説明

TGF−β受容体キナーゼモジュレーターとしてのアルコキシ−チエノピリミジン

式(I)(式中、RおよびRは、請求項1に記載されている意味を有する)の新規アルコキシ−チエノピリミジン誘導体は、TGF−β受容体Iキナーゼの阻害剤であり、とりわけ、腫瘍を治療するために用いることができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物および/または生理学的に許容されるそれらの塩
【化1】

(式中、
は、6〜10個のC原子を有する単環式もしくは二環式のカルボアリールまたは2〜9個のC原子および1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式もしくは二環式のヘテロアリールを表し、それらの各々は、Hal、CNおよび/またはAにより一置換されていてよく、
は、H、A、Cyc、−Alk−Cyc、QまたはHetを表し、
Qは、1〜10個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを表し、少なくとも1個のH原子は、Hal、CN、NH、NHA、NAA、−CO−NH、−CO−NHA、−CO−NAA、OH、OA、−OAlk−OH、−OAlk−OA、−OAlk−NAA、−CHOH−Alk−OH、Het、−OAlk−Het、Ar、−OAlk−Arの群から選択される少なくとも1個の置換基により置き換えられており、かつ/または1もしくは2個の隣接したCH基は、−CH=CH−および/または−C≡C−基により互いに独立して置き換えられており、
Aは、1〜10個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを表し、1〜7個のH原子は、Halにより置き換えられていてよく、
Cycは、3〜7個のC原子を有するシクロアルキルを表し、1〜4個のH原子は、A、Hal、OH、−Alk−OHおよび/またはOAにより互いに独立して置き換えられていてよく、
Alkは、1〜6個のC原子を有するアルキレン、アルケニルまたはアルキニルを表し、1〜4個のH原子は、Halおよび/またはCNにより互いに独立して置き換えられていてよく、
Hetは、2〜9個のC原子および1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する飽和、不飽和もしくは芳香族の単環式もしくは二環式のヘテロ環を表し、Hal、A、OH、OA、−Alk−OH、−Alk−OA、−Alk−Het、−Alk−NAA、SOA、=O(カルボニル酸素)の群から選択される少なくとも1個の置換基により一置換、二置換または三置換されていてよく、
Arは、6〜10個のC原子を有する飽和、不飽和もしくは芳香族の単環式もしくは二環式の炭素環を表し、Hal、A、OH、OA、−Alk−OH、−Alk−OA、−Alk−Het、−Alk−NAA、−OAlk−Het、SONH、SONHA、SONAAの群から選択される少なくとも1個の置換基により一置換、二置換または三置換されていてよく、
Hetは、2〜6個のC原子および1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有する置換されていない、飽和または芳香族の単環式ヘテロ環を表し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを表す)。
【請求項2】
が、フェニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、ピリジル、イミダゾ[1,2a]ピリジル、ピラジニル、ピラゾリル、キノリルまたはイソキノリルを表し、各々が、Cl、Br、F、Aおよび/またはトリフルオロメチルにより一置換されていてよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、A、Alk−CycまたはQを表す、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
Qが、1〜4個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを表し、
1または2個のH原子が、Hal、CN、−CO−NH、OH、OA、Het、Arの群から選択される1または2個の置換基により互いに独立して置き換えられており、かつ/または1個のCH基が、−CH=CH−基により置き換えられている、請求項1から3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
Alkが、1〜6個のC原子を有するアルキレンを表す、請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
Hetが、モルホリニル、ピロリドニル、ピリダジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリジニル、ピリジルまたはピリミジニルを表し、各々が、Hal、A、−Alk−OH、−Alk−Het、=Oの群から選択される1個の置換基により一置換されていてよい、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
Arが、フェニルを表し、Hal、A、OH、OA、−OAlk−Hetにより一置換されていてよい、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
Hetが、1〜2個のNおよび/またはO原子を有する飽和の単環式ヘテロ環を表す、請求項1から7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
2−アリルオキシ−5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.3);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−シクロプロピルメトキシ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.4);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−メトキシ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.6);
5−アミノ−2−メトキシ−4−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.19);
5−アミノ−4−(5−メチル−フラン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.24);
5−アミノ−2−メトキシ−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.25);
5−アミノ−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.26);
5−アミノ−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−2−(2−ピラゾール−1−イル−エトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.27);
5−アミノ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルメトキシ)−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.28);
5−アミノ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルメトキシ)−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.33);
5−アミノ−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメトキシ)−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.40);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(3−ピラゾール−1−イル−プロポキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.41);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(2−ピラゾール−1−イル−エトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.42);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.44);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.45);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.46);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.47);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.48);
5−アミノ−4−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−2−(3−ピラゾール−1−イル−プロポキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.49);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[2−(4−メチル−チアゾール−5−イル)−エトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.51);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[2−(3−オキソ−モルホリン−4−イル)−エトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.55);
5−アミノ−2−カルバモイルメトキシ−4−(3−クロロ−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.56);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−エトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.57);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−((Z)−4−ヒドロキシ−ブタ−2−エニルオキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.58);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(4−ヒドロキシ−ブタ−2−イニルオキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.59);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−((1S,2S)−2−ヒドロキシメチル−シクロプロピルメトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.60);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(3,4−ジヒドロキシ−ブトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.62);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−((E)−4−ヒドロキシ−ブタ−2−エニルオキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.71);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−(2−シアノ−エトキシ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.72);
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−3−イルメトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.74);および
5−アミノ−4−(3−クロロ−フェニル)−2−[4−(2,5−ジオキソ−イミダゾリジン−4−イル)−ブトキシ]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸アミド(no.78)
の群から選択される、請求項1から8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
式(I)の化合物を製造する方法であって、
(a)2−クロロ−アセトアミドを、式(VI)
【化2】

