説明

1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ

【課題】既存のサンルーフスイッチに比べ、より簡単な構造で、一つのボタン操作で完全開、完全閉、ティルトアップ、ティルトダウン、一部開、一部閉の作動が可能であり、滑らかな操作感を有する1ボタン6ウェイサンルーフスイッチを提供する。
【解決手段】本発明は、上下に開放した形態のケースと、下端部の一端にはヒンジ孔が形成された構造のノブベースと、締結溝が両側面に形成されたノブと、上端に係止突起が形成されたバー状の発光ロッドと、前記発光ロッドの両側面と下端面に一体に成形されるレバーと、ヒンジピンが一体に形成されたスライダーと、前記レバーの下端部に結合されるボディー部と、このボディー部の底面の四方位置に取り付けられた接点脚とから構成されるコンタクトと、前記コンタクトの接点脚が接する複数個の接点が付着配列されたPCB基板と、前記ケースの底面を仕上げるカバーと、を含めて構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1ボタン6ウェイサンルーフスイッチに関するものであって、さらに詳細には、一つのボタン操作によりサンルーフの6ウェイ(完全開、完全閉、ティルトアップ、ティルトダウン、一部開、一部閉)開閉作動が可能であるように構成し、サンルーフの開閉量を使用者の趣向に合わせて調節できるようにした1ボタン6ウェイサンルーフスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用サンルーフは、ルーフパネルに開閉可能に設けられる構成品であって、室内換気のための室外空気の流入通路となる便宜装置の一つである。
【0003】
一般に、前記サンルーフの開閉調節のためのスイッチは、サンルーフと隣接した位置の天井面に設けられて、前記サンルーフスイッチの操作端は、4ウェイ(開、閉、ティルトアップ、ティルトダウン)または6ウェイ(完全開、完全閉、ティルトアップ、ティルトダウン、一部開、一部閉)で構成される。
【0004】
従来のサンルーフスイッチは、サンルーフの開または閉のために、ノブを直線区間に沿って前後に操作するか、サンルーフのティルティングのために、ノブをシーソー式として上側または下側に倒して操作する構造を適用している。
【0005】
サンルーフスイッチに対する先行技術である、米国特許第6,693,246号、第5,508,485号、第6,046,414号、第6,037,259号には、プッシュ式またはシーソー式のサンルーフスイッチが公開されており、また、ヨーロッパ特許第1037229A1号、第1239502A3号と、ドイツ特許第4221458A1にも、サンルーフスイッチに関する技術が公開されている。
【0006】
特に、米国特許第5,920,042号(1999.07.16)には、サンルーフの開または閉作動は、ノブを直線方向に操作することにより行われて、サンルーフのティルトアップまたはティルトダウン作動は、シーソーのように上下に倒す操作により行われるシーソー及びスライディング複合運動式のサンルーフスイッチが公開されている(図11参照)。
【0007】
しかしながら、米国特許第5,920,042号に公開されたサンルーフスイッチは、1ボタン4ウェイ方式であって、サンルーフが完全に開/閉されるまでサンルーフスイッチのノブを操作し続けなければならない不具合がある。
【0008】
一方、従来技術として、他企業(ドイツのベンツ社、BMW社)のサンルーフスイッチがあるが、これは1ボタン8ウェイ(ワンタッチ機能とマニュアル機能に、それぞれティルトアップ/ティルトダウン/開/閉機能を含む)方式のサンルーフスイッチで、一つのスイッチガイドと二つのシーソータイプレバーとから構成された複雑な作動メカニズムにより、組立て作業性及び性能の面で劣るという短所がある。また、部品点数の増加に加え、製造コストが高いという短所もあった。
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,693,246号
【特許文献2】米国特許第5,508,485号
【特許文献3】米国特許第6,046,414号
【特許文献4】米国特許第6,037,259号
【特許文献5】ヨーロッパ特許第1037229A1号
【特許文献6】ヨーロッパ特許第1239502A3号
【特許文献7】ドイツ特許第4221458A1号
