説明

SMPPプロトコルを使用するSMSなりすましの管理

ショート・メッセージング・ピアツーピア(SMPP)プロトコルを使用するショート・メッセージング・サービス(SMS)なりすましを管理するためのシステムおよび方法が開示される。SMPPプロトコル通信は、SMPP伝送装置(202)およびSMPP送受信装置(204)を含む。SMPP伝送装置(202)は、宛先への転送のためにSMSメッセージを識別または受信する。SMPP伝送装置(202)は、SMSメッセージに関する送信元アドレスを識別し、その送信元アドレスが真正であるかを判定する。もし、前記送信元アドレスが真正でなければ、SMPP伝送装置(202)は、前記SMSメッセージと共に、SMPPパケット・データ・ユニット(PDU)をSMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、送信元アドレスが真正でないという正当性標識をSMPP PDUに挿入する。SMPP伝送装置(202)からSMPP PDUを受信すると、SMPP送受信装置(204)は、SMPP伝送装置(202)により提供された正当性標識に基づいて宛先へSMSメッセージを配送するか否かを判定し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の分野、特に、SMPPプロトコルを使用するSMSメッセージの配信に関する。
【背景技術】
【0002】
テキスト・メッセージングは、地上波公共移動通信ネットワーク(PLMN)などの多くの移動通信ネットワークにおいて非常に一般的な通信モードとなった。テキスト・メッセージングの一例は、ショート・メッセージング・サービス(SMS)で、移動装置の間でショート・テキスト・メッセージ(すなわち、160文字)の交換を可能にする通信プロトコルである。多くの場合、移動体ユーザーは、通信に関して音声通話よりももっと頻繁にテキスト・メッセージングを使用する。
【0003】
ショート・メッセージング・ピアツーピア(SMPP)プロトコルは、ショート・メッセージング・サービス・センター(SMSC)および外部ショート・メッセージング・エンティティ(ESME)などの、ピア・エンティティの間でSMSメッセージを交換するために使用される電気通信プロトコルである。SMPPプロトコルは、SMSピア・エンティティの間でのSMSメッセージの交換に関する一連の操作を規定し、SMPP操作の間にSMSピア・エンティティが交換するデータを規定する。SMPP操作を依頼するエンティティは、SMPP伝送装置と呼ばれる。SMPP操作を受信するエンティティは、SMPP送受信装置と呼ばれる。SMPPプロトコルは、SMPP伝送装置とSMPP送受信装置との間で交換される要求/応答パケット・データ・ユニット(PDU)の対に基づく。SMSメッセージは、PDUの本体内にカプセル化される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SMSなりすましは、SMSメッセージにおける送信元アドレスまたは発信番号が他の番号または英数字文字列で置き換えられるところの技術または実施技法である。SMSなりすましは、合法的使用および非合法的使用の両方を有する。例えば、SMSなりすましの合法的使用は、SMSメッセージの受信者が会社名を目にするように、会社名でSMSメッセージにおける送信元アドレスを置き換えることである。SMSなりすましの非合法的使用は、別の人、会社、等になりすますために偽の番号でSMSメッセージにおける送信元アドレスを置き換えることである。現在の移動通信ネットワークにおける1つの問題は、SMSなりすましが効果的に管理されないことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に記述される実施形態は、SMSなりすましの発生を低減するためにSMPPプロトコルを介してSMSメッセージの送信元アドレスの正当性を確認する。SMPP送受信装置へSMSメッセージを送信する前に、SMPP伝送装置は、SMSメッセージの送信元アドレスが真正すなわち信頼できるかを判定する。もしそうでなければ、SMPP伝送装置は、カプセル化されたSMSメッセージに関してSMSなりすましが疑われたSMPP PDUに正当性標識を挿入し得る。その場合、SMPP PDUを受信するSMPP送受信装置は、SMSメッセージをその宛先へ配信するか否かを判定するために正当性標識を処理できる。本実施形態は、SMSなりすましらしいと疑われるSMSメッセージの幾つかを都合よく拒否して、SMSなりすましが移動通信ネットワーク上で有する全体的な影響を低減する。
【0006】
1つの実施形態は、宛先への伝送のためにSMSメッセージを識別(または受信)するように動作するSMPP伝送装置を備える。SMPP伝送装置はさらに、SMSメッセージに関し送信元アドレスを識別し、送信元アドレスが真正であるかを判定するように動作する。もし、判定によって送信元アドレスが真正でないとされた場合、SMPP伝送装置はさらに、SMPP PDUをSMPP送受信装置へ伝送する前に、SMSメッセージと共に、送信元アドレスが真正でないという正当性標識をSMPP PDUに挿入(またはSMSメッセージを拒否)するように動作する。
【0007】
別の実施形態において、もし、判定によって送信元アドレスが真正であるとされた場合、SMPP伝送装置はさらに、SMPP PDUをSMPP送受信装置へ伝送する前に、送信元アドレスが真正であるという正当性標識をSMPP PDUに挿入するように動作する。
【0008】
別の実施形態において、もし、判定によって送信元アドレスが真正でないとされた場合、SMPP伝送装置はさらに、その送信元アドレスが偽物であると疑われるかを判定するように動作する。もし、判定によってその送信元アドレスが偽物であると疑われるとされた場合、SMPP伝送装置はさらに、SMPP PDUをSMPP送受信装置へ伝送する前に、送信元アドレスが偽物であると疑われるという正当性標識をSMPP PDUに挿入するように動作する。
【0009】
