説明

アキシャルエアギャップ型電動機

【課題】ロータの振動を抑えることができ、ロータの回転駆動力を主軸で出力することができるアキシャルエアギャップ型電動機を提供する。
【解決手段】第1ロータ31を出力軸に同軸的に固定し、他方の第2ロータ32は出力軸4に対して非連結とし、ステータ2の外周面を通って第1ロータ31に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータを挟んで一対のロータが出力軸の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されているアキシャルエアギャップ型電動機に関し、さらに詳しく言えば、各ロータを連結して、ロータの振動を低減するようにしたアキシャルエアギャップ型電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示すように、アキシャルエアギャップ型電動機は、ステータを挟んで一対のロータが出力軸の軸線方向に所定の空隙をもって対向配置したものからなり、一般的なラジアルギャップ型電動機に比べ、軸線方向長さを短くすることができるという特徴がある。
【0003】
各ロータは、円盤状のロータバックヨークを有し、その中央に出力軸が同軸的に取り付けられている。ロータバックヨークには、複数個の扇状のロータマグネットが出力軸を中心に環状に配置されている。
【0004】
このアキシャルエアギャップ型電動機は、ロータマグネットがステータの磁極間を乗り越える際に吸引と反発が繰り返されるため、ロータに振動が発生する。ロータの振動は、振動音やロータとのステータの接触問題などの問題を引き起こすおそれがあるため、可能な限り抑えることが好ましい。
【0005】
そこで、従来ではロータとステータのギャップ距離を大きく取ったり、バックヨークを厚くして剛性を上げるなどの振動防止対策が取られていた。また、別の方法として、特許文献2に示すように、各ロータの外周縁同士を円筒状のロータリングで連結して、ロータの振動を拘束できるようにしたものも提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−282989号公報
【特許文献2】特開2006−311688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に記載のアキシャルエアギャップ型電動機では、ステータが各ロータとロータリングによって完全に覆われているため、ステータに電源を供給するための電源ケーブルを主軸の中を通して、外部に引き出すようにしている。
【0008】
しかしながら、これによると主軸を回転させることができないため、従来のように主軸を出力軸として回転駆動力を取り出すことができず、主軸とは別の部材でロータで発生する回転駆動力を取り出さなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明は上述した課題を解決するため、ロータの振動を抑えることができ、ロータの回転駆動力を主軸を介して出力することができるアキシャルエアギャップ型電動機を提供することにある。
【0010】
上述した目的を達成するため、本発明は、以下に示すいくつかの特徴を備えている。請求項1に記載の発明は、第1,第2の2つのロータがそれぞれステータの側面に出力軸の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されているアキシャルエアギャップ型電動機において、上記一方の第1ロータは、上記出力軸に同軸的に固定されており、上記他方の上記第2ロータは、内周縁が上記出力軸に非連結であって、外周縁が所定の連結手段を介して上記第1ロータに連結されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記連結手段は、上記第1ロータまたは第2ロータのバックヨークの外周端から一体的に立設された側板を含み、上記側板が上記第1ロータから立設されている場合は、上記第2ロータが連結され、上記側板が上記第2ロータから立設されている場合は、上記第1ロータが連結されていることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2において、上記第2ロータの上記出力軸に対して非連結の内周縁側は、上記ステータとの間に設けられたベアリングによって支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【0013】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1ないし3のいずれか1項において、上記第2ロータの中央には、上記ステータに接続される各種ケーブルを上記第2ロータの側面に引き出すための引出孔が設けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明は、上記請求項4において、上記ステータの上記第2ロータに対向する側面には、上記引出孔を介して上記第2ロータの側面に引き出される凸部が設けられていることを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載の発明は、上記請求項5において、上記凸部の一部には、上記ステータを制御する制御基板が載置される段差面が設けられており、上記段差面には、上記ステータの端子ピンが突設されていることを特徴としている。
