説明

化粧料

【課題】天然物であるイネの葉を素材として得られ、イネの葉の抽出物よりもすぐれた美白効果及び皮膚老化防止効果、並びに経時安定性を有するイネの葉の加水分解物を創出し、かかる加水分解物を化粧料配合成分として用いることにより、すぐれた美白効果及び皮膚老化防止効果を奏し、かつ、生体安全性及び経時安定性にすぐれた化粧料を提供する。
【解決手段】イネ(Oryza sativa)の葉の抽出物を加水分解処理して得られる加水分解物を有効成分とする化粧料であって、好ましくは、出穂前のイネの葉の抽出物を繊維素分解酵素により酵素加水分解処理して得られる酵素加水分解物を有効成分とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体安全性及び安定性にすぐれ、かつ、顕著な皮膚の美白効果及び老化防止効果を併せ持つ化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧料の配合剤として生体安全性の高い成分が求められ、様々な天然物由来の化粧料成分の開発が行われてきた。例えば、天然物である植物の花、葉、種子等を水やアルコール等の溶媒に浸漬し、植物由来成分を抽出して、これを化粧料の配合剤とする検討がなされてきた。
しかし、植物等の天然物由来の抽出物は有効成分以外に様々な夾雑物等が含まれることが多く、化粧料の配合剤としては色、臭い、澱や結晶の析出等の安定性に関する様々な問題が生じた。さらに、この夾雑物等は上記抽出物中の有効成分が持つ美白効果又は皮膚老化防止効果の発揮を妨げる要因になり得る。また、天然物の中には有効成分以外に皮膚刺激の原因となる成分を含むものもあり、選択する天然素材の種類によっては、生体安全性の点で問題が生じる可能性もあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願人は、上記従来の天然物由来の化粧料配合剤に見られる上述の問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、イネの葉抽出物の加水分解物が、生体安全性及び経時安定性にすぐれ、かつ、美白効果及び皮膚老化防止効果を併せ持つことを新たに見出して、本発明を完成させるに至った。
【0004】
従来、イネの葉抽出物を配合した化粧料として、特許文献1及び特許文献2に記載された発明が提案されている。特許文献1には、イネの葉の溶媒抽出物が抗酸化作用等の皮膚老化防止効果を発揮することが開示され、特許文献2にはイネの葉の抽出物に含まれるポリフェノールが美白効果を有することが開示されている。
【0005】
しかし、イネの葉の単なる抽出物には夾雑物等の様々な成分が含まれ、化粧料配合剤として見た場合に、着色、臭い、澱等の安定性の点で問題があり、濾過等の汎用技術による処理を行っても当該問題は解決できなかった。さらに、イネの葉抽出物は、美白及び皮膚老化防止の有効性の点でも、化粧料配合剤として十分な効果を発揮しないという問題点が生じた。
【0006】
従って、上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、本出願人はイネの葉の抽出物を加水分解することで、経時安定性が格段に向上し、かつ、すぐれた美白効果及び皮膚老化防止効果が創出されることを新たに見出した。
【0007】
【特許文献1】特開2002−128632号公報
【特許文献2】特開2007−045755号公報
【課題を解決するための手段】
【0008】

すなわち、本発明は、イネ(Oryza sativa)の葉の抽出物を加水分解処理して得られる加水分解物を有効成分とする化粧料である。
また、本発明は、加水分解処理を繊維素分解酵素により行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記繊維素分解酵素としてペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、又はキシラーゼ或いはそれら2種以上の酵素の組み合わせを用いることを特徴とする。
また、本発明は、イネの葉として出穂前のイネの葉を用いることを特徴とする。
また、本発明の化粧料は美白用であることを特徴とする。
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
【発明の効果】
【0009】
本願発明によれば、その有効成分であるイネの葉抽出物の加水分解物が奏するチロシナーゼ活性抑制作用、グルタチオン合成促進作用に基づくシミ、ソバカス等の色素沈着の予防、改善効果と、さらには、グルタチオン合成促進作用及びコラーゲン合成促進作用に基づく肌のシワの予防、改善、並びにハリ、ツヤの向上効果とを併せ持つ化粧料を提供することができる。また、イネの葉抽出物の加水分解物はすぐれた経時安定性を有することから、着色、臭い、澱や結晶等の析出が顕著に改善された化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明にいうイネとしては、分類学上Oryza sativaに属するものであればそのいずれもが使用でき、具体的には、例えばコシヒカリ、ササニシキ、ニホンバレ、アキタコマチ、キヌヒカリ、華越前等を挙げることができるが、勿論これらに限定されるわけではない。本発明では、それらのイネの葉又は当該葉を含む全草から適宜の溶媒を用いて得られる抽出物に対して加水分解処理を施して得られる加水分解物を化粧料に配合する。使用する部位としては、さらに、出穂前の葉を用いることが、効果発現上最も好ましい。
【0011】
なお、採取したイネの葉はその抽出処理前に加熱処理を施しても良い。これにより、イネの葉に含まれる活性成分(酵素等)による変性、変質を抑制することができ、採取したイネの葉の保管中の活性低下を防止することができる。加熱処理をイネ採取後いつまでに行うことが望ましいかについては、イネの品種、採取時期等によって異なり一概には言えないが、一つの指標としてイネの色調を挙げることができ、特に採取したイネの葉の緑色が完全には退色せず保持されている間に行うことが望ましい。加熱処理は、好ましくは湿熱処理(蒸し)によって行われ、蒸しによる場合、その時間は一般に10秒〜5分、好ましくは15秒〜3分、特に好ましくは20秒〜1分の範囲である。蒸し時間が上記時間を越えて長くなるとイネの葉の抽出物の生理活性が低下する傾向にあって好ましくない。
