説明

イベントログ管理サーバ装置、イベント管理システム、イベントログ収集サーバ装置、イベントログ蓄積サーバ装置、イベントログ管理方法およびそのプログラム

【課題】 種々のOA装置のイベントログを統合的に管理するとともに、本人に成りすますことなどによる文書情報の漏洩を防止する。
【解決手段】 事務所内のMFP1などのOA装置に接続されたサテライトサーバ5によって、各OA装置のイベントログ情報(文書複写時の画像情報など)を収集し、データベース化し、統合管理する。また、サテライトサーバ5は、例えば、MFP1から出力されるイベントログ情報が所定の条件に合致するものであったときには、例えば、ネットワークカメラ3に、MFP1周辺の撮影を指示する情報を送信する。そして、ネットワークカメラ3が撮影したMFP1周辺の映像情報を、MFP1のイベントログ情報に関連付けてデータベースに登録する。そして、MFP1のイベントログ情報(文書複写時の画像情報など)を検索したときには、MFP1周辺の映像情報も併せて出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、文書のセキュリティの分野に用いて好適なイベントログ管理サーバ装置、イベント管理システム、イベントログ収集サーバ装置、イベントログ蓄積サーバ装置、イベントログ管理方法およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のディジタル技術の進歩に伴い、多くの事務所には複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナまたはこれらを統合したディジタル複合機(以下、MFP(Multi Function Peripheral)という)などのOA(Office Automation)機器があふれている。そのため、必要な場合には、いつでも簡単に文書の複製ができるようになり、また、いつでも簡単に事務所の外へファクシミリを発信することができるようになった。このような事務業務の便利さや快適さは、一方では、顧客情報などの営業秘密文書が社外へ漏洩し易くなる原因ともなっている。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1においては、MFPなどにおいて文書をコピーしたりファクシミリ送信したりするための文書をスキャナで読み込んだ場合には、その読み込んだ文書の縮小画像のデータを、IDカードなどから得られる使用者名や日時の情報などと対応付けて、そのMFPの内部記憶装置に蓄積し、また、その蓄積したデータを検索することができるとしている。こうすることによって、誰が、いつ、どの文書をコピーし、または、ファクシミリ送信したかなどを知ることができる。
【特許文献1】特許第3356230号公報(段落0004,段落0007、図1)
【0004】
また、LAN(Local Area Network)などの自社で管理可能なネットワークに接続されたパソコンの操作については、メールの送受信、Webサイトのアクセス、文書の印刷をはじめ、フレキシブルディスクやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどへの情報記録に至るまで、その操作の履歴がユーザIDなどと関連付けてネットワークの管理サーバなどに蓄積することが一般的に行われている。
【0005】
また、近年では、情報漏洩に備えるために、指紋や顔かたちなどの照合によって本人確認をするような種々のセキュリティ装置も商品化されているが、一方では、使用者を確認することもなく、ネットワークにも接続されていない旧型のOA機器(例えば、旧型の複写機)なども多く残っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記の従来技術においては、MFPなどにおいてコピーした画像などの情報を縮小して蓄積するとしても、自身の装置内に蓄積するのでは、蓄積容量に限界があり、通常、古い情報は消去されてしまう。これでは、古い文書に対しては、十分なセキュリティ機能を発揮することができない。また、IDカードなどで本人確認をするにしても、悪意ある第三者が正規のユーザのIDなどを盗んで、正規のユーザに成りすました場合には、その悪意ある第三者を突き止めることができない。そして、何よりも、新旧種々のOA機器が存在する現実の事務所環境のおいて、文書のセキュリティを統合的に管理することが可能なシステムがない状態にある。
【0007】
本発明は、前記した事情に基づいてなされたものであり、その課題は、種々のOA装置のイベントログをデータベースに統合的に蓄積して、管理するとともに、必要に応じて、そのイベントログ発生時のそのOA装置周辺の映像を新たなイベントログデータに付加登録することにより、第三者が正規のユーザに成りすましたり、OA装置を操作する本人が不正を働いたりすることによる文書情報の漏洩を防止することが可能なイベントログ管理サーバ装置、イベントログ管理方法およびイベントログ管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1、請求項9および請求項11の発明は、複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログをイベントログDBに蓄積するイベントログ管理サーバ装置およびそのイベントログ管理方法、イベントログ管理プログラムであって、前記イベントログ管理サーバ装置が、(1)前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するとともに、(2)前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、(3)前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積し、(4)前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力することを特徴とする。
【0009】
