説明

1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する新規化合物

【課題】1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する新規化合物の合成研究及びそれらの化合物の薬理作用を見出すこと。
【解決手段】式[I]で表される化合物又はその塩。式中、環Aはアリール基、芳香族複素環等を示し;Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲノアルキル基等を示し;XはS、CH等を示し;Yは水酸基、アルコキシ基、NR等を示し;RとRは水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等を示す。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬として有用な1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する新規化合物又はそれらの塩に関する。それらの化合物は血管新生が関与する疾患の治療剤、特に癌、関節リウマチ、加齢性黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の治療剤として有用である。
【背景技術】
【0002】
血管新生とは既存の血管から新しい血管ネットワークが形成される現象であり、おもに細小血管で観察される。血管新生は本来生理的な現象であり、胎生期の血管形成にとって必須であるが、成人では通常、子宮内膜、卵胞等の限られた部位や創傷治癒の過程等の限られた時期にしか観察されない。ところが、癌、関節リウマチ、加齢性黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の疾患において病的な血管新生が観察され、それらの疾患の病態進展と密接に関係している。血管新生はその促進因子と抑制因子のバランスにより調節されており、それらのバランスが崩れることにより血管新生が発生すると考えられている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
【0003】
血管内皮細胞増殖因子(以下、『VEGF』とする)は、血管内皮細胞表面に存在する受容体(Flt-1、KDR/Flk-1等)に特異的に作用して、血管内皮細胞の増殖、遊走、管腔形成による毛細血管ネットワークの構築を促進する因子であり、血管新生の発生において非常に重要な役割を担っている。そのため、このVEGFを阻害して、血管新生の発生を制御することにより、血管新生が関与する疾患を治療する試みが数多く報告されている。このような治療に用いる薬物として、例えば、インドリン−2−オン誘導体(特許文献1参照)、フタラジン誘導体(特許文献2参照)、キナゾリン誘導体(特許文献3参照)、アントラニル酸アミド誘導体(特許文献4参照)、2−アミノニコチン酸誘導体(特許文献5参照)、4−ピリジルアルキルチオ誘導体(特許文献6参照)等を挙げることができる。
【0004】
しかし、これらの特許文献には、1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する環式化合物に関する記載はなされていない。
【0005】
一方、1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格を有する環式化合物が、特許文献7に報告されている。特許文献7では、これらはチロシンキナーゼ阻害による細胞増殖抑制剤として報告されている。しかしながらその特許文献には活性の詳細なデータが記載されておらず、かつ、本発明化合物の特徴である親水性の置換基の導入も試みられていない。
【非特許文献1】Molecular Medicine vol.35 臨時増刊号 「症候・病態の分子メカニズム」、中山書店、73−74(1998)
【非特許文献2】蛋白質 核酸 酵素 増刊 「最先端創薬」、共立出版、 1182−1187(2000)
【特許文献1】国際公開WO98/50356号パンフレット
【特許文献2】国際公開WO98/35958号パンフレット
【特許文献3】国際公開WO97/30035号パンフレット
【特許文献4】国際公開WO00/27819号パンフレット
【特許文献5】国際公開WO01/55114号パンフレット
【特許文献6】国際公開WO04/078723号パンフレット
【特許文献7】国際公開WO00/75139号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する新規化合物の合成研究及びそれらの化合物の薬理作用を見出すことは非常に興味深い課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する化合物の合成研究を行い、数多くの新規化合物を創製することに成功した。
【0008】
さらに、それらの化合物の薬理作用を種々研究したところ、それらの化合物は血管新生阻害作用を有し、血管新生が関与する疾患の治療剤、特に癌、関節リウマチ、加齢性黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は一般式[I]で表される化合物又はその塩(以下、特記なき限り『本発明化合物』とする)及び本発明化合物を含有する医薬組成物に関する。本発明化合物の医薬用途をより詳しく説明すると、本発明化合物を有効成分とする血管新生が関与する疾患の治療剤に関するものであり、例えば、癌、関節リウマチ、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の治療剤に関するものである。
【0010】
下記一般式[I]で表される化合物又はその塩。
【化1】