【0012】
イネの葉の抽出物の調製は、例えば以下に述べる方法によって行われる。即ち、採取したイネを水洗後、使用対象とする部分である葉を、必要に応じて細切する。なお、必要に応じて細切りにしたイネの葉を乾燥しても良い。この場合、乾燥温度は50℃以下にすることが好ましく、さらには、40℃以下の温和な条件とすることがより好ましいい。温度が高温過ぎると、イネの葉の活性成分が失活することがある。
【0013】
次に、細切りにしたイネの葉をそのまま、もしくは必要に応じてさらに細切し、それらを浸漬法、又は向流抽出法など適宜の手段により抽出溶媒と接触させることによって抽出処理を行う。また、抽出手段として超臨界抽出法を用いてもよい。好ましくは上記の細切物を抽出溶媒と混合する方法によって抽出処理を行う。抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などがあり、それらのうちでも水又は水と低級アルコール類との混液もしくは水と多価アルコール類との混液の使用が好ましく、特に、水単独の使用が好ましい。
【0014】
抽出条件としては、イネの葉の細切度又は粒度、抽出溶媒の種類等によっても異なるが、一般にはイネの葉に対して重量で2〜100倍量、好ましくは2〜10倍量の溶媒を用いることが好ましい。また、抽出温度は一般に5〜90℃が好ましく、特に、40℃〜80℃の範囲がより好ましい。抽出時間は抽出温度が40℃であれば0.5〜24時間が好ましく、特に1〜6時間が好ましい。また、抽出温度が80℃であれば抽出時間は0.5〜6時間が好ましく、特に0.5〜2時間が好ましい。ここに得られる抽出物溶液は、一般に濾過を行って清澄化し、又必要ならばpHを4〜8に調整した上、そのままもしくは減圧濃縮等により適宜の濃度にして使用される。また場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化して使用してもよい。
【0015】
次に、イネの葉抽出物を加水分解する。加水分解する方法として、酵素による加水分解法、アルカリや酸による加水分解法等が挙げられるが、特に、酵素による加水分解法が好ましい。加水分解に用いる酵素としては、アクチナーゼ、トリプシン、パパインなどの蛋白分解酵素、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼなどの澱粉分解酵素、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼなどの繊維素分解酵素、及びリパーゼなどの脂肪分解酵素が挙げられるが、特に繊維素分解酵素が好ましい。
【0016】
酵素の使用量は、イネの葉抽出物溶液の固形分100重量部に対して、1種の酵素につき0.001〜50重量部の範囲とするのがよく、より好ましくは0.05〜5重量部の範囲である。また、酵素処理時間は、用いる酵素の種類等によっても異なるが、一般には、使用する酵素の最適温度にて、0.5〜24時間の範囲であり、好ましくは1〜6時間の範囲である。なお、酵素による加水分解処理は、イネの葉の抽出処理前又は抽出処理と同時に行っても良い。
【0017】
本発明の化粧料中のイネの葉抽出物の加水分解物の配合量は、クリーム、乳液、ローションなどの基礎化粧料であれば、一般に0.001〜0.5重量%(固形分として。以下同じ)、好ましくは0.01〜0.2重量%の範囲、またほほ紅、白粉などのメイクアップ化粧料であれば、一般に0.001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の範囲、頭髪化粧料であれば、一般に0.001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.2重量%の範囲、浴用剤であれば、一般に0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲である。
【0018】
本発明の化粧料には、必須成分のイネの葉抽出物の加水分解物のほかに、通常化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、金属イオン封鎖剤、生理活性成分、色素、香料等が必要に応じて適宜配合される。
【0019】
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油などの植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワランなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライドなどの合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
【0020】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N、N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N、N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N、N、N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′、N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等が挙げられる。
【0021】
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボンナトリウム等があり、さらに糖類、ヒアルロン酸及びその誘導体、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル等が挙げられる。