請求項1、請求項9および請求項11の発明によれば、第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報と第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報とを日時情報に基づき関連付けて管理することができるので、例えば、種々のOA装置によって作成または処理される文書情報をセキュリティ関連のOA装置のイベントログ情報と関連させて統合的に管理することができるようになる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1のイベントログ管理サーバ装置であって、前記第2のOA装置として前記第1のOA装置の周辺を撮影可能な監視カメラが接続されていることを特徴とするとする。
請求項2の発明の発明によれば、OA装置によって作成または処理される文書情報を、その文書に係る操作者を含むOA装置の周辺の映像情報とを関連付けて管理することができるので、当該OA装置の操作者を特定することができるようになるので、不正行為発生時の不正行為者の特定が容易になる。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2のイベントログ管理サーバ装置であって、前記第2のOA装置としてディジタルタイムスタンプ装置が接続されていることを特徴とする
請求項3の発明によれば、データベースに登録されるイベントログ情報にディジタルタイムスタンプを付すので、その文書を改竄するなどの不正行為を防止することができるようになる。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のイベントログ管理サーバ装置であって、前記第2のOA装置として光または音を発する警報装置が接続されていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、第1のイベントログ情報において、何らかの不正行為の情報が発見されたときには、警報装置を駆動することができるので、不正行為の発見が容易となる。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のイベントログ管理サーバ装置であって、前記第1のOA装置として入出場管理装置、電話機、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、パーソナルコンピュータ、ネットワーク接続装置のうちの少なくとも1つが接続されていることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、事務所における事務業務で使用されるOA装置によって作成または処理される文書のセキュリティを高めることができる。
【0014】
また、請求項6および請求項10の発明は、複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムおよびそのイベントログ管理方法であって、(1)前記イベントログ収集サーバ装置が、(1a)前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、(1b)前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、(1c)前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、(2)前記イベントログ蓄積サーバ装置が、(2a)前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積し、(2b)前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力することを特徴とする。
【0015】
請求項6および請求項10の発明によれば、イベントログ収集サーバおよびイベントログ蓄積サーバの配置をネットワーク上のどこにでも配置できるようになるので、複数のサイトに存在するOA装置のイベントログを1箇所のイベントログ蓄積サーバで管理できるようになるなど、イベントログ管理の効率を向上させることができるようになる。
【0016】
また、請求項7および請求項12の発明は、複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ収集サーバ装置およびそのプログラムであって、(1)前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、(2)前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、(3)前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0017】
また、請求項8および請求項13の発明は、複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ蓄積サーバ装置およびそのプログラムであって、(1)前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積し、(2)前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力することを特徴とする。
【0018】
