説明

CF3O基を含有する化合物の製造

本発明は、少なくとも1つの基Y、ここで、Y=−Hal、−OSO(CFF、−OSO2z+1(z=1〜10)、−OSOF、−OSOCl、−OC(O)CFまたは−OSOAr、を含有する化合物を使用する、CFO基を含有する化合物の製造方法、KOCFおよび/またはRbOCFを使用する、CFO基を含有する化合物の製造方法、ならびにCFO基を含有する新規化合物、およびその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの基Y、ここでY=−Hal、−OSO(CFF、−OSO2z+1(z=1〜10)、−OSOF、−OSOCl、−OC(O)CF−または−OSOAr、を含有する化合物を使用する、CFO基を含有する化合物の製造方法、KOCFおよび/またはRbOCFを使用する、CFO基を含有する化合物の製造方法、ならびにCFO基を含有する新規化合物、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
有機化学において、CFO基は長い間知られている。CFO基を含有する最初の化合物は、50年以上前に発見された。したがって、例えば、フェニルトリフルオロメチルエーテルは、1955年にL.M. Yagupolskiiによって、SbClの存在下でSbFを使用した対応するフェニルトリクロロメチルエーテルのフッ素化により合成された。芳香環へのCFO基の導入のための標準方法は、1964年にW.A. Sheppardにより開発された。この方法は、テトラフルオロ硫黄を用いて、フェノールとジフルオロホスゲンとの反応により形成される、アリールフルオロギ酸のフッ素化に基づいている(W.A. Sheppard, J. Org. Chem., Vol. 29, 1964, No. 1, pp. 1-11)。
【0003】
産業界において最も重要な方法は、A. Feiringによって開発され、これは、オートクレーブ中100〜150℃でHF中において、フェノールとCClとの反応により、優れた収率で、対応するアリールトリフルオロメチルエーテルをもたらす(A. Feiring, J. Org. Chem., Vol. 44, 1979, No. 16, pp. 2907-2910)。
【0004】
しかしながら、この反応は、アルキルトリフルオロメチルエーテルの製造には適していない。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)の存在下で、HF/ピリジン錯体を用いた、ジチオカルボナート(キサントゲン酸エステル)のフッ素化に基づく、他の方法が、これらの化合物の製造のために開発されてきた(J.-C. Blazejewski et al. J. Org. Chem., 66 (2001), pp. 1061-1063)。
【0005】
この方法の不利な点は、有害なHF/ピリジン錯体の使用、有毒および可燃性のCSを使用するキサントゲン酸エステルの製造、および大量の廃棄物である。
【0006】
有機分子へのCFO基の導入のための他の方法は、CF塩の使用に基づく(R. Minkwitz et al. Z. Naturforsch., 51b (1996), pp. 147-148; A.A. Kolomeitsev et al. Tetrahedron Letters, 49 (2008), pp. 449-454)。
【0007】
ハロゲンまたは二重結合などの、容易に誘導体化され得る基を含有する、CFO基を含有する化合物の合成は、この方法によって説明されていない。
【0008】
臭化アリル、COFおよびKFからの、ジグリム中の50℃でのオートクレーブ反応による、29%収率のアリル−OCFの生成のみが知られている(JP 03264545 A)。
【0009】
WO 2006/072401は、少なくとも1つの末端トリフルオロメトキシ基を持ち、極性末端基を含有し、表面活性であり、界面活性剤として素晴らしく適している化合物を記載する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、したがって、実行することが単純であり経済的な、CFO基を含有する化合物の代替の製造方法を提供することである。さらに、本発明の特徴は、CFO基を含有する新規化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に記載の発明に従って、式(I)の化合物とのCF塩の反応を含む、少なくとも1つのCFO基を含有する化合物の製造方法によって、および請求項9に記載の式(II)の化合物によって達成される。
【0012】
本発明は、第1に、少なくとも1つのCFO基を含有化合物の製造方法であって、CF塩と式(I)の化合物との反応を少なくとも含む、前記方法に関する:
CH(LY) (I)
【0013】
式中:
X=−Cl、−Br、−I、−OR、−SR、−C(O)R、−C(O)OR、−H、−CN、−CR=CR、−C≡CRまたは−(CRX、

Y=−Hal、−OSO(CFF、−OSO2z+1、−OSOF、−OSOCl、−OC(O)CFまたは−OSOAr、
【0014】
L=互いに独立して、単結合、または主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、O原子、S原子、二重結合、三重結合および/または基Xを任意に含有する直鎖または分岐(CR−アルキル、
Ar=置換または非置換アリール、好ましくは−CH、−NO、または−Brで置換されたアリール、
【0015】
m=1〜2
n=0〜2
o=0または1
p=1〜3
q=1〜20、好ましくは1〜12
m+n+p=4
z=1〜10、好ましくは1〜4
【0016】
R=少なくとも1つのフッ素および/または塩素および/または臭素および/またはヨウ素原子および/または他の官能基(例えば、NO、NH、CN、C(O)R、C(O)OR、C(O)NRなど)で任意に置換された、アリールまたはシクロアルキルまたはアルキルアリール(例えばベンジル)、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された、直鎖または分岐H(CR−アルキル(r=1〜20)、
【0017】
、R、RおよびR=互いに独立して、H、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換されたアリール、シクロアルキル、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された直鎖または分岐アルキル、
そして、CHおよびLは、シクロアルキルまたは芳香環または複素環を一緒に形成してもよい。
【0018】
本発明の変形において、n=2、o=0または1、特に1、およびp=1である式(I)の化合物が好ましく使用される。
【0019】
Y=−Hal、−OSOCF、−OSOCH、−OSOFまたは−OSOAr、特にY=−Hal、−OSOAr、または−OSOCHである式(I)の化合物を使用することが同様に好ましい。Y=−I、−OSOArまたは−OSOCH、特にY=−OSOCHである化合物が、特に有利である。
【0020】
本発明の他の好ましい態様は、X=−Cl、−Br、−I、−OR、−C(O)ORまたは−CR=CRである式(I)の化合物の使用である。特に好ましくは、X=−Br、−ORまたは−CR=CRである。
【0021】
L=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、直鎖または分岐(CR−アルキルである式(I)の化合物、特に、RおよびR=互いに独立して、Hおよび/または直鎖または分岐C1〜C6アルキルである化合物を使用することが、さらに好ましい。
【0022】
およびRは好ましくは、互いに独立して、Hまたはメチルである。
およびRは好ましくは、互いに独立して、Hまたは直鎖または分岐C1〜C6アルキルまたはシクロアルキルである。
【0023】
本発明の方法の好ましい態様は、上述の好ましい変形の組み合わせを含有する化合物、特に変形の全ての好ましい形が生じる化合物、の使用に存在する。
【0024】
n=2、o=0または1、特に1、p=1、
Y=−Hal、−OSOCF、または−OSOCH、特に−OSOCH
X=−Cl、−Br、−C(O)ORまたは、または−CR=CR
L=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、直鎖または分岐(CR−アルキル、
およびR=互いに独立して、Hまたはメチル、および
およびR=互いに独立して、Hおよび/または直鎖または分岐C1〜C6アルキルまたはシクロアルキル
である式(I)の化合物の使用が特に好ましい。
【0025】
本発明に従って使用される式(I)の化合物は、基Yを1回、2回または3回、好ましくは1回含有し得る。しかしながら、基Yは複数回存在してもよい。
【0026】
本発明による式(I)の化合物の反応のために、全ての既知のCF塩を使用することができる。好ましい塩は、例えば、カチオンK、Rb、Cs、(R、ここで、Rは互いに独立して、C〜Cアルキルである、DFIのカチオン(=Fを有しないDFI;DFI=2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(CAS 220405−40−3))またはトリス(ジメチルアミノ)スルホニウムカチオン(グアニジン塩として)を有するものである。本発明の変形において、互いに独立して、(RCF塩、ここで、RはC1〜C4−アルキル、特にC1〜C2−アルキルであり得る、を使用する。
【0027】
本発明はさらに、KOCFおよび/またはRbOCFの使用を含む、少なくとも1つのCFO基を含有する化合物の製造方法に関する。KOCFおよびRbOCFは、in situで形成することができる。RbOCFは独立して添加することもできる。RbOCFの使用が特に好ましい。驚くべきことに、RbOCF(in situで形成または物質として)が、CsCF塩(副生成物フッ化アリルの割合が低い)と比較して、臭化またはヨウ化アリル、特にヨウ化アリルの反応において、より優れた結果をもたらすこと、および複雑なオートクレーブ技術を必要としないことが見出された。
【0028】
KOCFおよび/またはRbOCFを、特に、少なくとも1つの基Y、ここで、Y=−Hal、−OSOCF、−OSOCH、−OSOF、−OSOCl、−OC(O)CFまたは−OSOAr、を含有する化合物と反応させる。
【0029】
少なくとも1つの基Y、ここでY=−Hal、−OSOCF、−OSOCHまたは−OSOAr、を含有する化合物との反応が特に好ましい。
Y=−I、−OSOCHまたは−OSOArである化合物が特に好ましい。Y=−OSOCHが、本発明の目的に特に適している。ヨウ化カリウムとの組み合わせにおいて、Y=BrまたはClの使用も可能である。
【0030】
KOCFおよび/またはRbOCFは、式(I)の化合物と組み合わせ、特に式(I)、式中、
n=2、o=0または1、特に1、およびp=1、q=1
Y=Hal、−OSOCF、または−OSOCH
X=Cl、Br、I、または−CR=CR
L=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、直鎖または分岐(CR−アルキル、
およびR=互いに独立して、Hまたはメチル、および
およびR=互いに独立して、直鎖または分岐C1〜C6アルキル、
の化合物との組み合わせにおいて、好ましく使用される。
【0031】
X=−CR=CR、−Halまたは−OR、特に−CR=CR、およびY=−OSOCHである式(I)の化合物とのRbOCFの反応が特に好ましい。
【0032】
本発明の方法において、式(I)の化合物のCF塩との反応は、−30〜120℃、特に好ましくは0℃〜100℃の温度、非常に好ましくは室温〜80℃の温度において行なわれる。XおよびY基の反応性および溶媒の反応性に応じて、0℃〜80℃の温度が必要である。特に反応性のX基(例えば−OSOCF)の場合には、好ましい温度は0℃〜30℃である。より反応性の低いX基の場合には、温度は30〜80℃である。
【0033】
反応時間は反応物の反応性に依存する。これは場合によって、1時間から36時間までの間である。
【0034】
本発明の方法は大気圧において行うことができる。加圧下、例えばオートクレーブ内で、反応を行う必要はない。
【0035】
CF塩との、特にRCF塩およびKOCFまたはRbOCFの双方との反応のための好ましい溶媒は、有機溶媒、特に好ましく極性非プロトン性溶媒である。アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンおよび/または他の第2級アミンのアミド類中で反応を行うことができる。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび/またはN−メチルピロリドンが特に好ましい。
【0036】
式(II)の化合物の精製は、任意に減圧下で、濾過、溶媒での抽出および/または(分別)蒸留などの当業者によく知られている方法によって可能である。
【0037】
本発明はさらにKOCFおよびRbOCFの製造方法にも関し、ここで、以下のスキームにおいてRbOCFの例で示されるように、KFまたはRbFをトリフルオロメチルトリフラートまたはジフルオロホスゲンと反応させる。トリフルオロメチルトリフラートを用いた製造が特に好ましい。
【0038】
【化1】

