説明

アンテナ回転からアンテナ回転にかけてのレーダブリップの多次元時間的運動フィルタリングの方法

【課題】アンテナ回転からアンテナ回転にかけてのレーダブリップの多次元時間的運動フィルタリングの方法を提供する。
【解決手段】主に、検出システムの処理サブシステムから供給されるブリップを、トラック生成のために解析する前に、格付けすることを可能にする方法からなり、各トラックは、検出された移動目標の軌道を表すと仮定される。解析継続時間が考慮され、解析継続時間の間に検出されたすべてのブリップが考慮される。これらのブリップは、サブセットに分割され、各サブセットは、初期位置および速度ベクトルで定義された同一解析チャネルにおいて解析継続時間の間に検出されたブリップに対応する。このように形成されたサブセットは、グループ分けされ、同一グループが、複数の属性の結合されたアサーションが妥当と判断されたブリップを含むサブセットを結合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に移動目標または固定目標の検出(特にレーダ検出)の分野に関する。より具体的には、本発明は、ノイズの影響を受ける環境を動き回る小目標を検出する課題に関する。
【背景技術】
【0002】
クラッタ(たとえば、海上クラッタ)の妨害を受ける電磁環境での小目標のレーダ検出においては、目標の検出(そして、その後のレーダ追跡)の最適化のために解決すべき主な課題の1つが、目標に対応する信号を、周囲クラッタを形成する信号から適切に切り離すことによって誤警報率を低減する手段を見つけることである(クラッタに対応する信号の変動は、既知の様式で誤警報を発生させる)。この課題を解決するためには、一般に、受信信号から最大限の量の情報を抽出することが必要である。現時点では、アンテナ回転時に受信した信号を単純に解析しても、受信信号が、小目標に反射した信号に対応するかどうか、あるいは、受信信号が、クラッタの特定の発現(たとえば、砕ける波によって発生した信号)に対応するかどうか、を明確に識別できない場合が多い。そのため、識別を可能にするために、1回のアンテナ回転から次のアンテナ回転にかけて受信した情報を用いることが必要な場合がある。
【0003】
その場合は、実際の目標に反射した信号は、1回のアンテナ回転から次のアンテナ回転にかけて、その目標の運動に関連して変動するという事実を考慮に入れて、回転から回転にかけて受信した信号から抽出した、重要であると考えられる情報の相関をとらなければならない。したがって、目標が三次元空間内を移動する可能性が高いことを念頭に置いて、三次元の時間的運動フィルタリング(temporal kinematic filtering)を受信信号に適用することが必要である。「重要情報」という表現は、ここでは、検出基準を満たした信号から抽出した情報を意味すると理解されたい。
【0004】
この、回転から回転にかけて三次元時間的運動フィルタリングを行う既知の方法の1つが、検出サブシステムを構築する方法である。各検出サブシステムは、同一対象物(目標)の動きを特徴づける同一トラックを形成するために関連付けられたすべてのブリップを含む。このフィルタリングは、一般に、送信された検出情報の各アイテムを、目標である可能性があるものを表していると見なすレーダ追跡システムによって行われる。しかしながら、そのようなアプローチは、検出サブシステムを作成および維持するアルゴリズムを用いる必要があり、このアルゴリズムの実施に必要な計算時間は、一般に、処理対象検出数の非線形関数であり、その導関数自体が増加関数である関数である。各トラックは、対応する検出サブシステムの維持に反映されるため、計算負荷上の理由から、無線追跡の対象となる検出サブシステムの数を制限することが、結果として必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、前述の既知の方法の代替としての、計算時間というかたちでのコストを低減させる多次元時間的運動フィルタリングの方法を提案することである。本発明の別の目的は、したがって、目標である可能性があるものの並べ替え、ならびに、より多くの実際の目標の無線追跡を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のための、本発明の主題は、複数回のアンテナ回転に対応する解析継続時間の間に検出されたブリップに適用される、ブリップの多次元時間的運動フィルタリングの方法である。この場合には、フィルタリングは、解析チャネルを用いて行われ、各解析チャネルは、解析継続時間の開始に対応する初期位置からの目標モデルの動きを定義する。所与のアンテナ回転に対する目標モデルの位置には、不確定間隔が割り当てられる。本発明による方法は、以下のステップを特徴とする。
−アンテナ回転からアンテナ回転にかけて検出されたブリップを記憶する、第1のステップ。検出されたブリップの記憶は、解析継続時間に対応する所与の回数Nの回転の間に行われる。
−記憶されたブリップを、同一解析チャネル内に存在するブリップからなる各サブセットにグループ分けする、第2のステップ。
−様々なサブセットを複数のグループに分類する、第3のステップ。各グループは、複数の属性の結合されたアサーションが妥当と判断されたブリップを含むサブセットに対応し、各属性の値は、解析継続時間にわたって積分される。
