説明

アデノシンA2A受容体拮抗薬

【化1】


本発明は、式(I)の化合物(式中の、R及びRは本明細書で定義したような意味を有する)を提供する。式(I)の化合物はアデノシンA2A受容体拮抗薬であるので、アデノシンA2A受容体活性が介在する病気及び疾患の治療のために用いることができる。このような疾患は、これに限定されないが、うつ病、認知機能疾患及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患;アルツハイマー病におけるような老年性認知症又は精神病;及び卒中を包含する。本発明の化合物は、注意欠陥障害(ADD)及び注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア、及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常動作の病気、;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症の治療;及び常習行為の軽減のために使用することができる。特に、本発明の化合物は、パーキンソン病のような神経変性疾患による運動障害を改善するために用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なトリアゾロピリミジン誘導体、それを含有する医薬組成物、及びそのような化合物を使用する、アデノシンA2A受容体活性が介在する病気及び疾患を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アデノシンは、多数の生理的機能の内因性調節剤であることが知られている。心臓血管系レベルでは、アデノシンは強力な血管拡張剤及び強心降圧剤である。中枢神経系においては、アデノシンは鎮静、抗不安及び抗てんかん効果を誘導する。呼吸器系においては、アデノシンは気管支収縮作用を誘発する。腎臓レベルでは、これは二相性の作用を発揮し、低濃度では血管収縮を、そして高用量では血管拡張を誘発する。アデノシンは脂肪細胞に対しては脂肪分解阻害剤として、血小板に対しては抗凝集剤として作用する。
【0003】
アデノシンの作用は、Gタンパク質と関連する受容体のファミリーに属する異なった膜特異的受容体との相互作用によって介在される。生化学及び薬理学の研究は、分子生物学の発展を伴って、少なくとも4つのアデノシン受容体のサブタイプ、すなわち、アデノシンA、A2A、A2B及びA受容体の同定を可能にした。これらのうちA及びA2B受容体は高親和性で、A2B及びA受容体は低親和性である。A及びA受容体は酵素アデニル酸シクラーゼを阻害するのに対して、A2A及びA2B受容体は同じ酵素の活性を促進する。A、A2A、A2B及びA受容体の拮抗薬として相互作用できるアデノシンの類縁体が同定されている。
【0004】
2A受容体に対する選択的拮抗薬は、副作用が少ないので薬学的に関心の的になっている。中枢神経系において、A2A拮抗薬は抗鬱特性を有して、認知機能を刺激することができる。更に、A2A受容体は、動作の制御において重要であることが知られている、脳幹神経節の中に高濃度で存在している。従って、A2A拮抗薬は、パーキンソン病のような神経変性疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中による運動障害を改善することができる。更に、A2A拮抗薬は、WO02/055083号公報、WO05/044245号公報及びWO06/132275号公報に開示されているように、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア、及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常運動の疾患の治療に用いることができる。米国特許出願公開第2007/07033号公報は、筋萎縮性側索硬化症の治療に有用な薬剤としてアデノシンA2A拮抗薬を開示している。WO01/058241号公報は、アデノシンA2A拮抗薬を用いる、肝硬変、及び線維症及び脂肪肝の治療を開示している。WO06/009698号公報は、常習行為の軽減に有用であるとしてアデノシンA2A拮抗薬を記載している。近年、Chan et al. が強皮症のような疾患における皮膚線維症の治療及び予防にアデノシンA2A拮抗薬を使用できることを明らかにした(Arthritis & Rheumatism, 54(8), 2632-2642, 2006)。
【0005】
例えば、WO95/01356号公報、米国特許第5,565,460号公報、WO97/05138号公報、WO98/52568号公報、WO01/92264号公報、WO03/032996号公報、及びWO05/103055号公報に記載されているように、幾つかのトリアゾロピリミジン誘導体がアデノシンA2A拮抗薬として既に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩を提供する。
【0007】
【化001】

【0008】
式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cシクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又は置換されていてもよいヘテロシクリルである。
は、−(CR−Y−(CR−Z−Qである。
ここにおいて、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、C−Cアルキル又はC−C12シクロアルキルである。
m及びnは、互いに独立して、1〜6の整数である。
Yは、単結合、CH=CH、C≡C、O、S、NR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)である。
Zは、単結合、O、S、又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)である。
Qは、置換されていてもよいC−C10アリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであるか、又は
Qは、
【0009】
【化002】

【0010】
よりなる群から選ばれる1価の基である。
ここにおいて、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよいC−C12シクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はアシルである。
10及びR11は、互いに独立して、水素、置換されていてもよいC−Cアルキルであるか、又は
10及びR11が結合したアルキレンは、それらが同じ炭素原子に結合する場合に、それらが結合している炭素原子と共に3〜7員のスピロ環状環を形成する。
12、R13、R14、R15、R16及びR17は、互いに独立して、水素又は置換されていてもよいC−Cアルキルである。
Xは、N又はCH(Zが単結合である場合)である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の化合物はアデノシンA2A受容体拮抗薬であるので、アデノシンA2A受容体活性が介在する病気又は疾患の治療のために用いることができる。このような疾患は、これに限定されないが、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中を包含する。本発明の化合物は、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジー、及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常動作の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症の治療;及び常習行為の軽減にも用いることができる。特に、本発明の化合物はパーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、塩酸アポモルフィンの0.02mg/kg用量を腹腔内投与し、次いで実施例30の化合物をそれぞれ3、10、及び30mg投与した、6−OHDA欠損ラットにおける回転応答に対する実施例30の化合物の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
上記のように、本発明は式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩;又はアデノシンA2A受容体活性が介在する病気又は疾患を治療するための、少なくとも1つの式(I)の化合物を含有している医薬組成物を提供する。
【0014】
【化003】

【0015】
式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cシクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又は置換されていてもよいヘテロシクリルである。
は、−(CR−Y−(CR−Z−Qである。
ここにおいて、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、C−Cアルキル又はC−C12シクロアルキルである。
m及びnは、互いに独立して、1〜6の整数である。
Yは、単結合、CH=CH、C≡C、O、S、NR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキルである)である。
Zは、単結合、O、S、又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキルである)である。
Qは、置換されていてもよいC−C10アリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであるか、又は
Qは、
【0016】
【化004】

【0017】
よりなる群から選ばれる1価の基である。
ここにおいて、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよいC−C12シクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はアシルである。
10及びR11は、互いに独立して、水素、置換されていてもよいC−Cアルキルであるか、又は
10及びR11が結合したアルキレンは、それらが同じ炭素原子に結合する場合に、それらが結合している炭素原子と共に3〜7員のスピロ環状環を形成する。
12、R13、R14、R15、R16及びR17は、互いに独立して、水素又は置換されていてもよいC−Cアルキルである。
Xは、N又はCH(Zが単結合である場合)である。
【0018】
以下に列挙したものは、本発明の化合物を記載するために用いられる各種用語の定義である。これらの定義は、これらが個々にそれとも大きな基の一部として、例えばある特定の基の結合点がその基内の特定の原子に限定されていて、その結合点が特定の原子に矢印によって規定されているように、限定されている以外では、これらの定義は明細書全体に用いられるように用語に適用される。
【0019】
用語「置換されていてもよいアルキル」は、非置換又は置換アルキル基、すなわち、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜7個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を示す。典型的な非置換アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチルなどを包含する。置換アルキル基は、これに限定されないが、1個又はそれ以上の、好ましくは1〜3個の次の置換基:ハロ、ヒドロキシ、アルカノイル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アルカノイルオキシ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオン、スルフィニル、スルホニル、スルファモイル、カルバモイル、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アシル、アリール、アリールオキシ、アルケニル、アルキニル、アラルコキシ、グアニジノ、置換されていてもよいアミノ、ヘテロシクリル(イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルを包含する)など:で置換されているアルキル基を包含する。
【0020】
用語「低級アルキル」は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する上記のようなアルキル基を示す。
【0021】
用語「アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有して、更に結合点に炭素−炭素2重結合を含む上記アルキル基の何れかを示す。2〜4個の炭素原子を有する基が好ましい。
【0022】
用語「アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子を有して、更に結合点に炭素−炭素3重結合を含む上記アルキル基の何れかを示す。2〜4個の炭素原子を有する基が好ましい。
【0023】
用語「アルキレン」は、単結合で連結している1〜6個の炭素原子の直鎖架橋、例えば、−(CH−(ここで、Xは1〜6である)を示して、O、S、S(O)、S(O)、CH=CH、C≡C及びNR(ここで、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アシル、カルバモイル、スルフィニル、スルホニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、又はアラルコキシカルボニルなどでよい)から選ばれる1〜3個の構成要素が割り込んでいてもよく、アルキレンは更に、置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニルなどから選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
【0024】
用語「シクロアルキル」は、置換されていてもよい単環式、2環式又は3環式の3〜12個の炭素原子の炭化水素基、それぞれは1個又はそれ以上の炭素−炭素2重結合を含んでいてよく、又はシクロアルキルは、アルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アシルアミノ、カルバモイル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルホニル、スルホンアミド、スルファモイル、ヘテロシクリルなどのような、1個又はそれ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0025】
典型的な単環式炭化水素基は、これに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロへキセニル、4,4−ジメチルシクロへキス−1−イル、シクロオクテニルなどを包含する。
【0026】
典型的な2環式炭化水素基は、ボルニル、インディル、ヘキサヒドロインディル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、6,6,−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどを包含する。
【0027】
典型的な3環式炭化水素基は、アダマンチルなどを包含する。
【0028】
本明細書に列挙されている定義において、用語の一部でアルキル、シクロアルキル、アルケニル又はアルキニル基への言及がなされている場合は、置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル又はアルキニルも意図されている。
【0029】
用語「アルコキシ」は、アルキル−O− を示す。
【0030】
用語「シクロアルコキシ」は、シクロアルキル−O− を示す。
【0031】
用語「アルカノイル」は、アルキル−C(O)− を示す。
【0032】
用語「シクロアルカノイル」は、シクロアルキル−C(O)− を示す。
【0033】
用語「アルケノイル」は、アルケニル−C(O)− を示す。
【0034】
用語「アルキノイル」は、アルキニル−C(O)− を示す。
【0035】
用語「アルカノイルオキシ」は、アルキル−C(O)−O− を示す。
【0036】
用語「アルキルアミノ」及び「ジアルキルアミノ」は、それぞれ、アルキル−NH− 及び (アルキル)N− を示す。
【0037】
用語「アルカノイルアミノ」は、アルキル−C(O)−NH− を示す。
【0038】
用語「アルキルチオ」は、アルキル−S− を示す。
【0039】
用語「アルキルチオン」は、アルキル−C(S)− を示す。
【0040】
用語「トリアルキルシリル」は、(アルキル)Si− を示す。
【0041】
用語「トリアルキルシリルオキシ」は、(アルキル)SiO− を示す。
【0042】
用語「アルキルチオノ」は、アルキル−(SO)− を示す。
【0043】
用語「アルキルスルホニル」は、アルキル−(SO)− を示す。
【0044】
用語「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−C(O)− を示す。
【0045】
用語「アルコキシカルボニルオキシ」は、アルキル−O−C(O)O− を示す。
【0046】
用語「カルバモイル」は、HNC(O)−、アルキル−NHC(O)−、(アルキル)NC(O)−、アリール−NHC(O)−、アルキル(アリール)NC(O)−、ヘテロアリール−NHC(O)−、アルキル(ヘテロアリール)NC(O)−、アラルキル−NHC(O)−、アルキル(アラルキル)NC(O)− などを示す。
【0047】
用語「スルファモイル」は、HNS(O)−、アルキル−NHS(O)−、(アルキル)NHS(O)−、アルキル(アリール)-NS(O)−、(アリール)NS(O)−、ヘテロアリール−NHS(O)−、アラルキル−NHS(O)−、ヘテロアラルキル−NHS(O)− などを示す。
【0048】
用語「スルホンアミド」は、アルキル−S(O)−NH−、アリール−S(O)−NH−、アラルキル−S(O)−NH−、ヘテロアリール−S(O)−NH−、ヘテロアラルキル−S(O)−NH−、アルキル−S(O)−N(アルキル)−、アリール−S(O)−N(アルキル)−、アラルキル−S(O)−N(アルキル)−、ヘテロアリール−S(O)−N(アルキル)−、ヘテロアラルキル−S(O)−N(アルキル)− などを示す。
【0049】
用語「スルホニル」は、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、アラルキル−S(O)−、ヘテロアラルキル−S(O)− などを示す。
【0050】
用語「スルフィニル」は、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、アラルキル−S(O)−、ヘテロアラルキル−S(O)− などを示す。
【0051】
用語「置換されていてもよいアミノ」は、アシル、スルホニル、アルコキシカルボニル、シクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、ヘテロアラルコキシカルボニル、カルバモイルなどのような置換基で置換されていてもよい1級又は2級アミノ基を示す。
【0052】
用語「1級アミノ基」は、アルキル−NH−、シクロアルキル−NH−、アリール−NH−、アラルキル−NH−、ヘテロアリール−NH− などを示す。
【0053】
用語「2級アミノ基」は、(アルキル)N−、(アルキル)(シクロアルキル)N−、(アルキル)(アリール)N−、(アルキル)(アラルキル)N−、(アルキル)(ヘテロアリール)N−、(アリール)N−、(アリール)(アラルキル)N−、(アラルキル)N− などを示す。
【0054】
用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル及びインダニルのような、環部分に6〜10個の炭素原子を有する単環式又は2環式芳香族炭化水素基を示し、それぞれは、置換されていてもよいアルキル、トリフルオロメチル、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、トリフルオロメトキシ、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、アシル、アルカノイルオキシ、アリールオキシ、置換されていてもよいアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルフィニル、スルホニル、スルファモイル、スルホンアミド、ヘテロシクリルなどのような、1〜4個の置換基で置換されていてもよい。
【0055】
用語「単環式アリール」は、上のアリールの欄で記載したような置換されていてもよいフェニルを示す。単環式アリールは、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、トリフルオロメチル、又はトリフルフルオロメトキシよりなる群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていることが好ましい。
【0056】
本明細書に列挙されている定義において、用語の一部でアリール基への言及がなされている場合は、置換アリール基も意図されている。
【0057】
用語「アラルキル」は、ベンジル又はフェネチルのような、直接アルキル基を介して結合するアリール基を示す。
【0058】
用語「アラルカノイル」は、アラルキル−C(O)− を示す。
【0059】
用語「アラルキルチオ」は、アラルキル−S− を示す。
【0060】
用語「アラルコキシ」は、直接アルコキシ基を介して結合するアリール基を示す。
【0061】
用語「アリールスルホニル」は、アリールS−(O)− を示す。
【0062】
用語「アリールスルフィニル」は、アリール−S(O)− を示す。
【0063】
用語「アリールチオ」は、アリール−S− を示す。
【0064】
用語「アロイル」は、アリール−C(O)− を示す。
【0065】
用語「アロイルオキシ」は、アリール−C(O)−O− を示す。
【0066】
用語「アロイルアミノ」は、アリール−C(O)−NH− を示す。
【0067】
用語「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−C(O)− を示す。
【0068】
用語「ヘテロシクリル」又は「ヘテロシクロ」は、完全飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環式基を示し、例えばこの環は4〜7員の単環式、7〜12員の2環式、又は10〜15員の3環式であって、少なくとも1つの炭素含有環に少なくとも1個のヘテロ原子を有している。ヘテロ原子を含有する複素環基のそれぞれの環は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1、2又は3個のヘテロ原子を有することができ、窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい。複素環基はヘテロ原子又は炭素原子で結合していてよい。
【0069】
典型的な単環式複素環基は、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フラニル(フリル)、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、ピリジニル(ピリジル)、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソラン及びテトラヒドロ−1,1,−ジオキソチエニル、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イルなどを包含する。
【0070】
典型的な2環式複素環基は、インドリル、ジヒドロイドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジニル、キヌクリジニル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、デカヒドロキノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(フロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,2−b]ピリジニル又はフロ[2,2−b]ピリジニル のような)、ジヒドロイソインドリル、1H−プリン−2,6−(3H,7H)−ジオン、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソインドル−2−イル、ジヒドロキナゾリニル(3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニルのような)、フタラジニルなどを包含する。
【0071】
典型的な3環式複素環基は、カルバゾリル、ジベンゾアゼピニル、ジチエノアゼピニル、ベンズインドリル、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、キサンテニル、カルボリニルなどを包含する。
【0072】
用語「ヘテロシクリル」は、以下のものよりなる群から選ばれる1、2又は3個の置換基で置換されている上記の複素環基を示す。
(a)置換されていてもよいアルキル、
(b)ヒドロキシ(又は保護されたヒドロキシ)、
(c)ハロ、
(d)オキソ、すなわち =O、
(e)置換されていてもよいアミノ、
(f)アルコキシ、
(g)シクロアルキル、
(h)カルボキシ、
(i)ヘテロシクロオキシ、
(j)置換されていない低級アルコキシカルボニルのような、アルコキシカルボニル、
(k)チオール、
(l)ニトロ、
(m)シアノ、
(n)スルファモイル、
(o)アルカノイルオキシ、
(p)アロイルオキシ、
(q)アリールチオ、
(r)アリールオキシ、
(s)アルキルチオ、
(t)ホルミル、
(u)カルバモイル、
(v)アラルキル、及び
(w)アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、又はハロで置換されていてもよいアリール。
【0073】
用語「ヘテロシクロオキシ」は、酸素架橋を介して結合する複素環基を意味する。
【0074】
用語「ヘテロアリール」は、芳香族複素環、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、スルファモイル、低級アルキル、低級アルコキシ、又は置換されていてもよいアミノで置換されていてもよい、例えば、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフリルなどのような、単環式又は2環式アリールを示す。
【0075】
用語「ヘテロシクロイル」は、ヘテロシクリル−C(O)− を示す。
【0076】
用語「ヘテロアリールスルホニル」は、ヘテロアリール−S(O)− を示す。
【0077】
用語「ヘテロアロイル」は、ヘテロアリール−C(O)− を示す。
【0078】
用語「ヘテロアロイルアミノ」は、ヘテロアリール−C(O)NH− を示す。
【0079】
用語「ヘテロアラルキル」は、アルキル基を介して結合するヘテロアリール基を示す。
【0080】
用語「ヘテロアラルカノイル」は、ヘテロアラルキル−C(O)− を示す。
【0081】
用語「ヘテロアラルカノイルアミノ」は、ヘテロアラルキル−C(O)NH− を示す。
【0082】
用語「アシル」は、アルカノイル、シクロアルカノイル、アルケノイル、アルキノイル、アロイル、ヘテロシクロイル、ヘテロアロイル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、などを示す。
【0083】
用語アシルは、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アラルキル、又はヘテロアラルキル基が、それぞれ、上記のように置換されている、上記のアシル基を包含する。
【0084】
用語「アシルアミノ」は、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、ヘテロアロイルアミノ、アラルカノイルアミノ、ヘテロアラルカノイルアミノなどを示す。
【0085】
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を示す。
【0086】
本発明化合物の「薬学的に許容される塩」は、無機酸、有機カルボン酸及び有機スルホン酸、例えば、それぞれ塩酸、マレイン酸及びメタンスルホン酸のような、酸と形成した塩、すなわち酸付加塩を示す。
【0087】
同様に、本発明化合物の薬学的に許容される塩は、アルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムのような、塩基と形成した塩、すなわちカチオン塩を、更にアンモニウム塩、例えばアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム及びトリス(ヒドロキシメチル)−メチル−アンモニウム塩、及び酸性基が構造の一部を構成しているアミノ酸との塩も示す。
【0088】
本明細書を通して、そして特許請求の範囲の中で、用語「治療」は、関連技術分野の当業者に周知の治療の異なった形態及び手段の全てを包含して、特に予防的な、治癒的な、進展を遅延する、そして緩和的な治療を包含する。
【0089】
本明細書で用いられるような用語「治療有効量」は、研究者又は医者が考えている組織、系又は動物(ヒトを含む)の望ましい生物学的又は医学的応答を引き起こすであろう薬剤又は治療薬の量を示す。
【0090】
用語「哺乳動物」又は「患者」は、本明細書で同義に用いられていて、これに限定されないが、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ブタ、ウシ、サル、ウサギ、マウス及び実験動物を包含する。好ましい哺乳動物はヒトである。
【0091】
用語「式(I)の少なくとも1つの化合物」は、式(I)の1〜3個の異なった化合物を医薬組成物に又はそれらについての治療方法で用いることができることを意味している。式(I)の1つの化合物を用いることが好ましい。
【0092】
上記のように、本発明は、式(I)のトリアゾロピリミジン誘導体、それを含有する医薬組成物、当該化合物の製造法、及び本発明化合物の治療有効量、又はその医薬組成物を投与することによって、これに限定されないが、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中のような中枢神経系の疾患;注意欠陥障害(ADD)及び注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害;錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア;及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常動作の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症;を包含するアデノシンA2A受容体が介在する疾患を治療及び常習行為を軽減する方法を提供する。特に、本発明の化合物はパーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【0093】
が5又は6員のヘテロアリールである、式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩が好ましい。
【0094】
が2−フリルである化合物又はそれらの薬学的に許容される塩がより好ましい。
【0095】
式(IA)を有する、A群と表される、式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩が最も好ましい。
【0096】
【化005】

