説明

インクジェットユニット

【課題】インクタンクの配置を限定することなく、インクを精度よくかつ安定して吐出することができるインクジェットユニットを提供する。
【解決手段】本発明に係るインクジェットユニットは、インクを吐出するインクジェットヘッド7と、インクジェットヘッド7に供給するインクを貯留する密閉可能なインクタンク8と、インクタンク8内のインク圧力をモニターする圧力センサ10と、インクタンク8内のインクを排出する送液ポンプ9とを備える。送液ポンプ9は、圧力センサ10によって検出されるインク圧力が所望の負圧になるまで、インクタンク8内のインクを排出する。これによって、インクジェットヘッド7のノズル部に形成するメニスカスを正常に保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッドを搭載するインクジェットユニットに関するものであり、特に、インク圧力を適正に保つための構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
所望とする領域に微小液滴を被着させる技術として、圧電材料を用いて微細なノズルから微小液滴を押し出して吐出するインクジェット技術が知られており、民生用プリンタに広く用いられているのみならず、近年では産業用途としての注目が高まっている。
【0003】
このインクジェット技術は、例えば液晶表示装置を製造する工程に適用することができる。具体的には、カラーフィルタ製造のために赤、青、および緑色の各色インクを微小領域毎に塗布する工程や、液晶層の厚みを一定に規定するスペーサを配置する目的のためにビーズを含有する液体を塗布する工程などへ適用することができる。この適用によって、フォトリソグラフィ工程を省略し、製造コストを削減することが期待されている。また、インクジェット技術は、次世代ディスプレイ技術として注目される有機EL(エレクトロルミネッセンス)デバイスを製造する工程にも適用できる。例えば、高分子タイプの発光層等を液体吐出技術によって形成する方法が提案されている。
【0004】
ここで、インクジェットヘッドを搭載し、当該インクジェットヘッドにインクを供給するなどの各種動作を行うユニットをインクジェットユニットと呼び、これを用いて所定の処理を行う装置をインクジェット処理装置と呼ぶ。
【0005】
インクジェット技術においては、インクジェットヘッド内部のインク圧力を制御する必要がある。インク圧力が高すぎる場合には、インクジェットヘッドのノズル部からインクが漏れ出すという不具合が生じる。また、インク圧力が低すぎる場合には、上記ノズル部から空気がインクジェットヘッド内部に引き込まれ、インクを正常に吐出できなくなる問題が引き起こされる。またさらに、微小液滴の液量を精度よく再現し、安定して吐出し続けるためには、ノズル部に形成されるメニスカスがやや凹型になるように、インク圧力を周囲の大気圧よりもやや負圧に保つとよいことが知られている。
【0006】
インク圧力を制御する方法として、水頭差を利用する方法が知られている。
【0007】
水頭差を利用する方法の一例では、インクジェットヘッドとインクタンクとがインク流路を介して接続され、当該インクタンクは大気開放される。さらに、インクタンク内のインクの液面が、インクジェットヘッドのノズル面に対して鉛直下方となるように配置する。これによって、ノズル付近のインク圧力を負圧に維持することが可能になる。なお、この負圧レベルは、インクタンク内のインクの液面とノズル面との高低差に応じて変化する。
【0008】
上記の一例では、インクタンクを大気開放することによって、インクに大気圧を直接的に伝達しているが、溶媒の揮発によるインクの濃度変化が許容されない場合には、可撓性のあるインク袋を密閉可能なインクタンクとして採用する例も存在する。この例では、大気圧力がインク袋を介してインクへ伝達される。
【0009】
このような水頭差を利用してインク圧力を制御する方法では、インクタンクをインクジェットヘッドのノズル面よりも鉛直下方に配置する必要があり、被処理物を避けてインクタンクを設置する必要がある。また、被処理物の全域に対して処理を行う際には、インクジェットヘッド、ひいてはインクジェットユニットが、上記被処理物の鉛直上方において、被処理物の全域に相対的に移動することが必要になる。
【0010】
ところで、インクジェット処理装置が産業用途に用いられる場合には、例えば液晶表示装置の製造に使用されるガラス基板に代表されるように、被処理物が比較的大きい場合が多い。しかしながら、インクジェット処理装置が上述のように水頭差を利用してインク圧力を制御する方法を採用している場合、被処理物が大型であると、インクジェットヘッドとインクタンクとを連通させるインク流路を長く設定する必要がある。また、インクジェットヘッドが被処理物の上方においてその全域を走査するためには、インク流路が変形してインクジェットヘッドに追随せねばならない。このようにインク流路が長く、かつインク流路を変形させる動作を繰り返さねばならない装置では、インク流路中の気泡が発生したり、チューブなどのインク流路構成物が長期動作に伴って疲労や磨耗により損傷したり、という問題が懸念される。
【0011】