【0039】
反応を好ましくは−60℃〜30℃、特に好ましくは−30℃〜室温、非常に特に好ましくは−20℃〜0℃において行う。
【0040】
KOCFおよびRbOCFの製造のために好ましい溶媒は、有機溶媒、特に好ましくは極性非プロトン性溶媒である。アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンおよび/または他の第2級アミンのアミド類中で反応を行うことができる。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび/またはN−メチルピロリドンが特に好ましい。
【0041】
本発明はさらに、式(II)の化合物にも関する
CH(LOCF (II)
式中
X=−Cl、−Br、−I、−OR、−SR、−C(O)R、−C(O)OR、−H、−CN、−CR=CR、−C≡CRまたは−(CRX、
L=互いに独立して、単結合、または主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、O原子、S原子、二重結合、三重結合および/または基Xを任意に含有する直鎖または分岐(CR−アルキル、
【0042】
m=1〜2
n=0〜2
o=1
p=1〜3
q=2〜20、
m+n+p=4
【0043】
R=少なくとも1つのフッ素および/または塩素および/または臭素および/またはヨウ素原子および/または他の官能基(例えば、NO、NH、CN、C(O)R、C(O)OR、C(O)NRなど)で任意に置換されたアリールまたはシクロアルキルまたはアルキルアリール(例えばベンジル)、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された、直鎖または分岐H(CR−アルキル(r=1〜20)、
【0044】
、R、RおよびR=互いに独立して、H、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換されたアリール、シクロアルキル、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された直鎖または分岐アルキル、
【0045】
そして、CHおよびLは、シクロアルキルまたは芳香環または複素環を一緒に形成してもよく、
ここで、化合物CFO−(CH−CH−O)−OCFおよびCO−(CH−CH−O)−C−OCFは除外される。
【0046】
本発明の好ましい変形において、X=−Cl、−Br、−I、−C(O)ORまたは−CR=CR、o=1ならびにL=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、分岐(CR−アルキル、RおよびR=互いに独立して、Hまたはメチル、ならびにRおよびR=互いに独立して、Hおよび/または直鎖または分岐C1〜C6アルキルまたはシクロアルキルである。
【0047】
式(II)の好ましい化合物は、X=Hの化合物でもある。
式(II)の他の好ましい化合物は、CFO基とは別に、さらなるフッ素化された基を含まない化合物である。
【0048】
他の変形において、X=−Cl、−Br、−I、−OR、−CR=CRまたは−(CRX、L=互いに独立して、主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、S原子、三重結合、および/または、X=ハロゲンは除く、基Xを含有する、直鎖または分岐(CR−アルキルである。
【0049】
本発明による式(II)の化合物は、CFO基を、1回、2回または3回、好ましくは1回含有する。しかしながら、CFO基は複数回存在してもよい。かかる構造の例は、以下の化合物、3−トリフルオロメトキシ−2−トリフルオロメトキシメチルプロペン(A)、1,3−ビストリフルオロメトキシプロパン−2−オン(B)、6−トリフルオロメトキシ−5−トリフルオロメトキシメチルヘキサ−1−エン(C)および(2−ベンジルオキシメチル−6−トリフルオロメトキシヘキシルオキシメチル)ベンゼン(D)である。
【0050】
【化2】

【0051】
本発明による式(I)の化合物を当業者に知られたプロセスによって製造することができる。特に、式(III)
CH(LOH) (III)
式中、可変基は、式(I)に与えられた意味、特に好ましい意味および好ましい態様の組み合わせを有する、のアルコールと、
(CFSOO、C2z+1SOCl、ClSOCl、ClSOF、FSOF、(CFCO)OまたはArSOClとの反応が、式(I)の化合物の製造のために適している。
【0052】
X=−Cl、−Br、−C(O)ORまたは−CR=CRである式(III)の化合物を好ましく使用する。
さらに、式(III)の化合物を、好ましくは、(CFSOO、CHSOCl、ClSOFまたはArSOCl(例えば4−Me−C−SOCl)と反応する。
【0053】
式(I)の化合物の合成のために、式(III)の対応するアルコールをそれぞれの試薬と反応させる。これを、X=−CH=CHおよびL=−(CH−、ここでqは好ましくは=1〜20である化合物の例示により以下に説明する。以下の反応スキームはCFO基を含有する化合物、例えばRbOCFを得るためのさらなる反応も再生する。
【0054】
トリフラート化合物の製造およびそれとRbOCFとの反応:
【化3】

好ましくは、副生成物ピリジニウムトリフラートを、最初の反応ステップの後に除去する。
【0055】
トリフルオロアセテート化合物の製造およびそれとRbOCFとの反応:
【化4】

【0056】
メシラート化合物の製造:
【化5】

好ましくは、形成するHClを、ピリジンまたはトリエチルアミンなどの塩基の添加、またはジオキサンとの錯体化および形成した錯体の蒸留除去により、除去する。
【0057】
この反応は、KFの存在下において行うこともでき、これはClをFで置き換えるだけでなく、塩基としてHFを除去する。
【化6】

【0058】
クロロ−またはフルオロスルホニル化合物の製造:
【化7】

他の基X、特にX=Cl、BrまたはIを含有する式(I)の化合物の合成を、上記の反応と類似に行うことができる。
【0059】
本発明による式(II)の化合物を、CFO基を含有する有機化合物の製造のための様々な合成方法において用いることができる。これらは、例えば、加水分解、求核置換、酸化、エポキシ化、水素化、後の酸化を伴うヒドロホウ素化、オレフィンのメタセシス、および当業者に知られた他の反応のために好適である。本発明による化合物は、特に、一般式(IV)、(V)および(VI)、式中、LおよびXは上述の意味を有し、Xは特にOH基であってもよい、の化合物の製造のために用いることができる。
【0060】
【化8】

【0061】
式(II)の化合物を、CFO基を含有する界面活性化合物の製造に好ましく用いることができる。かかる化合物を、特にフルオロポリマーの製造および使用において、インターフェイスプロモーターまたは乳化剤として使用する。当本発明による当該化合物のさらなる用途は、WO 2006/072401に記載されている。
【0062】
本発明において特に、オートクレーブ技術が必要ではないこと、収率を改善することができること、好ましい市販の出発材料を使用することができることが特に有利であり得る。さらなる利点は、多数の出発材料、特に式(I)のものの使用であり、これは本方法がアリル化合物のみに限定されないからである。ルビジウム塩を再生することができることが特に有利である。これらの利点は、当業者にとって予想外であり予測不可能であった。本発明は、効率的で経済的な方法であるため、大規模な工業生産に特に適してもいる。
【0063】
好ましい化合物とは別に、それらの使用、本明細書に記載の剤および方法、本発明による事項のさらに好ましい組み合わせを請求の範囲に記載する。
本明細書に明示的に引用された参照文献における開示も本出願の開示内容に属する。
【0064】
以下の例は、保護の範囲を制限することなく、本発明をより詳細に説明する。別段に記述しない限り、特に、例において記載される、関連する例が基づいている化合物の反応条件、特徴、性質および利点は、詳細に述べられていないが、保護の範囲内に含まれる他の物質および化合物にも適用することができる。さらに、請求された範囲に渡って本発明を行うことができ、本明細書に示された例に限定されるものではない。
【実施例】
【0065】