【0097】
式中の、Rは、−(CR−Y−(CR−Z−Qである。
ここにおいて、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素又はC−Cアルキルである。
mは、1又は2の整数である。
nは1〜4の整数である。
Yは、単結合又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)である。
Zは、単結合、O、S、又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)である。
Qは、置換されていてもよい単環式アリールであるか、又は
Qは、
【0098】
【化006】

【0099】
よりなる群から選ばれる1価の基である。
ここにおいて、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいヘテロアラルキル又はアシルである。
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、互いに独立して、水素又は置換されていてもよいC−Cアルキルである。
Xは、N又はCH(そのときZは単結合)である。
【0100】
が −(CR−Y−(CR−Z−Qである、A群の化合物が好ましい。
ここにおいて、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素又はC−Cアルキルである。
mは、1又は2の整数である。
nは1〜4の整数である。
Yは、単結合である。
Zは、単結合である。
Qは、式
【0101】
【化007】

【0102】
の1価の基である。
ここにおいて、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又はアシルである。
10、R11、R12及びR13は、水素である。
Xは、Nである。
式(IB)を有するA群の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩が更に好ましい。
【0103】
【化008】

【0104】
ここにおいて、R、R、R及びRは水素である。
m及びnは1である。
は、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又はアシルである。
【0105】
が、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アリールである、式(IB)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩が好ましい。
【0106】
が、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アロイルである、式(IB)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩も好ましい。
【0107】
が、アシルで置換されていているC−Cアルキルである、B群と表される、式(IB)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩も好ましい。
【0108】
アシルが置換されていてもよい単環式アロイル又は置換されていてもよい単環式ヘテロアロイルである、B群中の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩が好ましい。
【0109】
アシルが1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アロイルである、B群中の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩が更に好ましい。
【0110】
式(IC)を有する、A群中の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩も好ましい。
【0111】
【化009】

【0112】
ここにおいて、R、R、R及びRは水素である。
mは2である。
nは2〜4の整数である。
Yは、NR(ここにおいて、Rは、水素又はC−Cアルキル)である。
Zは、NR(ここにおいて、Rは、水素又はC−Cアルキル)である。
Qは、置換されていてもよい単環式アリールである。
【0113】
、R、R及びRは水素であり、
mが1であり、
nが1〜4の整数であり、
Yが単結合であり、
ZがO、S又はNR(ここにおいて、Rは、水素又はC−Cアルキル)であり、
Qが、置換されていてもよい単環式アリールである
式(IC)を有する、A群中の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩も好ましい。
【0114】
Qが1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アリールである、式(IC)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩が好ましい。
【0115】
置換基の性質によって、本発明の化合物は1つ又はそれ以上の不斉中心を有していてもよい。得られるジアステレオマー、光学異性体、すなわちエナンチオマー、及び幾何異性体、並びにそれらの混合物は本発明に包含される。
【0116】
本発明の特定の具体例は;
7−(2−(4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)(2,4−ジフルオロフェニル)メタノン;
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン;
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−オン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルチオ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロペンチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロへキシルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロへプチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロオクチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,3−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−p−トリルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジメチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−イソプロピオフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−ブチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−t−ブチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−(メチルチオ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(3−(メチルチオ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(ベンゾ[d]イソチアゾル−3−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
メチル5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−7−(トリフルオロメチル)チエノ[3,2−b]ピリジン−3−カルボキシレート;
7−(2−(4−(1H−インドル−4−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−4−ニトロチオフェン−2−スルフォンアミド;
7−(2−(4−(ベンゾ[d][1,3]ジオキシオル−5−イルメチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−((3,5−ジメチル−1−フェニル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)メチル)1,3−ジメチルピリミジン−2,4−(1H,3H)−ジオン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−フルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5-アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(1−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロパン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブチニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルプロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルプロパン−1,3−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルブタン−1,4−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−フェニル−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ペンチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(E)−7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブテニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(Z)−7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブテニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(テトラヒドロフラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(ベンゾフラン−2−イル)−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(ピリジン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(5−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−イル)フェノール;及び
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−3−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
又はそれらの薬学的に許容される塩である。
【0117】
式(I)の化合物は、当該技術分野で公知の方法を用いて、又はそれらの改変を用いて、例えば反応式1〜4に概説したように、製造することができる。
【0118】
【化010】

【0119】
反応式1で例示したように、R及びRが上で定義したような意味を有する、式(I)の化合物は式(1)の2,6−ジアミノピリミジン−4(3H)−オンから出発して製造できる。
【0120】
式(1)の2,6−ジアミノピリミジン−4(3H)−オンを、公知の方法、例えば、Shih et al. Heterocycles 35 (2), 825-841, 1993;及びAkimoto et al. J. Med. Chem. 29, 1749-1753, 1986 に記載されているような方法、を用いて、最初に式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンに変換できる。方法Aと本明細書で表されている、反応式1で概説されているように、得られる式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンを次いで、式(3a)のアルキル化剤(ここでLg’は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示し、そしてAは−(CR−Y−(CR−OPg(ここで、R、R、R、R、Y、m及びnは上で定義された意味を有し、そしてPgは、トリアルキルシリル基、例えばt−ブチルジメチルシリル基のような、適切なヒドロキシル保護基である)を示す)で処理して、式(4)の化合物を(ここで、Aは上記のような意味を有している)得る。アルキル化工程を、水酸化ナトリウムのようの塩基及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)のような有機溶媒の存在下で実施することが好ましい。アルキル化を約0℃〜室温(RT)の範囲の温度で実施することが好ましい。
【0121】
式(3a)の化合物(ここで、Lg’及びAは上記の意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で公知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0122】
得られる式(4)の化合物(ここで、Aは上で定義したような意味を有する)を、次いで式(4a)のヒドラジド(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)と縮合することによって、式(5)の化合物(ここで、A及びRは上で定義したような意味を有する)に変換できる。反応を、N−メチルピロリジノン(NMP)又は低級アルコール、例えばn−ブタノール(n−BuOH)のような有機溶媒中、溶媒の沸点付近で実施することが好ましい。
【0123】
式(4a)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で公知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0124】
続いて、式(5)の化合物(ここで、A及びRは上で定義したような意味を有する)を、ヘキサメチルジシラジド(HMDS)のような塩基及びN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA)のようなシリル化剤の存在下、約120℃で、環化した後に、例えば低級アルコール、例えばメタノール(MeOH)又はエタノール(EtOH)のような有機溶媒中、約0℃〜室温の範囲の温度で、塩酸(HCl)水溶液のような酸で処理してヒドロキシル保護基を除去すると、式(6)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有し、そしてLは −(CR−Y−(CR−OH(ここで、R、R、R、R、Y、m及びnは上で定義された意味を有する)を示す)が得られる。
【0125】
得られる式(6)の化合物(ここで、L及びRは上で定義したような意味を有する)を、当該技術分野で周知の方法を用いて、式(7)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有し、そしてWは −(CR−Y−(CR−Lg(ここで、R、R、R、R、Y、m及びnは上で定義された意味を有し、Lgは塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示す)に変換できる。例えば、式(6)の化合物(ここで、L及びRは上で定義したような意味を有する)を、トリエチルアミン(TEA)又はピリジンのような塩基、又はこれらの塩基の混合物及びテトラヒドロフラン(THF)のような有機溶媒の存在下で、塩化メタンスルホニルで処理すると、式(7)の化合物(ここで、R、R、R、R、R、Y、m及びnは上で定義された意味を有し、Lgはメタンスルホネート基である)が得られる。反応を約0℃で実施することが好ましい。
【0126】
最後に、得られる式(7)の化合物(ここで、R及びWは上で定義したような意味を有する)を、TEA又はジイソプロピルエチルアミン(DIEA)のような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下、例えば約100℃の温度で、式(7a)の化合物(ここで、Q及びZは上で定義したような意味を有する)で処理すると、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義したような意味を有する)が得られる。
【0127】
式(7a)の化合物(ここで、Q及びZは上で定義したような意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で周知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0128】
反応式2で概説しているように、式(7)の化合物(ここで、R及びWは上で定義したような意味を有する)を、式(9)の共通な中間体(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を用いる2つの代替的ルートによっても得ることができる。
【0129】
【化011】

【0130】
従って、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)は、式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンを式(4a)のヒドラジド(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)と縮合して、式(8)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を得ることによって、製造できる。縮合を、NMP又は低級アルコール、例えばn−BuOHのような有機溶媒中、溶媒の沸点付近の温度で、実施することが好ましい。
【0131】
次いで、得られる式(8)化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を、HMDSのような塩基及びBSAのようなシリル化剤の存在下、約120℃で環化すると、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)が得られる。
【0132】
ルート1によると、式(7)の化合物(ここで、R及びWは上で定義したような意味を有する)は、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を、水素化ナトリウムのような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下で、式(3b)のアルキル化剤(ここで、R、R、R、R、Y、m及びnは上で定義されたような意味を有し、Lg及びLg’は同一の又は異なった、塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示す)で処理することによって得られる。アルキル化を約0℃〜室温(RT)の範囲の温度で実施することが好ましい。
【0133】
式(3b)の化合物(ここで、R、R、R、R、Y、m、n、Lg及びLg’は上で定義されたような意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で周知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0134】
ルート2によると、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を最初に、式(3a)のアルキル化剤(ここで、A及びLg’は上で定義したような意味を有する)で処理して、式(10)の化合物(ここで、R及びAは上で定義したような意味を有する)に変換する。アルキル化工程を水素化ナトリウムのような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下、約0℃〜室温(RT)の範囲の温度で実施することが好ましい。
【0135】
次いで、得られる式(10)の化合物(ここで、R及びAは上で定義したような意味を有する)を、当該技術分野で周知の条件下で保護基(Pg)を除去して、式(6)の化合物(ここで、R及びLは上で定義したような意味を有する)に変換できる。例えば、式(10)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有し、そしてPgはトリアルキルシリル基、例えばt−ブチルジメチルシリル基を示す)を、THFのような有機溶媒中で、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムのような、フッ素化剤で処理して、式(6)の化合物(ここで、R及びLは上で定義したような意味を有する)を得ることができる。脱シリル工程をRTで実施することが好ましい。
【0136】
最後に、得られる式(6)の化合物(ここで、R及びLは上で定義したような意味を有する)を、反応式1に上記のようにして、式(7)の化合物(ここで、R及びWは上で定義したような意味を有する)に変換することができる。
【0137】
あるいは、反応式3で概説され、そして方法Bと表されるように、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義したような意味を有する)は、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を、水素化ナトリウムのような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下で、式(3d)のアルキル化剤(ここで、R、R、R、R、Y、Z、Q、m及びnは上で定義された意味を有し、Lg’は塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示す)で処理することによって製造することができる。アルキル化を、0℃〜室温(RT)の範囲の温度で実施することが好ましい。
【0138】
【化012】

