インボックス管理
コンテンツを他の装置に転送するメディア装置は、ユーザーの受信したメディアファイルを、メディア装置のインボックスを生成することで管理することができる。共有コンテンツを、装置のメインコンテンツライブラリと独立のインボックスキャッシュに記憶して、アクセス制限されたインボックスコンテンツが装置のメインライブラリと相互作用することを排除することができる。さらに、有効期限が切れたときにインボックスコンテンツを変更して、リソース消費とインボックス内散乱を軽減することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
メディア装置は幅広いユーザーの間で一般的に使用されている。ラジオやテレビはさまざまな世代のユーザーに娯楽を提供してきた。1960年代のポータブルトランジスタラジオから、より小型且つ堅牢な個人用メディア装置への傾向が始まった。それらの装置には、回転型および非回転型の媒体双方に全てのデジタルコンテンツを記憶する超小型装置が含まれる。ストリーミングメディアは無線ネットワークと有線ネットワークの両方で利用でき、携帯電話や他のポータブルメディア装置で表示することができる。
【背景技術】
【0002】
メディア装置は、セルベースおよび等時性ネットワークを含む様々なデータネットワーク上でコンテンツを送受信することができる。例えば、IEEE 802標準ファミリにより、可変サイズのパケットを伝送し、メディア装置間のメディアコンテンツ転送に使用可能な様々なLAN(local area networks)やWAN(wide area networks)が記述される。802タイプまたは任意の他のタイプのネットワーク上で通信するメディア装置は、情報を共有し、データファイルを転送することができる。ポータブルメディア装置間で通信されるデータの大部分は著作権保護された著作物から構成される。例えば、或る種のDRM(digital rights management)技術が使用されなければ、デジタルメディア装置は保護された音楽、ビデオ、および写真ファイルの実質的に完全なデジタルコピーを装置間でやり取りすることができる。DRM技術には、著作権保護された著作物の使用を制限して、それによりデジタルメディアオブジェクトを表示、使用、および共有できるユーザーとその方法をコンテンツ作者が決定および制御可能とすることが含まれる。例えば、DRM規則によるデジタルコンテンツの使用制限は、DRM規則の違反時にオブジェクトを破壊または劣化させることにより行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さらに、ポータブルメディア装置または他の演算装置は、DRM保護されたコンテンツを共有または転送することができる。保護オブジェクトを転送すると、コンテンツ所有者がDRM技術を効率的に管理することは困難になる恐れがある。装置がネットワークを通して多数のオブジェクトを送受信すると、DRM規則のため非アクティブ、有効期限切れ、または無効になった保護オブジェクトを管理する結果、受信装置側でリソースが無用に消費される恐れがある。さらに、受信したが使用不可能なオブジェクトを大量に装置のメディアライブラリの一部として装置に記憶すると、受信装置にそれらが散乱し、管理不能となる恐れがある。共有または転送されたオブジェクトをシステムが効率的に管理しなければ、ユーザーエクスペリエンスは大幅に劣化する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
コンテンツを他の装置に転送可能なメディア装置は、効率的なDRMを実現しつつユーザーの受信したメディアファイルを管理する、メディア装置インボックスを含むことができる。コンテンツとメタデータの両方を含むメディアオブジェクトをメディア装置に送信して、その装置のメインコンテンツライブラリとは別のインボックスキャッシュに記憶することができる。インボックスキャッシュアイテムにインボックスインタフェースを介してアクセスし、共有コンテンツおよび他の情報源から受信したコンテンツの両方にDRM規則を課しつつ、有効期限切れまたはアクセス不能であるオブジェクトを装置のメインコンテンツライブラリとの相互作用から除外することができる。さらに、有効期限切れの際にインボックスメディアオブジェクトを変更して、リソース消費とインボックス内散乱を軽減することができる。ユーザーに有意義な順序、例えば、インボックスオブジェクトの有効期限時刻、信頼された送信者のリスト、またはメディアタイプのようなメタデータでインボックスアイテムを配列することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】ポータブルメディア装置のハードウェアを示す図である。
【図2】制限付使用ライセンスを、受信したメディアコンテンツに対して評価および適用する方法のフローチャートである。
【図3】例示的なメディアオブジェクトのブロック図である。
【図4】メディアオブジェクトに対するジャーナルエントリの簡潔な代表図である。
【図5】メディアオブジェクトの転送に対するライセンスの適用を示すフローチャートである。
【図6】メディアオブジェクトインボックスの管理を示すフローチャートである。
【図7A】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7B】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7C】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7D】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図8A】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【図8B】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【図8C】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、メディア装置100に使用できる例示的なハードウェアの図である。メディア装置100は、装置のインボックスを管理することで、装置間で転送されるメディアオブジェクトに対し効率的なDRMを実現することができる。メディア装置100は演算装置102、メモリ104、ユーザーインタフェース106、記憶装置108および電源(図示せず)を有することができる。メモリ104は(RAMのような)揮発性メモリ110、(ROM、フラッシュメモリ、等のような)不揮発性メモリ112、またはその2つの何らかの組み合わせを含むことができる。
【0007】
メディア装置100は(取り外し可能および/または取り外し不能な)追加の装置108を含むこともできる。その装置には、磁気もしくは光ディスクもしくはテープまたは、容易に再書き込みが可能で、電源が入っていないときに長期間データを保持でき、データへの迅速且つ効率的なアクセスを可能とする任意の他のメモリが含まれるがこれらに限らない。上記追加の記憶装置は図1において取り外し可能記憶装置118および固定記憶装置120として示してある。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュール、デジタルメディア、または他のデータのような情報を記憶するための任意の方法または技術で実装した揮発性および不揮発性媒体、取り外し可能および固定媒体が含まれる。メモリ104、取り外し可能記憶装置118、および固定記憶装置120は全てコンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術が含まれるがこれらに限らない。任意の上記のコンピュータ記憶媒体は装置100の一部であることができる。
【0008】
演算装置102は、メディアデータを圧縮形式から使用可能形式にデコードするコンピュータコードを実行可能な、任意の演算装置102であることができる。そのデコードは、音楽やビデオを飛びなしで連続再生できるのに十分なほど高速である。ポータブルメディア装置内では、電源の寿命を延ばすためプロセッサ102が効率的に電力を使用することも有効であるかもしれない。演算装置102を使用してユーザーインタフェースおよび外部通信をサポートするコードを実行することもできる。
【0009】
ユーザーインタフェースは、制御情報の表示および可視メディアの表示の両方を行う1つまたは複数のディスプレイ114を含むことができる。ディスプレイ114は、装置100内に適合するカラーLCDスクリーンであることができる。入力装置の任意のモードが本発明の概念と連携するが、ユーザー入力(群)116はマニュアルボタン、ソフトボタン、またはその両方の組み合わせのいずれかを含むことができる。装置114にタッチスクリーン機能があるときはソフトボタンを使用することができる。マニュアルボタンは、プログラム可能なキャプション(programable legend)付きの再定義可能キーを含むことができる。
【0010】
セキュリティモジュール122をプロセッサに接続することができる。セキュリティモジュール122を使用して、DRM(digital rights management)で用いる暗号化キーを記憶することができる。セキュリティモジュール122は、ストリーム解読のような暗号計算をプロセッサ102に負荷をかけずに行う特殊ハードウェアまたはプロセッサを有することもできる。最後に、セキュリティモジュール122はセキュアメモリを含むことができる。このセキュアメモリは、受信したメディアオブジェクトに対する制限付使用権に関連する記録データを記憶するためのものである。セキュリティモジュール122は、ライセンスの有効期限を決定する不正防止クロックを含むこともできる。メディアオブジェクトに対する制限付使用権限は以下でより詳細に議論する。
【0011】
メディア装置100は通信接続(群)125を含むこともできる。通信接続(群)125により、装置100は、ネットワークエンドポイント、他のメディア装置、ネットワークアクセスポイント、または同期に用いるコンピュータのような外部エンティティ124と通信することができる。通信接続(群)125は通信媒体の1例である。通信媒体は一般にコンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを搬送波または他の伝送メカニズムのような変調データ信号で具現化し、任意の情報伝送媒体を含む。用語「変調データ信号」は、1つまたは複数のその特性集合を有し、情報を信号内でエンコードするように変化した信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体には有線ネットワークまたは直接配線接続のような有線媒体、音響、RF、赤外線および他の無線媒体のような無線媒体が含まれる。本明細書で用いるコンピュータ読取可能媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含む。
【0012】
電源は、充電可能なバッテリであることができる。電源は標準的なバッテリまたは電力変換装置からの入力であることができる。
【0013】
動作中に、ユーザーは任意数の通信プロトコルおよび標準を用いて、ローカルエリアネットワークおよび広域ネットワークを含めるように様々なネットワークタイプを介して外部エンティティ124に接続することができる。例えば、メディア装置はイーサネット(登録商標)、ARCNet、FDDI、IEEE1394、トークンリング、またはTCP/IP標準の何れかを実装するネットワークに接続することができる。メディア装置は中央アクセスポイントを通して、またはアドホック方式で互いと接続することができる。接続すると、装置はメディアコンテンツを含むデータファイルを共有および転送することができる。ユーザーは例えば、音楽またはビデオコンテンツを含むメディアオブジェクトを通信ポート125上で受信することができる。1つの実施形態では、メディアオブジェクトをアドホック無線ネットワーク上で外部装置124から送信することができる。説明のため、メディアオブジェクトを外部装置124上での使用向けに購入してあり、外部装置124のユーザーはその装置を用いてメディアオブジェクトへ完全且つ無制限にアクセスできるとする。その外部装置のユーザーはメディアオブジェクトをメディア装置100のユーザーと共有することを望み、そのメディアオブジェクトをメデイア装置100に転送することができる。
【0014】
図2を参照する。図2はメディアオブジェクトの構造の簡潔で例示的なブロック図を示す。メディアオブジェクト200は、コンテンツ201およびメタデータ202を含む様々な独立要素を含むことができる。メタデータ202を、データと関連する任意の情報で構成することができる。メタデータは、限定ではなく、オブジェクト名、オブジェクトサイズ、転送時間、発生元記述子(origin descriptor)、オブジェクト生成時刻、オブジェクトタイプ、または以前の転送回数を含むことができる。1つの実施形態では、メタデータは送信者に関する情報、例えば、ユーザーが共有したい個人情報を有する仮想カードを含むことができる。複数の仮想カードを共有することができる。例えば、或るカードは好き嫌い、トップテンリスト、お気に入り、または電子メールアドレスを有することができるが、個人を特定できる情報は有することができない。別の仮想カードは住所、電話番号、プライベートな電子メールアドレス、または他の連絡先情報を有することができる。カードを別々に、またはまとめて共有することができる。メタデータがメディアオブジェクトに関連する場合、そのメタデータはメディア情報も含むことができる。限定ではなく、オーディオオブジェクトに関連するメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を含むことができる。また、限定ではなく、ビデオオブジェクトに関連するメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日(duration release date)、および期間を含むことができる。さらに、限定ではなく、写真オブジェクトに関連するメタデータはフォルダ名およびサムネイル版の写真を含むことができる。オーディオおよびビデオオブジェクトの両方に対するさらなるメタデータアイテムとして、メディアタイプ、アーチスト記述子、オブジェクト実行時間、再生リストのメンバシップ、評価、およびアートワークデータを含めることができる。
【0015】
コンテンツは同様に幾つかの要素を含むことができ、そのデータには、限定ではなく再生可能コンテンツ203、ラベルアート204、およびプロモカット206が含まれる。再生可能コンテンツ203は、メディア装置100によりオーディオまたはビデオ信号に解釈できる任意の形態のデータであることができる。例えば、再生可能コンテンツは、曲、映画、写真、テキスト、または有形媒体に固定可能で曲または映画と同様に時間的要素を含みうる任意の他種のコンテンツであることができる。ラベルアート204は再生可能コンテンツ203に関連する任意のイメージであることができる。ラベルアート204はアルバムカバー、広告、または映画ポスターを含むことができる。ラベルアート204は単一の静止画像以上のもの、例えば一連のイメージまたはビデオコンテンツも含むことができる。プロモカット206は短編の再生可能コンテンツ203であることができる。例えば、プロモカット206は編集後の再生可能コンテンツ203を含むことができ、または、単純に再生可能コンテンツ203内部の時間位置に対する1つまたは複数の参照を含んで、アクセス時に再生可能コンテンツ203の一部のみを視聴できるようにすることができる。メディアオブジェクト200は、メディアオブジェクト200とともに送信可能なオーディオまたはビデオメッセージのような個人向け情報を含むこともできる。本明細書で説明するように、装置100は個人向けデータをメディアオブジェクト200から独立して記憶および描画することができる。
【0016】
さらに、個々のDRM規則または制限付使用ライセンスをメディアオブジェクトの構成要素200の各々に付加することができる。DRM規則は保護された著作物の使用を制限する任意の規則または規則集合であってもよく、それらの規則により、コンテンツ作者はデジタルメディアオブジェクトを参照、使用、および共有できるユーザーとその方法を決定および制御することができる。例えば、DRM規則により、オブジェクトを特定期間内で再生できる回数を制限することができる。示すように、再生可能コンテンツ203はライセンス210を有し、メタデータ202はライセンス216を有し、ラベルアート204はライセンス212を有し、プロモカット206はライセンス214を有する。個々のライセンスをそれぞれの要素と関連付けることで、様々な規則を適用して、例えばプロモカット206を任意の時点で再生することができ、一方で再生可能コンテンツ203を制限付使用ライセンスに限定することができる。代替または追加として、メディアオブジェクト200の全体にメディアオブジェクトライセンス218を適用することができる。メディアオブジェクトライセンス218を、メディアオブジェクト200が取り込んだ全ての要素に適用することができる。それぞれの要素は全てのメディアオブジェクト200に存在しなくともよい。例えば、メディアオブジェクトは再生可能コンテンツ203を有するのみでもよい。1つの実施形態では、要素またはメディアオブジェクトのライセンスが存在しないとき、メディア装置100内の規則を有効にして、受信したメディアオブジェクト200、または任意の所定の要素にデフォルトのライセンスを適用することができる。
【0017】
オブジェクト200を別のメディア装置100で受信すると、その装置はコンテンツ201、メタデータ202、およびその関連する部分要素の存在を決定することができる。次いで、発見したそれぞれの要素を、メディアオブジェクト200の使用可能性に関するライセンス情報に対して検証することができる。例えば、特定のメディアオブジェクト200は再生可能コンテンツ203、メタデータ202、およびカバーアート204から成る要素を含むことができる。メタデータ202およびカバーアート204のみ無制限に使用可能である。メタデータ202は、購入用のウェブページへのリンクと、同一アーチストによる他の著作物および関連情報を含むことができる。メタデータ202に対するアクセスを制限しないことで、ユーザーはライセンス210の有効期限が切れた後にコンテンツを購入するための情報を取り出すことができる。さらなる検証では、コンテンツ201は制限付プレビューに対してのみ使用可能と開示することができる。例えば、プロモカット206は描画可能であり、さらなる制限付ライセンス条項を課しても課さなくてもよい。また、明示的なライセンス条項を含まないメディアオブジェクト200を受信する場合、デフォルトの制限付権利集合をメディアオブジェクト200の要素の任意または全てに適用することができる。
【0018】
制限付使用ライセンスの条項には、コンテンツの再生可能回数、またはコンテンツの再生可能期間、または再生に関する任意の他の規則もしくは限定を含めることができる。他の実施形態では、制限付使用条項には24時間の無制限再生を含めることができる。別の実施形態では、制限付使用条項には無期限での5回の再生を含めることができる。メディアオブジェクト200がサブスクリプションパッケージの一部であるとき、サブスクリプション期間中は無制限に使用することができる。あるいは、期間と再生回数の組合せを使用してもよい。例えば、コンテンツ201を3日間で最大3回再生することができる。これを追跡するため、メディアオブジェクト200の受信日時のレコードを記録およびメモリ割り当てして、再生回数を数えることができる。必要に応じて、メディアオブジェクトのメタデータをそのレコードに転送することもできる。メディアオブジェクト200にアクセスする度に、それが表示に対するアクセスであっても、レコードにアクセスして、割り当てた時間を超過したかどうか、または再生回数を超過したかどうかを決定することができる。いずれかの条件によりメディアオブジェクト200を有効期限切れとすべきであることが示されると、様々なステップを取ってユーザーがメディアオブジェクトの少なくともコンテンツ部分201にアクセスすることを防ぐことができる。例えば、有効期限が切れた際、装置100はメディアオブジェクト200を完全に削除することができ、ユーザーインタフェース106内のメディアオブジェクト200のメタデータ202の見え方を変更することができ、またはメタデータをユーザーインタフェース106上で全く表示しないことができるが、その代わりにコンテンツ部分201の削除中にメタデータ202を後のアクセスのため記憶してもよい。後に、ユーザーはメタデータ202にアクセスして、コンテンツ201を再生するためのライセンスを再度獲得することができる。1つの実施形態では、レコードを保持または問合せることにより、メディア装置100のユーザーは受信したメディアに関する情報を列挙し、特定のメディアオブジェクトに関する購入情報を取得することができる。
【0019】
図面に図示し後述する方法を様々な有線および無線ネットワークおよび接続で実装することができる。メディア装置100に接続した外部エンティティ124の観点から以下の手続きを説明するが、本方法により外部エンティティ124またはメディア装置100の何れかに接続する任意の互換性のある装置を説明することもできる。図3で、制限付使用ライセンスを受信メディアに適用する方法300を示すフローチャートを議論および説明する。再生可能コンテンツ、その再生可能コンテンツに対応するメタデータ、宣伝用の再生可能コンテンツ、またはラベルアートを含みうる1つまたは複数の要素を取り込んだメディアオブジェクト200を作成することができる。再生可能コンテンツは音楽、記録した文学作品、ビデオ、テキスト、アニメーション、ゲーム、実行可能プログラム、等であることができる。
【0020】
ブロック301で、様々なファイルフォーマットおよび通信方法を用いてメディアオブジェクト200を第1の装置100から外部エンティティ124に送信することができる。例えば、オブジェクト200を、IEEE802.11標準により記述されるような無線ネットワークリンクを介して送信することができる。オブジェクト200を、任意の適切な通信方法を実装する有線ネットワーク上で圧縮または未圧縮のデジタルフォーマットで送信し、コンテンツおよびメタデータの両方で構成することもできる。
