説明

アップロード/ダウンロードシステム、情報処理装置、プログラム、記録媒体

【課題】いわゆるFTPシステムとして、煩雑な入力作業を廃しつつ安全且つ簡易なシステムを実現する。
【解決手段】光ディスクDには各光ディスクDを一意に識別可能なディスクIDが記録される。パーソナルコンピュータ2は上記ディスクIDを読み出してこれをサーバ装置3に送信する。サーバ装置3はディスクIDについての認証処理を行う。これによってFTPサービスを利用するにあたっては、従来のようにユーザIDやパスワードなどの手動入力を行うことを不要とでき、より簡易で且つIDによる認証が可能な安全なシステムを実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体と、それぞれがネットワークを介したデータ通信が可能に構成された情報処理装置とサーバ装置とを含んで構成されるアップロード/ダウンロードシステムと、情報処理装置と、プログラムと、記録媒体とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インターネットなどの所要のネットワークを利用したファイル転送システムとして、FTP(File Transfer Protocol)システムが広く普及している。
このFTPシステムでは、FTPクライアントとしての専用のソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置が、所要のデータファイルをネットワーク上のFTPサーバと呼ばれる所定のサーバ装置にアップロードするようにされている。そして、このようにしてサーバ装置側にアップロードされたデータファイルを、情報処理装置がダウンロードできるシステムである。
【0003】
このとき、情報処理装置とサーバ装置との間では、予めユーザIDとパスワードの登録を行っておくようにされる。サーバ装置側では、このように登録されたユーザIDに対応づけたディレクトリを設定しておくことで、各情報処理装置ごと(つまり各ユーザごと)にアップロードファイルを管理するようにされている。
また、サーバ装置側では、情報処理装置側から送信されたユーザIDとパスワードとが予め登録されたものと一致するか否かの判別処理を行うことで、正規ユーザであるか否かの認証を行うことができ、これによって正規ユーザ以外のFTPシステムによるファイル転送サービスの利用を不可とすることができるようにされている。
【0004】
また、登録を行った情報処理装置以外であっても、例えば同様にFTPクライアントとしての機能を有する情報処理装置を利用してユーザIDとパスワードを入力すれば、サーバ装置側では正規ユーザであると認証され、これによってアップロードファイルの一覧情報を得るなどして、その一覧情報からファイルを選択してそのダウンロードを行うことができる。
或いは、サーバ装置が、アップロードされたデータファイルの格納場所を示すファイルパスを記したURI(Uniform Resource Identifiers)を生成して、アップロードファイルに対するリンクをはるようにした上で、そのURIを情報処理装置側に取得させ、情報処理装置側はこのURIを基にアップロードしたファイルをサーバ装置側からダウンロードするといったシステムも知られている。例えば、取得されたURIを電子メール等により他の情報処理装置に送信する。この電子メールを取得したユーザは、URIをクリックすることで、情報処理装置にダイレクトにサーバ装置側のアップロードファイルをダウンロードさせることができる。
【0005】
これらのFTPシステムは、例えば電子メールの添付ファイル機能を利用する場合よりも、さらに高速・大容量のファイル転送を行うことができるものとして知られている。
【0006】
なお、関連する従来技術については下記の特許文献を挙げることができる。
【特許文献1】特開2004−94461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
但し、従来のFTPサービスでは、上述のようにして各ユーザごとのディレクトリ分けを行うために、ユーザIDの入力を強いるようにされている。また、これと共に、正規ユーザであるか否かの認証を行うためのパスワードの入力も強いるようにされている。
また、場合によっては、FTPシステムによるファイル転送サービスを利用するための登録事項として、ユーザの個人情報を入力するようにされる場合もあり、これらの入力作業が煩雑であり、気軽にFTPによるサービスを利用することの妨げとなっている。
【0008】
ファイルの外部流出や正規ユーザのなりすまし行為を防ぐためには、上記のようなユーザIDやパスワードの入力を課すことは有効であるが、煩雑な入力作業なしに、より気軽にサービスを利用できるようにすることも肝要である。
これらのことより、FTPシステムとしては、煩雑な入力作業を廃しつつ、安全且つ簡易なシステムの実現が要請される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、アップロード/ダウンロードシステムとして以下のように構成することとした。
つまり、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体と、それぞれがネットワークを介したデータ通信が可能に構成された情報処理装置とサーバ装置とを含んで構成されるアップロード/ダウンロードシステムであって、先ずは、上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、上記識別情報を読み出す読出手段を備える。
また、同じく上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、上記読出手段により読み出された上記識別情報を上記ネットワークを介して上記サーバ装置に送信する識別情報送信手段を備える。
また、上記サーバ装置に備えられ、上記識別情報送信手段により送信された識別情報についての認証処理を行う認証手段を備える。
また、上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルを上記ネットーワークを介して上記サーバ装置にアップロードするアップロード手段を備える。
また、上記アップロード手段によりアップロードされるデータファイルを特定するための固有のファイルパス情報を生成するパス生成手段を備える。
また、上記サーバ装置に備えられ、上記アップロード手段によりアップロードされた上記データファイルと、上記パス生成手段により生成されたファイルパス情報とを対応づけてサーバ側記録媒体に記録する記録手段を備える。
さらに、同じく上記サーバ装置に備えられ、上記サーバ側記録媒体に記録されるデータファイルについて上記ファイルパス情報を指定したダウンロード要求が行われたことに応じて、上記ファイルパス情報により特定されるデータファイルを上記ネットワークを介して上記ダウンロード要求を行った要求元に転送する転送手段を備えるようにしたものである。
【0010】
また、本発明では、上記情報処理装置として以下のように構成することとした。
すなわち、ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段を備える。
また、記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、さらに演算手段とを備える。
そして、上記演算手段は、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体に記録された、上記プログラムに基づく処理として、
上記記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を実行するようにされているものである。
【0011】
さらに、本発明では、ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段と、記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、演算手段とを備えた情報処理装置において実行されるべきプログラムとして、以下のように構成することとした。
つまり、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を上記演算手段に実行させるようにしたものである。
【0012】
また、さらに本発明では、記録媒体として以下のように構成することとした。
つまり、本発明の記録媒体は、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体であって、
ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段と、記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、演算手段とを備えた上記情報処理装置において実行されるべき上記プログラムとして、
上記記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を上記演算手段に実行させるプログラムが記録されているものである。
【0013】
上記本発明によれば、記録媒体に記録された固有の識別情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置ではその識別情報についての認証処理を行う。このことで、この場合において正規ユーザであるか否かの認証処理は、従来のようにユーザがIDやパスワードを入力することなしに、記録媒体から自動的に読み出された識別情報に基づいて、サーバ装置側で自動で行うことができる。この結果、従来のような煩雑な入力作業なしに、正規のユーザであるかの認証を行うことができる。また、このような識別情報に基づき、ユーザごとのディレクトリ分けも行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
上記のようにして本発明によれば、記録媒体に記録された固有の識別情報を利用した認証処理を可能として安全性を確保しつつ、さらに煩雑な入力作業を廃したより簡易なファイルのアップロード/ダウンロードシステムを提供することができる。
【0015】
また、本発明の情報処理装置によれば、このような本発明のアップロード/ダウンロードシステムを実現することのできる情報処理装置を提供することができる。
また、本発明のプログラムによれば、本発明の情報処理装置としての動作を汎用の情報処理装置に実現させることができる。
また、本発明の記録媒体によれば、本発明のアップロード/ダウンロードシステムによるサービスを利用する上で必要となる記録媒体を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
なお、確認のために、以下に本発明のアップロード/ダウンロードシステムの各構成要素とその一実施形態との対応関係をそれぞれ記しておく。

<識別情報を読み出す読出手段>
→ パーソナルコンピュータ2のCPU21の制御に基づくドライブ制御部28及びメディアドライブ29の読み出し動作により実現される。
<識別情報をネットワークを介してサーバ装置に送信する識別情報送信手段>
→ パーソナルコンピュータ2のCPU21の制御に基づく通信処理部31及びネットワークインタフェース32の通信動作により実現される。
<送信された識別情報についての認証処理を行う認証手段>
→ サーバ装置3のCPU41の処理動作により実現される。
<指定されたデータファイルをアップロードするアップロード手段>
→ CPU21の制御に基づく通信処理部31及びネットワークインタフェース32の通信動作により実現される。
<ファイルパスの情報を生成するパス生成手段>
→ CPU21の処理により実現される。
<アップロードされたデータファイルとファイルパス情報とを対応づけてサーバ側記録媒体に記録する記録手段>
→ CPU41の制御に基づくHDD48の記録動作により実現される。
<ファイルパス情報により指定されるデータファイルをダウンロード要求元に転送する転送手段>
→ CPU41の制御に基づくHDD48の読み出し動作、及びCPU41の制御に基づく通信制御部49及びネットワークインタフェース50の通信動作により実現される。
【0017】
−システム概要−

図1は、本発明のアップロード/ダウンロードシステムの一実施形態としての、FTP(File Transfer Protocol)システム1の概要について説明するための図である。
本実施の形態のFTPシステム1は、それぞれが例えばインターネットとされるネットワーク4を介したデータ通信が可能とされたパーソナルコンピュータ2とサーバ装置3と、例えばCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)とされる光ディスクDとを少なくとも含んで構成される。
【0018】
なおこの場合、図中パーソナルコンピュータ5は、後述するようにしてサーバ装置3にアップロードされたデータファイルをダウンロードする、パーソナルコンピュータ2以外の端末を例示したものである。
【0019】
図1において、パーソナルコンピュータ2は、本発明の情報処理装置の一実施形態であり、サーバ装置3が本発明のサーバ装置の一実施形態となる。また光ディスクDが本発明の記録媒体の一実施形態となる。
【0020】
光ディスクDには、パーソナルコンピュータ2に対し、後述する実施の形態としてのファイル転送サービス実現のために必要な処理動作を実行させるためのプログラム(後述するFTPサービスプログラム80)が記録される。
この場合、光ディスクDはいわゆるROMディスクであり、このプログラムはディスク基板上に形成されるピット/ランドの組み合わせにより記録されている。
【0021】
また、光ディスクDに対しては、各光ディスクDを一意に識別可能なディスクID(後述するディスクID82)が記録されている。
