WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法
本発明は、WLAN位置検出及び対応する場所に基づくサービス提供のための方法に関する。WLANデータセットをモバイル機器で使用する地理単位の実際のWLAN指紋として提供することにより、ユーザは自身の位置検出を自律的に行うことができる。モバイル機器は、位置検出のためにWLAN信号を少なくとも3つのWLAN送信器から受信する。モバイル機器は、受信したWLAN信号に基づいて、WLAN送信器を自律的に識別するので、モバイル機器は、モバイル機器の実際の地理的位置を算出することができる。算出は、WLANデータセットと、少なくとも三つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号に基づいて行われる。さらに、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器のユーザにモバイル機器によって場所に基づくサービスが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出システム、及び、場所に基づくサービスの提供に関する。例えば、本発明は、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器、地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイス、及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2007年12月6日に出願された米国仮特許出願第60/992,878号の出願日の優先権を主張するものであり、本明細書は、この特許の内容を参照により包括する。
【0003】
位置測定は、ナビゲーションシステム、及び、場所に基づくサービスの主要な要素である。三次元空間における対象物及び個人の位置検出(localization)は、現在の技術において重要な機能となっている。グローバルポジショニングシステム(GPS)などの衛星を利用したシステムの第1世代の位置測定システムが提供された後、ストリートキャニオンなどの都市部のインフラをより高い解像度を提供することができる位置検出システムの開発が一層重要になってきている。GPSは、例えば、ユーザと異なる複数の衛星との間に一定の相互可視性を必要とするため、位置決定は、建造物のある地域では困難となる場合がある。さらに、GPSを利用したシステムはコストが高く、位置検出に追加のユーザのデバイスが必要となる。WLANのアクセスポイントが増加し、様々な電子デバイスでWLAN機能が実装されていることから、利用可能なWLANが極めて高度になる時代には、WLAN電波は、特に、都市地域においていたるところに存在する。さらに、更新されたユーザ自身の実際の位置に対してユーザにサービスを提供するという、場所に基づくサービスの需要が最近高まっている。既知の位置検出工程は、しばしば、伝播するWLAN信号の場の強度の算出のみに基づくので、算出処理時に考慮していなかった建造物及びその他の障害物がエラーの原因となることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、改善された場所に基づくサービス及びWLAN位置検出を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本書で記載する実施形態は、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器、地理単位のWLANデータセットの生成のための携帯計測デバイス、コンピュータプログラム要素及びコンピュータ可読媒体に関する。詳細には記載しないが、異なる実施形体の組み合わせから相乗効果を得ることができる。
【0006】
さらに、方法に関する本発明の全ての実施形態は、記載しているステップの順序で実行することができるが、これは、方法ステップの唯一必須の順序ではないことに留意されたい。方法ステップの全ての異なる順序及び組み合わせをここに記載する。
【0007】
本発明の第1の態様によると、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法が提示される。該方法は、地理単位のWLANデータセットを、モバイル機器の使用のために提供するステップと、モバイル機器によって、少なくとも3つのWLAN送信器からWLAN信号を受信するステップと、モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別するステップと、を含む。さらに、本方法は、モバイル機器によって、WLANデータセットと、少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号とに基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出するステップと、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するステップと、を含む。
【0008】
ユーザのモバイル機器における自主的及び自律的なWLAN検出及び場所に基づくサービス提供は、ウェブへのアクセス又は技術的機器を必要としない。さらに、位置情報は、モバイル機器に確保されているので、本発明の方法ユーザは、外部システムから位置検出されることはない。
【0009】
WLANデータセットを提供することは、それぞれの地理単位のWLANデータセットのファイルをモバイル機器に保存することを含むことができる。また、サーバなどの外部のWLANデータ保存システムへのアクセスも、WLANデータセットを提供する手段に含まれる。地理単位とは、WLAN送信器が配置された、村、都市、又は都市の郊外などの周囲の任意の地域でよい。WLANデータセットはまた、当該地理単位の中の全て又はいくつかの正確な地理的位置において受信可能な全てのWLANの場の強度についての、特定の時点における地理単位のWLAN指紋とみなしてもよい。したがって、WLANデータセットは、地理単位の内部で受信可能なWLAN送信器の各々について電磁場強度の分布を提供する。換言すると、WLANデータセットは、モバイル機器の実際の位置を判定するために用いるWLANのレリーフ又はプロファイルとして使用される。受信したWLAN信号は、WLANレリーフとマッチングされて、位置を特定することができる。
【0010】
さらに、モバイル機器という用語は、任意の種類のスマートフォン、携帯電話、任意の種類のPDA(personal digital assistant)、ノートブックパソコン、通常のPC、電子辞書、又は、WLAN信号を周囲環境から受信する可能性を提供する、その他の任意のハンドヘルドモバイル機器を含むことができる。
【0011】
さらに、WLAN信号という用語は、電磁場強度、及び、WLAN信号を介して送信することができる、例えば、ID、固有のネットワークアドレス、又は、送信器のIP番号などの情報を含むことができる。WLAN場を介して送信される任意の情報は、WLANデータセット、又は、WLANレリーフと照合して位置を特定するために用いることができる。WLAN送信器という用語は、これらの機能のために使用される。
【0012】
モバイル機器によるWLAN送信器の自律的な識別によって、ウェブへのアクセス又はGPSをサポートとしたシステム、又は、位置検出及び場所に基づくサービスを提供するために必要なその他の種類のデータベースへの接続は存在しない。したがって、WLAN位置検出のための方法は、全ての利用可能なWLANネットワーク又はWLAN送信器、商用WLANホットスポット、及び、私用WLAN送信器を使用して位置検出の処理及び場所に基づくサービスの提供を行うと考えることができる。
【0013】
さらに、算出は、受信されたWLANの場の強度及び、WLAN信号の中で送信された送信器の識別情報に基づき、ユーザ要求時にユーザが存在する位置(要求位置)について、受信したWLAN信号とWLANデータセットのデータを比較して行われる。したがって、算出には3つ以上の数のWLAN送信器が必要な場合がある。しかし、いくつかのWLANインフラでは、1つだけのWLAN送信器又は2つのWLAN送信器でも、モバイル機器又は本方法が、実際の位置を特定するために十分な場合がある。
【0014】
一般的に、この算出処理では、WLANデータセットは、ユーザがその時点で移動している地理単位のWLAN指紋として使用される。WLANデータセットには、当該地理単位の内部の各々の位置において受信可能なWLAN送信器の場の強度が保存されている。サービス又は位置検出の要求時、実際に受信されたWLAN信号は、WLANデータセットのデータと比較される。換言すると、送信器の識別とともにWLAN信号を受信した後、WLANデータセットは受信したWLAN送信器の各々の場の強度分布の情報をモバイル機器に提供する。これらのデータを受信したWLANの場の強度と比較することによって、ウェブへのアクセス又は外部からの支援なく、モバイル機器自体によるユーザの実際の位置の算出が可能となる。
【0015】
算出時に、WLANデータセットから基準データを、アルゴリズムの算出のため、及び、地理単位のモデル、及び特定の構成設定パラメータとして提供してもよい。
【0016】
ユーザの実際の位置の算出後、及び、可能なサービスの要求の後、場所に基づくサービスがモバイル機器によってユーザに提供される。モバイル機器は、要求されたサービスの提供時に、算出された実際の位置を認識して利用する。提案されたサービスの選択処理は、実際の、モバイル機器により事前に決定された位置と、例えば、レストランの開店時間などの要求されたサービスの利用可能性に基づく。モバイル機器によってサービスデータセットから検索され、モバイル機器によって提案されるサービスの情報は、モバイル機器に保存されていてもよいし、外部の記憶媒体に保存されていてもよい。
【0017】
サービスデータセットは、WLANデータセットに含まれてもよいし、独立したデータセットでもよい。さらに、文書サーバが、WLANデータセット及びサービスデータセットを保存するためのWLAN位置検出の一部であってもよい。
【0018】
場所に基づくサービスを提供するという用語は、ユーザに場所に基づくサービスをディスプレイで表示すること、又は、ユーザに場所に基づくサービスの提案のハードコピーを印刷すること、場所に基づくサービスの提案に関する情報SMSを送信すること、場所に基づくサービスを、ヘッドホン又はラウドスピーカを介して音声でユーザにアナウンスすることを含んでもよい。
【0019】
実際の位置の算出時、三角測量法をアルゴリズムで、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供を実行する方法ステップで実施することができる。
【0020】
換言すると、モバイル機器とそのユーザの位置検出及び場所に基づくサービスの提供は、このWLAN位置検出に用いるために特別に設けられたわけではないWLANインフラと組み合わせて実現される。これは、WLAN位置検出を開始するためのコスト及び労力を削減することができ、ユーザに優しく、本方法又はモバイル機器の反応の迅速さ、サービス提供の快適性と速度を高めることができる。本発明の方法は、例えば、ユーザと衛星との間の相互可視性がないためのGPS又はGPRSが機能していなくても、サービスをさらに提供することができる。さらに、位置検出は、通常のWLAN通信と組み合わせてもよい。
【0021】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLANデータセットを更新するステップをさらに含む。
【0022】
このWLANデータセットを更新する機能は、提供されたWLANデータセットが1日24時間、1年365日の間、実際のデータを正確に提案することを保証することができる。第1のシナリオでは、モバイル機器は、位置検出に必要な個数を上回る送信器を受信する。いわゆる過剰な送信器は、乖離がある場合は、WLANデータセットの更新可能性についてモバイル機器によってチェックされる。この処理は、過剰ではない送信器であるWLAN送信器からの受信に基づいて位置測定又はWLAN位置検出が行われた後に行われてもよい。第2のシナリオでは、位置検出方法を使用せずにモバイル機器の位置を利用できる。この場合、装置はまた、受信したWLAN信号をその位置に対応するデータセットの要素と比較して、WLANデータセットのデータをチェックすることできる。例えば、新しい建造物、又は、送信器の不在により場の強度が変化したために乖離がある場合、モバイル機器は、新たな場の強度又は新たな送信器に関する実際の情報を伝えることによって、WLANデータセットの古い要素を更新することができる。
【0023】
さらに、他の本発明の代表的な実施形態として、更新サービスは、WLAN信号を受信して、乖離が測定された場合には、WLANデータセットを更新することができるモバイル機器又は計測デバイスに地理単位を渡すことによって、地理単位を監視及び制御することによって実施することができる。かかるデバイスは、その自身のGPS位置を特定し、受信したWLAN信号をWLANデータセットにおいて空間的に対応する要素と比較する。乖離のある場合は、更新サービスは更新信号を、WLANデータセットを保存したサイトに送信し、実際のデータによってその要素を更新する。あるいは、実際のデータはタイムスタンプを含んでもよい。換言すると、WLANデータセットの自動収集を基準測定として実行することができる。この方法の効率性を高めるために、WLANデータセットの生成と更新は、公共サービス、都市サービス、又は地域の支援で行ってもよい。これは、例えば、地理単位の中の郵便配達人、郵便業務、ロジスティックサービス、ゴミ収集システム、又は自動車清掃によって行ってもよい。この処理は、WLAN信号に関する継続的な建造計画及び室内のWLAN指紋データと、室内と室外でも行うことができる。全体として、これは、室内と室外のWLAN位置検出及びサービス提供の自己学習方法及びシステムとなる。
【0024】
本発明の他の代表的な実施形態によると、更新するステップは、モバイル機器によって、実際の位置について、受信したWLAN信号とWLANデータセットとを比較するステップと、比較で乖離がある場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信するステップと、比較で乖離がない場合は、モバイル機器によって、保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信するステップとを含む。この代表的な実施形態は、比較で乖離がある場合、新しいWLANデータによってWLANデータセットのデータを交換するステップと、比較で乖離のない場合、WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てるステップと、をさらに含む。
【0025】
更新されたWLANデータセットにタイムスタンプを提供することによって、使用する位置検出システムの信頼度を一層高め、本発明を利用する際のユーザの満足度とユーザが感じる自信を向上することができる。
【0026】
他の本発明の代表的な実施形態は、実際の位置の周囲とWLAN信号とに基づいて、受信したWLAN信号の範囲を算出するステップをさらに含む。
【0027】
WLAN送信器の周囲の様々な材料の透過係数、反射係数、吸収反射係数などの電波の伝播特性を用いて、より高い空間解像度で洗練された位置検出処理を実現することができる。
【0028】
他の本発明の代表的な実施形態によると、モバイル機器の実際の位置の識別及び算出は、ウェブへのアクセスを必要としない。
【0029】
地理単位の中のWLAN送信器の既存のインフラを使用するので、本発明の方法を開始する際にコスト及び労力は発生しない。WLANデータセットはモバイル機器に保存することができ、このデータセットは地理単位の内部で利用可能なサービスを指定することができるので、本発明に係る、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための自律的な方法を処理するために、無線又は有線接続は不要である。
【0030】
