説明

IL−12産生を阻害する二塩

【課題】IL−12産生の二塩窒素ヘテロアリール阻害剤、並びにこのような化合物およびこれらの医薬的組成物を製作し使用する関連した方法に関する。
【解決手段】一つの態様において、本発明は、式(I)によって表される二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体もしくはプロドラッグに関する。また、インビトロ又はインビボで、破骨細胞形成を阻害するための方法を特徴とする。更に、破骨細胞による過剰の骨吸収と関連する障害を、これらの必要がある被験体において治療し、又は予防する方法を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年4月13日に出願の米国仮特許出願番号第60/562,150号の優先権を主張するものである。また、その全ての内容は本願明細書に援用される。
(発明の技術分野)
本発明はIL−12産生の二塩阻害剤及び関連する方法及び医薬品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
インターロイキン12(IL−12)は、ヘテロダイマーのサイトカイン(p70)であり、免疫反応において生体防御及び抗原特異的な適応免疫の橋渡しとしての役割を果たす(非特許文献1)。例えば、タイプ1Tヘルパー細胞(T1)反応及びそれによる細胞性免疫を促進する(非特許文献2から5)。インターロイキン12(IL−12)は、2つの調整されたサブユニットp35及びp40がジスルフィド結合により結合した、ヘテロダイマーのサイトカインである。IL−12は、細菌、例えばリポ多糖類(LPS)のような細菌生成物及び細胞内寄生体による刺激により、食細胞及び抗原提示細胞、特に大食細胞及び樹状細胞において産生される。IL−12の一般に知られた生物学的機能は、T及びNK細胞からのインターフェロン−γ発現の誘導、並びにT1 Tリンパ球タイプへの分化である。IL−12により発現誘発されるIFN−γは、単球及び大食細胞からのIL−12産生の強力かつ特異的なエンハンサーである。サイトカインIL−23は、p19サブユニット及びIL−12と同じp40サブユニットからなるヘテロ二量体である。IL−12と同じように、IL−23はタイプ1免疫防御反応に関与し、T細胞からのIFN−γ分泌を誘発する。IL−27は、IL−12及びp28のp40サブユニットに関連したポリペプチドであるEBI3、及びIL−12のp35サブユニットに関連したタンパク質が結合して形成される。IL−27は、T細胞の成長を促進し、T1細胞の分化に関与すると考えられている(非特許文献6)。
【0003】
特にIFN−γの進行中の産生がある慢性疾患において、IL−12産生がIFN−γによって増加することが示唆されている。IL−12産生を引き起こす感染性又は炎症性刺激の後、強力なフィードバックループにより、IL−12及びIL−23によって誘発されたIFN−γが更にIL−12産生を増加させ、それに伴う炎症後のサイトカインの過剰な産生に至ると推定されている。更に、IL−27が主要なT1特異的転写制御因子であるT−bet、及びIFN−γとは独立してその下流の標的であるIL−12Rβ2の発現を誘発することが示唆されている。加えて、IL−27は、GATA−3の発現を抑制する。GATA−3は、T1の分化を阻害して、IL−12Rβ2及びStat4発現の抑制によるIL−12シグナル伝達を減少させる(非特許文献7)。
【0004】
IL−12は、多発性硬化症、敗血症、重症筋無力症、自己免疫神経障害、ギラン‐バレー候群、自己免疫ブドウ膜炎、自己免疫溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫血小板減少、側頭動脈炎、抗リン脂質症候群、脈管炎、ヴェゲナーの肉芽腫症、ベーチェット病、乾癬、乾癬の関節炎、ヘルペス状の皮膚炎、天疱瘡乾癬、白斑、クローン病、潰瘍性大腸炎、間質性肺線維症、骨髄線維症、肝臓線維症、心筋炎、甲状腺炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫肝炎、タイプ1又は免疫関連真性糖尿病、甲状腺機能低下症、橋本病、自己免疫卵巣炎及び睾丸炎(副腎の自己免疫疾患);慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身エリテマトーデス、硬皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎関節症、強直性脊椎炎、シェーグレン症候群及び移植片対宿主病を含むがこれに限らず多数のT1優性自己免疫疾患において、重要な役割を果たす(非特許文献8、9)。
【0005】
IL−12の過剰生産、又はIL−12産生及び/又はT1発現を促進するIL−23及びIL−27のようなサイトカインの産生を阻害することは、前記の疾患を治療する方法であるといえる(非特許文献10、11)。例えば、IL−12の生産過剰及びその結果として生じる過剰なT1タイプ反応は、IL−12、IL−23及び/又はIL−27産生を調節することによって抑制することができる。したがって、IL−12、IL−23及び/又はIL−27産生の刺激に対する反応を抑制する組成物は、炎症性疾患の治療に使用することができる。(非特許文献12)
【0006】
IL−12はまた、骨損失病、特に破骨細胞を含む疾病において役割を果たす。破骨細胞は、骨に含まれる、骨の分解及び吸着を起こす特殊な多核細胞である。これらは、この機能を有する唯一の、公知の生体内の細胞である。破骨細胞は酵素の合成及び保存において高い能力を有する。また、酸性ヒドロラーゼ及び炭酸脱水酵素イソ酵素IIを含む。破骨細胞は、循環する単球及び組織中のマクロファージと共通の表現型における特徴を有する(非特許文献13、14)。これらの細胞は、骨髄、脾臓及び肝臓に位置する幹細胞から生じる単核の前駆体に由来する。これらの幹細胞の激増により骨破壊前駆体が生産され、脈管ルートを経て骨格まで移動する。これらの細胞は、その後分化し、破骨細胞を形成するために各々と融合するか、あるいは既存の砕骨細胞と融合する。
【0007】
骨破壊形成及び活性の調節は部分的に理解に留まっているものの、破骨細胞による過剰な骨吸収が過剰な骨損失と関連する多くのヒトの疾患(例えば、歯周病、非悪性骨疾患(例えば骨粗鬆症、骨、骨形成不全症、繊維性骨異形成症及び一次性副甲状腺機能亢進症のパジェット病)エストロゲン欠乏、炎症性の骨損失、骨悪性、関節炎、大理石骨病及び特定の癌関連の障害(例えば悪性(HCM)の高カルシウム血症、多発性骨髄腫の溶骨性骨病変及び乳癌及び他の転移性癌の溶骨性骨転移)を含む)の病理に関わっているということは公知である。
【非特許文献1】Trinchieri、(1993)Immunol Today 14:335
【非特許文献2】Chanら、(1991)J Exp Med 173:869
【非特許文献3】Sederら、(1993)Proc Natl Acad Sci USA 90:10188
【非特許文献4】Manettiら、(1993)J Exp Med 177:1199
【非特許文献5】Hsiehら、(1993)Science 260:547
【非特許文献6】Pflanzら、Immunity(2002),16:779−790
【非特許文献7】Lucasら、PNAS(2003),700:15047−15052
【非特許文献8】Gatelyら、(1998)Annu Rev Immunol.16:495
【非特許文献9】Abbasら、(1996)Nature 383:787
【非特許文献10】Trembleauら、(1995)Immmunol.Today 16:383
【非特許文献11】Adoriniら、(1997)Chem.Immunol.68:175
【非特許文献12】Maら、(1998)Eur Cytokine Netw 9:54
【非特許文献13】N.Kuriharaら、Endocrinology 126:2733−41(1990)
【非特許文献14】G.Hattersleyら、Endocrinology 128:259−62(1991)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、IL−12産生の二塩窒素ヘテロアリール阻害剤、並びにこのような化合物及びこれらの医薬的組成物を調製し使用する関連した方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一つの態様において、本発明は、式(I)によって表される二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグに関し、
【化1】

式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である。
【0010】
一つの態様において、本発明は、式(I)によって表される二塩であって、式中、Q、U及びVの各々は、独立してN又はCHであり、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVがNであることを条件とする二塩に関する。
【0011】
もう一つの態様において、本発明は、Q、U及びVが各々Nである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0012】
もう一つの態様において、本発明は、Q、U及びVのうちの2つがNであり、かつその他のものがCHである式(I)によって表される二塩に関する。
【0013】
もう一つの態様において、本発明は、Q及びUが各々Nであり、かつVがCHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0014】
もう一つの態様において、本発明は、U及びVがNであり、かつQがCHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0015】
もう一つの態様において、本発明は、Q及びVがNであり、かつUがCHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0016】
もう一つの態様において、本発明は、Q、U及びVのうちの1つがNであり、かつその他の2つが各々CHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0017】
もう一つの態様において、本発明は、UがNであり、かつQ及びVが各々CHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0018】
もう一つの態様において、本発明は、QがNであり、かつU及びVが各々CHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0019】
もう一つの態様において、本発明は、VがNであり、かつQ及びUが各々CHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0020】
もう一つの態様において、本発明は、Yが共有結合、O、S、NH又はCHであり、かつnが0、1、2、3又は4である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0021】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRが各々水素である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0022】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0023】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたヘテロアリールである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0024】
もう一つの態様において、本発明は、Rがピリジニルである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0025】
もう一つの態様において、本発明は、RがOR、SR、C(O)OR、NR又はC(O)NRである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0026】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたヘテロシクリルである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0027】
もう一つの態様において、本発明は、Rがモルフォリノである式(I)によって表される二塩に関する。
【0028】
もう一つの態様において、本発明は、Rがヘテロアリール、ヘテロシクリル又はNRであって、式中、NRのR及びRの各々が、独立して、水素、アルキル、シクリル又はヘテロシクリルである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0029】
もう一つの態様において、本発明は、R
【化2】

である、式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
A及びA’の各々は、独立してO、S、S(O)、S(O)又はNHであり、
13及びR14の各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、並びに、
mは、1又は2である。
【0030】
もう一つの態様において、本発明は、ZがNであり、かつWがOである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0031】
もう一つの態様において、本発明は、tが0であり、かつ:::::が一重結合である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0032】
もう一つの態様において、本発明は、Xが−NH−又はN(CH)−である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0033】
もう一つの態様において、本発明は、tが0であり、:::::が一重結合であり、かつXが−NH−又はN(CH)−である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0034】
もう一つの態様において、本発明は、Bが
【化3】

である、式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
Dは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、CN、ヒドロキシル、アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、アルコキシル、任意に置換されたアリールオキシル若しくは任意に置換されたヘテロアリールオキシルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
rは、0、1又は2である。
【0035】
もう一つの態様において、本発明は、Bが任意に置換されたアリールである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0036】
もう一つの態様において、本発明は、Bがナフチル又は
【化4】

である式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
qは、0、1、2、3又は4である。
【0037】
もう一つの態様において、本発明は、Rがヘテロアリール、ヘテロシクリル又はNRであって、式中、NRのR及びRの各々は、独立して、水素、アルキル、シクリル又はヘテロシクリルである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0038】
もう一つの態様において、本発明は、tが1である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0039】
もう一つの態様において、本発明は、XがNRであり、:::::が一重結合であり、÷÷÷が二重結合であり、tが1であり、かつBがC(R)(R)である式(I)によって表される二塩に関する。
【0040】
もう一つの態様において、本発明は、Xが−NH−又はN(CH)−である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0041】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRのうちの一方が、
【化5】

である、式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
Eは、NR、O、S、S(O)又はS(O)であり、
E’は、N又はCRであり、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、
、R、p及びqは、上記のとおりに定義される。
【0042】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRのうちの一方が、
【化6】

であり、R及びRの他方が、H又はアルキルである、式(I)によって表される二塩に関し、式中、
、R、R及びqは、上記記載のとおりである。本態様のもう一つの態様において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、メトキシカルボメトキシル又はハロゲンであり、Rは、F、Cl、CN、メチル、メトキシ、エトキシ、OC(O)CH、OC(O)C、C(O)OH、C(O)OC、C(O)NH、NHC(O)CH又はS(O)NHであり、Rは、H、メチル、エチル又はアセチルであり、かつqは、0、1又は2である。
【0043】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRの一方が
【化7】

であり、R及びRの他方がH又はアルキルである、式(I)によって表される二塩に関し、式中、Rは、上記のとおりに定義される。本態様のもう一つの態様において、Rは、ハロゲン、アルキル又はアルキルオキシカルボニルである。
【0044】
もう一つの態様において、本発明は、XがC(R)であり、:::::が二重結合であり、÷÷÷が一重結合であり、かつBがL−B’である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0045】
もう一つの態様において、本発明は、Lが−NH−又はN(CH)−である、式(I)によって表される二塩に関する。
【0046】
もう一つの態様において、本発明は、XがCHである、式(I)によって表される二塩に関する。
【0047】
もう一つの態様において、本発明は、B’が、
【化8】

である、式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
E、E’、R、R、p及びqは、上記のとおりに定義される。
【0048】
もう一つの態様において、本発明は、B’が、
【化9】

である、式(I)によって表される二塩に関し、
式中、
、R及びqは、上記のとおりに定義される。
【0049】
式(I)によって表される化合物についての1つ又は複数の態様を組み合わせて、本発明のさらなる化合物を形成してもよい。このような組み合わせは全て、明白に本発明に包含される。
【0050】
もう一つの態様において、本発明は、式(II)によって表される二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグに関し、
【化10】

式中、B’、M、Q、U、W、Y、Z、R、R、R、R及びnは、上記のとおりに定義され、並びに、
式中、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Jは、N又はCRであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンである。
【0051】
一つの態様において、本発明は、GがNRであり、かつJがNである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0052】
もう一つの態様において、本発明は、ZがNである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0053】
もう一つの態様において、本発明は、WがOである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0054】
もう一つの態様において、本発明は、LがNRである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0055】
もう一つの態様において、本発明は、Q及びUの各々がNである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0056】
もう一つの態様において、本発明は、Rがハロゲン、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、NR、NRC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0057】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアリールオキシル又は任意に置換されたヘテロアリールオキシルである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0058】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたヘテロアリールである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0059】
もう一つの態様において、本発明は、Rがピリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリミジニル、チアゾリル、インドリル又はインドリジニルである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0060】
もう一つの態様において、本発明は、化合物がN−オキシドである式(II)によって表される二塩に関する。
【0061】
もう一つの態様において、本発明は、B’が任意に置換されたアリールである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0062】
もう一つの態様において、本発明は、YがNRである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0063】
もう一つの態様において、本発明は、YがOである、式(II)によって表される二塩に関する。
【0064】
もう一つの態様において、本発明は、B’が
【化11】

である、式(II)によって表される二塩に関し、
式中、R、R及びqは、上記のとおりに定義される。
【0065】
もう一つの態様において、本発明は、B’が
【化12】

である、式(II)によって表される二塩に関し、
式中、R、R及びqは、上記のとおりに定義される。本態様のもう一つの態様において、Rは、H、F、Cl、Br、I、CN、Me、Et、Pr、i−Pr、OMe又はOEtである。
【0066】
式(II)によって表される化合物についての1つ又は複数の態様を組み合わせて、本発明のさらなる化合物を形成してもよい。このような組み合わせは全て、明白に本発明に包含される。
【0067】
もう一つの態様において、本発明は、式(III)によって表される二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグに関し、
【化13】

式中、
、R、R及びR10の各々は、独立して、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
11及びR12の一方は、−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化14】

は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化15】

は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、並びに、
、W、Z、R、R、R、R及びRは、上記のとおりに定義される。
【0068】
一つの態様において、本発明は、Rが以下の式によって表される式(III)によって表される二塩に関する。
【化16】

【0069】
もう一つの態様において、本発明は、Lが−NH−、−N(CH)−、−N(CHCH)−又はN(C(O)CH)−である式(III)によって表される二塩に関する。
【0070】
もう一つの態様において、本発明は、ZがNであり、かつWがOである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0071】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRのうちの一方が任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつR及びRの他方がH又はアルキルである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0072】
もう一つの態様において、本発明は、R、R、R及びR10の各々が、独立してH、−OH、アルコキシ又はアルキルカルボニルである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0073】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRのうちの一方が
【化17】

である、式(III)によって表される二塩に関し、
式中、E、E’、R、R、p及びqは、上記のとおりに定義される。
【0074】
もう一つの態様において、本発明は、R及びRのうちの一方が以下の構造式によって表される基であり、かつR及びRの他方がH又はアルキルである、式(III)によって表される二塩に関し、
【化18】

式中、R、R及びqは、上記のとおりに定義される。本態様のもう一つの態様において、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、メトキシ又はエトキシであり、並びに、Rは、各々の存在について、独立してF、Cl、CN、メチル、メトキシ、エトキシ、OC(O)CH、OC(O)C、C(O)OH、C(O)OC、C(O)NH、NHC(O)CH又はS(O)NHである。本態様のもう一つの態様において、Rは、メチル又はメトキシである。
【0075】
もう一つの態様において、本発明は、ZがNであり、かつWがOである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0076】
もう一つの態様において、本発明は、Lが−NH−、−N(CH)−、−N(CHCH)−又はN(C(O)CH)である、式(III)によって表される二塩に関する。
【0077】
もう一つの態様において、本発明は、R、R、R及びR10の各々が、独立して、H、−OH、アルコキシ又はアルキルカルボニルである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0078】
もう一つの態様において、本発明は、R及びR10の各々がHであり、かつR及びRの各々がOCHである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0079】
もう一つの態様において、本発明は、RがHである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0080】
もう一つの態様において、本発明は、R12が以下の構造式によって表される基であり、
【化19】

かつ
11が以下の式によって表される基である、式(III)によって表される二塩に関する。
【化20】

【0081】
もう一つの態様において、本発明は、R12が以下の構造式によって表される基であり、
【化21】

かつ
11が以下の式によって表される基である、式(III)によって表される二塩に関する。
【化22】

【0082】
もう一つの態様において、本発明は、Rが任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0083】
もう一つの態様において、本発明は、R
【化23】

である、式(III)によって表される二塩に関し、
式中、D、R及びrは、上記のとおりに定義される。この態様の一つの態様において、rは、1又は2であり、各々のRは、独立して、メチル、エチル若しくはプロピルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成する。
【0084】
もう一つの態様において、本発明は、Rが以下の構造式によって表される基である、式(III)によって表される二塩に関する。
【化24】

【0085】
もう一つの態様において、本発明は、R、R、R及びR10の各々が、独立してH又はORである、式(III)によって表される二塩に関する。
【0086】
もう一つの態様において、本発明は、R12が以下の構造式によって表される基であり、
【化25】