本実施の形態の場合、このディスクIDは、いわゆるポストスクライブドID(Postscribed ID:登録商標)とされる。すなわち、このディスクIDは、光ディスクDのディスク基板上に成膜された反射膜上に、レーザ光照射により形成されたマークによって追記されたものとなっている。このポストスクライブドIDにより、ROMディスクに対して任意の情報を追記できる。
【0022】
光ディスクDの具体的な製造プロセスとしては、予めスタンピング等により上記プログラム等の情報をピット/ランドの組み合わせにより記録したROMディスクを製造した上で、このROMディスクに対しレーザ光の照射を行って上記ディスクIDを追記するようにされている。
【0023】
ポストスクライブドIDの技術では、通常のドライバソフトではアクセスできない領域にマークによる情報追記を行うようにされている。追記された情報の読み出しは、光ディスクDに記録された専用のプログラムによってのみ行うことができるようにされる。
なお、ポストスクライブドIDについては、先に提示した特開2004−94461号公報や、「http://www.postscribedid.com」にも記載されている。
【0024】
パーソナルコンピュータ2は、装填された上記光ディスクDに記録される情報の読み出しを行うことができるように構成される。
また、オペレーションシステムの機能として、装填された光ディスクDに記録された情報を自動的に読み出す機能も有している。
【0025】
また、サーバ装置3は、パーソナルコンピュータ2側からネットワーク4を介してアップロードされたデータファイルを格納し管理する、FTPサーバとして機能する。
【0026】
さらに、パーソナルコンピュータ5は、ネットワーク4を介して外部装置(特にこの場合はパーソナルコンピュータ2とサーバ装置3)との間でデータ通信を行うことが可能に構成される。
【0027】
−情報処理装置の構成−

図2は、図1に示したパーソナルコンピュータ2の内部構成について示すブロック図である。
図2において、先ずCPU21は、起動されたプログラムに基づいて当該パーソナルコンピュータ2の全体制御、演算処理を行う。例えば、図示する入力部25に対する入力に応じた動作、HDD(Hard Disc Drive)30へのデータファイルの格納や管理情報の作成・更新等を行う。またCPU21は、図示するバス23を介して各部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
なお、上記CPU21の処理により実現される本実施の形態としての動作については後に改めて説明する。
【0028】
メモリ部22は、CPU21が処理に用いるROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどを包括的に示している。このメモリ部23のROMには、CPU21の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。
また、上記フラッシュメモリには各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶され、RAMにはプログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0029】
HDD30においては、CPU21の制御に基づいてデータファイルの格納や管理情報の作成・更新等が行われる。
特に、この場合のHDD30に対しては、図示するようにしてオペレーションシステム(OS)30aが格納される。
また、HDD30に対しては、各種ファイル30bとしての、各種のデータファイルが格納されている。
また、この場合は、電子メールをやりとりするための電子メールプログラム30cも格納されている。
【0030】
入力部25は、図示されないキーボードやマウス、リモートコマンダー、その他の入力デバイスとされる。この入力部25に対しては、ユーザが各種操作入力やデータ入力を行うものとして想定されている。
入力部25で入力された情報は入力処理部24で所定の処理が施され、CPU21に対して操作又はデータの入力として伝達される。そしてCPU21では入力された情報に対応して必要な演算や制御を行うようにされる。
【0031】
ディスプレイ27は、例えば液晶ディスプレイなどの表示ディスプレイとされて、ユーザに対して各種情報表示を行う。例えばCPU21が各種動作状態や入力状態、通信状態に応じて表示情報を表示処理部26に供給すると、表示処理部26は供給された表示データに基づいてディスプレイ27を表示駆動し、これによって各種の情報についての表示出力が行われる。
【0032】
メディアドライブ29は、例えばCD、MD(Mini Disc:光磁気ディスク)、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R、DVD−RWなどの光ディスク、またはメモリーカード(リムーバブルメディアとしての半導体メモリ装置)等の記録メディアに対応するドライブ機能部であり、これらメディアについての記録再生動作を行うことが可能に構成される。例えばメディアとして、本実施の形態の光ディスクDのようなCD系のディスクメディアに対応する場合、このメディアドライブ29には、例えば光学ヘッド、スピンドルモータ、再生信号処理部、サーボ回路等が備えられるものとなる。
【0033】
ドライブ制御部28は、メディアドライブ29に装填されたメディアについての記録再生動作、アクセス動作等を制御する。例えばユーザが入力部25を介して装填されたメディアに対する再生操作(読み出し操作)を行った場合、CPU21はドライブ制御部28にメディアの再生(読み出し)を指示する。するとドライブ制御部28は、メディアドライブ29に対してアクセス動作や再生動作(読み出し動作)を実行させるための制御を行う。メディアドライブ29では、読み出した再生データをドライブ制御部28を介してバス23に送出する。
【0034】
通信処理部31は、CPU21の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインタフェース32は、上記通信処理部31でエンコードされた送信データを、図1に示したネットワーク4を介して所定の外部装置、例えばサーバ装置3に送信する。またネットワーク4を介してサーバ装置3などの外部装置から送信されてきた信号を通信処理部31に受け渡す。
通信処理部31は受信した情報をCPU21に転送する。
【0035】
なお、図2ではパーソナルコンピュータ2の構成について説明したが、図1に示したパーソナルコンピュータ5としても、この図2に示した構成と同様の構成とされる。特に実施の形態で想定するパーソナルコンピュータ5としては、少なくとも電子メールを送受信するための電子メールプログラム30cと、後述するリンク情報としてのURI(Uniform Resource Identifiers)に基づき、ネットワーク上のサーバ装置にアクセスして、URIに含まれるファイルパスの情報に基づきファイルのダウンロード要求を行うことができるように構成されていればよい。
【0036】
−サーバ装置の構成−

続いて、図3のブロック図は、図1に示したサーバ装置3の内部構成について示している。
図3において、先ずCPU41は、起動されたプログラムに基づいて当該サーバ装置3の全体制御、演算処理を行う。例えば、図示する入力部45に対する入力に応じた動作、HDD48へのデータファイルの格納や管理情報の作成・更新等を行う。またCPU41は、図示するバス42を介して各部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
【0037】
メモリ部43は、CPU41が処理に用いるROM、RAM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。このメモリ部43のROMには、CPU41の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。また、上記フラッシュメモリには各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶され、RAMにはプログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0038】
HDD48においては、CPU41の制御に基づいてデータファイルの格納や管理情報の作成・更新等が行われる。
特に、この場合のHDD48に対しては、図示するようにしてユーザ管理情報48aが格納される。このユーザ管理情報48aは、後述するようにしてディスクIDごと(ユーザごと)に、FTPシステム1が提供するファイル転送サービスについての各種の情報を管理するための情報となる。
また、HDD48には、後述するようにしてパーソナルコンピュータ2側からアップロードされたデータファイルが格納されることになる。ここでは、それら格納されたデータファイルを、図示するようにしてアップロードファイル群48bとして示している。
また、HDD48に対しては、ファイル管理情報48cが格納される。ファイル管理情報48cは、パーソナルコンピュータ2からアップロードされたデータファイルを管理するための情報である。このファイル管理情報48cとしては、後述もするように各データファイルに固有となるようにして割り振られたファイルIDに対し、そのファイルをアップロードしたパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクIDを対応づけるようにされており、これによって各ユーザごとにアップロードされたファイルを管理することができるようにされている。
【0039】
入力部45は、図示されないキーボードやマウス、リモートコマンダー、その他の入力デバイスとされる。この入力部45に対しては、サービスを運営する側のオペレータなどが各種操作入力やデータ入力を行うものとして想定されている。
入力部45で入力された情報は入力処理部44で所定の処理が施され、CPU41に対して操作又はデータの入力として伝達される。そしてCPU41では入力された情報に対応して必要な演算や制御を行うようにされる。
【0040】
ディスプレイ47は、例えば液晶ディスプレイなどの表示ディスプレイとされて、オペレータ等に対して各種情報表示を行う。例えばCPU41が各種動作状態や入力状態、通信状態に応じて表示情報を表示処理部46に供給すると、表示処理部46は供給された表示データに基づいてディスプレイ47を表示駆動し、これによって各種の情報についての表示出力が行われる。
【0041】
通信処理部49は、CPU41の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインタフェース50は、上記通信処理部49にてエンコードされた送信データをネットワーク4を介して所定の外部装置(特にパーソナルコンピュータ2、パーソナルコンピュータ5)に送信する。またネットワーク4を介してパーソナルコンピュータ2などの外部装置から送信されてきた信号を、通信処理部49に受け渡す。
通信処理部49は受信した情報をCPU41に転送する。
【0042】
−実施の形態のFTPシステムによるファイル転送サービス−

続いては、次の図4〜図10を参照して、本実施の形態のFTPシステム1により実現されるファイル転送サービスについて説明する。
先ずは図4を参照して、パーソナルコンピュータ2側において、データファイルをサーバ装置3側にアップロード可能な状態とするために行われるべき動作について説明する。この図4では、光ディスクDに記録された情報に基づいてパーソナルコンピュータ2が行う動作と、サーバ装置3が行う動作とを模式的に示している。なお、図4では図1に示したネットワーク4は省略して示している。
【0043】
図4において、先ずユーザは、本実施の形態のファイル転送サービスを享受するとしたときには、図中<1>と示すようにして、パーソナルコンピュータ2に対して光ディスクDを挿入するようにされる。
【0044】
ここで、光ディスクDは、例えば有料でユーザに配布し、サービス運営側としてはその料金に応じたサービスをユーザに提供する形態とすることができる。或いは、光ディスクDは無料で配布し、例えば予め定められた所定期間だけサービスを提供するといったこともできる。
【0045】
光ディスクDには、上述もしたFTPサービスプログラム80として、パーソナルコンピュータ2に実施の形態としてのファイル転送サービス実現のために必要な処理動作を実行させるためのプログラムが記録されている。先にも述べたように、このFTPサービスプログラム80は、ピット/ランドの組み合わせにより記録されたものとなっている。
また、このFTPサービスプログラム80として記録されるプログラムには、ROMディスクとしての光ディスクDに追記されたディスクID(ポストスクライブドID:PIDとも呼ぶ)82を読み出すためのプログラムも含まれている。
さらに、光ディスクDには、サーバURI81も記録される。このサーバURI81は、ネットワーク4上のサーバ装置3の所在を表し、プログラムと共にピット/ランドの組み合わせにより記録されている。
【0046】
光ディスクDが挿入されたことに応じ、パーソナルコンピュータ2では、図中<2>と示されるようにして先ずは光ディスクDに記録されたFTPサービスプログラム80を読み出すようにされる。実施の形態の場合、このようなFTPサービスプログラム80の読み出しは、オペレーションシステム30aによる自動読み出し機能によって行われる。
そして、このようにして読み出されたFTPサービスプログラム80に従った動作として、次の<3>と示すように、光ディスクDに追記されたディスクID82の読み出しを行うようにされる。
【0047】
ディスクID82を読み出すと、<4>と示すようにして、ディスクID82など必要情報をサーバ装置3に対して送信するようにされる。