【0139】
式(3d)の化合物(ここで、R、R、R、R、Y、Z、Q、m、n、及びLgは上で定義された意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で公知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0140】
反応式3で概説され、そして方法Cと表されるように、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義したような意味を有する)は、式(9)の化合物(ここで、Rは上で定義したような意味を有する)を、式(3c)のアルキル化剤(ここで、R3、及びmは上で定義したような意味を有し、Lg’は塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示し、そしてPgは、トリアルキルシリル基、例えばt−ブチルジメチルシリル基のような適切なヒドロキシル保護基である)で処理して、式(11)の化合物(ここで、R、R、m及びPgは上で定義された意味を有する)を得ることによっても製造できる。アルキル化工程を、水素化ナトリウムのような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下で実施することが好ましい。アルキル化を約0℃〜RTの範囲の温度で実施することが好ましい。
【0141】
式(3c)の化合物(ここで、R、R、m、Lg’及びPgは上で定義されたような意味を有する)は公知であるか、或いはこれらが新規の場合は、これらを当該技術分野で公知の方法又はそれらの改変、或いは本明細書の実施例中に記載されているような方法を用いて製造することができる。
【0142】
得られる式(11)の化合物(ここで、R、R、R、m及びPgは上で定義された意味を有する)を次いで、当該技術分野で周知の条件下で保護基(Pg)を除去することによって、式(12)の化合物(ここで、R、R、R及びmは上で定義されたような意味を有する)に変換することができる。例えば、式(11)の化合物(ここで、R、R、R及びmは上で定義されたような意味を有し、そしてPgはトリアルキルシリル基、例えばt−ブチルジメチルシリル基を示す)を、THFのような有機溶媒中で、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムのような、フッ素化剤で処理して、式(12)の化合物(ここで、R、R、R及びmは上で定義されたような意味を有する)を得ることができる。脱シリル化工程をRTで実施することが好ましい。
【0143】
次いで、得られる式(12)の化合物(ここで、R、R、R及びmは上で定義された意味を有する)を、上記反応式1に記載のようにして、式(13)の化合物(ここで、R、R、R及びmは上で定義されたような意味を有し、そしてLgは塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート又はトシレートのような脱離基を示す)に変換することができる。
【0144】
最後に、得られる式(13)の化合物(ここで、R、R、R、m及びLgは上で定義されたような意味を有する)を、炭酸カリウム(KCO)、炭酸セシウム(CSCO)、TEA、DIEA又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7−エン(DBU)のような塩基、及びDMF、アセトン又はアセトニトリルのような有機溶媒の存在下で、式(13a)の化合物(ここで、R、R、Q、Z及びmは上で定義されたような意味を有し、Yは単結合以外である)と反応することによって、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義されたような意味を有する)に変換することができる。反応をKCO及びアセトンを用い、約50℃の温度で実施することが好ましい。
【0145】
【化013】

