説明

アンテナユニット、それを含む基板処理装置、及び前記装置を利用する基板処理方法

【課題】基板を均一に処理できるアンテナユニット、それを含む基板処理装置、及び前記装置を利用する基板処理方法を提供する。
【解決手段】本発明による基板処理装置は、内部に空間が形成された工程チャンバー100と、工程チャンバー100の内部に位置し、基板Wを支持する基板支持部200と、工程チャンバー100の内部へ工程ガスを供給するガス供給部と、工程チャンバー100の内部へ高周波電力を印加して工程チャンバー100の内部へ供給された工程ガスを励起させるアンテナと、アンテナのサイズを可変させる駆動部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置に関し、より詳細にはプラズマを利用して基板を処理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマは非常に高い温度や、強い電界或いは高周波電磁界(RF Electromagnetic Fields)によって生成され、イオンや電子、ラジカル等でなされたイオン化されたガス状態を言う。半導体素子製造工程では、プラズマを使用して蝕刻工程を遂行する。蝕刻工程は、プラズマに含有されたイオン粒子が基板と衝突することによって遂行される。
【0003】
アンテナは工程ガスへ高周波電力を印加して、工程ガスをプラズマ状態に励起させる。アンテナは、その形状が固定されており、主に左右対称形状を有する。このような形状を有するアンテナは、理論的にアンテナの半径方向に沿ってプラズマ密度分布が対称となるようにプラズマを発生する。
【0004】
しかし、実際の工程では、様々な要因によってプラズマ密度分布が対称となるように発生しない。このようなプラズマ密度分布は基板処理を不均一にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10−2011−0046354号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板を均一に処理できるアンテナユニット、それを含む基板処理装置、及び前記装置を利用する基板処置方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による基板処理装置は、内部に空間が形成された工程チャンバーと、前記工程チャンバーの内部に位置し、基板を支持する基板支持部と、前記工程チャンバーの内部へ工程ガスを供給するガス供給部と、前記工程チャンバーの内部へ高周波電力を印加して前記工程チャンバーの内部へ供給された工程ガスを励起させるアンテナと、前記アンテナのサイズを可変させる駆動部と、を含む。
【0008】
また、前記アンテナは、互いに離隔して配置される複数個のアンテナフレームと、隣接する前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、前記駆動部は、前記アンテナフレームの各々に連結され、前記アンテナフレームを個別的に移動させ得る。
【0009】
また、前記アンテナフレームは、互いに組み合わされてリング形状に配置され、前記駆動部は、前記アンテナフレームの各々を前記リング形状の半径方向へ移動させ得る。
【0010】
また、各々の前記アンテナフレームは、弧形状を有することができる。
【0011】
また、前記連結部材は、前記アンテナフレームの移動にしたがって膨張するか、或いは収縮できる。
【0012】
また、前記連結部材の各々は、いずれか1つの前記アンテナフレームと連結される第1フレームと、前記第1フレームが連結されたアンテナフレームと隣接する他の1つのアンテナフレームに連結される第2フレームと、前記第1フレームと前記第2フレームとを連結する弧形状の第3フレームと、を含むことができる。
【0013】
また、前記アンテナは、第1アンテナと、前記第1アンテナと離隔され、前記第1アンテナを囲む第2アンテナと、を含み、前記駆動部は、前記第1アンテナのサイズと前記第2アンテナのサイズとを個別的に可変させ得る。
【0014】
また、前記第1アンテナは、複数個が互いに組み合わされて第1リング形状に配置される第1アンテナフレームと、隣接する前記第1アンテナフレームを連結する第1連結部材と、を含み、前記第2アンテナは、複数個が互いに組み合わされて前記第1リング形状より半径が大きい第2リング形状に配置される第2アンテナフレームと、隣接する前記第2アンテナフレームを連結する第2連結部材と、を含み、前記駆動部は、前記第1リング形状の半径方向へ前記第1アンテナフレームを移動させる第1駆動部と、前記第2リング形状の半径方向へ各々の前記第2アンテナフレームを個別的に移動させる第2駆動部と、を含むことができる。
【0015】
また、前記第1駆動部は、前記第1アンテナの中心に位置し、垂直方向に配置される第1駆動ロッドと、各々の前記第1アンテナフレームと前記駆動ロッドとを連結する第1連結ロッドと、前記第1駆動ロッドの長さ方向に並んだ軸を中心に前記第1駆動ロッドを所定の角度回転させる第1駆動器と、含むことができる。
【0016】
また、前記第2駆動部は、前記第2アンテナフレームの各々に連結され、その長さ方向が前記第2リング形状の半径方向に配置される複数個の第2駆動ロッドと、前記第2駆動ロッドの各々に連結され、前記第2駆動ロッドを前記第2リング形状の半径方向へ移動させる第2駆動器と、を含むことができる。
【0017】
また、前記アンテナは、互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、前記駆動部は、各々の前記アンテナフレームを同時に移動させ得る。
【0018】
また、前記駆動部は、前記リング形状の中心に垂直方向に配置される駆動ロッドと、前記アンテナフレームと前記駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、前記駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる駆動器と、を含むことができる。
【0019】
本発明の一実施形態によるアンテナユニットは、工程ガスへ高周波電力を印加して前記工程ガスを励起させるアンテナユニットにおいて、前記高周波電力を印加するアンテナと、前記アンテナのサイズを可変させる駆動部と、を含む。
【0020】