実施の形態の場合、光ディスクDから読み出したディスクID82と共にサーバ装置3側に送信すべき情報としては、マシン固有IDを挙げることができる。このマシン固有IDは、パーソナルコンピュータ2を識別するための情報であり、パーソナルコンピュータ2はこのマシン固有IDの情報を、読み出したFTPサービスプログラム80に従った動作を行うことで生成するようにされる。
このようにパーソナルコンピュータ2に固有となるマシン固有IDをサーバ装置3に送信することで、サーバ装置3側(つまりサービス運営側)では、ディスクID82により特定されるユーザが、毎回同じ端末を使用してサービスを利用しているか否かなどの情報を得ることができる。
【0048】
また、ディスクID82と共にサーバ装置3側に送信する情報としては、さらにローカル初期登録時間を挙げることができる。このローカル初期登録時間の情報は、パーソナルコンピュータ2に対して初回に光ディスクDが挿入され、サーバ装置3へのディスクID82など必要情報の登録が行われた時間情報を、パーソナルコンピュータ2側で計時される時間で表した情報となる。つまり、このローカル初期登録時間の情報としてパーソナルコンピュータ2は、上記ディスクID82とマシン固有IDをサーバ装置3側に送信するタイミングで取得した時間情報(年月日も含む)を、共にサーバ装置3に対して送信するようにされているものである。
なお、確認のために述べておくと、このローカル初期登録時間の情報は、初回に光ディスクDが挿入されたときのみ(つまりサーバ装置3への初回アクセス時のみ)サーバ装置3に対して送信されるべき情報となる。
【0049】
パーソナルコンピュータ2は、これらディスクID82、マシン固有ID、及び必要に応じてローカル初期登録時間の情報を、上記必要情報としてサーバ装置3側に送信する。
このとき、サーバ装置3への接続処理を行うこととなるが、この接続処理は光ディスクDに記録されるサーバURI81に基づいて行うようにされる。
【0050】
サーバ装置3側では、パーソナルコンピュータ2側からディスクID82など必要情報が送信されると、<5>と示されるようにして、先ずはディスクID82についての認証処理を行うようにされる。
この場合、ディスクID82についての認証処理としては、具体的にはディスクID82のデータ構成をチェックするようにされる。すなわち、この場合においてディスクID82は予め定められた所定のデータ構成を有しており、サーバ装置3側ではパーソナルコンピュータ2側から送信されたディスクID82が上記所定のデータ構成となっているか否かを判別することで、そのディスクID82が正規のもであるか否かの認証処理を行うようにされている。
【0051】
なお、認証処理としては、他の手法として、各光ディスクDに対して追記したディスクIDの一覧との照合を行って実行することもできる。すなわち、サーバ装置3側に配布済みの全ての光ディスクDに追記されたディスクID82の一覧情報を格納しておき、この一覧情報内にパーソナルコンピュータ2側から送信されてきたディスクID82と合致するIDがあるか否かを判別することで、送信されたディスクID82が正規のIDであるか否かの認証を行うようにするものである。
但し、このような一覧情報を用いた認証処理とした場合は、一覧からの検索処理を要するなど、サーバ装置3側の処理負担が増大する傾向となる。これに対し上記したようなデータ構成チェックによる認証処理とすれば、比較的簡易な演算処理のみで済ませることができるので、サーバ装置3の処理負担の増大化を効果的に防止することができる。
【0052】
認証処理により正規のディスクIDではないとされた場合は、図示は省略したが、サーバ装置3がエラー通知を行い、これに応じパーソナルコンピュータ2はエラーメッセージの表示などサービスを利用できない旨をユーザに通知するための処理を実行するようにされる。
つまり、このように認証処理でディスクID82が正規IDではないとされた場合、後述するステータス情報のパーソナルコンピュータ2側への送信が行われず、これによってメニュー画面の表示ができず、パーソナルコンピュータ2によるサーバ装置3へのファイルのアップロードは行うことができないものとなる。
【0053】
また、認証処理により正規のディスクIDであるとされた場合は、図中<6>と示されるようにして、ユーザ管理情報(先に説明したユーザ管理情報48a)への登録を行うようにされる。
【0054】
ここで、図5は、サーバ装置3におけるHDD48内に格納されるユーザ管理情報48aのデータ構造を概念的に示している。
この図5に示されるようにして、ユーザ管理情報48aは、ディスクIDに対して、マシン固有ID1、マシン固有ID2、ローカル初期登録時間、サーバ初期登録時間、有効日数、最大登録容量、現状利用容量の各情報が対応づけられたものとなる。
【0055】
上記マシン固有ID1、マシン固有ID2は、先に説明したようにしてパーソナルコンピュータ2側が送信するマシン固有IDである。ここでは、マシン固有ID1、マシン固有ID2として、1つのディスクIDに対し(つまり1ユーザごとに)2つのマシン固有IDを格納可能な場合を示している。
【0056】
また、ローカル初期登録時間は、先に説明したパーソナルコンピュータ2が送信するローカル初期登録時間の情報である。
【0057】
また、サーバ初期登録時間は、パーソナルコンピュータ2からディスクID82など必要情報の送信が行われたことに応じ、ユーザ管理情報48aへの登録が行われた時間(年月日も含む)をサーバ装置3側で計時される時間で表すものである。つまり、このサーバ初期登録時間は、サーバ装置3がユーザ管理情報48aへの登録を行うタイミングで自らが計時する時間情報を取得したものである。
【0058】
また、有効日数の情報は、サービスを利用できる期間を示す情報である。
また、最大登録容量の情報は、ユーザごとに割り当てられるサーバ装置3上のアップロード領域の最大データ容量を表す情報である。
【0059】
ここで、これら有効日数と最大登録容量について、例えばサービスを行うにあたっては、配布する光ディスクDに異なる値段設定をして、その値段に応じて有効日数、最大登録容量を設定するといったことが考えられる。この場合において、サービス運営側としては、予め各光ディスクDに追記したディスクID82と、各光ディスクDに設定した値段に応じたサービス内容(有効日数と最大登録容量)の関係は把握しておくことができる。そこで、配布した光ディスクDのディスクIDごとに、有効日数と最大登録容量の情報を対応づけた情報を予めサーバ装置3側に格納しておき、サーバ装置3では、パーソナルコンピュータ2側から送信されてきたディスクID82を元に、このようにして格納された対応情報を参照することで、そのディスクID82に対応する有効日数と最大登録容量の情報を取得することができる。
或いは、光ディスクDを無料で配布する場合や均一料金で配布する場合など、サービス内容を統一するとした場合には、予め定められた有効日数の情報と最大登録容量の情報とを取得するようにする。
【0060】
また、現状利用容量の情報は、既にアップロードが行われてサーバ装置3に格納されているデータファイルの総データ容量を表す情報となる。
この現状利用容量の情報については、初回登録時には「0」が登録されることになる。
【0061】
説明を図4に戻す。
先の<6>として示したユーザ管理情報への登録として、サーバ装置3は、パーソナルコンピュータ2から送信されたディスクID82に対し、同じく送信されたマシン固有ID及びローカル初期登録時間の情報と、自らが取得したサーバ初期登録時間及び有効日数及び最大登録容量及び現状利用容量の情報とを対応づけて、ユーザ管理情報48aとしてHDD48に記録する動作を行う。
これによって、各ディスクID82ごと(つまり各ユーザごと)に、有効日数や最大登録容量、現状利用容量といったサービスに関する情報を管理するための情報が登録されることになる。
【0062】
なお、確認のために述べておくと、このようなユーザ管理情報への登録は、初回アクセス時のみ行われるものである。つまり、同じディスクIDについて2度目以降にアクセスが行われた場合は、既にそのディスクIDについてのユーザ管理情報48aへの登録は行われているからである。
図示による説明は省略しているが、2回目以降のアクセス時(つまり既にユーザ管理情報48aに登録されているディスクID82が送信されてきた場合)には、そのディスクID82について既にユーザ管理情報48aにおいて登録済みの情報に基づき、次に説明する有効期間の確認を行うようにされる。
【0063】
上記のようなユーザ管理情報への登録を行うと、サーバ装置3は、<7>と示されるようにして有効期間の確認を行う。この有効期間の確認としては、ユーザ管理情報48aに登録した有効日数の情報(パーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82に対応づけられている有効日数の情報)の値が「0」となっているか否かを確認する。
有効日数が「0」でなく有効期間内であるとされた場合は、次の<8>と示すステータス情報の生成を行う。
【0064】
なお、図示による説明は省略するが、有効日数の値が「0」であり有効期間外とされた場合、サーバ装置3は、パーソナルコンピュータ2に対してエラー画面の表示を指示する。このエラー画面がパーソナルコンピュータ2により表示されることで、ユーザは有効期間が過ぎていることを知ることができる。
また、このエラー画面には契約更新ページへリンクするためのURIを表示しておき、ユーザがこのURIに対するクリック操作を行うことで契約更新手続きを行うことが可能となるようにすることもできる。
なお、ユーザ管理情報48aに登録される全ての有効日数の情報は、サーバ装置3によって1日ごとに更新(デクリメント)される。
【0065】
続いて、<8>のステータス情報の生成では、ステータス情報として、パーソナルコンピュータ2が後述するメニュー画面を表示する上で必要となる情報を生成する。具体的にこの場合は、ユーザ管理情報48aに登録される有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報に基づきステータス情報を生成するようにされる。
つまり、サーバ装置3は、ユーザ管理情報48aにおいてパーソナルコンピュータ2から送信されたディスクID82と対応づけられている有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報を取得し、それらの情報からステータス情報を生成するようにされる。
【0066】
そして、サーバ装置3は、次の<9>と示すように、生成したステータス情報をパーソナルコンピュータ2側に送信するようにされる。
【0067】
パーソナルコンピュータ2では、サーバ装置3から送信されたステータス情報に基づき、<10>と示されるようにメニュー画面の表示を行うようにされる。
このメニュー画面は、ユーザがファイル転送サービスを利用する上で各種の入出力を行うためのGUI(Graphical User Interface)として機能するものである。
【0068】
図6は、このようにしてパーソナルコンピュータ2側で表示されるメニュー画面の構成例を示している。
図6において、このメニュー画面上には、図示するようにしてアップロードファイルを選択・指定するための参照ボタンSB(SB1〜SB6)と、選択・指定したデータファイルが格納される場所(ディレクトリ+ファイル名)の情報を表示するためのファイルの場所表示ボックスAF(AF1〜AF6)と、ファイルの場所表示ボックスAFに表示されたディレクトリに格納されるファイルのアップロード実行指示を行うためのアップロードボタンAPB(APB1〜APB6)と、さらにアップロードしたファイルをダウンロードするためのリンク情報を表示するためのダウンロードリンク表示ボックスAL(AL1〜AL6)とが表示される。
また、現状利用容量情報A1として、現状においてサーバ装置3側にアップロードされているデータファイルの総容量を示す情報と、最大容量・有効日数情報A2としての最大登録容量と有効日数を示す情報とが表示され、さらに問い合わせ情報A3として、サービス運営側に問い合わせを行うための電子メールアドレスの情報などが表示される。
また、サービスの期間延長を申し込むための延長申し込みボタンB1と、さらに当該メニュー画面を閉じ、FTPサービスプログラム80により実現されるアプリケーションの終了を指示するための終了ボタンSHBと、当該メニュー画面上に表示される各種ボタンBや上記電子メールアドレス情報を選択するためのカーソルCRも表示されている。
【0069】
パーソナルコンピュータ2は、このようなメニュー画面の上記現状利用容量情報A1と最大容量・有効日数情報A2を、サーバ装置3側から送信されたステータス情報における有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報に基づき表示するようにされる。
【0070】
このメニュー画面において、ユーザは、先の図2に示した入力部25の例えばマウスを操作することで、カーソルCRを移動させることができる。そして、このカーソルCRを移動させて参照ボタンSB上に移動させることで、その参照ボタンSBを選択することができ、参照ボタンSBを選択した状態で、例えばマウスのクリック操作などの所定の決定操作を行うことで、アップロードファイルの選択を行うためのファイル選択画面を表示させることができる。
【0071】
図示は省略したが、このファイル選択画面としては、HDD30内の各種ファイル30bとして格納されるデータファイルを、それぞれのディレクトリごとに一覧表示する画面を想定している。このファイル選択画面において、ユーザは表示されるディレクトリの一覧から所望のディレクトリを選択・指定することで、そのディレクトリ下に格納されるデータファイルの一覧を表示させることができ、このファイルの一覧から所望のファイルを選択・指定することができる。
【0072】
