説明

インターホン装置

【課題】モニタ画面の大きさによって異なる画像が表示されるようにすることで、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させたインターホン装置を提供する。
【解決手段】カメラ付き玄関子機10から受け取ったカメラ101により撮像された画像データを居室親機20のモニタ207に表示する一方で、カメラ101により撮像された画像データの一部を居室親機20の画像切り出し部203により切り出し、この切り出された切り出し画像データをワイヤレス端末表示用の画像データとしてワイヤレス端末30に送信し、ワイヤレス端末30のモニタ303に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ付き玄関子機、居室親機、およびワイヤレス端末を含むインターホン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図8に示すような構成のインターホン装置110が知られている。このインターホン装置110は、カメラ付き玄関子機120と、このカメラ付き玄関子機120から伝送されたビデオ信号を受信し、受信したビデオ信号をモニタに映すことができる居室親機130とを含んでいる。
カメラ付き玄関子機120は居住者を呼び出すために用いられ、主に住戸の玄関に設置される。居室親機130はカメラ付き玄関子機120からの呼び出しに応答するために用いられ、その住戸内に設置される。このカメラ付き玄関子機120と居室親機130とは伝送線路150を介して接続される。また、居室親機130は、カメラ付き玄関子機120からの画像が居室親機130から無線伝送して表示されるワイヤレス端末140と接続される。このワイヤレス端末140は、居住者が携帯可能でカメラ付き玄関子機120からの呼び出しに応答することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−260390号公報
【特許文献2】特開2001−128157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このインターホン装置110のカメラ付き玄関子機120は、来訪者を撮像するためのカメラ1201と、このカメラ1201から出力されるデジタルビデオ信号を圧縮するJPEGエンコーダ1202と、このJPEGエンコーダ1202により圧縮されたJPEGデータを居室親機130に伝送するための伝送部1203とを備える。
【0005】
このインターホン装置110の居室親機130は、カメラ付き玄関子機120の伝送部1203から送信されたJPEGデータを受信するための伝送部1301と、受信したJPEGデータを伸張するJPEGデコーダ1302と、このJPEGデコーダ1302により伸張されたデジタルビデオ信号の画像を表示するモニタ1303と、JPEGデコーダ1302により伸張されたデジタルビデオ信号を圧縮するJPEGエンコーダ1304と、このJPEGエンコーダ1304により圧縮されたJPEGデータをワイヤレス端末140に無線伝送するためのワイヤレスモジュール1305とを備える。
【0006】
ワイヤレス端末140は、居室親機130から無線伝送されたJPEGデータを受信するワイヤレスモジュール1401と、ワイヤレスモジュール1401により受信したJPEGデータを伸張するJPEGデコーダ1402と、このJPEGデコーダ1402によりデコードされたデジタルビデオ信号を表示するモニタ1403とを備えている。
【0007】
以上のようなインターホン装置110において、カメラ付き玄関子機120のカメラ1201により撮像され生成されたデジタルビデオ信号は、JPEGエンコーダ1202により圧縮されて、圧縮画像データ、すなわちJPEGデータとなり、カメラ付き玄関子機120の伝送部1203から伝送線路150を介して居室親機130の伝送部1301に送信される。
居室親機130に送信されたJPEGデータは、伝送部1301からJPEGデコーダ1302に入力され、デジタルビデオ信号に伸張される。このデジタルビデオ信号の画像は、モニタ1303に入力され、表示される。
また、伸張されたデジタルビデオ信号は、JPEGエンコーダ1304によりJPEGデータに圧縮され、ワイヤレスモジュール1305からワイヤレス端末140に無線伝送される。
居室親機130のワイヤレスモジュール1305からワイヤレス端末140のワイヤレスモジュール1401に無線伝送されたJPEGデータは、JPEGデコーダ1402により伸張されてモニタ1403に入力され、表示される。
このような構成のインターホン装置110では、居室親機130のモニタ1303およびワイヤレス端末140のモニタ1403に、同一の画像が表示されることとなる。
【0008】
ここで、カメラ付き玄関子機120のカメラ1201として広画角(広角)で撮像可能なものを使用した場合、モニタ画面の大きい居室親機130においては、モニタ1303に来訪者の顔だけでなくその人物の服装や持ち物なども表示されるため、広い範囲の様子を把握することができ、利便性が高い。しかしながらその一方、ワイヤレス端末140のモニタ1403においても居室親機130のモニタ1303に表示される画像と同一の画像が表示されるため、居室親機130と比べてモニタ画面の小さいワイヤレス端末140においては、モニタ1403に表示される人物の顔が非常に小さくなり誰だか認識しづらく、視認性が低いものとなっていた。