また、前記アンテナは、互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、隣接する前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、前記駆動部は、各々の前記アンテナフレームを個別的に前記リング形状の半径方向へ移動させ得る。
【0021】
また、前記駆動部は、前記リング形状の半径方向に配置され、前記アンテナフレームと各々連結される駆動ロッドと、前記駆動ロッドと各々連結され、前記駆動ロッドを前記リング形状の半径方向へ移動させる駆動器と、を包むことができる。
【0022】
また、前記アンテナは、互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、前記駆動部は、各々の前記アンテナフレームを同時に移動させ得る。
【0023】
また、前記駆動部は、前記リング形状の中心に垂直方向に配置される駆動ロッドと、前記アンテナフレームと前記駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、前記駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる駆動器と、を含むことができる。
【0024】
また、前記アンテナは、複数個の第1アンテナフレームが互いに組み合わされて第1リング形状に配置される第1アンテナと、隣接する前記第1アンテナフレームを連結する第1連結部材と、複数個の第2アンテナフレームが互いに組み合わされて第2リング形状に配置される第2アンテナと、隣接する前記第2アンテナフレームを連結する第2連結部材と、を含み、前記第2リング形状は、前記第1リング形状より大きい半径を有し、前記第1リング形状と同一な中心を有し、前記駆動部は、前記第1アンテナと前記第2アンテナのサイズを個別的に可変させ得る。
【0025】
また、前記駆動部は、前記第1リング形状の中心に垂直方向に配置される第1駆動ロッドと、前記第1アンテナフレームと前記第1駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、前記第1駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる第1駆動器と、前記第2リング形状の半径方向に配置され、前記第2アンテナフレームと各々連結される第2駆動ロッドと、前記第2駆動ロッドと各々連結され、前記第2駆動ロッドを前記第2リング形状の半径方向へ移動させる第2駆動器と、を含むことができる。
【0026】
本発明の一実施形態による基板処理方法は、工程チャンバーの内部へ工程ガスを供給し、アンテナから高周波電力を前記工程チャンバーの内部へ印加して前記工程ガスを励起させ、前記励起された工程ガスを利用して基板を処理し、前記アンテナはサイズが変更される。
【0027】
また、前記アンテナは、リング形状を有し、前記リング形状のサイズが変更できる。
【0028】
また、前記アンテナは、複数個のアンテナフレームが互いに組み合わされてリング形状に配置され、前記アンテナのサイズは、前記アンテナフレームの中で少なくともいずれか1つが前記リング形状の半径方向へ移動して変更できる。
【0029】
また、各々の前記アンテナフレームは個別的に移動することができる。
【0030】
また、前記アンテナは、第1アンテナと、前記第1アンテナを囲む第2アンテナと、を含み、前記第1アンテナのサイズと前記第2アンテナのサイズとは個別的に変更できる。
【0031】
また、前記第1アンテナは、複数個の第1アンテナフレームが第1リング形状に配置され、前記第2アンテナは、複数個の第2アンテナフレームが前記第1リング形状より大きい半径を有する第2リング形状に配置され、前記第1アンテナのサイズは、前記第1アンテナフレームが前記第1リング形状の半径方向へ移動して変更され、前記第2アンテナのサイズは、前記第2アンテナフレームが前記第2リング形状の半径方向へ移動して変更できる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、プラズマ密度分布が均一になるので、基板処理が均一になされ得る。
【0033】
また、本発明によれば、プラズマ密度分布を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を示す断面図である。
【図2】図2は図1のアンテナユニットを示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図4】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図5】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図6】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図7】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図8】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図9】本発明の一実施形態によるアンテナユニットのサイズが変更される例を示す図面である。
【図10】本発明の他の実施形態によるアンテナユニットを示す斜視図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態によるアンテナユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態によるアンテナユニット、基板処理装置、及び基板処理方法を詳細に説明する。本発明を説明するにあたって、関連する公知構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすることになると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0036】
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を示す断面図である。
【0037】
図1を参照すれば、基板処理装置10は、プラズマを利用して基板Wを処理する。基板処理装置10は、工程チャンバー100、基板支持部200、ガス供給部、及びプラズマ生成部400を含む。
【0038】
工程チャンバー100は、基板Wの処理工程が遂行される空間を提供する。工程チャンバー100は、本体110、密閉カバー120、及びライナー130を含む。