そこで、インク圧力を制御する別の方法として、可撓性インク袋を密閉容器内に配置し、ポンプと圧力計とによって当該密閉容器内の気圧を負圧に調整する方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。この方法によれば、可撓性インク袋を介してインクに密閉容器内の圧力を伝達することができるため、密閉容器の配置を特に限定せずにインク圧力を制御することができる。したがって、上記方法は、大型の被処理物を対象とするインクジェット装置に対して好適に適用可能である。
【0012】
また、インク圧力を制御するさらに別の方法として、インクタンクに連結された大気開放管内にインクと大気との境界部を存在させ、その境界部に形成されるメニスカスの表面張力によって、インクに負圧を与える方法が提案されている(例えば特許文献2を参照)。この方法によっても、インクタンクの配置を特に限定せずにインク圧力を制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006−205554号公報(2006年8月10日公開)
【特許文献2】特開2003−237859号公報(2003年8月27日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に開示されたような可撓性インク袋を用いる構成には、以下の問題が存在する。
【0015】
すなわち、可撓性インク袋には、インクの揮発を抑制するための気体遮断性と、外部圧力を内部のインクにそのまま伝達する柔軟性とが同時に要求される。そこで、可撓性インク袋を形成する材料には、例えば樹脂膜と金属薄膜との積層構造を有するフィルムなどが用いられる。仮に金属膜のみのフィルムは柔軟性に欠け、外部圧力を内部のインクに正確に伝達できないが、金属薄膜が樹脂膜と共に積層構造を構成するフィルムによれば、相応の強度と柔軟性を保つことができる。ただし樹脂膜は、使用する有機溶媒によっては長期間の薬品耐性を持たない場合がある。つまりインク材料によっては、可撓性インク袋を使用することができないという問題が存在する。
【0016】
また、特許文献1に開示されたように、可撓性インク袋を密閉容器内に収納する構成では、密閉容器が必然的に大きくなってしまうため、インクジェットユニット全体が巨大化してしまうという問題も存在する。
【0017】
一方、特許文献2に開示される構成では、インクタンクとして変形しない筐体を用いているため、アルミニウムやステンレスなどの金属、二酸化ケイ素やアルミナなどの酸化物、テフロン(登録商標)などのフッ素化合物など、耐薬品性に優れる各種材料を適宜選定することが可能である。しかしながら、特許文献2に開示される構成の採用するインク圧の制御方法は、大気開放系で実現できる方法である。このため、背景技術にて説明したように、溶媒成分の揮発に伴いインク濃度が変化してしまうという問題が存在する。また、インクジェットヘッドの高周波駆動に伴って発生する気泡への対応策として、インク中の溶存気体を除去する脱気処理を行う場合があるが、大気開放系では、一旦脱気処理したインク中に気体が再度溶け込み、気泡が発生してしまう。
【0018】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、インクタンクの配置を限定することなく、より好適な構成によりインク圧力を制御し、インクを精度良くかつ安定して吐出することができるインクジェットユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明に係るインクジェットユニットは、上記の課題を解決するために、インクを吐出するインクジェットヘッドと、上記インクジェットヘッドに連通し、上記インクジェットヘッドに供給するインクを貯留する密閉可能なインクタンクと、上記インクタンク内のインク圧力をモニターする圧力センサと、上記圧力センサによって検出されるインク圧力が所望の負圧になるまで、上記インクタンク内のインクを、上記インクジェットヘッドとは異なる排出先に排出する送液ポンプとを備えることを特徴としている。
【0020】
上記構成では、インクタンクを密閉状態にして、圧力センサによってインクタンク内部のインク圧力をモニターしつつ、送液ポンプを動作してインクタンク内のインクを外部に排出することができる。このとき、インクタンク内のインクは、インクジェットヘッドとは異なる排出先に排出される。
【0021】
インクタンク内のインクが外部に排出されるにつれて、インクタンク内部のインク圧力は減圧される。圧力センサがモニターするインク圧力が所望の負圧になるまで送液ポンプがインクタンク内のインクを排出することによって、インクタンク内のインク圧力を所望の負圧に制御することができる。また、インクジェットヘッドとインクタンクとは連通しているため、インクタンク内のインク圧力を所望の負圧に制御することによって、インクジェットヘッドにおけるインク圧力を適切に制御することができる。ここで、「所望の負圧」とは、インクジェットヘッドのノズル部に形成されるメニスカスを正常に保持することが可能なインク圧力を意味する。
【0022】
上記構成によれば、インクタンクとインクジェットヘッドとの配置関係に関わらず、インクジェットヘッドにおけるインク圧力を適切に制御することができる。よって、本発明に係るインクジェットヘッドは、精度よくかつ安定してインクを吐出することができる。
