説明

PLL回路および電圧制御発振器

【課題】PLL回路のデッドロック状態になることを防止する
【解決手段】閾値判定部13aは、制御電圧の高低を示す制御信号を生成する。制御部13bは、制御信号に応じた制御値を出力し、制御値が発振周波数の上限および下限について最も高い対応関係を示す場合において制御信号が高を示すとき、および制御値が発振周波数の上限および下限について最も低い対応関係を示す場合において制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、所定の制御値を出力する。発振器13cは、制御電圧と発振周波数との対応関係が発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められていると共に対応関係が複数の制御値と対応付けられており、制御値が示す対応関係における制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はPLL(Phase Locked Loop)回路およびPLL回路制御方法に関し、特にデッドロック状態になることを防止するPLL回路および電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)に関する。
【背景技術】
【0002】
PLL回路は、電圧制御発振回路の発振周波数を変化させることによって位相を調整し、ターゲット周波数でロックするものである。PLL回路において、電圧制御発振器と分周器の動作周波数範囲が異なる等が原因でPLL回路がデッドロックという状態に陥ることがある。このデッドロックは、分周器が電圧制御発振器の出力信号をロックできなくなると、PLL回路において形成されているループ回路が切れてしまうことが原因で発生する。
【0003】
このPLL回路のデッドロックに対して、以下の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−157630号公報
【特許文献2】特開平11−8551号公報
【特許文献3】特開2006−174358号公報
【特許文献4】特開平10−173520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、PLL回路のデッドロックの解除方法が開示されており、上記特許文献1に記載の技術では、デッドロックの解除に際して分周器から出力される分周信号がハイレベル固定か、ロウレベル固定となっていることを前提としている。しかし、ロックしなくなった分周器の動作によってはデッドロック中の分周信号が必ずしもハイレベル固定またはロウレベル固定になるとは限らないため、このような場合にはデッドロックから解除されないという問題点がある。
【0006】
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、デッドロック状態になることを防止するPLL回路および電圧制御発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示のPLL回路は、フィードバックされた出力信号を分周して分周信号を生成する分周器と、入力される基準信号と前記分周信号との位相比較を行い、位相差信号を生成する位相周波数比較器と、前記位相差信号に応じて制御電圧を生成する制御電圧生成部と、前記制御電圧に基づいて前記出力信号が有する発振周波数を制御する電圧制御発振器と、を有し、前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と前記発振周波数との対応関係が前記発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められていると共に前記対応関係が複数の制御値と対応付けられており、前記制御値が示す前記対応関係における前記制御電圧に応じた前記発振周波数を有する前記出力信号を出力する発振器と、前記制御電圧の高低を示す制御信号を生成する閾値判定部と、前記制御信号に応じた前記制御値を出力し、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が高を示すとき、および前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、所定の前記制御値を出力する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
開示のPLL回路および電圧制御発振器によれば、デッドロック状態になることを防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態を示す図である。
【図2】第2の実施の形態のPLL回路の構成を示す図である。
【図3】PLL回路のデッドロックと周波数との関係を示す図である。
【図4】分周器に入力される信号と分周器の動作との関係を説明する図である。
【図5】第2の実施の形態の電圧制御発振器の動作を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の電圧制御発振器制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の電圧制御発振器制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態のPLL回路の構成を示す図である。