このようにしてファイル選択画面からアップロードすべきデータファイルを選択・指定すると、ファイルの場所表示ボックスAF内に、選択・指定したファイルの格納場所の情報が表示される(次の図7参照)。
このとき、例えば参照ボタンSB1を選択・決定してアップロードファイルの選択・指定を行った場合は、ファイルの格納場所表示ボックスAF1内にファイルの選択・指定されたファイルの格納場所の情報が表示されるといったように、選択・指定したファイルの格納場所情報は、ファイルの選択・指定を行うにあたって選択・決定した参照ボタンSBと対応づけられた表示ボックスAF(この場合は同じ行にある表示ボックスAFとしている)内に表示されるようになっている。
【0073】
そして、このように選択・指定されたファイルの格納場所情報が表示ボックスAF内に表示された状態で、カーソルCRを、ファイルの格納場所情報が表示された表示ボックスAFと対応づけられている(つまり同じ行にある)アップロードボタンAPB上に移動させて(選択して)、決定操作を行うことによって、選択・指定したファイルをサーバ装置3側にアップロードさせることができる。具体的にこの場合は、アップロードボタンAPB1を選択・決定することで、ファイルのアップロード指示を行うことができる。
【0074】
図7は、このようにして選択・指定したファイルがアップロードされた後に表示されるメニュー画面の例を示している。
この図7では、先の図6のメニュー画面において参照ボタンSB1が選択・決定されてアップロードファイルの選択・指定が行われ、この参照ボタンSB1と対応づけられているファイルの格納場所表示ボックスAF1内に選択・指定されたファイルの格納場所情報が表示されており、さらにこの表示ボックスAF1と対応づけられたアップロードボタンAPB1が選択・決定されて上記選択・指定されたファイルのアップロードが行われた場合でのメニュー画面の例を示している。
【0075】
このようにして選択・指定されたデータファイルのアップロードが行われた場合のメニュー画面では、選択・決定された参照ボタンSB(この場合はSB1)の表示は非アクティブとなり、以降はその参照ボタンSBによるアップロードファイルの選択・指定が不可となるようにされる。
また、選択・決定されたアップロードボタンAPB(この場合はAPB1)は、図示するようにして削除ボタンDBに変更される(図中DB1)。この削除ボタンDBは、対応するファイルの格納場所ボックスAF内に表示されている、既にサーバ装置3側にアップロードされたファイルの削除を指示するためのボタンである。
このように削除ボタンDBが表示されることで、アップロードボタンAPBが選択・決定されてファイルのアップロードが行われた以降は、そのアップロードファイルの削除のみが可能な状態となるようにされる。
【0076】
なお、このようにしてファイルのアップロードが行われたことに応じては、図示するようにして現状利用容量情報A1の内容がアップロードされたファイルのデータ容量に応じて更新されるものとなるが、このことについては後述する。
【0077】
続いて、図8には、上記メニュー画面上での操作に応じて行われるファイルのアップロード動作と、それに応じて行われるべき動作とについて説明する。
この図8としても、先の図4と同様にパーソナルコンピュータ2が行う動作とサーバ装置3が行う動作とを模式的に示している。なお、この図8においても図1に示したネットワーク4は省略して示している。
【0078】
この図8では、上記メニュー画面上において、アップロードすべきファイルが選択・指定され、そのファイルの格納場所情報が表示ボックスAF内に表示された状態で、そのファイルの格納場所情報が表示された表示ボックスAFと対応づけられたアップロードボタンAPBが選択・決定されたことで、選択・指定したファイルのサーバ装置3側へのアップロード指示が行われた以降の動作を示している。
【0079】
図8において、上記のようなアップロードボタンAPBによるファイルのアップロード指示が行われた場合、パーソナルコンピュータ2は、図中<1>と示すように、先ずは容量確認を行うようにされる。
この容量確認としては、現状利用容量と、アップロードすべきとして選択・指定されたファイルのデータ容量との合計容量が、最大登録容量以内となっているか否かについて判別することで行う。
【0080】
図示は省略したが、合計容量が最大登録容量以内となっていないとされた場合は、エラー処理として、例えば容量オーバーにより選択・指定されたファイルについてのアップロードができない旨をユーザに通知する動作を行うようにされる。
【0081】
また、合計容量が最大登録容量以内であるとされた場合、パーソナルコンピュータ2は、次の<2>と示すようにして、リンクとファイル名の情報とを生成するようにされる。
ここで、上記ファイル名の情報は、選択・指定されたファイルがサーバ装置3にアップロードされたとき、サーバ装置3側においてそのアップロードファイルのファイル名の情報として付されるべき情報である。つまりこの場合、サーバ装置3においては、アップロードされた各ファイルを、このようにパーソナルコンピュータ2側で生成されるファイル名の情報を付して管理するようにされているものである。
パーソナルコンピュータ2では、このようなファイル名の情報として、選択・指定されたファイルのオリジナルのファイル名に対し、予め定められた所定の拡張子(例えば「.fdp」とする)を付すようにされている。例えばオリジナルのファイル名が「A」であったとすると、生成されるファイル名は「A.fpd」となる。
【0082】
また、上記リンク情報は、これからアップロードすることになる上記選択・指定されたファイルについての、ネットワーク4上での格納場所を特定するためのURI情報を生成するようにされる。
つまり、本実施の形態では、サーバ装置3にて格納されるアップロードファイルを取得する(ダウンロードする)ためのリンク情報を、パーソナルコンピュータ2側で予め生成しておくようにされているものである。
【0083】
上記リンク情報としては、ネットワーク4上のサーバ装置3を特定するための情報部分と、サーバ装置3上のアップロードファイルの格納場所を特定するための情報部分(ファイルパス)とから成る情報を生成する。具体例を示すと、例えば
「http://www.ftppassportdisc.com/57edf4a22be3c955.A.fpd」
のような構成によるリンク情報を生成するようにされる。
この場合、「http://www.ftppassportdisc.com」が、ネットワーク4上のサーバ装置3を特定するための情報部分となる。また、その以下の「/57edf4a22be3c955.A.fpd」がサーバ装置3内に格納されるアップロードファイルを指し示すファイルパスの情報部分となる。
【0084】
本例の場合、上記ファイルパスの情報は、光ディスクDから読み出したディスクID82と、上述のようにして生成したファイル名の情報とを組み合わせて生成するようにされる。
具体的には、ディスクID82のハッシュ値(暗号化値)を生成し、このハッシュ値に対して「.(ドット)」と、さらに生成したファイル名の情報を加えたものをファイルパスとして生成するようにされる。
この場合、上記「57edf4a22be3c955」がディスクID82のハッシュ値であり、「A.fpd」が生成したファイル名の情報となる。
【0085】
このようにして、ファイルパスの情報を、ディスクID82(この場合はそのハッシュ値)に対しファイル名を加えた構成とすることで、そのファイルパスの情報としては固有の情報を生成することができる。また、このことで、そのファイルパスの情報を含んで構成される上記リンク情報としても、固有の情報を生成することができる。
【0086】
パーソナルコンピュータ2は、このようにしてリンクとファイル名の情報とを生成すると、次の<3>と示されるようにして、指定されたファイルをディスクIDをキーとして暗号化するようにされる。すなわち、アップロードすべきとして選択・指定されたデータファイルに対し、光ディスクDから読み出されたディスクID82を暗号化キーとした暗号化処理を施すようにされる。
【0087】
その上で、次の<4>と示されるように、暗号化したファイルと、リンク(ファイルパス)、ファイル名の情報とをサーバ装置3に対して送信するようにされる。
【0088】
サーバ装置3では、パーソナルコンピュータ2側からこれら暗号化ファイル、リンク、ファイル名の情報が受信されると、<5>と示すようにして、先ずはファイルの記録を行うようにされる。つまり、暗号化ファイルをHDD48に対して記録するようにされる。
その上で、次の<6>と示すようにして、ファイル管理情報への登録を行うようにされる。このファイル管理情報は、先の図3に示したHDD48内のファイル管理情報48cである。
【0089】
ここで、次の図9は、上記ファイル管理情報48cのデータ構成を概念的に示している。
この図9に示されているように、ファイル管理情報48cにおいては、各ファイルIDに対し、それぞれパス(リンク)、ファイル名、ファイルサイズ、ファイル登録時間、ディスクIDの各情報が対応づけられた構成となっている。
先ず、ファイルIDは、図8の<5>の動作として説明したようにパーソナルコンピュータ2からアップロードされたファイルがHDD48に記録されること応じて、例えば当該HDD48を管理するファイルシステムが個々のアップロードファイルを識別することができるようにして生成したID情報である。サーバ装置3では、このファイルIDによって、HDD48内に格納されるアップロードファイルを一意に識別することができる。
【0090】
また、上記パスの情報は、パーソナルコンピュータ2から受信された、上記リンク情報に含まれるファイルパスの情報を格納したものである。後述もするように、ファイルのダウンロード要求が行われた場合は、ファイル管理情報48c内のこのファイルパスの情報に基づいて、要求元へのファイルの転送が行われることになる。
【0091】
また、ファイル名の情報は、図8の<4>の動作によりパーソナルコンピュータ2から受信されたものである。
【0092】
ファイルサイズの情報は、アップロードされたファイルのサイズを示す情報であり、この場合はサーバ装置3が生成するものとしている。
また、ファイル登録時間の情報は、アップロードファイルがサーバ装置3に格納された時間を示す情報であり、当該ファイル管理情報48cへの登録を行う際にサーバ装置3自らが取得した時間情報とすればよい。
【0093】
また、ディスクIDは、光ディスクDの挿入に応じてパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82である。ファイル管理情報48cにおいて、このようにディスクIDが各ファイルごとの情報と対応づけられて格納されることで、各ディスクIDごと(つまり各ユーザごと)にアップロードされたファイルを管理することができるようにされている。
【0094】
説明を図8に戻す。
図8において、上記ファイル管理情報への登録としてサーバ装置3は、<5>のファイルの記録動作に応じて生成したファイルIDに対し、パーソナルコンピュータ2側から送信されてきたファイルパスの情報とファイル名の情報と、ファイルサイズ、ファイル登録時間、及びディスクID82の各情報が対応づけられてHDD48内のファイル管理情報48cとして記録されるようにする。
これによってアップロードされたファイルがサーバ装置3側に登録されたことになる。
【0095】
このようにしてファイル管理情報への登録を行うと、サーバ装置3は、<7>と示されるようにして、ユーザ管理情報(現状利用容量)の更新を行うようにされる。すなわち、新たにファイルがアップロードされたことに応じて、ユーザ管理情報48a内の現状利用容量の情報内容を更新するものである。
具体的には、ファイル管理情報48cにおいて、ファイルのアップロード元となるパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82が対応づけられている全てのファイルサイズの情報を取得して、当該ディスクID82に対応づけられて記録されている全てのファイルの総データ容量を算出する。そして、ユーザ管理情報48aにおける、上記ディスクID82に対応づけられた現状利用容量の情報を、この算出した総データ容量の情報に基づき更新するようにされる。
【0096】
さらに、サーバ装置3は、ステータス情報を生成し(図中<8>)、そのステータス情報をパーソナルコンピュータ2に対して送信するようにされる(図中<9>)。
つまり、ユーザ管理情報48aにおいて、ファイルのアップロード元となるパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82と対応づけられている少なくとも現状利用容量の情報を、この場合のステータス情報としてパーソナルコンピュータ2に対して送信するようにされる。
なお、既に最大登録容量、有効日時の情報についてはパーソナルコンピュータ2側に送信済みで(先の図4の<8>)且つ更新の必要もないので、これらの情報について改めての送信は不要である。
【0097】
パーソナルコンピュータ2では、このようにしてサーバ装置3側から送信されてきたステータス情報に基づき、<10>と示すようにしてメニュー画面を更新するようにされる。
この<10>の更新動作により、先の図7に示したようなアップロード指示後のメニュー画面の表示が行われるものとなる。
すなわち、この<10>の更新動作としてパーソナルコンピュータ2は、メニュー画面として表示されるべき画面データについて、現状利用容量情報A1として表示されるべきデータ情報内容をサーバ装置3側から送信されてきたステータス情報としての現状利用容量の情報に基づき更新し、さらにアップロードファイルの指定の際に選択・決定された参照ボタンSBについては非アクティブとされ、またファイルのアップロード時に選択・決定されたアップロードボタンAPBについては削除ボタンDBに変更されるように、画面データ内容を更新するようにされる。