【0023】
また、上記構成によれば、インクタンクが外部圧力を内部のインクに伝達する必要がないためインクタンクの材料として剛性のある材料を使用できる。このため耐薬品性の高い材料を選定することが可能となり、インクジェット技術に適用できるインク種の範囲を拡大することができる。
【0024】
また、上記構成によれば、大気とインクとを接触させる必要がないため、溶媒の蒸発や大気成分のインク中への溶け込みといった問題も発生しない。このため、より好適な構成によってインクジェットユニットを提供することができる。
【0025】
また、本発明に係るインクジェットユニットは、上記インクタンクの鉛直上方に配置され、当該インクタンクにインクを補充する第2のインクタンクと、上記インクタンクと上記第2のインクタンクとを連通する補充流路とをさらに備えることが好ましい。
【0026】
上記構成は、インク圧力の制御に利用するインクタンクと別に第2のインクタンクを備える。このため、インクタンクと第2のインクタンクとの役割を分割し、各々をその役割に要求される機能に対応させて構成することが可能になる。例えば、インクタンクについては、インク圧力を制御するための機能を重点において構成することができ、一方、第2のインクタンクについては、インクを十分に貯留できる容積を確保することや、インクが消費された場合の補充作業の容易性などに配慮して構成することができる。したがって、インク圧力の制御を好適に行ないつつ、インクの補充作業性などを向上させることができる。
【0027】
また上記構成では、第2のインクタンクは、インクタンクの鉛直上方に配置され、補充流路によって当該インクタンクに連通している。このため、第2のインクタンクからインクタンクへとインクを補充する際には、第2のインクタンクとインクタンクとの水頭差を利用することができる。
【0028】
また上記構成では、上記水頭差に基づく圧力がインクタンクに加わるため、インクタンク内のインク圧力を周囲の大気圧よりも高くすることが可能である。これによれば、インクジェットヘッドのノズル部をクリーニングする場合に、洗浄液がノズル部からインクジェットヘッドの内部へ引き込まれてしまうことを抑制することができる。すなわち、上記構成によれば、インクジェットヘッドの吐出動作時とノズル部のクリーニング動作時との間でインク圧力を変化させることができ、好適な条件で各動作を実施することを可能とする。
【0029】
また、本発明に係るインクジェットユニットは、上記インクジェットヘッドに接続され、かつ、当該インクジェットヘッド内のインクを廃液する廃液流路と、上記インクタンクから上記インク廃液流路に連通するインク流路とをさらに備え、上記送液ポンプは上記インク流路中に配置されていてもよい。
【0030】
上記構成では、インクジェットヘッド内のインクを廃液する廃液流路が設けられており、インクジェットヘッドの内部にインクが滞留することを防止できる。また、上記構成では、インクタンクと廃液流路とを連通するインク流路が設けられ、このインク流路に送液ポンプが配置されている。すなわち、このインク流路はインクタンク内のインクを排出する排出流路となる。
【0031】
上記構成によれば、送液ポンプがインクタンク内のインクを排出する際、インクタンク内のインクは排出流路に排出される。また、排出流路に排出されたインクはさらに廃液流路へと送液される。このため、インクタンクから排出されたインクを貯留するようなインク貯留槽を別途設ける必要はなく、簡単な流路構成を実現することができる。さらに、設計上、廃液流路をインクタンクの付近に配置することが容易であるため、インクタンクとインク廃液流路とを連通する排出流路を設けることが容易になる。
【0032】
また上記構成では、送液ポンプを利用して排出流路内のインクを一方向に送液することによって、排出流路内で滞留したインクが再びインクタンク内に戻ることを防止することができる。このため、上記構成は、排出流路内に長時間滞留して劣化したインクがインクジェットヘッドへ送られる危険性を排除することができ、特にインクの劣化が危惧される場合に好適である。
【0033】
また、本発明に係るインクジェットユニットは、上記インクタンクと上記第2のインクタンクとを連通するインク流路をさらに備え、上記送液ポンプは上記インク流路に配置されてもよい。
【0034】
上記構成では、上記補充流路の他に、インクタンクと第2のインクタンクとを連通するインク流路が設けられ、この排出流路に送液ポンプが配置されている。すなわち、このインク流路はインクタンク内のインクを排出する排出流路となる。
【0035】
上記構成によれば、送液ポンプがインクタンク内のインクを排出する際、インクタンクに補充されたインクを第2のインクタンクに戻すことによって、インクタンク内の圧力を所望の負圧に制御することができる。したがって、上記構成によれば、インクを無駄にせず、インクの利用効率を上げられるため、特に高価なインクを使用する場合に好適である。
【0036】
さらに、本発明に係るインクジェットユニットにおいて、上記送液ポンプは、上記補充流路に配置されており、上記第2のインクタンクから上記インクタンクへインクを送液する機能をさらに有していてもよい。
【0037】