【0016】
請求項7に記載の発明は、上記請求項5または6において、上記ロータおよびステータはブラケット内に収納され、上記ブラケットの開放端に蓋カバーが取り付けられ、上記凸部には、上記ブラケットまたは上記蓋カバーを固定するための固定手段が設けられていることを特徴としている。
【0017】
請求項8に記載の発明は、上記請求項1ないし7のいずれか1項において、上記出力軸には、上記第1ロータを上記出力軸に固定するための固定部材が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、第1ロータが出力軸に固定され、第2ロータは内周側が出力軸に非連結で、外周端が第1ロータの一部に固定されていることにより、ロータの振動を効率的に抑えることができるばかりでなく、ロータの回転駆動力を出力軸を介して取り出すことができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、連結手段として、第1ロータまたは第2ロータのバックヨークの外周端から上記ステータの側周面に沿って一体的に立設された側板を有し、側板に第2ロータを連結することにより、複数のパーツを用いることなく、ロータ同士を組み合わせることができ、より防振特性がよくなる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、第2ロータの他端がステータとの間に設けられたスラストボールベアリングによって支持されていることにより、第2ロータを確実に拘束して、ロータに発生する振動をより確実に抑えることができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、第2ロータの中央には、ステータに接続される各種ケーブルを第2ロータの側面に引き出すための引出孔が設けられていることにより、ロータの間に挟まれたステータからケーブルを簡単に引き出すことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、ステータの第2ロータに対向する側面に第2ロータの側面に引き出される凸部が設けられていることにより、凸部の一部を引出孔を介して第2ロータの側面に突出させることで、ケーブルを容易に引き出すことができる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、凸部の一部にステータを制御する制御基板が載置される段差面が設けられ、段差面にステータの端子ピンが突設されていることにより、制御基板の位置決めとステータとの電気的な接続を同時に行うことができるとともに、制御基板を無理なく収納でき、第2ロータに隣接した制御基板上のオンボードセンサによってロータマグネット位置をセンシングすることもできる。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、凸部の一部にブラケットまたは蓋カバーを固定するための固定手段を設けたことにより、ステータをブラケット内に強固に収納できる。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、出力軸に第1ロータを出力軸に対して強固に固定するための固定部材を設けたことにより、第1ロータと出力軸の連結をより強固にでき、出力軸との間で滑りが生じるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこの限りではない。図1aは、本発明の一実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の分解斜視図であり、図1bは同アキシャルエアギャップ型電動機の断面図である。
【0027】
図1a,図1bに示すように、このアキシャルエアギャップ型電動機1は、円盤状に形成されたステータ2と、同ステータ2を挟んで、その両側面に所定の空隙(ギャップ)をもって対向的に配置される一対のロータ3とを備え、ステータ2およびロータ3は、ブラケット6内に収納されている。
【0028】
ステータ2は出力軸4の回転軸線を中心とする円周方向に沿って環状に等間隔で配置された複数個(この例では9個)のポールメンバー21を備えている。各ポールメンバー21は、同一構成であり、その各々は左右の両端にティース面22a,22bを有するコア材にコイル23が巻回されている。
