説明

アデノシン受容体リガンドとしての7−([1,4]ジオキサン−2−イル)−ベンゾチアゾール誘導体

本発明は、一般式I[式中、R1は、請求項1で定義されたジオキサン基であり;R2は、非置換であるか又は置換されている−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは非置換であるか又は一置換又は二置換されている−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは非置換であるか又は一置換又は二置換されている−(CH2n−フェニルであるか;或いは−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は−(CH2n−モルホリニル;又は−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は−(CH2n−O−低級アルキル;又は−(CH2n−シクロアルキル;又は−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は−(CH2nNR’R”;又は−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及びR’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、一置換又は二置換されている、シクロアルキルであり;及びnは、0、1、2又は3であり;mは、0又は1であり;及びoは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩に関する。一般式Iの化合物はA2A−受容体に対して良好な親和性を有し、またA1−とA3−受容体に対して高度な選択性を有するアデノシン受容体リガンドであることが見出された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式I:
【0002】
【化10】

【0003】
[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ、若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシ又は低級アルキルによって一置換又は二置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩に関する。
【0004】
驚くべきことに、一般式Iの化合物はアデノシン受容体リガンドであることが見出された。特に、本発明の化合物は、A2A−受容体に対して良好な親和性を有し、またA1−とA3−受容体に対して高度な選択性を有する。
【0005】
アデノシンは、特定の細胞表面受容体と相互作用して、生理機能を広範囲に調節する。アデノシン受容体の薬剤標的としての潜在能力は、1982年に最初に再検討された。アデノシンは、構造的及び代謝的の両方で生体活性ヌクレオチドアデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、アデノシン一リン酸(AMP)及び環状アデノシン一リン酸(cAMP)に、生化学的メチル化剤S−アデノシル−L−メチオン(SAM)に、構造的に補酵素NAD、FAD及び補酵素Aに、ならびにRNAに関連する。アデノシンとこれらの関連する化合物は、細胞代謝の多くの局面での抑制及び異なる中枢神経系作用の調節において共に重要である。
【0006】
アデノシンの受容体はA1、A2A、A2B及びA3受容体と分類され、Gタンパク質共役型受容体ファミリーに属する。アデノシンによるアデノシン受容体の活性化は、情報伝達機構を始動させる。これらの機構は、Gタンパク質関連受容体に依存する。アデノシン受容体サブタイプは、それぞれ伝統的に、cAMPを二次メッセンジャーとして利用するアデニレートシクラーゼエフェクタ系により特性決定されてきた。Gタンパク質と共役するA1及びA3受容体は、アデニレートシクラーゼを阻害し、細胞cAMP濃度を減少させるが、Gタンパク質と共役し、アデニレートシクラーゼを活性化するA2A及びA2B受容体は、細胞cAMP濃度を増加させる。A1受容体系は、ホスホリパーゼCの活性化、及びカリウムとカルシウムの両方のイオンチャンネルの調節を含むことが知られている。A3サブタイプは、アデニレートシクラーゼと関連することに加えて、ホスホリパーゼCも刺激し、その結果カルシウムイオンチャンネルを活性化する。
【0007】
1受容体(326−328個のアミノ酸)は、哺乳動物種の中で配列が90〜95%一致する多様な種(イヌ科動物、ヒト、ラット、イヌ、ヒヨコ、ウシ、モルモット)からクローンされた。A2A受容体(409−412個のアミノ酸)は、イヌ科動物、ラット、ヒト、モルモット及びマウスからクローンされた。A2B受容体(332個のアミノ酸)は、ヒトA2B受容体がヒトA1及びA2A受容体と45%の相同性を有して、ヒト及びマウスからクローンされた。A3受容体(317−320個のアミノ酸)は、ヒト、ラット、イヌ、ウサギ及びヒツジからクローンされた。
【0008】
1及びA2A受容体サブタイプは、エネルギー供給のアデノシン制御に相補的な役割を演じると提唱されている。ATPの代謝生成物であるアデノシンは、細胞から拡散され、局所的に作用してアデノシン受容体を活性化させ、酸素需要量を減少させるか(A1)又は酸素供給量を増加させ(A2A)、その結果、組織内のエネルギーの需要と供給のバランスを元にもどす。両方のサブタイプの作用は、組織の有効酸素量を増加させ、短期間の酸素の不均衡により引き起こされる損傷から細胞を保護する。内在性アデノシンの重要な機能の一つは、低酸素症、虚血、低血圧症及び発作作用のような傷害の間の損傷を防止することである。
【0009】
更に、アデノシン受容体アゴニストの、ラットA3受容体を発現するマスト細胞への結合は、結果としてイノシトール三リン酸及び細胞内カルシウム濃度を増加させ、それにより炎症性仲介物質の抗原誘発分泌が増強させることが知られている。したがって、A3受容体は、喘息発作及び他のアレルギー反応を仲介する役割を演じている。
【0010】
アデノシンは、生理学的脳機能の多くの側面を調節することができる神経調節物質である。エネルギー代謝とニューロン活動の間の中心的リンクである内在性アデノシンは、行動状態と(病理学的)生理学的条件に従って変化する。エネルギーの増大する需要と低下する可給度(低酸素症、低血圧症、及び/又は過剰なニューロンの活動など)の条件下、アデノシンは強力で保護的なフィードバック・メカニズムを提供する。アデノシン受容体との相互作用は、てんかん、睡眠、運動障害(パーキンソン病又はハンチントン病)、アルツハイマー病、うつ病、統合失調症又は中毒などの多くの神経及び精神疾患の際の治療介入への有望な目標を示している。低酸素症、虚血及び発作などの障害が起きると、次に神経伝達物質の放出が増加する。これらの神経伝達物質は、脳損傷又は個体死を引き起こす、神経変性及び神経死の究極的な原因である。したがって、アデノシンの中枢神経阻害効果を模倣するアデノシンA1アゴニストは、神経保護剤として有用であり得る。アデノシンは、内在性抗痙攣剤として提唱され、興奮ニューロンから放出されるグルタメートを阻害し、ニューロン発火を阻害する。したがって、アデノシンアゴニストは抗てんかん剤として使用してよい。アデノシンアンタゴニストはCNSの活性を刺激し、認識力向上剤として有効であることが証明されている。選択的A2aアンタゴニストは、アルツハイマー病などの多様な形態の痴呆、及び発作などの神経変性障害の処置において治療上の可能性を有する。アデノシンA2a受容体アンタゴニストは、線状体のGABA性ニューロンの活動を調節し、平滑で良く協調した運動を制御し、かくしてパーキンソン病の症状を治療する可能性を与える。アデノシンは、鎮静、催眠、統合失調症、不安、疼痛、呼吸、うつ病及び薬物嗜癖(アンフェタミン、コカイン、オピオイド、エタノール、ニコチン、カンナビノイド)に関わる多くの生理学的過程にも関連する。したがって、アデノシン受容体に作用する薬剤は、鎮静薬、筋弛緩薬、抗神経病薬、抗不安薬、鎮痛薬、呼吸促進剤、抗うつ薬として、及び薬物乱用の処置に治療上の潜在能力を有する。それらはまたADHD(注意欠陥多動性障害)の処置に使用してもよい。
【0011】
心臓血管系におけるアデノシンの重要な役割は、心臓保護剤としての役割である。内在性アデノシン濃度は、虚血及び低酸素症に応じて増加し、障害の間及び後で心臓組織を保護する(プレコンディショニング)。A1受容体に作用することによって、アデノシンA1アゴニストは心筋虚血及び再灌流によって引き起こされる損傷に対して保護することができる。アドレナリン機能へのA2a受容体の調節の影響は、冠動脈性心疾患や心不全などの種々の障害に関連している。A2aアンタゴニストは、急性心筋虚血の際などの抗アドレナリン反応の向上が望まれる状況において治療上有益であり得る。A2a受容体の選択的アンタゴニストは、上室性不整脈を終結させる際のアデノシンの有効性を向上させることもできる。
【0012】
アデノシンは、レニン放出、糸球体濾過速度及び腎血流などの腎機能の多くの局面を調節する。アデノシンの腎作用に拮抗する化合物は、腎保護剤としての可能性を有する。更に、アデノシンA3及び/又はA2Bアンタゴニストは、喘息及び他のアレルギー反応の処置、並びに真性糖尿病及び肥満の処置に有用であり得る。
【0013】
数多くの文献がアデノシン受容体について最新の知識を記載しており、例えば下記の出版物がある:
【0014】
Bioorganic & Medicinal Chemistry, 6, (1998), 619-641,
Bioorganic & Medicinal Chemistry, 6, (1998), 707-719,
J. Med. Chem. , (1998), 41,2835-2845,
J. Med. Chem. , (1998), 41,3186-3201,
J. Med. Chem. , (1998), 41,2126-2133,
J. Med. Chem. , (1999), 42,706-721,
J. Med. Chem. , (1996),39, 1164-1171,
Arch. Pharm. Med. Chem. , 332,39-41, (1999),Am.J. Physiol. , 276,H1113-1116, (1999)
又は
Naunyn Schmied, Arch. Pharmacol. 362,375-381, (2000).
【0015】
本発明の目的は、式Iの化合物それ自体、アデノシンA2受容体に関連する疾患を処置する医薬の製造のための式Iの化合物及びその薬学的に許容され得る塩の使用、その製造、本発明の化合物に基づく医薬及びその調製、並びにアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、神経保護、統合失調症、不安、疼痛、呼吸欠乏、うつ病、薬物嗜癖(アンフェタミン、コカイン、オピオイド、エタノール、ニコチン、カンナビノイドなど)などのアデノシン系の調節に基づく疾患のコントロール又は予防における、或いは喘息、アレルギー反応、低酸素症、虚血、発作及び薬物濫用に対する、式Iの化合物の使用である。さらに、本発明の化合物は、鎮静薬、筋弛緩薬、抗神経病薬、抗てんかん薬、抗痙攣薬、並びに冠動脈性心疾患及び心不全などの障害に対する心臓保護剤として有用であり得る。本発明の最も好ましい適応症は、A2A受容体アンタゴニスト活性に基づき、中枢神経系の障害を含むものであり、例えば、アルツハイマー病、ある種の抑うつ性疾患、薬物嗜癖、神経保護及びパーキンソン病、ならびにADHDの治療又は予防である。
【0016】
本明細書で使用される、用語「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含む飽和直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、t−ブチルなどである。好ましい低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子の基である。
【0017】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を意味する。
【0018】
用語「シクロアルキル」は、3〜7個の炭素原子を含む飽和炭素環式基を意味する。
【0019】
用語「低級アルコキシ」は、アルキル基が上記で定義された通りであり、また酸素原子を介して結合している基を意味する。
【0020】
用語「薬学的に許容され得る酸付加塩」は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタン−スルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの無機及び有機酸類との塩を包含する。
【0021】
式Iの好ましい化合物は、
【0022】
【化11】