【0022】
増粘剤としては、例えばカラギーナン、アルギン酸、ペクチン、ローカストビーンガムなどの多糖類;キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガムなどのガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体などの合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体等が挙げられる。
【0023】
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)等がある。
【0024】
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー等がある。
【0025】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等がある。
【0026】
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体(例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレートなど)等がある。又、その他の成分として、レシチン類、シルク関連物質等を配合することもできる。
【0027】
金属イオン封鎖剤としては、例えばエチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、エデト酸又はその塩類、グルコン酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウムなどがある。
【0028】
生理活性成分としては、例えば美白成分として、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン誘導体、エラグ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、4−メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン(5,5'−ジプロピル−ビフェニル−2,2’−ジオール)、4−HPB(ロドデノール、4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ブタノール))、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)、胎盤抽出液、ニコチン酸及びその誘導体、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出物、米糠抽出物加水分解物、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀類)、白芥子抽出物、白芥子加水分解抽出物、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子発酵物、党参抽出物、ハトムギ発酵物、ローヤルゼリー発酵物、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物(商品名:カモミラET)、コンブ等の海藻の抽出物、アマモ等の海草の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が、又皮膚老化防止・美肌化成分として、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、アラントイン、α−ヒドロキシ酸類、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナエキス、甘草エキス、ハトムギエキス、カミツレエキス、ニンジンエキス、アロエエキスなどの生薬抽出エキス、米抽出物加水分解物、米糠抽出物加水分解物、米醗酵エキス、ミツイシコンブ抽出物、アナアオサ抽出物、アマモ等の海草の抽出物、ソウハクヒエキス、ジョアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物等がある。
【0029】
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシドなどのコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)などのアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基など)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3−O−エチルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−O−パルミテートナトリウム等が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン−β−D−グルコピラノシド)、α−アルブチン(ハイドロキノン−α−D−グルコピラノシド)等が、レゾルシノール誘導体としては、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、ビタミンE誘導体としては、例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
【0030】
本発明のイネの葉抽出物の加水分解物を配合してなる化粧料の形態としては特に制限はなく、例えばクリーム、乳液、ローション、エッセンス、洗顔料、パックなどの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、リキッドファンデーション、プレストパウダー、ほほ紅、白粉などのメイクアップ化粧料、育毛剤、トリートメント、トニックなどの頭髪化粧料、或いは浴用剤等とすることができる。
