説明

USB電源回路

【課題】USBデバイスの故障等による過電流が生じた場合でも発火等の事故を防止できるUSB電源回路において、過電流検出の閾値変更に伴う設計コストを低減することができるUSB電源回路を提供する。
【解決手段】定電圧出力電源回路と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して前記定電圧出力電源回路の電圧出力ラインと接続されるバスパワーラインと、前記バスパワーラインと接続されるVBUS端子を有するUSBコネクタと、を備えたUSB電源回路において、前記バスパワーラインとグランド間で直列に複数接続される分圧抵抗と、前記スイッチング素子がオンの状態で、前記分圧抵抗のうち2つの分圧抵抗間の電圧を監視し、前記電圧が第1の閾値以下となったことを検出すると、前記スイッチング素子をオフにさせるコントロールマイコンと、を備えた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USB(Universal Serial Bus)デバイスに電源を供給するための電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、USBメモリ等のUSBデバイスを接続可能な様々な機器が登場している。このような機器には、USBデバイスに電源を供給するための電源回路(以下、USB電源回路)が備えられている。
【0003】
USB電源回路の一例として、特許文献1には、USBコネクタを介してUSBデバイスが接続されたことを検出すると、USB電源回路からUSBデバイスへ流れる電流を一定時間、一定の電流値以下に制限するよう制御し、突入電流を防止するUSB電源回路が開示されている。
【0004】
しかし、上記特許文献1のUSB電源回路では、USBデバイスの故障等によりUSB電源回路のバスパワーのラインに過電流が流れた場合に、この過電流を検出することはできず、発火等の事故が発生する恐れがある。
【0005】
そこで、従来、図3に示す構成のUSB電源回路が存在する。
【0006】
図3に示す従来のUSB電源回路は、定電圧出力電源回路であるスイッチング電源回路1と、トランジスタ2と、駆動回路3と、コンデンサ4と、ツェナーダイオード5と、ダイオード6と、プルアップ抵抗7と、ハイサイドスイッチIC8と、USBコネクタ9と、コントロールマイコン10と、サブマイコン11とを備えている。
【0007】
図3におけるスイッチング電源回路1の構成は、電圧出力部付近の構成のみを示す。スイッチング電源回路1は、一般的に知られているように、全波整流回路、平滑コンデンサ、スイッチング素子、フィードバック回路、制御回路(いずれも不図示)に加え、トランス1a、ダイオード1b、コンデンサ1cを有している。トランス1aの二次巻線1dに発生する電圧は、ダイオード1bで整流され、コンデンサ1cで平滑化され、スイッチング電源回路1の出力電圧(5V)となる。
【0008】
スイッチング電源回路1の電圧出力ラインは、トランジスタ2のコレクタに接続される。また、トランジスタ2のベースは、駆動回路3、並びにコンデンサ4の一端、ツェナーダイオード5のカソードに接続される。コンデンサ4の他端およびツェナーダイオード5のアノードは接地される。駆動回路3は、トランジスタ2のオンオフを制御する。また、コンデンサ4およびツェナーダイオード5は、トランジスタ2のベース電流を調整する。
【0009】
トランジスタ2のエミッタは、ダイオード6のカソードに接続される。ダイオード6のアノードは、プルアップ抵抗7の一端およびサブマイコン11に接続される。プルアップ抵抗7の他端は、プルアップ電源Vccに接続される。
【0010】
ハイサイドスイッチIC8は、電源入力端子Tin、パワースイッチ出力端子Tout、パワースイッチイネーブル入力端子Ten並びに過電流通知出力端子Tocの各端子と、MOSFET8aと、低電圧ロックアウト回路8bと、チャージポンプ回路8cと、過電流検出回路8dと、ゲートロジック回路8eと、サーマルシャットダウン回路8fと、NMOS8gと、を有している。
【0011】
電源入力端子Tinは、トランジスタ2のエミッタ、低電圧ロックアウト回路8bおよびMOSFET8aのドレインに接続される。MOSFET8aのソースはパワースイッチ出力端子Toutを介してバスパワーラインBPの一端に接続され、MOSFET8aのゲートはチャージポンプ回路8cに接続される。
【0012】
ゲートロジック回路8eは、MOSFET8aのゲート電圧を制御するための制御信号をチャージポンプ回路8cに出力する。チャージポンプ回路8cは、ゲートロジック回路8eから入力された制御信号の電圧を昇圧して、昇圧した電圧をMOSFET8aのゲートに印加する。
【0013】
ゲートロジック回路8eは、パワースイッチイネーブル入力端子Tenを介してコントロールマイコン10からイネーブル信号ENを受信し、受信したイネーブル信号ENのレベルに応じてMOSFET8aをオンオフさせる。