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、モニタ画面の大きさによって異なる画像が表示されるようにすることで、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させたインターホン装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる課題を解決するため、本願発明者は、以下のようなインターホン装置を提案する。
【0011】
本願のインターホン装置は、来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有するインターホン装置である。
この居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った前記カメラにより撮像された広角画像データの一部を切り出す画像切り出し手段を有しており、前記画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データを前記ワイヤレス端末に送信するようになっている。
このようなインターホン装置では、カメラにより撮像された画像データの一部を居室親機の画像切り出し手段により切り出すと共に、画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データをワイヤレス端末表示用の画像データとしてワイヤレス端末に送信し、ワイヤレス端末のモニタに表示することができる。このように、このインターホン装置によれば、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示、具体的には、カメラ付き玄関子機から受け取ったカメラにより撮像された画像データをモニタ画面の大きい居室親機のモニタに表示する一方で、切り出し画像データ、すなわちカメラにより撮像された画像データの一部分を拡大した画像データをモニタ画面の小さいワイヤレス端末のモニタに表示することができるため、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させることができる。
【0012】
本願はまた、以下のようなインターホン装置を提供する。
このインターホン装置は、来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有する。
このカメラ付き玄関子機は、前記カメラにより撮像された画像データの一部を切り出す画像切り出し手段と、前記カメラにより撮像された広角画像データと、前記画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データとを前記居室親機に交互に伝送する伝送手段と、を有しており、前記居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った前記カメラにより撮像された画像データを前記モニタに表示する一方、前記画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データを前記ワイヤレス端末に送信するようになっている。
このインターホン装置では、カメラ付き玄関子機の画像切り出し手段によりカメラにより撮像された画像データの一部が切り出され、カメラにより撮像された画像データと、この切り出し画像データとが伝送手段により交互に居室親機に伝送されるようになっている。居室親機は、カメラ付き玄関子機から受け取ったカメラにより撮像された画像データを居室親機のモニタに表示し、切り出し画像データをワイヤレス端末表示用の画像データとしてワイヤレス端末に送信する。すなわち、このインターホン装置においても、上記インターホン装置と同様に、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示、具体的には、カメラ付き玄関子機から受け取ったカメラにより撮像された画像データをモニタ画面の大きい居室親機のモニタに表示する一方で、切り出し画像データ、すなわちカメラにより撮像された画像データの一部分を拡大した画像データをモニタ画面の小さいワイヤレス端末のモニタに表示することができるため、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させることができる。
【0013】
前記画像切り出し手段は、カメラにより撮像された画像データを一部を切り出すようになっていればどのように構成されていてもよく、例えば、前記カメラにより撮像された画像データの中心部を切り出すようになっていてもよい。
このような画像切り出し手段によれば、居室親機のモニタに表示される画像データの中心部と、ワイヤレス端末のモニタに表示される画像データの中心部とが固定値で一致するため、切り出しが容易となる。
【0014】
また、前記画像切り出し手段は、前記カメラにより撮像された画像データのうち、顔部分を認識するとともに、前記顔部分の中心部を中心として切り出すようになっていてもよい。
このような画像切り出し手段によれば、切り出した画像データの中心が訪問者の顔部分の中心となるため、確実に訪問者の顔を拡大した画像データを切り出すことができる。
【0015】
また、本発明は、以下のインターホン装置を提供する。
このインターホン装置は、来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有する。