【図9】第3の実施の形態のデジタルカウンタの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態を示す図である。本実施の形態のPLL回路1は、入力される基準信号が示す参照クロックと周波数が等しく、かつ位相が同期した出力信号を出力する。
【0011】
図1に示すPLL回路1は、位相周波数比較器11、制御電圧生成部12、電圧制御発振器13、分周器14を有する。また、電圧制御発振器13は、閾値判定部13a、制御部13b、発振器13cを有する。
【0012】
位相周波数比較器11は、入力される基準信号と分周信号との位相比較を行い、位相差信号を生成する。位相周波数比較器11は、基準信号よりも分周信号の位相が遅れている場合には、位相差信号としてアップ(UP)信号を出力し、基準信号よりも分周信号の位相が進んでいる場合には、位相差信号としてダウン(DN)信号を出力する。
【0013】
制御電圧生成部12は、位相周波数比較器11から出力された位相差信号に応じて制御電圧を生成し、生成した制御電圧を出力する。
電圧制御発振器13は、制御電圧生成部12から出力された制御電圧に基づいてPLL回路1から出力される出力信号が有する発振周波数を制御する。
【0014】
閾値判定部13aは、制御電圧生成部12から出力された制御電圧の高低を示す制御信号を生成する。閾値判定部13aは、制御電圧を電圧制御発振器13における動作電圧の基準値(例えば、動作電圧の中央値)と比較する。閾値判定部13aは、制御電圧が基準値よりも高い場合には、制御電圧が高いと判定し、制御電圧が基準値よりも低い場合には制御電圧が低いと判定する。また、閾値判定部13aは、判定結果に応じて、制御電圧が高いまたは低いことを示す制御信号を出力する。
【0015】
制御部13bは、制御信号に応じた発振器13cの制御を行う制御値を出力する。また、制御部13bは、制御値が発振周波数の上限および下限について最も高い対応関係を示す場合において制御信号が高を示すとき、および制御値が発振周波数の上限および下限について最も低い対応関係を示す場合において制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、キャリーオーバー(carry-over)が発生していると判定して、PLL回路1のデッドロックを防止する所定の制御値を出力する。
【0016】
発振器13cは、制御電圧と発振周波数との対応関係が発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められている。この対応関係は、例えば図5において後述するV−fカーブで示される。また、発振器13cは、この対応関係が複数の制御値と対応付けられている。また、発振器13cは、制御値が示す対応関係における制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号を出力する。
【0017】
分周器14は、フィードバックされた電圧制御発振器13から出力された出力信号を所定の分周比で分周して分周信号を生成する。
このようなPLL回路によれば、位相周波数比較器11により、入力される基準信号と分周信号との位相比較が行われ、位相差信号が生成される。制御電圧生成部12により、位相差信号に応じて制御電圧が生成される。
【0018】
電圧制御発振器13により、制御電圧に基づいて出力信号が有する発振周波数が制御される。閾値判定部13aにより、制御電圧の高低を示す制御信号が生成される。制御部13bにより、制御信号に応じた制御値が出力され、制御値が発振周波数の上限および下限について最も高い対応関係を示す場合において制御信号が高を示すとき、および制御値が発振周波数の上限および下限について最も低い対応関係を示す場合において制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、所定の制御値が出力される。発振器13cにより、制御電圧と発振周波数との対応関係が発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められていると共に対応関係が複数の制御値と対応付けられており、制御値が示す対応関係における制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号が出力される。
【0019】
分周器14により、フィードバックされた出力信号が分周され分周信号が生成される。
これにより、制御部13bによりキャリーオーバーが発生したと判定された場合に、デッドロック状態を解除する所定の制御値に再設定(リセット)され、デッドロック状態になることを防止することが可能になる。
【0020】
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態のPLL回路の構成を示す図である。図2に示すように、本実施の形態のPLL回路100は、入力される参照クロックと周波数が等しく、かつ位相が同期した出力信号を出力する。
【0021】
PLL回路100は、位相周波数比較器101、ループフィルタ102、電圧制御発振器103、分周器104を有する。また、電圧制御発振器103は、閾値判定部103a、デッドロック判定部103b、デジタルカウンタ103c、発振器103dを有する。