【0023】
[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシによって置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩である。
【0024】
本発明の好ましい化合物は式I[式中、R2は置換されている−(CH2n−ピリジン−4−イル(ここで、置換基は、メチル、モルホニル、アゼチジン−1−イル、3−フルオロ−アゼチジン−1−イル、3−メトキシ−アゼチジン−1−イル、3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル、又は−O−(CH22−モルホリニルからなる群から選択される)である]の化合物であり、例えば下記の化合物:
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド、
(+)−2−アゼチジン−1−イル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−フルオロ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−メトキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−l−イル)−イソニコチンアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソニコチンアミドである。
【0025】
本発明の好ましい化合物は更に、式I[式中、R2は非置換である−(CH2n−ピリジン−3−イル(メトキシによって置換されている)である]の化合物であり、例えば下記の化合物:
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−5−メトキシ−ニコチンアミドである。
【0026】
本発明の好ましい化合物は更に、式I[式中、R2は置換されている−(CH2n−ピリジン−2−イルである]の化合物である。
【0027】
本発明の好ましい化合物は更に、式I[式中、R2は非置換である−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルである]の化合物である。
【0028】
化合物の好ましい群は更に、R2が一置換又は二置換されている−(CH2n−フェニル(置換基は、フルオロ、モノ−若しくはジ−メトキシ又はメチルからなる群から選択される)であるもの、例えば下記の化合物:
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メトキシ−ベンズアミド
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メチル−ベンズアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−ベンズアミドである。
【0029】
化合物の好ましい群は更に、R2が非置換である−(CH2n−フェニルであるものである。
【0030】
2の別の好ましい基は、ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル基、例えば化合物:(+)−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミドである。
【0031】
2の別の好ましい基は、−(CH2n−モルホリニル、−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキル、−(CH2n−C(O)−NR’R”、−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、−(CH2nNR’R”、−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル、又は−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルである。
【0032】
本発明の式Iの化合物及びその薬学的に許容され得る塩は、当該技術において既知の方法、例えば、下記に記載の方法により調製することができ、その方法は、
a)式(5):
【0033】
【化12】

【0034】
の化合物を、式(6):
【0035】
【化13】

【0036】
の化合物、又は式(7):
【0037】
【化14】

【0038】
の化合物と反応させて、式I:
【0039】
【化15】

【0040】
[式中、R1は上記で定義された通りである]
【0041】
の化合物を得るか、又は
b)式(8):
【0042】
【化16】

【0043】
の化合物を、式(9):
【0044】
【化17】

【0045】
の化合物と反応させて、式I:
【0046】
【化18】

【0047】
[式中、R1は上記で定義された通りである]
【0048】
の化合物を得るか、又は
c)式Iのラセミ化合物を、その(R)−及び(S)−鏡像異性体に分離するか、又は
d)置換基R2を上記で示された定義の範囲内で変更し、並びに
所望であれば、得られた化合物を、薬学的に許容され得る酸付加塩に変換することを含む。
【0049】
式Iの化合物は、方法の変法a)〜d)に従って、また下記のスキームI及びIIに従って製造してもよい。
【0050】
式Iの化合物の製造
式Iの化合物の製造の一方法は式(5)の化合物から得ることであり、その製造方法を下記の反応スキーム1に示す。
【0051】
【化19】