【0039】
本体110には、上面が開放された空間が内部に形成される。本体110の内部空間は、基板Wの処理工程が遂行される空間を提供する。本体110は、金属材質で提供される。また、本体110は、アルミニウム材質で提供され得る。本体110の底面には、排気ホール102が形成される。排気ホール102は、排気ライン121と連結される。工程過程で発生した反応副産物及び本体110の内部空間に留まるガスは、排気ライン121を通じて外部へ排出され得る。排気過程によって本体110の内部は所定の圧力に減圧される。
【0040】
密閉カバー120は、本体110の開放された上面を覆う。密閉カバー120は、板形状に設けられ、本体110の内部空間を密閉させる。密閉カバー120は、本体110と異なる材質で提供され得る。密閉カバー120は、誘電体(dielectric substance)で提供され得る。
【0041】
ライナー130は、本体110の内部に設けられる。ライナー130は、上面及び下面が開放された空間を本体110の内部に形成する。ライナー130は、円筒形状に提供され得る。ライナー130は、本体110の内側面に相応する半径を有することができる。ライナー130は、本体110の内側面に沿って設けられる。ライナー130の上端には支持リング131が形成される。支持リング131は、リング形状の板で設けられ、ライナー130の外周面からライナー130の外側へ突出される。支持リング131は、本体110の上端に置かれ、ライナー130を支持する。ライナー130は、本体110と同一な材質で提供され得る。また、ライナー130は、アルミニウム材質で提供され得る。ライナー130は、本体110の内側面を保護する。工程ガスが励起される過程で、工程チャンバー100の内部には、アーク(Arc)放電が発生され得る。アーク放電は、周辺装置を損傷させる。ライナー130は、本体110の内側面を保護して、本体110の内側面がアーク放電によって損傷されることを防止する。ライナー130は、本体110に比べて費用が低廉であり、交替が容易である。したがって、アーク放電によってライナー130が損傷された場合、新しいライナー130に交替できる。
【0042】
本体110の内部には、基板支持部200が位置する。基板Wを支持する基板支持部200は、静電気力を利用して基板Wを吸着する静電チャックを含む。
【0043】
静電チャック(又は基板支持部)200は、誘電板210、下部電極220、ヒーター230、支持板240、及び絶縁板270を含む。
【0044】
誘電板210は、静電チャック200の上端部に位置する。誘電板210は、円板形状の誘電体(dielectric substance)で提供される。誘電板210の上面には基板Wが置かれる。誘電板210の上面は、基板Wより小さい半径を有する。そのため、基板Wの縁領域は、誘電板210の外側に位置する。誘電板210には、第1供給流路211が形成される。第1供給流路211は、誘電板210の上面から底面に設けられる。第1供給流路211は、互いに離隔して複数個形成され、基板Wの底面へ熱伝達媒体を供給する通路として設けられる。
【0045】
誘電板210の内部には、下部電極220とヒーター230とが埋め込まれる。下部電極220は、ヒーター230の上方に位置する。下部電極220は、第1下部電源221と電気的に連結される。第1下部電源221は、直流電源を含む。下部電極220と第1下部電源221との間には、スイッチ222が設置される。下部電極220は、スイッチ222のオン/オフ(ON/OFF)によって、第1下部電源221と電気的に連結され得る。スイッチ222がオン(ON)にすれば、下部電極220には直流電流が印加される。下部電極220へ印加された電流によって、下部電極220と基板Wとの間には電気力が作用し、電気力によって基板Wは誘電板210に吸着される。
【0046】
ヒーター230は、第2下部電源231と電気的に連結される。ヒーター230は、第2下部電源231から印加された電流に抵抗することによって熱を発生させる。発生された熱は、誘電板210を通じて基板Wへ伝達される。ヒーター230から発生された熱によって、基板Wは所定の温度に維持される。ヒーター230は、螺旋形状のコイルを含む。ヒーター230は、均一な間隔で誘電板210に埋め込まれ得る。
【0047】
誘電板210の下方には、支持板240が位置する。誘電板210の底面と支持板240の上面とは、接着剤236によって接着され得る。支持板240は、アルミニウム材質で提供され得る。支持板240の上面は、中心領域が縁領域より高く位置されるように段差を有し得る。支持板240の上面の中心領域は、誘電板210の底面に相応する面積を有し、誘電板210の底面と接着される。支持板240には、第1循環流路241、第2循環流路242、及び第2供給流路243が形成される。
【0048】
第1循環流路241は、熱伝達媒体が循環する通路として提供される。第1循環流路241は、支持板240の内部に螺旋形状に形成され得る。又は、第1循環流路241は、互いに異なる半径を有するリング形状の流路が同一な中心を有するように配置され得る。各々の第1循環流路241は、互いに連通され得る。各々の第1循環流路241は、同一な高さに形成される。
【0049】
第2循環流路242は、冷却流体が循環する通路として提供される。第2循環流路242は、支持板240の内部に螺旋形状に形成され得る。又は、第2循環流路242は、互いに異なる半径を有するリング形状の流路が同一な中心を有するように配置され得る。各々の第2循環流路242は、互いに連通され得る。第2循環流路242は、第1循環流路241より大きい断面積を有することができる。各々の第2循環流路242は、同一な高さに形成される。第2循環流路242は、第1循環流路241の下方に位置され得る。
【0050】
第2供給流路243は、第1循環流路241から上方に延長され、支持板240の上面まで設けられる。第2供給流路243は、第1供給流路211に対応する個数で提供され、第1循環流路241と第1供給流路211とを連結する。
【0051】