【0011】
[式中、環Aはアリール基又は芳香族複素環を示し;
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲノアルキル基を示し;
XはS又はCHを示し;
Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;
とRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;
とRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;
上記した各アルキル基は水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アリール基、芳香族複素環基及び非芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各アリール基はハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、芳香族複素環基及び非芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各芳香族複素環基はハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基及びアルキルカルボニルアミノ基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各非芳香族複素環基はハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基及び非芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい。]
【発明の効果】
【0012】
本発明は医薬として有用な1,4−ベンゾチアジン−3−オン骨格又は3,4−ジヒドロキノリン−2−オン骨格を有する新規化合物又はその塩を提供する。本発明に係る新規環式化合物は、優れた血管新生阻害作用を有し、血管新生が関与する疾患、例えば、癌、関節リウマチ、加齢性黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の治療剤として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
特許請求の範囲及び明細書中で使用される各基は、特許請求の範囲及び明細書全体を通して下記の意味を有するものとする。
【0014】
『ハロゲン原子』とはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を示す。
【0015】
『アルキル』とは炭素原子数1〜6個の、直鎖又は分枝のアルキルを示す。具体例としてメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル等が挙げられる。
【0016】
『シクロアルキル』とは炭素原子数3〜8個のシクロアルキルを示す。具体例としてシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。
【0017】
『アリール』とは炭素原子数6〜14個の、単環式芳香族炭化水素又は2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族炭化水素を示す。また、それら単環式芳香族炭化水素又は2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族炭化水素とシクロアルカン環の縮合により形成される縮合多環式炭化水素も本願発明の『アリール』に含まれる。単環式芳香族炭化水素の具体例としてフェニルが、縮合多環式芳香族炭化水素の具体例としてナフチル、アントリル、フェナントリル等が、縮合多環式炭化水素の具体例としてインダニル、テトラヒドロナフチル、テトラヒドロアントリル等が挙げられる。
【0018】
『芳香族複素環』とは1又は複数のヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、硫黄原子)を環内に有する単環式芳香族複素環又は2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族複素環を示す。
【0019】
単環式芳香族複素環の具体例として、ピロール、フラン、チオフェン、ピリジン等の環内に1個のヘテロ原子を有する芳香族複素環;イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール等のアゾール系芳香族複素環;ピラジン、ピリミジン等の環内に2個の窒素原子を有する芳香族複素環等が、2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族複素環の具体例として、インドール、イソインドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、チアントレン、フェノキサチン、フェナントロリン等の縮合芳香族複素環等が挙げられる。
【0020】
『非芳香族複素環』とは1又は複数のヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、硫黄原子)を環内に有する単環式非芳香族複素環又は2環式若しくは3環式の縮合多環式非芳香族複素環を示す。
【0021】
単環式非芳香族複素環の具体例として、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、アゼパン、テトラヒドロピラン、ホモピペラジン等の環内に1個のヘテロ原子を有する飽和非芳香族複素環;イミダゾリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ホモピペリジン、ホモモルホリン等の環内に2個のヘテロ原子を有する飽和非芳香族複素環;ピロリン、ジヒドロフラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロピラン、ピラン等の環内に1個のヘテロ原子を有する不飽和非芳香族複素環;イミダゾリン、オキサゾリン、チアゾリン、ピラゾリン等の2個のヘテロ原子を有する不飽和非芳香族複素環等が、2環式若しくは3環式の縮合多環式非芳香族複素環の具体例として、クロマン、インドリン、イソインドリン、キサンチン等が挙げられる。
【0022】
『アルコキシ』とは炭素原子数1〜6個の、直鎖又は分枝のアルコキシを示す。具体例としてメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ等が挙げられる。
【0023】
『アルキルアミノ』とは炭素原子数1〜6個のモノアルキルアミノ又は炭素原子数2〜12個のジアルキルアミノを示す。モノアルキルアミノの具体例としてメチルアミノ、エチルアミノ、ヘキシルアミノ等が、ジアルキルアミノの具体例としてエチルメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジヘキシルアミノ等が挙げられる。
【0024】
『アルキルカルボニル』とは炭素原子数2〜7個の、直鎖又は分枝のアルキルカルボニルを示す。具体例としてメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソペンチルカルボニル等が挙げられる。
【0025】
『アルキルオキシカルボニル』とは炭素原子数2〜7個の、直鎖又は分枝のアルキルオキシカルボニルを示す。具体例としてメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソペントキシカルボニル等が挙げられる。
【0026】
『アルキルカルボニルアミノ』とは炭素原子数2〜7個のモノアルキルカルボニルアミノ又は炭素原子数4〜14のジアルキルカルボニルアミノを示す。モノアルキルカルボニルアミノの具体例としてメチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ヘキシルカルボニルアミノ等が、ジアルキルカルボニルアミノの具体例としてエチルメチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノ、ジヘキシルカルボニルアミノ等が挙げられる。
【0027】
『ヒドロキシアルキル』とは、1又は複数の水酸基を置換基として有するアルキルを示す。
【0028】
『ハロゲノアルキル』とは、同一又は異なる1又は複数のハロゲン原子を置換基として有するアルキルを示す。
【0029】
『ハロゲノ芳香族複素環』とは、同一又は異なる1又は複数のハロゲン原子を置換基として有する芳香族複素環を示す。
【0030】
『ハロゲノアルキル芳香族複素環』とは、同一又は異なる1又は複数のハロゲノアルキル基を置換基として有する芳香族複素環を示す。
【0031】
『アミノ芳香族複素環』とは、1又は複数のアミノ基を置換基として有する芳香族複素環を示す。
【0032】
本発明化合物が遊離の、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基又はアルキルカルボニルアミノ基を置換基として有する場合、それらの置換基は保護基で保護されていてもよい。また、芳香族複素環基又は非芳香族複素環が遊離の窒素原子を有する場合も、該窒素原子は保護基で保護されていてもよい。
【0033】
『遊離のヒドロキシ基の保護基』とは、メチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、4−メトキシフェニルメチル基、アリル基等の置換若しくは無置換アルキル基、又は無置換アルケニル基;3−ブロモテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等の置換若しくは無置換非芳香族複素環基;アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基等の置換若しくは無置換アルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換アリールカルボニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、p−ニトロフェニルオキシカルボニル基等の置換若しくは無置換アルキルオキシカルボニル基、無置換アルケニルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換アリールオキシカルボニル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等の置換シリル基;等の遊離のヒドロキシ基の保護基として汎用されるものを示す。
【0034】
『遊離のアミノ基、遊離のアルキルアミノ基、遊離のアルキルカルボニルアミノ基、遊離の窒素原子を有する芳香族複素環基又は遊離の窒素原子を有する非芳香族複素環基の保護基』とは、アリル基等の無置換アルケニル基;ホルミル基等のヒドロカルボニル基;アセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基、ピコリノイル基等の置換若しくは無置換アルキルカルボニル基、置換若しくは無置換アリールカルボニル基、又は無置換芳香族複素環カルボニル基;メトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基等の置換若しくは無置換アルキルオキシカルボニル、又は置換若しくは無置換アリールオキシカルボニル基;メチルスルホニル基、ベンジルスルホニル基、フェニルスルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル基、トリルスルホニル基、2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル基等の置換若しくは無置換アルキルスルホニル基、又は置換若しくは無置換アリールスルホニル基;等の遊離のアミノ基、遊離のアルキルアミノ基、遊離のアリールアミノ基、遊離の窒素原子を有する芳香族複素環基又は遊離の窒素原子を有する非芳香族複素環基の保護基として汎用されるものを示す。
【0035】
前記の置換アルキル基、置換非芳香族複素環基、置換アルキルカルボニル基、置換アリールカルボニル基、置換アルキルオキシカルボニル基、置換アリールオキシカルボニル基、置換シリル基、置換アルキルスルホニル基又は置換アリールスルホニル基は、それぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、ハロゲノアリール基、アルコキシアリール基及びニトロ基から選択される1又は複数の基で置換された、アルキル基、非芳香族複素環基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シリル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基を示す。
【0036】
本発明でいう『複数の基』は、それぞれの基が同一でも異なっていてもよく、又、好ましくは2又は3の基を、より好ましくは2の基を示す。
【0037】
また、本発明でいう『基』には、水素原子、ハロゲン原子及びオキソ配位子も含まれる。
【0038】
本発明化合物における『塩』とは、医薬として許容される塩であれば特に制限はなく、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2−エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸等の有機酸との塩、臭化メチル、ヨウ化メチル等の四級アンモニウム塩、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンとの塩、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、鉄、亜鉛等との金属塩、アンモニアとの塩、トリエチレンジアミン、2−アミノエタノール、2,2−イミノビス(エタノール)、1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−2−D−ソルビトール、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、プロカイン、N,N−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン等の有機アミンとの塩等が挙げられる。
【0039】
本発明化合物に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。
【0040】
また、本発明化合物は水和物又は溶媒和物の形態をとっていてもよい。
【0041】
さらに、本発明化合物にプロトン互変異性が存在する場合には、それらの互変異性体も本発明の範囲に含まれる。
【0042】
一般式[I]中の波線は、その結合する二重結合の立体がE体もしくはZ体であることを表わす。
【0043】
『RとRが一緒になって非芳香族複素環を形成する』とは、RとRが一緒になって単結合或いはヘテロ原子を介して非芳香族複素環を形成することである。単結合を介して形成された非芳香族複素環は上述の具体例に示したものであって良いが、代表的な例はピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環などであり、ヘテロ原子を介して形成された非芳香族複素環も上述の具体例に示したものであって良いが、代表的な例はモルホリン環、ピペラジン環などである。
【0044】
(a)本発明化合物における好ましい例として、一般式[I]で示される化合物において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0045】
(a1)環Aはベンゼン環又はチオフェン環を示し;及び/又は
(a2)環Aはハロゲン原子で置換されてもよく;及び/又は
(a3)Rは水素原子又はハロゲノアルキル基を示し;及び/又は
(a4)XはS又はCHを示し;及び/又は
(a5)Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;及び/又は
(a6)RとRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;及び/又は
(a7)RとRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;及び/又は
(a8)上記で規定したアルキル基は水酸基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;及び/又は
(a9)上記で規定したアリール基はニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基及びアルキルオキシカルボニル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;及び/又は
(a10)上記で規定した芳香族複素環基はアルキル基及びハロゲノアルキル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;及び/又は
(a11)上記で規定した非芳香族複素環基はアルキル基、アルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい。
【0046】
すなわち、一般式[I]で示される化合物において、上記(a1)、(a2)、(a3)、(a4)、(a5)、(a6)、(a7)、(a8)、(a9)、(a10)及び(a11)から選択される1又は2以上の各組合せからなる化合物またはその塩。
【0047】
(b)本発明化合物におけるより好ましい例として、一般式[I]で示される化合物において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0048】
(b1)環Aはベンゼン環又はチオフェン環を示し;
環Aがベンゼン環の場合、該ベンゼン環はハロゲン原子で置換されてもよく;及び/又は
(b2)Rは水素原子又はハロゲノアルキル基を示し;及び/又は
(b3)XはS又はCHを示し;及び/又は
(b4)Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;及び/又は
(b5)RとRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;及び/又は
(b6)R又はRがアルキル基の場合、該アルキル基は水酸基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基、アルコキシアリール基、芳香族複素環基及びハロゲノアルキル芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;及び/又は
(b7)R又はRがアリール基の場合、該アリール基はニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基及びアルキルオキシカルボニル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;及び/又は
(b8)R又はRが芳香族複素環基の場合、該芳香族複素環基はアルキル基で置換されてもよく;及び/又は
(b9)R又はRが非芳香族複素環基の場合、該非芳香族複素環基はアルキルオキシカルボニル基で置換されてもよく;及び/又は
(b10)RとRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;及び/又は
(b11)RとRが一緒になって非芳香族複素環を形成する場合、該非芳香族複素環はアルキル基、アルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい。
【0049】
すなわち、一般式[I]で示される化合物において、上記(b1)、(b2)、(b3)、(b4)、(b5)、(b6)、(b7)、(b8)、(b9)、(b10)及び(b11)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩。
【0050】
(c)本発明化合物における特に好ましい例として、一般式[I]で示される化合物において、各基が下記に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0051】
(c1)環Aはベンゼン環、フルオロベンゼン環又はチオフェン環を示し;及び/又は
(c2)Rは水素原子又はトリフルオロメチル基を示し;及び/又は
(c3)XはS又はCHを示し;及び/又は
(c4)Yは水酸基、tert−ブトキシ基、ヒドロキシアミノ基、tert−ブトキシアミノ基、ピリジン−2−イルメチルアミノ基、ピリジン−3−イルメチルアミノ基、ピリジン−4−イルメチルアミノ基、2−トリフルオロメチルピリジン−5−イルメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、4−メトキシベンジルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、3−メトキシカルボニルプロピルアミノ基、N−エチル−N−ピリジン−3−イルメチルアミノ基、N−エチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロペンタンアミノ基、フェニルアミノ基、3−ヒドロキシメチルフェニルアミノ基、4−プロピルフェニルアミノ基、4−メトキシフェニルアミノ基、4−メチルカルボニルフェニルアミノ基、4−メトキシカルボニルフェニルアミノ基、4−ニトロフェニルアミノ基、3,5−ジメトキシフェニルアミノ基、ピリジン−2−イルアミノ基、ピリジン−4−イルアミノ基、5−メチルピリジン−2−イルアミノ基、ピペリジン−4−イルアミノ基、1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イルアミノ基、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、4−ピリミジン−2−イルピペラジン−1−イル基、4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル基、モルフォリン−4−イル基、アゼパン−1−イル基又は1−ヒドロキシ−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン−2−イルアミノ基を示す。
【0052】
すなわち、一般式[I]で示される化合物において、上記(c1)、(c2)、(c3)及び(c4)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩。
【0053】
(d)本発明化合物における特に好ましい具体例として、下記の化合物又はその塩が挙げられる。
【0054】
・(2E)−tert−ブチル 3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)―3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・2−(4−((E)−3−オキソ−3−(ピペリジン−1−イル)プロペン−1−イル)ベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−2−イル)アクリルアミド、
・メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)ベンゾエート、
・(2E)−N−シクロペンチル−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−ペンチルアクリルアミド、
・(2E)−N−(4−メトキシフェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)酪酸、
・(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・3−(4−((E)−3−(アゼパン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)ベンジリデン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、
・(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−4−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(4−アセチルフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(4−プロピルフェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−tert−ブトキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−ヒドロキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(5−メチルピリジン−2−イル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−フェニルアクリルアミド、
・(2E)−N−(4−ニトロフェニル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−ベンジル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(4−メトキシベンジル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−エチル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)アクリルアミド、
・tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド)ピペリジン−1−カルボキシレート、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピペリジン−4−イル)アクリルアミド 塩酸塩、
・tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリロイル)ピペラジン−1−カルボキシレート、
・2−((4−((E)−3−オキソ−3−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−((S)−1−ヒドロキシ−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン−2−イル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)アクリルアミド、
・2−((4−((E)−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−モルホリノ−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−(3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−オキソ−3−(ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン 塩酸塩、及び
・(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド。
【0055】
本発明化合物は、以下の方法により製造することができる。尚、個々の具体的な製造方法については、後述の実施例[製造例の項]で詳細に説明する。また、下記の合成経路中で使用されているHalはハロゲン原子を示す。
【0056】
本発明化合物は以下に示す経路A〜Dからなる主合成経路により、適宜条件などを使い分けて製造される。
【0057】
本発明化合物(I)は、合成経路Aに従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(II)と一級又は二級のアミン(III)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)等の有機溶媒中、TFPレジン(J.Comb.Chem.,2000,2,691−697)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスフェート(HATU)等の水溶性カルボジイイミド(WSC)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(以下DIEAと略す)等の塩基存在下、室温から80℃で、1時間から24時間反応させることで化合物(I)を得ることが出来る。
【0058】
合成経路A
【化2】