−記憶されたブリップを格付けする、第4のステップ。所与のブリップの格付け基準は、それらのグループのいずれかに対するブリップのメンバシップによって定義される。
−格付けされたブリップの選択的送信を行う、第5のステップ。ブリップの送信条件は、そのブリップの格付けによって異なる。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、第3のステップでは、様々なサブセットをいくつかのグループに分類し(各グループは、n個のブリップを含むサブセットに対応し、nは、所与の数Pより小さい数であって、グループによって異なる)、記憶されたブリップの格付けを行う第4のステップでは、様々なグループのサブセットに対する、ブリップのメンバシップを特徴づける属性によって、各ブリップを格付けする。
【0008】
本発明のこの実施形態によれば、ブリップを格付けする第4のステップでは、記憶された各ブリップに属性を割り当てることが可能であり、この属性の値は、そのブリップが属するサブセットであって、最大数のブリップを含むサブセットを集めるグループを示している。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、第3のステップでは、様々なサブセットを2つのグループに分類し、第1のグループは、所与の数Pより少ないn個のブリップを含むサブセットに対応し、第2のグループは、P以上の数のブリップを含むサブセットに対応する。そして、記憶されたブリップを格付けする第4のステップでは、いずれかのグループのサブセットに対するブリップのメンバシップを特徴づける値を有するバイナリ属性によって、各ブリップを格付けする。
【0010】
本発明のこの実施形態によれば、ブリップを格付けする第4のステップでは、記憶された各ブリップにバイナリ属性を割り当てることが可能であり、この属性の一方の値は、第2のグループに分類された少なくとも1つのサブセットにブリップが属することを示し、他方の値は、この第2のグループに分類されたどのサブセットにもブリップが属さないことを示す。
【0011】
本発明のこの実施形態によれば、ブリップを無線追跡機能に送信する第5のステップでは、第2のグループに分類された少なくとも1つのサブセットにブリップが属することを示すバイナリ属性を有するブリップだけを送信し、それ以外のブリップを送信しないことが可能である。
【0012】
本発明のこの実施形態によれば、ブリップをレーダ追跡機能に送信する第5のステップでは、代替として、記憶されたすべてのブリップを送信することが可能であり、各ブリップは、それぞれのバイナリ属性とともに送信される。
【0013】
本発明の別の実施形態によれば、第2のステップの間に使用される各解析チャネルは、多次元空間(位置、速度、および時間)の一領域として定義され、初期位置および初期速度ベクトルによって特徴づけられ、各測定時点において、各測定軸方向に実行された測定の精度の関数である次元を有する位置不確定間隔によって、範囲を定められる。
【0014】
本発明の前述の実施形態によれば、解析チャネルは、速度ベクトルのセットを選択することと、各速度ベクトルについて、複数の不確定間隔(各間隔は、この空間の所与の点を中心とする)で定義される空間の初期メッシングを考慮することとによって、この空間をすべてカバーするように決定可能である。
【0015】
この実施形態によれば、1つの測定時点から別の測定時点にかけて一定である振幅および方向を有する速度ベクトルが選択可能であり、各解析チャネルは、このように定義されて、目標モデルの、初期位置からの一様直線運動を特徴づける。
【0016】
この前述の実施形態によれば、様々な不確定間隔の中心となる位置は、各間隔が、その領域の半分以上において、隣接する間隔のそれぞれと重なり合うように定義可能である。
【0017】
別の実施形態によれば、各ブリップに関連付けられた速度が正確であると見なされると、所与の測定時点に対してチャネルの範囲を定める不確定間隔は、一定の次元を有する。
【0018】
本発明によれば、多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする極座標系とによって定義可能であり、その場合、初期位置は、半径方向距離、方位位置、および仰角位置によって定義され、速度ベクトルは、半径方向成分、方位成分、および仰角成分によって定義される。
【0019】
本発明によれば、多次元空間(位置、速度、時間)は、代替として、時間軸と、レーダを原点とする極座標系とによって定義可能であり、その場合、初期位置は、半径方向距離および方位位置によって定義され、速度ベクトルは、半径方向成分および方位成分によって定義される。
【0020】
さらに代替として、本発明によれば、多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする三次元デカルト座標系とによって定義可能であり、初期位置および速度ベクトルの成分は、この系で表現される。
【0021】
さらに代替として、多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする二次元デカルト座標系とによって定義可能であり、初期位置および速度ベクトルの成分は、この系で表現される。