例1:アリルトリフルオロメチルエーテル
【化9】

【0066】
31.4g(197mmol)のテトラメチルアンモニウムトリフルオロメトキシラートおよび3.6g(18mmol)のヨウ化テトラメチルアンモニウムを、250ml丸底フラスコ内の100mlの無水ジメチルホルムアミド(DMF)にけん濁する。21.7g(179mmol)の臭化アリルを、このけん濁液に攪拌しながら添加し、反応混合物を60℃で3日間攪拌する。全ての揮発性生成物を10−2mbarおよび室温において真空で、冷却した蒸留物トラップ(−196℃)に蒸留する。アリル−OCF、アリル−F、アリル−Brおよびアリル−Iを含む、合計で21.5gの液体材料を得る。この混合物を分別蒸留にかけ、16.2gのアリル−OCFを得る。アリルトリフルオロメチルエーテルの収率は72%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物を特徴づける。
【0067】
【数1】

【0068】
例2a:1−メチルスルホニルプロパ−2−エン
【化10】

【0069】
32.18g(318.1mmol)のトリエチルアミンおよび12.16g(209.3mmol)のプロパ−3−エン−1−オールを、250mlの無水ジクロロメタンに溶解する。29.27g(255.5mmol)の塩化メタンスルホニルを、攪拌しながら冷たい溶液(浴温:0℃)へ液滴で添加する。反応混合物を0℃で5.5時間攪拌し、分液漏斗へ移す。これを、90mlの冷たい(0℃)水、70mの冷たい(0℃)5%塩酸、80mlの冷たい(0℃)飽和炭酸水素ナトリウム溶液および80mlの冷たい(0℃)飽和塩化ナトリウム溶液で、一度洗浄する。溶液をMgSOを使用して乾燥し、濾過し、ジクロロメタンを蒸発させる。得られた粗生成物を、3・10−3mbar(沸点:43〜45℃/3・10−3mbar)において真空で分別蒸留にかける。21.4g(156.9mmol)のアリルメシラートを得る。アリルメシラートの収率は75%である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、アリルメシラートを特徴づけた。
【0070】
【数2】

【0071】
例2b:アリルトリフルオロメチルエーテル
【化11】

【0072】
8.1g(140mmol)の無水フッ化カリウムを、還流冷却器(−78℃へ冷却)を備えた250ml丸底フラスコ内の130mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁し、−5℃まで冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、29.1g(133mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃で1時間保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を−20℃まで上げる。例2aからの、14.3g(105mmol)のアリルメシラートを、残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を80℃で2時間攪拌する。全ての揮発性生成物を、20mbarおよび80℃において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に蒸留する。96%のアリル−OCFおよび4%のN,N−ジメチルアセトアミドを含む、合計で9.5gの液体材料を得る。アリルトリフルオロメチルエーテルの収率は69%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物を特徴づける。生成物、アリルトリフルオロメチルエーテルのNMRデータは、例1において示したデータと同一である。
【0073】
例3:アリルトリフルオロメチルエーテル
【化12】

【0074】
35.7g(224mmol)のテトラメチルアンモニウムトリフルオロメトキシラートを、250ml丸底フラスコ内の100mlの無水N−メチルピロリドン(NMP)にけん濁する。33.9g(202mmol)のヨウ化アリルを、このけん濁液に攪拌しながら添加し、反応混合物を60℃で40時間攪拌する。全ての揮発性生成物を、10−1mbarおよび室温において真空で冷却した蒸留トラップ(−196℃)に蒸留する。アリル−OCF、アリル−Fおよびアリル−Iを含む、合計で、21.2gの液体材料を得る。この混合物を分別蒸留にかけ、17.3gのアリル−OCFを得る。アリルトリフルオロメチルエーテルの収率は68%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物を特徴づける。NMRデータは例1におけるデータと同一である。
【0075】
例4:ルビジウムトリフルオロメトキシラート、RbOCF
【化13】

【0076】
27.1g(259mmol)の無水フッ化ルビジウムを、還流冷却器(−40℃に冷却)を備えた500ml丸底フラスコ内の200mlの無水アセトニトリルにけん濁し、−40℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、61.7g(283mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を−20℃に30分間、0℃に1時間、および20℃に30分間保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を−20℃まで上げる。アセトニトリルを静かに移し、残留物を無水アセトニトリルで洗浄し、白色の生成物、RbOCFを10−3mbarおよび室温において真空で乾燥する。33.8gのRbOCFを得る。ルビジウムトリフルオロメトキシラートの収率は、RbFに基づいて、77%である。ラマン分光法(融点チューブ;1274mW)を用いて、生成物、RbOCFを特徴づける。
【0077】
【表1】

このスペクトルは、文献(K.O. Christe et al., Spectrochimica Acta, Vol. 31A, 1975, pp. 1035-1038)に記載された、RbOCFのラマンスペクトルと同一であった。
【0078】
例5:カリウムトリフルオロメトキシラート、KOCF
【化14】

【0079】
13.8g(55mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを、還流冷却器(−78℃に冷却)を備えた丸底フラスコ内の3.1g(53mmol)の無水フッ化カリウムに、0℃で添加する。0℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、0.25g(2.9mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)をそこへゆっくりと添加する。反応混合物を0℃に3時間保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。DMAを0℃における真空で除去し、白色生成物を0℃における真空(10−3mbar)で乾燥する。5.0gの白色固体を得た。カリウムトリフルオロメトキシラートの収率は、KFに基づいて、55%である。ラマン分光法(融点チューブ;892mW)を用いて、生成物、KOCFを特徴づける。
【0080】
【表2】

【0081】
例6:アリルトリフルオロメチルエーテル、CH=CHCHOCF
【化15】

【0082】
21.1g(202mmol)の無水フッ化ルビジウムを、還流冷却器(−78℃に冷却)を備えた250ml丸底フラスコ内の100mlの無水ジメチルホルムアミド(DMF)にけん濁し、−45℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、47.9g(220mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を−25℃で2.5時間、0℃で1時間、20℃で1時間保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を−20℃まで上げる。4.2g(20mmol)のヨウ化ルビジウムおよび24.2g(200mmol)の臭化アリルを、残留したRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を60℃で61時間攪拌する。そして、全ての揮発性生成物を、10−2mbarおよび室温において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に蒸留する。アリル−OCF、アリル−F、アリル−Brおよびアリル−Iを含む、合計で、29.7gの液体材料を得る。この混合物を分別蒸留にかけ、15.4gのアリル−OCFを得る。アリルトリフルオロメチルエーテルの収率は61%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物を特徴づける。生成物、アリルトリフルオロメチルエーテルのNMRデータは、例1に記載のデータと同一である。
【0083】
例7:1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパン、BrCHCHCHOCF
7a)1−ブロモ−3−トリフルオロメチルスルホニルプロパン(3−ブロモプロピルトリフラート)
【化16】

【0084】
還流冷却器を備えた1リットルフラスコ内の400mlの無水ジクロロメタンに溶解した13.7g(173mmol)の無水ピリジンの溶液に、攪拌しながら、48.4g(171.6mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物をゆっくりと添加する。けん濁液をさらに30分攪拌し、そして、23.5g(169mmol)の3−ブロモプロパノールを添加する。反応混合物を室温で1時間攪拌した後、0℃まで冷却する。塩、ピリジニウムトリフラートを濾過し、100mlの冷たい(0℃)無水ジクロロメタンで洗浄する。ジクロロメタン溶液を組合せ、CHClを真空で蒸留する。さらなる濾過の後、残留物を分別蒸留にかける。30.5gの液体3−ブロモプロピルトリフラートを得る。沸点は、0.7mbarにおいて31〜32℃である。3−ブロモプロピルトリフラートの収率は、3−ブロモプロパノールに基づいて67%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、3−ブロモプロピルトリフラートを特徴づける。
【0085】
【数3】

【0086】
7b) 1−ブロモ−3−トリフルオロメチルスルホニルプロパン(3−ブロモプロピルトリフラート)
【化17】

【0087】
還流冷却器を備えた250mlフラスコ内の40mlの無水ジクロロメタンに溶解した3.10g(39.2mmol)の無水ピリジンの溶液に、攪拌しながら、10.89g(38.6mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物をゆっくりと添加する。けん濁液をさらに30分攪拌し、そして5.20g(37.4mmol)の3−ブロモプロパノールを添加する。反応混合物を室温で1時間攪拌した後、0℃に冷却する。塩、ピリジニウムトリフラートを濾過し、10mlの冷たい(0℃)無水ジクロロメタンで洗浄する。ジクロロメタン溶液を組合せ、CHClを真空で蒸留する。さらなる濾過の後、残留物を分別蒸留にかける。8.78gの液体3−ブロモプロピルトリフラートを得る。3−ブロモプロピルトリフラートの収率は、3−ブロモプロパノールに基づいて、87%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、3−ブロモプロピルトリフラートを特徴づける。生成物、3−ブロモプロピルトリフラートのNMRデータは、例7a)に記載のデータと同一である。
【0088】
7c) 1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパン、BrCHCHCHOCF
【化18】

【0089】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の30mlの無水アセトニトリルにけん濁した4.0g(38.2mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して、反応混合物を攪拌および冷却しながら8.3g(37.8mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを添加する。反応混合物を20℃で2.5時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。フラスコに残留するRbOCFのけん濁液に、30mlの無水アセトニトリルおよび例7a)からの8.2g(30.3mmol)の3−ブロモプロピルトリフラートを、0℃の浴温で添加し、反応混合物を室温で60時間攪拌する。全ての揮発性生成物を、10−1mbarおよび室温における真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)へ蒸留する。分別蒸留により、2.6gの1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンを得る。沸点は、111〜113℃である。1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンの収率は、3−ブロモプロピルトリフラートに基づいて、42%である。
H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンを特徴づける。
【0090】
【数4】