【0022】
位相周波数比較器101は、入力される基準信号と分周信号との位相比較を行い、位相差信号を生成する。位相周波数比較器101は、基準信号よりも分周信号の位相が遅れている場合には、位相差信号としてアップ信号を出力し、基準信号よりも分周信号の位相が進んでいる場合には、位相差信号としてダウン信号を出力する。
【0023】
ループフィルタ102は、位相周波数比較器101から出力された位相差信号に基づいて平滑化された制御電圧を生成し、生成した制御電圧を出力する。
電圧制御発振器103は、ループフィルタ102から出力された制御電圧に基づいてPLL回路100から出力される出力信号が有する発振周波数を制御する。
【0024】
閾値判定部103aは、ループフィルタ102から出力された制御電圧の高低を示す制御信号を生成する。閾値判定部103aは、制御電圧を電圧制御発振器103における動作電圧の基準値(例えば、動作電圧の中央値)と比較する。閾値判定部103aは、制御電圧が基準値よりも高い場合には、制御電圧が高いと判定し、制御電圧が基準値よりも低い場合には制御電圧が低いと判定する。また、閾値判定部103aは、判定結果に応じて、制御電圧が高いまたは低いことを示す制御信号を出力する。
【0025】
デジタルカウンタ103cは、制御信号に応じた発振器103dの制御を行う制御値nを出力する。また、デジタルカウンタ103cは、制御値nが発振周波数の上限および下限について最も高いV−fカーブを示す場合、すなわち制御値nが上限である場合において、さらに閾値判定部103aから出力された制御信号が高を示すとき、制御値nが上限である場合のキャリー信号を出力する。また、デジタルカウンタ103cは、制御値nが発振周波数の上限および下限について最も低いV−fカーブを示す場合、すなわち制御値nが下限である場合において、さらに閾値判定部103aから出力された制御信号が低を示すときにも、制御値nが下限である場合のキャリー信号を出力する。
【0026】
また、デジタルカウンタ103cは、デッドロック判定部103bから出力されたリセット信号に基づいて、PLL回路100のデッドロックを防止する所定の制御値nを出力する。
【0027】
具体的には、デジタルカウンタ103cは、制御値nが最大値nMAXである場合に制御信号が高を示すときには、制御値nの最小値nMINを出力する。また、デジタルカウンタ103cは、制御値nが最小値nMINである場合に制御信号が低を示すときには、制御値nの最大値nMAXを出力する。
【0028】
また、デジタルカウンタ103cは、制御値nが最大値nMAXである場合に制御信号が高を示すときには、参照クロックの周波数よりも低く、かつ参照クロックの周波数に最も近い発振周波数の上限を持つV−fカーブを示す制御値を出力し、制御値nが最小値nMINである場合に制御信号が低を示すときには、参照クロックの周波数よりも高く、かつ参照クロックの周波数に最も近い発振周波数の下限を持つV−fカーブを示す制御値を出力してもよい。
【0029】
これにより、ロックが完了するまでの制御値nの移動数が少なくなるので、ロックが完了するまでに要する時間を短縮することができる。
また、キャリーオーバー発生後に再設定される制御値nの値を、任意の値に設定することができる。
【0030】
デッドロック判定部103bは、デジタルカウンタ103cからキャリー信号が出力されると、キャリーオーバーが発生していると判定して、リセット信号を出力する。このときデッドロック判定部103bは、制御値nが上限である場合のキャリー信号および制御値nが下限である場合のキャリー信号のそれぞれに応じたリセット信号を出力することができる。これにより、制御値nが上限である場合のデッドロックおよび制御値nが下限である場合のデッドロックのそれぞれに応じて適切な制御値nを再設定することができる。
【0031】
発振器103dでは、制御電圧と発振周波数との関係を示すV−fカーブが発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められている。このV−fカーブは、図5において後述する。
【0032】
また、発振器103dは、この複数のV−fカーブと、制御値nの最小値nMINから最大値nMAXとが、発振周波数の上限および下限が低い方から順に、対応付けられている。また、発振器103dは、制御値nが示すV−fカーブにおける制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号を出力する。
【0033】
分周器104は、フィードバックされた電圧制御発振器103から出力された出力信号を所定の分周比で分周して分周信号を生成する。
次に、PLL回路のデッドロックについて説明する。
【0034】
図3は、PLL回路のデッドロックと周波数との関係を示す図である。図3(A)は、理想的なPLL回路の周波数範囲を示す。図3(B)は、デッドロックが発生する場合の周波数の一例を示す。
【0035】
通常、PLL回路において正常に動作することが要求される周波数である規定周波数と、電圧制御発振器からの出力信号の周波数である発振周波数と、分周器が正常に動作する入力信号の周波数である動作周波数との関係は、図3(A)に示すように、規定周波数の範囲が最も狭い。そして、電圧制御発振器の発振周波数は、規定周波数を包含している、さらに、分周器の動作周波数は、電圧制御発振器の発振周波数を包含している。