他の本発明の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、WLANデータセットと比較した受信したWLAN信号の画定された乖離を許容する。
【0031】
継続的で正確な位置検出及びサービス提供を実現するために、このステップは、特定の地理的位置における場の強度の時間ごとの乖離を考慮することができる。天候条件、又は、地理単位のインフラの様々な交通状態が、複数の異なる受信可能な送信器のWLAN伝播を僅かに逸脱させることがある。これは、位置検出の算出アルゴリズムの中に数学的に組み込むことができる。
【0032】
他の本発明の代表的な実施形態によると、場所に基づくサービスは、サーバからモバイル機器にダウンロード可能なサービスデータセットから提供される。
【0033】
広範囲のサービスをモバイル機器のユーザに提供できるように、様々な種類のデータベース又はデータバンクがサービスデータセットをモバイル機器に供給することができる。必要な情報をダウンロードした後にモバイル機器による自律的なサービス提供が可能となる。サービスデータセットは、他の記憶媒体に保存してもよい。
【0034】
他の本発明の代表的な実施形態によると、前記場所に基づくサービスは、レストラン、ホテル、タクシーサービス、医療サービス、薬局、文化的娯楽、輸送管理、個人の移動誘導、公共輸送車両の位置検出、モバイルマーケティング、又は、友人探索を含むグループから選択された事業によるものである。
【0035】
個人をいくつかの異なる場所、サービス又はイベントにナビゲートすることは、モバイル機器によって実現することができる。個人を自身の自動車に誘導することを一例として挙げることができる。また、外部サーバ又はワークステーション、ユーザの個人環境の人間、医者、映画館、劇場、タクシーサービスなどの異なる種類の通信パートナーへの予約、ブッキング、確認、キャンセル、通知などを行うために通信ツールを設けることができる。このモバイル機器の事務機能は、知らない街をナビゲートしようと試みる、特に、特定のサービスを検索する時に、個人の仕事を軽減する。さらに、ユーザの実際の位置に応じて、モバイル機器のユーザに市場の動向を表示することができる。場所に基づくサービスの他の用途は、友人探索、即ち、ユーザの近くの環境にいるユーザの友達へのナビゲーションである。既に定義された人間のグループ(例えば、友達)のモバイル機器と、相互に連絡を取り合い、WLANで位置検出された位置についてれそれぞれ更新し合うことができる。二人の距離が予め定義された閾値を下回る場合、それぞれのモバイル機器によってユーザに信号をアナウンスしてもよい。
【0036】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、モバイル機器のマップデータを提供するステップと、マップデータを用いて、ユーザに地理単位の少なくとも一部分を表示するステップと、ユーザに実際の位置をディスプレイで表示するステップと、をさらに含む。
【0037】
ユーザを直感的な方法でナビゲートし、ガイドするため、2次元マップデータ、3次元マップデータ、アニメマップデータ、色付きマップデータなどの複数の異なるタイプのマップデータを用いて実際の位置、サービス、又は、サービスへの行き方を表示することができる。
【0038】
本発明の他の代表的な実施形態によると、本方法は、場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するステップと、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するステップと、少なくとも一つの提供をユーザにディスプレイで表示するステップと、をさらに含む。
【0039】
ユーザの実際の位置を事前に算出しているので、ユーザに提案するサービスの選択は、実際の居住地の空間座標を考慮する。このため、ユーザに迅速で効率的なサービスの選択を行うことができる。
【0040】
本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、モバイル機器の移動の速度と方向を算出するステップをさらに含む。
【0041】
本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、算出されたモバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供するステップをさらに含む。
【0042】
換言すると、測定されたモバイル機器を有するユーザの動きの方向によって、ユーザが向かっているおおよその空間的なエリアに存在するサービスを選択することが可能となる。さらに、到着時間を算出することができるので、各々の可能性のあるサービスについて、開店時間、イベントの開始時間などの追加の情報に基づくさらなるサービスの選択が可能となる。換言すると、サービスデータセットの中から、算出した速度で間に合う可能性のある範囲のサービスのみをユーザにアナウンスすることができる。
【0043】
他の本発明の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、モバイル機器の第1のアルゴリズムによって行われる。
【0044】
第1のアルゴリズムは、モバイル機器に保存することができ、デバイスに本発明の方法を実行させることができるコンピュータプログラム要素の一部でよい。したがって、受信したWLANの場の強度と、WLANデータセットで受信可能な送信器の各々についての保存したWLAN指紋との比較に基づいて実際の位置を算出するアルゴリズムを提供することができる。
【0045】
本発明の他の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、モバイル機器の三次元位置検出である。
【0046】
追加の高度情報は、位置検出処理によって提供することができる。これによって、高さの異なる複数の建造物にいるユーザであっても、改善したナビゲーションを行うことができる。
【0047】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、WLAN信号について、地理単位を計測することによって、WLANデータセットを生成するステップをさらに含む。
【0048】
換言すると、生成モードにおいて、地理位置を計測することによってデータベースを生成する。このデータベースは、WLAN信号を受信することができるモバイル機器又はセンサの動作モード時に使用することができる。位置決めアルゴリズムは、モバイル機器のために前処理されたデータセットであるWLANデータセットを使用する。生成時、送信器の各々の場の強度を測定する。受信した出力を知ることによって、送信器の各々の信号が分散した領域を測定することができる。他の可能なステップとして、位置の算出の後のデータの準備をしてもよい。さらに、取得したデータで管理サービスを行うシステムも本方法に含まれる。
【0049】
他の本発明の代表的な実施形態によると、WLANデータセットを生成するステップは、送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別するステップと、選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測するステップと、を含む。さらに、本代表的な実施形態は、選択された地理的位置のGPS座標を計測するステップと、計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成するステップと、受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存するステップと、を含む。
【0050】
この生成は、WLAN位置検出を実行するステップと、場所に基づくサービスを提供するステップの前に行うことができる。
【0051】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、受信可能なWLAN送信器の各々のデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成するステップをさらに含む。
【0052】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定するステップと、画定されたさらなる地理単位において上述のステップを繰り返すことによって地理単位を走査するステップと、をさらに含む。
【0053】
地理単位のWLANデータセットを生成するため、計測デバイスは、これらの複数の異なる測定を行い、選択した位置のGPS座標を、電磁場強度、受信可能な送信器の各々から送信された送信器の識別などのWLAN情報に割り当てることができる。したがって、WLAN受信器とともにGPSユニットを用いる。地理単位の複数の異なる位置でこの工程を繰り返すことによって、送信器の各々の空間的な場の強度分布に関する指紋をWLANデータセットに保存することができる。これは、上述の、及び後述する、続く位置検出及びサービス提供のための情報のベースとなる。これらの測定は、保存した値を検証して適合するために、日中及び夜間に行ってもよい。
【0054】
さらなるステップは、書式設定又は編集を含むWLANデータセットのデータの予備処理をしてもよい。この工程の間、それらはさらに、それぞれの地理単位の新たに測定したWLANデータで更新、又は、同等化してもよい。
【0055】
他の本発明の代表的な実施形態によると、LANデータセットの生成は、計測デバイスで第2のアルゴリズムによって行われる。
【0056】
換言すると、第2のアルゴリズムは計測デバイスに、地理単位のWLANデータセット又はWLAN指紋の生成に関する上述の方法のステップを実行させることができる。したがって、このアルゴリズムは計測デバイスのWLAN受信器及びGPSユニットにそれぞれのステップを実行させることができる。
【0057】
他の本発明の代表的な実施形態によると、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器が提示される。該モバイル機器は、メモリと、WLAN受信器と、プロセッサと、ディスプレイと、を含む。さらに、メモリは、地理単位のWLANデータセットを保存するように構成され、WLAN受信器は、WLAN信号を受信するように構成され、プロセッサは、WLANデータセットと、受信したWLAN信号とに基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出するように構成されており、プロセッサはさらに、WLANデータセットと受信したWLAN信号との比較を実行するように構成されており、ディスプレイは、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するように構成されている。
【0058】
換言すると、モバイル機器はユーザに、自律的、即ち、ウェブにアクセスすることなく、自身を空間的に位置検出する可能性を提供する。さらに、サービスデータセットは、モバイル機器に保存することができるので、場所に基づくサービスは、複数の異なるサービス機関、又はデータベースと接触する必要なく、提供することができる。モバイル機器の算出された実際の位置を考慮することにより、ユーザの位置、可能性のある様々なサービス場所への到着時間、及び、デバイスによるユーザの迅速かつ効率的なガイドに適合するサービスをユーザに提案することができる。モバイル機器は、例えば、実際の位置に基づいてモバイルマーケティングを実行することができる。
【0059】
他の本発明の代表的な実施形態によると、モバイル機器は、比較に基づいて、WLANデータセットの保守サイドに、更新信号を送信するように構成された送信ユニットをさらに含む。
【0060】
他の本発明の代表的な実施形態によると、地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイスを提示する。該携帯計測デバイスは、WLAN受信器と、GPSユニットと、プロセッサと、メモリと、を含む。WLAN受信器は、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号からWLAN送信器を識別するように構成され、WLAN受信器はさらに、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号の各々についてWLANの場の強度を計測するように構成されている。さらに、GPSユニットは、選択された地理的位置のGPS座標を計測するように構成され、プロセッサは、計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組を生成するように構成されている。メモリは、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組をWLANデータセットに保存するように構成されている。
【0061】
他の本発明の代表的な実施形態によると、汎用モバイル機器のユーザがモバイル機器に、上述の実施形態の一つによる方法のステップを実行させるように構成されたことを特徴とする、コンピュータプログラム要素が提示される。
【0062】
このコンピュータプログラム要素は、演算ユニットに保存することができる。演算ユニットは本発明の実施形態の一部でもよい。演算ユニットは、上述の方法ステップを実行する、又は、実行するように誘発するように構成することができる。さらに、上述のモバイル機器の構成部を動作するように構成うることもできる。演算ユニットは自動的に動作する、及び/又は、ユーザの命令を実行するように構成することができる。さらに、演算ユニットは、ユーザからの選択を要請して、ユーザからの入力を処理することができる。
【0063】
この本発明の実施形態は、まさに開始から本発明を使用するコンピュータプログラムと、更新によって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変換するコンピュータプログラムと、の両方をカバーする。
【0064】
さらに、コンピュータプログラム要素が、上述の方法及びモバイル機器で説明したWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の工程を実現する全ての必要なステップを提供することができるようにしてもよい。
【0065】
さらなる本発明の実施形態によると、コンピュータ可読媒体が提示される。かかるコンピュータ可読媒体は、上述のコンピュータプログラム要素を自体に保存する。
【0066】
さらなる本発明の実施形態によると、上述の本発明の実施形態の一つに係る方法を実行するように構成されたコンピュータプログラム要素をダウンロード可能にする媒体が提示される。
【0067】
さらに、本方法及びサービスは産業コンソーシアムによって提供されてもよい。かかる産業コンソーシアムは、事業者、マップ生成業者、ネットワークサプライヤ、データ取得サービス、コンテンツプロバイダ、システム統合プロバイダ、モバイル機器メーカ、位置検出技術プロバイダを含んでもよい。このため、WLAN位置検出方法、及び場所に基づくサービス提供のための専用のWLANデータフォーマット、及びWLANインタフェースを、全体のシステムの一部とすることも可能である。また、マップデータは、本発明の方法の用途のために適合させてもよい。他の用途として、携帯サービスを都市情報とリンクさせることもできる。
【0068】
自律的で自主的なWLAN位置検出による位置に基づいて地域のサービスをユーザに提供することを本発明の趣旨として見なすことができる。ここで、位置検出は、モバイル機器に保存されたWLAN指紋を用いることができる。
【0069】
本発明の実施形態は、複数の異なる主題について記載されていることに留意されたい。特に、いくつかの実施形態は、方法形式の請求項について記載されており、他の実施形態は、装置形式の請求項について記載されている。しかしながら、当業者であれば、上記及び以下の記載から、特に別段の記載がない限り、一つの形式の主題に属する特徴の組み合わせに加えて、異なる主題に関連する特徴の間の組み合わせも本出願の範囲であると考慮される。
【0070】