【0059】
本発明化合物(II)は、合成経路Bに従い製造することができる。すなわち、本発明化合物(IV)をジオキサン等の有機溶媒中室温で、塩化水素と1時間から24時間反応させることで化合物(II)が得られる。
【0060】
合成経路B
【化3】

【0061】
本発明化合物(IV)は、合成経路Cに従い製造することができる。すなわち、化合物(V)と化合物(VI)(例えば、アクリル酸t−ブチルエステル)をDMF等の有機溶媒中、触媒量の酢酸パラジウムとトリフェニルホスフィンなどの配位子、及びDIEA等の塩基存在下、室温から100℃で、1時間から24時間反応させることで本発明化合物(IV)を得ることが出来る。
【0062】
合成経路C
【化4】

【0063】
化合物(V)は、合成経路Dに従い製造することができる。すなわち、化合物(VII)とアルデヒド(VIII)をメタノール等の有機溶媒中、ナトリウムメトキシド等の塩基存在下、1時間から24時間加熱還流させることで化合物(V)を得ることが出来る。
【0064】
合成経路D
【化5】

【0065】
前記の合成経路により製造した本発明化合物は、汎用されている技術により、前述した塩、水和物又は溶媒和物の形態とすることもできる。
【0066】
本発明化合物の有用性を見出すため、薬物の血管新生阻害効果を評価する方法であるVEGF誘発HUVEC増殖反応評価系(HUVEC:正常ヒトさい帯静脈由来血管内皮細胞)を使用して、本発明化合物の細胞増殖阻害効果試験を実施し、その血管新生阻害効果を評価した。その詳細については、後述の実施例[薬理試験の項]で説明するが、本発明化合物は優れた細胞増殖阻害作用を示し、血管新生阻害効果を有することを見出した。
【0067】
前述したように血管新生は癌、関節リウマチ、加齢性黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬、粥状動脈硬化等の疾患と深く関係していることが報告されている。したがって、本発明化合物は、血管新生が関与するそれら疾患の治療剤として非常に期待されるものである。
【0068】
本発明化合物は経口でも、非経口でも投与することができる。投与剤型として、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、軟膏、点眼剤、眼軟膏等が挙げられ、それらは汎用される技術を使用して製剤化することができる。
【0069】
例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤は、乳糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等の賦形剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等のコーティング剤、パラオキシ安息香酸エチル、ベンジルアルコール等の安定化剤、甘味料、酸味料、香料等の矯味矯臭剤等を必要に応じて使用して、調製することができる。
【0070】
また、注射剤、点眼剤等の非経口剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、塩化カリウム、ソルビトール、マンニトール等の等張化剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸,氷酢酸、トロメタモール等の緩衝化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベン、塩化ベンゾトニウム、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、クロロブタノール等の防腐剤等、塩酸、クエン酸、リン酸、氷酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、ベンジルアルコール等の無痛化剤等を必要に応じて使用し、調製することができる。
【0071】
本発明化合物の投与量は、症状、年齢、剤型等により適宜選択して使用することができる。例えば、経口剤では通常1日当たり0.01〜1000mg、好ましくは1〜100mgを1回又は数回に分けて投与することができる。また、点眼剤は通常0.0001%〜10%(w/v)、好ましくは0.01%〜5%(w/v)の濃度のものを1回又は数回に分けて投与することができる。
【0072】
[製造例]
参考例1
2−(4−ブロモベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(参考化合物1−1)
【化06】

【0073】
2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(3.0g、18mmol)とp−ブロモベンズアルデヒド(5.0g、27mmol)のメタノール溶液(10mL)にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、18mL)を加えた。反応液を一晩還流させた。反応液を室温まで冷却し析出した固体をろ取した。減圧下乾燥させ標記参考化合物4.1gを無色固体として得た(収率67%)。
【0074】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 7.03(ddd,J = 7.8,7.8,1.2 Hz,1H),7.08(dd,J = 7.8,1.2 Hz,1H),7.20(dd,J = 7.8,1.2,1.2 Hz,1H),7.33(ddd,J = 7.8,7.8,1.2 Hz,1H),7.63(d,J = 8.5 Hz,2H),7.71(d,J = 8.5 Hz,2H),7.76(s,1H),11.11(s,1H)
以下、市販化合物及び既知化合物から選択される化合物を用いて、参考化合物1−1の製造方法に準じ、参考化合物1−2〜7を得た。
【0075】
2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(参考化合物1−2)
【化07】

【0076】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 7.01(m,1H),7.06(d,J = 7.9 Hz,1H),7.19(m,1H),7.27−7.33(m,3H),7.54(d,J = 7.9 Hz,1H),7.85(s,1H),11.03(s,1H)
3−(4−ブロモベンジリデン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(参考化合物1−3)
【化08】

【0077】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.81(s,2H),7.14(brt,J = 8.0 Hz,1H),7.26(d,J = 8.5 Hz,2H),7.28(brd,J = 7.8 Hz,1H),7.45(brt,J = 7.8 Hz,1H),7.48(d,J = 8.5 Hz,2H),7.60(brd,J = 8.0 Hz,1H),7.71(s,1H),11.81(brs,1H)
3−(2−ブロモベンジリデン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(参考化合物1−4)
【化09】

【0078】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.84(s,2H),7.16(brt,J = 8.0 Hz,1H),7.25−7.34(m,3H),7.40(brd,J = 8.0 Hz,1H),7.46(brt,J = 8.0 Hz,1H),7.51(s,1H),7.60(brd,J = 8.0 Hz,1H),7.77(s,1H),11.81(s,1H)
2−((4−ブロモチオフェン−2−イル)メチレン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(参考化合物1−5)
【化10】

【0079】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 7.04−7.10(m,1H),7.23(m,1H),7.40(brd,J = 8.0 Hz,1H),7.46(brt,J = 8.0 Hz,1H),7.51(s,1H),7.60(brd,J = 8.0 Hz,1H),7.77(s,1H),11.81(s,1H)
2−((4−ブロモチオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(参考化合物1−6)
【化11】

【0080】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 7.35−7.40(m,2H),7.66−7.68(m,2H),8.03(s,1H),8.04(t,J = 0.6 Hz,1H),11.30(s,1H)
3−((4−ブロモチオフェン−2−イル)メチレン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(参考化合物1−7)
【化12】