別の実施形態において、もし、判定によってその送信元アドレスが偽物であると疑われないとされた場合、SMPP伝送装置はさらに、SMPP PDUをSMPP送受信装置へ伝送する前に、送信元アドレスが偽物であると疑われないという正当性標識をSMPP PDUに挿入するように動作する。
【0010】
別の実施形態において、SMPP送受信装置は、SMPP伝送装置からSMSメッセージを含むSMPP PDUを受信し、SMPP伝送装置により挿入された正当性標識を識別するためにSMPP PDUを解析するように動作する。もし、SMPP PDUにおける正当性標識がSMSメッセージに関する送信元アドレスが真正でないことを示すと、SMPP送受信装置はさらに、SMSメッセージを宛先へ配信すべきかを判定するように動作する。
【0011】
他の例示的実施形態が、以下に記載される。
【0012】
本発明の幾つかの実施形態が単なる例示として、添付図面を参照して説明される。同じ参照番号は、すべての図に関して、同じ要素または同じタイプの要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】例示的実施形態における移動通信ネットワークを示す図である。
【図2】例示的実施形態におけるSMPP送受信装置に結合されたSMPP伝送装置を備えるSMPPシステムを示す図である。
【図3】例示的実施形態におけるSMPP伝送装置内でSMSメッセージを検査する方法を示すフローチャートである。
【図4】例示的実施形態におけるSMPP伝送装置内でSMSメッセージを検査する代替方法を示すフローチャートである。
【図5】例示的実施形態におけるSMPP送受信装置内でSMSメッセージを検査する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図および以下の記述は、本発明の特定の例示的実施形態を示している。したがって、本明細書では明示的に記述または示されていなくとも、本発明の原理を具体化し、かつ本発明の範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案できことは理解されるであろう。さらに、本明細書で記述されるすべての例は、本発明の原理を理解するのに役立つことが企図されており、かつ、そのような具体的に列挙された例および条件に限定されることなく解釈されるべきである。結果として、本発明は、以下に記述されている特定の実施形態または例に限定されるのではなく、特許請求の範囲およびその均等物により限定される。
【0015】
図1は、例示的実施形態における移動通信ネットワーク100を示している。移動通信ネットワーク100は、CDMAネットワークまたはGSMネットワークなどの回路ベースのネットワーク、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)ネットワークなどのパケットベースのネットワーク、またはこれら2つの組み合わせを備え得る。移動通信ネットワーク100は、無線アクセスネットワーク(RAN)102、サービス提供ネットワーク要素104、加入者データベース106、およびショート・メッセージング・サービスセンター(SMSC)108を含む。RAN102は、(図1におけるサービス提供ネットワーク要素104により表される)コアネットワークによって移動装置とインターフェース接続する任意の無線または無線通信ネットワークを備える。RAN102の例としては、GSM RAN、CDMA RAN、UMTS RAN、WLANなどを含む。サービス提供ネットワーク要素104は、移動装置にサービスを提供するコアネットワークにおいて任意のスイッチ、サーバー、または他のノードを備える。例えば、サービス提供ネットワーク要素104は、回路ベースのネットワークにおけるMSC、またはパケットベースのIMSネットワークにおける呼セッション制御機能(CSCF)を備え得る。加入者データベース106は、1つまたは複数の移動体加入者に関する加入者情報または加入者プロファイルを格納および保持する任意のデータベースまたは同様のシステムを備える。例えば、加入者データベース106は、移動装置110のユーザーに関する加入者プロファイルを保持し得る。SMSC108は、移動通信ネットワーク100内でSMSメッセージを処理するように動作する任意のシステム、サーバー、またはノードを備える。
【0016】
また、移動通信ネットワーク100と通信する、着呼ゲートウェー(ICGW)121、外部ショート・メッセージング・エンティティ(ESME)122、電子メール/IMゲートウェー123も示されている。これらのエンティティの各々は、SMPPプロトコルを使用してSMSC108と通信する。具体的には示されないが、SMPPプロトコルを使用してSMSC108と通信する他のエンティティもあり得る。
【0017】
前述のように、SMPPプロトコルは、SMSピア・エンティティ間のSMSメッセージの交換に関する一連の操作を規定し、かつSMPP操作の間にSMSピア・エンティティが交換するデータを規定する。SMPP操作を依頼するエンティティは、SMPP伝送装置と呼ばれ、SMPP操作を受信するエンティティは、SMPP送受信装置と呼ばれる。図2は、例示的実施形態においてSMPP送受信装置204に結合されたSMPP伝送装置202を備えるSMPPシステム200を示している。例として、SMPP伝送装置202は、ICGW121、ESME122、または電子メール/IMゲートウェー123のうちの1つを備えることがあり、SMPP送受信装置204は、SMSC108を備えることがある。SMPPシステム200は、移動通信ネットワーク100に関連して記述されてはいるが、SMPPシステム200はSMSメッセージを交換する任意のネットワークにおいて使用され得ることを当業者なら理解するであろう。
【0018】
SMPP伝送装置202は、SMPPパケット・データ・ユニット(PDU)においてSMSメッセージをカプセル化し、前記SMPP PDUをSMPP送受信装置204へ送信することができる。PDUは、以下のように示され得るヘッダーを含む。
‘command_length’,(60)...0000003C