【0022】
最後に、本発明の別の実施形態では、第2のステップは、各ブリップの瞬時速度を考慮に入れ、ブリップの瞬時速度が、所与の測定時点tにおける解析チャネルによって実現された目標モデルについて定義された瞬時速度に匹敵する場合のみ、ブリップは当該チャネルに分類される。
【0023】
有利なことに、本発明による方法は、レーダブリップ形成サブシステムの下流ならびにレーダ追跡サブシステムの上流にある標準的な処理サブシステムに、容易に挿入可能である。
【0024】
有利なことに、本方法はさらに、レーダ追跡機能と相互に作用することが可能であり、形成されたブリップの数が、レーダ追跡サブシステムの最大許容計算作業負荷と適合しない場合のみ作用するように構成可能であり、これによって、レーダ追跡サブシステムが処理しなければならないブリップの第1の選択を行うことが可能になる。
【0025】
本発明による方法の特徴および利点は、添付図面に照らして行われる以下の説明により、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明による方法の理論的フロー図である。
【図2】本発明による多次元解析チャネルの概略図である。
【図3】解析チャネルの配置の原理の二次元概略図である。
【図4】解析チャネルの配置の原理の多次元概略図である。
【図5】特定の実施形態を通しての、本発明による方法の第3のステップの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
まず、図1は、本発明による方法の主なステップを示す。本方法は、レーダブリップの構築を担当する処理サブシステムと、レーダ追跡機能を担当する処理サブシステムとの間で実施される。本方法は、ドップラーレーダおよび非ドップラーレーダに有利に適用可能である。本方法はまた、検出エコーの関連付けという同じ原理で動作する他の検出システム(たとえば、ライダー(LIDAR)システムやソナー(SONAR)システム)にも適用可能である。この目的のために、ここでは、「ブリップ」を、当該検出システム(以下、本明細書ではレーダ)から送信された信号が目標に反射することによって得られた信号の、所与の時点における検出に対応するオブジェクトとして定義する。各ブリップは、特に、そのブリップの元になった目標からの位置の距離別および方位別に特徴づけられ、場合によって、その位置の仰角別に、ならびに、この目標の瞬時速度によって特徴づけられる。
【0028】
本発明による方法は、主に以下のステップを含んでいる。
−検出システム(たとえば、レーダ)によって検出されたブリップを記憶する、第1のステップ11。
−記憶されたブリップを、同一解析チャネル内に存在するブリップを収容する各サブセットにグループ分けする、第2のステップ12。
−ステップ12で形成された各種サブセットを並べ替え、分割して、複数のグループにする、第3のステップ13。
−ステップ13で行われた分割を考慮して、記憶されたブリップを分類する、第4のステップ14。
−分類されたブリップをレーダ追跡機能に送信する、第5のステップ15。
【0029】
第1のステップ11は、様々な形態をとることが可能である。しかしながら、このステップで行うことは、アンテナ回転からアンテナ回転にかけて、かつ、所与の回数Nにわたるアンテナ回転で、本発明による方法の上流にある処理サブシステムによって検出されたブリップを記憶することである。このようにして、アンテナ回転ごとに、検出されたブリップのリストが得られ、これらのブリップは、レーダ処理サブシステムで一般に行われているものと異なり、レーダ追跡機能に直接送られるのではなく、いったん記憶され、当該アンテナ回転に関連付けられたN−1回のアンテナ回転に対応して記憶されているブリップと一緒に解析される。
【0030】
本発明によれば、記憶の深さ、すなわち、記憶が行われる対象となるアンテナ回転の数は、検出された要素に割り当てられている運動特性にさらに関する動作パラメータに従って決定される。単純であって限定ではない一変形実施形態では、回転の数は、特に、目標を、その間は一様直線運動によって動画化されていると見なすことが可能な時間の関数である。さらに、レーダの反応時間、すなわち、本発明による方法でフィルタリングされた最初のブリップのレーダ追跡までの伝送時間を考慮することが可能である。
【0031】
ここで、本方法に関して、測定時点の間隔を一定にすることが必要ではないことに留意されたい。したがって、2つの測定時点の間隔が変動しても、本方法は完全に適用可能であり続ける。
【0032】
本発明による方法の第2のステップ12を、図2〜4に示す。このステップで行うことは、検出されたブリップを、特徴別のサブセットにグループ分けすることを試行することである。各サブセットは、動きモデル(たとえば、一様直線運動)に従って回転から回転にかけて位置が所与の初期位置から移動する目標モデルにアタッチされる。初期位置および関連付けられた動きモデルは、トレンドが与えられた、この目標モデルに対応する可能性があるブリップが存在する多次元解析チャネルを形成する。したがって、所与の初期位置に関しては、可能性のある動きが複数あり、レーダで監視される空間は、複数の解析チャネル(21)でカバーされ、所与のチャネル内に存在するブリップは、対応するサブセットを構成する。