【0081】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.02(s,2H),6.97(d,J = 1.5 Hz,1H),7.17(ddd,J = 8.3,8.3,1.2 Hz,1H),7.30(d,J = 8.3 Hz,1H),7.46(d,J = 1.5 Hz,1H),7.47(ddd,J = 8.3,7.8,1.2 Hz,1H),7.63(dd,J = 7.8,1.2 Hz,1H),7.84(s,1H),11.88(s,1H)
実施例0
(2E)−tert−ブチル 3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート(化合物0−1)
【化13】

【0082】
2−(4−ブロモベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(3.1g、9.3mmol、参考化合物1−1)、酢酸パラジウム(210mg、0.93mmol)とトリ(0‐トリル)ホスフィン(570mg、1.8mmol)の入った反応容器を窒素ガスで置換した。反応容器にDMF(50mL)、DIEA(3.3mL、19mmol)、アクリル酸tert−ブチル(6.8mL、46mmol)を加え、60℃で一晩加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却しクロロホルム(100mL)を用いてセライトろ過した。ろ液をクロロホルム(100mL)で希釈し、飽和食塩水(200mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を水でろ取し、エタノールで洗浄し、減圧下乾燥して標記参考化合物3.4gを黄色固体として得た(収率96%)。
【0083】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 1.48(s,9H),6.61(d,J = 15.9 Hz,1H),7.04(ddd,J = 8.5,7.1,1.2 Hz,1H),7.06(dd,J = 7.1,1.2 Hz,1H),7.21(ddd,J = 8.5,7.1,1.2 Hz,1H),7.36(dd,J = 7.1,1.2 Hz,1H),7.59(d,J = 15.9 Hz,1H),7.72(d,J = 8.5 Hz,2H),7.81(s,1H),7.83(d,J = 8.5 Hz,2H),11.10(s,1H)
以下、参考化合物1−2〜7、市販化合物及び既知化合物から選択される化合物を用いて、化合物0−1の製造方法に準じ、化合物0−2〜7を得た。
【0084】
(2E)−tert−ブチル 3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート(化合物0−2)
【化14】

【0085】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.49(s,9H),6.69(d,J = 15.9 Hz,1H),7.01(m,1H),7.06(dd,J = 7.9,1.2 Hz,1H),7.19(m,1H),7.31(d,J = 7.3 Hz,1H),7.39(dd,J = 7.9,1.2 Hz,1H),7.45(d,J = 1.2 Hz,1H),7.57(d,J = 15.9 Hz,1H),7.65(d,J = 7.9 Hz,1H),7.96(s,1H),11.04(s,1H)
(2E)−tert−ブチル 3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート(化合物0−3)
【化15】

【0086】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 1.48(s,9H),3.86(s,2H),6.46(d,J = 15.9 Hz,1H),7.14(t,J = 8.3 Hz,1H),7.29(d,J = 8.3 Hz,1H),7.33(d,J = 8.1 Hz,2H),7.44(t,J = 8.3 Hz,1H),7.52(d,J = 15.9 Hz,1H),7.59(d,J = 8.3 Hz,1H),7.61(d,J = 8.1 Hz,2H),7.61(s,1H),11.80(s,1H)
(2E)−tert−ブチル 3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート(化合物0−4)
【化16】

【0087】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 1.42(s,9H),3.96(s,2H),6.38(d,J = 15.9 Hz,1H),7.11(m,1H),7.28−7.50(m,7H),7.77(d,J = 15.9 Hz,1H),7.78(d,J = 7.8 Hz,1H),11.89(s,1H)
(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート(化合物0−5)
【化17】

【0088】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.48(s,9H),6.43(d,J = 15.9 Hz,1H),7.07(m,1H),7.23(m,1H),7.41(d,J = 7.3 Hz,2H),7.55(d,J = 15.9 Hz,1H),7.95(s,1H),7.96(s,1H),8.26(s,1H),11.07(s,1H)
(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート(化合物0−6)
【化18】

【0089】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.49(s,9H),6.43(d,J = 15.9 Hz,1H),7.36−7.39(m,2H),7.55(d,J = 15.9 Hz,1H),7.65(s,1H),7.98−8.00(m,2H),8.29(s,1H),11.21(s,1H)
(2E)−tert−ブチル 3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート(化合物0−7)
【化19】

【0090】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.46(s,9H),4.01(s,2H),6.25(d,J = 15.9 Hz,1H),7.16(m,1H),7.30(d,J = 8.2 Hz,1H),7.34(s,1H),7.45(d,J = 15.9 Hz,1H),7.62(d,J = 7.6 Hz,1H),7.74(s,1H),7.75(s,1H),7.81(s,1H),11.87(s,1H)
実施例1
(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸(化合物1−1)
【化20】

【0091】
(2E)−tert−ブチル 3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート(3.5g、9.2mmol、化合物0−1)のジオキサン懸濁液(25mL)に4M塩化水素ジオキサン溶液(25mL、100mmol)とDMF(10mL)を加えた。反応溶液を室温にて一晩攪拌し、析出した固体をろ取した。減圧下乾燥すると標的化合物が無色粉末で2.7g得られた(収率93%)。
【0092】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 6.63(d,J = 15.9 Hz,1H),7.04(brt,J = 8.5 Hz,1H),7.07(brd,J = 8.5 Hz,1H),7.21(brt,J = 8.5 Hz,1H),7.36(brd,J = 7.1 Hz,1H),7.63(d,J = 15.9 Hz,1H),7.73(d,J = 8.6 Hz,2H),7.81(s,1H),7.82(d,J = 8.5 Hz,2H),11.09(s,1H),12.47(s,1H)
以下、化合物0−2〜7、市販化合物及び既知化合物から選択される化合物を用いて、化合物1−1の製造方法に準じ、化合物1−2〜7を得た。
【0093】
(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸(化合物1−2)
【化21】

【0094】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 6.69(d,J = 15.9 Hz,1H),7.01(m,1H),7.06(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.18(m,1H),7.30(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.40(d,J = 7.9 Hz,1H),7.45(d,J = 0.9 Hz,1H),7.62(d,J = 15.9 Hz,1H),7.66(d,J = 7.9 Hz,1H),7.96(s,1H),11.04(s,1H),12.49(brs,1H)

(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸(化合物1−3)
【化22】

【0095】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 3.86(s,2H),6.48(d,J = 15.9 Hz,1H),7.14(t,J = 8.3 Hz,1H),7.29(d,J = 8.3 Hz,1H),7.34(d,J = 8.1 Hz,2H),7.44(t,J = 8.3 Hz,1H),7.56(d,J = 15.9 Hz,1H),7.59(d,J = 8.3 Hz,1H),7.61(d,J = 8.1 Hz,2H),7.72(s,1H),11.81(s,1H),12.34(s,1H)
(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸(化合物1−4)
【化23】

【0096】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.96(s,2H),5.60(brs,1H),6.41(d,J = 15.9 Hz,1H),7.11(m,1H),7.27−7.38(m,4H),7.41(dd,J = 9.8,1.2 Hz,1H),7.43(m,1H),7.50(d,J = 8.1 Hz,1H),7.78(d,J = 8.5 Hz,1H),7.81(d,J = 15.9 Hz,1H),11.89(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸(化合物1−5)SA15239
【化24】

【0097】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 6.42(d,J = 15.9 Hz,1H),7.03−7.11(m,2H),7.23(m,1H),7.41(d,J = 7.8 Hz,1H),7.59(d,J = 15.9 Hz,1H),7.95(s,1H),8.00(s,1H),8.25(s,1H),11.06(s,1H),12.40(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)―3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸(化合物1−6)
【化25】

【0098】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 6.43(d,J = 15.9 Hz,1H),7.37−7.39(m,2H),7.59(d,J = 15.9 Hz,1H),7.67(d,J = 8.9 Hz,1H),7.99(d,J = 0.6 Hz,1H),8.01(s,1H),8.28(s,1H),11.26(s,1H),12.42(s,1H)
(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸(化合物1−7)
【化26】

【0099】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.02(s,2H),6.26(d,J = 15.9 Hz,1H),7.16(m,1H),7.31−7.34(m,2H),7.45(m,1H),7.49(d,J = 15.9 Hz,1H),7.63(dd,J = 7.8,1.2 Hz,1H),7.74(d,J = 1.5 Hz,1H),7.81(s,1H),9.70(brs,1H),11.88(s,1H)
実施例2
(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−1)
【化27】