【0091】
7d) 1−ブロモ−3−メチルスルホニルプロパン(3−ブロモプロピルメシラート)
【化19】

【0092】
16.15g(159.6mmol)のトリエチルアミンおよび14.58g(104.9mmol)の1−ブロモプロパン−3−オールを150mlの無水ジクロロメタンに溶解する。14.46g(126.2mmol)の塩化メタンスルホニルを、冷たい溶液(浴温:0℃)に、攪拌しながら液滴で添加した。反応混合物を0℃で1時間、および室温で14時間攪拌し、次いで濾過する。固体を、ジクロロメタン25mlで1回、10mlで2回すすぐ。組み合わせた濾液を、150mlの水、150mlの10%塩酸、150mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液および150mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。有機溶液を、MgSOを使用して乾燥し、濾過し、ジクロロメタンを蒸発させる。22.2gの粗生成物を得る。1−ブロモプロピル3−メシラートの収率は、3−ブロモプロパノールに基づいて97%である。得られた粗生成物を、1mbarにおける真空(沸点:106〜107.5℃/1mbar)で、分別蒸留にかけることができる。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、3−ブロモプロピルメシラートを特徴づける。
【0093】
【数5】

このスペクトルは、文献(W. K. Anderson et al., J. Med. Chem., Vol. 36, 1993, pp. 3618-3627)に記載の3−ブロモプロピルメシラートのスペクトルと同一である。
【0094】
7e) 1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパン、BrCHCHCHOCF
【化20】

【0095】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた100ml丸底フラスコ内の15mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドにけん濁した2.35g(22.5mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、5.16g(23.7mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃で1時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。5mlの無水ジメチルホルムアミドおよび例7d)からの3.73g(17.2mmol)の3−ブロモプロピルメシラートを、0℃の浴温において、フラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を50℃で15時間、60℃で23時間攪拌する。そして、全ての揮発性生成物を、10−1mbarおよび50℃における真空で、直列につながれた2つの蒸留トラップ(−20℃および−196℃)に蒸留する。1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパン(25%)、1,3−ビス(トリフルオロメトキシ)プロパン(27%)、1,3−ジブロモプロパン(2%)およびDMF(46%)を含む1.69gの液体材料を、後方の冷却トラップにおいて得る。
1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンの収率は、1−ブロモプロピル3−メシラートに基づいて12%である。
【0096】
H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンを特徴づける。生成物、1−ブロモ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンのNMRデータは、例7c)に記載のデータと同一である。
【0097】
例8:1−(トリフルオロメトキシ)ヘキサ−5−エン、CH=CH(CHOCF
8a) 1−トリフルオロメチルスルホニルヘキサ−5−エン(5−ヘキセン−1−イルトリフラート)
【化21】

【0098】
還流冷却器を備えた2リットルフラスコ内の1.6lの無水ジクロロメタンに溶解した47.8g(604mmol)の無水ピリジンの溶液に、攪拌しながら、162.3g(575mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物をゆっくりと添加する。けん濁液をさらに30分攪拌し、−20℃に冷却し、そして、56.6g(565mmol)のヘキサ−5−エン−1−オールを添加する。反応混合物を室温で1時間攪拌した後、−78℃まで冷却する。塩、ピリジニウムトリフラートを濾過し、50mlの冷たい(−78℃)無水ジクロロメタンで2回洗浄する。ジクロロメタン溶液を組合せ、CHClを0℃において真空で蒸留する。今得たけん濁液を−20℃に冷却し、再濾過する。固体を20mlの冷たい(−20℃)無水n−ペンタンで2回すすぐ。ペンタンを0℃において真空で除去する。このように得られた物質、ヘキサ−5−エニルトリフラート(116g)は、さらに精製しないが、代わりに、−78℃で保存し、粗生成物(例8b)としてさらに反応させる。ヘキサ−5−エニルトリフラートの収率は、ヘキサ−5−エン−1−オールに基づいて88.5%である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、ヘキサ−5−エニルトリフラートを特徴づける。
【0099】
【数6】

【0100】
8b) 1−(トリフルオロメトキシ)ヘキサ−5−エン、CH=CH(CHOCF
【化22】

【0101】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた1l丸底フラスコ内の300mlの無水アセトニトリルにけん濁した63.0g(603mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、143.6g(658.5mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。300mlの無水アセトニトリルおよび例8a)からの104.5g(450mmol)のヘキサ−5−エニルトリフラートを、0℃の浴温において、フラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を、室温で63時間攪拌する。そして、全ての揮発性生成物を、10−1mbarおよび30℃の浴温における真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に凝縮させる。続いて、100mlの無水n−ペンタンを凝縮した生成物に添加し、アセトニトリルを共沸蒸留によって除去する。残留物を、0.4mbarにおいて、2つのトラップ(−40℃および−196℃)へ分別再凝縮にかける。1つ目のトラップからの液体の蒸留の後、32gの1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エン(沸点:111〜112℃)を得る。1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンの収率は、ヘキサ−5−エニルトリフラートに基づいて43%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンを特徴づける。
【0102】
【数7】

【0103】
8c) 1−メチルスルホニルヘキサ−5−エン(1−メシルヘキサ−5−エン)
【化23】

【0104】
内部の温度が5℃以下に保たれるような速度で、2リットルのフラスコ内の1000mlの酢酸エチルに溶解した、62.0g(619mmol)のヘキサ−5−エン−1−オールおよび101.44g(1003mmol)のトリエチルアミンの冷たい(−10℃)溶液に、攪拌しながら、86.1g(752mmol)の塩化メタンスルホニルをゆっくりと添加する。けん濁液を室温で12時間攪拌する。塩、塩化トリエチルアンモニウムを濾過し、酢酸エチルで何回も洗浄する。組み合わせた濾液を約600mlまで濃縮し、75mlの10%塩で、50mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液で、および50mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を、ロータリーエバポレーター内の溶媒から解放し、500mlのジクロロメタンに取り込み、MgSOを用いて乾燥する。そして混合物を濾過し、ジクロロメタンを蒸発させ、残留物を真空(沸点:80℃/3・10−3mbar)で分別蒸留にかける。101.2gの液体1−メシルヘキサ−5−エンを得る。1−メシルヘキサ−5−エンの収率は、ヘキサ−5−エン−1−オールに基づいて、92%である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−メシルヘキサ−5−エンを特徴づける。
【0105】
【数8】

このスペクトルは、文献(O. Phanstiel et al., J. Med. Chem., Vol. 48, 2005, pp. 3832-3839)に記載の1−メシルヘキサ−5−エンのスペクトルと同一である。
【0106】
8d) 1−(トリフルオロメトキシ)ヘキサ−5−エン、CH=CH(CHOCF
【化24】

【0107】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた2l丸底フラスコ内の870mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドにけん濁した43.4g(746mmol)の無水フッ化カリウムに、槽(0℃)を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、175.3g(804.0mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。例8c)からの101.0g(567mmol)のヘキサ−5−エニルメシラートを、0℃の浴温においてフラスコに残留するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を80℃で48時間攪拌する。そして、反応混合物を室温まで冷却し、300mlのn−ペンタンを攪拌しながら添加し、混合物を濾過する。塩を300mlのn−ペンタンで2回洗浄し、組み合わせた有機相を水で何回も洗浄し、MgSOを使用して乾燥する。濾過の後、ペンタンを真空で蒸留し、残留物を分別蒸留(沸点:111〜112℃)にかける。62.9gの液体1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンを得る。1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンの収率は、ヘキサ−5−エニルメシラートに基づいて、66%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンを特徴づける。生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンのNMRデータは、例8b)におけるデータと同一である。
【0108】
例9:1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
9a) 1−トリフルオロメチルスルホニルデカ−9−エン(デカ−9−エニルトリフラート)
【化25】

【0109】
還流冷却器を備えた1リットルフラスコ内の380mlの無水ジクロロメタンに溶解した、16.5g(209mmol)の無水ピリジンの溶液に、室温で攪拌しながら、53.7g(190mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物をゆっくりと添加する。形成したけん濁液をさらに30分攪拌し、―20℃まで冷却し、そして、26.7g(171mmol)のデカ−9−エン−1−オールを添加する。反応混合物を0℃(浴温)で1.5時間攪拌した後、−78℃まで冷却する。塩、ピリジニウムトリフラートを濾過し、50mlの冷たい(−78℃)無水ジクロロメタンで2回洗浄する。ジクロロメタン溶液を組合せ、CHClを0℃において真空で蒸留する。今得たけん濁液を−20℃まで冷却し、50mlの無水n−ペンタンで希釈し、再濾過する。固体を20mlの冷たい(−20℃)無水n−ペンタンで2回すすぐ。ペンタンを0℃において真空で取り除く。このように得られた物質、デカ−9−エニルトリフラート(43.3g)はさらに精製しないが、代わりに−78℃で保存し、粗生成物(例9b)としてさらに反応させる。デカ−9−エニルトリフラートの収率は、デカ−9−エン−1−オールに基づいて88%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、デカ−9−エニルトリフラートを特徴づける。
【0110】
【数9】