‘command_id’,(4)...00000004
‘command_status’,(0)...00000000
‘sequence_number’,(5)...00000005
PDUは、また、以下のように示され得る本体を含む。
‘service_type’,()...00
‘source_addr_ton’,(2)...02
‘source_addr_npi’,(8)...08
‘source_addr’,(555)...35353500
‘dest_addr_ton’,(1)...01
‘dest_addr_npi’,(1)...01
‘dest_addr’,(555555555)...35353535353535353500
‘esm_class’,(0)...00
‘protocol_id’,(0)...00
‘priority_flag’,(0)...00
‘schedule_delivery_time’,()...00
‘validity_period’,()...00
‘registered_delivery’,(0)...00
‘replace_if_present_flag’,(0)...00
‘data_coding’,(0)...00
‘sm_default_msg_id’,(0)...00
‘sm_length’,(15)...OF
‘short_message’,(xxxx)...48656C6C6F2077696B697065646961’
【0019】
本明細書で提供されている実施形態において、SMSなりすましと戦うために、SMPP伝送装置202は、SMPP PDUをSMPP送受信機204へ送信する前にSMSメッセージに対して送信元アドレスの正当性を検査する。もし、SMPP伝送装置202が、送信元アドレスは偽物または偽物であると疑われると判定すると、SMPP伝送装置202は、SMPP PDUに正当性標識を挿入(またはそのSMSメッセージを拒否)することができる。したがって、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージにおいて第1層の検査を実施し、SMSメッセージの正当性に関する情報をSMPP送受信装置204に提供することができる。このさらなる説明は図3〜4において示される。
【0020】
図3は、例示的実施形態におけるSMPP伝送装置202内においてSMSメッセージを検査する方法300を示すフローチャートである。方法300の各ステップは、図2におけるSMPPシステム200に関連して記述される。本明細書で記述されるフローチャートの各ステップは、包括的なものではなく、示されていない他のステップを含み得る。これらのステップは、別の順序で実施されてもよい。
【0021】
ステップ302において、SMPP伝送装置202は、宛先への配信のために送信元により送られたSMSメッセージを識別(または受信)する。例えば、SMPP伝送装置202は、別のエンティティからSMSメッセージを受信してもよく、または伝送のためにSMSメッセージを生成してもよい。SMPP伝送装置202は、宛先へSMSメッセージを直接配信せず、代わりに、SMPPプロトコルを使用してSMPP送受信装置204へSMSメッセージを転送する必要がある。SMPPプロトコルを使用してSMPP送受信装置204へSMSメッセージを転送する前に、SMPP伝送装置202は、ステップ304において、SMSメッセージに関する送信元アドレスを識別する。送信元アドレスは、アドレス、ディレクトリ番号、またはSMSメッセージの送信元または送信者を示す任意の他の情報を含む。例えば、送信元アドレスは、移動体ディレクトリ番号(MDN)、IPアドレスなどであり得る。送信元アドレスは、SMPP伝送装置202へSMSメッセージを転送するために使用されるプロトコルに応じて、SMSメッセージに関連するヘッダー情報の中に配置され得る。
【0022】
SMSなりすましが発生すると、SMSメッセージの送信元アドレスが別のアドレスで置き換えられるのが通常である。すなわち、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージに関する送信元アドレスが真正すなわち信頼できるかをステップ306で判定する。送信元アドレスの真正性は、本明細書においてその幾つかが後に記載される、SMPP伝送装置202における1つまたは複数の一連の規則を処理することにより判定され得る。もし、この判定によって送信元アドレスが真正であるとされた場合、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージと共に、ステップ308において、SMSメッセージに関する送信元アドレスが真正であるという正当性標識をSMPP PDUに挿入し得る。正当性標識は、送信元アドレスが信頼できるか、真正であるか、そうでなければ正当であるかを示す任意の値、コード、または他のデータを含む。例えば、SMPP伝送装置202は、送信アドレスが真正であることを示すために、正当性標識としてPDUの「esm_class」フィールドの中にメッセージ・タイプを挿入し得る。
【0023】
もし、判定によって送信元アドレスが真正でないとされた場合、SMPP伝送装置202は、ステップ310において、送信元アドレスが真正でないという正当性標識をSMPP PDUに挿入し得る。例えば、SMPP伝送装置202は、送信アドレスが真正でないことを示すために、PDUの「esm_class」フィールドの中にメッセージ・タイプを挿入し得る。また、SMPP伝送装置202は、PDUの「source_addr」フィールドの中に送信元アドレスを挿入することもでき、同様にPDUの他のフィールドに適切な値を取り込むこともできる。
【0024】
ステップ312において、SMPP伝送装置202は、適切な正当性標識を用いて、SMPP送受信装置204へSMPP PDUを伝送し得る。図3において示される別の選択肢は、もし送信元アドレスが真正でなければ、SMPP伝送装置202がそのSMSメッセージを破棄または拒否できることである(ステップ314参照)。
【0025】