【0033】
本発明によると、一例では図2に示すように、各解析チャネル21は、したがって、目標モデルの初期位置22ならびにこの位置を取り巻く不確定間隔23によって初期定義(初期化)される。次に、各解析チャネル21は、回転から回転にかけて、記憶されているすべての回転にわたって、当該回転における目標モデルの位置24ならびにその位置を取り巻く不確定間隔25によって定義される。当該回転における目標モデルの位置は、たとえば、モデルの軌道を定義する、関連付けられた速度ベクトルの値および方向によって決定される。したがって、目標モデルの初期位置の場合は、当該速度ベクトルと同じ数の解析チャネルが定義される。
【0034】
実際には、不確定間隔23、25の各次元の長さは、アンテナ回転ごとに、センサ(この場合はレーダ)による測定の精度を考慮して決定される。各間隔の中心22、24は、当該解析チャネル21によって形成された多次元空間における目標モデルの当該時点での位置を表している。
【0035】
ブリップに関連付けられた速度の測定は正確であると見なすことが可能である、という仮定に立って解析チャネルを構築する、最も単純な場合には、解析チャネルが時間に対して一定の区間を有するべく、これらの間隔は時間に依存しないことに留意されたい。この場合以外では、これらの間隔は時間の関数であるため、解析チャネルは、時間に対して変化する次元を有する。
【0036】
以上のことからわかるように、考慮に入れるべき解析チャネル21の数は、理論的には無限であり、目標の各初期位置から複数の解析チャネルが発生する。しかしながら、測定が不確定であるとすれば、考慮に入れるべきチャネルの数は、初期不確定間隔23によって制限される。これは、実際には、すべての初期不確定間隔23を結合することによって、目標である可能性があるすべての初期位置22がカバーされ(空間の初期メッシング)、目標のすべての動き仮定に対応するすべての空間が、解析チャネルのセットによってカバーされるように定義される。
【0037】
さらに、本発明による方法の好ましい一実施形態では、図3に示すように、解析チャネルの数は、たとえば、連続する解析チャネルの初期不確定間隔31〜35が部分的に重なり合う(たとえば、ある解析チャネルの初期不確定間隔31に、隣接する4つのチャネルの初期不確定間隔32〜35が部分的に重なる)ように、チャネルを配置することが可能であるように決定される。このようにして、記憶されているブリップのそれぞれが、少なくとも1つのチャネル内に確かに存在することを有利に確認することが可能である。したがって、サンプリングの影響は回避される。
【0038】
したがって、前述の単純な場合には、当該速度ベクトルごとに、図4に示すような、規則的な部分的重なりを示す解析チャネル41〜45の配置が得られる。
【0039】
ここでは、各解析チャネルの原点および方位がそれぞれ異なり、方位は、各チャネルによって表される目標モデルの速度ベクトルの長さおよび方向によって決定されることから、所与のアンテナ回転の間に、同一ブリップが複数の解析チャネル内に存在する可能性があることに留意されたい。
【0040】
したがって、ある解析チャネル内に存在するブリップは、当該解析チャネルによって実現される移動目標に対応しうるブリップのサブセットを構成すると見なされる。
【0041】
本発明による方法の第3のステップ13の目的は、前のステップの完了時に暗黙的に構成されたサブセット群のうちのどのサブセットが、(全体として考慮された場合に)同一目標に対応しうるブリップを集めるかを決定することである。本発明による方法の一般動作原理は、この対応を、サブセットに収容されたブリップの特定の複数の属性(たとえば、振幅)を選択することによって決定すること、そして、すべてのブリップにわたって、かつ、当該サブセットに関してそれらの様々な属性の所与の組み合わせのアサーションを解析すること(すなわち、基準値に対する妥当性の検査)によって、各属性の値を解析することである。その結果、組み合わせが妥当と判断された場合には、そのサブセットは第1のグループに分類される。逆に、組み合わせが妥当と判断されなかった場合には、そのサブセットは第2のグループに分類される。代替として、所与の組み合わせに対して複数のアサーションを考えることが可能である。その場合は、複数のグループへの分類が行われる(各グループは、所与のアサーションが妥当と判断されたサブセットを収容する)。
【0042】
図5に示した、本発明による方法の特定の実施形態では、ステップ13は、まず、各解析チャネル21について、考慮対象のN回の回転の完了時にチャネル内に存在するブリップ51の数をカウントする。実際には、各チャネルにおいて、所与の回転に対する位置がそのチャネルで定義された空間内に存在するすべてのブリップがカウントされ、各回転におけるブリップ位置が当該チャネル内に存在するようにするために、所与のブリップが移動目標に対応するかどうかを最初に決定することは不要である。したがって、1つの解析チャネルが、様々な数のブリップを収容することが可能である。
【0043】