【0036】
PLL回路においてデッドロックが発生する原因の一つに、電圧制御発振器から発振される出力信号の発振周波数が、分周器の動作周波数の範囲外である場合が挙げられる。しかし、高周波用LC電圧制御発振器の可変範囲は、分周器とは別のばらつき特性によって決定される。このため、図3(A)に示すような、
電圧制御発振器の出力信号の発振周波数の範囲⊆分周器の動作周波数の範囲
の関係が常に維持されるように設計するには、分周器にばらつきを許容する広帯域の周波数特性を持たせなければならず、設計が困難である。
【0037】
これに対して、設計ミス、故障等の不具合、ノイズ発生等のアクシデントにより、図3(B)に示すように、電圧制御発振器の出力信号の発振周波数の範囲が、分周器の動作周波数の範囲から逸脱してしまう場合も生じ得る。このような場合に、電圧制御発振器からf1のように分周器の動作周波数の範囲外の周波数の出力信号が出力されると、図4において後述するように、分周器からの分周信号が正常に出力されなくなる場合がある。その結果、参照クロックが規定周波数に戻った後も分周器が正しく動作せずにデッドロックが発生してPLL回路が正常にロックされなくなる可能性がある。
【0038】
図4は、分周器に入力される信号と分周器の動作との関係を説明する図である。
通常、電圧制御発振器から出力され、分周器に入力される出力信号は、図4(A)に示すように、上下方向に対称であって十分な振幅を持った波形である。しかし、出力信号の発振周波数が高くなると、利得が小さくなって結果的に振幅が小さくなる場合がある。
【0039】
このような場合において、さらに信号のレベルが、温度や電圧等の影響により図4(B)および図4(C)に示すように変動する場合がある。信号が図4(B)における(1)および(2)のように変動したときは、分周器の出力レベルがそれぞれハイレベル固定またはロウレベル固定となると考えられる。一方、信号が図4(C)に示すように変動した場合には、分周器の動作が不安定になると考えられる。このため、PLL回路のデッドロックの解消に分周器の出力信号がハイレベル固定またはロウレベル固定となることを利用する方法は、図4(C)に示すように変動した場合については、デッドロックの解除が困難である。
【0040】
これに対して、本実施の形態では、電圧制御発振器103(図2において前述)の内部でデッドロックを防止する動作を行うので、分周器の出力信号のレベルが固定していない場合にも、デッドロックの発生を防止することができる。
【0041】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図5は、第2の実施の形態の電圧制御発振器の動作を示す図である。図5は、本実施の形態のPLL回路100(図2において前述)が有する電圧制御発振器103(図2において前述)に入力される制御電圧と出力される信号の発振周波数との関係を示すV−fカーブを示す図である。
【0042】
図5の横軸は、電圧制御発振器103に入力される制御電圧[V]を示す。また、図5の縦軸は、その制御電圧が入力されたときに電圧制御発振器103から出力される出力信号の発振周波数[Hz]を示す。
【0043】
制御電圧と発振周波数との関係を示すV−fカーブは、発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められている。このV−fカーブの個数は、制御値nの個数と同数であり、この複数のV−fカーブと、制御値nの最小値nMINから最大値nMAXとが、発振周波数の上限および下限が低い方から順に対応付けられている。
【0044】
図5に示すように、電圧制御発振器103は、制御電圧がVCENTERよりも大きい場合(図5において制御電圧がVCENTERよりも右側にある場合)、制御値nを増加させてV−fカーブを1つ上側のV−fカーブに変更する。一方、制御電圧がVCENTERよりも小さい場合(図5において制御電圧がVCENTERよりも左側にある場合)、同様に、制御値nを減少させてV−fカーブを1つ下側のV−fカーブに変更する。このときの処理については、詳しくは図6および図7において後述する。
【0045】
ここで、電圧制御発振器103に対して図5における(a)に示すように、制御電圧がVCENTERよりも大きく、かつ制御値n=nMAX−2のときに制御電圧VAが入力され、その後(b)に示すように制御電圧がVMAXまで増加していったものとする。このような場合、電圧制御発振器103の制御値nが最大値nMAXになるまで加算される。また、これに伴い、電圧制御発振器103の発振周波数も増加する。
【0046】
ここで、(c)に示すように発振周波数の最大値であるfMAXに達した場合に、図4(B)において前述したように電圧制御発振器103の発振周波数の範囲が分周器104(図2において前述)の動作周波数の範囲に包含されておらず、かつ電圧制御発振器103から出力された発振周波数f1のように分周器104の動作範囲外であった場合には、分周器104が正常に動作することができず、デッドロックが発生する可能性がある。
【0047】
これに対して本実施の形態の電圧制御発振器103では、(c)に示すように発振周波数の最大値であるfMAXに達した場合において、さらに制御値nを増加させるキャリーオーバーが発生したときには、(d)に示すように制御値nが所定の値(例えば、(e)に示すように最小値)に再設定される。