このカメラ付き玄関子機は、前記カメラにより撮像された画像データを前記居室親機に伝送する伝送手段と、を有しており、前記カメラ付き玄関子機の前記カメラは、第1の画角およびこの第1の画角よりも狭い画角である第2の画角の二種類の画角で交互に撮像を行うようになっており、前記伝送手段は、前記第1の画角で撮像された画像データと、前記第2の画角で撮像された画像データとを前記居室親機に交互に伝送するようになっており、前記居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った、前記第1の画角で撮像された画像データを前記モニタに表示する一方、前記第2の画角で撮像された画像データを前記ワイヤレス端末に送信するようになっている。
このようなインターホン装置によれば、カメラ付き玄関子機のカメラが、第1の画角およびこの第1の画角よりも狭い画角である第2の画角の二種類の画角で交互に撮像を行うようになっているので、居室親機表示用の画像データと、ワイヤレス端末表示用の画像データとを画像変換することなく得ることができ、画像変換によるノイズのない滑らかな画像データを得ることができる。また、上記のインターホン装置と同様に、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示することができるため、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、モニタ画面の大きさによって異なる画像が表示されるようにすることで、居室親機における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末における視認性を向上させるインターホン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態のインターホン装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態のインターホン装置の画像データの流れを示す図。
【図3】第2実施形態のインターホン装置の全体構成を示すブロック図。
【図4】第2実施形態のインターホン装置の画像データの流れを示す図。
【図5】第3実施形態のインターホン装置の全体構成を示す図。
【図6】第3実施形態のインターホン装置のカメラによる撮像の順序を示すフローチャート。
【図7】第3実施形態のインターホン装置の画像データの流れを示す図。
【図8】従来のインターホン装置の全体構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のインターホン装置の好ましい実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
<第1実施形態>
この実施形態によるインターホン装置1は、概略で図1に示したように構成される。インターホン装置1は、カメラ付き玄関子機10と、このカメラ付き玄関子機10から伝送されたビデオ信号を受信し、受信したビデオ信号をモニタに映すことができる居室親機20と、カメラ付き玄関子機10からの画像が居室親機20から無線伝送して表示されるワイヤレス端末30とを含んでいる。
カメラ付き玄関子機10は、居住者を呼び出すために用いられ、主に住戸の玄関に設置される。居室親機20は、カメラ付き玄関子機10からの呼び出しに応答するために用いられ、その住戸内に設置される。このカメラ付き玄関子機10と居室親機20とは伝送線路40を介して接続される。ワイヤレス端末30は、居住者が携帯可能でカメラ付き玄関子機10からの呼び出しに応答することが可能となっており、住戸内の適当な場所で、適宜使用される。
【0020】
以下、カメラ付き玄関子機10、居室親機20、およびワイヤレス端末30の構成について説明する。まず、カメラ付き玄関子機10の構成を説明する。
【0021】
カメラ付き玄関子機10は、来訪者を撮像するカメラ101と、JPEGエンコーダ102と、伝送部103とを備える。
【0022】
カメラ101は、来訪者を撮像するものであり、例えば170°の広画角で撮像可能なものである。
JPEGエンコーダ102は、カメラ101から出力される広角画像データを圧縮し、圧縮画像データ、すなわちJPEGデータにエンコードするものである。
伝送部103は、JPEGエンコーダ102から出力されるJPEGデータを伝送線路40を介して居室親機20に伝送するものである。
【0023】
居室親機20は、伝送部201と、マルチプレクサ202と、画像切り出し部203と、シリアル通信部204と、ワイヤレスモジュール205と、JPEGデコーダ206と、モニタ207とを備える。
伝送部201は、伝送線路40を介してカメラ付き玄関子機10から伝送されたJPEGデータを含んだ信号を受信するものである。
マルチプレクサ202は、伝送部201で受信したJPEGデータの出力先を切り替えるものであり、JPEGデータを画像切り出し部203およびJPEGデコーダ206のうち少なくとも1つに出力する。
【0024】
画像切り出し部203は、マルチプレクサ202から受け取ったJPEGデータの一部を切り出すものである。
シリアル通信部204は、画像切り出し部203により切り出された切り出しJPEGデータの伝送制御を行うものである。
ワイヤレスモジュール205は、切り出しJPEGデータをワイヤレス端末30に無線伝送するためのものである。
【0025】
JPEGデコーダ206は、マルチプレクサ202から受け取ったJPEGデータを伸張し、画像データを出力するものである。
モニタ207は、例えば4〜5インチ程度のサイズのモニタであり、JPEGデコーダ206から出力された画像データを表示するものである。