方法300に対する1つの代替案において、もしSMPP伝送装置202が送信元アドレスは真正であると判定できなければ(ステップ306参照)、SMPP伝送装置202は、次に、送信元アドレスが偽物であると「疑われる」か否かを判定し得る。図4は、例示的実施形態におけるSMPP伝送装置202内のSMSメッセージを検査する代替の方法400を示すフローチャートである。方法400のフローは、ステップ306の判定が実施されるまでは方法300と同じである。もし、ステップ306における判定によって送信元アドレスが真正でないとされた場合、ステップ402において、SMPP伝送装置202は、そのSMSメッセージに関する送信元アドレスが偽物であると「疑われる」かをさらに判定することができる。送信元アドレスが偽物であると疑われるか否かの判定は、やはりSMPP伝送装置202における1つまたは複数の一連の規則を処理することにより実施され得る。もし、判定によって送信元アドレスが偽物であると疑われないとされた場合、ステップ404において、SMPP伝送装置202は、その送信元アドレスが偽物であると疑われないという正当性標識をSMPP PDUに挿入し得る。例えば、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが偽物であると疑われないこと示すために、PDUの「esm_class」フィールドの中にメッセージ・タイプを挿入し得る。もし、判定によって送信元アドレスが偽物であると疑われるとされた場合、ステップ406において、SMPP伝送装置202は、その送信元アドレスが偽物であると疑われるという正当性標識をSMPP PDUに挿入し得る。例えば、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが偽物であると疑われること示すために、PDUの「esm_class」フィールドの中にメッセージ・タイプを挿入し得る。次に、SMPP伝送装置202は、ステップ312において、適切な正当性標識を用いて、SMPP送受信装置204へSMPP PDUを送信し得る。図4において示される別の選択肢は、もし送信元アドレスが真正でないかまたは偽物であると疑われるときは、SMPP伝送装置202は、そのSMSメッセージを破棄または拒否できることである(ステップ314参照)。
【0026】
SMPP PDUに適切な正当性標識を提供するために、これらの実施形態において、SMPP PDUが強化される。例えば、1つの強化は、必須として「system_type」フィールドを設定することであってもよい(現在のSMPP仕様はオプションとして規定)。「system_type」フィールドは、ESME、SMSC、ICGW、電子メール/IMゲートウェーなどのような、SMPP伝送装置タイプを示す。したがって、SMPP伝送装置202は、SMPP送受信装置204へ送信する前に、PDUの「system_type」フィールドの中に適切な値を挿入し得る。
【0027】
別な強化は、SMPP伝送装置202によりSMSメッセージが受信されたプロトコルを示す、「protocol_id」フィールドの中に適切な値を設定することであってもよい。幾つかの例示的プロトコルは、簡易メール転送プロトコル(SMTP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル(SOAP)などである。したがって、SMPP伝送装置202は、SMPP送受信装置204へ送信する前に、PDUの「protocol_id」フィールドの中に適切な値を挿入し得る。
【0028】
別な強化は、送信元アドレスが真正である(信頼できる)、真正でない、偽物であると疑われる、偽物であると疑われないなどを示す「esm_class」フィールドの中に適切なメッセージ・タイプを設定することであってもよい。この強化は、「esm_class」フィールドがPDUにおいて正当性標識として使用され得るということで、図3で先に記述された。
【0029】
別な強化は、適切な番号タイプ(ton)を「source_addr_ton」フィールドに設定することであってもよい。例えば、「source_addr_ton」フィールドが偽造国番号を示す1001に設定され得ること、「source_addr_ton」フィールドが偽造国際番号を示す1010に設定され得ること、「source_addr_ton」フィールドが信頼できるアドレスを得られないことを示す1100に設定され得ること、などである。
【0030】
別な強化は、「source_subaddress」フィールドを追加することであってもよい。「source_subaddress」フィールドは、SMSメッセージを転送するために使用されるトランスポート層の中などのような、SMSメッセージの送信元アドレス・フィールド以外のどこからか得られるアドレスを含む。例えば、「630−555−4567」の送信元アドレスを有するSMSメッセージは、トランスポート層(例えば、TCP/IP)に基づいて識別される「135.88.21.9」のIPアドレスを有するアプリケーションから送信され得る。
【0031】
SMPP伝送装置202は、SMSメッセージの送信元アドレスが真正であるか、偽物であると疑われるかなどを判定するために各種の規則を使用し得る。送信元アドレスの真正性を判定するためにSMPP伝送装置202により使用されるある一連の規則は、信頼できるアドレスのホワイト・リストまたはブラック・リストであり得る。ホワイト・リストは、信頼できる、MDN、IPアドレス、スイッチ・ポイント・コード、完全修飾ドメイン名(FQDN)、ドメイン範囲、IP範囲、オペレーター名などを提供することができる。ブラック・リストは、信頼できない、MDN、IPアドレスなどを提供することができる。この一連の規則に従って、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージを送信するために信頼できるネットワークに関して、および/またはSMSメッセージを送信することが禁じられるネットワークに関して検査する。