本発明の上述の態様及びさらなる態様、特徴、及び利点は、以下に記載する実施形態の例示、及び実施形態を参照して説明される例示から導き出すことができる。本発明は、以下、実施形態を例に詳細を説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のユーザの概略図である。
【図2】本発明のさらなる代表的な実施形態に係る表示されるWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の概略図である。
【図3】本発明の他の代表的な実施形態に係るモバイル機器を示す図である。
【図4】本発明の他の代表的な実施形態に係る他のモバイル機器を示す図である。
【図5】本発明の他の代表的な実施形態に係る地理単位のマップデータの概略図である。
【図6】本発明の他の代表的な実施形態に係る表示されたWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の概略図である。
【図7】本発明の他の代表的な実施形態に係る表示されたWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供を示す図である。
【図8】本発明の他の代表的な実施形態に係る計測デバイスの概略図である。
【図9】所与の経路に沿った実演用のWLANナビゲーションの実験結果の概略図である。
【図10】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図11】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図12】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図13】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
いくつかの図面において類似又は対応する構成には同様の参照番号を付している。図面は概略であり、原寸ではない。
【0073】
図1に、地理単位28の内部でWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器1の用途を示す。モバイル機器にWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法の代表的な実施形態を適用することによって、ユーザ25は、このモバイル機器とそのディスプレイ2を用いて、自身の正確な地理的位置と、実際のサービスの提案を見つけることができる。モバイル機器のWLAN受信器3は、WLAN送信器29を識別することができる。これらの送信器は、建造物の外側又は内側に配設してもよい。ここでは、3つのWLAN送信器が示されている。算出のためには、3以上の個数のWLAN送信器が必要となる場合がある。しかし、いくつかのWLANインフラでは、本モバイル機器及び本方法が実際の位置を特定する際に、1つ又は2つのWLAN送信器でも十分な場合もある。
【0074】
モバイル機器は、WLANデータセットを保存することができるメモリ27を含んでもよいので、位置検出処理及びサービス提供処理は、webへのアクセス、又はGPSへのアクセスは必須ではない。モバイル機器は、WLAN送信器29を、それらのIPアドレスなどの識別部分を含む特徴的な信号によって識別することができる。複数の異なるWLAN送信器29のそれぞれの受信した場の強度を、事前に記憶してある、地理単位28内部の各々のWLAN送信器の場の強度分布と比較することによって、モバイル機器は、ユーザの実際の位置を算出することができる。こうして算出された位置に基づいて、ユーザによるサービス要求は、サービスデータセット33から選択されたサービスの提供によって応答することができる。このサービスデータセット33は、モバイル機器1に保存することができる。WLANデータセット32とサービスデータセット33は外部のワークステーション又はサーバ22に保存してもよい。
【0075】
サーバ22は、複数の異なるユーザインタフェース19をさらに含むことができる。モバイル機器に、本発明の実施形態の何れかに係る位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法のステップを実行させることができる、コンピュータプログラム要素20は、サーバに保存してもよい。モバイル機器が本発明の実施形態の代表的な方法に係る全ての方法ステップを実行できるようにするため、コンピュータプログラム要素20は、モバイル機器、例えば、メモリ27に保存してもよい。
【0076】
モバイル機器1とサーバ22との間のWLANデータセット32とサービスデータセット33に関するデータの交換のため、WLAN接続などの無線又は有線の通信接続を設けてもよい。したがって、サーバ22は送信器又は受信器24を含んでもよく、モバイル機器1は送信ユニット26を含んでもよい。
【0077】
図1に、計測デバイス30を用いて地理単位28を永続的又は非永続的に走査することができるアップデートデバイス31をさらに示す。この計測デバイスは、GPSシステムとともにWLANの送受信ユニットを含むことができる。異なる複数の地理的位置を横断することによって、サーバ22に、WLANデータセットの生成、更新、保存を行うことができる。地理単位28の各々の特定の地理的位置における、受信可能なWLAN送信器の各々の場の強度の測定に基づいて、永続的又は非永続的な更新を、自己学習システムにロードすることができる。場の強度の変更、又は、WLAN送信器の追加又は不在の変更が検出された場合、WLANデータセットを、並行して測定した、測定値の地理的位置のGPS位置と組み合わせた、新しい実際のデータによって更新することができる。これは、動的なエリア規模のデータ取得とすることができる。
【0078】
さらに、コンピュータ可読媒体28を示す。コンピュータ可読媒体28にはコンピュータプログラム要素20を保存してもよい。
【0079】
場所に基づくユーザへのサービス提供は、複数の異なるサービスと事業者支店に関する情報とを含む。例えば、街の歩行者区域の正確な地理的位置を特定することができないユーザに、タクシーを呼ぶサービスを提供することができる。このため、ユーザは、タクシーの電話番号、又は、次にタクシーが到達可能な場所について知らなくてもよい。したがって、モバイル機器は、SMSを送信する、又は、ウェブサービスを介してタクシーを呼び出す機能を含むことができる。続いて、ユーザは、ディスプレイ2に表示される、統合された街の地図に基づいて、タクシーの位置にガイドされる。さらに、イタリア料理、スペイン料理、ギリシャ料理、ドイツ料理、又はその他のユーザの好みの、様々なスタイルのレストランなどの料理情報をユーザに提供してもよい。これは、事前に算出したモバイル機器1の実際の位置のエリアの中にある、複数の異なるレストランの位置を表示することによって提供することができる。地理単位28のレストランに関する情報を保存したサービスデータセット32は、レストランの開店時間、GPS座標、又は価格に関する情報を含んでもよい。当然のことながら、モバイル機器は、予約をすることもできる。さらに、複数の異なる価格帯のホテルを、ディスプレイでユーザに示してもよい。さらに、場所に基づくサービスは、個人の観光ガイド、公共輸送車両、特に救急の場合の医薬品サービスの位置検出を含んでもよい。開店している最寄りの薬局、医者などの最寄りの医療サービスなど、最寄りのサービスをユーザに表示してもよい。さらに、モバイル機器は、複数の異なる専門医などの情報も備えてもよい。
【0080】
場所に基づくサービス提供、及び、サービスデータセット32は、劇場、映画館などの文化イベントに関する情報をさらに備えてもよい。サービス提供及びサービスデータセットが最新であることを確保するために、自動更新プログラムをインストールして、モバイル機器と、必要な場合はサーバを最新に保つようにしてもよい。さらに、算出された実際の位置に基づいてチケット予約の電話かけをモバイル機器で行ってもよい。提供するサービスの他の例として、複数の異なる路線の停車駅のGPS位置、又は、時刻表などの公共交通機関に関する情報でもよい。特定の目印又は建造物、一般的には、特定の地理的位置を再び見つけることができるように、ユーザは、この所望の位置をモバイル機器のディスプレイにマーキングすることができる。この位置は、例えば、自動車を駐車した位置でもよい。モバイル機器は、ユーザを、事前にマーキングした位置に、任意の時間に戻れるようにガイドすることができる。ユーザに提供される全てのガイドサービスは、矢印又は音声などの複数の異なる図形又は音声要素を用いてユーザを選択した目的地に導くように可視化したマップデータを用いて行ってもよい。
【0081】
図2に、WLAN位置検出及び場所に基づくサービスをモバイル機器1でユーザに表示する代表的な実施形態のブラウザ14を示す。地理単位28はマップ12として処理される。ブラウザの複数の異なる機能17は、ユーザが識別できるように複数の異なるサービス提供場所10を可視化することができる。ブラウザ14はまた、ユーザがそれらの場所をディスプレイで見つけた場合、実際にその後、それらの場所へナビゲートすることができる、十分なナビゲーションツールをユーザに提供することができる。さらに、算出されたモバイル機器の位置6が表示される。この位置は事前にWLAN位置検出処理によって算出されている。場所に基づくサービス提供を行う複数の異なる事業者11に関する情報が図2の左側に示され、サービス要求の検索ツール18は、ユーザが、要求されたサービスを指定できるようにしている。ユーザには、電話番号、住所、インターネットのサイト、例えば、レストラン又はホテルの場合は、価格、予約情報などの複数の異なる情報が提供される。こうしてモバイル機器は、事前に算出した実際の位置に基づいて、又は関連して、選択されたサービスの提案を具体的に提供する。モバイル機器が位置検出用のWLAN信号を使用する地域の中から、ブラウザのズーミングツール17を用いて、地域を指定することが好ましい。これによって、位置検出の解像度を増加することができる。さらに、Java(登録商標)アプリケーション、WAP機能、異なる複数のオフラインサービス、及び携帯ウェブを含んでもよい。
【0082】
図3に、代表的な実施形態のモバイル機器1を示す。この例では、ディスプレイ2とWLAN受信器3を備えたPDAとして示されている。マップとして表示されている地理単位12は、受信したWLAN送信器の3つの異なる位置5と、複数の異なる可視化したサービス提供場所10を示している。これらは、以前に算出したモバイル機器6の位置に基づいて選択されている。可視化されたマップデータ4は、ユーザのサービス要請に適合するように設計されている。それはユーザの移動の速度と方向に基づいて、より大きなサイズのマップから選択、又は、特別に抽出されてもよい。特に、本発明の方法の必要なステップを全て実行するように、専用のフトウェアをモバイル機器にインストールしてもよい。並行して、現場の位置を送信する機能も有する緊急コールのオプションなど、追加の機能をさらに含めてもよい。
【0083】
図4に、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための本発明の方法を実行することができる、他の代表的な実施形態のモバイル機器1を示す。モバイル機器の他の例として、携帯電話、PDA、又は、WLAN信号を受信することができるその他のハンドヘルドパソコンをモバイル機器として使用することができる。さらに、通常のコンピュータ、又は、ノートブックパソコン、又は、サブノートパソコンも、この目的のために適用することができる。図4には2つの異なる代表的なユーザインタフェース7、8が示されている。第1のユーザインタフェース7は場所に基づくサービスを提供する複数の異なる事業を表示して、モバイル機器のユーザに選択肢を提案する、したがって、可視化されたサービスデータ9は、複数の異なる検索アルゴリズムを有する複数の異なる検索ツールを含むことができる。第2のユーザインタフェース8は、ユーザの正確な要求、即ち、可視化されたマップデータ4のモバイル機器の検索ヒットを特定する。複数の異なる可視化したサービス提供場所10が、モバイル機器の実際の位置6とともに示される。
【0084】
図5に、地図表示された地理単位12の概略図を示す。利用可能な数のWLAN送信器3は複数の異なる位置13に配置されている。これは、図示の街のインフラの内部のどの位置においても、3を超えるWLAN送信器がモバイル機器から見えることを示している。
【0085】
図6に、位置検出及び場所に基づくサービスを表示するブラウザ14の2つの異なる表示を示す。ブラウザ14の内部には、地図表示された地理単位12と、以前に算出したモバイル機器の位置6とが表示されている。さらに、現在ユーザが移動している地理単位の識別15も行われている。ブラウザの複数の異なる機能17が装備され、ユーザに十分な検索及び表示ツールを提供する。右手側には、薬局という要求に対する複数の結果として、それぞれのサービス提供場所10が地理単位内に表示されている。
【0086】
図7に、ディスプレイ2をタッチ画面とした例において行われる、他の代表的な実施形態の、モバイル機器のユーザによるサービス要求を示す。要求S16は、ブラウザ14に表示されたサービス提供S18で応答されている。地理単位15の名称と算出された表示位置6が可視化されたマップデータ4に示される。左側のブラウザウインドウの左手側の小ウインドウには、受信した、ユーザの要求である場所に基づくサービスS16と、タイレストラン、ギリシャレストラン、イタリアレストランなどの複数の異なるサービスの提案が提示される。右手側には、サービスデータセットから首尾良く選択できたサービスが10として表示される。サービスデータセットはモバイル機器に保存しておいてもよい。複数の異なるサービス提供10の選択時には、ユーザの移動の速度と方向を考慮してもよい。
【0087】
図8に、慣性、及び/又は、マップマッチングを考慮した、センサシステムを使用することができる計測デバイス30を示す。換言すると、最適な結果を得られるように、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法と、他の位置検出システムとを組み合わせてもよい。例えば、WLAN送信器を利用できない街の外では、代わりに利用可能なGPS情報を用いる。さらに、WLAN信号が到達可能な次の位置まで、通りの配置などの地図情報を用いた検出処理を行うことができる。
【0088】
さらに、WLAN位置検出システムは、GPSとWLAN位置検出の利点を組み合わせた混合位置検出を分析して、解像度を最適化することができる。
【0089】
図9に、実演用のWLANナビゲーション実験結果を示す。第1の直線は、所与の移動経路であり、x印は、経路に沿ったWLANステーションである。第2の曲線は、WLAN位置検出と、所定の経路に従ったナビゲーションの基づくナビゲーション結果を示す。
【0090】
図10、図11、図12、図13に、WLAN位置検出と、モバイル機器の自律的で自主的なWLAN位置検出に基づく場所に基づくサービス提供の方法のステップの概要を表すフロー図を示す。方法ステップS1〜S29が示されている。WLAN位置検出方法の更新ステップ又は機構は、図11に詳細を示す、複数の異なるステップS7〜S11を含むことができる。さらに、WLAN信号で地理単位を測定することによるWLANデータセットの生成S21は、複数の異なるステップS21〜S26を含むことができる。この詳細を図12に示す。
【0091】
特許請求範囲の発明を実施する当業者であれば、図面、開示内容、及び添付の特許請求の範囲を研究することによって、ここに開示した実施形態の他の変形を理解し、実現することができる。特許請求の範囲の「含む」という用語は他の構成要素又はステップを除外せず、単数形の表現は複数を除外しない。また、請求項中に記載の数種の要素、ステップの機能は単一のプロセッサ又は他の装置によって行ってもよい。また、複数の相互に異なる従属項に記載された特定の手法は、これらの手法を有利に組み合わせることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアの一部として、又は、他のハードウェアとともに提供される光学式記憶媒体又は固体媒体などの好適な媒体で保存/配布することができるが、インターネット、又は他の有線又は無線の通信システムなど、他の形態で配布することもできる。請求項の参照符号は、請求項の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0092】