【0048】
この(d)に示す制御値nの再設定が行われた後、本実施の形態の電圧制御発振器103は、(e)に示すように再設定された上記制御値n=nMINから動作を再開する。また、これに伴い、電圧制御発振器103の発振周波数も低下する。このとき、入力される制御電圧が再び正常に動作可能な範囲に復帰することにより、PLL回路100は通常の動作に復帰することができる。これにより、本実施の形態のPLL回路100では、デッドロックの発生が防止される。
【0049】
その後、PLL回路100の動作は正常な動作に復帰して収束し、発振周波数もfTERGET付近でロックされる。このロックされるまでの動作を具体的に以下に説明する。
このときの制御電圧はVMAXであり、VCENTERよりも大きいので制御値nが加算され、選択されるV−fカーブも制御値nに応じて変化する。また、これに伴い、電圧制御発振器103の発振周波数も増加していく。
【0050】
そして、(f)に示すように発振周波数が、目標である参照クロックの周波数fTERGETを超えている場合、制御電圧が減少することにより発振周波数はV−fカーブに沿って減少する。また、制御電圧がVCENTERよりも大きい場合、制御値nが加算され、選択されるV−fカーブも制御値nに応じて変化する。
【0051】
その後、(g)に示すように制御電圧がVCENTERと等しいかまたは小さくなると、制御値nが減算され、選択されるV−fカーブも制御値nに応じて変化する。また、発振周波数がfTERGETよりも小さくなると、制御電圧が増加する。これに伴い、発振周波数はV−fカーブに沿って増加する。その後、参照クロックが正常に動作可能な範囲にある間、電圧制御発振器103は、これらの動作が繰り返されるロック状態となる。
【0052】
また、電圧制御発振器103において発振周波数が最小値VMINである場合においてさらに制御電圧が減少する場合も、同様である。
また、この後、分周器104の動作周波数の範囲外の発振周波数が電圧制御発振器103から出力された場合、電圧制御発振器103においてロックが外れ、制御値nが再設定される上記動作が行われる。
【0053】
次に、本実施の形態で実行される処理について説明する。
図6および図7は、第2の実施の形態の電圧制御発振器制御処理の手順を示すフローチャートである。図6および図7に示す電圧制御発振器制御処理は、キャリーオーバーの発生の有無および電圧制御発振器103(図2において前述)に入力される入力電圧に応じた発振器103d(図2において前述)のV−fカーブを決定する制御値nを出力すると共に、発振周波数がロックされたか否か、また発振周波数のロックが外れたか否かについて判定する処理である。電圧制御発振器制御処理は、PLL回路100(図2において前述)の動作中において実行される。
【0054】
[ステップS11]閾値判定部103a(図2において前述)は、電圧制御発振器103に入力された入力電圧が、VCENTERよりも大きいか否かを判定する。入力電圧が、VCENTERよりも大きければ、処理はステップS12に進められる。一方、入力電圧が、VCENTERと等しいかまたは小さければ、処理はステップS21(図7)に進められる。
【0055】
[ステップS12]デジタルカウンタ103c(図2において前述)は、カウンタの制御値nに1を加算する。このとき、制御値nが最大値である場合においてさらに加算されることにより、キャリーオーバーが発生した場合には、デジタルカウンタ103cからキャリー信号が出力され、デジタルカウンタ103cにおけるキャリーオーバーの発生を通知する。
【0056】
[ステップS13]デッドロック判定部103bは、キャリー信号の検出を行い、キャリー信号の検出の有無によりステップS12でキャリーオーバーが発生したか否かを判定する。キャリーオーバーが発生していれば、デッドロック判定部103bによりリセット信号が出力された後、処理はステップS14に進められる。一方、キャリーオーバーが発生していなければ、処理はステップS15に進められる。
【0057】
[ステップS14]デジタルカウンタ103cは、カウンタの制御値nを再設定する。このときデジタルカウンタ103cは、制御値nを最小値に設定する。なお、デジタルカウンタ103cは、これに限らず、制御値nを適宜、例えば中央値、またはfTERGET近傍の値等、任意の値に再設定することができる。
【0058】
[ステップS15]発振器103dは、発振周波数がロックされたか否かを判定する。発振周波数がロックされていれば、処理はステップS16に進められる。一方、発振周波数がロックされておらず収束中であれば、処理はステップS11に進められる。
【0059】
[ステップS16]発振器103dは、発振周波数のロックが外れたか否かを判定する。発振周波数のロックが外れていれば、処理はステップS11に進められる。一方、発振周波数のロックが外れていなければ、ステップS16の処理が繰り返される。
【0060】
[ステップS21]デジタルカウンタ103cは、カウンタの制御値nから1を減算する。このとき、制御値nが最小値である場合においてさらに減算されることにより、キャリーオーバーが発生した場合には、デジタルカウンタ103cからキャリー信号が出力され、デジタルカウンタ103cにおけるキャリーオーバーの発生を通知する。