かつ
11が以下の式によって表される基である、式(III)によって表される二塩に関する。
【化26】

【0087】
もう一つの態様において、本発明は、R12が以下の構造式によって表される基であり、
【化27】

かつ
11が以下の式によって表される基である、式(III)によって表される二塩に関する。
【化28】

【0088】
式(III)によって表される化合物についての1つ又は複数の態様を組み合わせて、本発明のさらなる化合物を形成してもよい。このような組み合わせは全て、明白に本発明に包含される。
【0089】
もう一つの態様において、本発明は、Mが約−15及び約5の間の範囲のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0090】
もう一つの態様において、本発明は、Mが多くても約−6のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0091】
もう一つの態様において、本発明は、Mが多くても約−1のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0092】
もう一つの態様において、本発明は、Mが多くても約1のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0093】
もう一つの態様において、本発明は、Mがメタンスルフォン酸である、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0094】
もう一つの態様において、本発明は、Mがブロミドである、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0095】
もう一つの態様において、本発明は、Mがクロライドである、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0096】
もう一つの態様において、本発明は、Mが上述したブレンステッド酸の共役塩基の任意の組み合わせである、式(I)、(II)又は(III)によって表される二塩に関する。
【0097】
本発明のもう一つの態様は、本明細書に記載したとおりの方法によって製造される生成物である(たとえば、化合物又は組成物)。本方法は、1つ又は複数の化学変化、塩形成、又は本明細書に記載したその他の化学プロセスを含むことができ、本明細書に記載したとおりの1つ又は複数の試薬、中間体、溶媒又は状態、を含むことができる。
【0098】
もう一つの態様において、本発明は、多発性硬化症、敗血症、重症筋無力症、自己免疫性神経障害、ギラン‐バレー症候群、自己免疫性ブドウ膜炎、自己免疫溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性血小板減少症、側頭動脈炎、抗リン脂質症候群、脈管炎、ウェゲナー肉芽腫症、ベーチェット病、乾癬、乾癬性関節炎、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、白斑、クローン病、潰瘍性大腸炎、間質性の肺線維症、骨髄線維症、肝線維症、心筋炎、甲状腺炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫肝炎、免疫媒介糖尿病、グレーヴス病、橋本甲状腺炎、自己免疫性卵巣炎及び睾丸炎、副腎の自己免疫疾患、リウマチ様関節炎、若年性慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎関節症、強直性脊椎炎、シェーグレン症候群、並びに対宿主性移植片病などの、IL−12産生に関連した障害を治療し、又は予防するための方法を特徴とする。本方法は、IL−12産生に関連した障害を治療する必要がある被験体(たとえば、ヒト又は動物)に対して、1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ、あるいは1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を含む医薬的組成物の有効な量を投与することを含む。一つの態様において、本方法は、リウマチ様関節炎、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬若しくは免疫媒介糖尿病からなる群より選択されるIL−12産生に関連した障害を治療し、又は予防することを含む。IL−12産生に関連した障害を治療する必要がある被験体の同定は、被験体又は健康管理者の確定診断の際であり得るし、主観的(たとえば、見解)又は客観的(たとえば、試験又は診断法によって測定可能)であることができる。
【0099】
一つの態様において、本発明は、過剰の骨減少と関連する障害、たとえば歯周病、非悪性骨障害(たとえば、骨粗鬆症、骨のパジェット病、骨形成不全症、繊維性骨異形成症、及び原発性上皮小体機能亢進症)エストロゲン欠損、炎症性骨減少、骨悪性腫瘍、関節炎、大理石骨病、並びに一定の癌に関連した障害(たとえば、悪性の高カルシウム血症(HCM)、多発性骨髄腫における溶骨性骨病巣及び乳癌における溶骨性骨転移、並びに転移癌)を治療し、又は予防するための方法を特徴とする。本方法は、これらの必要がある被験体(たとえば、ヒト又は動物)に対して、1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ、あるいは1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を含む医薬的組成物の有効な量を投与することを含む。また、本方法は、被験体が上で記述した疾患又は障害を治療する必要のあることを同定する工程を含むことができる。同定は、被験体又は健康管理者の確定診断の際であり得るし、主観的(たとえば、見解)又は客観的(たとえば、試験又は診断法によって測定可能)であることができる。
【0100】
もう一つの態様において、本発明は、インビトロで又はインビボで破骨細胞形成を阻害するための方法を特徴とする。本方法は、プレ破骨細胞(たとえば、分化及び/又は融合に破骨細胞を形成することができる細胞)を、本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ、あるいは本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を含む医薬的組成物の有効な量と接触させることを含む。
【0101】
さらなる態様において、本発明は、破骨細胞による過剰の骨吸収と関連する障害を、これらの必要がある被験体において治療し、又は予防する方法を特徴とする。本方法は、被験体(たとえば、ヒト又は動物)に対して、1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ、あるいは1つ又は複数の本明細書に記述された二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を含む医薬的組成物の有効な量を投与することを含む。また、本方法は、被験体が上で記述した疾患又は障害を治療する必要のあることを同定する工程を含むことができる。同定は、被験体又は健康管理者の確定診断の際であり得るし、主観的(たとえば、見解)又は客観的(たとえば、試験又は診断法によって測定可能)であることができる。
【0102】
本発明の二塩は、それ自体ダイプロトン化されたIL−12産生阻害剤化合物、並びに適用できるならば、これらのプロドラッグを含むことができる。本明細書に使用されるものとして、及び特に明記しない限り、「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件下で(インビトロで、又はインビボで)加水分解し、酸化し、又は他の反応をして、本発明の化合物を提供することができる化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、生物学的条件下でのこのような反応によって活性になるだけであってもよく、又はこれらは、これらが反応していない形態で活性を有していてもよい。本発明において想定されるプロドラッグの例は、バイオ加水分解性アミド、バイオ加水分解性エステル、バイオ加水分解性カルバメート、バイオ加水分解性カルボナート、バイオ加水分解性ウレイド及びバイオ加水分解性ホスフェート類似体などのバイオ加水分解性部分を含む、本明細書に開示した式のいずれか一つの化合物の類似体又は誘導体を含むが、これらに限定されるわけではない。プロドラッグのその他の例は、−NO、−NO、−ONO又はONO部分を含む本明細書に開示した式のいずれか一つの化合物の誘導体含む。プロドラッグは、典型的には、1 BURGER’S MEDICINAL CHEMISTRY AND DRUG DISCOVERY(1995)172−178,949−982(Manfred E. Wolff ed.,5th ed)によって記述されたものなどの、周知の方法を使用して調製することができる。
【0103】
本明細書に使用されるものとして、及び特に明記しない限り、「バイオ加水分解性アミド」、「バイオ加水分解性エステル」、「バイオ加水分解性カルバメート」、「バイオ加水分解性カルボナート」、「バイオ加水分解性ウレイド」及び「バイオ加水分解性ホスフェート類似体」という用語は、1)化合物の生物活性を破壊せず、かつインビボにおいてその化合物に対して、摂取、作用の期間若しくは作用開始などの有利な特性を与えるか、又は2)それ自体では生物学的に不活性であるが、インビボにおいて生物学的に活性な化合物に変換されるかのいずれかである、各々アミド、エステル、カルバメート、カルボナート、ウレイド又はホスフェート類似体を意味する。バイオ加水分解性アミドの例は、低級アルキルアミド、α−アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミド及びアルキルアミノアルキルカルボニルアミドを含むが、これらに限定されるわけではない。バイオ加水分解性エステルの例は、低級アルキルエステル、アルコキシアシルオキシエステル、アルキルアシルアミノアルキルエステル及びコリンエステルを含むが、これらに限定されるわけではない。バイオ加水分解性カルバメートの例は、低級アルキルアミン、置換されたエチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環式及び複素環式芳香族アミン及びポリエーテルアミンを含むが、これらに限定されるわけではない。
【0104】
本明細書に使用される「医薬的に許容される溶媒和化合物」という用語は、本発明の二塩の1つに対する1つ又は複数の溶媒分子の会合によって形成される溶媒和化合物である。溶媒和化合物という用語は、水和物(たとえば、半水化物、一水和物、二水和物、三水和物、四水化物等)を含む。
【0105】
本発明の二塩は、1つ又は複数の不斉中心を含んでもよく、したがってラセミ化合物及びラセミ混合物、単一の鏡像異性体、個々のジアステレオマー及びジアステレオ異性体の混合物として生じてもよい。これらの二塩の全てのこのような異性体形態が、明白に本発明に含まれる。また、本発明の二塩は、結合回転が、その特定の結合の回りに制限されている結合(たとえば、炭素−炭素結合)、たとえば環又は二重結合が存在することにより生じる制限を含んでいてもよい。したがって、全てのシス/トランス及びE/Z異性体が明白に本発明に含まれる。また、本発明の二塩は、複数の互変異性型で表わされてもよく、このような例において、本発明は、本明細書に記述した二塩の全ての互変異性型を明白に含むが、単一の互変異性型のみで表されてもよい(たとえば、環系のアルキル化により、複数部位にアルキル化を生じてもよく、本発明は、明白に全てのこのような反応生成物を含む)。このような二塩の全てのこのような異性体の形態が、明白に本発明に含まれる。本明細書に記述した二塩の全ての結晶形及び多形が、明白に本発明に含まれる。
【0106】
更に、上述した芳香環窒素含有化合物は、これらのN−オキシドも含む。「N−オキシド」という用語は、芳香環窒素含有化合物に存在するときに、1つ又は複数の窒素原子が、N−オキシド形態である、すなわちN→Oのものをいう。
【0107】
本発明によって想定される置換基及び変異の組み合わせは、安定な二塩の形成を生じるものだけである。本明細書に使用される「安定な」という用語は、製造することができるほど十分な安定性を有し、かつ本明細書に詳述した目的(たとえば、リウマチ様関節炎、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬若しくはインスリン依存型糖尿病などのIL−12産生に関連した障害を治療すること、過剰の骨減少と関連する障害を治療し、若しくは予防すること、たとえば、歯周病、非悪性骨障害(たとえば、骨粗鬆症、骨のパジェット病、骨形成不全症、繊維性骨異形成症及び原発性上皮小体機能亢進症)エストロゲン欠損、炎症性骨減少、骨悪性腫瘍、関節炎、大理石骨病及び一定の癌に関連した障害(たとえば、悪性の高カルシウム血症(HCM)、多発性骨髄腫における溶骨性骨病巣及び乳癌における溶骨性骨転移、並びに転移癌)、インビトロ若しくはインビボでの破骨細胞形成を阻害すること、又は破骨細胞による過剰の骨吸収と関連する障害を治療し、若しくは予防すること)に有用なほど十分な期間、二塩の完全性を維持する二塩をいう。
【0108】
また、医薬的に許容されるキャリアーと上記した二塩の1つ又は複数とを含む組成物も、本発明の範囲内である。組成物は、IL−12産生に関連した障害(たとえば、リウマチ様関節炎、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬又はインスリン依存的糖尿病)を治療するために、過剰の骨減少と関連する障害、たとえば歯周病、非悪性骨障害(たとえば、骨粗鬆症、骨のパジェット病、骨形成不全症、繊維性骨異形成症及び原発性上皮小体機能亢進症)エストロゲン欠損、炎症性骨減少、骨悪性腫瘍、関節炎、大理石骨病及び一定の癌に関連した障害(たとえば、悪性の高カルシウム血症(HCM)、多発性骨髄腫における溶骨性骨病巣及び乳癌における溶骨性骨転移、並びに転移癌)を治療し、若しくは予防するために、インビトロ若しくはインビボで破骨細胞形成を阻害するために、又は破骨細胞による過剰の骨吸収に関連した障害を治療し、若しくは予防するために使用してもよい。
【0109】
もう一つの態様において、本発明は、医薬的に許容されるキャリアーと本発明の二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの少なくとも1つの有効な量とを含む医薬的組成物を特徴とする。これらの組成物は、1つ又は複数のさらなる活性薬剤を更に含んでいてもよい。本組成物は、本明細書に記載された障害の1つ若しくは複数を治療し、又は予防するために有用である。
【0110】
また、医薬の製造のための、1つ又は複数の本明細書に記述した二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ、あるいは1つ又は複数の本明細書に記述した二塩又は医薬的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を含む医薬的組成物の使用も本発明の範囲内である。本医薬は、IL−12産生に関連した障害(たとえば、リウマチ様関節炎、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬又はインスリン依存的糖尿病)を治療するために、過剰の骨減少と関連する障害、たとえば歯周病、非悪性骨障害(たとえば、骨粗鬆症、骨のパジェット病、骨形成不全症、繊維性骨異形成症及び原発性上皮小体機能亢進症)エストロゲン欠損、炎症性骨減少、骨悪性腫瘍、関節炎、大理石骨病及び一定の癌に関連した障害(たとえば、悪性の高カルシウム血症(HCM)、多発性骨髄腫における溶骨性骨病巣及び乳癌における溶骨性骨転移、並びに転移癌)を治療し、若しくは予防するために、インビトロ若しくはインビボで破骨細胞形成を阻害するために、又は破骨細胞による過剰の骨吸収に関連した障害を治療し、若しくは予防するために使用してもよい。
【0111】
本発明は、本明細書において記述した二塩を作製する方法にも関する。一つの態様において、本方法は、式(Ia)、(IIa)又は(IIIa)によって表される化合物を約−15〜約5の間の範囲のpKaを有するブレンステッド酸と接触させることを含み、
【化29】