【0014】
過電流検出回路8dは、バスパワーラインBPに流れる過電流を検出可能であり、過電流を検出した場合、ゲートロジック回路8eに検出を通知し、ゲートロジック回路8eはMOSFET8aの出力電流を制限する。
【0015】
低電圧ロックアウト回路8bは、電源入力端子Tinの電圧低下を検出すると、ゲートロジック回路8eに検出を通知し、ゲートロジック回路8eはMOSFET8aをオフにさせる。
【0016】
サーマルシャットダウン回路8fは、過電流制限状態が続きチップの温度が所定温度を超えたことを検出すると、ゲートロジック回路8eに検出を通知し、ゲートロジック回路8eはMOSFET8aをオフにさせる。
【0017】
ゲートロジック回路8eは、NMOS8gのゲートに接続される。NMOS8gのドレインは、過電流通知出力端子Tocに接続され、NMOS8gのソースは、接地される。
【0018】
ゲートロジック回路8eは、過電流検出回路8dまたはサーマルシャットダウン回路8fから検出通知を受けると、NMOS8gを介して過電流通知信号OCにより過電流をコントロールマイコン10に通知する。
【0019】
USBコネクタ9は、USBデバイス(不図示)を接続可能であり、電源用のVBUS端子Tvb、データ通信用のD+端子TdpおよびD−端子Tdm、接地用のGND端子Tgdを有する。
【0020】
VBUS端子TvbはバスパワーラインBPの一端に接続され、VBUS端子Tvbを介してUSBデバイスに電源が供給される。D+端子TdpおよびD−端子Tdmはコントロールマイコン10に接続され、コントロールマイコン10とUSBデバイスは、D+端子TdpおよびD−端子Tdmを介して双方向通信を行う。
【0021】
このような構成のUSB電源回路を備えた機器(テレビ等)の電源がオンにされると、駆動回路3は、通電信号を受けてトランジスタ2をオンとする。また、コントロールマイコン10は、ゲートロジック回路8eにHighレベルのイネーブル信号ENを出力し、ゲートロジック回路8eはMOSFET8aをオンにする。これにより、バスパワーラインBPを介してUSBデバイスに電源が供給される。
【0022】
このような状態で、USBデバイスの故障等によりバスパワーラインBPに過電流が流れた場合、過電流検出回路8dが過電流を検出し、ゲートロジック回路8eに検出を通知し、ゲートロジック回路8eがMOSFET8aの出力電流を制限する。これにより、過電流が制限され、発火等の事故を防止できる。
【0023】
また、正常にUSBデバイスに電源が供給されている状態では、ダイオード6のカソード側の電圧よりも、プルアップ電源Vccとプルアップ抵抗7によるダイオード6のアノード側の電圧のほうが小さいので、ダイオード6に電流は流れない。しかし、コンデンサ1cがショートした等の不具合が生じた場合、ダイオード6のカソード側の電圧のほうがダイオード6のアノード側の電圧より小さくなるので、ダイオード6に電流が流れ、ダイオード6のアノード側の電圧が低下する。そして、サブマイコン11が、ショート検出信号SDの電圧低下を検出すると、サブマイコン11がコントロールマイコン10に通知し、コントロールマイコン10がLowレベルのイネーブル信号ENをゲートロジック回路8eに出力し、ゲートロジック回路8eがMOSFET8aをオフにする。これにより、USB電源回路側におけるショートによるUSBデバイスへの悪影響を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開2005−184904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
しかし、上記従来のUSB電源回路では、過電流検出の閾値はハイサイドスイッチICによって決められており、閾値を設計変更することは即ち、ハイサイドスイッチICの選定を再度行うことであり、設計コストが上昇していた。
【0026】
上記問題点を鑑みて、本発明は、USBデバイスの故障等による過電流が生じた場合でも発火等の事故を防止できるUSB電源回路において、過電流検出の閾値変更に伴う設計コストを低減することができるUSB電源回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記目的を達成するために本発明のUSB電源回路は、定電圧出力電源回路と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して前記定電圧出力電源回路の電圧出力ラインと接続されるバスパワーラインと、前記バスパワーラインと接続されるVBUS端子を有するUSBコネクタと、を備えたUSB電源回路において、
前記バスパワーラインとグランド間で直列に複数接続される分圧抵抗と、
前記スイッチング素子がオンの状態で、前記分圧抵抗のうち2つの分圧抵抗間の電圧を監視し、前記電圧が第1の閾値以下となったことを検出すると、前記スイッチング素子をオフにさせるコントロールマイコンと、を備えた構成とした。
