説明

アルギナーゼ阻害剤および使用方法

本発明は、式IAまたは式IBのアルギナーゼ阻害剤化合物またはその薬学的に許容される塩、これらの化合物を含有する組成物、ならびに、アルギナーゼのアップレギュレーション、異常に高いアルギナーゼ活性または異常に低い一酸化窒素シンターゼ活性を特徴とする状態の治療および診断のためのそれらの使用方法に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式IAまたは式IBの化合物、またはその立体異性体、ラクトンプロドラッグ、もしくは薬学的に許容される塩:

式中、
点線は、任意の二重結合を示し;
Zは、

であり;
X1は-(CH2)-であるか、または、二重結合がX1とX2との間に存在する場合、X1は-(CH)-であり;
X2は-(CH2)-または-(NR2)-であるか、または、二重結合がX1とX2との間にもしくはX2とX3との間に存在する場合、X2は-(CH)-もしくはNであり;
X3は、-(CH2)-であるか、-S-、-O-および-(NR2)-からなる群より選択されるヘテロ原子部分であるか、または、二重結合がX2とX3との間にもしくはX3とX4との間に存在する場合、X3は-(CH)-もしくはNであり;
X4は-(CH2)-であるか、または、二重結合がX3とX4との間に存在する場合、X4は-(CH)-であり、かつトランス立体配置にあり;
但し、X2およびX3の最大で1つが、該-(NR2)-または該ヘテロ原子部分であり;
但し、Zが

である場合、X3は-(NR2)-であり;
但し、X1、X2、X3、およびX4の間に2つ以下の二重結合が存在し、かつ2つの二重結合が共通の炭素原子を共有することはなく;
R1は、H以外の一価の部分であるか;または、R1およびα-カルボキシラートは、一緒になって、ラクトンを形成し;かつ
R2は、独立して、H、メチル、またはエチルである。
【請求項2】
L立体化学を有し、かつ
ここで、下記の構造(式Ia):

を有し;かつ
ここで、下記の構造(式Ib):