【0029】
コア材は、H字状に形成された複数枚の電磁鋼板を半径方向に沿って積層することにより形成される。このコア材は、磁性体粉末を粉体成型によって形成したものであってもよい。なお、各ポールメンバー21の隣り合う面(スロット面)にコギングトルク低減のためのスキューが形成されている場合は、振動がより低減される。
【0030】
各ポールメンバー21は、上記連結手段によって環状に連結されたのち、軸受部24とともにインサート成形によって樹脂で一体にモールドされる。軸受部24は、金属製のスリーブ金具からなり、中心に一対のラジアルボールベアリング241,242の外輪が保持され、その内輪に出力軸4が圧入されている。
【0031】
第1ロータ31とラジアルボールベアリング241との間には、第1ロータ31とティース面22aとの間の距離を位置決めするスペーサ243が設けられている。出力軸4は、一端側がステータ2の側面(図1bでは左側面)からブラケット6の外部に引き出されており、他端は、ステータ2内に納められている。
【0032】
次に、ロータ3は、ステータ2の一方の側面(図1bでは左側面)に所定の空隙をもって対向配置される第1ロータ31と、ステータ2の他方の側面(図1bでは右側面)に所定の空隙をもって対向配置される第2ロータ32とを備えている。
【0033】
第1ロータ31は、ステータ2の一方のティース面22aを含む平面に対してほぼ平行に配置された円板状のバックヨーク311と、バックヨーク311の外周端からステータ2の円周面に沿ってほぼ垂直に折り曲げられた側板312とを含む皿状を呈し、バックヨーク311には、複数個の、好ましくは扇状に形成されたロータマグネット33がティース面22aに対向するように環状に設けられている。
【0034】
側板312の他端には、第2ロータ32を受け止めるためのフランジ313が設けられており、このフランジ部313に沿って第2ロータ32が当接するようになっている。バックヨーク311の中央には、出力軸4が取り付けられる軸固定孔314が設けられており、この軸固定孔314に出力軸4が圧入されている。
【0035】
第2ロータ32は、ステータ2の他方のティース面22bに対してほぼ平行となるように配置された円板状のバックヨーク321を有し、バックヨーク311には、複数個の、好ましくは扇状に形成されたロータマグネット33がティース面22bに対向するように環状に設けられている。
【0036】
第2ロータ32の中央には、ステータ2の凸部26をブラケット6の蓋カバー62側(図1bの右側面側)に引き出すための引出孔322が出力軸4の軸線を中心として同軸的に設けられている。引出孔322は、少なくとも凸部26を引き出し可能な大きさを有し、凸部26の外面から所定間隔をもって同軸的に配置されている。したがって、第2ロータ32は、出力軸4に連結されていない。
【0037】
ステータ2の一方の側面(図1bでは右側面)には、ステータ2の一部を一側面がステータ2と対向する第2ロータ32の他側面側に引き出すための凸部26が設けられている。凸部26は、上述したインサート成形時に合成樹脂によって一体成型される円筒状を呈し、出力軸4の軸線に対して同軸的に突出している。
【0038】
凸部26の一部には、ステータ2の回転を制御するための制御基板5が載置される段差面261が形成されている。この段差面261には、コイル23に接続された端子ピン262が突設されており、この端子ピン262を制御基板5に設けられた図示しないスルーホールに差し込むことにより、端子ピン262がガイドとなって段差面261に制御基板5が取り付けられる。
【0039】
凸部261の頂部263は、後述するブラケット6の蓋カバー62に当接しており、頂部263には、蓋カバー62を固定するための図示しないネジ孔が設けられている。この例において、頂部263には、固定手段としてのネジ孔が設けられているが、ボルトネジなどが埋設されていてもよい。これ以外に、溶接で固定してもよい。
【0040】
制御基板5は、第2ロータ32の側面に対向して配置された円盤状を呈し、電子部品が実装されている。制御基板5には、第2ロータ32の位置をセンシングするためのセンサ(図示しない)を設けることができる。その場合、センサは、ロータマグネット33にバックヨーク321を挟んで対向的に設けられた位置検知用マグネット34に対向するように実装されている。
【0041】
なお、この例において、第2ロータ32は、第1ロータ31によって支持されており、出力軸4とは非連結であるが、図2に示すように、ステータ2の側面と第2ロータ32との間にスラストボールベアリング243を設けて第2ロータ32の内周側を支持するようにしてもよく、このような態様も本発明に含まれる。なお、図2において、同一もしくは同一と見なされる箇所には同じ参照符号が付けられている。
