説明

C型肝炎ウイルスの大環式インヒビター

【化1】


式(I)、そのN−オキシド、塩、および立体化学的異性体のHCV複製のインヒビター(式中の定義は明細書に記載する);式(I)の化合物を含有する製薬学的組成物、および化合物(I)の製造法。式(I)のHCVのインヒビターとリトナビルとの生物学的に利用可能な組み合わせ物も提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

[式中、
各破線(−−−−−により表される)は場合により存在しうる二重結合を表し;
XはN、CHであり、そしてXが二重結合を有する場合、これはCであり;
はアリールまたは飽和、一部不飽和もしくは完全に不飽和の5もしくは6員の単環式または9〜12員の二環式複素環式環系であり、ここで該環系は1個の窒素を含み、そして場合により酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、そしてここで残る環員は炭素原子であり;ここで該環系は場合により任意の炭素または窒素環原子上で、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)−NR4a4b、−C(=O)R、−C(=O)OR5a、および場合によりC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−C(=O)NR4a4b、−NR4a4b、−C(=O)R、−NR4aC(=O)R、−NR4aSO、−SO、−SONR4a4b、−C(=O)ORまたは−NR4aC(=O)OR5aで置換されてもよいC1−6アルキルから各々が独立して選択される1、2、3もしくは4個の置換基で置換されることができ;そしてここで、複素環式環の任意の炭素原子上の置換基はまた−OR、−SR、ハロ、ポリハロ−C1−6アルキル、オキソ、チオ、シアノ、ニトロ、アジド、−NR4a4b、−NR4aC(=O)R、−NR4aSO、−SO、−SONR4a4b、−C(=O)OHおよび−NR4aC(=O)OR5aから選択されることもでき;
Lは直接結合、−O−、−O−C1−4アルカンジイル−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−NR4a−または−O−C(=O)−NR4a1−4アルカンジイル−であり;
は水素、−OR、−C(=O)OR、−C(=O)R、−C(=O)NR4a4b、−C(=O)NHR4c、−NR4a4b、−NHR4c、−NR4aSONR4a4b、−NR4aSOまたはB(ORを表し;
は水素であり、そしてXはCまたはCHである場合、RはまたC1−6アルキルであることもでき;
nは3、4、5または6であり;
pは1または2であり;
各R4aおよびR4bは独立して水素、C3−7シクロアルキル、アリール、Het、
場合によりハロ、C1−4アルコキシ、シアノ、ポリハロC1−4アルコキシ、C3−7シクロアルキル、アリールもしくはHetで置換されてもよいC1−6アルキルであり;あるいはR4aおよびR4bはそれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニル、およびモルホリニルを形成し;ここでモルホリニルおよびピペリジニル基は場合により1もしくは2個のC1−6アルキル基で置換されることができ;
4cはC3−7シクロアルキル、アリール、Het、−O−C3−7シクロアルキル、−O−アリール、−O−Het、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり、ここで該C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは各々場合により−C(=O)OR、C3−7シクロアルキル、アリールまたはHetで置換されることができ;
は水素;C2−6アルケニル;Het;場合によりC1−6アルキルで置換されてもよいC3−7シクロアルキル;または場合によりC3−7シクロアルキル、アリールまたはHetで置換されてもよいC1−6アルキルであり;
5aはC2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、Het、または場合によりC3−7シクロアルキル、アリールまたはHetで置換されてもよいC1−6アルキルであり;
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキルまたはアリールであり;
は水素;ポリハロC1−6アルキル;アリール;Het;場合によりC1−6アルキルで置換されてもよいC3−7シクロアルキル;または場合によりC3−7シクロアルキル、アリールまたはHetで置換されてもよいC1−6アルキルであり;
基または基の一部としてのアリールはフェニル、ナフチル、インダニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、その各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、アジド、メルカプト、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニルおよびモルホリニルから選択される1、2もしくは3個の置換基で置換されることができ;ここでモルホリニルおよびピペリジニル基は場合により1もしくは2個のC1−6アルキル基で置換されることができ;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノから各々独立して選択される1、2もしくは3個の置換基で置換されることができ;
基または基の一部としてのHetは窒素、酸素および硫黄から各々が独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5もしくは6員の飽和、一部飽和もしくは完全に不飽和の複素環式環であり、該複素環式環は場合によりベンゼン環と縮合していてもよく、そしてここで全体として基Hetは場合によりハロ、C1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ポリハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、アミノカルボニル、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノカルボニル、C3−7シクロアルキル、フェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル、4−C1−6アルキルカルボニル−ピペラジニルおよびモルホリニルよりなる群から各々が独立して選択される1、2もしくは3個の置換基で置換されることができ;ここでモルホリニルおよびピペリジニル基は場合により1もしくは2個のC1−6アルキル基で置換されることができ;そしてフェニル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル基は場合によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノから各々独立して
選択される1、2もしくは3個の置換基で置換されることができる]
を有する化合物、そのN−オキシド、付加塩および立体化学的異性体。
【請求項2】
化合物が式(I−b):
【化2】

を有する請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
化合物が式(I−c)または(I−d):
【化3】

を有する請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項4】
Lが−O−、−O−CO−または直接結合である請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
Lが−O−であり、そして−R
(d−1)式
【化4】

の基
(d−2)式
【化5】

の基
(d−3)式
【化6】

の基
(d−4)式
【化7】

の基、または特に(d−4−a)式
【化8】

の基
(d−5)式
【化9】

の基であり、
式中、基(d−1)〜(d−5)、ならびに(d−4−a)および(d−5−a)において、各R1a、R1b、R1b’、R1d、R1d’、R1e、R1fは独立して請求項1に特定するRの単環式または二環式環系上の可能な置換基として挙げたものから選択される任意の置換基である請求項3または4に記載の化合物。
【請求項6】
Lが−O−であり、そして−Rが式
【化10】

