説明

HIV阻害剤としての鏡像異性的に純粋なホスホインドール

フラビウイルス感染症、特にHLV感染症の治療に有用な、実質的に単一の鏡像異性体の形態の3-ホスホインドール化合物を提供する。3-ホスホインドール化合物を単独か、又は一つ若しくは複数の抗ウイルス剤と合わせて含む医薬組成物、その調製方法、及びこれらの化合物を取り込んだ医薬品の製造方法も提供する。その3-ホスホインドール化合物は、式(A)又は(B)の化合物、及び薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、水和物又はエステルからなる。式中、Xは、水素;アリール又はヘテロシクリル;C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル又はアルキルであり、Yは、水素、-R、-O-R、-NH-R又は-NRRであり、Zは、-OR、-NHR、-NRR、カルボキシアミド、アミド、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、R1は、水素、アシル、-S(O)n-R、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、各R4'、R5'、R6'及びR7'は、独立に、水素、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ハロゲン、-CN、-CF3、-OR、-NHR、-NRR又は-NO2であり、nは、0、1又は2であり、各Rは、独立に、水素、アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール又はヘテロシクリルである。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(A)の純粋な化合物又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、水和物若しくはエステル
【化1】

(式中、
Xは、水素;アリール又は複素環;C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル又はアルキルであり、
Yは、水素、-R、-O-R、-NH-R又は-NRRであり、
Zは、-OR、-NHR、-NRR、カルボキシアミド、アミド、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、
R1は、水素、アシル、-S(O)n-R、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、
各R4'、R5'、R6'及びR7'は、独立に、水素、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール、複素環、ハロゲン、-CN、-CF3、-OR、-NHR、-NRR又は-NO2であり、
nは、0、1又は2であり、
各Rは、独立に、水素、アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール又は複素環である)。
【請求項2】
Xが、アリール又は複素環;C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル又はアルキルであり、
Yが、-R、-O-R、-NH-R又は-NRRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
各R4'及びR5'が、独立に、水素又はハロゲンであり、
R6'及びR7'が水素であり、
R1が水素又は-S(O)n-Rであり、
Yが、水素、-R又は-O-Rであり、
Zが、カルボキシアミド、アミド、カルボキシル又はカルボニルであり、
nが1又は2であり、
各Rが、独立に、水素又はアルキルである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式(C)による、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物
【化2】

(式中、各R2"、R3"、R4"、R5"及びR6"は、独立に、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換アルキル又は置換若しくは非置換C2〜6アルケニルである)。
【請求項5】
各R3"及びR5"が、独立に、CN若しくはハロゲンで任意選択で置換されていてよいアルキル又はC2〜6アルケニルであり、R2"、R4"及びR6"が水素である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R1が水素であり、
Yが-O-Rであり、
Zが、アミド、カルボキシル又はカルボニルである、
請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
式(B)による純粋な化合物又は薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、水和物若しくはエステル
【化3】

(式中、
Xは、水素;アリール又は複素環;C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル又はアルキルであり、
Yは、水素、-R、-O-R、-NH-R又は-NRRであり、
Zは、-OR、-NHR、-NRR、カルボキシアミド、アミド、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、
R1は、水素、アシル、-S(O)n-R、カルボキシル、カルボニル又はアミノ酸残基であり、
各R4'、R5'、R6'及びR7'は、独立に、水素、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール、複素環、ハロゲン、-CN、-CF3、-OR、-NHR、-NRR又は-NO2であり、
nは1又は2であり、
各Rは、独立に、水素、アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール又は複素環である)。
【請求項10】
Xが、アリール又は複素環;C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル又はアルキルであり、
Yが、-R、-O-R、-NH-R又は-NRRである、
請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
各R4'及びR5'が、独立に、水素又はハロゲンであり、
R6'及びR7'が水素であり、
R1が水素又は-S(O)n-Rであり、
Yが、水素、-R又は-O-Rであり、
Zが、カルボキシアミド、アミド、カルボキシル又はカルボニルであり、
nが1又は2であり、
各Rが、独立に、水素又はアルキルである、
請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
式(D)による請求項9〜11のいずれかに記載の化合物
【化4】