【0021】
ブロック302で、ライセンスをメディアコンテンツのそれぞれの要素に適用することができ、この場合、ライセンスにより、メディアオブジェクトのそれぞれの対応要素と関連する権利が特定される。あるいは、或るライセンスをメディアオブジェクト全体に適用することができる。ライセンス部をデジタル暗号化およびデジタル署名して許可ユーザーに復号鍵を配布する一般に公知なプロセスの後、ライセンスをメディアオブジェクト300の全体または個々の要素に適用することができる。別の実施形態では、デジタル署名したメディアを使用して、実際のコンテンツを暗号化せずに正当な所有者を特定することができる。通信トランザクションに参加できる任意の装置はライセンスをメディアオブジェクト200に適用することができる。
【0022】
ブロック304で、メディアオブジェクト200を、図1のメディア装置100のようなメディア装置で受信することができる。メディアオブジェクト200を、コンピュータ(図示せず)のような同期源、メディアサービス、または別のメディア装置からダウンロードすることができ、例えばインフラもしくはアドホック無線ネットワーク上でダウンロードすることができる。
【0023】
ブロック306で、メディアオブジェクト200の受信レコードを恒久的な受信レコードとして生成することができる。そのレコードを、その存続期間中に装置100が受信するオブジェクト200の「ジャーナル」として保存することができる。ジャーナルエントリを以下で図4に関連してより完全に説明する。さらに、メディアオブジェクト200のレコードを、制限付使用ライセンスの状態の追跡に使用するために生成することができる。1つの実施形態では、2つのレコードは同一であってもよい。ブロック308で、メディアオブジェクト200を、メディアコンテンツの再生能力に対応する1つまたは複数のライセンスに対して検証することができる。異なる実施形態では、無許可のコンテンツを異なる方法で扱うことができる。1つの実施形態では、無許可のメディアに対して無制限の使用を許可することができる。別の実施形態では、無許可のメディアにデフォルトの制限付使用ライセンスを与えることができる。ライセンス条項をメディアオブジェクトの1つまたは複数の要素に適用するとき、ブロック310で、ライセンス条項が満足されているかどうかを決定する評価を行うことができる。
【0024】
ライセンス条項が満足される場合、ブロック310から「はい」の分岐をブロック312に辿り、許可要素の各々を再生可能または使用可能とすることができる。さらに、制限付使用ライセンスに対する使用を追跡するための、可能な再生回数または有効期限日時の何れかである統計値を、受信日時および制限付使用ライセンスの条項に基づいて、初期化することができる。上記統計値をセキュリティモジュール122内で保持して不正使用に対する脆弱性を軽減することができる。メディアを描画、即ち、要求、問合せ、表示、または再生する度に、ライセンス条項をブロック314で再評価することができる。記憶した再生回数を可能な最大数に対してチェックすること、現在日時を以前計算した有効期限日時と比較すること、または両方をチェックすることができる。他の基準も使用することができ、例えば無制限の使用ライセンスを、不正使用の証拠が明らかである場合にのみ無効とすることができる。別のライセンスをサブスクリプションに結び付けることができ、この場合、サブスクリプション期間中は無制限に再生を行うことができる。或る要素に対するライセンスは、同一のメディアオブジェクトの他の要素に対するライセンスと独立であってもよい。即ち、プロモーショナルカット206に対するライセンスは著作権表示が存在する限り有効であることができ、この場合、再生可能コンテンツ302に対するライセンスは制限付ライセンス期間中のみ有効であることができる。ライセンスをメディアオブジェクトの分類に結び付けることができる。1つの実施形態では、サブスクリプションライセンスを、メタデータ付きの全てのメディアオブジェクトに適用することができる。そのメタデータは、例えばレコードラベルにより、メディアオブジェクト200がそのサブスクリプションに属すると定義する。
【0025】
要求された要素に対してライセンスが有効であるとき、ブロック314から「有効」分岐をブロック316へ辿って、その要求された要素、またはメディアオブジェクト200の全体に対するアクセスを与えることができる。アクセスは、単純にメディアオブジェクト200またはその構成要素をユーザーインタフェース106内で列挙することからコンテンツ203を再生することにまで及ぶことができる。メディアオブジェクト要素の他の使用方法には、アーチスト情報または購入情報を発見するメタデータを使用すること、またはラベルアート204をスクリーンの壁紙として使用することがある。アクセスされると、幾つかのグラフィカルユーザーインタフェースを図6および付随する説明に従って表示および管理することができる。
【0026】
ライセンス条項がブロック310で満足されないかライセンスがブロック314でもはや有効でないとき、それぞれ辿って「いいえ」および「有効期限切れ」分岐をブロック318へ辿ってメディアオブジェクトまたは個々の要素へのアクセスをブロックすることができる。そのブロックには、メディアオブジェクト200または要素を利用可能オブジェクトのリストから除去すること、またはメディアオブジェクト200をメディア装置100から削除することを含めることができる。利用可能メディアオブジェクトを列挙する要求にその削除したアイテムが含まれないようにメディアオブジェクト200を隠すとき、メディアオブジェクト200を保持して、将来購入またはサブスクリプションする際に追加のダウンロードプロセスを経ずにメディアオブジェクト200を再表示でき、それにより時間が節約され不都合さが除去される可能性がある。
【0027】
図4は、図3のブロック306で導入した、メディア装置100でのメディアアクティビティの追跡に用いるジャーナルエントリ400の例示的なレイアウトである。図3のブロック306で導入したように、ジャーナルエントリ400をメディアオブジェクト200の受信時に生成することができる。メディアオブジェクト200が同期プロセス中に追加され別の装置から個別に受信されない場合、メディア装置100は、メディアオブジェクト200がアクセスされるまで、例えばユーザーインタフェース106に表示されるまでメディアオブジェクト200を認識することができない。さらに、他のメディア装置100から受信したメディアオブジェクト200を同期プロセス中に別の演算装置に追加することができる。ジャーナルエントリ400の生成には、データベース内のレコード生成、フラットファイル内のデータ行生成、またはジャーナルエントリ400が参照するメディアオブジェクト200に関連する別ファイルの生成を含めることができる。幾つかの実施形態では、複数の形態のジャーナルエントリ400を保持することができる。ジャーナルエントリ400はジャーナル識別子402、メディア識別子404、送信者識別子406、ライセンス参照408、ライセンス状態フィールド410、アクセスログ412、および読み出しフラグ414を含むことができる。ジャーナル識別子402は、ジャーナルエントリ400を他のジャーナルエントリから一意に区別する識別子であることができる。1つの実施形態では、ジャーナル識別子は連番であることができる。別の実施形態では、ジャーナル識別子400は、必要ならば連番で補完した日時コードに基づくことができる。
【0028】
メディア識別子404は、メディアオブジェクト200自体に対応する一意な識別子であることができる。例えば、メディア識別子404は、出版業者、著作権保有者、著作物そのものおよび任意の追跡識別子を識別するための部分を取り込んだ、出版業者が割り当てたバーコード風の数字であることができる。あるいは、メディア識別子404は単純にアルバム/CDおよび曲、または映画の名前の文字列であることができる。業界標準に従ってメディア識別子404が企業団体または出版業者により割り当てられるのが理想的である。メディアに3回再生の制限のような制限付権利があるとき、後述するようにメディア識別子を使用して他のジャーナルエントリを検索し、その著作物に対する制限付権利が既に有効期限切れであるかどうかを見る。
【0029】
送信者識別子406を使用して、メディアオブジェクト200を共有する関係者を識別することができる。送信者識別子406は装置のGUID(グローバル一意識別子)、装置126のような送信装置のユーザーが選択した名前、またはその2つの組み合わせであることができる。送信者識別子406により、受信者は或る特定のメディアオブジェクト200の出所を特定することができ、メディア装置100上でメディアを構成する別の方法を得ることができる。メディアコンテンツ200を送信メディア装置から直接再生し、ダウンロードして格納されるメディアコンテンツがない、即ち、ディスクジョッキーセッションの場合、メディア識別子のこれらの最初の3部分は全てジャーナルエントリ400に入力されたものであることができる。
【0030】
ライセンス参照408はライセンス条項を明示的に定義したもの、例えば、ライセンスが無制限、制限付き、限定的、無し、であることができる。ライセンス条項に関連する変数は再生可能コンテンツ203、プレビューコンテンツとメタデータの使用、またはカバーアートへのアクセスのうち1つまたは全部に関連することができる。表1はライセンスタイプとメディアコンテンツ要素との間の代表的な関係を示す。転送はユーザーがメディアコンテンツを別の装置に送信する能力に関し、図5を参照してさらに議論する。
【0031】
【表1】
【0032】
ライセンス状態410を使用して、制限付条項ライセンスを課すときに状態を記録することができる。ライセンス状態410データは、メディアオブジェクト100を受信した日時を含むことができる。この日時は、必要に応じて制限付条項ライセンスに対する有効期限の計算に使用する。ライセンス状態410は、再生可能コンテンツ203を使用した回数を保持することもできる。幾つかの制限付条項を使用する際、制限付使用権限を課すときに有効期限日時または再生回数のうち1つまたはその両方を考慮することができる。ライセンス状態410を、メディアオブジェクトライセンス218だけでなく個々の要素ライセンス210、212、214および216の追跡に使用することができる。最後に、ライセンス状態410は全体の有効/無効フラグを含むことができる。
【0033】
トリガイベントにより、メディアオブジェクトライセンス218または任意の個々の要素ライセンス210、212、214、216の状態を再評価させることができる。例えば、メディアオブジェクト200の描画要求、即ち、メディアオブジェクト200をディスプレイ114上で列挙する要求、または再生可能コンテンツ203を再生する要求、またはオブジェクト200を別の装置のインボックスで受信する要求により、ライセンス状態210を調べてライセンスが有効または無効であるかを決定させることができる。有効である場合、ライセンス条項をジャーナルエントリ400のライセンス参照408から抽出することができる。ライセンス状態410を調べて、例えば3回の可能な再生のうち2回再生されているというように、制限付ライセンス条項が部分的に満たされているかどうかを決定することができる。本例では、要求が再生可能コンテンツ203の再生に関するものである場合、その要求を許可し、ライセンス状態410内のカウントを1増やすことができる。カウントはこの段階で3に等しく、それによりライセンス状態は有効から無効に変わる。次いでライセンス状態410を適切に変更することができる。起動のような他の事象によりライセンスの有効性を再評価させることができる。
【0034】
他の実施形態では、無効から有効へライセンスを変更することをサポートすることができる。例えば、メディアオブジェクトに対応した汎用サブスクリプションライセンスを獲得することでメディアオブジェクトライセンス218を上書きし、無効から有効への変化に影響を及ぼすことができる。上述のように、これをジャーナルエントリ400のライセンス状態部410の更新に反映することができる。同様に、メディアオブジェクト200に対するライセンスの有効性状態を全体として定期的に再評価することができる。
【0035】
ジャーナルエントリ400、より詳細にはライセンス状態410を使用して、新規に受信したメディアオブジェクト200が既にメディア装置100に受信されたかどうか、およびメディアオブジェクト200に対するライセンスが部分的または完全に使用されているかどうかを決定することもできる。例えば、3日/3回再生の制限付ライセンスを無効とする1つの方法は、3日ごとにそれぞれのメディアオブジェクトをメディア装置100に再送信し、それによりライセンスを無期限に更新することであろう。矛盾のないジャーナルエントリ400を使用して、メディアオブジェクト200が以前にメディア装置100上にあったかどうかを決定することができ、ライセンス状態410を使用して、もしあれば、メディアオブジェクト300に対してなお可能なアクセスは何かを決定することができる。メディアオブジェクト200が3日/3回再生の制限付ライセンスで1日装置上にあって1回再生された場合、アクセスはまだ可能である。他方、メディアオブジェクトが以前に3回再生されたかまたは3日間の有効期限が切れた場合、メディアオブジェクト200を即座に有効期限切れとし、削除、または表示不能として保存、の何れかを行うことができる。
【0036】
ジャーナルエントリ400は、同期装置がメディアオブジェクト200を読み出したかどうかを示す読み出しフラグ414を含むこともできる。例えば、装置Aはメディアオブジェクト200を装置Bに送信することができる。装置Bは別の演算装置との同期プロセスを実施することができる。同期すると、演算装置はジャーナルエントリ400を装置B上でレビューして、演算装置がまだ処理していない新しいオブジェクト200が存在するかどうかを決定することができる。装置Bにある未処理のオブジェクトを、読み出しフラグ414を設定したジャーナルエントリ400と関連付けることはできず、演算装置は読み出していないメディアオブジュクトのメタデータ202またはメディアオブジェクト200に関連する任意の他のデータを記憶することができる。さらに、メディアオブジェクト200が写真または同様に無許可のオブジェクトである場合、演算装置はそのオブジェクト自体を記憶することができる。例えば、装置Bに送信した以前読み出していない写真を演算装置のデスクトップに格納することができる。処理後、読み出していないメディアオブジェクトのジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414を設定することができる。一度設定すると、読み出しフラグ414は、関連するメディアオブジェクト200が読み出されたことを示す。以降の同期プロセス中は、演算装置は、以前に読み出したジャーナルエントリ400に関連するメディアオブジェクト200を再処理することはできないが、未設定の読み出しフラグ414を持つジャーナルエントリ400を有する全てのメディアオブジェクト200を処理することはできる。「読み出し」フラグ414はライセンス有効期限切れの際のオブジェクト削除を制御することもできる。例えば、インボックスオブジェクトのジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414を設定すると、3回再生後または3日間の制限を過ぎたインボックスオブジェクト200を削除することができる。このように、メディアオブジェクト200に関連するジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414は、同期演算装置に対して、メディアオブジェクト200が以前にその演算装置で記憶または処理されたかどうかを示すことができる。
【0037】
アクセスログ412はメディアオブジェクト200の履歴を含むことができる。アクセスログ412はアイテムの受信日時を含むことができ、それぞれのメディアオブジェクト200の使用日時、例えば、再生可能オブジェクト203を再生した時刻(群)を含むこともできる。メディアオブジェクト200自体の有効期限が切れた後もアクセスログは存在しアクセス可能であり、ユーザーはそのイベントの日時によりオブジュクトを呼び出して再生することができる。アクセスログ412はライセンス状態の変化に対応するデータと、ライセンス状態を変化させたトリガイベントとを含むこともできる。例えば、ライセンスは時間制限、例えば、3日間を使い切ったときに有効期限切れになることができる。このイベントをアクセスログ412に記録することができる。オブジェクトが存在する装置100、任意の他の装置100、または外部エンティティ124によるメディアオブジェクト200またはその構成要素203、204、206、202の何れかへのアクセスまたはそのライセンス変更もアクセスログ412に記録することができる。
【0038】
図5を参照する。メディアオブジェクト200を他の装置100に転送する方法を議論および説明する。ブロック502で、メディアオブジェクト200のようなメディアオブジェクトを、外部エンティティ124として動作するメディア装置のような別の装置に送信する要求をユーザーインタフェース106経由で受信することができる。ブロック504で、メディアオブジェクト200を検証して、メディアオブジェクト200の全体または個々の要素にライセンスが対応しているかどうかを決定することができる。ライセンスが、例えば、ユーザーが撮影し同期プロセスによりロードした写真、またはユーザーが記録したオーディオまたはビデオメッセージのようなメディアオブジェクト200に対応していない場合、ブロック504から「いいえ」分岐をブロック506にたどり、メディアオブジェクト200を他の装置126に送信することができる。幾つかの実施形態では、所与の要素に対応するライセンスがないとき、要素202、203、204および206のような個々の要素を送信することができる。他の実施形態では、可能なときに全体のメディアオブジェクト200のみを送信することができる。
【0039】
1つまたは複数のライセンスがメディアオブジェクト200に対応している場合、ブロック504から「はい」分岐をブロック508にたどることができる。ライセンス有効性をチェックして、ライセンスが有効または有効期限切れ、メディアオブジェクトを使用不可とする任意の条件を含めた有効期限切れであるかどうかを決定することができる。ライセンスが有効期限切れである場合、「有効期限切れ」分岐をブロック510にたどることができ、送信要求は拒否され、実行されない。動作が完了しなかったことを示すエラーメッセージおよび、必要に応じて、参照される特定のライセンス条件をユーザーに送信することができる。1つの実施形態では、通知に、ユーザーに対するライセンス購入または有効期限切れ条件の修正の提案を含めることができる。
【0040】
ブロック508でライセンスが有効であることが分かると、ブロック508から「有効」分岐をブロック512にたどることで実行を継続することができる。ブロック512で、メディアオブジェクト200を要求者に送信することができる。1つの実施形態では、有効なライセンスを有する要素のみを転送することができる。例えば、上の表1を参照すると、例示的な制限付ライセンスが有効であるとき、メタデータ202およびプロモーショナルカット208を送信することができるが、限定的ライセンスが有効であるときメタデータのみを送信することができる。
【0041】
示したように、幾つかのライセンスタイプではユーザーのコンテンツ転送能力を限定することができる。これは、コンテンツが別の装置から転送され、従って完全な権限を有さないときに特に当てはまる可能性がある。1つの実施形態では、完全な権限でコンテンツを別のメディア装置に転送する動作により、メディアオブジェクトライセンス218がメディアオブジェクト200から剥奪される恐れがある。受信の際、メディア装置100はデフォルトの権限をコンテンツに割り当てることができる。メディア装置100は、無許可のライセンスを許可するのに必要な暗号化キーを有することができないので、「制限付き」または「限定的」のような低レベルのライセンスを自動的に割り当てることができる。1つの実施形態では、制限付きまたは限定的ライセンスにより、他のメディアオブジェクトコンポーネントの1つまたは全部に対するアクセスを可能としつつ、メディアオブジェクトの再生可能コンテンツ203に対するアクセスを排除することができる。さらなる実施形態では、制限付きまたは限定的ライセンスにより、ユーザーがアクセスできないメディアオブジェクトからメディアオブジェクトコンポーネントを取り去ることができ、それによりユーザーがそのライセンス条項の元でアクセス可能な装置200上のコンポーネントのみが記憶される。メディア装置100がメディアオブジェクト200に対する完全な権限を有するか獲得する場合、メディアオブジェクトライセンス218をアップグレードすることができる。しかしながら、幾つかの適用例では、セキュリティ要件により、「完全な権利」のメディアオブジェクトライセンス218でメディアオブジェクト200の新規コピーのダウンロードを記述することができる。
【0042】
図6を参照する。装置100で受信した、DRM規則や制限付使用ライセンスを含むかまたは含まないメディアオブジェクト200を、方法600により装置100上で構成および管理して、DRM規則の範囲内で動作する間の不要なリソース消費またはユーザーの混乱を軽減することもできる。ブロック605で、外部エンティティ124はメディアオブジェクト200をメディア装置100に送信することができる。メディアオブジェクト200を装置100で受信するとき、メディアオブジェクト200をメモリ110のような一時メモリに記憶することができる。外部エンティティ124は、データまたはメディアオブジェクトをメディア装置100に転送可能な任意の互換性のある演算装置であることができる。図3および図5ならびにそれらに付随する説明に従って第1のメディア装置のユーザーが第1のメディア装置からのオブジェクト200を第2のメディア装置を有する第2のユーザーと共有するとき、メディアオブジェクト通信を含む他種のトランザクションが発生する可能性がある。
【0043】