これら、請求項7、請求項8、請求項12および請求項13の発明によれば、イベントログ収集サーバ装置およびイベントログ蓄積サーバ装置をそれぞれネットワークに接続することができるようになり、そのため、イベントログ収集サーバおよびイベントログ蓄積サーバの配置をネットワーク上のどこにでも配置できるようになる。そして、その結果として、複数のサイトに存在するOA装置のイベントログを1箇所のイベントログ蓄積サーバで管理できるようになるなど、イベントログ管理の効率を向上させることができるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、種々のOA装置によって作成または処理される文書情報をセキュリティ関連のOA装置のイベントログ情報と関連させて統合的に管理することができるようになるとともに、不正行為の発生時の不正行為者の特定が容易になるので、第三者が正規のユーザに成りすますのを防止することができ、また、OA装置を操作する本人が不正を働くのを抑止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図を用いて本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るイベントログ管理サーバ装置が適用される事務所におけるOA装置の構成の例を示した図である。図1において、サテライトサーバ5は、事務所のOA装置のイベントログを統合的に管理するイベントログ管理サーバ装置である。サテライトサーバ5には、MFP(複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナの複合機)1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4などが接続されている。これらは、いずれも請求項でいうOA装置に相当する。
【0022】
なお、本明細書でOA装置という場合は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、パーソナルコンピュータなど文書処理に係る装置だけでなく、監視カメラ、ディジタルタイムスタンプ、指紋照合などのセキュリティ機能を備えたドアや書庫などを含むものとする。また、電磁ロックドア4は、電磁力でロックするドアだけでなく、電気信号により機械的に施錠・解錠が可能ないわゆる電気錠を備えたドアを含むものとする。
【0023】
ここで、サテライトサーバ5と、各OA装置(MFP1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4)とは、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して接続されているとするが、USB(Universal Serial Bus)などOA装置に依存する通信線によって接続されてもよい。
【0024】
電話主装置2は、サテライトサーバ5に接続されるほか、IP(Internet Protocol)網6、公衆交換電話網(以下、PSTN(Public Switched Telephone Network)と略す)7、事務所内の固定電話機10に接続され、内線電話の交換機能を備えるとともに、IP網6に対するルータ機能を備える。また、電話主装置2は、受発信の通話先電話番号などの履歴を記憶することができ、さらに、通話内容を録音する機能を備える。
【0025】
ネットワークカメラ3は、撮影方向を遠隔制御することができ、サテライトサーバ5からの指示に従って、各OA装置周辺の映像情報を取得し、取得した映像情報をサテライトサーバ5へ送信する。このとき、映像情報は、静止画像でも、動画像でも、動画像のコマ落ち画像のいずれであってもよい。また、1台のネットワークカメラ3で撮影不可能なOA装置がある場合には、複数台のネットワークカメラ3を設けてもよい。
【0026】
また、特に機密を要するような場合には、事務所などの入口に電磁ロックドア4が設けられており、その電磁ロックドア4は、IDカードや指紋照合などによりドアの鍵を解錠するようになっている。そして、ドア解錠時のIDカードなどから得られる通過者の識別情報などがイベントログ情報としてサテライトサーバ5へ送信される。
【0027】
また、図示していないが、サテライトサーバ5には、OA装置の1つとしてパトランプやスピーカなどで構成された警報装置が接続され、サテライトサーバ5がなんらかの異常を検知した場合には、警報装置を駆動し、点滅する光や大音量の音で警報を発するようにしてもよい。
【0028】
以上のようにサテライトサーバ5と各OA装置(MFP1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4)とが接続された構成において、サテライトサーバ5は、各OA装置から送信されるイベントログ情報を取得し、データベースに蓄積するとともに、そのデータベースをアクセスする手段を提供する。ここで、イベントログ情報は、少なくとも、OA装置の動作の項目名とその動作の対象の文書名、使用者名を含み、それがファクシミリの送受信記録や電話の通話記録であった場合には、通信先の電話番号を含むものとする。さらに、複写やファクシミリ送信に伴い、スキャンして得られた画像情報や電話の音声の通話情報を含むことができる。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るサテライトサーバのブロック構成の例を示した図である。図2に示すように、サテライトサーバ5は、条件登録部51と、条件DB(Data Base)52と、OA装置制御部53と、ログ収集部54と、タイムスタンプ付与部55と、イベントログDB56と、検索要求受信部57と、アクセス制御部58と、アクセス権限DB59と、ログ出力部60とを含んで構成される。
【0030】
図2において、ログ収集部54は、各OA装置(MFP1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4)から送信されるイベントログ情報を受信し、そのイベント情報にタイムスタンプ付与部55によりタイムスタンプを付与し、イベントログDB56に登録、すなわち、蓄積する。このとき、タイムスタンプの付与には、サテライトサーバ5の内部時計を利用してもよく、NTP(Network Time Protocol)によりIP網を介して取得可能な時刻を利用してもよく、さらには、電子署名の付与が可能なディジタルタイムスタンプを利用してもよい。また、イベントログDB56に登録されるイベントログ情報は、登録される前に所定の暗号化方式により暗号化され、暗号化されたイベントログ情報をイベントログDB56に登録するようにしてもよい。
【0031】
なお、イベントログとして登録された文書の情報にディジタルタイムスタンプを使用した場合には、その文書の「存在証明」と「完全性証明」が可能である。ここでいう「存在証明」とは、タイムスタンプによって示される時刻にデータが存在していたことを第三者に証明することで、「完全性証明」とは、タイムスタンプが付与された時刻以降、そのデータが改竄されていないことを第三者に証明することをいう。