S1 モバイル機器の使用のために地理単位のWLANデータセットを提供する
S2 モバイル機器によって、少なくとも三つのWLAN送信器からWLAN信号を受信する
S3 モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別する
S4 モバイル機器によって、WLANデータセットと、少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号と、に基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出する
S5 算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供する
S6 モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLANデータセットを更新する
S7 モバイル機器によって、実際の位置について受信したWLAN信号とWLANデータセットとを比較する
S8 比較で乖離がある場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信する
S9 比較で乖離がない場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信する
S10 比較で乖離がある場合は、新しいWLANデータによってWLANデータセットのデータを交換する
S11 比較で乖離のない場合、WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てる
S12 実際の位置の周囲とWLAN信号とに基づいて、受信したWLAN信号の範囲を算出する
S13 モバイル機器にマップデータを提供する
S14 マップデータを用いて、ユーザに地理単位の少なくとも一部分を表示する
S15 ユーザに実際の位置をディスプレイで表示する
S16 場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信する
S17 算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、サービスデータの中から少なくとも一つの提供を検索する
S18 ユーザに少なくとも一つの提供をディスプレイに表示する
S19 ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、モバイル機器の移動の速度と方向を算出する
S20 算出されたモバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供する
S21 WLAN信号について、地理単位を計測することによってWLANデータセットを生成する
S22 送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別する
S23 選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測する
S24 選択された地理的位置のGPS座標を計測する
S25 計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成する
S26 受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存する
S27 受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成する
S28 地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定する
S29 画定されたさらなる地理単位においてステップS22〜S26を繰り返しながら地理単位を走査する
1 モバイル機器
2 ディスプレイ
3 WLAN受信器
4 可視化されたマップデータ
5 受信されたWLAN送信器の表示位置
6 モバイル機器の算出された表示位置
7 第1のユーザインタフェース
8 第2のユーザインタフェース
9 可視化されたサービスデータ
10 可視化された複数の異なるサービス提供場所
11 場所に基づくサービス提供のための複数の異なる事業者
12 地図表示された地理的位置
13 WLAN送信器の位置
14 位置検出及び場所に基づくサービスを表示するためのブラウザ
15 識別された地理単位
16 表示されたサービスの要求
17 ブラウザの複数の異なる機能
18 サービス要求のための検索ツール
19 ワークステーションのユーザインタフェース
20 コンピュータプログラム要素
21 コンピュータ可読媒体
22 ワークステーション/サーバ
23 ワークステーションのディスプレイ
24 ワークステーションの送信器/受信器
25 ユーザ
26 送信ユニット
27 メモリ
28 地理単位
29 地理単位の内部のWLAN送信器
30 計測デバイス
31 アップデートデバイス
32 WLANデータセット
33 サービスデータセット
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出システム、及び、場所に基づくサービスの提供に関する。例えば、本発明は、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器、地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイス、及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2007年12月6日に出願された米国仮特許出願第60/992,878号の出願日の優先権を主張するものであり、本明細書は、この特許の内容を参照により包括する。
【0003】
位置測定は、ナビゲーションシステム、及び、場所に基づくサービスの主要な要素である。三次元空間における対象物及び個人の位置検出(localization)は、現在の技術において重要な機能となっている。グローバルポジショニングシステム(GPS)などの衛星を利用したシステムの第1世代の位置測定システムが提供された後、ストリートキャニオンなどの都市部のインフラをより高い解像度を提供することができる位置検出システムの開発が一層重要になってきている。GPSは、例えば、ユーザと異なる複数の衛星との間に一定の相互可視性を必要とするため、位置決定は、建造物のある地域では困難となる場合がある。さらに、GPSを利用したシステムはコストが高く、位置検出に追加のユーザのデバイスが必要となる。WLANのアクセスポイントが増加し、様々な電子デバイスでWLAN機能が実装されていることから、利用可能なWLANが極めて高度になる時代には、WLAN電波は、特に、都市地域においていたるところに存在する。さらに、更新されたユーザ自身の実際の位置に対してユーザにサービスを提供するという、場所に基づくサービスの需要が最近高まっている。既知の位置検出工程は、しばしば、伝播するWLAN信号の場の強度の算出のみに基づくので、算出処理時に考慮していなかった建造物及びその他の障害物がエラーの原因となることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、改善された場所に基づくサービス及びWLAN位置検出を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本書で記載する実施形態は、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器、地理単位のWLANデータセットの生成のための携帯計測デバイス、コンピュータプログラム要素及びコンピュータ可読媒体に関する。詳細には記載しないが、異なる実施形体の組み合わせから相乗効果を得ることができる。
【0006】
さらに、方法に関する本発明の全ての実施形態は、記載しているステップの順序で実行することができるが、これは、方法ステップの唯一必須の順序ではないことに留意されたい。方法ステップの全ての異なる順序及び組み合わせをここに記載する。
【0007】
本発明の第1の態様によると、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法が提示される。該方法は、地理単位のWLANデータセットを、モバイル機器の使用のために提供するステップと、モバイル機器によって、少なくとも3つのWLAN送信器からWLAN信号を受信するステップと、モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別するステップと、を含む。さらに、本方法は、モバイル機器によって、WLANデータセットと、少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号とに基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出するステップと、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するステップと、を含む。
【0008】
ユーザのモバイル機器における自主的及び自律的なWLAN検出及び場所に基づくサービス提供は、ウェブへのアクセス又は技術的機器を必要としない。さらに、位置情報は、モバイル機器に確保されているので、本発明の方法ユーザは、外部システムから位置検出されることはない。
【0009】
WLANデータセットを提供することは、それぞれの地理単位のWLANデータセットのファイルをモバイル機器に保存することを含むことができる。また、サーバなどの外部のWLANデータ保存システムへのアクセスも、WLANデータセットを提供する手段に含まれる。地理単位とは、WLAN送信器が配置された、村、都市、又は都市の郊外などの周囲の任意の地域でよい。WLANデータセットはまた、当該地理単位の中の全て又はいくつかの正確な地理的位置において受信可能な全てのWLANの場の強度についての、特定の時点における地理単位のWLAN指紋とみなしてもよい。したがって、WLANデータセットは、地理単位の内部で受信可能なWLAN送信器の各々について電磁場強度の分布を提供する。換言すると、WLANデータセットは、モバイル機器の実際の位置を判定するために用いるWLANのレリーフ又はプロファイルとして使用される。受信したWLAN信号は、WLANレリーフとマッチングされて、位置を特定することができる。
【0010】
さらに、モバイル機器という用語は、任意の種類のスマートフォン、携帯電話、任意の種類のPDA(personal digital assistant)、ノートブックパソコン、通常のPC、電子辞書、又は、WLAN信号を周囲環境から受信する可能性を提供する、その他の任意のハンドヘルドモバイル機器を含むことができる。
【0011】
さらに、WLAN信号という用語は、電磁場強度、及び、WLAN信号を介して送信することができる、例えば、ID、固有のネットワークアドレス、又は、送信器のIP番号などの情報を含むことができる。WLAN場を介して送信される任意の情報は、WLANデータセット、又は、WLANレリーフと照合して位置を特定するために用いることができる。WLAN送信器という用語は、これらの機能のために使用される。
【0012】
モバイル機器によるWLAN送信器の自律的な識別によって、ウェブへのアクセス又はGPSをサポートとしたシステム、又は、位置検出及び場所に基づくサービスを提供するために必要なその他の種類のデータベースへの接続は存在しない。したがって、WLAN位置検出のための方法は、全ての利用可能なWLANネットワーク又はWLAN送信器、商用WLANホットスポット、及び、私用WLAN送信器を使用して位置検出の処理及び場所に基づくサービスの提供を行うと考えることができる。
【0013】
さらに、算出は、受信されたWLANの場の強度及び、WLAN信号の中で送信された送信器の識別情報に基づき、ユーザ要求時にユーザが存在する位置(要求位置)について、受信したWLAN信号とWLANデータセットのデータを比較して行われる。したがって、算出には3つ以上の数のWLAN送信器が必要な場合がある。しかし、いくつかのWLANインフラでは、1つだけのWLAN送信器又は2つのWLAN送信器でも、モバイル機器又は本方法が、実際の位置を特定するために十分な場合がある。
【0014】
一般的に、この算出処理では、WLANデータセットは、ユーザがその時点で移動している地理単位のWLAN指紋として使用される。WLANデータセットには、当該地理単位の内部の各々の位置において受信可能なWLAN送信器の場の強度が保存されている。サービス又は位置検出の要求時、実際に受信されたWLAN信号は、WLANデータセットのデータと比較される。換言すると、送信器の識別とともにWLAN信号を受信した後、WLANデータセットは受信したWLAN送信器の各々の場の強度分布の情報をモバイル機器に提供する。これらのデータを受信したWLANの場の強度と比較することによって、ウェブへのアクセス又は外部からの支援なく、モバイル機器自体によるユーザの実際の位置の算出が可能となる。
【0015】
算出時に、WLANデータセットから基準データを、アルゴリズムの算出のため、及び、地理単位のモデル、及び特定の構成設定パラメータとして提供してもよい。
【0016】
ユーザの実際の位置の算出後、及び、可能なサービスの要求の後、場所に基づくサービスがモバイル機器によってユーザに提供される。モバイル機器は、要求されたサービスの提供時に、算出された実際の位置を認識して利用する。提案されたサービスの選択処理は、実際の、モバイル機器により事前に決定された位置と、例えば、レストランの開店時間などの要求されたサービスの利用可能性に基づく。モバイル機器によってサービスデータセットから検索され、モバイル機器によって提案されるサービスの情報は、モバイル機器に保存されていてもよいし、外部の記憶媒体に保存されていてもよい。
【0017】
サービスデータセットは、WLANデータセットに含まれてもよいし、独立したデータセットでもよい。さらに、文書サーバが、WLANデータセット及びサービスデータセットを保存するためのWLAN位置検出の一部であってもよい。
【0018】
場所に基づくサービスを提供するという用語は、ユーザに場所に基づくサービスをディスプレイで表示すること、又は、ユーザに場所に基づくサービスの提案のハードコピーを印刷すること、場所に基づくサービスの提案に関する情報SMSを送信すること、場所に基づくサービスを、ヘッドホン又はラウドスピーカを介して音声でユーザにアナウンスすることを含んでもよい。
【0019】
実際の位置の算出時、三角測量法をアルゴリズムで、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供を実行する方法ステップで実施することができる。
【0020】
換言すると、モバイル機器とそのユーザの位置検出及び場所に基づくサービスの提供は、このWLAN位置検出に用いるために特別に設けられたわけではないWLANインフラと組み合わせて実現される。これは、WLAN位置検出を開始するためのコスト及び労力を削減することができ、ユーザに優しく、本方法又はモバイル機器の反応の迅速さ、サービス提供の快適性と速度を高めることができる。本発明の方法は、例えば、ユーザと衛星との間の相互可視性がないためのGPS又はGPRSが機能していなくても、サービスをさらに提供することができる。さらに、位置検出は、通常のWLAN通信と組み合わせてもよい。
【0021】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLANデータセットを更新するステップをさらに含む。
【0022】
このWLANデータセットを更新する機能は、提供されたWLANデータセットが1日24時間、1年365日の間、実際のデータを正確に提案することを保証することができる。第1のシナリオでは、モバイル機器は、位置検出に必要な個数を上回る送信器を受信する。いわゆる過剰な送信器は、乖離がある場合は、WLANデータセットの更新可能性についてモバイル機器によってチェックされる。この処理は、過剰ではない送信器であるWLAN送信器からの受信に基づいて位置測定又はWLAN位置検出が行われた後に行われてもよい。第2のシナリオでは、位置検出方法を使用せずにモバイル機器の位置を利用できる。この場合、装置はまた、受信したWLAN信号をその位置に対応するデータセットの要素と比較して、WLANデータセットのデータをチェックすることできる。例えば、新しい建造物、又は、送信器の不在により場の強度が変化したために乖離がある場合、モバイル機器は、新たな場の強度又は新たな送信器に関する実際の情報を伝えることによって、WLANデータセットの古い要素を更新することができる。