ブロック610で、メディアオブジェクト200を受信時に検証してメディアオブジェクト100の構成を決定することができる。メソッド600はコンテンツ201、メタデータ202、およびその関連する部分要素の存在を決定することができる。前述のように、発見したそれぞれの要素を、メディアオブジェクト200の使用能力に関するライセンス情報に対して検証することができる。例えば、プロモカット206を描画に利用することができ、プロモカット206に追加の制限付ライセンス条項を課すかまたは課さなくともよい。さらに、プロモカット206を、同期プロセス中は受信装置100から外部装置124へコピー不可としてもよい。また、検証時に、明示的なライセンス条項を含まないメディアオブジェクト200を受信した場合、デフォルトの制限付権利集合をメディアオブジェクト200の任意または全ての要素に適用することができる。例えば、装置100で受信した写真オブジェクト200の全体を自由に保存、転送することができる。別の実施形態では、写真オブジェクトは任意のライセンスを有してもよい。例えば、写真オブジェクト200を送信するユーザーは必要に応じて別のユーザーへ送信する前に写真オブジェクトへ限定を課すよう選択することができる。次いで受信ユーザーが写真を表示することを数回に制限するか、または受信ユーザーが写真を他の装置へさらに転送することを防止することができる。
【0044】
さらに、受信したオブジェクトをチェックして、同一コンテンツ201を既に受信したかどうか、任意の対応する権利を以前に使い果たしたかどうかを見ることができる。例えば、受信装置100は、現在インボックスに記憶されているオブジェクトを検証することができ、または装置100は、装置100が受信したメディアオブジェクト200に関連する履歴情報を含むローカルもしくはリモートジャーナルファイル400にアクセスすることができる。ジャーナルファイル400を、入ってくるメディアオブジェクト200のメタデータ202と比較することができる。1つの実施形態では、装置100は有限回数だけオブジェクト200を受信することができる。例えば、以前に受信したオブジェクトの定期的な再受信を防ぎ、それによりDRM規則またはライセンス条項を回避するために、許可オブジェクト200を1度だけ受信するようにしてもよい。また、複数の同一オブジェクト200を装置で受信する場合、その装置は、どのオブジェクトがインボックスキャッシュ104、108に記憶される「アクティブ」オブジェクト200になるかを決定することができる。例えば、装置100は、複数の同一メディアオブジェクトのうち描画すべき第1のメディアオブジェクト200がキャッシュ104、108に記憶されると決定し、一方残りの同一メディアオブジェクト200は廃棄することができる。また、受信したオブジェクトのメタデータ202をジャーナルファイル400と比較してオブジェクトの有効性を決定することができる。例えば、現在のインボックスオブジェクトのメディア識別子404が入ってくるオブジェクト識別子と一致する場合、オブジェクト200を拒否することができる。
【0045】
さらに、ユーザーは必要に応じて、装置100で送受信された共有メディアオブジェクトに対して個人用の検証条件を含めることができる。例えば、ユーザーは、インボックスアイテムを信頼されたリスト上の特定の送信者、またはユーザーが現在または過去にサブスクリプションした情報源からのみ受け入れるという選択肢を取ることができる。また、ユーザーは、情報源または情報源の種類に関わらず、インボックスで受信したそれぞれのアイテムまたはオブジェクト200を手動で受理または拒否することを必要に応じて選択することができる。
【0046】
ブロック620で、入ってくるオブジェクトが有効でない場合、ブロック625でオブジェクト200を装置100により拒否することができる。1つの実施形態では、オブジェクト200を拒否すると、対象とする受信者およびオブジェクト送信者の何れかまたは両方に通知メッセージを送信することができる。例えば、拒否後に送信されるメッセージは、メディアオブジェクト200の購入提案、サブスクリプションの更新提案、またはオブジェクト200にアクセスおよびオブジェクト200を描画するための完全ライセンスもしくは制限付ライセンスの取得提案を含むことができる。さらなる実施形態では、オブジェクト200の全部または一部を一時メモリ110から除去することができる。例えば、オブジェクト200のコンテンツ201の全てまたは一部を除去し、メタデータ202を必要に応じてジャーナルファイル400に入力することができる。ブロック620でインボックスオブジェクト200が有効である場合、方法600はブロック630に進むことができる。
【0047】
ブロック630で、上記方法はインボックスクリーンアップ動作を行うことができる。1つの実施形態では、インボックスクリーンアップにより、入ってくるメディアオブジェクト200をメタデータ、ライセンス、およびジャーナル情報と比較し、有効期限が切れたかアクセス不能となったファイルをインボックスから削除することができる。別の実施形態では、無許可オブジェクト200は決して有効期限が切れることはない。例えば、写真オブジェクト200は無期限にアクセス可能であることができる。インボックスクリーンアップルーチン630は無許可オブジェクトを飛ばすか処理しなくともよい。さらなる実施形態では、ユーザーは必要に応じて許可または無許可のオブジェクト200を、インボックスクリーンアップルーチン630へ印付けにより、または指示することによりそのオブジェクトを除去し、削除することができる。さらなる実施形態では、ユーザーはインボックスクリーンアップルーチン630により、オブジェクトを即座に除去するか、または次の同期プロセスまでオブジェクトの除去を遅らせることができる。さらに、ブロック605で用いる一時メモリを後の使用のため解放することができる。また、方法600はインボックスクリーンアップ630を手動または自動装置100の管理動作の一部として定期的に行うことができる。1つの実施形態では、装置100は外部エンティティ124との同期プロセス後にインボックスクリーンアップ630を行うことができる。さらなる実施形態では、ユーザーがインボックスクリーンアップ630動作を開始することができる。方法600はジャーナルファイル400に関するデータを生成または修正することもできる。そのデータにアクセスして、以前のオブジェクト200の有効期限切れ、拒否、または失敗したアクセス試行を判定することができる。ジャーナルファイル400を使用して、インボックスクリーンアップ630中にインボックスから除去された可能性のある、以前に有効期限が切れたオブジェクトを「ロック解除」またはそのオブジェクトへのアクセスを取得することもできる。例えば、ユーザーはジャーナルファイル400にアクセスし、有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクトに関連するエントリを参照することができる。そのオブジェクトは、インボックスリストから除去されていても除去されていなくともよい。ユーザーは有効期限切れオブジェクトを選択し、後に描画するためにそのオブジェクトを再度アクティブ化することを選択することができる。さらに、有効期限切れまたは除去されたメディアオブジェクト200を、オブジェクト200を含むサービスをサブスクライブすることで「ロック解除」することができる。また、インボックスクリーンアップにより、有効期限が切れたメディアオブジェクト200の全てをメインライブラリから削除すること、ユーザーに有効期限切れを通知すること、ジャーナルファイル400を生成または修正してユーザーがサブスクリプションを更新またはライセンスを再検証して1つまたは複数のオブジェクト200へのアクセスを復元すること、のうち何れかを行うことができる。
【0048】
ブロック635で、受信メディア装置100は送信された許可オブジェクトをインボックスキャッシュ104、108に記憶することができる。インボックスキャッシュ104、108はシステムメモリ104または記憶装置108の何れかに存在することができる。メディア装置100は、様々なデータファイルタイプを含む様々なデータ記憶領域104、108を含むことができる。例えば、記憶領域104、108はインボックスで受信したオブジェクトとメディア装置ライブラリの一部として恒久的に記憶したオブジェクトとの両方を含むことができる。1つの実施形態では、インボックスキャッシュに割り当てたメモリ104、108を、メディア装置ライブラリに割り当てたメモリ104、108から物理的に離す。別の実施形態では、インボックスキャッシュに割り当てたメモリ104、108はメディア装置ライブラリメモリ104、108から論理的に離れているに過ぎない。さらなる実施形態では、インボックスキャッシュはメモリ104の専用領域であることができ、さらに別の実施形態では、インボックスキャッシュは記憶装置108の専用領域である。メディアオブジェクト200が無許可の写真である場合、写真オブジェクトに関連するフォルダ名に、送信装置または受信装置の何れかに対する任意の構成識別子を含めることができる。例えば、送信装置は写真オブジェクトにフォルダ「A」を関連付けることができる。受信装置は必要に応じて、または自動的に写真オブジェクトを受信装置上でフォルダ「A」に格納することができる。別の実施形態では、受信装置のユーザーは、必要に応じて、受信時に新規のフォルダ名を写真オブジェクトに割り当てることができる。さらに、写真オブジェクト200を受信装置側で自動的に一般的な「受信した写真」フォルダに格納することができる。
【0049】
ブロック640で、ユーザーはインボックスオブジェクトにアクセスすることができる。図7を参照する。メディア装置は幾つかのグラフィカルメニューをユーザーインタフェース106の一部として有することができる。インボックスオブジェクトにアクセスするためのユーザー入力116をユーザーが与えると、それらのグラフィカルメニューをユーザーにディスプレイ114上で提示することができる。グラフィカルメニューは、ユーザーインタフェース106の一部としてメディア装置100上で実行されているソフトウェアおよびハードウェアの任意の組み合わせにより実装した、グラフィカルユーザーインタフェースであることができる。それぞれのメニューを使用して、メディア装置100に記憶した様々なオブジェクトにアクセスすることができる。それらのメニューを、特定オブジェクトへのアクセスと、それらのオブジェクトを用いた制限付動作の実施とに限定することができる。装置100のメインユーザーインタフェース705は新規に受信したインボックスアイテム710を1つまたは複数のインボックス識別子として反映することができる。1つまたは複数のインボックス状態識別子710により、現在インボックス内でアクティブなオブジェクトの数712のような、インボックスオブジェクトに関する追加情報をユーザーに提示することができる。状態識別子710はインボックスに関する他の情報を提示することもでき、その情報には、新規オブジェクト識別子(群)、有効期限切れオブジェクト数、友達もしくは信頼された送信者識別子(群)からの新規オブジェクトもしくはメッセージ754、または新規オブジェクトタイプが含まれる。1つの実施形態では、方法600は上のブロック630に関連して説明したインボックスクリーンアップの実施後に、メディアオブジェクト200にアクセスすることができる。例えば、インボックスクリーンアップの実施後に、ユーザーは或る期間オブジェクト220にアクセスすることができる。その期間が経過すると、別のオブジェクト200へのアクセスをユーザーに許可する前に、装置100は別のインボックスクリーンアップ630を行うことができる。
【0050】
メインインタフェース705は幾つかのメニューカテゴリを含む。そのカテゴリには、メインメディアライブラリ715にアクセスするオプションが含まれる。ユーザーはメディア装置コントロール725をアクティブにすることでメインインタフェース705からアイテム720を選択することができる。メディアライブラリオプション715を選択することで、ユーザーインタフェースはユーザーがアクセス可能な幾つかの動作または他の情報730を表示することができる。1つの実施形態では、現在インボックスキャッシュ104、108に含まれるかインボックスインタフェース735に列挙されているオブジェクトへメディアライブラリインタフェース715がアクセスすることを制限することができる。例えば、インボックスキャッシュ104、108に記憶したオブジェクトへメディアライブラリインタフェースがアクセスすることを制限することで、有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクト、およびプロモカット206のみ可能なオブジェクト、およびインボックス735での受信時にデフォルトの制限付ライセンスを獲得するオブジェクトを、メインライブラリの機能に含めなくともよい。さらに、決して有効期限切れとなり得ない無許可オブジェクト(即ち、写真または他の非限定的メディアオブジェクト)を必要に応じて受信時にメディアライブラリに送信することができる。別の実施形態では、ユーザーがプロモカット206を聞きたくない可能性があるときインボックスオブジェクトが「シャッフル」再生機能の一部とならないようにするか、インボックスオブジェクトに有効期限切れでアクセス不能なオブジェクトを強制的にスキップさせることができる。また、前に議論したように、ユーザーのメディアライブラリ104、108から来るメディアオブジェクトの送信または共有にユーザーを限定して、継続的または定期的にオブジェクトを送信して共有オブジェクトに関連しうる制限付アクセスおよび描画権を更新することで、不正なオブジェクトアクセスを防止することができる。さらに別の実施形態では、メディアライブラリインタフェース715はインボックスサブセクション736を含む。サブセクション736により、ユーザーは、メディアライブラリからのオブジェクトを含むかまたは含まないインボックスメディアオブジェクトにアクセスして描画することができる。例えば、後述するように、ユーザーが現在サブスクリプションを有しているインボックスオブジェクトを必要に応じてメディアライブラリに送信することができる。さらに、例えばバッテリが完全に消耗したため、またはバッテリを全体的に交換したためにクロック123が完全にリセットまたは失われる場合、インボックスオブジェクトは恒久的に有効期限切れとすることができる。また、メディアライブラリインタフェース715からアクセスされるインボックスオブジェクトをインボックスキャッシュ104、108に記憶することができる。
【0051】
ブロック640に戻る。ユーザーはメインインタフェース705からインボックスインタフェース735を選択することで、ブロック635で保存した新規オブジェクトにアクセスすることができる。図7Cで、インボックスインタフェース735は幾つかのインボックスメディアオブジェクト740を表示することができる。1つの実施形態では、方法600は、ブロック630で説明したように、最初にインボックスクリーンアップを実施して有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクト200をインボックスから削除した後、インボックスメディアオブジェクト740を提示することができる。インボックスメディアオブジェクト740は様々なメディアタイプを含むことができ、そのメディアタイプには、音楽、ビデオ、テキストもしくはオーディオベースの本、電子ゲーム、写真、またはオーディオおよびビデオメッセージが含まれる。オブジェクト740はそれぞれ、1つまたは複数のメディアタイプ識別子745を含むことができる。ユーザーにとって重要な様々なオブジェクト特性により、オブジェクト740をインタフェース735内で配列するまたは優先順位付けすることができる。例えば、有効期限が切れないオブジェクトに対して他のオブジェクト200とは異なる優先度を与えることができる。入ってくるオブジェクトの優先度を、受信時にユーザーまたは装置により割り当てることができる。さらなる実施形態では、インボックスオブジェクト740を、有効期限までの時間750、タイトル755、メディアタイプ745、ユーザーがインボックスインタフェースに最後にアクセスして以降オブジェクト200が新しく登録されたことを示す識別情報752、受信ユーザーの「お気に入り情報源」または「仲間」リスト上にあるユーザーに対して登録された装置124からオブジェクト200が送信されたことを特定する「仲間」識別子745、またはこれら特性の任意の組み合わせにより配列することができる。ユーザーは装置コントロール725を操作して任意のインボックスファイル740を選択することができる。
【0052】
インボックスインタフェース735により、ユーザーはインボックスオブジェクト200を個別に管理することができ、またはユーザーは管理すべき複数のオブジェクトを選択することができる。さらに、ユーザーに、インボックスアイテムを処理する幾つかのオプションを提示することができる。例えば、購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションにより、ユーザーはインボックスオブジェクトをそれに応じて処理することができる。また、ユーザーが利用できるオプションの数と種類をインボックスオブジェクトの特性により変えてもよい。例えば、許可された音楽オブジェクトに対しては購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションを提示し、無許可のオブジェクトに対しては「メディアライブラリへ転送」または「除去」オプションを提示することができる。購入オプション775を選択すると、ユーザーをウェブサイトに移動させることができる。そのウェブサイトで、ユーザーはメディアファイルに対してより多くの権利を付与するライセンスを購入できる。別の実施形態では、購入775のオプションを選択すると、選択したオブジェクト200に対するライセンス情報を自動的に更新またはアップグレードすることができる。さらに、購入オプション775により、ユーザーは有効期限が切れたかアクセス不能となったメディアオブジェクトに対するサブスクリプションを更新することもできる。除去オプション780を選択すると、ユーザーはインボックスオブジェクト200の1つまたは全部、およびそれらのオブジェクトに関連する全てのメタデータ202の情報を装置100から完全に削除することができる。ジャーナルへ送信オプション785を選択すると、ユーザーは受信したメディアオブジェクト200の削除または購入の決定を遅らせることができる。例えば、ジャーナルへ送信オプションにより、オブジェクトに関連する情報をジャーナルファイル400で保持することができる。ジャーナルファイル400から、ユーザーは後に購入775、除去780を選ぶことができ、またはジャーナルへ送信785オプションを再度選択することができる。
【0053】
図7Dで、ファイル740の1つを選択すると、受信したオブジェクトに関する追加情報760を表示することができる。1つの実施形態では、ファイル740の1つを選択することで、オブジェクト740を装置100上で描画することができる。上記の情報は、コンテンツ201もしくはメタデータ部202に含まれるデータの何れか、ライセンス部218、210、212、214、216の何れか、またはローカルもしくはリモートのジャーナルファイル400が含みうる受信ファイルに関する任意のデータであることができる。情報760はインボックスオブジェクト状態765を含むこともできる。この状態765は、とりわけインボックスがアクティブまたは有効期限切れであるか否かを示すことができる。例えば、ユーザーが有効期限切れまたは無効なインボックスオブジェクト200を手動で削除するオプションを選択した場合、または有効期限切れオブジェクト200がインボックスインタフェース735に存在する場合、インボックスインタフェース735は有効期限切れオブジェクトおよびアクティブオブジェクトを表示することができる。また、ジャーナルファイル400は、完全または部分的に有効期限切れのメディアオブジェクト200に関する情報またはコンテンツを含むことができる。有効期限切れメディアオブジェクト200をジャーナルファイル400またはインボックスインタフェース735から選択することで、有効期限切れオブジェクト200に関する情報を表示することができる。
【0054】
インボックスオブジェクト状態765を、オブジェクトに関連するライセンスまたはDRM規則に従って変更してもよい。例えば、オブジェクトがアクティブまたは有効期限切れのサブスクリプションサービスに関連する場合、状態765をそれぞれ「アクティブ」と「有効期限切れ」の間で変化させることができる。また、一度「アクティブ」になったオブジェクト200に関連するライセンスまたはDRM規則により、ユーザーがもはやオブジェクトを装置100上で描画できないと指示することができ、装置100は状態765を「有効期限切れ」に変更することができる。装置100は、セキュリティモジュール122、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトのライセンス210、212、214、216、218のうち何れか、またはジャーナルファイル400からの規則または他の情報にアクセスし、それらを比較することで、「アクティブ」または「有効期限切れ」状態765を割り当てることができる。無許可オブジェクト200に関連するインボックスオブジェクト状態765は永続的に「アクティブ」であることができる。さらなる実施形態では、ユーザーが「ライセンス」または他のライセンス風の限定を以前無許可であったオブジェクトに割り当てる場合、そのオブジェクトから生ずる許可オブジェクトをそれに応じて有効期限切れとすることができる。
【0055】
さらに、ユーザーはメタデータ、ライセンス、またはジャーナル要素の何れかに従ってインボックスファイル740の何れかを配列および選択して、インボックスファイルをユーザーに重要と思われるように整列および選択することができる。1つの実施形態では、インボックスアイテムを様々な基準を用いて整列することができる。その基準には、前述のメタデータカテゴリ、オブジェクトタイプ、オブジェクトの発生元、受信時刻もしくは送信時刻、送信者名、および有効期限770のうち何れかが含まれる。例えば、ユーザーは、最初に有効期限が切れかかっているオブジェクト200を整列および描画することができる。有効期限770は、ユーザーがインボックスオブジェクトを描画できるアクセス可能期間に関する任意のデータを表すことができる。例えば、有効期限770はユーザーがインボックスオブジェクトを再生できる回数またはユーザーがインボックスオブジェクトにアクセスできる残り時間を表すことができる。ユーザーが有するオブジェクト200の描画の残り時間を、正確なリアルタイムのカウントダウンで、または要約した大まかな残日数として表示することができる。有効期限状態770を、セキュリティモジュール122、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトのライセンス210、212、214、216、218の何れか、およびジャーナルファイル400からの規則または他の情報をアクセスし、それらを比較することで決定することができる。