【0100】
(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸(320mg、1.0mmol、化合物1−1)のDMF溶液(10mL)にジイソプロピルカルボジイミド(320μL,2.0mmol)、ジメチルアミノピリジン(13mg、0.10mmol)とTFPレジン(500mg)を加え室温から80℃にて24時間撹拌した。レジンを10mLのDMF、テトラヒドロフラン、塩化メチレンで順に2回ずつ洗浄した後乾燥した。DMF(1mL)にレジン(100mg,理論値0.1mmol)と3−アミノメチルピリジン(7.0mg,0.069mmol)を室温にて加え24時間撹拌した。反応液をろ過した後、レジンを2mLの塩化メチレン、DMF、塩化メチレンで順に2回ずつ洗浄した。洗浄液とろ液を一緒にし減圧下濃縮すると標的化合物22mgが黄色固体として得られた(収率54%)。
【0101】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.44(d,J = 5.9 Hz,2H),6.75(d,J = 15.9 Hz,1H),7.01−7.09(m,2H),7.21(m,1H),7.33−7.40(m,2H),7.52(d,J = 15.9 Hz,1H),7.69−7.76(m,5H),7.80(s,1H),8.48(dd,J = 4.9,1.7 Hz,1H),8.55(d,J = 1.7 Hz,1H),8.75(t,J = 5.6 Hz,1H),11.08(s,1H)
以下、化合物1−1〜7、市販化合物及び既知化合物から選択される化合物を用い
て、化合物2−1の製造方法に準じ、化合物2−2〜44を得た。
【0102】
2−(4−((E)−3−オキソ−3−(ピペリジン−1−イル)プロペン−1−イル)ベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(化合物2−2)
【化28】

【0103】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.45−1.60(m,6H),3.49−3.57(m,2H),3.60−3.69(m,2H),7.03(dd,J = 7.6,7.6 Hz,1H),7.08(d, J = 7.1 Hz,1H),7.20(ddd,J = 7.6,7.1,1.5 Hz,1H),7.32−7.36(m,2H),7.51(d,J = 15.4 Hz,1H),7.71(d,J = 8.3 Hz,2H),7.81(s,1H),7.85 (d,J = 8.3 Hz,2H),11.07(s,1H)
(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−2−イル)アクリルアミド(化合物2−3)
【化29】

【0104】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 7.00−7.15(m,4H),7.21(ddd,J = 7.8,7,8,1.4 Hz,1H),7.35(d,J = 7.8 Hz,1H),7.67(d,J = 15.9 Hz,1H),7.72−7.83(m,6H),8.25(d,J = 8.3 Hz,1H),8.36(ddd,J = 4.9,1.7,0.8 Hz,1H),10.75(s,1H),11.09(s,1H)
メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)ベンゾエート(化合物2−4)
【化30】

【0105】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.84(s,3H),6.92(d,J = 15.8 Hz,1H),7.04(ddd,J = 8.2,7.6,1.2 Hz,1H),7.08(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.21(ddd,J = 7.6,7.6,1.2 Hz,1H),7.36(d,J = 7.6 Hz,1H),7.68(d,J = 15.8 Hz,1H),7.78(s,4H),7.82(s,1H),7.85(d,J = 8.8 Hz,2H),7.96(d,J = 8.8 Hz,2H),10.61(s,1H),11.10(s,1H)
(2E)−N−シクロペンチル−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−5)
【化31】

【0106】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.38−1.44(m,2H),1.50−1.58(m,2H),1.62−1.70(m,2H),1.80−1.88(m,2H),4.11(m,1H),6.68(d,J = 15.6 Hz,1H),7.03(dd,J = 7.7,7.3 Hz,1H),7.07(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.21(ddd,J = 8.2,7.3,1.2 Hz,1H),7.35(d,J = 7.7 Hz,1H),7.44(d,J = 15.6 Hz,1H),7.67(d,J = 8.3 Hz,2H),7.72(d,J = 8.3 Hz,2H),7.83(s,1H),8.13(d,J = 7.4 Hz,1H),11.08(s,1H)
(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−ペンチルアクリルアミド(化合物2−6)
【化32】

【0107】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 0.88(t,J = 7.0 Hz,3H),1.42−1.50(m,2H),1.90−1.95(m,4H),3.13−3.18(m,2H),6.68(d,J = 15.9 Hz,1H),7.03(dd,J = 7.9,7.3 Hz,1H),7.07(d,J = 7.9 Hz,1H),7.21(dd,J = 7.9,7.3 Hz,1H),7.35(d,J = 7.9 Hz,1H),7.46(d,J = 15.8 Hz,1H),7.68(d,J = 8.3 Hz,2H),7.73(d,J = 8.3 Hz,2H),7.80(s,1H),8.15(t,J = 5.6 Hz,1H),11.08(s,1H)
(2E)−N−(4−メトキシフェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−7)
【化33】

【0108】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.74(s,3H),6.92(d,J = 15.8 Hz,1H),6.93(d, J = 8.8 Hz,2H),7.04(ddd,J = 8.2,7.6,1.2 Hz,1H),7.08(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.21(ddd,J = 7.6,7.6,1.2 Hz,1H),7.35(d,J = 7.6 Hz,1H),7.59(d,J = 15.8 Hz,1H),7.63(d,J = 8.8 Hz,2H),7.75(s,4H),7.82(s,1H),10.19(s,1H),11.10(s,1H)
(2E)−N−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−8)
【化34】

【0109】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.50(d,J = 5.8 Hz,2H),5.22(t,J = 5.8 Hz,1H),6.92(d,J = 15.8 Hz,1H),7.03(dd,J = 7.9,7.3 Hz,1H),7.08(dd,J = 8.2,1.2 Hz,1H),7.21(dd,J = 7.9,7.3 Hz,1H),7.34−7.41(m,2H),7.60−7.66(m,2H),7.72−7.82(m,6H),8.58(d,J = 6.8,1.5 Hz,1H),10.19(s,1H),11.10(s,1H)
メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)酪酸(化合物2−9)
【化35】

【0110】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.69−1.73(m,2H),2.33−2.38(m,2H),3.18−3.22(m,2H),3.60(s,3H),6.68(d,J = 15.8 Hz,1H),7.04(dd,J = 7.6,7.3 Hz,1H),7.08(d,J = 7.3 Hz,1H),7.21(dd,J = 7.6,7.3 Hz,1H),7.36(dd,J = 7.3 Hz,1H),7.45(d,J = 15.8 Hz,1H),7.73(d,J = 8.2 Hz,2H),7.81(s,1H),7.82(d,J = 8.2 Hz,2H),8.20−8.21(m,1H),11.08(s,1H)
(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−10)
【化36】

【0111】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.44(d,J = 5.8 Hz,2H),6.78(d,J = 15.9 Hz,1H),7.01(m,1H),7.01(dd,J = 7.9,1.2 Hz,1H),7.19(m,1H),7.29−7.32(m,2H),7.38(dd,J = 7.9,4.3 Hz,1H),7.51(d,J = 15.9 Hz,1H),7.68(d,J = 8.2 Hz,1H),7.74(d,J = 7.9 Hz,2H),7.96(s,1H),8.48(dd,J = 4.6,1.5 Hz,1H),8.54(d,J = 1.5 Hz,1H),8.73(t,J = 5.8 Hz,1H),11.02(s,1H)
(2E)−N−シクロプロピル−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−11)
【化37】

【0112】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 0.45−0.50(m,2H),0.65−0.70(m,2H),2.78(m,1H),6.63(d,J = 15.9 Hz,1H),6.90−7.10(m,2H),7.15(m,1H),7.27−7.35(m,3H),7.45(d,J = 15.9 Hz,1H),7.67(d,J = 8.6 Hz,1H),7.95(s、1H),8.25(d,J = 4.6 Hz,1H),11.03(s,1H)
(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−12)
【化38】

【0113】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 3.85(s,2H),4.41(d,J = 5.9 Hz,2H),6.62(d,J = 15.8 Hz,1H),7.14(t,J = 7.3 Hz,1H),7.27−7.51(m,8H),7.59(d,J = 7.5 Hz,1H),7.69(d,J = 7.9 Hz,1H),7.71(s,1H),8.46(dd,J = 4.8,1.7 Hz,1H),8.52(d,J = 1.7 Hz,1H),8.66(t,J = 5.9 Hz,1H),11.81(s,1H)
(2E)−N−シクロプロピル−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−13)
【化39】

【0114】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 0.42−0.46(m,2H),0.64−0.69(m,2H),2.75(m,1H),3.84(s,2H),6.48(d,J = 15.9 Hz,1H),7.14(m,1H),7.28−7.50(m,7H),7.58(d,J = 7.6 Hz,1H),7.72(s,1H),8.16(d,J = 4.6 Hz,1H),11.80(s,1H)
3−(4−((E)−3−(アゼパン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)ベンジリデン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(化合物2−14)
【化40】

【0115】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 1.45−1.50(m,4H),1.60−1.70(m,4H),3.50(t,J = 6.3 Hz,2H),3.64(t,J = 6.3 Hz,2H),3.85(s,2H),7.09(d,J = 15.6 Hz,1H),7.14(m,1H),7.29(d,J = 8.1 Hz,1H),7.33(d,J = 8.1 Hz,2H),7.45(m,1H),7.46(d,J = 15.6 Hz,1H),7.58(d,J = 7.8 Hz,1H),7.62(d,J = 8.1 Hz,2H),7.68(s,1H),11.80(s,1H)
(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−15)
【化41】