【0146】
あるいは、反応式4で概説され、そして方法Dと表されるように、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義したような意味を有する)は、式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンを、当該技術分野で周知の又は本明細書の実施例中に記載されているような条件下で、式(3e)のアルキル化剤(ここで、R、R、m、Lg及びLg’は上で定義されたような意味を有する)で処理して式(14)の化合物(ここで、R、R、m及びLgは上で定義されたような意味を有する)を得ることによっても製造することができる。例えば、式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンを、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液のような塩基及び臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム又は塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムのような触媒の存在下で、式(3e)のアルキル化剤(ここで、R、R及びmは上で定義されたような意味を有し、そしてLg及びLg’はハロゲン化物、好ましくは臭化物を示す)で処理して、式(14)の化合物(ここで、R、R及びmは上で定義された意味を有し、そしてLgはハロゲン化物、好ましくは臭化物を示す)を得ることができる。
【0147】
得られる式(14)の化合物(ここで、R、R、m及びLgは上で定義されたような意味を有する)を次いで、KCO、CsCO、TEA、DIEA又はDBUのような塩基及びDMF、アセトン又はアセトニトリルのような有機溶媒の存在下で、式(13a)の化合物(ここで、R、R、Q、Z及びmは上で定義されたような意味を有し、Yは単結合以外である)とカップリングして、式(16)の化合物(ここで、Rは上で定義された意味を有する)を得ることができる。反応を、KCO及びアセトンを用いて、約50℃の温度で実施することが好ましい。
【0148】
あるいは、式(16)の化合物(ここで、Rは上で定義されたような意味を有する)を、本明細書中で方法Eと表すように、式(3)の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンを、水酸化ナトリウムのような塩基、及びDMFのような有機溶媒の存在下で、式(3b)のアルキル化剤(ここで、R、R、R、R、Y、m、n、Lg及びLg’は上で定義されたような意味を有する)で処理して式(15)の化合物(ここで、Wは上で定義されたような意味を有する)にすることによって、得ることができる。アルキル化を約0℃〜室温(RT)の範囲の温度で実施することが好ましい。
【0149】
得られる式(15)の化合物(ここで、Wは上で定義されたような意味を有する)を次いで、炭酸カリウム(KCO)、炭酸セシウム(CsCO)、TEA、DIEA又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7−エン(DBU)のような塩基、及びDMF、アセトン又はアセトニトリルのような有機溶媒の存在下で、式(7a)の化合物(ここで、Q及びZは上で定義されたような意味を有する)とカップリングすると、式(16)の化合物(ここで、Rは上で定義されたような意味を有する)が得られる。反応を、KCO及びアセトンを用いて、約50℃の温度で実施することが好ましい。
【0150】
次いで、式(16)の化合物(ここで、Rは上で定義されたような意味を有する)を、式(4a)のヒドラジド(ここで、Rは上で定義されたような意味を有する)と縮合すると、式(17)の化合物(ここで、R及びRは上で定義されたような意味を有する)が得られる。縮合を、MNP又は低級アルコール、例えばn−BuOHのような有機溶媒中、溶媒の沸点付近の温度で実施することが好ましい。
【0151】
最後に、式(17)の化合物(ここで、R及びRは上で定義されたような意味を有する)を、HMDSのような塩基及びBSAのようなシリル化剤の存在下、約120℃の温度で、環化して、式(I)の化合物(ここで、R及びRは上で定義されたような意味を有する)を得ることができる。
【0152】
上記の工程は、不活性な雰囲気下、好ましくは窒素又はアルゴン雰囲気下で実施できる。
【0153】
本明細書に記載されている方法で本発明の化合物に変換される出発化合物及び中間体において、アミノ、チオール、カルボキシル及びヒドロキシル基のような、存在する官能基は、有機製造化学において一般的である通常の保護基で保護されていてよい。保護されているアミノ、チオール、カルボキシル及びヒドロキシル基は穏和な条件下で、分子構成が破壊されず、或いは別の好ましくない副反応が起こらずに、遊離のアミノチオール、カルボキシル及びヒドロキシル基に変換できる。
【0154】
保護基を導入する目的は、求められる化学変換を実施するために用いられる条件下で、反応成分との望ましくない反応から官能基を保護することである。特定の反応のための保護基の必要性及び選択は、当業者に公知であり、保護すべき官能基(ヒドロキシル基、アミノ基など)の特質、置換基がその一部である分子の構造及び安定性、及び反応条件によって決まる。
【0155】
これらの条件に合致している周知の保護基及びそれらの導入及び除去は、例えば、McOmie, "Protective Groups in Organic Chemistry", Plenum Press, London, NY (1973);及び Greene and Wuts, "Protective Group in Onganic Synthesis", John Wiley and Sons, Inc., NY (1999) に記載されている。
【0156】
前記の反応は標準的な方法に従って、希釈剤、好ましくは試薬に不活性でその溶媒のようなもの、触媒、縮合剤又は別の薬剤、及び/又は不活性雰囲気の存在下又は非存在下で、低温、RT又は高温で、好ましくは用いられる溶媒の沸点又はその付近で、そして大気圧又は超大気圧で、実施される。好ましい溶媒、触媒及び反応条件は、添付の実施例において説明されている。
【0157】
本発明は更に、本発明方法の何れの改良法も包含していて、そこでは、何れかの工程で得られる中間産物が出発物資として用いられて残りの工程が実施され、又は出発物質が反応条件下in situで形成され、或いは反応成分がその塩形態で用いられる。
【0158】
本発明の化合物及び中間体はそれ自体が一般的に知られている方法に従って、互いに変換することもできる。
【0159】
本発明は、新規な出発物質、中間体及びそれらの製造方法にも関する。
【0160】
出発物質及び方法の選択によって、新規な化合物は、可能な異性体の1形態又はそれらの混合物であってよく、例えば、実質的に純粋な立体(シス又はトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体、ラセミ体又はそれらの混合物であってもよい。上記の可能な異性体又はそれらの混合物は本発明の範囲内である。
【0161】
得られる異性体の混合物は何れも、その構成成分の物理化学的な差異に基づいて、純粋な立体又は光学異性体、ジアステレオマーに、例えば分別結晶及び/又はクロマトグラフィー、例えばキラルな吸着剤を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、分離することができる。
【0162】
最終的に、本発明の化合物は遊離形態又はそれらの塩形態、好ましくはそれらの薬学的に許容される塩形態の何れかで得られる。
【0163】
特に、塩基性の基を含有する本発明の化合物は、酸付加塩、特に薬学的に許容される酸付加塩に変換できる。これらは、例えば、鉱酸、例えば硫酸、リン酸又はハロゲン化水素酸のような無機酸と、又は、例えば非置換又はハロゲンで置換されている、C−Cアルカンカルボン酸、例えば酢酸のような;飽和又は不飽和のジカルボン酸、例えばシュウ酸、コハク酸、マレイン酸又はフマル酸のような;ヒドロキシカルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸又はクエン酸のような;アミノ酸、例えばアスパラギン酸又はグルタミン酸のような、有機カルボン酸と、又はC−Cアルキルスルホン酸、例えばメタンスルホン酸若しくは非置換又は置換されている(例えばハロゲンで)アリールスルホン酸のような、有機スルホン酸と形成される。ハロゲン化水素酸、マレイン酸及びメタンスルホン酸と形成された塩が好ましい。塩は通常の方法を用いて、有利には低級アルコールのような、エーテル又はアルコール含有溶媒の存在下で、形成することができる。後者の溶液から、エーテル、例えばジエチルエーテル又は石油エーテルで、塩を沈殿させることができる。得られる塩は、適当な塩基、例えば水酸化ナトリウムで処理して、遊離化合物に変換できる。これらの又は別の塩を得られた化合物の精製に用いることもできる。
【0164】
遊離化合物とそれらの塩の形態にある化合物との緊密な関係を考慮して、そのようなことが状況において可能若しくは適切であるならば、ある化合物を参照するときはいつでも、対応する塩も意図されている。
【0165】
それらの塩を含む、化合物はそれらの水和物の形態で得ることも、又はそれらの結晶化に用いた別の溶媒和物を含むこともできる。
【0166】
更に、式(I)の化合物は、適切な放射性標識の何れかで標識化して得ることができる。適切な放射性標識の例は、トリチウム(H)及び炭素放射性同位体、例えば14Cを包含するが、薬物動体学的研究において通常用いられている適切な非毒性放射性標識の何れかをもちいることができる。有機化合物上に放射性標識を取り込む方法は、当業者によく知られている。
【0167】
H及び14Cで標識されている化合物が、対応する非標識化形態に比べて、アデノシンA、A2A、A2B、及びA受容体サブタイプに対して結合親和性を有していることが当該技術分野で確立されているので、式(I)の標識化化合物を、アデノシン受容体、特にアデノシンA2A受容体に関連する生物活性を検討するための放射性リガンドとして用いることができる。
【0168】
上記のように、本発明の化合物はアデノシンA2A受容体拮抗薬である。従って、本発明は哺乳動物におけるアデノシンA2A受容体活性の調節の方法を提供し、その方法は調節を必要とする哺乳動物に式(I)の化合物の治療有効量を投与することを含んでいる。
【0169】
更に、式(I)の化合物は、アデノシンA2A受容体が介在する疾患の治療のために用いることができる。従って、そのような化合物を、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中;注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害;錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア;及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常運動の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症の治療;及び中毒性挙動の軽減のために、それを必要とする哺乳動物に本発明化合物の治療有効量を投与することによって、治療的に用いることができる。特に、本発明の化合物を、パーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【0170】
更なる態様では、本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量、及び1つ又はそれ以上の医薬品の同時投与、例えば併用又は連続投与を含む上で定義するような方法を提供する。当該医薬品は、パーキンソン病の治療に有用な薬剤、例えばL−DOPA;キンピロール(quinpirol)、ロピニロール(ropinirole)、プラミペキソール(pramipexole)、ペルゴリド(pergolide)及びブロモクリプチン(bromocriptine)のような、ドーパミン作動薬、特にドーパミンD作動薬、例えばアポモルフィン;デプレニル(deprenyl)及びセレギリン(selegiline)のような、モノアミン酸化酵素B(MAO−B)の阻害剤;カルビドパ(carbidopa)及びベンセラジド(benserazide)のような、DOPAデカルボキシラーゼ阻害薬(DCI);又はトルカポン(tolcapone)及びエンタカポン(entacapone)のような、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬;である。
【0171】
本発明は、下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)を治療する方法も提供し、その方法は、少なくとも1つの式(I)の化合物を、レボドパ(levodopa)/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジド、ドーパミン作動薬、ベンゾジアゼピン、オピオイド、抗けいれん薬又は鉄のような、RLS又はPLMSの治療に有用な1つ又はそれ以上の治療薬剤と共に、それを必要とする患者に併用投与することを含んでいる。
【0172】
本明細書で用いられているような用語「1つ又はそれ以上」は、1〜3つの異なった物質/治療薬、好ましくは1つの薬剤、を本発明の方法により用いるこを意味している。1つの薬剤を式(I)の1つの化合物と組み合わせて用いることが好ましい。
【0173】
コード番号、一般名又は商標名で同定されている治療薬の構造は、標準的な要約書「The Merck Index」の現行版から又はデータベース、例えば、Patents International (例えば、IMS World Publications)から得ることができる。
【0174】
本発明は更に、本発明の化合物の治療有効量を、単独で又は1つ以上の薬学的に許容される担体と組み合わせて含有している医薬組成物を提供する。
【0175】
本発明による医薬組成物は、アデノシンA2A受容体が介在する疾患を治療するために、経口又は経直腸のような、経腸、経皮及び非経口でヒトを含む、哺乳動物に投与するのに適しているものである。このような疾患は、これに限定されないが、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中;注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア;及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常運動の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症;及び常習行為の軽減を包含している。特に、本発明の化合物を、パーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【0176】
従って、本発明の化合物は、その治療有効量を、経腸又は非経口適用に適している賦形剤又は担体と併用又は混合して含有している医薬組成物の製造に用いることができる。活性成分を、a)希釈剤、例えば、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリシン;b)滑沢剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム又はカルシウム塩、及び/又はポリエチレングリコール;錠剤にはc)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプン糊、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン;所望によりf)崩壊剤、例えば、デンプン類、寒天、アルギン酸又はそのナトリウム塩、又は発泡剤混合物;及び/又はe)吸収剤、着色剤、着香剤及び甘味剤;と共に含有している錠剤及びゼラチンカプセルが好ましい。
【0177】
注射用組成物は水性等張溶液又は懸濁液が好ましく、そして坐薬は脂肪乳剤又は懸濁液から有利に製造される。
【0178】
当該組成物は滅菌され、そして/又は、保存、安定化、湿潤、又は乳化剤、溶解補助剤、浸透圧を調節するための塩及び/又は緩衝剤のようなアジュバントを含有していてもよい。更に、これらは別の治療に有効な物質を含有していてもよい。当該組成物はそれぞれ、通常の撹拌、顆粒化又は被膜方法に従って製造される。
【0179】
経皮適用に適した製剤は、本発明の化合物の治療有効量を担体と共に含有している。有利な担体は、宿主の皮膚の通過を補助するための、吸収可能な薬学的に許容される溶媒を包含する。特徴的に、経皮デバイスは、裏打ち部分、担体を含んでいてもよい化合物を含有している貯蔵部、選択的に、長期にわたり、制御された所定の速度で宿主の皮膚に化合物を送達する速度制御バリア、及びデバイスを皮膚に固定する手段を含んでいる包帯の形態である。
【0180】
本発明の化合物は、インヒラー、吸入器、噴霧器若しくは加圧パック、又はエアゾールスプレーを送達するその他の手段から吸入によって投与することができる。加圧パックは、二酸化炭素又はその他の適当なガスのような適当な高圧ガスを用いることができる。加圧エアゾールの場合には、定量を送達する値を提供することによって、投与単位を決定できる。インヒラー、吸入器、及び噴霧器は、Remington's Pharmaceutical Sciences 18th edition (1990) Mack Publishing Co., Easton, Pa. のような医薬品参考書に十分に記載されている。
【0181】
治療に用いるために必要な本発明の化合物の量は、選ばれた特定の塩によるばかりでなく、投与の経路、治療する疾患の特性及び患者の年齢及び症状によっても変わるだろう。そして最終的に投与を行う医師又は臨床医の判断によって決まるだろう。一般に、適切な用量は、約0.01mg/kg/day〜約1000mg/kg/dayの範囲、好ましくは0.1mg/kg/day〜約100mg/kg/dayの範囲、そしてより好ましくは1mg/kg/day〜30mg/kg/dayの範囲であろう。一般に、治療を化合物の最適な用量より低い用量で開始する。その後、そのような状況下で最適な効果に到達するまで少量ずつ増やして用量を増加させる。
【0182】
約50kgの哺乳動物に対する単位用量は、約5mg〜500mg、有利には約50mg〜1500mgの有効成分を含有できる。式(I)の化合物の治療有効用量は、温血動物(哺乳動物)の種、体重、年齢及び個々の状態によって、投与形態によって、そして含まれている化合物によって決まる。
【0183】
望ましい用量は、都合よく単回用量又は、適切な間隔で、例えば1日当たり、2回、3回、4回又はそれ以上のサブ用量として、投与される分割用量にすることができる。本明細書の上記に列挙されている範囲より上又は下の用量は、本発明の範囲内であって、所望及び必要に応じて、個々の患者に投与することができる。
【0184】
L−DOPA、ドーパミン作動薬、特にドーパミンD作動薬、例えばアポモルフィン;MAO−B阻害薬;DCI阻害薬;及びCOMT阻害薬の用量及び投与計画は、患者の年齢、性別及び状態及び疾患の重症度を考慮に入れて、承認されている用量及び投与計画、例えば添付文書を考慮した担当医によって決定されるだろう。式(I)の化合物及びその他の治療薬とが組み合わされて投与されるときには、その成分のより低い用量が、単独治療として投与される成分の用量に比べて、有効であることが予想される。
【0185】
従って、本発明は、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中;注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア、及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常運動の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症を含む、アデノシンA2A受容体が介在する疾患の治療;及び常習行為の軽減のための、上記のような医薬組成物を提供する。特に、本発明の化合物は、パーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【0186】
医薬組成物は、上で定義したような本発明の化合物の治療有効量を、単独又はその他の治療薬、例えばそれぞれが当該技術分野において報告されているような有効治療用量で、との組み合わせの何れかで、含有することができる。このような治療薬は、パーキンソン病の治療において有用な薬剤、例えば、ドーパミン、ドーパミン作動薬、特にドーパミンD作動薬、例えばアポモルフィン;モノアミン酸化酵素B(MAO−B)の阻害薬;DOPAデカルボキシラーゼ阻害薬(DCI);又はカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬;及びレボドパ/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジド、ドーパミン作動薬、ベンゾジアゼピン、オピオイド、抗けいれん薬又は鉄のような、RLS又はPLMSの治療に有用な薬剤である、医薬品を含有する。
【0187】
上記のように、本発明の化合物は同一の若しくは異なる投与ルートで別々に又は同一の医薬製剤中で一緒に、その他の有効成分と同時に、その前に又は後にのいずれかで投与することができる。
【0188】
従って、本発明は、本発明の化合物の治療有効量を、好ましくは、パーキンソン病の治療において有用である薬剤、例えば、ドーパミン、ドーパミン作動薬、特にドーパミンD作動薬、例えばアポモルフィン;モノアミン酸化酵素B(MAO−B)の阻害薬;DOPAデカルボキシラーゼ阻害薬(DCI);又はカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬;及びレボドパ/カルビドパ、レボドパ/ベンセラジド、ドーパミン作動薬、ベンゾジアゼピン、オピオイド、抗けいれん薬又は鉄のような、RLS又はPLMSの治療に有用な薬剤である医薬品から選ばれる別の治療薬の治療有効量と組み合わせて含有している、医薬組成物を提供する。
【0189】
本発明は、別々に併用投与できる化合物の組合わせによる治療に関連する態様を有しているので、本発明はキット形態にある、異なった医薬組成物の組合わせにも関する。このキットは、2つ又はそれ以上の異なった医薬組成物、例えば:(1)式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、+ 薬学的に許容される担体又は希釈剤を含有している組成物;及び(2)パーキンソン病の治療に有用な薬剤、又はRLS又はPLMSの治療において有用である薬剤である医薬品 + 薬学的に許容される担体又は希釈剤を含有している組成物:を含んでいる。(1)及び(2)の量は、別々に併用投与すると、有益な治療効果(複数を含む)が達成されるような量である。キットは、その各区画が(1)又は(2)を含有している複数の剤形(例えば錠剤)を収容している、分かれたボトル又は分かれたフォイルパケットのような、別々の組成物を収容するための容器を含んでいる。もしくは、有効成分含有剤形を分離するのではなく、キットはそれぞれが別の剤形を順番に含有している全用量を収容している別々の区画を含んでいる。このタイプのキットの例は、それぞれの個別のブリスターが2つ(又はそれ以上)の錠剤、すなわち、1つ(又はそれ以上)の錠剤が医薬組成物(1)、そして二番目(又はそれ以上)の錠剤が医薬組成物(2)を収容している、ブリスターパックである。通常、キットは別々の成分の投与についての説明書を含有している。別々の成分を異なった剤形(例えば、経口及び非経口)で投与することが好ましいときに、異なった投与間隔で投与される場合に、或いは組合わせの個々の成分の滴定を処方医師が行うのが好ましい場合に、このキット形態は特に有利である。従って、本発明のこの場合にキットは:
(1)第1剤形中に、式(I)の化合物の治療有効量、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含有している組成物;
(2)第2剤形中に、パーキンソン病の治療において有用な薬剤、又はRLS又はPLMSの治療において有用な薬剤である医薬品を、投与によって有益な効果が達成されるような量で、並びに薬学的に許容される担体又は希釈剤を含有している組成物;及び
(3)当該第1及び第2剤形を収容する容器:
を含むことができる。
【0190】
本発明は更に、薬剤として使用するための上記のような医薬組成物に関する。
【0191】
従って、本発明は更に、上記のような医薬組成物又は組合わせの、うつ病、認識機能疾患、及びパーキンソン病のような神経変性疾患のような中枢神経系の疾患、アルツハイマー病におけるような老年性認知症、精神病及び卒中;注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のような注意関連障害、錐体外路症候群、例えば、緊張異常、静座不能、疑似パーキンソン病及び遅発性ジスキネジア、及び下肢静止不能症候群(RLS)及び睡眠時周期的脚運動(PLMS)のような異常運動の疾患;肝硬変、及び線維症及び脂肪肝;強皮症のような疾患における皮膚線維症を包含するアデノシンA2A受容体が介在する疾患を治療;並びに常習行為を軽減する薬剤の製造のための使用に関する。特に、本発明の化合物は、パーキンソン病のような神経変性疾患による運動機能障害を改善するために用いることができる。
【0192】
従って、本発明は、薬剤として使用するための式(I)の化合物、アデノシンA2A受容体が介在する疾患を治療するための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用、及び式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、薬学的に許容される希釈剤又は担体を一緒に含有している、アデノシンA2A受容体が介在する疾患において使用するための医薬組成物にも関する。
【0193】
最後に、本発明は、式(I)の化合物及びパーキンソン病の治療において有用な薬剤、又はRLS或いはPLMSの治療において有用な薬剤である医薬品の組合わせの治療有効量を投与することを含む、方法又は使用を提供する。
【0194】
究極的には、本発明は本明細書に記載のような医薬組成物の形態にある式(I)の化合物を投与することを含む、方法又は使用を提供する。
【0195】
上記の特性は哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル又は単離された臓器、組織及びそれらの調製物を有利に用いるインビトロ及びインビボ試験で実証できる。当該化合物は、溶液、例えば好ましくは水溶液の形態でインビトロに、そして経腸的に、非経口的に、有利には経静脈的に、例えば懸濁液として、又は水溶液中の何れかでインビボで適用することができる。インビトロでの用量は約10−2モル〜10−9モル濃度の範囲でよい。インビボでの治療有効量は、投与の経路によって、約0.01mg/kg〜1000mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg〜100mg/kg、より好ましくは約1mg/kg〜30mg/kgに及んでもよい。
【0196】
本発明による化合物の活性は、当該技術分野においてよく記載されている、例えば本明細書の以下に記載されているような、方法を用いて評価することができる。
【0197】
CHO膜の調製
Klotz et al. (Naunyn-Schmied. Arch Pharm. 1998, 357:1-9) に既に記載されている方法に従って、ヒトのアデノシン受容体をCHO細胞にトランスフェクトした。すなわち、10%のウシ胎仔血清、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、L−グルタミン(2mM)及びジェネティシン(G418、0.2mg/ml)を含有している、ダルベッコ変法イーグル培地中で栄養混合物F12(DMEM/F12)を用いて、ヌクレオシド無しで、5%のCO/95%空気中、37℃で細胞を粘着生育して保持する。膜調製のために、培養培地を除去し、細胞をリン酸緩衝食塩水で洗浄して、T75フラスコから氷冷高張性緩衝液(5mM Tris HCl、1mM EDTA、pH7.4)中へ擦り取る。細胞懸濁液をポリトロンで均質化して、ホモジネートを1000×gで10分間回転し、次いで上澄液を100,000×gで30分間遠心分離する。膜ペレットを、Aアデノシン受容体については50mMのTris HCl緩衝液(pH7.4)に、A2Aアデノシン受容体については50mMのTris HCl、10mMのMgCl(pH7.4)に、A2B及びAアデノシン受容体については50mMのTris HCl、10mMのMgCl、1mMのEDTA(pH7.4)に懸濁する。
【0198】
ヒトクローン化A、A、A2B及びAアデノシン受容体結合試験
新たに合成された化合物全てを、それらのヒトA、A2A、A2B及びAアデノシン受容体に対する親和性を評価するために試験した。[H]DPCPXのヒト組み換えAアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞への置き換え実験を、希釈した膜(50μgのタンパク質/試験)及び少なくとも6〜8の異なった濃度の試験拮抗薬を培養して、25℃で120分間実施する(Varani et al., Mol. Pharmacol., 2000, 57:968-975)。10μMのCHAの存在下で非特異的結合を測定する。これは常に総結合の≦10%である。
H]ZM241385のヒト組み換えA2Aアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞への結合実験を、膜(50μgのタンパク質/試験)の懸濁液及び少なくとも6〜8の異なった濃度の検討拮抗薬を用い、4℃で60分間の培養時間で実施する。1μMのZM241385の存在下で非特異的結合を測定する。これは総結合の約20%である。
H]MRE−2029F20のヒト組み換えA2Bアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞への競合結合実験を、希釈した膜(50μgのタンパク質/試験)及び少なくとも6〜8の異なった濃度の被試験化合物を4℃で120分間培養して実施する。1μMのMRE−3029F20の存在下での結合として、非特異的結合を明らかにする。これは総結合の約25%である。
H]MRE−3008F20のヒト組み換えAアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞への競合結合実験を、希釈した膜(50μgのタンパク質/試験)及び少なくとも6〜8の異なった濃度の被試験リガンドを4℃で120分間培養して実施する。1μMのMRE−3008F20の存在下での結合として、非特異的結合を明らかにする。これは総結合の約25%である。
結合して放射活性の無い細胞を、試験混合物を、マイクロ−メイト196細胞採取器(Micro-Mate 196 cell harvester, Packard Instrument Co.)を用いて、ワットマンGF/Bガラスファイバーフィルター(Whatman GF/B glass fiber filter)でろ過して分離する。フィルターに結合した放射活性をミクロシント20(Micro-Scint 20)を用いトップカウント(Top Count; 効率57%)上でカウントする。
【0199】
ヒトA2Aアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞中のサイクリックAMP濃度の測定
ヒトA2Aアデノシン受容体でトランスフェクトしたCHO細胞を、リン酸緩衝化食塩水、及び希釈したトリプシンで洗浄して、200gで10分間遠心分離する。CHO細胞を含有しているペレット(1×10細胞/試験)を0.5mLの培養混合物(150mMのNaCl、2.7mMのKCl、0.37mMのNaHPO、1mMのMgSO、1mMのCaCl、5mMのHepes、10mMのMgCl、5mMのブドウ糖;pH7.4)に37℃で懸濁する。次いで、2.0IU/mLのアデノシンデアミナーゼ及びホスホジエステラーゼ阻害剤として0.5mMの4−(3−ブトキシ−4−メトキシベンジル)−2−イミダゾリジノン(Ro 20−1724)を添加して撹拌浴中、37℃で10分間、前培養する。非験拮抗薬の能力を、NECA(100mM)が導入するサイクリックAMP濃度の刺激の拮抗作用によって測定する。冷たい6%のトリクロロ酢酸(TCA)を添加して反応を終結する。TCA懸濁液を4℃で10分間2000gで遠心分離して、上澄液を水飽和ジエチルエーテルで4回抽出する。最終水溶液を競合的タンパク質結合試験によりサイクリックAMP濃度について試験する。サイクリックAMPの標準試料(0〜10ピコモル)を、培養緩衝液(0.1Mのトリス塩基、8.0mMのアミノフィリン、6.0mMの2−メルカプトエタノール(pH7.4))及び[H]サイクリックAMPを総容量0.5mL含有している各試験管に添加する。先に肉牛副腎から調製した結合タンパク質を、先に4℃で150分間培養した試料に添加して、活性炭を加えた後10分間、2000gで遠心分離する。透明な上澄液を、4mLのアトムライト液体シンチレーター(Atomlight liquid scintilator)でカウントして、Tri Carb Packard 2500 TR シンチレーションカウンター中で測定する。
【0200】
データ解析
タンパク質の濃度は、ウシアルブミンを標準として用いて、バイオラード法(Bio-Rad method; Bradford, Anal Biochem. 1976, 72:248-154)に従って測定する。阻害結合定数、K値は、Cheng & Prusoff の方程式(Biochem. Pharmacol. 1973, 22:3099-3108)に従って、IC50の値から計算する:
=IC50/(1+[C]/K
ここにおいて、[C]は放射性リガンドの濃度であり、そしてKはその解離定数である。阻害実験のコンピュータ解析には、加重非線形最小2乗曲線適合プログラムLIGAND(Munson et al., Anal. Biochem. 1980, 107:220-239)を使用する。データは括弧内に95%信頼性を有する幾何平均として表す。
【0201】
2A受容体に対する選択性は、別の受容体に対するKを、A2A受容体に対するKで割ることによって算定できる。本発明の好ましい化合物は約100〜10,000の範囲の選択性を有している。
【0202】
ラットにおけるハロペリドールが誘発するカタレプシー(強直症)
体重175〜200gの雄性スプラーグドーリーラット(Sprague-Dawley rats;Charles River, Calco, Italy)を用いる。動物を鉛直格子試験について試験する90分前に、ドーパミン受容体拮抗薬であるハロペリドールの皮下投与(1mg/kg、sc)によって、カタレプシーの状態を誘発する。この実験のために、ベンチデーブルによって約70度の角度で置いてある25×43のプレキシガラスゲージの金網カバーの上にラットを載せる。ラットを格子の上に全ての肢を外転させ広げさせて載せる(「カエルの姿勢」)。このような不自然な姿勢を用いることはカタレプシーについてのこの試験の特異性のために必須である。肢の配置から、最初の片方の肢の完全な移動(下降潜在)までの時間を最大120秒間測定する。
【0203】
評価段階にある選択的A2Aアデノシン拮抗薬を動物を採点する1及び4時間前に、0.03〜3mg/kgの用量範囲で経口投与する。
【0204】
ラットにおける内側前脳束の6−OHDAによる損傷
プロトコールA:
体重275〜300gの成熟雄性スプラーグドーリーラット(Charles River, Calco, Como, Italy)を全ての実験で用いる。ラットを1ケージ当たり4匹を1群にして格納し、制御された温度下及び12時間の明/暗サイクル下で、自由に餌及び水を摂取させる。手術の前日に、ラットを、一晩、水は不断に与えて、絶食させる。
【0205】
内側前脳束の6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)による片側性損傷を、Ungerstedt et al. (Brain Research, 24, 485-493, 1970; European Joumal of Pharmacology, 5, 107-110, 1968)に記載の方法に従い、少し改変して、実施する。すなわち、動物を抱水クロラール(400mg/kg、ip)で麻酔して、ノルアドレナリン末端による毒素の吸収を阻害するために6−OHDA注射の30分前にデシプラミン(desipramine)(10mpk、ip)で処置する。次いで、動物を定位フレーム上に載せる。頭蓋骨を覆う皮膚を反射して、Pellegrino et al. (A Stereotaxic Atlas of the Rat Brain, 1979, New York: Plenum Press) のアトラスに従って、定位座標[十字縫合から−2.2後方(AP)、十字縫合から+1.5外側(ML)、硬膜から7.8腹側(DV)]を取る。次いで、損傷部位上の頭蓋骨に穿頭孔を設けて、ハミルトン注射器に取り付けた針を左の内側前脳束(MFB)内に下ろす。8μgの6−OHDA−HClを、抗酸化剤として0.05%のアスコルビン酸を含有する4μLの食塩水に溶解して、輸液ポンプをを用いて1μL/1分の一定流速で注入する。更に5分後、針を抜き、手術傷を閉じて、動物を2週間放置して回復させる。
【0206】
損傷の2週間後、ラットにL−DOPA(50mg/kg、ip)及びベンセラジド(Benserazide)(25mg/kg、ip)を投与して、自動ロータメータにより2時間の試験時間内で定量した完全対側回転数(プライミング試験)に基づいて選択した。少なくとも200完全回転/2時間を示さない何れのラットもこの検討に包含しない。
【0207】
選択したラットに、プライミング試験(最大ドーパミン受容体過敏性)の3日後に試験薬剤を投与する。新規なA2A受容体拮抗薬を、L−DOPA(4mpk、ip)及びベンセラジド(4mpk、ip)の閾値下用量の注射前の異なった時点(すなわち、1、6及び12時間)に1〜30mg/kgの範囲の用量レベルで経口投与して、旋回運動を評価する。
【0208】
プロトコールB:
体重255±15gの成熟雄性スプラーグドーリーラット(Harlan UK ltd., Bicester, Oxon, UK)を全ての実験で用いる。ラットを1ケージ当たり5匹を1群にして格納し、そして制御された温度下及び12時間の明/暗サイクル下で、RM1(E)SQC(Special Diets Services, Witham, UK)の広範齧歯動物用食餌を不断に与え、水を自由に飲ませる。
【0209】
試験化合物の既知量を、賦形剤、すなわちプロピレングリコール/ポリエチレングリコール(PEG400)/グルコース(D5W)−15/15/70v%、の最終容量の約10%と最初に乳鉢及び乳棒で湿式研削して投与用に製剤化する。適当に湿潤したら、残りの賦形剤の約30%を加え、最大10分間撹拌してから、約5分間超音波で処理する。この工程を2回繰り返して、残りの賦形剤を用いて0.6、2及び6mg/mLの均一な懸濁液を作る。補正因子は利用しない。全ての試験物質製剤は透明から淡褐色の懸濁液であり、室温で保存して投与するまで光から保護する。試験化合物の投与容量は、それぞれが3、10、及び30mg/kgの用量をもたらす、5mL/kgである。
【0210】
アポモルフィン塩酸(HCl)半水和物(Sigma, UK)の既知量を、0.9%w/vの塩化ナトリウム(Baxter Healthcare Ltd., UK)に溶解して投与用に製剤化して、0.02mg/mLの透明な無色の溶液を作成する。水含量に対するアポモルフィンHClの用量を補正できるように、1.03の補正因子を利用する。全ての製剤はそれぞれの投与日に新しく調製して、使用するまで室温で光を避けて保存する。アポモルフィンの投与容量は1mL/kgである。
【0211】
6−OHDA臭化水素塩(HBr、Sigma, UK)の既知量をアスコルビン酸(Aldrich Chemical Co., UK)を含有する0.9%w/vの滅菌塩化ナトリウムに溶解して投与用に製剤化して、3mg/mLの溶液を作成する。デシプラミンHCl(Sigma, UK)の既知量を滅菌水(Baxter Healthcare, UK)に溶解して投与用に製剤化して、25mg/mLの溶液を作成する。パルギリン(Pargylin)HCl(Sigma, UK)の既知量を滅菌水に溶解して投与用に製剤化して、50mg/mLの溶液を作成する。6−OHDA、デシプラミンHCl及びパルギリンHClの製剤化の間に補正因子は利用しない。全ての溶液は各手術日に新たに調製して、使用するまで室温で光を避けて保存する。
【0212】
酸素中のイソフルオリンで麻酔する直前、各ラットにデシプラミン(25mg/kg、i.p.)及びパルグリンHCL(50mg/kg、i.p.)の用量を投与する。頭皮を剃髪したのち、Paxinos and Watson (1986) のアトラスに従って、頭を定位フレームに固定する。正中線の縦切開を行い、皮弁を後退させて頭蓋骨の表面を露呈する。顕微鏡操作を用いて、左側内側前脳束上(定位座標:十字縫合からAP−3.8mm;L 1.0mm)にドリルで穿頭孔を開ける。注入カニューレ(注入液を抜いた)の先端を頭蓋骨の表面の8mm下の深さに下げて、先端を内側前脳束内に位置させる。6−OHDA HBA(6μg/2μL)を5分かけて注入し、カニューレをさらに5分間置いておく。カニューレを除去した後、頭皮の傷を縫合して閉じる。麻酔から覚める前に、動物に0.2mg/kgのメタカム(Metacam)を投与して、3匹以下の群で引き続く回復期間の間格納し、行動試験開始の前に少なくとも14日間かけて回復させる。
【0213】
動物の損傷後回復の初期体重減少期間における有意な全身衰弱状態を予防するために、それぞれのラットを、ひまわりの種、レーズン、新鮮バナナの切片、ウィータビックス(weetabix)及び温水に浸したRM1(E)SQC、及び脱水症の場合には皮下体液にアクセスできるようにする。
【0214】
15チャンネルのロトメトリーシステム(Rotometry System;Letica Scientific Instruments, Barcelona, Spain) を旋回試験に用いる。アポモルフィンによる行動試験の前に、各ラットをロトメトリーボウル(直径24cm)中の旋回ハーネスに載せて、5分間自発回転させる。各ラットについて、逆時計方向の回転数から時計方向の回転数を差し引いて、正味の自発同側(逆時計方向)回転数を求める。自発回転の直後に、各ラットをアポモルフィンHCl(0.3mg/kg、ip)で試験する。時計方向及び逆時計方向の回転をアポモルフィン投与後60分間自動的に記録する。
【0215】
回転試験(Day 14 PO)についての投与前対側基準値に基づいて投与前に、動物を任意に治療群に割り振る。平均アポモルフィン応答が全治療群でほぼ同等になるように割り振る。アポモルフィン投与後60分以内に、200回又はそれ以上回転する動物だけを検討に組み込む。
【0216】
割り振られた動物のそれぞれに、21日及び30日目(Days 21 and 30 PO)前後に試験化合物又は賦形剤を、強制的に経管で、単回腹腔内用量を投与する(急性用量)。28日及び29日目前後(Days 28 and 29 PO)に、それぞれの動物に 、強制的に経管で、腹腔内用量を2回投与し(慢性用量)、それぞれの注入は約8時間離す。回転行動の評価を21日及び30日目(Days 21 and 30 PO)前後に、アポモルフィンHClの閾値用量(0.02mg/kg、i.p.)を各動物に投与した直後に実施する。行動試験を試験化合物又は賦形剤投与後約90分に実施して、治療効果を調べる。
【0217】
本発明の例示では、実施例4、29及び30の化合物が、それぞれ約1nM、約28nM及び約5nMのK値で、ヒトアデノシンA2A受容体と結合している。更に、図1で例示されているるように、実施例30の化合物は、アポモルフィンの閾値用量(0.02mg/kg、i.p.)を投与した6−OHDA損傷ラットにおける試験において、30mg/kgでの対側回転数の有意な増加(228±38;p≦0.05)を示している。
【0218】
本明細書で開示されている実施例は発明を説明することを意図していて、それを限定するものとは見なされない。他に言及されない限り、全ての蒸発は、減圧下、好ましくは約10mmHgと100mmHgの間で実施される。最終生成物、中間体及び出発物質の構造は、標準的な分析方法、例えば、微量分析、融点(m.p.)及び分光学的特性、例えば、MS、IR及びNMRによって確認される。用いられている略号は、当該技術分野において慣習として認められているものである。
【実施例1】
【0219】
7−(2−(4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0220】
【化014】