【0111】
9b) 1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
【化26】

【0112】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の45mlの無水アセトニトリルにけん濁した9.32g(89.2mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、20.82g(95.5mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。45mlの無水アセトニトリルおよび例9a)からの20.5g(71.0mmol)のデカ−9−エニルトリフラートを、0℃の浴温においてフラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物をまず15℃で25時間、そして室温で90時間攪拌する。アセトニトリルを室温で膜ポンプ真空において、冷却トラップ(−196℃)へ凝縮させる。続いて、残留物を、10−1mbar(油ポンプ)および50℃の浴温において真空で、さらに冷却した蒸留トラップ(−196℃)へ凝縮させる。集まった液体生成物を、1.5mbar(沸点:38℃)において、真空で蒸留する。6.3gの液体1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンを得る。1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンの収率は、デカ−9−エニルトリフラートに基づいて40%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンを特徴づける。
【0113】
【数10】

【0114】
例10:1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
10a) 1−メチルスルホニルデカ−9−エン(9−デセン−1−イルメシラート)
【化27】

【0115】
76.9g(760.1mmol)のトリエチルアミンおよび73.7g(471.5mmol)のデカ−9−エン−1−オールを、600mlの酢酸エチルに溶解する。67.2g(586.5mmol)の塩化メタンスルホニルを、冷たい溶液(浴温:0℃)に、攪拌しながら、液滴で添加する。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして濾過する。固体を、100mlの酢酸エチルで5回すすぐ。組み合わせた濾液を約500mlまで濃縮し、50mlの10%塩酸、50mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液および50mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。ロータリーエバポレーターを活用して、溶媒を取り除く。残留物を200mlのジクロロメタンに溶解し、MgSOを使用して乾燥する。溶液を濾過し、ジクロロメタンを蒸発させる。得られる粗生成物を、0.03mbarにおいて真空で分別蒸留にかける。97.7gのデカ−9−エニルメシラートを得る(沸点:103℃/0.03mbar)。デカ−9−エニルメシラートの収率は、デカ−9−エン−1−オールに基づいて88%である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、デカ−9−エニルメシラートを特徴づける。
【0116】
【数11】

このスペクトルは、文献(J. Morita et al., Green Chem., Vol. 7, 2005, pp. 711-715)に記載の1−メチルスルホニルデカ−9−エンのスペクトルと同一である。
【0117】
10b) 1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
【化28】

【0118】
−78℃に冷却した還流冷却器を備えた0.5l丸底フラスコ内の130mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドにけん濁した、12.4g(118.6mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して、混合物を攪拌および冷却しながら、27.3g(125.1mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。130mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドおよび例8a)からの21.9g(93.6mmol)のデカ−9−エニルメシラートを、0℃の浴温においてフラスコに残存する、RbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を80℃で72時間攪拌すし、そして、全ての揮発性生成物を、0.02mbarおよび最大(max)の浴温50℃において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)へ凝縮させる。得られた液体を800mlの氷水へ注ぎ、200mlのn−ペンタンで2回抽出する。有機相を分離し、MgSOを使用して乾燥し、n−ペンタンをロータリーエバポレーターにおいて除去する。得られた粗生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エン(14.5g;収率:69%)を、20mbar(沸点:76℃/20mbar、38℃/1.5mbar)において真空で蒸留する。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンを特徴づける。
【0119】
【数12】

【0120】
例11:1−(トリフルオロメトキシ)ブタン、n−COCF
【化29】

【0121】
−80℃に冷却した還流冷却器を備えた100ml丸底フラスコ内の20mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドにけん濁した2.75g(26.3mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、6.45g(29.6mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。15mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドおよび4.37g(20.8mmol)のジ−n−ブチルサルフェートを、0℃の浴温においてフラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を70℃で72時間攪拌する。
そして全ての揮発性生成物を、20mbarおよび最高の浴温50℃において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に凝縮させる。得られた固体をゆっくりと室温まで温め、1−(トリフルオロメトキシ)ブタンを冷却トラップ(0℃)において収集する。0.36gの液体1−(トリフルオロメトキシ)ブタンを得る。1−(トリフルオロメトキシ)ブタンの収率は、ジブチルサルフェートに基づいて12.3%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−(トリフルオロメトキシ)ブタンを特徴づける。
【0122】
【数13】

【0123】
例12:α−(トリフルオロメトキシ)エチルアセテート、CFOCHC(O)OC
【化30】

【0124】
還流冷却器(−40℃まで冷却)を備えた250ml丸底フラスコ内の100mlの無水ジメチルホルムアミドに、9.31g(89.2mmol)の無水フッ化ルビジウムをけん濁し、−40℃まで冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、21.4g(98.2mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を、−20℃で30分、0℃で1時間および20℃で30分保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を−20℃まで上げる。2.1g(9.9mmol)のヨウ化ルビジウムおよび13.25g(200mmol)のα−ブロモエチルアセテート、BrCHC(O)OCを、残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を60℃で48時間攪拌する。全ての揮発性生成物を、10−3mbarおよび50℃において真空で冷却した蒸留トラップ(−196℃)に蒸留する。CFOCHC(O)OC(9.4%)、FCHC(O)OC(2.0%)、BrCHC(O)OC(2.3%)およびDMF(86.3%)を含む、合計で、64.9gの液体材料を得る。この混合物を分別蒸留にかけ、α−(トリフルオロメトキシ)エチルアセテートを分離し、分光法で特徴づける。
【0125】
NMRデータ(0℃):
【数14】

【0126】
例13a:エチル2−メチルスルホニルアセテート(エチル2−メシルアセテート)、CHSOOCHC(O)OC
【化31】

【0127】
112.6g(1112.8mmol)のトリエチルアミンおよび76.4g(734.1mmol)のエチル2−ヒドロキシアセテート(グリコール酸エチルエステル)を、600mlの酢酸エチルに溶解する。102.9g(898.1mmol)の塩化メタンスルホニルを、冷たい溶液(浴温:0℃)に、攪拌しながら、液滴で添加する。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして濾過する。固体を、酢酸エチル100mlで1回、200mlで2回すすぐ。組み合わせた濾液を、200mlの水で1回、100mlの10%塩酸、100mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液および100mlの飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄する。溶媒を、ロータリーエバポレーターを活用して除去する。残留物を100mlのジクロロメタンに溶解し、MgSOを使用して乾燥する。溶液を濾過し、ジクロロメタンを蒸発させる。得られた粗生成物を、0.008mbarにおいて真空で分別蒸留にかける。127.6gのエチル2−メシルアセテートを得る(沸点:103℃/0.03mbar)。エチル2−メシルアセテートの収率は、エチル2−ヒドロキシアセテートに基づいて、95%である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、エチル2−メシルアセテートを特徴づける。
【0128】
【数15】

【0129】
例13b:α−(トリフルオロメトキシ)エチルアセテート(エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテート)、CFOCHC(O)OC
【化32】

【0130】
26.6g(458.0mmol)の無水フッ化カリウムを、還流冷却器(−78℃まで冷却)を備えた500ml丸底フラスコ内の350mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁し、0℃まで冷却する。107.7g(493.6mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを、0℃まで冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、ゆっくりと添加する。反応混合物を0℃に1時間保持する。反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。65.9g(361.6mmol)のエチル2−メシルアセテート、CHSOOCHC(O)OCを、残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を75〜80℃で17時間攪拌する。そして、反応混合物を氷槽(0℃)を用いて冷却し、160mlの水を添加する。有機相を分離し、水溶液をn−ペンタンで3回抽出する。有機相を組み合わせ、MgSOを使用して乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させる。残留物を分別蒸留(沸点:121〜122℃)にかける。42.1gの液体エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートを得る。エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートの収率は、エチル2−メシルアセテートに基づいて68%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートを特徴づける。生成物、エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートのNMRデータは、例12におけるデータと同一である。
【0131】
例14:α−(トリフルオロメトキシ)エチルアセテート(エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテート)、CFOCHC(O)OC
【化33】

【0132】
31.3g(539.5mmol)の無水フッ化カリウムを、還流冷却器(−78℃まで冷却)を備えた500ml丸底フラスコ内の140mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁し、0℃まで冷却する。125.7g(576.6mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを、0℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、ゆっくりと添加する。反応混合物を0℃で1時間保持する。反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。70.9g(424.3mmol)のエチル2−ブロモアセテート、BrCHC(O)OC、および7.0g(4.2mmol)のヨウ化カリウムを、残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を50℃で49時間攪拌する。そして、反応混合物を、氷槽(0℃)を用いて冷却し、200mlの水を添加する。有機層を分離し、水溶液をn−ペンタンで3回抽出する。有機相を組み合わせ、水で2回、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で1回、水で1回、およびチオ硫酸ナトリウム溶液で1回洗浄する。溶液をMgSOを使用して乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させる。残留物を分別蒸留(沸点:121〜122℃)にかける。54.0gの液体エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートを得る。エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートの収率は、エチル2−ブロモアセテートに基づいて、74%である。H−および19F−NMRスペクトル生成物を用いて、エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートを特徴づける。生成物、エチル2−(トリフルオロメトキシ)アセテートのNMRデータは、例12におけるデータと同一である。
【0133】
例15:1−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパン、ClCHCHCHOCF
【化34】