【0026】
ワイヤレス端末30は、居室親機20から無線伝送されてきたJPEGデータを含む信号を受信するワイヤレスモジュール301と、ワイヤレスモジュール301により受信したJPEGデータを伸張し、デジタルビデオ信号にデコードするJPEGデコーダ302と、このJPEGデコーダによりデコードされたデジタルビデオ信号を表示する、例えば2〜3インチ程度のサイズのモニタ303とを備えている。
【0027】
次に、以上のような構成のインターホン装置1の動作について、説明する。ただし、インターホン装置1の基本動作であるカメラ付き玄関子機10から居室親機20の呼び出し、居室親機20によるその応答操作に伴う動作は従来と同様であるため説明を省略し、ここでは、カメラ付き玄関子機10の呼出操作に基づきカメラ101から出力される信号の流れを中心に説明する。
【0028】
カメラ付き玄関子機10のカメラ101により広画角で撮像され生成された広角画像データは、JPEGエンコーダ102に入力される。
JPEGエンコーダ102は、カメラ101からの広角画像データを圧縮し、JPEGデータにエンコードする。JPEGエンコーダ102から出力されたJPEGデータは、伝送部103から伝送線路40を介して居室親機20に送信される。
【0029】
カメラ付き玄関子機10から伝送線路40を介して居室親機20に送信されたJPEGデータは、伝送部201により受信される。伝送部201により受信されたJPEGデータは、マルチプレクサ202に入力される。
マルチプレクサ202は、伝送部201から受け取ったJPEGデータを、画像切り出し部203またはJPEGデコーダ206のいずれかに出力する。
【0030】
画像切り出し部203は、マルチプレクサ202から入力されたJPEGデータから、カメラ101の撮像画像のうち、周辺部の画像を削除し、所定の中心部の画像を取り出す。すなわち、画像中心部を所定のサイズに切り出す。このように切り出された切り出しJPEGデータは、シリアル通信部204に入力される。
【0031】
画像切り出し部203からシリアル通信部204に入力された切り出しJPEGデータは、ワイヤレスモジュール205を介してワイヤレス端末30に無線伝送される。
【0032】
一方、マルチプレクサ202からJPEGデコーダ206に入力されたJPEGデータは、JPEGデコーダ206により伸張され、モニタ207に表示される。
すなわち、居室親機20のモニタ207には、カメラ101により広画角で撮像された画像データ自体が表示されるため、来訪者の顔だけでなくその人物の服装や持ち物なども表示され、広い範囲の様子を把握することができ、利便性が高い画像が表示されることとなる。
【0033】
居室親機20のワイヤレスモジュール204からワイヤレス端末30のワイヤレスモジュール301に無線伝送された切り出しJPEGデータは、JPEGデコーダ302により伸張され、モニタ303に表示される。
すなわち、モニタ303には、カメラ101により撮像された画像中心部を所定のサイズに切り出した画像、つまり来訪者の顔を拡大した画像が表示されるため、来訪者の顔を認識し易い画像が表示されることとなる。
【0034】
以上のような本実施形態のインターホン装置1では、図2に示すように、カメラ付き玄関子機10のカメラ101により撮像された画像データ(A)が居室親機20に送信される。
居室親機20のモニタ207には、この画像データ(A)が表示される。その一方、居室親機20の画像切り出し部203によって画像データ(A)の一部が切り出された切り出し画像データである画像データ(B)がワイヤレス端末表示用の画像データとして居室親機20からワイヤレス端末30に送信されるため、ワイヤレス端末30のモニタ303には、画像データ(B)が表示される。
【0035】
すなわち、本実施形態のインターホン装置1によれば、カメラ付き玄関子機10から受け取ったカメラ101により撮像された画像データをモニタ画面の大きい居室親機20のモニタ207に表示する一方で、切り出し画像データ、つまりカメラ101により撮像された画像データの一部分を拡大した画像データをモニタ画面の小さいワイヤレス端末30のモニタ303に表示することができるため、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示することができ、居室親機20における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末30における視認性を向上させることができる。
【0036】
また、本実施形態の画像切り出し部203は、マルチプレクサ202から入力されたJPEGデータの中心部を切り出すようになっているので、居室親機20のモニタ207に表示される画像データの中心部と、ワイヤレス端末30のモニタ303に表示される画像データの中心部とが固定値で一致するため、容易に切り出すことができる。
なお、本実施形態の画像切り出し部203は以上のようなものとして説明したが、マルチプレクサ202から入力されたJPEGデータであるカメラ101により撮像された画像データの一部を切り出すようになっていればよく、例えば、カメラ101により撮像された画像データのうち、顔部分を認識するとともに、顔部分の中心部を中心として切り出すようになっていてもよい。このような画像切り出し部によれば、切り出した画像データの中心が訪問者の顔部分の中心であるため、確実に訪問者の顔を拡大した画像データを切り出すことができる。
【0037】