【特許文献7】特開2003−025855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような点を勘案し研究・開発されたものであって、既存のサンルーフスイッチに比べ、より簡単な構造を有しながらも、一つのボタン操作によりサンルーフの6ウェイ(完全開、完全閉、ティルトアップ、ティルトダウン、一部開、一部閉)開閉作動が可能であるように構成し、滑らかな操作感を持ちながら、サンルーフの開閉量を使用者の趣向に合わせて調節できるようにした1ボタン6ウェイサンルーフスイッチを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するための本発明は、上下に開放した形態であって、内部空間は、中空の組立て空間として形成されたケースと、上下に貫通する締結口が形成されて、両側面に突起状のフックが一体に形成され、下端部の一端にはヒンジ孔が形成された構造のノブベースと、前記ノブベースのフックが嵌合される締結孔が両側面に形成されたノブと、前記ノブベースの締結口の上端面に引っ掛かって締結されるよう、上端に係止突起が形成されたバー状の発光ロッドと、前記発光ロッドの両側面と下端面に一体に成形されるレバーと、中央位置に上下に貫通する経由孔が形成され、4隅の底面には保持脚が一体に形成されて、上端部には前記ノブベースのヒンジ孔に結合されるヒンジピンが一体に形成されたスライダーと、前記スライダーの経由孔を通じて挿入された前記レバーの下端部に結合されるボディー部と、このボディー部の底面の四方位置に付着する接点脚とから構成されるコンタクトと、前記レバーにより押圧されて、タクトスイッチが両側に配置され、前記コンタクトの接点脚が接する複数個の接点が付着配列されたPCB基板と、前記ケースの底面を仕上げるカバーと、を含めて構成されることを特徴とする。
【0012】
前記ケースの上端部には、十字状の案内孔を有する案内端がさらに形成され、前記十字状の案内孔に挿入される案内ピンが前記ノブベースのヒンジ孔の反対側に突設することを特徴とする。
【0013】
前記ケースの内側面には、鈍角を成すホルダー部がさらに形成され、前記スライダーの両側面には、スプリングとロッドとが挿入保持される保持溝がさらに形成されて、前記ロッドの先端は、スプリングの弾性力により前記ホルダー部に安着保持されることを特徴とする。
【0014】
前記ケースの下端部の両側面には、前記スライダーの移動区間を限定するスライド孔がさらに形成され、前記スライダーの各接点脚の外表面には、前記スライド孔に挿入されるスライドピンが一体に突設することを特徴とする。
【0015】
前記レバーの下端部の両側面の中央位置には、締結突起が一体に形成されて、前記コンタクトのボディー部の両側面には、前記締結突起が挿入される締結孔がさらに形成されることを特徴とする。
【0016】
前記レバーの中央部から延長した両端部は、前記タクトスイッチの上面位置まで延長形成されて、その延長された底面には、タクトスイッチを選択的に押圧する押圧端が一体に形成されることを特徴とする。
【0017】
前記コンタクトの接点脚の二つは、サンルーフ一部開/一部閉のための第1の接点脚から構成されて、他の二つは、サンルーフ完全開/完全閉のための第2の接点脚から構成されることを特徴とする。
【0018】
前記PCB基板上には、一側に(−)端子が配列されて、中央側には、タクトスイッチにより接触がなされるティルトアップ及びティルトダウン接点が配列されて、前記(−)端子とティルトアップ/ダウン接点との間には、前記コンタクトの第1の接点脚が接する1段接点が配列されて、その反対側には、前記コンタクトの第2の接点脚が接する2段接点が配列されることを特徴とする。
【0019】
前記PCB基板の中央位置には、前記発光ロッドを発光させるためのLEDが付着されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチによると、一つのボタン操作によりサンルーフの6ウェイ(完全開、完全閉、ティルトアップ、ティルトダウン、一部開、一部閉)開閉作動が可能となり、滑らかな操作感でサンルーフの開閉量を希望通り正確に調節することができる。
また、既存のサンルーフスイッチに比べ、その構造が簡単であるため、製造コストを低減し、組立て作業性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチを示す分離斜視図であり、図2〜図3は、その組立て過程を示す斜視図である。
図1から分かる通り、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの構成は、全体的な骨格の機能をするケース10と、このケース10の上側に装着されるノブ12及びノブベース14と、ケース10の内部に装着される発光ロッド16及びレバー18と、レバー18の下端部に位置するスライダー20及びコンタクト22、そして接点構造を有するPCB基板24と、これら構成要素の組立て後、ケース10の底面をカバーしながら付着されるカバー26などから構成される。
【0023】
以下、上記各構成の細部構造について説明する。
ケース10は、上面中央部と下面全体とが開放された直方体の中空構造物であって、中空の内部空間は、後述する各構成の組立て空間として形成されたものである。
また、ケース10の上部開放部の外周部には、十字状の案内孔28を有する案内端30が一体に形成される。
また、ケース10の両内側面には、鈍角を成すホルダー部32が形成され、また、両側面の下部側において、その前後位置には、所定の長さを有するスライド孔34が貫通形成される。ここで前後とは、車体の前後部方向を示す。