上記構成では、送液ポンプは、補充流路に配置されており、当該補充流路におけるインクを双方向、すなわち第2のインクタンクからインクタンクへ、または、インクタンクから第2のインクタンクへと送液することが可能である。上記構成によれば、第2のインクタンクからインクタンクにインクを補充するインク補充流路と、インクタンクからインクを排出するインク排出流路とを共通化できるため、インクジェットユニットを簡素化することができる。
【0038】
また、本発明に係るインクジェットユニットにおいて、上記インクジェットヘッドと連通する上記インクタンクの第1接続口は、上記インクタンクの上端に設けられており、上記第2のインクタンクと連通する上記インクタンクの第2接続口は、上記第1接続口よりも下方に設けられていることが好ましい。
【0039】
上記構成によれば、例えば初期状態など、インクタンクが空である状態において、第2のインクタンクからインクタンクへとインクを充填する際にインクタンク内に空気が残留することを抑制する効果がある。
【0040】
すなわち、インクタンクにインクが導入されていない状態からインクを導入する際には、インクタンクとインクジェットヘッドとが連通するインク流路を開放して第2のインクタンクからインクタンクへとインクを充填する。するとインクタンクの下方からインクが順次充填されてインク液面が上昇し、インクタンク内がインクで満たされる。インクタンクが満たされるとインクがインクジェットヘッドへと続いて導入される。
【0041】
上記構成によれば、第2のインクタンクと連通するインクタンクの第2接続口は、インクジェットヘッドと連通するインクタンクの第1接続口よりも下方に配置されているため、初期にインクタンク内に存在した空気は速やかに排出することができる。また、第2のインクタンクと連通するインクタンクの第2接続口は、インクタンクの上端に設けられているため、空気が逃げられずにインクタンク内に残留することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明に係るインクジェットユニットは、インクを吐出するインクジェットヘッドと、上記インクジェットヘッドに連通し、上記インクジェットヘッドに供給するインクを貯留する密閉可能なインクタンクと、上記インクタンク内のインク圧力をモニターする圧力センサと、上記圧力センサによって検出されるインク圧力が所望の負圧になるまで、上記インクタンク内のインクを、上記インクジェットヘッドとは異なる排出先に排出する送液ポンプとを備えるため、インクタンクの配置を限定することなく、より好適な構成によりインク圧力を制御し、インクを精度よくかつ安定して吐出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットにおける主要インク流路の構成例を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットを搭載するインクジェット処理装置の主要構成を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットの主要インク流路の構成例を示す概略図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットにおける主要インク流路の第2の構成例を示す概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットにおける主要インク流路の第3の構成例を示す概略図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインクジェットユニットにおける主要インク流路の第4の構成例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。しかしながら、以下の実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は以下の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0045】
(インクジェット処理装置)
まず、本発明の実施形態に係るインクジェットユニット2を搭載するインクジェット処理装置6について説明する。図2はインクジェット処理装置6の全体構成を例示する図である。
【0046】
図2に示すように、インクジェット処理装置6は、被処理物5を載置するステージ1、被処理物5にインクを吐出するインクジェットヘッドを搭載し、かつ当該インクジェットヘッドにインクを供給するインクジェットユニット2、インクジェットユニット2をx軸方向に移動させる駆動部3a、インクジェットユニット2をy軸方向に移動させる駆動部3b、およびインクジェットヘッドを定期的にクリーニングするメンテナンスユニット4を備えている。
【0047】
インクジェットユニット2、駆動部3a、駆動部3b、およびメンテナンスユニット4は、図示しないコンピュータ等のコントロールユニットに接続されており、該コントロールユニットがこれらの部材における各種動作を制御する。
【0048】