【0032】
また、条件登録部51は、各OA装置のそれぞれに対し、管理者が入力する情報に基づき、イベントログの収集条件を設定し、その設定したイベントログ収集条件を条件DB52に登録する。なお、イベントログの収集条件の設定は、IP網6を介して接続されている遠隔端末8やPSTN7を介して接続されている携帯電話9からも可能である。
【0033】
また、OA装置制御部53は、OA装置からイベントログ情報が送信されてきたとき、そのイベントが条件DB52に登録された条件に合致した場合には、OA装置に新たなイベントを実行させるための制御情報を送信する。なお、OA装置は、そのイベントを実行したときにも、そのイベントログ情報をサテライトサーバ5へ送信する。
【0034】
また、検索要求受信部57は、サテライトサーバ5の図示にない入力装置や遠隔端末8から入力される検索要求情報を受け付け、アクセス制御部58を起動する。アクセス制御部58は、アクセス権限DB59を参照して、検索要求情報に含まれる検索要求者のID情報などに基づき、検索要求者のアクセス権限を認証する。そして、その認証が成功した場合には、アクセス制御部58は、要求された情報をイベントログDB56から取得し、その取得された情報をログ出力部60が、図示しない表示装置などの出力装置に出力する。また、検索要求情報が、遠隔端末8から送信されていた場合には、前記の取得された情報をその遠隔端末8へ送信する。
【0035】
以上、本実施形態においては、条件登録部51と、OA装置制御部53とを設けたことにより、OA装置であるイベントが生じた場合、そのイベントログ情報をイベントログDB56に登録するとともに、前記OA装置と同じまたは異なるOA装置に対して新たなイベントを起動し、その新たなイベントに伴うイベントログ情報をイベントログDB56に登録することができる。
【0036】
すなわち、例えば、複写機が使用された場合、その使用者の識別情報および複写された画像情報にタイムスタンプが押された情報がイベントログ情報としてイベントログDB56に登録される。そして、その複写というイベントの発生という条件に基づき、OA装置制御部53が、例えば、ネットワークカメラ3に対し、複写機周辺の映像情報を取得する制御情報を送信すれば、ネットワークカメラ3からはイベントログ情報として複写機周辺の映像情報が送信される。そして、ログ収集部54は、ネットワークカメラ3からのイベントログ情報(この場合は、複写機周辺の映像情報)を受信して、そのイベントログ情報にタイムスタンプを付与して、イベントログDB56に登録する。
【0037】
以上のようにして、第1のイベントログ情報(例えば、複写された画像情報)と第2のイベントログ情報(例えば、複写機周辺の映像情報)とを、例えば、タイムスタンプなどの情報により関連付けることができる。よって、例えば、ある者が不正に文書を複写した場合にも、その文書の画像情報に関連付けられて複写機周辺の映像情報を得ることができるので、その映像情報により不正行為者を特定することができる。
【0038】
図3は、本発明の第1の実施形態において使用されるOA装置のイベント項目の一例を表形式で示した図である。ここでは、OA装置、すなわち、MFP1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4がそれぞれ持つ機能に対応してイベント項目(ファクシミリ送受信記録、プリントアウト履歴、コピー履歴、電話履歴、入退室履歴、映像、文書保管、タイムスタンプ、認証)が定められている。これらは、OA装置から送信されるイベントログ情報の内容を示すとともに、OA装置制御部53がOA装置へ送信する場合には、OA装置に対するイベントの起動情報となる。
【0039】
例えば、ファクシミリ(FAX)から送信されてきたイベントログ情報のイベント項目Noに“4”が設定されていたときには、そのイベントログ情報として、ファクシミリが受信したヘッダ情報と原稿データとが送信されたことを意味している。また、OA装置制御部53が、例えば、ネットワークカメラ3に対して “1”の情報を送信すると、ネットワークカメラ3は、“FAX”の周辺を撮影するイベントを実行し、その撮影によって得られた“FAX”周辺の映像情報をサテライトサーバ5へ送信する。
【0040】
図4は、本発明の第1の実施形態に係るサテライトサーバにおけるログ収集部およびOA装置制御部の処理手順を示したフローチャートである。以下、図4を参照して、ログ収集部54およびOA装置制御部53の処理手順について詳細に説明する。
【0041】
サテライトサーバ5は、まず、最初に、ネットワークカメラ3から撮影画像を受信するものとし、録画を開始する(ステップS41)。そして、OA装置が動作を開始し、OA装置に設定された所定のイベントが発生すると、OA装置からそのイベントログ情報が送信されてくる。そこで、サテライトサーバ5は、そのOA装置からのデータ(イベントログ情報)を受信し(ステップS42)、タイムスタンプ付与部55において付与されたタイムスタンプとともにイベントログDB56に登録する(ステップS43)。
【0042】
次に、OA装置制御部53は、条件DB52を参照して、ステップS42で受信したイベントログ情報のイベント項目に、起動すべきOA装置の新たなイベントが設定されているか否かを判定する(ステップS44,S47,S50)。その判定条件は、任意に設定することができるが、図4においては、その判定が成立した場合に、ネットワークカメラ3を制御する条件と、図示しない警報装置を発報する条件と、OA装置自身を制御する例が示されている。
【0043】
例えば、ステップS44の条件一致(丸囲み1)の条件の一つとしてとして、FAX送受信履歴のイベント項目No“4”に対して、映像のイベント項目No“1”が設定されていたとする。この場合には、OA装置制御部53は、前記OA装置制御部53が受信したイベントログ情報のイベント項目が、FAX送受信履歴のイベント項目のNo“4”であったときには(ステップS44でYes)、カメラ(ネットワークカメラ3)を制御し(ステップS45)、ネットワークカメラ3がファクシミリ、つまり、MFP1設置位置周辺の映像を撮影し、その映像情報をイベントログ情報としてイベントログDB56に記録する(ステップS46)。