【0028】
このような構成によれば、USBコネクタに接続したUSBデバイスの故障等でバスパワーラインに過電流が流れた場合、バスパワーラインの電圧が低下し、コントロールマイコンは分圧抵抗間の電圧が第1の閾値以下となったことを検出し、スイッチング素子をオフとするので、過電流が流れなくなり発火等の事故を防止できる。
【0029】
また、過電流とみなす電流値の閾値を設計変更する場合は、分圧抵抗の分圧比と、コントロールマイコンのソフトウェアの少なくとも一方を変更するだけでよいので、設計コストを低減できる。
【0030】
また、上記構成において、前記分圧抵抗は2個である構成にしてもよい。
【0031】
このような構成によれば、従来のハイサイドスイッチICを用いる場合に比べ、2個の分圧抵抗で済み、コストメリットが大きい。
【0032】
また、上記いずれかの構成において、前記コントロールマイコンは、前記電圧が前記第1の閾値よりも高い第2の閾値以上となったことを検出した場合も、前記スイッチング素子をオフにさせる構成としてもよい。
【0033】
このような構成によれば、USBデバイスの故障等でバスパワーラインに過電圧が印加された場合でも、コントロールマイコンは分圧抵抗間の電圧が第2の閾値以上となったことを検出し、スイッチング素子をオフとするので、USBデバイスからUSB電源回路側への悪影響を抑えることができる。
【0034】
また、上記いずれかの構成のUSB電源回路は例えば、映像音声機器に設けることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明のUSB電源回路によれば、USBデバイスの故障等による過電流が生じた場合でも発火等の事故を防止できるUSB電源回路において、過電流検出の閾値変更に伴う設計コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るUSB電源回路の一構成例を示す図である。
【図2】本発明に係るUSB電源回路の異常監視動作に関するフローチャートである。
【図3】従来のUSB電源回路の一構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1に、本発明に係るUSB電源回路の一構成例を示す。上述した図3に示す従来のUSB電源回路と同一の構成については同一の符号を付して、従来のUSB電源回路との差異について特に説明する。
【0038】
本発明に係るUSB電源回路では、従来のUSB電源回路(図3)におけるハイサイドスイッチIC8や、USB電源回路側におけるショートを検出するための構成(ダイオード6、プルアップ抵抗7、プルアップ電源Vcc、サブマイコン11)を除いている。
【0039】
本発明に係るUSB電源回路においては、トランジスタ2のエミッタが直接バスパワーラインBPの一端に接続され、バスパワーラインBPの他端がUSBコネクタ9のVBUS端子Tvbに接続される。
【0040】
そして、バスパワーラインBPの途中に分圧抵抗R1、R2が直列にグランドに接続される。分圧抵抗R1と分圧抵抗R2の接続点にはダイオード12のカソードが接続され、ダイオード12のアノードがコントロールマイコン10に接続される。ダイオード12は、コントロールマイコン10への電流逆流を防止するために挿入され、コントロールマイコン10の破壊を防ぐ。
【0041】
また、ダイオード13のカソードが駆動回路3に接続され、ダイオード13のアノードがコントロールマイコン10に接続される。ダイオード13は、コントロールマイコン10への電流逆流を防止するために挿入され、コントロールマイコン10の破壊を防ぐ。
【0042】
このような構成の本発明に係るUSB電源回路の異常監視動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0043】
本発明に係るUSB電源回路を備える機器(テレビ等)の電源がオンとされると、図2のフローチャートが開始される。
【0044】
まず、ステップS1で、コントロールマイコン10は、Highレベルのスイッチング信号SWを駆動回路3に出力し、駆動回路3は、トランジスタ2をオンとする。これにより、スイッチング電源回路1の出力電圧が、バスパワーラインBP、VBUS端子Tvbを介して、USBコネクタ9に接続されたUSBデバイス(不図示)に供給される。
【0045】
次に、ステップS2で、コントロールマイコン10は、分圧抵抗R1と分圧抵抗R2の接続点の電圧を、異常検出信号FLとして監視を開始する。
【0046】
そして、異常検出信号FLが所定の閾値より高ければ(ステップS3のN)、コントロールマイコン10は監視を継続し、異常検出信号FLが所定の閾値以下となれば(ステップS3のY)、ステップS4に進み、コントロールマイコン10は、Lowレベルのスイッチング信号SWを駆動回路3に出力し、駆動回路3は、トランジスタ2をオフとする。これにより、USBデバイスへの電源供給が停止される。