インクジェット処理装置6において、インクジェットユニット2は、ガラス基板などの被処理物5の上方で自在に移動可能である。よってインクジェット処理装置6によれば、被処理物5の所望とする領域に選択的に、或いはその全域に、インクジェットヘッドによる微小液滴の塗布動作を行うことが可能である。また、インクジェット処理装置6では、メンテナンスユニット4によってインクジェットヘッドのクリーニングを自動的に実施することが可能である。
【0049】
(インクジェットユニット2)
本実施形態に係るインクジェットユニット2は、インクジェットヘッド7、インクジェットヘッド7に供給するインクを貯留する密閉可能なインクタンク8、インクタンク8からインクを排出するインク排出用送液ポンプ9、インクタンク8内のインク圧力をモニターする圧力センサ10、インクタンク8にインクを補充するためのインクカートリッジ12、インク廃液用送液ポンプ13、および廃液されたインクを蓄える廃液タンク14を備えており、各部材を連通するインク流路には電磁弁11a〜11dが適宜設けられている。
【0050】
以下に、インクジェットユニット2の詳細について説明する。
【0051】
<インク流路>
図2は、本実施形態に係るインクジェットユニット2におけるインク流路の主要構成の一例を示す図である。
【0052】
図2に示すように、インクジェットヘッド7のインク供給口7aは電磁弁11bを介してインクタンク8と連通しており、これによりインク供給流路19bが形成されている。インクジェットヘッド7がインクを吐出する場合には、インク供給流路19bを介して、インクタンク8からインクジェットヘッド7へとインクが送液される。
【0053】
また、インクジェットヘッド7のドレイン口7bは、電磁弁11dおよびインク廃液用送液ポンプ13を介して廃液タンク14と連通しており、これによりインク廃液流路19dが形成されている。例えばインク吐出後にインクジェットヘッド7からインクを廃液にする場合には、インク廃液流路19dを介して、インクジェットヘッド7から廃液タンク14へとインクが送液される。なお、インク廃液効果を高めるためには、インク廃液流路19dにおけるインクジェットヘッド7とインク廃液用送液ポンプ13との間にバッファタンクを配置してもよい。
【0054】
また、インク供給流路19bの途中で流路は分岐しており、インクタンク8からインク排出用送液ポンプ9および電磁弁11cを介してインク廃液流路19dへとバイパスするインク排出流路19cが形成されている。インクタンク8内のインク圧力を減圧する場合には、インク排出流路19cおよびインク廃液流路19dを介し、インクタンク8から廃液タンク14へとインクが送液される。
【0055】
また、インクタンク8は、電磁弁11aを介して第2のインクタンクであるインクカートリッジ12に接続されており、これによりインク補充流路19aが形成されている。インクタンク8にインクを満たす場合には、インク補充流路19aを介して、インクカートリッジ12からインクタンク8へとインクが送液される。
【0056】
なお、インクタンクとインク廃液流路19dとを連通するインク排出流路19cは、図2に示す流路に限られず、インクタンク内のインクをインク廃液流路19dへと排出できる流路が形成されておればよい。例えば、インクタンク8から直接インク廃液流路19dへと接続される流路であってもよい。
【0057】
なお、本実施形態では、インクタンク8がインクジェットヘッド7に対して鉛直上方に配置され、インクカートリッジ12がインクタンク8に対して鉛直上方に配置されているが、本発明はこれに限られず、これらは任意の位置に配置され得る。
【0058】
<圧力制御>
インクジェットユニット2は、インクタンク8内のインク圧力を所望の圧力に制御することによって、インクジェットヘッド7のノズル部におけるインク圧力を制御することができる。この詳細について以下に説明する。
【0059】
なお、「所望の圧力」とは、各種動作において適正な圧力を意味する。例えばインクジェットヘッド7からインクを吐出する動作時においては、インクジェットヘッド7のノズル部に形成するメニスカスを正常に保持することを可能にする負圧のインク圧力である。また、インクジェットヘッド7のノズル部のクリーニングを目的として、ノズル部に洗浄液を接液させる動作時においては、インクジェットヘッド7のノズル部の圧力を大気圧よりもやや正圧に設定するインク圧力である。
【0060】
1.インク吐出動作時
インクジェットヘッド7からインクを吐出する動作を行う際には、インクタンク8内のインク圧力を所望の圧力(負圧)に減圧する。このためには、以下に記載する制御を行えばよい。
【0061】
まず、インクタンク8にインクを満たした状態で、電磁弁11a、11b、11dを閉じ、電磁弁11cを開けて、インク排出用送液ポンプ9を動作する。これによって、インクを送液し、インクタンク8からインクをインク排出流路19cへ排出する。このとき、インクタンク8は排出口以外を密閉された状態でその内部のインクが強制的に排出されるため、インクの排出に伴ってインクタンク8内のインク圧力は低下する。
【0062】
また、圧力センサ10は、インクタンク8内の圧力をモニターしている。圧力センサ10が所望とするインク圧力を測定するまで排出用送液ポンプ9の動作を続けることによって、インクタンク8内のインク圧力を所望の負圧に減圧することができる。これによってインクジェットヘッド7のノズル部にメニスカスが正常に形成され、インクジェットヘッド7によるインク吐出を精度よくかつ安定して行うためのインク圧力を整えることができる。