また、アップロード時に選択・決定されたアップロードボタンAPBと対応づけられたダウンロードリンク表示ボックスAL内には、先の図8<2>により生成したリンク情報が表示されるように画面データの更新を行う。
その上で、このようにして更新された画面データをディスプレイ27上に表示するようにされる。
【0098】
このような更新後の内容によるメニュー画面がディスプレイ27上に表示されることで、ユーザはアップロード指示を行ったファイルが正常にアップロードされたことを知ることができる。
【0099】
このようにして、ファイルのアップロード完了後には、メニュー画面内のダウンロードリンク表示ボックスAL内に、リンク情報が表示される。次に説明するように、本実施の形態の場合、ユーザはこのダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されたリンク情報を利用して、アップロードしたファイルをダウンロードすることができるようにされている。
【0100】
図10は、メニュー画面内のダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されたリンク情報に基づき、アップロードファイルをダウンロードする場合に対応して行われる動作について模式的に示している。なお、この図10では、パーソナルコンピュータ2と、図1に示したパーソナルコンピュータ5と、サーバ装置3においてそれぞれ行われる動作について模式的に示している。また、この図10においてもネットワーク4は省略している。
【0101】
先ず、ファイルのアップロードを行ったパーソナルコンピュータ2では、<1>と示すようにして、外部のパーソナルコンピュータ5に対してリンク情報を電子メールにより送信するようにされる。このとき、ユーザは、例えばオペレーションシステム30aが備えるコピー&ペースト機能を利用して、ダウンロードリンク表示ボックスAFに表示されたリンク情報をコピーし、これを電子メールにペーストする。そして、この電子メールについて、所定の電子メールアドレスを宛先に設定して送信指示を行うことで、パーソナルコンピュータ5に対して当該電子メールを送信することができる。
【0102】
リンク情報がペーストされた電子メールを受信したパーソナルコンピュータ5では、<2>と示すようにして、リンク情報に基づきファイルの転送要求を行うようにされる。つまり、パーソナルコンピュータ5のユーザは、受信された電子メールに記されるリンク情報としてのURIに対するクリック操作を行うようにされる。
これに応じパーソナルコンピュータ5は、リンク情報に基づきサーバ装置3への接続処理を行う共に、リンク情報内のファイルパスの情報により、ダウンロードすべきファイルを指定したダウンロード要求を行うようにされる。
【0103】
上記ダウンロード要求を受けたサーバ装置3では、<3>と示されるようにして、要求されたファイルを復号化して送信するようにされる。
この場合、先にも説明したようにサーバ装置3においては、パーソナルコンピュータ2側でディスクID82に基づき暗号化されたファイルが格納されている。つまりこの場合サーバ装置3では、CPU41が、要求されたファイルを、そのファイルをアップロードしたパーソナルコンピュータ2が送信したディスクID82に基づいて復号化するようにされる。具体的には、ファイル管理情報48cにおいて、要求により指定されたファイルパスに対応づけられているディスクIDを取得し、このディスクIDに基づき要求されたファイルを復号化する。
そして、CPU41は、このように復号化したファイルが、ダウンロード要求元となるパーソナルコンピュータ5に対して送信されるように通信処理部49を制御する。
【0104】
なおこの場合、FTPサービスプログラム80の作成元となるサービス運営側は、光ディスクDに記録されたFTPサービスプログラム80に基づきパーソナルコンピュータ2側で行われる暗号化のアルゴリズムについては把握しており、サーバ装置3にそのアルゴリズムを設定しておくことができる。このためサーバ装置3は、上記のようにしてディスクID82に基づいて要求されたファイルの復号化を適正に行うことができる。
【0105】
ここで、これまでの説明では、メニュー画面においてアップロードボタンAPBが操作された以降の動作について主に説明したが、このようにファイルのアップロードが行われた後に表示されるメニュー画面(図7)において、削除ボタンDBが操作された場合には、以下のような動作が行われるものとなる。
つまり、図7に示すメニュー画面において、カーソルCRにより削除ボタンDBが選択され決定操作が行われた場合、パーソナルコンピュータ2は、その削除ボタンDBに対応づけられた(つまり同じ行の)ダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されているリンク情報に含まれるファイルパスを指定したファイルの削除要求を、サーバ装置3に対して行うようにされる。
【0106】
サーバ装置3側では、ファイル管理情報48cに基づき、上記削除要求が指定するファイルパスにより特定されるファイルIDを取得し、このファイルIDにより特定されるファイルをHDD48上から削除するための処理を行う。
この削除処理としては、データファイル自体をHDD48上から消去することも可能であるし、或いはファイル管理情報48cから指定されたファイルパスとそれに対応づけられた各情報が削除されるように、ファイル管理情報48cの更新のみを行うことも可能である。
【0107】
そして、このようなファイルの削除が行われた場合も、パーソナルコンピュータ2側でメニュー画面の更新が行われる必要がある。このために、先ずサーバ装置3は、上記のようにして更新が行われたファイル管理情報48cに基づき、削除要求元のパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82が対応づけられている全てのファイルサイズの情報を取得し、合計のファイルサイズを算出する。そして、算出したファイルサイズの情報に基づき、ユーザ管理情報48a内の同じディスクID82が対応づけられた現状利用容量の情報を更新する。
その上で、更新した現状利用容量の情報をステータス情報としてパーソナルコンピュータ2に送信する。
【0108】
パーソナルコンピュータ2側では、送信されてきた現状利用容量の情報に基づき、現状利用容量情報A1の表示内容が更新されるように、メニュー画面として表示すべき画面データの更新を行う。
またこのとき、削除指示の際に選択・決定された削除ボタンDBと対応づけられたダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されていたリンク情報が消去されるようにし、また、削除指示の際に選択・決定された削除ボタンDBの代わりにアップロードボタンAPBが表示され、さらに、この削除ボタンDBと対応づけられて非アクティブとされていた参照ボタンSBがアクティブ表示されるように、画面データを更新するようにされる。そして、このように更新された画面データがディスプレイ27上に表示されるようにする。
これによってユーザは、削除指示したファイルが正常に削除されたことを知ることができる。
【0109】
また、メニュー画面上には、サービスの期間延長を申し込むための延長申し込みボタンB1も設けられている。カーソルCRによりこの延長申し込みボタンB1が選択された状態で決定操作が行われた場合、パーソナルコンピュータ2は、FTPサービスページへのアクセス処理を実行するようにされる。すなわち、延長申し込みボタンB1に対しては、上記FTPサービスページとしての、期間延長手続きを行うためのWEBページにアクセスするためのリンク情報としてのURIが対応づけられており、パーソナルコンピュータ2は延長申し込みボタンB1が選択・決定されたことに応じ、そのURIに基づくWEBページにアクセスするための処理を行うようにされる。
これによってユーザは、延長申し込みボタンB1を操作することで期間延長手続きを行うことができる。
【0110】
なお、上記FTPサービスページ内では、期間延長申し込みと共に、最大容量の変更も申し込むことができるようにすることもできる。
このとき、何れの申し込みについても、サーバ装置3としては、FTPサービスページ内での申し込み内容に基づき、接続中のパーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82に対応づけられたユーザ管理情報48a内の有効日数、最大登録容量の情報内容を更新することで、簡易に登録内容の変更を行うことができる。
【0111】
これまでで説明してきたようにして、本実施の形態のFTPシステム1では、FTPサービスプログラム80が記録された光ディスクDに追記された固有のディスクIDをサーバ装置3に送信し、サーバ装置3ではこのディスクIDについての認証処理を行うようにしている。このことで、この場合において正規ユーザであるか否かの認証処理を、従来のようにユーザがIDやパスワードを入力することなしに自動的に行うことができる。この結果、従来のような煩雑な入力作業なしに、正規のユーザであるかの認証を行うことができる。また、このようなディスクIDに基づき、サーバ装置3側ではユーザごとのディレクトリ管理も行うことができる。
【0112】
このような本実施の形態のFTPシステム1によれば、光ディスクDに記録された固有のディスクIDを利用することで認証処理を可能として安全性を確保しつつ、さらに煩雑な入力作業を廃したより簡易なファイル転送サービスを提供することができる。
【0113】
なお、ここで確認のために述べておくと、認証処理によりディスクID82が正規のIDであるとされた場合は、先の図4にて説明したようにサーバ装置3側からパーソナルコンピュータ2側に対しステータス情報が送信され、これによってパーソナルコンピュータ2はメニュー画面の表示を行うことができ、このメニュー画面上での操作に応じて指定されたファイルをサーバ装置3にアップロードすることができるようになる。
つまり、この場合、サーバ装置3からパーソナルコンピュータ2に対して送信されるステータス情報が、ディスクID82が正規IDであるとされたことに応じたファイルのアップロードを許可するための情報(所定情報)として機能するようにされているものである。
なお、このようなディスクID82が正規IDであるとされたことに応じたファイルのアップロードを許可するための所定情報としては、実施の形態のようにステータス情報で兼用させる以外にも、他の許可情報を別途に送信することもできる。
【0114】
また、実施の形態では、サーバ装置3にアップロードされたファイルをダウンロードする際に必要となるリンク情報(ファイルパス情報)を、パーソナルコンピュータ2側で生成するものとしているが、このことで、リンク情報をサーバ装置3側で生成するようにした場合よりも、サーバ装置3側の処理負担を軽減することができる。
【0115】
但し、このとき、単にパーソナルコンピュータ2側で独自にリンク情報を生成するとした場合には、サーバ装置3側に各パーソナルコンピュータ2から送られてくるリンク情報に重複が生じてしまう虞がある。そして、このようにリンク情報に重複が生じると、或る1つのリンク情報によりサーバ装置3上の複数のアップロードファイルが指し示されてしまうといった事態が起こりうる。
【0116】
しかしながら、本実施の形態の場合、上述もしたようにしてリンク情報(ファイルパス)としては、各パーソナルコンピュータ2が、光ディスクDから読み出した固有のディスクID82に基づいて生成するものとしている。このことで、各パーソナルコンピュータ2で同じリンク情報が生成されてしまうことを効果的に回避することができる。
つまり、これによって個々のパーソナルコンピュータ2側でリンク情報を生成するものとしても、各リンク情報を適正に1つのアップロードファイルを指し示す情報として機能させることができ、従ってこのことで初めて、個々のパーソナルコンピュータ2がリンク情報を生成してサーバ装置3側の処理負担を軽減するシステムを実現することができるものである。
【0117】
また、実施の形態では、このようにディスクIDに基づき生成されるリンク情報(ファイルパス)について、ディスクID部分を暗号化するものとしている。
この場合、リンク情報中のファイルパスの情報としては、先に説明したようにしてディスクID+ファイル名で構成される。従って、そのままではパスのディスクID部分を変更して、他人のディレクトリに不正にアクセスされてしまう虞がある。
そこで、実施の形態のようにしてファイルパスの情報を構成するディスクIDの情報として、例えばそのハッシュ値など暗号化した値を用いるようにしておけば、不正なアクセスの防止が図られたより安全なシステムを提供することができる。
【0118】
また、実施の形態では、サーバ装置3にアップロードされるファイルは、ディスクIDに基づき暗号化して送信するようにされている。
このことで、万が一アップロードファイルが外部に流出してしまっても、第三者がそのファイルを再生することを困難とでき、実質的にファイルの外部流出を防止できる。
また、このとき、実施の形態のように各ファイルをディスクIDをキーに暗号化するものとしておけば、ファイルに対する暗号化は、各ユーザのファイルごとに異なるものとできる。これによれば、万が一サーバ装置3からファイルが流出してしまった場合にも、第三者がそれぞれのファイルの暗号化キーを解読することを困難とすることができ、その分安全性を高めることができる。
【0119】
また、実施の形態では、アップロードファイルごとにリンク情報(ファイルパス)を生成し、サーバ装置3側では各アップロードファイルとファイルパスとを対応づけて管理するものとしているが、このことで、リンク情報をクリックするのみでアップロードファイルのダウンロードを行うことのできる簡易なファイル転送サービスを実現することができる。
【0120】
−処理動作−