【0052】
[式中、R’はメチル又はエチルであり、R2は上記で定義された通りであるが、R2がC以外の原子と結合する場合、並びにHATUがO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートである場合は除く]
【0053】
式(3)の化合物の調製
式(1)の出発原料7−ヨード−ベンゾチアゾール誘導体を、EP00113219.0に開示の方法に従って製造してもよい。式(2)の出発原料トリブチルスタンナン化合物を、当該技術で周知の方法に従って調製してもよい。
【0054】
式(1)の7−ヨード−ベンゾチアゾール誘導体を、パラジウム触媒、好ましくはビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、及びホスフィンリガンド、好ましくはトリフリルホスフィンの触媒量を含有する、有機溶媒、好ましくはジオキサン中で、式(2)のトリブチルスタンナン化合物の過剰量と反応させる。反応を、高温、好ましくは約100℃で、約2〜24時間、好ましくは約16時間実施する。式(3)の生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0055】
ラセミ形態の式(4)の化合物の調製
式(4)の化合物を、水素化触媒、好ましくは10%パラジウム担持炭の存在下、式(3)の化合物の水素化により、ラセミ形態で調製してもよい。これらの反応を、好ましくはジオキサン及び酢酸の混合物中で、室温で、1気圧以上、好ましくは10barで、16〜72時間、好ましくは24時間実施する。式(±)−(4)のラセミ生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0056】
ラセミ形態の式(5)の化合物の調製
ラセミ形態の式(5)の化合物の調製の一方法は、式(±)−(4)のラセミ化合物を、水性溶媒、好ましくは水性エチレングリコール中の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの過剰量で処理することである。反応を、高温、好ましくは約100℃で、約1〜16時間、好ましくは約16時間実施する。式(±)−(5)のラセミ生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0057】
ラセミ形態の式Iの化合物の調製
ラセミ形態の式Iの化合物の調製の一方法は、式(±)−(5)のラセミ化合物を、市販されているか又は当該技術で周知の方法により調製される、式(6)の適切な塩化アシルの僅かな過剰量で処理することである。反応を、塩基、好ましくはN−エチルジイソプロピルアミン若しくはトリエチルアミンを含有する、非プロトン性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンとテトラヒドロフランの混合物中で、室温で2〜48時間、好ましくは24時間、実施する。式(±)−Iのラセミ生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0058】
ラセミ形態の式Iの化合物の代替的調製
ラセミ形態の式Iの化合物の代替的調製方法は、式(7)の適切なカルボン酸を、塩基、好ましくはN−エチルジイソプロピルアミンを含有する、エーテル製溶媒、好ましくはテトラヒドロフラン中で、室温で1〜2時間、好ましくは1時間、ペプチドカップリング試薬、好ましくはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)の化学量論的量で処理することを含む。次にこの混合物を、室温で、16〜24時間、好ましくは16時間、式(±)−(5)のラセミ化合物で処理する。式(±)−Iの生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0059】
鏡像異性的に純粋な形態の式Iの化合物の調製
鏡像異性的に純粋な形態の式Iの化合物の調製の一方法は、対応する式Iのラセミ化合物のキラル分離である。キラル分離を、キラル固定相、好ましくはChiralpak ADを使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施してもよい。キラル分離の成功後、式(+)−Iの右旋性鏡像異性体及び式(−)−Iの左旋性鏡像異性体を別々のクロマトグラフィー画分として分離する。
【0060】
鏡像異性的に純粋な形態の式Iの化合物の代替的調製
鏡像異性的に純粋な形態の式Iの化合物の調製の代替的方法は、式(5)の中間化合物の鏡像異性的に純粋な形態から出発することによるが、これは順に式(4)の中間化合物の鏡像異性的に純粋な形態から出発することにより調製することもできる。鏡像異性的に純粋な形態の式(4)の化合物の調製の一方法は、対応する式(4)のラセミ化合物のキラル分離である。キラル分離を、キラル固定相、好ましくはChiralpak ADを使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施してもよい。キラル分離の成功後、式(+)−(4)の右旋性鏡像異性体及び式(−)−(4)の左旋性鏡像異性体を別々のクロマトグラフィー画分として分離する。
【0061】
式(4)の鏡像異性的に純粋な化合物を、ラセミ化合物の(±)−(4)から(±)−(5)を経た(±)−Iへの類似の変換について既述した同じ方法を使用して、式(5)の鏡像異性的に純粋な化合物へ変換し、次に式Iの鏡像異性的に純粋な化合物へと変換してもよい。
【0062】
式Iの化合物の代替的調製
式Iの化合物の調製の代替的方法は式(8)の化合物から出発する方法で、その調製を下記の反応スキーム2に示す。
【0063】
【化20】

【0064】
[式中、R2は、非置換若しくはヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルキル又は−(CH2m−O−低級アルキルによって一置換又は二置換されているピペリジン−1−イルであるか;又はモルホリニルであるか;又は−l−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであるか;又はNR’R”(R’及びR”は互いに独立して、場合によりヒドロキシ若しくは低級アルキルによって一置換又は二置換されている、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、シクロアルキルである)であり;及びmは、0又は1であり;及びoは、1又は2である]
【0065】
式(8)の化合物の調製
式(8)の化合物の調製の一方法は、式(5)の化合物を、塩基、好ましくはピリジンの存在下、有機溶媒、好ましくはジクロロメタン中のクロロギ酸フェニルの僅かな過剰量で処理することである。反応を、0℃〜室温の温度で、約1〜16時間、好ましくは約16時間実施する。式(8)の生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0066】
式(8)の化合物を、式(5)の出発材料がラセミ化合物であるか鏡像異性的に純粋な化合物であるかに応じて、ラセミ又は鏡像異性的に純粋な形態のどちらで調製してもよい。
【0067】
式Iの化合物の調製
式Iの化合物の調製の一方法は、式(8)の化合物を、市販されているか又は当該技術で周知の方法により調製される、式(9)の適切なアミンの過剰量で処理することである。反応を、塩基、好ましくはN−エチルジイソプロピルアミン若しくはピリジンを含有する、有機溶媒、好ましくはクロロホルム中で、高温で、好ましくは約50℃で、2〜24時間、好ましくは16時間、実施する。式Iの生成物を、従来の方法で単離して、好ましくはクロマトグラフィー若しくは再結晶の方法を用いて精製する。
【0068】
式Iの化合物を、式(8)の出発材料がラセミ化合物であるか鏡像異性的に純粋な化合物であるかに応じて、ラセミ又は鏡像異性的に純粋な形態のどちらで調製してもよい。
【0069】
式Iの化合物の変更されたR2置換基を有する式Iの他の化合物への変換
式Iの化合物が化学反応性官能基を有するR2置換基を含有する場合、例えばR2がベンジルハライド官能基又は2−ハロ−ピリジル官能基を有する場合、式Iの化合物を、もとのR2置換基に含まれる反応性官能基を含む反応によって、変更されたR2置換基を有する別の式Iの化合物に変換してもよい。このような変換を当該技術で周知の方法により実施してもよく、特定の例を下記に示す多くの実施例から得ることができる。例えば、R2がベンジルハライド官能基又は2−ハロ−ピリジル官能基を有するR2置換基を含有する式Iの化合物を、求核性アルコール又はアミン試薬と反応させて、それぞれベンジルエーテル若しくはベンジルアミン官能基又はピリジル−2−イル−エーテル若しくはピリジル2−イル−アミノ官能基を有するR2置換基を含有する式Iの化合物を得てもよい。
【0070】
化合物の単離及び精製
本明細書に記載する化合物及び中間体の単離及び精製を、所望であれば、例えば濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、厚層クロマトグラフィー、分取低圧若しくは高圧液体クロマトグラフィー、又はこれらの手順の組合せなどの、あらゆる適切な分離又は精製手順によって実施することができる。適切な分離及び単離手順の特定の例を、下記の調製及び実施例を参照して得ることができる。しかし、もちろんその他の同等な分離若しくは単離手順も用いることが可能である。
【0071】
式Iの化合物の塩
例えば、残基Rが脂肪族若しくは芳香族アミン部分などの塩基性基を含有する場合、式Iの化合物は塩基であってもよい。このような場合、式Iの化合物を対応する酸付加塩に変換してもよい。
【0072】
変換は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、及び酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸といった有機酸などの適当な酸の少なくとも理論量で処理することにより達成される。典型的には、遊離塩基をジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、エタノール若しくはメタノールなどの不活性有機溶媒中に溶解し、酸を同じ溶媒中に加える。温度は0〜50℃に維持する。得られた塩は自然に沈殿するか、或いはより小さい極性の溶媒で溶液中から得てもよい。
【0073】
式Iの塩基化合物の酸付加塩を、水酸化ナトリウム若しくはカリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニアなどの適切な塩基の少なくとも化学量論量での処理によって、対応する遊離塩基に変換してもよい
【0074】
式Iの化合物と薬学的に使用され得るその付加塩は、有用な薬理学的特性を有する。特に、本発明の化合物がアデノシン受容体リガンドであり、アデノシンA2A受容体に対して高度な親和性を、A1及びA3受容体に対し良好な選択性を有することが見出された。
【0075】
下記に示した試験に従って、化合物を調査した。
【0076】
ヒトアデノシンA1受容体
ヒトアデノシンA1受容体を、セムリキ森林ウイルス(semliki forest virus)発現システムを使用して、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞に組換え的に発現させた。細胞を採取し、遠心分離により2回洗浄し、ホモジナイズして、再び遠心分離により洗浄した。最終洗浄膜ペレットを、120mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl2及び10mM MgCl2(pH7.4)を含有するTris(50mM)緩衝液(緩衝液A)に懸濁した。〔3H〕−DPCPX(([プロピル−3H]8−シクロペンチル−1,3−ジプロピルキサンチン);0.6nM)結合アッセイを、緩衝液Aの最終容量200μl中に膜タンパク質2.5μg、Ysi−ポリ−l−リジンSPAビーズ0.5mg及びアデノシンデアミナーゼ0.1Uが存在する96ウエルプレート中で実施した。非特異的結合をキサンチンアミン同族種(XAC;2μM)を使用して規定した。化合物を10μM〜0.3nMの10種の濃度で試験した。すべてのアッセイを二重に実施し、少なくとも2回繰り返した。アッセイプレートを室温で1時間インキュベートし、その後遠心分離し、次にPackard Topcountシンチレーション計数計を使用して結合リガンドを測定した。IC50値を、非線形曲線当て嵌めプログラムを使用して計算し、Ki値を、Cheng-Prussoff方程式を使用して計算した。
【0077】
ヒトアデノシンA2A受容体
ヒトアデノシンA2A受容体を、セムリキ森林ウイルス(semliki forest virus)発現システムを使用して、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞に組換え的に発現させた。細胞を採取し、遠心分離により2回洗浄し、ホモジナイズして、再び遠心分離により洗浄した。最終洗浄膜ペレットを、120mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl2及び10mM MgCl2(pH7.4)を含有するTris(50mM)緩衝液(緩衝液A)に懸濁した。〔3H〕−SCH−58261(Dionisotti et al., 1997, Br. J Pharmacol 121,353;1nM)結合アッセイを、緩衝液Aの最終容量200μl中に膜タンパク質2.5μg、Ysi−ポリ−l−リジンSPAビーズ0.5mg及びアデノシンデアミナーゼ0.1Uが存在する96ウエルプレート中で実施した。非特異的結合をキサンチンアミン同族種(XAC;2μM)を使用して規定した。化合物を10μM〜0.3nMの10種の濃度で試験した。すべてのアッセイを二重に実施し、少なくとも2回繰り返した。アッセイプレートを室温で1時間インキュベートし、その後遠心分離し、次にPackard Topcountシンチレーション計数計を使用して結合リガンドを測定した。IC50値を、非線形曲線当て嵌めプログラムを使用して計算し、Ki値を、Cheng-Prussoff方程式を使用して計算した。
【0078】
本発明の式Iの化合物が、A2A受容体に対して良好な親和性を、A1及びA3受容体に対し高度な選択性を有することが示された。本化合物のhA2pKiは、7.11〜9.38の範囲内にある。好ましい化合物は、hA2pKi>9.0を示す。
【0079】
【表1】