【0042】
第2ロータ32は、第1ロータ31のフランジ313に対してプロジェクション溶接やネジ止めなどによって固定されているが、より好ましい態様としては、図3(c)〜(d)に示すように、第2ロータ32を第1ロータ31に位置決めするための位置決め手段が設けられていることが好ましい。
【0043】
図3(a)に示す位置決め手段は、フランジ313と第2ロータ32の対向面に凹凸からなる半抜き部341が設けられており、これらを互いに合致させることにより、第1ロータ31と第2ロータ32とが位置決めされるようになっている。位置決めしたのち、プロジェクション溶接などの溶接により、第1ロータ31と第2ロータ32とを接着する。
【0044】
第1ロータ31と第2ロータ32とを固定する別の方法として、図3(b)に示すように、フランジ313と第2ロータ32の対向面にネジ孔342を形成しておき、各ネジ孔342をネジ343によってネジ止めするようにしてもよい。ネジ以外にリベットなどを用いてもよい。
【0045】
この場合、位置決め手段は、図3(c)に示すように、第2ロータ32の一部をプレス加工してガイド凸部344を形成しておき、第1ロータ31の側板312の内径に沿ってガイド凸部344を互いに合致させてもよい。
【0046】
また、別の位置決め手段として図3(d)に示すように、第2ロータ32の第1ロータ31との対向面に段差面345を設けておき、段差面345に沿って第1ロータ31のフランジ313を嵌め合わせてもよい。
【0047】
この例において、出力軸4は第1ロータ31に圧入によって固定されているが、第1ロータ31は、第2ロータ32を支持するため、より強固に固定されることが好ましい。その一例を図4(a)〜(c)に例示する。
【0048】
図4(a)に示すように、この出力軸4には、第1ロータ31をより強固に固定するための固定部材7が同軸的に取り付けられている。固定部材7は、中央に出力軸4に沿って圧入される円筒状を呈し、外周面には第1ロータ31のバックヨーク311を受け止めるフランジ71が形成されている。
【0049】
フランジ71には、図示しないネジ孔が設けられており、このフランジ71に沿ってバックヨーク311を当接させたのち、ネジ72によってフランジ71にネジ止め固定することにより、第1ロータ31が出力軸4に取り付けられるようになっている。この例において、固定部材7には、フランジ71とラジアルボールベアリング241との間を位置決めするスペーサ711が一体的に設けられている。
【0050】
また、別の方法として、図4(b)に示すように、固定部材7のバックヨーク311が差し込まれる支軸73にねじ山を形成しておき、そこにナット74を取り付けて、第1ロータ31を固定するようにしてもよい。
【0051】
また、固定部材7に代えて、図4(c)に示すように、取付孔314の一部をバーリング加工によって筒状に形成して、そこに出力軸4を圧入するようにしてもよく、これによっても、出力軸4に対する接触面積が増えるため、より強固に固定することができる。
【0052】
ブラケット6は、ステータ2およびロータ3を覆い隠す深さを有するカップ状のブラケット本体61と、同ブラケット本体61の開放端を塞ぐ蓋カバー62とを備えている。ブラケット本体61の中央には、出力軸4を引き出す軸引出孔611が設けられている。
【0053】
蓋カバー62は、ブラケット本体61の開口部を塞ぐ円盤状を呈し、上述したようにステータ2の凸部26の頂部263にネジ止めによって固定されている。本発明において、ブラケット6の構成はあくまで任意的事項である。
【0054】
次に、図1aおよび図2を参照して、このアキシャルエアギャップ型電動機1の組立手順の一例について説明する。なお、以下の説明において、ステータ2およびロータ3はあらかじめ組み立てられているものとする。
【0055】
まず、第1ロータ31の軸受孔314にステータ2から引き出された出力軸4を圧入してゆき、スペーサ243がラジアルボールベアリング241に当接するまで押し込む。これにより、第1ロータ31とティース面22aとの間隔が位置決めされる。次に、第1ロータ31のフランジ313に沿って第2ロータ32を取り付ける。
【0056】
このとき、図3(a)〜(d)に示す位置決め手段を介して、第1ロータ31と第2ロータ32とは、互いに対称となる位置に位置決めされる。しかるのち、第1ロータ31のフランジ313と第2ロータ32とをプロジェクション溶接によって一体的に固定する。
【0057】
これにより、第2ロータ32の引出孔322からステータ2の凸部26が突出する。次に、凸部26の段差面261に端子ピン262をガイドとして、制御基板5を取り付けることで、段差面261に沿って制御基板5が載置される。
【0058】