例えば、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージに関する送信元アドレスをホワイト・リストおよび/またはブラック・リストと比較することができる。もし、送信元アドレスがホワイト・リストの中に見つかると、SMPP伝送装置202は、そのSMSメッセージに関する送信元アドレスは真正である(SMSなりすましではない)と判定することができる。SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが真正であると示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを挿入し得る。もし、SMSメッセージに関する送信元アドレスがホワイト・リストの中に見つからないまたはブラック・リストの中に見つかると、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスは真正ではない(SMSなりすまし)と判定することができる。SMPP伝送装置202は、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定されると)送信元アドレスが真正でないことを示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを挿入し得る。
【0032】
送信元アドレスが偽物であると「疑われる」かを判定するためにSMPP伝送装置202により使用される別の一連の規則は、疑わしい送信元アドレスのホワイト・リストまたはブラック・リストであり得る。ホワイト・リストは、偽物であると疑われない(しかし信頼されているわけではない)MSN、IPアドレスなどを提供することができる。ブラックトリストは、偽物であると疑われるMSN、IPアドレスなどを提供することができる。送信元アドレスが真正である(すなわち、前述の信頼できるホワイト・リストにある)保証がないときは、SMPP伝送装置202は、偽の送信元アドレスを有するSMSメッセージを送信すると「疑われる」ネットワークに関して検査する。もし、SMSメッセージに関する送信元アドレスがホワイト・リストの中に見つかると、SMPP伝送装置202は、その送信元アドレスが偽物であると疑われないと判定することができる。SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが偽物であると疑われないことを示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを挿入し得る。もし、SMSメッセージの送信元アドレスがホワイト・リストの中に見つからないまたはブラック・リストの中に見つかると、SMPP伝送装置202は、その送信元アドレスが偽物であると疑われると判定することができる。SMPP伝送装置202は、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定すると)送信元アドレスが偽物であると疑われることを示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを挿入し得る。
【0033】
SMPP伝送装置202により使用される別の一連の規則は、アプリケーションおよびプロトコル検査であり得る。この一連の規則に従って、SMPP伝送装置202は、偽の送信元アドレスを有するSMSメッセージを送信していると疑われるアプリケーション・タイプおよびプロトコルに関して検査する。一例として、もし、SMPP伝送装置202が、SMSメッセージがソーシャルネットワークに関するウェブポータルなどのアプリケーションを起源とすると検出したとすると、SMPP伝送装置202は、その送信元アドレスは偽物であると疑われると判定する。SMPP伝送装置202は、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定すると)PDUの「protocol_id」フィールドに適切なプロトコル識別子を挿入し得る。
【0034】
SMPP伝送装置202により使用される別の一連の規則は、アプリケーション・ネットワーク検査である。この一連の規則に従って、SMPP伝送装置202は、SMSメッセージを起動するアプリケーションおよびポータルが送信者のホーム・ネットワークからのものかを検査する。もし、アプリケーションがホーム・ネットワークではなく、フォーリン・ネットワークからであると識別されると、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが偽物であると疑われると判定し得る。SMPP伝送装置202は、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定すると)送信元アドレスが偽物であると疑われることを示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを挿入し得る。
【0035】
SMPP伝送装置202により使用される別の一連の規則は、送信者ネットワーク検査であり得る。この一連の規則に従って、SMPP伝送装置202は、送信者がSMPP伝送装置202のホーム・ネットワークに属するかを検査する。もし、送信者がSMPP伝送装置202のホーム・ネットワークに属している場合、SMPP伝送装置202は、PDUの「source_addr_ton」フィールドに適切な値を設定し得る。もし、送信者がSMPP伝送装置202のホーム・ネットワークに属しない場合、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定すると)SMPP伝送装置202は、PDUの「source_addr_ton」フィールドに適切な値を設定し得る。
【0036】