【0221】
A.7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン
NaH(0.618g、15.45ミリモル)の無水DMF(15mL)懸濁液に、0℃で、4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(2g、11.86ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液を徐々に加える。混合物をN雰囲気下、この温度で15分間撹拌し、次いで(2−ブロモエトキシ)−t−ブチルジメチルシラン(4.0mL、18.64ミリモル)を0℃で加える。混合物をRTで1晩撹拌する。反応混合物を水に注下して、酢酸エチル(EtOAc;4回)で抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウム(MgSO)で乾燥し、ろ過して、真空下で濃縮する。粗生成物を、EtOAc/シクロヘキサン(1/1)を溶出液として用いる、フラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンが、白色針状晶として得られる。
LC/MS(M+1=327)。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ−0.08(s、6H)、0.84(s、9H)、3.88(t、2H、J=5.2Hz)、4.17(t、2H、J=5.2Hz)、4.89(s、2H、NH)、6.35(d、1H、J=3.6Hz)、6.96(d、1H、J=16Hz)。
【0222】
B.フラン−2−カルボン酸 N’−{2−アミノ−7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−ヒドラジド
標題Aの化合物、7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(100mg、0.3ミリモル)及び2−フロ酸ヒドラジド(76mg、0.6ミリモル)を3mLのn−ブタノール中に取り込む。混合物をN雰囲気下、120℃で2時間撹拌する。溶媒を真空下で蒸発して、残渣をEtOAc/MeOH(95/5)を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、フラン−2−カルボン酸 N’−{2−アミノ−7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−ヒドラジドが得られる。
LC/MS(M+1=417)。
H NMR(CDCl、400MHz)δ−0.08(s、6H)、0.84(s、9H)、3.85(t、2H、J=4.8Hz)、4.12(t、2H、J=4.8Hz)、4.81(br s、2H、NH)、6.26(d、1H、J=2.4Hz)、6.51(m、1H)、6.74(d、1H、J=2.4Hz)、7.20(d、1H、J=2.8Hz)、7.27(d、1H、J=2.8Hz)、7.49(s、1H)。
【0223】
C.2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エタノール
標題Bの化合物、フラン−2−カルボン酸 N’−{2−アミノ−7−[2−(t−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−ヒドラジド(2g、4.8ミリモル)、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(6.10g、30ミリモル)及びヘキサメチルジシラジド(5mL)の混合物を、120℃に1晩加熱する。揮発物を真空下で除去し、残渣を10mLのEtOHに溶解して、2mLの6N塩酸(HCl)水溶液を0℃で加える。反応混合物をRTで0.5時間撹拌する。沈殿物をろ取すると、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エタノールが白色の固体として得られる。
LC/MS(M+1=285)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ3.74(t、2H、J=6.4Hz)、4.18(t、2H、J=6.4Hz)、6.59(d、1H、J=3.6Hz)、6.72(m、1H)、7.13(d、1H、J=3.6Hz)、7.21(d、1H、J=3.2Hz)、7.51(br s、2H、NH)、7.92(s、1H)。
【0224】
D.2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート
標題Cの化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エタノール(15g、5.28ミリモル)の無水THF(45mL)溶液に、TEA(75mL)、ピリジン(75mL)及び塩化メタンスルホニル(0.6mL、7.75ミリモル)を、0℃で加える。混合物をN雰囲気下、RTで12時間撹拌する。溶媒を真空下で蒸発して、残渣をEtOAcを溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネートが白色の固体として得られる。
LC/MS(M+1=363.4)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ3.07(s、3H)、4.47(t、2H、J=5.2Hz)、4.59(t、2H、J=5.2Hz)、6.65(d、1H、J=3.6Hz)、6.72(dd、1H、J=3.2Hz及び1.6Hz)、7.18(d、1H、J=3.6Hz)、7.20(d、1H、J=3.2Hz)、7.60(s、2H)、7.92(d、1H、J=1.2Hz)。
【0225】
E.1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン塩酸塩
2,5−ジフルオロアニリン(0.03モル)及びビス−(2−クロロエチル)アミン塩酸塩(0.03モル)を、キシレン(50mL)及びNMP(15mL)に懸濁する。混合物を撹拌しながら130℃にて25時間撹拌し、次いでRTまで冷却して、溶媒を蒸発する。残渣を水に溶解して、1当量の2N水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)を加える。混合物をジクロロメタン(DCM)で抽出して、有機層を無水MgSOで乾燥し、ろ過して、真空下で蒸発乾固する。残渣をアセトンに溶解してジエチルエーテル(EtO)中の1当量のHClを加える。沈殿した生成物をろ取してイソプロパノールから再結晶すると、1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン塩酸塩が得られる。
m.p.195℃
LC/MS(M+1=199.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ3.22(m、4H)、3.28(m、4H)、6.83(m、1H)、6.97(m、1H)、7.22(m、1H)、9.46(br s、NH)。
【0226】
F.7−(2−(4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
標題Dの化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Eの化合物、1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して、溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、7−(2−(4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=465.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.64(m、4H)、2.76(t、2H、J=6.4Hz)、3.01(m、4H)、4.28(t、2H、J=6.4Hz)、6.60(d、1H、J=3.2Hz)、6.72(m、1H)、6.75(m、1H)、6.80−6.85(m、1H)、7.12(m、1H)、7.18(m、2H)、7.51(br s、2H)、7.91(s、1H)。
元素分析値:C2322Oとして
計算値:C、59.48;H、4.77;F、8.18;N,24.12;O、3.44。
実測値:C、59.45;H、4.70;N,24.19。
【実施例2】
【0227】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0228】
【化015】