【0080】
式Iの化合物及び式Iの化合物の薬学的に許容され得る塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。医薬製剤は、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口投与することができる。しかし、投与は、例えば坐薬の形態で経直腸的に、又は例えば注射剤の形態で非経口的に実施することもできる。
【0081】
式Iの化合物は、医薬製剤を製造するため、薬学的に不活性な無機又は有機担体と共に加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などが、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のためのそのような担体として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な担体は、例えば、植物性油、ロウ、脂肪、半固体又は液体ポリオール類などである。しかし、活性物質の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤の場合は、通常担体を必要としない。液剤及びシロップ剤の製造に適切な担体は、例えば、水、ポリオール類、グリセリン、植物油などである。坐剤に適切な担体は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体のポリオール類などである。
【0082】
更に、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は酸化防止剤を含有することができる。それらは、治療上価値のある、更にその他の物質も含有することもできる。
【0083】
式Iの化合物又は薬学的に許容され得るその塩と、治療上不活性な担体とを含有する医薬もまた、式Iの化合物及び/又は薬学的に許容され得る酸付加塩の1種以上と、所望により、他の治療上有用な物質の1種以上とを、治療上不活性な担体の1種以上と共に、ガレヌス製剤の投与形態にすることを含む調製方法と同様に、本発明の目的である。
【0084】
本発明によると、式Iの化合物、及び薬学的に許容され得るその塩は、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経保護、統合失調症、不安、疼痛、呼吸欠乏、うつ病、喘息、アレルギー反応、低酸素症、虚血、発作及び薬物濫用のようなアデノシン受容体アンタゴニスト活性に基づく疾患のコントロール又は予防に有用である。更に、本発明の化合物は、鎮静剤、筋肉弛緩剤、抗神経病薬、抗てんかん薬、抗痙攣薬及び心臓保護剤として、並びに対応する医薬を生産するために有用であり得る。
【0085】
本発明の最も好ましい適応症は、中枢神経系の疾患を含むものであり、例えば、ある種の抑うつ疾患、神経保護及びパーキンソン病の処置又は予防である。
【0086】
用量は、広い範囲内で変えることができ、当然それぞれの特定の症例における個別の要求に適合させなければならない。経口投与の場合、成人用の用量は、一般式Iの化合物については1日当たり約0.01mg〜約1000mgに、又は薬学的に許容されうるその塩を対応する量に変えることができる。1日量を、1回量として又は分割量として投与してもよく、加えて、必要性が示される場合、上限を超えることもできる。
【0087】
【表2】

【0088】
製造手順
1.項目1、2、3及び4を混合し、精製水で造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.項目5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0089】
【表3】