第1循環流路241は、熱伝達媒体供給ライン251を通じて熱伝達媒体貯蔵部252と連結される。熱伝達媒体貯蔵部252には、熱伝達媒体が貯蔵される。熱伝達媒体は、不活性ガスを含む。本実施形態によれば、熱伝達媒体は、ヘリウムHeガスを含む。ヘリウムガスは、熱伝達媒体供給ライン251を通じて第1循環流路241へ供給され、第2供給流路243と第1供給流路211とを順次的に経て、基板Wの底面へ供給される。ヘリウムガスは、プラズマから基板Wへ伝達された熱が静電チャック200へ伝達される媒介体の役割を果たす。プラズマに含有されたイオン粒子は、静電チャック200に形成された電気力に引かれて静電チャック200へ移動し、移動する過程で基板Wと衝突して蝕刻工程を遂行する。イオン粒子が基板Wに衝突する過程で、基板Wには熱が発生する。基板Wで発生した熱は、基板Wの底面と誘電板210の上面との間の空間に供給されたヘリウムガスを通じて、静電チャック200へ伝達される。これによって、基板Wは、設定温度に維持され得る。
【0052】
第2循環流路242は、冷却流体供給ライン261を通じて、冷却流体貯蔵部262と連結される。冷却流体貯蔵部262には、冷却流体が貯蔵される。冷却流体貯蔵部262内には、冷却器263が提供され得る。冷却器263は、冷却流体を所定の温度に冷却させる。または、これと異なり、冷却器263は、冷却流体供給ライン261上に設けられ得る。冷却流体供給ライン261を通じて第2循環流路242へ供給された冷却流体は、第2循環流路242に沿って循環し、支持板240を冷却する。支持板240の冷却は、誘電板210と基板Wとを共に冷却させて、基板Wを所定の温度に維持させる。
【0053】
支持板240の下方には、絶縁板270が設けられる。絶縁板270は、支持板240に相応する大きさで提供される。絶縁板270は、支持板240と工程チャンバー100の底面との間に位置する。絶縁板270は、絶縁材質で提供され、支持板240と工程チャンバー100とを電気的に絶縁させる。
【0054】
フォーカスリング280は、静電チャック200の縁領域に配置される。フォーカスリング280は、リング形状を有し、誘電板210の周辺に沿って配置される。フォーカスリング280の上面は、外側部280aが内側部280bより高くなるように段差を有し得る。フォーカスリング280の内側部280bの上面は、誘電板210の上面と同一高さに位置される。フォーカスリング280の内側部280bは、誘電板210の外側に位置された基板Wの縁領域を支持する。フォーカスリング280の外側部280aは、基板Wの縁領域を囲むように提供される。フォーカスリング280は、プラズマが形成される領域の中心に基板Wが位置するように、電気場形成領域を拡張させる。これによって、基板Wの全体領域にかけてプラズマが均一に形成されて、基板Wの各領域が均一に蝕刻できる。
【0055】
ガス供給部は、工程チャンバー100の内部へ工程ガスを供給する。ガス供給部は、ガス供給ノズル310、ガス供給ライン320、及びガス貯蔵部330を含む。ガス供給ノズル310は、密閉カバー120の中央部に設置される。ガス供給ノズル310の底面には、噴射口が形成される。噴射口は、密閉カバー120の下部に位置し、工程チャンバー100の内部へ工程ガスを供給する。ガス供給ライン320は、ガス供給ノズル310とガス貯蔵部330とを連結する。ガス供給ライン320は、ガス貯蔵部330に貯蔵された工程ガスをガス供給ノズル310へ供給する。ガス供給ライン320には、バルブ321が設置される。
【0056】
バルブ321は、ガス供給ライン320を開閉し、ガス供給ライン320を通じて供給される工程ガスの流量を調節する。
【0057】
プラズマ生成部400は、工程チャンバー100の内部へ高周波電力を印加して、工程チャンバー100の内部へ供給された工程ガスを励起させる。プラズマ生成部400は、ハウジング410、上部電源420、及びアンテナユニット430を含む。
【0058】
ハウジング410は、底面が開放され、内部に空間が形成される。ハウジング410は、密閉カバー120の上方に位置し、密閉カバー120の上面に置かれる。ハウジング410の内部は、アンテナユニット430が位置する空間として提供される。上部電源420は、高周波電流を発生させる。発生された高周波電流は、アンテナユニット430へ印加される。アンテナユニット430は、工程チャンバー100の内部へ高周波電力を印加する。
【0059】
図2は図1のアンテナユニット430を示す斜視図である。
【0060】
図1及び図2を参照すれば、アンテナユニット430は、アンテナ450、460と、駆動部470、480とを含む。
【0061】
アンテナ450、460は、上部電源420と電気的に連結される。アンテナ450、460は、上部電源420から発生された高周波電力を、工程チャンバー100の内部へ印加する。アンテナ450、460は、第1アンテナ450と第2アンテナ460とを含む。第1アンテナ450と第2アンテナ460とは、個別的に上部電源420と連結される。
【0062】
第1アンテナ450は、大体、密閉カバー120の中央領域の上方に位置する。第1アンテナ450は、第1アンテナフレーム451と第1連結部材455とを含む。
【0063】
第1アンテナフレーム451は、弧形状の板として提供される。第1アンテナフレーム451は、伝導性材質で提供される。第1アンテナフレーム451は、複数個提供され、互いに離隔されて位置する。第1アンテナフレーム451は、互いに組み合わされてリング形状に配置される。第1アンテナフレーム451は、大体、円形リング形状に配置される。以下、第1アンテナフレーム451によって形成される第1アンテナ450の全体的な形状を第1リング形状と称する。本実施形態によれば、第1アンテナ450には、4つの第1アンテナフレーム451が提供される。
【0064】
第1連結部材455は、隣接する第1アンテナフレーム451を連結する。第1連結部材455は、複数個提供され、各々隣接する第1アンテナフレーム451を連結する。第1連結部材455は、伝導性材質で提供され、隣接する第1アンテナフレーム451を電気的に連結する。第1連結部材455は、第1フレーム456、第2フレーム457、及び第3フレーム458を含む。第1フレーム456は、隣接位置した2つの第1アンテナフレーム451のうちいずれか1つの第1アンテナフレーム451と連結される。第2フレーム456は他の1つの第1アンテナフレーム451と連結される。第1フレーム456と第2フレーム457とは、厚さが薄い方形板形状で提供され、互いに離隔して配置される。第3フレーム458は、厚さが薄い板として弧形状に提供される。第3フレーム458は、その一端が第1フレーム456の終端から延長され、他端が第2フレーム457の終端から延長される。第1乃至第3フレーム456、457、458は、弾性材質で提供される。上述した構造の第1連結部材455は、第1アンテナフレーム451の移動に伴って膨張するか、或いは収縮される。第1連結部材455は、第1アンテナフレーム451が第1アンテナ450の中心から遠くなるように移動する場合、第1フレーム456と第2フレーム457との間が遠くなる。これと異なり、第1アンテナフレーム451が第1アンテナ450の中心に短くなるように移動する場合、第1フレーム456と第2フレーム457との間が短くなる。