【0044】
次に、例えば、ステップS47の条件一致(丸囲み2)の条件の一つとしてとして、ファクシミリの送信先をあらかじめ登録された送信先と比較する条件が設定されていたとする。この場合には、ファクシミリからのイベントログ情報に含まれる送信先がその登録された送信先に含まれていないときには(ステップS47でYes)、例えば、パトランプを駆動して警報を発報し(ステップS48)、その発報のイベントログ情報をイベントログDB56に記録する(ステップS49)。
【0045】
次に、例えば、ステップS50の条件一致(丸囲み3)の条件の一つとしてとして、ファクシミリの送信先をあらかじめ登録された送信禁止の送信先と比較する条件が設定されていたとする。この場合には、ファクシミリからのイベントログ情報に含まれる送信先がその登録された送信禁止の送信先に含まれていたときには(ステップS50でYes)、例えば、ファクシミリつまりOA装置を制御し(ステップS51)、例えば、ファクシミリの電源をオフするなどして、ファクシミリの送信を強制的にできないようにする。そして、そのイベントログ情報をイベントログDB56に記録する(ステップS52)。
【0046】
次に、図5を参照して、ログ収集部54が実行する処理の流れを、ファクシミリの操作を例にさらに詳しく説明する。ここで、図5は、本発明の第1の実施形態に係るログ収集部の処理の流れを示した図である。
【0047】
図5において、ログ収集部54は、MFP1のファクシミリが操作されるのを待っている待機状態にある。そして、ファクシミリが操作され(ステップS55)、ファクシミリから起動したことを通知する所定の情報(例えば、図3に示したイベント項目のNoなどの情報)を受信すると(ステップS56でYes)、ログ収集部54は、ファクシミリに対してさらにイベントログ情報となるデータを要求するデータリクエスト情報を送信する(ステップS57)。そのとき、イベントログ情報となるデータがあった場合には(ステップS58でYes)、そのデータをファクシミリから受信し、受信したデータをイベントログ情報として、タイムスタンプ情報を付与してファイル書き込みを行うことにより、イベントログDB56に登録する(ステップS59)。
【0048】
図6は、本発明の第1の実施形態に係るイベントログDB検索時の処理の流れの例を示した図である。イベントログDB56の検索要求は、サテライトサーバ5自身の入力装置から行われるだけでなく、遠隔端末8からも行うことができる。このとき、入力される検索キーは、OA装置名、イベント項目No、タイムスタンプの日時情報などである。
【0049】
図6において、検索要求受信部57は、検索要求を受け付けると(ステップS61)、イベントログDB56を参照して、入力された検索キーに基づき、データベース検索を行う(ステップS62)。その結果、検索キーに合致したイベントログ情報があった場合には(ステップS63でYes)、そのイベントログ情報およびそのイベントログ情報に関連付けられた映像情報をイベントログDB56から取り出し、その取り出したイベントログ情報をログ出力部60によってサテライトサーバ5の表示装置などに表示し、また、映像情報を画像として再生する(ステップS64)。そして、これらの検索履歴も、イベントログ情報として、イベントログDB56に記録される(ステップS654)。
【0050】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るログ出力部により画面表示されたイベントログ情報の例を示した図である。図7に示すように、ログ出力部60は、イベントログDB56に登録された情報を(これらはそれぞれの出力メディア(テキスト、音声、画像、映像)が異なっているが)、タイムスタンプの情報に基づいて統合して関連付けて出力する。図7では、ネットワークカメラ3により撮影された映像ウインドウ(MFP1の近傍でMFP1を操作した従業員)と、当該従業員によるファクシミリ送信記録が示されるテキストウインドウとが重ね合わされ、タイムスタンプ付きで表示されている。図7中、カーソル(黒の三角印)が撮影された映像に同期した送信記録である。画面下部に割当てられたボタンの操作により、巻戻し、早送りも可能である。このとき、各ウインドウは、ログ収集時のタイムスタンプと同期して共に変化する。
【0051】
なお、このとき、アクセス制御部58は、ログ出力に先立ち、管理端末を操作する管理者のアクセス権限をチェックして、アクセス権限DB59に登録された許可された管理者に対してのみログを出力するものとする。
【0052】
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、OA装置のそれぞれに対してあらかじめ設定されたログ収集条件に基づき、各OA装置から収集されるそれぞれのイベントログ情報に対してタイムスタンプを付与してデータベース蓄積し、外部からその検索要求を受信したとき、そのタイムスタンプに基づき蓄積したログのそれぞれを関連付けて出力することによって、OA装置の使用状況管理を可能にするものである。また、ネットワークカメラによって撮影した画像を、蓄積されたログと関連付けて出力することによって、OA装置の使用状況管理に加え、それを操作する人間の動態を関連付けて監視するができる。このため、文書が、いつ、誰によって、どのように複写され、あるいは送受信されたかを特定することが可能になる。
【0053】
また、本発明の第1の実施形態によれば、あらかじめ設定されたアクセス権限情報に従いログを出力することで、アクセス制御が可能になり、また、タイムスタンプに、電子署名が付与されたディジタルタイムスタンプを用いることによって、「存在証明」と「完全性証明」が可能となる。
【0054】
また、本発明の第1の実施形態によれば、OA装置として、MFP1、電話主装置2、ネットワークカメラ3、電磁ロックドア4のみ例示したが、これに制限されるものでなく、人感センサ、パトランプ、USB(Universal Serial Bus)メモリなど監視対象とする電子機器全てに適用が可能である。