式中R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、B’、G、J、L、Q、U、V、W、Y及びnは、上記のとおりに定義される。
【0112】
一つの態様において、本方法は、本明細書に記述した中間化合物のいずれか1つを取ること、及びこれを、1つ又は複数の工程で1つ又は複数の化学試薬と反応させて、本明細書に記述した化合物を生成させることを含む。
【0113】
一部の態様において、二塩は、対応する一プロトン化された化合物及び/又はプロトン化されていない化合物と比較して、1つ又は複数の増強された特性、たとえば、生物学的利用能、溶解度、融点及び安定性を有し、有利には、一プロトン化された化合物及び/又はプロトン化されていない化合物のものと比較して、より最適な製剤特性を有し得る。
【0114】
本発明のその他の特徴及び効果は、明細書から、及び特許請求の範囲から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0115】
本発明において、「アルキル」の語は、1〜12の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を指す。アルキル基は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。アルキル基の実施例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル及びn−ペンチルを含む。
【0116】
本発明において、「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」の語は、酸素(すなわち−O−アルキル)によって他の部分に連結されるアルキル基を指す。アルコキシ基のアルキル部分は、任意に置換することができる。
【0117】
「アルケニル」の語は、2〜12の炭素原子及び少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含んでいる直鎖又は枝分かれ鎖であってもよい不飽和炭化水素鎖を指す。アルケニル基は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。
【0118】
「アルキニル」の語は、直鎖又は枝分かれ鎖であってもよい不飽和炭化水素鎖を指す。2〜12の炭素原子及び少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を含む。アルキニル基は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。
【0119】
各々、アルケニル基及びアルキニル基のsp又はsp炭素は、任意にアルケニル又はアルキニル基の付加する位置であってもよい。
【0120】
語「アリール」は単環式、二環式又は三環式の環状化合物であり、少なくとも一つの芳香環を有する炭化水素を指す。アリール基は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。一つの実施態様において、アリール基の各々の環の0、1、2、3、4、5又は6つの原子は、置換基によって置換することができる。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フルオレニル、インデニル、アズレニル基又はその類縁体が挙げられる。
【0121】
本発明において、「アルキレン」の語は、2つの付加部位を有するアルキル基を指す。「(C−C)アルキレン」の語は、1から6つの炭素原子を有するアルキレン基を指す。アルキレン基の例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、n−プロピレン(−CHCHCH−)、イソプロピレン(−CHCH(CH))などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0122】
本発明において、「アラルキル」の語は、(C−C)アルキレン基によって他の基に付加するアリール基を意味する。アラルキル基は、一つ以上の置換基によって、アラルキル基のアリール部分又はアラルキル基のアルキレン部分を、任意に置換することができる。代表的なアラルキル基としては、ベンジル、2−フェニルエチル、ナフタ3−イル−メチル及びそれらの類縁体を含む。
【0123】
「ヘテロアリール」の語は、少なくとも1つの芳香環を有する単環、二環又は三環の化合物であり、単環式ヘテロアリールが5−8員環、二環式ヘテロアリールが8−12員環、また三環式ヘテロアリールは11−14員環からなる化合物を指す。前記ヘテロアリールは、単環式のときはヘテロアリールが1から4のヘテロ原子を有し、二環式のときは1から6のヘテロ原子を有し、また三環式のときは1から9のヘテロ原子を有することができ、前記ヘテロ原子がO、N又はSでその他は炭素原子(特に明記しない限り適当な水素原子を有する)である。ヘテロアリール基は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。一つの例において、ヘテロアリール基の各々の環の0、1、2、3又は4つの原子は、置換基によって置換することができる。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、1−オキソピリジル、フラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾ[1,4]ジオキソニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリルチアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、チアジアゾリル、イソキノリニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾフリル、インドリジニル、イミダゾピリジル、テトラゾリル、ベンジミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾキサジアゾリル、インドリル、テトラヒドロインドリル、アザインドリル、イミダゾピリジル、キナゾリニル、プリニル、ピロロ[2,3]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4]ピリミジニル、そして、ベンゾ(b)チエニル(3H−チアゾロ[2,3−c)][1,2,4]チアジアゾリル、イミダゾ[1,2−d]−1,2,4−チアジアゾリル、イミダゾ[2,1−b]−1,3,4−チアジアゾリル、1H,2H−フロ[3,4−d]−1,2,3−チアジアゾリル、1H−ピラゾロ[5,1−c]−1,2,4−トリアゾリル、ピロロ[3,4−d]−1,2,3−トリアゾリル、シクロペンタトリアゾリル、3H−ピロロ[3,4−c]イソキサゾリル、1H,3H−ピロロ[1,2−c]オキサゾリル、ピロロ[2,1b]オキサゾリル、などが挙げられる。
【0124】
本発明において、「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアリールアルキル」の語は、(C−C)アルキレンによって他の基に付加するヘテロアリール基を意味する。ヘテロアラルキル基は、一つ以上の置換基によって、ヘテロアラルキル基のヘテロアリール部分又はヘテロアラルキル基のアルキレン部分を、任意に置換することができる。代表的なヘテロアラルキル基には、2(ピリジン−4−イル)、プロピルで−2(チエン−3−イル)−エチル、イミダゾル−4−イル−メチル基などが挙げられる
【0125】
「シクリル」の語は、3から14の環を構成する原子を有する、部分的に又は完全に飽和した非芳香族の単環又は二環の炭化水素環を指す。典型的なシクリル環には、シクロプロピル、シクロヘキサニル、シクロペンタニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンテニル及びその類縁体が挙げられる。
【0126】
「ヘテロシクリル」の語は、3から14の環を構成する原子を有する、部分的に又は完全に飽和した非芳香族の単環又は二環の環状化合物を指す。ヘテロシクリル環は、環の一部として一つ以上のヘテロ原子(例えばO、N又はS)を含み、その他は炭素原子である。典型的なヘテロシクリル環には、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、1,4−オキサゼパニル、ピラニル、2−オキソ1H−ピリジニル環及びその類縁体が挙げられる。
【0127】
「メルカプト」の語は、−SHを指す。「アルキルスルファニル」の語は、−S−アルキルを指す。「アリールスルファニル」の語は、−S−アリールを指す。アルキル又はアルキルスルファニル又はアリールスルファニルのアリール部分は、任意に置換することができる。
【0128】
本発明において、「ハロゲン」又は「ハロ」の語は、−F、−Cl、−Br又はIを指す。
【0129】
本発明において、「ハロアルキル」の語は、アルキル基の水素基が一つ以上(全てを含む)のハロ基と置換されたアルキル基を意味する(各々のハロ基は独立して−F、−Cl、−Br又は−Iである)。「ハロメチル」の語は、1から3の水素基がハロ基と置換されたメチル基を意味する。代表的なハロアルキル基には、トリフルオロメチル、ブロモメチル、1,2−ジクロロエチル、4−ヨードブチル、2−フルオロペンチル及びその類縁体が挙げられる。
【0130】
本発明において、「ハロアルコキシル」の語は、一つ以上(全てを含む)の水素基がハロと置換されたアルコキシ基を指し、各々のハロ基は、独立して−F、−Cl、−Br又は−Iである。
【0131】
「アミン」の語は、−NHを指す。「アルキルアミノ」の語は、1つの水素がアルキル基で置換されたアミノ基を指す。「ジアルキルアミノ」の語は、2つの水素基が独立に選択された2つのアルキル基で置換されたアミノ基を指す。同様に、「アリールアミノ」の語は、1つの水素がアリール基で置換されたアミノ基を指す。また「ジアリールアミノ」の語は、2つの水素基が独立に選択された2つのアリール基と置換されたアミノ基を指す。
【0132】
「アジド」の語は、一般式:−N=N=Nを有する基を指す。
【0133】
「メルカプトアルキル」の語は、一つ以上のメルカプト基によって更に置換されるアルキル置換基を指す。「メルカプトアルコキシ」語は、一つ以上のメルカプト基によって更に置換されるアルコキシ置換基を指す。
【0134】
「ヒドロキシアルキル」又は「ヒドロキシルアルキル」の語は、一つ以上の水酸基によって更に置換されるアルキル置換基を指す。
【0135】
「スルフォニルアルキル」の語は、一つ以上のスルフォニル基によって更に置換されるアルキル置換基を指す。「スルフォニルアリール」の語は、一つ以上のスルフォニル基によって更に置換されるアリール置換基を指す。
【0136】
アルキルカルボニルの語は、−C(O)−アルキル基を指す。「アルキルカルボニルアルキル」の語は、更に−C(O)−アルキル基により置換されるアルキル置換基を指す。アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、メルカプトアルキル、メルカプトアルコキシ、ヒドロキシアルキル、スルフォニルアルキル、スルフォニルアリール、アルキルカルボニル及びアルキルカルボニルアルキルのアルキル又はアリール部分、は、一つ以上の置換基によって任意に置換することができる。
【0137】
「エステル」の語は、−C(O)O−R、又は、二価の基のときは、「エステル」基は、−C(O)O−又はOC(O)のことを指す。「アミド」は、−C(O)NHのことを指す。二価の「アミド」基を指すときは、−C(O)N−又はNC(O)−のことを指す。
【0138】
上記アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びヘテロアリールは、置換されていてもされていなくてもよい。「置換される」の語は、一つ以上の置換基(同じでも異なってもよい)であり、各々が水素原子を置換するものを指す。使用可能なアルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びヘテロアリール基にはいかなる置換基も含まれ、本発明の安定な化合物を形成する。置換基の例としては;
アルキル(アルコキシル基の)、アルキルスルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ハロアルコキシ、−OR15、−SR15、−NR1718、−C(O)NR1718、−NR15C(O)R16、−C(S)NR1718、−NR15C(S)R16、−C(NR19)NR1718、−NR15C(NR19)R16、−C(O)R15、−C(S)R15、−C(NR19)R15、−C(O)OR15、−C(O)SR15、−OC(O)R15、−SC(O)R15、−C(S)OR15、−C(S)SR15、−OC(S)R15、−SC(S)R15、−C(NR19)OR15、−C(NR19)SR15、−OC(NR19)R15、−SC(NR19)R15、−NR15C(O)NR1718、−NR15C(S)NR1718、−NR15C(NR19)NR1718、−OC(O)NR1718、−OC(S)NR1718、−OC(NR19)NR1718、−SC(O)NR1718、−SC(S)NR1718、−SC(NR19)NR1718、−NR15C(O)OR16、−NR15C(S)OR16、−NR15C(NR19)OR16、−NR15C(O)SR16、−NR15C(S)SR16、−NR15C(NR19)SR16、−S(O)OR15、−OS(O)OR15、−OS(O)15、−SOpR15、−S(O)NR1718、−NR15S(O)16、−P(O)(OR15、−OP(O)(OR15、−P(S)(OR15、−OP(S)(OR15、−SP(O)(OR15、−OP(O)(OR15)(SR16)又はP(O)(OR15)(SR16);
ここで、R17及びR18は、各々独立に、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアラルキル又は任意に置換されたヘテロアラルキル基である;
又は、窒素を伴ったR17及びR18は、任意に置換されたヘテロシクリル又は任意に置換されたヘテロアリール基である;
15及びR16は、各々独立に、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアラルキル又は任意に置換されたヘテロアラルキル基である。
19は、各々独立に、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアラルキル、−C(O)R、−OR15、−SR15、−NR1718、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、ハロアルキルで、シアン基のアミノアルキル又はS(O)基である。
【0139】
更に、アルキル、アルキレン、並びにアルケニル、シクリル、アルキニル、アラルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアラルキル基のいかなる飽和した部分も、=O、=S、=N−R19によって置換することができる。
【0140】
ヘテロシクリル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキル基が窒素原子を含むとき、それは置換してもしなくてもよい。ヘテロアリール基の芳香環の窒素原子が置換基を有するとき、その窒素は四級窒素であってもよい。
【0141】
一つの実施態様において、アルキル、アルコキシ、アルキルスルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル及びヘテロアリールのための使用可能な置換基は、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、シアノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ニトロ、メルカプト、カルボニル、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、チオウレイド、チオシアナート、スルホアミド、アルキル、アルケニル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、シクリル及びヘテロシクリル(アルキル、アルケニル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリールシクリル及びヘテロシクリルは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、シアノ又はニトロ基によって任意に置換される)を含むが、これに限定されるものではない。
【0142】
本発明によって想定される置換基及び変数の選択及び組み合わせは、結果的に安定化合物を形成するものだけである。本願明細書において、「安定」の語は、製造する際に十分な安定性を有し、本願明細書の例えば患者の治療又は予防に必要となる充分な期間、化合物としての一定の形態を維持する化合物のことを指す。前記化合物は、典型的には、過剰な水分を有さない場合は少なくとも一週間、40℃以下の温度で安定である。この種の選択及び組み合わせは当業者にとって明らかであり、過度の実験を要さず決定することが可能である。
【0143】
本発明において、「動物」、「患者」及び「患者」の語は、ウシ、サル、ウマ、ヒツジ、ブタ、チキン、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ネズミ、ウサギ、モルモット及びヒト(好ましくはヒト)を含むが、これに限定されるものではない。
【0144】
本発明において、「低級」の語は、最高4つの原子を有する基を指す。例えば、「低級アルキル」は、1から4の炭素原子を有するアルキル基を;各々「低級アルケニル」又は「低級アルキニル」は、2から4の炭素原子を有するアルケニル又はアルキニル基を;低級アルコキシは、1〜4つの炭素原子を有するアルコキシ基を指す。
【0145】
本発明において、「医薬的に許容可能な溶媒和化合物」の語は、一つ以上の溶媒が一般式(Ia)、(IIa)又は(IIIa)の化合物のうちの1つと組み合わさって形成される溶媒和化合物のことを指す。溶媒和化合物の語は、水和物(例えば一水和物、二水和物、三水和物、四水和物など)を含む。
【0146】
本発明において、「包接体」の語は、結晶格子の形における本発明の化合物を意味し、それはスペース(例えばチャネル)を含み、溶媒又は水などのゲスト分子をトラップするものである。
【0147】
本発明において、「破骨細胞前駆細胞」とは、分化及び/又は融合により破骨細胞を形成することが可能な細胞であって、循環単球及び組織マクロファージ(N.Kuriharaら、Endocrinology 126:2733−41(1990))を含むが、それに限定されるものではない。理論に束縛されるわけではないが、破骨細胞前駆細胞は、前骨芽細胞、M−CSF及びODFによって産生される2つの因子により、活性型の破骨細胞に転換すると考えられている。これらの因子は、破骨細胞前駆細胞の破骨細胞への転換必要な特定の遺伝子を活性化する。
【0148】
本願明細書において記載されている二塩は、例えば、IL−12の産生に関連するいかなる障害(例えば炎症性障害、免疫疾患、神経障害及び骨損失疾患)の治療、予防に有効である。
【0149】
「炎症性障害」の語は、IL−12産生によって発症、媒介されるあらゆる炎症性疾患、障害又は症状のことを指す。そこには、炎症性障害、喘息、成人呼吸窮迫症候群、全身エリテマトーデス、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む)、多発性硬化症、インシュリン性糖尿病、自己免疫関節炎(慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、乾癬の関節炎を含む)、炎症性肺症候群、尋常性天疱瘡、原因不明の血小板減少紫斑病、自己免疫髄膜炎、重症筋無力症、自己免疫甲状腺炎、皮膚炎(アトピー性皮膚炎及び湿疹のある皮膚炎を含む)、乾癬、シェーグレン症候群(シェーグレン症候群に対して従属的な乾性角結膜炎を含む)、円形脱毛症、節足動物咬合反応によるアレルギーの反応、アフタ潰瘍、虹彩炎、結膜炎、角結膜炎、皮膚紅斑性狼瘡、硬皮症、腟炎、直腸炎、薬疹(例えばスティーブンス・ジョンソン症候群)、ハンセン病反転反応、らい性結節性紅斑、自己免疫ブドウ膜炎、アレルギーの脳脊髄炎、無形成性貧血、純粋な赤血球貧血症、原因不明の血小板減少、多発性軟骨炎、ヴェゲナーの肉芽腫症、慢性活動性肝炎、グラーブ眼障害、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎後部及び間質性肺線維症が含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0150】
「炎症性障害」には、急性炎症性障害も含まれる。急性炎症性障害の例としては、移植片対宿主病、移植拒絶反応、感染性ショック、内毒血症、ライム関節炎、伝染性髄膜炎(例えば、ウィルス、細菌、ライム病関連)、急性喘息発症及び急性自己免疫疾患発症が挙げられる。
【0151】
「炎症性障害」には、慢性炎症性障害も含まれる。慢性炎症性障害の非制限する実施例は喘息、風疹関節炎及び慢性自己免疫疾患(例えば全身エリテマトーデス、乾癬、炎症性腸疾患)を含む。そして、クローン病及び潰瘍性大腸炎、多発性硬化症及び慢性関節リウマチを含む。
【0152】
「免疫疾患」の語は、IL−12産生によって発症、媒介されるあらゆる免疫疾患、障害又は症状のことを指す。免疫疾患には、例えば、慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、全身性若年性慢性関節リウマチ、関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清陰性関節症、骨関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身狼瘡エリテマトーデス、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、視神経炎、原因不明の肺線維症、全身血管炎/ウェゲナー肉芽腫症、類肉腫症、睾丸炎/精管切除反転操作、アレルギー性/アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶反応、対宿主性移植片病、全身性炎症反応症候群、敗血症症候群、グラム陽性敗血症、グラム陰性敗血症、カルチャー陰性敗血症、菌類敗血症、好中球減少性熱、尿敗血症、髄膜炎菌症、外傷/出血、熱傷、電離放射線露出、急性膵炎、成人呼吸窮迫症候群、慢性関節リウマチ、アルコール誘発された肝炎、慢性炎症性病、類肉腫症、クローン病、鎌状赤血球性貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏性反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少、いかなる器官又は組織における拒絶反応、腎臓移植拒絶反応、心臓移植拒絶反応、肝移植拒絶反応、膵臓移植拒絶反応、肺移植拒絶反応、骨髄移植(BMT)拒絶反応、皮膚同種移植拒絶反応、軟骨移植拒絶反応、骨移植拒絶反応、小腸移植拒絶反応、胎児性胸腺植設拒絶反応、副甲状腺移植拒絶反応、いかなる器官又は組織の異種移植片不認可、同種移植拒絶反応、アンチ−レセプター過敏性反応、グラーブ病、レイノー病、B型インスリン抵抗糖尿病、喘息、重症筋無力症、抗体瞑想細胞毒性、タイプIII過敏性反応、全身エリテマトーデス、POEMS症候群(多発神経障害、臓器巨大症、内分泌障害、単クローン免疫グロブリン血症、皮膚変化症候群)、抗リン脂質症候群、天疱瘡、結合組織疾患、原因不明のアジソン病、真性糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、脈管炎、硬皮症、ポストMI開心術症候群、タイプIV過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植拒絶反応、細胞内有機体による肉芽腫、薬感度、代謝性/突発性ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、α−1−反トリプシン欠乏、糖尿病性網膜症、橋本病、骨粗鬆症、視床下部−下垂体副腎軸評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血食細胞のリンパ組織球増多症、皮膚病学的状況、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球腎炎、急性腎不全、血液透析、尿毒症、毒性、子癇前症、okt3治療、アンチ−cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線療法(例えば、無力症、貧血症、悪液質などを含むがこれに限定されない)、慢性サリチル酸塩中毒、などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。詳細は、the Merck Manual,12th−17th Editions,Merck&Company,Rahway,N.J.(1972,1977,1982,1987,1992,1999)、Pharmacotherapy Handbook,Wellsら、Second Edition,Appleton and Lange,Stamford,Conn.(1998,2000)を参照のこと。またこれらの内容は本発明において援用される。
【0153】
「神経障害」の語は、IL−12産生によって発症、媒介されるあらゆる神経病理学的疾患、障害又は症状のことを指す。神経障害の例として、例えば、神経変性疾患、多発性硬化症、片頭痛、エイズ痴呆複合体、多発性硬化症のような脱髄性疾患及び急性横脊髄炎;錐体路外小脳性障害(例えば皮質脊髄システムの病変);基底神経節又は小脳障害;運動障害(例えばハンティングトン及び老人性舞踏病);中枢神経系ドーパミンレセプターをブロックする薬によって誘導される薬物性運動障害;運動障害(例えばパーキンソン病);進行性核上性麻痺;小脳の構造病変;脊柱小脳性退化(例えば脊髄運動失調、フリートライヒの運動失調、小脳性皮質の退化、多数のシステム退化(メンセル、デジェリン−トーマス、シ−ドレイガー及びマカド−ジョセフ));全身性障害(レフサム病、運動失調、毛細管拡張症及びミトコンドリア・マルチシステム障害など);脱髄性中心的な障害(例えば多発性硬化症、急性横脊髄炎);モーター(例えば神経性筋萎縮(前角細胞退化(例えば筋萎縮性側索硬化症、小児脊髄筋萎縮及び若年性脊髄筋萎縮)))の障害;アルツハイマー病;中年性ダウン症候群;びまん性レビー小体病;レビー小体型痴呆;ヴェルニッケ‐コルサコフ症候群;慢性アルコール中毒;クロイツフェル=ヤコブ病;亜急性硬化性汎脳炎、ハレローデン−スパッツ疾患及びボクサー痴呆などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。本発明の方法は、処置又は治療を必要とする細胞、組織、器官、動物又は患者に対し、有効量又は少なくとも一つのTNF抗体、その一部又は派生物を含む医薬品組成物を投与することを任意に含めることができる。詳細は、the Merck Manual,16,Edition,Merck&Company,Rahway,NJ.(1992)を参照のこと。
【0154】
これらの定義を踏まえ、IL−12産生に関連する上記の一覧に示すいずれかの疾患、症状又は障害の一部であると考えることができる。
【0155】
「二塩」の語は、以下の一般式(A)で示されるイオン性物質であり、IL−12を2プロトン化した陽イオンである産生阻害剤化合物(Δ)(2H)が、等電荷の陰イオン部分(n(Σ))と結合した物質のことを指す。
{[(Δ)(2H)]2+・[n(Σ)]2−} (A)
一般に、二塩は、IL−12産生阻害剤(一般式Aにおいて(Δ))をブレンステッド酸と接触させることにより形成する。本発明において、ブレンステッド酸の用語は、陽子(H)提供するあらゆる化学種のことを指す。理論に束縛されるわけではないが、二塩形成は、IL−12産生阻害剤に存在する二つ又はそれ以上の(H)−アクセプター原子(例えば窒素原子)がブレンステッド酸によってプロトン化されることにより生じると考えられている。このように、幾つかの実施態様においては、電荷を釣り合わせている部分(一般式Aのn(Σ))は、IL−12の産生阻害剤をプロトン化するのに使用するブレンステッド酸の共役塩基に該当する。他の実施態様において、二塩陽子(一般式Aにおいて(2H))及び電荷を釣り合わせている部分は、次の置換反応において置換することができる。二塩陽子を、例えば対応するアイソトープ重陽子(2D)又はトリトン(2T)と置換すること、及び/又は二塩電荷を釣り合わせている部分を、例えばイオン置換クロマトグラフィーを経て他の負に荷電する反イオンと置換することができる。二塩の出発材料を陰イオン及び/又は陽イオン交換処理して調製された二塩もまた、本発明の範囲に含まれる。
【0156】
本願明細書において記載されている二塩は、比較的高い溶解性(例えば水溶性)を有する。本発明において、二塩の溶媒への「溶解性」とは、加速した溶解条件(二塩/溶媒の試験サンプルを50〜60℃にて超音波付の撹拌)の下で溶媒単位質量に溶解させることができる二塩の最大質量を指す。特に明記しない限り、溶解性のデータは、ミリグラム(mg)/ミリリットル(mL)(mg/mL)のことを指す。
【0157】
いくつかの実施形態では、水の二塩溶解性は、少なくとも約10mg/mL(例えば、少なくとも約15mg/mL、少なくとも約25mg/mL、少なくとも約50mg/mL、少なくとも約60mg/mL、少なくとも約70mg/mL、少なくとも約80mg/mL、少なくとも約90mg/mL、少なくとも約100mg/mL、少なくとも約150mg/mL、少なくとも約200mg/mL、少なくとも約225mg/mL、少なくとも約250mg/mL、少なくとも約275mg/mL、少なくとも約300mg/mL、少なくとも約350mg/mL、少なくとも約400mg/mL、少なくとも約450mg/mL、少なくとも約500mg/mL、少なくとも約550mg/mL、少なくとも約600mg/mL、少なくとも約650mg/mL、少なくとも約700mg/mL、少なくとも約750mg/mL、少なくとも約800mg/mL、少なくとも約850mg/mL、少なくとも約900mg/mL、少なくとも約950mg/mL、少なくとも約1,000mg/mL)であるのが望ましい。
【0158】
発明者は、二塩及び一塩の間に溶解性について予想外の相違があることを発見した。本発明において、「一塩」の語は、カチオン性の1プロトン化されたIL−12産生阻害剤(例えば(Δ)(1H))が、アニオン性の等電荷部分(例えば[1(Σ)]−1)と結合したイオン性物質を指す。例えば、発明者は、二塩の溶解性が、それに対応する一塩の溶解性より予想外に高い(すなわち、より陽性で大きさにおいてより大きい)ことを発見した (すなわち、{[(Δ)(2H)]2+・[n(Σ)]2−}の溶解性が、{[(Δ)(1H)]1+・[n(Σ)]1−}の溶解性よりも予想外に高い)。他の若干の例において、更に、二塩の溶解性は、(Δ)及び/又は(Σ)が異なっていても一塩より予想外に高い(すなわち、{[(Δ)(2H)]2+・[n(Σ)]2−}の溶解性は{[(Δ’)(1H)]1+・[n(Σ)]1−}の溶解性よりも予想外に高い)。いくつかの実施形態では、二塩の溶解性は、一塩の溶解性より約2倍以上(例えば、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約11倍、約12倍、約13倍、約14倍、約15倍、約16倍、約17倍、約18倍、約19倍又は約20倍)高いのが望ましい。
【0159】
このように、二塩は、医薬組成物の活性成分及びIL−12関連した疾患又は障害(例えば本願明細書において記載されているそれらのIL−12関連した疾患又は障害)の治療のための組成物として一塩に勝る一つ以上の効果を有する。理論に束縛されるわけではないが、例えば一塩と比較した二塩のより高い溶解性により、一塩による医薬組成物又は構成物よりも生物が利用し易い医薬組成物又は構成物になると考えられる。また、理論に束縛されるわけではないが、例えば一塩と比較した二塩のより高い溶解性により、液体を主成分とする二塩組成物及び製剤は、液体を主成分とする一塩組成物及び製剤よりも高い濃度で調合することが可能になると考えられ、またそれにより医薬組成物又は構成物の調製に必要な液体担体の量を最小化することが可能となる。例えば、一塩と比較した二塩のより高い溶解性により、二塩が一塩より急速に溶解し、それにより医薬組成物、構成物の調製に要する時間を最小化できると考えられる。
【0160】
二塩(すなわち一般式(A)のΔ)を形成するために使用するIL−12産生阻害剤は、下記の一般式Ia、IIa及びIIIaのいずれか一つの化合物を含む(一般式Ia、IIa及びIIIaの各々の変数の定義は上記のとおり)。
【化30】