【0047】
USBデバイスの故障等でバスパワーラインBPに過電流が流れると、バスパワーラインBPの電圧が低下する。過電流とみなす電流値の閾値をもつ電流がバスパワーラインBPを流れた場合のバスパワーラインBPの電圧を、分圧抵抗R1、R2で分圧した分圧値を上記閾値とすればよい。
【0048】
USBデバイスの故障等でバスパワーラインBPに過電流が流れた場合、コントロールマイコン10は、異常検出信号FLが閾値以下であることを検出するので、トランジスタ2がオフにされ、過電流が流れなくなるので発火等の事故を防止できる。
【0049】
また、過電流とみなす電流値の閾値を設計変更する場合でも、分圧抵抗R1、R2の分圧比と、コントロールマイコン10のソフトウェアの少なくとも一方を変更するだけでよいので、設計変更が容易であり設計コストを低減できる。また、従来のハイサイドスイッチICを用いた場合に比べて、2個の分圧抵抗で済むのでコストメリットが大きい。
【0050】
また、例えば、スイッチング電源回路1のコンデンサ1cがショートしたような場合、バスパワーラインBPの電圧が低下するので、異常検出信号FLも低下し、コントロールマイコン10が異常検出信号FLが閾値以下であることを検出するので、トランジスタ2がオフにされ、USB電源回路側におけるショートによるUSBデバイスへの悪影響を防止できる。即ち、従来のUSB電源回路(図3)のように、USB電源回路側におけるショートを検出するための構成(ダイオード6、プルアップ抵抗7、プルアップ電源Vcc、サブマイコン11)を別途必要としない。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、実施形態は本発明の趣旨の範囲内であれば様々に変更可能である。
【0052】
例えば、異常検出信号FLの閾値としては、上述した閾値(第1の閾値)に加え、第1の閾値よりも高い第2の閾値を設け、異常検出信号FLが第1の閾値以下または、第2の閾値以上となれば、トランジスタ2をオフとするようにしてもよい。
【0053】
これにより、例えば、USBデバイスがバスパワーでなく商用電源で動作する場合に、USBデバイスの故障により過電圧がバスパワーラインBPに印加された場合でも、コントロールマイコン10は異常検出信号FLが第2の閾値以上であることを検出するので、トランジスタ2がオフにされ、USBデバイスからUSB電源回路側への悪影響を抑えることができる。
【0054】
また、分圧抵抗は2つに限らず、3つ以上としてもかまわない。
【0055】
なお、本発明に係るUSB電源回路は、例えば、テレビ、DVDレコーダ、Blu−ray Diskレコーダ、DVDプレーヤ等の映像音声機器に設けることができる。
【符号の説明】
【0056】
1 スイッチング電源回路
2 トランジスタ
3 駆動回路
4 コンデンサ
5 ツェナーダイオード
6 ダイオード
7 プルアップ抵抗
8 ハイサイドスイッチIC
9 USBコネクタ
10 コントロールマイコン
11 サブマイコン
12 ダイオード
13 ダイオード
R1、R2 分圧抵抗
BP バスパワーライン
Vcc プルアップ電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定電圧出力電源回路と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して前記定電圧出力電源回路の電圧出力ラインと接続されるバスパワーラインと、前記バスパワーラインと接続されるVBUS端子を有するUSBコネクタと、を備えたUSB電源回路において、
前記バスパワーラインとグランド間で直列に複数接続される分圧抵抗と、
前記スイッチング素子がオンの状態で、前記分圧抵抗のうち2つの分圧抵抗間の電圧を監視し、前記電圧が第1の閾値以下となったことを検出すると、前記スイッチング素子をオフにさせるコントロールマイコンと、を備えたことを特徴とするUSB電源回路。
【請求項2】
前記分圧抵抗は2個であることを特徴とする請求項1に記載のUSB電源回路。
【請求項3】
前記コントロールマイコンは、前記電圧が前記第1の閾値よりも高い第2の閾値以上となったことを検出した場合も、前記スイッチング素子をオフにさせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のUSB電源回路。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のUSB電源回路を備えた映像音声機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−263730(P2010−263730A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114137(P2009−114137)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】