説明

アキシャルギャップ型のモーターおよびインホイールモーター

【課題】コンパクトな構成のアキシャルギャップ型のモーターを提供する。
【解決手段】ローター10は、端面11aの周縁19に沿って磁極が現れるように着磁された複数の着磁部12を備えた着磁領域10aと、着磁部12の回転位置に対応して突極組25に巻回されたステーターコイル26に対する通電状態を切り替えるために、その突極組25に対応する近接センサー30が着磁部12の回転位置を検出するための複数の検出部(凹部)13を備えた検出領域10bとを備えており、さらに、検出領域10bは着磁領域10aよりも内側に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アキシャルギャップ型のモーターおよびそれを備えたインホイールモーターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、寸法の大形化を最小限に抑えて回転検出機能を低コストで備えることができるアキシャルモータ及びインホイールモータを提供することが記載されている。そのため、特許文献1には、周方向に磁心が配された円環状の出力側ステータ、ロータ及び反出力側ステータをその回転軸方向に対向配置し、出力側ステータ、ロータ、及び反出力側ステータをモータハウジングに収容してなるアキシャルモータにおいて、ロータの外周面に溝部を一体形成し、溝部を検出する凹凸検出部を備え、ロータの外周面に対向するようにモータハウジングに検出器支持孔を設け、検出器支持孔に凹凸検出部を嵌挿することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−295212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電動モーターにより駆動される電気自動車が実用化されており、自動車のホイール内に電動モーターを配置したインホイールモーターが提案されている。ステーターおよびローターが、ローターの回転軸方向に空隙を隔てて対向配置されたアキシャルギャップ型のモーターは、大口径のローターを採用しやすく全体を薄くできるので、インホイールモーターに適している。
【0005】
特許文献1に開示された技術においては、ローターの外周面に溝部を形成している。このため、溝部を検出する凹凸検出部をローターの外周面に対向するようにローターの径方向の外側に設ける必要がある。したがって、全体を薄く構成できる反面、アキシャルモーターの径方向の寸法が大きくなりやすく、いっそうコンパクトな構成のアキシャルモーターを提供することが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様の1つは、軸の周りに回転する円盤状のローターと、ローターの軸方向の両側に配置される1組のステーターとを有するアキシャルギャップ型のモーターである。ローターは、軸方向の両側の端面に磁極が現れるように着磁された複数の着磁部が、両側の端面の周縁に沿って配置された着磁領域を含み、1組のステーターは、着磁領域に面するように配置された複数のステーターコイルを含む。ローターは、さらに、複数の着磁部の回転位置により複数のステーターコイルの通電状態を切り替えるタイミングを検出するセンサーに回転位置を提供する複数の検出部が、少なくとも1方の端面の着磁領域よりも内側に配置された検出領域を含む。
【0007】
このローターは、検出領域が着磁領域よりも内側に配置されている。このため、着磁領域の内側を検出領域の複数の検出部を配置するためのスペースとして有効利用できるので、ローターの径方向の寸法が大きくなる方向、特に着磁領域の外側に検出部を配置させる必要がない。したがって、着磁領域の内側に検出部を配置させたコンパクトな構成のモーターを提供できる。
【0008】
複数の検出部は、複数の同心円に沿って分散して配置されていることが望ましい。検出部の個数を増やしても、着磁領域よりも内側のスペースに複数の同心円に沿って分散して配置できるので、複数の着磁部の回転位置をいっそう精度よく検出できるモーターを提供しやすい。
【0009】
複数の検出部のそれぞれは、少なくとも1方の端面に対して窪んだ凹部または少なくとも1方の端面に対して突出した凸部を含むことが望ましい。複数のセンサーのそれぞれは、典型的には非接触型の近接センサーであり、ローターの端面に対して窪んだ複数の凹部または突出した凸部を検出しやすい。典型的には、着磁領域は、複数の着磁部を構成する複数の棒磁石を含むことが望ましい。
【0010】