最後に、制御基板5から引き出されたコード51をブラケット本体61から引き出したのち、ブラケット本体61の開口部に蓋カバー62を被せ、凸部26の頂部261と蓋カバー62とを一体的に固定する。以上、一連の動作により、ブラケット61内にステータ2とロータ3とが一体的に組み付けられる。
【0059】
この例において、第1ロータ31と第2ロータ32とは、第1ロータ31に一体的に形成された側板312によって連結されているが、側板312はリング状の別体で成型されていてもよいし、第1ロータ31および第2ロータ32のそれぞれに側板を一体的に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1a】本発明の一実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の分解斜視図。
【図1b】上記実施形態に係るアキシャルエアギャップ型電動機の要部断面図。
【図2】上記アキシャルエアギャップ型電動機にスラストボールベアリングを適用した状態の要部断面図。
【図3】(a)〜(d)第1ロータと第2ロータの位置合わせ手段を説明する部分断面図。
【図4】(a)〜(c)第1ロータと出力軸の取付態様を説明する説明図。
【符号の説明】
【0061】
1 アキシャルエアギャップ型電動機
2 ステータ
21 ポールメンバー
22 ティース面
23 コイル
24 軸受部
26 凸部
3 ロータ
31 第1ロータ
311 バックヨーク
312 側板
313 フランジ
32 第2ロータ
321 ロータ
322 引出孔
33 ロータマグネット
4 出力軸
5 制御基板
6 ブラケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1,第2の2つのロータがそれぞれステータの側面に出力軸の軸線方向に沿って所定の空隙をもって対向的に配置されているアキシャルエアギャップ型電動機において、
上記一方の第1ロータは、上記出力軸に同軸的に固定されており、上記他方の上記第2ロータは、内周縁が上記出力軸に非連結であって、外周縁が所定の連結手段を介して上記第1ロータに連結されていることを特徴とするアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項2】
上記連結手段は、上記第1ロータまたは第2ロータのバックヨークの外周端から一体的に立設された側板を含み、上記側板が上記第1ロータから立設されている場合は、上記第2ロータが連結され、上記側板が上記第2ロータから立設されている場合は、上記第1ロータが連結されていることを特徴とする請求項1に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項3】
上記第2ロータの上記出力軸に対して非連結の内周縁側は、上記ステータとの間に設けられたベアリングによって支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項4】
上記第2ロータの中央には、上記ステータに接続される各種ケーブルを上記第2ロータの側面に引き出すための引出孔が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項5】
上記ステータの上記第2ロータに対向する側面には、上記引出孔を介して上記第2ロータの側面に引き出される凸部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項6】
上記凸部の一部には、上記ステータを制御する制御基板が載置される段差面が設けられており、上記段差面には上記ステータの端子ピンが突設されていることを特徴とする請求項5に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項7】
上記ロータおよびステータはブラケット内に収納され、上記ブラケットの開放端に蓋カバーが取り付けられ、上記凸部には、上記ブラケットまたは上記蓋カバーを固定するための固定手段が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。
【請求項8】
上記出力軸には、上記第1ロータを上記出力軸に固定するための固定部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のアキシャルエアギャップ型電動機。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−312402(P2008−312402A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159750(P2007−159750)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(000006611)株式会社富士通ゼネラル (1,266)
【Fターム(参考)】