【0061】
[ステップS22]デッドロック判定部103bは、キャリー信号の検出を行い、キャリー信号の検出の有無によりステップS21でキャリーオーバーが発生したか否かを判定する。キャリーオーバーが発生していれば、デッドロック判定部103bによりリセット信号が出力された後、処理はステップS23に進められる。一方、キャリーオーバーが発生していなければ、処理はステップS15(図6)に進められる。
【0062】
[ステップS23]デジタルカウンタ103cは、カウンタの制御値nを再設定する。このときデジタルカウンタ103cは、制御値nを最大値に設定する。なお、デジタルカウンタ103cは、これに限らず、制御値nを適宜、例えば中央値、またはfTERGET近傍の値等、任意の値に再設定することができる。
【0063】
以上に示すように、第2の実施の形態によれば、分周信号がハイレベル固定またはロウレベル固定になっていない場合にも、デッドロック状態になることを防止することが可能になる。
【0064】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。上記の第2の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いると共に説明を省略する。
【0065】
第3の実施の形態は、加算部を有するデジタルカウンタが、制御信号に基づいて制御値を出力する点で、第2の実施の形態と異なる。
図8は、第3の実施の形態のPLL回路の構成を示す図である。図8に示すように、本実施の形態のPLL回路200は、第2の実施の形態と同様、入力される参照クロックと周波数が等しく、かつ位相が同期した出力信号を出力する。
【0066】
PLL回路200は、位相周波数比較器101、ループフィルタ102、電圧制御発振器203、分周器104を有する。また、電圧制御発振器203は、閾値判定部103a、デジタルカウンタ203c、発振器103dを有する。
【0067】
位相周波数比較器101は、第2の実施の形態と同様、入力される基準信号と分周信号との位相比較を行い、位相差信号を生成する。
ループフィルタ102は、第2の実施の形態と同様、位相周波数比較器101から出力された位相差信号に基づいて平滑化された制御電圧を生成し、生成した制御電圧を出力する。
【0068】
電圧制御発振器203は、第2の実施の形態の電圧制御発振器103と同様、ループフィルタ102から出力された制御電圧に基づいてPLL回路200から出力される出力信号が有する発振周波数を制御する。
【0069】
閾値判定部103aは、第2の実施の形態と同様、ループフィルタ102から出力された制御電圧の高低を示す制御信号を生成する。また、閾値判定部103aは、判定結果に応じて、制御電圧が高いまたは低いことを示す制御信号を出力する。
【0070】
デジタルカウンタ203cは、制御信号に応じた発振器103dの制御を行う制御値nを出力する。このデジタルカウンタ203cについては、図9において後述する。また、デジタルカウンタ203cは、制御値nが発振周波数の上限および下限について最も高いV−fカーブを示す場合、すなわち制御値nが上限である場合において、さらに閾値判定部103aから出力された制御信号が高を示すとき、制御値nが上限である場合のPLL回路200のデッドロックを防止する所定の制御値nを出力する。また、デジタルカウンタ203cは、制御値nが発振周波数の上限および下限について最も低いV−fカーブを示す場合、すなわち制御値nが下限である場合において、さらに閾値判定部103aから出力された制御信号が低を示すときにも、制御値nが下限である場合のPLL回路200のデッドロックを防止する所定の制御値nを出力する。
【0071】
具体的には、デジタルカウンタ203cは、制御値nが最大値nMAXである場合に制御信号が高を示すときには、制御値nの最小値nMINを出力する。また、デジタルカウンタ203cは、制御値nが最小値nMINである場合に制御信号が低を示すときには、制御値nの最大値nMAXを出力する。
【0072】
これにより、第2の実施の形態と同様、制御値nが上限である場合のデッドロックおよび制御値nが下限である場合のデッドロックのそれぞれに応じて適切な制御値nを再設定することができる。
【0073】
また、デジタルカウンタ203cは、制御値nが最大値nMAXである場合に制御信号が高を示すときには、参照クロックの周波数よりも低く、かつ参照クロックの周波数に最も近い発振周波数の上限を持つV−fカーブを示す制御値を出力し、制御値nが最小値nMINである場合に制御信号が低を示すときには、参照クロックの周波数よりも高く、かつ参照クロックの周波数に最も近い発振周波数の下限を持つV−fカーブを示す制御値を出力してもよい。
【0074】
発振器103dでは、第2の実施の形態と同様、制御電圧と発振周波数とのV−fカーブが発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められている。また、発振器103dは、制御値nが示すV−fカーブにおける制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号を出力する。このV−fカーブの個数は、制御値nの種類の数と同数である。
【0075】