続いては、以下の図11〜図15のフローチャートを参照して、上記により説明した実施の形態としての動作を実現するために行われるべき処理動作について説明する。
なお、これらの図において、パーソナルコンピュータ側の処理動作は、図2に示したCPU21が、装填された光ディスクDに記録されたFTPサービスプログラム80(図4参照)に基づき実行するものであり、サーバ装置側の処理動作は図3に示したCPU41が例えばメモリ部43に格納されるプログラムに基づいて実行するものである。
【0121】
先ず、図11は、先の図4にて説明したようにして光ディスクDが装填されてからメニュー画面が表示されるまでにFTPシステム1において実行されるべき処理動作について示している。
なお、この図11では、既にパーソナルコンピュータ2において、装填された光ディスクDからFTPサービスプログラム80が読み出されている状態にあるものとする。
【0122】
先ず、パーソナルコンピュータ2では、ステップS101において、ディスクIDの読み出しを行うようにされる。
先にも述べたように、本実施の形態においてディスクID82は、ROMディスクである光ディスクDの反射膜上にレーザー光の照射により追記されたものとなっており、その追記位置は通常のドライバソフトでは読み出すことのできない位置とされている。そこでこのステップS101では、光ディスクDから読み出されたFTPサービスプログラム80に従ってドライブ制御部28に対する指示を行うことで、メディアドライブ29によって光ディスクDに追記されたディスクID82が読み出されるように制御する。
【0123】
続くステップS102では、ディスクIDが有効であるか否かについての判別処理を行う。ステップS101にて読み出されたディスクID82が有効でないとして否定結果が得られた場合は、ステップS109に進みエラー処理を実行するようにされる。
このエラー処理としては、例えば「Could not verify the FTP passport disc at this computer」などのエラーメッセージをディスプレイ27上に表示させるなど、ディスクIDが有効でない旨の通知をユーザに対して行うための処理を実行するようにされる。
【0124】
また、ステップS102において、ディスクID82が有効であるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS103において、ネットワーク接続が可能であるか否かの判別処理を行う。ネットワーク接続が可能な状態ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS110に進みエラー処理を行うようにされる。つまり、このステップS110のエラー処理としては、例えば「Please establish network」などのエラーメッセージをディスプレイ27上に表示させるなど、ネットワークへの接続を促すための通知をユーザに対して行うための処理を実行するようにされる。
【0125】
一方、ステップS103においてネットワーク接続が可能な状態であるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS104において、サーバURIの読み出し処理を行う。つまり、ドライブ制御部28に対する指示を行って、メディアドライブ29に光ディスクDに記録されるサーバURI81の読み出しを実行させる。
【0126】
ステップS105では、接続処理を実行する。すなわち、通信処理部31に対しサーバURI81を供給して、サーバ装置3との間でネットワークインタフェース32を介したデータ通信が可能な状態となるように指示を行う。
【0127】
そして、続くステップS106では、ディスクIDなど必要情報の送信処理を実行する。 先にも述べたように、パーソナルコンピュータ2側からサーバ装置3側に送信すべき情報としては、光ディスクDから読み出したディスクID82と共に、マシン固有ID、ローカル初期登録時間(初回アクセス時のみ)がある。図示は省略したが、パーソナルコンピュータ2は、これらマシン固有ID、ローカル初期登録時間の情報を、読み出したFTPサービスプログラム80に従った動作を行うことで生成するようにされる。
ステップS105では、これらディスクID82、マシン固有ID、及び必要に応じてローカル初期登録時間の情報を、上記必要情報としてサーバ装置3側に送信するための処理を実行する。具体的には、これらディスクID82、マシン固有ID、ローカル初期登録時間(初回アクセス時のみ)の情報を供給してそれらがネットワークインタフェース32によりネットワーク4を介してサーバ装置3側に送信されるように通信処理部31に対する指示を行う。
【0128】
サーバ装置3側では、パーソナルコンピュータ2側からディスクID82など必要情報が受信されるのを、図中ステップS201にて待機するようにされる。そして、これら必要情報が受信された場合は、ステップS202において、先ずはディスクID82についての認証処理を行うようにされる。
この場合、ディスクID82についての認証処理は、先にも述べたようにそのデータ構成をチェックすることで行われる。すなわち、CPU41は、受信されたディスクID82が予め定められた所定のデータ構成となっているか否かを判別することで、そのディスクID82が正規のもであるか否かの認証処理を行うようにされる。
【0129】
続くステップS203では、認証OKか否かについて判別処理を行う。ディスクID82が上記所定のデータ構成となっていない(つまり正規のディスクIDではない)として否定結果が得られた場合は、図示するようにしてステップS209に進んでエラー処理を実行するようにされる。
このステップS209のエラー処理としては、パーソナルコンピュータ2に対するエラー通知を行う。図示は省略したが、パーソナルコンピュータ2側では、このエラー通信に応じ、所定のエラーメッセージの表示などサービスを利用できない旨をユーザに通知するための処理を実行するようにされる。
【0130】
また、ステップS203において、ディスクID82が上記所定のデータ構成となっている(つまり正規のディスクIDである)として肯定結果が得られた場合は、ステップS204において、新規ディスクIDであるか否かの判別処理を行う。
このステップS204では、ユーザ管理情報48aにおいて、パーソナルコンピュータ2側から受信されたディスクID82と同じディスクIDが既に格納されているか否かを判別するようにされる。
同じディスクIDが既に格納されており、受信されたディスクID82が新規ディスクIDではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS206に進むようにされる。
【0131】
一方、同じディスクIDがなく、受信されたディスクID82が新規ディスクIDであるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS205においてユーザ管理情報への登録処理を行った後に、ステップS206に進むようにされる。
ステップS205のユーザ管理情報への登録処理としては、先の図5に示したような各情報がディスクID82と対応づけられてHDD48にユーザ管理情報48aとして記録されるように制御する処理を実行する。
具体的に、CPU41は、先ずは当該ユーザ管理情報への登録処理を行うタイミングで自らが計時する時間情報をサーバ初期登録時間の情報として取得する。また、有効日数、最大登録容量の情報については、予め設定されたディスクIDと有効日数・最大登録容量の対応情報に基づき、パーソナルコンピュータ2側から送信されてきたディスクID82に対応する有効日数と最大登録容量の情報を取得する。また、現状利用容量の情報については「0(MB)」を取得する。
そして、パーソナルコンピュータ2から送信されたディスクID82に対し、同じく送信されたマシン固有ID及びローカル初期登録時間の情報と、上記のように自らが取得したサーバ初期登録時間、有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報とが対応づけられてユーザ管理情報48aとして記録されるようにHDD48を制御する。
【0132】
ステップS206では、有効期間内であるか否かの判別処理を行う。
このステップS206では、ユーザ管理情報48aにおいて、パーソナルコンピュータ2側から受信されたディスクID82に対応づけられている有効日数の情報の値が「0」となっているか否かを判別する。
【0133】
有効日数の値が「0」であり有効期間外とされた場合は、次の図12に示されるステップS301に進むようにされる。
図12のステップS301においては、パーソナルコンピュータ2に対してサービス期間終了通知を行うようにされる。つまり、有効期限が超過している旨の通知がネットワークインタフェース50によりネットワーク4を介してパーソナルコンピュータ2側に送信されるように通信処理部49に対する制御を行う。
【0134】
このサービス期間終了通知を受信したパーソナルコンピュータ2では、図中ステップS401のエラーメッセージ表示処理として、サービス期間を超過している旨のメッセージが示されたエラー画面表示がディスプレイ27上に為されるように表示処理部26に対する指示を行う。
先にも述べたように、このエラー画面には契約更新ページへリンクするためのURIを表示しておき、ユーザがこのURIをクリックすることで契約更新手続きを行うことが可能となるようにすることもできる。
【0135】
一方、図11に示したステップS206において、有効日数の値が「0」ではなく有効期間内であるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS207において、ステータス情報の生成処理を行う。すなわち、ユーザ管理情報48aにおいてパーソナルコンピュータ2側から受信されたディスクID82と対応づけられている有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報を取得し、それらの情報からステータス情報を生成するようにされる。
【0136】
その上で、ステップS208では、ステータス情報の送信処理を実行する。つまり、ステータス情報としての、上記有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報が、ネットワークインタフェース50によりネットワーク4を介してパーソナルコンピュータ2側に送信されるように通信処理部49を制御する。
【0137】
パーソナルコンピュータ2側では、サーバ装置3から送信された上記ステータス情報が受信されるのを、ステップS107にて待機している。そして、ステータス情報が受信された場合は、ステップS108において、ステータス情報に基づきメニュー画面を表示するための処理を実行するようにされる。
すなわち、先の図6にて説明したメニュー画面がディスプレイ27上に表示されるように、表示処理部26に対する制御を行うようにされる。このとき、CPU21は、このようなメニュー画面の現状利用容量情報A1と最大容量・有効日数情報A2が、サーバ装置3側から受信されたステータス情報における有効日数、最大登録容量、現状利用容量の情報に基づく情報内容となるようにメニュー画面としての画面データを生成(更新)するようにされる。
また、既に過去においてファイルのアップロードが為された状態にある場合は、前回のアップロード時における画面データがセーブされており(特にファイルの格納場所、リンク、削除ボタンDBの表示など)、その画面データにおける現状利用容量情報A1と最大容量・有効日数情報A2の内容を、受信されたステータス情報に基づき更新する処理を行うようにされる。
【0138】
このステップS108のメニュー画面の表示処理を実行すると、図13に示されるステップS501に進むようにされる。
【0139】
図13は、主にメニュー画面上に表示された各種のボタン操作を受け付ける場合に対応して行われるべき処理動作について示している。確認のために述べておくと、この図13に示す処理動作としても、CPU21がFTPサービスプログラム80に基づいて実行するものである。
図13において、ステップS501、S502、S503、S504によっては、参照ボタン操作、削除ボタン操作、期間延長操作、終了操作の何れかを待機するループが形成されている。
【0140】
ステップS501において、参照ボタン操作として、カーソルCRにより参照ボタンSBが選択された状態での決定操作(例えばマウスのクリック操作)が行われた場合は、後の図14に示す処理に移行するようにされる。
【0141】
また、ステップS502において、削除ボタン操作として、カーソルCRにより削除ボタンDBが選択された状態で決定操作が行われた場合は、後の図15に示す処理に移行するようにされる。
【0142】
また、ステップS503において、期間延長操作として、カーソルCRにより延長申し込みボタンB1が選択された状態で決定操作が行われた場合は、図示するようにしてステップS507に進み、FTPサービスページへのアクセス処理を実行するようにされる。
先にも説明したが、この延長申し込みボタンB1に対しては、FTPサービスページとしての、期間延長手続きを行うためのWEBページへのリンク情報(URI)が対応づけられており、パーソナルコンピュータ2は延長申し込みボタンB1が選択・決定されたことに応じ、そのリンク情報に基づくWEBページにアクセスするための処理を行うようにされる。
【0143】
また、上記ステップS504において、終了操作としてカーソルCRにより終了ボタンSHBが選択された状態で決定操作が行われた場合は、ステップS505に進み、メニュー画面を閉じる処理を実行するようにされる。