SMPP伝送装置202により使用される別の一連の規則は、ネットワーク通信量しきい値検査(または通信量積算規則)であり得る。この一連の規則に従って、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスから受信したSMSメッセージ数に関するカウンターを保持する。特定の送信元アドレスから受信したSMSメッセージ数が所与の時限内で量的しきい値を超えると、SMPP伝送装置202は、送信元アドレスが偽物であると疑われると判定し得る。SMPP伝送装置202は、(もし、PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると決定すると)送信元アドレスが偽物であると疑われることを示すために、PDUの「esm_class」フィールドに適切なメッセージ・タイプを追加し得る。また、SMPP伝送装置202は、特定の送信元アドレスに関する量的しきい値を超えるときはSMSメッセージを破棄または拒否し得る。
【0037】
もし、SMPP伝送装置202がSMPP PDUをSMPP送受信装置204へ送信すると、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージを宛先へ配信するか否かを判定するためにSMSメッセージにおいて第2層の検査を実施し得る。図5は、例示的実施形態におけるSMPP送受信装置204内でSMSメッセージを検査する方法500を示すフローチャートである。方法500の各ステップは、図2におけるSMPPシステム200を参照して記述される。
【0038】
ステップ502において、SMPP送受信装置204は、SMPP伝送装置202からSMSメッセージを含むSMPP PDUを受信する。ステップ504において、SMPP送受信装置204は、SMPP伝送装置202により挿入された正当性標識を識別するためにSMPP PDUを解析する。SMPP送受信装置204は、正当性標識を識別するために、「esm_class」フィールド、「source_addr」フィールド、「source_addr_ton」フィールド、「source_subaddress」フィールドなどを解析し得る。正当性標識は、SMSメッセージに関する送信元アドレスが、真正である、真正でない、偽物であると疑われる、偽物であると疑われないかなどを示し得る。ステップ506において、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージ関する送信元アドレスが真正であるかを判定するために正当性標識を処理する。もし、SMSメッセージ関する送信元アドレスが真正でなければ、SMPP送受信装置204は、送信先へSMSメッセージを配信し得る。
【0039】
もし、SMSメッセージ関する送信元アドレスが真正でなければ、SMPP送受信装置204は、ステップ508において、たとえ送信元アドレスが真正でなくても、宛先へSMSメッセージを配信するかを判定する。次に、SMPP送受信装置204は、ステップ510において、SMSメッセージを配信するか、または、ステップ508における判定に基づいてステップ512において、SMSメッセージを破棄もしくは拒否する。
【0040】
SMPP送受信装置204は、たとえ送信元アドレスが真正でなくても、宛先へSMSメッセージを配信するかを判定するために(ステップ508参照)以下の一連の規則の1つまたは複数を適用することができる。SMSメッセージを配信するか否かを判定するためにSMPP送受信装置204により使用されるある一連の規則は、アドレスのホワイト・リストまたはブラック・リストであり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、「source_addr」フィールドからの送信元アドレスに加えたアドレスであるSMPP PDUの「source_subaddress」フィールドに挿入されたアドレスを検査する。例えば、「630−555−4567」の送信元アドレスを有するSMSメッセージは、「135.88.21.9」のIPアドレスを有するアプリケーションから送信され得る。SMPP伝送装置202は、「source_address」フィールドに「630−555−4567」を挿入し、「source_subaddress」フィールドに「135.88.21.9」を挿入する。SMPP送受信装置204は、ホワイト・リストおよび/またはブラック・リストと対照して「source_subaddress」フィールドの中のアドレスを検査する。もし、アドレスがホワイト・リストの中に含まれていると、SMPP送受信装置204は、宛先へSMSメッセージを配信することができる。もし、アドレスがブラック・リストの中に含まれていると、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージを破棄または拒否することができる。
【0041】
SMPP送受信装置204により使用される別の一連の規則は、疑わしい送信元アドレスのホワイト・リストまたはブラック・リストであり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、SMPP PDUの「source_addr」フィールドの中の送信元アドレスを検査する。もし、送信元アドレスがホワイト・リストの中に含まれていると、SMPP送受信装置204は、宛先へSMSメッセージを配信することができる。もし、送信元アドレスがブラック・リストの中に含まれていると、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージを破棄または拒否することができる。
【0042】
SMPP送受信装置204により使用される別の一連の規則は、伝送装置タイプ検査であり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、ESME、SMSC、ICGW、電子メール/IMゲートウェーなどのような、SMSメッセージに関する伝送装置タイプを識別するために、SMPP PDUの「system_id」および/または「system_type」フィールドを検査する。次に、SMPP送受信装置204は、たとえ送信元アドレスが偽物であると疑われても(すなわち、真正でない)、宛先へSMSメッセージを配信することが許される伝送装置タイプを規定する規準を処理する。
【0043】