【0023】
さらに、他の本発明の代表的な実施形態として、更新サービスは、WLAN信号を受信して、乖離が測定された場合には、WLANデータセットを更新することができるモバイル機器又は計測デバイスに地理単位を渡すことによって、地理単位を監視及び制御することによって実施することができる。かかるデバイスは、その自身のGPS位置を特定し、受信したWLAN信号をWLANデータセットにおいて空間的に対応する要素と比較する。乖離のある場合は、更新サービスは更新信号を、WLANデータセットを保存したサイトに送信し、実際のデータによってその要素を更新する。あるいは、実際のデータはタイムスタンプを含んでもよい。換言すると、WLANデータセットの自動収集を基準測定として実行することができる。この方法の効率性を高めるために、WLANデータセットの生成と更新は、公共サービス、都市サービス、又は地域の支援で行ってもよい。これは、例えば、地理単位の中の郵便配達人、郵便業務、ロジスティックサービス、ゴミ収集システム、又は自動車清掃によって行ってもよい。この処理は、WLAN信号に関する継続的な建造計画及び室内のWLAN指紋データと、室内と室外でも行うことができる。全体として、これは、室内と室外のWLAN位置検出及びサービス提供の自己学習方法及びシステムとなる。
【0024】
本発明の他の代表的な実施形態によると、更新するステップは、モバイル機器によって、実際の位置について、受信したWLAN信号とWLANデータセットとを比較するステップと、比較で乖離がある場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信するステップと、比較で乖離がない場合は、モバイル機器によって、保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信するステップとを含む。この代表的な実施形態は、比較で乖離がある場合、新しいWLANデータによってWLANデータセットのデータを交換するステップと、比較で乖離のない場合、WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てるステップと、をさらに含む。
【0025】
更新されたWLANデータセットにタイムスタンプを提供することによって、使用する位置検出システムの信頼度を一層高め、本発明を利用する際のユーザの満足度とユーザが感じる自信を向上することができる。
【0026】
他の本発明の代表的な実施形態は、実際の位置の周囲とWLAN信号とに基づいて、受信したWLAN信号の範囲を算出するステップをさらに含む。
【0027】
WLAN送信器の周囲の様々な材料の透過係数、反射係数、吸収反射係数などの電波の伝播特性を用いて、より高い空間解像度で洗練された位置検出処理を実現することができる。
【0028】
他の本発明の代表的な実施形態によると、モバイル機器の実際の位置の識別及び算出は、ウェブへのアクセスを必要としない。
【0029】
地理単位の中のWLAN送信器の既存のインフラを使用するので、本発明の方法を開始する際にコスト及び労力は発生しない。WLANデータセットはモバイル機器に保存することができ、このデータセットは地理単位の内部で利用可能なサービスを指定することができるので、本発明に係る、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための自律的な方法を処理するために、無線又は有線接続は不要である。
【0030】
他の本発明の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、WLANデータセットと比較した受信したWLAN信号の画定された乖離を許容する。
【0031】
継続的で正確な位置検出及びサービス提供を実現するために、このステップは、特定の地理的位置における場の強度の時間ごとの乖離を考慮することができる。天候条件、又は、地理単位のインフラの様々な交通状態が、複数の異なる受信可能な送信器のWLAN伝播を僅かに逸脱させることがある。これは、位置検出の算出アルゴリズムの中に数学的に組み込むことができる。
【0032】
他の本発明の代表的な実施形態によると、場所に基づくサービスは、サーバからモバイル機器にダウンロード可能なサービスデータセットから提供される。
【0033】
広範囲のサービスをモバイル機器のユーザに提供できるように、様々な種類のデータベース又はデータバンクがサービスデータセットをモバイル機器に供給することができる。必要な情報をダウンロードした後にモバイル機器による自律的なサービス提供が可能となる。サービスデータセットは、他の記憶媒体に保存してもよい。
【0034】
他の本発明の代表的な実施形態によると、前記場所に基づくサービスは、レストラン、ホテル、タクシーサービス、医療サービス、薬局、文化的娯楽、輸送管理、個人の移動誘導、公共輸送車両の位置検出、モバイルマーケティング、又は、友人探索を含むグループから選択された事業によるものである。
【0035】
個人をいくつかの異なる場所、サービス又はイベントにナビゲートすることは、モバイル機器によって実現することができる。個人を自身の自動車に誘導することを一例として挙げることができる。また、外部サーバ又はワークステーション、ユーザの個人環境の人間、医者、映画館、劇場、タクシーサービスなどの異なる種類の通信パートナーへの予約、ブッキング、確認、キャンセル、通知などを行うために通信ツールを設けることができる。このモバイル機器の事務機能は、知らない街をナビゲートしようと試みる、特に、特定のサービスを検索する時に、個人の仕事を軽減する。さらに、ユーザの実際の位置に応じて、モバイル機器のユーザに市場の動向を表示することができる。場所に基づくサービスの他の用途は、友人探索、即ち、ユーザの近くの環境にいるユーザの友達へのナビゲーションである。既に定義された人間のグループ(例えば、友達)のモバイル機器と、相互に連絡を取り合い、WLANで位置検出された位置についてれそれぞれ更新し合うことができる。二人の距離が予め定義された閾値を下回る場合、それぞれのモバイル機器によってユーザに信号をアナウンスしてもよい。
【0036】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、モバイル機器のマップデータを提供するステップと、マップデータを用いて、ユーザに地理単位の少なくとも一部分を表示するステップと、ユーザに実際の位置をディスプレイで表示するステップと、をさらに含む。
【0037】
ユーザを直感的な方法でナビゲートし、ガイドするため、2次元マップデータ、3次元マップデータ、アニメマップデータ、色付きマップデータなどの複数の異なるタイプのマップデータを用いて実際の位置、サービス、又は、サービスへの行き方を表示することができる。
【0038】
本発明の他の代表的な実施形態によると、本方法は、場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するステップと、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するステップと、少なくとも一つの提供をユーザにディスプレイで表示するステップと、をさらに含む。
【0039】
ユーザの実際の位置を事前に算出しているので、ユーザに提案するサービスの選択は、実際の居住地の空間座標を考慮する。このため、ユーザに迅速で効率的なサービスの選択を行うことができる。
【0040】
本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、モバイル機器の移動の速度と方向を算出するステップをさらに含む。
【0041】
本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、算出されたモバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供するステップをさらに含む。
【0042】
換言すると、測定されたモバイル機器を有するユーザの動きの方向によって、ユーザが向かっているおおよその空間的なエリアに存在するサービスを選択することが可能となる。さらに、到着時間を算出することができるので、各々の可能性のあるサービスについて、開店時間、イベントの開始時間などの追加の情報に基づくさらなるサービスの選択が可能となる。換言すると、サービスデータセットの中から、算出した速度で間に合う可能性のある範囲のサービスのみをユーザにアナウンスすることができる。
【0043】
他の本発明の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、モバイル機器の第1のアルゴリズムによって行われる。
【0044】
第1のアルゴリズムは、モバイル機器に保存することができ、デバイスに本発明の方法を実行させることができるコンピュータプログラム要素の一部でよい。したがって、受信したWLANの場の強度と、WLANデータセットで受信可能な送信器の各々についての保存したWLAN指紋との比較に基づいて実際の位置を算出するアルゴリズムを提供することができる。
【0045】
本発明の他の代表的な実施形態によると、実際の位置の算出は、モバイル機器の三次元位置検出である。
【0046】
追加の高度情報は、位置検出処理によって提供することができる。これによって、高さの異なる複数の建造物にいるユーザであっても、改善したナビゲーションを行うことができる。
【0047】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、WLAN信号について、地理単位を計測することによって、WLANデータセットを生成するステップをさらに含む。
【0048】
換言すると、生成モードにおいて、地理位置を計測することによってデータベースを生成する。このデータベースは、WLAN信号を受信することができるモバイル機器又はセンサの動作モード時に使用することができる。位置決めアルゴリズムは、モバイル機器のために前処理されたデータセットであるWLANデータセットを使用する。生成時、送信器の各々の場の強度を測定する。受信した出力を知ることによって、送信器の各々の信号が分散した領域を測定することができる。他の可能なステップとして、位置の算出の後のデータの準備をしてもよい。さらに、取得したデータで管理サービスを行うシステムも本方法に含まれる。
【0049】
他の本発明の代表的な実施形態によると、WLANデータセットを生成するステップは、送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別するステップと、選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測するステップと、を含む。さらに、本代表的な実施形態は、選択された地理的位置のGPS座標を計測するステップと、計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成するステップと、受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存するステップと、を含む。
【0050】
この生成は、WLAN位置検出を実行するステップと、場所に基づくサービスを提供するステップの前に行うことができる。
【0051】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、受信可能なWLAN送信器の各々のデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成するステップをさらに含む。
【0052】
他の本発明の代表的な実施形態によると、本方法は、地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定するステップと、画定されたさらなる地理単位において上述のステップを繰り返すことによって地理単位を走査するステップと、をさらに含む。
【0053】
地理単位のWLANデータセットを生成するため、計測デバイスは、これらの複数の異なる測定を行い、選択した位置のGPS座標を、電磁場強度、受信可能な送信器の各々から送信された送信器の識別などのWLAN情報に割り当てることができる。したがって、WLAN受信器とともにGPSユニットを用いる。地理単位の複数の異なる位置でこの工程を繰り返すことによって、送信器の各々の空間的な場の強度分布に関する指紋をWLANデータセットに保存することができる。これは、上述の、及び後述する、続く位置検出及びサービス提供のための情報のベースとなる。これらの測定は、保存した値を検証して適合するために、日中及び夜間に行ってもよい。
【0054】
さらなるステップは、書式設定又は編集を含むWLANデータセットのデータの予備処理をしてもよい。この工程の間、それらはさらに、それぞれの地理単位の新たに測定したWLANデータで更新、又は、同等化してもよい。
【0055】
他の本発明の代表的な実施形態によると、LANデータセットの生成は、計測デバイスで第2のアルゴリズムによって行われる。
【0056】
換言すると、第2のアルゴリズムは計測デバイスに、地理単位のWLANデータセット又はWLAN指紋の生成に関する上述の方法のステップを実行させることができる。したがって、このアルゴリズムは計測デバイスのWLAN受信器及びGPSユニットにそれぞれのステップを実行させることができる。
【0057】
他の本発明の代表的な実施形態によると、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器が提示される。該モバイル機器は、メモリと、WLAN受信器と、プロセッサと、ディスプレイと、を含む。さらに、メモリは、地理単位のWLANデータセットを保存するように構成され、WLAN受信器は、WLAN信号を受信するように構成され、プロセッサは、WLANデータセットと、受信したWLAN信号とに基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出するように構成されており、プロセッサはさらに、WLANデータセットと受信したWLAN信号との比較を実行するように構成されており、ディスプレイは、算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するように構成されている。
【0058】
換言すると、モバイル機器はユーザに、自律的、即ち、ウェブにアクセスすることなく、自身を空間的に位置検出する可能性を提供する。さらに、サービスデータセットは、モバイル機器に保存することができるので、場所に基づくサービスは、複数の異なるサービス機関、又はデータベースと接触する必要なく、提供することができる。モバイル機器の算出された実際の位置を考慮することにより、ユーザの位置、可能性のある様々なサービス場所への到着時間、及び、デバイスによるユーザの迅速かつ効率的なガイドに適合するサービスをユーザに提案することができる。モバイル機器は、例えば、実際の位置に基づいてモバイルマーケティングを実行することができる。
【0059】
他の本発明の代表的な実施形態によると、モバイル機器は、比較に基づいて、WLANデータセットの保守サイドに、更新信号を送信するように構成された送信ユニットをさらに含む。
【0060】