【0065】
第2アンテナ460は、第1アンテナ450の外側に位置し、第1アンテナ450を囲むように提供される。第2アンテナ460は、第1アンテナ450と所定の間隔に離隔される。第2アンテナ460は、第2アンテナフレーム461と第2連結部材465とを含む。
【0066】
第2アンテナフレーム461は、弧形状の板で提供される。第2アンテナフレーム461は、第1アンテナフレーム451に比べて弧の大きさが大きく設けられる。第2アンテナフレーム461は、複数個設けられ、互いに離隔して配置される。第2アンテナフレーム461は、互いに組み合わされて円形リング形状に配置される。以下、第2アンテナフレーム461によって形成される第2アンテナ460の全体的な形状を、第2リング形状と称する。本実施形態によれば、第2アンテナ460には、4つの第2アンテナフレーム461が提供される。
【0067】
第2連結部材465は、隣接する第2アンテナフレーム461を連結する。第2連結部材465は、複数個設けられ、各々隣接する第2アンテナフレーム461を連結する。第2連結部材465は、第1連結部材455と同一な構造で提供される。第2アンテナフレーム461と第2連結部材465とは、伝導性材質で提供され、電気的に連結される。
【0068】
駆動部470、480は、アンテナ450、460のサイズを可変させる。
【0069】
駆動部470、480は、第1アンテナ450のサイズと第2アンテナ460のサイズとを個別的に可変させる。駆動部470、480は、第1駆動部470と第2駆動部480を含む。
【0070】
第1駆動部470は、第1アンテナ450のサイズを可変させる。第1駆動部470は、第1駆動ロッド471、連結ロッド472、及び第1駆動器473を含む。
【0071】
第1駆動ロッド471は、円柱形状のロッドで提供され、第1アンテナ450の中心に位置する。第1駆動ロッド471は、その長さ方向が上下方向と並ぶように配置される。
【0072】
連結ロッド472は、薄い板で提供され、第1駆動ロッド471と第1アンテナフレーム451とを連結する。連結ロッド472は、第1アンテナフレーム451に対応する個数で提供され、個別的に第1アンテナフレーム451と第1駆動ロッド471とを連結する。連結ロッド472の一端は、第1アンテナフレーム451の内側面に連結され、他端は第1駆動ロッド471の外周面に連結される。
【0073】
第1駆動器473は、第1駆動ロッド471の長さ方向に並んだ軸を中心に第1駆動ロッド471を所定の角度に回転させる。第1駆動ロッド471の回転によって、第1アンテナ450は、そのサイズが変更できる。例えば、第1駆動ロッド471が右回りに回転される場合、連結ロッド472が第1駆動ロッド471に巻かれ、第1アンテナフレーム451は第1アンテナ450の中心に近くなるように第1リング形状の半径方向へ移動する。これによって、第1アンテナ450はそのサイズが減る。これと異なり、第1駆動ロッド471が左回りに回転される場合、巻かれた連結ロッド472が解け、第1アンテナフレーム451は第1アンテナ450の中心から遠くなるように第1リング形状の半径方向へ移動する。これによって、第1アンテナ450はそのサイズが増加する。上述した第1駆動器473の駆動によって、第1アンテナ450はそのサイズが変更できる。
【0074】
第2駆動部480は、第2アンテナ460のサイズを可変させる。第2駆動部480は、第2駆動ロッド481と第2駆動器482とを含む。
【0075】
第2駆動ロッド481は、第2アンテナ460の外側に位置し、第2アンテナフレーム461と第2駆動器482とを連結する。第2駆動ロッド481は、その長さ方向が第2リング形状の半径方向と並ぶように配置される。第2駆動ロッド481は、一端が第2アンテナフレーム461と連結され、他端が第2駆動器482と連結される。第2駆動ロッド481は、第2アンテナフレーム461に対応する個数で提供され、個別的に第2アンテナフレーム461と第2駆動器482とを連結する。
【0076】
第2駆動器482は、第2駆動ロッド481に対応する個数で提供され、個別的に第2駆動ロッド481と連結される。第2駆動器482は、第2駆動ロッド481を第2リング形状の半径方向へ直線移動させる。各々の第2駆動器482は、同時に第2駆動ロッド481を移動させ得る。第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心に近くなるように、第2駆動器482が第2駆動ロッド481を同時に移動させる場合、第2アンテナ460のサイズが減る。これと異なり、第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心から遠くなるように、第2駆動器482が第2駆動ロッド481を同時に移動させる場合、第2アンテナ460のサイズが増加する。また、各々の第2駆動器482は、個別的に駆動されて第2駆動ロッド481を選択的に移動させ得る。例えば、各々の第2駆動器482のうち一部のみが動作される場合、各々の第2アンテナフレーム461のうち一部のみが移動され、残りは固定位置される。これよって、第2アンテナ460の円形リング形状が変形され、第2アンテナ460のサイズを異ならせることができる。
【0077】
以下、上述した基板処理装置10を利用して基板Wを処理する過程を説明する。
【0078】
静電チャック200に基板Wが置かれれば、第1下部電源221から下部電極220へ直流電流が印加される。下部電極220へ印加された直流電流によって、下部電極220と基板Wとの間には電気力が作用し、電気力によって基板Wは誘電板210に吸着される。
【0079】
基板Wが静電チャック200に吸着されれば、ガス供給ノズル310を通じて工程チャンバー100の内部へ工程ガスが供給される。そして、上部電源420から発生された高周波電力が、アンテナ450、460を通じて工程チャンバー100の内部へ印加される。印加された高周波電力は、工程チャンバー100の内部に留まる工程ガスを励起させる。励起された工程ガスは、基板Wへ提供されて基板Wを処理する。励起された工程ガスは、蝕刻工程を遂行できる。