【0116】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 3.70(s,6H),3.86(s,2H),6.22(s,1H),6.77(d,J = 15.6 Hz,1H),6.94(s,2H),7.13(s,1H),7.25−7.80(m,9H),10.13(s,1H),11.80(s,1H)
(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−4−イル)アクリルアミド(化合物2−16)
【化42】

【0117】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 3.86(s,2H),6.22(s,1H),6.78(d,J = 15.6 Hz,1H),7.13(s,1H),7.25−7.80(m,12H),10.92(s,1H),11.80(s,1H)
(2E)−N−(4−アセチルフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−17)
【化43】

【0118】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 2.54(s,3H),3.88(s,2H),6.82(d,J = 15.9 Hz,1H),7.16(m,1H),7.30(d,J = 8.2 Hz,1H),7.38(d,J = 8.2 Hz,2H),7.45(m,1H),7.57−7.63(m,4H),7.75(s,1H),7.83(d,J = 8.9 Hz,2H),7.96(d,J = 8.9 Hz,2H),10.54(s,1H),11.82(s,1H)
(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(4−プロピルフェニル)アクリルアミド(化合物2−18)
【化44】

【0119】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 0.88(t,J = 7.3 Hz,3H),1.56(t,J = 7.3 Hz,2H),2.50−2.55(m,2H),3.87(s,2H),6.78(d,J = 15.9 Hz,1H),7.13(m,1H),7.14(d,J = 8.6 Hz,2H),7.29(d,J = 8.2 Hz,1H),7.35−7.48(m,3H),7.50−7.63(m,6H),7.74(s,1H),10.11(s,1H),11.81(s,1H)
(2E)−N−tert−ブトキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−19)
【化45】

【0120】
H−NMR(300MHz,DMSO−d
δ 1.18(s,9H),3.84(s,2H),6.49(d,J = 15.6 Hz,1H),7.10(m,1H),7.25−7.35(m,3H),7.40−7.50(m,4H),7.57(d,J = 7.7 Hz,1H),7.70(s,1H),10.54(brs,1H),11.79(s,1H)
(2E)−N−ヒドロキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−20)
【化46】

【0121】
H−NMR(300MHz,DMSO−d
δ 3.85(s,2H),6.58(d,J = 16.2 Hz,1H),7.13(m,1H),7.27(d,J = 7.9 Hz,1H),7.33(d,J = 7.9 Hz,2H),7.43(m,1H),7.55−7.65(m,4H),7.71(s,1H),10.12(brs,1H),11.79(s,1H)
(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−21)
【化47】

【0122】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.95(s,2H),4.39(d,J = 5.8 Hz,2H),6.57(d,J = 15.9 Hz,1H),7.10(t,J = 7.9 Hz,1H),7.25−7.38(m,6H),7.42−7.48(m,2H),7.61−7.68(m,2H),7.70(d,J = 15.9 Hz,1H),8.46(d,J = 4.9,1.8 Hz,1H),8.51(d,J = 1.8 Hz,1H),8.68(t,J = 5.8 Hz,1H),11.87(s,1H)
(2E)−N−シクロプロピル−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−22)
【化48】

【0123】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 0.40−0.46(m,2H),0.64−0.69(m,2H),2.72(m,1H),3.94(s,2H),6.42(d,J = 15.9 Hz,1H),7.10(m,1H),7.23(s,1H),7.24−7.37(m,4H),7.40−7.50(m,2H),7.59(d,J = 7.6 Hz,1H),7.61(d,J = 15.9 Hz,1H),8.19(d,J = 4.6 Hz,1H),11.89(s,1H)
(2E)−N−(5−メチルピリジン−2−イル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−23)
【化49】

【0124】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 2.25(s,3H),3.98(s,2H),6.93(d,J = 15.6 Hz,1H),7.10(m,1H),7.25−7.50(m,7H),7.60−7.67(m,2H),7.82(d,J = 15.6 Hz,1H),8.08(d,J = 8.6 Hz,1H),8.16(d,J = 2.1 Hz,1H),10.64(s,1H),11.89(s,1H)
(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−フェニルアクリルアミド(化合物2−24)
【化50】

【0125】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.00(s,2H),6.76(d,J = 15.6 Hz,1H),7.07(m,1H),7.30−7.46(m,7H),7.50(d,J = 7.6 Hz,1H),7.69(d,J = 9.2 Hz,1H),7.80(d,J = 15.6 Hz,1H),7.91(d,J = 9.2 Hz,2H),8.24(d,J = 9.2 Hz,2H),10.20(s,1H),11.88(s,1H)
(2E)−N−(4−ニトロフェニル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド(化合物2−25)
【化51】

【0126】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.00(s,2H),6.77(d,J = 15.6 Hz,1H),7.10(m,1H),7.30−7.46(m,6H),7.50(d,J = 7.6 Hz,1H),7.70(d,J = 9.2 Hz,1H),7.90(d,J = 15.6 Hz,1H),7.91(d,J = 9.2 Hz,2H),8.24(d,J = 9.2 Hz,2H),10.80(s,1H),11.90(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−26)
【化52】

【0127】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.43(d,J = 5.9 Hz,2H),6.55(d,J = 15.9 Hz,1H),7.03−7.10(m,2H),7.23(t,J = 8.1 Hz,1H),7.36−7.41(m,2H),7.48(d,J = 15.9 Hz,1H),7.72(d,J = 7.8 Hz,1H),8.01(s,1H),8.13(s,1H),8.48(dd,J = 4.9,1.7 Hz,1H),8.54(d,J = 1.7 Hz,1H),8.73(t,J = 5.8 Hz,1H),11.07(s,1H)
(2E)−N−ベンジル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド(化合物2−27)
【化53】

【0128】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.40(d,J = 5.8 Hz,2H),6.57(d,J = 15.9 Hz,1H),7.00−7.14(m,2H),7.20−7.38(m,6H),7.41(d,J = 1.2 Hz,1H),7.47(d,J = 15.9 Hz,1H),7.78(d,J = 1.5 Hz,1H),8.01(s,1H),8.11(s,1H),8.65(t,J = 5.8 Hz,1H),11.06(s,1H)
(2E)−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド(化合物2−28)
【化54】

【0129】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.07(t,J = 7.0 Hz,3Hx1/2),1.16(t,J = 7.0 Hz,3Hx1/2),3.38−3.49(m,2H),3.50−3.61(m,4H),4.71(t,J = 5.2 Hz,1Hx1/2),4.83(t,J = 5.2 Hz,1Hx1/2),7.00−7.10(m,3H),7.20(m,1H),7.35−7.55(m,2H),7.95−8.05(m,2H),8.15(s,1Hx1/2),8.20(s,1Hx1/2),11.02(s,1H)
(2E)−N−(4−メトキシベンジル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド(化合物2−29)
【化55】

【0130】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.73(s,3H),4.32(d,J = 5.8 Hz,2H),6.55(d,J = 15.6 Hz,1H),6.90(d,J = 8.8 Hz,2H),7.03−7.11(m,2H),7.23(m,1H),7.22(d,J = 8.8 Hz,2H),7.40(d,J = 6.7 Hz,1H),7.46(d,J = 15.9 Hz,1H),7.77(s,1H),8.00(s,1H),8.10(s,1H),8.57(t,J = 5.8 Hz,1H),11.06(s,1H)
(2E)−N−エチル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−30)
【化56】

【0131】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.07(t,J = 7.0 Hz,3HX1/3),1.17(t,J = 7.0 Hz,3HX2/3),3.18−3.50(m,2HX2/3),3.57(q,J = 7.0 Hz,3HX1/3),4.68(s,2HX2/3),4.88(s,2HX1/3),7.05−7.60(m,8H),7.85−8.26(m,3H),8.58(m,1H),11.03(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)アクリルアミド(化合物2−31)
【化57】

【0132】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.53(d,J = 5.8 Hz,2H),6.56(d,J = 15.9 Hz,1H),7.03−7.10(m,2H),7.22(t,J = 8.0 Hz,1H),7.40(d,J = 8.0 Hz,1H),7.49(d,J = 15.9 Hz,1H),7.81(s,1H),7.89(d,J = 8.0 Hz,1H),7.97(dd,J = 8.0,1.5 Hz,1H),8.01(s,1H),8.14(s,1H),8.72(d,J = 1.5 Hz,1H),8.82(t,J = 5.8 Hz,1H),11.06(s,1H)
tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド)ピペリジン−1−カルボキシレート(化合物2−32)
【化58】