【0055】
また、本発明の第1の実施形態によれば、サテライトサーバ5は、イベントログ情報をそのままイベントログDB56に蓄積しているが、イベントログ情報の一部または全部の情報を所定の暗号化方式により暗号化し、暗号化したイベントログ情報をイベントログDB56に蓄積するようにしてもよい。ただし、その場合には、サテライトサーバ5は、アクセス制御部58の処理として、イベントログDB56から読み出した暗号化されたイベントログ情報を復号化する構成とする。
【0056】
また、本発明の第1の実施形態において、サテライトサーバ5は、少なくともCPU(Central Processing Unit)と記憶装置とを備えたコンピュータシステムであり、以上の第1の実施形態で説明した条件登録部51、条件DB52、OA装置制御部53、ログ収集部54、タイムスタンプ付与部55、イベントログDB56、検索要求受信部57、アクセス制御部58、アクセス権限DB59、ログ出力部60の機能は、前記CPUが記憶装置に格納された所定のプログラムを実行することによって実現される。また、それらのプログラムは、適宜、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、その記録媒体に記録されたプログラムを、他のコンピュータシステムの記憶装置に読み込ませ、そのプログラムをCPUに実行させることによってもサテライトサーバ5の機能を実現することができる。なお、ここでいうコンピュータシステムとは、OS(Operating System)や周辺機器などを含むものとする。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、図8および図9を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。ここで、図8は、本発明の第2の実施形態に係るイベントログ管理システムの構成の例を示した図である。また、図9は、本発明の第2の実施形態に係るイベントログ管理システムで用いられるイベントログ収集サーバおよびイベントログ蓄積サーバそれぞれのブロック構成の例を示した図である。
【0058】
図8および図9に示すように、第2の実施形態においては、第1の実施形態におけるサテライトサーバ5を、例えば、事務所に配置され、その事務所にある種々のOA装置1aのイベントログを収集するイベントログ収集サーバ5Aと、例えば、情報センタなどに配置され、イベントログ収集サーバ5Aが収集したイベントログを一括して蓄積・管理するイベントログ蓄積サーバ5Bとに分割して構成する。そして、これらのイベントログ収集サーバ5Aとイベントログ蓄積サーバ5BとをIP網6などのネットワーク上に分散配置し、その全体によってイベントログ管理システム100を構成した。
【0059】
ここで、イベントログ収集サーバ5Aは、図9(a)に示すように、条件登録部51と条件DB52とOA装置制御部53とログ収集部54とタイムスタンプ付与部55とログ送信部50aとを含んで構成される。そして、このように構成されたイベントログ収集サーバ5Aにおいて、条件登録部51は、遠隔端末8などから送信されるログ収集条件を受信し、受信したログ収集条件を条件DB52に登録し、OA装置制御部53は、ログ収集部54の指示に従って条件DB52を参照してOA装置1aを制御する。また、ログ収集部54は、OA装置1aから送信されるイベントログ情報を受信するとともに、OA装置制御部53に対し条件DB52の参照を指示する。さらに、タイムスタンプ付与部55は、ログ収集部54が受信したイベントログ情報にタイムスタンプ(日時情報)を付与し、また、ログ送信部50aは、そのタイムスタンプが付与されたイベントログ情報を、IP網6などを介してイベントログ蓄積サーバ5Bへ送信する。
【0060】
また、イベントログ蓄積サーバ5Bは、図9(b)に示すように、ログ受信部50bとイベントログDB56と検索要求受信部57とアクセス制御部58とアクセス権限DB59とログ出力部60とを含んで構成される。そして、このように構成されたイベントログ蓄積サーバ5Bにおいて、ログ受信部50bは、イベントログ収集サーバ5Aから送信されるタイムスタンプが付与されたイベントログ情報をイベントログDB56へ登録する。また、検索要求受信部57は、遠隔端末8などから送信される検索要求情報を受信し、受信した検索要求情報に基づき、アクセス制御部58に対してイベントログDB56の検索を指示する。アクセス制御部58は、イベントログDB56の検索指示を受けると、アクセス権限DB59を参照して、検索要求の送信者のイベントログDB56のアクセス権限を認証して、要求された検索を行う。また、ログ出力部60は、アクセス制御部58が検索した結果としてのイベントログ情報を遠隔端末8などへ送信する。
【0061】
以上のように、イベントログ収集サーバ5Aおよびイベントログ蓄積サーバ5Bに含まれる機能ブロックの機能は、ログ送信部50aおよびログ受信部50bを除きサテライトサーバ5に含まれる機能ブロックの機能と同じである。また、遠隔端末8およびOA装置1aの種類やその果たすべき機能も、第1の実施形態の場合と同じである。
【0062】
このとき、イベントログ収集サーバ5Aは、少なくともCPUと記憶装置とを備えたコンピュータシステムであり、以上に説明した条件登録部51、条件DB52、OA装置制御部53、ログ収集部54、タイムスタンプ付与部55、イベントログDB56、ログ送信部50aの機能は、前記CPUが記憶装置に格納された所定のプログラムを実行することによって実現される。これらのプログラムは、適宜、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、その記録媒体に記録されたプログラムを、他のコンピュータシステムの記憶装置に読み込ませ、そのプログラムをCPUに実行させることによってもイベントログ収集サーバ5Aの機能を実現することができる。
【0063】