(式中、各R2"、R3"、R4"、R5"及びR6"は、独立に、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換アルキル又は置換若しくは非置換C2〜6アルケニルである)。
【請求項13】
各R3"及びR5"が、独立に、CN若しくはハロゲンで任意選択で置換されていてよいアルキル又はC2〜6アルケニルであり、R2"、R4"及びR6"が水素である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
R1が水素であり、
Yが-O-Rであり、
Zが、アミド、カルボキシル又はカルボニルである、
請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(R)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項16】
(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(R)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項17】
鏡像異性的に純粋である、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
その反対の鏡像異性体が実質的に存在しない、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項19】
少なくとも80重量%、90重量%、95重量%又は99重量%の指定された鏡像異性体を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
薬学的に許容される塩、エステル又は中性形態である請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載の化合物、及び薬学的担体、賦形剤又は希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項22】
前記化合物が、(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステル;又は(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
任意選択でカプセル剤又は錠剤である、薬学的に許容される経口剤形である、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記化合物が、鏡像異性的に純粋である、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
請求項1〜20のいずれかに記載の化合物及び第二の抗HIV剤を含む医薬組成物。
【請求項26】
任意選択で(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステル又は(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである請求項1〜20のいずれかに記載の化合物を、アンプレナビル、チプラナビル、インジナビル、サキナビル、ロピナビル、リトロナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、ブレカニビル若しくはGS-8374から任意選択で選択されるプロテアーゼ阻害剤;又はエルビテグラビル、GSK-364735若しくはラルテグラビルから任意選択で選択されるインテグラーゼ阻害剤である第二の抗HIV剤と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項27】
有効量の請求項1〜20のいずれかに記載の化合物を、HIV感染症の治療を必要とする対象に投与することを含むHIV感染症の治療方法。
【請求項28】
前記化合物が、(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステル;又は(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記化合物が、任意選択でカプセル剤又は錠剤である薬学的に許容される経口の剤形で存在する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記化合物が鏡像異性的に純粋である、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記化合物を、対象に、少なくとも第二の抗HIV剤と併用投与又は交互投与することをさらに含む、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項32】
前記第二の抗HIV剤が、
アンプレナビル、チプラナビル、インジナビル、サキナビル、ロピナビル、リトロナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル、アタザナビル及びネルフィナビルから任意選択で選択されるプロテアーゼ阻害剤;
ラミブジン、エムトリシタビン、アバカビル、ザルシタビン、ジドブジン、テノホビル、ジダノシン及びスタブジンから任意選択で選択されるヌクレオシド又はヌクレオチド逆転写酵素阻害剤;
デラビルジン、エファビレンツ及びネビラピンから任意選択で選択される非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤;
アトリプラ、コンビビル、トリジビル及びツルバダから任意選択で選択される固定用量合剤;並びに
マラビロック及びエンフビルチドから任意選択で選択される融合阻害剤又はCCR5共受容体アンタゴニストから任意選択で選択される侵入阻害剤
から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第二の抗HIV剤が、
アムドキソビル、アプリシタビン及びエルブシタビンから任意選択で選択されるヌクレオシド逆転写酵素阻害剤;
任意選択でブレカニビル又はGS-8374であるプロテアーゼ阻害剤;
アプラビロック、PRO2000及びビクリビロックから任意選択で選択されるCCR5受容体アンタゴニスト;
任意選択でエトラビリン、リルピビリン又はカラノライドAである非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤;
任意選択でベビリマットである成熟阻害剤;並びに
任意選択でエルビテグラビル、GSK-364735又はラルテグラビルであるインテグラーゼ阻害剤
から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物が、エンテカビル;ラミブジン;インターフェロンα-2b若しくはペグインターフェロンα-2aを含むインターフェロン;アデホビルジピボキシル;又はテルビブジンから任意選択で選択してもよい抗HBV剤と併用投与又は交互投与される、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項35】
前記化合物が、エムトリシチビン、クレブジン、テノホビル、バルトルシタビン、アムドキソビル、LB80380、レモホビル及びラシビルから任意選択で選択してもよい抗HBV剤と併用投与又は交互投与される、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項36】
前記第二の抗HIV剤が、アンプレナビル、チプラナビル、インジナビル、サキナビル、ロピナビル、リトロナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル、アタザナビル、ネルフィナビル、ブレカニビル若しくはGS-8374から任意選択で選択されるプロテアーゼ阻害剤;又はエルビテグラビル、GSK-364735若しくはラルテグラビルから任意選択で選択されるインテグラーゼ阻害剤である、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記化合物がシトクロムP450の活性を調節する、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物が第二の抗HIV剤のP450代謝を阻害する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記化合物が、任意選択で1日に1回、経口投与される、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項40】
前記化合物が、対象のHCV感染症の治療又は予防に有効な第二の化合物と併用して投与される、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項41】
HIV感染症の予防を必要とする対象に有効量の請求項1〜20のいずれかに記載の化合物を投与することを含む、HIV感染症を予防する方法。
【請求項42】
HIVに感染した細胞を請求項1〜20のいずれかに記載の化合物と接触させるステップを含む、HIV複製を阻害する方法。
【請求項43】
前記化合物が、(2-カルバモイル-5-クロロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステル;又は(2-カルバモイル-5-クロロ-4-フルオロ-1H-インドール-3-イル)-[3-((E)-2-シアノ-ビニル)-5-メチル-フェニル]-(S)-ホスフィン酸メチルエステルである、請求項に42に記載の方法。
【請求項44】
治療における請求項1〜20のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項45】
HIV感染症に付随する症状を治療、予防、改善又は管理するための医薬品の製造における、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物の使用。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2010−504978(P2010−504978A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530421(P2009−530421)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/020900
【国際公開番号】WO2008/042240
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(509087634)アイデニクス ファーマシューティカルズ,インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】