他の本発明の代表的な実施形態によると、地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイスを提示する。該携帯計測デバイスは、WLAN受信器と、GPSユニットと、プロセッサと、メモリと、を含む。WLAN受信器は、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号からWLAN送信器を識別するように構成され、WLAN受信器はさらに、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号の各々についてWLANの場の強度を計測するように構成されている。さらに、GPSユニットは、選択された地理的位置のGPS座標を計測するように構成され、プロセッサは、計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組を生成するように構成されている。メモリは、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組をWLANデータセットに保存するように構成されている。
【0061】
他の本発明の代表的な実施形態によると、汎用モバイル機器のユーザがモバイル機器に、上述の実施形態の一つによる方法のステップを実行させるように構成されたことを特徴とする、コンピュータプログラム要素が提示される。
【0062】
このコンピュータプログラム要素は、演算ユニットに保存することができる。演算ユニットは本発明の実施形態の一部でもよい。演算ユニットは、上述の方法ステップを実行する、又は、実行するように誘発するように構成することができる。さらに、上述のモバイル機器の構成部を動作するように構成うることもできる。演算ユニットは自動的に動作する、及び/又は、ユーザの命令を実行するように構成することができる。さらに、演算ユニットは、ユーザからの選択を要請して、ユーザからの入力を処理することができる。
【0063】
この本発明の実施形態は、まさに開始から本発明を使用するコンピュータプログラムと、更新によって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変換するコンピュータプログラムと、の両方をカバーする。
【0064】
さらに、コンピュータプログラム要素が、上述の方法及びモバイル機器で説明したWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の工程を実現する全ての必要なステップを提供することができるようにしてもよい。
【0065】
さらなる本発明の実施形態によると、コンピュータ可読媒体が提示される。かかるコンピュータ可読媒体は、上述のコンピュータプログラム要素を自体に保存する。
【0066】
さらなる本発明の実施形態によると、上述の本発明の実施形態の一つに係る方法を実行するように構成されたコンピュータプログラム要素をダウンロード可能にする媒体が提示される。
【0067】
さらに、本方法及びサービスは産業コンソーシアムによって提供されてもよい。かかる産業コンソーシアムは、事業者、マップ生成業者、ネットワークサプライヤ、データ取得サービス、コンテンツプロバイダ、システム統合プロバイダ、モバイル機器メーカ、位置検出技術プロバイダを含んでもよい。このため、WLAN位置検出方法、及び場所に基づくサービス提供のための専用のWLANデータフォーマット、及びWLANインタフェースを、全体のシステムの一部とすることも可能である。また、マップデータは、本発明の方法の用途のために適合させてもよい。他の用途として、携帯サービスを都市情報とリンクさせることもできる。
【0068】
自律的で自主的なWLAN位置検出による位置に基づいて地域のサービスをユーザに提供することを本発明の趣旨として見なすことができる。ここで、位置検出は、モバイル機器に保存されたWLAN指紋を用いることができる。
【0069】
本発明の実施形態は、複数の異なる主題について記載されていることに留意されたい。特に、いくつかの実施形態は、方法形式の請求項について記載されており、他の実施形態は、装置形式の請求項について記載されている。しかしながら、当業者であれば、上記及び以下の記載から、特に別段の記載がない限り、一つの形式の主題に属する特徴の組み合わせに加えて、異なる主題に関連する特徴の間の組み合わせも本出願の範囲であると考慮される。
【0070】
本発明の上述の態様及びさらなる態様、特徴、及び利点は、以下に記載する実施形態の例示、及び実施形態を参照して説明される例示から導き出すことができる。本発明は、以下、実施形態を例に詳細を説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のユーザの概略図である。
【図2】本発明のさらなる代表的な実施形態に係る表示されるWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の概略図である。
【図3】本発明の他の代表的な実施形態に係るモバイル機器を示す図である。
【図4】本発明の他の代表的な実施形態に係る他のモバイル機器を示す図である。
【図5】本発明の他の代表的な実施形態に係る地理単位のマップデータの概略図である。
【図6】本発明の他の代表的な実施形態に係る表示されたWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の概略図である。
【図7】本発明の他の代表的な実施形態に係る表示されたWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供を示す図である。
【図8】本発明の他の代表的な実施形態に係る計測デバイスの概略図である。
【図9】所与の経路に沿った実演用のWLANナビゲーションの実験結果の概略図である。
【図10】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図11】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図12】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【図13】本発明の代表的な実施形態に係るWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法ステップの概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
いくつかの図面において類似又は対応する構成には同様の参照番号を付している。図面は概略であり、原寸ではない。
【0073】
図1に、地理単位28の内部でWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器1の用途を示す。モバイル機器にWLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法の代表的な実施形態を適用することによって、ユーザ25は、このモバイル機器とそのディスプレイ2を用いて、自身の正確な地理的位置と、実際のサービスの提案を見つけることができる。モバイル機器のWLAN受信器3は、WLAN送信器29を識別することができる。これらの送信器は、建造物の外側又は内側に配設してもよい。ここでは、3つのWLAN送信器が示されている。算出のためには、3以上の個数のWLAN送信器が必要となる場合がある。しかし、いくつかのWLANインフラでは、本モバイル機器及び本方法が実際の位置を特定する際に、1つ又は2つのWLAN送信器でも十分な場合もある。
【0074】
モバイル機器は、WLANデータセットを保存することができるメモリ27を含んでもよいので、位置検出処理及びサービス提供処理は、webへのアクセス、又はGPSへのアクセスは必須ではない。モバイル機器は、WLAN送信器29を、それらのIPアドレスなどの識別部分を含む特徴的な信号によって識別することができる。複数の異なるWLAN送信器29のそれぞれの受信した場の強度を、事前に記憶してある、地理単位28内部の各々のWLAN送信器の場の強度分布と比較することによって、モバイル機器は、ユーザの実際の位置を算出することができる。こうして算出された位置に基づいて、ユーザによるサービス要求は、サービスデータセット33から選択されたサービスの提供によって応答することができる。このサービスデータセット33は、モバイル機器1に保存することができる。WLANデータセット32とサービスデータセット33は外部のワークステーション又はサーバ22に保存してもよい。
【0075】
サーバ22は、複数の異なるユーザインタフェース19をさらに含むことができる。モバイル機器に、本発明の実施形態の何れかに係る位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法のステップを実行させることができる、コンピュータプログラム要素20は、サーバに保存してもよい。モバイル機器が本発明の実施形態の代表的な方法に係る全ての方法ステップを実行できるようにするため、コンピュータプログラム要素20は、モバイル機器、例えば、メモリ27に保存してもよい。
【0076】
モバイル機器1とサーバ22との間のWLANデータセット32とサービスデータセット33に関するデータの交換のため、WLAN接続などの無線又は有線の通信接続を設けてもよい。したがって、サーバ22は送信器又は受信器24を含んでもよく、モバイル機器1は送信ユニット26を含んでもよい。
【0077】
図1に、計測デバイス30を用いて地理単位28を永続的又は非永続的に走査することができるアップデートデバイス31をさらに示す。この計測デバイスは、GPSシステムとともにWLANの送受信ユニットを含むことができる。異なる複数の地理的位置を横断することによって、サーバ22に、WLANデータセットの生成、更新、保存を行うことができる。地理単位28の各々の特定の地理的位置における、受信可能なWLAN送信器の各々の場の強度の測定に基づいて、永続的又は非永続的な更新を、自己学習システムにロードすることができる。場の強度の変更、又は、WLAN送信器の追加又は不在の変更が検出された場合、WLANデータセットを、並行して測定した、測定値の地理的位置のGPS位置と組み合わせた、新しい実際のデータによって更新することができる。これは、動的なエリア規模のデータ取得とすることができる。
【0078】
さらに、コンピュータ可読媒体28を示す。コンピュータ可読媒体28にはコンピュータプログラム要素20を保存してもよい。
【0079】
場所に基づくユーザへのサービス提供は、複数の異なるサービスと事業者支店に関する情報とを含む。例えば、街の歩行者区域の正確な地理的位置を特定することができないユーザに、タクシーを呼ぶサービスを提供することができる。このため、ユーザは、タクシーの電話番号、又は、次にタクシーが到達可能な場所について知らなくてもよい。したがって、モバイル機器は、SMSを送信する、又は、ウェブサービスを介してタクシーを呼び出す機能を含むことができる。続いて、ユーザは、ディスプレイ2に表示される、統合された街の地図に基づいて、タクシーの位置にガイドされる。さらに、イタリア料理、スペイン料理、ギリシャ料理、ドイツ料理、又はその他のユーザの好みの、様々なスタイルのレストランなどの料理情報をユーザに提供してもよい。これは、事前に算出したモバイル機器1の実際の位置のエリアの中にある、複数の異なるレストランの位置を表示することによって提供することができる。地理単位28のレストランに関する情報を保存したサービスデータセット32は、レストランの開店時間、GPS座標、又は価格に関する情報を含んでもよい。当然のことながら、モバイル機器は、予約をすることもできる。さらに、複数の異なる価格帯のホテルを、ディスプレイでユーザに示してもよい。さらに、場所に基づくサービスは、個人の観光ガイド、公共輸送車両、特に救急の場合の医薬品サービスの位置検出を含んでもよい。開店している最寄りの薬局、医者などの最寄りの医療サービスなど、最寄りのサービスをユーザに表示してもよい。さらに、モバイル機器は、複数の異なる専門医などの情報も備えてもよい。
【0080】
場所に基づくサービス提供、及び、サービスデータセット32は、劇場、映画館などの文化イベントに関する情報をさらに備えてもよい。サービス提供及びサービスデータセットが最新であることを確保するために、自動更新プログラムをインストールして、モバイル機器と、必要な場合はサーバを最新に保つようにしてもよい。さらに、算出された実際の位置に基づいてチケット予約の電話かけをモバイル機器で行ってもよい。提供するサービスの他の例として、複数の異なる路線の停車駅のGPS位置、又は、時刻表などの公共交通機関に関する情報でもよい。特定の目印又は建造物、一般的には、特定の地理的位置を再び見つけることができるように、ユーザは、この所望の位置をモバイル機器のディスプレイにマーキングすることができる。この位置は、例えば、自動車を駐車した位置でもよい。モバイル機器は、ユーザを、事前にマーキングした位置に、任意の時間に戻れるようにガイドすることができる。ユーザに提供される全てのガイドサービスは、矢印又は音声などの複数の異なる図形又は音声要素を用いてユーザを選択した目的地に導くように可視化したマップデータを用いて行ってもよい。
【0081】
図2に、WLAN位置検出及び場所に基づくサービスをモバイル機器1でユーザに表示する代表的な実施形態のブラウザ14を示す。地理単位28はマップ12として処理される。ブラウザの複数の異なる機能17は、ユーザが識別できるように複数の異なるサービス提供場所10を可視化することができる。ブラウザ14はまた、ユーザがそれらの場所をディスプレイで見つけた場合、実際にその後、それらの場所へナビゲートすることができる、十分なナビゲーションツールをユーザに提供することができる。さらに、算出されたモバイル機器の位置6が表示される。この位置は事前にWLAN位置検出処理によって算出されている。場所に基づくサービス提供を行う複数の異なる事業者11に関する情報が図2の左側に示され、サービス要求の検索ツール18は、ユーザが、要求されたサービスを指定できるようにしている。ユーザには、電話番号、住所、インターネットのサイト、例えば、レストラン又はホテルの場合は、価格、予約情報などの複数の異なる情報が提供される。こうしてモバイル機器は、事前に算出した実際の位置に基づいて、又は関連して、選択されたサービスの提案を具体的に提供する。モバイル機器が位置検出用のWLAN信号を使用する地域の中から、ブラウザのズーミングツール17を用いて、地域を指定することが好ましい。これによって、位置検出の解像度を増加することができる。さらに、Java(登録商標)アプリケーション、WAP機能、異なる複数のオフラインサービス、及び携帯ウェブを含んでもよい。
【0082】
図3に、代表的な実施形態のモバイル機器1を示す。この例では、ディスプレイ2とWLAN受信器3を備えたPDAとして示されている。マップとして表示されている地理単位12は、受信したWLAN送信器の3つの異なる位置5と、複数の異なる可視化したサービス提供場所10を示している。これらは、以前に算出したモバイル機器6の位置に基づいて選択されている。可視化されたマップデータ4は、ユーザのサービス要請に適合するように設計されている。それはユーザの移動の速度と方向に基づいて、より大きなサイズのマップから選択、又は、特別に抽出されてもよい。特に、本発明の方法の必要なステップを全て実行するように、専用のフトウェアをモバイル機器にインストールしてもよい。並行して、現場の位置を送信する機能も有する緊急コールのオプションなど、追加の機能をさらに含めてもよい。
【0083】
図4に、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための本発明の方法を実行することができる、他の代表的な実施形態のモバイル機器1を示す。モバイル機器の他の例として、携帯電話、PDA、又は、WLAN信号を受信することができるその他のハンドヘルドパソコンをモバイル機器として使用することができる。さらに、通常のコンピュータ、又は、ノートブックパソコン、又は、サブノートパソコンも、この目的のために適用することができる。図4には2つの異なる代表的なユーザインタフェース7、8が示されている。第1のユーザインタフェース7は場所に基づくサービスを提供する複数の異なる事業を表示して、モバイル機器のユーザに選択肢を提案する、したがって、可視化されたサービスデータ9は、複数の異なる検索アルゴリズムを有する複数の異なる検索ツールを含むことができる。第2のユーザインタフェース8は、ユーザの正確な要求、即ち、可視化されたマップデータ4のモバイル機器の検索ヒットを特定する。複数の異なる可視化したサービス提供場所10が、モバイル機器の実際の位置6とともに示される。
【0084】