【0063】
インク排出流路19cに排出されたインクは、インク廃液流路19dへ送液され、さらに廃液タンク14へ送液される。この際、必要に応じて排出用送液ポンプ9の他にインク廃液用送液ポンプ13を動作してもよい。
【0064】
インクタンク8内のインク圧力を所望の圧力に減圧した後には、インク排出用送液ポンプ9を停止して電磁弁11cを閉じ、次いで電磁弁11bを開け、インクジェットヘッド7の動作を開始する。
【0065】
インクジェットヘッド7の動作は、通常、電磁弁11a、11c、11dを閉じ、電磁弁11bを開いた状態で行なわれる。このため、インクジェットヘッド7がインクを吐出するにつれ、インクタンク8内のインクは消費され、インク圧力は所望の負力よりもさらに低下する。
【0066】
そこで、インクジェットヘッドの動作時、インクジェットユニット2では、インクタンク8内のインク圧力を所望の負圧のままに維持する制御を行うことが好ましい。
【0067】
例えば、圧力センサ10によってインクタンク8内の圧力をモニターし、インクタンク8内のインク圧力が所望の負圧の範囲よりも低くなった際に、インクカートリッジ12からインクタンク8にインクを補充する。
【0068】
本実施形態にように、インクカートリッジ12がインクタンク8に対して鉛直上方に配置されている場合、これらの水頭差を利用してインクタンク8にインクを補充してもよい。具体的には、電磁弁11a、11b、11cを閉状態にして電磁弁11aを開き、上記水頭差に基づく圧力差によって、インクカートリッジ12内のインクをインクタンク8へ補充する。圧力センサ10が所望とするインク圧力を測定するまでインクを補充することよって、インクタンク8内のインク圧力を所望の負圧に維持することができる。なお、インク補充は水頭差を利用する方法に限られず、例えばポンプ等を利用して行ってもよい。
【0069】
以上の制御によって、インクジェットヘッド7のノズル部におけるインク圧力が制御され、インクジェットヘッド7によるインク吐出を安定に行うことができる。
【0070】
なお、インクタンク8がインクジェットヘッド7に対して鉛直上方に配置される場合、それらの水頭差分に基づく圧力差が発生するため、インクジェットヘッド7のノズル部付近のインク圧力と、インクタンク8内部のインク圧力には差異がある。この圧力差はインクの密度と水頭差分とに基づいて算出されるため、算出された圧力差をインクタンク8における所望の負圧から差し引いて設定すれば、インクジェットヘッド7のノズル部付近の圧力を正確に設定することが可能である。
【0071】
2.クリーニング動作時
また、本実施形態に係るインクジェットユニット2では、インクカートリッジ12とインクタンク8との水頭差に基づく圧力差分、インクタンク8内のインク圧力を正圧とすることが可能である。
【0072】
インクタンク8内のインク圧力を正圧に保持することは、必ずしも必要とはしないが、例えば、図1に示すインクジェット処理装置において、インクジェットユニット2をメンテナンスユニット4上まで移動させ、インクジェットヘッド7のクリーニング動作を行う場合に有用である。
【0073】
具体的には、インクジェットヘッド7を洗浄液に浸す等のクリーニング動作に起因して外部液体がインクジェットヘッド7内に侵入する怖れがある場合には、インクタンク8内のインク圧力を所望の圧力(正圧)に設定する。これによって、インクジェットヘッド7のノズル部の圧力を大気圧よりもやや正圧に制御し、外部液体が内部に侵入することを抑制することができる。
【0074】
なお、メンテナンスユニット4にてインクジェットヘッドのクリーニング動作を定期的に行う場合には、クリーニング動作と同時にインク補充動作を実施してもよい。これによって、インクジェット処理中のインク補充動作を減らすことができ、インクジェットヘッドの動作を効率よく行うことができる。
【0075】
<各部説明>
以下に、インクジェットユニット2における主な部材の詳細を説明する。
【0076】
インクタンク8は、外部圧力を内部のインクに伝達しない程度に剛性を有しておればよく、使用するインクに応じて、耐薬品性に優れる各種材料から適宜選定することができる。
【0077】
また、インクタンク8の容積についても特に限定されない。ただし、インクジェットヘッド7の動作を行うとインクが消費されてインク圧力が徐々に減圧していく。このためインクタンク8の容積が小さすぎるとインク圧力が許容範囲から外れやすく、頻繁にインク補充動作を行う必要が生じてインクジェット処理の効率を低下させてしまう。したがって、インクタンク8の容積を適度に確保することが好ましい。
【0078】
また、インクタンク8において、インクジェットヘッド7と連通する接続口(第1接続口)はインクタンク8の上端に配置されることが好ましく、インクカートリッジ12と連通する接続口(第2接続口)は第1接続口よりも下方、特にはインクタンク8の下端に配置されることが好ましい。このようなインクタンク8であれば、空の状態にインクを導入する際、インクタンク8内の空気をインクジェットヘッド7に連通する流路へ押し出しながらインクが充填されるため、インクタンク8内に空気が残存することを抑制できる。
【0079】