以上説明したインターホン装置1において、ワイヤレス端末30側を操作することにより、ワイヤレス端末30のモニタ303に表示されている画像データを縮小または拡大したり、その表示範囲を変更できるように構成してもよい。
具体的には、ワイヤレス端末30の操作信号が居室親機20に送信された場合に、居室親機20の画像切り出し部203により、居室親機表示用の画像データを元に、ワイヤレス端末30の操作信号に基づいて縮小・拡大または表示範囲を変更した画像データが生成され、この生成された画像データが居室親機20からワイヤレス端末30に送信され、再度モニタ303に表示されるようになっていてもよい。
【0038】
<第2実施形態>
この実施形態によるインターホン装置2は、概略で図3に示したように構成される。インターホン装置2は、カメラ付き玄関子機50と、居室親機60と、ワイヤレス端末30とを含んでいる。
本実施形態のインターホン装置2は、ワイヤレス端末表示用の画像データを居室親機側ではなくカメラ付き玄関子機側で生成する構成となっている点で、第1実施形態のインターホン装置1と異なる。
【0039】
以下、第1実施形態と異なるカメラ付き玄関子機50、および居室親機60の構成について説明する。まず、カメラ付き玄関子機50の構成を説明する。
【0040】
カメラ付き玄関子機50は、来訪者を撮像するカメラ501と、JPEGエンコーダ502と、画像切り出し部503と、第1マルチプレクサ504と、伝送部505とを備える。
【0041】
カメラ501は、来訪者を撮像するものであり、例えば170°の広画角で撮像可能なものである。
JPEGエンコーダ502は、カメラ501から出力される広角画像データを圧縮し、圧縮画像データ、すなわちJPEGデータにエンコードするものである。
画像切り出し部503は、JPEGエンコーダ502から出力されるJPEGデータの一部を切り出すものである。
第1マルチプレクサ504は、JPEGエンコーダ502から出力されるJPEGデータと、画像切り出し部503から出力される切り出された切り出しJPEGデータとを伝送部505に順番に出力するものである。
伝送部505は、第1マルチプレクサ504からのJPEGデータを伝送線路70を介して居室親機60に伝送するものである。
【0042】
居室親機60は、伝送部601と、第2マルチプレクサ602と、シリアル通信部603と、ワイヤレスモジュール604と、JPEGデコーダ605と、モニタ606とを備える。
伝送部601は、伝送線路40を介してカメラ付き玄関子機50から伝送されたJPEGデータを含んだ信号を受信するものである。
第2マルチプレクサ602は、伝送部601で受信したJPEGデータの出力先を切り替えるものであり、JPEGデータをシリアル通信部603またはJPEGデコーダ605のいずれかに出力する。
【0043】
シリアル通信部603は、第2マルチプレクサ602から出力されるJPEGデータの伝送制御を行うものである。
ワイヤレスモジュール604は、ワイヤレス端末30にJPEGデータを無線伝送するためのものである。
【0044】
JPEGデコーダ605は、第2マルチプレクサ602から出力されるJPEGデータを伸張し、画像データを出力するものである。
モニタ606は、例えば4〜5インチ程度のサイズのモニタであり、JPEGデコーダ605から出力された画像データを表示するものである。
【0045】
次に、以上のような構成のインターホン装置2の動作について、説明する。
【0046】
カメラ付き玄関子機50のカメラ501により広画角で撮像され生成された広角画像データは、JPEGエンコーダ502に入力される。
JPEGエンコーダ502は、カメラ501からの広角画像データを圧縮し、JPEGデータにエンコードする。このJPEGデータは、画像切り出し部503および第1マルチプレクサ504の双方に入力される。
画像切り出し部503は、JPEGエンコーダ502より入力されたJPEGデータから、カメラ501の撮像画像のうち、周辺部の画像を削除し、所定の中心部の画像を取り出す。すなわち、画像中心部を所定のサイズに切り出す。この切り出された切り出しJPEGデータは、第1マルチプレクサ504に入力される。
【0047】
第1マルチプレクサ504は、JPEGエンコーダ502から出力されるJPEGデータと、画像切り出し部503から出力される切り出しJPEGデータとを伝送部505に交互に出力する。
第1マルチプレクサ504から出力されたこれらのJPEGデータは、伝送部505から伝送線路70を介して居室親機60に送信される。
【0048】
カメラ付き玄関子機50から伝送線路70を介して居室親機60に送信されたJPEGデータは、伝送部601により受信される。伝送部601により受信されたJPEGデータは、第2マルチプレクサ602に入力される。
第2マルチプレクサ602は、伝送部601から受け取ったJPEGデータを、シリアル通信部603またはJPEGデコーダ605のいずれかに出力する。これにより、第2マルチプレクサ602に入力されたJPEGデータは、ワイヤレス端末30への伝送用のJPEGデータまたは居室親機での表示用のJPEGデータのいずれかに振り分けられることとなる。
具体的には、カメラ付き玄関子機50の画像切り出し部503から出力される切り出しJPEGデータがシリアル通信部603に出力され、カメラ付き玄関子機50のJPEGエンコーダ502から出力されるJPEGデータがJPEGデコーダ605に出力されるようになっている。すなわち、第2マルチプレクサ602により、カメラ付き玄関子機50の画像切り出し部503から出力される切り出しJPEGデータがワイヤレス端末30への伝送用のJPEGデータに、カメラ付き玄関子機50のJPEGエンコーダ502から出力されるJPEGデータが表示用のJPEGデータに振り分けられるようになっている。