また、ケース10のスライド孔34の下側には、後述するカバー36の結合のための結合溝38がさらに形成される。
【0024】
一方、本発明によるサンルーフスイッチの構成中、実質的な操作ハンドルの役割をするノブ12の上面には、サンルーフの開閉方向とサンルーフスイッチであることを視覚的に確認できるマークが発光可能に刻印されて、両側面の所定位置には、締結孔40が貫通形成される。
ノブ12と結合する構成要素として備えられたノブベース14には、上下に貫通する締結口42が形成されて、両側面の下部において、その後側には、十字状の案内孔28に挿入される突出した案内ピン44が一体成形され、その前側には、ヒンジ孔46が形成される。
【0025】
また、ヒンジ孔46の上方には、ノブ12の締結孔40に嵌合される突起状のフック48が一体形成される。
従って、図2(a)(b)に示したように、ノブ12の締結孔40にノブベース14のフック48が挿入されて、ノブ12とノブベース14との結合がなされる。
この際、ノブベース14の締結口42を通じて挿入される発光ロッド16が備えられるが、この発光ロッド16の上端には、係止突起50が一体形成されて、この係止突起50がノブベース14の締結口42上端の外周面に係止され、ノブベース14と発光ロッド16との締結がなされる。
【0026】
一方、発光ロッド16の両側面と下端面とにかけて、シーソーのような作動をするレバー18が一体成形される。
レバー18の下端部の両側面の中央位置には、締結突起52が一体形成され、またレバー18の両端部は、PCB基板24上のタクトスイッチ54の上面位置まで延長形成されて、その延長された底面には、タクトスイッチ54を選択的に押圧する押圧端56が一体形成される。
【0027】
ここで、本発明の構成の中で、スライダー20は、中央位置で上下に貫通する経由孔58が形成された板体であって、その4隅の底面には、下方に保持脚60が一体に延長形成され、経由孔58の外周部の位置には、ノブベース14のヒンジ孔46に結合されるヒンジピン62が一体形成される。
これにより、ノブベース14のヒンジ孔46にスライダー20のヒンジピン62が嵌合され、相互間の結合がさなれ、この際、経由孔58には、発光ロッド16の中間部分(レバーとの境界部分)が挿入された状態となる。
【0028】
特に、スライダー20の両側面の中央位置には、スプリング64とロッド66が順次挿入され保持される保持溝68が形成され、ロッド66の前端は、スプリング64の弾性力により、ケース10の内側面に形成されたホルダー部32に安着保持される。
また、図2(b)の通り、スライダー20の各保持脚60の下端部の外表面には、ケース10のスライド孔34に挿入される突出したスライドピン70が一体成形される。
さらに、図4(b)の通り、スライダー20のスライドピン70は、ケース10のスライド孔34に沿って移動可能に設置される。
【0029】
ここで、レバー18と締結されるコンタクト22は、レバー18の下端部に結合されるボディー部72と、このボディー部72の底面の四方位置に取り付けられた導電性の第1及び第2の接点脚74、76とから構成される。
また、図2(a)(b)から分かるように、コンタクト22のボディー部72の両側面には、レバー18の締結突起52が嵌合する締結孔78が形成される。
特に、コンタクト22の接点脚は、両側方向に傾斜して形成されるが、その二つは、サンルーフの一部開/一部閉のための第1の接点脚74として構成され、他の二つは、サンルーフの完全開/完全閉のための第2の接点脚76として構成されたものである。
【0030】
次に、本発明のサンルーフスイッチのオン/オフの制御及び接点の役割をするPCB基板について説明する。
PCB基板24の上面には、レバー18の押圧端56により選択的に押圧される、図3(a)に示したようなタクトスイッチ54が両側に配置されて、コンタクト22の接点脚が接する複数個の接点が所定の配列で取り付けられる。
この際、PCB基板24は、カバー36の上面に取り付けられ、このカバー36は、本発明の各構成がケース10の内部に集約的に組立てられた後、ケース10の底面にカバーリングのために締結される。
【0031】
即ち、カバー36の外側面に形成された結合用突起80がケース10のスライド孔34の真下側に形成された結合孔38に嵌合され、相互間が結合される。
PCB基板の構造をさらに詳細に説明すると、図5から分かるように、PCB基板24上には、一側に(−)端子82が配列されて、中央側には、タクトスイッチ54により接触がなされるティルトアップ/ティルトダウン接点84が配列される。(−)端子82とティルトアップ/ダウン接点84との間には、コンタクト22の第1の接点脚74が接する1段接点86が配列されて、その反対側には、コンタクト22の第2の接点脚76が接する2段接点88が配列される。
また、PCB基板24の中央位置には、発光ロッド16を発光させるためのLED90が設置される。