【0090】
製造手順
1.項目1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する。
2.項目4及び5を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0091】
実施例
下記の調製例及び実施例は本発明を説明するが、本発明の範囲を制限するものではない。
【0092】
実施例1
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド
a)[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル
ジオキサン−200ml中の(7−ヨード−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)カルバミン酸メチルエステル13.0g(35.7mmol)の撹拌した溶液に、トリブチル−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−スタンナン20.1g(53.6mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム616mg(1.07mmol)、トリフリルホスフィン1.33g(5.71mmol)及びトリエチルアミン7.46ml(53.6mmol)を加えた。混合物を100℃で16時間加熱し、次に水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/4〜1/2アセトン/ヘキサン)に付し、続いてエーテルで混練して、[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル5.20g(45%)を白色の固体として得た。ES−MSm/e(%):323(M+H,100)。
【0093】
b)(±)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル
ジオキサン−250ml及び酢酸5ml中の[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル4.90g(15.2mmol)の撹拌した溶液に、10%パラジウム担持炭4.9gを加え、次に混合物を、10barの水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。次に混合物を濾過し、ジオキサンにより洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。アセトンで混練して、(±)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル3.90g(79%)を白色の固体として得た。ES−MSm/e(%):325(M+H,100)。
【0094】
c)(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン
ジオキサン50ml及びエチレングリコール50ml中の(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル1.10g(3.39mmol)の撹拌した溶液に、5N水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、混合物を100℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。メタノールで混練して、(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン0.66g(73%)を白色の固体として得た。ES−MSm/e(%):267(M+H,100)。
【0095】
d)(±)N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド
THF10ml中の2−メチル−イソニコチン酸塩酸塩85mg(0.49mmol)の撹拌した溶液に、HATU214mg(0.56mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン0.16ml(0.94mmol)を加え、撹拌を室温で1時間続けた。次に(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン100mg(0.38mmol)を加え、撹拌を室温で24時間続けた。次に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。エーテルで混練して、(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド95mg(66%)を白色の固体として得た。ES−MSm/e(%):386(M+H,100)。
【0096】
同様の方法により、下記を得た。
【0097】
実施例2
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド
THF中の4−フルオロ−安息酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(±)−N−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):389(M+H,100)。
【0098】
実施例3
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド
a)(±)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
THF10ml中の2−ブロモ−イソニコチン酸296mg(1.46mmol)の撹拌した溶液に、HATU642mg(1.69mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン0.29ml(1.69mmol)を加え、撹拌を室温で1時間続けた。次に(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン300mg(1.13mmol)を加え、撹拌を室温で24時間続けた。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。エーテルで混練して、(±)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド370mg(73%)を明黄色の固体として得た。ES−MSm/e(%):452(M{81Br}+H,100),450(M{79Br}+H,95)。
【0099】
b)(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド
テフロン(登録商標)キャップ付き厚肉ガラス耐圧管に入っている、モルホリン2.90ml(3.33mmol)中の(±)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド150mg(0.33mmol)、炭酸セシウム217mg(0.67mmol)及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールの幾つかの結晶の撹拌した懸濁液を140℃で24時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、水に注いだ。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、続いてエーテルで混練して、(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド(65mg(43%)を明黄色の固体として得た。ES−MSm/e(%):457(M+H,100)。
【0100】
実施例1と同様にして、下記を得た。
【0101】
実施例4
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド
THF中の2−メトキシ−イソニコチン酸塩酸から、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):402(M+H,100)。
【0102】
実施例5
(±)−2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
DMF10ml中の(±)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド180mg(0.40mmol)の撹拌した溶液に、トリブチル−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−スタンナン298mg(0.80mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)34mg(0.05mmol)、トリフェニルホスフィン63mg(0.24mmol)、塩化リチウム136mg(3.20mmol)及び少量のへら先の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを加えた。混合物を100℃で24時間加熱し、次に真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、(±)−2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド140mg(77%)をオフホワイトの固体として得た。ES−MSm/e(%):454(M+H,100)。
【0103】
実施例6
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−イソニコチンアミド
メタノール10ml及びジクロロメタン10ml中の(±)−2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド130mg(0.29mmol)の撹拌した溶液に、少量のへら先の10%パラジウム担持炭を加え、次に混合物を水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。次に混合物を濾過し、ジクロロメタンにより洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(2/49/49メタノール/ジクロロメタン/酢酸エチル)に付し、続いてエーテルで混練して、(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−イソニコチンアミド60mg(46%)を白色の結晶質固体として得た。
ES−MSm/e(%):456(M+H,100)。
【0104】
実施例1と同様にして、下記を得た。
【0105】
実施例7
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−イソプロピル−イソニコチンアミド
THF中の2−イソプロピル−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):414(M+H,100)。
【0106】
実施例8
(±)−2−tert−ブチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
THF中の2−tert−ブチル−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):428(M+H,100)。
【0107】
実施例9
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−フェニル−アセトアミド
THF中のフェニル酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):385(M+H,100)。
【0108】
実施例10
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−アセトアミド
THF中の(6−メチル−ピリジン−3−イル)−酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):400(M+H,100)。
【0109】
実施例11
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−アセトアミド
THF中の2−ピリジル酢酸塩酸塩、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミン
から、続いて(±)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。ES−MSm/e(%):386(M+H,100)。
【0110】
実施例3と同様にして、下記を得た。
【0111】
実施例12
(±)−2−アゼチジン−1−イル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
(±)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、炭酸セシウム及びアゼチジンを用いた。ES−MSm/e(%):427(M+H,100)。
【0112】
実施例13
(−)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド及び
【0113】
実施例14
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド
(±)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド50mgをキラルHPLC(固定相:Chiralpak-AD;流量:30barで1ml/分;溶離剤:エタノール/ヘプタン1/4)による分離に付し、HPLCR=22.5分、[α]D20=−31.6°(c=0.81,CHCl3),ES−MSm/e(%):402(M+H,100)である(−)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド18mg、及びHPLCR=32.2分、[α]D20=+27.1°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):402(M+H,100)である(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−イソニコチンアミド18mgを得た。
【0114】
実施例15
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコンチンアミド
a)[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸エチルエステル
ジオキサン60ml中の(7−ヨード−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル5.0g(13.2mmol)の撹拌した溶液に、トリブチル−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−スタンナン6.94g(18.5mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム456mg(0.79mmol)及びトリフリルホスフィン491mg(2.12mmol)を加えた。混合物を100℃で3時間加熱し、次に室温に冷却して、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5/95アセトン/ジクロロメタン)に付し、[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸エチルエステル4.00g(90%)を明黄色の泡状物として得た。ES−MSm/e(%):337(M+H,100)。
【0115】
b)(±)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル
ジオキサン600ml及び酢酸12ml中の[7−(5,6−ジヒドロ−[1,4]ジオキシン−2−イル)−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル12.0g(35.7mmol)の撹拌した溶液に、10%パラジウム担持炭12gを加え、次に混合物を、10barの水素雰囲気下、室温で48時間撹拌した。次に混合物を濾過し、ジオキサンにより洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ジクロロメタン)に付し、続いてエーテル及びヘキサンで混練して、(±)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル7.50g(62%)を白色の固体として得た。ES−MSm/e(%):339(M+H,100)。
【0116】
c)(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル
(±)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル9.00gを、実施クロマトグラフィー当たり化合物1.00gを注入して、キラルHPLC(固定相:ChiralpakAD;流量:17barで35ml/分;溶離剤:エタノール/ヘプタン15/85)による分離に付し、HPLCR=150分、[α]D20=+24.4°(c=0.82,CHCl3),ES−MSm/e(%):339(M+H,100)である(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル3.30g、及びHPLCR=32.2分、[α]D20=+27.1°(c=1.02,CHCl3)、HPLCR=220分、[α]D20=−22.2°(c=1.00,CHCl3),ES−MSm/e(%):339(M+H,100)である(−)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル3.10gを得た。
【0117】
d)(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン
ジオキサン−200ml及びエチレングリコール20ml中の(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル3.30g(9.75mmol)の撹拌した溶液に、2N水酸化カリウム水溶液200mlを加え、混合物を100℃で2日間加熱した。室温に冷却した後、混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/9アセトン/ジクロロメタン)に付し、続いて酢酸エチルで混練して、(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン2.18g(84%)をオフホワイトの固体として得た。[α]D20=+28.2°(c=0.92,CHCl3),ES−MSm/e(%):267(M+H,100)。
【0118】
e)(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド
THF10ml中の2−メチル−イソニコチン酸塩酸塩85mg(0.49mmol)の撹拌した溶液に、HATU214mg(0.56mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン0.16ml(0.94mmol)を加え、撹拌を室温で2時間続けた。次に(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン100mg(0.38mmol)を加え、撹拌を室温で16時間続けた。次に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(アセトン)に付し、続いてエーテルで混練して、(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド100mg(69%)を白色の固体として得た。[α]D20=+43.8°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):386(M+H,100)。
【0119】
同様の方法により、下記を得た。
【0120】
実施例16
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド
THF中の4−フルオロ−安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+13.3°(c=0.32,DMSO),ES−MSm/e(%):389(M+H,100)。
【0121】
実施例17
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド
a)(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
THF50ml中の2−ブロモ−イソニコチン酸789mg(3.91mmol)の撹拌した溶液に、HATU1.71g(4.51mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン1.29ml(7.51mmol)を加え、撹拌を室温で2時間続けた。次に(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン800mg(3.00mmol)を加え、撹拌を室温で24時間続けた。次に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(アセトン)に付し、続いてエーテルで混練して、(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド1.35g(99%)を明黄色の固体として得た。[α]D20=+12.9°(c=0.76,CHCl3),ES−MSm/e(%):452(M{81Br}+H,95),450(M{79Br}+H,100)。
【0122】
b)(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド
テフロン(登録商標)キャップ付き厚肉ガラス耐圧管に入っている、モルホリン0.39ml(4.44mmol)中の(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド100mg(0.22mmol)、炭酸セシウム145mg(0.44mmol)及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールの幾つかの結晶の撹拌した懸濁液を100℃で16時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、水に注いだ。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ヘキサン)に付し、続いてエーテルで混練して、(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド35mg(35%)を白色の固体として得た。[α]D20=+63.7°(c=0.63,CHCl3),ES−MSm/e(%):457(M+H,100)。
【0123】
同様の方法により、下記を得た。
【0124】
実施例18
(+)−2−アゼチジン−1−イル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、炭酸セシウム及びアゼチジンを用いた。[α]D20=+25.5°(c=0.26,CHCl3),ES−MSm/e(%):427(M+H,100)。
【0125】
実施例19
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イルメチル−イソニコチンアミド
a)(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
THF50ml中の2−クロロメチル−イソニコチン酸503mg(2.93mmol)の撹拌した溶液に、HATU1.28g(3.38mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン0.96ml(5.63mmol)を加え、撹拌を室温で2時間続けた。次に(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン600mg(2.25mmol)を加え、撹拌を室温で24時間続けた。次に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(アセトン)に付し、続いてエーテルで混練して、(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド450mg(48%)を明黄色の固体として得た。[α]D20=+12.1°(c=0.41,CHCl3),ES−MSm/e(%):422(M{37Cl}+H,35),420(M{35Cl}+H,100)。
【0126】
b)(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イルメチル−イソニコチンアミド
(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド100mg(0.24mmol)、炭酸セシウム155mg(0.48mmol)及びモルホリン0.42ml(4.76mmol)の撹拌した懸濁液を室温で10分間超音波処理した。次に反応混合物を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ヘキサン)に付し、続いてエーテル及びヘキサンで混練して、(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イルメチル−イソニコチンアミド70mg(62%)をオフホワイトの固体として得た。[α]D20=+89.2°(c=0.49,CHCl3),ES−MSm/e(%):471(M+H,100)。
【0127】
同様の方法により、下記を得た。
【0128】
実施例20
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ピロリジン−1−イルメチル−イソニコチンアミド
(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、炭酸セシウム及びピロリジンを用いた。[α]D20=+43.0°(c=0.71,CHCl3),ES−MSm/e(%):455(M+H,100)。
【0129】
実施例21
(+)−2−ジエチルアミノメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド)から、炭酸セシウム及びジエチルアミンを用いた。[α]D20=+48.9°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):457(M+H,100)。
【0130】
実施例22
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2{[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−イソニコチンアミド
(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、炭酸セシウム及びN−(2−メトキシエチル)メチルアミンを用いた。[α]D20=+58.7°(c=1.01,CHCl3),ES−MSm/e(%):473(M+H,100)。
【0131】
実施例23
(+)−シス−3−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−1−メチル−尿素
a)(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステル
ジクロロメタン10ml中の(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン450mg(1.69mmol)及びピリジン0.41ml(5.07mmol)の撹拌した懸濁液に、0℃で、クロロギ酸フェニル0.28ml(2.20mmol)を加え、撹拌を室温で16時間続けた。次に反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ヘプタン)に付し、続いてエーテル及びヘキサンで混練して、(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステル630mg(96%)を白色の固体として得た。[α]D20=+13.6°(c=0.32,CHCl3),ES−MSm/e(%):387(M+H,100)。
【0132】
b)(+)−シス−3−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−(4−ヒドロキ−シシクロヘキシル)−1−メチル−尿素
室温のクロロホルム5ml中の(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステル100mg(0.26mmol)及びピリジン0.06ml(0.78mmol)の撹拌した溶液に、シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサノール47ml(0.36mmol)を加え、撹拌を50℃で16時間続けた。次に、反応混合物を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ヘプタン、次にアセトン)に付し、続いてエーテル及びヘキサンで混練して、(+)−シス−3−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−1−メチル−尿素75mg(69%)を白色の固体として得た。[α]D20=+18.8°(c=1.07,CHCl3),ES−MSm/e(%):422(M+H,100)。
【0133】
同様の方法により、下記を得た。
【0134】
実施例24
(+)−トランス−3−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−l−メチル−尿素
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中のトランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサノール及びピリジンを用いた。[α]D20=+20.5°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):422(M+H,100)。
【0135】
実施例25