【0080】
工程チャンバー100の内部へ高周波電力が印加される間に、アンテナ450、460のサイズが変更できる。
【0081】
図3乃至図9は本発明の実施形態によるアンテナ450、460のサイズが変更される例を示す図面である。
【0082】
先ず、図3を参照すれば、第1駆動器473は、第1駆動ロッド471を一方向へ回転させる。第1駆動ロッド471の回転によって、第1アンテナフレーム451は、第1アンテナ450の中心から遠くなるように第1アンテナ450の半径方向へ移動する。第2アンテナフレーム461は固定位置する。上述した駆動によって、第1アンテナ450はそのサイズが増加し、第2アンテナ460はサイズが固定される。
【0083】
図4を参照すれば、第1駆動器473は、図3の回転方向の反対方向へ第1駆動ロッド471を回転させる。第1駆動ロッド471の回転によって、第1アンテナフレーム451は第1アンテナ450の中心に近くなるように第1アンテナ450の半径方向へ移動する。第2アンテナフレーム461は固定位置する。上述した駆動によって、第1アンテナ450はそのサイズが縮み、第2アンテナ460はサイズが固定される。
【0084】
図5を参照すれば、各々の第2駆動器482が各々の第2駆動ロッド481を同時に移動させる。第2駆動器482は第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心から遠くなるように第2駆動ロッド481を移動させる。第1アンテナフレーム451は固定位置する。上述した駆動によって、第1アンテナ450はサイズが固定され、第2アンテナ460はサイズが増加される。
【0085】
図6を参照すれば、各々の第2駆動器482は、第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心に近くなるように、各々の第2駆動ロッド481を同時に移動させる。第1アンテナフレーム451は固定位置する。上述した駆動によって、第1アンテナ450はサイズが固定され、第2アンテナ460はサイズが減る。
【0086】
図7を参照すれば、第1駆動器473が第1駆動ロッド471を一方向へ回転させて第1アンテナフレーム451が第1アンテナ450の中心から遠くなるように移動される。そして、第2駆動器482が第2駆動ロッド481を移動させて第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心から遠くなるように移動させる。これによって、第1アンテナ450と第2アンテナ460のサイズが増加される。第1アンテナフレーム451の移動と第2アンテナフレーム461の移動とは順次的に行われ得る。これと異なり、第1アンテナフレーム451の移動と第2アンテナフレーム461の移動とは同時に行われ得る。
【0087】
図8を参照すれば、第1駆動器473が図7の回転方向の反対方向へ第1駆動ロッド471を回転させて第1アンテナフレーム451が第1アンテナ450の中心に近くなるように移動させる。そして、第2駆動器482が第2駆動ロッド481を移動させて第2アンテナフレーム461が第2アンテナ460の中心から遠くなるように移動させる。上述した移動によって、第1アンテナ450はサイズが縮み、第2アンテナ460はサイズが増加する。第1アンテナフレーム451の移動と第2アンテナフレーム461の移動とは順次的に行われ得る。これと異なり、第1アンテナフレーム451の移動と第2アンテナフレーム461の移動とは同時に行われ得る。
【0088】
図9を参照すれば、第1アンテナ450は固定位置する。各々の第2駆動器482のうちの1つはそれと連結された1つの第2アンテナフレーム461を第2アンテナ460の中心に近くなるように移動させるか、或いは、第2アンテナ460の中心から遠くなるように移動させ得る。残りの第2アンテナフレーム461は固定位置する。上述した駆動によって第2アンテナ460は円形リング形状が変形される。また、第2アンテナ460のサイズが縮むか、或いは増加する。前記の実施形態では1つの第2アンテナフレーム461が移動することと説明したが、これと異なり、2つ又は3つの第2アンテナフレーム461が移動され得る。
【0089】
アンテナ450,460が対称的な形状に設けられる場合、理論的に、プラズマはアンテナの回転半径に沿って均一に形成される。しかし、実際の工程では様々な要因によってプラズマの密度が不均一に形成され、これよって工程処理マップ(map)も基板Wの領域によって不均一になる。本発明は、アンテナ450、460のサイズと形状とを変更することによって、工程チャンバー100の内部領域に発生するプラズマの密度分布を調節することができる。プラズマの発生密度は、工程ガスに印加されるエネルギーの大きさに比例するので、プラズマの発生密度が低い領域に、より高いエネルギーが印加されるようにアンテナ450、460のサイズ及び形状を調節することによって、プラズマの発生密度を均一にすることができる。プラズマの発生密度分布は、工程処理された基板マップ(Map)を通じて把握できる。
【0090】
上述した実施形態では、第1駆動ロッド471の回転によって第1アンテナ450のサイズが変更されることを説明したが、これと異なり、第1駆動ロッド471を上下方向へ移動させて第1アンテナ450のサイズを変更され得る。
【0091】
また、上述した実施形態では、各々の第2アンテナフレーム461が、同一高さで移動されることを説明したが、これと異なり、各々の第2アンテナフレーム461は個別的に上下方向へ移動され得る。第2駆動部480は、第2アンテナフレーム461を第2アンテナ460の中心に近くなるように移動させるか、或いは遠くなるように移動させるのみでなく、第2アンテナフレーム461を上下方向へ移動させて、第2アンテナ460のサイズを可変させ得る。このように第2アンテナフレーム461の上下方向移動によって、第2アンテナフレーム461と工程チャンバー100との距離を調節し得る。第2アンテナフレーム461と工程チャンバー100との距離調節を通じて、工程チャンバー100の内部領域でプラズマ発生密度分布を調節することができる。
【0092】
図10は、本発明の他の実施形態によるアンテナユニットを示す斜視図である。
【0093】