本発明の異なる態様の1つは、上記モーターと、モーターの回転力を伝達するハブとを有するインホイールモーターである。本発明のさらに異なる態様の1つは、上記インホイールモーターを有する車両である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】インホイールモーターを搭載した車両の概略構成を示した平面図。
【図2】車輪をII−II方向から示した断面図(図1のII−II断面)。
【図3】ローターの概略構成をIII−III方向から示した図。
【図4】ローターおよびステーターの概略構成をIV−IV方向から示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に、本発明に係るインホイールモーターを搭載した車両100の概略構成を示している。車両100は、車体105と、車体105にサスペンション機構(不図示)などを介して支持された右前輪(車輪)101、左前輪102、右後輪103および左後輪104とを備えている。車輪101〜104は、環状のホイール90と、ホイール90に装着されたタイヤ91とを備えており、ホイール90の内部にはインホイールモーター80が搭載されている。車体105は、インホイールモーター80に電力を供給するバッテリーなどの蓄電装置106と、蓄電装置106から供給される直流電力を交流電力に変換するインバーター107とを備えている。
【0013】
図2に、右前輪(車輪)101を図1のII−II方向からみた断面図により示している。以下、右前輪101を対象として具体的な構成を説明するが、右後輪103は右前輪101の構成と同じであり、左前輪102および左後輪104は右前輪101と左右対称の構成である。車輪101のホイール90には、インホイールモーター80が収納されている。インホイールモーター80は、アキシャルギャップ型のモーター(アキシャルモーター)本体1と、モーター本体1の回転を検出する近接センサー30とを含む。ホイール90には、モーター本体1および近接センサー30を収容したハウジング71と、ハウジング71をサスペンション機構(不図示)などを介して車体105に取り付ける支持板72と、ハウジング71を貫通するシャフト73と、インホイールモーター80の回転力(駆動力、トルク)をホイール90に伝達するハブ74とが収納されている。ハブ74は、ベアリング75を介してシャフト73に対し回転可能に接続されている。ホイール90には、さらに、ハブ74の回転を制動するブレーキディスク76と、ブレーキディスク76を締め付けてホイール90に制動力を伝達するブレーキキャリパー77とが収納されている。
【0014】
モーター本体1は、軸(シャフト)73の周りに回転する円盤状のローター10と、ローター10の軸方向73aの両側に配置される1組のステーター20とを有する。1組のステーター20に挟まれたローター10は、ハブ74およびベアリング75を介してシャフト73に対し回転可能に接続された円盤状のローターヨーク11と、ローターヨーク11の軸方向73aの両側の端面11aおよび11bの周縁19に沿って磁極が現れるように着磁された複数の着磁部12と、ローターヨーク11の端面11aの複数の着磁部12のそれぞれよりもシャフト73の側(内側)に設けられた複数の凹部13とを備えている。
【0015】
複数の着磁部12は、ローターヨーク11を軸方向73aに貫通するように埋設された複数の棒磁石52により構成されている。複数の棒磁石52のそれぞれは、N極(第1の極)に着磁された軸方向73aの一端(N極端、第1の着磁部)12nと、S極(第2の極)に着磁された軸方向73aの他端(S極端、第2の着磁部)12sとを備えている。N極端12nおよびS極端12sは、ローターヨーク11の両側の端面11aおよび11bに対してわずかに突き出るように埋設され、N極端12nおよびS極端12sがそれぞれ異なる着磁部12を形成している。棒磁石52の一例は、市販されている永久磁石の中で最も磁束密度の大きい棒状の希土類磁石である。
【0016】
ローター10の両側の端面11aおよび11bを軸方向73aから挟むように配置された1組のステーター20は、ローターヨーク11を挟んで互いに対向して配置された複数の突極組25と、複数の突極組25のそれぞれに巻回された複数のステーターコイル26とを備えている。複数の突極組25のそれぞれは、ローター10の端面11aに対峙した第1の突極部21と、ローター10の端面11bに対峙した第2の突極部22とを備えており、これら第1の突極部21および第2の突極部22はハウジング71に固定されている。さらに、複数のステーターコイル26のそれぞれは、1つの突極組25を構成する第1の突極部21および第2の突極部22に対し磁束の方向が同じになるように巻回されている。すなわち、ペアを構成する第1の突極部21に巻回されたコイルと、第2の突極部22に巻回されたコイルとが1つのステーターコイル26として電流の流れる方向が制御されるようになっている。