【0031】
次に、製造例、実施例(処方例)及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
【0032】
製造例1.イネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液の調製(1)
出穂直前(穂ばらみ期)のイネの葉の乾燥粉砕物200gに精製水1000gを加え、80℃で1時間抽出を行った後ろ過し、淡黄色透明のイネの葉抽出物溶液550g(固形分濃度2.6%)を得た。次に、ここに得られた抽出物溶液500gに、ペクチナーゼを0.025g添加し、40℃で4時間加水分解した。その後、90℃で1時間加熱して酵素を失活させた後ろ過し、淡黄色透明のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液440g(固形分濃度2.4%)を得た。
【0033】
製造例2.イネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液の調製(2)
ペクチナーゼに代えてセルラーゼを用いるほかは製造例1と同様にして、イネ葉抽出物の酵素加水分解物溶液450g(固形分濃度
2.3%)を得た。
【0034】
製造例3.イネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液の調製(3)
ペクチナーゼに代えてキシラナーゼを用いる他は製造例1と同様にして、イネ葉抽出物の酵素加水分解物溶液430g(固形分濃度2.4%)を得た。
【0035】
製造例4.イネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液の調製(4)
製造例1で得られたイネの葉抽出物溶液500gに、ペクチナーゼを0.025g、セルラーゼを0.025g添加し、40℃で4時間加水分解し、その後、90℃で1時間加熱して酵素を失活させた後ろ過し、淡黄色透明のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液450g(固形分濃度2.5%)を得た。
【0036】
製造例5.イネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液の調製(5)
出穂直前(穂ばらみ期)に採取したイネの生葉を採取後直ちに細断し、蒸気中に30秒間曝して加熱処理を行い、次いで30℃で乾燥した後気流粉砕機を用いて粉砕してイネの葉の乾燥粉砕物を調製した。このイネの葉乾燥粉砕物200gに精製水1000gを加え、80℃で1時間抽出を行った後ろ過し、淡黄色透明のイネの葉抽出物溶液530g(固形分濃度2.5%)を得た。次に、ここに得られた抽出物溶液500gに、ペクチナーゼを0.025g添加し、40℃で4時間加水分解した。その後、90℃で1時間加熱して酵素を失活させた後ろ過し、淡黄色透明のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液420g(固形分濃度2.2%)を得た。
【0037】
製造例6.イネの葉抽出物の酵素加水分解物の粉末
製造例1と同様にして得られたイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液440gを44gに濃縮した後、凍結乾燥し、7.3gのイネの葉抽出物の酵素加水分解物の粉末を得た。
【0038】
実施例1 クリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
ヘキサラン (注1) 4.0
パラフィン 5.0
グリセリルモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート
6.0
ブチルパラベン 0.1
(注1)株式会社テクノーブル製 トリオクタン酸グリセリル
[B成分]
製造例1のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液5.0
グリセリン 5.0
カルボキシメチルモノステアレート
0.1
メチルパラベン 0.1
モイストン・C (注2) 1.0
精製水 全量が100部となる量
(注3)株式会社テクノーブル製 NMF成分
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合してクリームを調製した。
【0039】
実施例2 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート
2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
製造例2のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液 5.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を調製した。
【0040】
実施例3 ローション
[成分] 部
製造例3のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液 5.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを調製した。
【0041】
実施例4 パック
[成分] 部
ポリビニルアルコール 15.0
ヒドロキシメチルセルロース 5.0
プロピレングリコール 5.0
エタノール 10.0
メチルパラベン 0.2
製造例4のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液 5.0
香料 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してパックを調製した。
【0042】
実施例5 プレストパウダー
[A成分] 部
ベンガラ 0.5
黄酸化鉄 1.5
黒酸化鉄 0.1
酸化チタン 10.0
ナイロンパウダー 4.0