【0229】
A.4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル
無水DCM(30mL)中の2,4−ジフルオロベンズアルデヒド(3.0g、21.1ミリモル)とピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル(4.3g、23.1ミリモル)の混合物をRTで2時間撹拌して、NaHB(OAc)(6.7g、31.6ミリモル)を撹拌下に分割して加える。添加後、反応混合物をRTで更に1晩撹拌する。水を加えて、得られる混合物をDCMで2回抽出する。有機層を無水MgSOで乾燥し、ろ過して、真空下で濃縮すると、4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチルが無色の油状物として得られる。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ1.46(s、9H)、2.40(m、4H)、3.42(m、4H)、3.54(s、2H)、6.78(dt、1H、J=10.0Hz及び2.4Hz)、6.85(dt、1H、J=8.4Hz及び2.4Hz)、7.33(dd、1H、J=15.2Hz及び8.0Hz)。
【0230】
B.4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン・二塩酸塩
標題Aの化合物、4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル(6.2g、19.85ミリモル)のDCM(50mL)溶液に、0℃で、トリフルオロ酢酸(15mL)を加える。反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌して、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(NAOH;10mL)を加える。混合物をDCM(2×100mL)で抽出して、有機層を水で洗浄し、無水MgSOで乾燥して、真空下で蒸発乾固する。残渣をDCMとEtOの混合物に溶解して、2当量のHCl(EtO中)を加え、沈殿する固体をろ取して、アセトンで洗浄すると、4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン・二塩酸塩が白色の固体として得られる。
m.p.=237℃。
LC/MS(M+1=213.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ3.44(m、8H)、4.39(s、2H)、7.25(dt、1H、J=8.4Hz及び1.6Hz)、7.43(dt、1H、J=9.2Hz及び2.0Hz)、7.84(dd、1H、J=15.2Hz及び8.4Hz)、9.84(br s、NH)。
元素分析値:C1114、2HCl+0.25HOとして;
計算値:C、45.61;H、5.74;Cl、24.48;F、13.12;N,9.67;O、1.38。
実測値:C、45.56;H、5.90;N,9.68。
【0231】
C.7−(2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Bの化合物、4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン・二塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して、溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=478.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.30(m、4H)、2.36(m、4H)、2.67(t、2H、J=6.8Hz)、3.47(s、2H)、4.22(t、2H、J=6.8Hz)、6.58(d、1H、J=3.6Hz)、6.72(m、1H)、7.06(dt、1H、J=8.4Hz及び2.0Hz)、7.14(d、1H、J=3.2Hz)、7.20(m、2H)、7.42(dd、1H、J=15.2Hz及び8.0Hz)、7.54(br s、NH)、7.93(s、1H)。
元素分析値:C2424O+0.5HOとして;
計算値:C、59.13;H、5.17;F、7.79;N,22.98;O、4.92。
実測値:C、58.84;H、4.97;N,22.63。
【実施例3】
【0232】
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0233】
【化016】

【0234】
A.4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル
3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(0.029モル)の無水DCM(100mL)溶液に、ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル(0.0319モル)を加えて、混合物をRTで1時間撹拌する。0.042モルのNaBH(OAc)を分割して加えて、反応混合物をRTで1晩撹拌する。得られる溶液を真空下で濃縮して、残渣をDCMと重炭酸ナトリウム水溶液の間で分配する。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(MgSO)して、真空下で蒸発する。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーでDCM/MeOH(9/1)で溶出して精製すると、4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチルが得られる。
【0235】
B.1−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン・二塩酸塩
標題Aの化合物、4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチルを無水DCM(50mL)に溶解して、0℃で5当量のTFAを加える。反応混合物をRTで3時間撹拌する。溶媒を真空下で蒸発した後、残渣をEtO中で粉砕して、形成する沈殿物をろ取し、EtOHで洗浄して、真空オーブン中、40℃で1晩乾燥すると、吸湿性の固体が得られる。固体を重炭酸ナトリウム溶液で処理して、EtOAcで抽出する。有機層を真空下で蒸発し、残渣をEtOに溶解して、塩酸のEtO溶液で処理する。沈殿した固体をろ取して、乾燥すると、1−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン・二塩酸塩が得られる。
LC/MS(M+1=247.1)。
H NMR(DMSO−d、200MHZ)δ2.48(s、3H)、3.39(m、4H)、3.54(m、4H)、4.63(s、2H)、7.45(m、2H)、7.84(d、1H、J=7.2Hz)、7.95(d、1H、J=7.2Hz)、9.52(brs、NH)。
元素分析値:C1416S 2HClとして;
計算値:C、52.66;H、6.31;Cl、22.21;N,8.77;S、10.04。
実測値:C、52.70;H、6.58;N,8.77;S、9.70。
【0236】
C.2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Bの化合物、1−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン・二塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して、溶媒を減圧下で除去する。残渣に、アセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=513.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.32(s、3H)、2.50(m、8H)、2.69(t、2H、J=6.4Hz)、3.72(s、2H)、4.23(t、2H、J=6.4Hz)、6.58(d、1H、J=3.2Hz)、6.71(m、1H)、7.15(d、1H、J=3.6Hz)、7.18(d、1H、J=3.2Hz)、7.28−7.38(m、2H)、7.50(br s、2H)、7.68(d、1H、J=7.6Hz)、7.85(d、1H、J=7.6Hz)、7.92(d、1H、J=0.8Hz)。
【実施例4】
【0237】
(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)(2,4−ジフルオロフェニル)メタノン、方法A
【0238】
【化017】

【0239】
A.4−(2,4−ジフルオロベンゾイル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル
2,4−ジフルオロ安息香酸(3.0g、19ミリモル)とDIEA(4mL、1.2当量)の無水DCM(40mL)溶液に、HOBt(3.08g、1.2当量)及びピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチル(4.2g、22.55ミリモル)を加えて、混合物をRTで30分間撹拌する。EDCl(4.4g、11当量)を加えて、反応混合物をRTで1晩撹拌する。水を加えて、得られる混合物をDCMで抽出する。有機層を無水MgSOで乾燥し、ろ過して、真空下で濃縮すると、4−(2,4−ジフルオロベンゾイル)ピペラジン−1−カルボン酸 t−ブチルが黄色の油状物として得られる。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ1.47(s、9H)、3.30(m、2H)、3.41(m、2H)、3.53(m、2H)、3.76(m、2H)、6.86(dt、1H、J=8.8Hz及び0.8Hz)、6.97(dt、1H、J=8.8Hz及び0.8Hz)、7.41(dd、1H、J=14.4Hz及び7.2Hz)。
【0240】
B.(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメタノン・塩酸塩
標題の化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメタノン・塩酸塩を、実施例2の標題Bの化合物と同様にして得る。
m.p.=227℃。
LC/MS(M+1=227.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ3.05(m、2H)、3.17(m、2H)、3.50(m、2H)、3.87(m、2H)、7.23(dt、1H、J=8.4Hz及び2.0Hz)、7.41(dt、1H、J=9.2Hz及び2.0Hz)、7.58(dd、1H、J=15.2Hz及び7.2Hz)、9.59(br s、NH)。
元素分析値:C1112220 HCl+0.25HOとして;
計算値:C、49.45;H、5.09;Cl、13.27;F、14.22;N,10.48;O、7.48。
実測値:C、49.38;H、5.15;N,10.51。
【0241】
C.(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)(2,4−ジフルオロフェニル)メタノン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Bの化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメタノン・塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して、溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)(2,4−ジフルオロフェニル)メタノンが得られる。
LC/MS(M+1=493.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.42(m、2H)、2.72(t、2H、J=6.0Hz)、3.17(m、2H)、3.34(m、2H)、3.60(m、2H)、4.25(t、2H、J=6.0Hz)、6.59(d、1H、J=3.2Hz)、6.72(m、1H)、7.18(m、3H)、7.38(m、1H)、7.46(m、1H)、7.54(br s、2H、NH)、7.93(s、1H)。
元素分析値:C2422 +0.5HOとして;
計算値:C、57.48;H、4.62;F、7.58;N,22.34;O、7.98。
実測値:C、57.40;H、4.46;N,22.29。
【実施例5】
【0242】
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン、方法A
【0243】
【化018】

【0244】
A.(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−エタノン・塩酸塩
標題Aの化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−エタノン・塩酸塩を、2,4−ジフルオロフェニル酢酸から出発して、実施例4の標題Bの化合物と同様にして得る。
m.p.=228℃。
LC/MS(M+1=241.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ3.04(m、2H)、3.13(m、2H)、3.69(m、2H)、3.78(m、2H)、3.79(s、2H)、7.04(dt、1H、J=8.4Hz及び2.4Hz)、7.19(dt、1H、J=9.6Hz及び2.4Hz)、7.29(dd、1H、J=15.2Hz及び8.4Hz)、9.60(br s、NH)。
元素分析値:C1214O 、HClとして;
計算値:C、52.09;H、5.46;Cl、12.81;F、13.73;N,10.12;O、5.78。
実測値:C、52.00;H、5.50;N,10.13。
【0245】
B.1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Aの化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−エタノン・塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノンが得られる。
LC/MS(M+1=507.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.45(m、4H)、2.72(t、2H、J=6.4Hz)、3.43(m、2H)、3.48(m、2H)、3.69(s、2H)、4.26(t、2H、J=6.4Hz)、6.59(d、1H、J=3.2Hz)、6.71(m、1H)、7.01(dt、1H、J=8.4Hz及び1.6Hz)、7.17(m、3H)、7.28(m、1H)、7.49(br s、2H、NH)、7.91(s、1H)。
元素分析値:C2524、+1/3HOとして;
計算値:C、58.59;H、4.85;F、7.41;N,21.86;O、7.28。
実測値:C、58.73;H、5.06;N,21.22。
【実施例6】
【0246】
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−オン、方法A
【0247】
【化019】

【0248】
A.(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−プロパノン・塩酸塩
3−(2,4−ジフルオロフェニル)アクリル酸(5.0g、27.15ミリモル)のEtOH(50mL)溶液をPtO触媒上で、大気圧下水素化して、RTで1晩撹拌する。触媒を除去するためにろ過した後、ろ液を真空下で濃縮すると、3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン酸が白色の固体として得られる。
m.p.=104℃。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ2.67(t、2H、J=7.6Hz)、2.94(t、2H、J=7.6Hz)、6.80(m、2H)、7.18(dd、1H、J=14.8Hz及び8.0Hz)。
【0249】
標題Aの化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−プロパノン・塩酸塩を、実施例4の標題Bの化合物と同様にして、白色の固体として得る。
m.p.=221℃。
LC/MS(M+1=255.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.66(t、2H、J=7.6Hz)、2.81(t、2H、J=7.6Hz)、3.01(m、2H)、3.05(m、2H)、3.69(m、4H)、7.02(dt、1H、J=8.4Hz及び2.4Hz)、7.18(dt、1H、J=10.0Hz及び2.8Hz)、7.29(dd、1H、J=15.6Hz及び8.8Hz)、9.65(br s、NH)。
元素分析値:C1316O、HCl+0.2HOとして;
計算値:C、53.05;H、5.96;Cl,12.04;F、12.91;N,9.52;O、6.52。
実測値:C、53.01;H、5.96;N,9.74。
【0250】
B.1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−オン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Aの化合物、(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル−プロパノン・塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルをを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−オンが得られる。
LC/MS(M+1=521.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ2.40(m、4H)、2.58(t、2H、J=7.2Hz)、2.68(t、2H、J=6.4Hz)、2.79(t、2H、J=7.2Hz)、3.37(m、2H)、3.41(m、2H)、4.25(t、2H、J=6.4Hz)、6.59(d、1H、J=3.2Hz)、6.71(m、1H)、6.99(dt、1H、J=8.4Hz及び2.0Hz)、7.15(m、2H)、7.18(d、1H、J=3.6Hz)、7.36(m、1H)、7.49(br s、2H、NH)、7.91(s、1H)。
元素分析値:C2626+1/3HOとして;
計算値:C、59.31;H、5.10;F、7.22;N,21.28;O、7.09。
実測値:C、59.16;H、4.81;N,20.98。
【実施例7】
【0251】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0252】
【化020】

【0253】
A.1−(2,4−ジフルオロフェネチルル)ピペラジン・二塩酸塩
BH(ボラン)ジメチルスルフィド混合物(2N、15mL)のTHF溶液に、実施例5の標題Aの化合物(0.35g、1.5ミリモル)の無水THF(10mL)溶液を滴下して、得られる混合物をRTで1晩撹拌する。反応混合物をMeOH及び塩酸のイソプロパノール溶液に注下する。5分間撹拌した後、溶媒を真空下で蒸発乾固して残渣をアセトン中で粉砕すると、1−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン・二塩酸塩が白色の固体として得られる。
m.p.=280℃。
LC/MS(M+1=227.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ3.10(m、2H)、3.34(m、4H)、3.46(m、4H)、3.74(m、2H)、7.09(dt、1H、J=8.4Hz及び2.4Hz)、7.26(dt、1H、J=10.0Hz及び2.4Hz)、7.46(dd、1H、J=15.6Hz及び8.8Hz)、9.90(brs、NH)。
元素分析値:C12162HCl+0.2HOとして;
計算値:C、47.60;H、6.13;Cl、23.42;F、12.55;N,9.25;O、1.06。
実測値:C、47.64;H、5.94;N,9.33。
【0254】
B.7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Aの化合物、1−(2,4−ジフルオロフェネチルル)ピペラジン・二塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。残渣に、アセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却して、得られる固体をろ取すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=493.2)。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ2.55(m、10H)、2.78(t、4H、J=6.8Hz)、4.28(t、2H、J=6.8Hz)、5.67(s、2H)、6.58(d、1H、J=3.6Hz)、6.73−6.80(m、3H)、6.97(m、1H)、7.15(m、1H)、7.24(m、1H)、7.61(s、1H)。
【実施例8】
【0255】
7−(2−(4−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0256】
【化021】

【0257】
A.1−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン・二塩酸塩
標題Aの化合物、1−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジン・二塩酸塩を、実施例6の標題A化合物を還元して、実施例7の標題A化合物と同様にして得る。
m.p.=245℃。
LC/MS(M+1=241.1)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ1.99(q、2H、J=7.6Hz)、2.65(t、2H、J=7.6Hz)、3.15(m、2H)、3.27(m、2H)、3.44(m、4H)、3.67(m、2H)、7.06(dt、1H、J=8.4Hz及び2.4Hz)、7.22(dt、1H、J=10.4Hz及び2.4Hz)、7.40(dd、1H、J=15.6Hz及び8.8Hz)、9.85(brs、NH)。
元素分析値:C13182HCl+0.5HOとして;
計算値:C、48.46;H、6.57;Cl、22.00;F、11.79;N,8.69;O、2.48。
実測値:C、48.22;H、6.45;N,8.68。
【0258】
B.7−(2−(4−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Aの化合物、1−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン・二塩酸塩(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。粗生成物を、DCM/MeOH/NHOH−95/5.0/0.5を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=507.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ1.66(q、2H、J=7.2Hz)、2.24(t、2H、J=7.2Hz)、2.32(m、4H)、2.45(m、4H)、2.58(t、2H、J=7.2Hz)、2.67(t、2H、J=6.4Hz)、4.22(t、2H、J=6.4Hz)、6.58(d、1H、J=3.2Hz)、6.71(m、1H)、6.99(dt、1H、J=8.4Hz及び1.6Hz)、7.14(m、2H)、7.18(d、1H、J=3.2Hz)、7.32(m、1H)、7.48(brs、2H、NH)、7.91(s、1H)。
元素分析値:C2628 として;
計算値:C、61.65;H、5.57;F、7.50;N,22.12;O、3.16。
実測値:C、61.38;H、5.66;N,22.07。
【実施例9】
【0259】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0260】
【化022】

【0261】
A.1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン
2,4−ジフルオロブロモベンゼン(2ミリモル)、1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸 t−ブチル(3ミリモル)、Pd(dba)(0.04ミリモル、4モル%Pd、36mg)、BINAP(0.08ミリモル、50mg)、カリウムt−ブトキシド(KO−t−Bu、2.8ミリモル、314mg)、及びトルエン(10mL)を、約15分間アルゴンでパージしてオーブン乾燥したシュレンクフラスコに添加する。次いで、反応混合物を、GC分析で確認して、全ての2,4−ジフルオロブロモベンゼンが消費されるまで、アルゴン雰囲気下、90℃に加熱する。次いで、反応混合物RTまで冷却し、EtOAc(20mL)で希釈して、セライトのパッドでろ過する。ろ液を蒸発して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸 t−ブチルを得て、これをDCM中でTFAで脱保護する。反応混合物を濃縮して、残渣をDCMで2回抽出すると、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパンが黄色の油状物として得られる。
LC/MS(M+1=213.31)。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ1.82(br s、1H、NH)、1.91(q、2H、J=6.0Hz)、2.97(t、2H、5.6Hz)、3.05(t、2H、J=5.2Hz)、3.33(m、4H)、6.70−6.87(m、3H)。
【0262】
B.7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、標題Aの化合物、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。粗生成物を、DCM/MeOH/NHOHの95/5.0/0.5混合物を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=479.01)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ1.82(m、2H)、2.71(m、2H)、2.82(m、2H)、2.88(t、2H、J=6.4Hz)、3.24(m、4H)、4.22(t、2H、J=6.4Hz)、6.57(d、1H、J=3.6Hz)、6.71(m、1H)6.85−6.94(m、2H)、7.09(m、1H)、7.14(d、1H、J=3.6Hz)、7.19(d、1H、J=3.2Hz)、7.51(br s、2H、NH)、7.92(s、1H)。
【実施例10】
【0263】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0264】
【化023】