図5に、地図表示された地理単位12の概略図を示す。利用可能な数のWLAN送信器3は複数の異なる位置13に配置されている。これは、図示の街のインフラの内部のどの位置においても、3を超えるWLAN送信器がモバイル機器から見えることを示している。
【0085】
図6に、位置検出及び場所に基づくサービスを表示するブラウザ14の2つの異なる表示を示す。ブラウザ14の内部には、地図表示された地理単位12と、以前に算出したモバイル機器の位置6とが表示されている。さらに、現在ユーザが移動している地理単位の識別15も行われている。ブラウザの複数の異なる機能17が装備され、ユーザに十分な検索及び表示ツールを提供する。右手側には、薬局という要求に対する複数の結果として、それぞれのサービス提供場所10が地理単位内に表示されている。
【0086】
図7に、ディスプレイ2をタッチ画面とした例において行われる、他の代表的な実施形態の、モバイル機器のユーザによるサービス要求を示す。要求S16は、ブラウザ14に表示されたサービス提供S18で応答されている。地理単位15の名称と算出された表示位置6が可視化されたマップデータ4に示される。左側のブラウザウインドウの左手側の小ウインドウには、受信した、ユーザの要求である場所に基づくサービスS16と、タイレストラン、ギリシャレストラン、イタリアレストランなどの複数の異なるサービスの提案が提示される。右手側には、サービスデータセットから首尾良く選択できたサービスが10として表示される。サービスデータセットはモバイル機器に保存しておいてもよい。複数の異なるサービス提供10の選択時には、ユーザの移動の速度と方向を考慮してもよい。
【0087】
図8に、慣性、及び/又は、マップマッチングを考慮した、センサシステムを使用することができる計測デバイス30を示す。換言すると、最適な結果を得られるように、WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供の方法と、他の位置検出システムとを組み合わせてもよい。例えば、WLAN送信器を利用できない街の外では、代わりに利用可能なGPS情報を用いる。さらに、WLAN信号が到達可能な次の位置まで、通りの配置などの地図情報を用いた検出処理を行うことができる。
【0088】
さらに、WLAN位置検出システムは、GPSとWLAN位置検出の利点を組み合わせた混合位置検出を分析して、解像度を最適化することができる。
【0089】
図9に、実演用のWLANナビゲーション実験結果を示す。第1の直線は、所与の移動経路であり、x印は、経路に沿ったWLANステーションである。第2の曲線は、WLAN位置検出と、所定の経路に従ったナビゲーションの基づくナビゲーション結果を示す。
【0090】
図10、図11、図12、図13に、WLAN位置検出と、モバイル機器の自律的で自主的なWLAN位置検出に基づく場所に基づくサービス提供の方法のステップの概要を表すフロー図を示す。方法ステップS1〜S29が示されている。WLAN位置検出方法の更新ステップ又は機構は、図11に詳細を示す、複数の異なるステップS7〜S11を含むことができる。さらに、WLAN信号で地理単位を測定することによるWLANデータセットの生成S21は、複数の異なるステップS21〜S26を含むことができる。この詳細を図12に示す。
【0091】
特許請求範囲の発明を実施する当業者であれば、図面、開示内容、及び添付の特許請求の範囲を研究することによって、ここに開示した実施形態の他の変形を理解し、実現することができる。特許請求の範囲の「含む」という用語は他の構成要素又はステップを除外せず、単数形の表現は複数を除外しない。また、請求項中に記載の数種の要素、ステップの機能は単一のプロセッサ又は他の装置によって行ってもよい。また、複数の相互に異なる従属項に記載された特定の手法は、これらの手法を有利に組み合わせることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアの一部として、又は、他のハードウェアとともに提供される光学式記憶媒体又は固体媒体などの好適な媒体で保存/配布することができるが、インターネット、又は他の有線又は無線の通信システムなど、他の形態で配布することもできる。請求項の参照符号は、請求項の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0092】
S1 モバイル機器の使用のために地理単位のWLANデータセットを提供する
S2 モバイル機器によって、少なくとも三つのWLAN送信器からWLAN信号を受信する
S3 モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別する
S4 モバイル機器によって、WLANデータセットと、少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号と、に基づいて、モバイル機器の実際の位置を算出する
S5 算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供する
S6 モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLANデータセットを更新する
S7 モバイル機器によって、実際の位置について受信したWLAN信号とWLANデータセットとを比較する
S8 比較で乖離がある場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信する
S9 比較で乖離がない場合は、モバイル機器によって、WLANデータセットの保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信する
S10 比較で乖離がある場合は、新しいWLANデータによってWLANデータセットのデータを交換する
S11 比較で乖離のない場合、WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てる
S12 実際の位置の周囲とWLAN信号とに基づいて、受信したWLAN信号の範囲を算出する
S13 モバイル機器にマップデータを提供する
S14 マップデータを用いて、ユーザに地理単位の少なくとも一部分を表示する
S15 ユーザに実際の位置をディスプレイで表示する
S16 場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信する
S17 算出された実際の位置に基づいて、モバイル機器によって、サービスデータの中から少なくとも一つの提供を検索する
S18 ユーザに少なくとも一つの提供をディスプレイに表示する
S19 ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、モバイル機器の移動の速度と方向を算出する
S20 算出されたモバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供する
S21 WLAN信号について、地理単位を計測することによってWLANデータセットを生成する
S22 送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別する
S23 選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測する
S24 選択された地理的位置のGPS座標を計測する
S25 計測されたGPS座標を計測されたWLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成する
S26 受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存する
S27 受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成する
S28 地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定する
S29 画定されたさらなる地理単位においてステップS22〜S26を繰り返しながら地理単位を走査する
1 モバイル機器
2 ディスプレイ
3 WLAN受信器
4 可視化されたマップデータ
5 受信されたWLAN送信器の表示位置
6 モバイル機器の算出された表示位置
7 第1のユーザインタフェース
8 第2のユーザインタフェース
9 可視化されたサービスデータ
10 可視化された複数の異なるサービス提供場所
11 場所に基づくサービス提供のための複数の異なる事業者
12 地図表示された地理的位置
13 WLAN送信器の位置
14 位置検出及び場所に基づくサービスを表示するためのブラウザ
15 識別された地理単位
16 表示されたサービスの要求
17 ブラウザの複数の異なる機能
18 サービス要求のための検索ツール
19 ワークステーションのユーザインタフェース
20 コンピュータプログラム要素
21 コンピュータ可読媒体
22 ワークステーション/サーバ
23 ワークステーションのディスプレイ
24 ワークステーションの送信器/受信器
25 ユーザ
26 送信ユニット
27 メモリ
28 地理単位
29 地理単位の内部のWLAN送信器
30 計測デバイス
31 アップデートデバイス
32 WLANデータセット
33 サービスデータセット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法であって、該方法は、
地理単位のWLANデータセットを、モバイル機器の使用のために該モバイル機器に保存するステップ(S1)と、
前記モバイル機器によって、少なくとも3つのWLAN送信器からWLAN信号を受信するステップ(S2)と、
前記モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別するステップ(S3)と、
前記モバイル機器によって、前記WLANデータセットと、前記少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号とを比較して、前記モバイル機器の実際の位置を算出するステップ(S4)と、
場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するステップ(S16)と、
算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器によって、前記サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するステップ(S17)と、
算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器によって、前記モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するステップ(S5)と、を含み、
前記WLANデータセットが、前記地理単位のWLAN指紋であることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記モバイル機器によって、前記受信したWLAN信号に基づいて前記WLANデータセットを更新するステップ(S6)をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記更新するステップは、
前記モバイル機器によって、前記実際の位置について、前記受信したWLAN信号と前記WLANデータセットとを比較するステップ(S7)と、
比較で乖離がある場合は、前記モバイル機器によって、前記WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信するステップ(S8)と、
比較で乖離がない場合は、前記モバイル機器によって、前記保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信するステップ(S9)と、
比較で乖離がある場合、前記新しいWLANデータによって前記WLANデータセットのデータを交換するステップ(S10)と、
比較で乖離のない場合、前記WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てるステップ(S11)と、を含むことを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記実際の位置の周囲と前記WLAN信号とに基づいて、前記受信したWLAN信号の範囲を算出するステップ(S12)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から3迄の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記モバイル機器の前記実際の位置の識別及び算出は、ウェブへのアクセスを必要としないことを特徴とする、請求項1から4迄の何れかに記載の方法。
【請求項6】
前記実際の位置の算出は、前記WLANデータセットと比較した前記受信したWLAN信号の画定された乖離を許容することを特徴とする、請求項1から5迄の何れかに記載の方法。
【請求項7】
前記場所に基づくサービスは、サービスデータセットから提供され、
前記サービスデータセットは、サーバから前記モバイル機器にダウンロード可能であることを特徴とする、請求項1から6迄の何れかに記載の方法。
【請求項8】
前記場所に基づくサービスは、レストラン、ホテル、タクシーサービス、医療サービス、薬局、文化的娯楽、輸送管理、ロジスティクス、供給チェーン管理、個人の移動誘導、公共輸送車両の位置検出、モバイルマーケティング、公報活動又は友人探索を含むグループから選択された事業によるものであることを特徴とする、請求項1から7迄の何れかに記載の方法。
【請求項9】
前記モバイル機器のマップデータを提供するステップ(S13)と、
前記マップデータを用いて、ユーザに前記地理単位の少なくとも一部分を表示するステップ(S14)と、
ユーザに前記実際の位置をディスプレイで表示するステップ(S15)と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1から8迄の何れかに記載の方法。
【請求項10】
ユーザに少なくとも一つの提供をディスプレイに表示するステップ(S18)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から9迄の何れかに記載の方法。
【請求項11】
ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、前記モバイル機器の移動の速度と方向を算出するステップ(S19)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から10迄の何れかに記載の方法。
【請求項12】
算出された前記モバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、前記モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供するステップ(S20)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から11迄の何れかに記載の方法。
【請求項13】
前記実際の位置の算出は、前記モバイル機器の第1のアルゴリズムによって行われることを特徴とする、請求項1から12迄の何れかに記載の方法。
【請求項14】
前記実際の位置の算出は、前記モバイル機器の三次元位置検出であることを特徴とする、請求項1から13迄の何れかに記載の方法。
【請求項15】
前記WLAN信号について、地理単位を計測することによって、前記WLANデータセットを生成するステップ(S21)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から14迄の何れかに記載の方法。
【請求項16】
前記WLANデータセットを生成するステップは、
送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別するステップ(S22)と、
前記選択された地理的位置において前記受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測するステップ(S23)と、