【0161】
IL−12の産生阻害剤の実施例を以下に示す。
【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【0162】
一般式Ia、IIa及びIIIa(例えば化合物1〜14)の合成及びIL−12産生阻害活性、並びに他の使用可能なIL−12産生阻害剤については、以下の文献に記載が存在する:
小野ら、米国特許第6,384,032号「IL−12産生の阻害剤」;小野ら、米国特許番号6,680,315号「トリアジン化合物」;小野ら、米国特許第6,693,097号「ピリミジン化合物」;Sunら、米国特許第6,660,733号「ピリミジン化合物」;特許出願番号第10/686,505号「新規化合物」(2003年10月14日出願);米国特許第6,858,606号「ピリミジン化合物」(2002年11月26日出願);特許出願番号10/985,696号「ピリジン化合物」(2004年11月10日出願);特許出願番号10/985,716号「ヘテロアリールヒドラゾン化合物」(2004年11月10日出願);特許出願番号10/985,627号「キナゾリン化合物」(2004年11月10日出願);米国仮特許出願番号第60/626,609号「三置換されたピリミジン化合物の製造方法」(2004年11月10日出願)。これらの特許及び特許出願の全ての内容は、本願明細書に援用される。
【0163】
いくつかの実施態様では、二塩形成が生じるのは、IL−12産生阻害剤上の二つ以上の(H)−アクセプター原子が窒素原子のときである。
【0164】
いくつかの実施形態では、一般式Ia及びIIaのRは、以下のものが望ましい。すなわち、アミノ基;アルキルアミノ基;ジアルキルアミノ基;少なくとも一つの基本窒素原子(例えばアルキルを又はモルフォリノ基のような置換されない環状窒素原子含有ヘテロシクリル基)を有するヘテロシクリル基;少なくとも一つの基本窒素原子(例えば単独の一対がピリジニル基のような芳香族のπ−電子系の一部を形成しない窒素原子を有するヘテロアリール基)を有するヘテロアリール基。
【0165】
いくつかの実施形態では、例えば、ヒドラゾン結合(−N(R)−N=C−)及び/又はアミノ結合(−N(R)−)を有し、一般式Ia、IIa及びIIIa各々の置換基R、(L−B’)又はR12の一部を形成するのが望ましい。Rは各々、上記の結合の水素又は低級アルキル(例えばCH)のどちらでもよい。
【0166】
いくつかの実施形態では、一般式Ia及びIIaにおいてZは窒素、Wは酸素であり、一般式IIIaにおいてはR11又はR12のうちの一つがモルフォリノ基であるのが望ましい。
【0167】
いくつかの実施形態では、一般式Ia及びIIaのRは、アミノ基;アルキルアミノ基;ジアルキルアミノ基;上記の少なくとも一つの基本窒素原子を有するヘテロシクリル基、又は上記の少なくとも一つの基本窒素原子を有するヘテロアリール基であり、並びに、ヒドラゾン結合(−N(R)−N=C−)及び/又はアミノ結合(−N(R)−)が一般式Ia及びIIa各々の置換基R及びL−Bの一部を形成するのが望ましい。
【0168】
一般に、本願明細書において記載されている二塩の形成に使用可能なブレンステッド酸のpKa(水中)の範囲は、約−15から約+5の間(例えば、約−15から約−14、約−15から約−13、約−15から約−12、約−15から約−11、約−15から約−10、約−15から約−9、約−15から約−8、約−15から約−7、約−15から約−6、約−15から約−5、約−15から約−4、約−15から約−3、約−15から約−2、約−15から約−1、約−15から約0、約−15から約0.7、約−15から約1、約−15から約2、約−15から約3、約−15から約4)が望ましい。例えば、P.Heinrich Stahl,Camille G.Wermuth.Handbook of Pharmaceutical Salts.Wiley−Vch.(2002)p.145−149.を参照のこと。典型的な酸には、塩化水素(HCl);硝酸(HNO);硫酸(HSO);臭化水素(HBr);ヒドロヨウ素(HI);過塩素酸(HClO);リン酸(HBPO);アルキルスルフォン酸類、メタンスルフォン酸(CHSOH)及びそれのハロゲン化された類似体で、例えばトリフルオロメタンスルフォンン酸(CFSOH);アリールスルフォン酸類(例えばベンゼンスルフォン基(CSOH)、p−トルエンスルフォン酸(p−TolSOH));ハロゲン化酢酸(例えばトリフルオロ酢酸(CFCOH)、トリクロロ酢(CClCOH)、ジクロロ酢(CHClCOH)、フルオロ酢酸(FCHCOH)、クロロ酢酸(ClCHCOH));ピクリン酸((ON)OH);蓚酸((COH));クエン酸(C(OH)(CHCOH)COH);蟻酸(HCOH);アスコルビン酸及び安息香酸(CCOH)、並びにそれらの誘導体が含まれるが、それらに限定されるものではない。いくつかの実施態様では、アルキルスルフォン酸類(例えばメタンスルフォン酸(CHSOH))を使用することが望ましい。また、他の使用可能な酸(及びpKa値)は、P.Heinrich Stahl,Camille G.Wermuth.Handbook of Pharmaceutical Salts.Wiley−Vch.(2002)p.145−149に記載されている。
【0169】
いくつかの実施形態では、IL−12産生阻害剤は、少なくとも二つの等価な1プロトン型ブレンステッド酸(例えばHM)、2プロトン型ブレンステッド酸(例えばHM)又はポリプロトン型ブレンステッド酸(例えばHM)と接触し、以下の一般式を有する二塩すなわち:
{[(Δ)(2H)]2+・[2(M)]2−}、
{[(Δ)(2H)]2+・[2(HM)]2−}、及び
{[(Δ)(2H)]2+・[2(H)]2−
を形成することができる。いくつかの実施形態では、IL−12の産生阻害剤は、少なくとも一つの等価な2プロトン型ブレンステッド酸、ポリプロトン酸ブレンステッド又は二官能基型ブレンステッド酸(例えばHM−MH)と接触し、以下の一般式を有する二塩すなわち:
{[(Δ)(2H)]2+・[(M2−)]2−}、
{[(Δ)(2H)]2+・[(HM2−)]2−}、及び
{[(Δ)(2H)]2+・[(M−M)]2−
を形成することができる。
【0170】
いくつかの実施形態では、二塩は、溶液又は懸濁液の状態を形成するために、IL−12産生阻害剤を溶媒と接触させて溶液若しくは懸濁液を調製、又はブレンステッド酸を有する溶液又は懸濁液と接触させることにより調製することができる。ある実施態様では、前記溶液又は懸濁液は、IL−12産生阻害剤を最大約1重量%(又はIL−12産生阻害化合物を最大約2重量%、最大約5重量%、最大約10重量%、最大約15重量%、最大約20重量%、最大約30重量%、最大約40重量%又は最大約50重量%)含有するのが望ましい。いくつかの実施形態では、IL−12産生阻害剤化合物及び溶媒は室温(例えば25℃)で化合させて懸濁液を形成させることができ、更に前記懸濁液を最高60℃(又は最高70℃、又は最高80℃)で加熱することにより溶液を形成することができる。他の実施態様において、室温で溶液を形成するために、ブレンステッド酸を前記懸濁液に加えることも可能である。いくつかの望ましい実施態様において、ブレンステッド酸を加える前に、例えば加熱によってIL−12産生阻害剤の溶液を形成する。例えば、固体、液体、ガス又は溶液(例えばエーテルに溶解したHCl)としてブレンステッド酸を添加することができる。いくつかの実施態様において、化学量論上、二塩形成のために必要と算出される量を上回るブレンステッド酸を加えるのが望ましい。
【0171】
いくつかの実施形態では、前記溶媒は炭素数C−Cのアルコール(例えばエタノール(例えば無水エタノール)、イソプロパノール又は2,2,2−トリフルオロエタノール)であってもよい。ある種の実施態様では、前記溶媒は二つ以上の溶媒からなる混合溶媒組成物でもよく、また均一若しくは異種の溶媒組成物であってもよい。混合溶媒組成物の組成は、等量又は不等量(例えば25:75、50:50又は90:10)であってもよい。混合溶媒組成物の例としては、無水エタノール/トルエン、無水エタノール/クロロホルムの系が挙げられる。
【0172】
二塩は、例えば沈殿した二塩の濾過又は形成された二塩を含む溶液の蒸発によって分離することができる。バルク及び/又は残留する溶媒の除去を、例えば以下の技術の一つ以上を使用することにより行うことが可能である。いくつかの実施態様では、溶媒除去を自然蒸発によって行うことができる(例えば、二塩の付近からの溶媒蒸気の、実質的に穏やかでない置き換えを有する、又は強制的蒸発のない通常の条件下で)。いくつかの実施形態では、溶媒除去は、二塩の付近から、溶剤蒸気の慎重な置き換えに(例えば、空気又は不活性ガス(例えば窒素又はアルゴン)の誘導)よって行なうことができる。溶媒除去は、例えば真空中(少なくとも約0.05mmHgの圧力、(例えば、少なくとも約0.10mmHg、少なくとも約0.50mmHg、少なくとも約1mmHg、少なくとも約5mmHg、少なくとも約10mmHg、少なくとも約30mmHg))にて行うことができる。一般に、溶媒除去は、最高70℃(例えば、最高60℃、最高50℃、最高40℃、最高30℃、最高25℃)の温度にて行うことができる。
【0173】
溶媒除去の範囲は、重量計(例えば二塩の通常の重量まで二塩を乾燥する方法)又は分光技術(例えば、二塩のサンプルを採取し、サンプルのH NMRスペクトルを得て溶媒を検出する方法)によってモニターすることができる。
【0174】
いくつかの実施形態では、二塩が実質的に溶媒を含まないことが望ましい。
【0175】
いくつかの実施形態では、一つ以上の溶媒を更に含む二塩を分離、調製及び/又は投与するのが望ましく、例えば、溶媒和物の形成又は溶媒分子を二塩の格子結晶中に封じ込めることが挙げられる。二塩は、一つ又は二つ以上の溶媒を、最大約0.05重量%(又は最大約0.1重量%、最大約0.5重量%、最大約1重量%、最大約2重量%、最大約3重量%、最大約4重量%、最大約5重量%、最大約10重量%又は最大約15重量%)含むことができる。
【0176】
溶媒を含む二塩及び実質的に溶媒を含まない二塩は、共に本発明の範囲内である。
【0177】
いくつかの場合において、本願明細書に記載の方法により調製される二塩は、対応する一塩を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、二塩は実質的に一塩を含まないのが望ましい。一塩は、例えば再結晶法によって除去することができる。
【0178】
いくつかの実施形態では、対応する一塩を更に含む形で二塩を分離、調製及び/又は投与するのが望ましい。二塩は、一塩を最大約0.05重量%(又は最大約0.1重量%、最大約0.5重量%、最大約1重量%、最大約2重量%、最大約3重量%、最大約4重量%、最大約5重量%、最大約10重量%、最大約15重量%、最大約20重量%、最大約25重量%、最大約30重量%、最大約35重量%、最大約40重量%又は最大約45重量%)含むことができる。
【0179】
一塩を含む二塩及び実質的に一塩を含まない二塩は、共に本発明の範囲内である。
【0180】
また、有効量の一つ以上の本発明の二塩、及び医薬的に許容可能なキャリアーを含む医薬品組成物は、本発明の範囲内である。更に本発明は、IL−12産生に関連する疾患(例えば慢性関節リウマチ、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬又はインシュリン依存性真性糖尿病)の治療を必要とする患者にこれらの二塩の有効量を投与する方法に関する。「有効量」とは、処理された患者に治療的な効果を与えるのに必要となる二塩の量を指す。動物及びヒト(体表(m)に対するmg)への投薬量の相互関係は、Freireichら、(1966)Cancer Chemother Rep 50:219に記載されている。体表面積は、患者の身長及び体重からほぼ決定することができる。詳細は、Scientific Tables,Geigy Pharmaceuticals,Ardley,N.Y.,1970,537を参照のこと。本発明の二塩の有効量は、約0.001mg/Kgから約1000mg/Kgまでの範囲である。また、有効量が、治療される疾患、投与の経路、賦形剤使用、及び他の治療的な処理(例えば他の作用薬の用法)との併用の可能性により変化することは、当業者には自明のことである。
【0181】
本発明の方法を実施するために、二塩は、医薬品組成物の構成要素として、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、頬側に、直腸に、鼻に、注射器等を経て、投与することができる。本願明細書において使用する「非経口的」の語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、内部滑液、内部胸骨、髄膜下、病巣内、頭蓋内等への注射又は注入技術を指す。
【0182】
無菌の注射可能な組成物(例えば無菌の注射可能な水性又は油性の懸濁液)は、適切に分散剤若しくは湿潤剤(例えばTween80)、及び懸濁試薬を使用して公知技術の技術に従って調製することができる。無菌注射用製剤は、非毒性で非経口的な使用が可能な希釈剤又は溶媒による、無菌の注射可能な溶液(例えば1,3−ブタンジオールの溶液)又は懸濁液として調製可能である。また、マンニトール、水、リンガー溶液及び等張食塩液は、許容可能な賦形剤及び溶媒の例である。加えて、従来の無菌の固定油(例えば、合成モノ−又はジグリセリド)を、溶媒として又は懸濁溶媒として使用することが可能である。脂肪酸(例えば、オレイン酸)及びそのグリセリド誘導体は、天然の医薬的に受容可能なオイル(例えば、オリーブ油又はひまし油、特にそれらのポリオキシエチル化物)と同様に、注射組成物の調製に使用可能である。また、これらの油溶液又はサスペンションには、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤、カルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤も含まれる。また、他の一般的に用いられる界面活性剤(例えばTweens又はSpans又は他の類似した乳化剤又は生物学的利用促進剤)であり、医薬的に許容可能な固体、液体又は他の投薬形態の製造において共通して使用されるものが、製剤に使用可能である。
【0183】
経口投与のための構成は、カプセル、錠剤、エマルジョン類及び水性懸濁剤、分散液及び溶液を含むが、これらに限定されず、いかなる経口的に許容可能な投薬の形態も適用可能である。経口的使用の錠剤の場合、共通して使用されるキャリアーとしては、ラクトース及び穀物澱粉が例示される。油脂(例えばステアリン酸マグネシウム)も通常どおり添加することができる。小型の経口投与に有用な希釈剤としては、ラクトース及び乾燥穀物澱粉が例示される。水性懸濁剤又はエマルジョン類が経口投与されるとき、活性成分は懸濁剤又は乳化剤を添加して油相に懸濁又は溶解することができる。必要に応じて、特定の甘味料、調味料又は顔料を添加することができる。鼻エアゾール又は吸入化合物は、製剤に関する公知技術に従って調製することができ、生理食塩水中に、ベンジルアルコール又は他の適切な防腐剤、生物学的利用能を強化する吸収促進剤、フルオロカーボン及び/又は他の公知技術における溶解剤又は分散剤を添加する形で調製することができる。本発明の二塩はまた、直腸投与の際、坐薬の形で投与することができる。
【0184】
医薬組成物のキャリアーは、製剤の活性成分との相性が良く(そして、好ましくは、それを安定させることができる)、かつ患者に有害でないという意味において「受け入れられ」なければならない。例えば、シクロデクストリンのような、本発明の二塩と特異的な、より可溶な複合体を形成する試薬、又は一つ以上の溶解剤を使用して、ピリジン化合物の配送のための医薬賦形剤として利用することができる。他のキャリアーの例としては、コロイド状二酸化ケイ素、マグネシウム・ステアリン酸塩、セルロース、ナトリウム・ラウリル硫酸塩及びD&C Yellow#10が挙げられる。
【0185】
ある種の実施態様では、本発明の医薬組成物及び投薬の形態において、一つ以上の活性成分を一定量含ませて調製し、その医薬組成物又は投薬形態によりカルシウムの取り込み防止されるのが望ましい。好適な医薬組成物及び投薬の形態は、本願明細書において記載されている二塩、医薬的に許容可能なプロドラッグ、溶媒和物若しくはそれらの包接体を含み、又は任意に一つ以上の付加的な活性薬剤を含むものである。
【0186】
患者の過剰な骨損失と関連する障害を治療又は予防する方法は、本発明の化合物を投与されている患者に、更に他の一つ以上の治療薬の有効量を投与することを含む。この種の前記治療薬としては、過剰な骨吸収又はそれに伴う症状や障害を予防又は治療するために従来使用されていた治療薬を使用することができる。そのような治療薬として、例えば、骨吸収阻害剤(例えばプロゲスチン、ポリホスホン酸、ビスホスホン酸、エストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト、エストロゲン(Premarin(登録商標))、エストロゲン/プロゲスチンの組み合わせ及びエストロゲン誘導体(例えばエストロン、エストリオール又は17α,17β−エチニルエストラジオール)が挙げられる。
【0187】
この種の併用療法処理において、本発明の化合物及び他の薬品は、従来方法によって哺乳類(例えばヒト、男性又は女性)に投与される。薬品は、単一の投薬形態又は別個の投薬形態で投与することができる。他の治療薬の有効量は、当業者にとって周知である。しかしながら、他の治療薬の最適な有効量の範囲を決定することは、当業者の技術の範囲の中である。本発明の一つの実施態様において、他の治療薬が動物に投与されるときは、本発明の化合物の有効量は、他の治療薬の有効量が投与されない場合と比較し少なくなる。他の実施態様においては、従来の薬品の有効量は、本発明の化合物の有効量が投与されない場合と比較し少なくなる。このような方法により、いずれかの作用薬の高用量の使用と関連する望まない副作用を最小化することができる。他の考えられる利点(一回分の投与量の改善及び/又は薬コストの減少、等)は、当業者にとって明らかである。
【0188】
典型的なプロゲスチンは、例えば以下のものが商業的に入手可能である:アルゲストンアセトフェニド、アルトレノゲスト、アマジノン酢酸塩、アナゲストン酢酸塩、クロルマジノンアセテート、チンゲストール、クロゲストン酢酸塩、クロメゲストン酢酸塩、デルマジノン酢酸塩、デソゲストレル、ジメチステロン、ジドロゲステロン、エチネロン、エチノジオールジアセテート、エトノゲストレル、フルロゲストン酢酸塩、ゲスタクロン、ゲストデン、ゲストロノンカプロン酸塩、ゲストリノン、ハロプロゲステロン、ヒドロキシプロゲステロン、カプロン酸塩、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロゲストン、メドロキシプロゲステロン酢酸塩、メレンゲストロール酢酸塩、メチノディオールジアセテート、ノルエチンドロン、ノルエチンドロン酢酸塩、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、ノルゲストメート、ノルゲストレル、オキソゲストンフェノールプロピオン酸塩、プロゲステロン、キンゲスタノール酢酸塩、キンゲストロン及びキンゲストールなど。なお、好適なプロゲスチンは、メドロキシプロゲストロン、ノルエチンドロン及びノルエチノドレルである。
【0189】
典型的な骨吸収阻害剤であるポリホスホン酸塩は、米国特許第3,683,080号において開示されるタイプのポリホスホン酸塩を含む。好適なポリホスホン酸塩は、geminalなジポリホスホン酸塩(また、bis−ホスホン酸塩と称する)である。チルドロネート二ナトリウムは、特に好適なポリホスホン酸塩である。イバンドロン酸は、特に好適なポリホスホン酸塩である。アレンドロネートは、特に好適なポリホスホン酸塩である。ゾレドロニン酸は、特に好適なポリホスホン酸塩である。他の好適なポリホスホン酸塩は、6−アミノ−1−ヒドロキシ−ヘキシリデン−ビスホスホン酸及び1−ヒドロキシ−3−(メチルペンタルアミノ)−プロピリデン−ビスホスホン酸である。ポリホスホン酸は酸の形、又は可溶性アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の形で投与することができる。ポリホスホン酸塩の加水分解性エステル類も同様に含まれる。具体的な例としては、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、メタンジホスホン酸、ペンタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、メタンジクロロジホスホン酸、メタンヒドロキシジホスホン酸、エタン−1−アミノ−1,1−ジホスホン酸、エタン−2−アミノ−1,l−ジホスホン酸、プロパン−3−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、プロパン−N,N−ジメチル−3−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、プロパン−3,3−ジメチル−3−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、フェニルアミノメタンジホスホン酸、N,N−ジメチルアミノメタンジホスホン酸、N(2−ヒドロキシエチル)アミノメタンジホスホン酸、ブタン−4−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、ペンタン−5−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、ヘキサン−6−アミノ−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸及び医薬的に許容可能なエステル類及びその塩類が挙げられる。
【0190】
特に、本発明の二塩は、哺乳類のエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストと結合することができる。またいかなるエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストも、同様である。エストロゲンアゴニスト/アンタゴニストの語は、エストロゲンレセプターと結合して、骨代謝の阻害及び/又は骨損失の予防をする化合物を指す。特に、本願明細書において、エストロゲンアゴニストは、哺乳類の組織のエストロゲンレセプター部位に結合できる化合物として定義され、一つ以上の組織にてエストロゲンの作用を模倣する。エストロゲンアンタゴニストは、本願明細書において、哺乳類の組織のエストロゲンレセプター部位に結合ができ、一つ以上の組織のエストロゲンの作用をブロックすることができる化合物として定義される。この種の活性は、当業者に公知の方法:エストロゲン受容体結合分析;標準の骨の組織形態及び濃度測定方法;E.F Eriksenらによる骨形態計測(Raven Press,New York,pp.1−74(1994));S.J.Grierらによる動物への二重−エネルギーX線吸収測定の適用(Inv.Radiol.31(1):50−62(1996));Wahner H.W.and Fogelman L、骨粗鬆症の診断;臨床への二重エネルギーX線吸収測定の適用(Martin Dunitz Ltd.,London,pp.1−296(1994))により測定することができる。種々のこれらの化合物を以下に記載し、参照する。
【0191】
好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストはドロロキシフェン:(フェノール,3−(1−(4−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2−フェニル−1−ブテニル)−,(E))及びその関連化合物であり、米国特許第5,047,431号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、3−(4−(1,2−ジフェニル−ブチ−1−エニル)−フェニル)−アクリル酸であり、Wilsonら、Endocrinology 138:3901−11(1997)において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、タモキシフェン(エタナミン,2−(−4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ)−N,N−ジメチル、(Z)−2、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボキシレート(1:1))及びその関連化合物であり、米国特許第4,536,516号において開示されている。他の関連化合物は、米国特許第4,623,660号において開示される4−ヒドロキシタモキシフェンである。
【0192】