(+)−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の4−ヒドロキシピペリジン及びピリジンを用いた。[α]D20=+29.4°(c=1.01,CHCl3),ES−MSm/e(%):394(M+H,100)。
【0136】
実施例26
(+)−モルホリン−4−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中のモルホリン及びピリジンを用いた。[α]D20=+43.1°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):380(M+H,100)。
【0137】
実施例27
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−エトキシメチル−イソニコチンアミド
エタノール2ml中の(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド50mg(0.12mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート溶液(エタノール中2.71M)1.32ml(3.57mmol)を加え、混合物を室温で2時間超音波処理した。次に、反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1/1アセトン/ヘプタン)に付し、続いてエーテルで混練して、(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−エトキシメチル−イソニコチンアミド35mg(68%)をオフホワイトの固体として得た。[α]D20=+60.7°(c=0.94,CHCl3),ES−MSm/e(%):430(M+H,100)。
【0138】
同様の方法により、下記を得た。
【0139】
実施例28
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシメチル−イソニコチンアミド
(+)−2−クロロメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、メタノール中のナトリウムメチラートを用いた。[α]D20=+65.1°(c=0.55,CHCl3),ES−MSm/e(%):416(M+H,100)。
【0140】
実施例17と同様にして、下記を得た。
【0141】
実施例29
(+)−4−ヒドロキシ−3、4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−4’−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、DMF中の炭酸セシウム及び4−ヒドロキシピペリジンを用いた。[α]D20=+16.1°(c=0.35,DMSO),ES−MSm/e(%):471(M+H,100)。
【0142】
実施例30
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−フルオロ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、DMF中の炭酸セシウム及び3−フルオロ−アゼチジン塩酸塩を用いた。[α]D20=+19.7°(c=0.17,CHCl3),ES−MSm/e(%):445(M+H,100)。
【0143】
実施例31
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−エトキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、DMF中の炭酸セシウム及び3−エトキシ−アゼチジン塩酸塩を用いた。[α]D20=+44.3°(c=0.57,CHCl3),ES−MSm/e(%):471(M+H,100)。
【0144】
実施例32
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−メトキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、DMF中の炭酸セシウム及び3−メトキシ−アゼチジン塩酸塩を用いた。[α]D20=+42.5°(c=0.44,CHCl3),ES−MSm/e(%):457(M+H,100)。
【0145】
実施例15と同様にして、下記を得た。
【0146】
実施例33
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メトキシ−ベンズアミド
THF中のパラアニス酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+28.2°(c=0.33,CHCl3),ES−MSm/e(%):401(M+H,100)。
【0147】
実施例34
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メチル−ベンズアミド
THF中のパラトルイル酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+35.1°(c=0.84,CHCl3),ES−MSm/e(%):385(M+H,100)。
【0148】
実施例35
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4−ジメチル−ベンズアミド
THF中の2,4−ジメチル安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+17.4°(c=0.77,CHCl3),ES−MSm/e(%):399(M+H,100)。
【0149】
実施例36
(+)−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
THF中のピペロニル酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+25.7°(c=0.86,CHCl3),ES−MSm/e(%):415(M+H,100)。
【0150】
実施例37
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−ベンズアミド
THF中の3−メトキシ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+24.3°(c=0.79,CHCl3),ES−MSm/e(%):401(M+H,100)。
【0151】
実施例38
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メチル−ベンズアミド
THF中のメタトルイル酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+17.7°(c=0.79,CHCl3),ES−MSm/e(%):385(M+H,100)。
【0152】
実施例39
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド
THF中の3−フルオロ安息酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+31.0°(c=0.70,CHCl3),ES−MSm/e(%):389(M+H,100)。
【0153】
実施例40
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3,4−ジメトキシ−ベンズアミド
THF中の3,4−ジメトキシ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+33.4°(c=0.53,CHCl3),ES−MSm/e(%):431(M+H,100)。
【0154】
実施例41
(+)−3−ジメチルアミノ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
THF中の3−ジメチルアミノ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+18.7°(c=1.06,CHCl3),ES−MSm/e(%):414(M+H,100)。
【0155】
実施例42
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−4−メチル−ベンズアミド
THF中の3−メトキシ−4−メチル安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+23.0°(c=1.03,CHCl3),ES−MSm/e(%):415(M+H,100)。
【0156】
実施例43
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−フルオロ−ベンズアミド
THF中の2−フルオロ安息酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+20.0°(c=1.00,CHCl3),ES−MSm/e(%):389(M+H,100)。
【0157】
実施例44
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4−ジフルオロ−ベンズアミド
THF中の2,4−ジフルオロ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+19.4°(c=1.00,CHCl3),ES−MSm/e(%):407(M+H,100)。
【0158】
実施例45
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−フルオロ−4−メトキシ−ベンズアミド
THF中の2−フルオロ4−メトキシ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+19.4°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):419(M+H,100)。
【0159】
実施例46
(+)−4−ジメチルアミノ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
THF中の4−ジメチルアミノ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+22.6°(c=0.45,CHCl3),ES−MSm/e(%):414(M+H,100)。
【0160】
実施例47
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−エトキシ−イソニコチンアミド
THF中の2−エトキシ−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+31.7°(c=0.61,CHCl3),ES−MSm/e(%):416(M+H,100)。
【0161】
実施例48
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メトキシ−2−メチル−ベンズアミド
THF中の4−メトキシ−2−メチル安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+19.7°(c=0.62,CHCl3),ES−MSm/e(%):415(M+H,100)。
【0162】
実施例17と同様にして、下記を得た。
【0163】
実施例49
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド
(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミドから、NMP中の炭酸セシウム及びアゼチジン−3−オール塩酸塩を用いた。[α]D20=+12.2°(c=0.51,DMSO),ES−MSm/e(%):443(M+H,100)。
【0164】
実施例17と同様にして、下記を得た。
【0165】
実施例50
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,3−ジメチル−ベンズアミド
THF中の2,3−ジメチル安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+16.4°(c=0.46,CHCl3),ES−MSm/e(%):399(M+H,100)。
【0166】
実施例51
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4−ジメトキシ−ベンズアミド
THF中の2,4−ジメトキシ安息香酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+21.7°(c=0.50,CHCl3),ES−MSm/e(%):431(M+H,100)。
【0167】
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソニコチンアミド
ジオキサン5ml及びDMF1ml中のN−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン437mg(3.33mmol)及び2,6−ジ−tert−ブチル−パラクレゾール20mg(0.09mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(油中55%分散)194mg(4.44mmol)を少量ずつ加え、混合物を50℃で30分間加熱した。次に(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド200mg(0.44mmol)を加え、混合物を80℃で16時間加熱した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5/95メタノール/酢酸エチル)に付し、続いてエーテル及びヘキサンで混練して、(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソニコチンアミド160mg(72%)を白色の固体として得た。[α]D20=+51.2°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):501(M+H,100)。
【0168】
実施例15と同様にして、下記を得た。
【0169】
実施例53
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−5−メトキシ−ニコチンアミド
THF中の5−メトキシ−ニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+5.8°(c=0.10,DMSO),ES−MSm/e(%):402(M+H,100)。
【0170】
実施例54
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−フェニル−アセトアミド
THF中のフェニル酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+22.7°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):385(M+H,100)。
【0171】
実施例55
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メトキシ−アセトアミド
THF中のメトキシ酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+24.9°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):339(M+H,100)。
【0172】
実施例56
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−プロピオンアミド
THF中の3−メトキシプロピオン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+24.4°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):353(M+H,100)。
【0173】
実施例57
(+)−2−シクロヘキシル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アセトアミド
THF中のシクロヘキシル酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+19.3°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):391(M+H,100)。
【0174】
実施例52と同様にして、下記を得た。
【0175】
実施例58
(+)−N−(7−[1,4]−ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−イソニコチンアミド
ジオキサン及びDMF中の(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド水素化ナトリウム及び2,2,2−トリフルオロエタノールから。[α]D20=+11.3°(c=0.11,CHCl3),ES−MSm/e(%):470(M+H,100)。
【0176】
実施例59
(+)−2−シクロプロピルメトキシ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
ジオキサン及びDMF中の(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド水素化ナトリウム及びヒドロキシメチルシクロプロパンから。[α]D20=+39.2°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):442(M+H,100)。
【0177】
実施例60
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)−イソニコチンアミド
ジオキサン及びDMF中の(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド水素化ナトリウム及びテトラヒドロ−2H−ピラノール−4−オールから。[α]D20=+12.4°(c=0.11,CHCl3),ES−MSm/e(%):472(M+H,100)。
【0178】
実施例61
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)−イソニコチンアミド
ジオキサン及びDMF中の(+)−2−ブロモ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド水素化ナトリウム及び2−メトキシエタノールから。[α]D20=+17.6°(c=0.15,CHCl3),ES−MSm/e(%):446(M+H,100)。
【0179】
実施例15と同様にして、下記を得た。
【0180】
実施例62
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセトアミド
THF中のテトラヒドロピラン4−イル−酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+24.1°(c=1.07,CHCl3),ES−MSm/e(%):393(M+H,100)。
【0181】
実施例63
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−アセトアミド
THF中の2−ピリジル酢酸塩酸塩、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+26.8°(c=0.51,CHCl3),ES−MSm/e(%):386(M+H,100)。
【0182】
実施例64
(+)−シクロヘキサンカルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
THF中のシクロヘキサンカルボン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+19.2°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):377(M+H,100)。
【0183】
実施例65
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−メトキシ−エトキシメチル)−イソニコチンアミド
THF中の2−(2−メトキシ−エトキシメチル)−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+69.2°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):460(M+H,100)。
【0184】
実施例66
(+)−2−シクロプロピルメトキシメチル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド
THF中の2−シクロプロピルメトキシメチル−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+6.7°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):456(M+H,100)。
【0185】
実施例67
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシメチル)−イソニコチンアミド
THF中の2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシメチル)−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+121.3°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):484(M+H,100)。
【0186】
実施例68
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシメチル)−イソニコチンアミド
THF中の2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシメチル)−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+84.9°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):486(M+H,100)。
【0187】
実施例69
(+)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
THF中の6−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+20.3°(c=1.08,CHCl3),ES−MSm/e(%):402(M+H,100)。
【0188】
実施例70
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−イソニコチンアミド
THF中の2−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+57.3°(c=1.03,CHCl3),ES−MSm/e(%):499(M+H,100)。
【0189】
実施例71
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エトキシメチル]−イソニコチンアミド
THF中の2−[2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−エトキシメチル]−イソニコチン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+84.1°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):513(M+H,100)。
【0190】
実施例72
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−N’,N’−ジメチル−スクシンアミド
THF中のN,N−ジメチルスクシンアミド酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+21.9°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):394(M+H,100)。
【0191】
実施例73
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−プロピオンアミド
THF中の2−オキソ−1−ピロリジンプロピオン酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+21.5°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):406(M+H,100)。
【0192】
実施例74
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−アセトアミド
THF中の(6−メチル−ピリジン−3−イル)−酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+22.8°(c=1.06,CHCl3),ES−MSm/e(%):400(M+H,100)。
【0193】
実施例75
(+)−4−ジメチルアミノ−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ブチルアミド
THF中の4−(ジメチルアミノ)酪酸塩酸塩、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+24.2°(c=0.53,CHCl3),ES−MSm/e(%):380(M+H,100)。
【0194】
実施例23と同様にして、下記を得た。
【0195】
実施例76
(−)−(1S,4S)−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の(1S、4S)−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタントリフルオロ酢酸塩及びピリジンを用いた。[α]D20=−11.9°(c=0.51,CHCl3),ES−MSm/e(%):392(M+H,100)。
【0196】
実施例77
(+)−4−ヒドロキシ−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の4−メチル−ピペリジン−4−オール及びピリジンを用いた。[α]D20=+25.2°(c=1.07,CHCl3),ES−MSm/e(%):408(M+H,100)。
【0197】
実施例78
(+)−4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中のピペリジン−4−イル−メタノール及びピリジンを用いた。[α]D20=+22.4°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):408(M+H,100)。
【0198】
実施例15と同様にして、下記を得た。
【0199】
実施例79
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド
THF中のモルホリン−4−イル−酢酸、HATU及びN−エチルジイソプロピルアミンから、続いて(+)−7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミンで処理。[α]D20=+18.8°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):394(M+H,100)。
【0200】
実施例23と同様にして、下記を得た。
【0201】
実施例80
(+)−シス−3−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−(4−ヒドロキシ−4−メチル−シクロヘキシル)−1−メチル−尿素
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中のシス−1−メチル−4−メチルアミノ−シクロヘキサノール及びN−エチルジイソプロピルアミンを用いた。[α]D20=+19.2°(c=1.05,CHCl3),ES−MSm/e(%):436(M+H,100)。
【0202】
実施例81
(+)−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸(7−[l,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカントリフルオロ酢酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを用いた。[α]D20=+25.8°(c=1.01,CHCl3),ES−MSm/e(%):434(M+H,100)。
【0203】
実施例82
(+)−4−メトキシメチル−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の4−メトキシメチル−ピペリジントリフルオロ酢酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを用いた。[α]D20=+23.0°(c=1.04,CHCl3),ES−MSm/e(%):422(M+H,100)。
【0204】
実施例83
(+)−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の(4−メチル−ピペリジン−4−イル)−メタノールトリフルオロ酢酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを用いた。[α]D20=+24.1°(c=1.02,CHCl3),ES−MSm/e(%):422(M+H,100)。
【0205】
実施例84
(+)−4−メトキシメチル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミド
(+)−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−カルバミン酸フェニルエステルから、クロロホルム中の4−メトキシメチル−4−メチル−ピペリジントリフルオロ酢酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを用いた。[α]D20=+21.9°(c=0.70,CHCl3),ES−MSm/e(%):436(M+H,100)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】