図10を参照すれば、アンテナユニットは、アンテナ450と駆動部470とを含む。アンテナ450と駆動部470とは、図2の第1アンテナ450及び第1駆動部470と同一な構造で提供される。アンテナ450は、複数個のアンテナフレーム461が連結部材455によって電気的に連結される。駆動ロッド471は、連結ロッド472を通じてアンテナフレーム451と各々連結される。駆動器473は、駆動ロッド471を回転させて、各々のアンテナフレーム451をアンテナ450の半径方向へ同時に移動させる。駆動ロッド471の回転方向に合わせて、アンテナ450のサイズが増加するか、或いは減る。
【0094】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるアンテナユニットを示す斜視図である。
【0095】
図11を参照すれば、アンテナユニットは、アンテナ460と駆動部480とを含む。アンテナ460と駆動部480とは、図2の第2アンテナ460及び第2駆動部480と同一な構造で提供される。アンテナ460は、複数個のアンテナフレーム461が連結部材465によって電気的に連結される。駆動ロッド481は、アンテナフレーム461に対応する個数で設けられ、アンテナフレーム461と一対一対応して連結される。各々の駆動器482は、各々の駆動ロッド481に連結され、アンテナフレーム461をアンテナ460の半径方向へ移動させる。各々の駆動器482は、各々のアンテナフレーム461を同時に移動させ得る。また、各々の駆動器482は、選択的に各々のアンテナフレーム461のうち一部を移動させ得る。このような駆動器482の作動によって、アンテナ460の形状とサイズとを異ならせることができる。
【0096】
前記の実施形態では、プラズマを利用して蝕刻工程を遂行することを説明したが、基板処理工程は、蝕刻工程に限定されなく、プラズマを利用する多様な基板処理工程、例えば蒸着工程、アッシング工程、及び洗浄工程等にも適用され得る。
【0097】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないので、本発明が属する技術分野で通常の知識を有するものであれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、開示した実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものでなく、単に説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されない。本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にある全て技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0098】
100・・・工程チャンバー
200・・・基板支持部
400・・・プラズマ生成部
430・・・アンテナユニット
450、460・・・アンテナ
470、480・・・駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間が形成された工程チャンバーと、
前記工程チャンバーの内部に位置し、基板を支持する基板支持部と、
前記工程チャンバーの内部へ工程ガスを供給するガス供給部と、
前記工程チャンバーの内部へ高周波電力を印加して前記工程チャンバーの内部へ供給された工程ガスを励起させるアンテナと、
前記アンテナのサイズを可変させる駆動部と、を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記アンテナは、
互いに離隔して配置される複数個のアンテナフレームと、
隣接する前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、
前記駆動部は、前記アンテナフレームの各々に連結され、前記アンテナフレームを個別的に移動させる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記アンテナフレームは、互いに組み合わされてリング形状に配置され、
前記駆動部は、前記アンテナフレームの各々を前記リング形状の半径方向へ移動させる請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
各々の前記アンテナフレームは、弧形状を有する請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記連結部材は、前記アンテナフレームの移動にしたがって膨張するか、或いは収縮する請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記連結部材の各々は、
いずれか1つの前記アンテナフレームと連結される第1フレームと、
前記第1フレームが連結されたアンテナフレームと隣接する他の1つのアンテナフレームに連結される第2フレームと、
前記第1フレームと前記第2フレームとを連結する弧形状の第3フレームと、を含む請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記アンテナは、
第1アンテナと、
前記第1アンテナと離隔され、前記第1アンテナを囲む第2アンテナと、を含み、
前記駆動部は、前記第1アンテナのサイズと前記第2アンテナのサイズとを個別的に可変させる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1アンテナは、
複数個が互いに組み合わされて第1リング形状に配置される第1アンテナフレームと、
隣接する前記第1アンテナフレームを連結する第1連結部材と、を含み、
前記第2アンテナは、
複数個が互いに組み合わされて前記第1リング形状より半径が大きい第2リング形状に配置される第2アンテナフレームと、
隣接する前記第2アンテナフレームを連結する第2連結部材と、を含み、
前記駆動部は、
前記第1リング形状の半径方向へ前記第1アンテナフレームを移動させる第1駆動部と、
前記第2リング形状の半径方向へ各々の前記第2アンテナフレームを個別的に移動させる第2駆動部と、を含む請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1駆動部は、
前記第1アンテナの中心に位置し、垂直方向に配置される第1駆動ロッドと、
各々の前記第1アンテナフレームと前記第1駆動ロッドとを連結する第1連結ロッドと、
前記第1駆動ロッドの長さ方向に並んだ軸を中心に前記第1駆動ロッドを所定の角度回転させる第1駆動器と、を含む請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2駆動部は、