SMPP送受信装置204により使用される別の一連の規則は、送信元アプリケーションおよびプロトコル検査であり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、たとえ送信元アドレスが偽物であると疑われても、宛先へSMSメッセージを配信するかを判定するために、SMPP PDUにおいて「system_type」および/または「protocol_id」フィールドを検査する。
【0044】
SMPP送受信装置204により使用される別の一連の規則は、宛先ネットワーク検査であり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、SMPP PDUにおいて「宛先アドレス」内に示される宛先が、SMPP送受信装置204のホーム・ネットワークに属するかを検査する。もし、それらが同じネットワークに属すれば、SMPP送受信装置204は、たとえ送信元アドレスが偽物であると疑われても、そのSMSメッセージを配信し得る。もし、それらが異なるネットワークに属すれば、SMPP送受信装置204は、そのSMSメッセージを拒否し得る。
【0045】
SMPP送受信装置204により使用される別の一連の規則は、ネットワーク通信量しきい値検査(または通信量積算規則)であり得る。この一連の規則に従って、SMPP送受信装置204は、送信元アドレスから受信したSMSメッセージ数に関するカウンターを保持する。特定の送信元アドレスから受信したSMSメッセージ数が所与の時限内で量的しきい値を超えると、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージを拒否し得る。特定の送信元アドレスから受信したSMSメッセージ数が所与の時限内で量的しきい値を超えなければ、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージを宛先へ配信し得る。
【0046】
SMPP伝送装置202およびSMPP送受信装置204は両方ともSMSメッセージの送信元アドレスの正当性を確認する働きをするので、SMSなりすましの発生は、都合よく低減される。SMPP伝送装置202は、一連の規則に基づいて送信元アドレスにおいて第1層の検査を実施し、送信元アドレスが、真正である、真正でない、偽物であると疑われる、および/または偽物であると疑われないかの正当性標識を提供する。次に、SMPP送受信装置204は、SMSメッセージをその宛先へ配信するか否かを判定する一連の規則に基づいて送信元アドレスにおいて第2層の検査を実施する。この二元検査は、移動通信ネットワークにおけるような、SMSなりすましの影響を効率的に低減する。
【0047】
図において示されたまたは本明細書で記述された様々な要素のいずれも、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせとして実現され得る。例えば、ある要素は、専用のハードウェアとして実現され得る。専用のハードウェア要素は、「プロセッサー」、「制御装置」、または類似の用語で呼ばれ得る。プロセッサーにより提供される場合、その機能は、単一の専用プロセッサーにより、単一の共有プロセッサーにより、または、その幾つかが共有され得る複数の個別プロセッサーにより提供され得る。さらに、用語「プロセッサー」または「制御装置」の明示的使用は、ソフトウェアを実行する能力のあるハードウェアを排他的に表していると解釈されるべきではなく、限定無しに、デジタル信号プロセッサー(DSP)ハードウェア、ネットワーク・プロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)または他の回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー(FPGA)、ソフトウェアを格納するための読み取り専用メモリー(ROM)、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、非揮発性記憶装置、論理回路、または他の物理的ハードウェア構成要素またはモジュールを非明示的に含み得る。
【0048】
また、ある要素は、要素の機能を実施するためにプロセッサーまたはコンピューターにより実行可能な命令として実現され得る。命令の幾つかの例は、ソフトウェア、プログラム・コード、およびファームウェアである。命令は、プロセッサーにより実行される場合には、このプロセッサーに指示して要素の機能を実施するように操作可能である。命令は、プロセッサーにより読み取り可能な格納装置に格納され得る。格納装置の幾つかの例は、デジタルまたは固体素子メモリー、磁気ディスクおよび磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハード・ドライブ、または光学的に読み取り可能なデータ記憶媒体である。
【0049】
本明細書では特定の実施形態を記述してきたが、本発明の範囲は、それらの特定の実施形態に限定されない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物により定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショート・メッセージング・サービス(SMS)メッセージを識別するように動作するショート・メッセージング・ピアツーピア(SMPP)伝送装置(202)を備えたシステム(200)において、
前記SMPP伝送装置(202)が、前記SMSメッセージに関する送信元アドレスを識別し、前記送信元アドレスが真正であるかを判定するように動作し、
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)がさらに、SMPPパケット・データ・ユニット(PDU)をSMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記SMSメッセージと共に、前記送信元アドレスが真正でないという正当性標識を前記SMPP PDUに挿入するように動作することを特徴とする、システム(200)。