前記選択された地理的位置のGPS座標を計測するステップ(S24)と、
計測された前記GPS座標を計測された前記WLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成するステップ(S25)と、
前記受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存するステップ(S26)と、を含むことを特徴とする、請求項1から15迄の何れかに記載の方法。
【請求項17】
前記受信可能なWLAN送信器の各々のデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成するステップ(S27)をさらに含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定するステップ(S28)と、
画定された前記さらなる地理単位においてステップS22〜S26を繰り返すことによって前記地理単位を走査するステップ(S29)と、をさらに含むことを特徴とする、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記LANデータセットの生成は、計測デバイスで第2のアルゴリズムによって行われることを特徴とする、請求項1から18迄の何れかに記載の方法。
【請求項20】
WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器であって、該モバイル機器は、メモリと、WLAN受信器と、プロセッサと、ディスプレイと、
地理単位のWLANデータセットと、を含み、
前記WLANデータセットはメモリに保存され、
前記WLANデータセットは前記地理単位のWLAN指紋であり、
前記WLAN受信器は、WLAN信号を受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記WLANデータセットと、受信したWLAN信号とを比較して、前記モバイル機器の実際の位置を算出するように構成され、
前記モバイル機器は、場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するように構成され、
前記モバイル機器は、算出された前記実際の位置に基づいて、前記サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するように構成され、
前記ディスプレイは、算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するように構成されたことを特徴とする、モバイル機器。
【請求項21】
前記比較に基づいて、前記WLANデータセットの保守サイトに、更新信号を送信するように構成された送信ユニットをさらに含むことを特徴とする、請求項20記載のモバイル機器。
【請求項22】
地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイスであって、該携帯計測デバイスは、WLAN受信器と、GPSユニットと、プロセッサと、メモリと、を含み、
前記WLAN受信器は、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号からWLAN送信器を識別するように構成され、
前記WLAN受信器はさらに、前記選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号の各々についてWLANの場の強度を計測するように構成され、
前記GPSユニットは、前記選択された地理的位置のGPS座標を計測するように構成され、
前記プロセッサは、計測された前記GPS座標を計測された前記WLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組を生成するように構成され、
前記メモリは、受信可能なWLAN送信器の各々について前記データの組を前記WLANデータセットに保存するように構成されたことを特徴とする、携帯計測デバイス。
【請求項23】
モバイル機器で使用されると、請求項1から19迄の何れかに記載の方法のステップを前記モバイル機器に実行させるように構成されたことを特徴とする、コンピュータプログラム要素。
【請求項24】
請求項23記載のコンピュータプログラム要素が保存されることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項1】
WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のための方法であって、該方法は、
地理単位のWLANデータセットを、モバイル機器の使用のために該モバイル機器に保存するステップ(S1)と、
前記モバイル機器によって、少なくとも3つのWLAN送信器からWLAN信号を受信するステップ(S2)と、
前記モバイル機器によって、受信したWLAN信号に基づいてWLAN送信器を自律的に識別するステップ(S3)と、
前記モバイル機器によって、前記WLANデータセットと、前記少なくとも3つの異なるWLAN送信器から受信したWLAN信号とを比較して、前記モバイル機器の実際の位置を算出するステップ(S4)と、
場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するステップ(S16)と、
算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器によって、前記サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するステップ(S17)と、
算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器によって、前記モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するステップ(S5)と、を含み、
前記WLANデータセットが、前記地理単位のWLAN指紋であることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記モバイル機器によって、前記受信したWLAN信号に基づいて前記WLANデータセットを更新するステップ(S6)をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記更新するステップは、
前記モバイル機器によって、前記実際の位置について、前記受信したWLAN信号と前記WLANデータセットとを比較するステップ(S7)と、
比較で乖離がある場合は、前記モバイル機器によって、前記WLANデータセットの保存サイトに、新しいWLANデータとともに更新信号を送信するステップ(S8)と、
比較で乖離がない場合は、前記モバイル機器によって、前記保存サイトに、タイムスタンプとともに確認信号を送信するステップ(S9)と、
比較で乖離がある場合、前記新しいWLANデータによって前記WLANデータセットのデータを交換するステップ(S10)と、
比較で乖離のない場合、前記WLANデータセットにタイムスタンプを割り当てるステップ(S11)と、を含むことを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記実際の位置の周囲と前記WLAN信号とに基づいて、前記受信したWLAN信号の範囲を算出するステップ(S12)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から3迄の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記モバイル機器の前記実際の位置の識別及び算出は、ウェブへのアクセスを必要としないことを特徴とする、請求項1から4迄の何れかに記載の方法。
【請求項6】
前記実際の位置の算出は、前記WLANデータセットと比較した前記受信したWLAN信号の画定された乖離を許容することを特徴とする、請求項1から5迄の何れかに記載の方法。
【請求項7】
前記場所に基づくサービスは、サービスデータセットから提供され、
前記サービスデータセットは、サーバから前記モバイル機器にダウンロード可能であることを特徴とする、請求項1から6迄の何れかに記載の方法。
【請求項8】
前記場所に基づくサービスは、レストラン、ホテル、タクシーサービス、医療サービス、薬局、文化的娯楽、輸送管理、ロジスティクス、供給チェーン管理、個人の移動誘導、公共輸送車両の位置検出、モバイルマーケティング、公報活動又は友人探索を含むグループから選択された事業によるものであることを特徴とする、請求項1から7迄の何れかに記載の方法。
【請求項9】
前記モバイル機器のマップデータを提供するステップ(S13)と、
前記マップデータを用いて、ユーザに前記地理単位の少なくとも一部分を表示するステップ(S14)と、
ユーザに前記実際の位置をディスプレイで表示するステップ(S15)と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1から8迄の何れかに記載の方法。
【請求項10】
ユーザに少なくとも一つの提供をディスプレイに表示するステップ(S18)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から9迄の何れかに記載の方法。
【請求項11】
ある時間期間の間に算出された複数の位置に基づいて、前記モバイル機器の移動の速度と方向を算出するステップ(S19)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から10迄の何れかに記載の方法。
【請求項12】
算出された前記モバイル機器の移動の速度と方向に基づいて、前記モバイル機器によって、場所に基づくサービスを提供するステップ(S20)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から11迄の何れかに記載の方法。
【請求項13】
前記実際の位置の算出は、前記モバイル機器の第1のアルゴリズムによって行われることを特徴とする、請求項1から12迄の何れかに記載の方法。
【請求項14】
前記実際の位置の算出は、前記モバイル機器の三次元位置検出であることを特徴とする、請求項1から13迄の何れかに記載の方法。
【請求項15】
前記WLAN信号について、地理単位を計測することによって、前記WLANデータセットを生成するステップ(S21)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から14迄の何れかに記載の方法。
【請求項16】
前記WLANデータセットを生成するステップは、
送信器ごとに送信されるWLAN信号に基づいて、地理単位の内部の選択された地理的位置において受信可能なWLAN送信器の各々を識別するステップ(S22)と、
前記選択された地理的位置において前記受信可能なWLAN送信器の各々のWLANの場の強度を計測するステップ(S23)と、
前記選択された地理的位置のGPS座標を計測するステップ(S24)と、
計測された前記GPS座標を計測された前記WLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々と選択された地理的位置とのデータの組を生成するステップ(S25)と、
前記受信可能なWLAN送信器の各々と地理的位置とのデータの組をWLANデータセットに保存するステップ(S26)と、を含むことを特徴とする、請求項1から15迄の何れかに記載の方法。
【請求項17】
前記受信可能なWLAN送信器の各々のデータの組にタイムスタンプを割り当てて、時間データの組を生成するステップ(S27)をさらに含むことを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記地理単位の内部にさらなる地理的位置を画定するステップ(S28)と、
画定された前記さらなる地理単位においてステップS22〜S26を繰り返すことによって前記地理単位を走査するステップ(S29)と、をさらに含むことを特徴とする、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記LANデータセットの生成は、計測デバイスで第2のアルゴリズムによって行われることを特徴とする、請求項1から18迄の何れかに記載の方法。
【請求項20】
WLAN位置検出及び場所に基づくサービス提供のためのモバイル機器であって、該モバイル機器は、メモリと、WLAN受信器と、プロセッサと、ディスプレイと、
地理単位のWLANデータセットと、を含み、
前記WLANデータセットはメモリに保存され、
前記WLANデータセットは前記地理単位のWLAN指紋であり、
前記WLAN受信器は、WLAN信号を受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記WLANデータセットと、受信したWLAN信号とを比較して、前記モバイル機器の実際の位置を算出するように構成され、
前記モバイル機器は、場所に基づくサービスについてユーザの要求を受信するように構成され、
前記モバイル機器は、算出された前記実際の位置に基づいて、前記サービスデータセットの中から少なくとも一つの提供を検索するように構成され、
前記ディスプレイは、算出された前記実際の位置に基づいて、前記モバイル機器のユーザに、場所に基づくサービスを提供するように構成されたことを特徴とする、モバイル機器。
【請求項21】
前記比較に基づいて、前記WLANデータセットの保守サイトに、更新信号を送信するように構成された送信ユニットをさらに含むことを特徴とする、請求項20記載のモバイル機器。
【請求項22】
地理単位のWLANデータセットを生成するための携帯計測デバイスであって、該携帯計測デバイスは、WLAN受信器と、GPSユニットと、プロセッサと、メモリと、を含み、
前記WLAN受信器は、選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号からWLAN送信器を識別するように構成され、
前記WLAN受信器はさらに、前記選択された地理的位置において受信可能なWLAN信号の各々についてWLANの場の強度を計測するように構成され、
前記GPSユニットは、前記選択された地理的位置のGPS座標を計測するように構成され、
前記プロセッサは、計測された前記GPS座標を計測された前記WLANの場の強度に割り当て、受信可能なWLAN送信器の各々についてデータの組を生成するように構成され、
前記メモリは、受信可能なWLAN送信器の各々について前記データの組を前記WLANデータセットに保存するように構成されたことを特徴とする、携帯計測デバイス。
【請求項23】
モバイル機器で使用されると、請求項1から19迄の何れかに記載の方法のステップを前記モバイル機器に実行させるように構成されたことを特徴とする、コンピュータプログラム要素。
【請求項24】
請求項23記載のコンピュータプログラム要素が保存されることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2011−508993(P2011−508993A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536391(P2010−536391)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064742
【国際公開番号】WO2009/071394
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(510143653)テレフォンブーフ フェアラーク ハンス ミューラー ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064742
【国際公開番号】WO2009/071394
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(510143653)テレフォンブーフ フェアラーク ハンス ミューラー ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー (1)
【Fターム(参考)】
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