また、発振器103dは、この複数のV−fカーブと、制御値nの最小値nMINから最大値nMAXとが、発振周波数の上限および下限が低い方から順に、対応付けられている。また、発振器103dは、制御値nが示すV−fカーブにおける制御電圧に応じた発振周波数を有する出力信号を出力する。
【0076】
分周器104は、第2の実施の形態と同様、フィードバックされた電圧制御発振器203から出力された出力信号を所定の分周比で分周して分周信号を生成する。
図9は、第3の実施の形態のデジタルカウンタの構成を示す図である。図9(A)に示すデジタルカウンタ203cは、加算部203c1を有する。この加算部203c1は、mビット(例えば4ビット)のカウンタを有し、図9(B)に示すようにキャリーオーバーの発生時に制御値nがリセットされる。
【0077】
図9(A)に示すように、加算部203c1は、デジタルカウンタ203cに入力される制御信号が高を示す場合に制御値nに1を加算し、制御信号が低を示す場合に制御値nに1を減算する。
【0078】
また、加算部203c1は、制御値nに対して制御値の上限を超える加算が行われ、キャリーオーバーが発生したときには、加算の前の制御値nと加算される値との和から上限の値と下限の値との差が減算された値を制御値として記憶する。具体的には、nMAX=31、nMIN=0の場合において、制御値n=nMAXであるときに、さらに1が加算されると、制御値nにはnMINが設定される。
【0079】
また、加算部203c1は、制御値nに対して下限を超える減算が行われ、キャリーオーバーが発生したときには、減算の前の制御値nと減算される値との差に上限の値と下限の値との差が加算された値を制御値として記憶し、記憶した制御値を出力する。具体的には、具体的には、nMAX=31、nMIN=0の場合において、制御値n=nMINであるときに、さらに1が減算されると、制御値nにはnMAXが設定される。
【0080】
なお、デジタルカウンタ203cでは、キャリーオーバーの発生時に制御値がデッドロックを防止するように再設定されるので、キャリーオーバーの発生時に加算部203c1から出力されるキャリー信号は使用しない。
【0081】
図9(B)に示すように、加算部203c1は、制御値nを記憶する部分と、桁上がりを示すキャリー値を記憶する部分とを有する。
ここで、図9(B)のように、加算部203c1が記憶している制御値nが最大値(例えば、4桁の2進数で「1111」)であったものとする。この場合においてさらに加算部203c1が記憶している制御値nに1が加算された場合、加算部203c1の制御値nは最小値にリセット(例えば、4桁の2進数で「0000」)される。また、制御値nが最小値であった場合に制御値nから1が減算されたときも同様である。
【0082】
なお、上記のように、キャリーオーバーが発生しても、加算部203c1に記憶されているキャリー値は、本実施の形態では使用されない。
本実施の形態では、V−fカーブの個数(すなわち制御値nの個数)をNとすると、N=2m個(mは、デジタルカウンタ203cが有するカウンタに記憶される制御値nの桁数)である。このようにデジタルカウンタ203cにおいてN(すなわち、2m)個の制御値nをm桁のカウンタを用いて過不足なく示すことにより、キャリー信号を無視すれば、加算による桁上がりおよび減算による負数化により、V−fカーブを決定する制御値nのリセットを行うことができる。
【0083】
以上に示すように、第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態に比較して、加算部203c1の制御値nのキャリーオーバーの発生時に、加算により生じるオーバーフローおよび減算により生じるアンダーフローにより、動作を容易に実現することが可能となる。
【0084】
以上、開示のPLL回路および電圧制御発振器を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、開示の技術に他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。また、開示の技術は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【0085】
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、開示の技術は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【符号の説明】
【0086】
1 PLL回路
11 位相周波数比較器
12 制御電圧生成部
13 電圧制御発振器
13a 閾値判定部
13b 制御部
13c 発振器
14 分周器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィードバックされた出力信号を分周して分周信号を生成する分周器と、
入力される基準信号と前記分周信号との位相比較を行い、位相差信号を生成する位相周波数比較器と、
前記位相差信号に応じて制御電圧を生成する制御電圧生成部と、
前記制御電圧に基づいて前記出力信号が有する発振周波数を制御する電圧制御発振器と、
を有し、
前記電圧制御発振器は、
前記制御電圧と前記発振周波数との対応関係が前記発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められていると共に前記対応関係が複数の制御値と対応付けられており、前記制御値が示す前記対応関係における前記制御電圧に応じた前記発振周波数を有する前記出力信号を出力する発振器と、