[式中、R1fが水素、C1−6アルキル、アミノ、モノ−もしくはジC1−6アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−C1−6アルキルピペラジニル(特に4−メチルピペラジニル)またはモルホリニルである]
の基である請求項3または4に記載の化合物。
【請求項7】
(f)Rが−NHR4cであり、ここでR4cがC1−6アルキル、アリール、Het、C1−6アルコキシ、−O−アリールまたは−O−Hetであるか;あるいは
(g)Rが−ORであり、ここでRがメチル、エチル、tert−ブチルまたは水素であるか;あるいは
(h)Rが−NHS(=O)であり、ここでRがメチル、シクロプロピル、メチルシクロプロピルまたはフェニルであるか;あるいは
(i)Rが−C(=O)OR、−C(=O)R、−C(=O)NR4a4bまたは−C(=O)NHR4cであり、ここでR4a、R4b、R4c、RまたはRが請求項1〜4のいずれか1項で定義した通りであり、そしてR4cがシクロプロピルであるか;あるいは
(j)Rが−NHS(=O)NR4a4bであり、ここでR4aおよびR4bは各々独立して水素、C3−7シクロアルキルまたはC1−6アルキルである、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
nが4または5である請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
XがNである請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
XがCHであり、そしてXとRを持つ炭素原子との間の結合が単結合である請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が水素である請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
N−オキシドまたは塩以外である請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
(a)請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物またはその製薬学的に許容され得る塩;および
(b)リトナビルまたはその製薬学的に許容され得る塩
を含んでなる組み合わせ。
【請求項14】
担体、および有効成分として抗ウイルス的に有効な量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物または請求項13に記載の組み合わせを含んでなる製薬学的組成物。
【請求項15】
薬剤として使用するための請求項1〜12のいずれかに記載の化合物または請求項13
に記載の組み合わせ。
【請求項16】
HCVの複製を阻害する薬剤を製造するための請求項1〜12のいずれかに記載の化合物または請求項13に記載の組み合わせの使用。
【請求項17】
有効量の請求項1〜12のいずれかに記載の化合物または請求項13に記載の組み合わせの有効量の各成分を投与することを含んでなる温血動物におけるHCV複製の阻害方法。
【請求項18】
請求項1〜12のいずれかに記載の化合物の製造法であって:
(a)以下の反応スキームに概略するように、式(I−i)の化合物であるCとCとの間の結合が二重結合である式(I)の化合物を、CとCとの間の二重結合を、特にオレフィン複分解反応を介して形成すると同時に大環に環状化することにより製造し:
【化11】

(b)式(I−i)の化合物中のC7−C8二重結合の還元により式(I−d)の化合物を、大環のC7とC8との間の結合が単結合である式(I)の化合物、すなわち式(I−j)の化合物
【化12】

に転換し;
(c)式(I−d−1)により表されるRが−NR5a5b、−NHR5c、−NHSONR5a5b、−NR5aSOを表す(これらの基は集合的に−NR2−a2−bにより表される)式(I)の化合物を、Gが基:
【化13】

を表す以下のスキームに概略するように、中間体(III)とアミンH−NR2−a2−b(IV−a)との間にアミド結合を形成することにより製造するか、あるいはRが−ORを表す式(I)の化合物、すなわち式(I−d−2)の化合物を、中間体(III)とアルコール(IV−b)との間にエステル結合を形成せしめることにより製造し:
【化14】

(d)Rが水素を表す式(I)の化合物、すなわち式(I−d−3)の化合物を、RがC1−4アルキルである式(I−d−2)の中間体であるエステル(I−d−2−a)から、対応するアルコール(I−d−3)への還元反応、続いて穏やかな酸化剤での酸化反応により製造し:
【化15】

(e)以下の反応スキームに概略するように、中間体(V)を中間体(4b)、(4c)、(4d)、(4e)または(4f)と反応させ、ここで種々の基は上に特定した意味を有し、そしてC1−4AlkはC1−4アルカンジイルを表し:
【化16】

そして、式中、(4b)中のYはヒドロキシまたは脱離基を表し;この反応は特にYが脱離基を表す場合O−アリール化反応であるか、またはYがヒドロキシである場合ミツノブ反応であり;
(f)Lがウレタン基である(Lが−O−C(=O)−NR5a−である)式(I)の化合物を、中間体(4a)をアミン(4c)または(4d)とカルボニル導入剤の存在下で反応させることにより製造し、カルボニル導入剤は特にホスゲンまたはホスゲン誘導体を含んでなり;
(g)Lが−O−C(=O)−である式(I)の化合物を、アルコール(4a)を酸(4e)または対応するアシル化剤、特に酸無水物または酸ハライドのようなその活性な誘導体と反応させることにより製造し;
(h)Lが−O−C1−4アルカンジイル−である式(I)の化合物を、(4a)と(4f)との間のエーテル形成反応により製造し;
(i)式(I)の化合物を官能基変換反応により互いに転換し;あるいは
(j)式(I)の化合物の遊離形を酸または塩基と反応させることにより塩形態を製造する、
ことを含んでなる請求項1〜12のいずれかに記載の化合物の製造法。

【公表番号】特表2009−502883(P2009−502883A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523376(P2008−523376)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/064814
【国際公開番号】WO2007/014920
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(504347371)テイボテク・フアーマシユーチカルズ・リミテツド (94)
【出願人】(508030109)
【Fターム(参考)】