【0017】
ローター10は、軸方向73aの両側の端面11aおよび11bに磁極が現れるように着磁された複数の着磁部12が、両側の端面11aおよび11bの周縁19に沿って配置された着磁領域10aを含む。ローター10は、さらに、複数の着磁部12の回転位置により複数のステーターコイル26の通電状態を切り替えるタイミングを検出する近接センサー30に回転位置を提供する複数の凹部13が、1方の端面11aの着磁領域10aよりも内側に配置された検出領域10bを含む。すなわち、本例の複数の凹部13は、近接センサー30に複数の着磁部12の回転位置を検出させる検出部(マーク、符号)13として機能する。複数の凹部13は、ローターヨーク11のシャフト73の周囲に配置されており、ローターヨーク11の一方の端面11aが断続的に窪むようにして形成されている。
【0018】
着磁領域10aに面するように配置されたステーターコイル26に電流を流すと、1つの突極組25を構成する第1の突極部21および第2の突極部22の磁束の方向が同じになるように、すなわち、第1の突極部21の磁極および第2の突極部22の磁極が互い違いになるように励磁される。たとえば、1つの突極組25を構成する第1の突極部21がN極に励磁されるときは、対向する第2の突極部22はS極に励磁され、第1の突極部21がS極に励磁されるときは、対向する第2の突極部22はN極に励磁される。さらに、隣接する突極組25が励磁される磁極の方向は、ローター10の回転スピードに合わせて制御される。したがって、ローター10の複数の着磁部12が複数の突極組25からの磁力を得てローター10を回転させる。
【0019】
ハウジング71のローター10の端面11aの検出領域10bに面した部分に、近接センサー30が配置されている。近接センサー30は、車体105の側に配置された複数の第1の突極部21と、シャフト73との間に配置されている。近接センサー30は、複数の突極組25のそれぞれに1対1に対応するように設けられた非接触型のセンサー30であり、近接センサー30が凹部13を検出することにより突極組25に巻回されたステーターコイル26の電流方向が制御され、突極組25に励磁される磁極の方向が制御されるようになっている。近接センサー30は、ローター10の複数の凹部13が配置された検出領域10bに面するように配置され、ローター10が回転すると複数の凹部13のいずれかが近接センサー30の前方を横切るようになっている。近接センサー30の一例は、検出対象との距離を測定する電磁波方式、超音波方式、赤外線方式などである。
【0020】
図3に、ローター10の概略構成を図2のIII−III方向からみた図により示している。ローター10は、着磁領域10aに配置された18個の着磁部12と、着磁領域10aよりも内側の検出領域10bに配置された18個の凹部13とを備えている。18個の棒磁石52のそれぞれは、互いに等間隔(等角度間隔)に、約20度ピッチで、軸73を中心とする円周方向110に沿って配置されている。さらに、隣接する着磁部12は、ローター10の端面11aに現れる着磁部12が隣接する磁極同士で互い違いになるようにローターヨーク11に圧入(配置)されている。
【0021】
18個の凹部13のそれぞれは、正面視扇形状であり、端面11aの軸73を中心とする大小2つ(2列)の同心円状に9個ずつが互いに等間隔(等角度間隔)に、約40度ピッチで配置され、さらに、大小2列の同心円状に配置されたそれぞれの凹部13が半径方向112の位置をずらして配置されている。すなわち、18個の凹部13は、2つの同心円に沿って分散して配置されている。それぞれの凹部13の円周方向110の幅(長さ、サイズ)wは、隣接する第1の着磁部(N極端)12nおよび第2の着磁部(S極端)12sの円周方向110の隣り合う角度θにほぼ等しくなるように規定されている。
【0022】
このように、それぞれの凹部13を2つ(複数)の同心円に沿って分散して配置させることにより、近接センサー30により複数の着磁部12の回転位置を安定して、精度よく検出することができる。したがって、着磁領域10aの内側を検出領域10bの複数の検出部13を配置するためのスペースとして有効利用したコンパクトな構成のモーター本体1を提供できる。複数の凹部13は、3つ以上の同心円に沿って分散して配置させることができ、凹部13の個数を増加させることにより、複数の着磁部12の回転位置をいっそう精度よく検出することができる。