【0032】
このような本発明によるサンルーフスイッチの組立てが完了した状態は、図4(a)または(b)に示す。サンルーフスイッチを車両の天井面に装着した後には、ケース10とPCB基板24からカバー36を通じて延長されたコネクタ92などが天井内部に配置され、実質的には、ノブ12だけが操作可能に外部へ露出する状態となる。
【0033】
以下、上記構成からなる本発明のサンルーフスイッチの作動状態について説明する。
図6(a)は、本発明のサンルーフスイッチを示す側面図である。Rは、ノブのティルト操作のための回転点であって、ノブベース14のヒンジ孔46にスライダー20のヒンジピン62が締結された地点である。
【0034】
また、THは、ノブベース14の案内ピン44が、ケース10に一体形成された案内端30の十字状案内孔28に挿入された地点であって、ノブ12のティルトアップまたはティルトダウン操作時、案内ピン44が十字状案内孔28で上下方向(T方向)に運動して、ノブ12の開及び閉操作時、案内ピン44が十字状案内孔28で前後方向(H方向)に運動する。
また、前記サンルーフの開及び閉のためにノブ12を前後方向に操作する際、スライダー20の各保持脚60に形成されたスライドピン70がケース10に形成されたスライド孔34に沿って移動する。
【0035】
この際、図6(b)及び(c)に示したように、ケース10の内側面には、鈍角をなすホルダー部32に、スライダー20の両側面に引込まれているロッド66の前端がスプリング64の弾性力により安着保持された状態で、前記サンルーフの開及び閉のためにノブ12を前または後方向に操作すると、スライダー20と共にロッド66がホルダー部32に沿って前方または後方に移動するようになり、ノブ12を放すと、直ちにロッド66がホルダー部32の鈍角面に沿って元の中間位置に復帰移動する。
即ち、ロッド66がホルダー部32の鈍角面に沿って元の中間位置に復帰移動すると、スライダー20及びこのスライダー20に連結されたノブベース14と、ノブベース14に結合されたノブ12とが同時に元の位置に復帰移動する。
【0036】
ここで、本発明によるサンルーフスイッチの各操作段階及びその作動状態を説明する。
(1)サンルーフのティルトダウン作動
図7は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチのティルトダウン操作状態を示す断面図である。
本発明によるサンルーフのティルトダウン操作は、ノブ12を引っ張る(PULL)操作により行われる。
ノブ12を引っ張ると、ノブベース14がその回転点Rを中心に回転をするようになり、それと同時にノブベース14の締結口42に固定された発光ロッド16が引っ張られて、この発光ロッド16の下部に一体形成されたレバー18がノブ12の引っ張り方向に傾く。
【0037】
従って、シーソー作用のように、レバー18の押圧端56の一つ(ティルトアップ用)は、ノブ12の引っ張り作用によりタクトスイッチ54から離れ、他の一つ(ティルトダウン用)は、タクトスイッチ54を押圧して、PCB基板24上に配列されたティルトダウン用接点が通電されると同時に、サンルーフのティルトダウン作動が行われる。
【0038】
(2)サンルーフのティルトアップ作動
図8は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチのティルトアップ操作状態を示す断面図である。
本発明によるサンルーフのティルトアップ操作は、ノブ12を押圧する(PUSH)操作により行われる。
ノブ12を押圧すると、ノブベース14がその回転点Rを中心に回転し、それと同時にノブベース14の締結口42に固定された発光ロッド16が引っ張られて、この発光ロッド16の下部に一体形成されたレバー18がノブ12の押圧された反対方向に傾く。
【0039】
従って、シーソー作用のように、レバー18の押圧端56の一つ(ティルトダウン用)は、ノブ12の押圧作用によりタクトスイッチ54から離れ、他の一つ(ティルトアップ用)は、タクトスイッチ54を押圧して、PCB基板24上に配列されたティルトアップ用接点が通電されると同時に、サンルーフのティルトアップ作動が行われる。
【0040】
(3)サンルーフの開作動
図9は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの開操作状態を示す断面図である。
サンルーフの開のために、ノブ12を後方向に直線運動するように操作すると、ノブに結合されたノブベース14と、ノブベース14に結合された発光ロッド16と、発光ロッドの下部に一体になっているレバー18と、レバーと結合されたスライダー20とが同時に後方向に直線移動する。
従って、コンタクト22のボディー部72の第1の接点脚74がPCB基板24上の1段接点86に接して通電状態となり、これにより、サンルーフが一部開となる。
【0041】