前記第2アンテナフレームの各々に連結され、その長さ方向が前記第2リング形状の半径方向に配置される複数個の第2駆動ロッドと、
前記第2駆動ロッドの各々に連結され、前記第2駆動ロッドを前記第2リング形状の半径方向へ移動させる第2駆動器と、を含む請求項8又は請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記アンテナは、
互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、
前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、
前記駆動部は、各々の前記アンテナフレームを同時に移動させる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記駆動部は、
前記リング形状の中心に垂直方向に配置される駆動ロッドと、
前記アンテナフレームと前記駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、
前記駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる駆動器と、を含む請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
工程ガスへ高周波電力を印加して前記工程ガスを励起させるアンテナユニットにおいて、
前記高周波電力を印加するアンテナと、
前記アンテナのサイズを可変させる駆動部と、を含むアンテナユニット。
【請求項14】
前記アンテナは、
互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、
隣接する前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、
前記駆動部は
各々の前記アンテナフレームを個別的に前記リング形状の半径方向へ移動させる請求項13に記載のアンテナユニット。
【請求項15】
前記駆動部は、
前記リング形状の半径方向に配置され、前記アンテナフレームと各々連結される駆動ロッドと、
前記駆動ロッドと各々連結され、前記駆動ロッドを前記リング形状の半径方向へ移動させる駆動器を含む請求項14に記載のアンテナユニット。
【請求項16】
前記アンテナは、
互いに離隔してリング形状に配置される複数個のアンテナフレームと、
前記アンテナフレームを連結する連結部材と、を含み、
前記駆動部は、各々の前記アンテナフレームを同時に移動させる請求項13に記載のアンテナユニット。
【請求項17】
前記駆動部は、
前記リング形状の中心に垂直方向に配置される駆動ロッドと、
前記アンテナフレームと前記駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、
前記駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる駆動器と、を含む請求項16に記載のアンテナユニット。
【請求項18】
前記アンテナは、
複数個の第1アンテナフレームが互いに組み合わされて第1リング形状に配置される第1アンテナと、
隣接する前記第1アンテナフレームを連結する第1連結部材と、
複数個の第2アンテナフレームが互いに組み合わされて第2リング形状に配置される第2アンテナと、
隣接する前記第2アンテナフレームを連結する第2連結部材と、を含み、
前記第2リング形状は、前記第1リング形状より大きい半径を有し、前記第1リング形状と同一な中心を有し、
前記駆動部は、前記第1アンテナと前記第2アンテナとのサイズを個別的に可変させる請求項13に記載のアンテナユニット。
【請求項19】
前記駆動部は、
前記第1リング形状の中心に垂直方向に配置される第1駆動ロッドと、
前記第1アンテナフレームと前記第1駆動ロッドとを各々連結する連結ロッドと、
前記第1駆動ロッドをその長さ方向に並んだ軸を中心に回転させる第1駆動器と、
前記第2リング形状の半径方向に配置され、前記第2アンテナフレームと各々連結される第2駆動ロッドと、
前記第2駆動ロッドと各々連結され、前記第2駆動ロッドを前記第2リング形状の半径方向へ移動させる第2駆動器と、を含む請求項18に記載のアンテナユニット。
【請求項20】
工程チャンバーの内部へ工程ガスを供給し、
アンテナから高周波電力を前記工程チャンバーの内部へ印加して前記工程ガスを励起させ、
前記励起された工程ガスを利用して基板を処理し、
前記アンテナはサイズが変更される基板処理方法。
【請求項21】
前記アンテナは、リング形状を有し、前記リング形状のサイズが変更される請求項20に記載の基板処理方法。
【請求項22】
前記アンテナは、複数個のアンテナフレームが互いに組み合わされてリング形状に配置され、
前記アンテナのサイズは、前記アンテナフレームの中で少なくともいずれか1つが前記リング形状の半径方向へ移動して変更される請求項20に記載の基板処理方法。
【請求項23】
各々の前記アンテナフレームは、個別的に移動する請求項22に記載の基板処理方法。
【請求項24】
前記アンテナは、第1アンテナと、前記第1アンテナを囲む第2アンテナとを含み、
前記第1アンテナのサイズと前記第2アンテナのサイズとは個別的に変更される請求項20に記載の基板処理方法。
【請求項25】
前記第1アンテナは、複数個の第1アンテナフレームが第1リング形状に配置され、
前記第2アンテナは、複数個の第2アンテナフレームが前記第1リング形状より大きい半径を有する第2リング形状に配置され、
前記第1アンテナのサイズは、前記第1アンテナフレームが前記第1リング形状の半径方向へ移動して変更され、
前記第2アンテナのサイズは、前記第2アンテナフレームが前記第2リング形状の半径方向へ移動して変更される請求項24に記載の基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−253349(P2012−253349A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−125416(P2012−125416)
【出願日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【出願人】(500376449)セメス株式会社 (61)
【Fターム(参考)】