好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、ラロキシフェン:メタノン,(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チエン−3−イル)(4−(2−(1−ピペリジニル)エトキシ)フェニル)塩酸であり、米国特許第4,418,068号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、トレミフェン:エタナミン,2−(4−(4−クロロ−1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ)−N,N−ジメチル(Z),2−ヒドロキシ−1,2,3−プルパントリカルボキシレート(1:1)であり、米国特許第4,996,225号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、セントクロマン:1−(2−((4−(−メトキシ−2,2,ジメチル−3−フェニル−クロマン−4−イル)−フェノキシ)−エチル)−ピロリジンであり、米国特許第3,822,287号において開示されている。また、望ましくはレボルメトキシフェンである。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、イドキシフェン:(E)−1−(2−(4−(1−(4−ヨードフェニル)−2−フェニル−ブチ−1−エニル)−フェノキシ)−エチル)−ピロリジノンであり、米国特許第4,839,155号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、2−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ベンゾ[b]チオフェン−6−オールであり、米国特許第5,488,058号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−5−(4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル)−ナフタレン−2−オールであり、米国特許第5,484,795号において開示されている。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、ファイザー社によるPCTの国際公開WO95/10513において開示される、(4−(2−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−エトキシ)−フェニル)−(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)−メタノンである。他の好適なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、米国特許第5,552,412号にて開示される化合物が含まれる。そこに記載されている特に好適な化合物は:シス−6−(4−フルオロ−フェニル)−5−(4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン2−オール;(−)−シス−6−フェニル5−(4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−オール;(−)−シス−6−フェニル−5−(4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−オール;シス−6−フェニル−5−(4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−オール;シス−1−(6’−ピロロジノエトキシ−3’−ピリジル)−2−フェニル−6−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン;1−(4’−ピロリジノエトキシフェニル)−2(4’’−フルオロフェニル)−6ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン;シス−6−(4−ヒドロキシフェニル)−5−(4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−オール;及び1−(4’−ピロリジノエトキシフェニル)−2−フェニル−6−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンである。他のエストロゲンアゴニスト/アンタゴニストは、米国特許第4,133,814号に記載されている。米国特許第4,133,814号は、2−フェニル−3−アロイル−ベンゾチオフェン及び2−フェニル3−アロイルベンゾチオフェン−1−オキシドの派生物を開示している。
【0193】
当業者であれば、他の骨同化剤(また、骨増量剤と称する)を本発明の化合物とともに用いることができると理解する。骨増量剤は、世界保健機構の研究(Assessment of Fracture Risk and its Application to Screening for Postmenopausal Osteoporosis(1994).Report of a WHO Study Group.World Health Organization Technical Series 843.)において詳述されるように、骨折閾値より上のレベルまで骨量を増やす化合物である。あらゆるプロスタグランジン又はプロスタグランジンアゴニスト/アンタゴニストも、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。当業者であれば、IGF−I、フッ化ナトリウム、副甲状腺ホルモン(PTH)、副甲状腺ホルモンの活性断片、成長ホルモン又は成長ホルモン分泌促進物質も同様に使用可能であると理解する。以下のパラグラフにて、本発明の化合物と組み合わせて投与可能な典型的な化合物を詳細に記載する。
【0194】
プロスタグランジン:
プロスタグランジンの語は、天然のプロスタグランジンPGD、PGD、PGE、PGE及びPGFの類似体であり、過剰な骨破壊性骨吸収を伴う骨粗鬆症及び他の障害の治療に有用な化合物を指す。これらの化合物は、プロスタグランジンレセプターと結合する。この結合は、当業者に公知の標準的な分析方法(例えば、S.Anら、Cloning and Expression of the EP Subtype of Human Receptors for Prostaglandin E Biochemical and Biophysical Research Communications,197(1):263−270(1993))により測定することができる。
【0195】
プロスタグランジンは、基本化合物のプロスタン酸に関連した脂環式化合物である。基本プロスタグランジンの炭素原子は、カルボン酸炭素原子からシクロペンチル環を通り、隣接した側鎖上の端の炭素原子にわたり、番号が付与される。通常、前記隣接した側鎖はtrans方位に位置する。シクロペンチル部分のC−9におけるオキソ基の存在はEクラスに含まれるプロスタグランジンを表し、一方、PGEはC13−C14の位置にtransの不飽和二重結合を含み、C−C位置でシス二重結合を含む。
【0196】
種々のプロスタグランジンは、以下に記載、参照される。しかしながら、他のプロスタグランジンも当業者にとって公知になると考えられる。典型的なプロスタグランジンは、米国特許番号4,171,331及び3,927,197において開示され、またNorrdinら、The Role of Prostaglandins in Bone in Vivo, Prostaglandins Leukotriene Essential Fatty Acids 41:139−150(1990)は、骨同化作用プロスタグランジンのレビューである。いかなるプロスタグランジンアゴニスト/アンタゴニストも、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。プロスタグランジンアゴニスト/アンタゴニストの語は、プロスタグランジンレセプター(例えば、An S.ら、Cloning and Expression of the EP Subtype of Human Receptors for Prostaglandin E, Biochemical and Biophysical Research Communications 197(1):263−70(1993))と結合し、in vivoにてプロスタグランジンと同様の活性(例えば骨形成及び骨重量の増量)を示す化合物を指す。この活性は、当業者に公知の標準の分析方法;E.F Eriksenらによる骨形態計測(Raven Press,New York,pp.1−74(1994));S.J.Grierらによる動物への二重−エネルギーX線吸収測定の適用(Inv.Radiol.31(1):50−62(1996));Wahner H.W.and Fogelman L、骨粗鬆症の診断;臨床への二重エネルギーX線吸収測定の適用(Martin Dunitz Ltd.,London,pp.1−296(1994))により測定することができる。これらの化合物の多くは、以下に記載され、参照される。しかしながら、他のプロスタグランジンアゴニスト/アンタゴニストも、当業者にとって公知になると考えられる。典型的なプロスタグランジンアゴニスト/アンタゴニストは、以下の通り開示されている。米国特許第3,932,389号は、骨形成活性に有用な2−デスカルボキシ−2−(テトラゾール−5−イル)−11−デソキシ−15−置換−ω−ペンタノルプロスタグランジンを開示する。米国特許第4,018,892号は、骨形成活性に有用な16−アリール−13,14−ジヒドロPGE2 p−ビフェニルエステル類を開示する。米国特許第4,219,483号は、骨形成活性に有用な2,3,6−置換−4−ピロンを開示する。米国特許第4,132,847号は、骨形成活性に有用な2,3,6−置換−4−ピロンを開示する。米国特許第4,000,309号は、骨形成活性に有用な16−アリール−13,14−ジヒドロPGE p−ビフェニルエステル類を開示する。米国特許第3,982,016号は、骨形成活性に有用な16−アリール−13,14−ジヒドロPGE p−ビフェニルエステル類を開示する。米国特許第4,621,100号は、骨形成活性に有用な置換されたシクロペンタンを開示する。米国特許第5,216,183号は、骨形成活性に有用なシクロペンタノンを開示する。
【0197】
フッ化ナトリウムを、本発明の化合物と結合して用いることができる。フッ化ナトリウムの語は、全ての形態(例えば遅放出性フッ化ナトリウム、徐放出性フッ化ナトリウム)のフッ化ナトリウムを指す。徐放出性フッ化ナトリウムは、米国特許第4,904,478号において開示される。フッ化ナトリウムの活性は、生物学に関係する当業者であれば測定することができる。
【0198】
骨形成タンパク質を、本発明の二塩と組み合わせて使用することができる(例えば、Onoら、Promotion of the Osteogenetic Activity of Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein by Prostaglandin E,Bone19(6):581−588(1996))。
【0199】
いかなる副甲状腺ホルモン(PTH)も、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。副甲状腺ホルモンの語は、骨形成を促進することができ、骨量を増やすことができる副甲状腺ホルモン、断片若しくはその代謝物質、並びにこれらの構造類似体を指す。また、副甲状腺関連したペプチド、その活性断片及びその類似体も含まれる(PCT国際公開WO94/01460)。この骨同化活性は、当業者であれば標準の分析により測定することができる。これら種々の化合物は、以下に記載され、参照される。しかしながら、他の副甲状腺ホルモンも、当業者に公知になると考えられる。典型的な副甲状腺ホルモンは、以下の参照において開示される。例えば、Human Parathyroid Peptide Treatment of Vertebral Osteoporosis,Osteoporosis Int.,3,(Supp1):199−203、及びPTH 1−34 Treatment of Osteoporosis with Added Hormone Replacement Therapy:Biochemical,Kinetic and Histological Responses,Osteoporosis Int.1:162−170である。
【0200】
いかなる成長ホルモン又は成長ホルモン分泌促進物質も、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。成長ホルモン分泌促進物質の語は、成長ホルモンの分泌を刺激又は成長ホルモンの作用を模倣(例えば、骨形成を増加させ、骨量を増加させる)する化合物を指す。この活性は、当業者にとって公知の標準の分析方法により、測定することができる。これらの種々の化合物は、以下のされたPCT国際公開公報において開示される:WO95/14666;WO95/13069;WO94/19367;WO94/13696及びWO95/34311。しかしながら、他の成長ホルモン又は成長ホルモン分泌促進物質も、当業者にとって公知になると考えられる。特に、好適な成長ホルモン分泌促進物質は、N−[1(R)−[1,2−ジヒドロ−1−メタンスルフォニルスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−(フェニルメチルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパナミド:MK−667である。他の好適な成長ホルモン分泌促進物質は、2−アミノ−N−(2−(3a−(R)−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾロ−[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(R)−ベンジルオキシメチル−2−オキソ−エチル)−イソブチルアミド又はそのL−酒石酸を含む酸性塩;2−アミノ−N−(1−(R)−ベンジルオキシメチル−2−(3a−(R)−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−3オキソ2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−2−オキソ−エチル)イソブチルアミド;2−アミノ−N−(2−(3a(R)−ベンジル−3オキソ2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(R)ベンジルオキシメチル−2オキソエチル)イソブチルアミド、及び2−アミノ−N−(1−(2,4−ジフルオロベンジルメチル)−2−オキソ−2−(3−オキソ−3a−ピリジン−2−イルメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−エチル)−2−メチルプロピナミド等が挙げられる。
【0201】
他の治療薬は、ステロイド又は非ステロイド性の抗炎症性の薬品が使用可能である。有用な非ステロイド性の抗炎症剤は、以下のものが例示されるが、これに限定されるものではない。アスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フルブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピロプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラモプロフェン、ムロプロフェン、トリオキサプロフェン、スプロフェン、アミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシン酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、チオピラク、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザク、クリダナク、オキシピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルミン酸、トルフェナム酸、ジフルリサル、フルフェニサル、ピロキシカム、スドキシカム、イソキシカム;アスピリン、サリチル酸ナトリウム、コリンマグネシウムトリサリチル酸、サルサリン酸、ジフルニサル、サリチルサリチル酸、スルファサラジン及びオルサラジンを含むサリチル酸誘導体;アセトアミノフェン及びフェナセチンを含むパラグラフ−アミノフェノール誘導剤;インドール及びインドメタシン、スリンダク及びエトドラクを含むインデン酢酸;トルメチン、ジクロフェナク及びケトロラクを含むヘテロアリール酢酸;メフェナム酸及びメクロフェナム酸を含むアントラニル酸(フェナメート);オキシカム(ピロキシカム、テノキシカム)及びピラゾリジンジオン(フェニルブタゾン、オキシフェンタルタゾン)を含むエノール酸、並びにナブメトンを含むアルカノン、並びにその医薬的に許容可能な塩類及び混合物。NSAIDのより詳細な説明については、Paul A.Insel,Analgesic−Antipyretic and Antiinflammatory Agents and Drugs Employed in the Treatment of Gout,in Goodman&Gilman’s The Pharmacological Basisof Therapeutics 617−57(Perry B.Molinhoff and Raymond W.Ruddon eds.,9th ed 1996)、及びGlen R.Hanson,Analgesic,Antipyretic and Anti−Inflammatory Drugs in Remington:The Science and Practice of Pharmacy VoIII 1196−1221(A.R.Gennaro ed.19th ed.1995を参照のこと。また、その内容は全体として本発明において援用される。
【0202】
炎症性の構成要素を有する関節炎、炎症によって媒介される骨損失及び他の障害のために、本発明の化合物及び組成物と組み合わせて行われる好適な従来の治療薬は、ナプロキセンナトリウム(Anaprox(登録商標)及びAnaprox(登録商標)DS、ロシュ)、フルルビプロフェン(Ansaid(登録商標)、ファルマシア)、ジクロフェナクナトリウム+ミソプロスチル(Arthrotec(登録商標)、Searle)、バルデコシキブ(Bextra(登録商標)、ファルマシア)、ジクロフェナクカリウム(Cataflam(登録商標)及びVoltaren(登録商標)、Novartis)、セレコキシブ(Celebrex(登録商標)、ファイザー)、スリンダク(Clinoril(登録商標)、メルク)、オキサプロジン(Daypro(登録商標)、ファルマシア)、サルサレート(Disalcid(登録商標)、3M)、ジフルニサル(Dolobid(登録商標)、メルク)、ナプロキセンナトリウム(EC Naprosyn(登録商標)、ロシュ)、ピロキシカム(Feldene(登録商標)、ファイザー)、インドメタシン(Indocin(登録商標)及びIndocin SR(登録商標)、メルク)、エトドラク(Lodine(登録商標)及びLodine XL(登録商標)、ワイエス)、メロキシカム(Mobic(登録商標)、Boehringer Ingelheim)、イブプロフェン(Motrin(登録商標)、ファルマシア)、ナプロキセン(Naprelan(登録商標)、エラン)、ナプロキセン(Naprosyn(登録商標)、ロシュ)、ケトプロフェン(Orudis(登録商標)及びOruvail(登録商標)、ワイエス)、ナブメトン(Relafen(登録商標)、スミスクライン)、トルメチンナトリウム(Tolectin(登録商標)、マクニール)、コリンマグネシウムトリサリチル酸(Trilisate(登録商標)、Purdue Fredric)及びロフェコキシブ(Vioxx(登録商標)、メルク)等が挙げられる。
【0203】
いずれにせよ、目的障害中に痛みが伴う場合は、他の治療薬として鎮痛薬が使用可能である。有用な鎮痛薬は、フェナセチン、ブタセチン、アセトアミノフェン、ナフォパン、アセトアミドキノン及びその混合物を含むが、これに限定されるものではない。
【0204】
骨粗鬆症、すなわちパジェット疾患及びその他骨悪化と関連する疾患に対する処置に、本発明の化合物及び組成物と組み合わせて使用可能な好適な従来の薬品には、以下のものが例示されるが、それに限定されるものではない;ビスホスホン酸塩(例えばエチドロン酸(Didronel(登録商標)、P&G)、パミドロン酸(Aredia(登録商標)、Novartis)及びアレンドロネート(Fosamax(登録商標)、メルク))、tiludronate(Skelid(登録商標)、Sanofi−Synthelabo)、risedronate(Actonel(登録商標)、P&G/Aventis)、カルシトニン(Miacalcin(登録商標)、エストロゲン(Climara(登録商標)、Estrace(登録商標)、Estraderm(登録商標)、Estratab(登録商標)、オゲン(登録商標)、Ortho−Est(登録商標)、Vivelle(登録商標)、Premarin(登録商標)、その他)、エストロゲン及びプロゲスチン(Activella(登録商標)、FemHrt(登録商標)、Premphase(登録商標)、Prempro(登録商標)、その他)、副甲状腺ホルモン及び部分(テリパラチド(Forteo(登録商標)、イーライ・リリー社)、選択的なエストロゲンレセプターモジュレータ(SERM)(ラロキシフェン(Evista(登録商標))。並びに、処置方法は現在探索中である(他の副甲状腺ホルモン、フッ化ナトリウム、ビタミンD代謝物質、並びに他のビスホスホン酸塩及び選択的なエストロゲンレセプターモジュレータ)。
【0205】
本発明のいかなる方法も、この調節、処理又は治療を必要とする細胞、組織、器官、動物又は患者に、本発明の少なくとも一つの二塩を含む組成物又は医薬品組成物を有効量投与することを含む。この方法は、任意に共投与やIL−12産生に関連する障害を治療する併用療法を更に含めることが可能であり、更に、例えば以下の群から選択される少なくとも一つの付加的な活性薬剤を、本発明の化合物の投与の前に、並行して及び/又は後で、投与することが可能である;TNFアンタゴニスト(例えば、TNF抗体又は断片、可溶なTNFレセプター又は断片、その融合タンパク質又は小分子TNFアンタゴニスト)、抗リューマチ薬(例えばメトトレキサート、アウラノフィン、アウロチオグルコース、アザチオプリン、エタナーセプト、ナトリウムチオリンゴ酸金塩、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、レフルノミド、サルファサルジン)、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静剤、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌物質(例えばアミノグリコシド、抗真菌薬、駆虫剤、抗ウイルス剤、カルバペネム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルフォンアミド、テトラサイクリン、他の抗菌物質)、抗乾癬剤、コルチコステロイド、筋肉増強剤、糖尿病関連薬品、ミネラル、栄養剤、甲状腺関連薬剤、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐剤、抗潰瘍性、下剤、抗凝血剤、エリトロポイエチン(例えばエポエチンα)、フィルグラスチン(例えばG−CSF、ニューポゲン)、サルグラモスチン(GM−CSF(ロイキン))、免疫剤、免疫グロブリン、免疫抑制薬(例えばバシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリツマブ)、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲンレセプターモジュレータ、瞳孔拡大薬、毛様体筋麻痺薬、アルキル化薬、代謝拮抗物質、有糸分裂阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁病薬品、抗精神病薬、不安緩解剤、催眠剤、交感神経興奮剤、刺激剤、ドネペジル、タクリン、喘息薬物、βアゴニスト、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン又は類似体、ドメースα(パルモザイム)、サイトカイン又はサイトカインアンタゴニスト。適切な投薬量は、公知技術であり、例えば、Wellsら、eds.,Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton and Lange,Stamford,Conn.(2000)、PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,Calif.(2000)を参照のこと。また、それらの内容は本願明細書に援用される。
【0206】
本発明の組成物との共投与、併用療法に適しているTNFアンタゴニストは、以下のものが例示されるが、こられに限定されるものではない;アンチ−TNF抗体(例えばRemicade(インフリキシマブ)又はHumira(adalimumab))、又はその抗原結合性断片、及び特にTNF(例えばEnbrel(Etanercept))と結合するレセプター分子;TNF合成、TNF放出又は標的細胞におけるその反応を抑制及び/又は阻害する化合物(例えばサリドマイド、テニダップ、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばペントキシフィリン及びロリプラム)、A2bアデノシンレセプターゴニスト及びA2bアデノシンレセプターエンハンサー;TNFレセプター信号(例えば有糸分裂促進物質動作中のタンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤)を抑制及び/又は阻害する化合物;膜TNF裂開(例えばメタロプロテイナーゼ阻害剤)を抑制及び/又は阻害する化合物;TNF活性(例えばアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えばカプトプリル))を遮断及び/又は阻害する化合物;及びTNF産生を遮断及び/又は阻害する化合物及び/又は合成物(例えばMAPキナーゼ阻害剤)。
【0207】
なお、「腫瘍壊死要因抗体」、「TNF抗体」、「TNF抗体」又はその断片等は、in vitro、in situ及び/又は好ましくはin vivoにおいてTNF活性を減少、遮断、阻害、抑制又は干渉する。例えば、本発明の適切なTNFヒト抗体は、TNF−αを結合することができ、特にTNF−αと結合するアンチ−TNF抗体、それの抗原−結合断片及び指定された変異体又は領域を含むものである。適切なTNF抗体又はその断片はまた、TNFのRNA、DNA又はタンパク質合成、TNF放出、TNFレセプターのシグナル伝達、膜TNFの裂開、TNF活性、TNF産生及び/又は合成を減少、遮断、抑制及び/又は阻害することができる。
【0208】
前述及びその他の有用な併用療法は、当業者によって理解され、工夫される。この併用療法の考えられる利点としては、各々の個々の活性成分の中毒性副作用の最小化、有効性の相乗効果、投与の簡便性の改良及び/又は組成物の調製費用の減少が挙げられる。
【0209】
二塩の生物学的活性は、多くの細胞ベースの分析法によって評価することができる。この分析のうちの一つは、ヒトの末梢血単核細胞(PBMC)又はヒトの単細胞系(THP−1)から細胞を使用して実施することができる。前記細胞は、試験化合物の存在下、ヒトのインターフェロン−γ(IFNγ)及びリポ多糖類の組み合わせ、又はIFNγ及び黄色ブドウ球菌Cowan Iの組み合わせによって刺激される。IL−12産生の抑制レベルは、抗ヒトIL−12抗体を有するサンドイッチELISA分析において、p70の量を測定することにより決定される。試験化合物のIC50は、それにより決定することができる。具体的には、PBMC又はTHP−1細胞を試験化合物によりインキュベートすることによる。細胞生存率は、MTS[3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2(4−スルホフェニル)−2Hテトラゾリウム](プロメガ)による生物活性の減少を指標に測定可能である。
【0210】
二塩はまた、動物実験によって評価することができる。例えば、この実験の一つは、テスト化合物を用いてラットの補助関節炎(すなわちIL−12産生関連障害)を治療する能力の評価である。
【0211】