【0133】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.20−1.38(m,2H),1.39(s,9H),1.72−1.84(m,2H),2.80(m,1H),3.20(m,1H),3.54(m,1H),4.19(m,1H),4.32(m,1H),6.88(d,J = 7.9 Hz,1H),7.06(t,J = 7.9 Hz,1H),7.09(d,J = 7.9 Hz,1H),7.17(d,J = 15.6 Hz,1H),7.22(t,J = 7.9 Hz,1H),7.41(d,J = 7.9 Hz,1H),7.47(d,J = 15.6 Hz,1H),7.97(s,1H),8.02(s,1H),8.19(s,1H),11.03(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピペリジン−4−イル)アクリルアミド 塩酸塩(化合物2−33)
【化59】

【0134】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.30−1.52(m,2H),1.90−2.10(m,2H),2.75(m,1H),3.18(m,1H),3.30(m,1H),4.30(m,1H),4.50(m,1H),7.06(t,J = 7.9 Hz,1H),7.10(d,J = 7.9 Hz,1H),7.19(d,J = 15.3 Hz,1H),7.23(t,J = 7.9 Hz,1H),7.41(d,J = 7.9 Hz,1H),7.49(d,J = 15.3 Hz,1H),7.98(s,1H),8.02(s,1H),8.09(br s,2H),8.10(br d,1H),8.21(s,1H),11.04(s,1H)
tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリロイル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物2−34)
【化60】

【0135】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 1.42(s,9H),3.30−3.41(m,4H),3.50−3.60(m,2H),3.65−3.72(m,2H),7.06(t,J = 7.9 Hz,1H),7.09(d,J = 7.9 Hz,1H),7.16(d,J = 15.3 Hz,1H),7.22(t,J = 7.9 Hz,1H),7.41(d,J = 7.9 Hz,1H),7.51(d,J = 15.3 Hz,1H),7.97(s,1H),8.01(s,1H),8.20(s,1H),11.03(s,1H)
2−((4−((E)−3−オキソ−3−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(化合物2−35)
【化61】

【0136】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.60−3.90(m,8H),6.68(t,J = 4.9 Hz,1H),7.06(t,J = 7.9 Hz,1H),7.10(d,J = 7.9 Hz,1H),7.22(d,J = 15.3 Hz,1H),7.22(t,J = 7.9 Hz,1H),7.41(d,J = 7.9 Hz,1H),7.54(d,J = 15.3 Hz,1H),7.99(s,1H),8.04(s,1H),8.22(s,1H),8.40(d,J = 4.9 Hz,2H),11.03(s,1H)
(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド(化合物2−36)
【化62】

【0137】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.73(s,6H),6.24(d,J = 2.1 Hz,1H),6.66(d,J = 15.6 Hz,1H),6.96(d,J = 2.1 Hz,2H),7.05−7.15(m,2H),7.23(m,1H),7.41(d,J = 7.9 Hz,1H),7.58(d,J = 15.6 Hz,1H),7.81(s,1H),8.03(s,1H),8.18(s,1H),10.20(s,1H),11.09(s,1H)
(2E)−N−((S)−1−ヒドロキシ−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン−2−イル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド(化合物2−37)
【化63】

【0138】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 2.82(dd,J = 14.4,7.0 Hz,1H),2.98(dd,J = 14.4,6.4 Hz,1H),3.40−3.50(m,2H),4.12(m、1H),4.80(m,1H),6.56(d,J = 15.6 Hz,1H),6.98(m,1H),7.03−7.13(m,4H),7.23(m,1H),7.32(d,J = 7.9 Hz,1H),7.39(d,J = 15.6 Hz,1H),7.40(d,J = 8.2 Hz,1H),7.64(d,J = 7.9 Hz,1H),7.74(s,1H),8.00(s,1H),8.00(s,1H),8.07(s,1H),10.77(s,1H),11.07(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−38)
【化64】

【0139】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.42(d,J = 5.8 Hz,2H),6.55(d,J = 15.9 Hz,1H),7.35−7.39(m,3H),7.48(d,J = 15.9 Hz,1H),7.66(d,J = 8.6 Hz,1H),7.70(d,J = 7.9 Hz,1H),7.83(s,1H),8.05(s,1H),8.16(s,1H),8.47(d,J = 4.9 Hz,1H),8.53(s,1H),8.72(t,J = 5.8 Hz,1H),11.27(s,1H)
(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−39)
【化65】

【0140】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 4.43(d,J = 5.8 Hz,2H),6.59(d,J = 15.9 Hz,1H),7.28(d,J = 6.1 Hz,2H),7.35−7.39(m,2H),7.50(d,J = 15.9 Hz,1H),7.66(d,J = 8.6 Hz,1H),7.85(s,1H),8.06(s,1H),8.18(s,1H),8.51(d,J = 6.1 Hz,2H),8.72(t,J = 5.8 Hz,1H),11.27(s,1H)
2−((4−((E)−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(化合物2−40)
【化66】

【0141】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 2.22(s,3H),2.25−2.40(m,4H),3.50−3.80(m,4H),7.18(d,J = 15.3 Hz,1H),7.35−7.40(m,2H),7.49(d,J = 15.3 Hz,1H),7.67(d,J = 8.6 Hz,1H),8.00(s,1H),8.06(s,1H),8.23(s,1H),11.24(s,1H)
2−((4−((E)−3−モルホリノ−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(化合物2−41)
【化67】

【0142】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.50−3.80(m,8H),7.16(d,J = 15.3 Hz,1H),7.35−7.40(m,2H),7.52(d,J = 15.3 Hz,1H),7.66(d,J = 8.6 Hz,1H),8.00(s,1H),8.05(s,1H),8.24(s,1H)11.24(s,1H)
2−((4−((E)−3−(3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン(化合物2−42)
【化68】

【0143】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 2.65(bs,8H),3.50−3.70(m,4H),3.80−4.00(m,1H),7.16(d,J = 15.3 Hz,1H),7.35−7.40(m,2H),7.52(d,J = 15.3 Hz,1H),7.66(d,J = 8.6 Hz,1H),8.00(s,1H),8.05(s,1H),8.24(s,1H)11.24(s,1H)
2−((4−((E)−3−オキソ−3−(ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン 塩酸塩(化合物2−43)
【化69】

【0144】
H−NMR(500MHz,DMSO−d
δ 3.70−4.00(m,8H),7.18(d,J = 15.3 Hz,1H),7.38(d,J = 7.9 Hz,1H),7.40(s,1H),7.55(d,J = 15.3 Hz,1H),7.66(d,J = 7.9 Hz,1H),8.00(s,1H),8.04(s,1H),8.26(s,1H),8.95(brs,2H),11.26(s,1H)
(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド(化合物2−44)
【化70】

【0145】
H−NMR(400MHz,DMSO−d
δ 4.03(s,2H),4.39(d,J = 5.8 Hz,2H),6.39(d,J = 15.9 Hz,1H),7.12(s,1H),7.16(d,J = 7.9 Hz,1H),7.30(d,J = 8.2 Hz,1H),7.35(dd,J = 7.9,4.9 Hz,1H),7.37(d,J = 15.9 Hz,1H),7.46(d,J = 7.6 Hz,1H),7.61(s,1H),7.63(d,J = 7.9 Hz,1H),7.67(d,J = 7.6 Hz,1H),7.84(s,1H),8.45(dd,J = 4.9,1.2 Hz,1H),8.50(d,J = 2.2 Hz,1H),8.57(t,J = 5.8 Hz,1H),11.86(s,1H)
[製造例]
本発明化合物の代表的な製造例を以下に示す。
【0146】
1)錠剤
処方1 100mg中
本発明化合物 1mg
乳糖 66.4mg
トウモロコシデンプン 20mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 6mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
上記処方の錠剤に、コーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等の通常のコーティング剤)2mgを用いてコーティングを施し、目的とするコーティング錠を得る。また、本発明化合物並びに添加物の種類及び量を適宜変更することにより、所望の錠剤を得ることができる。
【0147】
2)カプセル剤
処方2 150mg中
本発明化合物 5mg
乳糖 145mg
本発明化合物と乳糖の混合比を適宜変更することにより、所望のカプセル剤を得ることができる。
【0148】
3)点眼剤
処方3 100mL中
本発明化合物 100mg
塩化ナトリウム 900mg
ポリソルベート80 200mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
滅菌精製水 適量
本発明化合物並びに添加物の種類及び量を適宜変更することにより、所望の点眼剤を得ることができる。
【0149】
[薬理試験]
1.血管新生阻害効果の評価試験
薬物の血管新生阻害効果を評価する汎用される方法の一つとして、VEGF誘発HUVEC増殖反応評価系を用いた細胞増殖阻害作用試験がCancer Res.,59,99−106(1999)に報告されている。そこで、前記文献記載の方法に準じて、本発明化合物の細胞増殖阻害作用試験を行い、その細胞増殖阻害率を算出して、それを指標に本発明化合物の血管新生阻害効果を評価した。
【0150】
(被験化合物溶液の調製)
被験化合物をジメチルスルホキシド(以下、DMSO)に溶解し、得られた溶液を市販のリン酸緩衝溶液(以下、PBS)で希釈し、20μg/mLの被験化合物溶液を調製した。
【0151】
(HUVEC懸濁液の調製)
HUVECを0.5%ウシ胎児血清(以下、FBS)含有F12K培地に懸濁し、2×104cells/mLのHUVEC懸濁液を調製した。
【0152】
(VEGF溶液の調製)
VEGFを0.1%ウシ血清アルブミン含有PBSに溶解し、得られた溶液を0.5%FBS含有F12K培地で希釈し、400ng/mLのVEGF溶液を調製した。
【0153】
(試験方法及び測定方法)
1)I型コラーゲンでコートした96穴プレートの各穴にHUVEC懸濁液を100μLずつ播種した(1穴あたり2×103cells)。
【0154】
2)播種1日後、被験化合物溶液を1穴あたり5μLずつ添加した。
【0155】
3)被験化合物溶液の添加1時間後、VEGF溶液を1穴あたり5μLずつ添加した。
【0156】
4)VEGF溶液の添加3日後、WST−8アッセイ試薬(同仁化学)を1穴あたり10μLずつ添加した。
【0157】