この特定の実施形態によれば、本方法のステップ13は、次に、このように構成されたブリップサブセットに対して、実際の並べ替え作業を行う。並べ替え作業は、この場合には、サブセットを形成しているブリップの数を解析することによって行う。実際には、当該解析チャネル内に存在するブリップは、このチャネルに関連付けられたモデルに従って移動する目標に対応すると仮定すると、理論的には、各アンテナ回転においてブリップが見つかることが期待できる。そして、この場合には、解析チャネルは、おそらく同一目標に対応する少なくともN個のブリップをホストする。これに対し、逆の場合には、当該チャネル内に存在するブリップは、所与のアンテナ回転の間に、当該解析チャネル内に存在するブリップの形成を引き起こした様々な目標に対応するか、ノイズやクラッタのスパイクに対応することを考慮しなければならない。したがって、この解析チャネル内に存在するブリップは、実際の目標を表しているセットを構成しないと見なすことが可能である。
【0044】
この特定の実施形態では、当該属性である並べ替え基準は、したがって、この場合には、ブリップが存在するか否かである。当該アサーションに関しては、これは、当該サブセットに収容されているブリップの数nが、しきい値と見なされる数Pより大きいか等しいという事実であり、このサブセットは、収容しているブリップの数nがPより小さい場合には目標を表していないと見なされる。
【0045】
したがって、この特定の実施形態では、2つのグループのサブセットが定義され、第1のグループのサブセットは、目標を表していると見なされ、第2のグループのサブセットは、目標を表していないと見なされる。
【0046】
理論的には、しきい値Pは、Nと等しいように定義することが可能である。しかしながら、検出したエコーからのブリップ形成には選択性があることから、所与のアンテナ回転の間に、目標に反射した信号のレベル変動は、信号レベルが低すぎて当該回転の間にブリップの形成を引き起こすことができないことにつながることを考慮されたい。したがって、この目標の動きに対応する解析チャネルにおいてカウントされたブリップの数は、考慮対象目標についての数Nより小さくなる。したがって、少なくともN個のブリップ(Nは当該回転の数)を含むサブセットだけを、実際の目標を表していると見なす並べ替え基準は、有意な数のブリップを含んでいてもN個のブリップを含んでいないサブセットを誤って破棄することにつながるであろう。このため、この場合には、しきい値Pは、意図的にNより小さいしきい値である。しきい値Pは、特に、エコーの検出確率と、本発明による方法の上流にある検出サブシステムによるブリップの構築とに従って、あらかじめ決定可能である。しきい値Pはまた、レーダ追跡機能がサポートする作業負荷に従ってレーダ追跡機能自体から送信されるコマンドに従って、解析から解析にかけて動的に決定可能である。したがって、レーダ追跡機能は、作業負荷が低い場合には、低いしきい値Pを使用するよう指示することが可能であり、高い作業負荷が存在する場合には、高いしきい値Pを使用するよう指示することが可能である。このように、本発明による方法では、厳しくないフィルタリング機能から厳しいフィルタリング機能への切り替えを行う。
【0047】
本方法の第4のステップ14および第5のステップ15の目的は、レーダ追跡機能による、記憶されているブリップの処理を容易にするために、これらのブリップの調整を行うことである。
【0048】
ステップ14では、前のステップで生成されたサブセットの並べ替えを実行し、すべての解析チャネルを考慮に入れて、記憶されているブリップを格付けする。このようにして、所与のブリップが、目標を表していると見なされた、少なくとも1つのブリップサブセットに属する場合には、このブリップを、レーダ追跡機能による直接の解析が可能であるとして登録する。したがって、このブリップには属性が関連付けられ、この属性は、このブリップを収容するサブセットが属しているサブセットグループを特徴づける属性である。したがって、このステップは、主に、各ブリップが実際の目標に対応する確率を特徴づける属性を、各ブリップに割り当てることにつながる。
【0049】
このように、前述の特定の実施形態では、所与のブリップが、P以上の数であるn個のブリップを収容している、少なくとも1つのブリップサブセット(第1のグループのサブセット)に属し、そのサブセットが目標を表していると見なされる場合、このブリップを、レーダ追跡機能による直接の解析が可能であるとして格付けする。一方、このブリップが、目標を表していると見なされた、どのブリップサブセットにも属していない場合には、このブリップを、レーダ追跡機能による直接の解析が不可能であるとして格付けする。
【0050】
ステップ15は、適切に分類されたブリップをレーダ追跡機能へ送信するだけである。検討している実施形態によれば、この送信は、様々なモダリティで行われる。
【0051】
したがって、第1の可能な実施形態では、ステップ15で、形成されたブリップのセットをレーダ追跡機能へ送信することが可能である(各ブリップには、その属性が付随する)。そして、レーダ追跡機能の役割は、ブリップを、関連付けられた属性に従って、差別化された様式で処理することである。代替として、ステップ15は、ただ単に、1つまたは複数の所与値をとる属性を有する、形成されたブリップを、レーダ追跡機能に送信し、(レーダ追跡機能による直接の解析が不可能であると見なされた)その他のブリップを除去することであってよく、除去の程度は可変であってよい。
【0052】