【0023】
図4に、ローター10の複数の着磁部12と、ステーター20の複数の第1の突極部21との位置関係を図2のIV−IV方向からみた図により示している。また、併せて、複数の凹部13と、近接センサー30との位置関係も示している。ステーター20の14個の第1の突極部21のそれぞれは、互いに等間隔(等角度間隔)に、約26度ピッチで、軸73を中心とする円周方向110に沿って配置されている。14個の近接センサー30のそれぞれは、14個の第1の突極部21のそれぞれに1対1に対応しており、本例では、端面11aの軸73を中心とする大小2つ(2列)の同心円状に7個ずつが互いに等間隔(等角度間隔)に、約51度ピッチで配置されている。このため、着磁領域10aの内側の検出領域10bに対峙する位置に近接センサー30を配置できる。したがって、軸方向73aにローター10とステーター20とが向き合うアキシャルギャップ型のモーター本体1において、ステーターコイル26とシャフト73との間の空間を近接センサー30を配置するためのスペースとして有効利用できる。
【0024】
本例のインホイールモーター80では、ローター10の回転に伴い凹部13が近接センサー30に接近し、近接センサー30が凹部13を検出すると、その近接センサー30に対応する第1の突極部21に巻回されたステーターコイル26に電流が流れないように通電状態をオフに切り替えることができる。一方、ローター10の回転に伴い凹部13以外の端面11aが近接センサー30に接近し、近接センサー30が端面11aを検出すると、その近接センサー30に対応する第1の突極部21に巻回されたステーターコイル26に電流が流れるように通電状態をオンに切り替えることができる。このため、それぞれのステーターコイル26を近接センサー30単位で検出して制御しているので、制御が冗長的であり信頼性が高い。
【0025】
たとえば、端面11aを検出した近接センサー30に対応する第1の突極部21がN極部21nの場合、端面11aに埋設された棒磁石52のS極端12sはN極部21nに引き寄せられ、棒磁石52のN極端12nはN極部21nから反発するので、ローター10は円周方向110に回転する。同様に、端面11aを検出した近接センサー30に対応する第1の突極部21がS極部21sの場合、端面11aに埋設された棒磁石52のN極端12nはS極部21sに引き寄せられ、棒磁石52のS極端12sはS極部21sから反発するので、ローター10は円周方向110に回転する。このように、本例の18個の凹部13は、18個の棒磁石52のそれぞれの回転位置がステーターコイル26への通電をオフにする位置であることを示す検出部(マーク、符号)13として機能する。検出部13の形状は、凹部に限らず、近接センサー30により検出可能なものであれば凸部、孔部およびスリットなどであってもよい。さらに、検出対象との距離を測定する非接触型の近接センサー30は、光や異物(ゴミ)の影響を受けにくいため、インホイールモーター80における検出機構として適している。
【0026】
図3および図4に示すように、このローター10は、端面11aの周縁19に沿って磁極が現れるように着磁された複数の着磁部12を備えた着磁領域10aと、着磁部12の回転位置に対応して突極組25に巻回されたステーターコイル26に対する通電状態を切り替えるために、その突極組25に対応する近接センサー30が着磁部12の回転位置を検出するための複数の検出部(凹部)13を備えた検出領域10bとを備えている。
【0027】
さらに、このローター10は、検出領域10bが着磁領域10aよりも内側に配置されている。このため、着磁領域10aの内側を検出領域10bの複数の検出部13を配置するためのスペースとして有効利用できるので、ローター10の半径方向112が大きくなる方向に検出部13を配置させる必要がない。したがって、着磁領域10aの内側に検出部13を配置させたコンパクトな構成のモーター本体1を提供できる。さらに、着磁領域10aの内側に複数の凹部13を配置できるので、ローター10の半径を大きくして着磁領域10aの棒磁石52の個数を増やすことにより、簡単に、高トルクのモーター本体1を提供できる。
【0028】
本例のインホイールモーター80では、第2の着磁部(S極端)12sが、第1の突極部21のN極部21nと軸方向73aに重なる直前の位置、すなわちS極端12sがN極部21nの真下(真上)を通過する直前の位置から、N極部21nに巻回されたステーターコイル26に電流が流れないようにすることができる。したがって、S極端12sがN極部21nの真下(真上)を通過するまでの間にN極部21nに引き寄せられ、ローター10の回転力が弱まることを防止できる。