5)3時間後、吸光光度計(マルチラベルカウンターARVO)に前記プレートを装着して、450nmにおける各穴懸濁液(以下、被験化合物懸濁液)の吸光度を測定した。
【0158】
6)被験化合物溶液に代えて1.0%DMSOを使用し、他は前記1〜5)と同じ方法で試験を行い、その結果をコントロールとした。
【0159】
尚、前記の各試験工程間は、全てインキュベータ内にて、37℃、5%二酸化炭素、95%酸素の条件下で、インキュベーションを行った。
【0160】
(細胞増殖阻害率の算出)
以下に示す計算式から、血管新生阻害効果の指標となる細胞増殖阻害率(%)を算出した。
【0161】
(計算式)
細胞増殖阻害率(%)
=100−{(被験化合物懸濁液の吸光度−A)/(コントロールの吸光度−A)}×100
A:細胞懸濁液(細胞+培地)のみの吸光度
(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、被験化合物(化合物2−10、化合物2−12及び化合物2−26の細胞増殖阻害率(%)を表1に示す。
【表1】

【0162】
表1に示されるとおり、本発明化合物は優れた細胞増殖阻害作用を示した。よって、本発明化合物は優れた血管新生阻害効果を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[I]で表される化合物又はその塩。
【化1】

[式中、環Aはアリール基又は芳香族複素環を示し;
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲノアルキル基を示し;
XはS又はCHを示し;
Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;
とRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;
とRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;
上記した各アルキル基は水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アリール基、芳香族複素環基及び非芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各アリール基はハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、芳香族複素環基及び非芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各芳香族複素環基はハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基及びアルキルカルボニルアミノ基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記した各非芳香族複素環基はハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい。]
【請求項2】
一般式[I]において、
環Aはベンゼン環又はチオフェン環を示し;
環Aはハロゲン原子で置換されてもよく;
は水素原子又はハロゲノアルキル基を示し;
XはS又はCHを示し;
Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;
とRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;
とRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;
上記で規定したアルキル基は水酸基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記で規定したアリール基はニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基及びアルキルオキシカルボニル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記で規定した芳香族複素環基はアルキル基及びハロゲノアルキル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
上記で規定した非芳香族複素環基はアルキル基、アルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項3】
一般式[I]において、
環Aはベンゼン環又はチオフェン環を示し;
環Aがベンゼン環の場合、該ベンゼン環はハロゲン原子で置換されてもよく;
は水素原子又はハロゲノアルキル基を示し;
XはS又はCHを示し;
Yは水酸基、アルコキシ基又はNRを示し;
とRは同一又は異なって水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又は非芳香族複素環基を示し;
又はRがアルキル基の場合、該アルキル基は水酸基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基、アルコキシアリール基、芳香族複素環基及びハロゲノアルキル芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
又はRがアリール基の場合、該アリール基はニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボニル基及びアルキルオキシカルボニル基から選択される1又は複数の置換基を有してもよく;
又はRが芳香族複素環基の場合、該芳香族複素環基はアルキル基で置換されてもよく;
又はRが非芳香族複素環基の場合、該非芳香族複素環基はアルキルオキシカルボニル基で置換されてもよく;
とRが一緒になって非芳香族複素環を形成してもよく;
とRが一緒になって非芳香族複素環を形成する場合、該非芳香族複素環はアルキル基、アルキルアミノ基、アルキルオキシカルボニル基及び芳香族複素環基から選択される1又は複数の置換基を有してもよい請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項4】
一般式[I]において、
環Aはベンゼン環、フルオロベンゼン環又はチオフェン環を示し;
は水素原子又はトリフルオロメチル基を示し;
XはS又はCHを示し;
Yは水酸基、tert−ブトキシ基、ヒドロキシアミノ基、tert−ブトキシアミノ基、ピリジン−2−イルメチルアミノ基、ピリジン−3−イルメチルアミノ基、ピリジン−4−イルメチルアミノ基、2−トリフルオロメチルピリジン−5−イルメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、4−メトキシベンジルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、3−メトキシカルボニルプロピルアミノ基、N−エチル−N−ピリジン−3−イルメチルアミノ基、N−エチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロペンタンアミノ基、フェニルアミノ基、3−ヒドロキシメチルフェニルアミノ基、4−プロピルフェニルアミノ基、4−メトキシフェニルアミノ基、4−メチルカルボニルフェニルアミノ基、4−メトキシカルボニルフェニルアミノ基、4−ニトロフェニルアミノ基、3,5−ジメトキシフェニルアミノ基、ピリジン−2−イルアミノ基、ピリジン−4−イルアミノ基、5−メチルピリジン−2−イルアミノ基、ピペリジン−4−イルアミノ基、1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イルアミノ基、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、ピペラジン−1−イル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、4−ピリミジン−2−イルピペラジン−1−イル基、4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル基、モルフォリン−4−イル基、アゼパン−1−イル基又は1−ヒドロキシ−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン−2−イルアミノ基を示す請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項5】
・(2E)−tert−ブチル 3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−tert−ブチル 3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリレート、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)―3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリル酸、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・2−(4−((E)−3−オキソ−3−(ピペリジン−1−イル)プロペン−1−イル)ベンジリデン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−2−イル)アクリルアミド、
・メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)ベンゾエート、
・(2E)−N−シクロペンチル−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−ペンチルアクリルアミド、
・(2E)−N−(4−メトキシフェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・メチル 4−((2E)−3−(4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド)酪酸、
・(2E)−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(3−フルオロ−4−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・3−(4−((E)−3−(アゼパン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)ベンジリデン)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、
・(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−4−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(4−アセチルフェニル)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(4−プロピルフェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−tert−ブトキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−ヒドロキシ−3−(4−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−シクロプロピル−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(5−メチルピリジン−2−イル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)−N−フェニルアクリルアミド、
・(2E)−N−(4−ニトロフェニル)−3−(2−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)フェニル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−N−ベンジル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−(4−メトキシベンジル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−エチル−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)アクリルアミド、
・tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド)ピペリジン−1−カルボキシレート、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピペリジン−4−イル)アクリルアミド 塩酸塩、
・tert−ブチル 4−((2E)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリロイル)ピペラジン−1−カルボキシレート、
・2−((4−((E)−3−オキソ−3−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・(2E)−N−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−N−((S)−1−ヒドロキシ−3−(1H−インドール−3−イル)プロパン−2−イル)−3−(5−((3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド、
・(2E)−3−(5−((3−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−2−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)アクリルアミド、
・2−((4−((E)−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−モルホリノ−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−(3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル)−3−オキソプロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン、
・2−((4−((E)−3−オキソ−3−(ピペラジン−1−イル)プロペン−1−イル)チオフェン−2−イル)メチレン)−6−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[b][1,4]チアジン−3(4H)−オン 塩酸塩、及び
・(2E)−3−(5−((2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3(4H)−イリデン)メチル)チオフェン−3−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)アクリルアミド
から選択される化合物又はその塩。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか記載の化合物又はその塩を含有する医薬組成物。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか記載の化合物又はその塩を含有する血管新生が関与する疾患の治療剤。
【請求項8】
血管新生が関与する疾患が癌、関節リウマチ、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症、ポリープ状脈絡膜血管症、糖尿病黄斑浮腫、尋常性乾癬又は粥状動脈硬化である請求項7記載の治療剤。

【公開番号】特開2008−133269(P2008−133269A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−281059(P2007−281059)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(000177634)参天製薬株式会社 (177)
【Fターム(参考)】