【0049】
第2マルチプレクサ602からシリアル通信部603に入力されたJPEGデータは、ワイヤレスモジュール604からワイヤレス端末30に無線伝送される。
居室親機60のワイヤレスモジュール604からワイヤレス端末30のワイヤレスモジュール301に無線伝送されたJPEGデータは、JPEGデコーダ302により伸張され、モニタ303に表示される。
【0050】
一方、第2マルチプレクサ602からJPEGデコーダ605に入力されたJPEGデータは、JPEGデコーダ605により伸張され、モニタ606に表示される。
【0051】
以上のような本実施形態のインターホン装置2では、カメラ501により撮像された画像データの一部がカメラ付き玄関子機50の画像切り出し部503により所定のサイズに切り出され、図4に示すように、カメラ501により撮像された画像データ(A)と、画像切り出し部503により切り出された切り出し画像データである画像データ(B)とがカメラ付き玄関子機50の伝送部505から居室親機60に交互に伝送されるようになっている。居室親機60では、カメラ付き玄関子機50から受け取ったカメラ501により撮像された画像データ(A)が居室親機60のモニタ606に表示され、切り出し画像データ(B)がワイヤレス端末表示用の画像データとしてワイヤレス端末30に送信されるようになっている。
すなわち、本実施形態のインターホン装置2においても、カメラ付き玄関子機50から受け取ったカメラ501により撮像された画像データをモニタ画面の大きい居室親機60のモニタ606に表示する一方で、切り出し画像データ、すなわちカメラ501により撮像された画像データの一部分を拡大した画像データをモニタ画面の小さいワイヤレス端末30のモニタ303に表示することができるため、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示することができ、居室親機60における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末30における視認性を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態の画像切り出し部503は、第1実施形態の画像切り出し部203と同様、JPEGエンコーダ502より入力されたJPEGデータの中心部を切り出すようになっているので、居室親機60のモニタ606に表示される画像データの中心部と、ワイヤレス端末30のモニタ303に表示される画像データの中心部とが固定値で一致するため、容易に切り出すことができる。
なお、第1実施形態の画像切り出し部203の変形例は、画像切り出し部503にも共通するものである。
【0053】
この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ワイヤレス端末30側を操作することにより、ワイヤレス端末30のモニタ303に表示されている画像データを縮小または拡大したり、その表示範囲を変更できるように構成してもよい。
具体的には、ワイヤレス端末30の操作信号が居室親機60を介してカメラ付き玄関子機50に送信されるようになっており、カメラ付き玄関子機50にワイヤレス端末30の操作信号が送信された場合に、カメラ付き玄関子機50の画像切り出し部503により、居室親機表示用の画像データを元に、ワイヤレス端末30の操作信号に基づいて、縮小・拡大または表示範囲を変更した画像データが生成され、この生成された画像データがカメラ付き玄関子機50から居室親機60を介してワイヤレス端末30に送信され、モニタ303に表示されるようになっていてもよい。
【0054】
<第3実施形態>
この実施形態によるインターホン装置3は、概略で図5に示したように構成される。インターホン装置3は、カメラ付き玄関子機80と、居室親機90と、ワイヤレス端末30とを含んでいる。
本実施形態のインターホン装置3は、ワイヤレス端末表示用の画像データをカメラ付き玄関子機側で生成する点で第2実施形態のインターホン装置2と共通するが、ワイヤレス端末表示用の画像データを画像切り出し部により生成するのではなく、カメラ自体により生成するようになっている点で異なる。
【0055】
以下、上記実施形態と異なるカメラ付き玄関子機80、および居室親機90の構成について説明する。まず、カメラ付き玄関子機80の構成を説明する。
【0056】
カメラ801は、第1の画角と、この第1の画角よりも狭い画角である第2の画角の二種類の画角で交互に撮像を行うようになっている。カメラ801は、例えば170°のような広画角での撮像と、それよりも狭い画角での撮像とを交互に行うようになっている。このカメラ801からは、広画角で撮像された画像データと、そのうちの一部分を拡大して撮像された画像データが交互に出力されることとなる。
JPEGエンコーダ802は、カメラ801から出力される二種類の画像データを圧縮し、圧縮画像データ、すなわちJPEGデータにエンコードするものである。
伝送部803は、JPEGエンコーダ802から出力されるJPEGデータを伝送線路100を介して居室親機90に伝送するものである。
【0057】
居室親機90は、伝送部901と、マルチプレクサ902と、シリアル通信部903と、ワイヤレスモジュール904と、JPEGデコーダ905と、モニタ906とを備える。