(式中、RおよびRは、請求項1に記載されている意味を有する)の化合物と反応させて、式(I)
【化3】

(式中、RおよびRは、請求項1に記載されている意味を有する)の化合物を得るステップ、
および/または
(b)式(I)の化合物の塩基または酸をその塩に変換するステップを含む方法。
【請求項11】
式(I)の化合物を製造する方法であって、
(a)式(V)
−OH (V)
(式中、Rは、請求項1に記載されている意味を有する)の化合物を、
式(XI)
【化4】

(式中、Rは、請求項1に記載されている意味を有する)の化合物と反応させて、
式(I)
【化5】

(式中、RおよびRは、請求項1に記載されている意味を有する)の化合物を得るステップ、
および/または
(b)式(I)の化合物の塩基または酸をその塩に変換するステップを含む方法。
【請求項12】
キナーゼ、好ましくは、TGF−β受容体キナーゼを阻害するための請求項1から9のいずれかに記載の化合物および/または生理学的に許容されるそれらの塩の使用。
【請求項13】
請求項1から9の一項に記載の少なくとも1つの化合物および/または生理学的に許容されるそれらの塩を含む医薬品。
【請求項14】
活性成分として有効量の請求項1から9のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物および/または生理学的に許容されるそれらの塩を、薬学的に忍容される補助剤と一緒に、場合により、好ましくは(1)エストロゲン受容体モジュレーター、(2)アンドロゲン受容体モジュレーター、(3)レチノイド受容体モジュレーター、(4)細胞傷害性薬剤、(5)抗増殖薬、(6)プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、(7)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、(8)HIVプロテアーゼ阻害剤、(9)逆転写酵素阻害剤および(10)さらなる血管形成阻害剤の群から選択される、少なくとも別の活性成分と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項15】
癌、腫瘍成長、転移性成長、線維症、再狭窄、HIV感染、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症および創傷治癒障害の群から選択される疾患の予防的もしくは治療的処置および/またはモニタリングにおいて使用するための請求項1から9のいずれかに記載の化合物および/または生理学的に許容されるそれらの塩。

【公表番号】特表2012−530731(P2012−530731A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516537(P2012−516537)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003232
【国際公開番号】WO2010/149257
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】