マイカ 23.0
タルク 25.0
製造例6のイネの葉抽出物の酵素加水分解物粉末
0.05
セリサイト 全量が100部となる量
[B成分]
スクワラン 1.0
メチルポリシロキサン 4.0
プロピルパラベン 0.1
デヒドロ酢酸 0.1
流動パラフィン 2.0
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ混合攪拌し混合した後、200メッシュのタイラーメッシュの篩にかけ、得られた混合粉末を金型に打型して均一なプレスパウダーを調製した。
【0043】
実施例6 口紅
[A成分] 部
オクチルドデカノール 5.0
ラノリン 5.0
液状ラノリン 5.0
ミツロウ 4.0
オゾケライト 7.0
キャンデリラロウ 2.0
カルナバロウ 1.0
ひまし油 全量が100部となる量
[B成分]
酸化チタン 1.0
色素 4.0
製造例6のイネの葉抽出物の酵素加水分解物粉末
0.1
[C成分]
香料 微量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、急冷して口紅を調製した。
【0044】
実施例7 リキッドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール
2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 適量
[B成分]
製造例5のイネ葉抽出物の酵素加水分解物溶液 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを調製した。
【0045】
実施例8 トリートメント
[成分] 部
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム
6.0
ポリビニルピロリドン 4.0
グリセリン 1.0
エチルパラベン 0.1
製造例1のイネ葉抽出物の酵素加水分解物溶液 5.0
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を80℃に加温した後混合攪拌してトリートメントを調製した。
【0046】
実施例9 パック
[成分] 部
ポリビニルアルコール 15.0
ヒドロキシメチルセルロース 5.0
プロピレングリコール 5.0
エタノール 10.0
メチルパラベン 0.2
製造例2のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液 1.0
香料 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してパックを調製した。
【0047】
実施例10 浴用剤
[成分] 部
硫酸ナトリウム 35.0
炭酸水素ナトリウム 全量が100部となる量
ホウ砂 2.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム
1.0
赤色1号 微量
香料 微量
製造例3のイネの葉抽出物の酵素処理分解物溶液
10.0
【0048】
試験例1.チロシナーゼ活性抑制試験
培養B16マウスメラノーマ細胞B16−F10を、96穴マイクロプレートに8×10個/穴播種し、10%FBS含有RPMI1640培地中、37℃、5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、10%FBS含有RPMI1640培地で、試料溶液を2.5%、5.0%の濃度(培地溶液に対する試料溶液の最終濃度)となるように希釈した液に置換し、同条件で3日間培養した。次に培養液を除去し、界面活性剤(Triton X-100)と5mML−ドーパ溶液を添加して37℃で反応を行った後、マイクロプレートリーダー(Model 450、バイオラッド社製)を用い、波長490nmでドーパ値を測定した。試料溶液に代えてPBS(−)を添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたドーパ値に対する各試料添加時のドーパ値の相対値を求め、チロシナーゼ活性率(%)とした。なお、比較のため、試料溶液の代わりに、2mMのコウジ酸を添加した場合(陽性対照)についても同様の試験を行った。
【0049】
試験例1の結果を以下の表1に示す。
[表1]

【0050】
上記表1に示すように、製造例1のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液は、濃度依存的に格段にすぐれたチロシナーゼ活性抑制効果を有することが明らかになった。なお、陽性対照であるコウジ酸もチロシナーゼ活性抑制効果を示したことから、本試験系は正常であることが確認された。
【0051】
試験例2.コラーゲン合成促進効果
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、試料溶液を2.5%、5.0%の濃度(培地溶液に対する試料溶液の最終濃度)となるように培地に添加し、同条件でさらに5日間培養した。次に、培地を除去し、冷メタノール、冷エタノールで細胞を固定した後、0.1%シリウスレッド含有飽和ピクリン酸水溶液で染色を行った。精製水で洗浄後、0.1%NaOH:メタノール=1:1溶液にて抽出を行い、マイクロプレートリーダー(Model 450、バイオラッド社製)を用いて波長540nmでコラーゲン量を測定した。試料溶液に代えてPBS(−)を添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたコラーゲン量に対する各試料添加時のコラーゲン量の相対値を求め、線維芽細胞のコラーゲン合成率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として1mMのアスコルビン酸リン酸マグネシウム塩(以下「APM」と称する)を添加した場合についても、同様の試験を行った。
【0052】
試験例2の結果を以下の表1に示す。
[表2]

【0053】