伝送部901は、伝送線路100を介してカメラ付き玄関子機80から伝送されたJPEGデータを含んだ信号を受信するものである。
マルチプレクサ902は、伝送部901で受信したJPEGデータの出力先を切り替えるものであり、JPEGデータをシリアル通信部903またはJPEGデコーダ905のいずれかに出力する。
【0058】
シリアル通信部903は、マルチプレクサ902から入力されたJPEGデータの伝送制御を行うものである。
ワイヤレスモジュール904は、シリアル通信部903からのJPEGデータをワイヤレス端末30に無線伝送するためのものである。
【0059】
JPEGデコーダ905は、マルチプレクサ902から受け取ったJPEGデータを伸張し、画像データを出力するものである。
モニタ906は、例えば4〜5インチ程度のサイズのモニタであり、JPEGデコーダ905から出力された画像データを表示するものである。
【0060】
次に、以上のような構成のインターホン装置3の動作について、説明する。
【0061】
カメラ付き玄関子機80のカメラ801は、図示しないカメラ付き玄関子機CPUの制御に基づき、第1の画角および第2の画角の二種類の画角で交互に撮像を行う。
このカメラ801による撮像は、具体的には図6のフローチャートのように実行される。
来訪者によるカメラ付き玄関子機80の呼出操作が行われると(ST101)、図示しない居室親機CPUは、カメラ801による撮像開始命令をカメラ付き玄関子機80に送る(ST102)。また、居室親機CPUは、居室親機90に設けられたタイマをスタートさせる。
撮像開始命令を受信したカメラ付き玄関子機CPUは、第1の画角による撮像を開始する撮像開始命令をカメラ801に送信する(ST103)。この第1の画角による撮像は、設定された所定の時間(例えば33ms)が経過するまで行われる(ST104:No)。所定の時間が経過した場合(ST104:Yes)、カメラ付き玄関子機CPUにより、第2の画角による撮像を開始する撮像開始命令をカメラ801に送信される(ST105)。この第2の画角による撮像は、設定された所定の時間が経過するまで行われる(ST106)。
所定の時間が経過した場合であって(ST106:Yes)タイマがカウントアップし(ST107:Yes)、まだ通話中である場合、または、まだタイマがカウントアップしていない場合であって(ST107:No)終話していない場合(ST108:No)には、再びカメラ付き玄関子機CPUから第1の画角による撮像を開始する撮像開始命令がカメラ801に送信される(ST103)。
一方、タイマがカウントアップし(ST107:Yes)、通話中でない場合、または、まだタイマがカウントアップしていない場合であって(ST107:No)終話した場合(ST108:Yes)には、居室親機CPUから撮像終了命令がカメラ付き玄関子機80に送られることとなる(ST109)。
【0062】
以上のようにしてカメラ801により撮像され生成された二種類の画像データは、JPEGエンコーダ802に入力される。
JPEGエンコーダ802は、カメラ801からの画像データを圧縮し、JPEGデータにエンコードする。JPEGエンコーダ802から出力されたJPEGデータは、伝送部803から伝送線路100を介して居室親機90に送信される。
【0063】
カメラ付き玄関子機80から伝送線路100を介して居室親機90に送信されたJPEGデータは、伝送部901により受信され、マルチプレクサ902に入力される。
マルチプレクサ902は、伝送部901から受け取ったJPEGデータを、シリアル通信部903またはJPEGデコーダ905のいずれかに出力する。これにより、マルチプレクサ902に入力されたJPEGデータは、ワイヤレス端末30への伝送用のJPEGデータまたは居室親機90での表示用のJPEGデータのいずれかに振り分けられることとなる。
具体的には、カメラ801により第1の画角で撮像されたJPEGデータがJPEGデコーダ905に出力され、カメラ801により第2の画角で撮像されたJPEGデータがシリアル通信部903に出力されるようになっている。すなわち、マルチプレクサ902により、広画角で撮像された広角JPEGデータが表示用のJPEGデータに、そのうちの一部分を拡大したJPEGデータがワイヤレス端末30への伝送用のJPEGデータに振り分けられるようになっている。
【0064】
マルチプレクサ902からシリアル通信部903に入力されたJPEGデータは、ワイヤレスモジュール904からワイヤレス端末30に無線伝送される。
居室親機90のワイヤレスモジュール904からワイヤレス端末30のワイヤレスモジュール301に無線伝送されたJPEGデータは、JPEGデコーダ302により伸張され、モニタ303に表示される。
【0065】
一方、マルチプレクサ902からJPEGデコーダ905に入力されたJPEGデータは、JPEGデコーダ905により伸張され、モニタ906に表示される。
【0066】
以上のような本実施形態のインターホン装置3では、カメラ801により広画角で撮像された画像データ(第1の画角で撮像された画像データ)と、そのうちの一部分を拡大して撮像された画像データ(第2の画角で撮像された画像データ)とが交互に生成され、図7に示すように、カメラ801により第1の画角で撮像された画像データ(A)と、第2の画角で撮像された画像データ(B)とがカメラ付き玄関子機80の伝送部803から居室親機90に交互に伝送されるようになっている。居室親機90では、カメラ付き玄関子機80から受け取ったカメラ801により第1の画角で撮像された画像データ(A)がモニタ画面の大きい居室親機90のモニタ906に表示され、第2の画角で撮像された画像データ(B)がワイヤレス端末表示用の画像データとしてワイヤレス端末30に送信されるようになっている。