を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1が、(C1-C20)アルキル、ヒドロキシ(C1-C20)アルキル、ヒドロキシ(C2-C20)アルケニル、(C2-C20)アルケニル、(C2-C20)アルキニル、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;(C5-C50)アリール(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C20)アルキル、(C2-C50)ヘテロシクロアルキル(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールオキシ(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールチオ(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリールオキシ(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールアミノ(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリールアミノ(C1-C20)アルキル、アミノ(C1-C20)アルキル、-Rx-C(=O)-Ry、-Rx-O-Rz、-Rx-O-Rx-NR3R5、-Rx-NR3R5、-Rx-O-C(=O)-Ry、(C1-C6)アルキル-B-(OH)2、-L-Y、またはその標識された誘導体であるか;または、R1および前記α-カルボキシラートは、一緒になって、4〜7個の環原子を有するラクトンを形成し;
各Rxが、独立して、(C1-C20)アルキレニルであり;
Ryが、(C1-C6)アルキル、(C5-C50)アリール(C1-C6)アルキル、(C5-C50)アリールオキシ(C1-C6)アルキル、ヒドロキシル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、N(R3)2、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;ヘテロシクリル、(C5-C50)アリール(C1-C6)アルキル、または(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C6)アルキルであり;
Rzが、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-Rx-O-(C1-C6)アルキル、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;(C5-C50)アリール(C1-C6)アルキル、または(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C6)アルキルであり;
R3が、独立して、H、(C1-C6)アルキル、または(C1-C6)アルキル-N(R4)2であり;
R4が、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり;
R5が、-C(=O)-(C1-C6)アルキル、-C(=O)-(C5-C50)アリール、-SO2-(C5-C50)アリール、-C(=O)NR3R4、-C(=O)-NR4(C5-C50)アリール、または-C(=O)-ヘテロ環であり;
または、R3およびR5が一緒に(C2-C10)ヘテロシクロアルキルを形成し;
Lが、脂肪族または芳香族連結であり;Yが、イメージング可能部分、ペプチド、ペプチド模倣物または炭水化物の残基である、
請求項1記載の化合物。
【請求項4】
前記L脂肪族連結が、二価のアルキレニル基であり、前記芳香族連結が二価のアリール基である、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R1が、(C1-C20)アルキル、ヒドロキシ(C1-C20)アルキル、ヒドロキシ(C2-C20)アルケニル、(C2-C20)アルケニル、(C2-C20)アルキニル、ハロ、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;(C5-C50)アリール(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールオキシ(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリールオキシ(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールアミノ(C1-C20)アルキル、ヘテロアリールアミノ(C1-C20)アルキル、アミノ(C1-C20)アルキル、-Rx-C(=O)-Ry、-Rx-C(=O)-O-Ry、-Rx-O-Rz、-Rx-O-Rx-NR3R5、-L-Y、またはその標識された誘導体であるか;または、R1および前記α-カルボキシラートは、一緒になって、4〜7個の環原子を有するラクトンを形成し;
各Rxが、独立して、(C1-C6)アルキレニルであり;
Ryが、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、N(R3)2、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;(C5-C50)アリール(C1-C6)アルキル、または(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C6)アルキルであり;
Rzが、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C5-C50)アリール、N、O、およびSより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する(C3-C50)ヘテロアリール;(C5-C50)アリール(C1-C6)アルキル、または(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C6)アルキルであり;
R3が、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり;
Lが、脂肪族または芳香族連結であり;
Yが、イメージング可能部分、ペプチド、ペプチド模倣物または炭水化物の残基である、
請求項1記載の化合物。
【請求項6】
X2が-S-または-O-である、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
X2が-S-である、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
X3が-(NR2)-である、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
R2がHである、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
Yが、γ線放出放射性同位体、陽電子放出放射性同位体、磁気共鳴イメージング造影剤、X線造影剤、または超音波造影剤からなる群より選択される機能的部分を含むイメージング可能部分の残基である、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
R1がその蛍光標識された誘導体である、請求項4記載の化合物。
【請求項12】
R1が、(C1-C20)アルキル、ヒドロキシ(C1-C20)アルキル、(C2-C20)アルケニル、(C5-C50)アリール、(C5-C50)アリール(C1-C20)アルキル、(C3-C50)ヘテロアリール(C1-C20)アルキル、(C5-C50)アリールオキシ(C1-C20)アルキル、アミノ(C1-C20)アルキル、-Rx-C(=O)-Ry、-Rx-O-Rz、-Rx-NR3R5、-Rx-O-C(=O)-Ry、(C1-C6)アルキル-B-(OH)2、-L-Y、またはその標識された誘導体であるか;または、R1および前記α-カルボキシラートが、一緒になって、4〜7個の環原子を有するラクトンを形成する、請求項4記載の化合物。
【請求項13】
Rxが(C1-C6)アルキレニルである、請求項4記載の化合物。
【請求項14】
Ryが、ヒドロキシル、(C1-C6)アルコキシ、N(R3)2、またはヘテロシクリルである、請求項4記載の化合物。
【請求項15】
Rzが-Rx-O-(C1-C6)アルキルである、請求項4記載の化合物。
【請求項16】
R4が、独立して、Hまたは(C1-C4)アルキルである、請求項4記載の化合物。
【請求項17】
R5が、-C(=O)-(C1-C6)アルキル、-C(=O)-(C5-C10)アリール、-SO2-(C5-C10)アリール、-C(=O)NR3R4、-C(=O)-NR4(C5-C10)アリール、または-C(=O)-ヘテロ環である、請求項4記載の化合物。
【請求項18】
R1が、添付の図面中の図19〜24に示される側鎖からなる群より選択される、請求項4記載の化合物。
【請求項19】