【0265】
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。粗生成物を、DCM/MeOH/NHOHの95/5.0/0.5混合物を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=463.98)。
H NMR(DMSO−d、400MHZ)δ1.68(m、4H)、2.12(m、2H)、2.55(m、1H)、2.73(t、2H、J=6.0Hz)、3.04(m、2H)、4.26(t、2H、J=6.4Hz)、6.59(d、1H、J=3.6Hz)、6.71(m、1H)、7.09(m、1H)、7.18(m、2H)、7.26(m、1H)、7.33(m、1H)、7.49(br s、2H、NH)、7.91(s、1H)。
【実施例11】
【0266】
7−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0267】
【化024】

【0268】
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、2,4−ジフルオロフェノール(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却し得られる固体をろ取すると、7−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=397.1)。
H NMR(DM50−d、400MHZ)δ4.41(m、2H)、4.53(m、2H)、6.63(m、1H)、6.72(m、1H)、6.99(m、1H)7.23(m、4H)、7.55(br s、2H、NH)、7.92(s、1H)。
元素分析値:C1914+0.5HOとして;
計算値:C、56.30;H、3.73;F、9.37;N,20.73;O、9.87。
実測値:C、56.36;H、3.59;N,18.51。
【実施例12】
【0269】
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルチオ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0270】
【化025】

【0271】
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、2,4−ジフルオロベンゼンチオール(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。残渣にアセトニトリルを加えて、溶液を60℃で0.5時間撹拌する。次いで、溶液をRTまで冷却し得られる固体をろ取すると、7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルチオ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=412.91)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ3.40(m、2H)、4.32(m、2H)、6.56(m、1H)、6.72(m、1H)、7.05(m、1H)、7.12(m、1H)、7.22(m、2H)、7.53(m、3H)、7.92(s、1H)。
元素分析値:C1914 S;
計算値:C、55.33;H、3.42;F、9.21;N,20.38;O、3.88;S、7.77。
実測値:C、55.01;H、3.75;N,21.95;S、6.89。
【実施例13】
【0272】
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0273】
【化026】

【0274】
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(0.06g、0.165ミリモル)の無水DMF(5mL)溶液に、2,4−ジフルオロアニリン(0.33ミリモル)及びDIEA(0.06mL)を加えて、溶液を100℃で5時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却して溶媒を減圧下で除去する。粗生成物をHPLCで精製すると、7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=396.53)。
【実施例14】
【0275】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0276】
【化027】

【0277】
NaH(13.0mg、鉱油中60wt%、0.3ミリモル)の無水DMF(2.0mL)懸濁液に、2,4−ジフルオロフェニルピペラジン(63mg、0.32ミリモル)を加える。この溶液をRTで15分間撹拌した後、メタンスルホン酸 1−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)−プロパン−2−イル(80mg、0.21ミリモル)の無水DMF(1.5mL)溶液を加える。反応混合物をN雰囲気下、RTで12時間撹拌する。しかしながら、LC/MSによって生成物の形成が殆ど見られない。反応混合物を100℃にて12時間加熱して、LC/MSで検出して反応を完了する。粗製の反応混合物をクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
H NMR(CDCl、400MHZ)δ1.05(d、3H,J=6.83Hz)、2.62−2.72(m、2H)、2.83−3.05(m、8H)、3.13−3.22(m、1H)、4.10(dd、1H、J=14.06Hz及び6.64Hz)、4.27(dd、1H、J=13.96Hz及び7.52Hz)、6.61(dd、1H、J=3.51Hz及び1.76Hz)、6.73(d、1H、3.51Hz)、6.76−6.96(m、4H),7.00(d、1H、J=3.32Hz)、7.22(dd、1H、J=3.51Hz及び0.78Hz)、7.63(dd、1H、J=1.76Hz及び0.78Hz)。
【実施例15】
【0278】
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法A
【0279】
【化028】

【0280】
標題の化合物を実施例14に記載のようにして製造する。
H NMR(CDCl、400MHz)δ1.01(d、3H,J=6.64Hz)、1.78−2.07(m、2H)、2.47−2.67(m、3H)、2.71−2.82(m、2H)、2.94−3.12(m、5H)、4.18−4.37(m、2H)、5.54−5.75(m、2H)、6.61(dd、1H、J=3.32Hz及び1.76Hz)、6.72(d、1H、J=3.32Hz)、6.76−7.03(m、5H)、7.20(d、1H、3.32Hz)、7.63(s、1H)。
【実施例16】
【0281】
以下の化合物を先の実施例(方法A)に記載のようにして製造する。
【0282】
【表1−1】

【0283】
【表1−2】

【0284】
【表1−3】

【0285】
【表1−4】

【0286】
【表1−5】

【0287】
【表1−6】

【実施例17】
【0288】
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0289】
【化029】

【0290】
A.N’−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(0.5g、2.96ミリモル)及び2−フロ酸ヒドラジド(0.76g、6.0ミリモル)をn−ブタノール(30mL)中に取り込む。混合物をN雰囲気下、120℃で2時間撹拌する。真空下で溶媒を除去して、残渣を水で粉砕してろ過すると、N’−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド化合物が得られる。
LC/MS(M+1=259.32)。
この物質を更に精製することなく次の工程で用いる。
【0291】
B.2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
標題Aの化合物、N’−(2−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド(0.4g、1.55ミリモル)、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(1.89g、9.3ミリモル)及びヘキサメチルジシラジン(2mL)の混合物を120℃にて1晩加熱する。真空下で揮発物質を除去した後、残渣を水(5mL)で洗浄して、採取した固体を、EtOAc/MeOH(95/5)を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=241.0)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ6.57(m、1H)、6.70(m、1H)、7.01(m、1H)、7.18(m、1H)、7.36(br s、2H、NH)、7.89(s、1H)、11.6(br s、NH−ピロール)。
【0292】
C.2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
NaH(13mg、0.32ミリモル)の無水DMF(2mL)懸濁液に、標題Bの化合物、2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン(60mg、0.25ミリモル)の無水DMF(2mL)溶液を、0℃でゆっくり加える。N雰囲気下、0℃で15分間撹拌した後、1−(2−クロロエチル)−4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン(0.275ミリモル)を0℃で加える。混合物をRTまで温めて、1晩撹拌する。次いで、反応混合物を水に注下してDCMで3回抽出する。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過して、真空下で濃縮する。粗生成物を、DCM/MeOH/NHOH(98/2/0.2)を溶出液として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが得られる。
LC/MS(M+1=459.2)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ2.56(m、4H)、2.67(t、2H、J=6.0Hz)、2.94(m、4H)、3.76(s、3H)、4.28(t、2H、J=6.0Hz)、6.60(d、1H、J=3.2Hz)、6.71(m、1H)、6.85(m、2H)、6.92(m、2H)、7.18(m、2H)、7.49(br s、NH)、7.91(d、1H、J=1.6Hz)。
【実施例18】
【0293】
7−(2−(4−フルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0294】
【化030】

【0295】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
LC/MS(M+1=378.94)。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ4.32(t、2H、J=5.6Hz)、4.50(t、2H、J=5.6Hz)、6.62(d、1H、J=3.6Hz)、6.71(m、1H)、6.94(m、2H)、7.09(t、2H、J=7.2Hz)、7.19(m、2H)、7.54(br s、2H)、7.91(d、1H、J=1.6Hz)。
【実施例19】
【0296】
7−(1−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロパン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0297】
【化031】

【0298】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
H NMR(DMSO−d、400MHz)δ0.92(d、3H、J=6.64Hz)、2.50−2.58(m、2H)、2.79−2.89(m、6H)、3.10−3.19(m、1H)、3.98−4.02(m、2H)、4.05(dd、1H、J=13.86Hz及び6.64Hz)、4.20(dd、1H、J=13.86Hz及び7.61Hz)、6.57(d、1H、J=3.32Hz)、6.69(dd、1H、J=3.32Hz及び1.76Hz)、6.87−7.15(m、2H)、7.16(d、2H、J=2.93Hz)、7.44(s、1H)、7.89(s、1H)。
【実施例20】
【0299】
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0300】
【化032】

【0301】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDOD、400MHz)δ2.03−2.14(m、2H)、2.37−2.45(m、2H)、2.56−2.61(m、4H)、3.00−3.08(m、4H)、4.23(t、2H、J=7Hz)、6.58(d、1H)、6.68−6.70(m、5H)、7.21(d、1H)、7.64(s、1H)。
【実施例21】
【0302】
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0303】
【化033】

【0304】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl、400MHz)δ1.53(d、3H、J=6.83Hz)、1.93−2.04(m、2H)、2.45−2.63(m、6H)、2.95−3.05(m、4H)、4.82−4.92(m、1H)、5.88(s、2H)、6.60(brs、1H)、6.75−6.97(m、4H)、7.00(d、1H、J=3.71Hz)、7.21(d、1H、J=3.32Hz)、7.63(d、1H、J=1.37Hz)。
【実施例22】
【0305】
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルプロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0306】
【化034】

【0307】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl、400MHz)δ0.88(d、3H、J=6.05Hz)、2.21−2.39(m、3H)、2.45−2.70(m、4H)、2.98−3.06(m、4H)、3.94(dd、1H、J=13.76Hz及び7.13Hz)、4.35(dd、1H、J=13.76Hz及び4.59Hz)、5.74(s、2H)、6.6(m、1H)、6.7−6.97(m、5H)、7.21(d、1H、J=3.32Hz)、7.63(d、1H、J=0.78Hz)。
【実施例23】
【0308】
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブチニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法B
【0309】
【化035】

【0310】
標題の化合物を実施例17に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl、400MHz)δ1.55(s、2H)、2.70−2.75(m、4H)、3.03−3.08(m、4H)、3.39(t、2H、J=1.95Hz)、3.43(d、2H、J=5.27Hz)、5.00(t、7H、J=1.95Hz)、5.79(s、2H)、6.61(dd、1H、J=3.51Hz及び1.76Hz)、6.76−6.99(m、4H)、7.10(d、1H、J=3.51Hz)、7.20(dd、1H、J=3.42Hz及び0.68Hz)、7.63(dd、1H、J=1.76Hz及び0.78Hz)。
【実施例24】
【0311】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン、方法C
【0312】
【化036】

【0313】
A.N’−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン
1,4−ジアミノブタン・二塩酸塩(0.97g、6ミリモル)ナトリウム t−ブトキシド(1.87g、19.5ミリモル)、rac−BINAP(61.0mg、0.09ミリモル)、及びPd(dba)(35.0mg、0.06ミリモル)を、炎乾燥したねじ蓋付きバイアルに入れる。バイアルを真空にして窒素を逆流させる。次いで、無水トルエン(15mL)を加えて、その後1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.34mL、3.00ミリモル)を加える。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1晩撹拌する。反応混合物をジエチルエーテル(80mL)で希釈して、セライト545のパッドでろ過する。ろ液を6NのHCl水溶液(10mL×3)で抽出する。合わせた水層ををジエチルエーテルで2回洗浄して、1MのNaOH水溶液でpHを>12に調節する。水層をジエチルエーテルで3回抽出する。合わせたエーテル層を無水NaSOで乾燥し、ろ過して、濃縮すると、N’−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミンが褐色の油状物として得られる。
H NMR(CDCl)δ1.55(m、2H)、1.66(m、2H)、2.74(t、2H)、3.12(t、2H)、6.55(m、1H)、6.73(m、2H)。
【0314】
B. N−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン
実施例1の標題D化合物、2−{5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル}エチルメタンスルホネート(20mg、0.06ミリモル)及び標題Aの化合物、N’−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン(22mg、0.12ミリモル)を1mLのn−ブタノール/DMF(1:1)に溶解して、その溶液にDBUを8滴加える。溶液を110℃に1時間加熱する。TLCにて反応の完了を確認する。溶媒を真空下で除去して、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、N−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミンがオフホワイトの固体として得られる。
H NMR(CDCl)δ1.51−1.68(m、4H)、2.7(t、2H、J=6.81Hz)、3.04−3.10(m、4H)、4.29(t、2H、J=6.05Hz)、6.50−6.57(m、1H)、6.58(dd、1H、J=3.44Hz及び1.73Hz)、6.66−6.78(m、2H)、6.80(d、1H、J=3.47Hz)、6.91(s、1H)、7.24(dd、1H、J=3.44Hz及び0.76Hz)、7.61(dd、1H、J=1.73Hz及び0.76Hz)。
【実施例25】
【0315】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン、方法C
【0316】
【化037】

【0317】
標題の化合物を実施例24に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl)δ0.94(t、3H、J=7.08Hz)、2.61(t、2H、J=5.76Hz)、2.85−3.24(m、6H)、4.24(t、2H、J=6.05Hz)、5.67(br s、2H)、6.50−6.60(m、1H)、6.59−6.71(m、1H)、6.78−6.80(m、1H)、6.81−6.88(m、1H)、6.88(d、1H、J=3.4Hz)、7.38(dd、1H、J=8.81Hz及び6.17Hz)、7.50(dd、1H、J=8.79Hz及び6.20Hz)、7.61(m、1H)。
【実施例26】
【0318】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン、方法C
【0319】
【化038】

【0320】
標題の化合物を実施例24に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl)δ1.14(t、3H、J=7.20Hz)、2.38−2.56(m、2H)、2.64−2.78(m、2H)、3.18−3.44(m、4H)、4.25−4.37(m、2H)、6.12−6.40(m、3H)、6.55−6.61(m、1H)、6.77−6.82(m、1H)、6.90(d、1H、J=3.47Hz)、7.08−7.17(m、1H)、7.21−7.25(m、1H)、7.58−7.65(m、1H)。
【実施例27】
【0321】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルプロパン−1,3−ジアミン、方法C
【0322】
【化039】

【0323】
標題の化合物を実施例24に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl)δ1.64−1.82(m、2H)、2.33(s、3H)、2.46−2.59(m、2H)、2.81(t、2H、J=6.56Hz)、3.06(m、2H)、4.26(t、2H、J=6.59Hz)、5.72(s、2H)、6.4−6.55(m、1H)、6.57(dd、1H、J=3.29Hz及び1.73Hz)、6.65−6.76(m,2H)、6.78(dd、1H、J=9.49Hz及び3.44Hz)、6.86(m、1H)、7.23(d、1H、J=3.42Hz)、7.61(d、1H、J=0.88Hz)。
【実施例28】
【0324】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルブタン−1,4−ジアミン、方法C
【0325】
【化040】

【0326】
標題の化合物を実施例24に記載されているようにして製造する。
H NMR(CDCl)δ1.44−1.62(m、4H)、2.30(s、3H)、2.41(t、2H、J=6.74Hz)、2.77(t、2H、J=6.74Hz)、3.00(t、2H、J=6.37Hz)、4.24(t、2H、J=6.71Hz)、5.72(s、2H)、6.45−6.55(m、1H)、6.57(dd、1H、J=3.42Hz及び1.81Hz)、6.65−6.76(m,2H)、6.78(d、1H、J=3.47Hz)、6.91(dd、1H、J=3.47Hz及び1.81Hz)、7.22(dd、1H、J=3.44Hz及び0.71Hz)、7.60(dd、1H、J=1.73Hz及び0.76Hz)。
【実施例29】
【0327】
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン、方法D
【0328】
【化041】