【0056】
有効期限770を、サブスクリプションサービスを受けるメディアライブラリオブジェクト715に適用することもできる。装置100上のユーザーのサブスクリプションアカウント、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトライセンス210、212、214、216、218、またはジャーナルデータ400に関する情報にアクセスすることで、オブジェクトの発生元に関わらず、装置100は有効期限時刻に従ってメディアライブラリ715およびインボックス735オブジェクトを整列および再生することができる。例えば、第1のユーザーはサブスクリプションサービスのメンバであることができ、そのサービスを通して大量のメディアオブジェクト200にアクセスすることができる。第2のユーザーが第1のユーザーのサブスクリプションに含まれるメディアオブジェクト200を第1のユーザーに送信する場合、第2のユーザーが送信したメディアオブジェクト200を第1のユーザーが個人的に選択したかのように、第1のユーザーはメディアオブジェクト200に対するライセンス権を持つことができる。第1のユーザーはインボックスメディアオブジェクトを参照することができ、必要ならば、アイテムを選択してメインメディアライブラリの一部とすることができる。1つの実施形態では、第1のユーザーは、第1のユーザーサブスクリプションに含まれるインボックスメディアオブジェクト200をインボックスキャッシュからメインメディアライブラリに転送することができる。第1のユーザーのサブスクリプションに含まれるインボックスメディアオブジェクト200へ第1のユーザーがアクセスすることを、第1のユーザーのサブスクリプション条項の下で、第2のユーザーが同じサブスクリプションサービスのメンバであるか否かに関わらず許可することができる。
【0057】
前述のように、第1の実施形態では、インボックスオブジェクト200を送信源に従って整列、表示、および描画することができる。例えば、ユーザーは、他のユーザーに対して「お気に入り情報源」または「仲間」として登録した外部メディア装置124のメンバを選択することができる。受信メディア装置100は次いで識別子754をこれらの「仲間」の情報源から入ってくるオブジェクト200に割り当てることができる。別の実施形態では、識別子754により、メディア装置100は必要に応じて、または自動的に、表示したインボックスオブジェクト200のリスト先頭に「仲間」オブジェクトをプッシュすることができる。さらに、インボックスおよびメディアライブラリオブジェクト200の両方を、それぞれが「仲間」を送信して、「お気に入り情報源」リスト上の任意の装置124から送信された全てのオブジェクト200の履歴リストを装置100上に生成することで、構成することができる。「お気に入り情報源」識別子754を用いて、ユーザーは「仲間」の任意の組合せからコンテンツを、インボックスインタフェース735で描画することができる。さらに、メインコンテンツライブラリ715の一部となるインボックスオブジェクト200を、「仲間」である送信源の任意の組合せに従って描画することができる。別の実施形態では、ユーザーは他のユーザーまたはユーザーの種類を選択してメディアオブジェクトの送信をブロックすることができる。例えば、別のユーザーがブロックされる場合、そのユーザーは意図した受信者がメッセージをブロックしたという通知を受け取ることができる。
【0058】
ブロック640でメディアオブジェクトを選択すると、ユーザーにオプションへのアクセスを与えることができる。そのオプションにより、ユーザーは制限付ライセンスを「アップグレード」することができ、個々のインボックスオブジェクト760を管理することができる。1つの実施形態では、前述のインボックスインタフェース735にあるように、ユーザーに購入775、除去780、ジャーナルへ送信785オプションを提示することができる。
【0059】
ブロック650で、上記方法は、選択したインボックスファイル740が描画に適切であるかどうかを決定することができる。1つの実施形態では、上記方法は、ブロック620でのようにメディアオブジェクトを描画可能とする制限付使用ライセンス210、212、214、216、218が満足されることを確認することができる。前述のように、ライセンスまたはDRM規則を幾つかの方法でオブジェクトに関連付けることができる。その方法には、第1のメディア装置100から送信されたときにメディアオブジェクトに規則を付与すること、またはオブジェクトがメディア装置100に到達するかインボックスキャッシュ104、108に記憶された際にライセンスをそのオブジェクトに関連付けることが含まれるがこれらに限らない。メディア装置100によるさらなるアクセスおよび描画を可能とするDRM規則が満足されると、ブロック660で、ユーザーはオブジェクトの内容をメディア装置100で描画することができる。
【0060】
オブジェクト200が描画に対して有効でない場合、ブロック670で、上記方法はDRM規則に関連するメディアオブジェクトを特定することができる。図8A−Cに示すように、メインメニュー705は前述のように選択メニュー720を表示することができる。しかしながら、DRM規則が満足されない場合、インボックス状態識別子712を変更して、アクティブなインボックスオブジェクトの数の減少を示すことができる。インボックスアイテムをメインメニュー705から選択すると、さらなるアクセスまたは描画を可能とするライセンスまたはDRM規則を満足しないメディアオブジェクトは、オブジェクト790に関連するオブジェクト名755またはデータを、そのオブジェクトに対する限定アクセスを示すように表示することができる。さらに、インボックスオブジェクト状態765により、DRM規則が満足されないことを示すことができる。別の実施形態では、ユーザーが有効期限切れコンテンツを含むメディアオブジェクトをインボックスから描画することを試みると、ユーザーはコンテンツを再生できないという警告または他の識別情報を受信することができる。例えば、ユーザーは有効期限切れオブジェクト200の描画を試みる際、自己終了型ダイアログボックスを表示することができる。そのダイアログは、有効期限切れコンテンツまたは他の有効期限切れオブジェクトの再生を後に試みる際には現れない。有効期限識別子795は、例えばアクセス時間が超過したこと、または再生回数が超過したことといった、有効期限切れの理由を表示することができる。ブロック680で、上記方法は、後の参照またはアクセスのため、有効期限切れのインボックスメディアオブジェクト200に関連するデータを保存することができる。1つの実施形態では、方法600はメタデータ202をジャーナルファイル400に保存することができる。
【0061】
ユーザーがアクティブなオブジェクト情報760(図7D)を参照しているかどうか、または有効期限切れのオブジェクト情報790(図8C)を参照しているかどうかに関わらず、ユーザーは、DRM規則を満たすことで許可オブジェクトへのアクセスを付与できる動作を行うことができる。例えば、ユーザーは前述のように購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションを選択することができる。方法600はメディアオブジェクト200に対するアクセスを排除することもできる。1つの実施形態では、方法600はメディアオブジェクトのコンテンツ部分をメディア装置100から消去して、DRM規則が満足されないときの不正アクセスを防止することができる。さらに、購入オプション775を選択するか、メディアオブジェクトへのDRM承認されたアクセスを可能とする任意の他の動作を行う際、そのオブジェクトをインボックスキャッシュからメディアライブラリに転送することができる。さらなる実施形態では、恒久的アクセスを得る際、インボックスオブジェクトをインボックスキャッシュから完全または部分的に消去して、オブジェクトの新規コピーを外部エンティティ124から転送することができる。
【0062】
表2はメディアオブジェクト200の情報を示す。その情報はインボックスインタフェース735内で可視とすることができ、またはメディアライブラリもしくはインボックスキャッシュに記憶することができる。1つの実施形態では、その情報をユーザー入力後または同期プロセス後に可視とすることができる。さらなる実施形態では、情報をインボックスクリーンアップ動作630の後に可視としてもよい。
【0063】
【表2】
【0064】
制限付条項ライセンスの使用には、アドホックに受信したメディアオブジェクトに制限付条項ライセンスを適用することが含まれ、その使用によりユーザーはメディアを他のユーザーと共有することができる。メディア発行者および著作権保有者の権利を課さずに、新規に購入したものと古いお気に入りとを他のユーザーと共有可能とすることで、ユーザーに利益がもたらされる。従って、ユーザーは、著作権侵害で訴えられるリスクを取らずに曲またはビデオを共有することができる。受信者は制限付使用ライセンスに従ってメディアを使用し、そのメディアがコレクションに追加する価値があるかどうか決定することができる。しかしながら、制限付ライセンス条項は発行者/著作権保有者により設定されるので、曲およびビデオを口コミで大量の聴衆に「自己販売」しつつも無許可の大量コピーを防止することができる。3日間または3回再生のような制限付使用ライセンスにより、全ての関係者は共有トランザクションに対して利益を得ることができる。即ち、送信者は潜在的に大量のメディアベースから共有することができ、受信者はプレビューすることができて、発行者は追加のオーバヘッドを殆どまたは全く必要とせずに購入者を惹きつけることができる。
【0065】
さらに、DRM技術によりコンテンツを転送可能なメディア装置は、効率的でアクセス可能なインボックス管理を提供することもできる。装置のメインコンテンツライブラリインボックスと分離可能なインボックスキャッシュに共有オブジェクトを記憶することで、短期の有効期限または制限付アクセス可能性を受けるインボックスオブジェクトを装置のメインライブラリの機能から除外することができる。また、インボックスオブジェクトの有効期限切れおよび除去により、ユーザーのエクスペリエンスを改善しつつ不要な装置リソースおよびメモリ消費を防止することができる。
【0066】
本発明の機能の大部分および本発明の原理の多くは、ソフトウェアプログラムまたは命令、および特定用途向けICのようなIC(Integrated cirtuits)により、またはその中で最も良く実装される。例えば利用可能な時間、最新技術、および経済上の考慮事項を動機とした大量となりうる工数や多数の設計上の選択に関わらず、本明細書で開示した概念および原理に沿えば当業界の技術者は上記ソフトウェア命令、プログラムおよびICを最小の試行錯誤で容易に生成できることを期待している。従って、簡潔性のため、ならびに本発明に従う原理および概念を不明瞭にするリスクを最小化するため、上記ソフトウェアおよびICのさらなる議論は、あったとしても、好適な実施形態の原理および概念に関する本質的要素に限定されるものとする。
【0067】
前述の説明では多数の様々な実施形態を詳細に説明したが、本特許の範囲は本特許末尾で説明する請求項の言葉によって定義されることは理解されるべきである。全ての可能な実施形態を説明することは不可能ではないにしても実用的ではないので、「発明を実施するための形態」は例としてのみ解釈されるべきであり、全ての可能な実施形態を説明するものではない。最新技術または本特許の出願日以降に開発される技術の何れかを用いて、多数の代替的な実施形態を実装することができ、それらの実施形態はなお請求項の範囲内にあるであろう。
【0068】
このように、本請求項の精神および範囲から逸脱せずに、多数の修正および変形を本明細書で説明および図示した技術および構造において行うことができる。従って、本明細書で説明した方法および装置は例に過ぎず、請求項の範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。
【技術分野】
【0001】
メディア装置は幅広いユーザーの間で一般的に使用されている。ラジオやテレビはさまざまな世代のユーザーに娯楽を提供してきた。1960年代のポータブルトランジスタラジオから、より小型且つ堅牢な個人用メディア装置への傾向が始まった。それらの装置には、回転型および非回転型の媒体双方に全てのデジタルコンテンツを記憶する超小型装置が含まれる。ストリーミングメディアは無線ネットワークと有線ネットワークの両方で利用でき、携帯電話や他のポータブルメディア装置で表示することができる。
【背景技術】
【0002】
メディア装置は、セルベースおよび等時性ネットワークを含む様々なデータネットワーク上でコンテンツを送受信することができる。例えば、IEEE 802標準ファミリにより、可変サイズのパケットを伝送し、メディア装置間のメディアコンテンツ転送に使用可能な様々なLAN(local area networks)やWAN(wide area networks)が記述される。802タイプまたは任意の他のタイプのネットワーク上で通信するメディア装置は、情報を共有し、データファイルを転送することができる。ポータブルメディア装置間で通信されるデータの大部分は著作権保護された著作物から構成される。例えば、或る種のDRM(digital rights management)技術が使用されなければ、デジタルメディア装置は保護された音楽、ビデオ、および写真ファイルの実質的に完全なデジタルコピーを装置間でやり取りすることができる。DRM技術には、著作権保護された著作物の使用を制限して、それによりデジタルメディアオブジェクトを表示、使用、および共有できるユーザーとその方法をコンテンツ作者が決定および制御可能とすることが含まれる。例えば、DRM規則によるデジタルコンテンツの使用制限は、DRM規則の違反時にオブジェクトを破壊または劣化させることにより行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さらに、ポータブルメディア装置または他の演算装置は、DRM保護されたコンテンツを共有または転送することができる。保護オブジェクトを転送すると、コンテンツ所有者がDRM技術を効率的に管理することは困難になる恐れがある。装置がネットワークを通して多数のオブジェクトを送受信すると、DRM規則のため非アクティブ、有効期限切れ、または無効になった保護オブジェクトを管理する結果、受信装置側でリソースが無用に消費される恐れがある。さらに、受信したが使用不可能なオブジェクトを大量に装置のメディアライブラリの一部として装置に記憶すると、受信装置にそれらが散乱し、管理不能となる恐れがある。共有または転送されたオブジェクトをシステムが効率的に管理しなければ、ユーザーエクスペリエンスは大幅に劣化する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
コンテンツを他の装置に転送可能なメディア装置は、効率的なDRMを実現しつつユーザーの受信したメディアファイルを管理する、メディア装置インボックスを含むことができる。コンテンツとメタデータの両方を含むメディアオブジェクトをメディア装置に送信して、その装置のメインコンテンツライブラリとは別のインボックスキャッシュに記憶することができる。インボックスキャッシュアイテムにインボックスインタフェースを介してアクセスし、共有コンテンツおよび他の情報源から受信したコンテンツの両方にDRM規則を課しつつ、有効期限切れまたはアクセス不能であるオブジェクトを装置のメインコンテンツライブラリとの相互作用から除外することができる。さらに、有効期限切れの際にインボックスメディアオブジェクトを変更して、リソース消費とインボックス内散乱を軽減することができる。ユーザーに有意義な順序、例えば、インボックスオブジェクトの有効期限時刻、信頼された送信者のリスト、またはメディアタイプのようなメタデータでインボックスアイテムを配列することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】ポータブルメディア装置のハードウェアを示す図である。
【図2】制限付使用ライセンスを、受信したメディアコンテンツに対して評価および適用する方法のフローチャートである。
【図3】例示的なメディアオブジェクトのブロック図である。
【図4】メディアオブジェクトに対するジャーナルエントリの簡潔な代表図である。
【図5】メディアオブジェクトの転送に対するライセンスの適用を示すフローチャートである。
【図6】メディアオブジェクトインボックスの管理を示すフローチャートである。
【図7A】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7B】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7C】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図7D】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す図である。
【図8A】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【図8B】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【図8C】ポータブルメディア装置のユーザーインタフェースを示す別図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、メディア装置100に使用できる例示的なハードウェアの図である。メディア装置100は、装置のインボックスを管理することで、装置間で転送されるメディアオブジェクトに対し効率的なDRMを実現することができる。メディア装置100は演算装置102、メモリ104、ユーザーインタフェース106、記憶装置108および電源(図示せず)を有することができる。メモリ104は(RAMのような)揮発性メモリ110、(ROM、フラッシュメモリ、等のような)不揮発性メモリ112、またはその2つの何らかの組み合わせを含むことができる。
【0007】
メディア装置100は(取り外し可能および/または取り外し不能な)追加の装置108を含むこともできる。その装置には、磁気もしくは光ディスクもしくはテープまたは、容易に再書き込みが可能で、電源が入っていないときに長期間データを保持でき、データへの迅速且つ効率的なアクセスを可能とする任意の他のメモリが含まれるがこれらに限らない。上記追加の記憶装置は図1において取り外し可能記憶装置118および固定記憶装置120として示してある。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュール、デジタルメディア、または他のデータのような情報を記憶するための任意の方法または技術で実装した揮発性および不揮発性媒体、取り外し可能および固定媒体が含まれる。メモリ104、取り外し可能記憶装置118、および固定記憶装置120は全てコンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術が含まれるがこれらに限らない。任意の上記のコンピュータ記憶媒体は装置100の一部であることができる。
【0008】
演算装置102は、メディアデータを圧縮形式から使用可能形式にデコードするコンピュータコードを実行可能な、任意の演算装置102であることができる。そのデコードは、音楽やビデオを飛びなしで連続再生できるのに十分なほど高速である。ポータブルメディア装置内では、電源の寿命を延ばすためプロセッサ102が効率的に電力を使用することも有効であるかもしれない。演算装置102を使用してユーザーインタフェースおよび外部通信をサポートするコードを実行することもできる。
【0009】
ユーザーインタフェースは、制御情報の表示および可視メディアの表示の両方を行う1つまたは複数のディスプレイ114を含むことができる。ディスプレイ114は、装置100内に適合するカラーLCDスクリーンであることができる。入力装置の任意のモードが本発明の概念と連携するが、ユーザー入力(群)116はマニュアルボタン、ソフトボタン、またはその両方の組み合わせのいずれかを含むことができる。装置114にタッチスクリーン機能があるときはソフトボタンを使用することができる。マニュアルボタンは、プログラム可能なキャプション(programable legend)付きの再定義可能キーを含むことができる。
【0010】
セキュリティモジュール122をプロセッサに接続することができる。セキュリティモジュール122を使用して、DRM(digital rights management)で用いる暗号化キーを記憶することができる。セキュリティモジュール122は、ストリーム解読のような暗号計算をプロセッサ102に負荷をかけずに行う特殊ハードウェアまたはプロセッサを有することもできる。最後に、セキュリティモジュール122はセキュアメモリを含むことができる。このセキュアメモリは、受信したメディアオブジェクトに対する制限付使用権に関連する記録データを記憶するためのものである。セキュリティモジュール122は、ライセンスの有効期限を決定する不正防止クロックを含むこともできる。メディアオブジェクトに対する制限付使用権限は以下でより詳細に議論する。
【0011】
メディア装置100は通信接続(群)125を含むこともできる。通信接続(群)125により、装置100は、ネットワークエンドポイント、他のメディア装置、ネットワークアクセスポイント、または同期に用いるコンピュータのような外部エンティティ124と通信することができる。通信接続(群)125は通信媒体の1例である。通信媒体は一般にコンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを搬送波または他の伝送メカニズムのような変調データ信号で具現化し、任意の情報伝送媒体を含む。用語「変調データ信号」は、1つまたは複数のその特性集合を有し、情報を信号内でエンコードするように変化した信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体には有線ネットワークまたは直接配線接続のような有線媒体、音響、RF、赤外線および他の無線媒体のような無線媒体が含まれる。本明細書で用いるコンピュータ読取可能媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含む。