【0029】
さらに、第2の着磁部(S極端)12sが、通過したN極部21nに隣接する次のS極部21sと軸方向73aに重なった直後の位置、すなわちS極端12sがS極部21sの真下(真上)を通過した直後の位置まで、S極部21sに巻回されたステーターコイル26に電流が流れないようにすることができる。したがって、S極端12sがS極部21sの真下(真上)を通過するまでの間にS極部21sから反発され、ローター10の回転力が弱まることを防止できる。第1の着磁部(N極端)12nが第1の突極部21の真下(真上)を通過する場合も同様である。
【0030】
このように、本例のローター10は、凹部(検出部)13が、隣接するN極端(第1の着磁部)12nおよびS極端(第2の着磁部)12sに対応するように、凹部13と、N極端12nおよびS極端12sとの円周方向110の角度θがほぼ等しくなるように形成されている。このため、N極端12nおよびS極端12sが、N極部21nおよびS極部21sと軸方向73aに重なる位置において確実にステーターコイル26への通電をオフに切り替えることができ、N極端12nおよびS極端12sが、N極部21nおよびS極部21sと軸方向73aに重ならない位置において確実にステーターコイル26への通電をオンに切り替えることができる。したがって、検出部13と、隣接する第1の着磁部12nおよび第2の着磁部12sとの円周方向110の角度θがほぼ等しくなるように、円周方向110のサイズwを規定した凹部13を配置する簡易な構成により、ステーターコイル26への通電のオンオフ制御を確実に行うことができ、トルク向上を図りやすいモーター本体1を提供できる。
【0031】
なお、本発明に係るモーター本体1を備えたインホイールモーター80は、四輪駆動車だけでなく、ハイブリッド車、電動二輪車、電動車椅子など電動駆動の各種車両にも搭載可能である。
【符号の説明】
【0032】
1 モーター本体(アキシャルモーター)
10 ローター
20 ステーター
30 近接センサー
80 インホイールモーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸の周りに回転する円盤状のローターと、
前記ローターの軸方向の両側に配置される1組のステーターとを有するアキシャルギャップ型のモーターであって、
前記ローターは、前記軸方向の両側の端面に磁極が現れるように着磁された複数の着磁部が、前記両側の端面の周縁に沿って配置された着磁領域を含み、
前記1組のステーターは、前記着磁領域に面するように配置された複数のステーターコイルを含み、
前記ローターは、さらに、前記複数の着磁部の回転位置により前記複数のステーターコイルの通電状態を切り替えるタイミングを検出するセンサーに前記回転位置を提供する複数の検出部が、少なくとも1方の前記端面の前記着磁領域よりも内側に配置された検出領域を含む、モーター。
【請求項2】
請求項1において、
前記複数の検出部は、複数の同心円に沿って分散して配置されている、モーター。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記複数の検出部のそれぞれは、前記少なくとも1方の端面に対して窪んだ凹部または前記少なくとも1方の端面に対して突出した凸部を含む、モーター。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記着磁領域は、前記複数の着磁部を構成する複数の棒磁石を含む、モーター。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載のモーターと、
前記モーターの回転力を伝達するハブとを有する、インホイールモーター。
【請求項6】
請求項5に記載のインホイールモーターを有する、車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−249469(P2012−249469A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120687(P2011−120687)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(500234633)ホソダクリエイティブ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】