【0134】
槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた100ml丸底フラスコ内の、24mlの無水アセトニトリルにけん濁した2.08g(19.9mmol)の無水フッ化ルビジウムに、3.89g(17.8mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するため、還流冷却器の温度を室温まで上げる。24mlの無水アセトニトリルおよび2.52g(13.1mmol)の塩化3−クロロプロピルスルホニルを、0℃の浴温においてフラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を室温で48時間攪拌する。全ての揮発性生成物を、0.7mbarおよび最高の浴温50℃において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に凝縮させる。室温で液体の生成物38.7gを得る。H−NMRスペクトルよると、混合物は、96.7%のアセトニトリル、1.7%の1−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンおよび1.6%の1,3−ジクロロプロパンを含む。1−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンの収率は、塩化3−クロロプロピルスルホニルに基づいて30%(NMR)である。1−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンを、蒸留によって混合物から単離することができる。
【0135】
1−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)プロパンのNMRデータ:
【数16】

【0136】
例16:1−(トリフルオロメトキシ)ヘキサ−5−エン、CH=CH(CHOCF
16a) 1−トリフルオロアセチルヘキサ−5−エン(5−ヘキセン−1−イルトリフルオロアセテート)、CH=CH(CHOC(O)CF
【化35】

【0137】
150mlの無水ジエチルエーテルに溶解した、19.3g(244mmol)の無水ピリジンおよび23.0g(230mmol)のヘキサ−5−エン−1−オールの溶液に、0℃(氷槽)で攪拌しながら、50.7g(241mmol)のトリフルオロ酢酸無水物をゆっくりと添加する。けん濁液を室温まで温め、さらに12時間攪拌する。塩、ピリジニウムトリフルオロアセテートを濾過し、50mlの無水ジエチルエーテルで2回洗浄する。ジエチルエーテル溶液を組み合わせ、(COを室温において真空で蒸留する。今得たけん濁液を再濾過し、固体を10mlのn−ペンタンで3回洗浄する。濾液を組み合わせ、ペンタンを真空で除去する。残留物を50mbarにおいて真空で分別蒸留にかける。32.3gの液体物質(沸点:70℃/50mbar)を得る。5−ヘキセン−1−イルトリフルオロアセテートの収率は、ヘキサ−5−エン−1−オールに基づいて72%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、5−ヘキセン−1−イルトリフルオロアセテートを特徴づける。
【0138】
【数17】

【0139】
16b) 1−(トリフルオロメトキシ)ヘキサ−5−エン、CH=CH(CHOCF
【化36】

【0140】
−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の54mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドにけん濁した12.55g(120mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、27g(124mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。26mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドおよび例12a)からの18.2g(92.8mmol)の5−ヘキセン−1−イルトリフルオロアセテートを、0℃の浴温において、フラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を100℃〜120℃で124時間攪拌する。そして、全ての揮発性生成物を、0.1mbarおよび最高の浴温50℃において真空で、冷却した蒸留トラップ(−196℃)に凝縮させる。室温で液体の生成物の混合物を得る。H−NMRスペクトルによれば、約12%の出発物質が、生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンに変わった。生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンのNMRデータは、例8b)におけるデータと同一である。
【0141】
例17:1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
【化37】

【0142】
−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた0.5l丸底フラスコ内の180mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドにけん濁した17.5g(167.5mmol)の無水フッ化ルビジウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、39.2g(179.8mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。180mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドおよび30.6g(130.6mmol)のデカ−9−エニルメシラート(例8aから)を、0℃の浴温においてフラスコに残存するRbOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を75〜80℃(浴温)で50時間攪拌する。沈殿した固体物質を濾過し、濾液を800mlの氷水に注ぎ、100mlのn−ペンタンで2回抽出する。固体塩を200mlの水と混合し、n−ペンタン(2×100ml)で抽出する。抽出物を組み合わせ、水で洗浄する。MgSOを使用して乾燥した後、n−ペンタンをロータリーエバポレーターにおいて除去する。残留物を、1・10−3mbarおよび40℃における真空で再凝縮する。得られた粗生成物(純度:96%)、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エン(26.6g;収率:91%)を、20mbarにおける真空で(沸点:76℃/20mbar、38℃/1.5mbar)蒸留する。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンを特徴づける。生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンのNMRデータは、例10b)におけるデータと同一である。
【0143】
例18:1−(トリフルオロメトキシ)デカ−9−エン、CH=CH(CHCHOCF
【化38】

【0144】
−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた0.5l丸底フラスコ内の190mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドにけん濁した10.3g(177.3mmol)の無水フッ化カリウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、41.8g(191.7mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。190mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドおよび32.9g(140.4mmol)のデカ−9−エニルメシラート(例8aから)を、0℃の浴温においてフラスコに残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を75〜80℃(浴温)で48時間攪拌する。沈殿した固体物質を濾過し、濾液を800mlの氷水に注ぎ、100mlのn−ペンタンで2回抽出する。固体塩をn−ペンタン(3×100ml)で抽出する。抽出物を組み合わせ、水で洗浄する。MgSOを使用して乾燥した後、乾燥剤を濾過し、n−ペンタンをロータリーエバポレーターにおいて除去する。残留物を1・10−3mbarおよび40℃において真空で再凝縮する。27.3gの1−トリフルオロメトキシデカ−9−エン(純度:98%;収率:87%)を得る。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンを特徴づける。生成物、1−トリフルオロメトキシデカ−9−エンのNMRデータは、例10b)におけるデータと同一である。
【0145】
例19:1,4−ビス(トリフルオロメトキシ)ブタ−2−エン
19a) 2−ブテニル1,4−ジメシラート、CHSOOCHCH=CHCHOSOCH
【化39】

【0146】
17.7g(200.5mmol)のcis−ブタ−2−エン−1,4−ジオールおよび45.1g(445.9mmol)のトリエチルアミンを330mlのジクロロメタンに溶解した混合物を、51.1g(445.8mmol)の塩化メタンスルホニルを330mlのジクロロメタンに溶解した冷たい溶液(浴温:−10℃)に攪拌しながら液滴でゆっくりと添加する。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、分液漏斗に移し、70mlの冷たい飽和NaHCO溶液で3回振動により洗浄する。得られた有機相をMgSOを使用して乾燥し、濾過し、溶媒をロータリーエバポレーターを活用して除去する。生成物(薄い黄色の油)を、冷却を介してゆっくりと結晶化させる。2−ブテニル1,4−ジメシラートの収率は、cis−ブタ−2−エン−1,4−ジオールに基づいて48.5g(99%)である。H−NMRスペクトルを用いて、生成物、2−ブテニル1,4−ジメシラートを特徴づける。
【0147】
【数18】

このスペクトルは、文献(H.-J. Lim et al., J. Org. Chem., Vol. 60, 1995, pp. 2326-2327)に記載の2−ブテニル1,4−ジメシラートのスペクトルと同一である。
【0148】
19b) 1,4−ビス(トリフルオロメトキシ)ブタ−2−エン、CFOCHCH=CHCHOCF
【化40】

【0149】
−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた100ml丸底フラスコ内の31mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドにけん濁した1.68g(28.9mmol)の無水フッ化カリウムに、槽(0℃)を使用して反応混合物を攪拌および冷却しながら、6.83g(31.3mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。そして、30分にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。31mlの無水N,N−ジメチルアセトアミドおよび例15a)からの2.9g(11.9mmol)の2−ブテニル1,4−ジメシラートを、0℃の浴温においてフラスコに残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を75〜80℃(浴温)で2時間攪拌する。反応混合物を続けて0℃まで冷却し、冷たい(0℃)水で希釈する。有機相を分離し、水相を10mlのn−ペンタンで4回抽出する。MgSOを使用して乾燥した後、乾燥剤を濾過し、n−ペンタンをロータリーエバポレーターにおいて除去する。このように得られた残留物を真空で再凝縮する。2.40gの透明で無色の液体を得る。DMAおよびペンタンに加えて、これは、34%の1,4−ビス(トリフルオロメトキシ)ブタ−2−エンを含む。1,4−ビス(トリフルオロメトキシ)ブタ−2−エンの収率は、2−ブテニル1,4−ジメシラートに基づいて、30%である。生成物を、51mbarにおける真空で(沸点:36/51mbar)蒸留することができる。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1,4−ビス(トリフルオロメトキシ)ブタ−2−エンを特徴づける。
【0150】
【数19】

【0151】
例20:1−ブロモ−4−トリフルオロメトキシブタン、BrCHCHCHCHOCF
20a) 4−ブロモブチルトリフルオロメタンスルホネート、BrCHCHCHCHOSOCF
【化41】

【0152】
10.3gのピリジンおよび29.6gのトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、0℃で窒素雰囲気下において攪拌しながら、20mlのジクロロメタンに溶解した15.3gの4−ブロモブタノールの溶液に添加し、混合物を0℃で0.5時間、そして20〜25℃で2時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を0℃まで冷却し、シリカゲルの層に通して濾過し、溶媒を15〜25℃において真空で濾液から除去する。薄い黄色の液体が形成し、これを−10〜0℃で保存し、数日以内にさらに反応させるべきである。
MS: 285(M
【0153】
20b) 1−ブロモ−4−トリフルオロメトキシブタン
【化42】

【0154】
ドライアイス冷却器を備えた三つ口フラスコ内の無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した21.8gのトリフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネートの溶液に、窒素下−15℃で、攪拌しながら130℃で予め乾燥した10.6gのフッ化ルビジウムを添加し、混合物をこの温度で0.5時間攪拌する。ガス状のフッ化トリフルオロメタンスルホニルおよびルビジウムトリフルオロメタノラートのDMFけん濁液が形成される。29.5gの4−ブロモブチルトリフルオロメタンスルホネートをけん濁液に配量添加し、混合物を20〜30℃で4時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を氷に添加し、有機相を0℃で分離し、水相をメチルtert−ブチルエーテル(MTBエーテル)で抽出する。組み合わせた有機相を水で洗浄し、溶媒を30℃において真空で除去し、形成したエーテルをクロマトグラフにかける。無色の油性液体が形成する。
MS: 221(M
【0155】
例21:1,3−ジブロモ−2,2−ビストリフルオロメトキシメチルプロパン
21a) 3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メタンスルホニルオキシメチルプロピルメタンスルホネート
【化43】