【0012】
電源は、充電可能なバッテリであることができる。電源は標準的なバッテリまたは電力変換装置からの入力であることができる。
【0013】
動作中に、ユーザーは任意数の通信プロトコルおよび標準を用いて、ローカルエリアネットワークおよび広域ネットワークを含めるように様々なネットワークタイプを介して外部エンティティ124に接続することができる。例えば、メディア装置はイーサネット(登録商標)、ARCNet、FDDI、IEEE1394、トークンリング、またはTCP/IP標準の何れかを実装するネットワークに接続することができる。メディア装置は中央アクセスポイントを通して、またはアドホック方式で互いと接続することができる。接続すると、装置はメディアコンテンツを含むデータファイルを共有および転送することができる。ユーザーは例えば、音楽またはビデオコンテンツを含むメディアオブジェクトを通信ポート125上で受信することができる。1つの実施形態では、メディアオブジェクトをアドホック無線ネットワーク上で外部装置124から送信することができる。説明のため、メディアオブジェクトを外部装置124上での使用向けに購入してあり、外部装置124のユーザーはその装置を用いてメディアオブジェクトへ完全且つ無制限にアクセスできるとする。その外部装置のユーザーはメディアオブジェクトをメディア装置100のユーザーと共有することを望み、そのメディアオブジェクトをメデイア装置100に転送することができる。
【0014】
図2を参照する。図2はメディアオブジェクトの構造の簡潔で例示的なブロック図を示す。メディアオブジェクト200は、コンテンツ201およびメタデータ202を含む様々な独立要素を含むことができる。メタデータ202を、データと関連する任意の情報で構成することができる。メタデータは、限定ではなく、オブジェクト名、オブジェクトサイズ、転送時間、発生元記述子(origin descriptor)、オブジェクト生成時刻、オブジェクトタイプ、または以前の転送回数を含むことができる。1つの実施形態では、メタデータは送信者に関する情報、例えば、ユーザーが共有したい個人情報を有する仮想カードを含むことができる。複数の仮想カードを共有することができる。例えば、或るカードは好き嫌い、トップテンリスト、お気に入り、または電子メールアドレスを有することができるが、個人を特定できる情報は有することができない。別の仮想カードは住所、電話番号、プライベートな電子メールアドレス、または他の連絡先情報を有することができる。カードを別々に、またはまとめて共有することができる。メタデータがメディアオブジェクトに関連する場合、そのメタデータはメディア情報も含むことができる。限定ではなく、オーディオオブジェクトに関連するメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を含むことができる。また、限定ではなく、ビデオオブジェクトに関連するメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日(duration release date)、および期間を含むことができる。さらに、限定ではなく、写真オブジェクトに関連するメタデータはフォルダ名およびサムネイル版の写真を含むことができる。オーディオおよびビデオオブジェクトの両方に対するさらなるメタデータアイテムとして、メディアタイプ、アーチスト記述子、オブジェクト実行時間、再生リストのメンバシップ、評価、およびアートワークデータを含めることができる。
【0015】
コンテンツは同様に幾つかの要素を含むことができ、そのデータには、限定ではなく再生可能コンテンツ203、ラベルアート204、およびプロモカット206が含まれる。再生可能コンテンツ203は、メディア装置100によりオーディオまたはビデオ信号に解釈できる任意の形態のデータであることができる。例えば、再生可能コンテンツは、曲、映画、写真、テキスト、または有形媒体に固定可能で曲または映画と同様に時間的要素を含みうる任意の他種のコンテンツであることができる。ラベルアート204は再生可能コンテンツ203に関連する任意のイメージであることができる。ラベルアート204はアルバムカバー、広告、または映画ポスターを含むことができる。ラベルアート204は単一の静止画像以上のもの、例えば一連のイメージまたはビデオコンテンツも含むことができる。プロモカット206は短編の再生可能コンテンツ203であることができる。例えば、プロモカット206は編集後の再生可能コンテンツ203を含むことができ、または、単純に再生可能コンテンツ203内部の時間位置に対する1つまたは複数の参照を含んで、アクセス時に再生可能コンテンツ203の一部のみを視聴できるようにすることができる。メディアオブジェクト200は、メディアオブジェクト200とともに送信可能なオーディオまたはビデオメッセージのような個人向け情報を含むこともできる。本明細書で説明するように、装置100は個人向けデータをメディアオブジェクト200から独立して記憶および描画することができる。
【0016】
さらに、個々のDRM規則または制限付使用ライセンスをメディアオブジェクトの構成要素200の各々に付加することができる。DRM規則は保護された著作物の使用を制限する任意の規則または規則集合であってもよく、それらの規則により、コンテンツ作者はデジタルメディアオブジェクトを参照、使用、および共有できるユーザーとその方法を決定および制御することができる。例えば、DRM規則により、オブジェクトを特定期間内で再生できる回数を制限することができる。示すように、再生可能コンテンツ203はライセンス210を有し、メタデータ202はライセンス216を有し、ラベルアート204はライセンス212を有し、プロモカット206はライセンス214を有する。個々のライセンスをそれぞれの要素と関連付けることで、様々な規則を適用して、例えばプロモカット206を任意の時点で再生することができ、一方で再生可能コンテンツ203を制限付使用ライセンスに限定することができる。代替または追加として、メディアオブジェクト200の全体にメディアオブジェクトライセンス218を適用することができる。メディアオブジェクトライセンス218を、メディアオブジェクト200が取り込んだ全ての要素に適用することができる。それぞれの要素は全てのメディアオブジェクト200に存在しなくともよい。例えば、メディアオブジェクトは再生可能コンテンツ203を有するのみでもよい。1つの実施形態では、要素またはメディアオブジェクトのライセンスが存在しないとき、メディア装置100内の規則を有効にして、受信したメディアオブジェクト200、または任意の所定の要素にデフォルトのライセンスを適用することができる。
【0017】
オブジェクト200を別のメディア装置100で受信すると、その装置はコンテンツ201、メタデータ202、およびその関連する部分要素の存在を決定することができる。次いで、発見したそれぞれの要素を、メディアオブジェクト200の使用可能性に関するライセンス情報に対して検証することができる。例えば、特定のメディアオブジェクト200は再生可能コンテンツ203、メタデータ202、およびカバーアート204から成る要素を含むことができる。メタデータ202およびカバーアート204のみ無制限に使用可能である。メタデータ202は、購入用のウェブページへのリンクと、同一アーチストによる他の著作物および関連情報を含むことができる。メタデータ202に対するアクセスを制限しないことで、ユーザーはライセンス210の有効期限が切れた後にコンテンツを購入するための情報を取り出すことができる。さらなる検証では、コンテンツ201は制限付プレビューに対してのみ使用可能と開示することができる。例えば、プロモカット206は描画可能であり、さらなる制限付ライセンス条項を課しても課さなくてもよい。また、明示的なライセンス条項を含まないメディアオブジェクト200を受信する場合、デフォルトの制限付権利集合をメディアオブジェクト200の要素の任意または全てに適用することができる。
【0018】
制限付使用ライセンスの条項には、コンテンツの再生可能回数、またはコンテンツの再生可能期間、または再生に関する任意の他の規則もしくは限定を含めることができる。他の実施形態では、制限付使用条項には24時間の無制限再生を含めることができる。別の実施形態では、制限付使用条項には無期限での5回の再生を含めることができる。メディアオブジェクト200がサブスクリプションパッケージの一部であるとき、サブスクリプション期間中は無制限に使用することができる。あるいは、期間と再生回数の組合せを使用してもよい。例えば、コンテンツ201を3日間で最大3回再生することができる。これを追跡するため、メディアオブジェクト200の受信日時のレコードを記録およびメモリ割り当てして、再生回数を数えることができる。必要に応じて、メディアオブジェクトのメタデータをそのレコードに転送することもできる。メディアオブジェクト200にアクセスする度に、それが表示に対するアクセスであっても、レコードにアクセスして、割り当てた時間を超過したかどうか、または再生回数を超過したかどうかを決定することができる。いずれかの条件によりメディアオブジェクト200を有効期限切れとすべきであることが示されると、様々なステップを取ってユーザーがメディアオブジェクトの少なくともコンテンツ部分201にアクセスすることを防ぐことができる。例えば、有効期限が切れた際、装置100はメディアオブジェクト200を完全に削除することができ、ユーザーインタフェース106内のメディアオブジェクト200のメタデータ202の見え方を変更することができ、またはメタデータをユーザーインタフェース106上で全く表示しないことができるが、その代わりにコンテンツ部分201の削除中にメタデータ202を後のアクセスのため記憶してもよい。後に、ユーザーはメタデータ202にアクセスして、コンテンツ201を再生するためのライセンスを再度獲得することができる。1つの実施形態では、レコードを保持または問合せることにより、メディア装置100のユーザーは受信したメディアに関する情報を列挙し、特定のメディアオブジェクトに関する購入情報を取得することができる。
【0019】
図面に図示し後述する方法を様々な有線および無線ネットワークおよび接続で実装することができる。メディア装置100に接続した外部エンティティ124の観点から以下の手続きを説明するが、本方法により外部エンティティ124またはメディア装置100の何れかに接続する任意の互換性のある装置を説明することもできる。図3で、制限付使用ライセンスを受信メディアに適用する方法300を示すフローチャートを議論および説明する。再生可能コンテンツ、その再生可能コンテンツに対応するメタデータ、宣伝用の再生可能コンテンツ、またはラベルアートを含みうる1つまたは複数の要素を取り込んだメディアオブジェクト200を作成することができる。再生可能コンテンツは音楽、記録した文学作品、ビデオ、テキスト、アニメーション、ゲーム、実行可能プログラム、等であることができる。
【0020】
ブロック301で、様々なファイルフォーマットおよび通信方法を用いてメディアオブジェクト200を第1の装置100から外部エンティティ124に送信することができる。例えば、オブジェクト200を、IEEE802.11標準により記述されるような無線ネットワークリンクを介して送信することができる。オブジェクト200を、任意の適切な通信方法を実装する有線ネットワーク上で圧縮または未圧縮のデジタルフォーマットで送信し、コンテンツおよびメタデータの両方で構成することもできる。
【0021】
ブロック302で、ライセンスをメディアコンテンツのそれぞれの要素に適用することができ、この場合、ライセンスにより、メディアオブジェクトのそれぞれの対応要素と関連する権利が特定される。あるいは、或るライセンスをメディアオブジェクト全体に適用することができる。ライセンス部をデジタル暗号化およびデジタル署名して許可ユーザーに復号鍵を配布する一般に公知なプロセスの後、ライセンスをメディアオブジェクト300の全体または個々の要素に適用することができる。別の実施形態では、デジタル署名したメディアを使用して、実際のコンテンツを暗号化せずに正当な所有者を特定することができる。通信トランザクションに参加できる任意の装置はライセンスをメディアオブジェクト200に適用することができる。
【0022】
ブロック304で、メディアオブジェクト200を、図1のメディア装置100のようなメディア装置で受信することができる。メディアオブジェクト200を、コンピュータ(図示せず)のような同期源、メディアサービス、または別のメディア装置からダウンロードすることができ、例えばインフラもしくはアドホック無線ネットワーク上でダウンロードすることができる。
【0023】
ブロック306で、メディアオブジェクト200の受信レコードを恒久的な受信レコードとして生成することができる。そのレコードを、その存続期間中に装置100が受信するオブジェクト200の「ジャーナル」として保存することができる。ジャーナルエントリを以下で図4に関連してより完全に説明する。さらに、メディアオブジェクト200のレコードを、制限付使用ライセンスの状態の追跡に使用するために生成することができる。1つの実施形態では、2つのレコードは同一であってもよい。ブロック308で、メディアオブジェクト200を、メディアコンテンツの再生能力に対応する1つまたは複数のライセンスに対して検証することができる。異なる実施形態では、無許可のコンテンツを異なる方法で扱うことができる。1つの実施形態では、無許可のメディアに対して無制限の使用を許可することができる。別の実施形態では、無許可のメディアにデフォルトの制限付使用ライセンスを与えることができる。ライセンス条項をメディアオブジェクトの1つまたは複数の要素に適用するとき、ブロック310で、ライセンス条項が満足されているかどうかを決定する評価を行うことができる。
【0024】
ライセンス条項が満足される場合、ブロック310から「はい」の分岐をブロック312に辿り、許可要素の各々を再生可能または使用可能とすることができる。さらに、制限付使用ライセンスに対する使用を追跡するための、可能な再生回数または有効期限日時の何れかである統計値を、受信日時および制限付使用ライセンスの条項に基づいて、初期化することができる。上記統計値をセキュリティモジュール122内で保持して不正使用に対する脆弱性を軽減することができる。メディアを描画、即ち、要求、問合せ、表示、または再生する度に、ライセンス条項をブロック314で再評価することができる。記憶した再生回数を可能な最大数に対してチェックすること、現在日時を以前計算した有効期限日時と比較すること、または両方をチェックすることができる。他の基準も使用することができ、例えば無制限の使用ライセンスを、不正使用の証拠が明らかである場合にのみ無効とすることができる。別のライセンスをサブスクリプションに結び付けることができ、この場合、サブスクリプション期間中は無制限に再生を行うことができる。或る要素に対するライセンスは、同一のメディアオブジェクトの他の要素に対するライセンスと独立であってもよい。即ち、プロモーショナルカット206に対するライセンスは著作権表示が存在する限り有効であることができ、この場合、再生可能コンテンツ302に対するライセンスは制限付ライセンス期間中のみ有効であることができる。ライセンスをメディアオブジェクトの分類に結び付けることができる。1つの実施形態では、サブスクリプションライセンスを、メタデータ付きの全てのメディアオブジェクトに適用することができる。そのメタデータは、例えばレコードラベルにより、メディアオブジェクト200がそのサブスクリプションに属すると定義する。
【0025】
要求された要素に対してライセンスが有効であるとき、ブロック314から「有効」分岐をブロック316へ辿って、その要求された要素、またはメディアオブジェクト200の全体に対するアクセスを与えることができる。アクセスは、単純にメディアオブジェクト200またはその構成要素をユーザーインタフェース106内で列挙することからコンテンツ203を再生することにまで及ぶことができる。メディアオブジェクト要素の他の使用方法には、アーチスト情報または購入情報を発見するメタデータを使用すること、またはラベルアート204をスクリーンの壁紙として使用することがある。アクセスされると、幾つかのグラフィカルユーザーインタフェースを図6および付随する説明に従って表示および管理することができる。
【0026】
ライセンス条項がブロック310で満足されないかライセンスがブロック314でもはや有効でないとき、それぞれ辿って「いいえ」および「有効期限切れ」分岐をブロック318へ辿ってメディアオブジェクトまたは個々の要素へのアクセスをブロックすることができる。そのブロックには、メディアオブジェクト200または要素を利用可能オブジェクトのリストから除去すること、またはメディアオブジェクト200をメディア装置100から削除することを含めることができる。利用可能メディアオブジェクトを列挙する要求にその削除したアイテムが含まれないようにメディアオブジェクト200を隠すとき、メディアオブジェクト200を保持して、将来購入またはサブスクリプションする際に追加のダウンロードプロセスを経ずにメディアオブジェクト200を再表示でき、それにより時間が節約され不都合さが除去される可能性がある。
【0027】
図4は、図3のブロック306で導入した、メディア装置100でのメディアアクティビティの追跡に用いるジャーナルエントリ400の例示的なレイアウトである。図3のブロック306で導入したように、ジャーナルエントリ400をメディアオブジェクト200の受信時に生成することができる。メディアオブジェクト200が同期プロセス中に追加され別の装置から個別に受信されない場合、メディア装置100は、メディアオブジェクト200がアクセスされるまで、例えばユーザーインタフェース106に表示されるまでメディアオブジェクト200を認識することができない。さらに、他のメディア装置100から受信したメディアオブジェクト200を同期プロセス中に別の演算装置に追加することができる。ジャーナルエントリ400の生成には、データベース内のレコード生成、フラットファイル内のデータ行生成、またはジャーナルエントリ400が参照するメディアオブジェクト200に関連する別ファイルの生成を含めることができる。幾つかの実施形態では、複数の形態のジャーナルエントリ400を保持することができる。ジャーナルエントリ400はジャーナル識別子402、メディア識別子404、送信者識別子406、ライセンス参照408、ライセンス状態フィールド410、アクセスログ412、および読み出しフラグ414を含むことができる。ジャーナル識別子402は、ジャーナルエントリ400を他のジャーナルエントリから一意に区別する識別子であることができる。1つの実施形態では、ジャーナル識別子は連番であることができる。別の実施形態では、ジャーナル識別子400は、必要ならば連番で補完した日時コードに基づくことができる。
【0028】
メディア識別子404は、メディアオブジェクト200自体に対応する一意な識別子であることができる。例えば、メディア識別子404は、出版業者、著作権保有者、著作物そのものおよび任意の追跡識別子を識別するための部分を取り込んだ、出版業者が割り当てたバーコード風の数字であることができる。あるいは、メディア識別子404は単純にアルバム/CDおよび曲、または映画の名前の文字列であることができる。業界標準に従ってメディア識別子404が企業団体または出版業者により割り当てられるのが理想的である。メディアに3回再生の制限のような制限付権利があるとき、後述するようにメディア識別子を使用して他のジャーナルエントリを検索し、その著作物に対する制限付権利が既に有効期限切れであるかどうかを見る。
【0029】
送信者識別子406を使用して、メディアオブジェクト200を共有する関係者を識別することができる。送信者識別子406は装置のGUID(グローバル一意識別子)、装置126のような送信装置のユーザーが選択した名前、またはその2つの組み合わせであることができる。送信者識別子406により、受信者は或る特定のメディアオブジェクト200の出所を特定することができ、メディア装置100上でメディアを構成する別の方法を得ることができる。メディアコンテンツ200を送信メディア装置から直接再生し、ダウンロードして格納されるメディアコンテンツがない、即ち、ディスクジョッキーセッションの場合、メディア識別子のこれらの最初の3部分は全てジャーナルエントリ400に入力されたものであることができる。
【0030】
ライセンス参照408はライセンス条項を明示的に定義したもの、例えば、ライセンスが無制限、制限付き、限定的、無し、であることができる。ライセンス条項に関連する変数は再生可能コンテンツ203、プレビューコンテンツとメタデータの使用、またはカバーアートへのアクセスのうち1つまたは全部に関連することができる。表1はライセンスタイプとメディアコンテンツ要素との間の代表的な関係を示す。転送はユーザーがメディアコンテンツを別の装置に送信する能力に関し、図5を参照してさらに議論する。
【0031】
【表1】
【0032】
ライセンス状態410を使用して、制限付条項ライセンスを課すときに状態を記録することができる。ライセンス状態410データは、メディアオブジェクト100を受信した日時を含むことができる。この日時は、必要に応じて制限付条項ライセンスに対する有効期限の計算に使用する。ライセンス状態410は、再生可能コンテンツ203を使用した回数を保持することもできる。幾つかの制限付条項を使用する際、制限付使用権限を課すときに有効期限日時または再生回数のうち1つまたはその両方を考慮することができる。ライセンス状態410を、メディアオブジェクトライセンス218だけでなく個々の要素ライセンス210、212、214および216の追跡に使用することができる。最後に、ライセンス状態410は全体の有効/無効フラグを含むことができる。
【0033】