【請求項2】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正であるとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)がさらに、前記SMPP PDUを前記SMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記送信元アドレスが真正であるという正当性標識を前記SMPP PDUに挿入するように動作する、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項3】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)がさらに、前記送信元アドレスが偽物であると疑われるかを判定するように動作し、
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが偽物であると疑われるとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)がさらに、前記SMPP PDUを前記SMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記送信元アドレスが偽物であると疑われるという正当性標識を前記SMPP PDUに挿入するように動作する、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項4】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)がさらに、前記SMSメッセージを拒否するように動作する、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項5】
前記SMPP送受信装置(204)が前記SMPP伝送装置(202)から前記SMSメッセージを含む前記SMPP PDUを受信し、前記SMPP伝送装置(202)により挿入された前記正当性標識を識別するために前記SMPP PDUを解析するように動作し、
もし、前記SMPP PDUにおける前記正当性標識が前記SMSメッセージに関する前記送信元アドレスが真正でないことを示す場合、前記SMPP送受信装置(204)がさらに、前記SMSメッセージを宛先へ配信すべきかを判定するように動作する、請求項1に記載のシステム(200)。
【請求項6】
ショート・メッセージング・ピアツーピア(SMPP)伝送装置(202)内でショート・メッセージング・サービス(SMS)メッセージを識別するステップを含む方法において、
前記SMPP伝送装置(202)において前記SMSメッセージに関する送信元アドレスを識別するステップと、
前記SMPP伝送装置(202)において前記送信元アドレスが真正であるかを判定するステップと、
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、SMPPパケット・データ・ユニット(PDU)を前記SMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記SMSメッセージと共に、前記送信元アドレスが真正でないという正当性標識を前記SMPP PDUに挿入するステップとを特徴とする、方法。
【請求項7】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正であるとされた場合、前記SMPP PDUを前記SMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記送信元アドレスが真正であるという正当性標識をSMPP PDUに挿入するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)において、前記送信元アドレスが偽物であると疑われるかを判定するステップと、
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが偽物であると疑われるとされた場合、前記SMPP PDUを前記SMPP送受信装置(204)へ伝送する前に、前記送信元アドレスが偽物であると疑われるという正当性標識を前記SMPP PDUに挿入するステップとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
もし、前記判定によって前記送信元アドレスが真正でないとされた場合、前記SMPP伝送装置(202)において前記SMSメッセージを拒否するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記SMPP送受信装置(204)において前記SMPP伝送装置(202)から前記SMSメッセージを含むSMPP PDUを受信するステップと、
SMPP伝送装置(202)により挿入された前記正当性標識を識別するために前記SMPP送受信装置(204)において前記SMPP PDUを解析するステップと、
もし、前記SMPP PDUにおける前記正当性標識が前記SMSメッセージに関する前記送信元アドレスが真正でないことを示す場合、前記SMSメッセージを宛先へ配信すべきかを前記SMPP送受信装置(204)において判定するステップとをさらに含む、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−516898(P2013−516898A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548020(P2012−548020)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/060669
【国際公開番号】WO2011/084560
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.SMPP
3.SMSC
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】