同様に、イベントログ蓄積サーバ5Bは、少なくともCPUと記憶装置とを備えたコンピュータシステムであり、以上に説明したログ受信部50b、検索要求受信部57、アクセス制御部58、アクセス権限DB59、ログ出力部60の機能は、前記CPUが記憶装置に格納された所定のプログラムを実行することによって実現される。これらのプログラムは、適宜、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、その記録媒体に記録されたプログラムを、他のコンピュータシステムの記憶装置に読み込ませ、そのプログラムをCPUに実行させることによってもイベントログ収集サーバ5Aの機能を実現することができる。
【0064】
なお、図8において、1つのイベントログ蓄積サーバ5Bは、複数のイベントログ収集サーバ5Aが収集するイベントログを蓄積・管理してもよく、また、複数のイベントログ蓄積サーバ5Bが分担して複数のイベントログ収集サーバ5Aが収集するイベントログを蓄積・管理するようにしてもよい。さらに、イベントログ収集サーバ5Aとイベントログ蓄積サーバ5Bとは、IP網6などのネットワークで相互に接続されてさえいれば、相互に遠隔地に配置されていても構わない。
【0065】
以上、第2の実施形態によれば、イベントログ管理システム100においてイベントログ収集サーバ5Aおよびイベントログ蓄積サーバ5Bの配置のフレキシビリティが向上するので、複数のサイトに存在するOA装置1aのイベントログを1箇所のイベントログ蓄積サーバ5Bで管理できるようになるなど、イベントログ管理の効率を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るイベントログ管理サーバ装置が適用される事務所におけるOA装置の構成の例を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るサテライトサーバのブロック構成の例を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施形態において使用されるOA装置のイベント項目の一例を表形式で示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るサテライトサーバにおけるログ収集部およびOA装置制御部の処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るログ収集部の処理の流れを示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るイベントログDB検索時の処理の流れの例を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るログ出力部により画面表示されたイベントログ情報の例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るイベントログ管理システムの構成の例を示した図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るイベントログ管理システムで用いられるイベントログ収集サーバおよびイベントログ蓄積サーバそれぞれのブロック構成の例を示した図である。
【符号の説明】
【0067】
1 MFP(OA装置)
2 電話主装置(OA装置)
3 ネットワークカメラ(OA装置)
4 電磁ロックドア(OA装置)
5 サテライトサーバ(イベントログ管理サーバ装置)
5A イベントログ収集サーバ(イベントログ収集サーバ装置)
5B イベントログ蓄積サーバ(イベントログ蓄積サーバ装置)
6 IP網(ネットワーク)
7 PSTN(ネットワーク)
8 遠隔端末
9 携帯電話
10 固定電話機
1a OA装置
51 条件登録部
52 条件DB
53 OA装置制御部
54 ログ収集部
55 タイムスタンプ付与部
56 イベントログDB
57 検索要求受信部
58 アクセス制御部
59 アクセス権限DB
60 ログ出力部
50a ログ送信部
50b ログ受信部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを蓄積するイベントログDBを備えたイベントログ管理サーバ装置であって、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するとともに、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積し、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力すること
を特徴とするイベントログ管理サーバ装置。
【請求項2】
前記第2のOA装置として前記第1のOA装置の周辺を撮影可能な監視カメラが接続されていること
を特徴とする請求項1に記載のイベントログ管理サーバ装置。
【請求項3】
前記第2のOA装置としてディジタルタイムスタンプ装置が接続されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のイベントログ管理サーバ装置。
【請求項4】
前記第2のOA装置として光または音を発する警報装置が接続されていること
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のイベントログ管理サーバ装置。
【請求項5】
前記第1のOA装置として入出場管理装置、電話機、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、パーソナルコンピュータ、ネットワーク接続装置のうちの少なくとも1つが接続されていること
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のイベントログ管理サーバ装置。
【請求項6】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムであって、
前記イベントログ収集サーバ装置は、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、
前記イベントログ蓄積サーバ装置は、