【0156】
70mlのジクロロメタンに溶解した26.2gの2,2−ビスブロモメチルプロパン−1,3−ジオールの溶液に、窒素下0℃で、攪拌しながら、10.3gのピリジンおよび12.6gの塩化メタンスルホニルを添加し、混合物を0℃で0.5時間、そして20〜25℃で6時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を0℃まで冷却し、濾過し、濾液を氷に添加する。有機相を分離し、NaSOを使用して乾燥し、溶媒を10〜20℃において真空で除去する。薄い黄色の液体が形成し、これを−10〜0℃で保存し、数日以内にさらに反応するべきである。
【0157】
21b) 1,3−ジブロモ−2,2−ビストリフルオロメトキシメチルプロパン
【化44】

【0158】
ドライアイス冷却器を備えた三つ口フラスコ内の50mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)に溶解した21.8gのトリフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネートの溶液に、窒素下−15℃で、攪拌しながら6.3gのKFを添加し、混合物をこの温度で0.5時間攪拌する。ガス状のフッ化トリフルオロメタンスルホニルおよびカリウムトリフルオロメタノラートのDMAけん濁液が形成する。43.8gのジメシラートをけん濁液に配量添加し、混合物を50〜70℃で9時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を室温まで冷却し、氷に添加し、有機相を0℃で分離する。水相をメチルtert−ブチルエーテル(MTBエーテル)で抽出し、組み合わせた有機相を水で洗浄する。この相から溶媒を30℃において真空で除去し、形成した生成物をクロマトグラフにかける。無色の、油性液体が形成する。
MS: 398(M
【0159】
例22:3−トリフルオロメトキシ−2−トリフルオロメトキシメチルプロペン
22a) 2−メタンスルホニルオキシメチルアリルメタンスルホネート
【化45】

【0160】
3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メタンスルホニルオキシメチルプロピルメタンスルホネートの製造と同様に、ジエステル2−メタンスルホニルオキシメチルアリルメタンスルホネートを2−メチレンプロパン−1,3−ジオールから得て、−10〜0℃で保存する。ジエステルは数日以内にさらに反応させるべきである。
【0161】
22b) 3−トリフルオロメトキシ−2−トリフルオロメトキシメチルプロペン
【化46】

【0162】
ドライアイス冷却器を備えた三つ口フラスコ内の50mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)に溶解した21.8gのトリフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネートの溶液に、攪拌しながら6.3gのKFを添加し、混合物をこの温度で0.5時間攪拌する。ガス状のフッ化トリフルオロメタンスルホニルおよびカリウムトリフルオロメタノラートのDMAけん濁液が形成する。24.4gのジメシラートをけん濁液に配量添加し、混合物を50〜60℃で4時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を室温まで冷却し、氷に添加する。有機相を0℃で分離し、残存する相を大気圧で蒸留する。無色の、流動性の液体が形成する。
MS: 224(M
【0163】
22c) 3−トリフルオロメトキシ−2−トリフルオロメトキシメチルプロペン(第2経路
【化47】

【0164】
ドライアイス冷却器を備えた三つ口フラスコ内の50mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)に溶解した21.8gのトリフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネートの溶液に、窒素下−15℃で、攪拌しながら、6.3gのKFを添加し、混合物をこの温度で0.5時間攪拌する。ガス状のフッ化トリフルオロメタンスルホニルおよびカリウムトリフルオロメタノラートのDMAけん濁液が形成する。21.4gの二臭化物をけん濁液に配量添加し、混合物を50〜60℃で24時間攪拌する。生成物を単離するために、反応混合物を室温まで冷却し、氷に添加する。有機層を0℃で分離し、残存する相を大気圧で蒸留する。無色の流動性の液体が形成する。
【0165】
例23:3−トリフルオロメトキシプロパン−1−オール
23a) 3−ビニルオキシプロピルメタンスルホネート
【化48】

【0166】
3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メタンスルホニルオキシメチルプロピルメタンスルホネートの製造と同様に、3−ビニルオキシプロピルメタンスルホネートを得、−10〜0℃で保存する。エステルは数日以内にさらに反応させるべきである。
【0167】
23b) 3−トリフルオロメトキシプロパン−1−オール
【化49】

【0168】
ドライアイス冷却器を備えた三つ口フラスコ内の50mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)に溶解した21.8gのトリフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネートの溶液に、攪拌しながら6.3gのKFを添加し、混合物をこの温度で0.5時間攪拌する。ガス状のフッ化トリフルオロメタンスルホニルおよびカリウムトリフルオロメタノラートのけん濁液が形成する。18.0gのメシラートをけん濁液に配量添加し、混合物を50〜70℃で12時間攪拌する。アルコール基の平行脱保護と共に、生成物を単離するために、反応混合物を0℃に冷却した0.5NのHClに添加し、混合物を1時間攪拌する。そして、有機相を分離し、水相をメチルtert−ブチルエーテル(MTBエーテル)で抽出する。組み合わせた有機相を水で洗浄し、NaSOを使用して乾燥する。溶媒を30℃において真空で除去し、形成したアルコールをクロマトグラフにかける。無色の、油状液体が形成する。
MS: 144(M
【0169】
例24:エチル2−トリフルオロメトキシラクテート、CFOCH(CH)C(O)OC
【化50】

【0170】
2.59g(44.5mmol)の無水フッ化カリウムを、−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた100ml丸底フラスコ内の20mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁し、0℃まで冷却する。10.2g(46.8mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを、0℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、ゆっくりと添加する。反応混合物を0℃に1時間保持する。そして、反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。6.9g(35.2mmol)のエチル2−メシルラクテート、CHSOOC(CH)HC(O)OCを、残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を80℃で47時間攪拌する。そして、反応混合物を0℃まで冷却し、30mlの水を添加する。10mlのn−ペンタンを続いて添加し、有機相を分離する。水相をn−ペンタンで2回抽出する。組み合わせた有機相を、MgSOを使用して乾燥し、濾過の後ペンタンを蒸留し、2.59gのエチル2−トリフルオロメトキシラクテート(62.6%)、エチル2−メシルラクテート(6.5%)、DMA(8.9%)およびn−ペンタン(22.0%)を含む4.14gの液体材料を得る。エチル2−トリフルオロメトキシラクテートの収率はエチル2−メシルラクテートに基づいて2.59g(39%)である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、エチル2−トリフルオロメトキシラクテートを特徴づける。
【0171】
NMRデータ:
【数20】

【0172】
例25:2−トリフルオロメトキシ酢酸ナトリウム塩(ナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテート)、CFOCHC(O)ONa
【化51】

【0173】
5.6g(139.2mmol)の水酸化ナトリウムを、還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の80mlの無水エタノールに溶解する。25.3g(146.8mmol)のエチル2−トリフルオロメトキシアセテートを攪拌しながらそこに添加し、凝固した混合物を70℃で18時間温める。溶媒を70℃において真空で凝縮し、22.6gの白い固体、ナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテートを得る。ナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテートの収率はエチル2−トリフルオロメトキシアセテートに基づいて、22.6g(98%)である。物質は200℃を超えると溶解することなく分解する。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、ナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテートを特徴づける。
【0174】
NMRデータ:
【数21】

【0175】
例26:2−トリフルオロメトキシ酢酸、CFOCHC(O)OH
【化52】

【0176】
例21からの20.4g(122.9mmol)のナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテートを、還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の100mlの無水ジエチルエーテルにけん濁する。3〜5倍過剰で、無水HClガスを混合物に通す。当該プロセスにおいて、細かく分かれた固体が形成する。反応混合物を室温で12時間攪拌する。そして、全ての揮発性生成物を、10−3mbarおよび、まず室温、後に70℃において、真空で、直列に結合した2つの蒸留トラップ(−20℃および−196℃)に蒸留する。前方の冷却トラップにおいて集められた生成物は、分別蒸留の後、15.0gの透明無色の液体、2−トリフルオロメトキシ酢酸を与える。2−トリフルオロメトキシ酢酸の収率は、ナトリウム2−トリフルオロメトキシアセテートに基づいて85%である。沸点は、6mbarにおいて50.5℃である。化合物の融点は18〜23℃であり、密度は約1.5g/cmであり、pK値は2.7(25℃)として計測される。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、2−トリフルオロメトキシ酢酸を特徴づける。
【0177】
NMRデータ:
【数22】