以下からなる群より選択される、請求項1記載の化合物:
2-アミノ-2-ベンジル-6-ボロノヘキサン酸;
2-アリル-2-アミノ-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-2-(4-ボロノブチル)コハク酸;
2-アミノ-6-(ボロノ-2-(3-フェノキシプロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(4-フェニルブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-クロロフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-メトキシフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-フルオロフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(3-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルオキシ)プロピル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(3-メトキシフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(3-フェノキシフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(3-イソプロピルフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(3-(ビフェニル-4-イルオキシ)プロピル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-2-(3-(ビフェニル-3-イルオキシ)プロピル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-(トリフルオロメチルチオ)フェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(2,6-ジフルオロフェノキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(o-トリルオキシ)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(p-トリルオキシ)プロピル)ヘキサン酸;
4-(4-アミノ-8-ボロノ-4カルボキシオクチルオキシ)安息香酸;
2-アミノ-2-(3-(4-アミノフェノキシプロピル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-(ボロノ-2-(ピリジン-3-イルメチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(ベンジルオキシエチル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-メトキシエチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(p-トリオキシ(tolyoxy))エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(3-クロロフェノキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-5-イルオキシ)エチルヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-((2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-2-イル)メチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(3-メトキシフェノキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(3-ニトロフェノキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(3-(モルホリノスルホニル)フェノキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(2-(3-アミノフェノキシ)エチル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-ヒドロキシプロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(4-ボロノブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(4-ボロノブチル)ヘキサ-4-エン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-メチルヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-イソブチルヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(ヒドロキシメチル)ヘキサン酸;
(R)-2-アミノ-6-ボロノ-2-(ヒドロキシメチル)ヘキサン酸;
(S)-2-アミノ-6-ボロノ-2-(ヒドロキシメチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(シアノメチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-オキソブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-オキソ-2-フェニルエチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-2-(2-(2-アミノエトキシ)エチル)-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(ピペラジン-1-イル)プロピルヘキサン酸;
2,6-ジアミノ-2-(4-ボロノブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(2-(4-シアノベンズアミド)エトキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-(2-(2-アセトアミドエトキシ)エチル)-2-アミノ-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(2-(2-(3-(3-メトキシフェニル)ウレイド)エトキシ)エチル)ヘキサン酸;
2-(3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)プロピル)-2-アミノ-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(1-(3-メトキシフェニルカルバモイル)ピペリジン-4-イル)プロピル)ヘキサン酸;
2-(3-(4-アセチルピペラジン-1-イル)プロピル)-2-アミノ-6-ボロノヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-イル)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(3-(4-(3-メトキシフェニルカルバモイル)ピペラジン-1-イル)プロピル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(4-(4-メチルフェニルスルホンアミド)ブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(4-(3,5-ジフルオロベンズアミド)ブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(4-ボロノブチル)ヘキサン酸;
6-アセトアミド-2-アミノ-2-(4-ボロノブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-6-ボロノ-2-(4-(3-(3-メトキシフェニル)ウレイド)ブチル)ヘキサン酸;
2-アミノ-4-(2-ヒドロキシグアニジノ)-2-メチルブタン酸;および
それらの薬学的に許容される塩。
【請求項20】
前記薬学的に許容される塩が、前記化合物の少なくとも1つの塩酸およびトリフルオロ酢酸付加塩を含む、請求項19記載の化合物。
【請求項21】
少なくとも1つの請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;および
薬学的に許容される担体
を含む、組成物。
【請求項22】
哺乳動物においてアルギナーゼを阻害する方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項23】