このようにして、レーダ追跡機能の計算作業負荷は、間接的に軽減され、これは、たとえば、作業負荷の発生時に、レーダ追跡機能が、ブリップの直接の解析が可能であることを示す属性を有するブリップを考慮することを優先することを可能にすることによって行われる。
【0053】
図5に示した、前述の特定の実施形態では、本発明による方法のステップ15は、第1のグループのサブセットに収容されたブリップだけを送信して、その他のブリップを除去することであることが可能である。代替として、本方法のステップ15は、各ブリップを、当該ブリップが目標を表している可能性が高いかどうかを示すバイナリ属性とともに送信することであることが可能である。
【0054】
ここまで記載してきたように、ステップ11〜15は、本発明による方法の主たる特徴的なステップを構成している。
【0055】
この基本的な形態では、本発明による方法は、位置によってのみ特徴づけられるブリップに基づいて動作するという点で有利である。したがって、この方法を実施するにあたって、エコーの瞬時速度を正確に知ることは不要である。レーダ用途の場合、瞬時速度は、ドップラー効果を解析することによって得られる。しかしながら、より高度な形態では、本発明による方法は、任意選択的に、中間的なステップ16を含むことが可能であり、ステップ16は、ブリップをサブセットにグループ分けする第2のステップ12と、サブセットを2つのカテゴリにグループ分けする第3のステップ13との間に置くことが可能である。
【0056】
本発明による方法の第2のステップ12に組み込むことも可能な、この中間的なステップ16では、ブリップごとに、そのブリップに関連付けられた瞬時速度の特定成分またはすべての成分を考慮に入れ、適切に確定された瞬時速度と、そのブリップが存在する解析チャネルに対応する目標モデルの速度とが整合するかどうかを検査する。その結果、速度の確定に適用される原理に従う速度の確定に影響しうる任意のバイアス(たとえば、速度のあいまいさ(speed ambiguity))に対して、2つの速度に整合性があれば、ブリップは、当該解析チャネルに対応するブリップサブセットにおいて維持される。整合性がない場合、ブリップは、そのサブセットから除去される。
【0057】
この補足ステップは、本発明による方法を、より効果的にし、全体として高速化することを可能にする点で有利である。実際には、ステップ16で妥当とされたブリップだけが、後続のステップ13、14、および15で使用される。さらに、ステップ13が適用されたサブセットは、そのサブセットが関連するモデルの瞬時速度に適合する瞬時速度を有するブリップを収容しているサブセットであるため、このサブセットが、ステップ13で定義された2つのカテゴリのいずれかに含まれるかどうかを確定するには、これらのブリップをカウントすることがより妥当である。
【0058】
図5に示した特定の実施形態の特定の一変形形態によれば、本発明による方法のステップ13では、各サブセットに収容されているすべてのブリップをカウントし、各サブセットに収容されているブリップの数nを、もはや単一の値Pではなく、値のセット(たとえば、3つの値P、Q、およびR)と比較することが可能である。したがって、nがP、Q、またはR以上かどうかに応じて、複数の、サブセットのグループ(たとえば、4つのグループ)が定義される。その結果、本方法のステップ14では、各ブリップを、そのブリップが属するサブセットのメンバシップを反映する属性によって、それらのグループのいずれかに格付けする。属性の値は、n以下のしきい値P、Q、またはRのうちの最大のものに対応する。言い換えると、ブリップを格付けする属性の値は、そのブリップが属するサブセットであって、最大数のブリップを含むサブセットを収容するグループを示している。
【0059】
本明細書の以降では、本発明による方法の例示的な応用例を示す。
【0060】
ここで示す例示的な応用例では、シンプルな沿岸レーダの場合を考える。前提として、目標(ボート)の動きが、10回のアンテナ回転(Q=10回の観測)にわたって一様直線運動と見なせるものであるとし、2次元ドップラーレーダ(2Dレーダ)の半径方向距離分解能がσ=6mであり、方位分解能がσaz=0.1°であるとする。レーダアンテナの回転数は、この場合には、2秒で1回転に設定されている。
【0061】
また、本発明による方法の上流で行われる処理は、N個のドップラーフィルタによるドップラーフィルタリングを含むものとし、あいまい速度(ambiguous speed)はVm/sであるとする。
【0062】
解析チャネルのサイズおよび形態を決定するためにいくつかの検討事項がありうるものとし、特に、それらは、計算時間、使用可能メモリ、または測定精度であるとすると、この場合には、測定精度だけを考慮に入れる。
【0063】
その結果、当該速度ベクトルごとに、空間(半径方向距離、方位、時間)に一様分布する解析チャネルのセットを構築する選択が行われ、このセットは、当該空間のメッシングを形成する。各解析チャネルは、レーダの分解能に依存する一定の不確定間隔によって定義される。したがって、
【数1】

という選択が行われる。kおよびkazは不確定パラメータである。各解析チャネルはまた、図3に示したような距離および方位方向で隣接する解析チャネルと半分重なっている。kおよびkazの値を1.5にすると、解析チャネルのいずれかにおいて真の目標が見つからない確率を非常に低くすることが可能になる。したがって、Δ=51mおよびΔaz=0.85°が見つかる。