【0178】
例27:1−トリフルオロメトキシヘキサン−6−オール、CFOCH(CHCHOH
【化53】

【0179】
例6d)からの3.40g(20.2mmol)の1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンを、還流冷却器を備えた25ml丸底フラスコ内の7mlの無水ジエチルエーテルに溶解し、氷槽を用いて0℃まで冷却する。0.19g(6.9mmol)のジボランをこの溶液へ通す。ガスの導入が完了したら、反応混合物を室温で1時間攪拌し、続けて還流下で5時間熱し(浴温:170℃)、この間ジエチルエーテルを蒸留する。そして、反応混合物を室温まで冷却し、約50mbarにおいて5分間で空にする。脱気の後、3mlの水、3mlの3M水酸化ナトリウム溶液および3mlの30%過酸化水素溶液を連続的に添加する。混合物を1時間攪拌した後、分液漏斗に移し、n−ペンタンで3回洗浄する。組み合わせた有機相をMgSOを使用して乾燥し、濾過した後、ペンタンをロータリーエバポレーターにおいて除去し、3.48gの透明無色の液体を得、この組成をH−NMRを用いて、93%の生成物および7%のペンタンと判断する。1−トリフルオロメトキシヘキサン−6−オールの収率は、1−トリフルオロメトキシヘキサ−5−エンに基づいて、3.22g(86%)である。
H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシヘキサン−6−オールを特徴づける。
【0180】
NMRデータ:
【数23】

【0181】
注記:ジボランは以下のように生成する:10mlのジエチレングリコールジメチルエーテルに溶解した0.39g(10.3mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを、25ml丸底フラスコ内の5mlのジエチルエーテルに溶解した2.95g(20.8mmol)の三フッ化ホウ素エーテルの溶液に、液滴で添加する。液滴での添加の後、およびガスの活性が完了した後、反応混合物を、ジボランの生成のため、反応を完了するために、60℃でさらに1時間加熱する。
【0182】
例28:2−(トリフルオロメトキシ)アセトフェノン、CFOCHC(O)C
【化54】

【0183】
6.36g(109.5mmol)の無水フッ化カリウムを、−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた500ml丸底フラスコ内の20mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁し、0℃まで冷却する。26.96g(123.6mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFを、0℃に冷却した槽を用いて、反応混合物を攪拌および冷却しながら、ゆっくりと添加する。反応混合物を0℃に1時間保持する。反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。17.22g(86.5mmol)の2−ブロモアセトフェノン、BrCHC(O)Cおよび1.54g(9.3mmol)のヨウ化カリウムを、残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を室温で92時間攪拌する。そして反応混合物を濾過し、ろ過ケーキを毎回、50mlのn−ペンタンで、3回すすぐ。50mlの水を濾液に添加し、形成した有機相を分離し、水で2回洗浄し、MgSOを使用して乾燥する。引き続き溶液を濾過し、溶媒を蒸留する。残留物を分別蒸留(沸点:0.7mbarで51〜52℃)にかける。8.1gの液体2−(トリフルオロメトキシ)アセトフェノンを得る(純度:95%)。2−(トリフルオロメトキシ)アセトフェノンの収率は2−ブロモアセトフェノンに基づいて44%である。H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、2−(トリフルオロメトキシ)アセトフェノンを特徴づける。
【0184】
NMRデータ:
【数24】

【0185】
例29:1−トリフルオロメトキシプロパ−2−イン、CFOCHC≡CH
【化55】

【0186】
−80℃まで冷却した還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ内の90mlの無水N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)にけん濁した5.36g(92.3mmol)の無水フッ化カリウムに、21.30g(97.7mmol)のトリフルオロメチルトリフラート、CFSOOCFをゆっくりと添加する。反応混合物を0℃でさらに1時間攪拌する。そして、30分間にわたる反応の間に形成する、フッ化トリフルオロメチルスルホニル、CFSOFを除去するために、還流冷却器の温度を室温まで上げる。15.10g(76.6mmol)のプロパ−2−イン−1−イルベンゼンスルホネートを、0℃の浴温においてフラスコに残存するKOCFのけん濁液に添加し、反応混合物を75℃(浴温)で16時間攪拌する。そして形成した生成物を、真空を適用し、液体窒素を用いて冷却したトラップに凝縮する。DMAおよび所望の生成物の混合物7.52gを得た。H−NMRによると、混合物は、4.88g(39.0mmol)の1−トリフルオロメトキシプロパ−2−インを含む。続けて、69mlの水を反応混合物に添加し、揮発性生成物を、75℃において真空で液体窒素を用いて冷却したトラップにさらに凝縮する。DMA、水および所望の生成物の混合物を、さらに9.10g得る。5.94gの1−トリフルオロメトキシプロパ−2−インを、2つの混合物から蒸留分離で得る。
1−トリフルオロメトキシプロパ−2−インの沸点は34℃である。収率は、プロパ−2−イン−1−イルベンゼンスルホネートに基づいて62%である。
H−および19F−NMRスペクトルを用いて、生成物、1−トリフルオロメトキシプロパ−2−イン特徴づける。
【0187】
【数25】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのCFO基を含有する化合物の製造方法であって、CF塩と、式(I)の化合物との反応を少なくとも含む前記方法:
CH(LY) (I)
式中:
X=−Cl、−Br、−I、−OR、−SR、−C(O)R、−C(O)OR、−H、−CN、−CR=CR、−C≡CRまたは−(CRX、
Y=−Hal、−OSO(CFF、−OSO2z+1、−OSOF、−OSOCl、−OC(O)CF、または−OSOAr、
L=互いに独立して、単結合、または主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、O原子、S原子、二重結合、三重結合および/または基Xを任意に含有する直鎖または分岐(CR−アルキル、
Ar=置換または非置換アリール、
m=1〜2
n=0〜2
o=0または1
p=1〜3
q=1〜20、
m+n+p=4
z=1〜10、
R=少なくとも1つのフッ素および/または塩素および/または臭素および/またはヨウ素原子および/または他の官能基(例えば、NO、NH、CN、C(O)R、C(O)OR、C(O)NRなど)で任意に置換されたアリールまたはシクロアルキルまたはアルキルアリール(例えばベンジル)、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された、直鎖または分岐H(CR−アルキル(r=1〜20)、
、R、RおよびR=互いに独立して、H、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換されたアリール、シクロアルキル、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された、直鎖または分岐アルキル、
および、CHおよびLは、シクロアルキルまたは芳香環または複素環を一緒に形成してもよい。
【請求項2】
n=2、o=0または1、p=1、q=1、
Y=−Hal、−OSOCF、または−OSOCH
X=−Cl、−Br、−I、または−CR=CR
L=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、直鎖または分岐(CR−アルキル、
およびR=互いに独立して、Hまたはメチル、および
およびR=互いに独立して、直鎖または分岐C1〜C6アルキル
である、式(I)の化合物を使用することを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(RCF塩を使用し、ここで、Rは、互いに独立して、C1〜C4−アルキルである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つのCFO基を含有する化合物の製造方法であって、KOCFおよび/またはRbOCFの使用を含み、ここで、KOCFおよびRbOCFはin situで形成されるか、またはRbOCFが独立して添加される、前記方法。
【請求項5】
KOCFおよび/またはRbOCFを、少なくとも1つの基Yを含有する化合物、ここで、Y=−Hal、−OSOCH、または−OSOAr、と反応させることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
式(I)の化合物を使用することを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
n=2、o=0または1、p=1、q=1
Y=Hal、−OSOCF、または−OSOCH
X=Cl、Br、I、または−CR=CR
L=少なくとも1つのO原子を任意に含有する、直鎖または分岐(CR−アルキル、
およびR=互いに独立して、Hまたはメチル、および
およびR=互いに独立して、直鎖または分岐C1〜C6アルキル、
である式(I)の化合物を使用することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
KOCFまたはRbOCFを、KFまたはRbFと、トリフルオロメチルトリフラートとの反応により製造することを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
式(II)の化合物
CH(LOCF (II)
式中
X=−Cl、−Br、−I、−OR、−SR、−C(O)R、−C(O)OR、−H、−CN、−CR=CR、−C≡CRまたは−(CRX、
L=互いに独立して、単結合、または主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、O原子、S原子、二重結合、三重結合および/または基Xを任意に含有する直鎖または分岐(CR−アルキル、
m=1〜2
n=0〜2
o=1
p=1〜3
q=2〜20、
m+n+p=4
R=少なくとも1つのフッ素および/または塩素および/または臭素および/またはヨウ素原子および/または他の官能基(例えば、NO、NH、CN、C(O)R、C(O)OR、C(O)NRなど)で任意に置換された、アリールまたはシクロアルキルまたはアルキルアリール(例えばベンジル)、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を任意に含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された、直鎖または分岐H(CR−アルキル(r=1〜20)、
、R、RおよびR=互いに独立して、H、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換されたアリール、シクロアルキル、少なくとも1つの芳香環、複素環、O原子、S原子、二重結合および/または三重結合を含有し、少なくとも1つのフッ素および/または塩素原子で任意に置換された直鎖または分岐アルキル、
そして、CHおよびLは、シクロアルキルまたは芳香環または複素環を一緒に形成してもよく、
ここで、化合物CFO−(CH−CH−O)−OCFおよびCO−(CH−CH−O)−C−OCFは除外される。
【請求項10】
可変基XおよびLが以下の意味を有することを特徴とする、請求項9に記載の化合物:
X=−Cl、−Br、−I、−OR、−CR=CRまたは−(CR
L=互いに独立して、主鎖および/または側鎖に少なくとも1つの芳香環、シクロアルキル、複素環、S原子、三重結合、および/または基X(X=ハロゲンは除く)を含有する、直鎖または分岐(CR−アルキル。
【請求項11】
CFO基を含有する界面活性化合物の製造、特にフルオロポリマーの製造のための、インターフェイスプロモーターまたは乳化剤としての、式(II)の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−522798(P2011−522798A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509873(P2011−509873)
【出願日】平成21年5月4日(2009.5.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003177
【国際公開番号】WO2009/141053
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】