本発明の二塩及び組成物による特定の症状、疾患又は障害の反応は、比較的直接に、従来の薬と比較する、又は病因及び進行解析に基づいて推定することができる。生体内効果を示す方法として、従来技術において広く使用されている多くの細胞及び骨吸収分析法が存在する。骨吸収分析が全ての骨細胞を含む材料を使用するように、それはex vivo分析である。したがって、本発明の二塩がこれらの分析の骨吸収を阻害する開示は、過剰な骨損失と関連する状況を扱うか又は予防するためのこれらの臨床有用性の証拠である。様々な科学雑誌(例えばCaranoら、J.Clin.Invest.85:456−461(1990)、Blair&Schlesinger,The Biology and Physiology of the Osteoclast,CRC Press,Eds.,Gay,C.V.and Rifkin,B.R.,pp.259−288(1992)及びVaananenら、J.Cell Biology 111:1305−1311(1990))は、この分析が生体内活性を示す有用な根拠となり得る。更にまた、骨吸収におけるハービマイシンAのin vitroの効果は、生体内活性と相関することを示す(Yonedaら、J.Clin.Invest.91:2791−95(1993))。
【0212】
更なる説明を要するまでもなく、前記説明により本発明が十分に実施可能になったと思われる。したがって、以下の具体的な実施例は単なる例示に過ぎず、その他のいかなる内容を制限するものと解釈されるべきではない。本願明細書において引用される刊行物の全ては、それらの内容全てが本願明細書に援用される。
【実施例1】
【0213】
二塩形成のための一般操作:
操作I:IL−12産生阻害剤の無水エタノール懸濁液(0.33〜0.34Mの溶液を得るのに十分な量)を撹拌しながら、全ての固体が分解されるまで70℃まで加熱した。加熱・撹拌された溶液(塩化水素のエーテル溶液が用いられるとき、溶液は室温に冷却される)に、適当な酸又はそれの溶液を2倍容(液体又は溶液のときは液滴で。固体のときは4〜5倍容。)添加し、加熱(65〜70℃)した。溶液を更に2分間撹拌し、室温まで冷却し、2時間又は二塩の沈殿が完了するまで、静置した。沈殿が遅いか難しいときは、時折撹拌することにより沈殿が促進される。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エチルエーテル(1:2)混合溶液、その後無水エチルエーテルにより洗浄し、その直後(溶媒閉塞の可能性を最小化するために)約45分〜2時間、50〜60℃(湯浴)にて、二塩が一定の重量となるまで、及び/又は、エタノールが1H NMRによって検出されなくなるまで真空乾燥(約2mmHg)した。二塩はその後、乾燥剤又は特に3価のリンを含む五酸化物上で、約2mmHgで更に2時間真空乾燥した。二塩は無色の固体で、光保護瓶に保存した。
【0214】
操作II: IL−12産生阻害剤を撹拌する溶媒又は混合溶媒系の懸濁液(無水エタノール、無水エタノール及びトルエンの混成(1:1)又は無水エタノール及びクロロホルムの混合溶液(1:1))を、全ての固体が分解されるまで、70℃まで加熱した。前記撹拌・加熱溶液に、2倍容のメタンスルフォン酸を液滴により添加した。加熱(65〜70℃)及び撹拌を2分間続け、得られた溶液を沈殿のために室温で静置した(例えばクロロホルムを使用した場合、クロロホルムを減圧除去し、等量のトルエンを添加し沈殿させた)。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルによる洗浄の後、対応するジメシル酸となるまで2時間、の50〜60℃(湯浴)にて真空乾燥した。得られた二塩はその後、乾燥剤又は特に3価のリンを含む五酸化物上で、約2mmHgで更に2時間真空乾燥した。二塩は無色の固体で、光保護瓶に保存した。
【0215】
操作III:又は、IL−12産生阻害剤のエタノール懸濁液を2倍容のメタンスルフォン酸で処理し、全ての固体が溶解するまで室温で撹拌する。その他の操作は上記に従い行う。
【実施例2】
【0216】
N−(1H−インドール−3−イルメチレン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(2(化合物))ジメタンスルフォン酸(ジメシル酸)
({[(2)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0217】
0.683g(1.54mmol)の(2)化合物の10mLの無水エタノール懸濁液を撹拌し、70℃まで加熱した。3.08mmolのメタンスルフォン酸0.2mLを前記撹拌中の加熱された懸濁液に液滴により添加し、更に2分間撹拌・加熱(65〜70℃)した。得られた溶液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、無色固体の二塩({[(2)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−}(0.91g(93%));融点160〜165℃;
H ΝMR(DMSOd):δ11.61(s,1H),10.99(brs,1H),8.85(d,J=6.0Hz,1H),8.47(t,J=7.2Hz,1H),8.31(s,1H),8.18(d,J=6.9Hz,1H),),8.01(d,J=8.1Hz,1H),7.88(t,J=6.6Hz,1H),7.83(s,1H),7.44(d,J=8.1Hz,1H),7.23−7.17(m,2H),5.97(s,1H),4.74(m,2H),3.72(m,4H),3.59(m,4H),3.46(t,J=5.7Hz,2H),2.36(s,6H).Anal.Calcd for C2633+HO:C,47.77;H,5.40;N,15.00;O,22.03;S,9.81.Found:C,47.94;H,5.23;N,14.99;O,21.87;S,9.89)
を調製した。
【実施例3】
【0218】
N’−(1H−インドール−3−イルメチレン)−N−メチル−N−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(3)ジメシル酸
({[(3)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0219】
0.611g(1.54mmol)の(3)化合物の7.5mL無水エタノール懸濁液を撹拌し、70℃まで加熱した。3.08mmolのメタンスルフォン酸0.2mLを前記撹拌中の加熱された懸濁液に液滴により添加し、更に2分間撹拌・加熱(65〜70℃)した。得られた溶液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、淡黄色の固体の二塩({[(3)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−}(0.83g(83%));融点130〜140℃;
H ΝMR(DMSO−d):δ11.52(s,1H),8.88(d,J=5.1Hz,1H),8.55(t,J=8.4Hz,1H),8.21(s,1H),8.18(d,J=7.2Hz,1H),),8.10(d,J=8.1Hz,1H),7.95(t,J=6.6Hz,1H),7.81(d,J=2.4Hz,1H),7.46(d,J=7.2Hz,1H),7.22−7.16(m,2H),6.41(s,1H),4.72(t,J=6.0Hz,2H),3.72(m,4H),3.51−3.48(m,7H),3.47(t,J=5.1Hz,2H),2.36(s,6H).Anal.Calcd for C2735+1.25HO:C,48.31;H,5.48;N,14.61;O,22.05;S,9.55.Found:C,48.17;H,5.41;N,14.34;O,22.40;S,9.68)
を調製した。
【実施例4】
【0220】
N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−モルフォリン−4−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(4)ジメシル酸
({[(4)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0221】
0.263g(0.62mmol)の(4)化合物の2mLのトルエンの懸濁液を、全ての固体が溶解するまで撹拌し、70℃まで加熱した。メタンスルフォン酸0.08mL(1.24mmol)を前記撹拌中の加熱された懸濁液に液滴により添加し、更に2分間撹拌・加熱(65〜70℃)した。得られた溶液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、無色の固体の二塩0.36g(94%)(融点215〜219℃;{[(4)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−};
H NMR(DMSOd):δ11.18(brs,1H),9.98(brs,1H),8.06(s,1H),7.56−7.54(m,2H),7.29(t,J=7.8Hz,1H),7.20(t,J=7.5Hz,1H),6.09(s,1H),4.62(m,2H),3.92(m,8H),3.69(m,4H),3.60(m,4H),3.20(m,2H),2.37(s,6H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C243710+HO:C,45.34;H,6.18;N,13.22;O,25.17;S,10.09.Found:C,45.49;H,6.00;N,13.25;O,24.90;S,10.36)
を調製した。
【実施例5】
【0222】
N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[4−モルフォリン−4−イル−6−(ピリジン−2−イル−エトキシ)−[1,3,5]−トリアジン−2−イル]−ヒドラジン(5)ジメシル酸
({[(5)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0223】
0.516g(1.23mmol)の(5)化合物を、全ての固体が溶解するまで撹拌し、70℃まで加熱した。0.16mL(2.46mmol)のメタンスルフォン酸を、前記撹拌中の加熱された懸濁液に液滴により添加し、更に2分間撹拌・加熱(65〜70℃)した。得られた溶液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、無色の固体の二塩0.707g(94%)({[(5)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−};融点143〜147℃;
H ΝMR(DMSO−d):δ11.78(brs,1H),11.18(brs,1H),8.87(d,J=5.7Hz,1H),8.52(t,J=8.4Hz,1H),8.10−8.06(m,2H),7.93(t,J=6.3Hz,1H),7.53(m,2H),7.32(t,J=6.3Hz,1H),6.09(s,1H),4.62(m,2H),3.92(m,8H),3.69(m,4H),3.60(m,4H),3.20(m,2H),2.37(s,6H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C2433+2.25HO+0.25MeSOH:C,43.35;H,5.74;N,14.62;S,10.52.Found:C,43.32;H,5.55;N,14.51;S,10.31)
を調製した。
【実施例6】
【0224】
N−(1H−インドール−3−イルメチレン)−N’−[4−モルフォリン−4−イル−6−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−[1,3,5]−トリアジン−2−イル]−ヒドラジン(6)ジメシル酸
{[(6)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−
【0225】
1.37g(3.08mmol)の(6)化合物、全ての固体が溶解するまで撹拌し、70℃まで加熱した。20mLの無水エタノールの、撹拌された懸濁液は、70℃まで加熱された。0.4mL(6.16mmol)のメタンスルフォン酸を、前記撹拌中の加熱された懸濁液に液滴により添加し、更に2分間撹拌・加熱(65〜70℃)した。得られた溶液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、白色の固体の二塩1.61g(82%)({[(6)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−);融点158〜161℃;
H NMR(DMSOd):δ11.60−11.46(brm,2H),8.87(d,J=3.8Hz,1H),8.50(m,1H),8.35−8.30(m,2H),8.07(d,J=7.2Hz,1H),7.92(m,1H),7.81−7.78(m,1H),7.42(d,J=8.1Hz,1H),7.12(m,1H),7.09(t,J=7.5Hz,1H),4.86(m,1H),4.68(m,1H),3.74(m,4H),3.66(m,4H),3.47−3.43(m,2H),2.35(s,6H).Anal.Calcd for C2531+1.25HO:C,4845.62;H,5.13;N,17.02;O,22.8;S,9.74.Found:C,45.54;H,5.16;N,16.77;O,22.51;S,10.02)
を調製した。
【実施例7】
【0226】
[7−モルフォリン−4−イル−5−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−3H−[1,2,4]−トリアゾロ[1,5−a][1,3,5]−トリアジン−2−イル]−m−トリル−アミン(7)ジメシル酸
({[(7)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0227】
0.332g(0.15mmol)の(7)化合物の2mL無水エタノール懸濁液を撹拌し、70℃まで加熱した。前記の撹拌・加熱中の懸濁液に0.02mL(0.3mmol)のメタンスルフォン酸を液滴により添加し、加熱(65〜70℃)し、更に2分間撹拌した。得られた溶液を冷却し、溶媒が最小となるまで濃縮した。得られた溶液に、トルエン(1mL)を添加し、沈殿開始、又は約0.5mLのエタノールが残るまで穏やかに精製した。混合液を室温で4時間静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、白色の固体の二塩0.45g(94%)({[(7)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−);融点137〜141℃;
H NMR(DMSO−d):δ9.58(brs,1H),8.84(d,J=5.1Hz,1H),8.47(t,J=7.1Hz,1H),8.02(d,J=7.8Hz,1H),7.89(t,J=7.6Hz,1H),7.41(s,1H),7.37(d,J=8.4Hz,1H),7.18(t,J=7.8Hz,1H),6.79(t,J=7.2Hz,1H),4.70(m,2H),3.99(m,4H),3.73(m,4H),3.45(t,J=5.7Hz,2H),2.37(s,6H),2.27(s,3H))
を調製した。
【実施例8】
【0228】
N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(1)ジメタンスルフォン酸(ジメシル酸)
({[(1)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−})
【0229】
操作1:11.3g(27mmol)の(1)化合物の80mLの無水エタノール懸濁液を、全ての固体が溶解するまで撹拌し、70℃まで加熱した。前記の撹拌・加熱中の溶液に3.5mL(54mmol)のメタンスルフォン酸を液滴により添加し、更に2分間加熱(65〜70℃)・撹拌した。得られた溶液を、室温で2時間(約5分以内に沈殿が開始した)静置した。二塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル混合溶液(1:2)及び無水エーテルにより洗浄した。更に2時間50〜60℃(湯浴)で真空乾燥し、無色の固体の二塩16.1g(97.6%)({[(1)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−};融点194〜195℃;
H NMR(DMSO−d):δ8.86(d,J=5.4Hz,1H),8.51(t,J=7.8Hz,1H),8.05(m,1H),8.04(s,1H),7.92(t,J=6.0Hz,1H),7.59−7.55(m,2H),7.31(t,J=7.5Hz,1H),7.21(d,J=7.5Hz,1H),6.02(s,1H),4.71(m,2H),3.68(m,4H),3.58(m,4H),3.47(t,J=6.9Hz,2H),2.37(s,3H),2.36(s,3H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C2534:C,49.17;H,5.61;N,13.76;O,20.96;S,10.50.Found:C,49.24;H,5.63;N,13.63;O,20.80;S,10.56.%HOは0.11%)
を調製した。
【0230】
操作2:(1)化合物(548.1mg、1.3mmol)を、トルエン(6mL)及び無水エタノール(0.5mL)混合溶液に、室温で撹拌し、溶解させた。撹拌した溶液に、メタンスルフォン酸(0.17mL(2eq))を添加した。メタンスルフォン酸添加の直後、塩の沈殿が開始した。スラリーを2時間撹拌して沈殿を完全に行わせ、固体分を除去し、2倍容の無水エタノールで2回洗浄し、真空乾燥して残留溶媒を除去した。N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンジメタンスルフォン酸が98%の純度にて得られた。H NMR、融点及び元素分析については上記のとおり行った。
【0231】
この操作は、操作1より放熱的でない。あるいは、操作2は、操作1におけるトルエン/エタノール溶液に加える前に無水エタノールにメタンスルフォン酸を溶解してもよい。操作2において、エタノールをメタノール及び1−ブタノールに置換してもよい。
【0232】
操作3:(1)化合物(548.1mg、1.3mmol)を、無水エタノール(8mL)に75℃まで加熱して溶解した。前記加熱・撹拌溶液に、メタンスルフォン酸(0.17mL、2eq)の水溶液(0.17から0.2mLまで)を添加した。添加後、撹拌を停止し、得られた透明溶液を室温でに緩やか(3.5〜4時間以内)に冷却した。塩の沈殿が、35℃付近で開始した。反応混合物をオーバーナイトで完全に沈殿させた。固体を単離し、無水エタノールで2回、エチルエーテルで1回洗浄し、真空乾燥して残留溶媒を除去した。N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンジメタンスルフォン酸が85%の純度において得られた。H NMR、融点及び元素分析については、上記と同様に行った。操作3により、塊状の材料が得られた。
【0233】
操作4:(1)化合物(548.1mg(1.3mmol))を71℃まで加熱し、DMF(1mL)に溶解した。前記撹拌・加熱中の溶液に、メタンスルフォン酸(0.17mL、2eq)の水溶液(0.2mL)を添加した。添加終了後、撹拌及び加熱を停止し、得られた透明溶液を室温にて冷却(3.5〜4時間以内)した。塩の沈殿は、43℃付近で開始した。反応混合物を、オーバーナイトで完全に沈殿させた。固体を分離し、無水エタノールで2回、エチルエーテルで1回洗浄し、真空乾燥により残留溶媒を除去した。N−(3−メチル・ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンジメタンスルフォン酸が85%の純度において得られた。H NMR、融点及び元素分析については、上記と同様に行った。
【0234】
再結晶操作1:N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンジメタンスルフォン酸(6g、9.8mmol))を2.8mLの精製水に添加し、50℃で撹拌し透明溶液を得た。前記溶液に無水エタノール(28mL)を添加し、得られた溶液を、撹拌せずに室温にて冷却し、オーバーナイトで静置し沈殿を完了させた。塊状の固体を分離し、エタノールで2回(10+10mL)、エチルエーテルで1回(25mL)洗浄し、真空乾燥により残留溶媒を除去した。78%純度の化合物が得られた。
【0235】
再結晶操作2:N−(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンジメタンスルフォン酸(7.4g、12mmol))を精製水(5.4mL)及び1−ブタノール(208.5mL)の混合溶液に添加し、70℃で撹拌し、溶解させた。透明溶液が得られた後、加熱及び撹拌を停止し、溶液をオーバーナイトで静置し、沈殿を完了させた。塊状の固体を分離し、エタノールで2回(20+20mL)、そしてエチルエーテルで1回(30mL)洗浄し、真空乾燥により残留溶媒を除去した。76%の純度の化合物を得た。
【実施例9】
【0236】
N(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(1)ジヒドロゲンクロライド(二塩化物)
{[(1)(2H)]2+・[2(Cl)]2−
【0237】
操作1:全てが溶解するまで、65mLの無水エタノールに(1)化合物を7.7g(18.4mmol)添加した懸濁液を撹拌し、65〜70℃まで加熱した。撹拌・加熱中の溶液に、乾燥HClガスを緩やかにバブリングさせた。若干の沈殿物が生じ始め、更にガス流量を増加させることにより、透明な溶液が得られた。溶液が再び白濁するまでバブリングを継続し、沈殿が開始した。得られた溶液を2時間静置し、沈殿を完了させた。塩を濾過し、2倍容積の無水エタノール:エーテル(1:2)混合溶液(12:24mL)及び16mLの無水エーテルにより洗浄し、直ちに50〜60℃(湯浴)にて2時間真空乾燥、更に2時間乾燥剤を用いて真空乾燥し、無色〜白色の固体状の1化合物二塩化物(8.3(88%))、融点171〜173℃(分析)を調製した。
【0238】
H NMR(DMSO−d):δ8.85(d,J=5.4Hz,1H),8.50(td,J=8.1及び1.5Hz,1H),8.09(s,1H),8.04(d,J=8.4Hz,1H),7.91(t,J=7.2Hz,1H),7.59−7.55(m,2H),7.31(t,J=7.5Hz,1H),7.21(d,J=7.8Hz,1H),6.01(s,1H),4.79(m,2H),3.68(m,4H),3.59(m,6H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C2328l2+1HO:C,54.23;H,5.94;Cl,13.92;N,16.50.Found:C,54.08;H,5.93;Cl,13.81;N,16.26。
【0239】
操作2:(1)化合物2.51g(6mmol)を30mLの無水エタノールに添加した懸濁液を、全てが溶解するまで撹拌及び65〜70℃まで加熱した。撹拌中の溶液を室温まで冷却し、2.0M塩化水素のエーテル溶液(6.01mL(12mmol))液滴により添加した。2分間撹拌を継続し、得られた溶液を室温で2時間静置し、沈殿させた。塩をろ過し、2倍容の無水エタノール:エーテルの1:2(1.8:3.6mL)混合溶液及び3mLの無水エーテルにより洗浄し、その直後に50〜60℃(湯浴)で2時間真空乾燥、更に乾燥剤を用いて2時間真空乾燥し、無色から白色の固体状の(1)化合物二塩化物2.2g(72%)を調製した。
【0240】
H NMR(DMSO−d):δ8.85(d,J=5.4Hz,1H),8.53(td,J=8.1及び1.5Hz,1H),8.12(s,1H),8.07(d,J=8.4Hz,1H),7.93(t,J=7.2Hz,1H),7.60(m,2H),7.31(t,J=7.5Hz,1H),7.21(d,J=7.8Hz,1H),6.02(s,1H),4.79(m,2H),3.68(m,4H),3.59(m,6H),2.34(s,3H)。
【実施例10】
【0241】
N(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(1)ジニトレート
{[(1)(2H)]2+・[2(NO)]2−
【0242】
1.13g(2.7mmol)の(1)化合物を9.3mLの無水エタノールに添加した懸濁液を、全ての固体が溶解するまで撹拌、70℃まで加熱した。前記撹拌中の溶液に、70%(0.49g(5.4mmol))の硝酸の3.7mLの無水エタノール溶液を、液滴により添加し、更に2分間撹拌を継続した。得られた溶液を室温で2時間静置した。二塩をフィルター濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル(1:2)(1.8:3.6mL)溶液及び2.6mLの無水エーテルにより洗浄し、その直後に50〜60℃(湯浴)で2時間真空乾燥、更に2時間乾燥剤を使用して真空乾燥し、1.41g(97%)の無色の固体状の({[(1)(2H)]2+・[2(NO)]2−};融点144〜145℃を調製した。
H NMR(DMSOd):δ8.86(d,J=5.4Hz,1H),8.50(td,J=8.1及び1.5Hz,1H),8.08(d,J=8.4Hz,1H),8.05(s,1H),7.92(t,J=7.2Hz,1H),7.60−7.56(m,2H),7.31(t,J=7.5Hz,1H),7.19(d,J=7.8Hz,1H),6.01(s,1H),4.71(m,2H),3.70(m,4H),3.59(m,4H),3.45(m,2H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C2328:C,50.73;H,5.18;N,20.58;O,23.51.Found:C,50.78;H,5.08;N,20.35;O,23.79。
【0243】
(1)化合物は急速に溶媒を封入する性質を有するため、(1)化合物から調製される二塩は分離の直後に真空乾燥するのが望ましい。
【0244】
(1)化合物の二塩におけるHのNMRスペクトルにおいて、2つのピリジン陽子のシグナルが有意により低い分野にシフト、すなわち親化合物である(1)化合物の陽子の8.53及び7.78ppmから、二塩の陽子の8.85及び8.40ppmにシフトしたことを示す。
【0245】
二塩の適切な元素分析を行った結果、ジヒドロゲンハロゲナイドの場合は、含水量が約3%であった。
【0246】
表1及び2にて、代表的な化合物(1)から(14)の、本願明細書において記載されている二塩形成状況下での性質を要約する。
【表1】