【0064】
そのような状況では、所与のアンテナ回転に対して考えられるメッシングは、前の回転のメッシングの単純な平行移動である。この平行移動は、距離がT・Vに等しく、方位がT・Vazに等しい。Tは、1回のアンテナ回転の継続時間を表し、VおよびVazは、それぞれ、半径方向速度および方位軸方向の速度を表す。
【0065】
ここで示した例では、考えられている速度ベクトルの半径方向成分の間隔が、ΔV=1.4m/sのピッチ(ΔV=Δ/2・1/(T・(Q−1)))であり、方位軸方向成分の間隔が、ΔVaz=0.024°/sのピッチ(ΔVaz=Δaz/2・1/(T・(Q−1)))である。この構成は、目標を棄却しないための、全体の重なりを定める。
【0066】
レーダによる検出が行われるたびに、次式が満たされるかどうかも検討される。
【数2】

ここで、「round」は、一般に定義されている丸め関数を表す。これが満たされる場合は、このドップラー速度で特徴づけられたブリップが、Vに等しい半径方向速度で定義される各チャネルに対して考慮される。このドップラー妥当性検査は、V/Nがドップラー測定精度を表すという事実によって正当化されている。
【0067】
各解析チャネルにおいて検出数をカウントするバイナリ決定基準を選択することが可能であり、10回転で検出数が8を超えた場合は、解析チャネルの検出が保持される。この場合には、ブリップ数の有意な低減が達成され、これによって、誤警報による無線追跡の負荷を軽減することが可能になる。10回のアンテナ回転の間に8個の誤ブリップが並ぶ確率は、無視できるほど小さい。
【符号の説明】
【0068】
11 第1のステップ
12 第2のステップ
13 第3のステップ
14 第4のステップ
15 第5のステップ
16 中間的なステップ
21 解析チャネル
22 目標モデルの初期位置
23 不確定間隔
24 目標モデルの位置
25 不確定間隔
31〜35 不確定間隔
41〜45 解析チャネル
51 ブリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアンテナ回転に対応する解析継続時間の間に検出されたブリップに適用される、前記ブリップの多次元時間的運動フィルタリングの方法であって、前記フィルタリングは、解析チャネル(21)を用いて行われ、各解析チャネルは、前記解析継続時間の開始に対応する初期位置(22)からの目標モデルの動きを定義し、所与のアンテナ回転に対する前記目標モデルの位置(22、24)には、不確定間隔(23、25)が割り当てられる方法において、
−アンテナ回転からアンテナ回転にかけて検出されたブリップを記憶する、第1のステップ(11)であって、前記検出されたブリップの前記記憶は、前記解析継続時間に対応する所与の回数Nの回転の間に行われる、第1のステップ(11)と、
−前記記憶されたブリップを、同一解析チャネル(21)内に存在するブリップ(51)からなる各サブセットにグループ分けする、第2のステップ(12)と、
−前記様々なサブセットを複数のグループに分類する、第3のステップ(13)であって、各グループは、複数の属性の結合されたアサーションが妥当と判断されたブリップ(51)を含むサブセットに対応し、各属性の値は、前記解析継続時間にわたって積分される、第3のステップ(13)と、
−前記記憶されたブリップを格付けする、第4のステップ(14)であって、所与のブリップ(51)の格付け基準は、前記グループのいずれかに対する前記ブリップのメンバシップによって定義される、第4のステップ(14)と、
−前記格付けされたブリップの選択的送信を行う、第5のステップ(15)であって、ブリップ(51)の送信条件は、そのブリップの格付けによって異なる、第5のステップ(15)と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第3のステップ(13)では、前記様々なサブセットをいくつかのグループに分類し(各グループは、n個のブリップ(51)を含むサブセットに対応し、nは、所与の数Pより小さい数であって、グループによって異なる)、前記記憶されたブリップの格付けを行う前記第4のステップ(14)では、前記様々なグループのサブセットに対する、前記ブリップのメンバシップを特徴づける属性によって、各ブリップ(51)を格付けする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のステップ(13)では、前記様々なサブセットを2つのグループに分類し、第1のグループは、所与の数Pより少ないn個のブリップ(51)を含むサブセットに対応し、第2のグループは、P以上の数のブリップ(51)を含むサブセットに対応し、前記記憶されたブリップを格付けする前記第4のステップ(14)では、いずれかのグループのサブセットに対するブリップのメンバシップを特徴づける値を有するバイナリ属性によって、各ブリップ(51)を格付けする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のステップ(12)の間に使用される各解析チャネル(21)は、多次元空間(位置、速度、および時間)の一領