この際、スライダー20の各保持脚60に形成されたスライドピン70がケース10に形成されたスライド孔34に沿って移動し、その直線移動を案内すると同時に、直線移動区間を限定して、スライダー20の直線移動距離は、2.5〜3.5mmに限定される。
即ち、ケース10のスライド孔34の長さを5〜7mmに形成することにより、このスライド孔34の中間位置に位置するスライドピン70の前後直線移動距離が2.5〜3.5mmに限定される。
ここで、ノブ12をさらに後方向に押すと、コンタクト22の第2の接点脚76がPCB基板24上の2段接点88に接し、通電状態になって、これによりサンルーフが完全開となる。
【0042】
(4)サンルーフの閉作動
図10は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの閉操作状態を示す断面図である。
サンルーフの閉のために、ノブ12を前方向に直線運動するように操作すると、ノブと結合するノブベース14と、ノブベース14に結合された発光ロッド16と、発光ロッドの下部に一体となっているレバー18と、レバーと結合するスライダー20とが同時に後方向に直線移動する。
従って、コンタクト22のボディー部72の接点脚の第1の接点脚74がPCB基板24上の閉用1段接点86に接し、通電状態となって、これにより、サンルーフが一部閉となる。
【0043】
同様に、スライダー20の各保持脚60に形成されたスライドピン70がケース10に形成されたスライド孔34に沿って移動し、その直線移動を案内すると同時に、直線移動区間を限定して、スライダー20の直線移動距離は、2.5〜3.5mmに限定される。
ここで、ノブ12をさらに前方向に押すと、コンタクト22の第2の接点脚76がPCB基板24上の閉用2段接点88に接し、通電状態になって、これによりサンルーフが完全閉となる。
【0044】
一方、PCB基板24上に取り付けられたLED90の光が発光ロッド16を通じてノブ12に伝達され、ノブ12の上面に刻印されたマーキングが発光し、ノブ操作のための視認性が向上する。
このように、一つのボタン操作によりサンルーフの6ウェイ開閉作動が可能となり、使用者の趣向に合わせ、サンルーフの開閉量を希望通りに調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチを示す分離斜視図である。
【図2】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの上部側の構成品に対する組立て過程を示す斜視図である。
【図3】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの上部側の構成品に対する組立て過程を示す斜視図である。
【図4】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの組立てが完了した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチに適用されるPCB基板上の接点配置構造を示す平面図である。
【図6】(a)は、本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチを示す側面図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図、(c)は、(a)のB−B線断面図である。
【図7】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチのティルトダウン操作状態を示す断面図である。
【図8】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチのティルトアップ操作状態を示す断面図である。
【図9】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの開操作状態を示す断面図である。
【図10】本発明による1ボタン6ウェイサンルーフスイッチの閉操作状態を示す断面図である。
【図11】従来のサンルーフスイッチを示す断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 ケース
12 ノブ
14 ノブベース
16 発光ロッド
18 レバー
20 スライダー
22 コンタクト
24 PCB基板
26 カバー
28 十字状案内孔
30 案内端
32 ホルダー部
34 スライド孔
36 カバー
38 結合孔
40 締結孔
42 締結口
44 案内ピン
46 ヒンジ孔
48 フック
50 係止突起
52 締結突起
54 タクトスイッチ
56 押圧端
58 経由孔
60 保持脚
62 ヒンジピン
64 スプリング
66 ロッド
68 保持溝
70 スライドピン
72 ボディー部
74 第1の接点脚
76 第2の接点脚
78 締結孔
80 結合用突起
82 (−)端子
84 ティルトアップ/ティルトダウン接点
86 1段接点
88 2段接点
90 LED