[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ、若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシ又は低級アルキルによって一置換又は二置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩。
【請求項2】
一般式I:
【化2】


[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ、若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシによって置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩。
【請求項3】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−4−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
置換基が、メチル、モルホニル、アゼチジン−1−イル、3−フルオロ−アゼチジン−1−イル、3−メトキシ−アゼチジン−1−イル、3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル又は−O−(CH22−モルホリニルからなる群から選択される、請求項3に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド、
(+)−2−アゼチジン−1−イル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−フルオロ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−メトキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−l−イル)−イソニコチンアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソニコチンアミドである、請求項4に記載の式Iの化合物。
【請求項6】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−3−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項7】
置換基がメトキシである、請求項6に記載の式Iの化合物。
【請求項8】
化合物が(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−5−メトキシ−ニコチンアミドである、請求項7に記載の式Iの化合物。
【請求項9】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−2−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項10】
2が非置換である−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項11】
2が一置換又は二置換されている−(CH2n−フェニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項12】
置換基がフルオロ、モノ−若しくはジ−メトキシ、又はメチルである、請求項11に記載の式Iの化合物。
【請求項13】
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メトキシ−ベンズアミド
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メチル−ベンズアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−ベンズアミドである、請求項12に記載の式Iの化合物。
【請求項14】
2が非置換である−(CH2n−フェニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項15】
2がベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項16】
(+)−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミドである、請求項15に記載の式Iの化合物。
【請求項17】
2が−(CH2n−モルホリニル、−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキル、−(CH2n−C(O)−NR’R”、−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、−(CH2nNR’R”、−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル又は−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり、nが0,1,2又は3であり、R’及びR”が請求項1で記載された通りである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項18】
請求項1〜17に記載の式Iの化合物の製造方法であって、
a)式(5):
【化3】