そして、続くステップS506においては、終了処理として、FTPサービスプログラム80によるアプリケーションを終了するための処理を実行するようにされる。この終了処理においては、ディスプレイ27上に表示していたメニュー画面の内容(画面データ)をセーブしておくようにされる。つまり、例えばHDD30などの不揮発性のメモリに対して画面データを記録しておくようにされる。
【0144】
図14は、ファイルのアップロード時に対応してFTPシステム1において実行されるべき処理動作について示している。
図14において、先ずパーソナルコンピュータ2側では、先の図13におけるステップS501にて肯定結果が得られたことに応じ、図中ステップS601において、ファイル選択処理を実行するようにされる。
このファイル選択処理としては、先に説明したファイル選択画面として、HDD30内の各種ファイル30bとして格納されるデータファイルをそれぞれのディレクトリごとに一覧表示する画面がディスプレイ27上に表示されるようにした上で、このファイル選択画面において選択・指定されたディレクトリ下に格納されるデータファイルの一覧が表示されるようにすることで、このファイルの一覧からユーザに所望のファイルを選択・指定させるようにする。そして、所要のファイルが選択・指定された場合は、そのファイルの格納場所情報が、メニュー画面上における、操作された参照ボタンSBと対応づけられたファイルの格納場所表示ボックスAF内に表示されるように制御する。
【0145】
続くステップS602では、アップロード操作が行われたか否かについて判別処理を行う。すなわち、アップロード操作として、上記操作された参照ボタンSBと対応づけられたアップロードボタンAPBがカーソルCRにより選択された状態で、決定操作が行われたか否かについて判別処理を行う。
アップロード操作が行われていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS601に戻り、引き続きファイルの選択処理を実行するようにされる。これによってユーザはアップロードすべきファイルを指定し直すことができる。
【0146】
また、ステップS602において、アップロード操作が行われたとして肯定結果が得られた場合は、ステップS603において、選択されたファイルのサイズチェック処理を行うようにされる。すなわち、先の図8にて説明した容量確認を行うものである。
このステップS603の処理としては、現状利用容量とステップS601によりアップロードすべきとして選択・指定されたファイルのデータ容量との合計容量と、最大登録容量との比較処理を行う。
【0147】
続くステップS604では、ファイルサイズがOKであるか否かについて判別処理を行う。つまり、上記ステップS603による比較処理結果として、上記合計容量が上記最大登録容量以内となっているか否かについて判別処理を行う。上記合計容量が上記最大登録容量以内となっていないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにしてステップS611に進み、エラー処理を実行する。すなわち、例えば容量オーバーにより選択・指定されたファイルについてのアップロードができない旨をユーザに通知するための処理を行うようにされる。
【0148】
一方、ステップS604において、合計容量が最大登録容量以内であるとされた場合は、ステップS605において、先ずはファイル名の情報を生成するようにされる。
先にも説明したように、実施の形態の場合、当該ファイル名の情報としては、選択・指定されたファイルのオリジナルのファイル名に対し、予め定められた所定の拡張子(例えば「.fdp」とする)を付すことで生成するようにされる。
【0149】
続くステップS606では、ディスクIDをキーとしてファイルパス(リンク)を生成するようにされる。
この場合、ファイルパスとしては、先にも述べたようにディスクID82のハッシュ値(暗号化値)を生成し、このハッシュ値に対して「.(ドット)」と、さらに生成したファイル名の情報を加えたものを生成するようにされる。
なお、確認のために述べておくと、このファイルパスの情報に、サーバ装置3を特定するための情報(サーバURI81)を加えたものが、アップロードファイルをダウンロードする際に必要となるリンク情報となる。ステップS606としてはこのリンク情報までを生成するようにされている。
【0150】
さらに、次のステップS607では、ディスクIDをキーに指定されたファイルを暗号化するようにされる。すなわち、アップロードすべきとして選択・指定されたデータファイルに対し、光ディスクDから読み出されたディスクID82を暗号化キーとした暗号化処理を施すようにされる。
【0151】
その上で、ステップS608では、暗号化ファイル、ファイルパス、ファイル名をサーバ装置に送信する処理を実行するようにされる。つまり、これら暗号化されたファイル、ファイルパス、ファイル名の情報がネットワークインタフェース32によりネットワーク4を介してサーバ装置3側に送信されるように、通信処理部31に対する制御を行う。
【0152】
サーバ装置3側では、これらパーソナルコンピュータ2側から送信された暗号化ファイル、ファイルパス、ファイル名の情報を、図中ステップS701にて受信するようにされる。
なお、確認のために述べておくと、この図に示されるサーバ装置3側の処理動作は、先の図11を参照してわかるように、図11のステップS208の処理が実行された後に行われるべき処理動作となる。
【0153】
そして、これらの情報を受信すると、次のステップS702において、先ずはファイルの記録処理を行うようにされる。つまり、受信された暗号化ファイルがHDD48に対して記録されるように制御する。
また、このようなHDD48への記録処理が行われることで、続くステップS703では、ファイルシステムによる処理として、記録されたファイルを一意に識別するためのファイルIDを生成するようにされる。
【0154】
その上で、続くステップS704では、ファイル管理情報への登録処理を実行するようにされる。このステップS704のファイル管理情報への登録処理としては、先の図9に示したような各情報がファイルIDと対応づけられてHDD48にファイル管理情報48cとして記録されるように制御する処理を実行する。
具体的に、CPU41は、先ずは当該ファイル管理情報への登録処理を行うタイミングで自らが計時する時間情報をファイル登録時間の情報として取得する。また、パーソナルコンピュータ2から受信されたファイルのファイルサイズ情報を取得する。そして、上記ステップS703にて生成したファイルIDに対し、これらファイル登録時間、ファイルサイズと、パーソナルコンピュータ2から受信されたファイルパス、ファイル名の情報と、さらに先の図11のステップS201にて受信されたディスクID82とが対応づけられてHDD48にファイル管理情報48cとして記録されるように制御を行う。
【0155】
ステップS705では、現状利用容量の算出処理を行う。すなわち、ファイル管理情報48cにおいて、パーソナルコンピュータ2から受信されたディスクID82が対応づけられているファイルサイズの情報を取得し、それらの合計を現状利用容量として算出する。
【0156】
そして、続くステップS706では、ユーザ管理情報の更新処理を行うようにされる。すなわち、ユーザ管理情報48aにおいて、パーソナルコンピュータ2から受信されたディスクID82が対応づけられている現状利用容量の情報を、ステップS705にて算出した現状利用容量の情報に基づいて更新する。
【0157】
続くステップS707では、ステータス情報を生成するようにされる。つまり、ユーザ管理情報48aにおいて、パーソナルコンピュータ2が送信してきたディスクID82と対応づけられている少なくとも現状利用容量の情報を、この場合のステータス情報として取得(生成)する。
そしてステップS708では、ステータス情報の送信処理を実行する。つまり、この場合のステータス情報としての現状利用容量の情報が、ネットワークインタフェース50によりネットワーク4を介してパーソナルコンピュータ2に対して送信されるように通信処理部49に対する制御を行う。
【0158】
パーソナルコンピュータ2側では、このようにしてサーバ装置3側から送信されてきたステータス情報が受信されるのを、図中ステップS609にて待機している。
そして、ステータス情報が受信された場合は、ステップS610にて、ステータス情報、及び生成したファイルパス(リンク)の情報に基づきメニュー画面を更新する処理を行うようにされる。
すなわち、このメニュー画面の更新処理としては、メニュー画面として表示されるべき画面データについて、現状利用容量情報A1として表示されるべきデータ情報内容をサーバ装置3側から送信されてきたステータス情報としての現状利用容量の情報に基づき更新し、さらにアップロードファイルの指定の際に選択・決定された参照ボタンSBについては非アクティブとされ、またファイルのアップロード時に選択・決定されたアップロードボタンAPBについては削除ボタンDBに変更されるように、画面データ内容を更新するようにされる。
また、アップロード時に選択・決定されたアップロードボタンAPBと対応づけられたダウンロードリンク表示ボックスAL内には、先のステップS606にて生成したリンク情報が表示されるように画面データの更新を行う。
その上で、このようにして更新された画面データがディスプレイ27上に表示されるように、表示処理部26に対する制御を行うようにされる。
【0159】
このステップS610のメニュー画面更新処理を実行すると、先の図13に示したステップS501に戻るようにされる。
【0160】
続いて、図15は、削除ボタン操作が行われた場合に対応してFTPシステム1にて行われるべき処理動作について示している。
なお、確認のために述べておくと、この図15に示されるサーバ装置3側の処理動作としても、先の図11を参照してわかるように、図11のステップS208の処理が実行された後に行われるべき処理動作となる。
【0161】
先ず、パーソナルコンピュータ2側では、先の図13のステップS502にて削除ボタン操作が行われたとして肯定結果が得られた場合に対応して、図中ステップS801において、該当するファイルパスを指定したファイルの削除要求を行うようにされる。
このステップS801の処理としては、先ずは決定操作の行われた削除ボタンDBに対応づけられたダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されているリンク情報に含まれるファイルパスの情報を取得し、このファイルパスを指定したファイルの削除要求が、サーバ装置3に対して行われるように通信処理部31に対する制御を行う。
【0162】
サーバ装置3側では、このようなパーソナルコンピュータ2側からの削除要求に応じ、図中ステップS901において、指定されたファイルパスにより特定されるファイルの削除処理を実行するようにされる。
つまり、ファイル管理情報48cに基づき、上記削除要求が指定するファイルパスにより特定されるファイルIDを取得し、このファイルIDにより特定されるファイルをHDD48上から削除するための処理を行う。
先にも述べたように、この削除処理としては、データファイル自体をHDD48上から消去することも可能であるし、次に説明するファイル管理情報の更新処理のみを行うことも可能である。
【0163】
ステップS902では、ファイル管理情報の更新処理を行う。つまり、ファイル管理情報48cから、上記削除要求により指定されたファイルパスとそれに対応づけられた各情報が削除されるように、ファイル管理情報48cの更新処理を行う。
【0164】
そして、以降のステップS903〜S906では、このようなファイルの削除処理が行われて、現状利用容量が変更されることに応じ、先の図14のステップS705〜S708と同様の処理動作を実行して、現状利用容量を表すステータス情報をパーソナルコンピュータ2側に送信する処理を実行するようにされる。具体的には、現状利用容量の算出処理(S903)、ユーザ管理情報の更新処理(S904)、ステータス情報の生成処理(S905)、ステータス情報の送信処理(S906)を実行するようにされる。
【0165】
パーソナルコンピュータ2側では、サーバ装置3側からのステータス情報(現状利用容量の情報)の受信を、ステップS802にて待機するようにされる。そして、ステータス情報が受信された場合は、ステップS803において、ステータス情報に基づきメニュー画面を更新する処理を実行するようにされる。
すなわち、この場合のメニュー画面の更新処理としては、受信されたステータス情報としての現状利用容量の情報に基づき、現状利用容量情報A1の表示内容が更新されるようにメニュー画面として表示すべき画面データの更新を行う。
またこのとき、先の図13のステップS502にて操作された削除ボタンDBと対応づけられたダウンロードリンク表示ボックスAL内に表示されていたリンク情報が消去されるようにし、また、この操作された削除ボタンDBの代わりにアップロードボタンAPBが表示され、さらに、この削除ボタンDBと対応づけられて非アクティブとされていた参照ボタンSBがアクティブ表示されるように、画面データを更新するようにされる。
その上で、このように更新された画面データがディスプレイ27上に表示されるように表示処理部26に対する制御を行う。
このステップS803の更新処理を実行すると、先の図13に示したステップS501に戻るようにされる。
【0166】
−変形例−

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した実施の形態に限定されるべきものではない。
例えば、実施の形態では、アップロードファイルをダウンロードするためのリンク情報(ファイルパス)をパーソナルコンピュータ2側で生成するものとしたが、サーバ装置3側がパーソナルコンピュータ2側から送信されてきたディスクID82に基づき生成するものとしてもよい。その場合は、パーソナルコンピュータ2側の処理負担を軽減することができる。
【0167】
