78基であり、
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族基、直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和の脂環式基、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基を表し、
7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、直鎖状もしくは分枝状のC1−C4脂肪族基を表し、
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、
A及びBは、同じか又は異なり、各々が、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、脂肪族基を表すか、
又は
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環を形成し、
及び
nは0である]
のスルホンアミド化合物であって、
場合により、それらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの1つ、それらのラセミ化合物の形態、又は何らかの混合比のそれらの立体異性体、好ましくはエナンチオマー又はジアステレオマーの少なくとも2つの混合物の形態であるスルホンアミド化合物、又はそれらの塩、好ましくは対応する生理的に許容されるそれらの塩、又はそれらの対応する溶媒和物。
【請求項11】
2、R3、R4、R5及びR6は、同じか又は異なり、各々が、水素、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基、直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルケニル基、直鎖状もしくは分枝状のC2−C6アルキニル基、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルコキシ、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、飽和もしくは不飽和のC3−C8脂環式基、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル又は−NR910基、
好ましくはH、F、Cl、NO2、NH2又はC1−C2アルキル基を表すことを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
7及びR8は、同じか又は異なり、R7及びR8は、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C4アルキル基、
好ましくは、R7とR8は、同時に水素ではないことを条件として、水素又はC1−C2アルキル基を表すことを特徴とする請求項10又は11に記載の化合物。
【請求項13】
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C1−C10アルキル基、直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルケニル基、又は直鎖状もしくは分枝状の、場合により少なくとも一置換された、C2−C10アルキニル基を表すか、又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のさらなるヘテロ原子を含む、5員又は6員のヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、飽和もしくは不飽和の、場合により少なくとも一置換された、場合により環員として少なくとも1個のヘテロ原子を含む、単環式又は二環式の環式脂肪族環系と縮合していてもよく、それによって前記環系の環が5員、6員又は7員であることを特徴とする請求項10〜12の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項14】
9及びR10は、同じか又は異なり、各々が、水素、又は直鎖状もしくは分枝状のC1−C10アルキル基を表すか、又は
9及びR10は、架橋窒素原子と共に、
【化6】

[式中、R20は、存在する場合は、水素、直鎖状もしくは分枝状のC1−C6アルキル基又はベンジル基、好ましくは水素又はC1−C2アルキル基を表す]からなる群より選択される基を形成することを特徴とする請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
A及びBは、それらが結合している炭素原子と共に、飽和もしくは不飽和の、但し芳香族ではない、場合により少なくとも一置換された、シクロアルキル環、
好ましくはC3−C8シクロアルキル環、
より好ましくはシクロヘキシル環を形成することを特徴とする請求項10〜14の1つ又はそれ以上に記載の化合物。
【請求項16】
一般式(II)
【化7】

[式中、A及びBは、請求項1〜15の1つ又はそれ以上に記載の意味を有し、及びXは、許容される脱離基、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素である]の少なくとも1つの化合物、又はその適切に保護された誘導体の1つを、一般式(III)
【化8】

[式中、R1−R6及びnは、請求項1〜15の1つ又はそれ以上に記載の意味を有する]の少なくとも1つの置換インドール、又はそれらの適切に保護された誘導体の1つと反応させ、及び必要な場合は、前記保護基を除去することを特徴とする、請求項1〜15の1つ又はそれ以上に記載の一般式(Ia)及び/又は(Ib)のスルホンアミド誘導体を得る方法。
【請求項17】
2、R3、R4、R5又はR6の1又は複数の置換基がニトロ基を表す請求項1〜15の1つ又はそれ以上に記載の一般式(Ia)及び/又は(Ib)のスルホンアミド誘導体を得る方法であって、対応する一般式(Ia)及び/又は(Ib)のスルホンアミド誘導体は、R2、R3、R4、R5又はR6の1又は複数の置換基がアミノ基を表す対応する一般式(Ia)及び/又は(Ib)のスルホンアミド誘導体に還元されることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1〜15の1つ又はそれ以上に記載の一般式(Ia)及び/又は(Ib)の化合物の塩、好ましくは生理的に許容される塩を製造する方法であって、一般式(Ia)の少なくとも1つの化合物及び/又は一般式(Ib)の少なくとも1つの化合物を、適切な溶媒中で鉱酸又は有機酸と反応させることからなる方法。
【請求項19】
請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物を含み、場合により1又は複数の薬理学的に許容される賦形剤を含む薬剤。
【請求項20】
5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療のための、
好ましくは、5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のための請求項19に記載の薬剤。
【請求項21】
5−HT6受容体調節用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項22】
食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項23】
食欲調節用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項24】
体重の維持、増加又は減少用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項25】
肥満の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項26】
過食症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項27】
食欲不振症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項28】
悪液質の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項29】
II型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項30】
消化管障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項31】
過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項32】
不安症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項33】
うつ病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項34】
双極性障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項35】
認知記憶障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項36】
老年痴呆過程の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項37】
アルツハイマー病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項38】
パーキンソン病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項39】
ハンチントン病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項40】
多発性硬化症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項41】
認知障害が顕著である痴呆の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項42】
精神病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項43】
小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項44】
中枢神経系の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項45】
統合失調症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項46】
認知能力の向上用の薬剤を製造するための、請求項1〜9の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項47】
請求項9−15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物を含み、場合により1又は複数の薬理学的に許容される賦形剤を含む薬剤。
【請求項48】
5−HT6受容体調節のため、食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療のため、好ましくは食欲の調節のため、体重の維持、増加又は減少のため、肥満、過食症、食欲不振症、悪液質又はII型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療のため、消化管障害、好ましくは過敏性腸症候群の予防及び/又は治療のため、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び/又は多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療用の、
好ましくは、認知能力の向上のため、中枢神経系の障害、不安症、恐慌性障害、うつ病、好ましくは双極性障害、認知記憶障害、老年痴呆過程、神経変性疾患、好ましくはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及び多発性硬化症、統合失調症、精神病又は小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療用の、請求項47に記載の薬剤。
【請求項49】
5−HT6受容体調節用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項50】
食物摂取に関連する障害又は疾患の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項9〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項51】
食欲の調節用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項52】
体重の維持、増加又は減少用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項53】
肥満の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項54】
過食症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項55】
食欲不振症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項56】
悪液質の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項57】
II型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)、好ましくは肥満によって引き起こされるII型糖尿病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項58】
消化管障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項59】
過敏性腸症候群の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項60】
不安症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項61】
うつ病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項62】
双極性障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項63】
認知記憶障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項64】
老年痴呆過程の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項65】
アルツハイマー病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項66】
パーキンソン病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項67】
ハンチントン病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項68】
多発性硬化症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項69】
認知障害が顕著である痴呆の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項70】
精神病の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項71】
小児多動症(ADHD、注意欠陥/多動障害)の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項72】
中枢神経系の障害の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項73】
統合失調症の予防及び/又は治療用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
【請求項74】
認知能力の向上用の薬剤を製造するための、請求項10〜15の1つ又はそれ以上に記載の少なくとも1つの化合物の使用。

【公表番号】特表2007−500168(P2007−500168A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521532(P2006−521532)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008516
【国際公開番号】WO2005/013974
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(500031124)ラボラトリオス・デル・ドクトル・エステベ・ソシエダッド・アノニマ (55)
【Fターム(参考)】