上記表2に示すように、製造例1のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液は、濃度依存的に格段にすぐれたコラーゲン産生促進効果を有することが明らかになった。なお、陽性対照であるAPMもコラーゲン合成促進効果を示したことから、本試験系は正常であることが確認された。
【0054】
試験例3.グルタチオン合成促進効果
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、試料溶液を1.0%、2.0%の濃度(培地溶液に対する試料溶液の最終濃度)となるように培地に添加し、同条件でさらに5日間培養した。次に、100mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH 7.5)で洗浄し、0.01N HClを16μL加え、凍結と融解を2回繰り返して上記細胞の細胞膜を破壊した。これに、5%スルホサリチル酸を4μL加えて合計20μLとしたものを測定試料とした。調製した測定試料20μLに0.5mM
EDTA含有10mMリン酸ナトリウム緩衝液 (pH 7.5)を100μL、4mM NADPH/5%炭酸水素ナトリウム水溶液を10μL、6U/mLグルタチオンレダクターゼ/5mM EDTA含有0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液 (pH
7.5)を20μL添加した。5分間室温(約22℃)に静置した後、10mM DTNB/5mM EDTA含有0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.5)を10μL添加して反応を開始させた。一定間隔で415nmにおける吸光度を測定し、吸光度の上昇の傾きを求め、グルタチオン量とした。試料溶液に代えてPBS(−)を添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたグルタチオン量に対する各試料添加の場合のグルタチオン量の相対値を求め、線維芽細胞のグルタチオン合成率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として100μMのα−トコフェロールを添加した場合についても、同様の試験を行った。
【0055】
試験例3の結果を以下の表1に示す。
[表3]

【0056】
上記表3に示すように、製造例1のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液は、濃度依存的に格段にすぐれたグルタチオン合成促進効果を有することが明らかになった。なお、陽性対照であるα−トコフェロールもグルタチオン合成促進効果を示したことから、本試験系は正常であることが確認された。
【0057】
試験例4.保存安定性試験
[試料]
(1)製造例1で得られたイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液(本発明試料1)
(2)製造例4で得られたイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液(本発明試料4)
(3)製造例1のイネの葉の酵素処理前の抽出物溶液(比較試料1)
[試験方法]
各試料溶液45mLをそれぞれ用量50mLのガラス製スクリュー管入れ、プラスチック製の蓋で栓をして4℃、室温及び40℃の条件下に6ヶ月間保管し、その間の色調変化、析出物の有無、及び臭いの変化を、毎日1回、目視又は官能検査により観察した。6ヶ月の試験期間内で有っても、上記の観察項目のいずれかに変化が認められた試料については不安定であるとして、それ以降の観察を中止した。なお、試験は各試料それぞれ3ロット(Lot)について行った。
【0058】
試験例4の結果を以下の表4に示す。
[表4]

【0059】
表4に示すように、本発明試料1,4(製造例1,4のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液)は4℃、室温、及び40℃のいずれの温度条件においても6ヵ月間、着色、澱、結晶等の析出、及び臭いは確認されなかった。一方、比較試料1のイネの葉抽出物は、4℃、室温、及び40℃のいずれの温度条件においても、1ヵ月〜2ヵ月の間に着色、澱、結晶等の析出が確認された。また、着色、澱、結晶等の析出に伴い異臭も確認された。以上のように、本願発明のイネの葉抽出物の酵素加水分解物溶液は、イネの葉抽出物と比較して、格段にすぐれた経時安定性を有することが明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イネ(Oryza sativa)の葉の抽出物を加水分解処理して得られる加水分解物を有効成分とする化粧料。
【請求項2】
加水分解処理を繊維素分解酵素により行うことを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
繊維素分解酵素としてペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、又はキシラーゼ或いはそれら2種以上の酵素の組み合わせを用いることを特徴とする請求項2に記載の化粧料。
【請求項4】
イネの葉として、出穂前のイネの葉を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項5】
美白用である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の化粧料。

【公開番号】特開2013−103906(P2013−103906A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248559(P2011−248559)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000162021)共栄化学工業株式会社 (42)
【Fターム(参考)】