92 コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に開放した形態であって、内部空間は、中空の組立て空間として形成されたケースと、
上下に貫通する締結口が形成されて、両側面に突起状のフックが一体に形成され、下端部の一端にはヒンジ孔が形成された構造のノブベースと、
前記ノブベースのフックが嵌合される締結溝が両側面に形成されたノブと、
前記ノブベースの締結口の上端面に引っ掛かって締結されるよう、上端に係止突起が形成されたバー状の発光ロッドと、
前記発光ロッドの両側面と下端面に一体に成形されるレバーと、
中央位置に上下に貫通する経由孔が形成され、4隅の底面には保持脚が一体に形成されて、上端部には前記ノブベースのヒンジ孔に結合されるヒンジピンが一体に形成されたスライダーと、
前記スライダーの経由孔を通じて挿入された前記レバーの下端部に結合されるボディー部と、このボディー部の底面の四方位置に付着する接点脚とから構成されるコンタクトと、
前記レバーにより押圧されて、タクトスイッチが両側に配置され、前記コンタクトの接点脚が接する複数個の接点が付着配列されたPCB基板と、
前記ケースの底面を仕上げるカバーと、
を含めて構成されることを特徴とする1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項2】
前記ケースの上端部には、十字状の案内孔を有する案内端がさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項3】
前記十字状の案内孔に挿入される案内ピンが前記ノブベースのヒンジ孔の反対側に突設することを特徴とする請求項1または2に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項4】
前記ケースの内側面には、鈍角を成すホルダー部がさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項5】
前記スライダーの両側面には、スプリングとロッドとが挿入保持される保持溝がさらに形成されて、前記ロッドの先端は、スプリングの弾性力により前記ホルダー部に安着保持されることを特徴とする請求項1または4に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項6】
前記ケースの下端部の両側面には、前記スライダーの移動区間を限定するスライド孔がさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項7】
前記スライダーの各接点脚の外表面には、前記スライド孔に挿入されるスライドピンが一体に突設することを特徴とする請求項1または6に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項8】
前記レバーの下端部の両側面の中央位置には、締結突起が一体に形成されて、前記コンタクトのボディー部の両側面には、前記締結突起が挿入される締結孔がさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項9】
前記レバーの中央部から延長した両端部は、前記タクトスイッチの上面位置まで延長形成されて、その延長された底面には、タクトスイッチを選択的に押圧する押圧端が一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項10】
前記コンタクトの接点脚の二つは、サンルーフ一部開/一部閉のための第1の接点脚から構成されて、他の二つは、サンルーフ完全開/完全閉のための第2の接点脚から構成されることを特徴とする請求項1に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項11】
前記PCB基板上には、一側に(−)端子が配列されて、中央側には、タクトスイッチにより接触がなされるティルトアップ及びティルトダウン接点が配列されて、前記(−)端子とティルトアップ/ダウン接点との間には、前記コンタクトの第1の接点脚が接する1段接点が配列されて、その反対側には、前記コンタクトの第2の接点脚が接する2段接点が配列されることを特徴とする請求項1または10に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。
【請求項12】
前記PCB基板の中央位置には、前記発光ロッドを発光させるためのLEDが付着されることを特徴とする請求項11に記載の1ボタン6ウェイサンルーフスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−179459(P2006−179459A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269216(P2005−269216)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】