【0329】
A.7−(2−ブロモエチル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(170mg、1.01ミリモル)、1,2−ジブロモエタン(0.70mL、8.08ミリモル)、及び臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(20mg)をTHF(4mL)に溶解して、30%のNaOH水溶液(1.01mL、7.58ミリモル)を加える。混合物をRTで24時間撹拌し、次いで水とEtOAcの間で分配する。水溶液を更にEtOAcで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥し、ろ過して、蒸発乾固する。残渣を、2:1−DCM:EtOAcで溶出する、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。生成物を含有する分画を合わせて蒸発乾固すると、7−(2−ブロモエチル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンが黄色の固体として得られる。
LC/MS(M+1=276.9)。
H NMR(CDCl)δ3.66(t、2H、J=8.0Hz)、4.44(t、2H、J=8.0Hz)、4.92(br s、2H)、6.39(d、1H、J=4.0Hz)、6.92(d、1H、J=4.0Hz)。
【0330】
B.N−(2−(2−アミノ−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン
標題Aの化合物、7−(2−ブロモエチル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(206.4mg、0.75ミリモル)及びN−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N’−ジメチルエチレン−1,2−ジアミン(150mg、0.75ミリモル)の無水アセトン(5.0mL)溶液に、N陽圧下、RTで炭酸カリウム(311mg、2.25ミリモル)を加える。混合物を50℃で24時間撹拌する。反応混合物をRTまで冷却した後、溶媒を真空下で除去する。残渣を直接シリカゲル上に吸着して、クロマトグラフを行うと、N−(2−(2−アミノ−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミンが、褐色の粘着性固体として得られる。
【0331】
C.N’−(2−アミノ−7−(2−((2−((2,4−ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)−エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド
標題Bの化合物、N−(2−(2−アミノ−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(196.8mg、0.50ミリモル)及び2−フロ酸ヒドラジド(126.0mg、1.0ミリモル)をNMP(2.0mL)に溶解する。溶液を150.0℃で3時間撹拌した後、RTまで冷却する。溶媒を除去すると、N’−(2−アミノ−7−(2−((2−((2,4−ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジドが得られる。
LC/MSは1つのピークとして生成物を示した。
【0332】
D.N−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン
標題Cの化合物、N’−(2−アミノ−7−(2−((2−((2,4−ジフルオロフェニル)(メチル)アミノ)エチル)−(メチル)アミノ)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド(前工程から精製せず)(0.50ミリモル)を、HMDS(2mL)及びBSA(2mL)に溶解する。混合物を120℃に1晩加熱し、RTに冷却して、溶媒を真空下で除去する。残渣をDCM(2mL)及び6NのHCl水溶液(2mL)の混合物に溶解して、RTで1時間撹拌する。1MのNaOH水溶液を用いて、pH値を12に調節する。有機層を分離して、水層を更にDCMで抽出する。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、ろ過して、蒸発する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、N−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミンが得られる。
LC/MS(M+1=467)。
H NMR(DMSO−d)δ2.22(s、3H)、2.42−2.49(m、2H)、2.65(s、3H)、2.72(t、2H、J=6.37Hz)、3.01(t、2H、J=6.81Hz)、4.16(t、2H、J=6.37Hz)、6.57(d、1H、J=3.42Hz)、6.70(dd、1H、J=3.39Hz及び1.78Hz)、6.75−6.90(m、2H)、7.01−7.16(m、2H)、7.18(dd、1H、J=3.39Hz及び0.81Hz)、7.47(s、2H)、7.99(dd、1H、J=1.73Hz及び0.81Hz)。
【実施例30】
【0333】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法E
【0334】
【化042】

【0335】
A.4−クロロ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン
実施例29の標題A化合物、7−(2−ブロモエチル)−4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(225mg、0.817ミリモル)及び1−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン(193mg、0.976ミリモル)の無水アセトン(1mL)溶液に炭酸カリウム(322mg、2.44ミリモル)を加える。混合物を50℃に24時間加熱し、RTまで冷却し、真空下で濃縮して、残渣を水に溶解する。水性混合物をEtOAcで繰り返し抽出して、合わせた有機抽出物を乾燥(NaSO)し、ろ過して、蒸発乾固する。残渣を、MeOHの2%DCM溶液で溶出する、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、4−クロロ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンが黄色の固体として得られる。
H NMR(CDCl)δ2.68(m、4H)、2.77(t、2H、J=8.0Hz)、3.01(m、4H)、4.19(t、2H、J=8.0Hz)、4.88(br s、2H)、6.36(d、1H、J=4.0Hz)、6.77−6.87(m、3H)、6.96(d、1H、J=4.0Hz)。
【0336】
B.N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド
標題Aの化合物、4−クロロ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(75mg、0.19ミリモル)及び2−フロ酸ヒドラジド(49mg、0.39ミリモル)のNMP(1mL)溶液を150℃に3時間加熱する。RTまで冷却した後、粗反応物を、MeOHの5%〜10%EtOAc溶液で溶出する、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。生成物を含有する分画を合わせて、蒸発乾固すると、N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジドが黄色の固体として得られる。
LC/MS(M+1=483.2)。
【0337】
C.7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
標題Bの化合物、N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)フラン−2−カルボヒドラジド(53mg、0.11ミリモル)をHMDS(0.5mL)及びBSA(0.5mL)に溶解する。混合物を120℃に16時間加熱し、次いでRTまで冷却して、蒸発乾固する。残渣を、DCM及び6NのHCl水溶液の混合物中、RTで1時間撹拌し、次いで1MのNaOH水溶液でpHを9に調節する。有機層を集めて、水層を更にDCMで抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥(NaSO)し、ろ過して、蒸発する。残渣を、MeOHの3%DCM溶液で溶出する、フラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンがオフホワイトの固体として得られる。
LC/MS(M+1=465.2)。
H NMR(CDCl)δ3.01(m、2H)、3.25(m、2H)、3.39(m、2H)、3.52(m、4H)、4.86(t、2H、J=6.6Hz)、5.76(br s、2H)、6.54(dd、1H、J=1.8Hz及び3.4Hz)、6.8−6.72(m、3H)、7.11(dd、1H、J=4.6Hz)、7.19(m、2H)、7.57(t、1H、J=0.8Hz)。
【実施例31】
【0338】
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−フェニル−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン、方法E
【0339】
【化043】

【0340】
A.N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ベンゾヒドラジド
実施例30の標題A化合物、4−クロロ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(150.0mg、0.38ミリモル)及びベンゾイルヒドラジド(104.0mg、0.76ミリモル)をNMP(2.0mL)に溶解する。溶液を150℃で3時間撹拌した後、RTまで冷却する。反応混合物を含有しているバイアルを低温にしておいて、N気流を吹き付けて溶媒を除去する。残渣をメタノールに溶解して、フラッシュクロマトグラフィーのカラムに載せる。カラムをEtOAc、次いでMeOHの5%EtOAc溶液、最後にMeOHの10%EtOAc溶液で溶出する。TLC上のアミン生成物の縞に基づいて、アシルヒドラジドの後に出てくる全ての物質を集める。溶媒を蒸発すると、N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ベンゾヒドラジドが褐色の粉末として得られる。
H NMR(CDCl)δ2.68(m、4H)、2.76(t、2H、J=8.0Hz)、3.02(m、4H)、4.16(t、2H、J=8.0Hz)、4.64(br s、2H)、6.27(d、1H、J=4.0Hz)、6.77−6.95(m、3H)、6.78(d、1H、J=4.0Hz)、7.47−7.60(m、3H)、7.87(m、2H)。
【0341】
B.7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−フェニル−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
標題Aの化合物、、N’−(2−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ベンゾヒドラジド(32.6mg、6.6ミリモル)をHMDS(0.8mL)及びBSA(0.8mL)に懸濁して、混合物を120℃で16時間撹拌する。反応液をRTまで冷却して溶媒を真空下で除去する。残渣をDCM(0.5mL)及び6NのHCl水溶液(0.5mL)の混合物に溶解して、RTで1時間撹拌する。1MのNaOH水溶液を用いてpH値を12に調節する。有機層を分離して、水層を更にDCMで抽出する。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、ろ過して、蒸発する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−フェニル−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミンが、淡黄色の粉末として得られる。
LC/MS(M+1=475)
H NMR(DMSO−d)δ2.62(m、4H)、2.76(t、2H、J=8.0Hz)、2.93(m、4H)、4.28(t、2H、J=8.0Hz)、6.62(d、1H、J=4.0Hz)、6.93−7.21(m、3H)、7.17(d、1H、J=4.0Hz)、7.49(br s、2H)、7.52(m、3H)、8.23(m、2H)。
【実施例32】
【0342】
次の化合物を、実施例30及び31に記載されているようにして製造する(方法E)。
【0343】
【表2−1】

【0344】
【表2−2】

【0345】
【表2−3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化044】

[式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cシクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又は置換されていてもよいヘテロシクリルであり;
は、−(CR−Y−(CR−Z−Q
(式中の、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、C−Cアルキル又はC−C12シクロアルキルであり;
m及びnは、互いに独立して、1〜6の整数であり;
Yは、単結合、CH=CH、C≡C、O、S、NR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)であり;
Zは、単結合、O、S、又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)であり;
Qは、置換されていてもよいC−C10アリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであるか、又は
【化045】

(式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよいC−C12シクロアルキル、置換されていてもよいC−C10アリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はアシルであり;
10及びR11は、互いに独立して、水素、置換されていてもよいC−Cアルキルであるか、又は
10及びR11が結合したアルキレンは、それらが同じ炭素原子に結合する場合に、それらが結合している炭素原子と共に3〜7員のスピロ環状環を形成し;
12、R13、R14、R15、R16及びR17は、互いに独立して、水素又は置換されていてもよいC−Cアルキルであり;そして
Xは、N又はCH(Zが単結合である場合)
よりなる群から選ばれる1価の基である))
である]:
の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
が5員又は6員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
が2−フリルである、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
式:
【化046】

[式中の、Rは、−(CR−Y−(CR−Z−Q
(式中の、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素又はC−Cアルキルであり;
mは、1又は2の整数であり;
nは、1〜4の整数であり;
Yは、単結合又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)であり;
Zは、単結合、O、S、又はNR(ここにおいて、Rは水素又はC−Cアルキル)であり;
Qは、置換されていてもよい単環式アリールであるか、又は
【化047】

(式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいヘテロアラルキル又はアシルであり;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、互いに独立して、水素又は置換されていてもよいC−Cアルキルであり;
Xは、N又はCH(そのときZは単結合である)よりなる群から選ばれる1価の基である)である):
の、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
が、−(CR−Y−(CR−Z−Q
[式中の、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素又はC−Cアルキルであり;
mは、1又は2の整数であり;
nは、1〜4の整数であり;
Yは、単結合であり;
Zは、単結合であり;
Qは、式:
【化048】

(式中の、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又はアシルであり;
10、R11、R12、R13は、水素であり;
XはNである)
の1価の基である]、請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
式:
【化049】

(式中の、R、R、R及びRは、水素であり;
m及びnは、1であり;
は、置換されていてもよいC−Cアルキル、置換されていてもよい単環式アリール、置換されていてもよいヘテロアリール又はアシルである):
の請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
が、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アリールである、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
が、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アロイルである、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
が、アシルで置換されているC−Cアルキルである、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
アシルが、置換されていてもよい単環式アロイル又は置換されていてもよい単環式ヘテロアロイルである、請求項9に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
アシルが、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アロイルである、請求項10に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
式:
【化050】

(式中の、R、R、R及びRは、水素であり;
mは、2であり;
nは、2〜4の整数であり;
Yは、NR(ここでRは水素又はC−Cアルキル)であり;
Zは、NR(ここでRは水素又はC−Cアルキル)であり;
Qは、置換されていてもよい単環式アリールである):
の請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
式:
【化051】

(式中の、R、R、R及びRは、水素であり;
mは、1であり;
nは、1〜4の整数であり;
Yは、単結合であり;
Zは、O、S又はNR(ここでRは水素又はC−Cアルキル)であり;
Qは、置換されていてもよい単環式アリールである):
の請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
Qが、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよい単環式アリールである、請求項12又は13に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
7−(2−(4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロベンジル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−((3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェネチル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロピル)ピペラジンン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)(2,4−ジフルオロフェニル)メタノン;
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン;
1−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1−オン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルチオ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロペンチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロへキシルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロへプチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−シクロオクチルピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,3−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−p−トリルピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジメチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−イソプロピオフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−ブチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(4−t−ブチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−(メチルチオ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(3−(メチルチオ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(ベンゾ[d]イソチアゾル−3−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
メチル5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−7−(トリフルオロメチル)チエノ[3,2−b]ピリジン−3−カルボキシレート;
7−(2−(4−(1H−インドル−4−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)−4−ニトロチオフェン−2−スルフォンアミド;
7−(2−(4−(ベンゾ[d][1,3]ジオキシオル−5−イルメチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−((3,5−ジメチル−1−フェニル−1H−ピラゾル−4−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
5−(4−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)メチル)1,3−ジメチルピリミジン−2,4−(1H,3H)−ジオン;
2−(フラン−2−イル)−7−(2−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−フルオロフェノキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5-アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(1−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)プロパン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブチニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(3−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルプロピル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ブタン−1,4−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−エチルエタン−1,2−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルプロパン−1,3−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−メチルブタン−1,4−ジアミン;
−(2−(5−アミノ−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−7−イル)エチル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル−2−フェニル−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(5−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)ペンチル−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(E)−7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブテニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
(Z)−7−(4−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ブテニル)−2−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(テトラヒドロフラン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(ベンゾフラン−2−イル)−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(ピリジン−2−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン;
2−(5−アミノ−7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−イル)フェノール;及び
7−(2−(4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)−2−(フラン−3−イル)−7H−ピロロ[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−5−アミン:
よりなる群から選ばれる、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
請求項1〜15の何れか一項に記載の化合物の治療有効量又はその薬学的に許容される塩を、治療を必要とする哺乳動物に投与することを含んでなる、A2A受容体活性が介在する哺乳動物の疾患を治療する方法。
【請求項17】
疾患が、うつ病、認知疾患、及び神経変性疾患よりなる群から選ばれる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
疾患が、パーキンソン病、老人性認知症、器質因性精神障害、注意欠陥障害、錐体外路症候群、緊張異常、下肢静止不能症候群、睡眠時周期的脚運動、肝硬変、線維症及び脂肪肝、皮膚線維症、及び常習行為よりなる群から選ばれる、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
疾患がパーキンソン病である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
疾患が肝硬変である、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜15の何れか一項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を1つ又はそれ以上の薬学的に許容される担体と共に含有している、医薬組成物。
【請求項22】
2A受容体活性が介在する疾患の治療のための、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
疾患が、うつ病、認知疾患、及び神経変性疾患よりなる群から選ばれる、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
疾患が、パーキンソン病、老人性認知症、器質因性精神障害、注意欠陥障害、錐体外路症候群、緊張異常、下肢静止不能症候群、睡眠時周期的脚運動、肝硬変、線維症及び脂肪肝、皮膚線維症、及び常習行為よりなる群から選ばれる、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項25】
疾患がパーキンソン病である、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項26】
疾患が肝硬変である、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項27】
薬剤として使用するための、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項28】
2A受容体活性が介在する疾患の治療用の薬剤を製造するための、請求項21に記載の医薬組成物の使用。
【請求項29】
2A受容体活性が介在する疾患の治療用の医薬組成物を製造するための、請求項1〜15の何れか一項に記載の化合物の使用。
【請求項30】
疾患が、うつ病、認知疾患、及び神経変性疾患よりなる群から選ばれる、請求項28又は29に記載の使用。
【請求項31】
疾患が、パーキンソン病、老人性認知症、器質因性精神障害、注意欠陥障害、錐体外路症候群、緊張異常、下肢静止不能症候群、睡眠時周期的脚運動、肝硬変、線維症及び脂肪肝、皮膚線維症、及び常習行為よりなる群から選ばれる、請求項28又は29に記載の使用。
【請求項32】
疾患がパーキンソン病である、請求項28又は29に記載の使用。
【請求項33】
疾患が肝硬変である、請求項28又は29に記載の使用。
【請求項34】
薬剤として使用するための、請求項1〜15の何れか一項に記載の化合物。

【図1】
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【公表番号】特表2010−523497(P2010−523497A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501235(P2010−501235)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【国際出願番号】PCT/US2008/058544
【国際公開番号】WO2008/121748
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(504043015)キング・ファーマシューティカルズ・リサーチ・アンド・デベロプメント・インコーポレイティッド (17)
【Fターム(参考)】