前記制御電圧の高低を示す制御信号を生成する閾値判定部と、
前記制御信号に応じた前記制御値を出力し、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が高を示すとき、および前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、所定の前記制御値を出力する制御部と、
を有することを特徴とするPLL回路。
【請求項2】
前記制御部は、前記制御値を記憶し、前記制御信号が高を示す場合に記憶している前記制御値の加算を行う一方前記制御信号が低を示す場合に記憶している前記制御値の減算を行い、前記制御値に上限を超える前記加算が行われるときには前記加算の前の前記制御値と前記加算の値との和から前記上限の値と前記下限の値との差が減算された値を前記制御値として記憶する一方前記制御値に下限を超える前記減算が行われるときには前記減算の前の前記制御値と前記減算の値との差に前記上限の値と前記下限の値との差が加算された値を前記制御値として記憶し、記憶している前記制御値を出力する加算部を有することを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
【請求項3】
前記加算部は、前記制御値を記憶し、前記制御信号が高を示す場合に記憶している前記制御値に1を加算する加算を行う一方前記制御信号が低を示す場合に記憶している前記制御値に1を減算する減算を行い、前記制御値に上限を超えて前記加算が行われるときには前記下限の値を前記制御値として記憶する一方前記制御値に下限を超えて前記減算が行われるときには前記上限の値を前記制御値として記憶し、記憶している前記制御値を出力することを特徴とする請求項2記載のPLL回路。
【請求項4】
前記制御部は、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が高を示すときには、前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す前記制御値を出力する一方、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す際において前記制御信号が低を示すときには、前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す前記制御値を出力することを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
【請求項5】
前記制御部は、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が高を示すときには、前記基準信号が有する周波数よりも低くかつ最も近い前記発振周波数の前記上限を持つ前記対応関係を示す前記制御値を出力する一方、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す際において前記制御信号が低を示すときには、前記基準信号が有する前記周波数よりも高くかつ最も近い前記発振周波数の前記下限を持つ前記対応関係を示す前記制御値を出力することを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
【請求項6】
入力される基準信号とフィードバックされた出力信号から分周されて生成される分周信号との位相比較を行うことによって生成される位相差信号に応じて生成される制御電圧に基づいて前記出力信号が有する発振周波数を制御する電圧制御発振器であって、
前記制御電圧と前記発振周波数との対応関係が前記発振周波数の上限および下限が異なるように複数定められていると共に前記対応関係が複数の制御値と対応付けられており、前記制御値が示す前記対応関係における前記制御電圧に応じた前記発振周波数を有する前記出力信号を出力する発振器と、
前記制御電圧の高低を示す制御信号を生成する閾値判定部と、
前記制御信号に応じた前記制御値を出力し、前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も高い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が高を示すとき、および前記制御値が前記発振周波数の前記上限および前記下限について最も低い前記対応関係を示す場合において前記制御信号が低を示すときのいずれか一方を満たす際、所定の前記制御値を出力する制御部と、
を有することを特徴とする電圧制御発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−288202(P2010−288202A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−142362(P2009−142362)
【出願日】平成21年6月15日(2009.6.15)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「次世代高効率ネットワークデバイス技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】