の化合物を、式(6):
【化4】


の化合物、又は式(7):
【化5】


の化合物と反応させて、式I:
【化6】


[式中、R1は上記で定義された通りである]
の化合物を得るか、又は
b)式(8):
【化7】


の化合物を、式(9):
【化8】


の化合物と反応させて、式I:
【化9】


[式中、R1は上記で定義された通りである]
の化合物を得るか、又は
c)式Iのラセミ化合物を、その(R)−及び(S)−鏡像異性体に分離するか、又は
d)置換基R2を上記で示された定義の範囲内で変更し、並びに
所望であれば、得られた化合物を、薬学的に許容され得る酸付加塩に変換することを含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法又は等価な方法により製造される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の1つ以上の化合物と薬学的に許容され得る添加剤とを含む医薬。
【請求項21】
アデノシン受容体に関連する疾病処置用の、請求項20に記載の医薬。
【請求項22】
医薬分野における使用のための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
アデノシンA2A受容体に関連する疾病処置用対応医薬の製造のための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項24】
本明細書に記載の発明。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】


[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ、若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシ又は低級アルキルによって一置換又は二置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩。
【請求項2】
請求項1に記載の一般式I:
【化2】


[式中、
1は、(RS)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(R)−[1,4]ジオキサン−2−イル−、又は(S)−[1,4]ジオキサン−2−イル−であり;
2は、
a)非置換であるか、又は
−低級アルキル、
−(CH2m−O−低級アルキル、
−(CH2mNR'R”、
−(CH2mモルホリニル
−(CH2m−ピロリジン−1−イル、
非置換であるか又はヒドロキシによって置換されている−(CH2m−ピペリジン−1−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−CF3
−(CH2n−O−(CH2m−シクロアルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−O−低級アルキル、
−(CH2m−O−(CH2o−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、
−(CH2m−O−テトラヒドロピラン−4−イル、
−(CH2m−O−(CH2o−モルホリニル、
−ジ−若しくはテトラ−ヒドロピラン−4−イル、又は
非置換であるか又はハロゲン、低級アルコキシ、若しくはヒドロキシによって置換されている−アゼチジン−1−イル、
によって置換されている、−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルであるか;或いは
b)非置換であるか、又は
−ヒドロキシ、
−ヒドロキシ−低級アルキル、
−低級アルキル、若しくは
−(CH2m−O−低級アルキル
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−ピペリジン−1−イルであるか;或いは
c)非置換であるか、又は
−ハロゲン、
−低級アルキル、
−低級アルコキシ、若しくは
−(CH2n−NR'R”
によって一置換又は二置換されている、−(CH2n−フェニルであるか;或いは
d)−ベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イル;又は
−(CH2n−モルホリニル;又は
−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル;又は
−(CH2n−O−低級アルキル;又は
−(CH2n−シクロアルキル;又は
−(CH2n−C(O)−NR’R”;又は
−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル;又は
−(CH2nNR’R”;又は
−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル;又は
−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり;及び
R’及びR”は互いに独立して、低級アルキル、−(CH2o−O−低級アルキル、場合によりヒドロキシによって置換されているシクロアルキルであり;及び
nは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;及び
oは、1又は2である]の化合物、並びにその薬学的に許容され得る酸付加塩。
【請求項3】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−4−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
置換基が、メチル、モルホニル、アゼチジン−1−イル、3−フルオロ−アゼチジン−1−イル、3−メトキシ−アゼチジン−1−イル、3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル又は−O−(CH22−モルホリニルからなる群から選択される、請求項3に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−イソニコチンアミド、
(+)−2−アゼチジン−1−イル−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−フルオロ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−メトキシ−アゼチジン−1−イル)−イソニコチンアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−l−イル)−イソニコチンアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソニコチンアミドである、請求項4に記載の式Iの化合物。
【請求項6】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−3−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項7】
置換基がメトキシである、請求項6に記載の式Iの化合物。
【請求項8】
化合物が(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−5−メトキシ−ニコチンアミドである、請求項7に記載の式Iの化合物。
【請求項9】
2が置換されている−(CH2n−ピリジン−2−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項10】
2が非置換である−(CH2n−ピリジン−2,3又は4−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項11】
2が一置換又は二置換されている−(CH2n−フェニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項12】
置換基がフルオロ、モノ−若しくはジ−メトキシ、又はメチルである、請求項11に記載の式Iの化合物。
【請求項13】
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド、
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メトキシ−ベンズアミド
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−メチル−ベンズアミド、又は
(+)−N−(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−3−メトキシ−ベンズアミドである、請求項12に記載の式Iの化合物。
【請求項14】
2が非置換である−(CH2n−フェニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項15】
2がベンゾ[1.3]ジオキソール−5−イルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項16】
(+)−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸(7−[1,4]ジオキサン−2−イル−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミドである、請求項15に記載の式Iの化合物。
【請求項17】
2が−(CH2n−モルホリニル、−(CH2n−テトラヒドロピラン−4−イル、−(CH2n−O−低級アルキル、−(CH2n−シクロアルキル、−(CH2n−C(O)−NR’R”、−(CH2n−2−オキソ−ピロリジン−1−イル、−(CH2nNR’R”、−2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル又は−1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−8−イルであり、nが0,1,2又は3であり、R’及びR”が請求項1で記載された通りである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項18】
請求項1〜17に記載の式Iの化合物の製造方法であって、
a)式(5):
【化3】


の化合物を、式(6):
【化4】


の化合物、又は式(7):
【化5】


の化合物と反応させて、式I:
【化6】


[式中、R1は上記で定義された通りである]
の化合物を得るか、又は
b)式(8):
【化7】


の化合物を、式(9):
【化8】


の化合物と反応させて、式I:
【化9】


[式中、R1は上記で定義された通りである]
の化合物を得るか、又は
c)式Iのラセミ化合物を、その(R)−及び(S)−鏡像異性体に分離するか、又は
d)置換基R2を上記で示された定義の範囲内で変更し、並びに
所望であれば、得られた化合物を、薬学的に許容され得る酸付加塩に変換することを含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法又は等価な方法により製造される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の1つ以上の化合物と薬学的に許容され得る添加剤とを含む医薬。
【請求項21】
アデノシン受容体に関連する疾病処置用の、請求項20に記載の医薬。
【請求項22】
医薬分野における使用のための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
アデノシンA2A受容体に関連する疾病処置用対応医薬の製造のための、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2006−522765(P2006−522765A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505050(P2006−505050)
【出願日】平成16年4月7日(2004.4.7)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003734
【国際公開番号】WO2004/089949
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】