インク排出用送液ポンプ9およびインク廃液用送液ポンプ13は、特に指定されないが、例えばダイヤフラムポンプやチューブポンプなどを用いることができる。具体的には、ダイヤフラムポンプとしてはKNF社製小型マイクロポンプ、チューブポンプとしてはウエルコ社製チューブポンプなどが挙げられる。ここで、特にインク排出用送液ポンプ9については、送液流量が小さいポンプを用いることが好ましい。インク排出用送液ポンプ9による送液流量が小さければ、インクタンク8内の減圧動作を徐々に行うことができるため、インク圧力の制御性を向上できる。
【0080】
インクカートリッジ12の材料および容量は特に限定されない。ただし、インクカートリッジ12とインクタンク8との水頭差を利用してインクを補充する場合には、インクカートリッジ12は周囲圧力を内部に伝達できる構成であることが要求される。
【0081】
インクカートリッジ12について、例えば交換のタイミングまでの耐薬品性を確保できるのであれば、可撓性のインク袋を採用してもよい。あるいは、インクタンク8と同様に剛性を有する材料を用い、大気開放された構成を採用しても良い。なお、大気成分がインク中に溶け込むことを抑止したい場合には図6を用いて後述する説明を参照すればよい。
【0082】
その他の部材、例えばインクジェットヘッド7、圧力センサ10、廃液タンク14、および電磁弁11a〜11dなどについては、特に限定されず、適宜選択可能である。
【0083】
なお、インクジェットヘッド7、インク排出用送液ポンプ9、圧力センサ10、および電磁弁11a〜11d、および廃液用送液ポンプ13等は、図示しないコントロールユニットに接続され、各動作を制御されるように構成される。
【0084】
(インク排出用送液ポンプの他の例)
本実施形態に係るインクジェットユニット2では、図3に示すように、インク排出用送液ポンプ9を省略し、インク廃液用送液ポンプ13をインク排出用送液ポンプとして兼用してもよい。ここで、インク廃液用送液ポンプ13は、通常のインク廃液動作に必要とされるインク廃液流量、および、インクタンク8内の圧力を減圧するためのインク排出動作に必要とされるインク排出流量のいずれの流量であっても、送液可能であることが望ましい。例えば、インク廃液動作ではインクジェットヘッド7内部に滞留するインクを廃液するため、インク廃液流量は大きく設定する場合が多い。一方、インク排出流量が多すぎると、インクタンク8内のインク圧力を所望の負圧に制御することが難しくなる。したがって、両者の動作において所望とするインク送液流量と、採用する送液ポンプの流量設定範囲を勘案した上で、装置構成を決定することが望ましい。
【0085】
(インク流路の他の例)
以下に、インクジェットユニット2におけるインク流路の他の構成例について説明する。
【0086】
図4は、インクジェットユニット2におけるインク流路の第2の構成例を示す図である。
【0087】
図4に示すように、第2の構成例では、インク排出流路19cがインク補充流路19aから分岐してインクカートリッジ12へ接続される流路として形成されており、該流路中にインク排出用送液ポンプ9および電磁弁11cが配置される。
【0088】
第2の構成例においては、インクタンク8内にインクを満たした後、補充して所望とするよりも高くなったインク圧力は、電磁弁11cを開いてインク排出用送液ポンプ9を動作し、インクをインクカートリッジ12へと戻すことにより減圧して調整する。この場合はインクを廃液することがないためインクの使用効率を上げることができる。
【0089】
図5は、インクジェットユニット2におけるインク流路の第3の構成例を示す図である。
【0090】
図5に示すように、第3の構成例では、インク補充流路19aがインク排出流路19cと兼用にされている。具体的には、インクカートリッジ12からインクタンク8へと電磁弁11aを介して接続されるインク補充流路19aにおいて、さらにインク排出用送液ポンプ9が配置されている。
【0091】
第3の構成例では、インク排出用送液ポンプ9が双方向にインクを送液できるポンプである。本構成例によれば、電磁弁11aを開いた状態でインク排出用送液ポンプ9を動作させることによって、インクカートリッジ12からインクタンク8へインクを補充すること、および、インクタンク8からインクカートリッジ12へインクを排出してインクタンク8のインク圧を減圧することが、それぞれ可能になる。すなわち、両者の場合のインク送液を同じインク流路を利用して行うことが可能になるため、簡便な装置構成を実現することができる。
【0092】
また第3の構成例では、インク補充時、インクタンク8内の圧力を正圧とする必要がない場合には、必要分だけインク排出用送液ポンプ9を動作させればよく、この方法は、水頭差を利用してインクを補充する方法よりも制御性に優れるという利点を有する。
【0093】
双方向にインクを送る機能を有するインク排出用送液ポンプ9としては、簡便にはチューブポンプを採用することができる。ただし、チューブポンプは弾性のあるチューブをローラーで押し潰しながら移動させてチューブ内部の液体を押し出す方式であり、チューブ変形が大きいために劣化が早く、定期的に交換する必要がある。よって、インク補充およびインク排出のためにより頻繁にポンプを動作する場合には、交換頻度が高くなることがあるため、使用条件や交換作業の難易度などを考慮した上で採用することが望ましい。