トリガイベントにより、メディアオブジェクトライセンス218または任意の個々の要素ライセンス210、212、214、216の状態を再評価させることができる。例えば、メディアオブジェクト200の描画要求、即ち、メディアオブジェクト200をディスプレイ114上で列挙する要求、または再生可能コンテンツ203を再生する要求、またはオブジェクト200を別の装置のインボックスで受信する要求により、ライセンス状態210を調べてライセンスが有効または無効であるかを決定させることができる。有効である場合、ライセンス条項をジャーナルエントリ400のライセンス参照408から抽出することができる。ライセンス状態410を調べて、例えば3回の可能な再生のうち2回再生されているというように、制限付ライセンス条項が部分的に満たされているかどうかを決定することができる。本例では、要求が再生可能コンテンツ203の再生に関するものである場合、その要求を許可し、ライセンス状態410内のカウントを1増やすことができる。カウントはこの段階で3に等しく、それによりライセンス状態は有効から無効に変わる。次いでライセンス状態410を適切に変更することができる。起動のような他の事象によりライセンスの有効性を再評価させることができる。
【0034】
他の実施形態では、無効から有効へライセンスを変更することをサポートすることができる。例えば、メディアオブジェクトに対応した汎用サブスクリプションライセンスを獲得することでメディアオブジェクトライセンス218を上書きし、無効から有効への変化に影響を及ぼすことができる。上述のように、これをジャーナルエントリ400のライセンス状態部410の更新に反映することができる。同様に、メディアオブジェクト200に対するライセンスの有効性状態を全体として定期的に再評価することができる。
【0035】
ジャーナルエントリ400、より詳細にはライセンス状態410を使用して、新規に受信したメディアオブジェクト200が既にメディア装置100に受信されたかどうか、およびメディアオブジェクト200に対するライセンスが部分的または完全に使用されているかどうかを決定することもできる。例えば、3日/3回再生の制限付ライセンスを無効とする1つの方法は、3日ごとにそれぞれのメディアオブジェクトをメディア装置100に再送信し、それによりライセンスを無期限に更新することであろう。矛盾のないジャーナルエントリ400を使用して、メディアオブジェクト200が以前にメディア装置100上にあったかどうかを決定することができ、ライセンス状態410を使用して、もしあれば、メディアオブジェクト300に対してなお可能なアクセスは何かを決定することができる。メディアオブジェクト200が3日/3回再生の制限付ライセンスで1日装置上にあって1回再生された場合、アクセスはまだ可能である。他方、メディアオブジェクトが以前に3回再生されたかまたは3日間の有効期限が切れた場合、メディアオブジェクト200を即座に有効期限切れとし、削除、または表示不能として保存、の何れかを行うことができる。
【0036】
ジャーナルエントリ400は、同期装置がメディアオブジェクト200を読み出したかどうかを示す読み出しフラグ414を含むこともできる。例えば、装置Aはメディアオブジェクト200を装置Bに送信することができる。装置Bは別の演算装置との同期プロセスを実施することができる。同期すると、演算装置はジャーナルエントリ400を装置B上でレビューして、演算装置がまだ処理していない新しいオブジェクト200が存在するかどうかを決定することができる。装置Bにある未処理のオブジェクトを、読み出しフラグ414を設定したジャーナルエントリ400と関連付けることはできず、演算装置は読み出していないメディアオブジュクトのメタデータ202またはメディアオブジェクト200に関連する任意の他のデータを記憶することができる。さらに、メディアオブジェクト200が写真または同様に無許可のオブジェクトである場合、演算装置はそのオブジェクト自体を記憶することができる。例えば、装置Bに送信した以前読み出していない写真を演算装置のデスクトップに格納することができる。処理後、読み出していないメディアオブジェクトのジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414を設定することができる。一度設定すると、読み出しフラグ414は、関連するメディアオブジェクト200が読み出されたことを示す。以降の同期プロセス中は、演算装置は、以前に読み出したジャーナルエントリ400に関連するメディアオブジェクト200を再処理することはできないが、未設定の読み出しフラグ414を持つジャーナルエントリ400を有する全てのメディアオブジェクト200を処理することはできる。「読み出し」フラグ414はライセンス有効期限切れの際のオブジェクト削除を制御することもできる。例えば、インボックスオブジェクトのジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414を設定すると、3回再生後または3日間の制限を過ぎたインボックスオブジェクト200を削除することができる。このように、メディアオブジェクト200に関連するジャーナルエントリ400の読み出しフラグ414は、同期演算装置に対して、メディアオブジェクト200が以前にその演算装置で記憶または処理されたかどうかを示すことができる。
【0037】
アクセスログ412はメディアオブジェクト200の履歴を含むことができる。アクセスログ412はアイテムの受信日時を含むことができ、それぞれのメディアオブジェクト200の使用日時、例えば、再生可能オブジェクト203を再生した時刻(群)を含むこともできる。メディアオブジェクト200自体の有効期限が切れた後もアクセスログは存在しアクセス可能であり、ユーザーはそのイベントの日時によりオブジュクトを呼び出して再生することができる。アクセスログ412はライセンス状態の変化に対応するデータと、ライセンス状態を変化させたトリガイベントとを含むこともできる。例えば、ライセンスは時間制限、例えば、3日間を使い切ったときに有効期限切れになることができる。このイベントをアクセスログ412に記録することができる。オブジェクトが存在する装置100、任意の他の装置100、または外部エンティティ124によるメディアオブジェクト200またはその構成要素203、204、206、202の何れかへのアクセスまたはそのライセンス変更もアクセスログ412に記録することができる。
【0038】
図5を参照する。メディアオブジェクト200を他の装置100に転送する方法を議論および説明する。ブロック502で、メディアオブジェクト200のようなメディアオブジェクトを、外部エンティティ124として動作するメディア装置のような別の装置に送信する要求をユーザーインタフェース106経由で受信することができる。ブロック504で、メディアオブジェクト200を検証して、メディアオブジェクト200の全体または個々の要素にライセンスが対応しているかどうかを決定することができる。ライセンスが、例えば、ユーザーが撮影し同期プロセスによりロードした写真、またはユーザーが記録したオーディオまたはビデオメッセージのようなメディアオブジェクト200に対応していない場合、ブロック504から「いいえ」分岐をブロック506にたどり、メディアオブジェクト200を他の装置126に送信することができる。幾つかの実施形態では、所与の要素に対応するライセンスがないとき、要素202、203、204および206のような個々の要素を送信することができる。他の実施形態では、可能なときに全体のメディアオブジェクト200のみを送信することができる。
【0039】
1つまたは複数のライセンスがメディアオブジェクト200に対応している場合、ブロック504から「はい」分岐をブロック508にたどることができる。ライセンス有効性をチェックして、ライセンスが有効または有効期限切れ、メディアオブジェクトを使用不可とする任意の条件を含めた有効期限切れであるかどうかを決定することができる。ライセンスが有効期限切れである場合、「有効期限切れ」分岐をブロック510にたどることができ、送信要求は拒否され、実行されない。動作が完了しなかったことを示すエラーメッセージおよび、必要に応じて、参照される特定のライセンス条件をユーザーに送信することができる。1つの実施形態では、通知に、ユーザーに対するライセンス購入または有効期限切れ条件の修正の提案を含めることができる。
【0040】
ブロック508でライセンスが有効であることが分かると、ブロック508から「有効」分岐をブロック512にたどることで実行を継続することができる。ブロック512で、メディアオブジェクト200を要求者に送信することができる。1つの実施形態では、有効なライセンスを有する要素のみを転送することができる。例えば、上の表1を参照すると、例示的な制限付ライセンスが有効であるとき、メタデータ202およびプロモーショナルカット208を送信することができるが、限定的ライセンスが有効であるときメタデータのみを送信することができる。
【0041】
示したように、幾つかのライセンスタイプではユーザーのコンテンツ転送能力を限定することができる。これは、コンテンツが別の装置から転送され、従って完全な権限を有さないときに特に当てはまる可能性がある。1つの実施形態では、完全な権限でコンテンツを別のメディア装置に転送する動作により、メディアオブジェクトライセンス218がメディアオブジェクト200から剥奪される恐れがある。受信の際、メディア装置100はデフォルトの権限をコンテンツに割り当てることができる。メディア装置100は、無許可のライセンスを許可するのに必要な暗号化キーを有することができないので、「制限付き」または「限定的」のような低レベルのライセンスを自動的に割り当てることができる。1つの実施形態では、制限付きまたは限定的ライセンスにより、他のメディアオブジェクトコンポーネントの1つまたは全部に対するアクセスを可能としつつ、メディアオブジェクトの再生可能コンテンツ203に対するアクセスを排除することができる。さらなる実施形態では、制限付きまたは限定的ライセンスにより、ユーザーがアクセスできないメディアオブジェクトからメディアオブジェクトコンポーネントを取り去ることができ、それによりユーザーがそのライセンス条項の元でアクセス可能な装置200上のコンポーネントのみが記憶される。メディア装置100がメディアオブジェクト200に対する完全な権限を有するか獲得する場合、メディアオブジェクトライセンス218をアップグレードすることができる。しかしながら、幾つかの適用例では、セキュリティ要件により、「完全な権利」のメディアオブジェクトライセンス218でメディアオブジェクト200の新規コピーのダウンロードを記述することができる。
【0042】
図6を参照する。装置100で受信した、DRM規則や制限付使用ライセンスを含むかまたは含まないメディアオブジェクト200を、方法600により装置100上で構成および管理して、DRM規則の範囲内で動作する間の不要なリソース消費またはユーザーの混乱を軽減することもできる。ブロック605で、外部エンティティ124はメディアオブジェクト200をメディア装置100に送信することができる。メディアオブジェクト200を装置100で受信するとき、メディアオブジェクト200をメモリ110のような一時メモリに記憶することができる。外部エンティティ124は、データまたはメディアオブジェクトをメディア装置100に転送可能な任意の互換性のある演算装置であることができる。図3および図5ならびにそれらに付随する説明に従って第1のメディア装置のユーザーが第1のメディア装置からのオブジェクト200を第2のメディア装置を有する第2のユーザーと共有するとき、メディアオブジェクト通信を含む他種のトランザクションが発生する可能性がある。
【0043】
ブロック610で、メディアオブジェクト200を受信時に検証してメディアオブジェクト100の構成を決定することができる。メソッド600はコンテンツ201、メタデータ202、およびその関連する部分要素の存在を決定することができる。前述のように、発見したそれぞれの要素を、メディアオブジェクト200の使用能力に関するライセンス情報に対して検証することができる。例えば、プロモカット206を描画に利用することができ、プロモカット206に追加の制限付ライセンス条項を課すかまたは課さなくともよい。さらに、プロモカット206を、同期プロセス中は受信装置100から外部装置124へコピー不可としてもよい。また、検証時に、明示的なライセンス条項を含まないメディアオブジェクト200を受信した場合、デフォルトの制限付権利集合をメディアオブジェクト200の任意または全ての要素に適用することができる。例えば、装置100で受信した写真オブジェクト200の全体を自由に保存、転送することができる。別の実施形態では、写真オブジェクトは任意のライセンスを有してもよい。例えば、写真オブジェクト200を送信するユーザーは必要に応じて別のユーザーへ送信する前に写真オブジェクトへ限定を課すよう選択することができる。次いで受信ユーザーが写真を表示することを数回に制限するか、または受信ユーザーが写真を他の装置へさらに転送することを防止することができる。
【0044】
さらに、受信したオブジェクトをチェックして、同一コンテンツ201を既に受信したかどうか、任意の対応する権利を以前に使い果たしたかどうかを見ることができる。例えば、受信装置100は、現在インボックスに記憶されているオブジェクトを検証することができ、または装置100は、装置100が受信したメディアオブジェクト200に関連する履歴情報を含むローカルもしくはリモートジャーナルファイル400にアクセスすることができる。ジャーナルファイル400を、入ってくるメディアオブジェクト200のメタデータ202と比較することができる。1つの実施形態では、装置100は有限回数だけオブジェクト200を受信することができる。例えば、以前に受信したオブジェクトの定期的な再受信を防ぎ、それによりDRM規則またはライセンス条項を回避するために、許可オブジェクト200を1度だけ受信するようにしてもよい。また、複数の同一オブジェクト200を装置で受信する場合、その装置は、どのオブジェクトがインボックスキャッシュ104、108に記憶される「アクティブ」オブジェクト200になるかを決定することができる。例えば、装置100は、複数の同一メディアオブジェクトのうち描画すべき第1のメディアオブジェクト200がキャッシュ104、108に記憶されると決定し、一方残りの同一メディアオブジェクト200は廃棄することができる。また、受信したオブジェクトのメタデータ202をジャーナルファイル400と比較してオブジェクトの有効性を決定することができる。例えば、現在のインボックスオブジェクトのメディア識別子404が入ってくるオブジェクト識別子と一致する場合、オブジェクト200を拒否することができる。
【0045】
さらに、ユーザーは必要に応じて、装置100で送受信された共有メディアオブジェクトに対して個人用の検証条件を含めることができる。例えば、ユーザーは、インボックスアイテムを信頼されたリスト上の特定の送信者、またはユーザーが現在または過去にサブスクリプションした情報源からのみ受け入れるという選択肢を取ることができる。また、ユーザーは、情報源または情報源の種類に関わらず、インボックスで受信したそれぞれのアイテムまたはオブジェクト200を手動で受理または拒否することを必要に応じて選択することができる。
【0046】
ブロック620で、入ってくるオブジェクトが有効でない場合、ブロック625でオブジェクト200を装置100により拒否することができる。1つの実施形態では、オブジェクト200を拒否すると、対象とする受信者およびオブジェクト送信者の何れかまたは両方に通知メッセージを送信することができる。例えば、拒否後に送信されるメッセージは、メディアオブジェクト200の購入提案、サブスクリプションの更新提案、またはオブジェクト200にアクセスおよびオブジェクト200を描画するための完全ライセンスもしくは制限付ライセンスの取得提案を含むことができる。さらなる実施形態では、オブジェクト200の全部または一部を一時メモリ110から除去することができる。例えば、オブジェクト200のコンテンツ201の全てまたは一部を除去し、メタデータ202を必要に応じてジャーナルファイル400に入力することができる。ブロック620でインボックスオブジェクト200が有効である場合、方法600はブロック630に進むことができる。
【0047】
ブロック630で、上記方法はインボックスクリーンアップ動作を行うことができる。1つの実施形態では、インボックスクリーンアップにより、入ってくるメディアオブジェクト200をメタデータ、ライセンス、およびジャーナル情報と比較し、有効期限が切れたかアクセス不能となったファイルをインボックスから削除することができる。別の実施形態では、無許可オブジェクト200は決して有効期限が切れることはない。例えば、写真オブジェクト200は無期限にアクセス可能であることができる。インボックスクリーンアップルーチン630は無許可オブジェクトを飛ばすか処理しなくともよい。さらなる実施形態では、ユーザーは必要に応じて許可または無許可のオブジェクト200を、インボックスクリーンアップルーチン630へ印付けにより、または指示することによりそのオブジェクトを除去し、削除することができる。さらなる実施形態では、ユーザーはインボックスクリーンアップルーチン630により、オブジェクトを即座に除去するか、または次の同期プロセスまでオブジェクトの除去を遅らせることができる。さらに、ブロック605で用いる一時メモリを後の使用のため解放することができる。また、方法600はインボックスクリーンアップ630を手動または自動装置100の管理動作の一部として定期的に行うことができる。1つの実施形態では、装置100は外部エンティティ124との同期プロセス後にインボックスクリーンアップ630を行うことができる。さらなる実施形態では、ユーザーがインボックスクリーンアップ630動作を開始することができる。方法600はジャーナルファイル400に関するデータを生成または修正することもできる。そのデータにアクセスして、以前のオブジェクト200の有効期限切れ、拒否、または失敗したアクセス試行を判定することができる。ジャーナルファイル400を使用して、インボックスクリーンアップ630中にインボックスから除去された可能性のある、以前に有効期限が切れたオブジェクトを「ロック解除」またはそのオブジェクトへのアクセスを取得することもできる。例えば、ユーザーはジャーナルファイル400にアクセスし、有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクトに関連するエントリを参照することができる。そのオブジェクトは、インボックスリストから除去されていても除去されていなくともよい。ユーザーは有効期限切れオブジェクトを選択し、後に描画するためにそのオブジェクトを再度アクティブ化することを選択することができる。さらに、有効期限切れまたは除去されたメディアオブジェクト200を、オブジェクト200を含むサービスをサブスクライブすることで「ロック解除」することができる。また、インボックスクリーンアップにより、有効期限が切れたメディアオブジェクト200の全てをメインライブラリから削除すること、ユーザーに有効期限切れを通知すること、ジャーナルファイル400を生成または修正してユーザーがサブスクリプションを更新またはライセンスを再検証して1つまたは複数のオブジェクト200へのアクセスを復元すること、のうち何れかを行うことができる。
【0048】
ブロック635で、受信メディア装置100は送信された許可オブジェクトをインボックスキャッシュ104、108に記憶することができる。インボックスキャッシュ104、108はシステムメモリ104または記憶装置108の何れかに存在することができる。メディア装置100は、様々なデータファイルタイプを含む様々なデータ記憶領域104、108を含むことができる。例えば、記憶領域104、108はインボックスで受信したオブジェクトとメディア装置ライブラリの一部として恒久的に記憶したオブジェクトとの両方を含むことができる。1つの実施形態では、インボックスキャッシュに割り当てたメモリ104、108を、メディア装置ライブラリに割り当てたメモリ104、108から物理的に離す。別の実施形態では、インボックスキャッシュに割り当てたメモリ104、108はメディア装置ライブラリメモリ104、108から論理的に離れているに過ぎない。さらなる実施形態では、インボックスキャッシュはメモリ104の専用領域であることができ、さらに別の実施形態では、インボックスキャッシュは記憶装置108の専用領域である。メディアオブジェクト200が無許可の写真である場合、写真オブジェクトに関連するフォルダ名に、送信装置または受信装置の何れかに対する任意の構成識別子を含めることができる。例えば、送信装置は写真オブジェクトにフォルダ「A」を関連付けることができる。受信装置は必要に応じて、または自動的に写真オブジェクトを受信装置上でフォルダ「A」に格納することができる。別の実施形態では、受信装置のユーザーは、必要に応じて、受信時に新規のフォルダ名を写真オブジェクトに割り当てることができる。さらに、写真オブジェクト200を受信装置側で自動的に一般的な「受信した写真」フォルダに格納することができる。
【0049】
ブロック640で、ユーザーはインボックスオブジェクトにアクセスすることができる。図7を参照する。メディア装置は幾つかのグラフィカルメニューをユーザーインタフェース106の一部として有することができる。インボックスオブジェクトにアクセスするためのユーザー入力116をユーザーが与えると、それらのグラフィカルメニューをユーザーにディスプレイ114上で提示することができる。グラフィカルメニューは、ユーザーインタフェース106の一部としてメディア装置100上で実行されているソフトウェアおよびハードウェアの任意の組み合わせにより実装した、グラフィカルユーザーインタフェースであることができる。それぞれのメニューを使用して、メディア装置100に記憶した様々なオブジェクトにアクセスすることができる。それらのメニューを、特定オブジェクトへのアクセスと、それらのオブジェクトを用いた制限付動作の実施とに限定することができる。装置100のメインユーザーインタフェース705は新規に受信したインボックスアイテム710を1つまたは複数のインボックス識別子として反映することができる。1つまたは複数のインボックス状態識別子710により、現在インボックス内でアクティブなオブジェクトの数712のような、インボックスオブジェクトに関する追加情報をユーザーに提示することができる。状態識別子710はインボックスに関する他の情報を提示することもでき、その情報には、新規オブジェクト識別子(群)、有効期限切れオブジェクト数、友達もしくは信頼された送信者識別子(群)からの新規オブジェクトもしくはメッセージ754、または新規オブジェクトタイプが含まれる。1つの実施形態では、方法600は上のブロック630に関連して説明したインボックスクリーンアップの実施後に、メディアオブジェクト200にアクセスすることができる。例えば、インボックスクリーンアップの実施後に、ユーザーは或る期間オブジェクト220にアクセスすることができる。その期間が経過すると、別のオブジェクト200へのアクセスをユーザーに許可する前に、装置100は別のインボックスクリーンアップ630を行うことができる。