【表2】

【0247】
二塩{[(1)(2H)]2+・[2(Cl)]2−}は、5mg/0.1mLの濃度で水に溶解することが解った。更にこの塩は約3%の水を含む。
【0248】
二塩{[(1)(2H)]2+・[2(Br)]2−}は、153〜155℃の融点を有し、5mg/0.1mLの濃度で水に溶解することが解った。更にこの塩は約3.1%の水を含む。
【0249】
二塩{[(1)(2H)]2+・[2(NO)]2−}は、142〜143℃の融点を有し、5mg/0.1mLの濃度で水に溶解せず、5mg/0.2mL及び5mg/0.25mLの濃度で水に部分的に溶解することが解った。
【0250】
二塩、{[(1)(2H)]2+・[2(HSO)]2−}は、127〜130℃の融点を有することが解った。また、5mg/0.1mLの濃度で水に溶解した。
【0251】
二塩、{[(1)(2H)]2+・[2(PhSO)]2−}は、194〜195℃の融点を有し、5mg/0.1mLの濃度で水に溶解せず、5mg/0.2mL及び5mg/0.25mLの濃度で水に部分的に溶解することが解った。更にこの塩は約0.11%の水を含む。
【0252】
二塩、{[(1)(2H)]2+・[2(p−TolSO)]2−}は、179〜181℃の融点を有し、5mg/0.1mLの濃度の水に溶解せず、部分的に5mg/0.2mLの濃度の水に溶解、5mg/0.25mLの濃度の加熱した水に溶解することが解った。
【実施例11】
【0253】
一塩:
N(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(1)メタンスルフォン酸塩(メシル酸塩)
【0254】
7.5mLの無水エタノール及び10mLのトルエンの混合溶液に(1)化合物2.51g(6mmol)を添加した懸濁液を、全てが溶解するまで撹拌、70℃まで加熱した。撹拌・加熱中の溶液にメタンスルフォン酸0.39mL(6mmol)を液滴により添加し、加熱及び激しく撹拌を1分間継続し、更に室温で2時間静置し、沈殿(すぐに、緩やかに開始)させた。塩を濾過し、2倍容の無水エタノール(4mL)により洗浄し、50〜60℃(湯浴)で2時間真空乾燥し、無色の固体状の(1)化合物メシル酸塩2.9g(94%);融点162〜163℃を調製した。
【0255】
H NMR(DMSOd):δ11.07(brs,1H),8.81(d,J=5.7Hz,1H),8.39(t,J=7.8Hz,1H),8.02(s,1H),7.93(d,J=8.1Hz,1H),7.81(t,J=6.6Hz,1H),7.54−7.51(m,2H),7.30(t,J=7.8Hz,1H),7.19(d,J=7.5Hz,1H),6.04(s,1H),4.65(t,J=6.0Hz,2H),3.67(m,4H),3.55(m,4H),3.39(m,2H),2.34(s,6H).Anal.Calcd for C2430S+2/3HO+2/3EtOH:C,54.60;H,6.39;N,15.08;S,5.75.Found:C,54.86;H,6.14;N,14.78;S,5.99。
【0256】
(1)化合物2.51g(6mmol)を30mLの無水エタノールに添加した懸濁液を、全てが溶解するまで撹拌、65〜70℃まで加熱した。撹拌・加熱中の溶液にメタンスルフォン酸0.39mL(6mmol)を液滴により添加し、得られた溶液を室温にて45分間沈殿(沈殿は2分間のうちに開始した)させた。塩を濾過し、無水エーテル(4ml)及び無水エタノール(4mL)で洗浄し、更に50〜60℃(湯浴)で2時間真空乾燥を行い、無色の固体状の(1)化合物メシル酸塩3.08g(99%);融点162〜163℃を調製した。
【0257】
N(3−メチル−ベンジリデン)−N’−[6−モルフォリン−4−イル−2−(2−ピリジン−2−イル−エトキシ)−ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(1)塩酸塩
【0258】
(1)化合物2.51g(6mmol)を30mLの無水エタノールに添加した懸濁液を、全てが溶解するまで撹拌、65〜70℃まで加熱した。前記撹拌中の溶液を、室温まで冷却し、2.0Mの塩化水素のエーテル(3.01mL(6mmol))溶液を液滴により添加した。2分間撹拌を継続し、得られた溶液を室温で2時間静置し、沈殿させた。塩を濾過し、2倍容の無水エタノール:エーテル(1:2)混合溶液(1.8:3.6mL)、及び3mLの無水エーテルにて洗浄し、直後に50〜60℃(湯浴)で1時間真空乾燥し、無色から白色の固体状の(1)化合物塩酸塩(2.04g(75%));融点176〜178℃を調製した。
【0259】
H NMR(DMSO−d):δ11.04(brs,1H),8.77(d,J=5.1Hz,1H),8.34(t,J=8.1及び1.5Hz,1H),8.02(s,1H),7.88(d,J=8.1Hz,1H),7.77(t,J=7.2Hz,1H),7.54−7.51(m,2H),7.30(t,J=7.6Hz,1H),7.18(d,J=7.2Hz,1H),6.04(s,1H),4.64(t,J=5.7Hz,2H),3.67(m,4H),3.54(m,4H),3.42(m,2H),2.34(s,3H).Anal.Calcd for C2327ClN+1/4HO:C,60.12;H,6.03;N,18.29;Cl,7.72.Found:C,60.39;H,6.05;N,18.03;Cl,7.87。
【実施例12】
【0260】
溶解性の測定:
化合物を秤量し、サンプル及び水の混合比率が〜100mg/mLとなるように水を添加した。混合後Vortex−Genie2振とう機を使用して振とう(ボルテックス)し、ソニケーションした(〜5〜10分、0〜50℃)。透明溶液が得られた場合、化合物を溶液に更に添加し、均一な懸濁液が得られるまでボルテックスし、ソニケーションを行った。その後懸濁液を約10分間、10,000rpmで遠心分離機で分離した。上澄みを分離し、50/50(v/v)EtOH/水溶液で希釈し、サンプル濃度をHPLC分析により解析した。
【0261】
使用機器:
HPLC装置は、HP1100型(Agilent,Wilmington,DL)に、1100型の四進ポンプ、1100型のオートサンプラ、320nmのUV検出のモデル1100 Diode−Array検出器を備えた構成である。HPLC分析は、10mMのNHOAcを含んでいるアセトニトリル水からなるアイソクラティックな移動相により行われた。移動相は、ガスを除去し、溶媒濾過装置により濾過し、1.0mL/分の一定速度でポンプを使用し行った。分離は、プレカラムフィルター(XTerra MS C18,3.9mm×20mm)を付けているXTerra MS C18分析カラム(4.6mmのi.d.×150mm、(Waters Corp.,Milford,MA,USA))により行った。カラム温度を30℃に維持した。データ収集及び計測器設定は、HP Chemstationソフトウェア(ver.8.03)を使用して制御した。
【0262】
表3にて、様々な塩の溶解性を要約して示す。
【表3】

【0263】
二塩{[(1)(2H)]2+・[2(CHSO)]2−}の溶解性は、予想外にも、対応する一塩{[(1)(1H)]1+・[1(CHSO)]1−}の溶解性の10倍以上であった。電荷を釣り合わせている無機のアニオン部分を有する化合物(1)の二塩の溶解性は、一塩{[(1)(1H)]1+・[1(CHSO)]1−}の溶解性より高かった。メシル酸の電荷を釣り合わせているアニオン部分を有する化合物(2)又は(3)の二塩の溶解性も、一塩{[(1)(1H)]1+・[1(CHSO)]1−}の溶解性より高かった。更に、二塩は外観上着色が少なく(より大きな安定性、分解耐性)、光への暴露に対する感受性が小さい(より良好な光安定性)と考えられる。
【0264】
本発明の多くの実施例を以上に記載した。にもかかわらず、本発明の技術的思想及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な修正が可能であると理解される。したがって、それらの他の実施例も、添付した特許請求の範囲内に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ
【化1】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)、又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U、及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし少なくとも一つのQ、U及びVがNであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
は、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項2】
Q、U及びVの各々が、独立してN又はCHであって、ただし少なくとも一つのQ、U及びVがNであることを条件とする、請求項1に記載の二塩。
【請求項3】
Q、U及びVが各々Nである、請求項2に記載の二塩。
【請求項4】
Q、U及びVのうちの2つがNであり、かつその他のものがCHである、請求項2に記載の二塩。
【請求項5】
Q及びUが各々Nであり、かつVがCHである、請求項4に記載の二塩。
【請求項6】
U及びVがNであり、かつQがCHである、請求項4に記載の二塩。
【請求項7】
Q及びVがNであり、かつUがCHである、請求項4に記載の二塩。
【請求項8】
Q、U及びVのうちの1つがNであり、かつその他の2つが各々CHである、請求項2に記載の二塩。
【請求項9】
UがNであり、並びにQ及びVが各々CHである、請求項8に記載の二塩。
【請求項10】
QがNであり、並びにU及びVが各々CHである、請求項8に記載の二塩。
【請求項11】
VがNであり、並びにQ及びUが各々CHである、請求項8に記載の二塩。
【請求項12】
Yが共有結合、O、S、NH又はCHであり、かつnが0、1、2、3又は4である、請求項1に記載の二塩。
【請求項13】
及びRが各々水素である、請求項12に記載の二塩。
【請求項14】
が任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである、請求項12に記載の二塩。
【請求項15】
が任意に置換されたヘテロアリールである、請求項14に記載の二塩。
【請求項16】
がピリジニルである、請求項15に記載の二塩。
【請求項17】
がOR、SR、C(O)OR、NR又はC(O)NRである、請求項12に記載の二塩。
【請求項18】
が任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項12に記載の二塩。
【請求項19】
がモルフォリノである、請求項18に記載の二塩。
【請求項20】
請求項18に記載の二塩であって、
が、
【化2】

であり、
式中、
A及びA’の各々が独立してO、S、S(O)、S(O)又はNHであり、
13及びR14の各々が独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、並びに、
mが1又は2である二塩。
【請求項21】
ZがNであり、かつWがOである、請求項1に記載の二塩。
【請求項22】
tが0であり、かつ:::::が一重結合である、請求項1に記載の二塩。
【請求項23】
Xが−NH−又はN(CH)−である、請求項22に記載の二塩。
【請求項24】
請求項22に記載の二塩であって、
Bが、
【化3】

であり、
式中、
DがO、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、CN、ヒドロキシル、アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、アルコキシル、任意に置換されたアリールオキシル若しくは任意に置換されたヘテロアリールオキシルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
rは、0、1、又は2である二塩。
【請求項25】
Bが任意に置換されたアリールである、請求項22に記載の二塩。
【請求項26】
請求項25に記載の二塩であって、
Bがナフチル又は
【化4】