域(41)として定義され、初期位置および初期速度ベクトルによって特徴づけられ、各測定時点において、各測定軸方向に実行された測定の精度の関数である次元を有する位置不確定間隔(31)によって、範囲を定められることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記解析チャネル(21)は、速度ベクトルのセットを選択することと、各速度ベクトルについて、複数の不確定間隔(23)(各間隔は、この空間の所与の点(22)を中心とする)で定義される空間の初期メッシングを考慮することとによって、この空間をすべてカバーするように決定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記様々な不確定間隔の中心となる位置は、各間隔(31)が、その領域の半分以上において、隣接する間隔(32〜35)のそれぞれと重なり合うように定義されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された速度ベクトルは、1つの測定時点から別の測定時点にかけて一定である振幅および方向を有し、各解析チャネル(41〜45)は、このように定義されて、目標モデルの、初期位置(22)からの一様直線運動を特徴づけることを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
各ブリップに関連付けられた速度が正確であると見なされると、所与の測定時点に対してチャネルの範囲を定める前記不確定間隔(23、25)は、一定の次元を有することを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする極座標系とによって定義され、前記初期位置は、半径方向距離、方位位置、および仰角位置によって定義され、前記速度ベクトルは、半径方向成分、方位成分、および仰角成分によって定義されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする極座標系とによって定義され、前記初期位置は、半径方向距離および方位位置によって定義され、前記速度ベクトルは、半径方向成分および方位成分によって定義されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする三次元デカルト座標系とによって定義され、前記初期位置および前記速度ベクトルの成分は、この系で表現されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記多次元空間(位置、速度、時間)は、時間軸と、レーダを原点とする二次元デカルト座標系とによって定義され、前記初期位置および前記速度ベクトルの成分は、この系で表現されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記ブリップを格付けする前記第4のステップ(14)では、記憶された各ブリップ(51)に属性を割り当て、前記属性の値は、前記ブリップが属するサブセットであって、最大数のブリップを含むサブセットを集めるグループを示すことを特徴とする、請求項2〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ブリップを格付けする前記第4のステップ(14)では、記憶された各ブリップ(51)にバイナリ属性を割り当て、前記バイナリ属性の一方の値は、前記第2のグループに分類された少なくとも1つのサブセットに前記ブリップが属することを示し、他方の値は、前記第2のグループに分類されたどのサブセットにも前記ブリップが属さないことを示すことを特徴とする、請求項3〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ブリップを無線追跡機能に送信する前記第5のステップ(15)では、前記第2のグループに分類された少なくとも1つのサブセットにブリップが属することを示すバイナリ属性を有するブリップだけを送信し、それ以外のブリップを送信しないことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ブリップを前記無線追跡機能に送信する前記第5のステップ(15)では、前記記憶されたブリップをすべて送信し、各ブリップは、それぞれのバイナリ属性とともに送信されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のステップ(12)の間は、各ブリップの瞬時速度が考慮され、ブリップ(51)の瞬時速度が、所与の測定時点tにおける解析チャネル(21)によって実現された目標モデルについて定義された瞬時速度に匹敵する場合のみ、前記ブリップ(51)は当該チャネル(21)に分類されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−133960(P2010−133960A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−274535(P2009−274535)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(505157485)テールズ (231)
【Fターム(参考)】