【0050】
メインインタフェース705は幾つかのメニューカテゴリを含む。そのカテゴリには、メインメディアライブラリ715にアクセスするオプションが含まれる。ユーザーはメディア装置コントロール725をアクティブにすることでメインインタフェース705からアイテム720を選択することができる。メディアライブラリオプション715を選択することで、ユーザーインタフェースはユーザーがアクセス可能な幾つかの動作または他の情報730を表示することができる。1つの実施形態では、現在インボックスキャッシュ104、108に含まれるかインボックスインタフェース735に列挙されているオブジェクトへメディアライブラリインタフェース715がアクセスすることを制限することができる。例えば、インボックスキャッシュ104、108に記憶したオブジェクトへメディアライブラリインタフェースがアクセスすることを制限することで、有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクト、およびプロモカット206のみ可能なオブジェクト、およびインボックス735での受信時にデフォルトの制限付ライセンスを獲得するオブジェクトを、メインライブラリの機能に含めなくともよい。さらに、決して有効期限切れとなり得ない無許可オブジェクト(即ち、写真または他の非限定的メディアオブジェクト)を必要に応じて受信時にメディアライブラリに送信することができる。別の実施形態では、ユーザーがプロモカット206を聞きたくない可能性があるときインボックスオブジェクトが「シャッフル」再生機能の一部とならないようにするか、インボックスオブジェクトに有効期限切れでアクセス不能なオブジェクトを強制的にスキップさせることができる。また、前に議論したように、ユーザーのメディアライブラリ104、108から来るメディアオブジェクトの送信または共有にユーザーを限定して、継続的または定期的にオブジェクトを送信して共有オブジェクトに関連しうる制限付アクセスおよび描画権を更新することで、不正なオブジェクトアクセスを防止することができる。さらに別の実施形態では、メディアライブラリインタフェース715はインボックスサブセクション736を含む。サブセクション736により、ユーザーは、メディアライブラリからのオブジェクトを含むかまたは含まないインボックスメディアオブジェクトにアクセスして描画することができる。例えば、後述するように、ユーザーが現在サブスクリプションを有しているインボックスオブジェクトを必要に応じてメディアライブラリに送信することができる。さらに、例えばバッテリが完全に消耗したため、またはバッテリを全体的に交換したためにクロック123が完全にリセットまたは失われる場合、インボックスオブジェクトは恒久的に有効期限切れとすることができる。また、メディアライブラリインタフェース715からアクセスされるインボックスオブジェクトをインボックスキャッシュ104、108に記憶することができる。
【0051】
ブロック640に戻る。ユーザーはメインインタフェース705からインボックスインタフェース735を選択することで、ブロック635で保存した新規オブジェクトにアクセスすることができる。図7Cで、インボックスインタフェース735は幾つかのインボックスメディアオブジェクト740を表示することができる。1つの実施形態では、方法600は、ブロック630で説明したように、最初にインボックスクリーンアップを実施して有効期限切れまたはアクセス不能なオブジェクト200をインボックスから削除した後、インボックスメディアオブジェクト740を提示することができる。インボックスメディアオブジェクト740は様々なメディアタイプを含むことができ、そのメディアタイプには、音楽、ビデオ、テキストもしくはオーディオベースの本、電子ゲーム、写真、またはオーディオおよびビデオメッセージが含まれる。オブジェクト740はそれぞれ、1つまたは複数のメディアタイプ識別子745を含むことができる。ユーザーにとって重要な様々なオブジェクト特性により、オブジェクト740をインタフェース735内で配列するまたは優先順位付けすることができる。例えば、有効期限が切れないオブジェクトに対して他のオブジェクト200とは異なる優先度を与えることができる。入ってくるオブジェクトの優先度を、受信時にユーザーまたは装置により割り当てることができる。さらなる実施形態では、インボックスオブジェクト740を、有効期限までの時間750、タイトル755、メディアタイプ745、ユーザーがインボックスインタフェースに最後にアクセスして以降オブジェクト200が新しく登録されたことを示す識別情報752、受信ユーザーの「お気に入り情報源」または「仲間」リスト上にあるユーザーに対して登録された装置124からオブジェクト200が送信されたことを特定する「仲間」識別子745、またはこれら特性の任意の組み合わせにより配列することができる。ユーザーは装置コントロール725を操作して任意のインボックスファイル740を選択することができる。
【0052】
インボックスインタフェース735により、ユーザーはインボックスオブジェクト200を個別に管理することができ、またはユーザーは管理すべき複数のオブジェクトを選択することができる。さらに、ユーザーに、インボックスアイテムを処理する幾つかのオプションを提示することができる。例えば、購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションにより、ユーザーはインボックスオブジェクトをそれに応じて処理することができる。また、ユーザーが利用できるオプションの数と種類をインボックスオブジェクトの特性により変えてもよい。例えば、許可された音楽オブジェクトに対しては購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションを提示し、無許可のオブジェクトに対しては「メディアライブラリへ転送」または「除去」オプションを提示することができる。購入オプション775を選択すると、ユーザーをウェブサイトに移動させることができる。そのウェブサイトで、ユーザーはメディアファイルに対してより多くの権利を付与するライセンスを購入できる。別の実施形態では、購入775のオプションを選択すると、選択したオブジェクト200に対するライセンス情報を自動的に更新またはアップグレードすることができる。さらに、購入オプション775により、ユーザーは有効期限が切れたかアクセス不能となったメディアオブジェクトに対するサブスクリプションを更新することもできる。除去オプション780を選択すると、ユーザーはインボックスオブジェクト200の1つまたは全部、およびそれらのオブジェクトに関連する全てのメタデータ202の情報を装置100から完全に削除することができる。ジャーナルへ送信オプション785を選択すると、ユーザーは受信したメディアオブジェクト200の削除または購入の決定を遅らせることができる。例えば、ジャーナルへ送信オプションにより、オブジェクトに関連する情報をジャーナルファイル400で保持することができる。ジャーナルファイル400から、ユーザーは後に購入775、除去780を選ぶことができ、またはジャーナルへ送信785オプションを再度選択することができる。
【0053】
図7Dで、ファイル740の1つを選択すると、受信したオブジェクトに関する追加情報760を表示することができる。1つの実施形態では、ファイル740の1つを選択することで、オブジェクト740を装置100上で描画することができる。上記の情報は、コンテンツ201もしくはメタデータ部202に含まれるデータの何れか、ライセンス部218、210、212、214、216の何れか、またはローカルもしくはリモートのジャーナルファイル400が含みうる受信ファイルに関する任意のデータであることができる。情報760はインボックスオブジェクト状態765を含むこともできる。この状態765は、とりわけインボックスがアクティブまたは有効期限切れであるか否かを示すことができる。例えば、ユーザーが有効期限切れまたは無効なインボックスオブジェクト200を手動で削除するオプションを選択した場合、または有効期限切れオブジェクト200がインボックスインタフェース735に存在する場合、インボックスインタフェース735は有効期限切れオブジェクトおよびアクティブオブジェクトを表示することができる。また、ジャーナルファイル400は、完全または部分的に有効期限切れのメディアオブジェクト200に関する情報またはコンテンツを含むことができる。有効期限切れメディアオブジェクト200をジャーナルファイル400またはインボックスインタフェース735から選択することで、有効期限切れオブジェクト200に関する情報を表示することができる。
【0054】
インボックスオブジェクト状態765を、オブジェクトに関連するライセンスまたはDRM規則に従って変更してもよい。例えば、オブジェクトがアクティブまたは有効期限切れのサブスクリプションサービスに関連する場合、状態765をそれぞれ「アクティブ」と「有効期限切れ」の間で変化させることができる。また、一度「アクティブ」になったオブジェクト200に関連するライセンスまたはDRM規則により、ユーザーがもはやオブジェクトを装置100上で描画できないと指示することができ、装置100は状態765を「有効期限切れ」に変更することができる。装置100は、セキュリティモジュール122、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトのライセンス210、212、214、216、218のうち何れか、またはジャーナルファイル400からの規則または他の情報にアクセスし、それらを比較することで、「アクティブ」または「有効期限切れ」状態765を割り当てることができる。無許可オブジェクト200に関連するインボックスオブジェクト状態765は永続的に「アクティブ」であることができる。さらなる実施形態では、ユーザーが「ライセンス」または他のライセンス風の限定を以前無許可であったオブジェクトに割り当てる場合、そのオブジェクトから生ずる許可オブジェクトをそれに応じて有効期限切れとすることができる。
【0055】
さらに、ユーザーはメタデータ、ライセンス、またはジャーナル要素の何れかに従ってインボックスファイル740の何れかを配列および選択して、インボックスファイルをユーザーに重要と思われるように整列および選択することができる。1つの実施形態では、インボックスアイテムを様々な基準を用いて整列することができる。その基準には、前述のメタデータカテゴリ、オブジェクトタイプ、オブジェクトの発生元、受信時刻もしくは送信時刻、送信者名、および有効期限770のうち何れかが含まれる。例えば、ユーザーは、最初に有効期限が切れかかっているオブジェクト200を整列および描画することができる。有効期限770は、ユーザーがインボックスオブジェクトを描画できるアクセス可能期間に関する任意のデータを表すことができる。例えば、有効期限770はユーザーがインボックスオブジェクトを再生できる回数またはユーザーがインボックスオブジェクトにアクセスできる残り時間を表すことができる。ユーザーが有するオブジェクト200の描画の残り時間を、正確なリアルタイムのカウントダウンで、または要約した大まかな残日数として表示することができる。有効期限状態770を、セキュリティモジュール122、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトのライセンス210、212、214、216、218の何れか、およびジャーナルファイル400からの規則または他の情報をアクセスし、それらを比較することで決定することができる。
【0056】
有効期限770を、サブスクリプションサービスを受けるメディアライブラリオブジェクト715に適用することもできる。装置100上のユーザーのサブスクリプションアカウント、オブジェクトメタデータ202、オブジェクトライセンス210、212、214、216、218、またはジャーナルデータ400に関する情報にアクセスすることで、オブジェクトの発生元に関わらず、装置100は有効期限時刻に従ってメディアライブラリ715およびインボックス735オブジェクトを整列および再生することができる。例えば、第1のユーザーはサブスクリプションサービスのメンバであることができ、そのサービスを通して大量のメディアオブジェクト200にアクセスすることができる。第2のユーザーが第1のユーザーのサブスクリプションに含まれるメディアオブジェクト200を第1のユーザーに送信する場合、第2のユーザーが送信したメディアオブジェクト200を第1のユーザーが個人的に選択したかのように、第1のユーザーはメディアオブジェクト200に対するライセンス権を持つことができる。第1のユーザーはインボックスメディアオブジェクトを参照することができ、必要ならば、アイテムを選択してメインメディアライブラリの一部とすることができる。1つの実施形態では、第1のユーザーは、第1のユーザーサブスクリプションに含まれるインボックスメディアオブジェクト200をインボックスキャッシュからメインメディアライブラリに転送することができる。第1のユーザーのサブスクリプションに含まれるインボックスメディアオブジェクト200へ第1のユーザーがアクセスすることを、第1のユーザーのサブスクリプション条項の下で、第2のユーザーが同じサブスクリプションサービスのメンバであるか否かに関わらず許可することができる。
【0057】
前述のように、第1の実施形態では、インボックスオブジェクト200を送信源に従って整列、表示、および描画することができる。例えば、ユーザーは、他のユーザーに対して「お気に入り情報源」または「仲間」として登録した外部メディア装置124のメンバを選択することができる。受信メディア装置100は次いで識別子754をこれらの「仲間」の情報源から入ってくるオブジェクト200に割り当てることができる。別の実施形態では、識別子754により、メディア装置100は必要に応じて、または自動的に、表示したインボックスオブジェクト200のリスト先頭に「仲間」オブジェクトをプッシュすることができる。さらに、インボックスおよびメディアライブラリオブジェクト200の両方を、それぞれが「仲間」を送信して、「お気に入り情報源」リスト上の任意の装置124から送信された全てのオブジェクト200の履歴リストを装置100上に生成することで、構成することができる。「お気に入り情報源」識別子754を用いて、ユーザーは「仲間」の任意の組合せからコンテンツを、インボックスインタフェース735で描画することができる。さらに、メインコンテンツライブラリ715の一部となるインボックスオブジェクト200を、「仲間」である送信源の任意の組合せに従って描画することができる。別の実施形態では、ユーザーは他のユーザーまたはユーザーの種類を選択してメディアオブジェクトの送信をブロックすることができる。例えば、別のユーザーがブロックされる場合、そのユーザーは意図した受信者がメッセージをブロックしたという通知を受け取ることができる。
【0058】
ブロック640でメディアオブジェクトを選択すると、ユーザーにオプションへのアクセスを与えることができる。そのオプションにより、ユーザーは制限付ライセンスを「アップグレード」することができ、個々のインボックスオブジェクト760を管理することができる。1つの実施形態では、前述のインボックスインタフェース735にあるように、ユーザーに購入775、除去780、ジャーナルへ送信785オプションを提示することができる。
【0059】
ブロック650で、上記方法は、選択したインボックスファイル740が描画に適切であるかどうかを決定することができる。1つの実施形態では、上記方法は、ブロック620でのようにメディアオブジェクトを描画可能とする制限付使用ライセンス210、212、214、216、218が満足されることを確認することができる。前述のように、ライセンスまたはDRM規則を幾つかの方法でオブジェクトに関連付けることができる。その方法には、第1のメディア装置100から送信されたときにメディアオブジェクトに規則を付与すること、またはオブジェクトがメディア装置100に到達するかインボックスキャッシュ104、108に記憶された際にライセンスをそのオブジェクトに関連付けることが含まれるがこれらに限らない。メディア装置100によるさらなるアクセスおよび描画を可能とするDRM規則が満足されると、ブロック660で、ユーザーはオブジェクトの内容をメディア装置100で描画することができる。
【0060】
オブジェクト200が描画に対して有効でない場合、ブロック670で、上記方法はDRM規則に関連するメディアオブジェクトを特定することができる。図8A−Cに示すように、メインメニュー705は前述のように選択メニュー720を表示することができる。しかしながら、DRM規則が満足されない場合、インボックス状態識別子712を変更して、アクティブなインボックスオブジェクトの数の減少を示すことができる。インボックスアイテムをメインメニュー705から選択すると、さらなるアクセスまたは描画を可能とするライセンスまたはDRM規則を満足しないメディアオブジェクトは、オブジェクト790に関連するオブジェクト名755またはデータを、そのオブジェクトに対する限定アクセスを示すように表示することができる。さらに、インボックスオブジェクト状態765により、DRM規則が満足されないことを示すことができる。別の実施形態では、ユーザーが有効期限切れコンテンツを含むメディアオブジェクトをインボックスから描画することを試みると、ユーザーはコンテンツを再生できないという警告または他の識別情報を受信することができる。例えば、ユーザーは有効期限切れオブジェクト200の描画を試みる際、自己終了型ダイアログボックスを表示することができる。そのダイアログは、有効期限切れコンテンツまたは他の有効期限切れオブジェクトの再生を後に試みる際には現れない。有効期限識別子795は、例えばアクセス時間が超過したこと、または再生回数が超過したことといった、有効期限切れの理由を表示することができる。ブロック680で、上記方法は、後の参照またはアクセスのため、有効期限切れのインボックスメディアオブジェクト200に関連するデータを保存することができる。1つの実施形態では、方法600はメタデータ202をジャーナルファイル400に保存することができる。
【0061】
ユーザーがアクティブなオブジェクト情報760(図7D)を参照しているかどうか、または有効期限切れのオブジェクト情報790(図8C)を参照しているかどうかに関わらず、ユーザーは、DRM規則を満たすことで許可オブジェクトへのアクセスを付与できる動作を行うことができる。例えば、ユーザーは前述のように購入775、除去780、またはジャーナルへ送信785のオプションを選択することができる。方法600はメディアオブジェクト200に対するアクセスを排除することもできる。1つの実施形態では、方法600はメディアオブジェクトのコンテンツ部分をメディア装置100から消去して、DRM規則が満足されないときの不正アクセスを防止することができる。さらに、購入オプション775を選択するか、メディアオブジェクトへのDRM承認されたアクセスを可能とする任意の他の動作を行う際、そのオブジェクトをインボックスキャッシュからメディアライブラリに転送することができる。さらなる実施形態では、恒久的アクセスを得る際、インボックスオブジェクトをインボックスキャッシュから完全または部分的に消去して、オブジェクトの新規コピーを外部エンティティ124から転送することができる。
【0062】
表2はメディアオブジェクト200の情報を示す。その情報はインボックスインタフェース735内で可視とすることができ、またはメディアライブラリもしくはインボックスキャッシュに記憶することができる。1つの実施形態では、その情報をユーザー入力後または同期プロセス後に可視とすることができる。さらなる実施形態では、情報をインボックスクリーンアップ動作630の後に可視としてもよい。
【0063】
【表2】
【0064】
制限付条項ライセンスの使用には、アドホックに受信したメディアオブジェクトに制限付条項ライセンスを適用することが含まれ、その使用によりユーザーはメディアを他のユーザーと共有することができる。メディア発行者および著作権保有者の権利を課さずに、新規に購入したものと古いお気に入りとを他のユーザーと共有可能とすることで、ユーザーに利益がもたらされる。従って、ユーザーは、著作権侵害で訴えられるリスクを取らずに曲またはビデオを共有することができる。受信者は制限付使用ライセンスに従ってメディアを使用し、そのメディアがコレクションに追加する価値があるかどうか決定することができる。しかしながら、制限付ライセンス条項は発行者/著作権保有者により設定されるので、曲およびビデオを口コミで大量の聴衆に「自己販売」しつつも無許可の大量コピーを防止することができる。3日間または3回再生のような制限付使用ライセンスにより、全ての関係者は共有トランザクションに対して利益を得ることができる。即ち、送信者は潜在的に大量のメディアベースから共有することができ、受信者はプレビューすることができて、発行者は追加のオーバヘッドを殆どまたは全く必要とせずに購入者を惹きつけることができる。
【0065】
さらに、DRM技術によりコンテンツを転送可能なメディア装置は、効率的でアクセス可能なインボックス管理を提供することもできる。装置のメインコンテンツライブラリインボックスと分離可能なインボックスキャッシュに共有オブジェクトを記憶することで、短期の有効期限または制限付アクセス可能性を受けるインボックスオブジェクトを装置のメインライブラリの機能から除外することができる。また、インボックスオブジェクトの有効期限切れおよび除去により、ユーザーのエクスペリエンスを改善しつつ不要な装置リソースおよびメモリ消費を防止することができる。