【0094】
図6は、インクジェットユニット2におけるインク流路の第4の構成例を示す図である。
【0095】
図6に示すように、第4の構成例では、インクカートリッジ12からインクタンク8へと繋がるインク補充流路19aに、脱気モジュール15、インク補充用送液ポンプ18、および電磁弁11aが配置されている。脱気モジュール15にはバッファタンク16が接続されており、バッファタンク16にはさらに、電磁弁11eを介して真空ポンプ17が配置されている。また、インクカートリッジ12は大気開放口12aが設けられている。
【0096】
第4の構成例では、インクカートリッジ12からインクタンク8へのインク補充は、電磁弁11aを開いてインク補充用送液ポンプ18を動作させることによって行なわれる。このとき、バッファタンク16は真空ポンプ17により真空状態に保持されており、脱気モジュール15を通過するインクは溶存気体を除去される。よって、インクカートリッジ12内のインクが大気と接することにより気体成分を含んでいたとしても、インクジェットヘッド7に供給されるインクは溶存気体を排除されている。
【0097】
また第4の構成例では、脱気モジュール15はバッファタンク16と電磁弁11eを介して真空ポンプ17と接続している。このため、バッファタンク16を真空に保った状態で電磁弁11eを閉じれば真空ポンプ17を常時動作する必要がなく、定期的に電磁弁11eを開いて真空引きを実施すればよい。特にインクジェットヘッド7が微小液滴を吐出する際には高い位置決め精度が要求される場合が多いため、このような真空引き方法は、真空ポンプ17の動作に伴う振動を排除する目的に対して有効である。
【0098】
なお、本発明に係るインク流路は以上の各構成例に限定されるものではなく、上述の異なる構成例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明に係るインクジェットユニットは、インクジェットヘッドを搭載するインクジェットユニットとして、特に大型基板を処理するインクジェット処理装置に好適に使用できる。
【符号の説明】
【0100】
2 インクジェットユニット
6 インクジェット処理装置
7 インクジェットヘッド
8 インクタンク
9 インク排出用送液ポンプ(送液ポンプ)
10 圧力センサ
12 インクカートリッジ(第2のインクタンク)
19a インク補充流路
19b インク供給流路
19c インク排出流路
19d インク廃液流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出するインクジェットヘッドと、
上記インクジェットヘッドに連通し、上記インクジェットヘッドに供給するインクを貯留する密閉可能なインクタンクと、
上記インクタンク内のインク圧力をモニターする圧力センサと、
上記圧力センサによって検出されるインク圧力が所望の負圧になるまで、上記インクタンク内のインクを、上記インクジェットヘッドとは異なる排出先に排出する送液ポンプとを備えることを特徴とするインクジェットユニット。
【請求項2】
上記インクタンクの鉛直上方に配置され、当該インクタンクにインクを補充する第2のインクタンクと、
上記インクタンクと上記第2のインクタンクとを連通するインク流路とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットユニット。
【請求項3】
上記インクジェットヘッドに接続され、当該インクジェットヘッド内のインクを廃液するインク廃液流路と、
上記送液ポンプが配置され、かつ上記インクタンクと上記インク廃液流路とを連通するインク排出流路とをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットユニット。
【請求項4】
上記送液ポンプが配置され、かつ上記インクタンクと上記第2のインクタンクとを連通するインク排出流路をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットユニット。
【請求項5】
上記送液ポンプは、上記インク流路中に配置され、かつ上記第2のインクタンクから上記インクタンクへインクを送液する機能をさらに有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットユニット。
【請求項6】
上記インクジェットヘッドと連通する上記インクタンクの第1接続口は、上記インクタンクの上端に設けられており、
上記第2のインクタンクと連通する上記インクタンクの第2接続口は、上記第1接続口よりも下方に設けられていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のインクジェットユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−98302(P2011−98302A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255178(P2009−255178)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】