すなわち、本実施形態のインターホン装置3においても、モニタ画面の大きさに応じた異なる画像データを表示することができ、居室親機90における利便性を低下させることなく、ワイヤレス端末30における視認性を向上させることができる。
さらに、本実施形態のインターホン装置3では、上述の実施形態と異なり、画像切り出し部によりワイヤレス端末表示用の画像データを生成するのではなく、カメラ付き玄関子機80のカメラ801自体により居室親機表示用の画像データとワイヤレス端末表示用の画像データを生成するようになっているので、居室親機表示用の画像データと、ワイヤレス端末表示用の画像データとを画像変換することなく得ることができ、画像変換によるノイズのない滑らかな画像データを得ることができる。
【0067】
以上のような第1実施形態ないし第3実施形態における居室親機20,60,90において、居室親機表示用の画像データ、またはワイヤレス端末表示用の画像データを録画するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0068】
1,2,3,110・・インターホン装置、10,50,80,120・・カメラ付き玄関子機、20,60,90,130・・居室親機、30,140・・ワイヤレス端末、40,70,100,150・・伝送線路、101,501,801,1201・・カメラ、102,502,802,1202,1304・・JPEGエンコーダ、103,201,505,601,803,901,1203,1301・・伝送部、202,504,602,902・・マルチプレクサ、203,503・・画像切り出し部(画像切り出し手段)、204,603,903・・シリアル通信部、205,301,604,904,1305,1401・・ワイヤレスモジュール、206,302,605,1302,1402・・JPEGデコーダ、207,303,606,906,1303・・モニタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有するインターホン装置において、
前記居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った前記カメラにより撮像された広角画像データの一部を切り出す画像切り出し手段を有しており、前記画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データを前記ワイヤレス端末に送信する、
インターホン装置。
【請求項2】
来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有するインターホン装置において、
前記カメラ付き玄関子機は、前記カメラにより撮像された広角画像データの一部を切り出す画像切り出し手段と、
前記カメラにより撮像された画像データと、前記画像切り出し手段により切り出された切り出し画像データとを前記居室親機に交互に伝送する伝送手段と、を有しており、
前記居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った前記カメラにより撮像された画像データを前記モニタに表示する一方、前記切り出し画像データを前記ワイヤレス端末に送信する、
インターホン装置。
【請求項3】
前記画像切り出し手段は、前記カメラにより撮像された画像データの中心部を切り出すことを特徴とする、
請求項1または2記載のインターホン装置。
【請求項4】
前記画像切り出し手段は、前記カメラにより撮像された画像データのうち、顔部分を認識するとともに、前記顔部分の中心部を中心として切り出すことを特徴とする、
請求項1または2記載のインターホン装置。
【請求項5】
来訪者を撮像するためのカメラおよび居住者を呼び出す機能を備えたカメラ付き玄関子機と、前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機と、前記居室親機から無線伝送される前記カメラの撮像映像を表示するモニタおよび前記カメラ付き玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えたワイヤレス端末と、を有するインターホン装置において、
前記カメラ付き玄関子機は、前記カメラにより撮像された画像データを前記居室親機に伝送する伝送手段と、を有しており、
前記カメラ付き玄関子機の前記カメラは、第1の画角およびこの第1の画角よりも狭い画角である第2の画角の二種類の画角で交互に撮像を行うようになっており、
前記伝送手段は、前記第1の画角で撮像された画像データと、前記第2の画角で撮像された画像データとを前記居室親機に交互に伝送するようになっており、
前記居室親機は、前記カメラ付き玄関子機から受け取った、前記第1の画角で撮像された画像データを前記モニタに表示する一方、前記第2の画角で撮像された画像データを前記ワイヤレス端末に送信する、
インターホン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−278765(P2010−278765A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129293(P2009−129293)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】