【0066】
本発明の機能の大部分および本発明の原理の多くは、ソフトウェアプログラムまたは命令、および特定用途向けICのようなIC(Integrated cirtuits)により、またはその中で最も良く実装される。例えば利用可能な時間、最新技術、および経済上の考慮事項を動機とした大量となりうる工数や多数の設計上の選択に関わらず、本明細書で開示した概念および原理に沿えば当業界の技術者は上記ソフトウェア命令、プログラムおよびICを最小の試行錯誤で容易に生成できることを期待している。従って、簡潔性のため、ならびに本発明に従う原理および概念を不明瞭にするリスクを最小化するため、上記ソフトウェアおよびICのさらなる議論は、あったとしても、好適な実施形態の原理および概念に関する本質的要素に限定されるものとする。
【0067】
前述の説明では多数の様々な実施形態を詳細に説明したが、本特許の範囲は本特許末尾で説明する請求項の言葉によって定義されることは理解されるべきである。全ての可能な実施形態を説明することは不可能ではないにしても実用的ではないので、「発明を実施するための形態」は例としてのみ解釈されるべきであり、全ての可能な実施形態を説明するものではない。最新技術または本特許の出願日以降に開発される技術の何れかを用いて、多数の代替的な実施形態を実装することができ、それらの実施形態はなお請求項の範囲内にあるであろう。
【0068】
このように、本請求項の精神および範囲から逸脱せずに、多数の修正および変形を本明細書で説明および図示した技術および構造において行うことができる。従って、本明細書で説明した方法および装置は例に過ぎず、請求項の範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インボックスインタフェース735とメディアライブラリインタフェース705とを含むグラフィカルユーザーインタフェースを有するメディア装置100のインボックスを管理する方法であって、前記メディア装置はコンテンツライブラリとインボックスキャッシュとを含む複数のメディアオブジェクトリポジトリ104、108も有し、前記コンテンツライブラリ104、108と前記インボックスキャッシュ104、108は互いに独立であることを特徴とし、
制限付使用ライセンス218、210、212、214、216をメディアオブジェクト200と関連付けるステップであって、前記メディアオブジェクト200はコンテンツ201およびメタデータ202とを含むステップと、
前記メディアオブジェクト200を演算装置124から前記メディア装置100に送信するステップと、
前記制限付使用ライセンス218、210、212、214、216が満足されるときに前記インボックスキャッシュ104、108に前記メディアオブジェクト200を記憶し、前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735に表示し、前記インボックスインタフェース735を通して前記コンテンツ201にアクセスするステップと、および
前記制限付使用ライセンス218、210、212、214、216が満足されないとき前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735から除去するステップとを備える方法。
【請求項2】
前記制限付使用ライセンスが満足されるとき前記メディアオブジェクトの少なくとも一部を記憶するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制限付使用ライセンスが満足されないとき前記コンテンツに対するアクセスを制限するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制限付使用ライセンスは、前記メディアオブジェクトに関連する有効期限切れ条件を備え、前記有効期限切れ条件は期間または再生回数のうち少なくとも1つを備えることを特徴とし、および
前記有効期限切れ条件が満足されるとき前記制限付使用ライセンスは満足されないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記インボックスインタフェースに前記メタデータを表示するステップは、前記メタデータを前記有効期限切れ条件の順序で表示するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制限付使用ライセンスが満足されないときに前記メタデータを前記インボックスインタフェースから除去するステップは、前記有効期限切れ条件が満足されるときに前記メタデータを前記インボックスインタフェースから除去するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記有効期限切れ条件が成り立つとき、メタデータの見え方を変更するステップをさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記制限付使用ライセンスが満足されるとき前記インボックスインタフェースを通して前記メディアオブジェクトにアクセスするステップは、前記メディアオブジェクトの前記メタデータにアクセスするステップを備え、前記メタデータは前記メディアオブジェクトの内容を指すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メディアライブラリインタフェースを通して前記インボックスキャッシュから前記メディアオブジェクトにアクセスするステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制限付使用ライセンスを満足する前記メディアオブジェクトを購入するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記メディアオブジェクトを購入するとき前記メディアオブジェクトを前記メディアライブラリに転送するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
メディアライブラリインタフェース705とインボックスインタフェース735とを含むメディア装置100のインボックスを管理する方法であって、
演算装置124から前記メディア装置100にメディアオブジェクト200を送信するステップであって、前記メディアオブジェクト200はコンテンツ201およびメタデータ202を含むステップと、
前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735に表示するステップと、
前記メディアオブジェクト200に関連する有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立たないとき前記メディアオブジェクト200に前記インボックスインタフェース735からアクセスするステップであって、前記メディアオブジェクト200に前記メディアライブラリインタフェース705からアクセスすることはできないことを特徴とするステップと、および
前記有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立つとき、前記メディアオブジェクト200のコンテンツ201に対するアクセスを排除すること、および前記インボックスインタフェース735内のメタデータ202の見え方を変更することのうち少なくとも1つを行うステップとを備え、
前記メディアオブジュクト200を演算装置124から前記メディア装置100に送信してから所定期間が経過すること、および前記メディアオブジェクト200が数回アクセスされることのうち少なくとも1つが行われると、前記有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立つことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記メディア装置はコンテンツライブラリとインボックスキャッシュを備え、前記コンテンツライブラリと前記インボックスキャッシュとは互いに独立であることを特徴とし、
前記有効期限切れ条件が成り立つとき前記メディアオブジェクトの前記メタデータを前記インボックスキャッシュに記憶するステップをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記メタデータはオーディオオブジェクトのメタデータとビデオオブジェクトのメタデータとを備え、前記オーディオオブジェクトのメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を備え、前記ビデオオブジェクトのメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日、および期間を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記メディアオブジェクトを購入するステップと、および
前記メディアオブジェクトを購入するときに前記メディアオブジェクトを前記メディアライブラリに転送するステップをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項16】
第1のポータブルデジタルメディア装置100のインボックスを管理するシステムであって、前記第1のメディア装置100は、
インボックスキャッシュ104、108と通信するインボックスインタフェース735と、
メディアライブラリ104、108と通信するメディアライブラリインタフェース705と、
前記インボックスキャッシュ140、108に記憶し、第2のポータブルデジタルメディア装置100から送信したメディアオブジェクト200であって、前記メディアオブジェクトは前記第1のメディア装置100によってのみ描画でき、前記インボックスインタフェース735を介してのみアクセス可能であることを特徴とするメディアオブジェクトと、および
セキュリティモジュール122であって、前記セキュリティモジュール122は、前記インボックスキャッシュ104、108に記憶した前記メディアオブジェクト200を描画する前記第1のメディア装置100の能力を制限することを特徴とするセキュリティモジュールとを備えるシステム。
【請求項17】
前記セキュリティモジュールは、前記メディアオブジェクトの描画回数または前記メディアオブジェクトにアクセスできる期間のうち少なくとも1つを制限することを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記メディアオブジェクトはコンテンツとメタデータとを備えることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記メタデータはオーディオオブジェクトのメタデータとビデオオブジェクトのメタデータとを備え、前記オーディオオブジェクトのメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を備え、前記ビデオオブジェクトのメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日、および期間を備えることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記メタデータを前記インボックスキャッシュに記憶し、前記メタデータとジャーナルファイルを前記セキュリティモジュールにより比較することで前記コンテンツをアクセス不能とし、前記ジャーナルファイルは前記第1のメディア装置により受信した前記メディアオブジェクトの履歴データを備えることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項1】
インボックスインタフェース735とメディアライブラリインタフェース705とを含むグラフィカルユーザーインタフェースを有するメディア装置100のインボックスを管理する方法であって、前記メディア装置はコンテンツライブラリとインボックスキャッシュとを含む複数のメディアオブジェクトリポジトリ104、108も有し、前記コンテンツライブラリ104、108と前記インボックスキャッシュ104、108は互いに独立であることを特徴とし、
制限付使用ライセンス218、210、212、214、216をメディアオブジェクト200と関連付けるステップであって、前記メディアオブジェクト200はコンテンツ201およびメタデータ202とを含むステップと、
前記メディアオブジェクト200を演算装置124から前記メディア装置100に送信するステップと、
前記制限付使用ライセンス218、210、212、214、216が満足されるときに前記インボックスキャッシュ104、108に前記メディアオブジェクト200を記憶し、前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735に表示し、前記インボックスインタフェース735を通して前記コンテンツ201にアクセスするステップと、および
前記制限付使用ライセンス218、210、212、214、216が満足されないとき前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735から除去するステップとを備える方法。
【請求項2】
前記制限付使用ライセンスが満足されるとき前記メディアオブジェクトの少なくとも一部を記憶するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制限付使用ライセンスが満足されないとき前記コンテンツに対するアクセスを制限するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制限付使用ライセンスは、前記メディアオブジェクトに関連する有効期限切れ条件を備え、前記有効期限切れ条件は期間または再生回数のうち少なくとも1つを備えることを特徴とし、および
前記有効期限切れ条件が満足されるとき前記制限付使用ライセンスは満足されないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記インボックスインタフェースに前記メタデータを表示するステップは、前記メタデータを前記有効期限切れ条件の順序で表示するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制限付使用ライセンスが満足されないときに前記メタデータを前記インボックスインタフェースから除去するステップは、前記有効期限切れ条件が満足されるときに前記メタデータを前記インボックスインタフェースから除去するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記有効期限切れ条件が成り立つとき、メタデータの見え方を変更するステップをさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記制限付使用ライセンスが満足されるとき前記インボックスインタフェースを通して前記メディアオブジェクトにアクセスするステップは、前記メディアオブジェクトの前記メタデータにアクセスするステップを備え、前記メタデータは前記メディアオブジェクトの内容を指すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メディアライブラリインタフェースを通して前記インボックスキャッシュから前記メディアオブジェクトにアクセスするステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制限付使用ライセンスを満足する前記メディアオブジェクトを購入するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記メディアオブジェクトを購入するとき前記メディアオブジェクトを前記メディアライブラリに転送するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
メディアライブラリインタフェース705とインボックスインタフェース735とを含むメディア装置100のインボックスを管理する方法であって、
演算装置124から前記メディア装置100にメディアオブジェクト200を送信するステップであって、前記メディアオブジェクト200はコンテンツ201およびメタデータ202を含むステップと、
前記メタデータ202を前記インボックスインタフェース735に表示するステップと、
前記メディアオブジェクト200に関連する有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立たないとき前記メディアオブジェクト200に前記インボックスインタフェース735からアクセスするステップであって、前記メディアオブジェクト200に前記メディアライブラリインタフェース705からアクセスすることはできないことを特徴とするステップと、および
前記有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立つとき、前記メディアオブジェクト200のコンテンツ201に対するアクセスを排除すること、および前記インボックスインタフェース735内のメタデータ202の見え方を変更することのうち少なくとも1つを行うステップとを備え、
前記メディアオブジュクト200を演算装置124から前記メディア装置100に送信してから所定期間が経過すること、および前記メディアオブジェクト200が数回アクセスされることのうち少なくとも1つが行われると、前記有効期限切れ条件218、210、212、214、216が成り立つことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記メディア装置はコンテンツライブラリとインボックスキャッシュを備え、前記コンテンツライブラリと前記インボックスキャッシュとは互いに独立であることを特徴とし、
前記有効期限切れ条件が成り立つとき前記メディアオブジェクトの前記メタデータを前記インボックスキャッシュに記憶するステップをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記メタデータはオーディオオブジェクトのメタデータとビデオオブジェクトのメタデータとを備え、前記オーディオオブジェクトのメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を備え、前記ビデオオブジェクトのメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日、および期間を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記メディアオブジェクトを購入するステップと、および
前記メディアオブジェクトを購入するときに前記メディアオブジェクトを前記メディアライブラリに転送するステップをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項16】
第1のポータブルデジタルメディア装置100のインボックスを管理するシステムであって、前記第1のメディア装置100は、
インボックスキャッシュ104、108と通信するインボックスインタフェース735と、
メディアライブラリ104、108と通信するメディアライブラリインタフェース705と、
前記インボックスキャッシュ140、108に記憶し、第2のポータブルデジタルメディア装置100から送信したメディアオブジェクト200であって、前記メディアオブジェクトは前記第1のメディア装置100によってのみ描画でき、前記インボックスインタフェース735を介してのみアクセス可能であることを特徴とするメディアオブジェクトと、および
セキュリティモジュール122であって、前記セキュリティモジュール122は、前記インボックスキャッシュ104、108に記憶した前記メディアオブジェクト200を描画する前記第1のメディア装置100の能力を制限することを特徴とするセキュリティモジュールとを備えるシステム。
【請求項17】
前記セキュリティモジュールは、前記メディアオブジェクトの描画回数または前記メディアオブジェクトにアクセスできる期間のうち少なくとも1つを制限することを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記メディアオブジェクトはコンテンツとメタデータとを備えることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記メタデータはオーディオオブジェクトのメタデータとビデオオブジェクトのメタデータとを備え、前記オーディオオブジェクトのメタデータは曲名、アーチスト名、アルバム名、音楽ジャンル、およびリリース日を備え、前記ビデオオブジェクトのメタデータはタイトル、テレビビデオタイプ、映画ビデオタイプ、ビデオクレジット、家族の評価、リリース日、期間リリース日、および期間を備えることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記メタデータを前記インボックスキャッシュに記憶し、前記メタデータとジャーナルファイルを前記セキュリティモジュールにより比較することで前記コンテンツをアクセス不能とし、前記ジャーナルファイルは前記第1のメディア装置により受信した前記メディアオブジェクトの履歴データを備えることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【公表番号】特表2010−509684(P2010−509684A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536407(P2009−536407)
【出願日】平成19年11月3日(2007.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/083552
【国際公開番号】WO2008/073625
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月3日(2007.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/083552
【国際公開番号】WO2008/073625
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
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