前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積し、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力すること
を特徴とするイベントログ管理システム。
【請求項7】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ収集サーバ装置であって、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信し、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力し、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信すること
を特徴とするイベントログ収集サーバ装置。
【請求項8】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ蓄積サーバ装置であって、
前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積し、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力すること
を特徴とするイベントログ蓄積サーバ装置。
【請求項9】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを蓄積するイベントログDBを備えた管理サーバ装置におけるイベントログ管理方法であって、
前記イベントログ管理サーバ装置が、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力するステップと、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力するステップと
を実行することを特徴とするイベントログ管理方法。
【請求項10】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムにおけるイベントログ管理方法であって、
前記イベントログ収集サーバ装置が、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信するステップと、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力するステップと、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信するステップと
を実行し、
前記イベントログ蓄積サーバ装置が、
前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力するステップと
を実行すること
を特徴とするイベントログ管理方法。
【請求項11】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを蓄積するイベントログDBを備えたイベントログ管理サーバ装置のプログラムであって、
前記イベントログ管理サーバ装置に、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力するステップと、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ収集サーバ装置のプログラムであって、
前記イベントログ収集サーバ装置に、
前記OA装置のうち第1のOA装置においてあらかじめ設定されたイベントが生じたときに、その第1のOA装置が出力する第1のイベントログ情報を入力し、その入力した第1のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信するステップと、
前記第1のOA装置のイベントに応じて、前記第1のOA装置と同じまたは異なる第2のOA装置に対し、第2のイベントを起動する条件が設定されている場合には、前記第2のOA装置に対し、前記第2のイベントを起動する起動情報を出力するステップと、
前記起動情報を入力して所定の動作を実行した前記第2のOA装置が出力する第2のイベントログ情報を入力し、前記入力した第2のイベントログ情報に日時情報を付して前記イベントログ蓄積サーバ装置へ送信するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
複数のOA装置に接続され、前記OA装置のイベントログを収集するイベントログ収集サーバ装置と、イベントログDBを備え、前記イベントログ収集サーバ装置が収集した前記イベントログを前記イベントログDBに蓄積するイベントログ蓄積サーバ装置とが、ネットワークに接続されて構成されたイベントログ管理システムに用いられるイベントログ蓄積サーバ装置のプログラムであって、
前記イベントログ蓄積サーバ装置に
前記イベントログ収集サーバ装置が送信した前記第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を受信し、前記受信した第1のイベントログ情報または第2のイベントログ情報を前記イベントログDBに蓄積するステップと、
前記イベントログDBを参照して前記第1のイベントログ情報を検索するときには、その第1のイベントログ情報に関連付けられた前記第2のイベントログ情報をも併せて検索し、その検索によって得られた前記第1のイベントログ情報と前記第2のイベントログ情報とを併せて出力するステップと
を実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−318442(P2006−318442A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279563(P2005−279563)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(503041568)株式会社フォーバルテレコム (3)
【出願人】(504044724)株式会社ディーグラット (2)
【Fターム(参考)】