であり、
式中
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR,−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
qは、0、1、2、3又は4である二塩。
【請求項27】
がヘテロアリール、ヘテロシクリル又はNRであって、式中NRのR及びRが、独立して水素、アルキル、シクリル又はヘテロシクリルである、請求項23に記載の二塩。
【請求項28】
tが1である、請求項1に記載の二塩。
【請求項29】
XがNRであり、:::::が一重結合であり、÷÷÷が二重結合であり、かつBがC(R)(R)である、請求項28に記載の二塩。
【請求項30】
Xが−NH−又はN(CH)−である請求項29に記載の二塩。
【請求項31】
請求項30記載の化合物であって、R及びRのうちの1つが
【化5】

であり、
式中、
Eは、NR、O、S、S(O)又はS(O)であり、
E’は、N又はCRであり、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、
pは、0、1又は2であり、並びに、
qは、0、1、2、3又は4である化合物。
【請求項32】
請求項31に記載の化合物であって、R及びRの一方は、
【化6】

であり、かつ、
及びRの他方は、H又はアルキルである化合物。
【請求項33】
請求項32に記載の化合物であって、
は、H、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、メトキシカルボニル、又はハロゲンであり、
は、各々の存在について、独立してF、Cl、CN、メチル、メトキシ、エトキシ、OC(O)CH、OC(O)C、C(O)OH、C(O)OC、C(O)NH、NHC(O)CH又はS(O)NHであり、
は、H、メチル、エチル又はアセチルであり、並びに、
qは、0、1又は2である化合物。
【請求項34】
請求項32に記載の二塩であって、R及びRの一方は、
【化7】

であり、
式中、
は、ハロゲン、CN、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、並びに、
及びRの他方は、H又はアルキルである二塩。
【請求項35】
がハロゲン、アルキル又はアルキルオキシカルボニルである、請求項34に記載の二塩。
【請求項36】
請求項29に記載の二塩であって、Rがヘテロアリール、ヘテロシクリル又はNRRであり、式中、R及びRの各々が、独立して水素、アルキル、シクリル又はヘテロシクリルである二塩。
【請求項37】
XがC(R)であり、:::::が二重結合であり、÷÷÷が一重結合であり、かつBがL−B’である、請求項28に記載の二塩。
【請求項38】
Lが−NH−又はN(CH)−である、請求項37に記載の二塩。
【請求項39】
XがCHである、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
請求項39記載の化合物であって、B’は、
【化8】

であり、
式中、
EはNR、O、S、S(O)又はS(O)であり、
E’は、N又はCRであり、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、
pは、0、1又は2であり、並びに、
qは、0、1、2、3又は4である化合物。
【請求項41】
請求項39記載の化合物であって、B’は、
【化9】

であり、
式中、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
qは、0、1、2、3又は4である化合物。
【請求項42】
が約−15及び約5の間の範囲のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、請求項1に記載の二塩。
【請求項43】
が多くても約−6のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、請求項42に記載の二塩。
【請求項44】
が多くても約−1のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、請求項42に記載の二塩。
【請求項45】
が多くても約1のpKaを有するブレンステッド酸の共役塩基である、請求項42に記載の二塩。
【請求項46】
がメタンスルフォン酸である、請求項42に記載の二塩。
【請求項47】
がブロミドである、請求項42に記載の二塩。
【請求項48】
がクロライドである請求項42に記載の二塩。
【請求項49】
式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ
【化10】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項50】
GがNRであり、かつJがNである、請求項49に記載の二塩化合物。
【請求項51】
ZがNである、請求項49に記載の二塩化合物。
【請求項52】
WがOである、請求項51に記載の二塩化合物。
【請求項53】
がNRである、請求項49に記載の二塩化合物。
【請求項54】
Q及びUの各々がNである、請求項49に記載の二塩化合物。
【請求項55】
GがNRであり、かつJがNである、請求項54に記載の二塩化合物。
【請求項56】
ZがNである、請求項54に記載の二塩化合物。
【請求項57】
WがOである、請求項56に記載の二塩化合物。
【請求項58】
がNRである、請求項54に記載の二塩化合物。
【請求項59】
GがNRであり、かつJがNである、請求項58に記載の二塩化合物。
【請求項60】
ZがNである、請求項59に記載の二塩化合物。
【請求項61】
WがOである、請求項60に記載の二塩化合物。
【請求項62】
がハロゲン、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、NR、NRC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRである、請求項61に記載の二塩化合物。
【請求項63】
が任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアリールオキシル又は任意に置換されたヘテロアリールオキシルである、請求項62に記載の二塩化合物。
【請求項64】
が任意に置換されたヘテロアリールである、請求項63に記載の二塩化合物。
【請求項65】
がピリジニル、トリアゾイル、テトラゾリル、ピリミジニル、チアゾリル、インドリル又はインドリジニルである、請求項63に記載の二塩化合物。
【請求項66】
化合物がN−オキシドである、請求項63に記載の二塩化合物。
【請求項67】
B’が任意に置換されたアリールである、請求項61に記載の二塩化合物。
【請求項68】
YがNRである、請求項67に記載の二塩化合物。
【請求項69】
YがOである、請求項67に記載の二塩化合物。
【請求項70】
請求項67に記載の二塩化合物であって、B’は、
【化11】

であり、
式中、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
qは、0、1、2、3又は4である二塩化合物。
【請求項71】
B’が、
【化12】

である、請求項70に記載の二塩化合物。
【請求項72】
が、H、F、Cl、Br、I、CN、Me、Et、Pr、i−Pr、OMe又はOEtである、請求項70に記載の二塩化合物。
【請求項73】
式(III)を有する二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグ
【化13】

(式中、
11及びR12の一方は、−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化14】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化15】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々Mは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項74】
が以下の式によって表される基である、請求項73に記載の二塩。
【化16】

【請求項75】
が−NH、−N(CH)−、−N(CHCH)−又はN(C(O)CH)である、請求項74に記載の二塩。
【請求項76】
ZがNであり、かつWがOである、請求項74に記載の二塩。
【請求項77】
及びRの一方が任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつR及びRの他方がH又はアルキルである、請求項74に記載の二塩。
【請求項78】
、R、R及びR10の各々が、独立してH、−OH、アルコキシ又はアルキルカルボニルである、請求項77に記載の二塩。
【請求項79】
請求項74に記載の二塩であって、R及びRの一方は、
【化17】

であり、
式中、
Eは、NR、O、S、S(O)又はS(O)であり、
E’は、N又はCRであり、
は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクリル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、NO、CN、アルキル、アリール、ヘテロアリール、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRC(O)OR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRC(NR)NR、NRSO、C(O)R、OC(O)R、C(O)OR又はC(O)NRであり、
Rは、アルキル、アリール、アラルキル、−C(O)R、−OR、−SR、−NR、ヒドロキシルアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アミノアルキル又はS(O)であり、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、
pは、0、1又は2であり、並びに、
qは、0、1、2、3又は4である二塩。
【請求項80】
請求項79に記載の二塩であって、R及びRの一方が以下の構造式によって表される基であり、
【化18】

かつ、R及びRの他方が、H又はアルキルである二塩。
【請求項81】
請求項80に記載の二塩であって、
は、H、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、メトキシ又はエトキシであり、
かつRは、各々の存在について、独立してF、Cl、CN、メチル、メトキシ、エトキシ、OC(O)CH、OC(O)C、C(O)OH、C(O)OC、C(O)NH、NHC(O)CH又はS(O)NHである二塩。
【請求項82】
がメチル又はメトキシである、請求項81に記載の二塩。
【請求項83】
ZがNであり、かつWがOである、請求項82に記載の二塩。
【請求項84】
が−NH−、−N(CH)−、−N(CHCH)−又はN(C(O)CH)−である、請求項83に記載の二塩。
【請求項85】
、R、R及びR10の各々が、独立してH、−OH、アルコキシ又はアルキルカルボニルである、請求項84に記載の二塩。
【請求項86】
及びR10の各々がHであり、R及びRの各々がOCHである、請求項85に記載の二塩。
【請求項87】
がHである、請求項86に記載の二塩。
【請求項88】
請求項81に記載の二塩であって、R12は、以下の構造式によって表される基であり、
【化19】

かつ、
11は、以下の式によって表される基である二塩。
【化20】

【請求項89】
請求項87に記載の二塩であって、R12は、以下の構造式によって表される基であり、
【化21】

かつ、
11は、以下の式によって表される基である二塩。
【化22】

【請求項90】
が任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである、請求項73に記載の二塩。
【請求項91】
ZがNであり、かつWがOである、請求項90に記載の二塩。
【請求項92】
、R、R及びR10の各々が、独立してH、−OH、アルコキシ又はアルキルカルボニルである、請求項91に記載の二塩。
【請求項93】
がHである、請求項92に記載の二塩。
【請求項94】
請求項90に記載の二塩であって、R
【化23】

であり、
式中、
Dは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、CN、ヒドロキシル、アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、アルコキシル、任意に置換されたアリールオキシル若しくは任意に置換されたヘテロアリールオキシルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
rは、0、1又は2である二塩。
【請求項95】
が、以下の構造式によって表される基である、請求項94に記載の二塩。
【化24】

【請求項96】
の各々が、独立して、メチル、エチル若しくはプロピルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、及び、
rが1又は2である、請求項94に記載の二塩。
【請求項97】
が−NH、−N(CH)−、−N(CHCH)−又はN(C(O)CH)−である、請求項96に記載の二塩。
【請求項98】
ZがNであり、かつWがOである、請求項97に記載の二塩。
【請求項99】
、R、R及びR10の各々が、独立してH又はORである、請求項98に記載の二塩。
【請求項100】
及びR10の各々がHであり、R及びRの各々がOCHである、請求項99に記載の二塩。
【請求項101】
がHである、請求項100に記載の二塩。
【請求項102】
請求項101に記載の二塩であって、R12は、以下の構造式によって表される基であり、
【化25】

かつ、
11は、以下の構造式によって表される基である二塩。
【化26】

【請求項103】
請求項101に記載の二塩であって、R12は、以下の構造式によって表される基であり、
【化27】

かつ、
11は、以下の構造式によって表される基である二塩。
【化28】

【請求項104】
式(Ia)(IIa)又は(IIIa)を有する、約−15〜約5の間の範囲のpKaを有するブレンステッド酸と化合物を接触させることによって調製される二塩
【化29】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVがNであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Jは、N又はCRであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、
11及びR12の一方は、−L−Rであり、かつ他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化30】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化31】

並びに
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRである)。
【請求項105】
薬学的に許容されるキャリアと式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグとを含む薬学的組成物
【化32】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々Mは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項106】
tは、0であり、:::::は、一重結合であり、かつXは、−NH−又はN(CH)−である、請求項105に記載の薬学的組成物。
【請求項107】
請求項106に記載の薬学的組成物であって、Bは、以下の基によって表され、
【化33】

式中、
Dは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、CN、ヒドロキシル、アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、アルコキシル、任意に置換されたアリールオキシル若しくは任意に置換されたヘテロアリールオキシルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
rは、0、1又は2である、薬学的組成物。
【請求項108】
tが1であり、:::::が一重結合であり、÷÷÷が二重結合であり、Xが−NH−又はN(CH)−であり、かつBがC(R)(R)である、請求項105に記載の薬学的組成物。
【請求項109】
請求項108に記載の薬学的組成物であって、R及びRの一方は、
【化34】

であり、
式中、
は、ハロゲン、CN、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、並びに、
及びRの他方は、H又はアルキルである薬学的組成物。
【請求項110】
請求項105に記載の薬学的組成物であって、tは、1であり、:::::は、二重結合であり、÷÷÷は、一重結合であり、Xは、C(R)であり、かつBは、L−B’であり、式中Lは、−NH−又はN(CH)−である薬学的組成物。
【請求項111】
請求項110に記載の薬学的組成物であって、R及びRの一方は、
【化35】

であり、
式中、
は、ハロゲン、CN、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、並びに、
及びRの他方は、H又はアルキルである薬学的組成物。
【請求項112】
薬学的に許容されるキャリアと式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグとを含む薬学的組成物
【化36】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項113】
薬学的に許容されるキャリアと式(III)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグとを含む薬学的組成物
【化37】

(式中、
11及びR12の一方は、L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化38】

、R、R及びR10の各々は、独立して、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化39】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して、水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項114】
インターロイキン12過剰産生に関連した障害を治療するための方法であって、これらの必要な被験体に対して、式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化40】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重の結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキルであり、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項115】
tが0であり、:::::が一重結合であり、かつXが−NH−又はN(CH)−である、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
請求項115に記載の方法であって、Bは、以下の基によって表され、
【化41】

式中、
Dは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、各々の存在について、独立してハロゲン、CN、ヒドロキシル、アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、アルコキシル、任意に置換されたアリールオキシル若しくは任意に置換されたヘテロアリールオキシルであるか、又は2つの連続した炭素に付着される2つのRは、共に融合されたベンゼン環を形成し、
は、H、アルキル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
rは、0、1又は2である方法。
【請求項117】
tが1であり、:::::が一重結合であり、÷÷÷が二重結合であり、Xが−NH−又はN(CH)−であり、かつBがC(R)(R)である、請求項114に記載の方法。
【請求項118】
請求項117に記載の方法であって、R及びRの一方は、
【化42】

であり、
式中、
は、ハロゲン、CN、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、並びに、
及びRの他方は、H又はアルキルである方法。
【請求項119】
請求項114に記載の方法であって、tは、1であり、:::::は、二重結合であり、÷÷÷は、一重結合であり、Xは、C(R)であり、かつBは、L−B’であり、式中Lは、−NH−又はN(CH)−である方法。
【請求項120】
請求項119に記載の方法であって、R及びRの一方は、以下の通りであり、
【化43】

式中、
は、ハロゲン、CN、アルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ又はアルキルアミノカルボニルであり、並びに、
及びRの他方は、H又はアルキルである方法。
【請求項121】
障害が、多発性硬化症、敗血症、重症筋無力症、自己免疫性神経障害、ギラン‐バレー症候群、自己免疫性ブドウ膜炎、自己免疫溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性血小板減少症、側頭動脈炎、抗リン脂質症候群、脈管炎、ウェゲナー肉芽腫症、ベーチェット病、乾癬、乾癬性関節炎、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、白斑、クローン病、潰瘍性大腸炎、間質性の肺線維症、骨髄線維症、肝線維症、心筋炎、甲状腺炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫肝炎、免疫媒介糖尿病、グレーヴス病、橋本甲状腺炎、自己免疫性卵巣炎及び睾丸炎、副腎の自己免疫疾患、リウマチ様関節炎、若年性慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎関節症、強直性脊椎炎、シェーグレン症候群、並びに対宿主性移植片病からなる群より選択される、請求項114に記載の方法。
【請求項122】
障害が、リウマチ様関節炎、敗血症、クローン病、多発性硬化症、乾癬又は免疫媒介糖尿病である、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
インターロイキン−12過剰発現に関連した障害を治療するための方法であって、これらの必要な被験体に対して式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化44】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びR、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項124】
インターロイキン−12過剰発現に関連した障害を治療するための方法であって、これらの必要な被験体に対して式(III)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化45】

(式中、
11及びR12の一方は−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化46】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化47】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項125】
過剰の骨減少と関連する障害を治療し、又は予防するための方法であって、これらの必要な被験体に対して、式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化48】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重の結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキルであり、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項126】
障害が、歯周病、非悪性骨障害、骨粗鬆症、骨のパジェット病、骨形成不全症、繊維性骨異形成症、原発性上皮小体機能亢進症、エストロゲン欠損、炎症性骨減少、骨悪性腫瘍、関節炎、大理石骨病、悪性の高カルシウム血症(HCM)、多発性骨髄腫における溶骨性骨病巣及び乳癌における溶骨性骨転移、並びに転移癌である、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
過剰の骨減少と関連する障害を治療し、又は予防するための方法であって、これらの必要な被験体に対して式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化49】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びR、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項128】
過剰の骨減少と関連する障害を治療し、又は予防するための方法であって、これらの必要な被験体に対して式(III)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化50】

(式中、
11及びR12の一方は−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化51】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化52】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項129】
炎症性障害を、このような治療が必要な被検体において治療し、又は予防する方法であって、被験体に対して、式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化53】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重の結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキルであり、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項130】
炎症性障害を、このような治療が必要な被検体において治療し、又は予防する方法であって、被験体に対して、式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化54】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びR、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項131】
炎症性障害を、このような治療が必要な被検体において治療し、又は予防する方法であって、被験体に対して、式(III)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化55】

(式中、
11及びR12の一方は−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化56】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化57】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項132】
免疫疾患を、このような治療を必要とする被験体において治療する方法であって、被験体に対して、式(I)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化58】

(式中、
は、−X:::::[N÷÷÷]Bであり、
Xは、C(R)、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
tは、0又は1であり、
:::::及び÷÷÷の各々は、独立して一重又は二重の結合であり、
Bは、置換されたか、若しくは非置換のアリール、置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリール、C(R)(R)又はL−B’であり、
及びRの各々は、独立してR、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びRは、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Q、U及びVの各々は、独立してN又はCRであって、ただし、少なくとも一つのQ、U及びVは、Nであることを条件とし、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
Lは、O、S、S(O)、S(O)、C(CR又はNRであり、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキルであり、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項133】
免疫疾患を、このような治療を必要とする被験体において治療する方法であって、被験体に対して、式(II)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化59】

(式中、
B’は、置換されたか、若しくは非置換のアリール又は置換されたか、若しくは非置換のヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立して、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR若しくはORであるか、又はR及びR、共に=Oであり、
は、R、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
nは、0、1、2、3、4、5、6又は7であり、
Gは、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
は、O、S、S(O)、S(O)、NR又はC(O)であり、
Yは、共有結合、CH、C(O)、C=N−R、C=N−OR、C=N−SR、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、
Jは、N又はCRであり、
Q及びUの各々は、独立してN又はCRであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、
は、各々の存在について、独立してH、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル又はアルキルスルフォニルであり、並びに、
は、H、アルキル、アリール、アシル、アリールスルフォニル、アルキルスルフォニル、アルコキシル、アミノ、エステル、アミド、CN又はハロゲンであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。
【請求項134】
免疫疾患を、このような治療を必要とする被験体において治療する方法であって、被験体に対して、式(III)によって表される二塩又は薬学的に許容されるこれらの溶媒和化合物、包接体若しくはプロドラッグの有効な量を投与することを含む方法
【化60】

(式中、
11及びR12の一方は−L−Rであり、他方は、以下の構造式によって表される基であり、
【化61】

、R、R及びR10の各々は、独立してR、ハロゲン、CN、アルケニル、アルキニル、OR、OC(O)R、SO、S(O)R、S(O)NR、SR、NR、NRCOR、NRC(O)OR、NRC(O)NR、NRSO、COR、C(O)OR又はC(O)NRであり、
は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール又は以下の式によって表される基であり、
【化62】

は、H、アルキル、R、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アジド、イソチオニトロ、SR又はORであり、
は、O、S、S(O)、S(O)又はNRであり、
Zは、N又はCHであり、並びに、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、NR又はNC(O)Rであり、
及びRの各々は、独立して水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、
及びRの各々は、独立してH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアラルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアラルキル、任意に置換されたシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル又はアルキルカルボニルであり、並びに、
各々のMは、ブレンステッド酸の共役塩基である)。

【公表番号】特表2007−532667(P2007−532667A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508508(P2007−508508)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/012578
【国際公開番号】WO2005/112938
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(504151848)シンタ ファーマシューティカルズ コーポレーション (72)
【Fターム(参考)】