哺乳動物においてアルギナーゼ関連障害を治療する方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項24】
前記アルギナーゼ関連障害が、ヒトの組織における一酸化窒素シンターゼ活性の異常に低いレベルに関連する障害、ヒトの組織におけるアルギナーゼ活性の異常に高いレベルに関連する障害、またはそれらの組み合わせである、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記アルギナーゼ関連障害が、心疾患、全身性高血圧症、肺高血圧症、虚血再灌流傷害、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、くも膜下出血、勃起機能不全、自己免疫性脳脊髄炎、慢性腎不全、胃腸運動障害、胃癌、肝血流量減少、肝血流量不足(insufficient hepatic blood flow)、脳血管攣縮、またはそれらの組み合わせである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
哺乳動物において平滑筋を弛緩させる方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項27】
この方法に従って弛緩される平滑筋が、胃腸平滑筋、肛門括約筋平滑筋、食道括約筋、海綿体、オッディ括約筋、動脈平滑筋、心臓平滑筋、肺平滑筋、腎臓平滑筋、子宮平滑筋、膣平滑筋、頸部平滑筋、胎盤平滑筋、および眼平滑筋からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項26記載の方法。
【請求項28】
患者においてアルギナーゼ過剰発現を診断する方法であって:
診断有効量の請求項3記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程であって;
ここで、R1は、その標識された誘導体である、工程;および
該患者をイメージングする工程
を含む、方法。
【請求項29】
前記アルギナーゼ過剰発現が、喘息、癌、細菌感染症、またはそれらの組み合わせに関連する、請求項28記載の方法。
【請求項30】
患者においてアルギナーゼ過剰発現を診断する方法であって:
診断有効量の請求項3記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程であって;
ここで、Yはイメージング可能部分である、工程;および
該患者をイメージングする工程
を含む、方法。
【請求項31】
前記アルギナーゼ過剰発現が、喘息、癌、細菌感染症、またはそれらの組み合わせに関連する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
患者を放射線イメージングするための方法であって:
有効量の請求項3記載の化合物を該患者へ投与する工程であって、ここで、Yはイメージング可能部分である、工程;および
放射線イメージング装置を使用して該患者をスキャンする工程
を含む、方法。
【請求項33】
アルギナーゼを阻害する方法であって:
該アルギナーゼと請求項1記載の化合物またはその塩とを接触させる工程
を含む、方法。
【請求項34】
前記アルギナーゼが、酵母アルギナーゼ、細菌アルギナーゼ、寄生虫アルギナーゼ、または哺乳動物アルギナーゼである、請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記哺乳動物アルギナーゼが、ヒトI型アルギナーゼまたはヒトII型アルギナーゼである、請求項34記載の方法。
【請求項36】
診断有効量の請求項3記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、ここで、R1はその標識された誘導体である、化合物またはその薬学的に許容される塩;および
薬学的に許容される担体
を含む、診断用組成物。
【請求項37】
診断有効量の請求項3記載の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、ここで、Yはイメージング可能部分である、化合物またはその薬学的に許容される塩;および
薬学的に許容される担体
を含む、診断用組成物。
【請求項38】
哺乳動物においてアルギナーゼのアップレギュレーションに関連する疾患または状態を治療する方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含み、
ここで、該疾患または状態は、胃腸疾患、肺炎症性疾患、性的興奮障害、心血管障害、溶血性障害、自己免疫疾患、創傷治癒、寄生性原生動物によって引き起こされる疾患、細菌により引き起こされる疾患、癌、早期分娩、乾癬、またはそれらの組み合わせである
方法。
【請求項39】
前記胃腸疾患が、胃腸運動障害、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、胃潰瘍、アデノイド口蓋扁桃疾患、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記肺炎症性疾患が、喘息、化学物質誘発性肺線維症、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記性的興奮障害が、男性の勃起機能不全、ペイロニー病、または女性の性的興奮障害である、請求項38記載の方法。
【請求項42】
前記心血管障害が、アテローム性動脈硬化症における血管内皮機能不全、高血圧症、虚血再灌流傷害、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、くも膜下出血、高コレステロール血症、糖尿病、またはそれらの組み合わせ、糖尿病性心血管疾患、肺動脈高血圧症、レイノー病、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項43】
前記溶血性障害が、発作性夜間血色素尿症(PNH)、鎌状赤血球症、サラセミア、遺伝性球状赤血球症および有口赤血球症、細血管障害性溶血性貧血、ピルビン酸キナーゼ欠損症、ABO不整合輸血反応、発作性寒冷血色素尿症、重篤な特発性自己免疫性溶血性貧血、感染誘発性貧血、マラリア、心肺バイパス、人工心臓弁誘発性貧血、化学物質誘発性貧血、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項44】
前記自己免疫疾患が、脳脊髄炎、多発性硬化症、抗リン脂質症候群1、自己免疫性溶血性貧血、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、重症筋無力症、天疱瘡、関節リウマチ、スティッフパーソン症候群、1型糖尿病、強直性脊椎炎、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項45】
前記状態が創傷治癒である、請求項38記載の方法。
【請求項46】
前記寄生性原生動物によって引き起こされる疾患が、アフリカ睡眠病、シャーガス病、リーシュマニア症、マラリア、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項47】
前記癌が、腎細胞癌、前立腺癌、結腸直腸癌、乳癌、皮膚癌、肺癌、卵巣癌、胃癌、またはそれらの組み合わせである、請求項38記載の方法。
【請求項48】
前記皮膚癌が、扁平上皮癌、基底細胞癌、またはそれらの組み合わせである、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記状態が早期分娩である、請求項38記載の方法。
【請求項50】
前記状態が乾癬である、請求項38記載の方法。
【請求項51】
哺乳動物において免疫抑制の軽減を提供する方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含み、
ここで、該哺乳動物は、慢性感染性疾患、細菌感染症、寄生虫感染症、外傷、ハンセン病、結核、肝移植、癌、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される疾患または状態を患っている、
方法。
【請求項52】
少なくとも1つの腫瘍を患う哺乳動物においてオルニチンの産生を阻害する方法であって:
有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を該哺乳動物へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項53】
請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;
ホスホジエステラーゼ1(PDE1)阻害剤、ホスホジエステラーゼ2(PDE2)阻害剤、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害剤、またはPDE1、PDE2、PDE5、もしくはそれらの組み合わせを阻害する非特異的PDE阻害剤;および
任意の薬学的に許容される賦形剤
を含む、組成物。
【請求項54】
下記の式Iの置換ボロン酸、またはその立体異性体、ラクトンプロドラッグ、もしくは薬学的に許容される塩を調製するための方法であって:

溶液相において、イリジウム触媒の存在下で、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランと、下記の式IIの化合物

とを反応させ、ボロン酸エステル生成物を形成させる工程;および
式Iの化合物を形成させるように、該ボロン酸エステル生成物を脱保護する工程
を含み;
式中、
Rは、メチル、エチル、またはt-ブチルであり;
Zは

であり;
X1は-(CH2)-であり;
X2は-(CH2)-であり;
X3は-(CH2)-であり;
X4は-(CH2)-であり;
R1はH以外の一価の部分であるか;または、R1およびα-カルボキシラートは、一緒になって、ラクトンを形成する、
方法。
【請求項55】
前記イリジウム触媒が[Ir(cod)Cl]2である、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記脱保護する工程を強酸性水溶液の存在下で行う、請求項54記載の方法。
【請求項57】
その必要がある患者においてアルギナーゼを阻害する方法であって:
有効量のボロノ置換α,α-二置換α-アミノカルボン酸またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項58】
その必要がある患者においてアルギナーゼ媒介疾病を治療または予防する方法であって:
該疾患が治療または予防されるように、有効量のボロノ置換α,α-二置換α-アミノカルボン酸またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項59】
その必要がある患者においてアルギナーゼを阻害する方法であって:
有効量のグアニジノ置換α,α-二置換α-アミノカルボン酸またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項60】
その必要がある患者においてアルギナーゼ媒介疾病を治療または予防する方法であって:
該疾患が治療または予防されるように、有効量のグアニジノ置換α,α-二置換α-アミノカルボン酸またはその薬学的に許容される塩を該患者へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項61】
X1、X2およびX3が一緒に-(CH2)n-となり、nが1〜6の整数であり、かつZが-B(OH)2である、請求項1記載の化合物。
【請求項62】
L立体化学を有する、請求項61記載の化合物。
【請求項63】
nが4である、請求項61記載の化合物。
【請求項64】
X1、X2およびX3が一緒に-(CH2)n(NH)-となり、nが1〜6の整数であり、かつZが

である、請求項1記載の化合物。
【請求項65】
L立体化学を有する、請求項64記載の化合物。
【請求項66】
nが2である、請求項64記載の化合物。
【請求項67】
前記R1基が、1つまたは複数のRa基で置換されているアミノ窒素原子を含む、請求項3記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2012−515799(P2012−515799A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548216(P2011−548216)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/022090
【国際公開番号】WO2010/085797
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(504074710)ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルバニア (20)
【出願人】(511180020)コリドー ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】