また、実施の形態では、アップロードされたファイルをダウンロードするにあたっては、そのアップロードファイルに対応させて生成したリンク情報をクリックするものとしたが、その他にも、例えばサーバ装置3が、光ディスクDを装填してそのディスクIDを送信してきたパーソナルコンピュータ(2又は5)に対し、ステータス情報としてアップロードファイルの一覧情報を送信するものとし、パーソナルコンピュータ側ではその一覧情報を表示してユーザにダウンロードすべきファイルを指定させるように構成することもできる。この場合、一覧表示されるファイル名の情報に対しては、それぞれファイルパスの情報を対応づけておき、パーソナルコンピュータは指定されたファイル名に対応づけられたファイルパスをサーバ装置3側に指定してファイルのダウンロード要求を行うようにする。これによってサーバ装置3は、指定されたファイルパスに基づき該当するファイルをダウンロード要求を行ったパーソナルコンピュータに対して転送することができる。
【0168】
また、実施の形態では、本発明の情報処理装置がパーソナルコンピュータ2とされる場合を例示したが、本発明の情報処理装置としては、例えばPDA(Personal Digital Assistants)などの他のコンピュータ機器や、家庭用ゲーム機器、情報家電などの他の情報処理装置とすることもできる。
【0169】
また、実施の形態では、パーソナルコンピュータ2側からのアップロードファイルが格納されるべきサーバ側記録媒体が、サーバ装置3が備えるHDD48とされる場合を例示したが、サーバ側記録媒体としては、サーバ装置3とネットワーク4を介したデータ通信が可能とされた外部のサーバ装置内の記録媒体とすることもできる。
【0170】
また、実施の形態では、サーバ装置3側にアップロードされるべきファイルが格納される情報処理装置側記録媒体が、パーソナルコンピュータ2が備えるHDD30とされる場合を例示したが、情報処理装置側記録媒体としては、パーソナルコンピュータ2に装填されたリムーバブルメディアや外付けのHDDなどパーソナルコンピュータ2外部の記録媒体とすることもできる。
【0171】
また、実施の形態では、本発明の記録媒体がCD−ROMとされる場合を例示したが、他の記録媒体とすることもできる。
【0172】
また、実施の形態では特に触れなかったが、サーバ装置3側では、ユーザ管理情報48aに格納される有効日数の情報に基づき、有効期間外となったディスクIDと対応づけられるファイルを自動的に削除するように構成することもできる。これにより、限られたサーバ記憶容量を有効的に利用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムの概要について説明するための図である。
【図2】実施の形態の情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態のサーバ装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムの動作として、情報処理装置側においてデータファイルをサーバ装置側にアップロード可能な状態とするために行われるべき動作を模式的に示した図である。
【図5】実施の形態のサーバ装置に格納されるユーザ管理情報のデータ構造を概念的に示した図である。
【図6】メニュー画面の構成例を示した図である。
【図7】ファイルのアップロード後に表示されるメニュー画面の例を示した図である。
【図8】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムの動作として、メニュー画面上での操作に応じて行われるファイルのアップロード動作と、それに応じて行われるべき動作とについて模式的に示した図である。
【図9】実施の形態のサーバ装置に格納されるファイル管理情報のデータ構造を概念的に示した図である。
【図10】リンク情報に基づきアップロードファイルをダウンロードする場合に対応して行われる動作について模式的に示した図である。
【図11】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムにおいて行われるべき処理動作として、記録媒体の装填からメニュー画面が表示されるまでにおいて実行されるべき処理動作について示したフローチャートである。
【図12】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムにおいて行われるべき処理動作として、有効サービス期間外であることに応じて行われるべき処理動作について示したフローチャートである。
【図13】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムにおいて行われるべき処理動作として、主にメニュー画面上に表示された各種のボタン操作を受け付ける場合に対応して行われるべき処理動作について示したフローチャートである。
【図14】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムにおいて行われるべき処理動作として、ファイルのアップロード時に対応して実行されるべき処理動作について示したフローチャートである。
【図15】実施の形態のアップロード/ダウンロードシステムにおいて行われるべき処理動作として、削除ボタン操作が行われた場合に対応して行われるべき処理動作について示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0174】
1 FTPシステム、2、5 パーソナルコンピュータ、3 サーバ装置、4 ネットワーク、21、41 CPU、22、43 メモリ部、23、42 バス、24、44 入力処理部、25、45 入力部、26、46 表示処理部、27、47 ディスプレイ、28 ドライブ制御部、29 メディアドライブ、30、48 HDD、30a オペレーションシステム、30b 各種ファイル、30c 電子メールプログラム、31、49 通信処理部、32、50 ネットワークインタフェース、48a ユーザ管理情報、48b アップロードファイル群、48c ファイル管理情報、D 光ディスク、80 FTPサービスプログラム、81 サーバURI、82 ディスクID

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体と、それぞれがネットワークを介したデータ通信が可能に構成された情報処理装置とサーバ装置とを含んで構成されるアップロード/ダウンロードシステムであって、
上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、上記識別情報を読み出す読出手段と、
同じく上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、上記読出手段により読み出された上記識別情報を上記ネットワークを介して上記サーバ装置に送信する識別情報送信手段と、
上記サーバ装置に備えられ、上記識別情報送信手段により送信された識別情報についての認証処理を行う認証手段と、
上記情報処理装置に備えられ、上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルを上記ネットーワークを介して上記サーバ装置にアップロードするアップロード手段と、
上記アップロード手段によりアップロードされるデータファイルを特定するための固有のファイルパス情報を生成するパス生成手段と、
上記サーバ装置に備えられ、上記アップロード手段によりアップロードされた上記データファイルと、上記パス生成手段により生成されたファイルパス情報とを対応づけてサーバ側記録媒体に記録する記録手段と、
同じく上記サーバ装置に備えられ、上記サーバ側記録媒体に記録されるデータファイルについて上記ファイルパス情報を指定したダウンロード要求が行われたことに応じて、上記ファイルパス情報により特定されるデータファイルを上記ネットワークを介して上記ダウンロード要求を行った要求元に転送する転送手段と、
を備えることを特徴とするアップロード/ダウンロードシステム。
【請求項2】
上記パス生成手段は上記情報処理装置側に備えられ、
上記記録媒体に記録される上記プログラムに基づき、上記記録媒体に記録された上記識別情報に基づいて上記アップロードされるデータファイルに固有となるファイルパス情報を生成するようにされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアップロード/ダウンロードシステム。
【請求項3】
上記パス生成手段は、上記識別情報を暗号化した結果に基づき上記ファイルパス情報を生成する、
ことを特徴とする請求項2に記載のアップロード/ダウンロードシステム。
【請求項4】
上記サーバ装置は、
上記認証手段による認証処理の結果上記識別情報が正規の識別情報であると認証された場合に、上記情報処理装置に対して所定情報を送信する所定情報送信手段をさらに備えると共に、
上記アップロード手段は、
上記所定情報が受信された場合に、上記指定されたデータファイルを上記ネットーワークを介して上記サーバ装置にアップロードするようにされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアップロード/ダウンロードシステム。
【請求項5】
上記アップロード手段は、
上記識別情報に基づき上記指定されたデータファイルを暗号化して上記サーバ装置にアップロードするようにされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のアップロード/ダウンロードシステム。
【請求項6】
ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段と、
記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、
演算手段とを備えると共に、
上記演算手段は、各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体に記録された、上記プログラムに基づく処理として、
上記記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を実行するようにされている、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
上記演算手段は、上記プログラムに基づく処理として、
さらに、上記読出制御処理により読み出された上記識別情報に基づいて、上記アップロード制御処理によりアップロードされるデータファイルを特定するための固有のファイルパス情報を生成するパス生成処理を実行するようにされ、
上記アップロード制御処理では、
上記指定されたデータファイルと共に、上記パス生成処理により生成したファイルパス情報が上記サーバ装置に送信されるように制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
上記パス生成処理では、
上記識別情報を暗号化した結果に基づき上記ファイルパス情報を生成するようにされる、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
上記アップロード制御処理では、
上記サーバ装置が上記識別情報送信制御処理により送信した上記識別情報について認証処理を行った結果上記識別情報が正規の識別情報であるとした場合に送信してきた所定情報が受信された場合に、上記指定されたデータファイルが上記サーバ装置にアップロードされるように制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
上記アップロード制御処理では、
上記指定されたデータファイルを上記識別情報に基づき暗号化した上で、上記サーバ装置にアップロードされるように制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項11】
ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段と、記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、演算手段とを備えた情報処理装置において実行されるべきプログラムとして、
各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を上記演算手段に実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
各記録媒体を一意に識別するための識別情報と所定のプログラムとが記録された記録媒体であって、
ネットワークを介した外部装置との間でのデータ通信を行う通信手段と、記録媒体に記録された情報の読み出しを行う読出手段と、演算手段とを備えた上記情報処理装置において実行されるべき上記プログラムとして、
上記記録媒体からの上記識別情報の読み出しを上記読出手段に実行させる読出制御処理と、
上記読出制御処理により読み出された上記識別情報が上記通信手段により所定のサーバ装置に送信されるように制御する識別情報送信制御処理と、
情報処理装置側記録媒体に記録されたデータファイルのうちから指定されたデータファイルが上記通信手段により上記サーバ装置にアップロードされるように制御するアップロード制御処理と、を上記演算手段に実行させるプログラムが記録されている、
ことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−286664(P2007−286664A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109722(P2006−109722)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(594064529)株式会社ソニー・ディスクアンドデジタルソリューションズ (88)
【Fターム(参考)】